JP2010182425A - 固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体酸化物形燃料電池の内部抵抗を低減し、隣接セルとの電気接続を容易にする。
【解決手段】本発明は、電解質と、電解質の一方の面に形成されたアノードと、電解質の他方の面に形成されたカソードとを備え、アノード及びカソードが固体電解質と電子良導体の複合材料で構成された燃料電池において、アノード又はカソードの化学組成が固体電解質から離れるに従い固体電解質濃度を低減する方向に傾斜しており、アノード又はカソードの空隙率が固体電解質から離れるに従い増加する方向に傾斜していることを特徴とする。このように、アノードを形成する固体電解質と金属の良導体からなるサーメットの化学組成を傾斜機能化して補助電極を削除し、低抵抗化すると共に多層アノードの外層を柔軟な多孔体の電子良導体で形成し、隣接セルのインターコネクタと直接接続を可能としたことを特徴としたものである。
【選択図】 図7

Description

本発明は固体酸化物形燃料電池に関し、特に固体酸化物形燃料電池の電極構造、並びに電池間の電気接続に関する。
燃料電池は、化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換できるため高効率でCO2排出量の削減ができるばかりでなく、NOxが発生するような高温で燃料を燃焼させることがないので大気汚染物質を排出することが少なく、大変、地球環境にやさしい発電システムである。
燃料電池は、電解質の両側にアノード(燃料極)およびカソード(空気極)を備え、アノード側には燃料ガスを、カソード側には酸化剤ガス(主として空気)を供給し、電解質を介して燃料と酸化剤を電気化学的に反応させることにより発電する発電装置である。燃料電池の種類の一つである固体酸化物形燃料電池は、発電効率が高いばかりでなく、600〜1000℃の高温で運転されるため、電池内で燃料の改質反応ができ、燃料の多様化が図れると共に電池システム構造がシンプルになるため、他の燃料電池に比べ、コスト低減のポテンシャルを持つ。当然、排熱も高温となるため利用しやすく熱・電気併用システムばかりでなく、ガスタービンなど他のシステムとのハイブリッドシステムを形成し易い特徴を持つ。
燃料電池は固体電解質の形状により、円筒形と平板形に大別される。円筒形は平板形に比べて熱応力に強く、高温で運転する固体酸化物形燃料電池(SOFC)に取っては大きな利点である。
しかし、円筒形は平板形に比べて一般的に内部抵抗が高いという問題点がある。内部抵抗の高い原因は円筒セル内での電流パスの長さに起因するものである。内部抵抗が高いため、発電効率や出力密度等の電池性能が低下するといった問題点があった。さらに、単セルと単セルの接続時にも制約を受け、体積エネルギー密度を高めることが困難であった。
これらの問題を解決するため、セル形状を扁平状にして改善させることが提案されているが、従来の扁平状燃料電池セルは、セルから電流を取り出すためのインターコネクタが該セルの略半面を覆っており発電面積の増大が抑制されるため、1セルあたりの発電量を増加することが十分できない問題があった。
これに対して、セルのアノード周囲に補助集電極を設けることによって扁平円筒セルの両面で発電を可能にした構造の燃料電池が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2007−66546号公報 特開2008−16268号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載の燃料電池は内部抵抗低減のためセル本来のアノード以外に補助電極が必要であり、かつ、セルとセルを電気的に接続するための複雑な接続部材が必要であった。補助電極や複雑な接続部材は形成が難しく、多くの製作工程が必要であり、構造の簡略化と製作の歩留まりの向上が望まれていた。
従って、本発明の目的は、内部抵抗を低減でき、より簡便にセルとセルの電気的接続が可能な固体酸化物形燃料電池を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するための固体酸化物形燃料電池であって、燃料電池セルのアノード又はカソードの化学組成、及び、空隙率を傾斜化させてなることを特徴とした固体酸化物形燃料電池を提供する。
本発明は、電解質と、前記電解質の一方の面に形成されたアノードと、前記電解質の他方の面に形成されたカソードとを備え、前記アノード及びカソードが固体電解質と電子良導体の複合材料で構成された燃料電池において、前記アノード又はカソードの化学組成が固体電解質から離れるに従い固体電解質濃度を低減する方向に傾斜しており、前記アノード又はカソードの空隙率が固体電解質から離れるに従い増加する方向に傾斜していることを特徴とする。
また、扁平円筒形状の単セルを複数備え、複数の単セル間が電気的に接続された固体酸化物形燃料電池において、カソード又はアノードから引出されたインターコネクタと、他の単セルのアノード又はカソードとが直接接続されており、前記インターコネクタと直接接続された前記アノード又はカソードの化学組成が固体電解質から離れるに従い固体電解質濃度を低減する方向に傾斜しており、前記アノード又はカソードの空隙率が固体電解質から離れるに従い増加する方向に傾斜した構成を有することを特徴とする。
また、扁平円筒形状の単セルを複数備え、複数の単セル間が電気的に接続された固体酸化物形燃料電池において、カソード又はアノードから引出されたインターコネクタと、他の単セルのアノード又はカソードとが接続板を介して接続されており、前記インターコネクタと接続された前記アノード又はカソードの化学組成が固体電解質から離れるに従い固体電解質濃度を低減する方向に傾斜しており、前記アノード又はカソードの空隙率が固体電解質から離れるに従い増加する方向に傾斜した構成を有することを特徴とする。
本発明の燃料電池によれば、従来と比較して、内部抵抗を低減でき、より簡便にセルとセルの電気的接続が可能な固体酸化物形燃料電池を提供することができる。
本発明の実施例を示した横断面図である。 従来の実施例を示した概略模式図である。 従来の実施例を示した断面図である。 本発明の実施例を示した概略模式図である。 本発明の変形例を示した断面図である。 従来のモジュール電池実施例を示した断面図である。 本発明の変形例を示した断面図である。 本発明の変形例を示した断面図である。
はじめに、従来の扁平円筒タイプの両面発電セルについて説明する。図2は従来の扁平円筒セルの概略模式図を示した図であり、そのセルの断面図を図3に示す。
固体電解質1の外周にアノード(燃焼極)2を、内周にカソード(空気極)3を形成し、カソードの電流を取り出すためにインターコネクタ4を設ける。セルからの電流はそれぞれ、アノード補助集電極12またはカソード補助集電極13を経て隣接したセルに電気接続される。この場合、セル8の外周を燃料10が流れ、セル8の内周に設けた空気供給孔9を酸化剤(空気)11が流れる。流れの向きは、燃料の流れ14,空気の流れ15で示した。
発電による電流は、アノード2から固体電解質1を経てカソード3へ流れ込み、インターコネクタ4を経てカソード補助集電極13から取り出されて外部負荷(図示せず)で仕事をした後にアノード補助集電極12を介してアノード2へ戻る。アノード補助集電極12が形成されていない場合、電流はアノード2に沿って周方向に流れるため、電流経路が長くなり電気抵抗ロスが大きくなる。アノード補助集電極12は、補助的に電流パスを増大し電気抵抗ロスを低減するためのものである。なお、カソード3においては、電流は電気抵抗が最小となるような経路を流れると考えられる。
ここで、燃料の改質反応と電池反応について簡単に説明する。まず、炭化水素系燃料を改質して水素を含む改質ガスを生成する方法について、炭化水素系燃料としてメタンを例にとり説明する。改質触媒上で主に下記(1)式の反応によりメタンと水蒸気が反応(改質反応)して水素が生成する。なお、改質触媒としては、Ni系やRu系などの触媒が一般的に用いられている。また、メタン以外には、エタン,プロパンなどの各種炭化水素系燃料が利用可能である。
CH4+H2O=CO+3H2 ・・・・・(1)
同時に、化学式(1)により生成したCOの一部は、下記の(2)式で表されるH2Oとの反応(CO転化反応)により、さらに水素に変換され燃料となる。
CO+H2O=CO2+H2 ・・・・・(2)
上述した炭化水素系燃料から水素を生成する反応は吸熱反応であり、この反応を継続するためには熱を供給する必要がある。一般的には、改質触媒を600〜800℃程度に維持する必要がある。なお、本発明においては、燃料改質器が外部改質器であるか内部改質器であるかを問わない。
一方、電池反応(発電反応)は、燃料極であるアノードで生起し、下記の(3),(4)式で表される発熱反応である。
2+1/2O2=H2O ・・・・・(3)
CO+1/2O2=CO2 ・・・・・(4)
すなわち、セルに対しては、H2とCOが燃料ガスとして供給・消費され、H2OとCO2が排ガスとして生成・排出される。
上記の説明ではアノードが扁平円筒の外側に形成されたセルの場合を示したが、カソードが扁平円筒の外側に形成されたセルの場合にも同様の現象が起こる。以下に、図を参照しながら本発明に係る実施の形態を説明する。なお、本明細書ではアノードが扁平円筒の外側に形成されたセルの場合を例として説明するが、本発明はここで取り上げた実施の形態に限定されることはない。また、本明細書の図面中で同義の部分には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
〔本発明の第1の実施形態〕
(燃料電池の構成)
本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池は、アノードを複数の層に分割し、その化学組成と空隙率に傾斜を持たせてセルの内部抵抗を低減すると共に、セル間の電気接続のため、補助集電極や複雑なセルの接続部材を別途用意する必要がなく、セル相互の電気接続が可能であることを特徴とする。図1は、本発明の第1の実施形態に係わる固体酸化物形燃料電池の構造の一例を示す横断面模式図である。さらに、図4は本発明の第1の実施形態に係わる固体酸化物形燃料電池の構造の一例を示す概略模式図である。
図1に示すようにセル8は固体電解質1と、固体電解質1の外周にアノード(燃焼極)2と、固体電解質1の内周にカソード(空気極)3を形成し、カソードの電流を取り出すためにインターコネクタ4を設ける。ここで、アノード(燃焼極)2は3つの層に分割しており、固体電解質1に密着したアノード内層5とその外周にアノード中層6、さらに最外周にアノード外層7を形成する。
セル8の形状に特段の制限は無いが、本明細書では扁平円筒型の袋管形状を例として説明する。セル8を構成する固体電解質1,アノード2,カソード3の材料にも特段の制限はなく、固体酸化物形燃料電池で通常用いられる材料を利用することができる。例えば、固体電解質1としてイットリウム安定化ジルコニア(YSZ)を用いることができる。また、アノード2は電子良導体と固体電解質の複合材料、例えば、電子良導体のニッケル(Ni)と固体電解質のYSZからなる多孔質のサーメット(金属とセラミックスの焼結体)を用いて形成され、カソード3はランタンマンガネイト(LaMnO3)を用いて形成することができる。また、インターコネクタ4にも特段の制限はなく、ランタンクロマイト(LaCrO3)を用いて形成できる。
ここで、アノード2の構成を詳述する。ここでは、アノード2の材料として、ニッケル(Ni)とYSZからなる多孔質のサーメットで構成した例を用いて説明する。アノードを固体電解質1に密着したアノード内層5とその外周のアノード中層6、さらに最外周にアノード外層7の多層構造とし、各層の化学組成、すなわち、イットリウム安定化ジルコニア(YSZ)とニッケル(Ni)との比率を変えて成形した。
具体的にはニッケルの比率をアノード内層5,アノード中層6,アノード外層7と外層に行くに従い、高くした。
各層の化学組成の一例を挙げると、アノード内層5に50Ni−50YSZ、アノード中層6に70Ni−30YSZ、アノード外層7にほぼ100Niを用いた。
固体電解質に近接したアノード内層5では、できるだけ電池反応抵抗が小さくなるように固体電解質と電子良導体と燃料からなる三相界面の面積が大きく取れ、電池反応が活発になるように固体電解質と電子良導体の組成比を同程度にした。また、アノード外層7では電子を供給する導電パスの役割を充分果たすように固体電解質の濃度を下げ、電子良導体の濃度を高めた。
ここで、アノードを構成する各層の化学組成としては、上述した電池反応の活発化と導電パスの役割の観点から、固体電解質に接する層に含まれる固体電解質の濃度を50%以上95%以下とし、固体電解質から離れるに従い各層の固体電解質の濃度を減少させて、最も固体電解質から離れた層の固体電解質の濃度を10%以下とすることが望ましい。
さらに、空隙率もアノード内層5,アノード中層6,アノード外層7と外層に行くに従い、高くした。
空隙率の一例を挙げると、アノード内層5の空隙率は20%〜40%、アノード中層6は40%〜85%、アノード外層7の空隙率は85%〜98%を用いた。
固体電解質に近接したアノード内層5では、できるだけ電池反応抵抗が小さくなるように固体電解質と電子良導体と燃料からなる三相界面の面積が大きく取れるように固体電解質と電子良導体の濃度を高め、空隙率を下げた、一方、固体電解質から最も離れたアノード外層7では供給される燃料の良き流路となるように空隙率をできるだけ高めた。
〔本発明の第2の実施形態〕
本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池は、第1の実施形態に加えてアノード中層6を2分割して化学組成比の傾斜を緩やかにしたことを特徴とする。図5は本発明の第2の実施形態に係わる固体酸化物形燃料電池の構造の1例を示す横断面模式図である。なお、第1の実施形態と重複する説明は省略する。
アノード中層6の内側にアノード中層内16とアノード中層外17を設けた。アノード中層内16の化学組成は67Ni−33YSZ、アノード中層外17の化学組成は84Ni−16YSZとして化学組成の傾斜を穏やかにした。また、空隙率についても、アノード中層内16では空隙率約55%に、アノード中層外17では空隙率を70%として空隙率の傾斜も穏やかにした。
第2の実施例では、第1の実施例に比べ、化学組成と空隙率の傾斜を穏やかにしたが、理想的にはアノード内では固体電解質に接する部分から外側に向かって徐々に化学組成の成分比を変え、かつ、空隙率も徐々に変化させるのが好ましい。
さらに、空隙率を同一化学組成内で分布をもたせる(変化させる)ことも有効である。
例えば、アノード内層5は最も電池反応が盛んな領域であるので、この層まで燃料が充分に供給されることが電池反応をより活発化する。従って、空隙率を徐々に傾斜させた場合にはアノード内層5への燃料供給が不十分になる可能性がある。そこで、例えば、空隙率の高い領域をアノード中層6又は、アノード中層内16,アノード中層外17にも一部形成することが好ましい。例えば、これらの層に空隙率85%から98%の領域を設ける(図示せず)ことが好ましい。
〔本発明の第3の実施形態〕
本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池の接続は、第1,第2の実施形態のセルを複数個からなるモジュールを形成する場合の電池接続方法を提案する。図6は従来電池の電池接続方法であり、図3に示した従来電池のアノード補助集電極12並びにカソード補助集電極13を介して電池間の接続をしてモジュールを形成する。
一方、図7は本発明の第3の実施形態に係わる固体酸化物形燃料電池の接続法を示す横断面模式図である。アノードの化学組成を傾斜化してアノード外層7は良導体であり、抵抗低減が図れると共に、空隙率を高めたことによって、可撓性に優れており、隣の電池のインターコネクタと直接接続することが可能となる。このように、本実施形態では、アノードを複数の層に分割し、その化学組成と空隙率に傾斜を持たせたことにより、セル間の電気接続のための補助集電極や複雑なセルの接続部材を別途用意する必要がなく、内部抵抗の低減とともに、セル相互の電気接続を簡便に行うことが可能である。また、スタックやバンドルと言ったブロック電池(小さな集合電池)を形成することなくモジュール(大きな集合電池)を形成することが可能である。
〔本発明の第4の実施形態〕
本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池の接続は、第3の実施形態の電池接合に加えて、セル間の接合時にセルとセルの間に簡易な接続板を装着して接合力を強化する。
図8は本発明の第4の実施形態に係わる固体酸化物形燃料電池接続時の構造の1例を示す横断面模式図である。なお、上記の実施形態と重複する説明は省略する。セル8のアノードと他のセルのカソード間に電子良導体である接続板20を設置し、セルを電気的に低抵抗で接続する。接続板20としては、可撓性のある電子良導体と圧縮性のある材質を組み合わせて形成することも可能である。本実施形態では、図8に示したように、圧縮材21の周囲を可撓性のある電子良導体を湾曲させた形状で覆い、電子良導体を介してセル間の電気的接続を行った。このように圧縮材21を電子良導体の間に介在させる構成とすることで、セル間の接続部に応力が発生しても圧縮材21により応力を緩和することが可能となり、セル間の接続信頼性を向上することができる。
また、図8に示した接続構造において、圧縮材21を除いた構成としてもよく、電子良導体を湾曲させた状態でセル間を接続することで、電子良導体の湾曲構造による応力緩和が可能である。
可撓性を有する電子良導体としては金属板、例えば、ニッケル系金属やクロム系金属等、圧縮材としては電子良導体と化学反応しない断熱材等を利用することが可能であり、電気伝導性や応力緩和に適した弾性率等の特性から適宜選択すればよい。
以上、実施例を扁平円筒形セルの外周がアノードとなる電池構造で説明したが、本発明は扁平円筒形セルの外周がカソードとなる電池構造であっても同様の効果を得ることができる。また、アノードとカソードの両極に同時に本発明の手法を採用することもできる。
例えば、カソード側に採用する場合は固体電解質とランタンマンガネイト又は、クロム−鉄系合金等の電子良導体の化学組成比を傾斜させ、空隙率を変化させれば良い。アノードと同様固体電解質から離れるに従い、固体電解質比率を低下させ、空隙率を増大する。
本発明は扁平円筒形セルで説明したが、扁平円筒形セルは底部が袋管形状であれ、開放された状態であれ、本発明の効果は変わらない。
また、セル形状は扁平円筒形セルに拘らず、楕円形状のセルや円筒形セルについても適用でき、同様の効果が得られるので扁平円筒形セル形状に限定されるものでない。
1 固体電解質
2 アノード(燃料極)
3 カソード(空気極)
4 インターコネクタ
5 アノード内層
6 アノード中層
7 アノード外層
8 セル
9 空気供給孔
10 燃料
11 酸化剤(空気)
12 アノード補助集電極
13 カソード補助集電極
14 燃料の流れ
15 空気の流れ
16 アノード中層内
17 アノード中層外
18 アノード電極
19 カソード電極
20 接続板
21 圧縮材

Claims (8)

  1. 電解質と、前記電解質の一方の面に形成されたアノードと、前記電解質の他方の面に形成されたカソードとを備え、前記アノード及びカソードが固体電解質と電子良導体の複合材料で構成された固体酸化物形燃料電池において、
    前記アノード又はカソードの化学組成が固体電解質から離れるに従い固体電解質濃度を低減する方向に傾斜しており、前記アノード又はカソードの空隙率が固体電解質から離れるに従い増加する方向に傾斜していることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  2. 請求項1において、前記アノード又はカソードが化学組成の異なる3層以上の多層構造で構成され、前記アノード又はカソードの固体電解質に接する層に含まれる固体電解質の濃度が50%以上95%以下であり、固体電解質から離れるに従い各層の固体電解質の濃度が減少し、最も固体電解質から離れた層の固体電解質の濃度が10%以下であることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  3. 請求項1において、前記アノード又はカソードが化学組成の異なる3層以上の多層構造で構成され、前記アノード又はカソードの固体電解質に接する層の空隙率が20%〜40%であり、固体電解質から離れるに従い各層の空隙率を高め、最も固体電解質から離れた層の空隙率が85%〜98%であることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  4. 請求項3において、前記多層構造で構成されたアノード又はカソードの固体電解質に近接しない層の空隙率を同一層内で変化させたことを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  5. 電解質と、前記電解質の一方の面に形成されたアノードと、前記電解質の他方の面に形成されたカソードとを備えた扁平円筒形状の単セルを複数備え、複数の単セル間が電気的に接続された固体酸化物形燃料電池において、
    カソード又はアノードから引出されたインターコネクタと、他の単セルのアノード又はカソードとが直接接続されており、
    前記インターコネクタと直接接続された前記アノード又はカソードの化学組成が固体電解質から離れるに従い固体電解質濃度を低減する方向に傾斜しており、前記アノード又はカソードの空隙率が固体電解質から離れるに従い増加する方向に傾斜した構成を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  6. 電解質と、前記電解質の一方の面に形成されたアノードと、前記電解質の他方の面に形成されたカソードとを備えた扁平円筒形状の単セルを複数備え、複数の単セル間が電気的に接続された固体酸化物形燃料電池において、
    カソード又はアノードから引出されたインターコネクタと、他の単セルのアノード又はカソードとが接続板を介して接続されており、
    前記インターコネクタと接続された前記アノード又はカソードの化学組成が固体電解質から離れるに従い固体電解質濃度を低減する方向に傾斜しており、前記アノード又はカソードの空隙率が固体電解質から離れるに従い増加する方向に傾斜した構成を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  7. 請求項6において、前記接続板が可撓性を有する電子良導体と圧縮材で構成されることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  8. 請求項6において、前記接続板が湾曲した金属板により圧縮材の周囲を覆った構造を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
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