JP2010181696A - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、液晶装置等の電気光学装置の外形精度を高め、歩留まりを向上させる。
【解決手段】電気光学装置の製造方法は、第1外形線(Xj)に沿って、第1のダイシング処理を、第2基板(220)の電気光学層(50)に面しない第2基板外面(220a)側から第2基板を貫通して、第1基板(210)の電気光学層に面する第1基板内面に切り込み部(1223v)が形成されるように施すことにより、第2基板を第1外形線に沿って切断する第1工程と、該第1工程の後に、第1基板の電気光学層に面しない第1基板外面(210a)に、第1外形線に沿って第1のスクライブ処理を施すことにより第1のスクライブ溝を形成し、該第1のスクライブ溝を起点として第1基板に対して第1のブレイク処理を施すことにより、第1基板を第1外形線に沿って切断する第2工程とを含む。
【選択図】図9

Description

本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置の製造方法の技術分野に関する。
この種の電気光学装置の製造方法では、相互に対向するように貼り合わせられた一対の基板間に液晶層等の電気光学層が形成されてなる大型の複合基板を複数の液晶装置に分離することによって、一枚の複合基板から複数の液晶装置を製造する。この種の電気光学装置の製造方法によれば、例えば大型の複合基板に対してスクライブ・ブレイク処理やダイシング処理を施すことにより、大型の複合基板を所定の切断予定線に沿って切断して、複数の液晶装置に分断する。特許文献1によれば、複合基板において、一対の基板のうち対向基板の向かい合う2辺に沿う分断位置について、スクライブ・ブレイク処理及びダイシング処理を併用して行う。その結果、切断面における外形精度が向上し、一対の基板を実装ケースに収容する際の位置精度も向上する。
特開2008−11696号公報
しかしながら、特許文献1によれば、例えば対向基板の4つの辺のうち素子基板の外形に沿う1辺について、複合基板に対して素子基板の側とは別個に上述したような切断処理が行われるため、素子基板の切断処理と互いに位置ずれが生じるおそれがある。従って、このような不具合に起因して一対の基板間の外形精度が低下し、電気光学装置の製造プロセスの歩留まりも低下する問題点が生じる。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、例えば、液晶装置等の電気光学装置の外形精度を高めることができ、歩留まりを向上させることが可能な電気光学装置の製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、第1基板と、該第1基板に電気光学層を介して対向する第2基板とが貼り合わされてなる複合基板を、相互に交差する複数の第1外形線及び複数の第2外形線によってそれぞれ切断し、複数の電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法であって、前記第1外形線に沿って、第1のダイシング処理を、前記第2基板の前記電気光学層に面しない第2基板外面側から前記第2基板を貫通して、前記第1基板の前記電気光学層に面する第1基板内面に切り込み部が形成されるように施すことにより、前記第2基板を前記第1外形線に沿って切断する第1工程と、該第1工程の後に、前記第1基板の前記電気光学層に面しない第1基板外面に、前記第1外形線に沿って第1のスクライブ処理を施すことにより第1のスクライブ溝を形成し、該第1のスクライブ溝を起点として前記第1基板に対して第1のブレイク処理を施すことにより、前記第1基板を前記第1外形線に沿って切断する第2工程とを含む。
本発明に係る電気光学装置の製造方法によれば、ガラス基板等で各々構成される第1基板及び第2基板の夫々は、最終的に製造される電気光学装置のサイズより大きい大型の基板であり、シール材等の接着剤から構成されるシール部を介して相互に貼り合わせられている。液晶層等の電気光学物質から構成される電気光学層は、第1基板上で相互に交差する複数の第1外形線及び複数の第2外形線によって囲まれた第1基板上の複数の領域の夫々における画像表示領域となるべき領域において、第1基板及び第2基板間に封止されている。第1外形線及び第2外形線とは、第1基板及び第2基板、並びに、これら基板間に封止される電気光学層を含んで構成される複合基板のうち最終的に電気光学装置となるべき部分、即ち、第1基板上において電気光学装置となるべき領域を規定するために製造プロセス上便宜的に設定される仮想的な線であり、複合基板のうちこれら外形線によって囲まれた複数の領域の夫々に対応した部分が最終的に複数の電気光学装置となる。
第1基板上の複数の領域では、例えば、第1基板及び第2基板を相互に接着するシール材によって囲まれた領域が、最終的に製造される電気光学装置の画像表示領域を含んでいる。電気光学層は、例えば、第1基板及び第2基板が相互に貼り合わせられる前に複数の領域の各々においてシール材によって囲まれた部分に塗布され、複合基板のうち複数の電気光学装置となるべき部分の各々の一部を構成するように封止されている。
従って、本発明に係る電気光学装置の製造方法は、液晶装置等の電気光学装置の製造方法に汎用されるODF(One Drop Filling)法によって形成された複合基板、即ち最終的に製造される電気光学装置のサイズより大型の複合基板から、複数の電気光学装置を製造する製造方法に応用可能である。
本発明の電気光学装置の製造方法では、複合基板を複数の第1外形線及び複数の第2外形線の各々に沿って切断することで、複数の電気光学装置を製造する。
第1工程では、第1外形線に沿って、第1のダイシング処理を、第2基板の電気光学層に面しない第2基板外面側から第2基板を貫通して、第1基板の電気光学層に面する第1基板内面に切り込み部(或いは切溝)が形成されるように施すことにより、第2基板を第1外形線に沿って切断する。即ち、第1工程では、第2基板に対して第2基板外面側から第1外形線に沿って第1のダイシング処理を施すことにより、第2基板を切断すると共に第1基板内面に切り込み部を形成する。ここで、第1のダイシング処理は、高速回転させた例えばダイヤモンド製の円形回転刃等の切断刃(即ち、ダイシングブレード)を、第2基板外面に押し当てることにより行う。切り込み部は、第1外形線に沿って、第1基板内面に浅く刻み込まれた溝として形成される。
第2工程では、第1基板の電気光学層に面しない第1基板外面に、第1外形線に沿って第1のスクライブ処理を施すことにより第1のスクライブ溝(即ち、スクライブライン或いはV字状の切溝)を形成し、該第1のスクライブ溝を起点として第1基板に対して第1のブレイク処理を施すことにより、第1基板を第1外形線に沿って切断する。ここで、第2工程において、第1基板に第1外形線に沿って第1のブレイク処理を施す際には、上述したように、第1工程によって、第1基板内面に第1外形線に沿って切り込み部が形成されているので、第1のブレイク処理が施されると、第1のスクライブ溝から切り込み部まで延びるクラックが形成され、第1基板が第1外形線に沿って切断される。
よって、第2工程における切り込み部及び第1のスクライブ溝間にクラックを形成することで得られる第1基板の切断面と、第1工程における第1のダイシング処理によって形成される第2基板の切断面との間に位置ずれが生じるのを低減或いは防止できる。従って、第1工程における切断処理(即ち、第1のダイシング処理)と、第2工程における切断処理(即ち、第1のスクライブ処理及び第1のブレイク処理、以下まとめて「第1のスクライブ・ブレイク処理」と称して説明することもある)との間で、切断精度を高めることができる。この結果、電気光学装置の外形精度を高めることが可能となり、歩留りを向上させることも可能となる。
以上説明したように、本発明の電気光学装置の製造方法によれば、例えば電気光学装置の外形精度を高めることができ、歩留まりも向上させることが可能となる。
本発明に係る電気光学装置の製造方法の一態様では、前記第1のダイシング処理は、前記切り込み部の底から側面にかけての断面形状がV字状となるような切断刃を用いて行う。
この態様によれば、第1のダイシング処理の際、切断刃(即ち、ダイシングブレード)として、刃の先端部の輪郭形状がV字状となっているもの(即ち、V刃)を用いて行う。第1のダイシング処理は、第2基板を例えば円形回転刃が貫通し第1基板を削ることで、上述した切り込み部を形成する。よって、切断刃としてV刃を用いることで、切り込み部の底から側面にかけての断面形状は刃の先端部の輪郭形状に対応するV字状として形成される。
この態様によれば、第2工程での第1のスクライブ・ブレイク処理において、第1のスクライブ溝及び切り込み部間でクラックが形成し難くなる事態をより確実に防止できる。よって、第1のスクライブ・ブレイク処理における切断精度をより高めることができる。この結果、第1基板の外形精度をより一層向上させることができる。
本発明に係る電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記第2基板外面に、前記第1外形線に対して所定領域を隔てて且つ前記第1外形線に沿って規定された第3外形線に沿って第2のスクライブ処理を施すことにより第2のスクライブ溝を形成し、該第2のスクライブ溝を起点として前記第2基板に対して第2のブレイク処理を施した後、前記第2基板に対して前記第2基板外面側から、前記第3外形線に沿って第1の所定深さまで第2のダイシング処理を施すことにより第1のダイシング溝を形成する第3工程を含む。
この態様によれば、第3工程では、先ず、第2基板外面に、第3外形線に沿って第2のスクライブ処理を施すことにより第2のスクライブ溝を形成し、該第2のスクライブ溝を起点として第2基板に対して第2のブレイク処理を施す。ここで、第3外形線は、第1及び第2外形線と同様に製造プロセス上便宜的に設定される仮想的な線であり、第1外形線に対して例えば第1基板上における接続端子が形成される領域等の所定領域を隔てて且つ第1外形線に沿って規定される。尚、以下では、第3工程における第2のスクライブ処理及び第2のブレイク処理を、まとめて「第2のスクライブ・ブレイク処理」と称して説明することもある。
第3工程では、第2のスクライブ・ブレイク処理の後に、第2基板に対して第2基板外面側から、第3外形線に沿って第1の所定深さまで第2のダイシング処理を施すことにより第1のダイシング溝を形成する。よって、第2基板における第3外形線に沿った切断面を、第1のダイシング溝の側面によって規定される部分を含むように形成できる。即ち、第2基板における第3外形線に沿った切断面のうち、第2基板外面から第1の所定深さまでの部分を、第1のダイシング溝の側面によって規定されるように、第2基板を切断することができる。このような第1のダイシング溝の側面によって規定される切断面は、例えば第2のスクライブ溝を起点とするクラックにより規定される切断面と比較して、平滑性が高く、所望の切断面を高精度に形成できる。
従って、複合基板から分断されて得られた電気光学装置において、第3外形線に沿った切断面のうち第1のダイシング溝の側面によって規定される部分を、例えば、電気光学装置を実装ケースに収容する際の位置決め手段として好適に用いることができる。つまり、電気光学装置を実装ケースに収容する際、第3外形線に沿った切断面のうち第1のダイシング溝の側面によって規定される部分を位置決め手段として用いることで、実装ケース内における電気光学装置の位置ずれの発生を殆ど或いは完全に無くすことができる、或いは、実装ケース内に電気光学装置を収容できなくなる事態を回避できる。
仮に、何らの対策も施さず、上述したような高い外形精度を得るために、第2基板に対して第3外形線に沿って第2のスクライブ・ブレイク処理を施すこと無しに、第2のダイシング処理のみを施す場合には、第1基板上における所定領域に形成された接続端子等に第2のダイシング処理によって損傷を与えてしまうおそれがある。しかるに本態様によれば、第3工程では、第2の基板の第3外形線に沿う分断を第2のスクライブ・ブレイク処理により行うと共に、第2のダイシング処理を、第2基板を貫通しないような第1の所定深さまで行うので、第1基板上における所定領域に形成された接続端子等に損傷を与えてしまう事態を回避でき、歩留まりを向上させることが可能となる。
尚、第2基板のうち、第2基板上で平面的に見て第1外形線及び第3外形線によって挟まれる、所定領域に位置する小片部分は、後に除去するとよい。
上述した第3工程を含む態様では、前記第2基板に対して前記第2基板外面側から、前記第2外形線に沿って第2の所定深さまで第3のダイシング処理を施すことにより第2のダイシング溝を形成する第4工程を含む。
この態様によれば、第4工程では、第2基板に対して第2基板外面側から、第2外形線に沿って第2の所定深さまで第3のダイシング処理を施す。第3のダイシング処理は、第2基板を貫通させないように(即ち、第2基板が所定の厚さだけ残こるように)行われる。
ここで、第2基板のうち、第2基板上で平面的に見て第1外形線及び第3外形線によって挟まれる、所定領域に位置する小片部分が除去されることで、第1基板における所定領域に形成された接続端子等が露出することとなる。
本態様では、第3のダイシング溝を、第2基板の厚さよりも小さい第2所定深さで形成することで、第3のダイシング処理中や第3のダイシング処理後(即ち、第4工程後)に、第2基板を第1或いは第3外形線に沿って切断する際に、小片部分が周辺に飛び散ってしまうことを抑制或いは防止できる。従って、飛び散った小片部分によりダイシングブレードが損傷するなどの不測の不利益を低減或いは防止でき、ひいては歩留まりをより確実に向上させることが可能となる。
上述した第4工程を含む態様では、前記第4工程は、前記第3工程よりも前に行われてもよい。
この態様では、第4工程が行われた後に、第3工程が行われる。即ち、第4工程によって、第2基板に第2外形線に沿って第2所定深さの第3のダイシング溝が形成された後に、第3工程によって、第2基板が第3外形線に沿って切断される。従って、仮に第3工程を行った後に、第4工程を行う場合に生じ得る、例えば第4工程における第3のダイシング処理中などに、小片部分が周辺に飛び散ってしまうことを確実に防止できる。
上述した第4工程を含む態様では、前記第2基板のうち、前記第2基板上で平面的に見て前記第1外形線及び前記第3外形線によって挟まれる、前記所定領域に位置する小片部分を除去する。
この態様によれば、例えば、最終的に製造される電気光学装置において、接続端子(或いは外部回路接続端子)と重なる小片部分を確実に除去することができる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
本実施形態に係る電気光学装置の平面図である。 図1のII−II’断面図である。 液晶装置について、図2に対応する断面部分の構成を概略的に示す断面図である。 図1のIV−IV’線に沿う断面部分の構成を概略的に示す断面図である。 本実施形態に係る電気光学装置の製造方法に用いられる複合基板を図式的に示した平面図である。 図5の一部を拡大して示した拡大平面図である。 液晶装置の製造プロセスにおいて、第2外形線に沿う複合基板の切断処理の主要な工程を説明するための工程断面図である。 液晶装置の製造プロセスにおいて、第1及び第3外形線に沿う複合基板の切断処理の主要な工程を説明するための工程断面図(その1)である。 液晶装置の製造プロセスにおいて、第1及び第3外形線に沿う複合基板の切断処理の主要な工程を説明するための工程断面図(その2)である。 液晶装置の製造プロセスにおいて、第1及び第3外形線に沿う複合基板の切断処理の主要な工程を説明するための工程断面図(その3)である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。本実施形態では、本発明に係る電気光学装置の製造方法の一例として、液晶装置を製造する製造方法を挙げる。
先ず、本実施形態に係る製造方法によって製造される液晶装置の構成について、図1及び図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る液晶装置を対向基板側から見た平面図であり、図2は、図1のII−II’断面図である。
図1及び図2において、液晶装置1では、素子基板としてのTFTアレイ基板10と、対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。液晶層50は、その駆動時に応じて画像のコントラスト及び液晶装置1の透過率が可変となるように構成されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、液晶装置1の製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材56が散布されている。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、対向基板20上において、電極より上層側に配置されて形成されてもよいし、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として形成されてもよい。
画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101、及び接続端子としての外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って複数設けられている。液晶装置1を駆動させるための電源及び各種信号は、外部回路に電気的に接続された外部接続回路端子102を介して液晶装置1に供給される。これにより液晶装置1が動作状態となる。
走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺のいずれかに沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。図1に示すように、例えば走査線駆動回路104は、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102が設けられたTFTアレイ基板10の一辺に隣接する2辺に沿って設けられる。この場合、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿って設けられた複数の配線105によって、二つの走査線駆動回路104は互いに接続されるようにする。
対向基板20の4つのコーナー部には、両基板間の上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナー部に対向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のスイッチング素子としてのTFT(Thin Film Transistor)や走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜16が形成されている。アクティブマトリクス駆動方式によれば、液晶装置1の駆動時に、走査線駆動回路104からの走査信号が走査線に供給され、データ線駆動回路101からの画像信号がデータ線に供給される。画像表示領域10aにおける各画素では、TFTを介して走査線からの走査信号に応じて、データ線からの画像信号が画素電極9aに供給される。
液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。そして、液晶装置の駆動時、夫々に電圧が印加されることで、画素電極9と対向電極21との間には液晶保持容量が形成される。
他方、対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば遮光性金属膜等から形成されており、対向基板20上の画像表示領域10a内で、例えば格子状等にパターニングされている。そして、遮光膜23上(図2中遮光膜23より下側)に、ITO(Indium Tin Oxide)膜からなる対向電極21が複数の画素電極9と対向して例えばベタ状に形成され、更に対向電極21上(図2中対向電極21より下側)には配向膜22が形成されている。
尚、TFTアレイ基板10及び対向基板20には、液晶装置1の表示方式、より具体的には、透過型表示方式或いは反射型表示方式の違いに応じて、ガラス基板、石英、プラスチック基板、或いはシリコン基板等の各種基板が用いられる。
また、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他に、データ線に画像信号をサンプリングして供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等が形成されていてもよい。
次に、図3及び図4を参照して、液晶装置1の外形を概略的に説明する。
図3は、液晶装置について、図2に対応する断面部分の構成を概略的に示す断面図であり、図4は、図1のIII−III´線に沿う断面部分の構成を概略的に示す断面図である。図3及び図4では、TFTアレイ基板10及び対向基板20の外形形状に着目して示し、これらの基板上に形成された図1又は図2に示す構成要素の詳細な構成については、図3及び図4に示されるもの以外は図示を省略してある。
図2によく示されるように、TFTアレイ基板10は対向基板20よりも大きいサイズで形成されており、対向基板20から露出する部分上にデータ線駆動回路101や、図3にも示すように外部回路接続端子102が配置されている。図3において、図1に示す対向基板20の向かい合う2辺のうち、外部回路接続端子102が位置する側の一辺における端面1224dsは、後述するような第2のスクライブ・ブレイク処理によるクラックの側面部分と、このクラックによる切断位置に重ねて第2のダイシング処理を行うことで、クラックの切断幅よりも広い幅を有する所定の深さに達するダイシング溝(ダイシングライン)の側面部分を含んでなる。このようなダイシング溝の側面部分は、平滑性が高く、所望の切断面として高精度に形成できる。
一方、図1に示す、対向基板20の向かい合う2辺のうち、外部回路接続端子102が位置する側の一辺と反対側に位置する他の一辺における端面については、後述するような第1のダイシング処理によるダイシング溝(ダイシングライン)の側面部分により形成され、これと連続的に刻み込まれる切り込み部の側面部分により形成される端面部分1223dが、TFTアレイ基板10側に形成されている。
図4において、図1に示す2つの走査線駆動回路104に沿う、対向基板20の向かい合う2辺における端面1225dbは、後述するような第3のダイシング処理によるダイシング溝の側面部分を含んでなる。後述するように、図3に示すTFTアレイ基板10が対向基板20から露出する部分に対応して、製造時に対向基板20と一体となっている小片部分の分断を防止するために、第3のダイシング処理はダイシング溝が対向基板20の厚みより小さい深さとなるように行われる。
<電気光学装置の製造方法>
次に、図5から図10を参照しながら、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法を説明する。
図5は、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法に用いられる複合基板を図式的に示した平面図である。図6は、図5の一部を拡大して示した拡大平面図である。図7は、液晶装置の製造プロセスにおいて、第2外形線に沿う複合基板の切断処理の主要な工程を説明するための工程断面図である。図8から図10は夫々、液晶装置の製造プロセスにおいて、第1及び第3外形線に沿う複合基板の切断処理の主要な工程を説明するための工程断面図である。
尚、以下で説明する電気光学装置の製造方法は、上述の液晶装置1を製造する製造方法である。以下では、説明の便宜上、上述の液晶装置1と共通する部分に共通の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。加えて、図5から図10においては、必要に応じて、図1又は図2を参照して説明したデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104、シール材52や外部回路接続端子102等について示すこともあるが、これらについては図示を省略し且つ詳細な説明も省略することもある。
図5に示すように、複合基板230は、第1基板210と、第1基板210に対向するように第1基板210に貼り合わせられた第2基板220とを有している。第1基板210及び第2基板220は、最終的に製造される液晶装置1のサイズより大きい大型の基板である。第1基板210及び第2基板220は、シール材等の接着剤から構成されるシール部を介して相互に貼り合わせられている。第1基板210上で図中X方向及びY方向に延び、且つ相互に交差する複数の第1外形線Xj及び複数の第2外形線Y0によって囲まれた第1基板210上の複数の領域r1の夫々における画像表示領域10aとなるべき領域において、液晶層50(図2参照)は第1基板210及び第2基板220間に封止されている。第1外形線Xj及び第2外形線Y0は、第1基板210及び第2基板220、並びに、これら基板間に封止される液晶層50を含んで構成される複合基板230のうち最終的に複数の液晶装置1となるべき部分、即ち、第1基板210上において液晶装置1となるべき複数の領域r1を規定するために製造プロセス上便宜的に設定される仮想的な線である。
複数の領域r1の各々のうち第1基板210及び第2基板220を相互に接着するシール材によって囲まれた領域が、最終的に製造される液晶装置1の画像表示領域10aになる領域を含んでいる。液晶層50は、例えば第1基板210及び第2基板220が相互に貼り合わせられる前に、複数の領域r1の各々においてシール材によって囲まれた一部に塗布され、複合基板230のうち複数の液晶装置1となるべき部分の各々の一部を構成するように封止されている。
したがって、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法は、ODF法によって形成された複合基板230、即ち最終的に製造される液晶装置1のサイズより大型の複合基板230から、後述各工程を経て複数の液晶装置1を製造する。
次に、図6を参照しながら、図5中の領域Rにおける複合基板230の詳細な構成を説明する。
図6に示す領域Rにおいて、第1基板210で図5に示す領域r1に重なる部分が、液晶装置1のTFTアレイ基板10に相当する。第1基板210の複数の領域r1の夫々には、外部接続回路端子102が形成されていると共に、シール材52に囲まれた領域に画像表示領域10aが設定されている。このような画像表示領域10aは既に図1又は図2を参照して説明したように、液晶装置1において遮光膜53(図1参照)等の遮光部によってその外縁が規定されている。また、額縁遮光膜53に覆われるようにしてシール材52より内側に走査線駆動回路104が設けられる。
第3外形線Xtは、複合基板230において液晶装置1となるべき領域r1の向かい合う2辺を規定する一対の第1外形線Xj間において、一対の第1外形線Xjの一方に対して、複合基板230において液晶層50が挟持される画像表示領域10aを隔てて並走して規定されている。言い換えれば、第3外形線Xtは、第1外形線Xjに対して、第1基板210上における外部回路接続端子102及びデータ線駆動回路101が形成される領域を含む所定領域を隔てて且つ第1外形線Xjに沿って規定されている。第3外形線Xtも、第1及び第2外形線Xj及びY0と同様に、製造プロセス上便宜的に設定される仮想的な線である。図6において、図5に示す領域r1のうち、第2基板220の側で一対の第1外形線Xjの一方、これに並走する第3外形線Xt及びこれら第1及び第3外形線Xt及びXj間の第2外形線Y0によって規定される領域r2(同図中、斜線部分)が、液晶装置1となるべき部分に相当する。第2基板220では、領域r2に重なる一部が液晶装置1の対向基板20に相当し、図5に示す領域r1のうち領域r2を除いた他部に重なる部分は、後述する製造プロセスにおいて除去される小片部分に相当する。
第1基板210における一の領域r1(図5参照)に重なる部分に着目すれば、第2基板220の側の小片部分に対応する部分に、データ線駆動回路101や外部回路接続端子102が設けられている。
次に、図5及び図6に加えて、図7から図10を参照しながら、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法を詳細に説明する。
本実施形態では、図5に示すような複合基板230を、後述する各工程によって、図5又は図6に示すような複数の第1外形線Xj及び複数の第2外形線Y0並びに複数の第3外形線Xtに沿って切断することにより、複数の液晶装置1を製造する。この際、第2基板220に対して、第1及び第2外形線Xj及びY0の一方に沿って本発明に係る「第1工程」による第1のダイシング処理を行い、第1及び第2外形線Xj及びY0の他方に沿って本発明に係る「第4工程」による第3のダイシング処理を行う。更に、本発明に係る「第3工程」による第2のスクライブ・ブレイク処理及び第2のダイシング処理を、第2基板220の第3外形線Xtに沿って行う。以下の製造プロセスの一例では、先に第2外形線Y0に沿って本発明に係る「第4工程」による切断処理の一例を行った後、第1及び第3外形線Xj及びXtに沿って、本発明に係る「第1工程」及び「第3工程」による切断処理の一例を行う。
先ず、図7(a)に示すように本発明に係る「第4工程」による第3のダイシング処理を以下のように行う。具体的には、図7(a)において、第2基板220に対して、第2基板外面220a側から、第2外形線Y0に沿って第3のダイシング処理を施す。この際、第3のダイシング処理は第2基板220に対してその厚さ(例えば、1.2mm)より小さい深さd0(例えば、1.1mm)まで施し、第2基板220を貫通しないダイシング溝1225を形成する。尚、ダイシング溝1225は、本発明に係る「第1のダイシング溝」の一例である。よって、第2基板220における第2外形線Y0に沿った切断面は、ダイシング溝1225の側面部分を含んで形成され、この側面部分で平滑性の高い所望の切断面として高精度に形成できる。なお、第3のダイシング処理の前に、第2外形線Y0に沿ってスクライブ処理を施してスクライブ溝を形成し、更に、このスクライブ溝に沿ってブレイク処理を行うことにより、予め第2外形線Y0に沿ってクラックを形成しておいてもよい。
図6において既に説明したように、第2基板220では、領域r2に重なる一部が液晶装置1の対向基板20に相当し、図5に示す領域r1のうち領域r2を除いた他部に重なる部分は小片部分に相当し、この小片部分は後述するように第2基板220から除去される。従って、ダイシング溝1225を第2基板220の厚さ(例えば、1.2mm)よりも小さい深さd0(例えば、1.1mm)で形成することで、第3のダイシング処理後、即ち本発明に係る「第4工程」の一例の後に、本発明に係る「第1工程」及び「第3工程」により、更に第2基板220を第1及び第3外形線Xj及びXtに沿って切断する際に、小片部分が、周辺に飛び散って散乱してしまうことを防止できる。尚、例えば、本発明に係る「第4工程」による切断処理を、本発明に係る「第1工程」及び「第3工程」による切断処理の後に行う場合も同様に、第3のダイシング処理中に小片部分が飛び散って散乱するのを防止できる。
ここに、第3のダイシング処理は、高速回転させた例えばダイヤモンド製等の円形回転刃(即ち、ダイシングブレード)90yを、第2基板外面220a側から第2外形線Y0に沿って押し当てることにより行う。従って、上述したような飛び散った小片部分によりダイシングブレードの刃90yが損傷するなどの不測の不利益を低減或いは防止でき、ひいては歩留まりを向上させることが可能となる。尚、ダイシングブレード90yは、刃の先端部の輪郭形状が図7(a)に示すようにV字状となっているもの(V刃)を用いるのが好ましい。この場合、図7(a)に示すように、ダイシング溝1225の底から側面の一部にかけての断面形状がV字状となるように形成することができる。
第3のダイシング処理は、ダイシング溝1225が、当該処理後にその側面部分を含む切断面を容易に形成することが可能な程度の深さd0となるように、第2基板220に対して施すのが好ましい。このようにすれば小片部分を、ダイシング溝1225による切断面で、例えば後述するような真空吸引等の容易な手段により、製造プロセスを煩雑化させることなく除去することが可能となる。
続いて、図8(a)から図8(c)に示すように本発明に係る「第3工程」による、第2のスクライブ・ブレイク処理を以下のように行う。具体的には、図8(a)に示すように、第2基板220の両面のうち液晶層50に面しない側の第2基板外面220aに、第3外形線Xtに沿って、第2のスクライブ処理を施すことによりスクライブ溝1221を形成する。スクライブ溝1221は、図6に示すような第3外形線Xtに沿って連続的に延びるように形成される。第2のスクライブ処理では、例えばダイヤモンドチップなどのカッタを第2基板外面220aに当接させたまま、このカッタを第3外形線Xtに沿って相対移動させることにより行う。
次に、図8(b)に示すように、第1基板210の両面のうち液晶層50に面しない側の第1基板外面210aに、第1テープ261を貼り付ける。第1テープ261は、後述するように第2基板220に対して第2のブレイク処理を行うことを目的として貼り付けられているため、第1基板外面210aに貼り付けられる。尚、第1テープ261には、後述する第2のブレイク処理を安定して実行するために、その詳細な構成は図示を省略するが、平面的に見て複合基板230を囲むようにリング270が配置されている。
次に、図8(c)に示すように、第1テープ261の両面のうち第1基板210に面しない側の裏面261aから第1テープ261及び第1基板210を介して第2基板220を押圧する(即ち、第2基板220に対して力F1を加える)ことにより、スクライブ溝1221を起点として、第2のブレイク処理により第2基板210をブレイクする。スクライブ溝1221は第3外形線Xtに沿って形成されているので、第2基板220は、第3外形線Xtに沿ってブレイクされる。これにより、スクライブ溝1221を起点とするクラック1222によって、第2基板220では、電気光学装置となるべき部分(図5に示す領域r1に重なる部分)において、第3外形線Xtを隔てて相互に隣接する部分(即ち、図6に示す領域r2に重なる一部と、領域r1における領域r2を除いた他部に重なる部分)が相互に分離される。
その後、本発明に係る「第3工程」による第2のダイシング処理、及びこれに並行するか又は相前後して本発明に係る「第1工程」による第1のダイシング処理を行う。具体的には、図9(a)において、第2基板220に対して、第2基板外面220a側から、(i)第3外形線Xtに沿って(即ち、スクライブ溝1221及びクラック1222に重ねて)所定の深さd1として例えば0.8mmまで第2のダイシング処理を施すことによりダイシング溝1224を形成する。尚、ダイシング溝1224は、本発明に係る「第2のダイシング溝」の一例である。また、これと並行して又は相前後して、(ii)第1外形線Xjに沿って、第1のダイシング処理を第2基板外面220a側から、第2基板220を貫通して、第1基板210の両面のうち液晶層50に面する側に切り込み部1223vが形成されるように施すことにより、第2基板220を第1外形線Xjに沿って切断する。第1又は第2のダイシング処理は、高速回転させた例えばダイヤモンド製等の円形回転刃(即ち、ダイシングブレード)90xを、第2基板外面220a側から押し当てることにより行う。なお、第1のダイシング処理の前に、第1外形線Xjに沿ってスクライブ処理を施してスクライブ溝を形成し、更に、このスクライブ溝に沿ってブレイク処理を行うことにより、予め第1外形線Xjに沿ってクラックを形成しておいてもよい。
よって、図9(a)では、第2のダイシング処理が、図8(c)に示すスクライブ溝1221及びクラック1222に重ねて行われることで、第2基板220内の深さd1(例えば0.8mm)に達するダイシング溝1224が形成される。ダイシング溝1224は、第2基板220の厚さ(例えば1.2mm)よりも小さい深さで形成される。よって、第2基板220において、電気光学装置となるべき部分(図5に示す領域r1に重なる部分)において、第3外形線Xtを隔てて隣接する部分(即ち、図6に示す領域r2に重なる一部と、領域r1における領域r2を除いた他部に重なる部分)を相互に分断する切断面1224dsは、ダイシング溝1224の側面部分及びクラック1222の側面部分を含むように形成される。このようなダイシング溝1224の側面部分を含む切断面1224dsは、クラック1222により規定される切断面と比較して、平滑性が高く、所望の切断面を高精度に形成できる。
ダイシング溝1224の側面部分を含む切断面1224dsは、図3に示す液晶装置1の対向基板20について、外部回路接続端子102に面する端面を構成する。従って、対向基板20の端面1224dsでは、ダイシング溝1224の側面部分を、例えば、液晶装置1を実装ケースに収容する際の位置決め手段として好適に用いることができる。従って、実装ケースに収容する際、液晶装置1の対向基板20の端面1224dsを基準として位置決めを行うことで、実装ケース内における液晶装置1の位置ずれの発生を殆ど或いは完全に無くすことができる、或いは、実装ケース内に液晶装置1を収容できなくなる事態を回避できる。
ここに、対向基板20について所望の端面1224dsを高精度で得ることを期待して、図8(a)から図8(c)を参照して説明したような第2のスクライブ・ブレイク処理無しに、第2のダイシング処理のみを行うとすれば、上述したような対向基板20(図6において第2基板220における領域r2に相当する部分)の外部回路接続端子102の側に位置する縁付近において、TFTアレイ基板10(図5において第1基板210における領域r1に相当する部分)上の外部回路接続端子102等に損傷を与えるおそれがある。従って、第3工程では、第2の基板220の第3外形線Xtに沿う分断を第2のスクライブ・ブレイク処理により行うことで、このような事態をより確実に防止し、歩留まりを向上させることが可能となる。
図9(a)において、第1のダイシング処理を第1基板210及び第2基板220に対して、第2基板220の厚さ(例えば、1.2mm)よりも大きい深さd2(例えば、1.255mm)で施し、第2基板220にダイシング溝(ダイシングライン)1223を形成すると同時に、第1基板210において第2基板220に面する側にダイシング溝1223と連続的に切り込み部1223vを形成する。ダイシング溝1223は第1外形線Xjに沿い第2基板220を貫通して形成され、第2基板220の側においてダイシング溝1223により、第1外形線Xjを隔てて相互に隣接する電気光学装置となるべき部分(図5に示す領域r1に重なる部分)が相互に分離される。
従って、第2基板220における第1外形線Xjに沿った切断面は、ダイシング溝1223の側面部分として形成され、平滑性の高い所望の切断面として高精度に形成できる。この切断面は、第2基板220の領域r2に相当する部分について、ダイシング溝1224の側面部分を含む切断面1224dsと共に、図3を参照して説明したような液晶装置1の対向基板20の両端面を形成する。従って、対向基板20の両端面を、例えば、液晶装置1を実装ケースに収容する際の位置決め手段として好適に用いることができる。
ここに、図9(a)において、第1及び第2のダイシング処理は夫々、図7(a)を参照して説明した第3のダイシング処理と同様に、V刃のダイシングブレード90xを用いるのが好ましい。第1のダイシング処理は、第2基板220を例えばダイシングブレード90xが貫通し第1基板210を削ることで、ダイシング溝1223及びこれと連続的に切り込み部1223vを形成する。従って、V刃のダイシングブレード90xを用いることで、切り込み部1223vの底から側面にかけての断面形状は刃の先端部の輪郭形状に対応するV字状として形成される。また、例えばV刃のダイシングブレード90xを用いて第2のダイシング処理を行うことで、ダイシング溝1224の底から側面の一部にかけての断面形状がV字状となるように形成することができる。
次に、図9(b)に示すように、第2基板220のうち小片部分1230を、例えば真空吸引等により除去する。尚、図9(b)に示す工程は、本発明に係る「第5工程」の一例である。小片部分1225は、第2基板220において図5に示す一の領域r1に重なる部分に着目すれば、図6に示す領域r2に重なる一部を除いた他部に相当し、最終的に製造される液晶装置1において、第1基板210側の外部回路接続端子102と重なる部分であるため、当該工程で予め除去しておく。
本実施形態では以上のように、好ましくは、図7(a)を参照して説明した本発明に係る「第4工程」より後であって、図9(b)における小片部分1225の除去前に、図8(a)から図8(c)及び図9(a)を参照して説明した本発明に係る「第1工程」及び「第3工程」を行う。
ここに、この順を逆に、即ち図8(a)から図8(c)及び図9(a)を参照して説明した本発明に係る「第1工程」及び「第3工程」を先に、図7(a)を参照して説明した本発明に係る「第4工程」を後に行うとする。即ち、第2基板220において図6に示す領域r2に重なる部分について、第1外形線Xj及び第3外形線Xtに沿う2辺について、一方を第1のダイシング処理により分離し、他方を第2のスクライブ・ブレイク処理並びに第2のダイシング処理により分離した後に、第3のダイシング処理により残る第2外形線Y0に沿う2辺を切断すると、ダイシング溝1225は第2基板220を貫通しないで形成されるものの、より第2外形線Y0に沿う2辺で容易に分離され易くなる。よって何らかの誤りが生じ、第3のダイシング処理中に小片部分1230が、これを除去する図9(b)の工程より前に分断されて飛び散り、散乱するおそれがある。
従って、図8(a)から図8(c)及び図9(a)を参照して説明したような、第1及び第3外形線Xj及びXtに沿う第2基板220の切断処理が行われるより前に、図7(a)を参照して説明した第3のダイシング処理を行うことで小片部分1230が分断される誤りを、より確実に防止することが可能となる。
次に、図9(c)に示すように、第1テープ261を第1基板外面210aから取り除いた後、第2基板外面220aに第2テープ262を貼り付ける。これにより、第2基板外面220a側から複合基板230が第2テープ262に固定される。尚、第2テープ262は、第1テープ261と同様に、第2基板外面220aの全体、より具体的には、上述した小片部分1230が除去された後の第2基板外面220a全体に貼り付けられる。
次に、本発明に係る「第2工程」による第1のスクライブ・ブレイク処理を図10(a)及び図10(b)に示すような手順により行う。具体的には、図10(a)において、第1基板外面210aを第1基板210側の切り込み面として、これと反対側の面における切り込み部1223vに対応する位置で、第1外形線Xjに沿って第1のスクライブ処理を施し、スクライブ溝(スクライブライン)1226を形成する。切り込み部1223vは、第2基板220側のダイシング溝1223に沿い、即ち第1外形線Xjに沿って、第1基板210の第2基板220に面する側に浅く刻み込まれた溝として形成されている。
また、これと並行して又は相前後して、図7(b)において、第1基板210における切り込み面210aに対して、第2外形線Y0に沿ってスクライブ処理を施すことにより、スクライブ溝1228も形成する。
よって、図10(a)及び図7(b)に示す各工程では、第1基板210の切り込み面210aにおいて、第1外形線Xjに沿ってスクライブ溝1226が切り込み部1223vに対応する位置で延び、スクライブ溝1226に交差して第2外形線Y0に沿って延びるスクライブ溝1228が形成される。これにより、第1基板210を第1外形線Xj及び第2外形線Y0に沿って液晶装置1に対応する部分毎に分離する準備が整う。
次に、図10(b)に示すように、第2テープ262の両面のうち第2基板220に面しない側の裏面262aから第2テープ262及び第2基板220を介して第1基板210を押圧する(即ち、第1基板210に対して力F2を加える)ことにより第1のブレイク処理を行い、スクライブ溝1226を起点として切り込み部1223vまで延びるクラック1227を形成して、第1基板210を第1外形線Xjに沿ってブレイクする。
また、これと並行して又は相前後して、図7(c)に示すように、図10(b)と同様に第2テープ262の裏面262aから第1基板210を押圧するブレイク処理を行い、スクライブ溝1228を起点としてこれと反対側の面まで延びるクラック1229を形成して、第1基板210を第2外形線Y0に沿ってブレイクする。
よって、第1基板210において、切り込み部1223v、スクライブ溝1226及びクラック1227により、第1外形線Xjを隔てて相互に隣接する液晶装置1となるべき部分(図5に示す領域r1に重なる部分)が相互に分離され、スクライブ溝1228及びクラック1229により、第2外形線Y0を隔てて相互に隣接する液晶装置1となるべき部分(図5に示す領域r1に重なる部分)が相互に分離される。
ここに、切り込み部1223vは、図9(a)において、ダイシング溝1223に対応させてこれと同時に且つ連続的に第1基板210に形成される。従って、第1のスクライブ・ブレイク処理により、切り込み部1223v及びスクライブ溝1226間にクラック1227を形成することで得られる第1基板210の切断面と、第1のダイシング処理による第2基板220のダイシング溝1223による切断面との間に位置ずれが生じるのを抑制或いは防止できる。従って、図9(a)に示すような第1のダイシング処理と、図10(a)及び図10(b)に示すような第1のスクライブ・ブレイク処理との間で、切断精度を向上させることが可能となる。
尚、図9(a)を参照して説明したように、V刃のダイシングブレード90xを用いることで、切り込み部1223vの底から側面にかけての断面形状は刃の先端部の輪郭形状に対応するV字状として形成される。従って、図10(b)に示す第1のブレイク処理で切り込み部1223vの底に応力が集中して、スクライブ溝1226との間に延びる亀裂が生じ易くなり、スクライブ溝1226及び切り込み部1223v間でクラック1227が形成し難くなる事態をより確実に防止できる。よって、第1のスクライブ・ブレイク処理における切断精度を向上させることができる。
ここに、好ましくは図7(c)の後に、第1基板210の両面のうち第2基板220に面しない側の裏面側から、第2基板220を押圧することにより、第3外形線Y0に沿ってダイシング溝1225の底を起点とするクラックを形成し、ブレイク処理を行う(図示せず)。これにより、第2基板220において、相互に隣接する領域r2に重なる部分(図6参照)が、第2外形線Y0に沿って分離する。
図7(a)を参照して説明したように、V刃のダイシングブレード90yを用いることで、ダイシング溝1225の底から側面の一部にかけての断面形状がV字状となるように形成することができる。よって、上述したようなブレイク処理ではダイシング溝1225の底に応力が集中して、これと第2基板220において反対側の基板面へ延びる亀裂が生じ易くなる。よって、第2外形線Y0に沿って第2基板220を容易に切断することが可能となる。
次に、図10(c)に示すように、以上のような一連の工程によって複合基板230から相互に分離された複数の液晶装置1を第2テープ262から分離する。複数の液晶装置1を第2テープ262から取り除く際、言い換えれば、第2テープ262からはがす際には、ソータ装置等の吸引手段によって複数の液晶装置1を吸引する。
以上説明したように、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法によれば、外形精度が高い液晶装置1を製造することができる。よって、歩留りを向上させることも可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置の製造方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1…液晶装置、10…TFTアレイ基板、20…対向基板、50…液晶層、210…第1基板、220…第2基板、230…複合基板、Xj…第1外形線、Y0…第2外形線、Xt…第3外形線、1223、1224、1225…ダイシング溝、1223v…切り込み部

Claims (6)

  1. 第1基板と、該第1基板に電気光学層を介して対向する第2基板とが貼り合わされてなる複合基板を、相互に交差する複数の第1外形線及び複数の第2外形線によってそれぞれ切断し、複数の電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法であって、
    前記第1外形線に沿って、第1のダイシング処理を、前記第2基板の前記電気光学層に面しない第2基板外面側から前記第2基板を貫通して、前記第1基板の前記電気光学層に面する第1基板内面に切り込み部が形成されるように施すことにより、前記第2基板を前記第1外形線に沿って切断する第1工程と、
    該第1工程の後に、前記第1基板の前記電気光学層に面しない第1基板外面に、前記第1外形線に沿って第1のスクライブ処理を施すことにより第1のスクライブ溝を形成し、該第1のスクライブ溝を起点として前記第1基板に対して第1のブレイク処理を施すことにより、前記第1基板を前記第1外形線に沿って切断する第2工程と
    を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 前記第1のダイシング処理は、前記切り込み部の底から側面にかけての断面形状がV字状となるような切断刃を用いて行うことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  3. 前記第2基板外面に、前記第1外形線に対して所定領域を隔てて且つ前記第1外形線に沿って規定された第3外形線に沿って第2のスクライブ処理を施すことにより第2のスクライブ溝を形成し、該第2のスクライブ溝を起点として前記第2基板に対して第2のブレイク処理を施した後、前記第2基板に対して前記第2基板外面側から、前記第3外形線に沿って第1の所定深さまで第2のダイシング処理を施すことにより第1のダイシング溝を形成する第3工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置の製造方法。
  4. 前記第2基板に対して前記第2基板外面側から、前記第2外形線に沿って第2の所定深さまで第3のダイシング処理を施すことにより第2のダイシング溝を形成する第4工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置の製造方法。
  5. 前記第4工程は、前記第3工程よりも前に行われることを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置の製造方法。
  6. 前記第2基板のうち、前記第2基板上で平面的に見て前記第1外形線及び前記第3外形線によって挟まれる、前記所定領域に位置する小片部分を除去する第5工程を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の電気光学装置の製造方法。
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JP2018036291A (ja) * 2016-08-29 2018-03-08 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器

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