このような光センサを備える液晶装置では、光センサに対するバックライト光の影響を排除するために、光センサとバックライトとの間に遮光層が形成されるのが一般的である。この遮光層は、バックライト光が光センサに入射するのを防ぐために形成される。しかしながら、遮光層を形成するということは、表示装置の製造プロセスの増加や歩留まりの低下につながりかねない。このため、このような観点から見れば、光センサとバックライトとの間に遮光層を形成しないことが好ましいとも言える。
ここで、光センサがボトムゲート構造を有している場合には、光センサとバックライトとの間にゲート電極が形成されるため、当該ゲート電極を遮光層として使用すれば、光センサとバックライトとの間に別途特別な遮光層を形成する必要がなくなる。しかしながら、光センサがトップゲート構造を有している場合には、光センサとバックライトとの間にゲート電極が形成されることはないため、バックライト光が光センサに入射してしまう。このため、バックライト光の影響を受けて、環境光を高精度に検出することができないという技術的な問題点が生ずる。
また、遮光層を形成しない場合には、光センサの下層(具体的には、バックライト側の層)の膜厚及び寄生容量が減少することになる。このため、光センサは、外来ノイズの影響を大きく受けることになってしまう。具体的には、例えば、液晶パネルの液晶駆動に伴う表示ノイズに起因する影響を受けて、光センサの出力が変動してしまうという技術的な問題点が生じてしまう。従って、環境光を高精度に検出することができないという技術的な問題点が生ずる。
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えばバックライト光が光センサ等の受光素子に入射することを防ぐ遮光層を形成することなく、環境光を好適に検出することができる表示装置及び電子機器を提供することを課題とする。
(表示装置)
上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、第1基板(例えば、後述の素子基板)及び前記第1基板に対向する第2基板(例えば、後述のカラーフィルタ基板)を有する表示パネルと、前記第1の基板側から前記表示パネルに向けて画像表示用の光を出射する光源と、前記表示パネル内に形成され、且つ前記第2基板側から前記表示パネルに入射する環境光を帰線期間中に受光する受光手段と、前記光源の光の出射を制御する制御手段と、前記帰線期間中における前記受光手段の受光結果に基づいて、前記環境光の強度を検出する検出手段とを備え、前記制御手段は、前記帰線期間中に前記光の出射が周期的に行われるデューティー比を段階的に又は連続的に変化させるように前記光源の光の出射を制御する。
本発明の表示装置によれば、光源から出射する光(例えば、パルス光ないしはパルス波形が崩れた光)は、例えば第1基板の側から第2基板の側へ向かって伝搬するように表示パネルを透過した後にユーザに視認される。これにより、所望の画像を表示することができる。このような表示装置の一例として、第1基板と第2基板との間に電気光学物質(例えば、液晶等)が挟持されている電気光学装置が一例としてあげられる。このような電気光学装置では、画像に応じた電界が電気光学物質に印加されることで、画像表示が行われる。
本発明に係る表示装置は特に、受光手段と、制御手段と、検出手段とを備えている。
受光手段は、表示装置の外部(特に、第2基板側)から表示パネル内に入射してくる光(より具体的には、例えば太陽光等の外光を含む環境光)を受光する。加えて、本発明に係る表示装置では、光源から出射される光を遮光する遮光層が受光手段と光源との間には形成されていないため、受光手段は、環境光に加えて、光源から出射される光をも受光する。特に、本発明では、受光手段は、画像表示が実際に行われる有効表示期間以外の帰線期間中に、環境光を受光する。
制御手段は、帰線期間中に、光源から出射される光のデューティー比を段階的に又は連続的に変化させるように光源を制御する。従って、帰線期間中は、光源からは、オンオフ(言い換えれば、明滅)が繰り返される光が出射される。その結果、受光手段は、帰線期間中に、環境光に加えて、デューティー比が段階的に又は連続的に変化するように光源から出射される光を受光する。尚、制御手段は、帰線期間中以外の有効表示期間中には、通常の画像表示に用いられる光を出射するように光源を制御してもよい。
検出手段は、受光手段の受光結果(つまり、帰線期間中の受光手段の出力)に基づいて、環境光の強度(例えば、輝度等)を検出する
このように、本発明では、受光手段による受光動作は、帰線期間に行われる。つまり、表示パネルでは、画像表示に伴う各種動作(特に、例えばゲート線やソース線や共通配線等の各種電気配線の電圧変動を伴う各種動作)が行われない期間中に、受光動作が行われる。従って、遮光層を形成しない場合であっても、少なくとも受光手段が受光動作を行う間には、外来ノイズの影響(特に、表示パネルにおける画像表示に伴う各種動作に起因する外来ノイズ)を受光手段が受けることはなくなる。従って、受光手段の出力が外来ノイズに起因して変動してしまうという不都合を好適に抑制することができる。
加えて、本発明では、受光手段による受光動作が行われる間(つまり、帰線期間)には、光源から出射される光のデューティー比が連続的に又は段階的に変化している。このため、後にグラフを用いて詳細に説明するように、環境光の輝度(或いは、その他の光特性を示すパラメータ)と検出手段の検出結果とが所定の相関関係を有することになる。言い換えれば、環境光のみならず光源から出射される光が受光手段によって受光されている場合であっても、検出手段は、光源から出射される光の影響を受けることなく、環境光の強度を好適に検出することができる。従って、遮光層を形成しない場合であっても、環境光の強度を好適に検出することができる。その結果、光源の輝度を好適に制御することができる。
尚、帰線期間中に光源からの光の出射を停止すれば、検出手段は、光源から出射される光の影響を受けることなく、環境光の強度を好適に検出することができるとも考えられる。しかしながら、後にグラフを用いて詳述するように、単に帰線期間中に光源からの光の出射を停止するだけでは、検出手段による環境光の強度の検出が帰線期間中に終了しなくなりかねない。しかるに、本発明によれば、受光手段による受光動作が行われる間に、光源から出射される光のデューティー比を連続的に又は段階的に変化させることで、検出手段による環境光の強度の検出を帰線期間中に確実に終了させることができるため、実践上大変有用である。
本発明の表示装置の一の態様では、前記制御手段は、前記検出手段により検出される前記環境光の強度に基づいて、前記光源の輝度を制御する。
この態様によれば、検出手段の検出結果(つまり、環境光の強度)に基づいて、光源の輝度を好適に制御する(言い換えれば、調整する)ことができる。
本発明の表示装置の他の態様では、前記帰線期間は、垂直帰線期間である。
この態様によれば、1垂直走査期間(例えば、1フレーム期間又は1フィールド期間等)における垂直帰線期間中に、光源から出射される光のデューティー比を段階的に又は連続的に変化させると共に受光手段が受光動作を行うことで、上述した各種効果を好適に享受することができる。特に、有効な画像が表示されない期間である垂直帰線期間を利用することで、画像表示に関するシーケンスを大きく変更することなく、上述した動作を行うことができる。
本発明の表示装置の他の態様では、前記制御手段は、前記帰線期間中に前記光源の光が出射される周波数が120kHz以上且つ240kHz以下の範囲内に設定されるように前記光源を制御する。
この態様によれば、概ね数百μ秒程度の帰線期間中に多数の(例えば、数十本の)光を光源から出射することができる。言い換えれば、概ね数百μ秒程度の帰線期間中に、多数の明滅又はオンオフを繰り返す光を光源から出射することができる。このため、帰線期間中に、光源から出射される光のデューティー比を好適に又は確実に変化させることができる。このため、上述した各種効果を好適に享受することができる。
本発明の表示装置の他の態様では、前記制御手段は、前記デューティー比を段階的に又は連続的に減少させるように前記光源を制御する。
この態様によれば、後にグラフを用いて詳細に説明するように、環境光のみならず光源から出射される光が受光手段によって受光されている場合であっても、検出手段は、光源から出射される光の影響を受けることなく、環境光の強度を好適に検出することができる。このため、上述した各種効果を好適に享受することができる。
本発明の表示装置の他の態様では、前記制御手段は、有効表示期間中に前記光源から光が出射される周波数よりも、前記帰線期間中に前記光源から光が出射される周波数を高くする。
この態様によれば、一般的には有効表示期間よりは短い帰線期間中に、多数の(例えば、数十本の)光を光源から出射することができる。このため、帰線期間中に、光源から出射される光のデューティー比を好適に又は確実に変化させることができる。このため、上述した各種効果を好適に享受することができる。
本発明の表示装置の他の態様では、前記制御手段は、前記帰線期間中に前記光源の光の出射を制御する制御信号のデューティー比を段階的に又は連続的に変化させる。
この態様によれば、帰線期間中に、光源から出射される光のデューティー比を好適に変化させることができる。このため、上述した各種効果を好適に享受することができる。
本発明の表示装置の他の態様では、前記受光手段は、PINダイオードを含んでおり、前記PINダイオードは、ゲート電極が前記第2基板側に配置されるトップゲート構造を有する。
この態様によれば、トップゲート構造を有するPINダイオードを含む受光素子を備える表示装置であっても、遮光層を形成することなく、環境光の強度を好適に検出することができる。
(電子機器)
上記課題を解決するために、本発明の電子機器は、上述した本発明の表示装置(但し、その各種態様を含む)を備える。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の表示装置(或いは、その各種態様)備えているため、上述した本発明の表示装置が享受する各種効果と同様の効果を享受することができる。つまり、上述した本発明の表示装置が享受する各種効果と同様の効果を享受することができる投射型表示装置(例えば、プロジェクタやヘッドアップディスプレイ等)や直視型表示装置(例えば、テレビ、携帯電話、電子手帳、携帯オーディオプレーヤ、ワードプロセッサ、デジタルカメラ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネル等)などの各種電子機器を実現することができる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から更に明らかにされよう。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づいて説明する。尚、以下では、本発明に係る表示装置の一例として、液晶装置を用いて説明を進める。
(1)液晶表示装置の基本構成
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る液晶表示装置100の構成等について説明する。
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置100の概略構成を模式的に示す平面図である。図1では、紙面手前側(観察側)にカラーフィルタ基板92が、また、紙面奥側に素子基板91が夫々配置されている。なお、図1では、紙面縦方向(列方向)をY方向と規定し且つ紙面横方向(行方向)をX方向と規定する。また、図1において、R(赤)、G(緑1)、B(青)に対応する各領域は1つのサブ画素SGを示していると共に、R、G、Bに対応する1行3列のサブ画素SGは、1つの表示画素AGを示している。尚、サブ画素SGの配列が図1に示す例に限定されることはない。
図2は、液晶表示装置100における切断線A−A’に沿った1つの表示画素AGの拡大断面図である。図2に示すように、液晶表示装置100は、本発明における「光源」の一具体例を構成する照明装置10と、本発明における「表示パネル」の一具体例を構成する液晶表示パネル30と、拡散シート14と、プリズムシート15と、反射シート16より構成される。液晶表示パネル30は、本発明における「第1基板」の一具体例を構成する素子基板91と、その素子基板91に対向して配置され且つ本発明における「第2基板」の一具体例を構成するカラーフィルタ基板92とが枠状のシール材5を介して貼り合わされ、そのシール材5の内側に液晶が封入されて液晶層4が形成されてなる。液晶層4に用いられる液晶は、例えばTN(Twisted Nematic)型液晶である。液晶表示パネル30の素子基板91の外面上には、照明装置10が備えられている。
本実施形態に係る液晶表示装置100は、R、G、Bの3色を用いて構成されるカラー表示用の液晶表示装置であると共に、スイッチング素子としてポリシリコンTFTを用いたアクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置である。
素子基板91の平面構成について説明する。素子基板91の内面上には、主として、複数のソース線32、複数のゲート線33、複数のポリシリコンTFT37、複数の画素電極34、ドライバIC40、外部接続用配線35及びFPC(Flexible Printed Circuit)41などが形成若しくは実装されている。
図1に示すように、素子基板91は、カラーフィルタ基板92の一辺側から外側へ張り出してなる張り出し領域31を有しており、その張り出し領域31上には、ドライバIC40が実装されている。ドライバIC40の入力側の端子(図示略)は、複数の外部接続用配線35の一端側と電気的に接続されていると共に、複数の外部接続用配線35の他端側はFPC41と電気的に接続されている。各ソース線32は、Y方向に延在するように且つX方向に適宜の間隔をおいて形成されており、各ソース線32の一端側は、ドライバIC40の出力側の端子(図示略)に電気的に接続されている。
各ゲート線33は、Y方向に延在するように形成された第1配線33aと、その第1配線33aの終端部からX方向に延在するように形成された第2配線33bとを備えている。各ゲート線33の第2配線33bは、各ソース線32と交差する方向、即ちX方向に延在するように且つY方向に適宜の間隔をおいて形成されており、各ゲート線33の第1配線33aの一端側は、ドライバIC40の出力側の端子(図示略)に電気的に接続されている。各ソース線32と各ゲート線33の第2配線33bの交差に対応する位置にはポリシリコンTFT37が設けられており、各ポリシリコンTFT37は各ソース線32、各ゲート線33及び各画素電極34等に電気的に接続されている。各ポリシリコンTFT37は、ガラスなどの素子基板91上の各サブ画素SGに対応する位置に設けられている。各画素電極34は、例えばITO(Indium-Tin Oxide)などの透明導電材料により形成されており、素子基板91上の各サブ画素SGに対応する位置に設けられる。各画素電極34は、不図示の層間膜に設けられたコンタクトホールを介してソース線32及び各ポリシリコンTFT37と電気的に接続されている。
1つの表示画素AGがX方向及びY方向に複数個、マトリクス状に並べられた領域が有効表示領域V(2点鎖線により囲まれる領域)である。この有効表示領域Vに、文字、数字、図形等の画像が表示される。
有効表示領域Vの外側の領域は、表示に寄与しない額縁領域38となっている。後に詳しく述べるが、額縁領域38には、液晶表示装置100の外部から入射する光を検知するための領域として一又は複数の検知領域SGaが設けられている。各検知領域SGaには、本発明における「受光手段」の一具体例を構成する光センサ61が形成されている。光センサ61は、具体的には、PIN(p-intrinsic-n)ダイオードなどやMOSトランジスタ等の半導体素子である。尚、以下の説明では、光センサ61が、PIN(p-intrinsic-n)ダイオードである場合の例について説明を進める。光センサ61は、配線32aを介して検知回路52と電気的に接続されている。
検知回路52は、本発明における「検出手段」の一具体例を構成しており、光センサ61で発生した電流を検知することで、当該光センサ61に入射した光の輝度(特に、後に詳述するように、液晶表示装置100の外部から入射する環境光の輝度等)を検出する。
検知回路52において検出された輝度等の情報は、本発明における「制御手段」の一具体例を構成するLED制御回路53に出力される。LED制御回路53は、検知回路52において検出された環境光の輝度に基づいて、照明装置10が備えるLED13の動作電流を調整する。また、LED制御回路53は、後に詳述するように、照明装置10が備えるLED13が出射するバックライト光がパルス光となるように且つ当該パルス光に対してPWM(Pulse Width Modulation)が行われるようにLED13を制御する。
次に、カラーフィルタ基板92の平面構成について説明する。図2に示すように、カラーフィルタ基板92は、ガラスなどの基板2上に、ブラックマトリクスBM、R、G、B、Gの3色の着色層6R、6G、6B及び共通電極8などを有する。ブラックマトリクスBMは、各色のサブ画素SGを区画する位置に形成されている。なお、以下の説明もしくは図面において、R、G、Bの色を特定することなく構成要素を示す場合には、単に「着色層6」のように記し、R、G、Bの色を区別して構成要素を示す場合には、例えば「着色層6R」のように記すこととする。R、G、Bの各色のサブ画素SGは、R、G、Bの着色層6R、6G、6Bの夫々を有している。このR、G、Bの着色層6R、6G、6Bが、夫々の色のカラーフィルタとして機能する。共通電極8は、画素電極と同様にITOなどの透明導電材料からなり、カラーフィルタ基板92の略一面に亘って形成されている。共通電極8は、シール材5の隅の領域E1において配線36の一端側と電気的に接続されていると共に、当該配線36の他端側は、ドライバIC40のCOMに対応する出力端子と電気的に接続されている。
次に、照明装置10について説明する。照明装置10は、導光板11と光源部12より構成される。光源部12は、導光板11の端面11cに対し光Lを出射する。光源部12は、後に詳しく述べるが、光源としてRGBの各色のLED(Light Emitting Diode)13を有する。
光源部12より出射したバックライト光L1は、導光板11の端面(以下、「入光端面」と称す)11cより導光板11内へ入り、導光板11の出射面11a、反射面11bで反射を繰り返すことにより方向を変える。バックライト光L1は、導光板11の出射面11aとバックライト光L1のなす角が臨界角を超えると、導光板11の出射面11aより液晶表示パネル30へ向けて出射する。バックライト光L1は、導光板11の反射面11bと光Lのなす角が臨界角を超えると、導光板11の反射面11bより出射する。しかし、導光板11の反射面11bより出射した光は、光を反射する反射シート16によって反射され、導光板11内部へ戻される。
導光板11の出射面11aより液晶表示パネル30へ向けて出射したバックライト光L1は、拡散シート14、プリズムシート15を透過した後、液晶表示パネル30を透過する。拡散シート14は、バックライト光L1を拡散して出射する。プリズムシート15は、プリズムシート15a、15bより構成される。プリズムシート15a、15bは夫々、断面形状が略三角形となるプリズム形状を全面に有しており、バックライト光L1を液晶表示パネル30に向けて出射する。なお、プリズムシート15a、15bは、プリズム形状のプリズムの稜線が互いに略垂直となる配置とされる。液晶表示装置100は、バックライト光L1が液晶表示パネル30を透過することによって照明される。これにより、液晶表示装置100は、文字、数字、図形等の画像を表示することができ、観測者が画像を視認することができる。
液晶表示装置100では、電子機器のメイン基板等と接続されたFPC41側からの信号及び電力等に基づき、ドライバIC40によって、G1、G2、・・・、Gm−1、Gm(mは自然数)の順にゲート線33が順次排他的に1本ずつ選択されるとともに、選択されたゲート線33には、選択電圧のゲート信号が供給される一方、他の非選択のゲート線33には、非選択電圧のゲート信号が供給される。そして、ドライバIC40は、選択されたゲート線33に対応する位置にある画素電極34に対し、表示内容に応じたソース信号を、それぞれ対応するS1、S2、・・・、Sn−1、Sn(nは自然数)のソース線32及びポリシリコンTFT37を介して供給する。その結果、液晶層4の配向状態が制御され、液晶表示装置100の表示状態が、非表示状態または中間表示状態に切り替えられることとなる。
さらに、液晶表示パネル30としては、上述したようなTN液晶からなる液晶層を有する液晶表示パネルには限られず、代わりに、VA(Vertical Alignment)方式、IPS(In Plane Switching)方式、FFS(Fringe Field Structure)方式などの液晶表示パネルを用いるとすることもできる。
(2)検知領域の構成
次に、検知領域SGaの構成について説明する。図3は、液晶表示装置100における1つの検知領域SGaの拡大断面図である。
図3に示すように、素子基板91の内面上には、不図示のシリコン酸化膜が形成されている。シリコン酸化膜の内面上で、光センサ61が形成される領域には、不純物が導入されていないポリシリコン(p−Si)の層であるi(intrinsic)層61bが形成され、i層61bの両側には、i層61bを挟み込んで、ポリシリコンにボロン(B)イオンが注入された高不純物濃度のp+層61aと、ポリシリコンにリン(P)イオンが注入された高不純物濃度のn+層61cが形成されている。光センサ61たるPINダイオードは、これらi層61bとp+層61aとn+層61cより構成される。また、p+層61aは、配線を介して不図示の高位電源VHHに接続されており、n+層61cは、配線32aを介して検知回路52に接続されている。このため、光センサ61の出力電流は、配線32aを介して検知回路52へ出力される。
また、本実施形態では、光センサ61は、光センサ61のゲート電極45が、光センサ61の上層側(つまり、カラーフィルタ基板92側)に配置されるトップゲート構造を有している。
次に、検知領域SGaにおけるカラーフィルタ基板92側の構成について述べる。図3に示すように、カラーフィルタ基板92の内面上(特に、検知領域SGa)には、樹脂などでベタ状のブラックマトリクスBMが形成されている。但し、液晶表示パネル30の外部の環境光L2が光センサ61に照射されるように、光センサ61に対向するカラーフィルタ基板92の領域部分におけるブラックマトリクスBMは、液晶表示パネル30の外部に開けた開口94(つまり、ブラックマトリクスBMが形成されない開口94)を有している。その結果、光センサ61には、開口94を介して液晶表示パネル30内部に入射してくる環境光L2を受光する。
ここで、図4を参照して、光センサ61及び検知回路52のより詳細な回路構成について説明する。ここに、図4は、光センサ61及び検知回路52のより詳細な回路構成を示す回路図である。
図4に示すように、光センサ61は、高電位側電源VHに直列に接続されている。また、光センサ61は、PINダイオードで構成され、逆バイアスされている。光センサ61には、バックライト光L1と環境光L2とが入射光として入射する。光センサ61は、入射光の光量に応じた受光電流iを出力する。受光電流iは、配線32aを介して検知回路52へと出力される。
また、光センサ61は、配線32a及びノードQを介して、検知回路52が備えるキャパシタ521の一方の端子と電気的に接続されている。ノードQからは、受光電流iがキャパシタ521に出力される。キャパシタ521の他方の端子は、グランドGND(又は、低電位側電源VLL)に電気的に接続されている。
また、ノードQには、スイッチング素子522の一方の端子が電気的に接続されている。スイッチング素子522の他方の端子は、グランドGNDに電気的に接続されている。キャパシタ521には受光電流iによって電荷が蓄積されノードQの電位が上昇するが、スイッチング素子522がオン状態になると、蓄積された電荷が放電されてノードQの電位がグランドレベルになる。スイッチング素子522はTFTによって構成され、そのゲートに供給されるリセット信号RSTがアクティブ(ハイレベル)になるとオン状態になり、リセット信号RSTが非アクティブ(ローレベル)になるとオフ状態になる。
ノードQは、コンパレータ523の一方の入力端子に電気的に接続されている。コンパレータ523の他方の入力端子(不図示)には、基準信号REFが供給される。従って、コンパレータ523は、ノードQの電位が基準信号REFの電位よりも低い場合には、ローレベルの出力DTを出力し、他方で、ノードQの電位が基準信号REFの電位以上となる場合には、ハイレベルの出力DTを出力する。
(3)液晶表示装置の動作
続いて、図5を参照して、本実施形態に係る液晶表示装置100の動作(特に、光センサ61及び検知回路52を用いた、環境光L2の輝度の検出動作)について説明する。ここに、図5は、本実施形態に係る液晶表示装置100の動作の流れを示すタイミングチャートであ。
図5に示すように、液晶表示装置100は、例えば16.8msの長さを有するフレーム毎に、有効表示期間において画像表示を行うと共に、280μsの長さを有する垂直帰線期間において環境光L2の輝度の検出動作を行う。
まず有効表示期間においては、液晶表示装置100は、以下のように動作する。まず、ドライバIC40から第1水平ラインのゲート線33にハイレベルの走査信号を供給することで、第1水平ラインのゲート線33に接続された全てのポリシリコンTFT37をオン状態にして、第1水平ラインのゲート線33に係る全ての表示画素AGを選択する。また、第1水平ラインのゲート線33に係る表示画素AGの選択に同期して、ドライバIC40から各ソース線32に、画像信号が供給される。これにより、選択した全ての表示画素AGに、各ソース線32及びポリシリコンTFT37を介して画像信号が供給され、この画像信号に基づく書込電圧が画素電極34に書き込まれる。これにより、画素電極34と共通電極8との間に電位差が生じて、駆動電圧が液晶層4に印加される。以降、同様の動作は、第2水平ラインのゲート線33に係る表示画素AGから第n(但し、nは、水平方向の画素数を示す自然数)水平ラインのゲート線33に係る表示画素AGに対しても順次行われる。これにより、1フレームの画像表示が行われる。
このとき、LED制御回路53は、LED13が出射するバックライト光L1の周波数(具体的には、バックライト光L1の出射、停止を繰り返す周波数)を480Hzに設定し且つバックライト光L1のデューティー比を表示される画像の輝度ないしは階調に応じた値に設定する。但し、有効表示期間におけるバックライト光L1の周波数及びデューティー比がこれに限定されるものではない。
他方で、垂直帰線期間においては、液晶表示装置100は、以下のように動作する。まず、有効表示期間の最後にリセット信号RSTがアクティブに切り替わると共に垂直帰線期間が開始するまでにリセット信号RSTが非アクティブになる。このため、垂直帰線期間が開始する時点では、ノードQの電位はグランドレベルに設定される。また、コンパレータ523の出力DTもまた、ローレベルに設定される。
その後、垂直帰線期間の開始と共に、LED制御回路53は、LED13が出射するバックライト光L1の周波数を、有効表示期間における周波数よりも高くする。例えば、LED制御回路53は、LED13が出射するバックライト光L1の周波数を、120kHzから140kHzに設定する。また、LED制御回路53は、垂直帰線期間中には、バックライト光L1のデューティー比が連続的に又は段階的に且つ単調に減少するように、バックライト光L1のデューティー比を設定する。例えば、LED制御回路53は、バックライト光L1のデューティー比が、90%から40%に連続的に又は段階的に且つ単調に減少するように、バックライト光L1のデューティー比を設定する。但し、垂直帰線期間におけるバックライト光L1の周波数及びデューティー比がこれに限定されるものではない。また、バックライト光L1の周波数及びデューティー比は、LED制御回路53から照明装置10に供給される制御信号によって制御される。
また、垂直帰線期間の開始と共に、光センサ61は、入射光(つまり、バックライト光L1及び環境光L2)の光量に応じた受光電流iを、検知回路52に対して出力する。これにより、キャパシタ521に対する充電が開始される。また、キャパシタ521の充電に伴って、検知回路52におけるノードQの電位は徐々に増加する。キャパシタ521は定電流で充電されるので、ノードQの電位変化の波形は概ね直線となる。
その後、検知回路52におけるノードQの電位が基準信号REFの電位以上となった時点で、コンパレータ523の出力DTかローレベルからハイレベルに切り替わる。ここで、ノードQの電位の波形の傾きは、受光電流iが大きいほど大きくなる。従って、光センサ61に照射される入射光の輝度が高い程、ノードQの電位の波形の傾きは大きくなる。その結果、光センサ61に照射される入射光の輝度が高い程、コンパレータ523の出力DTかローレベルからハイレベルに切り替わるまでに要する時間が短くなる。このため、検知回路52は、垂直帰線期間が開始してからコンパレータ523の出力DTかローレベルからハイレベルに切り替わるまでに要する時間(つまり、コンパレータ出力反転時間DT_T)に基づいて、光センサ61に入射する入射光(具体的には、環境光L2)の輝度を検出することができる。
但し、光センサ61には、検出の対象となる環境光L2に加えて、バックライト光L1も入射している。従って、垂直帰線期間が開始してからコンパレータ523の出力DTかローレベルからハイレベルに切り替わるまでに要する時間(つまり、コンパレータ出力反転時間DT_T)は、環境光L2のみならずバックライト光L1の影響をも受けていると想定される。しかしながら、本実施形態によれば、バックライト光L1のデューティー比を連続的に又は段階的に且つ単調に減少させているがゆえに、環境光L2のみならずバックライト光L1が光センサ61に入射している場合であっても、コンパレータ出力反転時間DT_Tは、入射光のうちの環境光L2の輝度に対して比例する関係を有している。
これについて、図6を参照して説明する。ここに、図6は、バックライト光L1のデューティー比を連続的に又は段階的に且つ単調に減少させながら光センサ61による受光動作を行った場合における、環境光L2の照度とコンパレータ出力反転時間DT_Tとの関係を示すグラフである。
図6に示すように、バックライト光L1のデューティー比を連続的に又は段階的に且つ単調に減少させた状態で受光センサ61による受光動作を行わせた場合には、コンパレータ出力反転時間DT_Tと環境光照度とが逆比例の関係になる。従って、検知回路52は、コンパレータ出力反転時間DT_Tに基づいて、環境光L2の照度(更には、輝度等)を好適に検出することができる。
尚、図6のグラフは、LED13が出射するバックライト光L1の周波数を、150kHzに設定し、且つバックライト光L1のデューティー比を、90%から40%に至るまで1.2%ずつ段階的に減少させた場合の例を示している。
このように、本実施形態に係る液晶表示装置100によれば、バックライト光L1の光センサ61への入射を防ぐ遮光層を形成する必要がない。このため、液晶表示装置100の製造プロセスが増加したり又は歩留まりが低下したりする不都合を好適に抑制することができる。
また、本実施形態に係る液晶表示装置100によれば、光センサ61による受光動作は、垂直帰線期間中に行われる。つまり、画像表示に伴う各種動作(特に、例えばゲート線33やソース線32や共通電極8等の各種電気配線の電圧変動を伴う各種動作)が表示パネル30において行われない期間中に、光センサ61による受光動作が行われる。従って、遮光層を形成しない場合であっても、少なくとも光センサ61が受光動作を行う間には、外来ノイズの影響(特に、表示パネル30における各種電気配線の電圧変動を伴う各種動作に起因する外来ノイズ)を光センサ61が受けることはなくなる。従って、光センサ61の受光電流iが外来ノイズに起因して意図せず変動してしまうという不都合を好適に抑制することができる。
加えて、遮光層を形成しないがゆえに光センサ61にバックライト光L1が入射する場合であっても、バックライト光L1のデューティー比を連続的に又は段階的に且つ単調に減少させながら受光動作を行うため、検知回路53は、バックライト光L1の影響を受けることなく、環境光L2の輝度等を好適に検出することができる。その結果、好適に検出された環境光L2の輝度等に基づいて、LED13の輝度を好適に制御することができる。
尚、バックライト光L1のデューティー比を連続的に又は段階的に且つ単調に減少させることに代えて、バックライト光L1の出射を停止すれば、バックライト光L1の影響を受けることなく環境光L2の輝度等を好適に検出することができるとも考えられる。しかしながら、バックライト光L1の出射を停止した場合には、光センサ61から出力される受光電流iに基づく環境光L2の輝度等の検出に、数msの時間がかかってしまう。これについて、図7を参照して説明する。ここに、図7は、バックライト光L1のデューティー比を夫々、0%、10%、20%、・・・、100%に固定した状態で光センサ61による受光動作を行った場合における、環境光L2の照度とコンパレータ出力反転時間DT_Tとの関係を示すグラフである。
図7に示すように、バックライト光L1の出射を停止した場合(つまり、バックライト光L1のデューティー比を0%に固定した状態に対応する輝度の場合)には、確かに、コンパレータ出力反転時間DT_Tと環境光L2の照度とが逆比例の関係になっている。しかしながら、例えば環境光L2の照度が概ね2000lx以下の範囲では、コンパレータ出力反転時間DT_Tが、垂直帰線期間以上となってしまう。これは、垂直帰線期間内に環境光L2の輝度等を検出することができない(つまり、環境光L2の輝度等を検出するためには、垂直帰線期間以上の時間を要する)ことを意味している。従って、単にバックライト光L1の出射を停止しただけでは、環境光L2の輝度等を好適に検出することができない。
他方で、図7に示すように、バックライト光L1のデューティー比を相対的に高い値に固定した場合には、コンパレータ出力反転時間DT_Tが垂直帰線期間以下となるものの、バックライト光L1の影響をそのまま受けることになるため、環境光L2の輝度を好適に検出することは困難又は不可能である。例えば、バックライト光L1のデューティー比を40%に固定した場合には、特に環境光L2の照度が概ね1000lx以下の範囲において、環境光L2の照度に応じたコンパレータ出力反転時間DT_Tの変化が殆ど見られなくなってしまう。
しかるに、本実施形態では、図6及び図7に示すように、バックライト光L1のデューティー比が連続的に又は段階的に且つ単調に減少するように、バックライト光L1のデューティー比を設定しているため、垂直帰線期間である280μs以内に、環境光L2の輝度等を検出することができる。
また、本実施形態では、垂直帰線期間内に環境光L2の輝度等を検出することができるように、バックライト光L1のデューティー比の減少の割合やデューティー比の開始値及び終了値を調整してもよい。具体的には、例えば、図7中の「A」の符号で示すように、垂直帰線期間が280μsから概ね500μs程度に増加する場合には、バックライト光L1のデューティー比の変化の範囲を拡大しても(例えば、デューティー比を90%から30%に至るまで連続的に又は段階的に且つ単調に減少させても)、コンパレータ出力反転時間DT_Tと環境光L2の照度とが逆比例の関係になっている。従って、環境光L2の輝度等を好適に検出することができる。或いは、図7中の「B」の符号で示すように、垂直帰線期間が280μsから概ね200μs程度に減少する場合には、バックライト光L1のデューティー比の変化の範囲を縮小しても(例えば、デューティー比を90%から50%に至るまで連続的に又は段階的に且つ単調に減少させても)、コンパレータ出力反転時間DT_Tと環境光L2の照度とが逆比例の関係になっている。従って、環境光L2の輝度等を好適に検出することができる。
また、本実施形態では、検出可能な環境光L2の範囲に応じて、バックライト光L1のデューティー比の減少の割合やデューティー比の開始値及び終了値を調整してもよい。
加えて、光センサ61は、熱電流の発生に起因して、光センサ61自身の温度又は周辺温度の増加に伴って受光電流iが増加するという特性を有している。他方で、バックライト光L1を出射するLED13は、熱劣化に起因して、LED13自身の温度又は周辺温度の増加に伴ってバックライト光L1の輝度が減少するという特性を有している。従って、熱電流に起因した光センサ61の受光電流iの増加分が、バックライト光L1の減少によって相殺される。これにより、光センサ61の温度依存性を低下させることができる。つまり、光センサ61自身の温度又は周囲温度に起因した受光電流iの変動を抑制することができる。
ここで、光センサ61の受光電流iの温度依存性について、図8を参照して説明する。ここに、図8は、本実施形態に係る液晶表示装置100(つまり、遮光層を形成しない液晶表示装置)における光センサ61の受光電流iの温度特性と、比較例に係る液晶表示装置(つまり、遮光層を形成する液晶表示装置)における光センサの受光電流iの温度特性とを示すグラフである。
図8に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置100では、熱電流に起因した光センサ61の受光電流iの増加分が、バックライト光L1の減少によって相殺されるため、光センサ61の受光電流iの温度依存性を低下させることができる。具体的には、図8に示すように、温度依存性を概ね10%以下に抑制することができる。
他方で、バックライト光L1の光センサ61への入射を防ぐ遮光層を形成している比較例に係る液晶表示装置であれば、熱電流に起因した光センサ61の受光電流iの増加分が、バックライト光L1の減少によって相殺されることはない。従って、光センサ61自身の温度又は周囲温度が増加するにつれて受光電流iが増加してしまう。具体的には、図8に示すように、温度依存性が数十%程度にまで大きくなってしまう。このため、比較例に係る液晶表示装置では、環境光L2を好適に検出することができない。しかるに、本実施形態では、このような不都合を好適に抑制することができるため、実践上大変有用である。
更に、コンパレータ出力反転時間DT_Tとバックライト光L1のデューティー比との間には相関関係がある。これについて、図9を参照して説明する。ここに、図9は、コンパレータ出力反転時間DT_Tとバックライト光L1のデューティー比との関係を示すグラフである。
図9に示すように、コンパレータ出力反転時間DT_Tとバックライト光L1のデューティー比とは逆比例の関係を有している。これは、デューティー比を適宜調整することで、光センサ61の個体バラツキを吸収できるということを示している。従って、例えば環境光L2の照度が概ね10lx程度の暗環境下での光センサ61の受光電流iを検出すると共に、当該検出された受光電流iに応じて、垂直帰線期間中におけるバックライト光L1のデューティー比の減少の割合やデューティー比の開始値及び終了値を調整してもよい。これにより、光センサ61の個体バラツキを吸収することができる。
尚、上述の説明では、垂直帰線期間中に光センサ61の受光動作を行う例について説明している。しかしながら、垂直走査期間に限らず、非表示期間(例えば、例えばゲート線33やソース線32や共通電極8等の各種電気配線の電圧変動を伴う各種動作が行われていない期間)中に光センサ61の受光動作を行うように構成してもよい。このように構成しても、上述した各種効果を好適に享受することができる。
(4)電子機器
続いて、図10及び図11を参照しながら、上述の液晶表示装置100を具備してなる電子機器の例を説明する。
図10は、上述した液晶表示装置100が適用されたモバイル型のパーソナルコンピュータの斜視図である。図10において、コンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、上述した液晶表示装置100を含んでなる液晶表示ユニット1206とから構成されている。
次に、上述した液晶表示装置100を携帯電話に適用した例について説明する。図11は、電子機器の一例である携帯電話の斜視図である。図11において、携帯電話1300は、複数の操作ボタン1302とともに、半透過反射型の表示形式を採用し、且つ上述した液晶表示装置100と同様の構成を有する液晶装置1005を備えている。
これらの電子機器においても、上述した液晶表示装置100を含んでいるため、上述した各種効果を好適に享受することができる。
尚、図10及び図11を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置や、液晶プロジェクタ等の投射型の表示装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう表示装置及び電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。