JP2010181449A - ヘッド洗浄装置およびヘッド洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の機能液滴吐出ヘッドに一括して洗浄する場合において、各機能液滴吐出ヘッドのヘッド内流路を確実に洗浄することができるヘッド洗浄装置およびヘッド洗浄方法を提供することである。
【解決手段】各機能液滴吐出ヘッド2にそれぞれ接続した複数本の個別供給流路36を介して、各ヘッド内流路9に洗浄液を供給する洗浄液タンク26と、各機能液滴吐出ヘッド2に対応し、各機能液滴吐出ヘッド2の各ノズル面10をそれぞれ封止する複数の吸引キャップ23と、各吸引キャップ23を介して洗浄液を吸引し、複数のヘッド内流路9に洗浄液を通液して洗浄を行う吸引装置24と、吸引装置24による吸引時に、洗浄液の各ヘッド内流路9への通液を検出する複数の通液検出装置25と、吸引装置24を駆動すると共に、各通液検出装置25の検出結果から各ヘッド内流路9への通液状態をそれぞれ監視する制御装置28と、を備えたものである。
【選択図】図3
【解決手段】各機能液滴吐出ヘッド2にそれぞれ接続した複数本の個別供給流路36を介して、各ヘッド内流路9に洗浄液を供給する洗浄液タンク26と、各機能液滴吐出ヘッド2に対応し、各機能液滴吐出ヘッド2の各ノズル面10をそれぞれ封止する複数の吸引キャップ23と、各吸引キャップ23を介して洗浄液を吸引し、複数のヘッド内流路9に洗浄液を通液して洗浄を行う吸引装置24と、吸引装置24による吸引時に、洗浄液の各ヘッド内流路9への通液を検出する複数の通液検出装置25と、吸引装置24を駆動すると共に、各通液検出装置25の検出結果から各ヘッド内流路9への通液状態をそれぞれ監視する制御装置28と、を備えたものである。
【選択図】図3
Description
本発明は、インクジェット方式の複数の機能液滴吐出ヘッドのヘッド内流路を一括して洗浄するヘッド洗浄装置およびヘッド洗浄方法に関するものである。
従来、この種のヘッド洗浄装置として、複数(12個)の機能液滴吐出ヘッドをキャリッジに搭載したヘッドユニットを単位として、複数の機能液滴吐出ヘッドを一括して洗浄するものが知られている(特許文献1参照)。
この洗浄装置では、各機能液滴吐出ヘッドのノズル面に密接すると共に洗浄液を吸引する複数のキャップからなるキャップユニットと、機能液滴吐出ヘッドの導入口に接続して洗浄液を供給する複数の導入口接続アタッチメントと、キャップユニットを介して洗浄液を吸引して、機能液滴吐出ヘッドに洗浄液を通液する吸引ポンプと、を有している。
この場合の洗浄動作は、機能液滴吐出ヘッドに対して、純水およびアルコールの洗浄液をそれぞれ数十秒間、タイマー制御により一括して通液することで実行される。
この洗浄装置では、各機能液滴吐出ヘッドのノズル面に密接すると共に洗浄液を吸引する複数のキャップからなるキャップユニットと、機能液滴吐出ヘッドの導入口に接続して洗浄液を供給する複数の導入口接続アタッチメントと、キャップユニットを介して洗浄液を吸引して、機能液滴吐出ヘッドに洗浄液を通液する吸引ポンプと、を有している。
この場合の洗浄動作は、機能液滴吐出ヘッドに対して、純水およびアルコールの洗浄液をそれぞれ数十秒間、タイマー制御により一括して通液することで実行される。
しかしながら、このようなヘッド洗浄装置では、タイマー制御により複数の機能液滴吐出ヘッドに一括して洗浄液を通液しているため、導入口接続アタッチメントの接続不良、あるいはキャップによるキャッピング不良が生じた機能液滴吐出ヘッドでは、気体漏れ(エアーのリーク)が生じ、洗浄液が通液されずにヘッド内流路が適切に洗浄されないという問題があった。
本発明は、複数の機能液滴吐出ヘッドに一括して洗浄する場合において、各機能液滴吐出ヘッドのヘッド内流路を確実に洗浄することができるヘッド洗浄装置およびヘッド洗浄方法を提供することをその課題としている。
本発明のヘッド洗浄装置は、インクジェット方式の複数の機能液滴吐出ヘッドのヘッド内流路を一括して洗浄するヘッド洗浄装置であって、各機能液滴吐出ヘッドにそれぞれ接続した複数本の個別供給流路を介して、各ヘッド内流路に洗浄液を供給する洗浄液タンクと、各機能液滴吐出ヘッドに対応し、各機能液滴吐出ヘッドの各ノズル面をそれぞれ封止する複数の吸引キャップと、各吸引キャップを介して洗浄液を吸引し、複数のヘッド内流路に洗浄液を通液して洗浄を行う吸引手段と、吸引手段による吸引時に、洗浄液の各ヘッド内流路への通液を検出する複数の通液検出手段と、吸引手段を駆動すると共に、各通液検出手段の検出結果から各ヘッド内流路への通液状態をそれぞれ監視する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明のヘッド洗浄方法は、インクジェット方式の複数の機能液滴吐出ヘッドのヘッド内流路を一括して洗浄するヘッド洗浄方法であって、洗浄液の各ヘッド内流路への通液を検出する複数の通液検出手段を用い、洗浄液タンクに接続した各機能液滴吐出ヘッドから洗浄液を吸引し、各ヘッド内流路に通液して洗浄を行うと共に、各通液検出手段の検出結果から各ヘッド内流路への通液状態をそれぞれ監視することを特徴とする。
これらの構成によれば、吸引手段により、洗浄液タンクに接続された複数の機能液滴吐出ヘッドから洗浄液を吸引する際、個別に設けられた通液検出手段によって、各機能液滴吐出ヘッドのヘッド内流路毎の洗浄液の通液状態を監視するようにしているため、キャッピング不良等によりエアーのリークが生じた場合であっても、洗浄液が通液されずに適切な洗浄が為されない機能液滴吐出ヘッドを簡単に判別することができる。よって、複数の機能液滴吐出ヘッドに対し、一括してヘッド内流路を洗浄した場合であっても、各機能液滴吐出ヘッドのヘッド内流路を確実に洗浄することができる。
この場合、各通液検出手段は、各個別供給流路の洗浄液の流れを検出する流液検出手段を有していることが、好ましい。
この構成によれば、供給流路およびヘッド内流路は連通しているため、個別供給流路を流れる洗浄液の流液を検出することで、機能液滴吐出ヘッドのヘッド内流路に洗浄液が通液されているか否かを簡単に検出することができる。なお、この場合、流液検出手段は、機能液滴吐出ヘッドの近傍に設けられることが好ましい。
この場合、流液検出手段は、個別供給流路の外側に配設した非接触の流量計で構成されていることが、好ましい。
この構成によれば、流量計を個別供給流路に介設するための部材(継手など)を別途必要としない。すなわち、流液検出手段廻りの構造を単純化することができる。
この場合、吸引手段は、各吸引キャップに対応して設けられ、吸引した洗浄液を一時的に貯留する複数の個別廃液タンクを有し、各通液検出手段は、各個別廃液タンクに設けられ、吸引により各個別廃液タンクに貯留された洗浄液の液量を検出する液量検出手段を、有していることが、好ましい。
この構成によれば、吸引により個別廃液タンクに貯留された洗浄液の液量を検出することで、対応する機能液滴吐出ヘッドのヘッド内流路への洗浄液の通液を確認することができる。なお、個別廃液タンクに貯留された洗浄液は、吸引動作(洗浄動作)毎に廃棄することが好ましい。
この場合、液量検出手段は、吸引により貯留される洗浄液の基準液位を検出する液位センサーで構成されていることが、好ましい。
この構成によれば、液量検出手段を簡単且つ安価に構成することができる。
これらの場合、複数のヘッド内流路を洗浄液により一括して洗浄した後、複数のヘッド内流路に保管液を一括して充填するようになっており、保管液を貯留する保管液タンクと、洗浄液タンクと複数の個別供給流路との間に介設され、流路を洗浄液タンク側と保管液タンク側との間で切替える流路切替え手段と、を更に備え、制御手段は、洗浄動作を実施した後、流路切替え手段を保管液タンク側に切り替えて、吸引手段を駆動すると共に、各通液検出手段の検出結果から各ヘッド内流路の充填状態をそれぞれ監視することが、好ましい。
これらの構成によれば、洗浄液によってヘッド内流路の異物を洗い流した後、ヘッド内流路に保管液を充填するようにしているため、機能液滴吐出ヘッドを清浄な状態で保管或いは運搬することができ、実機搭載までの機能液滴吐出ヘッドの劣化を有効に防止することができる。なお、洗浄液による洗浄動作と保管液の充填動作との間に、ヘッド内流路にエアーを導入し、洗浄液の液抜きを行うことが好ましい。
以下、添付した図面を参照して、本発明の第1実施形態に係るヘッド洗浄装置について説明する。ヘッド洗浄装置の洗浄対象物である機能液滴吐出ヘッドは、カラーフィルターの製造に使用するため、高精度の吐出性能が求められ、民生用に製造した機能液滴吐出ヘッドの中から、良質のものを選別してキャリッジに複数個組み込み、ヘッドユニットとして描画装置に搭載するようにしている。本発明のヘッド洗浄装置は、民生用から、カラーフィルター製造用に選別した機能液滴吐出ヘッドの受け入れ洗浄と、キャリッジに組み込んだ状態で洗浄すると共に、搬送用の保管液を充填する出荷前洗浄と、を行うものである。そこでまず、ヘッド洗浄装置の説明に先立ち、洗浄対象物となる複数個の機能液滴吐出ヘッドを搭載したキャリッジユニットについて簡単に説明する。
図1および図2に示すように、キャリッジユニット1は、R・G・Bの3色、各4個(計12個)の機能液滴吐出ヘッド2と、12個の機能液滴吐出ヘッド2を6個ずつ2群に分けて支持するヘッドプレート3と、からなるヘッドユニット4を備えている(図1参照)。機能液滴吐出ヘッド2は、いわゆる2連のインクジェットヘッドであり、2連の接続針8を有する機能液導入部5と、機能液導入部5に連なる2連のヘッド基板6と、ヘッド基板6の下方に連なり、内部に液体が通液されるヘッド内流路9が形成されたヘッド本体7と、を備えている(図2(a)参照)。ヘッド本体7は、複数の吐出ノズル12が開口したノズル面10を有するノズルプレート11と、各接続針8に連なる共通室と、共通室と各吐出ノズル12との間に介設したピエゾ圧電素子を有する圧力室(共に図示省略)と、を有している(図2(b)参照)。後述するヘッド洗浄装置21においては、キャリッジユニット1を図外のヘッドセット部にセットして、機能液導入部5(接続針8)から洗浄液を導入し、これをヘッド本体7(ノズル面10)側から吸引することで、ヘッド内流路9に洗浄液を通液させて洗浄を行うようにしている。
次に、図3を参照して、ヘッド洗浄装置21について説明する。このヘッド洗浄装置21は、複数(12個)の機能液滴吐出ヘッド2のヘッド内流路9毎に機能液の溶媒等からなる洗浄液を導入して、これらを一括して洗浄すると共に、洗浄後の液抜きを行った後、各ヘッド内流路9に保管液を充填して、一連の洗浄動作を実施するようになっている。
ヘッド洗浄装置21は、洗浄液を貯留する洗浄液タンク26および保管液を貯留する保管液タンク27からなり、供給流路31を介して各ヘッド内流路9に洗浄液を通液するタンクユニット22と、各機能液滴吐出ヘッド2に対応し、各機能液滴吐出ヘッド2の各ノズル面10をそれぞれ封止する複数の吸引キャップ23と、各吸引キャップ23を介して洗浄液を吸引し、複数のヘッド内流路9に洗浄液を通液して洗浄を行う吸引装置(吸引手段)24と、吸引装置24による吸引時に、洗浄液の各ヘッド内流路9への通液を検出する複数の通液検出装置(通液検出手段)25と、吸引装置24を駆動すると共に、各通液検出装置25の検出結果から各ヘッド内流路9への通液状態をそれぞれ監視する制御装置(制御手段)28と、を備えている。
供給流路31は、上流端が洗浄液タンク26に接続された洗浄液流路32と、上流端が保管液タンク27に接続された保管液流路33と、分流用の供給側マニホールド34と、供給側合流部37を介して洗浄液流路32および保管液流路33の下流端から供給側マニホールド34に至る合流供給流路35と、供給側マニホールド34で分流され、各機能液滴吐出ヘッド2に接続された12本の個別供給流路36と、から構成されている。洗浄液流路32には流路を開閉する洗浄液バルブ41が介設され、また保管液流路33には流路を開閉する保管液バルブ42が介設されており、この洗浄液バルブ41と保管液バルブ42とにより、流路切替えバルブ43が構成されている。さらに、合流供給流路35には、ヘッド内流路9に大気を導入するための大気開放バルブ44が介設されている。なお、請求項にいう流路切替え手段は、流路切替えバルブ43、洗浄液流路32および保管液流路33により構成されている。
各機能液滴吐出ヘッド2に洗浄液を供給する場合には、洗浄液バルブ41を「開」とし、保管液バルブ42および大気開放バルブ44を「閉」とする。また、各機能液滴吐出ヘッド2から洗浄液の液抜きを行う場合には、大気開放バルブ44を「開」とし、洗浄液バルブ41および保管液バルブ42を「閉」とする。さらに、各機能液滴吐出ヘッド2に保管液を充填する場合には、保管液バルブ42を「開」とし、洗浄液バルブ41および大気開放バルブ44を「閉」とすることで実行される。
一方、各個別供給流路36の機能液滴吐出ヘッド2の近傍には、洗浄液の通液を確認する通液検出装置25がそれぞれ介設されており、下流端には、機能液滴吐出ヘッド2と接続するための流路接続ユニット45がそれぞれ接続されている。流路接続ユニット45は、機能液滴吐出ヘッド2の2連の接続針8に対応して、通液する洗浄液の逆流を防止する2組の逆止弁(図示省略)を有しており、機能液滴吐出ヘッド2に対して抜き差ししても、流路接続ユニット45から洗浄液が液だれしないようになっている。
通液検出装置25は、各個別供給流路36の洗浄液の流れを検出するいわゆる流量計(流液検出手段)で構成されており、各個別供給流路36の外側にそれぞれ配設され、各個別供給流路36を流れる洗浄液の流量(流速)を非接触で測定する。この流量計は、各個別供給流路36を流れる洗浄液に対し、電磁誘導の原理を応用して磁場中に発生する電圧から流量を測定する。なお、通液検出装置25は、個別供給流路36に流れる液体を検出することができればよく、個別供給流路36内に羽根車を設けた接触式の流量計などであってもよい(図示省略)。
吸引キャップ23は、各機能液滴吐出ヘッド2の各ノズル面10を個別に封止するものであり、下端部には、吸引継手51を介して、廃液タンク55に接続された廃液流路52が接続されている。また、複数の吸引キャップ23は、複数の機能液滴吐出ヘッド2に対応して、キャッププレート53に12個、整列して配設されている。キャッププレート53は、上記のヘッドプレート3と略同形となる矩形に形成されると共に、ヘッドプレート3と相互に平行になるように、ヘッドプレート3の直下に配設されている。また、キャッププレート53は、図外の昇降機構により上下動可能に構成されており、吸引装置24による吸引動作に際し、上昇することで、各吸引キャップ23が各ノズル面10に密着する。
吸引装置24は、上流端が各吸引キャップ23に接続された廃液流路52と、吸引キャップ23を介して洗浄液の吸引を行なうエジェクター54と、廃液流路52の下流端に接続され、エジェクター54により吸引された洗浄液(廃液)を貯留する廃液タンク55と、を有している。廃液流路52は、上流端を各吸引キャップ23に接続した12本の個別廃液流路56と、各個別廃液流路56の下流端に接続された合流用の廃液側マニホールド57と、各個別廃液流路56の下流端から廃液側マニホールド57を介して廃液タンク55に至る合流廃液流路58と、から構成されている。
廃液タンク55は、合流廃液流路58の下流端に接続されており、エジェクター54により吸引した洗浄液(廃液)を貯留する。廃液タンク55には、合流廃液流路58の下流端に接続された廃液チューブ59が、底部まで挿入されており、また、エジェクター54を介設した吸引流路60が、廃液タンク55の上部空間に連通している。
エジェクター54は、吸引流路60に介設されており、一次側を図外の圧縮エアー供給設備に接続され、二次側を図外の排気設備に接続されている。エジェクター54は、一次側に圧縮エアーを流すことにより、その随伴流により二次側に吸引作用を発生させ、廃液流路52を介してヘッド内流路9に通液された洗浄液を廃液タンク55に吸引する。そして、廃液タンク55に吸引された洗浄液は、ここでトラップされる。
次に、ヘッド洗浄方法について説明する。このヘッド洗浄方法は、上記したように受入れ洗浄と、出荷前洗浄と、で行われるが、両洗浄はその洗浄工程が同一であるため、受入れ洗浄を例に挙げて説明する。キャリッジユニット1をセットした状態で、流路を洗浄液タンク26に切替えてエジェクター54を駆動し、一定時間洗浄液を吸引することで、機能液滴吐出ヘッド2に洗浄液を通液させてヘッド内流路9を洗浄する(洗浄動作)。この際、各個別供給流路36に介設された各通液検出装置25の検出結果を監視することで、機能液滴吐出ヘッド2毎に洗浄液が継続的に通液されているか否かを判断することができる。
具体的には、通液検出装置25が、所定の流量を示した場合には、その通液検出装置25に対応するヘッド内流路9に洗浄液が通液していることを示し、通液検出装置25が所定の流量を示さなかった場合(あるいは、流量が「ゼロ」だった場合)には、その通液検出装置25に対応する洗浄液タンク26から廃液タンク55に至るまでの流路に気体漏れ(エアーのリーク)が生じ、対応するヘッド内流路9に洗浄液が完全に通液されていないと判断される。この場合、タイマー制御による吸引動作(通液動作)が終了した時点で、所定の流量に達しているか否かを判定しても良いし、吸引動作中に通液(流れ)が継続しているか否かで判定しても良い。なお、通液検出装置25が所定の流量を示さなかった場合(判定結果「否」)、作業者にその旨、報知(制御装置28に報知手段を組み込む)することが好ましい。
洗浄液による洗浄動作が終了したら、エジェクター54を駆動したまま、ヘッド内流路9の液抜きを行うべく、大気開放バルブ44を開放する。これにより、合流供給流路35からヘッド内流路9を介して合流廃液流路58に至るまでの流路に溜まっていた洗浄液が導入したエアーに押し出されるように、廃液タンク55に吸引される。なお、この際、通液検出装置25による測定流量が「ゼロ」になったところで、洗浄液がヘッド内流路9から廃液されたことを確認することができる。よって、通液検出装置25が洗浄液を検知しなくなってから、一定時間エジェクター54を駆動した後に、大気開放バルブ44を閉塞するようにして、大気開放バルブ44から合流廃液流路58に至るまでの流路の洗浄液を廃液する。
続いて、流路を保管液タンク27側に切替えることで、ヘッド内流路9に保管液を充填する(充填動作)。この際、保管液の検出は、ヘッド内流路9に対する洗浄液の通液と同様に、通液検出装置25が、所定の流量を示した場合には、ヘッド内流路9に保管液が通液していることを示し、通液検出装置25が所定の流量を示さなかった場合(あるいは、流量が「ゼロ」だった場合)には、気体漏れ(エアーのリーク)が生じ、保管液がヘッド内流路9に通液していないことを判断することができる。よって、通液検出装置25により保管液が検出されてから一定時間経過後に、エジェクター54を停止させることで、ヘッド洗浄を終了する。なお、このヘッド洗浄方法は、セットした全機能液滴吐出ヘッド2に対して行われているため、全通液検出装置25が洗浄動作および充填動作において、所定の流量を示した場合に洗浄が終了する。またなお、出荷前洗浄も同様に上記の作業工程により行われる。なお、保管液の充填時間は、洗浄液による洗浄時間に比して極端に短くなることは、言うまでもない。
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態に係るヘッド洗浄装置21について説明する。なお、重複した記載を避けるべく、第1実施形態と異なる部分を主に記載する。このヘッド洗浄装置21における吸引装置24は、上流端が各吸引キャップ23に接続された廃液流路52と、各吸引キャップ23に対応して廃液流路52に設けられ、吸引した洗浄液(廃液)を一時的に貯留する複数(12個)の個別廃液タンク61と、各個別廃液タンク61に設けられ、吸引により各個別廃液タンク61に貯留された洗浄液の液量を検出する通液検出装置25と、廃液流路52の下流端に接続された主廃液タンク62と、上流端が各個別廃液タンク61の上部空間に接続された吸引流路60と、吸引流路60に介設された上記のエジェクター54と、を有している。
廃液流路52は、第1実施形態と同様に、12本の個別廃液流路56と、廃液側マニホールド57と、合流廃液流路58と、から構成されている。そして、各個別廃液流路56には、個別廃液タンク61および各個別廃液タンク61に貯留した廃液(主に洗浄液)を主廃液タンク62に送液するための廃液バルブ63がそれぞれ介設されている。
各機能液滴吐出ヘッド2に洗浄液を供給あるいは保管液を充填する場合と、各機能液滴吐出ヘッド2から洗浄液の液抜きを行う場合とは、廃液バルブ63を「閉」とすることを除いて、第1実施形態と同様である。また、個別廃液タンク61の廃液を主廃液タンク62に送液する場合には、各廃液バルブ63を「開」とし、洗浄液バルブ41、保管液バルブ42および大気開放バルブ44を「閉」とすることで実行される。
個別廃液タンク61は、個別廃液流路56の上流側に介設されており、各吸引キャップ23を介して吸引された廃液を一時的に貯留する。より具体的には、タイマー制御により行われる1回の吸引動作あるいは充填動作において、それぞれ1回分の洗浄液あるいは保管液を貯留する。個別廃液タンク61の上部空間の側壁には、後述の個別吸引流路66が接続されており、各個別吸引流路66は合流してエジェクター54に接続されている。また、各個別廃液タンク61の側壁には、その貯留部分に臨むように、通液検出装置25が設けられている。
通液検出装置25は、個別廃液タンク61に貯留した洗浄液あるいは保管液の基準液位を検出するいわゆる液位センサー(液量検出手段)であり、洗浄液を検出する洗浄液センサー64と、保管液を検出する保管液センサー65と、から構成されている。洗浄液センサー64は、洗浄のための吸引により貯留されるべき洗浄液の液位よりわずかに下側を検出するように配設され、同様に保管液センサー65は、充填のための吸引により貯留されるべき保管液の液位よりわずかに下側を検出するように底部近傍に配設されている。洗浄液センサー64が洗浄液を検出すると、所定の液量が機能液滴吐出ヘッド2に通液され、ヘッド内流路9が洗浄されたことが確認される。同様に、保管液センサー65が保管液を検出すると、ヘッド内流路9に保管液が充填されたことが確認される。
主廃液タンク62は、合流廃液流路58の下流端に接続されており、各個別廃液流路56に介設された廃液バルブ63をそれぞれ開放することで、個別廃液タンク61に一時的に貯留した廃液を流下させるようにしている。吸引流路60は、上流端が各個別廃液タンク61の上部空間に接続した12本の個別吸引流路66と、吸引合流部67を介して各個別吸引流路66の下流端からエジェクター54に至る合流吸引流路68と、から構成されている。
第2実施形態における洗浄方法は、流路を洗浄液タンク26側に切替えて、エジェクター54を駆動し、一定時間洗浄液を吸引することで、機能液滴吐出ヘッド2に洗浄液を通液させてヘッド内流路9を洗浄する。この際、洗浄液の吸引終了後、洗浄液センサー64が洗浄液を検出した場合には、その洗浄液センサー64に対応するヘッド内流路9が正常に洗浄され、洗浄液を検出しなかった場合には、その洗浄液センサー64に対応する洗浄液タンク26から個別廃液タンク61に至るまでの流路に気体漏れ(エアーのリーク)等が生じ、洗浄液が対応するヘッド内流路9に通液していないと判断される。
洗浄液による洗浄動作後、エジェクター54を駆動したまま、大気開放バルブ44のみを開放することで、合流供給流路35から各吸引キャップ23に至るまでの流路に溜まっていた洗浄液が導入したエアーに押し出されるように、個別廃液タンク61にそれぞれ吸引される。そして、大気開放バルブ44を閉塞し、各廃液バルブ63を開放することで、個別廃液タンク61に貯留された洗浄液を主廃液タンク62に送液する。
続いて、流路を保管液タンク27側に切替えることで、ヘッド内流路9に保管液を充填する。保管液の吸引を開始して所定時間経過し、充填動作が終了したときに(タイマー制御)、保管液センサー65が保管液を検出したら、保管液のヘッド内流路9への正常な充填が確認される。また、保管液を検出しなかった場合には、保管液タンク27から個別廃液タンク61に至るまでの流路に気体漏れ(エアーのリーク)等が生じていると判断する。最後に再度、廃液バルブ63のみを開放して保管液を主廃液タンク62に流下させることでヘッド洗浄を終了する。なお、この場合も、セットした全機能液滴吐出ヘッド2に対して行われているため、全通液検出装置25が洗浄動作および充填動作において、洗浄液あるいは保管液を検出した場合に終了する。
なお、ヘッドセット部は、個別の機能液滴吐出ヘッド2をセットすることができるように12個のセット開口が形成されたセットテーブルを備えていてもよい(共に図示省略)。また、洗浄液センサー64は、底部近傍に設けられていてもよい。係る場合、洗浄液センサー64は、吸引時間と吸引速度から算出した吸引量に対応する液位近傍に設けることで、洗浄動作の途中でも、洗浄が正常に行われているか(ヘッド内流路9に洗浄液が通液しているか)を判断することができる。また、係る場合には、保管液センサー65が洗浄液センサー64を兼ねていてもよい。
以上の構成によれば、吸引装置24によって洗浄液あるいは保管液を吸引する際、個別に設けられた通液検出装置25によって、各機能液滴吐出ヘッド2のヘッド内流路9毎の洗浄液あるいは保管液の通液状態を監視するため、エアーのリークが生じた場合であっても、洗浄液が通液されずに適切な洗浄が為されない機能液滴吐出ヘッド2を簡単に判別することができ、一括してヘッド内流路9を洗浄した場合であっても、各機能液滴吐出ヘッド2のヘッド内流路9を確実に洗浄することができる。
2…機能液滴吐出ヘッド 5…機能液導入部 9…ヘッド内流路 10…ノズル面 21…ヘッド洗浄装置 23…吸引キャップ 24…吸引装置 25…通液検出装置 26…洗浄液タンク 27…保管液タンク 28…制御装置 31…供給流路 41…洗浄液バルブ 42…保管液バルブ 43…流路切替えバルブ 54…エジェクター 55…廃液タンク 61…個別廃液タンク 63…廃液バルブ 64…洗浄液センサー 65…保管液センサー
Claims (7)
- インクジェット方式の複数の機能液滴吐出ヘッドのヘッド内流路を一括して洗浄するヘッド洗浄装置であって、
前記各機能液滴吐出ヘッドにそれぞれ接続した複数本の個別供給流路を介して、前記各ヘッド内流路に洗浄液を供給する洗浄液タンクと、
前記各機能液滴吐出ヘッドに対応し、前記各機能液滴吐出ヘッドの各ノズル面をそれぞれ封止する複数の吸引キャップと、
前記各吸引キャップを介して前記洗浄液を吸引し、前記複数のヘッド内流路に前記洗浄液を通液して洗浄を行う吸引手段と、
前記吸引手段による吸引時に、前記洗浄液の前記各ヘッド内流路への通液を検出する複数の通液検出手段と、
前記吸引手段を駆動すると共に、前記各通液検出手段の検出結果から前記各ヘッド内流路への通液状態をそれぞれ監視する制御手段と、を備えたことを特徴とするヘッド洗浄装置。 - 前記各通液検出手段は、前記各個別供給流路の洗浄液の流れを検出する流液検出手段を有していることを特徴とする請求項1に記載のヘッド洗浄装置。
- 前記流液検出手段は、前記個別供給流路の外側に配設した非接触の流量計で構成されていることを特徴とする請求項2に記載のヘッド洗浄装置。
- 前記吸引手段は、前記各吸引キャップに対応して設けられ、吸引した前記洗浄液を一時的に貯留する複数の個別廃液タンクを有し、
前記各通液検出手段は、前記各個別廃液タンクに設けられ、前記吸引により前記各個別廃液タンクに貯留された前記洗浄液の液量を検出する液量検出手段を、有していることを特徴とする請求項1に記載のヘッド洗浄装置。 - 前記液量検出手段は、前記吸引により貯留される前記洗浄液の基準液位を検出する液位センサーで構成されていることを特徴とする請求項4に記載のヘッド洗浄装置。
- 複数の前記ヘッド内流路を前記洗浄液により一括して洗浄した後、複数の前記ヘッド内流路に保管液を一括して充填するようになっており、
保管液を貯留する保管液タンクと、
前記洗浄液タンクと前記複数の個別供給流路との間に介設され、流路を前記洗浄液タンク側と前記保管液タンク側との間で切替える流路切替え手段と、を更に備え、
前記制御手段は、前記洗浄動作を実施した後、前記流路切替え手段を前記保管液タンク側に切り替えて、
前記吸引手段を駆動すると共に、前記各通液検出手段の検出結果から前記各ヘッド内流路の充填状態をそれぞれ監視することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のヘッド洗浄装置。 - インクジェット方式の複数の機能液滴吐出ヘッドのヘッド内流路を一括して洗浄するヘッド洗浄方法であって、
洗浄液の前記各ヘッド内流路への通液を検出する複数の通液検出手段を用い、
洗浄液タンクに接続した前記各機能液滴吐出ヘッドから前記洗浄液を吸引し、前記各ヘッド内流路に通液して洗浄を行うと共に、
前記各通液検出手段の検出結果から前記各ヘッド内流路への通液状態をそれぞれ監視することを特徴とするヘッド洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009022473A JP2010181449A (ja) | 2009-02-03 | 2009-02-03 | ヘッド洗浄装置およびヘッド洗浄方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018121075A (ja) * | 2018-04-06 | 2018-08-02 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理装置及び基板処理方法 |
CN110045135A (zh) * | 2019-05-05 | 2019-07-23 | 深圳市新产业生物医学工程股份有限公司 | 发光检测装置 |
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2009
- 2009-02-03 JP JP2009022473A patent/JP2010181449A/ja active Pending
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