JP2010181226A - 線形マルチポートのシステムパラメータの測定方法及びベクトルネットワークアナライザを用いた測定方法 - Google Patents

線形マルチポートのシステムパラメータの測定方法及びベクトルネットワークアナライザを用いた測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】VNA(Vector Network Analyzer:ベクトルネットワークアナライザ)に使用される5ポート接合のシステムパラメータの新規な測定方法を提供する。
【解決手段】VNAは、DUT(Device Under Test:被測定デバイス)の入射波と反射波、または入射波と透過波の振幅比と位相差(Sパラメータ:散乱行列要素)を測定するための装置である。新しい知見として、5ポート接合においては、SパラメータをHと電力差分率({P(S)/P(0)}−1)とを使った線形結合で表せることを見いだした。新しい知見によりパラメータHを直接計算することができるようになった。既知の標準器最低3個を使ってパラメータHを計算で簡単に導出でき、従来よりも計算量を削減できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波領域(特に、マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯)や光領域(赤外線、可視光線、紫外線)において、信号の振幅比と位相差を測定する技術に関する。
高周波領域で動作するデバイス、回路や機器の研究及び開発にとって、当該デバイス、回路や機器の入出力信号間の位相差を測定することは不可欠なことである。従来からVNA(Vector Network Analyzer:ベクトルネットワークアナライザ)がその役割を果たしてきた。VNAは、DUT(Device Under Test:被測定デバイス)の入射波と反射波、または入射波と透過波の振幅比と位相差(Sパラメータ:散乱行列要素)を測定するための装置である。
特開2003−215183号公報「7ポート型コリレータとその校正方法および7ポート型コリレータを用いたベクトル・ネットワーク・アナライザ装置」 特開2005−221375号公報「移相器を用いた直接校正によるコリレータ」 特開2005−326308号公報「6ポート型システムを用いた高周波広帯域1ポート可変負荷装置」 特開2006−112893号公報「6ポート型接合を用いたベクトル・ネットワーク・アナライザ装置とその校正方法」 特開2008−164418号公報「ベクトルネットワークアナライザ及びこれを用いた測定方法並びにプログラム」
コリレータ(Wave-Correlator)とは、独立した2つの波(周波数は同じ)についてこれらを比較すること、すなわち複素振幅比を計測する装置である。
本発明は、上記先行技術文献記載の方法とは異なる方法により、ベクトルネットワークアナライザを用いて高周波領域の信号の振幅比と位相差を測定する技術を提供することを目的とし、新規なシステムパラメータの測定方法及びこれを使用したベクトルネットワークアナライザを用いた測定方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
この発明は、第1入力ポート及び第2入力ポートと、前記第1入力ポートからの入力波と第2入力ポートからの入力波の線形結合で出力波がそれぞれ表される第3出力ポート、第4出力ポート及び第5出力ポートを含む線形マルチポートについて、その固有の値であるシステムパラメータH3_11,H4_11,H5_11を測定する方法であって、
前記第1入力ポートに所定の波(具体例を挙げれば、図4、図9などにおける電力分配器PDの出力端の一方(符号R)から出る波)を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記整合終端を外し、前記第2入力ポートにショートの標準器(標準器はその通過特性及び反射特性が既知であるとする。以下同じ)を接続し、前記ショートの標準器に他の所定の波(具体例を挙げれば、図4、図9などにおける電力分配器PDの出力端の他方(符号M)から出る波)を入れ、その反射波を前記第2入力ポートに入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11_s[1]),P4(S11_s[1]),P5(S11_s[1])とする電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記ショートの標準器の前にライン1の標準器を挿入し、前記ライン1の標準器と前記ショートの標準器に前記他の所定の波を入れ、その反射波を前記第2入力ポートに入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11_s[2]),P4(S11_s[2]),P5(S11_s[2])とする電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記ライン1の標準器に代えてライン2の標準器を挿入し、前記ライン2の標準器と前記ショートの標準器に前記他の所定の波を入れ、その反射波を前記第2入力ポートに入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11_s[3]),P4(S11_s[3]),P5(S11_s[3])とする電力測定ステップと、
下記式によりシステムパラメータH3_11,H4_11,H5_11を計算するものである。
Figure 2010181226
この発明は、第1入力ポート及び第2入力ポートと、前記第1入力ポートからの入力波と第2入力ポートからの入力波の線形結合で出力波がそれぞれ表される第3出力ポート、第4出力ポート及び第5出力ポートを含む線形マルチポートについて、その固有の値であるシステムパラメータH3_12,H4_12,H5_12を測定する方法であって、
前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記整合終端を外し、前記第2入力ポートに他の所定の波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12_s[1]),P4(S12_s[1]),P5(S12_s[1])とする電力測定ステップと、
前記第2入力ポートにライン1の標準器を接続し、前記ライン1の標準器を介して前記他の所定の波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12_s[2]),P4(S12_s[2]),P5(S12_s[2])とする電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記ライン1の標準器に代えてライン2の標準器を接続し、前記ライン2の標準器を介して前記他の所定の波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12_s[3]),P4(S12_s[3]),P5(S12_s[3])とする電力測定ステップと、
下記式によりシステムパラメータH3_12,H4_12,H5_12を計算するものである。
Figure 2010181226
この発明は、マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯や赤外線、可視光線、紫外線などの高周波信号を発生する電源からの波を2つに分け、一方を、2つの入力ポートと3つ以上の出力ポートを備える線形マルチポートの第1入力ポートに、他方を被測定デバイスに入力するとともに、前記被測定デバイスを通過した波又は前記被測定デバイスで反射された波を前記線形マルチポートの第2入力ポートに入れ、この状態で前記線形マルチポートの3つ以上の電力計測用の出力ポートそれぞれの検波出力を測定し、その結果に基づき前記被測定デバイスに関するベクトル量を測定するベクトルネットワークアナライザであって、前記線形マルチポートは、第1入力ポート及び第2入力ポートと、前記第1入力ポートからの入力波と第2入力ポートからの入力波の線形結合で出力波がそれぞれ表される第3出力ポート、第4出力ポート及び第5出力ポートを含むものを用いた測定方法であって、
前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
前記第2入力ポートに前記被測定デバイスで反射された波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11),P4(S11),P5(S11)とする電力測定ステップと、
前記P3(0),P4(0),P5(0)、前記P3(S11),P4(S11),P5(S11)、予め求められたシステムパラメータH3_11,H4_11,H5_11及び下記式に基づき、前記被測定デバイスの反射特性S11を計算するものである。
Figure 2010181226
この発明は、マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯や赤外線、可視光線、紫外線などの高周波信号を発生する電源からの波を2つに分け、一方を、2つの入力ポートと3つ以上の出力ポートを備える線形マルチポートの第1入力ポートに、他方を被測定デバイスに入力するとともに、前記被測定デバイスを通過した波又は前記被測定デバイスで反射された波を前記線形マルチポートの第2入力ポートに入れ、この状態で前記線形マルチポートの3つ以上の電力計測用の出力ポートそれぞれの検波出力を測定し、その結果に基づき前記被測定デバイスに関するベクトル量を測定するベクトルネットワークアナライザであって、前記線形マルチポートは、第1入力ポート及び第2入力ポートと、前記第1入力ポートからの入力波と第2入力ポートからの入力波の線形結合で出力波がそれぞれ表される第3出力ポート、第4出力ポート及び第5出力ポートを含むものを用いた測定方法であって、
前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
前記第2入力ポートに前記被測定デバイスを通過した波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12),P4(S12),P5(S12)とする電力測定ステップと、
前記P3(0),P4(0),P5(0)、前記P3(S12),P4(S12),P5(S12)、予め求められたシステムパラメータH3_12,H4_12,H5_12及び下記式に基づき、前記被測定デバイスの通過特性S12を計算するものである。
Figure 2010181226
この発明に適用されるベクトルネットワークアナライザは、例えば、マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯や赤外線、可視光線、紫外線などの高周波信号を発生する電源と、前記電源の出力を少なくとも2つに分配する電力分配器と、前記電力分配器で分配された波をそれぞれ受ける2つの入力ポートP1とP2及び3個の電力計測用の出力ポートP3乃至P5を含む5ポート接合と、前記5ポート接合の前記出力ポートP3乃至P5から出る波をそれぞれ検波する検波器と、前記電力分配器と前記5ポート接合の前記入力ポートP2の間に設けられた切換機構とを備え、
前記切換機構は、被測定デバイスの一方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに当該ポートから出る波を前記入力ポートP2へ入れる第1接続、前記被測定デバイスの他方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに前記一方のポートから出る波を前記入力ポートP2へ入れる第2接続、前記被測定デバイスの前記一方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに前記他方のポートから出る波を前記入力ポートP2へ入れる第3接続、及び、前記被測定デバイスの前記他方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに当該ポートから出る波を前記入力ポートP2へ入れる第4接続、のいずれかを選択するものである。
例えば、図4のSW1,SW2は切換機構を構成する。
請求項1及び請求項3は、例えば、前記第1接続又は前記第4接続で適用され、請求項2及び請求項4は、例えば、前記第2接続又は前記第3接続で適用される。
SパラメータのS22は、本発明のS11の手順を同様に適用することができる。また、SパラメータのS21は、本発明のS12の手順を同様に適用することができる。システムパラメータH3_22,H4_22,H5_22及びH3_21,H4_21,H5_21についても同様である。
5ポート接合の内部ブロック図である。 5ポート接合の説明図である。 5ポート接合の説明図(ポート2を整合終端)である。 測定回路(VNA)のブロック図である。 H3_11,H4_11,H5_11の測定手順を示すフローチャートである。 H3_12,H4_12,H5_12の測定手順を示すフローチャートである。 H3_21,H4_21,H5_21の測定手順を示すフローチャートである。 H3_22,H4_22,H5_22の測定手順を示すフローチャートである。 H3_11,H4_11,H5_11測定の回路接続を示す図である(「ロード」接続)。 H3_11,H4_11,H5_11測定の回路接続を示す図である(「ライン1/2」+「ロード」接続)。 H3_12,H4_12,H5_12測定の回路接続を示す図である(「ライン1/2」接続)。 H3_12,H4_12,H5_12測定の回路接続を示す図である(直結)。 DUTのS11,S12,S21,S22の測定手順を示すフローチャートである。 5.1ポート接合の内部ブロック図である。 パラメータH3_21,H4_21,H5_21の計算式を示す図である。 パラメータH3_21,H4_21,H5_21の計算式を示す図である。
発明の実施の形態1.
5ポート接合の一例を、図1に示す。図中、5PJは5ポート接合を示す。Qは公知の90°ハイブリッド、PDは公知の電力分配器である。ポート1及びポート2は入力ポートである。3〜5は電力計測用のポートである。90°ハイブリッドとは、一方の側のひとつのポートに高周波信号を入力すると、その高周波信号の半分の振幅の高周波信号が反対側の対向するポートに出力され、残りの半分が反対側の他方のポートに出力され、前記対向するポートと前記他方のポートとの高周波信号の位相差が90°となるというものである。
5ポート接合5PJの動作は次のようなものである。
5ポートコリレータ(Five-port correlator)は、2つのポートに入る正弦波の大きさと位相の相互関係を、残りの3つのポートから出る電力値から測定する線形回路システムである。
図2の線形5ポート接合において、入力ポート1、2から入る波の複素振幅をa1、a2とすると、サイドアームポート3、4、5から出てくる波の電力は次のように書ける。
Figure 2010181226
ここで、Ah、Bhは5ポート接合固有の複素定数、αhは変換係数である。
コリレータでは、ポート1から入る波a1を基準波(Reference wave)、ポート2から入る波a2を測定波(Measurement wave)とし、基準波に対する測定波の複素振幅比Wを測定する。
そこで、図3のように、ポート2を整合終端して a2=0 とし、基準波入力のみのサイドアームポート電力を、基準ポート電力Phrと定義し、式(1)を次のように書き換えることができる。
Figure 2010181226
5ポート接合5PJを備えるコリレータを用いて計測を行うには、各出力ポートの波の電力値を計測するとともに、電力値とシステムパラメータを所定の数式に代入し計算する。システムパラメータとは、5ポート接合5PJに固有の値である。システムパラメータは、以下に説明する手順に従い、測定に先立ち予め求めておく必要がある。
この点については、後にさらに詳しく説明する。
図4に、測定回路の例を示す。
図4において、VSは、所定の周波数の信号を供給する電源(信号源)である。PDは、電源VSからの波を2つに分配する電力分配器である。なお、図示しないが、図4の装置は、出力ポートの電力を測定するための検波器、検波器の出力を増幅する増幅器、増幅器の出力を受け、その出力(すなわち5ポート接合5PJの3個の出力ポートP3〜P5の検波出力)に基づきシステムパラメータを計算するパソコン(コンピュータ)を備えていてもよい。
DC1及びDC2は方向性結合器である。方向性結合器DC1の一方の側の2つの端は第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2に接続され、他方の側の1つの端は2ポートの供試デバイス(Device Under Test:以下「DUT」と記す)の一方の端に接続され、残りの一端は終端されている。方向性結合器DC2も同様である。SW1は、電力分配器PDからの波を2つの方向性結合器DC1又はDC2のいずれかに入れるスイッチである。SW2は、2つの方向性結合器DC1又はDC2のいずれかを選択し、選択された方からの波を5ポート接合5PJのポート2へ送るスイッチである。
第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2は、DUTの4つのSパラメータ(S11、S12、S21、S22)をそれぞれ計測するための接続を実現する切換機構を構成する。
なお、以下の説明で、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2などを、単にSW1、SW2と略記することがある。
図4のSW1,SW2は切換機構を構成する。切換機構は、電力分配器PDと5ポート接合5PJの入力ポートP2の間に設けられ、被測定デバイス(DUT)の一方のポートに電力分配器PDで分配された波を入れるとともに当該ポートから出る波を入力ポートP2へ入れる第1接続、DUTの他方のポートに電力分配器PDで分配された波を入れるとともに前記一方のポートから出る波を入力ポートP2へ入れる第2接続、DUTの前記一方のポートに電力分配器PDで分配された波を入れるとともに前記他方のポートから出る波を入力ポートP2へ入れる第3接続、及び、DUTの前記他方のポートに電力分配器PDで分配された波を入れるとともに当該ポートから出る波を入力ポートP2へ入れる第4接続、のいずれかを選択するものである。
以下に説明する図5乃至図8のフローチャートは、それぞれ、第1接続〜第4接続に対応している。
図5乃至図8は、5ポート接合5PJを用いたコリレータのシステムパラメータの測定方法のフローチャートである。システムパラメータH3_11,・・・については、後に詳しく説明する。なお、以下の説明にある、「ロード」「ショート」「ライン1」「ライン2」などは標準器であり、その特性は既知であるとする。
(1)H3_11,H4_11,H5_11の測定手順(図5参照)
STEP1:SW1を左側、SW2を左側に設定する(DC1を選択する)。そして、PAに「ロード」を接続し(整合終端)、PBに「ロード」を接続する(図9参照)。
STEP2:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(0)、P4(0)、P5(0)とする。
STEP3:PAの「ロード」を「ショート」(短絡)に変更する。PBの「ロード」は変更しない。
STEP4:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S11_s[1])、P4(S11_s[1])、P5(S11_s[1])とする。
STEP5:PAの「ショート」を「ライン1(アダプタ等)」+「ショート」に変更する(図10参照)。PBの「ロード」は変更しない。
STEP6:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S11_s[2])、P4(S11_s[2])、P5(S11_s[2])とする。
STEP7:PAの「ライン1(アダプタ等)」+「ショート」を「ライン2(ライン1とは別の長さのアダプタ等)」+「ショート」に変更する。
STEP8:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S11_s[3])、P4(S11_s[3])、P5(S11_s[3])とする。
STEP9:上記ステップで得られた、P3(0)、P4(0)、P5(0)、(S11_s[1])、P4(S11_s[1])、P5(S11_s[1])、P3(S11_s[2])、P4(S11_s[2])、P5(S11_s[2])、P3(S11_s[3])、P4(S11_s[3])、P5(S11_s[3])を図16の式に代入することにより、H3_11,H4_11,H5_11を求めることができる。
なお、図16の式の右辺はS21となっているが、S11,S12,S22についても同様に成立する。図16の式の右辺のS21_s[i]をS11_s[i]に読み替えて、上記値を代入する(以下、同様)。これにより得られるパラメータはH3_11,H4_11,H5_11である。
(2)H3_12,H4_12,H5_12の測定手順(図6参照)
STEP11:SW1を右側(DC2を選択)、SW2を左側に設定する(DC1を選択する)。そして、PAに「ロード」を接続し(整合終端)、PBに「ロード」を接続する。
STEP12:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(0)、P4(0)、P5(0)とする。
STEP13:PAとPBを直結する(図12参照)。
STEP14:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S12_s[1])、P4(S12_s[1])、P5(S12_s[1])とする。
STEP15:PAとPBの間に「ライン1」を接続する(図11参照)。
STEP16:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S12_s[2])、P4(S12_s[2])、P5(S12_s[2])とする。
STEP17:PAとPBの間の「ライン1」を「ライン2」に変更する(図11参照)。
STEP18:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S12_s[3])、P4(S12_s[3])、P5(S12_s[3])とする。
STEP19:上記ステップで得られた、P3(0)、P4(0)、P5(0)、P3(S12_s[1])、P4(S12_s[1])、P5(S12_s[1])、P3(S12_s[2])、P4(S12_s[2])、P5(S12_s[2])、P3(S12_s[3])、P4(S12_s[3])、P5(S12_s[3])を図16の式に代入することにより、H3_12,H4_12,H5_12を求めることができる。
図16の式の右辺のS21_s[i]をS12_s[i]に読み替えて、上記値を代入する。
(3)H3_21,H4_21,H5_21の測定手順(図7参照)
STEP21:SW1を左側(DC1を選択)、SW2を右側に設定する(DC2を選択する)。そして、PAに「ロード」を接続し(整合終端)、PBに「ロード」を接続する。
STEP22:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(0)、P4(0)、P5(0)とする。
STEP23:PAとPBを直結する。
STEP24:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S21_s[1])、P4(S21_s[1])、P5(S21_s[1])とする。
STEP25:PAとPBの間に「ライン1」を接続する。
STEP26:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S21_s[2])、P4(S21_s[2])、P5(S21_s[2])とする。
STEP27:PAとPBの間の「ライン1」を「ライン2」に変更する。
STEP28:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S21_s[3])、P4(S21_s[3])、P5(S21_s[3])とする。
STEP29:上記ステップで得られた、P3(0)、P4(0)、P5(0)、(S21_s[1])、P4(S21_s[1])、P5(S21_s[1])、P3(S21_s[2])、P4(S21_s[2])、P5(S21_s[2])、P3(S21_s[3])、P4(S21_s[3])、P5(S21_s[3])を図16の式に代入することにより、H3_21,H4_21,H5_21を求めることができる。
(4)H3_22,H4_22,H5_22の測定手順(図8参照)
STEP31:SW1を右側、SW2を右側に設定する(DC2を選択する)。そして、PAに「ロード」を接続し(整合終端)、PBに「ロード」を接続する。
STEP32:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(0)、P4(0)、P5(0)とする。
STEP33:PBの「ロード」を「ショート」(短絡)に変更する。PAの「ロード」は変更しない。
STEP34:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S22_s[1])、P4(S22_s[1])、P5(S22_s[1])とする。
STEP35:PBの「ショート」を「ライン1」+「ショート」に変更する。PAの「ロード」は変更しない。
STEP36:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S22_s[2])、P4(S22_s[2])、P5(S22_s[2])とする。
STEP37:PBの「ライン1」+「ショート」を「ライン2」+「ショート」に変更する。
STEP38:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S22_s[3])、P4(S22_s[3])、P5(S22_s[3])とする。
STEP39:上記ステップで得られた、P3(0)、P4(0)、P5(0)、(S22_s[1])、P4(S22_s[1])、P5(S22_s[1])、P3(S22_s[2])、P4(S22_s[2])、P5(S22_s[2])、P3(S22_s[3])、P4(S22_s[3])、P5(S22_s[3])を図16の式に代入することにより、H3_22,H4_22,H5_22を求めることができる。
図16の式の右辺のS21_s[i]をS22_s[i]に読み替えて、上記値を代入する。
ここで使用している「ショート」「ロード」「ライン1」「ライン2」は、すべてその特性が分かっているものを使用する。
なお、上記測定方法は、後述の5.1ポートに関しても、同様に適用することができる。
図13は、5ポート接合5PJを用いたDUTのSパラメータの測定方法のフローチャートである。同図で使用する式は次のものである。
Figure 2010181226
図13を参照して測定手順を説明する。
STEP41:図4のようにDUTを接続する(PA+DUT+PB)。
STEP42:SW1及びSW2でDC1を選択する(SW1を左側、SW2を左側にする)。
STEP43:5ポート接合のP3、P4、P5から電力の値を取得する。これらをP3(S11)、P4(S11)、P5(S11)とする。上記のS11の式に、これらと既に求めていたP3(0)、P4(0)、P5(0)(図5及びその説明参照)及びH3_11,H4_11,H5_11を代入して、S11を求める。
STEP44:SW1でDC2を選択し、SW2でDC1を選択する。
STEP45:5ポート接合のP3、P4、P5から電力の値を取得する。これらをP3(S12)、P4(S12)、P5(S12)とする。上記のS12の式に、これらと既に求めていたP3(0)、P4(0)、P5(0)(図6及びその説明参照)及びH3_12,H4_12,H5_12を代入して、S12を求める。
STEP46:SW1でDC1を選択し、SW2でDC2を選択する。
STEP47:5ポート接合のP3、P4、P5から電力の値を取得する。これらをP3(S21)、P4(S21)、P5(S21)とする。上記のS21の式に、これらと既に求めていたP3(0)、P4(0)、P5(0)(図7及びその説明参照)及びH3_21,H4_21,H5_21を代入して、S21を求める。
STEP48:SW1及びSW2でDC2を選択する。
STEP49:5ポート接合のP3、P4、P5から電力の値を取得する。これらをP3(S22)、P4(S22)、P5(S22)とする。上記のS22の式に、これらと既に求めていたP3(0)、P4(0)、P5(0)(図8及びその説明参照)及びH3_22,H4_22,H5_22を代入して、S22を求める。
従来においては、システムパラメータHを求める際に円の交点を計算していた。円の交点を求めるための計算が複雑であるとともに、交点を正確に求めることが困難であり、このため測定誤差が生じていた。
新しい知見として、5ポートにおいては、SパラメータをHと電力差分率({P(S)/P(0)}−1)とを使った線形結合で表せることを見いだした。この知見によりパラメータHを直接計算することができるようになった。本発明の実施の形態によれば、既知の標準器最低3個を使ってパラメータHを計算で簡単に導出でき、計算量を削減できる。
以下、式の導出について説明を加える。
A.最小二乗法を用いた5ポートシステムのシステムパラメータの求め方
まず、5ポートシステムの基本式について説明する。
ポート1からの入力波をa1、ポート2からの入力波をa2とおくと、出力ポートiの電力はAi, Biを複素定数として
Figure 2010181226
と表わされる。ここで、Bi/Ai=ki、a2/a1=W、また、PiはWの関数なのでPi≡Pi(W)とすると
Figure 2010181226
となる。また、Pi(0)=α|Aia1|^2|1+ki0|^2=|Aia1|^2なので、上記式(数9)は
Figure 2010181226
と書くことができる。5ポートVNAの場合、DUTの透過係数をS21とすると
Figure 2010181226
と表わされる。
上記式(数11)をポートi(i=3,4,5)に適用して整理し、S21を求める式を導出するとH3_21,H4_21,H5_21をシステム定数として
Figure 2010181226
となる。なお、S11,S12,S22に関しても同様の式が成立する。
これらの式に、例えば、図7の測定値P3(0)、P4(0)、P5(0)、P3(S21_s[1])、P4(S21_s[1])、P5(S21_s[1])、P3(S21_s[2])、P4(S21_s[2])、P5(S21_s[2])、P3(S21_s[3])、P4(S21_s[3])、P5(S21_s[3])を代入したものは、3元連立一次方程式である。これを解いてシステムパラメータH3_21,H4_21,H5_21を求めることもできる。
S11,S12,S22に関しても同様にシステムパラメータを求めることができる。
最小二乗法によるシステムパラメータの決定方法
既知の標準器をi(i=3,4,5,・・・)個用意し、S21_s[i]それぞれの標準器を接続したときの式(数12)との差の二乗I
Figure 2010181226
を求め、その偏微分を0とおいた式
Figure 2010181226
を行列で表現すると、図15に示す式となる。したがって、図16に示す式で求めることができる。
5ポートシステムにおける、計算式の導出
上述した5ポートシステムの基本式(数10)をポートi(i=3,4,5)に適用して整理し、Wを求める式を導出すると
Figure 2010181226
Figure 2010181226
より、行列で表現して
Figure 2010181226
よって、
Figure 2010181226
となる。式(数18)を展開すると、
Figure 2010181226
式(数19)において
Figure 2010181226
とおくと、これは定数となり、これにより式(数19)は
Figure 2010181226
という、線形結合で表すことができる。5ポートVNAの場合には測定したい特性によって
上記式(数19)のWをそれぞれ、S11, S12, S21, S22と書き換え、それぞれ
Figure 2010181226
と表すことができる。
発明の実施の形態2.
5ポート接合において、パラメータHを取得できれば、ポート3,4,5のパワーからDUTのSパラメータを計算できることを示した。上記方法を適用可能なものは、物理的なポート数が5であることではなく、5ポート接合として機能する構造である。
その一例として、図14に示すように、5ポート接合に電力分配器PDをひとつ付加した装置について説明を加える。同図の装置を便宜上5.1ポートと記すことにする。
5.1ポートシステムにおける、計算式の導出
ポート1からの入力波をa1、ポート2からの入力波をa2とおくと、出力ポートiの電力はAi, Biを複素定数として
Figure 2010181226
と表わされる。ここで、出力ポートがa2に依存しないポート、つまりa2=0のポート(図14におけるポート0)
Figure 2010181226
を用意し、このポートとの比をとると
Figure 2010181226
ここで、Pi/Ph=hPi, Ai/Ah=hAi, Bi/Ah=hki, a2/a1=W,また、hPiはWの関数なのでhPi≡hPi(W)とすると
Figure 2010181226
となる。また、hPi(0)=|hAi|^2|1+hki(0)|^2=|hAi|^2なので、式(数26)は
Figure 2010181226
と書くことができる。
上記式(数26)をポートh=0, i=3,4,5について適用し、Wを求める式を導出すると
Figure 2010181226
より、行列で表現して
Figure 2010181226
よって、
Figure 2010181226
となる。式(数30)を展開すると、
Figure 2010181226
上記式(数31)において
Figure 2010181226
とおくと、これは定数となり、これにより上記式(数31)は
Figure 2010181226
という、線形結合で表すことができる。5.1ポートVNAの場合には測定したい特性によって式(数33)のWをそれぞれ、S11, S12, S21, S22と書き換え、それぞれ
Figure 2010181226
と表すことができる。
したがって、5.1ポートに関しても、図13の手順にしたがってDUTのSパラメータを測定することができる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
5PJ 5ポート接合
DC1、DC2 方向性結合器
DUT 被測定デバイス
PD 電力分配器
SW1、SW2 高周波スイッチ
VS 電源

Claims (4)

  1. 第1入力ポート及び第2入力ポートと、前記第1入力ポートからの入力波と第2入力ポートからの入力波の線形結合で出力波がそれぞれ表される第3出力ポート、第4出力ポート及び第5出力ポートを含む線形マルチポートについて、その固有の値であるシステムパラメータH3_11,H4_11,H5_11を測定する方法であって、
    前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
    前記第2入力ポートの前記整合終端を外し、前記第2入力ポートにショートの標準器(標準器はその通過特性及び反射特性が既知であるとする。以下同じ)を接続し、前記ショートの標準器に他の所定の波を入れ、その反射波を前記第2入力ポートに入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11_s[1]),P4(S11_s[1]),P5(S11_s[1])とする電力測定ステップと、
    前記第2入力ポートの前記ショートの標準器の前にライン1の標準器を挿入し、前記ライン1の標準器と前記ショートの標準器に前記他の所定の波を入れ、その反射波を前記第2入力ポートに入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11_s[2]),P4(S11_s[2]),P5(S11_s[2])とする電力測定ステップと、
    前記第2入力ポートの前記ライン1の標準器に代えてライン2の標準器を挿入し、前記ライン2の標準器と前記ショートの標準器に前記他の所定の波を入れ、その反射波を前記第2入力ポートに入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11_s[3]),P4(S11_s[3]),P5(S11_s[3])とする電力測定ステップと、
    下記式によりシステムパラメータH3_11,H4_11,H5_11を計算するステップとを備えることを特徴とする線形マルチポートのシステムパラメータ測定方法。
    Figure 2010181226
  2. 第1入力ポート及び第2入力ポートと、前記第1入力ポートからの入力波と第2入力ポートからの入力波の線形結合で出力波がそれぞれ表される第3出力ポート、第4出力ポート及び第5出力ポートを含む線形マルチポートについて、その固有の値であるシステムパラメータH3_12,H4_12,H5_12を測定する方法であって、
    前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
    前記第2入力ポートの前記整合終端を外し、前記第2入力ポートに他の所定の波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12_s[1]),P4(S12_s[1]),P5(S12_s[1])とする電力測定ステップと、
    前記第2入力ポートにライン1の標準器を接続し、前記ライン1の標準器を介して前記他の所定の波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12_s[2]),P4(S12_s[2]),P5(S12_s[2])とする電力測定ステップと、
    前記第2入力ポートの前記ライン1の標準器に代えてライン2の標準器を接続し、前記ライン2の標準器を介して前記他の所定の波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12_s[3]),P4(S12_s[3]),P5(S12_s[3])とする電力測定ステップと、
    下記式によりシステムパラメータH3_12,H4_12,H5_12を計算するステップとを備えることを特徴とする線形マルチポートのシステムパラメータ測定方法。
    Figure 2010181226
  3. マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯や赤外線、可視光線、紫外線などの高周波信号を発生する電源からの波を2つに分け、一方を、2つの入力ポートと3つ以上の出力ポートを備える線形マルチポートの第1入力ポートに、他方を被測定デバイスに入力するとともに、前記被測定デバイスを通過した波又は前記被測定デバイスで反射された波を前記線形マルチポートの第2入力ポートに入れ、この状態で前記線形マルチポートの3つ以上の電力計測用の出力ポートそれぞれの検波出力を測定し、その結果に基づき前記被測定デバイスに関するベクトル量を測定するベクトルネットワークアナライザであって、前記線形マルチポートは、第1入力ポート及び第2入力ポートと、前記第1入力ポートからの入力波と第2入力ポートからの入力波の線形結合で出力波がそれぞれ表される第3出力ポート、第4出力ポート及び第5出力ポートを含むものを用いた測定方法であって、
    前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
    前記第2入力ポートに前記被測定デバイスで反射された波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11),P4(S11),P5(S11)とする電力測定ステップと、
    前記P3(0),P4(0),P5(0)、前記P3(S11),P4(S11),P5(S11)、予め求められたシステムパラメータH3_11,H4_11,H5_11及び下記式に基づき、前記被測定デバイスの反射特性S11を計算するステップとを備えることを特徴とするベクトルネットワークアナライザを用いた測定方法。
    Figure 2010181226
  4. マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯や赤外線、可視光線、紫外線などの高周波信号を発生する電源からの波を2つに分け、一方を、2つの入力ポートと3つ以上の出力ポートを備える線形マルチポートの第1入力ポートに、他方を被測定デバイスに入力するとともに、前記被測定デバイスを通過した波又は前記被測定デバイスで反射された波を前記線形マルチポートの第2入力ポートに入れ、この状態で前記線形マルチポートの3つ以上の電力計測用の出力ポートそれぞれの検波出力を測定し、その結果に基づき前記被測定デバイスに関するベクトル量を測定するベクトルネットワークアナライザであって、前記線形マルチポートは、第1入力ポート及び第2入力ポートと、前記第1入力ポートからの入力波と第2入力ポートからの入力波の線形結合で出力波がそれぞれ表される第3出力ポート、第4出力ポート及び第5出力ポートを含むものを用いた測定方法であって、
    前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
    前記第2入力ポートに前記被測定デバイスを通過した波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12),P4(S12),P5(S12)とする電力測定ステップと、
    前記P3(0),P4(0),P5(0)、前記P3(S12),P4(S12),P5(S12)、予め求められたシステムパラメータH3_12,H4_12,H5_12及び下記式に基づき、前記被測定デバイスの通過特性S12を計算するステップとを備えることを特徴とするベクトルネットワークアナライザを用いた測定方法。
    Figure 2010181226
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