JP2010181226A - 線形マルチポートのシステムパラメータの測定方法及びベクトルネットワークアナライザを用いた測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】VNAは、DUT(Device Under Test:被測定デバイス)の入射波と反射波、または入射波と透過波の振幅比と位相差(Sパラメータ:散乱行列要素)を測定するための装置である。新しい知見として、5ポート接合においては、SパラメータをHと電力差分率({P(S)/P(0)}−1)とを使った線形結合で表せることを見いだした。新しい知見によりパラメータHを直接計算することができるようになった。既知の標準器最低3個を使ってパラメータHを計算で簡単に導出でき、従来よりも計算量を削減できる。
【選択図】図1
Description
前記第1入力ポートに所定の波(具体例を挙げれば、図4、図9などにおける電力分配器PDの出力端の一方(符号R)から出る波)を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記整合終端を外し、前記第2入力ポートにショートの標準器(標準器はその通過特性及び反射特性が既知であるとする。以下同じ)を接続し、前記ショートの標準器に他の所定の波(具体例を挙げれば、図4、図9などにおける電力分配器PDの出力端の他方(符号M)から出る波)を入れ、その反射波を前記第2入力ポートに入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11_s[1]),P4(S11_s[1]),P5(S11_s[1])とする電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記ショートの標準器の前にライン1の標準器を挿入し、前記ライン1の標準器と前記ショートの標準器に前記他の所定の波を入れ、その反射波を前記第2入力ポートに入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11_s[2]),P4(S11_s[2]),P5(S11_s[2])とする電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記ライン1の標準器に代えてライン2の標準器を挿入し、前記ライン2の標準器と前記ショートの標準器に前記他の所定の波を入れ、その反射波を前記第2入力ポートに入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11_s[3]),P4(S11_s[3]),P5(S11_s[3])とする電力測定ステップと、
下記式によりシステムパラメータH3_11,H4_11,H5_11を計算するものである。
前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記整合終端を外し、前記第2入力ポートに他の所定の波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12_s[1]),P4(S12_s[1]),P5(S12_s[1])とする電力測定ステップと、
前記第2入力ポートにライン1の標準器を接続し、前記ライン1の標準器を介して前記他の所定の波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12_s[2]),P4(S12_s[2]),P5(S12_s[2])とする電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記ライン1の標準器に代えてライン2の標準器を接続し、前記ライン2の標準器を介して前記他の所定の波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12_s[3]),P4(S12_s[3]),P5(S12_s[3])とする電力測定ステップと、
下記式によりシステムパラメータH3_12,H4_12,H5_12を計算するものである。
前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
前記第2入力ポートに前記被測定デバイスで反射された波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11),P4(S11),P5(S11)とする電力測定ステップと、
前記P3(0),P4(0),P5(0)、前記P3(S11),P4(S11),P5(S11)、予め求められたシステムパラメータH3_11,H4_11,H5_11及び下記式に基づき、前記被測定デバイスの反射特性S11を計算するものである。
前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
前記第2入力ポートに前記被測定デバイスを通過した波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12),P4(S12),P5(S12)とする電力測定ステップと、
前記P3(0),P4(0),P5(0)、前記P3(S12),P4(S12),P5(S12)、予め求められたシステムパラメータH3_12,H4_12,H5_12及び下記式に基づき、前記被測定デバイスの通過特性S12を計算するものである。
前記切換機構は、被測定デバイスの一方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに当該ポートから出る波を前記入力ポートP2へ入れる第1接続、前記被測定デバイスの他方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに前記一方のポートから出る波を前記入力ポートP2へ入れる第2接続、前記被測定デバイスの前記一方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに前記他方のポートから出る波を前記入力ポートP2へ入れる第3接続、及び、前記被測定デバイスの前記他方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに当該ポートから出る波を前記入力ポートP2へ入れる第4接続、のいずれかを選択するものである。
5ポート接合の一例を、図1に示す。図中、5PJは5ポート接合を示す。Qは公知の90°ハイブリッド、PDは公知の電力分配器である。ポート1及びポート2は入力ポートである。3〜5は電力計測用のポートである。90°ハイブリッドとは、一方の側のひとつのポートに高周波信号を入力すると、その高周波信号の半分の振幅の高周波信号が反対側の対向するポートに出力され、残りの半分が反対側の他方のポートに出力され、前記対向するポートと前記他方のポートとの高周波信号の位相差が90°となるというものである。
5ポートコリレータ(Five-port correlator)は、2つのポートに入る正弦波の大きさと位相の相互関係を、残りの3つのポートから出る電力値から測定する線形回路システムである。
図2の線形5ポート接合において、入力ポート1、2から入る波の複素振幅をa1、a2とすると、サイドアームポート3、4、5から出てくる波の電力は次のように書ける。
コリレータでは、ポート1から入る波a1を基準波(Reference wave)、ポート2から入る波a2を測定波(Measurement wave)とし、基準波に対する測定波の複素振幅比Wを測定する。
そこで、図3のように、ポート2を整合終端して a2=0 とし、基準波入力のみのサイドアームポート電力を、基準ポート電力Phrと定義し、式(1)を次のように書き換えることができる。
この点については、後にさらに詳しく説明する。
図4において、VSは、所定の周波数の信号を供給する電源(信号源)である。PDは、電源VSからの波を2つに分配する電力分配器である。なお、図示しないが、図4の装置は、出力ポートの電力を測定するための検波器、検波器の出力を増幅する増幅器、増幅器の出力を受け、その出力(すなわち5ポート接合5PJの3個の出力ポートP3〜P5の検波出力)に基づきシステムパラメータを計算するパソコン(コンピュータ)を備えていてもよい。
図4のSW1,SW2は切換機構を構成する。切換機構は、電力分配器PDと5ポート接合5PJの入力ポートP2の間に設けられ、被測定デバイス(DUT)の一方のポートに電力分配器PDで分配された波を入れるとともに当該ポートから出る波を入力ポートP2へ入れる第1接続、DUTの他方のポートに電力分配器PDで分配された波を入れるとともに前記一方のポートから出る波を入力ポートP2へ入れる第2接続、DUTの前記一方のポートに電力分配器PDで分配された波を入れるとともに前記他方のポートから出る波を入力ポートP2へ入れる第3接続、及び、DUTの前記他方のポートに電力分配器PDで分配された波を入れるとともに当該ポートから出る波を入力ポートP2へ入れる第4接続、のいずれかを選択するものである。
以下に説明する図5乃至図8のフローチャートは、それぞれ、第1接続〜第4接続に対応している。
STEP1:SW1を左側、SW2を左側に設定する(DC1を選択する)。そして、PAに「ロード」を接続し(整合終端)、PBに「ロード」を接続する(図9参照)。
STEP2:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(0)、P4(0)、P5(0)とする。
STEP3:PAの「ロード」を「ショート」(短絡)に変更する。PBの「ロード」は変更しない。
STEP4:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S11_s[1])、P4(S11_s[1])、P5(S11_s[1])とする。
STEP5:PAの「ショート」を「ライン1(アダプタ等)」+「ショート」に変更する(図10参照)。PBの「ロード」は変更しない。
STEP6:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S11_s[2])、P4(S11_s[2])、P5(S11_s[2])とする。
STEP7:PAの「ライン1(アダプタ等)」+「ショート」を「ライン2(ライン1とは別の長さのアダプタ等)」+「ショート」に変更する。
STEP8:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S11_s[3])、P4(S11_s[3])、P5(S11_s[3])とする。
STEP9:上記ステップで得られた、P3(0)、P4(0)、P5(0)、(S11_s[1])、P4(S11_s[1])、P5(S11_s[1])、P3(S11_s[2])、P4(S11_s[2])、P5(S11_s[2])、P3(S11_s[3])、P4(S11_s[3])、P5(S11_s[3])を図16の式に代入することにより、H3_11,H4_11,H5_11を求めることができる。
STEP11:SW1を右側(DC2を選択)、SW2を左側に設定する(DC1を選択する)。そして、PAに「ロード」を接続し(整合終端)、PBに「ロード」を接続する。
STEP12:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(0)、P4(0)、P5(0)とする。
STEP13:PAとPBを直結する(図12参照)。
STEP14:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S12_s[1])、P4(S12_s[1])、P5(S12_s[1])とする。
STEP15:PAとPBの間に「ライン1」を接続する(図11参照)。
STEP16:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S12_s[2])、P4(S12_s[2])、P5(S12_s[2])とする。
STEP17:PAとPBの間の「ライン1」を「ライン2」に変更する(図11参照)。
STEP18:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S12_s[3])、P4(S12_s[3])、P5(S12_s[3])とする。
STEP19:上記ステップで得られた、P3(0)、P4(0)、P5(0)、P3(S12_s[1])、P4(S12_s[1])、P5(S12_s[1])、P3(S12_s[2])、P4(S12_s[2])、P5(S12_s[2])、P3(S12_s[3])、P4(S12_s[3])、P5(S12_s[3])を図16の式に代入することにより、H3_12,H4_12,H5_12を求めることができる。
STEP21:SW1を左側(DC1を選択)、SW2を右側に設定する(DC2を選択する)。そして、PAに「ロード」を接続し(整合終端)、PBに「ロード」を接続する。
STEP22:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(0)、P4(0)、P5(0)とする。
STEP23:PAとPBを直結する。
STEP24:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S21_s[1])、P4(S21_s[1])、P5(S21_s[1])とする。
STEP25:PAとPBの間に「ライン1」を接続する。
STEP26:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S21_s[2])、P4(S21_s[2])、P5(S21_s[2])とする。
STEP27:PAとPBの間の「ライン1」を「ライン2」に変更する。
STEP28:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S21_s[3])、P4(S21_s[3])、P5(S21_s[3])とする。
STEP29:上記ステップで得られた、P3(0)、P4(0)、P5(0)、(S21_s[1])、P4(S21_s[1])、P5(S21_s[1])、P3(S21_s[2])、P4(S21_s[2])、P5(S21_s[2])、P3(S21_s[3])、P4(S21_s[3])、P5(S21_s[3])を図16の式に代入することにより、H3_21,H4_21,H5_21を求めることができる。
STEP31:SW1を右側、SW2を右側に設定する(DC2を選択する)。そして、PAに「ロード」を接続し(整合終端)、PBに「ロード」を接続する。
STEP32:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(0)、P4(0)、P5(0)とする。
STEP33:PBの「ロード」を「ショート」(短絡)に変更する。PAの「ロード」は変更しない。
STEP34:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S22_s[1])、P4(S22_s[1])、P5(S22_s[1])とする。
STEP35:PBの「ショート」を「ライン1」+「ショート」に変更する。PAの「ロード」は変更しない。
STEP36:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S22_s[2])、P4(S22_s[2])、P5(S22_s[2])とする。
STEP37:PBの「ライン1」+「ショート」を「ライン2」+「ショート」に変更する。
STEP38:5ポート接合5PJのP3、P4、P5から電力の値を取得する。これら電力値をP3(S22_s[3])、P4(S22_s[3])、P5(S22_s[3])とする。
STEP39:上記ステップで得られた、P3(0)、P4(0)、P5(0)、(S22_s[1])、P4(S22_s[1])、P5(S22_s[1])、P3(S22_s[2])、P4(S22_s[2])、P5(S22_s[2])、P3(S22_s[3])、P4(S22_s[3])、P5(S22_s[3])を図16の式に代入することにより、H3_22,H4_22,H5_22を求めることができる。
STEP41:図4のようにDUTを接続する(PA+DUT+PB)。
STEP42:SW1及びSW2でDC1を選択する(SW1を左側、SW2を左側にする)。
STEP43:5ポート接合のP3、P4、P5から電力の値を取得する。これらをP3(S11)、P4(S11)、P5(S11)とする。上記のS11の式に、これらと既に求めていたP3(0)、P4(0)、P5(0)(図5及びその説明参照)及びH3_11,H4_11,H5_11を代入して、S11を求める。
STEP44:SW1でDC2を選択し、SW2でDC1を選択する。
STEP45:5ポート接合のP3、P4、P5から電力の値を取得する。これらをP3(S12)、P4(S12)、P5(S12)とする。上記のS12の式に、これらと既に求めていたP3(0)、P4(0)、P5(0)(図6及びその説明参照)及びH3_12,H4_12,H5_12を代入して、S12を求める。
STEP46:SW1でDC1を選択し、SW2でDC2を選択する。
STEP47:5ポート接合のP3、P4、P5から電力の値を取得する。これらをP3(S21)、P4(S21)、P5(S21)とする。上記のS21の式に、これらと既に求めていたP3(0)、P4(0)、P5(0)(図7及びその説明参照)及びH3_21,H4_21,H5_21を代入して、S21を求める。
STEP48:SW1及びSW2でDC2を選択する。
STEP49:5ポート接合のP3、P4、P5から電力の値を取得する。これらをP3(S22)、P4(S22)、P5(S22)とする。上記のS22の式に、これらと既に求めていたP3(0)、P4(0)、P5(0)(図8及びその説明参照)及びH3_22,H4_22,H5_22を代入して、S22を求める。
まず、5ポートシステムの基本式について説明する。
ポート1からの入力波をa1、ポート2からの入力波をa2とおくと、出力ポートiの電力はAi, Biを複素定数として
既知の標準器をi(i=3,4,5,・・・)個用意し、S21_s[i]それぞれの標準器を接続したときの式(数12)との差の二乗I
上述した5ポートシステムの基本式(数10)をポートi(i=3,4,5)に適用して整理し、Wを求める式を導出すると
5ポート接合において、パラメータHを取得できれば、ポート3,4,5のパワーからDUTのSパラメータを計算できることを示した。上記方法を適用可能なものは、物理的なポート数が5であることではなく、5ポート接合として機能する構造である。
ポート1からの入力波をa1、ポート2からの入力波をa2とおくと、出力ポートiの電力はAi, Biを複素定数として
DC1、DC2 方向性結合器
DUT 被測定デバイス
PD 電力分配器
SW1、SW2 高周波スイッチ
VS 電源
Claims (4)
- 第1入力ポート及び第2入力ポートと、前記第1入力ポートからの入力波と第2入力ポートからの入力波の線形結合で出力波がそれぞれ表される第3出力ポート、第4出力ポート及び第5出力ポートを含む線形マルチポートについて、その固有の値であるシステムパラメータH3_11,H4_11,H5_11を測定する方法であって、
前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記整合終端を外し、前記第2入力ポートにショートの標準器(標準器はその通過特性及び反射特性が既知であるとする。以下同じ)を接続し、前記ショートの標準器に他の所定の波を入れ、その反射波を前記第2入力ポートに入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11_s[1]),P4(S11_s[1]),P5(S11_s[1])とする電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記ショートの標準器の前にライン1の標準器を挿入し、前記ライン1の標準器と前記ショートの標準器に前記他の所定の波を入れ、その反射波を前記第2入力ポートに入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11_s[2]),P4(S11_s[2]),P5(S11_s[2])とする電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記ライン1の標準器に代えてライン2の標準器を挿入し、前記ライン2の標準器と前記ショートの標準器に前記他の所定の波を入れ、その反射波を前記第2入力ポートに入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11_s[3]),P4(S11_s[3]),P5(S11_s[3])とする電力測定ステップと、
下記式によりシステムパラメータH3_11,H4_11,H5_11を計算するステップとを備えることを特徴とする線形マルチポートのシステムパラメータ測定方法。
- 第1入力ポート及び第2入力ポートと、前記第1入力ポートからの入力波と第2入力ポートからの入力波の線形結合で出力波がそれぞれ表される第3出力ポート、第4出力ポート及び第5出力ポートを含む線形マルチポートについて、その固有の値であるシステムパラメータH3_12,H4_12,H5_12を測定する方法であって、
前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記整合終端を外し、前記第2入力ポートに他の所定の波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12_s[1]),P4(S12_s[1]),P5(S12_s[1])とする電力測定ステップと、
前記第2入力ポートにライン1の標準器を接続し、前記ライン1の標準器を介して前記他の所定の波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12_s[2]),P4(S12_s[2]),P5(S12_s[2])とする電力測定ステップと、
前記第2入力ポートの前記ライン1の標準器に代えてライン2の標準器を接続し、前記ライン2の標準器を介して前記他の所定の波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12_s[3]),P4(S12_s[3]),P5(S12_s[3])とする電力測定ステップと、
下記式によりシステムパラメータH3_12,H4_12,H5_12を計算するステップとを備えることを特徴とする線形マルチポートのシステムパラメータ測定方法。
- マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯や赤外線、可視光線、紫外線などの高周波信号を発生する電源からの波を2つに分け、一方を、2つの入力ポートと3つ以上の出力ポートを備える線形マルチポートの第1入力ポートに、他方を被測定デバイスに入力するとともに、前記被測定デバイスを通過した波又は前記被測定デバイスで反射された波を前記線形マルチポートの第2入力ポートに入れ、この状態で前記線形マルチポートの3つ以上の電力計測用の出力ポートそれぞれの検波出力を測定し、その結果に基づき前記被測定デバイスに関するベクトル量を測定するベクトルネットワークアナライザであって、前記線形マルチポートは、第1入力ポート及び第2入力ポートと、前記第1入力ポートからの入力波と第2入力ポートからの入力波の線形結合で出力波がそれぞれ表される第3出力ポート、第4出力ポート及び第5出力ポートを含むものを用いた測定方法であって、
前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
前記第2入力ポートに前記被測定デバイスで反射された波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S11),P4(S11),P5(S11)とする電力測定ステップと、
前記P3(0),P4(0),P5(0)、前記P3(S11),P4(S11),P5(S11)、予め求められたシステムパラメータH3_11,H4_11,H5_11及び下記式に基づき、前記被測定デバイスの反射特性S11を計算するステップとを備えることを特徴とするベクトルネットワークアナライザを用いた測定方法。
- マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯や赤外線、可視光線、紫外線などの高周波信号を発生する電源からの波を2つに分け、一方を、2つの入力ポートと3つ以上の出力ポートを備える線形マルチポートの第1入力ポートに、他方を被測定デバイスに入力するとともに、前記被測定デバイスを通過した波又は前記被測定デバイスで反射された波を前記線形マルチポートの第2入力ポートに入れ、この状態で前記線形マルチポートの3つ以上の電力計測用の出力ポートそれぞれの検波出力を測定し、その結果に基づき前記被測定デバイスに関するベクトル量を測定するベクトルネットワークアナライザであって、前記線形マルチポートは、第1入力ポート及び第2入力ポートと、前記第1入力ポートからの入力波と第2入力ポートからの入力波の線形結合で出力波がそれぞれ表される第3出力ポート、第4出力ポート及び第5出力ポートを含むものを用いた測定方法であって、
前記第1入力ポートに所定の波を入れ、前記第2入力ポートを整合終端した状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(0),P4(0),P5(0)とする基準電力測定ステップと、
前記第2入力ポートに前記被測定デバイスを通過した波を入れた状態で、前記第3出力ポート、前記第4出力ポート及び前記第5出力ポートの電力を測定し、それらをP3(S12),P4(S12),P5(S12)とする電力測定ステップと、
前記P3(0),P4(0),P5(0)、前記P3(S12),P4(S12),P5(S12)、予め求められたシステムパラメータH3_12,H4_12,H5_12及び下記式に基づき、前記被測定デバイスの通過特性S12を計算するステップとを備えることを特徴とするベクトルネットワークアナライザを用いた測定方法。
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