JP2006317448A - マルチポートベクトルネットワークアナライザ(vna)のパワー校正 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベクトルネットワークアナライザ(VNA)のパワー校正に必要なパワー計測数の低減
【解決手段】マルチポートVNAの第1ポートと前記VNAの第2ポートとの間で2ポートSパラメータ校正を実行し、前記VNAの前記第1ポートのみにおいてパワー校正を実行し、前記VNAの第1ポートと前記VNAの第2ポートとの間において実行された前記2ポートSパラメータ校正、前記VNAの前記第1ポートのみにおいて実行された前記パワー校正、前記DUTの前記第1ポートの反射係数、及び前記VNAの前記第1ポートによって受信された信号の結合バージョンの検出に基づいて、前記VNAの前記第1ポートに接続された被測定物(DUT)の第1ポートから供給されるパワーを判定することにより、VNA)のパワー校正を実施する。
【選択図】図2
【解決手段】マルチポートVNAの第1ポートと前記VNAの第2ポートとの間で2ポートSパラメータ校正を実行し、前記VNAの前記第1ポートのみにおいてパワー校正を実行し、前記VNAの第1ポートと前記VNAの第2ポートとの間において実行された前記2ポートSパラメータ校正、前記VNAの前記第1ポートのみにおいて実行された前記パワー校正、前記DUTの前記第1ポートの反射係数、及び前記VNAの前記第1ポートによって受信された信号の結合バージョンの検出に基づいて、前記VNAの前記第1ポートに接続された被測定物(DUT)の第1ポートから供給されるパワーを判定することにより、VNA)のパワー校正を実施する。
【選択図】図2
Description
計測アプリケーションの中には、マルチポートベクトルネットワークアナライザ(VNA)が、マルチポートVNAの複数ポートにおけるパワー校正に依存しているものが存在している。従来技術による校正法を使用する複数ポートにおけるパワー校正には、パワーセンサをそれぞれのポートに接続する段階と、対応するパワー計測をそれぞれのポートにおいて実行する段階を伴っている。
このタイプのパワー校正は、パワーセンサを複数回にわたって接続及び切断する段階を伴っており、これには、時間を所要すると共に、この結果、再現性が低下し、且つ、操作者に起因する誤差のリスクが増大するという可能性を有している。又、複数のポートの雌雄の種類が異なっている(または、コネクタタイプが異なっている)場合や、複数のポートが必要とするパワーレベルが実質的に異なっている場合には、これらの違いに対処するべく、複数のタイプのパワーセンサが必要となる。そして、マルチポートVNAのパワー校正に必要なパワー計測数の低減が望まれている。
本発明は上記の課題を解決するために為されたものである。本第一の発明は、マルチポートベクトルネットワークアナライザのパワー校正法において、前記ベクトルネットワークアナライザの第1ポートと前記ベクトルネットワークアナライザの第2ポートとの間において、2ポートSパラメータ校正を実行する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて、パワー校正を実行する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの第1ポートと前記ベクトルネットワークアナライザの第2ポートとの間において実行された前記2ポートSパラメータ校正、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて実行された前記パワー校正、前記被測定物の前記第1ポートの反射係数、及び前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートによって受信された信号の結合バージョンの検出に基づいて、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに接続された被測定物の第1ポートから供給されるパワーを判定する段階とを有することを特徴とするものである。
また、本第二の発明は、本第一の発明方法において、前記被測定物の前記第1ポートから供給される前記パワーを判定する段階が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される信号の結合バージョンの検出を含むことを特徴とするものである。
さらに、本第三の発明は、本第一の発明方法において、前記被測定物の前記第1ポートから供給される前記パワーが、整合した負荷に対するものであることを特徴とするものである。
さらに、本第四の発明は、本第二の発明方法において、前記被測定物の前記第1ポートから供給される前記パワーが、整合した負荷に対するものであることを特徴とするものである
またさらに、本第五の発明は、本第一の発明方法において、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートにおいて前記パワー校正を実行する段階が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートから供給される校正信号のパワーを、指定されたパワーレンジ内に設定する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて前記校正信号の前記パワーを計測する段階とを含むことを特徴とするものである。
また、本第六の発明は、本第二の発明方法において、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートにおいて前記パワー校正を実行する段階が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートから供給される校正信号のパワーを、指定されたパワーレンジ内に設定する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて前記校正信号の前記パワーを計測する段階と、を含むことを特徴とするものである。
また、本第七の発明は、本第一の発明方法において、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートにおいて前記パワー校正を実行する段階が、確認されたパワーレベルを具備する校正信号を前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに対して供給する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階とを含むことを特徴とするものである。
さらに、本第八の発明は、本第二の発明方法において、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートにおいて前記パワー校正を実行する段階が、確認されたパワーレベルを具備する校正信号を前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに対して供給する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階とを含むことを特徴とするものである。
またさらに、本第九の発明は、本第一の発明方法において、前記被測定物が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続され、且つ、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される信号によって駆動される第2ポートを具備していることを特徴とするものである。
また、本第十の発明は、本第三の発明方法において、前記被測定物が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続され、且つ、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される信号によって駆動される第2ポートを具備していることを特徴とするものである。
さらに、本第十一の発明は、本第一の発明方法において、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される信号の結合バージョンの検出、前記被測定物の前記第2ポートの反射係数、及び前記2ポートSパラメータ校正によって確立された前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートの逆方向整合に基づいて、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートが前記被測定物の前記第2ポートを駆動する信号を供給する状態において前記被測定物の第2ポートに入力されるパワーを判定する段階を更に有することを特徴とするものである。
またさらに、本第十二の発明は、マルチポートベクトルネットワークアナライザのパワー校正法において、前記ベクトルネットワークアナライザの第1ポートと前記ベクトルネットワークアナライザの第2ポートとの間において、2ポートSパラメータ校正を実行し、一連の誤差補正項を確立する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて、パワー校正を実行する段階と、被測定物を前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに接続する段階と、前記一連の誤差補正項、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのソーストラッキング誤差の大きさから確立された前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのレシーバトラッキング誤差の大きさ、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに接続された前記被測定物のポートの反射係数、及び前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートによって受信される信号の結合バージョンの検出に基づいて、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに接続された前記被測定物のポートに被測定物から供給されるパワーを判定する段階とを有することを特徴とするものである。
また、本第十三の発明は、本第十二の発明方法において、前記被測定物のポートを、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに接続するのではなく、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続する段階を更に有し、この場合に、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートが、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続された前記被測定物の前記ポートを駆動する信号を供給することを特徴とするものである。
さらに、本第十四の発明は、本第十三の発明方法において、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続された前記被測定物の前記ポートを駆動するべく前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される信号の結合バージョンを検出する段階を更に含むことを特徴とするものである。
またさらに、本第十五の発明は、本第十二の発明方法において、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに接続された前記被測定物の前記ポートに前記被測定物から供給されるパワーが、整合した負荷に対するパワーであることを特徴とするものである。
また、本第十六の発明は、本第十二の発明方法において、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて前記パワー校正を実行する段階が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートから供給される校正信号のパワーを、指定されたパワーレンジ内に設定する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートにおいて前記校正信号の前記パワーを計測する段階とを含むことを特徴とするものである。
さらに、本第十七の発明は、本第十二の発明方法において、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて前記パワー校正を実行する段階が、確認されたパワーレベルを具備する校正信号を前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに供給する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階と、を含むことを特徴とするものである。
またさらに、本第十八の発明は、本第十二の発明方法において、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される前記信号の結合バージョンの検出、前記被測定物の前記第2ポートの反射係数、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートのソーストラッキング誤差の大きさ、及び前記一連の誤差補正項に従って確立された前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートの逆方向整合に基づいて、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続された前記被測定物のポートに入力されるパワーを判定する段階を更に有することを特徴とするものである。
また、本第十九の発明は、マルチポートベクトルネットワークアナライザ(ベクトルネットワークアナライザ)のパワー校正法において、前記ベクトルネットワークアナライザの第1ポートと前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートとの間において、2ポートSパラメータ校正を実行し、一連の誤差補正項を確立する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて、パワー計測を含むパワー校正を実行する段階と、被測定物を前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される信号の結合バージョンの検出、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続された前記被測定物のポートの反射係数、及び前記一連の誤差補正項に従って確立された前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートの逆方向整合に基づいて、前記被測定物の前記第2ポートを駆動するべく信号を供給する前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続された前記被測定物のポートに入力されるパワーを判定する段階とを有することを特徴とするものである。
またさらに、本第二十の発明は、本第十九の発明方法において、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて前記パワー校正を実行する段階が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートから供給される校正信号のパワーを、指定されたパワーレンジ内に設定する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートにおいて前記校正信号の前記パワーを計測する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのソーストラッキング誤差の大きさを判定する段階とを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、マルチポートVNAのパワー校正におけるパワー計測数を従来に比べて減らすことができる。このパワー計測数の低減は、異なるタイプのパワーセンサに対するニーズを除去すると共に、再現性を向上させ、測定誤差を低減し、操作者に起因する誤差のリスクを低減し、且つ、パワー校正の実行に所要する時間を低減することを可能にする。
図1は、本発明の実施例によるパワー校正に適したマルチポートベクトルネットワークアナライザ(VNA)10を示している。マルチポートVNA10は、複数のポートを具備している。通常のマルチポートVNA10の場合には、それぞれのポートは、ポートに信号を供給する刺激能力と、ポートに供給及び受信した信号の結合バージョン(coupled version;結合器を介して得られるもの)を検出する応答能力と、を具備している。図1のマルチポートVNA10は、4つのポート1〜4を具備した状態で示されている。被測定物(Device Under Test:DUT)12が、マルチポートVNA10の4つのポート1〜4の中の3つのものの間に接続された3つのポートP1、P2、P3を具備した状態で示されている。DUT12は、マルチポートVNA10による特性判定に適した1つ又は複数のポートを具備する任意の受動的又は能動的な装置、要素、又はシステムであってよい。
図2は、本発明の実施例によるパワー校正法20のフローチャートを示している。パワー校正法20によれば、マルチポートVNA10のポートに対する限られた数のパワーメーターの接続により、VNA10又はDUT12のポートの中の任意のものにおいて、パワーを判定可能である。一例においては、DUT12が、(マルチポートVNA10のポート2に接続された)ポートP2などの別のポートにおいて駆動されている際に、マルチポートVNA10のポート1のみにおけるパワー計測を含むポート1のパワー校正と、マルチポートVNA10のポート1とポート2間の2ポートSパラメータ校正に基づいて、(マルチポートVNA10のポート1に接続された)ポートP1などのDUT12の1つのポートの負荷に対してDUT12から供給されるパワーを判定可能である。別の例においては、マルチポートVNA10がDUT12のポート2を駆動している状態において、ポート1のパワー校正と、ポート1とポート2間の2ポートSパラメータ校正に基づいて、DUT12のポートP2に入力されるパワーを判定可能である。
図2に示されているパワー校正法20の段階22は、マルチポートVNA10のポート1〜4の中の1つ又は複数のペア間において、2ポートSパラメータ校正を実行する段階を含んでいる。尚、この2ポートSパラメータ校正は、マルチポートVNA10のポートの任意のペア間において提供可能であるが、ポート1及びポート2として指定されているマルチポートVNA10のポート間において、2ポートSパラメータ校正を実行する一例を、例示を目的として提供する。
段階22の2ポートSパラメータ校正により、マルチポートVNA10のポート1とポート2及びマルチポートVNA10のポート1とポート2間に接続されたDUT12に関連する12個の誤差補正項が確立される。これらの誤差補正項は、通常、大きさ及び位相成分を具備する周波数に依存した項であり、任意の適切な2ポートSパラメータ校正法を使用して取得可能である。David Balloによる「Network Analyzer Basics 1997 Back to Seminar」(Hewlett−Packard Company、HP Literature No.5965−7008E、1〜68頁、1997年1月)には、2ポートSパラメータ校正法の一例が提供されているが、ベクトルネットワークアナライザの技術分野においては、多数のその他の適切な2ポートSパラメータ校正法が周知である。又、2ポートSパラメータ校正は、マルチポートVNA10の3つ以上のポートにおけるマルチポートSパラメータ校正のサブセットであってもよい。
2ポートSパラメータ校正と関連する誤差補正項と信号は、こちらもベクトルネットワークアナライザの技術分野において周知のグラフィカルな技法であるシグナルフローグラフによって表される。図3Aは、マルチポートVNA10とDUT12における順方向誤差補正モデルのシグナルフローグラフ30Fを示しており、これは、通常、周波数に依存し、且つ、大きさ及び位相成分を具備する6つの順方向誤差補正項及び関連する信号a0、b0、b3を含んでいる。表1に、6つの順方向誤差補正項が一覧表示されている。
図3Bは、VNA及びDUTの逆方向誤差補正モデルのシグナルフローグラフ30Rを示しており、これは、通常、周波数に依存し、且つ、大きさ及び位相成分を具備する6つの逆方向誤差補正項及び関連する信号b’0、a’1、b’1、b’2、a’2、b’3、a’3を含んでいる。表2に、6つの逆方向誤差補正項が一覧表示されている。
パワー校正法20の(図2に示されている)段階24は、段階22において実行された2ポートSパラメータ校正に含まれているマルチポートVNA10のポートペア内のいずれか1つのポートのパワー校正を実行する段階を含んでいる。例えば、段階22において、マルチポートVNA10のポート2とポート3間においてSパラメータ校正を実行した場合には、マルチポートVNA10のポート2又はポート3においてパワー校正を実行可能である。例示を目的として、ポート1とポート2間において2ポートSパラメータ校正を実行した例において、マルチポートVNA10のポート1についてパワー校正を実行する。
図4Aは、段階24におけるポート1のパワー校正に適した構成の一例を示しており、この場合には、パワーメーター14は、マルチポートVNA10のポート1から供給される信号を計測するべく、マルチポートVNA10のポート1に接続されている。パワー校正は、任意の適切な技法を使用して実行可能であるが、通常、パワー校正は、マルチポートVNA10のポート1から供給される校正信号のパワーを、パワーメーター14の計測レンジなどの指定されたレンジ内のパワーに設定する段階を含んでいる。次いで、パワー校正は、マルチポートVNA10のポート1内において、校正信号a0の結合バージョンを検出する段階と、マルチポートVNA10のポート1に接続されているパワーメーター14により、ポート1から供給される校正信号のパワーPincを計測する段階と、を含んでいる。シグナルフローグラフ40(図4Bに示されているもの)は、段階24において実行されるマルチポートVNA10のポート1のパワー校正と関連した誤差補正項及び信号を示している。ベクトルネットワークアナライザの技術分野において周知の(例えば、S.J.Masonによる「Feedback Theory−Further Properties of Signal Flow Graphs」(Proc. IRE、第44巻、第7号、920〜926頁、1956年7月)に記述されている)Masonの利得規則(Gain Rule)をシグナルフローグラフ40に適用することにより、式(1)に示されているパワーメーター14によって計測されるパワーの関係を得ることができる。
式(1)及びシグナルフローグラフ40内に存在している項Γ(PM)は、パワーメーター14の入力整合を表している。誤差補正項e10は、ポート1のソーストラッキング誤差を表しており、誤差項e11は、マルチポートVNA10のポート1の順方向整合を表している。パワーメーターの入力整合Γ(PM)は、通常、マルチポートVNA10を使用して計測するか、又は、パワーメーター14の校正の結果として提供される。順方向ポート1整合e11(表1に示されているもの)は、段階22において実行される2ポートSパラメータ校正の結果として確立される。ポート1のソーストラッキング誤差の大きさ|e10|について式(1)を解くことにより、式(2)が得られる。
段階22において実行された2ポートSパラメータ校正及び段階24において実行されたパワー校正から、VNA10とDUT12の様々なポートにおけるパワーを判定可能である。例えば、パワー校正法20の段階26においては、ポートP1などの1つのポートに対してDUT12から供給されるパワーを判定する。一例においては、段階26において判定されるパワーは、DUT12がマルチポートVNA10のポート2に接続された状態で、DUT12がポートP2などの別のポートにおいて駆動された結果として得られる。別の例においては、DUT12は、マルチポートVNA10のその他のポートP2〜P4とは無関係なポートP1にパワーを供給する。
2ポートSパラメータ校正(段階22)が、ポート1とポート2間で個々に実行され、パワー計測(段階24)が、ポート1において実行され、且つ、DUT12のポートP1及びポートP2が、マルチポートVNA10のポート1とポート2間に接続されている例においては、段階26は、マルチポートVNA10のポート2がDUT12のポートP2を駆動し、マルチポートVNA10のポート1がDUT12のポートP1から信号を受信する状態において、マルチポートVNA10のポート1内において信号b0の結合バージョンを検出する段階を含んでいる。
図5は、パワー校正法20の段階26〜29に従って判定されたパワーと関連するシグナルフローグラフ50を示している。Masonの利得規則をシグナルフローグラフ50に適用することにより、マルチポートVNA10のポート1において検出される信号b0の結合バージョンの関係(式3)を得ることができる。この信号b0は、DUT12のSパラメータS11、S12、S21、S22、マルチポートVNA10のポート2から供給される信号の結合バージョンa3、及び段階22において実行された2ポートSパラメータ校正の結果として確立される誤差補正項からなる各項によって表現される。ポート2から供給される信号の結合バージョンa3は、マルチポートVNA10のポート2内において検出可能である。
式(3)において、項Δ=(1−e’11Γ’1)(1−S22e’22)であり、項Γ’1=S11+S21e’22S12/(1−S22e’22)である。項Γ’1(これは、ポートP1におけるDUT12の反射係数を表している)は、DUT12のSパラメータの計測値に依存することなしに、マルチポートVNA10のポート1に接続されたDUT12のポートP1によって計測することも可能である。
DUT12のポートP1における整合した負荷Z0に対してDUT12が供給するパワーPZ0は、式(4)によって確立される。段階26においては、マルチポートVNA10のポート1の通常は不完全な負荷をDUT12のポートP1に接続することによってパワーを判定するが、DUT12がポートP1の整合した負荷Z0に対して供給するパワーPZ0は、整合した負荷Z0がDUT12のポートP1に接続された場合に、DUT12が、整合した負荷Z0に対して供給するであろうパワーを表している。
式(4)の誤差補正項e’11及びe’03は、段階22において実行された2ポートSパラメータ校正の結果として確立される。信号a3、b0、及びb0/a3は、マルチポートVNA10のポート1、2に供給及び受信する信号の結合バージョンとして、マルチポートVNA10の対応するポートにおいて検出可能である。先に定義されている反射項Γ’1は、通常、マルチポートVNA10によって計測され、例えば、段階22において実行された1又は複数の2ポートSパラメータ校正によって提供される誤差補正項を使用して補正されたDUT12の逆方向ポート2整合及びSパラメータから判定される。式(4)の項|e’01|(これは、ポート1のレシーバトラッキング誤差の大きさを表している)は、Roger B. Marksによる「Basic Vector Network Analyzer Error Model Including Switch Terms」(50th ARFTG Conference Digest、1997年12月、115〜126頁)に提供されている式(5)から判定可能である。
式(5)の項を再編成することにより、ポート1のレシーバトラッキング誤差e’01の式(6)が得られる。
式6の項e11、e01、e00、e’11、e11、及びe10は、マルチポートVNA10のポート1と関連する誤差補正項であり、項e’23、e’32、e’33、e22、e’22、e32、及びe’23は、マルチポートVNA10のポート2と関連する誤差補正項である。ポート1のレシーバトラッキング誤差e’01は、マルチポートVNA10のポート1にのみ依存している。従って、式(6)の項{[(e’23e’32)+e’33(e22−e’22)]/(e32)(e’23)}は、1に等しく設定可能である。式(6)におけるこの指定により、ポート1のレシーバトラッキング誤差の大きさ|e’01|を式(7)によって確立可能である。
順方向反射トラッキングe10e01、順方向指向性e00、逆方向負荷整合e’11、及び順方向ソース整合e11は、段階22において実行された2ポートSパラメータ校正の結果として確立される。ポート1のソーストラッキング誤差の大きさ|e10|は、式(2)によって確立される。従って、式(7)により、ポート1のレシーバトラッキング誤差の大きさ|e’01|が提供される。ポート1のレシーバトラッキング誤差の大きさ|e’01|の判定が完了したら、式(4)により、DUT12がポートP1の負荷Z0に対して供給するパワーPZ0を判定可能である。
式(4)の逆方向漏洩誤差e’03が無視可能な計測アプリケーションにおいては、DUT12が負荷Z0に対して供給するパワーPZ0は、マルチポートVNA10のポート2から供給される信号の結合バージョンa3を検出することなしに、段階26において判定可能である。式(4)の逆方向漏洩誤差e’03は、例えば、DUT12が、マルチポートVNA10のポート1とポート2間に接続されたポートを具備するミキサであり、且つ、マルチポートVNA10のポート1における信号が、マルチポートVNA10のポート2における信号とは異なる周波数を具備している場合に無視可能である。また、DUT12が、周波数ロックされた信号源であるか、或いは、マルチポートVNA10のポート1を基準としている場合には、逆方向漏洩誤差e’03も無視可能である。
段階26において判定されたポート1のレシーバトラッキング誤差の大きさ|e’01|を使用し、DUT12のポートにおけるその他のパワーを判定可能である。段階28において(この段階は、任意選択によってパワー校正法20に含まれる)、ポートP2がマルチポートVNA10のポート2に接続され、これによって駆動されている状態において、DUT12のポートP2に入力されるパワー|a2|2を判定可能である。このパワー|a2|2の関係は、式(8)によって提供される。
式(8)において、ポート2のソーストラッキング誤差の大きさ|e’23|=|e’23e’01|/|e’01|である。シグナルフローグラフ50に示されている項a3は、マルチポートVNA10のポート2から供給される信号の結合バージョンとして、マルチポートVNA10のポート2内において検出可能である。この検出した信号が、式(8)の項|a3|2を提供する。ポート2のソーストラッキング誤差の大きさ|e’23|は、段階22において実行された2ポートSパラメータ校正の結果として提供される逆方向伝送トラッキングe’23e’01と、段階26において判定されたポート1のレシーバトラッキング誤差の大きさ|e’01|と、から判定可能である。式(8)の項Γ2は、DUT12のポートP2がマルチポートVNA10のポート2に接続された状態におけるDUT12のポートP2の反射係数を表している。ポート2の反射係数Γ2は、マルチポートVNA10のポート2の1ポートSパラメータ校正によって補正可能であり、この場合に、この1ポートSパラメータ校正は、通常、段階22において実行された2ポートSパラメータ校正から導出される。式(8)のすべての項は、パワー校正法20の段階22〜26から入手可能であり、これにより、DUT12のポートP2に入力されるパワー|a2|2を確立する。ポートP2は、例えば、DUT12が1ポート装置である場合には、DUT12の唯一のポートであってよく、或いは、ポートP2は、複数のポートを具備するDUT12の1つのポートであってもよい。
又、DUT12のポートP2に接続された整合した負荷Z0に対してDUT12から供給されるパワーPZ02は、パワー校正法20に任意選択的に含まれる段階29によって判定可能である。パワーPZ02は、式(9)によって表される。
式(9)において、Γ’2=S22+S12e11S21/(1−S11e11)であり、且つ、|e32|=|e32e10|/|e10|である。項|e32|内に含まれている順方向伝達トラッキング誤差e32*e10は、段階22において実行された2ポートSパラメータ校正の結果として確立され、ポート1のソーストラッキング誤差の大きさ|e10|は、段階24において実行されたパワー校正の結果として確立される。一例においては、段階29において判定されるパワーPZ02は、DUT12のポートP1がマルチポートVNA10のポート1に接続された状態で、DUT12をポートP1などの別のポートにおいて駆動した結果として得られる。別の例においては、DUT12は、マルチポートVNA10のその他のポートとは無関係なポートP2に信号を供給する。
それぞれ、2ポートSパラメータ校正(段階22)が、ポート1とポート2間において実行され、パワー校正(段階24)が、ポート1において実行され、且つ、DUT12のポートP1及びポートP2が、マルチポートVNA10のポート1とポート2間に接続されている例においては、段階29は、マルチポートVNA10のポート1内において、DUT12のポートP1を駆動するべくマルチポートVNA10のポート1から供給される信号の結合バージョンa0を検出する段階を含んでいる。この例においては、段階29は、マルチポートVNA10のポート2内において、DUT12のポートP2が受信する信号の結合バージョンb3を検出する段階をも含んでいる。
式(9)の順方向漏洩誤差e30が無視可能な計測アプリケーションにおいては、DUT12が負荷Z0に対して供給するパワーPZ02は、マルチポートVNA10のポート1から供給される信号の結合バージョンa0を検出することなしに、段階29において判定可能である。式(9)の順方向漏洩誤差e30は、例えば、DUT12が、マルチポートVNA10のポート1とポート2間に接続されたポートを具備するミキサであり、且つ、マルチポートVNA10のポート2における信号が、マルチポートVNA10のポート1における信号とは異なる周波数を具備している場合に無視可能である。DUT12が、周波数ロックされた信号源である場合、或いは、マルチポートVNA10のポート2を基準としている場合には、順方向漏洩誤差e30も無視しうるであろう。
パワー校正法20の代替実施例によれば、段階24において実行されるパワー校正は、計測済みの、既知の、或いは、その他の方法によって確認されているパワーPCALを具備する校正信号をマルチポートVNA10のポート1に印加する段階を含んでいる。一例においては、この校正信号は、整合した出力インピーダンスを具備する信号源から供給され、この場合に、この信号源は、周波数ロックされているか、或いは、マルチポートVNA10のポート1を基準としている。別の例においては、校正信号は、マルチポートVNA10のポート2からマルチポートVNA10のポート1に供給され、この場合に、整合した出力インピーダンスがポート2における減衰器によって実現されており、且つ、この校正信号のパワーがパワーメーター14によって計測される。
この実施例によれば、段階24のパワー校正は、マルチポートVNA10のポート1内において、ポート1に供給される校正信号の結合バージョンb0を計測する段階を含んでいる。この結果、ポート1のレシーバトラッキング誤差の大きさ|e’01|を、式(10)によって確立可能である。
このパワー校正法20の実施例によれば、段階26において判定される(DUT12がポートP1の整合した負荷Z0に対して供給する)パワーPZ0は、式(4)に基づいて確立可能であり、DUT12のポートP2に入力されるパワー|a2|2は、式(8)に基づいて判定可能である。DUT12のポートP2に接続された整合した負荷Z0に対してDUT12から供給されるパワーPZ02は、式(9)によって判定可能であり、この場合には、式(7)を使用することにより、式(9)の項|e32|内に存在しているポート1のソーストラッキング誤差の大きさ|e10|を確立可能である。DUT12のポートP1に入力されるパワーPP1は、式(11)によって確立可能である。
式(11)において、項ΓP1は、DUT12のポートP1の入力反射係数を表している。又、式(11)内に存在しているポート1のソーストラッキング誤差の大きさ|e10|は、式(7)を使用して確立可能である。
以上のパワー校正法20の実施例においては、段階22において実行する2ポートSパラメータ校正が、マルチポートVNA10のポート1とポート2間となるように指定され、且つ、段階24において実行するパワー校正が、マルチポートVNA10のポート1におけるものになるように指定された例を提供している。これらの指定は、例示を目的とした例である。本発明の実施例によれば、ポート1とポート2は、マルチポートVNA10のポートの任意のペアを表しており、且つ、ポート1におけるパワー校正も、その間におけるSパラメータ校正の実行が完了したマルチポートVNA10のポートペア内のいずれかのポートにおけるパワー校正を表している。ポートP1とポートP2は、マルチポートVNA10の対応するポートに接続されたDUT12のポートの任意のペアを表しており、この場合に、DUT12は、1つ又は複数のポートを具備している。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、当業者であれば、添付の請求項に記述されている本発明の範囲を逸脱することなしに、これらの実施例に対する変更及び適合を想起可能であることは明らかである。
Claims (20)
- マルチポートベクトルネットワークアナライザのパワー校正法において、
前記ベクトルネットワークアナライザの第1ポートと前記ベクトルネットワークアナライザの第2ポートとの間において、2ポートSパラメータ校正を実行する段階と、
前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて、パワー校正を実行する段階と、
前記ベクトルネットワークアナライザの第1ポートと前記ベクトルネットワークアナライザの第2ポートとの間において実行された前記2ポートSパラメータ校正、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて実行された前記パワー校正、前記被測定物の前記第1ポートの反射係数、及び前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートによって受信された信号の結合バージョンの検出に基づいて、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに接続された被測定物の第1ポートから供給されるパワーを判定する段階と、
を有することを特徴とする方法。 - 前記被測定物の前記第1ポートから供給される前記パワーを判定する段階が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される信号の結合バージョンの検出を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記被測定物の前記第1ポートから供給される前記パワーが、整合した負荷に対するものであることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記被測定物の前記第1ポートから供給される前記パワーが、整合した負荷に対するものであることを特徴とする請求項2記載の方法。
- 前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートにおいて前記パワー校正を実行する段階が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートから供給される校正信号のパワーを、指定されたパワーレンジ内に設定する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて前記校正信号の前記パワーを計測する段階と、を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートにおいて前記パワー校正を実行する段階が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートから供給される校正信号のパワーを、指定されたパワーレンジ内に設定する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて前記校正信号の前記パワーを計測する段階と、を含むことを特徴とする請求項2記載の方法。
- 前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートにおいて前記パワー校正を実行する段階が、確認されたパワーレベルを具備する校正信号を前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに対して供給する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階と、を含むことを特徴とする請求項1の方法。
- 前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートにおいて前記パワー校正を実行する段階が、確認されたパワーレベルを具備する校正信号を前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに対して供給する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階と、を含むことを特徴とする請求項2の方法。
- 前記被測定物が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続され、且つ、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される信号によって駆動される第2ポートを具備していることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記被測定物が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続され、且つ、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される信号によって駆動される第2ポートを具備していることを特徴とする請求項3記載の方法。
- 前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される信号の結合バージョンの検出、前記被測定物の前記第2ポートの反射係数、及び前記2ポートSパラメータ校正によって確立された前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートの逆方向整合に基づいて、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートが前記被測定物の前記第2ポートを駆動する信号を供給する状態において前記被測定物の第2ポートに入力されるパワーを判定する段階を更に有することを特徴とする請求項1記載の方法。
- マルチポートベクトルネットワークアナライザのパワー校正法において、
前記ベクトルネットワークアナライザの第1ポートと前記ベクトルネットワークアナライザの第2ポートとの間において、2ポートSパラメータ校正を実行し、一連の誤差補正項を確立する段階と、
前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて、パワー校正を実行する段階と、
被測定物を前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに接続する段階と、
前記一連の誤差補正項、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのソーストラッキング誤差の大きさから確立された前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのレシーバトラッキング誤差の大きさ、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに接続された前記被測定物のポートの反射係数、及び前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートによって受信される信号の結合バージョンの検出に基づいて、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに接続された前記被測定物のポートに被測定物から供給されるパワーを判定する段階と、
を有することを特徴とする方法。 - 前記被測定物のポートを、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに接続するのではなく、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続する段階を更に有し、この場合に、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートが、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続された前記被測定物の前記ポートを駆動する信号を供給することを特徴とする請求項12記載の方法。
- 前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続された前記被測定物の前記ポートを駆動するべく前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される信号の結合バージョンを検出する段階を更に含むことを特徴とする請求項13記載の方法。
- 前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに接続された前記被測定物の前記ポートに前記被測定物から供給されるパワーが、整合した負荷に対するパワーであることを特徴とする請求項12記載の方法。
- 前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて前記パワー校正を実行する段階が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートから供給される校正信号のパワーを、指定されたパワーレンジ内に設定する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートにおいて前記校正信号の前記パワーを計測する段階と、を含むことを特徴とする請求項12記載の方法。
- 前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて前記パワー校正を実行する段階が、確認されたパワーレベルを具備する校正信号を前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートに供給する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階と、を含むことを特徴とする請求項12記載の方法。
- 前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される前記信号の結合バージョンの検出、前記被測定物の前記第2ポートの反射係数、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートのソーストラッキング誤差の大きさ、及び前記一連の誤差補正項に従って確立された前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートの逆方向整合に基づいて、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続された前記被測定物のポートに入力されるパワーを判定する段階を更に有することを特徴とする請求項12記載の方法。
- マルチポートベクトルネットワークアナライザ(ベクトルネットワークアナライザ)のパワー校正法において、
前記ベクトルネットワークアナライザの第1ポートと前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートとの間において、2ポートSパラメータ校正を実行し、一連の誤差補正項を確立する段階と、
前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて、パワー計測を含むパワー校正を実行する段階と、
被測定物を前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続する段階と、
前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートから供給される信号の結合バージョンの検出、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続された前記被測定物のポートの反射係数、及び前記一連の誤差補正項に従って確立された前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートの逆方向整合に基づいて、前記被測定物の前記第2ポートを駆動するべく信号を供給する前記ベクトルネットワークアナライザの前記第2ポートに接続された前記被測定物のポートに入力されるパワーを判定する段階と、
を有することを特徴とする方法。 - 前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのみにおいて前記パワー校正を実行する段階が、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートから供給される校正信号のパワーを、指定されたパワーレンジ内に設定する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポート内において前記校正信号の結合バージョンを検出する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートにおいて前記校正信号の前記パワーを計測する段階と、前記ベクトルネットワークアナライザの前記第1ポートのソーストラッキング誤差の大きさを判定する段階と、を含むことを特徴とする請求項19記載の方法。
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