JP2008164418A - ベクトルネットワークアナライザ及びこれを用いた測定方法並びにプログラム - Google Patents

ベクトルネットワークアナライザ及びこれを用いた測定方法並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 ベクトルネットワークアナライザ(VNA)の測定精度及び測定ダイナミックを大幅に向上させる。
【解決手段】 被測定デバイスDUTのSパラメータを測定するVNAに7ポート接合を使用する。電源VSからの波をポートP1に入れ、DUTからの波をポートP2に入れ、測定ポートP3〜P7の検波出力に基づきDUTのSパラメータを算出する。位相の測定に際して、低雑音増幅器LNA/減衰器ATTを含む振幅比調整手段10によりポートP1の波とP2の波の振幅をほぼ同じように調整することで、測定誤差を小さくできるとともに、ダイナミックレンジを拡大できる。7ポート接合は、ポートP1の電力を測定するためのポートP3と、ポートP2の電力を測定するポートP4とを備えるので、振幅比の測定は容易である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高周波領域(特に、マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯)や光領域(赤外線、可視光線、紫外線)において、信号の振幅比と位相差を測定する技術に関する。
高周波領域で動作するデバイス、回路や機器の研究及び開発にとって、当該デバイス、回路や機器の入出力信号間の位相差を測定することは不可欠なことである。従来からVNA(Vector Network Analyzer:ベクトルネットワークアナライザ)がその役割を果たしてきた。VNAは、DUT(Device Under Test:被測定デバイス)の入射波と反射波、または入射波と透過波の振幅比と位相差(Sパラメータ:散乱行列要素)を測定するための装置である。
米国特許第4104583号 6ポート型リフレクトメータ(Six-Port Reflectometer)が開示されている。これは、校正により得られるシステム固有のハードウェア情報(校正パラメータ)と、複数の電力測定値(スカラー量)から、2つの波の振幅比と位相差(ベクトル量)を導出するものである。この装置及びこれを用いた測定方法によれば、従来方式では周波数が高くなるに従って高精度な測定が困難となる位相差を、電磁波計測において基本測定量であり、かつ、計測精度が周波数に殆ど依存しない、電力値というスカラー量の計測を基に求めることができる。特許文献1記載の技術によれば、従来の高精度なハードウェアの要請から開放され、4つの電力測定と、ハードウェアの不完全さを校正と呼ばれるソフトウェア(システムパラメータ)で補正することが特徴である。
リフレクトメータとは、ひとつの波(信号)に関して、その入射波と出射波を比較するための装置である。
本願発明者は、6ポート型リフレクトメータを、1個の複素反射係数未知の可動負荷校正器と、1個の複素反射係数既知の標準器のみで高精度に校正できる方式を考案した。さらに、上記方式を発展させて6ポート型コリレータ(Six-Port based Wave-Correlator)を考案した。6ポート型コリレータは、2つの入力ポートに入力された波a1,a2の複素振幅比W=a2/a1を、残り4つのポートの電力値から算出することができるように構成してある。6ポート型コリレータの校正操作は、移相器(Phase Shifter)の任意の位置から1周期分動かしながら、各ステップにおける電力値を求めるだけで済み、比較的簡単である。
コリレータ(Wave-Correlator)とは、独立した2つの波(周波数は同じ)についてこれらを比較すること、すなわち複素振幅比を計測する装置である。
6ポート型コリレータによれば、6ポート型リフレクトメータでは不可能であった2つの波の情報を全て計測に使用できるとともに、6ポート型リフレクトメータの校正操作よりも簡単であるために校正精度が向上するという利点が生じる。
しかしながら、6ポート型コリレータによる実際の計測では、2つのポートに入力される独立した2つの波の振幅のバランスが崩れると測定精度が悪くなるという問題がある。この点を改良すべく、本願発明者は7ポート型コリレータを考案した(特許文献2)。
特開2003−215183号公報 1つの波の振幅値をモニターするポート(基準ポート)に加え、もう1つの波の基準ポートを追加した。これにより独立した2つの波の振幅のバランスを保ちつつ計測を行うことができるようになった。7ポート型コリレータは、2つの6ポート型コリレータを組み合わせたものに相当する。
他に関連する先行技術として、下記特許文献3及び4がある。
特開2005−221375号公報 公知のコリレータを使用することで、2つの波(電磁波)の複素振幅比を高精度に求めることができるが、これには厳密な校正手順と測定結果から複素振幅比を計算する手順が必要である。しかしながら、公知のコリレータを使用してBPSK(Binary Phase Shift Keying)復調器あるいはQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)復調器を構成する場合、位相差が判れば十分である。このような用途に適する、簡単な校正と電力値(電圧値)の比較から直接位相差を測定する方式を開示する。 特開2005−326308号公報 VNAの校正は、数種類の標準器(ショート、オープン、負荷、スルー、ライン等)を接続することによって行われているが、校正手順が複雑であるという問題がある。また、校正時に数種類の標準器の接続と取外しが必要であり、そのために測定精度低下の問題が発生していた。これらの問題を解決することのできる、複素反射係数が既知の1ポート可変負荷装置が開示されている。
従来のVNAの改良に関する先行技術として、下記特許文献5がある。
特開2006−112893号公報 高周波計測システムの主流となっているVNAの校正方法は、校正時に数種類の標準器の接続と取り外しが必要であり、人為的ミスが発生する原因となっており、測定精度低下の問題が発生していた。この問題を解決することのできる、1つの移相器と、1つの複素反射係数既知の標準器のみで構成するVNAが開示されている。
特許文献5のVNAでは校正が容易になるものの、その測定精度はそれほど高くなかった。また、その測定可能なダイナミックレンジもそれほど高くなかった(30dB程度)。
そこで、この発明は、VNAの測定精度及び測定ダイナミックを大幅に向上させたベクトルネットワークアナライザ及びこれを用いた測定方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
この発明に係るベクトルネットワークアナライザは、マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯や赤外線、可視光線、紫外線などの高周波信号を発生する電源と、前記電源の出力を少なくとも2つに分配する電力分配器と、前記電力分配器で分配された波をそれぞれ受ける2つの入力ポートP1とP2及び5個の電力計測用の出力ポートP3乃至P7を含む7ポート接合と、前記7ポート接合の前記出力ポートP3乃至P7から出る波をそれぞれ検波する検波器と、前記電力分配器と前記7ポート接合の前記入力ポートP2の間に設けられた切換機構と、前記切換機構から受けた波の位相を変化させて前記7ポート接合の前記入力ポートP2へ入れる移相器と、前記7ポート接合の前記入力ポートP1に入る波と前記入力ポートP2に入る波の振幅比を調整する振幅比調整手段とを備え、
前記切換機構は、被測定デバイスの一方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに当該ポートから出る波を前記移相器へ入れる第1接続、前記被測定デバイスの前記一方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに他方のポートから出る波を前記移相器へ入れる第2接続、前記被測定デバイスの前記他方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに前記一方のポートから出る波を前記移相器へ入れる第3接続、及び、前記被測定デバイスの前記他方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに当該ポートから出る波を前記移相器へ入れる第4接続、のいずれかを選択するものである。
前記振幅比調整手段は、例えば、前記電力分配器と前記7ポート接合の前記入力ポートP1の間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、前記電力分配器と前記切換機構の間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、及び、前記移相器と前記7ポート接合の前記入力ポートP2の間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、の全部又は一部を備える。
この発明に係るベクトルネットワークアナライザを用いた測定方法は、マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯や赤外線、可視光線、紫外線などの高周波信号を発生する電源からの波を、7ポート接合の入力ポートP1と、被測定デバイスに入力し、前記被測定デバイスからの波を移相器を経由して前記7ポート接合の入力ポートP2に入れ、前記移相器での移相量を変化させつつ前記7ポート接合の5個の電力計測用の出力ポートP3乃至P7の検波出力を測定し、その結果に基づき前記被測定デバイスに関するベクトル量を測定するベクトルネットワークアナライザを用いた測定方法であって、
前記7ポート接合の出力ポートP3とP4の検波出力に基づき前記入力ポートP1に入る波と前記入力ポートP2に入る波の振幅比を測定するステップと、
前記電源と前記7ポート接合の前記入力ポートP1の間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、前記電源と前記被測定デバイスの間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、及び、前記移相器と前記7ポート接合の前記入力ポートP2の間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、の全部又は一部の増幅率及び/又は減衰率を調整することにより、前記振幅比を1に近づけるステップと、
前記ベクトルネットワークアナライザの校正パラメータを取得するステップと、
前記校正パラメータを使用して、前記7ポート接合の前記入力ポートP1に入る波と入力ポートP2に入る波の位相差を測定するステップと、を備えるものである。
この発明は、上記方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
この発明に係るプログラムは、例えば、記録媒体に記録される。
媒体には、例えば、EPROMデバイス、フラッシュメモリデバイス、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、CD(CD−ROM、Video−CDを含む)、DVD(DVD−Video、DVD−ROM、DVD−RAMを含む)、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きのRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等を含む。
媒体とは、何等かの物理的手段により情報(主にデジタルデータ、プログラム)が記録されているものであって、コンピュータ、専用プロセッサ等の処理装置に所定の機能を行わせることができるものである。
本発明によれば、位相の測定に際して、振幅比調整手段により7ポート接合の入力ポートP1の波とP2の波の振幅をほぼ同じように調整することで、測定誤差を小さくできるとともにダイナミックレンジを拡大できる。位相差を精度よく求めることができ、正確なベクトル量を測定することが可能になる。
図1に、発明の実施の形態に係る高周波信号計測システム(ベクトル・ネットワーク・アナライザ Vector Network Analyzer:VNA)のブロック図を示す。これは、7ポート接合を用いた2ポートデバイス計測用ベクトルネットワークアナライザ装置である。
VSは、所定の周波数の信号を供給する電源(信号源)である。
PDは、電源VSからの波を2つに分配する電力分配器である。
SW1は、電力分配器PDで分配された一方の波を2つの方向性結合器DC1又はDC2のいずれか一方へ送るスイッチである。スイッチSW1が一方の選択しているとき、選択されていない他方の側には図示しない整合負荷(無反射終端)が接続され、無用な反射が生じないようになっている。この点は、スイッチSW2についても同じである。
SW2は、2つの方向性結合器DC1又はDC2のいずれかを選択し、選択された方からの波を移相器PSへ送るスイッチである。
DC1及びDC2は方向性結合器である。方向性結合器DC1の一方の側の2つの端(図中の符号AとC)は第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2に接続され、他方の側の1つの端(図中の符号D)は2ポートの供試デバイス(Device Under Test:以下「DUT」と記す)の一方の端に接続され、残りの一端(図中の符号B)は終端されている。方向性結合器DC2も同様である。方向性結合器DC1及びDC2は、特定の方向に進行する波に対してのみ他の端を結合する装置である。反対方向に進行する波は除去される。図1の符号を参照すれば、A点からの入力はB点とD点に出力されるが、C点には出力されない(C点の入力についても同じ)。左右対称なので、D点からの入力は、A点とC点に出力される。
第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、方向性結合器DC1及びDC2は、DUTの4つのSパラメータ(S11、S12、S21,S22)をそれぞれ計測するための接続を実現する切換機構20を構成する。具体的には、DUTの2つのポートをPA及びPBとしたとき、切換機構20は次の(1)〜(4)のいずれかの接続動作を行う。
(1)第1接続
S11を計測するために、第1スイッチSW1は、電力分配器PDからの波を方向性結合器DC1のC点(すなわちDUTのポートPA)に供給するとともに、第2スイッチSW2は、方向性結合器DC1のA点(すなわちDUTのポートPA)からの波を移相器PSに供給する。このとき、DUTのポートPBは第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2の選択されていない端に接続されるが、前述のように、当該端には図示しない整合負荷(無反射終端)が接続されているので、ポートPBに入る波はない。
(2)第2接続
S12を計測するために、第1スイッチSW1は、電力分配器PDからの波を方向性結合器DC2のC点(すなわちDUTのポートPB)に供給するとともに、第2スイッチSW2は、方向性結合器DC1のA点(すなわちDUTのポートPA)からの波を移相器PSに供給する。
(3)第3接続
S21を計測するために、第1スイッチSW1は、電力分配器PDからの波を方向性結合器DC1のC点(すなわちDUTのポートPA)に供給するとともに、第2スイッチSW2は、方向性結合器DC2のA点(すなわちDUTのポートPB)からの波を移相器PSに供給する。
(4)第4接続
S22を計測するために、第1スイッチSW1は、電力分配器PDからの波を方向性結合器DC2のC点(すなわちDUTのポートPB)に供給するとともに、第2スイッチSW2は、方向性結合器DC2のA点(すなわちDUTのポートPB)からの波を移相器PSに供給する。このとき、DUTのポートPAは第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2の選択されていない端に接続されるが、前述のように、当該端には図示しない整合負荷(無反射終端)が接続されているので、ポートPAに入る波はない。
PSは、二つの波の間の位相関係を変えるのに用いられる移相器(phase shifter)である。移相器PSにより、後述の7ポート型コリレータ7PJのポートP1とP2の波の間の位相関係を変えることができる。
PMは、移相器PSの位相関係を調整するためのパルスモータである。パルスモータPMにより移相器PSの図示しない可動部分(位相調整用の部材)を移動させることで、位相関係が変化する。
7PJは、2つの入力ポートP1及びP2と、5個の出力ポートP3〜P7を備える公知の7ポート接合である(特許文献2)。7ポート接合7PJは、コリレータ(Wave-Correlator)として機能する。リフレクトメータとは、1ポートのDUTを一方のポート(例えばP1)に接続したとき、他方のポートにおける入射波と反射波の比、すなわち複素反射計数を計測する装置である。具体的には、ポートP2から入力する波a2とポートP2から出力する波b2の複素振幅比Γ=a2/b2を計測するためのものである。コリレータ(Wave-Correlator)とは、独立した2つの波についてこれらを比較すること、すなわち複素振幅比を計測する装置である。具体的には、ポートP1から入力する波a1とポートP2から入力する波a2の複素振幅比W=a2/a1を測定するためのものである。
7ポート接合7PJおよび減衰器ATT、方向性結合器DC1、DC2、低雑音増幅器LNA、移相器PS、高周波スイッチSW1、SW2は、総合してリフレクトメータ及びコリレータの両方の機能を果たす。
図3に7ポート接合7PJのブロック図を示す。図中、Q1〜Q5は公知の90°ハイブリッド、Z1は公知の終端である。ポートP1及びポートP2は入力ポートである。P3〜P7は電力計測用のポートである。90°ハイブリッドとは、一方の側のひとつのポートに高周波信号を入力すると、その高周波信号の半分の振幅の高周波信号が反対側の対向するポートに出力され、残りの半分が反対側の他方のポートに出力され、前記対向するポートと前記他方のポートとの高周波信号の位相差が90°となるというものである。また、Q1、Q2は方向性結合器DCに置き換えることが出来る。
ポートP3には、ポートP1が90°ハイブリッドQ1を経て接続される。そこを伝播する波は、ハイブリッドQ1でおよそ90°遅れる。
ポートP4には、ポートP2が90°ハイブリッドQ2を経て接続される。そこを伝播する波は、ハイブリッドQ2でおよそ90°遅れる。
ポートP5には、ポートP1が90°ハイブリッドQ1、Q3及びQ5を経て接続されるとともに、ポートP2が90°ハイブリッドQ2、Q4及びQ5を経て接続される。ポートP5への経路を伝播するポートP2からの波は、90°ハイブリッドQ5でおよそ90°遅れる。
ポートP6には、ポートP1が90°ハイブリッドQ1、Q3及びQ5を経て接続されるとともに、ポートP2が90°ハイブリッドQ2、Q4及びQ5を経て接続される。ポートP6への経路を伝播するポートP1からの波は、90°ハイブリッドQ3及びQ4でおよそ90°それぞれ遅れる。
ポートP7には、ポートP1が90°ハイブリッドQ1、Q3及びQ4を経て接続されるとともに、ポートP2が90°ハイブリッドQ2及びQ4を経て接続される。ポートP7への経路を伝播するポートP1からの波は、90°ハイブリッドQ3でおよそ90°遅れる。ポートP7への経路を伝播するポートP2からの波は、90°ハイブリッドQ4でおよそ90°遅れる。
なお、7ポート結合は、6ポート結合を2つ組み合わせたものとして扱うことができる。すなわち、ポートP1〜P3,P5〜P7をひとつの6ポート結合として扱い、ポートP1及びP2、P4〜P7をひとつの6ポート結合として扱うことができる。
ポートP3は入力ポートP1にのみ依存する電力計測用のポートである。ポートP4は入力ポートP2にのみ依存する電力計測用のポートである。
DETは、7ポート接合7PJの5個の出力ポートP3〜P7からの波をそれぞれ検波する検波器である。
AMPは、検波器DETの出力をそれぞれ増幅してパソコンPCに供給する増幅器である。
PCは、増幅器AMPの出力を受け、その出力(すなわち7ポート接合7PJの5個の出力ポートP3〜P7の検波出力)に基づき、2つの入力ポートP1及びP2に入力された2つの波の複素振幅比(少なくとも位相差)を求めるとともに、パルスモータPMの駆動制御を行うパソコン(コンピュータ)である。
10は、7ポート接合7PJの2つの入力ポートP1及びP2に入力される2つの波の振幅比を調整するための振幅比調整手段である。具体的には、振幅比調整手段10は、低雑音増幅器LNA及び/又は減衰器ATTを備えるものである(例えば、LNAのみを備える、ATTのみを備える、LANとATTを直列に接続したものを備える、のいずれか)。
以上まとめると、図1のブロック図は次のように表現できる。
電源VSと、電源VSの出力を2つに分配する電力分配器PDと、電力分配器PDで分配された2つの波をそれぞれ受ける2つの入力ポートP1及びP2並びに5個の電力計測用の出力ポートP3〜P7を含む7ポート接合と、7ポート接合7PJの出力ポートP3〜P7から出る波をそれぞれ検波する検波器DETと、電力分配器PDと7ポート接合7PJの入力ポートP2の間に設けられた切換機構20及び移相器PSと、7ポート接合7PJの入力ポートP1に入る波と入力ポートP2に入る波の振幅比を調整する振幅比調整手段10と、を備える。
切換機構20は次のいずれかの動作を行う。
(1)DUTの一方のポートに電力分配器PDで分配された波のひとつを入れるとともに、当該ポートから出る波を移相器PSへ入れる。
(2)DUTの一方のポートに電力分配器PDで分配された波のひとつを入れるとともに、他方のポートから出る波を移相器PSへ入れる。
(3)DUTの前記他方のポートに電力分配器PDで分配された波のひとつを入れるとともに、前記一方のポートから出る波を移相器PSへ入れる。
(4)DUTの前記他方のポートに電力分配器PDで分配された波のひとつを入れるとともに、当該ポートから出る波を移相器PSへ入れる。
振幅比調整手段10は、具体的には、(a)電力分配器PDと7ポート接合7PJの入力ポートP1の間に設けられたLNA及び/又はATT、(b)電力分配器PDと切換機構20の間に設けられたLNA及び/又はATT、(c)移相器PSと7ポート接合7PJの入力ポートP2の間に設けられたLNA及び/又はATT、の全部又は一部を備えるものである。
発明の実施の形態に係る装置を用いた計測方法について説明を加える。
発明の実施の形態に係る装置は、7ポート接合を用いた2ポートデバイス計測用ベクトルネットワークアナライザ装置である。これは、測定精度の向上と測定ダイナミックレンジの拡大を目的に、コリレータの特徴である独立した2つの波の複素振幅比計測を積極的に活用するために、低損失アンプ(LNA)及び/又は減衰器(ATT)を新たに導入して7ポート接合の2つの入力波の振幅を制御するものである。入力波の振幅をモニタするために7ポート接合を用いた点、及び、LNA及び/又はATTを含む振幅比調整手段10を備える点に特徴がある。
図2は、発明の実施の形態に係る測定方法のフローチャートである。
STEP1:測定に先立ち、図1のシステムの校正を行う。
従来は、7ポート接合ではなく、6ポート接合が用いられていた(特許文献5)。7ポート接合を使用したVNAを用いてDUTのSパラメータを算出するための校正パラメータを、7ポート接合部分7PJに対する校正パラメータと、その他の回路部分に対する校正パラメータとに区別することなく、ここでは、これらをまとめた校正パラメータを取得することにする。
S11,S12,S21,S22を測定する4通りの回路の状態それぞれについて、公知の積分校正法を実行し、4通りの校正パラメータを算出する。そして、S11測定時にはS11測定用に校正した校正パラメータ、S12測定時にはS12測定用に校正した校正パラメータ、S21測定時にはS21測定用に校正した校正パラメータ、S22測定時にはS22測定用に校正した校正パラメータを、それぞれ使用する。
校正パラメータを算出する具体的な手順STEP1−1〜STEP1−4を説明する。
STEP1−1:S11についての校正
図4(a)は、2ポートDUT17のS11測定用の校正パラメータを算出する場合の回路状態を示す。図4(a)に示すように、スイッチSW1及びSW2をポートPAを選択するように切り換えるとともに、DUTに代えて標準器STをポートPAに接続する。標準器STは、ショート(short:短絡)及びスルー(through:そのまま通過)のいずれかの状態を実現するものである。図4では、標準器STはポートPAのショートを実現しており、電力分配器PD、スイッチSW1及び方向性結合器DC1を経てポートPAに入る電源VSの波は、その全部が反射されてそこから出て行き、その一部が方向性結合器DC1、スイッチSW2及び移相器PSを経て7ポート接合7PJのポートP2に入る。なお、図4(a)において、振幅比調整手段10の操作は行わない(以下の説明においても、特に言及しない限り同じ)。
図4(b)はその動作説明図を示す。図4(b)から判るように、7ポート接合7PJおよび減衰器ATT、方向性結合器DC1、DC2、低雑音増幅器LNA、移相器PS、高周波スイッチSW1、SW2は7ポート型リフレクトメータとして機能する。
図4の状態で移相器PSの図示しない可動部分を始動位置に固定後、検波器DETのポートP3、P5〜P7(又はP4〜P7)の電力を測定し、これを基準とする。次に、移相器PSの可動部分を動かしながら、検波器DETのポートP3、P5〜P7(又はP4〜P7)の電力を一周期分測定する。以上の電力測定値を用いて、S11測定用の校正パラメータ3K5, 3K6, 3K7, k3, k5, k6, k7を算出する。
前述のように、7ポート接合7PJは2つの6ポート接合を含んでいると解釈できるので、その一方の出力ポートを使用することで、校正パラメータの算出やSパラメータの算出において6ポート接合(6ポート型コリレータ)として扱うことができる。
7ポート接合7PJは、6ポート接合の欠点、すなわち、ポートP1に入る波a1とポートP2に入るa2の振幅が大きく異なると、複素平面上で複素振幅比W(=a2/a1)が3つの円の中心を頂点とする三角形の外側となり、三角形重心より遠くになるに従って測定精度が悪くなるという問題を解決するためのものである(後述の説明も参照されたい)。一般に3つの円は、電力計測の誤差などのために1点で交わらない。3つの円が交わる範囲が広くなるほど、測定精度が悪くなる。複素振幅比Wが三角形の内側に収まる場合(|a1|≧|a2|)は、3つの円が交わる範囲は小さいため精度は良いが、外側にある場合(|a1|<|a2|)は、内側に収まる場合に比べて3つの円が交わる範囲が広くなるため、精度が悪くなる。7ポート結合7PJは、a1のみに依存するポートP3と、a2のみに依存するポートP4を備え、これらの検波出力にもとづきa1,a2の振幅を比較することにより、複素振幅比Wが複素平面上で常に単位円内に拘束できるようにしたものである。
すなわち、|a1|≧|a2|のときはW=a2/a1を計測し、|a1|<|a2|のときはW=a1/a2を計測する。ポートP3とP4により、|a1|と|a2|の振幅比も容易に測定することができる。基準ポートP3から見たときのシステムパラメータを3K5, 3K6, 3K7, k3, k5, k6, k7とし、基準ポートP4から見たときのシステムパラメータを4K'5, 4K'6, 4K'7, k'3, k'5, k'6, k'7とする。これらのパラメータは一度の校正操作で同時に求めることができる。
なお以下では、基準ポートをP3としたときを例にとり説明する。
ここで用いられる校正手法は、公知の積分校正法である。積分校正法は、少なくとも一周期分位相を変化させながら各ポートの電力を測定し、その結果得られたグラフについてそのn次高調波の複素フーリエ係数を計算し、この複素フーリエ係数に基づき上記校正パラメータを決定するものである。
なお、上記校正パラメータ3K5, 3K6, 3K7, k3, k5, k6, k7を用いてDUTの反射係数Γ(=a2/b2)を算出するには、次式を用いる。
Figure 2008164418
STEP1−2:S12についての校正
図5(a)は、2ポートDUT17のS12測定用の校正パラメータを算出する場合の回路状態を示す。図5(a)に示すように、スイッチSW1をポートPBを選択するように、スイッチSW2をポートPAを選択するように切り換える。標準器STでスルー(through:そのまま通過)を実現する。図5では、電力分配器PD、スイッチSW1及び方向性結合器DC2を経てポートPBに入る電源VSの波は、そのままポートPAに伝播し、その一部が方向性結合器DC1、スイッチSW2及び移相器PSを経て7ポート接合7PJのポートP2に入る。
図5(b)はその動作説明図を示す。図5(b)から判るように、7ポート接合7PJは7ポート型コリレータとして機能する。
図4の状態で移相器PSの図示しない可動部分を始動位置に固定後、検波器DETのポートP3、P5〜P7(又はP4〜P7)の電力を測定し、これを基準とする。次に、移相器PSの可動部分を動かしながら、検波器DETのポートP3、P5〜P7(又はP4〜P7)の電力を一周期分測定する。以上の電力測定値を用いて、S12測定用の校正パラメータ3T5, 3T6, 3T7, t3, t5, t6, t7を算出する(積分校正法)。
なお、上記校正パラメータ3T5, 3T6, 3T7, t3, t5, t6, t7を用いて複素振幅比W(=a2/a1)を算出するには、次式を用いる。
Figure 2008164418
上記式に基づき複素振幅比Wを求めるが、このことは中心及び半径が次の式で与えられる複素平面上の3つの円の交点を求めることに相当する(図8)。
Figure 2008164418
STEP1−3:S21についての校正
図6(a)は、2ポートDUT17のS21測定用の校正パラメータを算出する場合の回路状態を示す。図6(a)に示すように、スイッチSW1をポートPAを選択するように、スイッチSW2をポートPBを選択するように切り換える。標準器STでスルー(through:そのまま通過)を実現する。図6では、電力分配器PD、スイッチSW1及び方向性結合器DC1を経てポートPAに入る電源VSの波は、そのままポートPBに伝播し、その一部が方向性結合器DC2、スイッチSW2及び移相器PSを経て7ポート接合7PJのポートP2に入る。
図6(b)はその動作説明図を示す。図6(b)から判るように、7ポート接合7PJおよび減衰器ATT、方向性結合器DC1、DC2、低雑音増幅器LNA、移相器PS、高周波スイッチSW1、SW2は7ポート型コリレータとして機能する。
以下は、S12と同様の手順による。
STEP1−4:S22についての校正
図7(a)は、2ポートDUT17のS22測定用の校正パラメータを算出する場合の回路状態を示す。図7(a)に示すように、スイッチSW1をポートPBを選択するように、スイッチSW2をポートPBを選択するように切り換える。標準器STでショートを実現する。図7では、電力分配器PD、スイッチSW2及び方向性結合器DC2を経てポートPBに入る電源VSの波は、その全てが反射され、その一部が方向性結合器DC2、スイッチSW2及び移相器PSを経て7ポート接合7PJのポートP2に入る。
図7(b)はその動作説明図を示す。図7(b)から判るように、7ポート接合7PJおよび減衰器ATT、方向性結合器DC1、DC2、低雑音増幅器LNA、移相器PS、高周波スイッチSW1、SW2は7ポート型リフレクトメータとして機能する。
以下は、S11と同様の手順による。
STEP2:7ポート接合のポートP1及びP2に入る2つの波の振幅比を測定する。
前述のように、7ポート接合のポートP3とP4で測定する電力に基づき、2つの波の振幅比(=|a1|/|a2|)を求めることができる。
単にポートP3とP4の電力比から振幅比を求めるのであれば、STEP1の校正手順を省くことも出来る。
STEP3:振幅調整手段10を用いて2つの波の振幅比を1に近づける。
|a1|>|a2|であれば、次のいずれか又は全部を行う。
・電力分配器PDと7ポート接合7PJの間に設けられたアッテネータでポートP1に入る波を減衰させる。
・電力分配器PDとスイッチSW1の間に設けられた増幅器LNAでポートP2に入る波を増幅する。
・移相器PSと7ポート接合7PJの間に設けられた増幅器LNAでポートP2に入る波を増幅する。
|a1|<|a2|であれば、次のいずれか又は全部を行う。
・電力分配器PDと7ポート接合7PJの間に設けられた増幅器LNAでポートP1に入る波を増幅する。
・電力分配器PDとスイッチSW1の間に設けられたアッテネータでポートP2に入る波を減衰させる。
・移相器PSと7ポート接合7PJの間に設けられたアッテネータでポートP2に入る波を減衰させる。
STEP4:再び校正を行う。
STEP5:校正パラメータを用いて、7ポート接合のポートP1及びP2に入る2つの波の位相差を測定する。
STEP3で振幅比がほぼ1に設定されているので、複素平面上で複素振幅比W(=a2/a1)が、3つの円の中心を頂点とする三角形の内側に位置するようになり(図8参照)、その精度を高く保つことが出来る。すなわち、測定誤差のために3つの円が一点で交わらないとしてもその範囲を極めて狭くすることができるのである。
従来でも振幅比(電力比:スカラー量)は比較的精度よく求めることができたが、位相差を精度よく求めることは非常に困難であった。しかし、発明の実施の形態によれば、位相差を精度よく求めることができ、正確なベクトル量を測定することが可能である。
発明の実施の形態によれば、高周波測定において、その測定精度を向上させることができる。振幅比±2%、位相差±2°を期待できる。さらに、振幅比を1に設定することで測定ダイナミックレンジを拡大することができる。60dB以上を期待できる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
発明の実施の形態に係る高周波信号計測システム(ベクトルネットワークアナライザ:VNA)のブロック図である。 発明の実施の形態に係る測定方法のフローチャートである。 7ポート接合の内部ブロック図である。 図4(a)は、S11測定用の校正パラメータを算出する場合の回路状態を示す図、図4(b)はその動作説明図である。 図5(a)は、S12測定用の校正パラメータを算出する場合の回路状態を示す図、図5(b)はその動作説明図である。 図6(a)は、S21測定用の校正パラメータを算出する場合の回路状態を示す図、図6(b)はその動作説明図である。 図7(a)は、S22測定用の校正パラメータを算出する場合の回路状態を示す図、図7(b)はその動作説明図である。 複素振幅比Wの求め方の説明図(複素平面上の3つの円がそれぞれi=5,6,7に相当する)。
符号の説明
10 振幅比調整手段
20 切換機構
7PJ 7ポート結合(7ポート型リフレクトメータ、7ポート型コリレータ)
AMP 増幅器
ATT 減衰器
DC1、DC2 方向性結合器
DET 検波器
DUT 被測定デバイス
LNA 低雑音増幅器
PC パソコン
PD 電力分配器
PM パルスモータ
PS 移相器
SW1、SW2 高周波スイッチ
VS 電源

Claims (4)

  1. マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯や赤外線、可視光線、紫外線などの高周波信号を発生する電源と、前記電源の出力を少なくとも2つに分配する電力分配器と、前記電力分配器で分配された波をそれぞれ受ける2つの入力ポートP1とP2及び5個の電力計測用の出力ポートP3乃至P7を含む7ポート接合と、前記7ポート接合の前記出力ポートP3乃至P7から出る波をそれぞれ検波する検波器と、前記電力分配器と前記7ポート接合の前記入力ポートP2の間に設けられた切換機構と、前記切換機構から受けた波の位相を変化させて前記7ポート接合の前記入力ポートP2へ入れる移相器と、前記7ポート接合の前記入力ポートP1に入る波と前記入力ポートP2に入る波の振幅比を調整する振幅比調整手段とを備え、
    前記切換機構は、被測定デバイスの一方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに当該ポートから出る波を前記移相器へ入れる第1接続、前記被測定デバイスの前記一方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに他方のポートから出る波を前記移相器へ入れる第2接続、前記被測定デバイスの前記他方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに前記一方のポートから出る波を前記移相器へ入れる第3接続、及び、前記被測定デバイスの前記他方のポートに前記電力分配器で分配された波を入れるとともに当該ポートから出る波を前記移相器へ入れる第4接続、のいずれかを選択するものであることを特徴とするベクトルネットワークアナライザ。
  2. 前記振幅比調整手段は、前記電力分配器と前記7ポート接合の前記入力ポートP1の間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、前記電力分配器と前記切換機構の間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、及び、前記移相器と前記7ポート接合の前記入力ポートP2の間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、の全部又は一部を備えることを特徴とする請求項1記載のベクトルネットワークアナライザ。
  3. マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯や赤外線、可視光線、紫外線などの高周波信号を発生する電源からの波を、7ポート接合の入力ポートP1と、被測定デバイスに入力し、前記被測定デバイスからの波を移相器を経由して前記7ポート接合の入力ポートP2に入れ、前記移相器での移相量を変化させつつ前記7ポート接合の5個の電力計測用の出力ポートP3乃至P7の検波出力を測定し、その結果に基づき前記被測定デバイスに関するベクトル量を測定するベクトルネットワークアナライザを用いた測定方法であって、
    前記7ポート接合の出力ポートP3とP4の検波出力に基づき前記入力ポートP1に入る波と前記入力ポートP2に入る波の振幅比を測定するステップと、
    前記電源と前記7ポート接合の前記入力ポートP1の間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、前記電源と前記被測定デバイスの間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、及び、前記移相器と前記7ポート接合の前記入力ポートP2の間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、の全部又は一部の増幅率及び/又は減衰率を調整することにより、前記振幅比を1に近づけるステップと、
    前記ベクトルネットワークアナライザの校正パラメータを取得するステップと、
    前記校正パラメータを使用して、前記7ポート接合の前記入力ポートP1に入る波と入力ポートP2に入る波の位相差を測定するステップと、を備えるベクトルネットワークアナライザを用いた測定方法。
  4. マイクロ波帯、ミリ波帯、サブミリ波帯や赤外線、可視光線、紫外線などの高周波信号を発生する電源からの波を、7ポート接合の入力ポートP1と、被測定デバイスに入力し、前記被測定デバイスからの波を移相器を経由して前記7ポート接合の入力ポートP2に入れ、前記移相器での移相量を変化させつつ前記7ポート接合の5個の電力計測用の出力ポートP3乃至P7の検波出力を測定し、その結果に基づき前記被測定デバイスに関するベクトル量を測定するベクトルネットワークアナライザを用いた測定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記7ポート接合の出力ポートP3とP4の検波出力に基づき前記入力ポートP1に入る波と前記入力ポートP2に入る波の振幅比を測定するステップと、
    前記電源と前記7ポート接合の前記入力ポートP1の間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、前記電源と前記被測定デバイスの間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、及び、前記移相器と前記7ポート接合の前記入力ポートP2の間に設けられた増幅器及び/又は減衰器、の全部又は一部の増幅率及び/又は減衰率を調整することにより、前記振幅比を1に近づけるステップと、
    前記ベクトルネットワークアナライザの校正パラメータを取得するステップと、
    前記校正パラメータを使用して、前記7ポート接合の前記入力ポートP1に入る波と入力ポートP2に入る波の位相差を測定するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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