JP2010180944A - ユニット化された封止部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シールユニット10は、フェルトを押さえる端壁20c、円筒部20b及びフランジ20aからなる枠体20、オイルシール22、シム28、及びフェルト24からなり、減速機の入出力軸と減速機ケースの間のオイルシール配設箇所に圧入される。オイルシール配設箇所にシールユニット10を圧入するようにしたことにより、減速機の既存のケースに孔加工を施すだけで、フェルトとオイルシールを具えたオイル漏れ防止構造を実現することができ、配設も容易である。また、オイルシール24の材質を変更しても枠体20の形状を変更するだけでよく、新たに減速機ケース62を製作する必要はないため、コストの削減につながり、部品の共通化を図ることができる。
【選択図】図1
Description
そのための従来技術として、特許文献1から4に示すオイル漏れ防止のための密封構造がある。
特許文献1の発明は、オイルシール圧入部分にフェルトを支えるための専用の鍔を設けることで、オイル漏れ防止を実現している。
特許文献2の発明は、オイルシール圧入部分のフェルトを支える部材としてベアリングを使用するため、ベアリングを有する構造に限定してオイル漏れ防止機能を提供したものである。
特許文献3の発明は、オイルシールとフェルトとの間にグリースを封入することにより、そのグリースを放熱部材として使用することで、オイルシール部分の温度上昇を低減し、かくしてオイルシールの劣化を防止することで、オイル漏れを防止している。
特許文献4の発明は、オイルシール圧入部分のハウジングに専用の構造を設け、エンジンからのオイル漏れ防止効果を高めるものである。
しかし、フェルト52を配設するにあたり、減速機のケースにフェルト52を押さえるための専用構造である鍔Tを設けなければならないため、減速機の既存のケースを使用することができない。また、フェルト52を押さえる構造を具えたケースを新規に製作したとしても、回転軸と減速機ケースの隙間に組込み可能な大きさのオイルシールしか使用できないため、使用できるオイルシールが限定される。従って、材質の異なるオイルシールに変更する場合、減速機のケースもそのオイルシールに合わせて新しく製作しなければならず、汎用性及び流用性に欠けるという問題があった。
フェルトとオイルシールが収納されていることを特徴とするユニット化された封止部材により、
第二に、軸方向に延びる円筒部、及び該円筒部の端部から径方向外側に延びるフランジからなる枠体に、
フェルトとオイルシールが収納され、
前記円筒部に形成された溝に、前記フェルトを軸方向に押さえる止め輪が嵌入されていることを特徴とするユニット化された封止部により、
第三に、軸方向に延びる円筒部、及び該円筒部の端部から径方向外側に延びるフランジからなる枠体に、
オイルシールが二つ収納され、前記オイルシールの間にフェルトが挟まれていることを特徴とするユニット化された封止部材により、前記課題を解決した。
なお、請求項4のように、枠体の円筒部のフランジ側端部が径方向内側に延びる延長壁を有するようにすることやさらにその延長壁とオイルシールの間にVリングを当接させることで、オイルシールと外部の接触を少なくし、オイルシールの損傷を招く外部からの異物の混入を低減して、オイルシールの劣化を防止することができる。
また、ユニット化された封止部材は、オイルシール配設箇所に合わせて形状を変更できるため、使用箇所が限定されない利点がある。
図1の(a)は、減速機の入力軸に本発明のシールユニッットを配設した第1実施形態の減速機の縦断面図、図1の(b)は、図1の(a)のA部の拡大図、図2は、本発明の第2の実施形態を適用した減速機の入力軸部分の縦断面図、図3は、本発明の第3の実施形態を適用した減速機の入力軸部分の縦断面図、図4は、減速機の出力軸に本発明のシールユニットを配設した実施形態の減速機の縦断面図である。
入力軸60と減速機ケース62の間にシールユニット10が減速機ケース62に向かって圧入されている。
シールユニット10は、フランジ20a、円筒部20b及びフェルト24を押さえる端壁20cからなる枠体20、オイルシール22、シム28、及びフェルト24からなる。フランジ20aは円筒部20bの左端部から直角に径方向外側に延び、円筒部20bは端壁20cから直角に軸方向に延びている。端壁20cの中央には、軸を通すための孔20eが開けられている。枠体20の材質としては、鉄や鋳鉄、軽合金等が好適であり、樹脂も使用可能であるが、減速機ケース62等、シールユニット10が圧入される箇所の部材と同じ材質が望ましい。シールユニット10の配設は、フランジ20aが減速機ケース62に当接するまで、減速機ケース62に対して水平にシールユニット10を圧入することで行う。円筒部20bは、シールユニット10の挿入部とシールユニット10の外径の差より求められる締め代を有し、減速機ケース62に圧入される。オイルシール22のオイル漏れ防止機能にフェルト24の減速機内部のオイルを濾過する機能が加わり、オイルシール22への異物付着が阻止されるため、オイルシール22の劣化が防止され、オイル漏れ防止機能を高めることができる。オイルシール22と入力軸60の間には、グリース32が充填される。グリース32は、減速機の初期稼働時等、減速機内部のオイルがオイルシール22を潤滑できない場合に、軸の回転によるオイルシール22の摩耗を防止する機能を果たす。
また、フェルト24はオイルシール22と接触する側面にシム28を有している。シム28は、フェルト24とほぼ同一の外径を有し、オイルの圧力によるフェルト24の変形を防止する。
また、シールユニット10は枠体20にオイルシール22とフェルト24が収納されているため、その枠体20を回転軸と減速機ケースの隙間のオイルシール配設箇所に圧入するだけでよく、減速機への組込みが容易である。
この点が、従来技術のオイルシールとフェルトを別々に配設した構造とは大きく異なる。
本実施形態では、枠体20’を端壁20cを有さない形状とし、円筒部20bに溝27を設け、その溝27にフェルト24を押さえるための止め輪26を嵌入する。また、止め輪26とフェルト24の間にシム28bを介在させることで、オイルの圧力によるフェルト24の変形を抑えることができ、フェルト24の異物除去機能を保持できる。
Vリング30を当接させることで、オイルシール22を外部の異物から保護することができ、外部からの異物による損傷が原因でオイルシール22が劣化することを防止できる。
この実施形態では、二つのオイルシール22a、22bの間にフェルト24が配設され、それぞれのオイルシールとフェルト24の間にシム28a、28bが配設される。ここで、オイルシール22bは、主としてフェルト24を押さえる部材として採用されている。オイルシール22bは、オイルシール22bと枠体20の間の締め代により固定されるから、オイルシール22bはフェルト24を軸方向に押さえる機能を果たす。オイルシール22bと回転軸の間にグリース32aが充填されることで、減速機の初期稼動時等、減速機内部のオイルがオイルシール22b及びフェルト24と軸との接触部分を潤滑できない場合に、グリース32aにより、軸の回転によるオイルシール22b及びフェルト24の摩耗を防止する。
Vリング30を当接させれば、フェルト24とVリング30の両方でオイルシ2aに異物が付着することを阻止できるため、異物による損傷からオイルシール22aを、さらに保護することができる。
本発明では、出力軸のオイルシール配設箇所や使用するオイルシールに合わせてシールユニットの形状を決定すればよいため、オイルシールやフェルトに合わせて減速機ケースを製作する必要はなく、取付けも容易である。
20,20’,20’’: 枠体
20a: フランジ
20b: 円筒部
20c: 端壁
20d: 延長壁
20e: 孔
22,22a,22b: オイルシール
24: フェルト
26: 止め輪
27: 溝
Claims (4)
- 中央に孔を有する端壁、該端壁から直角に軸方向に延びる円筒部、及び該円筒部の端部から直角に径方向外側に延びるフランジからなる枠体に、
フェルトとオイルシールが収納されていることを特徴とする、
ユニット化された封止部材。 - 軸方向に延びる円筒部、及び該円筒部の端部から径方向外側に延びるフランジからなる枠体に、
フェルトとオイルシールが収納され、
前記円筒部に形成された溝に、前記フェルトを軸方向に押さえる止め輪が嵌入されていることを特徴とする、
ユニット化された封止部材。 - 軸方向に延びる円筒部、及び該円筒部の端部から径方向外側に延びるフランジからなる枠体に、
オイルシールが二つ収納され、前記オイルシールの間にフェルトが挟まれていることを特徴とする、
ユニット化された封止部材。 - 前記円筒部のフランジ側端部が径方向内側に延びる延長壁を有する、請求項1から3のいずれかのユニットされた封止部材。
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JP2009024750A JP2010180944A (ja) | 2009-02-05 | 2009-02-05 | ユニット化された封止部材 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102494142A (zh) * | 2011-12-01 | 2012-06-13 | 邓伦胜 | 双剖分式组合油封 |
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CN109046794A (zh) * | 2018-08-13 | 2018-12-21 | 贵州开磷机电装备工程有限责任公司 | 一种卧螺机内部的特殊密封装置 |
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Citations (1)
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JPS62185977U (ja) * | 1986-05-20 | 1987-11-26 |
-
2009
- 2009-02-05 JP JP2009024750A patent/JP2010180944A/ja active Pending
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