JP2010177940A - Ofdm通信装置及びサブキャリアの信号レベルの補正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】OFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの差を低減することが可能な無線通信技術を提供する。
【解決手段】OFDM通信装置は、デジタル部60と、デジタル部60でOFDM信号をアナログ形式のOFDM信号に変換するD/A変換器と、D/A変化器で得られたアナログ形式のOFDM信号に対して所定の処理を行い、当該所定の処理が行われたOFDM信号をアンテナから送信するアナログ部とを備えている。デジタル部60は、アナログ部の周波数特性が当該アナログ部に入力されたOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報を記憶する記憶部605と、当該補正情報に基づいて、デジタル形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを補正する補正部604とを有する。
【選択図】図4
【解決手段】OFDM通信装置は、デジタル部60と、デジタル部60でOFDM信号をアナログ形式のOFDM信号に変換するD/A変換器と、D/A変化器で得られたアナログ形式のOFDM信号に対して所定の処理を行い、当該所定の処理が行われたOFDM信号をアンテナから送信するアナログ部とを備えている。デジタル部60は、アナログ部の周波数特性が当該アナログ部に入力されたOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報を記憶する記憶部605と、当該補正情報に基づいて、デジタル形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを補正する補正部604とを有する。
【選択図】図4
Description
本発明は、複数のサブキャリアで構成されるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を送信するOFDM通信装置及びOFDM信号のサブキャリアの信号レベルの補正方法に関する。
従来からOFDM方式の無線通信に関して様々な技術が提案されている。特許文献1には、OFDM方式の無線通信で使用されるOFDM信号を解析するスペクトラムアナライザに関する技術が開示されている。
さて、OFDM方式の無線通信においては、複数のサブキャリアの間で信号レベルに大きなばらつきがあるようなOFDM信号が送信側装置から送信されると、受信側装置では、受信したOFDM信号に含まれるデータを正確に取得できないことがある。例えば、受信側装置において、受信したOFDM信号をアナログ部で増幅する際には、信号レベルの大きなサブキャリアの信号レベルについては飽和し、信号レベルの小さいサブキャリアの信号レベルについては十分に増幅することができないことがある。その結果、受信側装置では、送信側装置から送信されてきた受信データを正確に取得できないことがある。
そこで、本発明は上述の点に鑑みて成されたものであり、OFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの差を低減することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るOFDM通信装置は、複数のサブキャリアで構成されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を送信するOFDM通信装置であって、デジタル形式のOFDM信号を生成するデジタル部と、前記デジタル形式のOFDM信号をアナログ形式のOFDM信号に変換するD/A変換器と、前記アナログ形式のOFDM信号に対して所定の処理を行い、当該所定の処理が行われた前記アナログ形式のOFDM信号をアンテナから送信するアナログ部とを備え、前記デジタル部は、前記アナログ部の周波数特性が前記アナログ形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報を記憶する記憶部と、前記補正情報に基づいて、前記デジタル形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを補正する補正部とを有する。
また、本発明に係るOFDM通信装置は、複数のサブキャリアで構成されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を送信するとともに、OFDM信号を受信するOFDM通信装置であって、デジタル形式のOFDM信号を生成する送信系デジタル部と、前記送信系デジタル部で生成されたOFDM信号をアナログ形式のOFDM信号に変換するD/A変換器と、前記D/A変換器で得られたアナログ形式のOFDM信号に対して所定の処理を行い、当該所定の処理が行われたOFDM信号をアンテナから送信する送信系アナログ部と、アナログ形式のOFDM信号をアンテナで受信し、当該アンテナで受信されたOFDM信号に対して所定の処理を行う受信系アナログ部と、前記受信系アナログ部で処理が行われたOFDM信号をデジタル形式のOFDM信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器で得られたデジタル形式のOFDM信号に対して所定の処理を行って、当該OFDM信号に含まれるデータを取得する受信系デジタル部とを備え、前記受信系アナログ部は、出力信号の周波数が可変の局部発振器を含み、入力された信号に対して当該局部発振器の出力信号を乗算することによって、当該信号の周波数帯域を他の周波数帯域に変換して出力する周波数帯域変換部と、前記周波数帯域変換部の出力信号に対して所定の処理を行うアナログ回路とを有し、前記受信系デジタル部は、前記局部発振器の出力信号の周波数を制御する制御部と、前記周波数帯域変換部から出力される、OFDM信号の帯域幅よりも小さい帯域幅を有する固定の測定対象帯域に含まれる周波数を有するサブキャリアを、測定対象サブキャリアとし、前記アナログ回路から出力される前記測定対象サブキャリアの信号レベルを測定する測定部とを有し、前記送信系アナログ部で処理された信号が前記受信系アナログ部に入力されるループバックモードにおいて、前記制御部が、前記受信系アナログ部に時系列的に入力される複数のOFDM信号に対して前記局部発振器の出力信号の周波数を制御して前記周波数帯域変換部でのOFDM信号の周波数帯域の変換先の周波数帯域を変化させることによって、前記測定対象サブキャリアが変化し、その結果、OFDM信号のすべてのサブキャリアが前記測定対象サブキャリアとなり、前記受信系デジタル部は、前記測定部で測定された各サブキャリアの信号レベルに基づいて、前記送信系アナログ部の周波数特性が当該送信系アナログ部に入力されるOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報を生成する補正情報生成部をさらに有し、前記送信系デジタル部は、前記補正情報に基づいて、デジタル形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを補正する補正部を有する。
また、本発明に係るOFDM通信装置は、複数のサブキャリアで構成されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を送信するとともに、OFDM信号を受信するOFDM通信装置であって、デジタル形式のOFDM信号を生成する送信系デジタル部と、前記送信系デジタル部で生成されたOFDM信号をアナログ形式のOFDM信号に変換するD/A変換器と、前記D/A変換器で得られたアナログ形式のOFDM信号に対して所定の処理を行い、当該所定の処理が行われたOFDM信号をアンテナから送信する送信系アナログ部と、アナログ形式のOFDM信号をアンテナで受信し、当該アンテナで受信されたOFDM信号に対して所定の処理を行う受信系アナログ部と、前記受信系アナログ部で処理が行われたOFDM信号をデジタル形式のOFDM信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器で得られたデジタル形式のOFDM信号に対して所定の処理を行って、当該OFDM信号に含まれるデータを取得する受信系デジタル部とを備え、前記受信系アナログ部は、出力信号の周波数が可変の局部発振器を含み、入力された信号に対して当該局部発振器の出力信号を乗算することによって、当該信号の周波数帯域を他の周波数帯域に変換して出力する周波数帯域変換部と、前記周波数帯域変換部の出力信号に対して所定の処理を行うアナログ回路とを有し、前記受信系デジタル部は、前記局部発振器の出力信号の周波数を制御する制御部と、前記周波数帯域変換部から出力される、OFDM信号の帯域幅よりも小さい帯域幅を有する固定の測定対象帯域に含まれる周波数を有するサブキャリアを、測定対象サブキャリアとし、前記アナログ回路から出力される前記測定対象サブキャリアの信号レベルを測定する測定部とを有し、前記送信系アナログ部で処理された信号が前記受信系アナログ部に入力されるループバックモードにおいて、前記送信系デジタル部は、OFDM信号を構成する複数のサブキャリアを、それぞれが少なくとも一つのサブキャリアで構成された複数のサブキャリアグループに区分し、当該複数のサブキャリアグループを時系列的に出力し、前記制御部が、前記受信系アナログ部に時系列的に入力される前記複数のサブキャリアグループに対して前記局部発振器の出力信号の周波数を制御して前記周波数帯域変換部でのサブキャリアグループの周波数帯域の変換先の周波数帯域を変化させることによって、前記測定対象サブキャリアが変化し、その結果、OFDM信号のすべてのサブキャリアが前記測定対象サブキャリアとなり、前記受信系デジタル部は、前記測定部で測定された各サブキャリアの信号レベルに基づいて、前記送信系アナログ部の周波数特性が当該送信系アナログ部に入力されるOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報を生成する補正情報生成部をさらに有し、前記送信系デジタル部は、前記補正情報に基づいて、デジタル形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを補正する補正部を有する。
また、本発明に係るサブキャリアの信号レベルの補正方法は、デジタル形式のOFDM信号を生成するデジタル部と、前記デジタル形式のOFDM信号をアナログ形式のOFDM信号に変換するD/A変換器と、前記アナログ形式のOFDM信号に対して所定の処理を行い、当該所定の処理が行われた前記アナログ形式のOFDM信号をアンテナから送信するアナログ部とを備えるOFDM通信装置でのサブキャリアの信号レベルの補正方法であって、(a)前記アナログ部の周波数特性が前記アナログ形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報を取得する工程と、(b)前記補正情報に基づいて、前記デジタル形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを補正する工程とを備える。
本発明によれば、アナログ部の周波数特性が、それに入力されるOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報に基づいて、デジタル形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルが補正されるため、アンテナから送信されるOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの差を低減することができる。よって、受信側の装置においては、受信したOFDM信号から正確なデータを取得することができる。
また、本発明によれば、送信系アナログ部の周波数特性が、それに入力されるOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報に基づいて、デジタル形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルが補正されるため、アンテナから送信されるOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの差を低減することができる。よって、受信側の装置においては、受信したOFDM信号から正確なデータを取得することができる。
さらに、補正情報が自動的に生成されるため、簡単に補正情報を得ることができる。
さらに、本発明によれば、周波数帯域変換部から出力される、OFDM信号の帯域幅よりも小さい帯域幅を有する固定の測定対象帯域に含まれる周波数を有するサブキャリアが、測定対象サブキャリアとされている。そして、ループバックモードにおいて、制御部が、受信系アナログ部に時系列的に入力される複数のOFDM信号あるいは複数のサブキャリアグループに対して局部発振器の出力信号の周波数を制御してOFDM信号あるいはサブキャリアグループの周波数帯域の変換先の周波数帯域を変化させることによって、測定対象サブキャリアが変化し、その結果、OFDM信号のすべてのサブキャリアが測定対象サブキャリアとなっている。そのため、受信系アナログ部におけるアナログ回路に入力される各測定対象サブキャリアの周波数が近い値となる。したがって、当該アナログ回路の周波数特性が、測定対象の複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を低減することができる。よって、正確な補正情報を生成することができる。
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係るOFDM通信装置の構成を示す図である。本実施の形態1に係るOFDM通信装置は、外部の無線通信装置とOFDM方式で双方向の無線通信を行う。また、本実施の形態1に係るOFDM通信装置は、送受信アンテナとしてアレイアンテナを有し、アダプティブアレイアンテナ(Adaptive Array Antenna)方式を用いてアレイアンテナの指向性を希望波に向けることが可能である。
図1は本発明の実施の形態1に係るOFDM通信装置の構成を示す図である。本実施の形態1に係るOFDM通信装置は、外部の無線通信装置とOFDM方式で双方向の無線通信を行う。また、本実施の形態1に係るOFDM通信装置は、送受信アンテナとしてアレイアンテナを有し、アダプティブアレイアンテナ(Adaptive Array Antenna)方式を用いてアレイアンテナの指向性を希望波に向けることが可能である。
図1に示されるように、本実施の形態1に係るOFDM通信装置は、アナログ部1と、複数のA/D変換器50と、複数のD/A変換器51と、デジタル部60とを備えている。アナログ部1は、複数のアンテナ素子2aで構成されたアレイアンテナ2と、複数のアンテナ素子2aにそれぞれ接続された複数の送受信切替回路5と、複数の送受信切替回路5にそれぞれ接続された複数の受信部3と、複数の送受信切替回路5にそれぞれ接続された複数の送信部4とを有している。本実施の形態1に係るアレイアンテナ2は、例えば3つのアンテナ素子2aで構成されている。
各送受信切替回路5は、本OFDM通信装置がOFDM信号を無線送信する場合には、自身に接続された、アンテナ素子2a及び受信部3を相互に接続して、当該アンテナ素子2aを受信アンテナに設定する。一方で、各送受信切替回路5は、本OFDM通信装置が外部の無線通信装置から無線送信されるOFDM信号を受信する場合には、自身に接続された、アンテナ素子2a及び送信部4を相互に接続して、当該アンテナ素子aを送信アンテナに設定する。各送受信切替回路5の動作はデジタル部60で制御される。
各受信部3は、自身に接続された送受信切替回路5に接続されたアンテナ素子2aで受信されたOFDM信号に対して、周波数帯域変換処理などを含む所定の処理を行う。そして、各受信部3は、所定の処理が行われたアナログ形式のOFDM信号を出力する。
複数のA/D変換器50は、複数の受信部3とそれぞれ接続されている。各A/D変換器50は、自身に接続された受信部3から出力されるアナログ形式のOFDM信号をデジタル形式のOFDM信号に変換する。そして、各A/D変換器50は、生成したデジタル形式のOFDM信号をデジタル部60に出力する。
複数のD/A変換器51は、複数の送信部4とそれぞれ接続されている。各D/A変換器51は、デジタル部60で生成されたデジタル形式のOFDM信号をアナログ形式のOFDM信号に変換する。そして、各D/A変換器51は、生成したアナログ形式のOFDM信号を、自身に接続された送信部4に出力する。
各送信部4は、自身に接続されたD/A変換器51から出力されるOFDM信号に対して、周波数帯域変換処理などを含む所定の処理を行う。そして、各送信部4は、所定の処理が行われたアナログ形式のOFDM信号を、自身に接続された送受信切替回路5に接続されたアンテナ素子2aに出力する。これにより、当該アンテナ素子2aからはOFDM信号が無線送信される。
本実施の形態1に係るアナログ部1では、アレイアンテナ2と、複数の送受信切替回路5と、複数の受信部3とで、アナログ形式のOFDM信号を受信する受信系アナログ部1aが構成されている。また、アナログ部1では、複数の送信部4と、複数の送受信切替回路5と、アレイアンテナ2とで、アナログ形式のOFDM信号を送信する送信系アナログ部1bが構成されている。
図2は受信部3の構成を示す図である。複数の受信部3は互いに同じ構成を有している。図2に示されるように、受信部3は、バンドパスフィルタ30,32,35と、ミキサ31,34と、アンプ33,36と、局部発振器37,38とを備えている。バンドパスフィルタ30には、アンテナ素子2aでの受信信号が入力される。バンドパスフィルタ30は、入力された受信信号に対して所定のフィルタリング処理を行うことによって、当該受信信号からOFDM信号を取り出して出力する。ミキサ31及び局部発振器37は、バンドパスフィルタ30から出力されるOFDM信号の周波数帯域を、より低い周波数帯域(受信用中間帯域)に変換する周波数帯域変換部として機能する。ミキサ31は、バンドパスフィルタ30の出力信号と、局部発振器37の出力信号とを乗算し、それによって得られた信号を出力する。この出力信号には、受信用中間帯域のOFDM信号以外にも、周波数帯域が高い不要なOFDM信号が含まれている。バンドパスフィルタ32は、ミキサ31の出力信号に対して所定のフィルタリング処理を行うことにより、当該出力信号から不要なOFDM信号を除去して受信用中間帯域のOFDM信号を出力する。
アンプ33は、バンドパスフィルタ32の出力信号を増幅して出力する。ミキサ34及び局部発振器38は、アンプ33から出力されるOFDM信号の周波数帯域を、より低い周波数帯域(基底帯域)に変換する周波数帯域変換部して機能する。ミキサ34は、アンプ33の出力信号と、局部発振器38の出力信号とを乗算し、それによって得られた信号を出力する。この出力信号には、基底帯域のOFDM信号以外にも、周波数帯域が高い不要なOFDM信号が含まれている。バンドパスフィルタ35は、ミキサ34の出力信号に対して所定のフィルタリング処理を行うことにより、当該出力信号から不要なOFDM信号を除去して基底帯域のOFDM信号を出力する。これにより、バンドパスフィルタ35からはベースバンドOFDM信号が出力される。アンプ36は、バンドパスフィルタ35の出力信号を増幅してA/D変換器50に出力する。
このように、アンテナ素子2aで受信されたOFDM信号は、受信部3において、周波数帯域変換処理及び増幅処理が行われた後にA/D変換器50に入力される。
図3は送信部4の構成を示す図である。複数の送信部4は互いに同じ構成を有している。図3に示されるように、送信部4は、ミキサ40,43と、バンドパスフィルタ41,44と、アンプ42,45と、局部発振器46,47とを備えている。ミキサ40及び局部発振器46は、デジタル部60でデジタル形式で生成された後にアナログ形式に変換された、基底帯域を有するOFDM信号(ベースバンドOFDM信号)の周波数帯域を、より高い周波数帯域(送信用中間帯域)に変換する周波数帯域変換部として機能する。ミキサ40は、アナログ形式のベースバンドOFDM信号と、局部発振器46の出力信号とを乗算し、それによって得られた信号を出力する。バンドパスフィルタ41は、ミキサ40の出力信号に対して所定のフィルタリング処理を行うことによって、当該出力信号から不要な信号を除去して送信用中間帯域を有するOFDM信号を出力する。
アンプ42は、バンドパスフィルタ41の出力信号を増幅して出力する。ミキサ43及び局部発振器47は、アンプ42から出力されるOFDM信号の周波数帯域を、より高い周波数帯域(搬送帯域)に変換する周波数帯域変換部として機能する。ミキサ43は、アンプ42の出力信号と、局部発振器47の出力信号とを乗算し、それによって得られた信号を出力する。バンドパスフィルタ44は、ミキサ43の出力信号に対して所定のフィルタリング処理を行うことによって、当該出力信号から不要な信号を除去して送信帯域を有するOFDM信号を出力する。アンプ45は、バンドパスフィルタ44の出力信号を増幅して送受信切替回路5に出力する。
このように、デジタル部60で生成されたOFDM信号は、アナログ形式に変換された後、送信部4において周波数帯域変換処理及び増幅処理が行われ、その後、送受信切替回路5を通じてアンテナ素子2aに入力される。
図4はデジタル部60の構成を示すである。図4に示されるように、デジタル部60は、複数のデジタルフィルタ600と、複数のFFT処理部601と、受信用ウェイト処理部602と、データ処理部603と、補正部604と、記憶部605と、送信用ウェイト処理部606と、複数のIFFT処理部607と、複数のデジタルフィルタ608とを備えている。
複数のデジタルフィルタ600は、複数のA/D変換器50から出力されるOFDM信号がそれぞれ入力される。各デジタルフィルタ600は、入力されたOFDM信号に対して所定のフィルタリング処理を実行して、処理後の当該OFDM信号を出力する。複数のFFT処理部601は、複数のデジタルフィルタ600から出力されるOFDM信号がそれぞれ入力される。各FFT処理部601は、入力されるOFDM信号に対してFFT(Fast Fourier Transform)処理を行って、当該OFDM信号に含まれる複数のサブキャリアを分離して出力する。以後、FFT処理部601から出力される複数のサブキャリアを「受信サブキャリア群」と呼ぶことがある。
受信用ウェイト処理部602は、データ処理部603で取得される後述の既知信号に基づいて受信用ウェイトを算出する。受信用ウェイト処理部602は、複数のFFT処理部601から出力される複数の受信サブキャリア群のそれぞれについて、それに含まれる各サブキャリアに対して受信用ウェイトを乗算する。受信用ウェイト処理部602は、複数の受信サブキャリア群における同一のサブキャリアごとに、受信用ウェイト乗算後の同一の複数のサブキャリアを合成する。以後、受信用ウェイト乗算後の同一の複数のサブキャリアを合成して得られた信号を「合成サブキャリア」と呼ぶ。
データ処理部603は、本OFDM通信装置を受信モードで動作させる際には、各送受信切替回路5を制御して、複数のアンテナ素子2aが複数の受信部3にそれぞれ接続されるようにする。データ処理部603は、受信モード時において、受信用ウェイト処理部602で得られた複数の合成サブキャリアのそれぞれに対して復調処理を行って、ウェイト算出用の既知信号などの受信データを取得する。
また、データ処理部603は、本OFDM通信装置を送信モードで動作させる際には、各送受信切替回路5を制御して、複数のアンテナ素子2aが複数の送信部4にそれぞれ接続されるようにする。データ処理部603は、送信モード時において、取得した受信データ等に基づいて送信データを生成する。そして、データ処理部603は、生成した送信データで変調された複数のサブキャリアを生成する。以後、データ処理部603で生成される複数のサブキャリアを「送信サブキャリア群」と呼ぶことがある。
記憶部605は補正情報を記憶している。ここで、「補正情報」とは、送信系アナログ部1bの周波数特性が、当該送信系アナログ部1bに入力されるOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための情報である。補正部604は、記憶部605に記憶されている補正情報に基づいて、データ処理部603で生成された送信サブキャリア群を構成する複数のサブキャリアのそれぞれの信号レベルを補正する。
送信用ウェイト処理部606は、補正部604で補正された送信サブキャリア群を、アンテナ素子2aの数だけ準備する。本実施の形態1では、アンテナ素子2aが3つ設けられていることから、同一の3つの補正後の送信サブキャリア群が準備される。送信用ウェイト処理部606は、受信用ウェイト処理部602で算出された受信用ウェイトに基づいて、複数の送信サブキャリア群のそれぞれに固有の送信用ウェイトを算出する。送信用ウェイト処理部606は、複数の補正後の送信サブキャリア群のそれぞれについて、当該送信サブキャリア群の各サブキャリアに対して、対応する送信用ウェイトを乗算する。送信用ウェイト処理部606は、送信用ウェイトが乗算された複数の送信用サブキャリア群を複数のIFFT処理部607にそれぞれ出力する。
各IFFT処理部607は、入力された送信用サブキャリア群に対してIFFT(Inverse FFT)処理を行って出力する。これにより、各IFFT処理部607からは、複数のサブキャリアが合成された時間領域のOFDM信号が出力される。複数のデジタルフィルタ608には、複数のIFFT処理部607から出力されるOFDM信号がそれぞれ入力される。各デジタルフィルタ608は、入力されたOFDM信号に対して所定のフィルタリング処理を実行して、処理後の当該OFDM信号を出力する。複数のデジタルフィルタ608から出力されたOFDM信号は、複数のD/A変換器51にそれぞれ入力される。
本実施の形態1に係るデジタル部60では、複数のデジタルフィルタ600と、複数のFFT処理部601と、受信用ウェイト処理部602と、データ処理部603とで、受信系アナログ部1aで受信されたOFDM信号に含まれるデータを取得する受信系デジタル部60aが構成されている。また、デジタル部60では、データ処理部603と、補正部604と、記憶部605と、送信用ウェイト処理部606と、複数のIFFT処理部607と、複数のデジタルフィルタ608とで デジタル形式のOFDM信号を生成する送信系デジタル部60bが構成されている。
図5は理想的なOFDM信号の周波数スペクトル70を示す図である。縦方向は信号レベルを示し、横方向は周波数を示している。図5中の波線は、サブキャリアの周波数スペクトル71を示している。図5に示されるように、OFDM信号の周波数スペクトル70の波形は、平坦であることが望まれる。つまり、OFDM信号を構成する複数のサブキャリアの間では信号レベルが均一であることが望まれる。複数のサブキャリアの間で信号レベルに大きなばらつきがあるようなOFDM信号が送信側装置から送信されると、受信側装置では、受信したOFDM信号に含まれるデータを正確に取得できないことがある。
ここで、一般的なOFDM通信装置においては、OFDM信号をアンテナから無線送信する際には、本実施の形態1のように、まずデジタル部においてデジタル形式のOFDM信号が生成される。そして、生成されたデジタル形式のOFDM信号は、アナログ形式のOFDM信号に変換されて、その後、アナログ部においてアナログ形式のOFDM信号に対して所定の処理が行われる。
デジタル部で生成されるOFDM信号は、デジタル形式で表現されるため、デジタル部においては、生成するOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを均一にすることができる。
しかしながら、デジタル形式のOFDM信号がアナログ形式に変換されて、その後、アナログ部において所定の処理が行われると、アナログ部の周波数特性の影響により、アンテナから送信されるOFDM信号においては、複数のサブキャリアの間で信号レベルにばらつきが生じる。つまり、OFDM信号の周波数領域での送信波形が平坦とならない。
例えば、アナログ部で一般的に使用されるバンドパスフィルタにおいては、通過域における減衰量の周波数特性は均一とならないため、バンドパスフィルタの通過前において複数のサブキャリアの信号レベルが仮に均一であったとしても、バンドパスフィルタの通過後に複数のサブキャリアの信号レベルにばらつきを生じてしまう。
また、アンプにおいても、増幅率の周波数特性はどうしても均一とならないため、アンプの入力前において複数のサブキャリアの信号レベルが仮に均一であったとしても、アンプで増幅された複数のサブキャリアの信号レベルにばらつきを生じてしまう。
このように、一般的なOFDM通信装置においては、アナログ部の周波数特性が、OFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に影響を与えるため、アンテナから送信されるOFDM信号の周波数スペクトルが平坦とならない。
そこで、本実施の形態1では、送信系アナログ部1bの周波数特性が、当該送信系アナログ部1bで処理されるOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を測定し、当該影響を補正するための補正情報を生成して、記憶部605に予め記憶する。そして、データ処理部603で生成された複数のサブキャリアのそれぞれの信号レベルを、記憶部605の補正情報に基づいて補正する。これにより、送信系アナログ部1bに入力されるOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に対して送信系アナログ部1bの周波数特性が与える影響を取り除くことができる。その結果、アレイアンテナ2の各アンテナ素子2aから無線送信されるOFDM信号の周波数スペクトルの波形を平坦に近づけることができる。以下に、記憶部605に記憶される補正情報の生成方法について説明する。
まず、送信系アナログ部1bの周波数特性を求める。具体的には、各サブキャリアの信号レベルが均一なOFDM信号を送信系アナログ部1bに入力した際に当該送信系アナログ部1bから送信されるOFDM信号の周波数スペクトル(以後、「評価用スペクトル」と呼ぶ)を求める。この評価用スペクトルは以下のようにして求めることができる。
データ処理部603において、信号レベルが均一な複数のサブキャリアから成る送信サブキャリア群を生成し、これを、補正部604での補正なしで送信用ウェイト処理部606に入力する。そうすると、アナログ部1の各送信部4には、信号レベルが均一な複数のサブキャリアが合成されたOFDM信号が入力される。そして、複数のアンテナ素子2aのいずれか一つから送信されるOFDM信号を測定器で受信し、当該測定器においてOFDM信号の周波数スペクトルを求める。このようして求められた周波数スペクトルが評価用スペクトルとなる。
図6は評価用スペクトル80の一例を示す図である。図6の横軸及び縦軸は周波数及び信号レベルをそれぞれ示している。また、図6中の波線の矢印はサブキャリアの信号レベル81を示している。図6の例では、評価用スペクトル80の波形が、中央の周波数領域において盛り上がった形状を成しており、各サブキャリアの信号レベル81にばらつきを生じている。
次に、コンピュータ等を用いて、測定器で得られた評価用スペクトラムに基づいて各サブキャリアの信号レベルの補正量を求める。図7は当該補正量を求める方法を示す図である。図7に示されるように、各サブキャリアについて、評価用スペクトルから得られるサブキャリアの信号レベル81(波線の矢印)を、基準レベルREFから差し引いて得られる差分値82(実線の矢印)を求める。基準レベルREFは、各サブキャリアの信号レベルの設計値(理想的な値)である。そして、各サブキャリアについて求めた差分値82の符号を逆にしたものを、そのサブキャリアの信号レベルの補正量とする。本実施の形態1に係る補正情報は、複数のサブキャリアについての補正量をまとめたものである。このようにして求められた補正情報90の一例を図8に示す。
図8に示されるように、補正情報90では、例えば、サブキャリアを特定するためのサブキャリア番号と補正量とが対応付けられている。OFDM信号を構成するN(>2)本のサブキャリアには、例えばC1〜CNのサブキャリア番号がそれぞれ割り当てられており、補正情報90では、サブキャリア番号C1〜CNのそれぞれに、その番号が示すサブキャリアの信号レベルの補正量が対応付けられている。なお、図8中のα1〜αNはそれぞれ正の値である。
このようにして生成された補正情報を予め記憶部605に記憶させておく。補正部604は、データ処理部603で生成された送信サブキャリア群の複数のサブキャリアの信号レベルを補正する際には、記憶部605から補正情報90を読み出す。そして、補正部604は、補正情報90から、各サブキャリアに対応する補正量を取得する。その後、補正部604は、各サブキャリアの信号レベルの値に、対応する補正量を加算することによって、各サブキャリアの信号レベルを補正する。このとき、各サブキャリアの絶対レベルを調整するために、各補正量に共通の係数を掛け合わせた上で、各サブキャリアの信号レベルの値に、対応する補正量を加算しても良い。
図9は、評価用スペクトル(アナログ部1の周波数特性)が上述の図6に示される波形を有する場合において、各サブキャリアの信号レベルが補正される様子を示す図である。図9(a)は、補正部604で補正される前の各サブキャリアの信号レベルを示している。図9(b)は、補正部604で補正された後の各サブキャリアの信号レベルを示している。図9(c)は、アレイアンテナ2から送信されたOFDM信号の周波数スペクトルを示している。図9(a)に示されるように、データ処理部603では、信号レベルが均一な複数のサブキャリアが生成される。そして、図9(b)に示されるように、データ処理部603で生成された複数のサブキャリアのそれぞれの信号レベルは、図6に示されるアナログ部1の周波数特性が打ち消されるように補正される。これにより、図9(c)に示されるように、アレイアンテナ2から送信されるOFDM信号の周波数スペクトルの波形は平坦に近づくようになる。
以上のように、本実施の形態1では、送信系アナログ部1bの周波数特性が、それに入力されるOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報に基づいて、デジタル部60の補正部604では、デジタル形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルが補正されるため、各アンテナ素子2aから送信されるOFDM信号の周波数スペクトルの波形を平坦に近づけることができる。つまり、アレイアンテナ2から送信されるOFDM信号における複数のサブキャリア間での信号レベルの差を低減することができる。よって、本実施の形態1に係るOFDM通信装置から送信されたOFDM信号を受信する装置においては、受信したOFDM信号から正確なデータを取得することができる。また、送信系アナログ部1bを構成する部品としては、周波数特性がそれほど均一ではないものを使用することができるため、当該部品に安価ものを採用できる。よって、本OFDM通信装置のコストダウンが可能となる。
<実施の形態2>
図10は本発明の実施の形態2に係るOFDM通信装置が備える受信部300の構成を示す図である。図11は本実施の形態2に係るOFDM通信装置が備えるデジタル部60の構成を示す図である。本実施の形態2に係るOFDM通信装置の構成は、上述の実施の形態1に係るOFDM通信装置の構成において、複数の受信部3のうちの一つを受信部300に置き換えて、デジタル部60においてループバック処理部610を設けたものである。
図10は本発明の実施の形態2に係るOFDM通信装置が備える受信部300の構成を示す図である。図11は本実施の形態2に係るOFDM通信装置が備えるデジタル部60の構成を示す図である。本実施の形態2に係るOFDM通信装置の構成は、上述の実施の形態1に係るOFDM通信装置の構成において、複数の受信部3のうちの一つを受信部300に置き換えて、デジタル部60においてループバック処理部610を設けたものである。
上述の実施の形態1に係るOFDM通信装置では、補正部604が使用する補正情報は予め記憶部605に記憶されていたが、本実施の形態2に係るOFDM通信装置では、デジタル部60のループバック処理部610が補正情報を生成して記憶部605に記憶する。以下に、実施の形態1に係るOFDM通信装置との相違点を中心に、本実施の形態2に係るOFDM通信装置について説明する。
本実施の形態2に係る受信部300は、図10に示されるように、実施の形態1に係る受信部3において、局部発振器37に替わりに局部発振器370を設けたものである。局部発振器370は、出力信号の周波数が可変となっている。局部発振器370は、デジタル部60のループバック処理部610から出力される制御信号CNTに応じて出力信号の周波数を変化させる。
また、本実施の形態2に係るデジタル部60は、図11に示されるように、実施の形態1に係るデジタル部60において、受信系デジタル部60aにループバック処理部610を設けたものである。ループバック処理部610は、複数のFFT処理部601のうち、A/D変換器50及びデジタルフィルタ600を介して受信部300に接続されているFFT処理部601と接続されている。ループバック処理部610は、送信系アナログ部1bで処理された信号が受信系アナログ部1aに入力されるループバックモードにおいて、接続されているFFT処理部601から出力されるサブキャリアの信号レベルを測定する。そして、ループバック処理部610は、測定した各サブキャリアの信号レベルに基づいて、補正部604が使用する補正情報を生成する。このように、ループバック処理部610は、サブキャリアの信号レベルを測定する測定部として機能するとともに、補正情報を生成する補正情報生成部として機能する。
本実施の形態1に係るループバックモードでは、受信部300と接続されるアンテナ素子2aが受信アンテナに設定され、それ以外の一つのアンテナ素子2aが送信アンテナに設定される。そして、当該送信アンテナから送信されたOFDM信号が当該受信アンテナで受信されることによって、送信系アナログ部1bで処理されたOFDM信号が受信系アナログ部1aに入力されるようになっている。
また、ループバック処理部610は、制御信号CNTを生成して、それを受信部300の局部発振器370に供給する。つまり、ループバック処理部610は、局部発振器370の出力信号の周波数を制御する制御部として機能する。ループバック処理部610は、複数のアンテナ素子2aのすべてが受信アンテナに設定されて、本OFDM通信装置が受信モード(通常動作モード)で動作する際には、受信部300のミキサ31に入力されるOFDM信号の周波数帯域が受信用中間帯域に変換されるように、制御信号CNTを用いて局部発振器370の出力信号の周波数を設定する。
一方で、ループバック処理部610は、本OFDM通信装置がループバックモードで動作する際には、制御信号CNTを用いて局部発振器370の出力信号の周波数を変化させて、ミキサ31に入力されるOFDM信号の周波数帯域の変換先の周波数帯域を変化させる。ミキサ31の後段のバンドパスフィルタ32の通過域は、受信用中間帯域とほぼ同じ帯域に設定されていることから、ループバックモード時に、ミキサ31に入力されるOFDM信号の周波数帯域が受信用中間帯域とは異なる周波数帯域に変換されると、バンドパスフィルタ32は、入力されたOFDM信号を構成する複数のサブキャリアのうちの一部しか出力しないことになる。よって、この場合には、受信部300の出力信号には、OFDM信号を構成する複数のサブキャリアの一部しか含まれず、その結果、A/D変換器50を介して受信部300に接続されたFFT処理部601からは、OFDM信号を構成する複数のサブキャリアの一部しか出力されない。
図12はループバック処理部610でのサブキャリアの信号レベルの測定方法を説明するための図である。図12には、ミキサ31から出力される受信用中間帯域IBのOFDM信号(以後、「中間帯域OFDM信号」と呼ぶことがある)の周波数スペクトル100が示されている。本実施の形態2に係るループバック処理部610は、中間帯域OFDM信号の受信用中間帯域IBに含まれる部分帯域を測定対象帯域MBとし、ミキサ31から出力される、測定対象帯域MBに含まれる周波数を有するサブキャリアを測定対象のサブキャリアとする。言い換えれば、ループバック処理部610は、ミキサ31及び局部発振器370から成る周波数帯域変換部から出力される、測定対象帯域MBに含まれる周波数を有するサブキャリアを、測定対象サブキャリアとする。そして、ループバック処理部610は、受信部300から出力される測定対象サブキャリアの信号レベルをFFT処理部601の出力端で測定する。つまり、ループバック処理部610は、FFT処理部601から出力される測定対象サブキャリアの信号レベルを測定する。ミキサ31から出力される測定対象サブキャリアの周波数は、後段のミキサ34によって変化するが、ミキサ34に入力される、局部発振器38の出力信号の周波数は固定であるため、測定対象サブキャリアの周波数のミキサ34での変化量は既知である。したがって、ループバック処理部610は、FFT処理部601の出力信号に含まれる測定対象サブキャリアを特定することができる。測定対象帯域MBの帯域幅MBWは、OFDM信号の帯域幅BWよりも十分小さく設定されており、測定対象帯域MBには、OFDM信号を構成する複数のサブキャリアのうちの少なくとも一つのサブキャリアの周波数が含まれるようになっている。
ここで、上述のように、受信部300における局部発振器370の出力信号の周波数が変化すると、ミキサ31に入力されるOFDM信号の周波数帯域の変換先の周波数帯域が変化する。したがって、受信部300に接続されたアンテナ素子2aに時系列的に入力される複数のOFDM信号に対して局部発振器370の出力信号の周波数を変化させると、ミキサ31から出力される測定対象サブキャリアも変化することになる。図13はこの様子を示す図である。
図13(a)は、ミキサ31に入力されたOFDM信号の周波数帯域が受信用中間帯域IBよりも低い周波数帯域に変換される際にミキサ31から出力されるサブキャリア110を示す図である。図13(b)は、ミキサ31に入力されたOFDM信号の周波数帯域が本来の受信用中間帯域IBに変換される際にミキサ31から出力されるサブキャリア110を示す図である。図13(c)は、ミキサ31に入力されたOFDM信号の周波数帯域が受信用中間帯域IBよりも高い周波数帯域に変換される際にミキサ31から出力されるサブキャリア110を示す図である。図13の例では、2つのサブキャリア110だけの周波数が含まれるように測定対象帯域MBの帯域幅が設定されている。
図13(a)〜(c)に示されるように、受信部300に接続されたアンテナ素子2aに時系列的に入力される複数のOFDM信号に対して局部発振器370の出力信号の周波数を変化させると、ミキサ31から出力される測定対象サブキャリア110aが変化する。言い換えれば、受信部300における、ミキサ31よりも後段のアナログ回路に入力される測定対象サブキャリア110aが変化する。なお、図13(a)及び図13(c)に示される、受信用中間帯域IBよりも外側の周波数を有するサブキャリア110は、バンドパスフィルタ32を通過しない。
本実施の形態2に係るループバック処理部610は、ループバックモードにおいて、受信部300が接続されたアンテナ素子2aに時系列的に入力される複数のOFDM信号に対して、局部発振器370の出力信号の周波数を制御してミキサ31でのOFDM信号の周波数帯域の変換先を変化させることによって測定対象サブキャリアを変化させ、その結果、OFDM信号のすべてのサブキャリアが測定対象サブキャリアとなるようにしている。これにより、ループバック処理部610では、受信部300から出力される、送信系アナログ部1bからの各サブキャリアの信号レベルを測定することができる。そして、ループバック処理部610は、測定した各サブキャリアの信号レベルに基づいて補正情報を生成する。ループバック処理部610においてOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを測定することは、実施の形態1での評価用スペクトルを求めることと等価であるため、ループバック処理部610は、測定した各サブキャリアの信号レベルを使用して、実施の形態1と同様にして補正情報を生成することができる。
このように、受信系アナログ部1aに入力された、送信系アナログ部1bで処理されたOFDM信号のサブキャリアの信号レベルを、受信系デジタル部60aで測定する場合に、受信系アナログ部1aのミキサ31によって、測定対象のサブキャリアの周波数を、OFDM信号の帯域幅BWよりも小さい帯域幅MBWを有する測定対象帯域MBに含まれるように変化させることによって、ミキサ31よりも後段のアナログ回路に入力される測定対象の複数のサブキャリアの周波数を互いに近づけることができる。よって、ミキサ31よりも後段のアナログ回路の周波数特性が、測定対象の複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を低減することができる。よって、補正情報を正確に求めることができる。
次に、本実施の形態2に係るOFDM通信装置において補正情報が自動的に生成される際の当該OFDM通信装置の動作について説明する。図14は当該動作を示すフローチャートである。
図14に示されるように、ステップs1において、ループバック処理部610が、データ処理部603に対して、本OFDM通信装置をループバックモードに設定するように指示する。この指示を受けたデータ処理部603は、受信部300が接続された送受信切替回路5を制御してアンテナ素子2aと受信部300とを接続する。さらに、データ処理部603は、受信部300が接続されている送受信切替回路5以外の送受信切替回路5を制御して、それに接続されているアンテナ素子2aと送信部4とを相互に接続させる。これにより、送信部4に接続されたアンテナ素子2aから無線送信されたOFDM信号は、受信部300に接続されたアンテナ素子2aで受信されるようになる。つまり、本OFDM通信装置は、アナログ部1の送信系アナログ部1bで処理された信号が、そのアナログ部1の受信系アナログ部1aに入力されるループバックモードとなる。
次にステップs2において、ループバック処理部610は、制御信号CNTを制御して、受信部300における局部発振器370の出力信号の周波数をある値に設定する。
次にステップs3において、ループバック処理部610は、データ処理部603に対して送信指示を行う。送信指示を受けたデータ処理部603は送信サブキャリア群を生成して出力する。そうすると、複数のアンテナ素子2aのうち送信アンテナに設定されたアンテナ素子2aからOFDM信号が送信される。なお、ループバックモードでは補正部604は補正処理を行わない。
次にステップs4において、送信系アナログ部1bから送信されたOFDM信号が、受信部300に接続されたアンテナ素子2aで受信される。そして、ステップs5において、ループバック処理部610は、FFT処理部601から出力される測定対象サブキャリアの信号レベルを測定する。このとき、図13に示されるように、測定対象帯域MBに2つのサブキャリアの周波数が含まれる場合には、FFT処理部601からは2つの測定対象サブキャリアが出力されることから、ステップs5では、2つの測定対象サブキャリアの信号レベルが測定される。
次にステップs6において、ループバック処理部610は、OFDM信号を構成するすべてのサブキャリアが測定対象サブキャリアとなったか判定する。つまり、ループバック処理部610は、OFDM信号を構成するすべてのサブキャリアの信号レベルを測定したかを判定する。ループバック処理部610は、ステップs6において、すべてのサブキャリアの信号レベルを測定していないと判定すると、再度ステップs2を実行する。このステップs2では、ループバック処理部610は、局部発振器370の出力信号の周波数を変化させて、前回のステップs2で採用した値とは別の値に設定する。その後、ステップs3において送信系アナログ部1bから再びOFDM信号が送信され、そのOFDM信号がステップs4において受信系アナログ部1aで受信される。そして、ステップs5が実行される。このステップs5において信号レベルが測定される測定対象サブキャリアは、前回のステップs5での測定対象サブキャリアとは別のサブキャリアである。その後、ステップs6が実行される。
ステップs6において、ループバック処理部610は、OFDM信号を構成するすべてのサブキャリアの信号レベルを測定したと判定すると、測定した各サブキャリアの信号レベルに基づいて、例えば上述の図8のような補正情報90を生成する。そして、ステップs8において、ループバック処理部610は、生成した補正情報を記憶部605に記憶する。その後、ステップs9において、ループバック処理部610は、データ処理部603に対してループバックモードを解除するように指示する。この指示を受けたデータ処理部603は、本OFDM通信装置の動作モードを受信モードか送信モードに設定する。
本OFDM通信装置が送信モードに設定されている場合には、補正部604は、実施の形態1と同様に、記憶部605に記憶されている補正情報に基づいて、データ処理部603で生成された送信サブキャリア群を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを補正する。
以上のように、本実施の形態2では、送信系アナログ部1bの周波数特性が当該送信系アナログ部1bに入力されるOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報が自動的に生成されるため、簡単に補正情報を得ることができる。
特に、本OFDM通信装置を所定の場所に固定設置して当該OFDM通信装置の運用を開始した後においては、送信系アナログ部1bの周波数特性を測定するために、その設置場所まで測定器を持ち込む必要が無いため有効である。
また、送信系アナログ部1bの周波数特性に経年変化が生じた場合には、補正情報を簡単に更新することができる。
また、本OFDM通信装置の送信系アナログ部1bの周波数特性に個体差がある場合であっても、各OFDM通信装置についての補正情報を簡単に求めることができる。
さらに、本実施の形態2では、受信部300のミキサ31から出力される、OFDM信号の帯域幅BWよりも小さい帯域幅MBWを有する固定の測定対象帯域MBに含まれる周波数を有するサブキャリアが測定対象サブキャリアとされている。そして、ループバックモードにおいて、ループバック処理部610が、受信系アナログ部1aに時系列的に入力される複数のOFDM信号に対して局部発振器370の出力信号の周波数を制御してOFDM信号の周波数帯域の変換先の周波数帯域を変化させることによって、測定対象サブキャリアが変化し、その結果、OFDM信号のすべてのサブキャリアが測定対象サブキャリアとなっている。そのため、受信系アナログ部1aにおける、ミキサ31より後段のアナログ回路に入力される各測定対象サブキャリアの周波数が近い値となる。したがって、当該アナログ回路の周波数特性が、測定対象の複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を低減することができる。よって、正確な補正情報を生成することができる。
特に、測定対象帯域MBには、一つのサブキャリアの周波数のみが含まれるように、その帯域幅MBWを設定する場合には、ミキサ31より後段のアナログ回路に入力される各測定対象サブキャリアの周波数を同じ値にすることができるため、当該アナログ回路の周波数特性が、測定対象の複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を完全に除去することができる。よって、さらに正確な補正情報を得ることができる。ただし、この場合には、OFDM信号を構成するすべてのサブキャリアを測定対象サブキャリアとするために、局部発振器370の出力信号の周波数を非常に多くの段階調整できるようにする必要がある。したがって、出力信号の周波数をそれほど変化することができない安価な局部発振器370を使用する場合には、測定対象帯域MBに、複数のサブキャリアの周波数が含まれるように、その帯域幅MBWを設定する。
なお、本実施の形態2のようにして補正情報を自動的に求める場合には、受信部300において、ミキサ31よりも後段のアナログ回路の周波数特性の影響を低減することはできるものの、ミキサ31とその前段のバンドパスフィルタ30の周波数特性の影響はどうしても受けてしまう。したがって、バンドパスフィルタ30とミキサ31には、できるだけ周波数特性が平坦なデバイスを使用することが望ましい。
また、周波数特性が平坦なデバイスは高価であることが多いため、バンドパスフィルタ30及びミキサ31から成る回路の周波数特性を予め求めておき、ループバック処理部610は、この周波数特性を考慮して補正情報を生成しても良い。図15は、バンドパスフィルタ30及びミキサ31から成る回路の周波数特性を求める方法を説明するための図である。図15に示されるように、バンドパスフィルタ30の入力端子に信号発生器121を接続するためのコネクタ120を受信部300に設ける。信号発生器121から、OFDM信号を構成する複数のサブキャリアにそれぞれ対応する複数の無変調信号(以後、「擬似サブキャリア」と呼ぶ)を発生し、それらを順番にバンドパスフィルタ30に入力する。このとき、受信部300における、ミキサ31よりも後段のアナログ回路の周波数特性の影響を避けるために、ミキサ31から出力される各擬似サブキャリアの周波数が、上述の帯域幅が狭い測定対象帯域MBに含まれるように、ループバック処理部610において局部発振器370の出力信号の周波数を制御する。そして、ループバック処理部610において、FFT処理部601から順次出力される擬似サブキャリアの信号レベルを測定する。これにより、バンドパスフィルタ30及びミキサ31からなる回路の周波数特性を取得することができる。ループバック処理部610は、OFDM信号を構成する複数のサブキャリアにそれぞれ対応する複数の擬似サブキャリアの信号レベルから、各サブキャリアの信号レベルの2次補正量を例えば図7のようにして求める。そして、ループバック処理部610は、各サブキャリアについて求めた2次補正量を記憶部605に記憶する。その後、ループバック処理部610は、補正情報を生成する際には、記憶部605に記憶されている2次補正量を読み出して、それを、上述の図7のようにして求めた補正量に足し合わせ、それによって得られた値を最終的な補正量とする。そして、ループバック処理部610は、各サブキャリアについての最終的な補正量をまとめて補正情報として記憶部605に記憶する。
このように、予め求めておいた、バンドパスフィルタ30及びミキサ31から成る回路の周波数特性を考慮して補正情報を求めることによって、より正確な補正情報を得ることができる。
また、上述のループバックモードでは、送信系アナログ部1bからは、一回の送信で、OFDM信号を構成するすべてのサブキャリアを送信していたが、一回の送信で、OFDM信号における一部のサブキャリアを送信しても良い。図16はこの場合において補正情報を生成する際の本OFDM通信装置の動作を示すフローチャートである。
図16に示されるように、ステップs11において、上述のステップs1と同様に、本OFDM通信装置がループバックモードに設定される。そして、ステップs12において、上述のステップs2と同様に、受信部300における局部発振器370の出力信号の周波数がある値に設定される。
次にステップs13において、送信系アナログ部1bから少なくとも一つのサブキャリアを送信する。ここで、本例においては、OFDM信号を構成する複数のサブキャリアが、それぞれが少なくとも一つのサブキャリアから成る複数のサブキャリアグループに区分されている。各サブキャリアグループの周波数帯域の帯域幅は、測定対象帯域MBの帯域幅MBWと同じか、それよりも小さく設定されている。ステップs13では、複数のサブキャリアグループの一つが送信される。具体的には、データ処理部603が、一のサブキャリアグループを生成して出力する。そうすると、複数のアンテナ素子2aのうち送信アンテナに設定されたアンテナ素子2aから一のサブキャリアグループが送信される。なお、このときには補正部604は補正処理を行わない。
次にステップs14において、送信系アナログ部1bから送信された一のサブキャリアグループが、受信部300に接続されたアンテナ素子2aで受信される。そして、ステップs15において、ループバック処理部610は、FFT処理部601から出力される測定対象サブキャリアの信号レベルを測定する。このとき、上述のステップs12における、局部発振器370の出力信号の周波数の設定により、ミキサ31から出力される一のサブキャリアグループを構成する各サブキャリアの周波数は測定対象帯域MBに含まれるようになっている。つまり、ミキサ31に入力された一のサブキャリアグループの周波数帯域が測定対象帯域MB内に変換されるようになっている。したがって、当該一のサブキャリアグループのすべてのサブキャリアが測定対象サブキャリアとしてFFT処理部601から出力される。
次にステップs16において、上述のステップs6と同様に、ループバック処理部610は、OFDM信号を構成するすべてのサブキャリアの信号レベルを測定したかを判定する。ループバック処理部610は、ステップs16において、すべてのサブキャリアの信号レベルを測定していないと判定すると、再度ステップs12を実行する。このステップs12では、ループバック処理部610は、局部発振器370の出力信号の周波数を変化させて、前回のステップs12で採用した値とは別の値に設定する。その後、ステップ1s3において、前回のステップs13とは別の一のサブキャリアグループが送信系アナログ部1bから送信され、その一のサブキャリアグループがステップs14において受信系アナログ部1aで受信される。そして、ステップs15が再び実行される。このステップs15において信号レベルが測定される測定対象サブキャリアは、前回のステップs15での測定対象サブキャリアとは別のサブキャリアである。その後、ステップs16が実行される。
ステップs16において、ループバック処理部610は、OFDM信号を構成するすべてのサブキャリアの信号レベルを測定したと判定すると、ステップs17において、測定した各サブキャリアの信号レベルに基づいて補正情報を生成する。そして、ステップs18において、ループバック処理部610は、生成した補正情報を記憶部605に記憶する。その後、ステップs19において、上述のステップs9と同様にしてループバックモードが解除される。本OFDM通信装置が送信モードに設定される場合には、補正部604は、記憶部605に記憶されている補正情報に基づいて、データ処理部603で生成された送信サブキャリア群を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを補正する。
以上のように、ループバックモードにおいて、送信系アナログ部1bからの一回の送信において、一部のサブキャリアを送信する場合であっても同様の効果を得ることができる。
なお、上記の例において、各サブキャリアグループを一つのサブキャリアで構成する場合には、受信部300からは測定対象サブキャリアが一つずつ出力される。この場合には、合成されている複数のサブキャリアを分離する必要が無いことから、ループバック処理部610は、補正情報を生成する際に、FFT処理部601から出力される測定対象サブキャリアではなく、FFT処理部601に入力される測定対象サブキャリアの信号レベルを測定しても良い。
1a 受信系アナログ部
1b 送信系アナログ部
2 アレイアンテナ
31,34 ミキサ
32,35 バンドパスフィルタ
33,36 アンプ
37,38,370 局部発振器
50 A/D変換器
51 D/A変換器
60a 受信系デジタル部
60b 送信系デジタル部
90 補正情報
110 サブキャリア
110a 測定対象サブキャリア
610 ループバック処理部
MB 測定対象帯域
BW,MBW 帯域幅
1b 送信系アナログ部
2 アレイアンテナ
31,34 ミキサ
32,35 バンドパスフィルタ
33,36 アンプ
37,38,370 局部発振器
50 A/D変換器
51 D/A変換器
60a 受信系デジタル部
60b 送信系デジタル部
90 補正情報
110 サブキャリア
110a 測定対象サブキャリア
610 ループバック処理部
MB 測定対象帯域
BW,MBW 帯域幅
Claims (4)
- 複数のサブキャリアで構成されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を送信するOFDM通信装置であって、
デジタル形式のOFDM信号を生成するデジタル部と、
前記デジタル形式のOFDM信号をアナログ形式のOFDM信号に変換するD/A変換器と、
前記アナログ形式のOFDM信号に対して所定の処理を行い、当該所定の処理が行われた前記アナログ形式のOFDM信号をアンテナから送信するアナログ部と
を備え、
前記デジタル部は、
前記アナログ部の周波数特性が前記アナログ形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報を記憶する記憶部と、
前記補正情報に基づいて、前記デジタル形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを補正する補正部と
を有する、OFDM通信装置。 - 複数のサブキャリアで構成されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を送信するとともに、OFDM信号を受信するOFDM通信装置であって、
デジタル形式のOFDM信号を生成する送信系デジタル部と、
前記送信系デジタル部で生成されたOFDM信号をアナログ形式のOFDM信号に変換するD/A変換器と、
前記D/A変換器で得られたアナログ形式のOFDM信号に対して所定の処理を行い、当該所定の処理が行われたOFDM信号をアンテナから送信する送信系アナログ部と、
アナログ形式のOFDM信号をアンテナで受信し、当該アンテナで受信されたOFDM信号に対して所定の処理を行う受信系アナログ部と、
前記受信系アナログ部で処理が行われたOFDM信号をデジタル形式のOFDM信号に変換するA/D変換器と、
前記A/D変換器で得られたデジタル形式のOFDM信号に対して所定の処理を行って、当該OFDM信号に含まれるデータを取得する受信系デジタル部と
を備え、
前記受信系アナログ部は、
出力信号の周波数が可変の局部発振器を含み、入力された信号に対して当該局部発振器の出力信号を乗算することによって、当該信号の周波数帯域を他の周波数帯域に変換して出力する周波数帯域変換部と、
前記周波数帯域変換部の出力信号に対して所定の処理を行うアナログ回路と
を有し、
前記受信系デジタル部は、
前記局部発振器の出力信号の周波数を制御する制御部と、
前記周波数帯域変換部から出力される、OFDM信号の帯域幅よりも小さい帯域幅を有する固定の測定対象帯域に含まれる周波数を有するサブキャリアを、測定対象サブキャリアとし、前記アナログ回路から出力される前記測定対象サブキャリアの信号レベルを測定する測定部と
を有し、
前記送信系アナログ部で処理された信号が前記受信系アナログ部に入力されるループバックモードにおいて、前記制御部が、前記受信系アナログ部に時系列的に入力される複数のOFDM信号に対して前記局部発振器の出力信号の周波数を制御して前記周波数帯域変換部でのOFDM信号の周波数帯域の変換先の周波数帯域を変化させることによって、前記測定対象サブキャリアが変化し、その結果、OFDM信号のすべてのサブキャリアが前記測定対象サブキャリアとなり、
前記受信系デジタル部は、
前記測定部で測定された各サブキャリアの信号レベルに基づいて、前記送信系アナログ部の周波数特性が当該送信系アナログ部に入力されるOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報を生成する補正情報生成部をさらに有し、
前記送信系デジタル部は、
前記補正情報に基づいて、デジタル形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを補正する補正部を有する、OFDM通信装置。 - 複数のサブキャリアで構成されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を送信するとともに、OFDM信号を受信するOFDM通信装置であって、
デジタル形式のOFDM信号を生成する送信系デジタル部と、
前記送信系デジタル部で生成されたOFDM信号をアナログ形式のOFDM信号に変換するD/A変換器と、
前記D/A変換器で得られたアナログ形式のOFDM信号に対して所定の処理を行い、当該所定の処理が行われたOFDM信号をアンテナから送信する送信系アナログ部と、
アナログ形式のOFDM信号をアンテナで受信し、当該アンテナで受信されたOFDM信号に対して所定の処理を行う受信系アナログ部と、
前記受信系アナログ部で処理が行われたOFDM信号をデジタル形式のOFDM信号に変換するA/D変換器と、
前記A/D変換器で得られたデジタル形式のOFDM信号に対して所定の処理を行って、当該OFDM信号に含まれるデータを取得する受信系デジタル部と
を備え、
前記受信系アナログ部は、
出力信号の周波数が可変の局部発振器を含み、入力された信号に対して当該局部発振器の出力信号を乗算することによって、当該信号の周波数帯域を他の周波数帯域に変換して出力する周波数帯域変換部と、
前記周波数帯域変換部の出力信号に対して所定の処理を行うアナログ回路と
を有し、
前記受信系デジタル部は、
前記局部発振器の出力信号の周波数を制御する制御部と、
前記周波数帯域変換部から出力される、OFDM信号の帯域幅よりも小さい帯域幅を有する固定の測定対象帯域に含まれる周波数を有するサブキャリアを、測定対象サブキャリアとし、前記アナログ回路から出力される前記測定対象サブキャリアの信号レベルを測定する測定部と
を有し、
前記送信系アナログ部で処理された信号が前記受信系アナログ部に入力されるループバックモードにおいて、
前記送信系デジタル部は、OFDM信号を構成する複数のサブキャリアを、それぞれが少なくとも一つのサブキャリアで構成された複数のサブキャリアグループに区分し、当該複数のサブキャリアグループを時系列的に出力し、
前記制御部が、前記受信系アナログ部に時系列的に入力される前記複数のサブキャリアグループに対して前記局部発振器の出力信号の周波数を制御して前記周波数帯域変換部でのサブキャリアグループの周波数帯域の変換先の周波数帯域を変化させることによって、前記測定対象サブキャリアが変化し、その結果、OFDM信号のすべてのサブキャリアが前記測定対象サブキャリアとなり、
前記受信系デジタル部は、
前記測定部で測定された各サブキャリアの信号レベルに基づいて、前記送信系アナログ部の周波数特性が当該送信系アナログ部に入力されるOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報を生成する補正情報生成部をさらに有し、
前記送信系デジタル部は、
前記補正情報に基づいて、デジタル形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを補正する補正部を有する、OFDM通信装置。 - デジタル形式のOFDM信号を生成するデジタル部と、前記デジタル形式のOFDM信号をアナログ形式のOFDM信号に変換するD/A変換器と、前記アナログ形式のOFDM信号に対して所定の処理を行い、当該所定の処理が行われた前記アナログ形式のOFDM信号をアンテナから送信するアナログ部とを備えるOFDM通信装置でのサブキャリアの信号レベルの補正方法であって、
(a)前記アナログ部の周波数特性が前記アナログ形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリア間での信号レベルの相対関係に与える影響を補正するための補正情報を取得する工程と、
(b)前記補正情報に基づいて、前記デジタル形式のOFDM信号を構成する複数のサブキャリアの信号レベルを補正する工程と
を備える、サブキャリアの信号レベルの補正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009017162A JP2010177940A (ja) | 2009-01-28 | 2009-01-28 | Ofdm通信装置及びサブキャリアの信号レベルの補正方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009017162A JP2010177940A (ja) | 2009-01-28 | 2009-01-28 | Ofdm通信装置及びサブキャリアの信号レベルの補正方法 |
Publications (1)
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JP2010177940A true JP2010177940A (ja) | 2010-08-12 |
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ID=42708464
Family Applications (1)
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JP2009017162A Pending JP2010177940A (ja) | 2009-01-28 | 2009-01-28 | Ofdm通信装置及びサブキャリアの信号レベルの補正方法 |
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-
2009
- 2009-01-28 JP JP2009017162A patent/JP2010177940A/ja active Pending
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