JP2019114961A - 無線通信装置、及びアンテナキャリブレーション方法 - Google Patents

無線通信装置、及びアンテナキャリブレーション方法 Download PDF

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暁彦 小松▲崎▼
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晋一郎 小林
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亮 小泉
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Abstract

【課題】キャリブレーションの精度を向上させるようにした無線通信装置、及びアンテナキャリブレーション方法を提供する。【解決手段】所定周波数帯域の周波数で変調された第1の送信信号に対して、周波数変換を行って、送信周波数帯域の周波数を有する第2の送信信号に変換し、該第2の送信信号を送信する無線通信装置において、前記所定周波数帯域の帯域外にあって前記所定周波数帯域の最大周波数よりも高周波数の第1のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域の最小周波数よりも低周波数の第2のキャリブレーション信号とを生成するキャリブレーション信号生成部と、前記第1及び第2のキャリブレーション信号を前記第1の送信信号に加算する加算部と、前記第1及び第2のキャリブレーション信号と前記第2の送信信号とに基づいて、前記第1の送信信号の位相を補正するための位相補正係数生成部と位相補正部とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、無線通信装置、及びアンテナキャリブレーション方法に関する。
現在、基地局装置では、アダプティブアレイアンテナ(Adaptive Array Antenna)に、ビームフォーミング(beamforming)を適用して、端末装置と無線通信を行う場合がある。
アダプティブアレイアンテナとは、例えば、複数のアンテナ素子を配列したアレイアンテナに対して、各アンテナ素子に入力される信号の位相を伝搬環境に応じて適応制御して、電気的にその指向性を変えるようにしたアンテナのことである。また、ビームフォーミングとは、例えば、その指向性を制御する技術のことである。ビームフォーミングによって、基地局装置では、端末装置が存在する方向へ無線信号を送信したり、端末装置が存在する方向から送信された無線信号を受信したりすることが可能となる。
一方、基地局装置では、例えば、アンテナ素子ごとに、各アンテナ素子の入力端に至るまで、増幅器などのアナログ素子が配置される場合がある。そして、アナログ素子の特性の相違などによって、アンテナ素子間において、各アンテナ素子の入力端に入力される信号の位相が異なる場合がある。このような場合、基地局装置では、例えば、キャリブレーションが行われる場合がある。キャリブレーションとは、例えば、アンテナ素子毎に異なる位相を一致させる位相補正の技術のことである。キャリブレーションによって、例えば、各アンテナ素子の入力端での送信信号の位相が揃い、ビームフォーミングの精度を向上させることが可能となる。
このような技術として、例えば、以下がある。すなわち、スケジューラにおいて、データ信号が割り当てられないキャリアにキャリブレーション信号を発生させる。そして、基底低域プロセッサにおいて、キャリブレーション信号と該信号が送信経路を経て受信された受信信号とを用いてキャリブレーションベクトル値を計算し、これを適用してビーム係数をキャリブレーションして、データ信号を送信経路に伝送する技術がある。
この技術によれば、スマートアンテナを使用する多重搬送波通信システムにおいて、信号の位相と大きさの制御のための改善されたキャリブレーション装置及び方法を提供できる、とされる。
また、移相器(位相制御回路)に接続された合成回路がアンテナ素子からの信号を合成するとき、各受信系に分岐接続された第1のフィルタを介して、受信帯域外の校正信号を抽出する。そして、抽出された該信号に基づいて各受信系間の位相偏差値を算出して校正するアレイアンテナ装置がある。
この技術によれば、アレイアンテナ装置において、温度変化等に起因した特性変化に応じた校正操作を適切かつ正確に行うことができる、とされる。
特開2006−166452号公報 特開2003−234610号公報
しかしながら、上述したいずれの技術も、キャリブレーション信号は、データ信号が割り当てられていないキャリアであったり、データ信号の受信帯域外であったり、データ信号の帯域外の周波数を利用している。
このように、上述したいずれの技術も、データ信号とは異なる周波数の信号を利用してキャリブレーションを行っているため、データ信号自体に対するキャリブレーションと比較すると、その精度が劣化する場合がある。
また、データ信号が割り当てられないキャリアにキャリブレーション信号を発生させてキャリブレーションベクトル値を計算する技術は、キャリブレーション信号の発生と該ベクトルの計算とをベースバンドユニットで行わせるようにしている。従って、該ベクトルの計算をする際に、送信経路を経た受信信号をベースバンドユニット側までフィードバックさせる場合がある。高周波の無線信号を、ベースバンドユニットまでフィードバックさせる場合、高周波の無線信号に対する処理をベースバンドユニットで行わせる場合がある。そのため、かかる技術では、フィードバックさせる処理が行われない場合と比較して、基地局装置の回路規模が大きくなり、処理が複雑になる場合がある。
そこで、一つの側面では、キャリブレーションの精度を向上させるようにした無線通信装置、及びアンテナキャリブレーション方法を提供することにある。
また、一つの側面では、処理を複雑にさせないようにした無線通信装置、及びアンテナキャリブレーション方法を提供することにある。
一つの態様では、所定周波数帯域の周波数で変調された第1の送信信号に対して、周波数変換を行って、送信周波数帯域の周波数を有する第2の送信信号に変換し、該第2の送信信号を送信する無線通信装置において、前記所定周波数帯域の帯域外にあって前記所定周波数帯域の最大周波数よりも高周波数の第1のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域の最小周波数よりも低周波数の第2のキャリブレーション信号とを生成するキャリブレーション信号生成部と、前記第1及び第2のキャリブレーション信号を前記第1の送信信号に加算する加算部と、前記第1及び第2のキャリブレーション信号と前記第2の送信信号とに基づいて、前記第1の送信信号の前記所定周波数帯域における中心周波数の位相を推定し、推定した前記位相に対応する位相補正係数を出力する位相補正係数生成部と、前記位相補正係数に基づいて前記第1の送信信号の位相を補正する位相補正部とを備える。
一つの側面では、キャリブレーションの精度を向上させることが可能となる。また、一つの側面では、処理を複雑させないようにすることが可能となる。
図1は無線通信システムの構成例を表す図である。 図2は基地局装置の構成例を表す図である。 図3は主信号、CAL信号、FB信号の関係例を表す図である。 図4(A)はCAL信号の周波数配置、図4(B)はCAL信号生成部の構成例をそれぞれ表す図である。 図5はEQフィルタ係数生成部の構成例を表す図である。 図6(A)と図6(B)はCAL信号の位相特性の例を表す図である。 図7(A)はCAL信号の位相特性、図7(B)はCAL信号のコンスタレーションの例をそれぞれ表す図である。 図8はCAL信号の位相特性の例を表す図である。 図9(A)はキャリブレーション対象の時間応答特性、図9(B)と図9(C)はEQフィルタ係数の時間応答特性の例をそれぞれ表す図である。 図10は基地局装置における動作例を表すフローチャートである。 図11は主信号、CAL信号、FB信号の関係例を表す図である。 図12は主信号、CAL信号、FB信号の関係例を表す図である。 図13はEQフィルタ係数生成部の構成例を表す図である。 図14は基地局装置における動作例を表すフローチャートである。 図15は端末装置の構成例を表す図である。 図16は無線通信装置の構成例を表す図である。
以下、本実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本明細書における課題及び実施例は一例であり、本願の権利範囲を限定するものではない。そして、各実施の形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、本明細書で使用している用語や記載した技術的内容は、通信に関する規格として仕様書に記載された用語や技術的内容が適宜用いられてもよい。
[第1の実施の形態]
<無線通信システムの構成例>
図1は、本第1の実施の形態における無線通信システム10の構成例を表す図である。無線通信システム10は、基地局装置(以下、「基地局」と称する場合がある。)100と、端末装置(以下、「端末」と称する場合がある。)200−1,200−2とを備える。
基地局100は、例えば、端末200−1,200−2と無線通信を行う無線通信装置である。基地局100は、サービス提供可能範囲(又は通信可能範囲、或いはセル範囲)に在圏する端末200−1,200−2と無線通信を行うことで、端末200−1,200−2に対して種々のサービスを提供する。
端末200−1,200−2は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、ゲーム装置などの無線通信装置である。端末200−1,200−2は、基地局100と無線通信を行い、基地局100を介して、様々なサービスの提供を受けることが可能である。提供サービスとしては、例えば、通話サービスやWeb閲覧サービスなどがある。
なお、図1の例では、1つの基地局100に対して2台の端末200−1,200−2が無線通信を行っている例を示しているが、1つの基地局100と無線通信を行う端末200−1,200−2の台数は、1台でもよいし、3台以上あってもよい。
また、以下においては、例えば、端末200−1,200−2を端末200と称する場合がある。
<基地局装置の構成例>
図2は、基地局100の構成例を表す図である。
図2に示すように、基地局100は、BBU(Base Band Unit)110と、RRH(Remote Radio Head)120、及びアンテナ140−1,140−2を備える。
BBU110とRRH120とは、例えば、数m〜数km程度離れていてもよい。BBU110をREC(Radio Equipment Controller)、RRH120をRE(Radio Equipment)と称する場合もある。
BBU110は、NWサーバなどから送信されたパケットデータを受信し、受信したパケットデータから端末200宛のデータを抽出する。そして、BBU110は、抽出したデータに対して誤り訂正符号化処理や変調処理などを施す。BBU110は、例えば、誤り訂正符号化処理後のデータに対して、所定周波数帯域内の所定周波数(例えば、ベースバンド帯域の周波数)で変調した送信信号(又はベースバンド信号)を生成する。送信信号には、例えば、I(In-phase)成分とQ(Quadrature)成分とが含まれる。BBU110は、生成した送信信号をRRH120へ送信する。図2に示す例では、BBU110は、2つの送信信号を送信する例を示している。
なお、以下では、BBU110において変調処理に用いる所定周波数帯域のことを、例えば、ベースバンド帯域と称する場合がある。BBU110は、例えば、ベースバンド帯域内の周波数を用いてデータを変調する。そのため、変調後の送信信号は、ベースバンド帯域の周波数を有する信号となる。
RRH120は、BBU110から送信されたベースバンド信号を受信し、受信したベースバンド信号に対して、周波数変換処理などを施して、無線帯域(又は送信周波数帯域)の周波数を有する無線信号へ変換する(アップコンバート)。RRH120は、無線信号を各アンテナ140−1,140−2へ出力する。
アンテナ140−1,140−2は、RRH120から出力された無線信号を端末200へ送信する。
図2に示すように、RRH120は、イコライザー(EQ(Equalizer)。以下、「EQ」と称する場合がある。)121−1、121−2、キャリブレーション信号生成部(又はCAL(Calibration)信号生成部。以下、「CAL信号生成部」と称する場合がある。)生成部122−1,122−2、加算部123−1,123−2を備える。また、RRH120は、D/A変換部124−1,124−2、局部発信器125−1,125−2、ミキサ126−1,126−2、増幅器127−1,127−2、カプラ129−1,129−2、BPF(Band Pass Filter)130−1,130−2を備える。さらに、RRH120は、スイッチ131、A/D(Analogue to Digital)変換部132、EQフィルタ係数生成部133、局部発振器136、ミキサ137を備える。
なお、局部発信器125−1,125−2とミキサ126−1,126−2、及び増幅器127−1,127−2は、例えば、いずれもアナログ素子であって、この部分を、アナログ部128−1,128−2と称する場合がある。
図2に示すRRH120は、2つの送信信号に対する処理を行い、2本のアンテナ140−1,140−2から送信信号(又は無線信号)を送信する例を表している。例えば、RRH120は、3本以上のアンテナを備え、3つ以上の送信信号に対する処理を行うようにしてもよい。この場合、アンテナ毎に、EQ、CAL信号生成部、加算部、D/A変換部、アナログ部、カプラ、BPFを備える。
また、図2において、上側の送信信号に対する処理ブロック系(EQ121−1からBPF130−1まで)と、下側の送信信号に対する処理ブロック系(EQ121−2からBPF130−2まで)は同一構成である。以下では、上側の処理ブロックについて説明する。
EQ121−1は、例えば、BBU110から出力された送信信号に対して、EQフィルタ係数生成部133から出力されたEQ係数に基づいて、送信信号の位相を補正する。EQ121−1は、例えば、位相補正部(又は位相補正回路)である。EQ121−1は、補正後の送信信号を加算部123−1へ出力する。
CAL信号生成部122−1は、BBU110においてベースバンド帯域の周波数で変調された送信信号(又は主信号)に対して、ベースバンド帯域外の周波数を有する2つのキャリブレーション信号(以下、「CAL信号」と称する場合がある。)を生成する。例えば、一方のCAL信号はベースバンド帯域の最大周波数よりも高周波数の信号であり、他方のCAL信号はベースバンド帯域の最小周波数よりも低周波数の信号である。CAL信号は、例えば、位相補正用信号として用いられる。詳細については後述する。CAL信号生成部122−1は、生成した2つのCAL信号を加算部123−1へ出力する。
加算部123−1は、EQ121−1から出力された送信信号と、CAL信号生成部122−1から出力された2つのCAL信号とを加算する。加算部123−1は、加算後の送信信号をD/A変換部124−1へ出力する。
D/A変換部124−1は、デジタル信号である加算後の送信信号を、アナログ信号へ変換する。D/A変換部124−1は、アナログ変換後の送信信号をミキサ126−1へ出力する。
局部発振器125−1は、例えば、所定周波数の発振信号を生成し、生成した発振信号を乗算部126−1へ出力する。
ミキサ126−1は、例えば、混合器であって、アナログ変換後の送信信号に対して、局部発振器125−1から出力された発振信号を乗算することで、D/A変換部124−1で処理可能なIF(Intermediate Frequency)帯域の送信信号を、無線帯域(又はRF(Radio Frequency)帯域)の無線信号(又はRF信号)へ変換(アップコンバート)する。ミキサ126−1は、無線信号を増幅器127−1へ出力する。
増幅器127−1は、無線信号を増幅し、増幅した無線信号をカプラ129−1へ出力する。
カプラ129−1は、例えば、分岐回路であって、増幅した無線信号を分岐して、BPF130−1とスイッチ131へ出力する。
BPF130−1は、例えば、フィルタ回路であって、ある周波数帯域の信号を通過させ、それ以外の帯域の信号を追加させないようにすることで、無線信号に含まれる不要周波数成分を除去する。本第1の実施の形態では、CAL信号がベースバンド帯域外の周波数を有する信号となっている。BPF130−1は、CAL信号の周波数成分を除去することで、無線信号の中からCAL信号を除去することができる。BPF130−1は、CAL信号を除去した無線信号をアンテナ140−1へ出力する。
スイッチ131は、例えば、切り替え処理によって、カプラ129−1から出力された無線信号をA/D変換部132へ出力したり、カプラ129−2から出力された無線信号をA/D変換部132へ出力したりする。スイッチ131は、複数ある送信信号に対する処理ブロック系(図2では上側の処理ブロック系又は下側の処理ブロック系)で変換された無線信号のうちいずれかを、A/D変換部132を経由して、EQフィルタ係数生成部133へ出力する。これにより、RRH120では、複数の送信信号のうちいずれかの送信信号に対して、キャリブレーション処理を行わせることが可能となる。
ミキサ137は、例えば、混合器であって、無線信号に対して、局部発振器136から出力された発振信号を乗算することで、RF帯域の無線信号を、A/D変換部132で処理可能なIF帯域のアナログ信号へ変換(ダウンコンバート)する。
A/D変換部132は、ミキサ137から出力された、アナログ信号をデジタル信号へ変換する。A/D変換部132は、変換後のデジタル信号を、フィードバック信号(FB(Feed Back)信号。以下、「FB信号」と称する場合がある。)として、EQフィルタ係数生成部133へ出力する。
EQフィルタ係数生成部133は、例えば、CAL信号生成部122−1から出力されたCAL信号と、A/D変換部132から出力されたFB信号とを利用して、送信信号の所定周波数帯域内における中心周波数の位相を推定する。そして、EQフィルタ係数生成部133は、推定した位相に基づいて、推定した位相に対応するEQフィルタ係数を生成する。例えば、EQフィルタ係数は位相補正係数であって、EQフィルタ係数生成部133は、位相補正係数を生成する位相補正係数生成部でもある。EQ121−1では、EQフィルタ係数を、送信信号に対する位相補正に利用する。EQフィルタ係数の生成処理については動作例で説明する。
図2において、EQ121−1,121−2、CAL信号生成部122−1,122−2、加算部123−1,123−2、及びEQフィルタ係数生成部133は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)により、各機能を実行することが可能である。ただし、FPGAに代えて、DSP(Digital Signal Processor)や、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)などのコントローラやプロセッサであってもよい。
<送信信号とCAL信号、FB信号との関係>
図3は、基地局100の構成例を示し、送信信号、CAL信号、FB信号の関係例を表す図である。図3では、図2に示す基地局100の構成例の一部を示し、EQ121−1を、EQ121、CAL信号生成部122−1をCAL信号生成部122、加算部123−1を、加算部123とそれぞれ表している。また、アナログ部128−1を、キャリブレーション対象135とし、カプラ129−1をカプラ129、BPF130−1をBPF130とそれぞれ表している。ただし、キャリブレーション対象135としては、図2のD/A変換部124−1が含まれてもよい。
なお、図3においては、図2に示す基地局100の一部のブロック(例えば、スイッチ131やA/D変換部132)は示されていない。また、図3に示す各信号の例は、各信号の位相特性(縦軸は位相(p)、横軸は周波数(f))の例を表している。
図3に示すように、EQ121に入力される送信信号は、ベースバンド帯域内の周波数成分を有している。一方、CAL信号生成部122は、ベースバンド帯域外の周波数を有する4つのCAL信号を生成する。第1の実施の形態では、各CAL信号は、CW(Continuous Wave)波(又は無変調連続波)となっている。なお、送信信号は、CAL信号との比較においては主信号と称する場合がある。
図4(A)は、CAL信号の位相特性の例を表す図である。図4(A)では、主信号の周波数帯域(又はベースバンド帯域。以下では、「信号帯域」と称する場合がある。)のうち中心周波数を「0」としている。実際には、主信号は、例えば、「0」ではないある周波数を中心とする信号帯域を有している。
図4(A)に示すように、CAL信号生成部122は、主信号の信号帯域に対して、低周波数側にある2つのCAL信号と、高周波数側にある2つのCAL信号の4つのCAL信号を生成する。低周波数側にある2つのCAL信号L2,L1は、主信号の信号帯域の中心周波数を「0」としたとき、fL2とfL1の周波数をそれぞれ有している。他方、高周波数側にある2つのCAL信号H2,H1は、主信号の信号帯域の中心周波数を「0」としたとき、fH2とfH1の周波数をそれぞれ有している。
図4(B)は、CAL信号生成部122の構成例を表す図である。
CAL信号生成部122は、信号生成回路1221と変調処理回路1222とを備える。信号生成回路1221は、例えば、一定出力レベルの信号を生成する。変調処理回路1222は、例えば、信号生成回路1221から出力された信号をある周波数で変調することで、その周波数成分を有するCAL信号を生成する。従って、変調処理回路1222は、fL2、fL1、fH2、fH1の各周波数で信号生成回路1221からの信号を各々変調することで、fL2、fL1、fH2、fH1の各周波数を有する4つのCAL信号を生成することが可能となる。
図3に戻り、加算部123は、送信信号とCAL信号とを加算することで、CAL信号と主信号とがキャリブレーション対象となり得る。これらの信号は無線信号に変換された後、BPF130により、CAL信号成分が除去され、主信号成分を含む無線信号が送信される。
EQフィルタ係数生成部133では、キャリブレーション信号をREF(Reference)信号、カプラ129から分岐された無線信号をFB信号とし、REF信号とFB信号とに基づいてEQ係数を生成する。
<EQフィルタ係数生成部の構成例>
図5は、EQフィルタ係数生成部133の構成例を表す図である。
EQフィルタ係数生成部133は、相関演算部1331、位相演算部1332、位相推定部1333、及びEQフィルタ係数設計部1334を備える。
相関演算部1331は、REF信号とFB信号を利用して相関演算を行い、相関演算結果C(fL2)、C(fL1)、C(fH2)、C(fH1)を出力する。相関演算部1331は、例えば、以下の式を用いて、相関演算結果C(fL2)、C(fL1)、C(fH2)、C(fH1)をそれぞれ計算する。
Figure 2019114961
Figure 2019114961
Figure 2019114961
Figure 2019114961
なお、式(1)から式(4)において、tはサンプル番号を表す。また、式(1)において、c_FL2(t)は、REF信号のうち、fL2の周波数を有するCAL信号を表し、式(2)において、c_FL1(t)は、fL1の周波数を有するCAL信号を表す。また、式(3)において、c_FH2(t)は、REF信号のうち、fH2の周波数を有するCAL信号を表し、式(4)において、c_FH1(t)は、fH1の周波数を有するCAL信号を表す。
図6(A)と図6(B)は、相関演算結果C(fL2)、C(fL1)、C(fH2)、C(fH1)の位相特性の例を表す図である。図6(A)において横軸は周波数、縦軸は位相を表す。式(1)から式(4)に示す相関演算を行うことで、例えば、位相特性を表す図面上の各点が計算されることになる。
例えば、相関演算部1331は、内部メモリに式(1)から式(4)を記憶し、処理の際に式(1)から式(4)を読み出して、REF信号とFB信号とを式(1)から式(4)に代入することで、相関演算結果C(fL2)、C(fL1)、C(fH2)、C(fH1)を得る。
図5に戻り、位相演算部1332は、相関演算結果C(fL2)、C(fL1)、C(fH2)、C(fH1)を用いて、4点それぞれの位相pL2、pL1、pH2、pH1を演算する。
例えば、図6(B)に示すように、位相特性を表す図面上では、各点C(fL2)、C(fL1)、C(fH2)、C(fH1)における各位相pL2、pL1、pH2、pH1をそれぞれ求める。
位相演算部1332は、例えば、以下の式を用いて位相pL2、pL1、pH2、pH1を計算する。
Figure 2019114961
Figure 2019114961
Figure 2019114961
Figure 2019114961
例えば、位相演算部1332は、内部メモリに式(5)から式(8)を記憶し、処理の際に内部メモリから式(5)から式(8)を読み出す。そして、位相演算部1332は、相関演算結果C(fL2)、C(fL1)、C(fH2)、C(fH1)を式(5)から式(8)にそれぞれ代入することで、位相pL2、pL1、pH2、pH1を得る。
図5に戻り、位相推定部1333は、第1推定を行い、次に第2推定を行う。位相推定部1333は、最終的には、主信号の信号帯域の中心周波数における位相を推定する。最初に第1推定について説明する。
<1.第1推定>
図6(B)は第1推定の計算例を表す図である。第1推定においては、位相推定部1333は、低周波数側の2点(C(fL2)、C(fL1))を用いて位相の傾きを計算し、高周波数側の2点(C(fH2)、C(fH1))を用いて位相の傾きを計算する。そして、位相推定部1333は、計算した各傾きから、位相特性の傾きgを計算する。位相推定部1333は、以下の式を用いて、傾きgを計算する。
Figure 2019114961
ここで、pΔLは、C(fL2)とC(fL1)との間の位相変動量を表し、以下の式で表される。
Figure 2019114961
また、pΔHは、C(fH1)とC(fH2)との間の位相変動量を表し、以下の式で表される。
Figure 2019114961
さらに、fΔLは、C(fL2)とC(fL1)との間の周波数差を表し、以下の式で表される。
Figure 2019114961
さらに、fΔHは、C(fH1)とC(fH2)との間の周波数差を表し、以下の式で表される。
Figure 2019114961
式(9)から式(13)、及び図6(B)に示すように、2つの高周波数側のCAL信号に対応する2つの相関演算結果(C(fH1)とC(fH2))に対し、2つの演算結果の周波数差に対する位相変動量(又は位相差)が高周波数側の傾きとなる。また、2つの低周波数側のCAL信号に対応する2つの相関演算結果に対し、2つの演算結果の周波数差に対する位相変動量(又は位相差)が低周波数側の傾きとなる。そして、傾きgは、高周波数側の傾きと低周波数側の傾きの平均値となっている。
例えば、位相推定部1333は、以下の処理を行う。すなわち、位相推定部1333は、内部メモリに記憶された式(9)から式(13)を読み出す。また、位相推定部1333は、位相演算部1332から位相pL2、pL1、pH2、pH1を受け取る。さらに、位相推定部1333は、CAL信号生成部122からREF信号とともに、各REF信号の周波数fL2、fL1、fH2、fH1を受け取る。位相推定部1333は、受け取った位相pL2、pL1、pH2、pH1と、周波数fL2、fL1、fH2、fH1とを、式(9)から式(13)に代入することで、傾きgを得る。
ただし、この傾きgは、式(9)から明らかなように、高周波数側の2点の傾きと低周波数側の2点の傾きの平均をとっている。従って、傾きg自体は、例えば、正確な傾きを表しているわけではない。しかし、ここで計算された傾きgは、正確な傾きに対して一定の範囲内にあり、少なくとも、傾きの方向(例えば図6(B)で右下がりの方向か、右上がりの方向か、いずれの方向か)は正確な傾きの方向に一致している。
位相推定部1333では、次の第2推定によって、低周波数端(C(fL2))と高周波数端(C(fH2))の2点間の位相の傾きを計算し、傾きgに最も近い傾きgnewを求める。そして、位相推定部1333は、求めた傾きgnewを利用して、中心周波数の位相p IQを求めるようにしている。
<2.第2推定>
図7(A)は第2推定の計算例を表す図である。
位相推定部1333は、最初に、低周波数端(C(fL2))と高周波数端(C(fH2))の2点間の位相変動角を求める。位相推定部1333は、例えば、以下の式を用いて位相変動角pL2⇒H2を求める。
Figure 2019114961
次に、位相推定部1333は、低周波数端(C(fL2))と高周波数端(C(fH2))の2点間の傾きgnewを求める。
ここで、C(fL2)とC(fH2)は、180°(度)以上回転している可能性がある。
図7(B)は、C(fH2)に対して、C(fL2)が「+210°」回転している場合のCAL信号のコンスタレーションの例を表す図である。図7(B)に示すように、C(fL2)がC(fH2)に対して「+210°」回転している場合、C(fL2)がC(fH2)に対して「−150°」回転している場合も考えられる。
図8は、「+210°」回転している場合と、「−150°」回転している場合の位相特性の例を表す図である。図8に示すように、「+210°」回転している場合は、右下がりの傾きとなり、「−150°」回転している場合は、右上がりの傾きとなる。
位相推定部1333では、C(fL2)とC(fH2)との間の2点間の傾きを計算する際に、2点(C(fL2)とC(fH2))間で「+180°」以上回転していることを考慮して、2つの傾きを計算する。そして、位相推定部1333は、計算した2つの傾きのうち、第1推定で推定した傾きgに最も近い傾きを、2点位相の傾きとして計算する。ただし、計算の際には、位相推定部1333は、以下の式を利用して、3点の傾きgnewを計算し、傾きgに最も近いgnewを候補を選択し、選択した候補を、2点位相の傾きgnewとしている。
Figure 2019114961
例えば、「+210°」回転している場合、位相推定部1333は、gnew=+210,+570,−150の3つの傾きを算出する。位相推定部1333は、この3つのgnewの中から、傾きgに最も近い候補を選択する。この場合、位相推定部1333は、傾きgに最も近いものとして、gnew=+210を選択する。第1推定で計算した傾きgは、上述したように、正確ではないものの、正解値に対して一定範囲内にあり、その傾きの方向が正解値と合致しているからである。また、例えば、「−150°」回転している場合、位相推定部1333は、gnew=−150,+210,−510の3つの傾きを算出し、傾きgに最も近い候補、例えば、gnew=−150を選択する。
次に、位相推定部1333は、推定した傾きgnewに基づいて、中心周波数の位相p IQを算出する。例えば、位相推定部1333は、以下の式(16)又は式(17)を用いる。
Figure 2019114961
Figure 2019114961
例えば、位相推定部1333は、内部メモリに式(14)から式(17)を記憶し、処理の際に読み出して、位相演算部1332から受け取ったpL2やpH2、CAL信号生成部122から受け取ったREF信号の周波数fL2やfH2を、これらの式に代入する。この際、位相推定部1333は、3点の傾きgnewのうち、傾きgに最も近い候補を選択する。位相推定部1333は、選択した傾きgnewと、算出した中心周波数の位相p IQとをEQフィルタ係数設計部1334へ出力する。
以上が第1推定と第2推定の処理の例である。
図5に戻り、EQフィルタ係数設計部1334は、傾きgnewと位相p IQとに基づいて、EQフィルタ係数e(s)(s=−8,−7,…,0,…,6,7(16tapの場合))を生成する。
EQフィルタ係数設計部1334は、例えば、以下の式を用いて、傾きgnewからサンプリング周波数fあたりの遅延時間t[sample]を算出する。
Figure 2019114961
式(17)において、サンプリング周波数fsは、例えば、RRH120に入力される際の送信信号についてのサンプリング周波数である。
そして、EQフィルタ係数設計部1334は、例えば、以下の式を用いて、遅延tと位相p IQとをキャンセルするEQフィルタ係数e(s)を算出する。
Figure 2019114961
ここで、EQフィルタ係数e(s)の設計方法について説明する。
図9(A)は、キャリブレーション対象135の入力tに対する出力h(t)の時間応答特性の例を表す図である。図9(A)では、遅延をD、位相をPとして表されている。式(18)により遅延時間tが算出され、位相推定部1333により位相p IQが算出されたため、遅延D=t、P=p IQとして、図9(A)に示す時間応答特性を得ることができる。
この場合、EQフィルタ係数設計部1334では、例えば、図9(B)で示す時間応答特性を持つEQフィルタ係数e(t)を生成すればよい。
ただし、図9(B)で示す時間応答特性を離散時間フィルタで実現するために、EQフィルタ係数設計部1334では、例えば、図9(C)で示すsinc関数(sinc(t)=sin(t)/t)を利用して、EQフィルタ係数e(t)を生成する。図9(C)で示すEQフィルタ係数e(t)の入力tを所定タップ数sとしたものが、式(19)で示すEQフィルタ係数e(s)となる。
例えば、EQフィルタ係数設計部1334は、内部メモリに式(18)と式(19)とを記憶し、処理の際に内部メモリから式(18)と式(19)を読み出して、遅延tや位相p IQを、式(18)と式(19)に代入する。これにより、例えば、EQフィルタ係数設計部1334はEQフィルタ係数e(s)を生成する。
図2に戻り、EQフィルタ係数設定部1334は、生成したEQフィルタ係数e(s)をEQ121へ出力する。EQ121は、このEQフィルタ係数e(s)を利用して、送信信号の位相を補正する。これにより、例えば、図9(A)で示す送信信号h(t)に対して、キャンセル信号e(t)により、D=0となる送信信号h(t)を得ることが可能となる。
<動作例>
次に動作例について説明する。図10は、基地局100における動作例を表すフローチャートである。
基地局100は、キャリブレーション処理を開始すると(S10)、送信信号にキャリブレーション信号を付加して送信する(S11)。例えば、加算部123−1は、CAL信号生成部122−1から受け取ったCAL信号を、送信信号に付加(又は加算)して、D/A変換部124−1へ出力する。
次に、基地局100は、受信信号(FB信号)を受信する(S12)。例えば、EQフィルタ係数生成部133は、カプラ129−1などを介して、FB信号を受信する。
次に、基地局100は、REF信号とFB信号との相関演算を行い、送信信号の中心周波数に対する位相差を算出する(S13)。例えば、EQフィルタ係数生成部133では以下の処理を行う。すなわち、相関演算部1331は、式(1)から式(4)を利用して、相関演算結果C(fL2)、C(fL1)、C(fH2)、C(fH1)を算出する。そして、位相演算部1332は、相関演算結果C(fL2)、C(fL1)、C(fH2)、C(fH1)を、式(5)から式(8)に代入することで、位相pL2、pL1、pH2、pH1を算出する。これらの位相pL2、pL1、pH2、pH1は、例えば、図6(B)に示すように、中心周波数に対する位相差を表している。
図10に戻り、次に、基地局100は、位相差から、送信信号の中心周波数における位相と遅延(又は傾き)とを算出する(S14)。例えば、位相推定部1333は、式(9)から式(13)を利用して第1推定を行い、式(14)から式(17)を利用して第2推定を行うことで、位相p IQと傾きgnewを算出する。
次に、基地局100は、中心周波数の位相と遅延から、送信信号の位相を補正するEQフィルタ係数を算出する(S15)。例えば、EQフィルタ係数生成部133は、式(18)と式(19)を利用して、位相p IQと傾きgnewとから、EQフィルタ係数e(s)を算出する。
次に、基地局100は、EQフィルタ係数e(s)を、EQ121に適用する(S16)。
そして、基地局100は、キャリブレーション処理を終了する(S17)。
このように、本第1の実施の形態においては、基地局100は、送信信号の周波数帯域外の周波数であって、高周波数側と低周波数側のCAL信号を利用して、送信信号の中心周波数における位相p IQを推定している(例えば図10のS14)。そして、基地局100は、推定した位相p IQに基づいて、送信信号の位相を補正するEQフィルタ係数e(s)を算出する(例えば図10のS15)。
この場合、基地局100では、送信信号の周波数帯域を挟んで、高周波数側のCAL信号と低周波数側のCAL信号とを利用して、送信信号の中心周波数における位相p IQを推定している。このため、このような信号を利用しないで位相を推定した場合と比較して、中心周波数の位相p IQの精度は高い。よって、基地局100では、キャリブレーションの精度を向上させることが可能となる。
例えば、基地局100においては、主信号を劣化させない程度にCAL信号の信号レベルを微弱にして、キャリブレーションを行う場合もある。しかし、CAL信号の信号レベルを微弱にすると、CAL信号の検出に時間がかかり、キャリブレーションの収束に時間がかかる場合がある。しかし、本第1の実施の形態では、CAL信号の信号レベルを微弱にすることなく、キャリブレーションを行うことが可能であるため、その信号レベルを微弱にする場合と比較して、位相補正の収束時間を早めることが可能となる。
また、例えば、基地局100において、送信信号をTDD方式により送信し、UL方向とDL方向のギャップ区間にCAL信号を挿入して、キャリブレーションを行う場合もある。しかし、この場合、FDD方式ではCAL信号を用いることができず、キャリブレーションを行うことができない場合がある。本第1の実施の形態では、TDD方式やFDD方式に関係なく、CAL信号を送信信号に付加して、キャリブレーションを行うことができる。
さらに、本第1の実施の形態では、BPF130により、データ信号の周波数帯域外にあるCAL信号が除去されるため、CAL信号が端末200へ送信されることもない。
さらに、本第1の実施の形態では、基地局100では、RRH120でCAL信号を生成して、キャリブレーションを行っている。従って、基地局100では、CAL信号をBBU110へフィードバックさせたり、FB信号をBBU110へフィードバックさせたりすることがない。従って、基地局100では、BBU110側でキャリブレーションを行わせる場合と比較して、CAL信号やFB信号をBBU110側へ出力させるための回路を持たせることがないため、複雑な処理を行わせないようにすることができる。
なお、上述した例では、基地局100では、高周波数側に2つ、低周波数側に2つのCAL信号を利用して、キャリブレーションを行う例について説明した。例えば、基地局100では、高周波数側に1つ、低周波数側に1つのCAL信号を利用して、キャリブレーションを行ってもよい。
図11は、かかる場合のCAL信号、FB信号、送信信号の関係例を表す図である。この場合、位相推定部1333では、第1推定で傾きgを算出することなく、式(15)を利用して3つの傾きgnewを算出し、任意の方法で、1つの候補を選択する。そして、位相推定部1333は、選択した傾きgnewを利用して、中心周波数の位相p IQを算出する。
[第2の実施の形態]
図12は、第2の実施の形態における送信信号(又は主信号)、CAL信号、FB信号の関係例を表す図である。基地局100の構成例は、第1の実施の形態と同様に図2で示され、図12では、図3と同様に、その一部が明示されている。
第1の実施の形態では、CW波のCAL信号を利用してキャリブレーションが行われる例を説明した。本第2の実施の形態では、CW波に代えて、変調波とする例である。
CW波は、例えば、特定の周波数成分を有する信号波である。一方、変調波は、例えば、複数の周波数成分を有する信号波である。例えば、図4(B)の変調処理回路1222において、信号生成回路1221の出力信号に対して、ある特定の周波数で変調処理を施して生成される信号がCW波となり得る。一方、例えば、変調処理回路1222において、出力信号に対し、複数の周波数で変調処理を施して生成される複数の信号(或いは複数の周波数成分を有する1つの信号)が変調波となり得る。
図12に示すように、本第2の実施の形態においては、CAL信号生成部122において、ベースバンド帯域よりも高周波数帯域に含まれる複数の周波数を有する変調波と、ベースバンド帯域よりも低周波数帯域に含まれる複数の周波数を有する変調波の2つの変調波を、CAL信号として生成する。
加算部123では、CAL信号と送信信号(主信号)とを加算し、カプラ129は、FB信号として周波数変換後の送信信号をEQフィルタ係数生成部133へフィードバックする。EQフィルタ係数生成部133では、CAL信号(REF信号)とFB信号とに基づいて、EQフィルタ係数を生成する。
図13は、EQフィルタ係数生成部133の構成例を表す図である。なお、図3に各信号の特性を示しているが、FFT1335−1,1335−2前の信号は、横軸が周波数(f)、縦軸が位相(p)の位相特性を表す。また、FFT1335−1,1335−2から、IFFT1338までの信号は、横軸が周波数(f)、縦軸が位相(p)又は振幅(a)における特性を表している。
EQフィルタ係数生成部133は、FFT(Fast Fourier Transform)処理部1335−1,1335−2、除算処理部1336、補間処理部1337、及びIFFT(Inverse FFT)処理部1338を備える。
FFT処理部1335−1は、REF信号に対して、フーリエ変換処理を施すことで、時間軸方向のREF信号d(t)を周波数軸方向のREF信号D(f)へ変換する。FFT処理部1335−1は、例えば、以下の式(20)を用いて、REF信号D(f)を得る。
Figure 2019114961
ただし、Nは、REF信号d(t)のサンプル数を表す。
また、FFT処理部1335−2は、FB信号に対してフーリエ変換処理を施すことで、時間軸方向のFB信号x(t)を周波数軸方向のFB信号X(f)へ変換する。FFT処理部1335−2は、例えば、以下の式(21)を用いて、FB信号X(f)を得る。
Figure 2019114961
ただし、Nは、FB信号x(t)のサンプル数を表す。
FFT処理部1335−1,1335−2は、例えば、内部メモリに記憶された式(20)と式(21)とを読み出して、入力されたREF信号d(t)やFB信号x(t)を代入することで、REF信号D(f)とFB信号X(f)とを夫々得ることが可能である。
除算処理部1336は、REF信号D(f)をFB信号X(f)で除算する。除算処理部1336は、例えば、以下の式(22)を用いて、除算処理を行う。
Figure 2019114961
式(22)において、CAL信号の高周波数側の最大周波数をf0、最小周波数をf1、低周波数側の最大周波数をf2、最小周波数をf3としている。除算により、除算処理部1336は、例えば、FB信号に対して、逆特性の信号C(f)を生成する。
例えば、除算処理部1336は、内部メモリに記憶した式(22)を読み出して、REF信号D(f)とFB信号X(f)とを式(22)に代入することで、逆特性の信号C(f)を生成する。
補間処理部1337は、信号C(f)に対して、補間処理によって、周波数f1からf2までの位相(逆特性)を補間する。補間処理部1337は、例えば、以下の式(23)を利用して補間した補間信号C’(f)を得る。
Figure 2019114961
式(23)において、fはサンプル周波数(f1≦f≦f2)、αは、f0≦fi−α≦f1、かつ、f2≦fi−α≦f3を満たす定数をそれぞれ表す。なお、式(23)は、最小二乗法による直線補間の補間式を表している。補間処理部1337では、式(23)以外の公知の方法を用いて、補間処理を行ってもよい。
f1からf2の間には、例えば、送信信号の中心周波数が含まれる。従って、補間処理部1337は、補間処理によって、例えば、送信信号の中心周波数を含む周波数区間において、FB信号に対し、逆特性の位相を算出している。
例えば、補間処理部1337は、内部メモリに記憶した式(23)を読み出して、逆特性の信号C(f)やサンプル周波数fや、定数αなどを式(23)に代入することで、補間信号C’(f)を得る。
図13に戻り、IFFT処理部1338は、補間信号C’(f)に対して逆フーリエ変換処理を施し、周波数軸方向の補間信号C’(f)を、時間軸方向の信号c(t)へ変換する。IFFT処理部1338は、例えば、以下の式(24)を用いて逆フーリエ変換処理を行う。
Figure 2019114961
例えば、IFFT処理部1338は、内部メモリに記憶した式(24)を読み出して、補間信号C’(f)を式(21)に代入することで、信号c(t)を得る。
EQフィルタ係数生成部133は、この時間軸方向へ変換した信号c(t)を、EQフィルタ係数としてEQ121へ出力する。信号c(t)には、例えば、送信信号の中心周波数の位相が含まれ、しかも、CAL信号(さらに、送信信号)に対して逆特性の信号となっている。従って、EQ121では、この逆特性の信号を用いて送信信号の位相を補正することが可能となる。
図14は、基地局100における動作例を表すフローチャートである。
基地局100は、キャリブレーションを開始すると(S20)、送信信号にキャリブレーション信号を付加して送信し、FB信号を得る(S21,S22)。
次に、基地局100は、REF信号とFB信号とをFFT処理し、キャリブレーション信号帯域での逆特性の位相特性を算出する(S23)。例えば、EQフィルタ係数生成部133では以下の処理を行う。すなわち、FFT処理部1335−1は、式(20)を用いて、REF信号d(t)に対してFFT処理を行い、FFT処理部1335−2は、式(21)を用いて、FB信号x(t)に対してFFT処理を行う。そして、除算処理部1336は、式(22)を利用して、FFT後のREF信号D(f)を、FFT後のFB信号x(t)で除算して、逆特性の信号C(f)を得る。
次に、基地局100は、補間処理を行い、送信信号帯域内の位相を推定する(S24)。例えば、補間処理部1337は、式(23)を利用して、逆特性の信号C(f)に対して、最小二乗法による直線補間などの補間処理を施し、送信信号の中心周波数を含む周波数区間(又は送信信号帯域)において、信号C(f)の位相を推定する。
次に、基地局100は、IFFT処理を行い、EQフィルタ係数c(t)を算出する(S25)。例えば、IFFT処理部1338は、式(24)を利用して、補間後の信号C’(f)に対して逆フーリエ変換処理を行い、EQフィルタ係数c(t)を得る。
次に、基地局100は、EQフィルタ係数c(t)をEQ121に適用する(S26)。
そして、基地局100は、キャリブレーションを終了する(S27)。
このように、本第2の実施の形態では、基地局100は、送信信号の信号帯域に対して、高周波数側のCAL信号と、低周波数側のCAL信号とを用いて、除算処理と補間処理により、送信信号の中心周波数における逆特性の位相を推定している(例えば、図14のS24)。従って、基地局100では、第1の実施の形態と同様に、高周波数側のCAL信号と低周波数側のCAL信号とで、その間にある送信信号の中心周波数の位相を精度よく、推定することが可能となる。従って、基地局100では、キャリブレーションの精度を向上させることが可能となる。
また、キャリブレーションは、RRH120で行われるため、CAL信号をBBU110へフィードバックさせたり、FB信号をBBU110へフィードバックさせたりすることがない。従って、本第2の実施の形態においても、BBU110側でキャリブレーションが行われる場合と比較して、本基地局100では、複雑な処理を行わせないようにすることができる。
[その他の実施の形態]
第1及び第2の実施の形態では、キャリブレーションが基地局100で行われる例を説明した。例えば、キャリブレーションが端末200で行われてもよい。
図15は、端末200の構成例を表す図である。図2に示す基地局100と比較すると、BBU110がベースバンド処理部210、RRH120が無線処理部220にそれぞれ対応する。
端末200においても、CAL信号生成部122−1,122−2を備え、第1及び第2の実施の形態と同様に、低周波数側のCAL信号と高周波数側のCAL信号を生成する。この場合、CAL信号生成部122−1,122−2は、第1の実施の形態と同様にCW波のCAL信号を生成してもよいし、第2の実施の形態と同様に変調波のCAL信号を生成してもよい。
また、EQフィルタ係数生成部133も、基地局100と同様に、REF信号とFB信号とに基づいて、送信信号の中心周波数における位相を推定するなどして、EQフィルタ係数を算出する。
従って、端末200においても、第1及び第2の実施の形態と同様に、キャリブレーションの精度を向上させ、また、処理の軽減を図ることが可能となる。
上述した第1及び第2の実施の形態においては、RRH120内にCAL信号生成部122やEQフィルタ係数生成部133などが含まれる例について説明した。RRH120だけではなく、無線処理に関する処理を行うブロック内であれば、RRH120以外のブロックに含まれても良い。そのようなブロックの例としては、例えば、端末200と同様に無線処理部がある。
図16は、無線通信装置300の構成例を表す図である。無線通信装置300は、例えば、基地局装置100や端末装置200に対応する。無線通信装置300は、所定周波数帯域の周波数で変調された第1の送信信号に対して周波数変換を行い、送信周波数帯域の周波数を有する第2の送信信号に変換し、変換後の第2の送信信号を送信する。
無線通信装置300は、位相補正部121、加算部122、キャリブレーション信号生成部122、及び位相補正係数生成部133とを備える。なお、位相補正部121は、例えば、第1の実施の形態におけるEQ121に対応する。また、加算部122、キャリブレーション信号生成部122、及び位相補正係数生成部133は、例えば、第1の実施の形態における加算部122、CAL信号生成部122、EQフィルタ係数生成部133にそれぞれ対応する。
キャリブレーション信号生成部122は、第1の送信信号の所定周波数帯域の帯域外にあって所定周波数帯域の最大周波数よりも高周波数の第1のキャリブレーション信号と、所定周波数帯域の最小周波数よりも低周波数の第2のキャリブレーション信号とを生成する。例えば、所定周波数帯域は、ベースバンド帯域であり、送信周波数帯域は、無線帯域(又はRF帯域)である。
可算部122は、第1の送信信号に第1及び第2のキャリブレーション信号を加算する。
位相補正係数生成部133は、第1及び第2のキャリブレーション信号と第2の送信信号とに基づいて、第1の送信信号の所定周波数帯域における中心周波数の位相を推定し、推定した位相に対応する位相補正係数を出力する。
位相補正部122は、位相補正係数に基づいて、第1の送信信号の位相を補正する。
このように、無線通信装置300では、第1の送信信号の信号帯域に対して、高周波数側の第1のキャリブレーション信号と、低周波数側の第2のキャリブレーション信号とを用いて、第1の送信信号の中心周波数における位相を推定している。
従って、無線通信装置300では、高周波数側の第1のキャリブレーション信号と低周波数側の第2のキャリブレーション信号とで、その間にある送信信号の中心周波数の位相を精度よく、推定することが可能となる。従って、無線通信装置300では、キャリブレーションの精度を向上させることが可能となる。
また、無線通信装置300においては、キャリブレーションは、ベースバンド帯域における処理を行うブロックではなく、既に所定周波数帯域の周波数で変調された第1の送信信号に対する処理を行うブロックで行われる。従って、第1及び第2のキャリブレーション信号や第2の送信信号を、ベースバンド帯域における処理を行うブロックへフィードバックさせることがない。従って、本無線通信装置300では、ベースバンド帯域において処理が行われるブロックでキャリブレーションが行われる場合と比較して、処理を複雑にしないようにすることができる。
以上まとめると付記のようになる。
(付記1)
所定周波数帯域の周波数で変調された第1の送信信号に対して、周波数変換を行って、送信周波数帯域の周波数を有する第2の送信信号に変換し、該第2の送信信号を送信する無線通信装置において、
前記所定周波数帯域の帯域外にあって前記所定周波数帯域の最大周波数よりも高周波数の第1のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域の最小周波数よりも低周波数の第2のキャリブレーション信号とを生成するキャリブレーション信号生成部と、
前記第1及び第2のキャリブレーション信号を前記第1の送信信号に加算する加算部と、
前記第1及び第2のキャリブレーション信号と前記第2の送信信号とに基づいて、前記第1の送信信号の前記所定周波数帯域における中心周波数の位相を推定し、推定した前記位相に対応する位相補正係数を出力する位相補正係数生成部と、
前記位相補正係数に基づいて前記第1の送信信号の位相を補正する位相補正部と
を備えることを特徴とする無線通信装置。
(付記2)
前記キャリブレーション信号生成部は、前記所定周波数帯域の最大周波数よりも高い第1の周波数を有する前記第1のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域の最小周波数よりも低い第2の周波数を有する前記第2のキャリブレーション信号とを生成することを特徴とする付記1記載の無線通信装置。
(付記3)
前記キャリブレーション信号生成部は、前記第1及び第2のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域の最大周波数よりも高い第3の周波数を有する第3のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域の最小周波数よりも低い第4の周波数を有する第4のキャリブレーション信号とを生成することを特徴とする付記2記載の無線通信装置。
(付記4)
前記位相補正係数生成部は、前記第1から第4のキャリブレーション信号と、前記第2の送信信号との相関演算によりそれぞれ得られた第1から第4の相関演算結果に基づいて、前記第1の相関演算結果と前記第2の相関演算結果の周波数差に対する位相差を示す傾きを演算し、前記傾きに基づいて、前記第1の送信信号の前記所定周波数帯域における中心周波数の位相を推定することを特徴とする付記3記載の無線通信装置。
(付記5)
前記位相補正係数生成部は、前記第1及び第3のキャリブレーション信号と前記第2の送信信号との相関演算結果をそれぞれ表す第1及び第3の相関演算結果の周波数差に対する位相差を第1の傾きとし、前記第2及び第4のキャリブレーション信号と前記第2の送信信号との相関演算結果を表す第2及び第4の相関演算結果の周波数差に対する位相差を第2の傾きとし、前記第1及び第2の傾きの平均値に基づいて、前記第1の送信信号の前記所定周波数帯域における中心周波数の位相を推定することを特徴とする付記3記載の無線通信装置。
(付記6)
前記位相補正係数生成部は、前記第1の相関演算結果と前記第2の相関演算結果の位相差を、前記第1の相関演算結果と前記第2の相関演算結果の周波数差で除算した値を第3の傾き、該位相差に360度を加算したものを、該周波数差で除算した値を第4の傾き、該位相差を360度で減算したものを、該周波数差で除算した値を第5の傾きとし、前記第3から第5の傾きのうち、前記第1及び第2の傾きの平均値に最も近い傾きを選択し、選択した傾きに基づいて、前記第1の送信信号の前記所定周波数帯域における中心周波数の位相を推定することを特徴とする付記5記載の無線通信装置。
(付記7)
前記位相補正係数生成部は、前記選択した傾きと前記推定した位相とに基づいて、補正係数を生成することを特徴とする付記6記載の無線通信装置。
(付記8)
前記キャリブレーション信号生成部は、前記所定周波数帯域よりも高周波数帯域に含まれる複数の周波数を有する前記第1のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域よりも低周波数帯域に含まれる複数の周波数を有する第2のキャリブレーション信号とを生成することを特徴とする付記1記載の無線通信装置。
(付記9)
前記位相補正係数生成部は、時間軸方向の前記第1及び第2のキャリブレーション信号と前記第2の送信信号とを、高速フーリエ変換処理により、周波数軸方向の前記第1及び第2のキャリブレーション信号と前記送信信号へそれぞれ変換し、変換後の前記第1及び第2のキャリブレーション信号を変換後の前記第2の送信信号で除算して、第1の信号を生成し、前記第1の送信信号の前記所定周波数帯域における中心周波数を含む周波数区間で、前記第1の信号の位相を補間して第2の信号を生成し、前記第2の信号を、逆フーリエ変換処理により、時間軸方向の信号へ変換して、前記位相補正係数を生成することを特徴とする付記8記載の無線通信装置。
(付記10)
更に、無線帯域の周波数を有する前記第2の送信信号を通過させ、前記第1及び第2の周波数をそれぞれ有する前記第1及び第2のキャリブレーション信号を通過させないようにしたバンドパスフィルタを備えることを特徴とする付記2記載の無線通信装置。
(付記11)
前記無線通信装置は、基地局装置又は端末装置であることを特徴とする付記1記載の無線通信装置。
(付記12)
キャリブレーション信号生成部と、位相補正係数部と、位相補正部とを有し、所定周波数帯域の周波数で変調された第1の送信信号に対して、周波数変換を行って、送信周波数帯域の周波数を有する第2の送信信号に変換し、該第2の送信信号を送信する無線通信装置におけるアンテナキャリブレーション方法であって、
前記キャリブレーション信号生成部により、前記所定周波数帯域の帯域外にあって前記所定周波数帯域の最大周波数よりも高周波数の第1のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域の最小周波数よりも低周波数の第2のキャリブレーション信号とを生成し、
前記位相補正係数生成部により、前記第1及び第2のキャリブレーション信号と前記第2の送信信号とに基づいて、前記第1の送信信号の前記所定周波数帯域における中心周波数の位相を推定し、推定した前記位相に対する位相補正係数を出力し、
前記位相補正部により、前記位相補正係数に基づいて前記第1の送信信号の位相を補正する
ことを特徴とするアンテナキャリブレーション方法。
10:無線通信システム 100:基地局装置
110:BBU 120:RRH
121(121−1,121−2):EQ
122(122−1,122−2):CAL信号生成部
123(123−1,123−2):加算部
124(124−1,124−2):D/A変換部
128(128−1,128−2):アナログ部
129(129−1,129−2):カプラ
130(130−1,130−2):BPF
131:スイッチ 132:A/D変換部
133:EQフィルタ係数生成部 1331:相関演算部
1332:位相演算部 1333:位相推定部
1334:EQフィルタ係数設計部 1335−1,1335−2:FFT処理部
1336:除算処理部 1337:補間処理部
1338:IFFT処理部

Claims (7)

  1. 所定周波数帯域の周波数で変調された第1の送信信号に対して、周波数変換を行って、送信周波数帯域の周波数を有する第2の送信信号に変換し、該第2の送信信号を送信する無線通信装置において、
    前記所定周波数帯域の帯域外にあって前記所定周波数帯域の最大周波数よりも高周波数の第1のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域の最小周波数よりも低周波数の第2のキャリブレーション信号とを生成するキャリブレーション信号生成部と、
    前記第1及び第2のキャリブレーション信号を前記第1の送信信号に加算する加算部と、
    前記第1及び第2のキャリブレーション信号と前記第2の送信信号とに基づいて、前記第1の送信信号の前記所定周波数帯域における中心周波数の位相を推定し、推定した前記位相に対応する位相補正係数を出力する位相補正係数生成部と、
    前記位相補正係数に基づいて前記第1の送信信号の位相を補正する位相補正部と
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記キャリブレーション信号生成部は、前記所定周波数帯域の最大周波数よりも高い第1の周波数を有する前記第1のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域の最小周波数よりも低い第2の周波数を有する前記第2のキャリブレーション信号とを生成することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  3. 前記キャリブレーション信号生成部は、前記第1及び第2のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域の最大周波数よりも高い第3の周波数を有する第3のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域の最小周波数よりも低い第4の周波数を有する第4のキャリブレーション信号とを生成することを特徴とする請求項2記載の無線通信装置。
  4. 前記位相補正係数生成部は、前記第1から第4のキャリブレーション信号と、前記第2の送信信号との相関演算によりそれぞれ得られた第1から第4の相関演算結果に基づいて、前記第1の相関演算結果と前記第2の相関演算結果の周波数差に対する位相差を示す傾きを演算し、前記傾きに基づいて、前記第1の送信信号の前記所定周波数帯域における中心周波数の位相を推定することを特徴とする請求項3の無線通信装置。
  5. 前記キャリブレーション信号生成部は、前記所定周波数帯域よりも高周波数帯域に含まれる複数の周波数を有する前記第1のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域よりも低周波数帯域に含まれる複数の周波数を有する第2のキャリブレーション信号とを生成することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  6. 前記位相補正係数生成部は、時間軸方向の前記第1及び第2のキャリブレーション信号と前記第2の送信信号とを、高速フーリエ変換処理により、周波数軸方向の前記第1及び第2のキャリブレーション信号と前記送信信号へそれぞれ変換し、変換後の前記第1及び第2のキャリブレーション信号を変換後の前記第2の送信信号で除算して、第1の信号を生成し、前記第1の送信信号の前記所定周波数帯域における中心周波数を含む周波数区間で、前記第1の信号の位相を補間して第2の信号を生成し、前記第2の信号を、逆フーリエ変換処理により、時間軸方向の信号へ変換して、前記位相補正係数を生成することを特徴とする請求項5記載の無線通信装置。
  7. キャリブレーション信号生成部と、位相補正係数部と、位相補正部とを有し、所定周波数帯域の周波数で変調された第1の送信信号に対して、周波数変換を行って、送信周波数帯域の周波数を有する第2の送信信号に変換し、該第2の送信信号を送信する無線通信装置におけるアンテナキャリブレーション方法であって、
    前記キャリブレーション信号生成部により、前記所定周波数帯域の帯域外にあって前記所定周波数帯域の最大周波数よりも高周波数の第1のキャリブレーション信号と、前記所定周波数帯域の最小周波数よりも低周波数の第2のキャリブレーション信号とを生成し、
    前記位相補正係数生成部により、前記第1及び第2のキャリブレーション信号と前記第2の送信信号とに基づいて、前記第1の送信信号の前記所定周波数帯域における中心周波数の位相を推定し、推定した前記位相に対する位相補正係数を出力し、
    前記位相補正部により、前記位相補正係数に基づいて前記第1の送信信号の位相を補正する
    ことを特徴とするアンテナキャリブレーション方法。
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