JP2010177503A - 金属製ブッシュおよびこれを備えるセラミック製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な量のロウ材を用いた場合でもロウ材のはみ出しを防止し、基板にクラックが発生するのを防止できる給電端子およびこれを備えるウェハ保持体を提供する。
【解決手段】金属製ブッシュ100は、セラミック部材300の止まり穴310に嵌入、固定される金属製ブッシュ100であって、柱体形状に形成され、柱体形状の側面にロウ材溜め用の溝110を有する。これにより、ロウ材500が側面の溝110にトラップされ、セラミック部材300の表面にまで這い上がり、はみ出すことがなくなる。その結果、外観不良を防止し、はみ出したロウ材500の除去作業を不要とすることができる。また、はみ出したロウ材500が固着する基板表面の部分に、熱膨張差によりクラックが発生するのを防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、セラミック部材に嵌入、固定される金属製ブッシュおよびこれを備えるセラミック製品に関する。
従来、基板内部に埋設した電極に端子をロウ付けした静電チャックやヒータ等のセラミック部品が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1記載のセラミック部品は、金属製の給電端子と、この給電端子の一部が収容される穴と内部電極を備えており、給電端子が穴の底面で内部電極にロウ付け固着されている。このような構造により、熱サイクルに曝されても端子の脱落や導通不良を生じ難くしている。
特開2003−40686号公報
しかしながら、セラミック基板と金属端子をロウ付け接合する際に、少量のロウ材では密着不良により金属端子脱落やセラミック内部電極との通電不良等を発生させる可能性がある。そこでロウ材の使用量を多くすると、接合底面に充填したロウ材が金属端子の挿入によりセラミック基板表面に這い上がり、セラミック基板表面にはみ出すことが多くなる。また、ロウ材を適量入れた場合でも、金属端子と孔のクリアランスが小さいとセラミック基板表面への這い上がりやはみ出しが発生するおそれがある。
はみだしたロウ材は基材と接合されるが、基板との熱膨張差により基板側にクラックが生じやすくなる。そのため、ロウ材の除去作業が必要となる。この様な除去作業を行うと、基材にキズ等の不具合を発生させるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、十分な量のロウ材を用いた場合でもロウ材のはみ出しを防止し、セラミック部材にクラックが発生するのを防止できる金属製ブッシュおよびこれを備えるセラミック製品を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明に係る金属製ブッシュは、セラミック部材の止まり穴に嵌入、固定される金属製ブッシュであって、柱体形状に形成され、前記柱体形状の側面にロウ材溜め用の溝を有することを特徴としている。
これにより、ロウ材が側面の溝にトラップされ、セラミック部材表面にまで這い上がり、はみ出すことがなくなる。その結果、外観不良を防止し、はみ出したロウ材の除去作業を不要とすることができる。また、はみ出したロウ材が固着するセラミック部材表面の部分に、熱膨張差によりクラックが発生するのを防止することができる。なお、ブッシュとは、穴形状に合わせて形成された部材を意味する。
(2)また、本発明に係る金属製ブッシュは、前記溝が、前記柱体形状の側面外周に沿って連続的に形成されていることを特徴としている。これにより、側面のどの位置からロウ材が這い上がっても溝でトラップすることができ、安定して這い上がりやはみ出しを防止できる。
(3)また、本発明に係る金属製ブッシュは、前記溝が、前記止まり穴に嵌入されたときに前記止まり穴の底面より開口部に近くなる位置に設けられていることを特徴としている。このように、溝が止まり穴の底面側ではなく開口部側にあるため、ロウ付け時にセラミック部材表面に近い位置までロウ材を行き渡らせることができる。
(4)また、本発明に係る金属製ブッシュは、前記溝の断面形状が、V字またはU字状であることを特徴としている。これにより溝の断面形状が滑らかになるため、ロウ材が溝に浸入しやすくなる。また、断面形状が矩形の溝より端子側面のロウ材の層を薄くでき、ロウ材による熱膨張の影響を低減することができる。
(5)また、本発明に係る金属製ブッシュは、モリブデン、コバール、ニッケルまたはタングステンにより形成されていることを特徴としている。これにより、セラミック部材に対して、金属製ブッシュの熱膨張率とセラミック部材の熱膨張率との差を小さくすることができ、セラミック部材にクラックが発生するのを防止することができる。
(6)また、本発明に係るセラミック製品は、セラミック部材と、前記セラミック部材の止まり穴に嵌入、固定される上記の金属製ブッシュと、前記金属製ブッシュと前記セラミック部材とを固着させるロウ材と、を備えることを特徴としている。これにより、セラミック製品に十分なロウ材で金属製ブッシュを嵌入し固定することで、金属製ブッシュの脱落が生じにくく、かつセラミック部材にクラックの生じ難い静電チャックやヒータを作製できる。
(7)また、本発明に係るセラミック製品は、前記金属製ブッシュの底面と前記セラミック部材の止まり穴の底面との間に、前記金属製ブッシュと前記セラミック部材との熱膨張差を緩衝する緩衝部材を有することを特徴としている。これにより、十分な量のロウ材を用いて金属製ブッシュとセラミック部材とを固着した場合にも、緩衝部材が金属製ブッシュの熱膨張を緩衝し、特に止まり穴の底面部にクラックが生じるのを防止できる。
本発明によれば、ロウ材が側面の溝にトラップされ、セラミック部材表面にまで這い上がり、はみ出すことがなくなる。その結果、外観不良を防止し、はみ出したロウ材の除去作業を不要とすることができる。また、はみ出したロウ材が固着するセラミック部材表面の部分に、熱膨張差によりクラックが発生するのを防止することができる。
(a)〜(c)それぞれ給電端子の正面図、平面図および断面図である。 (a)、(b)それぞれ溝形状の異なる給電端子を示す正面図である。 ウェハ保持体の斜視図である。 (a)〜(c)それぞれウェハ保持体の構成を示す正面図、平面図および断面図である。 (a)〜(c)ウェハ保持体の製造工程の一部としてロウ付け工程を模式的に示す断面図である。 (a)給電端子の底面と止まり穴の底面との間に緩衝部材を設けた場合のウェハ保持体の一部を示す断面図、(b)緩衝部材を設ける場合のロウ付け工程の一場面を示す断面図である。 各試料の材質と所定温度における熱膨張係数を示す表である 実験方法を説明するためのウェハ保持体の断面図である。 (a)引っ張り強度試験の結果を示す表、(b)切断面観察の結果を示す表である。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
[実施形態1]
(金属製ブッシュ)
図1(a)〜(c)は、それぞれ給電端子100(金属製ブッシュ)の正面図、平面図および断面図である。図1(c)は、図1(b)のAB面で切った断面を矢印方向に見た図を示している。図1(a)〜(c)に示すように、給電端子100は、柱体形状に形成され、セラミック基板300(セラミック部材)に嵌入、固定される。柱体形状としては円柱形状や多角柱形状が考えられるが、取り扱いの簡易さから円柱形状が好ましい。給電端子100は、導電性を有し、特にその材質は限定されないが、モリブデン、コバール(Kovar)、ニッケルまたはタングステン等により形成されていることが好ましい。これにより、給電端子100の熱膨張率とセラミック基板300の熱膨張率との差を小さくすることができ、セラミック基板300にクラックが発生するのを防止することができる。特にモリブデンが熱膨張の面で優れており、好適である。また、ニッケルは耐腐食性に優れている。
給電端子100は、柱体形状の一方の底面に雌ねじ穴120を有している。雌ねじ穴120には、使用時に、さらに棒状の給電用の端子が螺合され、接続される。なお、給電端子100には雌ねじ穴120に代えて雄ねじが形成されていてもよく、給電用の端子等の外部の部材をセラミック基板300に接続可能な係合機構を有することが好ましい。
また、給電端子100は、柱体形状の側面に溝110を有している。これにより、ロウ材500が側面の溝110にトラップされ、セラミック基板300の表面にまで這い上がり、はみ出すことがなくなる。その結果、外観不良を防止し、はみ出したロウ材500の除去作業を不要とすることができる。また、はみ出したロウ材500が固着するセラミック基板300の表面の部分に、熱膨張差によりクラックが発生するのを防止することができる。
溝110は、断面が矩形であり、給電端子100の側面外周に沿って連続的に形成されている。これにより、側面のどの位置からロウ材500が這い上がっても溝でトラップすることができ、安定して這い上がりやはみ出しを防止できる。溝110は、幅1mm以上3mm以下、深さ0.5mm以上1.0mm以下であることが好ましい。
溝110は、雌ねじ穴120の底面より開口部に近い位置に設けられている。たとえば、溝110の中央の位置が開口部側から2:8〜4:6の位置にあることが好ましい。溝110が止まり穴310の底面側ではなく開口部側にあるため、ロウ付け時にセラミック基板300の表面に近い位置までロウ材500を行き渡らせることができる。このようにセラミック表面近くまでロウ材500を行き渡らせることより、ロウ付け強度が向上する。
溝110の断面は矩形状であるが、その他にもV字状やU字状であってもよい。図2(a)、(b)は、それぞれ溝形状の異なる給電端子100を示す正面図である。図2(a)に示す給電端子100は、断面V字状の溝130を有している。また、図2(b)に示す給電端子100は、断面U字状の溝140を有している。これにより、溝110の断面形状が滑らかになるため、ロウ材500が溝130、140に浸入しやすくなる。また、断面形状が矩形の溝110より端子側面のロウ材500の層を薄くでき、ロウ材500による熱膨張の影響を低減することができる。このように形成される給電端子100は、ウェハ保持体200(セラミック製品)のセラミック基板300の止まり穴310に嵌入、固定され、電極400に接続される。
(セラミック製品)
図3は、ウェハ保持体200の斜視図である。また、図4(a)〜(c)は、それぞれウェハ保持体200の構成を示す正面図、平面図および断面図である。図4(c)は、図4(b)のCD面で切った断面を矢印方向に見た図を示している。ウェハ保持体200は、たとえば半導体製造装置内で用いられる静電チャックやヒータであり、給電端子100が露出していない側の主面においてウェハを保持する。図3、図4(a)〜(c)に示すように、ウェハ保持体200は、給電端子100、セラミック基板300、電極400およびロウ材500を有している。
給電端子100は、セラミック基板300の止まり穴310に嵌入、固定され、給電のため電極400に接続されている。セラミック基板300は、平板状に形成されており、円板形状であることが好ましい。セラミック基板300の材質には窒化アルミニウム、スピネル、アルミナ、窒化ケイ素等が使用されるが、特に限定されない。ウェハ保持体200を静電チャックやヒータとして用いる場合、体積抵抗率や熱伝導性から窒化アルミニウム製であることが好ましい。
電極400は、平面状に形成された金属製であり、セラミック基板300の内部または表面に設けられる。セラミック基板300の内部に設けられる場合には、セラミック基板300の成形時にメッシュ状の電極400が埋められ、そのままセラミック基板300が焼成される。電極400の材質にはモリブデン、タングステン等が使用され、たとえば静電吸着力の発生、プラズマの発生、熱の発生に用いられる。ロウ材500は、電極400と給電端子100とを固着させ、電気的に接続するとともに、給電端子100とセラミック基板300とを固着させる。ロウ付け工程については後述する。
(ロウ付け工程)
図5(a)〜(c)は、ウェハ保持体200の製造工程の一部としてロウ付け工程を模式的に示す断面図である。まず、表面から所定深さに電極400を埋設したセラミック基板300を準備し、電極400が穴の底面部に露出するように止まり穴310を開けておく。一方、給電端子100の側面には切削加工等により溝110を設けておく。
そして、バインダーを混合した粉末状のロウ材ペースト510を止まり穴310の底面に塗布し、図5(a)の矢印の方向に給電端子100を止まり穴310に挿入する。そして、ロウ材が溶融する所定温度で、所定時間、熱処理する。熱処理は、たとえば真空中で行う。図5(c)に示すように、熱処理の際には、バインダーが消散しロウ材500が止まり穴310の開口部へと這い上がる。そして、ロウ材500は溝110においてトラップされる。その結果、セラミック基板300表面へのロウ材500のはみ出しを防止することができる。
[実施形態2]
(緩衝部材)
上記の実施形態では、ロウ材500により給電端子100の底面と止まり穴310とを直接固着しているが、給電端子100の底面と止まり穴310の底面との間に緩衝部材600を設けてもよい。これにより、給電端子100とセラミック基板300との熱膨張差が緩衝される。図6(a)は、給電端子100の底面と止まり穴310の底面との間に緩衝部材600を設けた場合のウェハ保持体700(セラミック製品)の一部を示す断面図である。
給電端子100の脱落を防止するため、ロウ材500の量を増加させると、給電端子100のセラミック基板300への固着面積が増加する。その結果、ロウ付け時に給電端子100の柱体形状の軸方向(長さ方向)の熱膨張により接合面にクラック等の不具合を発生させる可能性がある。このようなクラックを防止するのには、緩衝部材600を設けることが有効である。
緩衝部材600の材質としては、ニッケル、インコネル(Inconel,登録商標)、インコロイ(Incoloy,登録商標)、コバール(Kovar)、タングステン、モリブデン等を用いることができる。セラミック基板300のクラック防止のためには特にタングステンが好ましい。
図6(b)は、緩衝部材600を設ける場合のロウ付け工程の一場面を示す断面図である。図6(b)に示すように、熱処理を行う前に箔状のロウ材520、ロウ材ペースト510とともに緩衝部材600を止まり穴310内に設置し、給電端子100を挿入する。このとき、止まり穴310の底面側から、ロウ材ペースト510、箔状のロウ材520、緩衝部材600、箔状のロウ材520、ロウ材ペースト510の順に積層し、さらに給電端子100を嵌入する。そして、上記の実施形態と同様にロウ材500が溶融する所定温度で、所定時間熱処理することで、緩衝部材600を設けたウェハ保持体700を製造することができる。これにより、十分な量のロウ材500を用いて給電端子100とセラミック基板300とを固着した場合にも、ロウ材500の熱膨張を緩衝し、特に止まり穴310の底面部にクラックが生じるのを防止できる。
上記のように構成されるウェハ保持体700を作製し、給電端子100の引っ張り強度、セラミック基板300内のクラックの有無、ロウ材500の厚み、およびセラミック基板300表面へのロウ材500のはみ出しの有無を確認した。
(試料作製)
給電端子100は、純度99.99%以上のモリブデンにより、外径7.9mm、長さ9.6mmの円柱状に形成されたものを用いた。給電端子100には、直径4mm、深さ5mmの雌ねじ穴120を設けた。雌ねじ穴120の開口側から2.0mmの位置に幅2.0mm、深さ0.7mmの断面矩形の溝110を設けた。また、タングステンの電極400が埋設され、窒化アルミニウムにより形成された外径390mm、厚み20mmの円板状のセラミック基板300を作製した。セラミック基板300には、8.0mm、深さ13.16mmの円筒状の止まり穴310を設け、電極400を露出させた。
箔状のロウ材520およびロウ材ペースト510の量は、熱処理後に給電端子100と止まり穴310との間に生じる空隙分(クリアランス分)となるように準備した。ロウ材には、JIS規定の銀ロウBAg−8に活性金属であるチタンを加えたものを使用した。また、直径7.0mm、厚み2.0mmの金属ペレットを緩衝部材600として準備した。このような条件の下、図6(b)のようにロウ材ペースト510、箔状のロウ材520、緩衝部材600および給電端子100を設置して、真空中で、850℃、1時間の熱処理を行い、W−1〜4、K−1〜4、I−1〜4の12の試料を得た。各試料の緩衝部材600には3つの材料、タングステン、コバールおよびインコネルを用いた。図7は、各試料の材質と所定温度における熱膨張係数を示す表である。
(引っ張り強度試験)
得られた試料のうちW−1〜3、K−1〜3、I−1〜3について、トルクレンチによる引っ張り強度試験を行った。この試験の結果、トルク強度の指標により給電端子100のセラミック基板300への固着に対する引っ張り強度が得られた。図8は、実験方法を説明するためのウェハ保持体700の断面図である。図8に示すように、実験の際には、ウェハ保持体700とボルト810(アンブラコ製UNC10−32SHCS)の頭との間に引っ張り試験用治具800をかませ、ボルト810を雌ねじ穴120に螺合させた。そして、トルク強度を測定しながらトルクレンチ820でボルト810を締め付け、図8の白抜きの矢印の方向へ引っ張る力を給電端子100に加えた。そして、給電端子100がセラミック基板300から外れたときのトルク強度を記録した。図9(a)は、引っ張り強度試験の結果を示す表である。
(切断面観察)
また、W−4、K−4、I−4の試料を給電端子100の中央でマイクロカッティングマシンにより切断し、切断面をマイクロスコープで観察した。図9(b)は、切断面観察の結果を示す表である。
上記の通り得られた実験結果によれば、給電端子100の脱落を防止するため、引っ張り強度はトルク強度300cN・m以上が好ましいところ、いずれの試料でも600cN・m以上が計測され、給電端子100の固着力には問題ないことが実証された。ただし、切断面を観察したところ、W−4にはクラックが見つからなかったものの、K−4、I−4には、クラックが観察された。また、ロウ材500の厚みについても確認したところ、いずれにも顕著な差はなく異常は認められなかった。また、いずれの試料でもセラミック基板300の表面にロウ材500の這い上がり、はみ出しは認められなかった。このようにして、いずれの試料においても、給電端子100とセラミック基板300との固着の強度および表面の這い上がりについて問題ないことが実証された。また、緩衝部材600の材質としては特にタングステンが好ましいことが示された。
なお、上記の実施形態では、セラミック製品の例としてウェハ保持体を挙げているが、本発明はそれ以外の半導体製造装置用部材や構造部材等にも適用可能である。したがって、セラミック基板300に代えて板状体以外のセラミック部材に金属製ブッシュを埋め込んでもよい。また、金属製ブッシュは必ずしも給電の機能を有するものでなくてもよい。また、上記の実施形態では、給電端子100に溝110を設けているが、セラミック基板300側に溝を設けることでもロウ材の這い上がりを防止することができる。その場合には、止まり穴310の内側に溝を設ける。ただし、セラミック基板へ溝加工する場合には、その溝部にてクラック等の不具合が発生する可能性があるため、給電端子100に溝110を設ける方が好ましい。
100 給電端子(金属製ブッシュ)
110、130、140 溝
120 雌ねじ穴
200 ウェハ保持体(セラミック製品)
300 セラミック基板(セラミック部材)
310 止まり穴
400 電極
500 ロウ材
510 ロウ材ペースト
520 箔状のロウ材
600 緩衝部材
700 ウェハ保持体(セラミック製品)
800 試験用治具
810 ボルト
820 トルクレンチ

Claims (7)

  1. セラミック部材の止まり穴に嵌入、固定される金属製ブッシュであって、
    柱体形状に形成され、前記柱体形状の側面にロウ材溜め用の溝を有することを特徴とする金属製ブッシュ。
  2. 前記溝は、前記柱体形状の側面外周に沿って連続的に形成されていることを特徴とする請求項1記載の金属製ブッシュ。
  3. 前記溝は、前記止まり穴に嵌入されたときに前記止まり穴の底面より開口部に近くなる位置に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の金属製ブッシュ。
  4. 前記溝の断面形状は、V字またはU字状であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の金属製ブッシュ。
  5. モリブデン、コバール、ニッケルまたはタングステンにより形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の金属製ブッシュ。
  6. セラミック部材と、
    前記セラミック部材の止まり穴に嵌入、固定される請求項1から請求項5のいずかに記載の金属製ブッシュと、
    前記金属製ブッシュと前記セラミック部材とを固着させるロウ材と、を備えることを特徴とするセラミック製品。
  7. 前記金属製ブッシュの底面と前記セラミック部材の止まり穴の底面との間に、前記金属製ブッシュと前記セラミック部材との熱膨張差を緩衝する緩衝部材を有することを特徴とする請求項6記載のセラミック製品。
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