JPH061701U - 金属製回転軸とセラミック製回転体との接合構造 - Google Patents

金属製回転軸とセラミック製回転体との接合構造

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JPH061701U
JPH061701U JP4725492U JP4725492U JPH061701U JP H061701 U JPH061701 U JP H061701U JP 4725492 U JP4725492 U JP 4725492U JP 4725492 U JP4725492 U JP 4725492U JP H061701 U JPH061701 U JP H061701U
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JP
Japan
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ceramic
rotating shaft
metal
rotating body
rotary shaft
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JP4725492U
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悦朗 三島
哲男 巽
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Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属製回転軸とセラミック製回転体との接合
強度を十分に確保しつつ熱応力差によるセラミック製回
転体側に発生する残留引張り応力を大幅に軽減して、耐
久性の向上を図れるようにする。 【構成】 金属製回転軸3の端面とセラミック製タービ
ンロータ1の突部2の端面との間に、回転軸3側に至る
ほど漸次小径となるような円錐状の緩衝材4を介在させ
て、回転軸3とタービンロータ1の突部2とをろう材5
を介して接合している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、例えばセラミック材料から構成されているタービンロータを有す るガスタービンやジェットエンジンなどに適用されるもので、金属製回転軸とタ ービンロータ等のセラミック製回転体との接合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、近年のガスタービンにおいては、タービンロータを窒化けい素や炭化 けい素などの耐熱性に優れたセラミック材料から構成することで、燃焼ガスのタ ービン入口温度を高めて熱効率および出力の向上を実現したものが多い。このよ うなガスタービンにおいて、金属製回転軸とセラミック製タービンロータとを直 接に接合する場合は、両者の熱膨張係数が相違することから、運転中の昇温およ び運転停止後の冷却にともなう熱応力差により、セラミック製タービン側に大き な残留引張り応力が発生して、割れなどのセラミック破壊を招くことになる。
【0003】 そこで、従来からも、セラミック破壊の主原因となる残留引張り応力を軽減す る方法として、図5に示すように、金属製回転軸10の一端面と、セラミック製 タービンロータ等の回転体11の突部12の一端面との間に、例えばニッケル・ クロム・アルミニウム・イットリウム合金などの焼結合金からなり、上記回転軸 10および突部12と全長が同径の緩衝材13を介在させてろう付けしてなる接 合構造が採用されていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来の金属製回転軸とセラミック製回転体との接合構造 による場合では、緩衝材が全長にわたり同径であるために、熱膨張係数の高い金 属製回転軸と熱膨張係数の非常に低いセラミック製回転体との間には大きな熱応 力差があり、そのために、セラミック製回転体側に未だ大きな残留引張り応力が 発生して、実運転時にセラミック破壊を招きやすいものであった。
【0005】 この考案は上記実情に鑑みてなされたもので、回転軸と回転体との接合強度を 十分に高く保持しながら、簡単な構成で、セラミック製回転体側に発生する残留 引張り応力を大幅に軽減することができる金属製回転軸とセラミック製回転体と の接合構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この考案の請求項1に係る金属製回転軸とセラミッ ク製回転体との接合構造は、金属製回転軸とセラミック製回転体とを、両者の端 面間に緩衝材を介在させてろう付けしてなる接合構造であって、上記緩衝材を上 記セラミック製回転体との接合側から上記金属製回転軸との接合側に向けて漸次 小径となる錐状に形成したものである。
【0007】 また、請求項2に係る金属製回転軸とセラミック製回転体との接合構造は、金 属製回転軸の一端に嵌合孔が形成されているとともに、セラミック製回転体に上 記嵌合孔に嵌合する突部が形成されており、上記嵌合孔の底部にセラミック製回 転体側ほど大径の錐状の緩衝材を介装し、上記嵌合孔と突部との間にろう材を流 し込んで、回転軸と回転体とを接合してなるものである。
【0008】
【作用】
この考案の請求項1によれば、金属製回転軸とセラミック製回転体の対向する 端面間に介在される緩衝材を回転軸側ほど小径となる錐状に形成することにより 、熱膨張係数の高い金属製回転軸側の熱応力と、金属製回転軸に比べて熱膨張係 数の非常に低いセラミック製回転体側の熱応力の差を小さくすることが可能であ り、したがって、セラミック製回転体側に発生する残留引張り応力を大幅に軽減 することができる。
【0009】 また、この考案の請求項2によれば、上記緩衝材の形状効果に加えて、回転軸 側の嵌合孔とセラミック製回転体側の突部との間にろう材を流し込むことにより 、機械的(カシメ)接合を行なって、回転軸と回転体との接合強度を十分に高く 保持することが可能である。
【0010】
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図面にもとづいて説明する。 図1は、この考案の一実施例によるセラミックガスタービンの要部の断面図で あり、同図において、1はタービンロータ(回転体の一例)で、例えば窒化けい 素や炭化けい素などの耐熱セラミック材料から構成されているとともに、その回 転中心部に突部2が突出形成されている。また、外周部には多数のブレード1A が一体形成または植込み固定されている。
【0011】 3はガスタービンの回転軸で、この回転軸3は低合金鋼などの金属材料で構成 されている。4は緩衝体で、例えばニッケル・クロム・アルミニウム・イットリ ウム合金などの焼結金属から構成されており、上記セラミック製タービンロータ 1との接合端部は上記突部2と同形もしくはほぼ同径で、上記回転軸3との接合 側に向けて漸次小径となるような円錐状に形成されている。
【0012】 そして、上記回転軸3の端面と緩衝材4の小径側端面との間および上記セラミ ック製タービンロータ1の端面と緩衝材4の大径側端面との間をそれぞれ、例え ばニッケルろうなどの耐熱性ろう材5により拡散ろう接して、上記金属製回転軸 3とセラミック製タービンロータ1とを一体回転可能に接合したものである。
【0013】 上記構成の接合構造によれば、熱膨張係数の高い金属製回転軸3と緩衝材4の 小径側端部との接合部における熱応力と、熱膨張係数の非常に低いセラミック製 タービンロータ1と緩衝材4の小径側端部との接合部における熱応力との差が小 さくなるために、その熱応力差によりセラミック製タービンロータ1側に発生す る残留引張り応力が軽減される。したがって、緩衝材4が介在されることと、そ の緩衝材4が円錐形状であって、回転軸3側とタービンロータ1側との熱応力差 を縮小することとの相乗により、セラミック製タービンロータ1に発生する残留 引張り応力を大幅に軽減して、ガスタービンの運転時におけるセラミック製ター ビンロータ1の割れなどの破壊の防止効果を高めることができる。
【0014】 図2は、この考案の他の実施例によるセラミックガスタービンの要部の断面図 であり、同図において、上記図1で示す実施例と相違する点は、円錐状に形成さ れた緩衝材4に、回転軸線方向に沿った多数の貫通孔4aをドリル加工によって 形成した点であり、その他は図1と同一であるため、該当部分に同一の符号を付 して、それらの説明を省略している。
【0014】 上記図2の構成の接合構造によれば、緩衝材4に多数の貫通孔4aを形成する ことにより、見掛け上のヤング率を低下させて、ヤング率の大きさと比例関係に あるセラミック製タービンロータ1側の残留引張り応力を、より軽減してガスタ ービンの運転時におけるセラミック製タービンロータ1の割れなどの破壊の防止 効果を一層向上することができるものである。
【0015】 図3は、この考案の別の実施例によるセラミックガスタービンの要部の断面図 であり、同図において、図1に示す実施例と同一部分には同一の符号を付して、 それらの説明を省略する。同図において、金属製回転軸3の一端部には、嵌合孔 6Aを有する円筒形の嵌合部6が一体に連設されており、この円筒形の嵌合部6 の周壁の厚味は、ガスタービンの運転中にタービンロータ1に過大な熱応力がか からないように、必要最小限に薄く設定している。上記セラミック製タービンロ ータ1の回転中心部に一体に突出形成された突部2は、上記円筒形の嵌合部6の 嵌合孔6A内に嵌合する径に設定されているとともに、この突部2の軸線方向の 中間部の周面には、円弧状に凹入した周溝1Aが形成されている。
【0016】 そして、上記回転軸3における円筒形の嵌合部6の嵌合孔6Aの底部に、上述 した円錐形状の緩衝材4が介装され、かつろう材5を介して接合されているとと もに、上記セラミック製タービンロータ1における突部2の周溝1Aと回転軸3 側の嵌合部6の内周面との間に、ろう材7を流し込むことにより、回転軸3とタ ービンロータ1とを機械的(カシメ)に接合したものである。
【0017】 上記図3の構成によれば、円錐状緩衝材4の存在による残留引張り応力の軽減 はもとより、回転軸3とタービンロータ1との接合強度を高めて、両者の一体回 転を確実なものにできる。
【0018】 また、図4は、図3の変形例であり、上記セラミック製タービンロータ1側の 突部2のうち、回転軸3側の円筒形の嵌合部6の嵌合孔6A内に嵌合される先端 部1aのみを大径とし、他の部分1bは小径にして、その大小径部に形成される テーパ周面部1cとこれの外周に位置する嵌合部6の内周面との間に、ろう材7 を流し込んで、回転軸3とタービンロータ1とを機械的に接合したものであり、 この場合も、上記図3の実施例と同様に、接合強度の向上と同時にタービンロー タ1側に発生する残留引張り応力の軽減が図れる。
【0019】 なお、この考案は、ジェットエンジンやターボチャージャーなどのように、耐 熱性の向上のために、回転体がセラミック材料から構成されているものに適用す ることができるのはいうまでもない。
【0020】
【考案の効果】
以上のように、この考案の請求項1によれば、熱膨張係数に大きな差異を有す る金属製回転軸とセラミック製回転体との接合部に、回転軸側ほど小径となる錐 状の緩衝材を介在させることにより、熱膨張係数の高い金属製回転軸側の熱応力 と金属製回転軸に比べて熱膨張係数の非常に低いセラミック製回転体側の熱応力 の差を、緩衝材の形状工夫という簡単な構成で小さくすることができ、したがっ て、セラミック製回転体側に発生する残留引張り応力を大幅に軽減して、セラミ ック製回転体の耐久性を著しく向上することができる。
【0021】 また、この考案の請求項2によれば、上記緩衝材の形状効果に加えて、回転軸 側の嵌合孔とセラミック製回転体側の突部との間にろう材を流し込むことにより 、機械的(カシメ)接合を行なって、回転軸と回転体との接合強度を十分に高く 保持することができ、特に、セラミックガスタービンにおける耐久性の増進とト ルク伝達機能の向上とを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例によるセラミックガスター
ビンの要部の断面図である。
【図2】この考案の他の実施例を示す要部の断面図であ
る。
【図3】この考案の別の実施例を示す要部の断面図であ
る。
【図4】図3の変形例を示す要部の断面図である。
【図5】従来のセラミックガスタービンの要部の断面図
である。
【符号の説明】
1 セラミック製タービンロータ(回転体の一例) 2 突部 3 金属製回転軸 4 緩衝材 5,7 ろう材 6 嵌合部 6A 嵌合孔
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月9日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】誓誓
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】

Claims (2)

    【請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製回転軸とセラミック製回転体と
    を、両者の端面間に緩衝材を介在させてろう付けしてな
    る接合構造であって、上記緩衝材を上記セラミック製回
    転体との接合側から上記金属製回転軸との接合側に向け
    て漸次小径となる錐状に形成したことを特徴とする金属
    製回転軸とセラミック製回転体との接合構造。
  2. 【請求項2】 金属製回転軸の一端に嵌合孔が形成され
    ているとともに、セラミック製回転体に上記嵌合孔に嵌
    合する突部が形成されており、上記嵌合孔の底部にセラ
    ミック製回転体側ほど大径の錐状の緩衝材を介装し、上
    記嵌合孔と突部との間にろう材を流し込んで、回転軸と
    回転体とを接合してなる金属製回転軸とセラミック製回
    転体との接合構造。
JP4725492U 1992-06-11 1992-06-11 金属製回転軸とセラミック製回転体との接合構造 Pending JPH061701U (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08319802A (ja) * 1995-05-24 1996-12-03 Kawasaki Heavy Ind Ltd 金属とセラミックの接合方法、接合構造およびこの接合構造を備えたガスタービン
JP2002089201A (ja) * 2000-09-14 2002-03-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd セラミックタービンホイールと金属部品の接合構造
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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