JP2010174659A - 内燃機関のピストン打音抑制装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランク室内圧を制御してピストン打音を抑制する。
【解決手段】本発明によれば、クランク室7内のガスを吸引してクランク室7内を減圧する減圧手段14と、クランク室7内に新気を導入するための新気導入通路17と、新気導入通路17に設けられ、クランク室7内に導入される新気の流量を調節してクランク室内圧を調節する内圧制御弁18とを備えた内燃機関のピストン打音抑制装置が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関のピストン打音抑制装置に係り、特に、ピストンの首振りや並進運動などの挙動に起因して発生するピストン打音を抑制するための装置に関する。
ピストンの首振りや並進運動などの挙動がピストン打音の原因となることが知られている。ピストン挙動を詳しく解析すると、図10に示すように、ピストンの急激な並進運動から首振りなどの回転運動が派生し、シリンダボアと衝突して打音を発生すると共にこれを加振する場合が多い。なお図中、Thはスラスト方向、A−Thは反スラスト方向を意味し、(A)から(D)に向かうにつれクランク角が増大する。
特に近年の内燃機関用ピストンは、フリクション低減のためスカート部を短くすることが主流になっており、ピストンの姿勢が不安定になる傾向がある。そしてとりわけピストンの首振り運動(ピストンピン回りの回転運動)が大きくなってきており、それに伴うピストンスカート上端部または下端部とシリンダボアとの衝突によるピストン打音が発生し易くなっている。
ピストン姿勢を安定させるため、ピストンとシリンダボアとの間のクリアランスを縮小すると、フリクションが増大する。このようにフリクション低減とピストン打音とは背反関係にある。
そこで、ピストンプロフィール等の形状を変更せずに打音を抑制する手法が待ち望まれている。
ピストンの並進運動は、ピストンに加わる側圧力によって発生する。側圧力には主に以下の二種類がある。
(1)ピストン上下の圧力差(筒内圧とクランク室内圧との差圧)による第1側圧力
(2)ピストン及びコンロッドの慣性力による第2側圧力
ところで、ある運転条件下でピストン打音を抑制しようとする場合、筒内圧と慣性力は運転条件によって自ずと決まってしまうため、制御できない。即ち筒内圧は内燃機関の負荷によって決まってしまい、慣性力は内燃機関の回転数と、構成部品の質量によって決まってしまう。
そこで、運転条件に影響のないクランク室内圧を積極的に制御してピストンに加わる側圧力を制御することが考えられる。特に運転条件が低回転であれば、慣性力による側圧力の影響が小さく、ピストン上下の差圧による側圧力が支配的であるため、この手法は効果的である。
特開2008−64071号公報
特許文献1には、クランク室の底部からオイルを汲み出すスカベンジポンプと、クランク室と吸気通路とを連通する新気導入通路と、新気導入通路を開閉する開閉弁と、クランク室内の圧力を検出する圧力センサとを備え、開閉弁の開度をクランク室内の圧力が所定の圧力範囲内に調整されるように圧力センサによって検出された圧力に基づいて制御する内燃機関の制御装置が開示されている。この装置によっても、クランク室内圧の制御自体は可能である。
しかし、この特許文献1に記載の装置は、スカベンジポンプを備えることを前提としており、また排気エミッションを改善することを目的としているので、ピストン側圧力の制御やピストン打音抑制を目的とした場合には制御性が悪い。
そこで、本発明はこのような実情に鑑みてなされたもので、その一の目的は、クランク室内圧を制御してピストン打音を抑制することができる内燃機関のピストン打音抑制装置を提供することにある。
本発明の一形態によれば、
クランク室内のガスを吸引して前記クランク室内を減圧する減圧手段と、
前記クランク室内に新気を導入するための新気導入通路と、
前記新気導入通路に設けられ、前記クランク室内に導入される新気の流量を調節してクランク室内圧を調節する内圧制御弁と、
を備えたことを特徴とする内燃機関のピストン打音抑制装置が提供される。
好ましくは、前記減圧手段が、負圧発生装置からなる。
或いは、好ましくは、前記減圧手段が、吸気通路に設けられたスロットルバルブと、該スロットルバルブ下流の前記吸気通路と前記クランク室とを連通するブローバイガス通路とからなる。
好ましくは、前記内燃機関のピストン打音抑制装置が、前記クランク室内圧を検出するクランク室内圧検出手段と、前記クランク室内圧検出手段により検出された前記クランク室内圧に基づき前記内圧制御弁をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、をさらに備える。
好ましくは、前記内燃機関のピストン打音抑制装置が、前記内燃機関の振動を検出する振動検出手段と、前記振動検出手段の検出信号に基づき所定の周波数帯域の信号成分を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された信号成分から振動強度のピーク値を抽出し、このピーク値を所定のしきい値と比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に応じて前記減圧手段及び前記内圧制御弁の少なくとも一方を制御する制御手段と、をさらに備える。
好ましくは、前記制御手段は、前記ピーク値が前記しきい値以上のときに前記クランク室内を減圧するように前記減圧手段及び前記内圧制御弁の少なくとも一方を制御し、且つ、前記ピーク値が前記しきい値未満のときに前記クランク室内を増圧するように前記減圧手段及び前記内圧制御弁の少なくとも一方を制御する。
好ましくは、前記内燃機関のピストン打音抑制装置が、前記内燃機関がアイドル運転状態か否かを判定する判定手段をさらに備え、前記判定手段によりアイドル運転状態と判定されたときに前記抽出手段が前記抽出を行い、前記判定手段によりアイドル運転状態と判定されなかったときには前記制御手段が前記クランク室内を増圧するように前記減圧手段及び前記内圧制御弁の少なくとも一方を制御する。
本発明によれば、クランク室内圧を制御してピストン打音を抑制することができるという、優れた効果が発揮される。
本発明の実施形態に係る内燃機関の概略図である。 内圧制御弁の断面図であり、全開状態を示す。 内圧制御弁の断面図であり、全閉状態を示す。 クランク室内圧とピストン側圧力との関係を示すグラフである。 クランクケース内圧とエンジンマウント振動との関係を示すグラフである。 第1変形例に係る内燃機関の概略図である。 第2変形例に係る内燃機関の概略図である。 第3変形例に係る内燃機関の概略図である。 クランク室内圧制御のフローチャートである。 ピストンの挙動を示す図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
図1に、本実施形態に係る内燃機関(エンジン)を概略的に示す。図示するエンジン1は直列多気筒自動車用ガソリンエンジンであるが(1気筒のみ図示)、エンジンの用途、種類、形式等は特に限定されない。
エンジン1はシリンダブロック2と、シリンダブロック2内で昇降可能なピストン3と、シリンダブロック2の下部に設けられたクランクケース4と、クランクケース4内に回転可能に配置されたクランクシャフト5と、ピストン3及びクランクシャフト5を連結するコンロッド6とを備える。クランクケース4内にクランク室7が画成されている。ピストン3上方の燃焼室8には吸気通路9と排気通路10が接続され、これら吸気通路9と排気通路10が吸気弁11と排気弁12によりそれぞれ開閉される。吸気通路(特に吸気ポート)9にはインジェクタ13から燃料が噴射される。
クランク室7には、クランク室7内のガス(ブローバイガスを含む)を吸引してクランク室7内を減圧する減圧手段14が接続されている。本実施形態の場合、減圧手段14は真空ポンプ等の負圧発生装置15から構成され、この減圧手段14ないし負圧発生装置15はガス通路16を介してクランク室7に接続されている。負圧発生装置15により吸引したガスは吸気通路9に環流させるのが好ましい。
代替的に、減圧手段14を、吸気通路9に設けられたスロットルバルブ若しくは吸気絞り弁(図示せず)と、スロットルバルブ下流の吸気通路9(例えばサージタンク)及びクランク室7を連通接続するブローバイガス通路とから構成し、スロットルバルブ下流の吸気負圧を利用してクランク室7内を減圧するようにしてもよい。
他方、クランク室7には、クランク室7内に新気を導入するための新気導入通路17が接続されている。新気導入通路16の入口部は大気開放され、新気導入通路17の出口部はクランク室7に接続されている。入口部には図示しないエアフィルタが設けられるのが好ましい。或いは代替的に、新気導入通路17の入口部は、吸気通路9の入口部に設置されたエアフィルタの下流側で且つスロットルバルブ上流側の吸気通路9に接続されていてもよい。
新気導入通路17には、クランク室7内に導入される新気の流量を調節してクランク室7内の圧力を調節する内圧制御弁18が設けられている。そして内圧制御弁18と、前述の減圧手段14ないし負圧発生装置15とが、電子制御ユニット(以下、ECUという)20に接続され、制御される。ECU20には図示しない各種センサからの情報信号が与えられる。この情報信号には、クランク角度、吸入空気量、アクセル開度及びスロットル開度の少なくとも一方、及び水温を示す信号が含まれる。
種々のタイプの電磁弁が内圧制御弁18として使用可能であるが、以下に幾つかの好適例を説明する。
図2及び図3にはオリフィス付き弁体を使用したシャッタータイプの内圧制御弁18Aを示す。図2が全開状態、図3が全閉状態をそれぞれ示す。内圧制御弁18Aは、新気導入通路17内を横断方向に移動可能な弁体30と、弁体30に固設されたプランジャ31と、プランジャ31を閉弁方向に付勢するスプリング32と、オン時にプランジャ31を開弁方向に引き付ける電磁駆動力を発生するコイル33と、コイル33の中心部に配設されたコア34とを備える。弁体30には、その上下流を連通する貫通孔からなるオリフィス35が設けられている。ECU20によりコイル33に与えられる駆動電流の大きさに応じて、弁体30の位置が制御され、内圧制御弁18Aの開度が全開から全閉まで連続的に可変制御される。
コイル33に最大電流が与えられると、図2の如く弁体30は最高位置まで上昇し、新気導入通路17を全開とする。他方、コイル33に電流が与えられていないオフ時には、図3の如く弁体30は最低位置に下降し、新気導入通路17を全閉とする。但しこの全閉状態でもオリフィス35の通路面積分だけ新気導入通路17が開状態となるので、クランク室7内への少流量の新気導入が可能である。従って、クランク室7内から吸気通路9へのブローバイガス環流時においてもクランク室7内の少なくとも必要最小限の換気が可能である。
図6にはバタフライ型弁体40を使用した絞り弁タイプの内圧制御弁18Bを示す。この内圧制御弁18Bは、弁体40を回転駆動するサーボモータ(図示せず)を備え、ECU20によりサーボモータに与えられる駆動電流の大きさに応じて、弁体40の角度位置が制御され、内圧制御弁18Aの開度が制御される。図2及び図3に示した内圧制御弁18Aやスロットルバルブと同様、弁体40が最小角度位置にある全閉時でも新気導入通路17が僅かに開状態となり、クランク室7内への少流量の新気導入が可能である。
このほか、図示しないが、スプール弁タイプの電磁弁などが内圧制御弁18に使用可能である。なお全閉時に新気導入通路17を完全に閉止する内圧制御弁18も使用可能である。
次に本実施形態の作用効果を述べる。
負圧発生装置15の作動時、クランク室7内のガスが負圧発生装置15により吸引される。このとき内圧制御弁18が無いと仮定すると、吸引ガス分の新気が新気導入通路17によりクランク室7に導入ないし補充され、クランク室7内の流量が増加するだけで、クランク室7内の内圧変化はない。しかしながら、本実施形態では内圧制御弁18が設けられているので、内圧制御弁18を適切な開度に絞るよう制御することにより、クランク室7の内圧を変化、減少させることができる。これによりクランク室7の内圧を制御し、ピストン打音を抑制することができる。
具体的には、ECU20が、ピストン打音抑制が望まれる所定のエンジン運転状態になったと判断したら、クランク室内圧が所定の目標圧に一致するよう、内圧制御弁18の開度を制御する。かかる目標圧が、ピストン打音を抑制し得るような値に設定されているので、当該制御によりピストン打音抑制が可能である。
図4には、クランク室内圧とピストン側圧力との関係を示す。このグラフ中の値は計算値であり、ピストン打音が最も問題となるアイドル運転時の結果である。側圧力は慣性力を含めた合力で表記されている。「減圧なし」とは、内圧制御弁が全開でクランク室内圧を減圧していない場合を意味する。「減圧小」とは、内圧制御弁が全開より小開度で、クランク室内圧を減圧している場合を意味する。「減圧大」とは、「減圧小」の場合よりも内圧制御弁が小開度で、クランク室内圧をより減圧している場合を意味する。
図示するように、内圧制御弁の開度を変更することにより、ピストン側圧力が変化することが分かる。よってピストン打音が最も抑制されるような側圧力になるよう、内圧制御弁の開度を制御することにより、ピストン打音を効果的に抑制することが可能である。
図5には、クランク室内圧に応じたピストン打音の変化を示す。このグラフ中、ピストン打音の代用値としてエンジンマウント振動が用いられている(縦軸)。クランクケース内圧はクランク室内圧を意味する(横軸)。横軸において、「減圧なし」とは、先と同様、内圧制御弁が全開でクランク室内圧を減圧していない場合を意味する。この「減圧なし」の場合に対し、内圧制御弁が徐々に閉じられ、クランクケース内圧が徐々に減少されたときの結果が、図中右方向に移動するプロットで示される。このグラフもアイドル運転時の結果である。
図示するように、「減圧なし」の場合から内圧制御弁を徐々に閉じていくことにより、エンジンマウント振動即ちピストン打音が徐々に減少していくのが分かる。よって本実施形態によればピストン打音を効果的に抑制することが可能である。
次に、変形例について説明する。なお上述の基本実施形態(図1)と同一の要素には図中同一符号を付し、詳細な説明を省略すると共に、以下相違点を中心に説明する。
図6に第1変形例を示す。この第1変形例は、基本実施形態と比較して、クランク室7の内圧を検出する圧力センサ21が設けられている点が異なる。圧力センサ21の検出値はECU20に入力される。なお前述したように、内圧制御弁18には、バタフライ型弁体40を使用した絞り弁タイプの内圧制御弁18Bが使用される。
この第1変形例では、圧力センサ21により検出された実際のクランク室内圧が前記目標圧に一致するよう、内圧制御弁18がECU20によりフィードバック制御される。これにより、実際のエンジン運転状態の変化に追従した正確なクランク室内圧制御が可能となり、ピストン打音をより効果的に抑制することが可能である。
図7に第2変形例を示す。この第2変形例は、基本実施形態と比較して、エンジンの形式がV型多気筒エンジンである点が大きく異なる。新気導入通路17は左右のバンクL,Rに各1本ずつ設けられ、各々、その入口部がスロットルバルブ30の上流側の吸気通路9に接続され、その出口部がヘッドカバー31に接続されている。新気導入通路17に導入された新気は、矢示の如く、ヘッドカバー31内及びオイル落とし通路32を通じてクランク室7に導入される。
他方、スロットルバルブ30下流の吸気通路9とクランク室7とを連通するブローバイガス通路33が設けられる。ブローバイガス通路33は、スロットルバルブ30下流の吸気負圧を利用して、クランク室7内のガス(ブローバイガスを含む)を吸気通路9に環流させる。
ブローバイガス通路33には、クランク室7内のガスからオイルを分離するオイルセパレータ34が設けられる。オイルセパレータ34の出口部には、吸気負圧によって開度が調節されるPCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブ35が設けられる。クランクケース4の底部には、オイルを貯留するためのオイルパン36が設けられる。
この第2変形例も基本実施形態と同様の作用効果を発揮し得る。また、仮想線で示すような圧力センサ21を設ければ、第1変形例と同様のフィードバック制御を行うことも可能である。
次に、第3変形例について説明する。図8に示すように、この第3変形例における装置構成は、図6に示した第1変形例の構成に対し、圧力センサ21を省略してその代わりに振動検出手段としての振動センサ40を設置した点が大きく異なる。振動センサ40は、シリンダブロック2の外側にシリンダブロック2に対向して設けられ、ピストン2のシリンダボアへの衝突に起因した、ピストン打音に相関するシリンダブロック2の振動を検出する。
なお、圧力センサ21を省略しないでその検出値に基づくフィードバック制御を併せて行うことも可能である。
図9には、ECU20が実行するクランク室内圧制御の手順を示す。図示するルーチンはECU20により所定の演算周期毎に繰り返し実行される。
先ずECU20は、ステップS11において、振動センサ40の出力信号に基づきエンジン1の振動を検出する。
次にECU20は、ステップS12において、検出されたアクセル開度及びスロットル開度の少なくとも一方と、検出されたエンジン回転数とに基づき、エンジン1がアイドル運転状態か否かを判定する。
アイドル運転状態でないと判定したとき、ECU20は、ステップS16において、クランク室7内を増圧するように減圧手段14及び内圧制御弁18の少なくとも一方を制御する。即ち、ECU20は、減圧手段14による吸引を弱め若しくは停止することと、内圧制御弁18の開度を所定開度増大することとの少なくとも一方を行う。
他方、アイドル運転状態であると判定したとき、ECU20は、ステップS13において、現時点から所定時間前までの振動センサ40の検出信号に基づき、所定の周波数帯域の信号成分を抽出する。本実施形態では2kHz以下の周波数帯域の信号成分を抽出する。この周波数帯域は、ピストン衝突に起因した振動が含まれるような周波数帯域である。
次にECU20は、ステップS14において、ステップS13で抽出した信号成分から振動強度のピーク値ないし最大値を抽出し、このピーク値を所定のしきい値Pと比較する。
ピーク値がしきい値P以上のとき、ECU20は、ステップS15において、クランク室7内を減圧するように減圧手段14及び内圧制御弁18の少なくとも一方を制御する。即ち、ECU20は、減圧手段14による吸引を強めることと、内圧制御弁18の開度を所定開度減少することとの少なくとも一方を行う。
他方、ピーク値がしきい値P未満のとき、ECU20は、ステップS16において、クランク室7内を増圧するように減圧手段14及び内圧制御弁18の少なくとも一方を制御する。
この制御によれば、実際の振動を検出してその振動強度のピーク値をしきい値P未満に維持することができるので、ピストン打音を効果的に抑制することができる。また、エンジンがアイドル運転状態であるときに信号成分に基づくクランク室内圧制御を行うので、ピストン打音が最も問題となるアイドル運転時においてピストン打音を効果的に抑制することができる。
次に、第4変形例を示す。この第4変形例は、第2変形例の如きV型エンジンに第3変形例を適用したものであり、図7に仮想線で示すように、振動検出手段としての振動センサ40が設けられている。この振動センサ40の検出信号に基づき、V型エンジンにおいても、第3変形例のようなクランク室内圧制御が可能である。なお圧力センサ21の検出値に基づくクランク室内圧フィードバック制御を併せて行うことも可能である。
以上、本発明の実施形態について詳細に述べたが、本発明の実施形態は他にも様々なものが考えられる。例えば、内燃機関は車両用以外であってもよいし、直噴式であってもよいし、ディーゼルエンジンであってもよい。
本発明には、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関(エンジン)
2 ピストン
7 クランク室
9 吸気通路
14 減圧手段
15 負圧発生装置
17 新気導入通路
18,18A,18B 内圧制御弁
30 スロットルバルブ
33 ブローバイガス通路
40 振動センサ
P しきい値

Claims (7)

  1. クランク室内のガスを吸引して前記クランク室内を減圧する減圧手段と、
    前記クランク室内に新気を導入するための新気導入通路と、
    前記新気導入通路に設けられ、前記クランク室内に導入される新気の流量を調節してクランク室内圧を調節する内圧制御弁と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のピストン打音抑制装置。
  2. 前記減圧手段が、負圧発生装置からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のピストン打音抑制装置。
  3. 前記減圧手段が、吸気通路に設けられたスロットルバルブと、該スロットルバルブ下流の前記吸気通路と前記クランク室とを連通するブローバイガス通路とからなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のピストン打音抑制装置。
  4. 前記クランク室内圧を検出するクランク室内圧検出手段と、
    前記クランク室内圧検出手段により検出された前記クランク室内圧に基づき前記内圧制御弁をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関のピストン打音抑制装置。
  5. 前記内燃機関の振動を検出する振動検出手段と、
    前記振動検出手段の検出信号に基づき所定の周波数帯域の信号成分を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された信号成分から振動強度のピーク値を抽出し、このピーク値を所定のしきい値と比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に応じて前記減圧手段及び前記内圧制御弁の少なくとも一方を制御する制御手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関のピストン打音抑制装置。
  6. 前記制御手段は、前記ピーク値が前記しきい値以上のときに前記クランク室内を減圧するように前記減圧手段及び前記内圧制御弁の少なくとも一方を制御し、且つ、前記ピーク値が前記しきい値未満のときに前記クランク室内を増圧するように前記減圧手段及び前記内圧制御弁の少なくとも一方を制御する
    ことを特徴とする請求項5記載の内燃機関のピストン打音抑制装置。
  7. 前記内燃機関がアイドル運転状態か否かを判定する判定手段をさらに備え、
    前記判定手段によりアイドル運転状態と判定されたときに前記抽出手段が前記抽出を行い、前記判定手段によりアイドル運転状態と判定されなかったときには前記制御手段が前記クランク室内を増圧するように前記減圧手段及び前記内圧制御弁の少なくとも一方を制御する
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の内燃機関のピストン打音抑制装置。
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