JP2010173308A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な画像品質を得る。
【解決手段】媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、電磁波の照射によって硬化する液体を吐出する複数のノズルが前記搬送方向に沿って配置されたノズル列であって、搬送方向と交差する移動方向に移動するノズル列と、ノズル列とともに移動方向に移動し電磁波を照射する照射部と、を備え、搬送動作とドット形成動作とを繰り返す液体吐出装置であって、前記照射部は、前記ノズル列と移動方向に並ぶ位置に設けられ、前記ドット形成動作の際に前記ノズル列がドットを形成する範囲に前記電磁波を照射する第1照射部と、前記第1照射部よりも前記搬送方向下流側に設けられ、前記搬送量に相当する範囲に前記電磁波を照射する第2照射部と、を有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
電磁波(例えば紫外線(UV))の照射によって硬化する液体(例えばUVインク)を用いて印刷を行なう液体吐出装置が知られている。このような液体吐出装置では、ノズルから媒体に液体を吐出した後、媒体に形成されたドットに電磁波を照射する。こうすることにより、ドットが硬化して媒体に定着するので、液体を吸収しにくい媒体に対しても良好な印刷を行うことができる(例えば特許文献1参照)。
特開2000-158793号公報
UVインクでドットを形成したときに、ドット形成直後に電磁波を照射すると、他のインク間との滲みが防止できる。但し、インクが媒体に着弾した後、ドットが広がる前にインクを硬化させてしてしまうと、ドット面積が小さくなり印刷濃度が低下したり、ドットによって構成される媒体表面の凹凸が大きくなり、画像の光沢が悪くなったりするおそれがある。
一方、インクが媒体に着弾した後、ドットが十分に広がってから電磁波を照射したのでは、画像の濃度や画像の光沢が得られても、他のインクとの間で滲みが生じるおそれがある。
このように、電磁波の照射によって硬化するインクを用いた場合、インクの滲みを抑制することと、画像の光沢や濃度を得ることとが相反し、良好な画像品質を得ることが課題であった。
本発明は、電磁波の照射によって硬化するインクを用いた場合に良好な画像品質を得ることを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、
(A)媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
(B)電磁波の照射によって硬化する液体を吐出する複数のノズルが前記搬送方向に沿って配置されたノズル列であって、前記搬送方向と交差する移動方向に移動するノズル列と、
(C)前記ノズル列とともに前記移動方向に移動し前記電磁波を照射する照射部と、
を備え、
(D)前記搬送部によって所定の搬送量にて前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送動作と、前記ノズル列を移動させつつ前記ノズルから前記液体を吐出させることによって、前記媒体にドットを形成するドット形成動作とを繰り返す液体吐出装置であって、
(E)前記照射部は、
前記ノズル列と移動方向に並ぶ位置に設けられ、前記ドット形成動作の際に前記ノズル列がドットを形成する範囲に前記電磁波を照射する第1照射部と、
前記第1照射部よりも前記搬送方向下流側に設けられ、前記搬送量に相当する範囲に前記電磁波を照射する第2照射部と、
を有する、ことを特徴とする液体吐出装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
プリンターの構成を示すブロック図である。 プリンターのヘッド周辺の概略図である。 図3A及び図3Bは、プリンターの横断面図である。 ヘッドの構成の説明図である。 図5A〜図5Cは、ドットの形状と、UVの照射タイミングの説明図である。 図6A〜図6Fは、第1実施形態の画像形成の様子の説明図である。 図7A〜図7Dは、第2実施形態の画像形成の様子の説明図である。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、電磁波の照射によって硬化する液体を吐出する複数のノズルが前記搬送方向に沿って配置されたノズル列であって、前記搬送方向と交差する移動方向に移動するノズル列と、前記ノズル列とともに前記移動方向に移動し前記電磁波を照射する照射部と、を備え、前記搬送部によって所定の搬送量にて前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送動作と、前記ノズル列を移動させつつ前記ノズルから前記液体を吐出させることによって、前記媒体にドットを形成するドット形成動作とを繰り返す液体吐出装置であって、前記照射部は、前記ノズル列と移動方向に並ぶ位置に設けられ、前記ドット形成動作の際に前記ノズル列がドットを形成する範囲に前記電磁波を照射する第1照射部と、前記第1照射部よりも前記搬送方向下流側に設けられ、前記搬送量に相当する範囲に前記電磁波を照射する第2照射部と、を有する、ことを特徴とする液体吐出装置が明らかとなる。
このような液体吐出装置によれは、滲みの抑制と、画像の光沢や濃度を両立することができ、電磁波の照射によって硬化する液体を用いた場合に、良好な画像品質を得ることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記第2照射部は、前記第1照射部の前記搬送方向下流側で、前記ノズル列がドットを形成する範囲に相当する範囲に前記電磁波を照射可能であることが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、搬送量が異なる印刷方式に対応することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記搬送量に応じて、前記第2照射部の前記電磁波を照射する領域を設定することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、省電力化を図ることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記第2照射部の前記電磁を照射する領域と、前記第1照射部との間に、前記第2照射部の前記電磁波を照射しない領域があることが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、ドットの大きさ、及び、画像の光沢や濃度を制御することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記第2照射部の前記電磁波の照射量は、前記第1照射部の前記電磁波の照射量以上であることが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、ドット間の滲みを抑制しつつ、画像の光沢や濃度を得ることができる。
また、媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、電磁波の照射によって硬化する液体を吐出する複数のノズルが前記搬送方向に沿って配置されたノズル列であって、前記搬送方向と交差する移動方向に移動するノズル列と、前記ノズル列とともに前記移動方向に移動し前記電磁波を照射する照射部と、を備え、前記搬送部によって所定の搬送量にて前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送動作と、前記ノズル列を移動させつつ前記ノズルから前記液体を吐出させることによって、前記媒体にドットを形成するドット形成動作とを繰り返す液体吐出装置であって、前記照射部は、前記ノズル列と移動方向に並ぶ位置に設けられ、前記ドット形成動作の際に前記ノズル列がドットを形成する範囲に前記電磁波を照射する第1照射部と、前記第1照射部よりも前記搬送方向下流側に設けられ、前記搬送量の整数倍に相当する範囲に前記電磁波を照射する第2照射部と、を有する、ことを特徴とする液体吐出装置が明らかとなる。
以下の実施形態では、液体吐出装置としてインクジェットプリンター(以下、プリンター1ともいう)を例に挙げて説明する。
===第1実施形態===
<プリンターの構成について>
以下、図1、図2、図3A、及び図3Bを参照しながら本実施形態のプリンター1について説明する。図1は、プリンター1の構成を示すブロック図である。図2は、プリンター1のヘッド周辺の概略図である。図3A及び図3Bは、プリンター1の横断面図である。図3Aは図2のA−A断面に相当し、図3Bは図2のB−B断面に相当する。
本実施形態のプリンター1は、紙、布、フィルムシート等の媒体に向けて、液体の一例として、紫外線(以下、UV)の照射によって硬化する紫外線硬化型インク(以下、UVインク)を吐出することにより、媒体に画像を印刷する装置である。UVインクは、紫外線硬化樹脂を含むインクであり、UVの照射を受けると紫外線硬化樹脂において光重合反応が起こることにより硬化する。なお、本実施形態のプリンター1は、CMYKの4色のUVインクを用いて画像を印刷する。
プリンター1は、搬送ユニット10、キャリッジユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40、検出器群50、及びコントローラー60を有する。外部装置であるコンピューター110から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー60によって各ユニット(搬送ユニット10、キャリッジユニット20、ヘッドユニット30、照射ユニット40)を制御する。コントローラー60は、コンピューター110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、媒体に画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット10は、媒体(例えば、紙)を所定の方向(以下、搬送方向という)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット10は、給紙ローラー11と、搬送モータ(不図示)と、搬送ローラー13と、プラテン14と、排紙ローラー15とを有する。給紙ローラー11は、紙挿入口に挿入された媒体をプリンター内に給紙するためのローラーである。搬送ローラー13は、給紙ローラー11によって給紙された媒体を印刷可能な領域まで搬送するローラーであり、搬送モーターによって駆動される。プラテン14は、印刷中の媒体を支持する。排紙ローラー15は、媒体をプリンターの外部に排出するローラーであり、印刷可能な領域に対して搬送方向下流側に設けられている。
キャリッジユニット20は、ヘッドを所定の方向(以下、移動方向という)に移動(「走査」とも呼ばれる)させるためのものである。キャリッジユニット20は、キャリッジ21と、キャリッジモーター(不図示)とを有する。また、キャリッジ21は、UVインクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。そして、キャリッジ21は、後述する搬送方向と交差したガイド軸24に支持された状態で、キャリッジモーターによりガイド軸24に沿って往復移動する。
ヘッドユニット30は、媒体に液体(本実施形態ではUVインク)を吐出するためのものである。ヘッドユニット30は、複数のノズルを有するヘッド31を備える。このヘッド31はキャリッジ21に設けられているため、キャリッジ21が移動方向に移動すると、ヘッド31も移動方向に移動する。そして、ヘッド31が移動方向に移動中にUVインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が媒体に形成される。なお、以下、図2の一端側から他端側に向かって移動する経路のこと往路と呼び、他端側から一端側に移動する経路のことを復路と呼ぶ。本実施形態では、往路及び復路の両期間中にUVインクが吐出される。すなわち、本実施形態のプリンター1は、双方向印刷を行なう。
なお、ヘッド31の構成については、後述する。
照射ユニット40は、媒体に着弾したUVインクに向けてUVを照射するものである。媒体上に形成されたドットは、照射ユニット40からのUVの照射を受けることにより、硬化する。本実施形態の照射ユニット40は、第1仮硬化用照射部42a、42b、第2仮硬化用照射部43a、43b、及び本硬化用照射部44を備えている。なお、第1仮硬化用照射部42a、42bは第1照射部に相当し、第2仮硬化用照射部43a、43bは第2照射部に相当する。また、第1仮硬化用照射部42a、42b及び第2仮硬化用照射部43a、43bは、キャリッジ21に設けられている。このため、キャリッジ21が移動方向に移動すると、第1仮硬化用照射部42a、42b及び第2仮硬化用照射部43a、43bも移動方向に移動する。
第1仮硬化用照射部42a、42bは、ヘッド31を挟むようにして、キャリッジ21上のヘッド31の移動方向の一端側と他端側にそれぞれ設けられている。また、第1仮硬化用照射部42a、42bの搬送方向の長さは、ヘッド31のノズル列の長さとほぼ同じになっている。言い換えると、第1仮硬化用照射部42a、42bは、ヘッド31のノズル列と移動方向に並ぶ位置に設けられている。そして、第1仮硬化用照射部42a、42bは、ヘッド31とともに移動して、ヘッド31のノズル列がドットを形成する範囲にUVを照射する。本実施形態の第1仮硬化用照射部42a、42bは、UV照射の光源として発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を備えている。LEDは入力電流の大きさを制御することによって、照射エネルギーを容易に変更することが可能である。また、本実施形態の第1仮硬化用照射部42a、42bは、搬送方向に沿って複数のLEDを備えており、各LEDの点灯及び消灯を制御することによって、UVの照射範囲(搬送方向の範囲)を設定することができる。例えば、ヘッド31のノズル列のうち搬送方向下流側の半分しか使用されない場合、その半分のノズルがドットを形成する範囲にUVを照射することができる。
第2仮硬化用照射部43a、43bは、それぞれ、第1仮硬化用照射部42a、42bの搬送方向の下流側に設けられている。また、第2仮硬化用照射部43a、43bの搬送方向の長さは、第1仮硬化用照射部42a、42bの搬送方向の長さ(つまり、ヘッド31のノズル列の長さ)と同じになっている。
本実施形態の第2仮硬化用照射部43a、43bも、第1仮硬化用照射部42a、42bと同様に、UV照射の光源としてLEDを備えている。また、第2仮硬化用照射部43a、43bも、搬送方向に沿って複数のLEDを備えており、各LEDの点灯及び消灯を制御することによって、UVの照射範囲(搬送方向の範囲)を設定することができる。本実施形態の、第2仮硬化用照射部43a、43bは、媒体の搬送量に相当する範囲にUVを照射する。
本硬化用照射部44は、キャリッジ21よりも搬送方向下流側に設けられている。つまり、本硬化用照射部44は、第1仮硬化用照射部42a、42b、及び第2仮硬化用照射部43a、43bよりも搬送方向下流側に設けられている。また、本硬化用照射部44の移動方向の長さは、印刷対象となる媒体の幅よりも長くなっている。そして、本硬化用照射部44は、搬送動作によって本硬化用照射部44の下に搬送された媒体に向けてUVを照射して媒体上のドットを硬化させる(後述する本硬化)。本実施形態の本硬化用照射部44は、UV照射の光源として、ランプ(メタルハライドランプ、水銀ランプなど)を備えている。
なお、第1仮硬化、第2仮硬化、本硬化の詳細については後述する。
検出器群50には、リニア式エンコーダー(不図示)、ロータリー式エンコーダー(不図示)、紙検出センサー53、および光学センサー54等が含まれる。リニア式エンコーダーは、キャリッジ21の移動方向の位置を検出する。ロータリー式エンコーダーは、搬送ローラー13の回転量を検出する。紙検出センサー53は、給紙中の紙の先端の位置を検出する。光学センサー54は、キャリッジ21に取付けられている発光部と受光部により、紙の有無を検出する。そして、光学センサー54は、キャリッジ21によって移動しながら紙の端部の位置を検出し、紙の幅を検出することができる。また、光学センサー54は、状況に応じて、紙の先端(搬送方向下流側の端部であり、上端ともいう)・後端(搬送方向上流側の端部であり、下端ともいう)も検出できる。
コントローラー60は、プリンター1の制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー60は、インターフェイス部61と、CPU62と、メモリー63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェイス部61は、外部装置であるコンピューター110とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU62は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリー63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
印刷を行うとき、コントローラー60は、後述するように往路方向及び復路方向に移動中のヘッド31からUVインクを吐出させるドット形成動作と、搬送方向に紙を搬送する搬送動作とを交互に繰り返し、複数のドットから構成される画像を紙に印刷する。なお、以下、ドット形成動作のことを「パス」と呼ぶ。また、n回目のパスのことをパスnと呼ぶ。なお、パスの際には、後述するように第1仮硬化、及び、第2仮硬化(パス2以後)も行なわれる。
<ヘッド31の構成について>
図4は、ヘッド31の構成の一例の説明図である。ヘッド31の下面には、図4に示すように、ブラックインクノズル群Kと、シアンインクノズル列Cと、マゼンダインクノズル列Mと、イエローインクノズル列Yとが形成されている。各ノズル列は、各色のUVインクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態では180個)備えている。
各ノズル列の複数のノズルは、搬送方向に沿って一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、媒体に形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが720dpi(1/720インチ)である場合、k=4である。
各ノズル列のノズルには、搬送方向下流側のノズルほど若い番号が付されている。各ノズルには、各ノズルからUVインクを吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。このピエゾ素子を駆動信号によって駆動させることにより、前記各ノズルから滴状のUVインクが吐出される。吐出されたUVインクは、媒体に着弾してドットを形成する。
<仮硬化及び本硬化について>
図5A〜図5Cは、媒体上に着弾したUVインク(ドット)の形状と、UVの照射タイミングの説明図である。なお、図5A、図5B、図5Cの順で照射タイミングが遅くなっている。
ドット形成直後にドットの広がりを止めるようにUVを照射した場合、例えば図5Aのようになる。この場合、滲みを抑制することができるが、ドットによって構成される媒体表面の凹凸が大きくなるため光沢が悪化する。及び或いは、ドット面積が小さくなり印刷濃度が低下し、所定濃度画像を得るためにインクを多く使用することが必要になる。
一方、ドットが十分に広がってから初めてUVを照射した場合、例えば図5Cのようになる。この場合、光沢は良好になる。及び或いは印刷濃度が濃くなる。但し、他のインクとの間で滲みが生じやすくなる。
そこで、本実施形態のプリンター1では、照射ユニット40として、第1仮硬化用照射部42a、42b、第2仮硬化用照射部43、本硬化用照射部44を備えており、ドット形成後に、第1仮硬化、第2仮硬化、本硬化の3段階の硬化を行なっている。以下、各硬化の機能について説明する。
第1仮硬化の機能は、ドット間の滲みを防止することである。但し、第1仮硬化の際にドットに照射されるUVの照射量は少なく、第1仮硬化の後においてもUVインク(ドット)は広がり続けている。
第2仮硬化の機能は、ドットの広がりを止めることである。第2仮硬化のための照射量は、第1仮硬化の照射量よりも多い。なお、照射量(mJ/cm)とは、照射エネルギー(mW/cm)と照射時間(sec)との積のことである。
本実施形態では第1仮硬化と第2仮硬化の照射量を変えるために、各照射部のLEDの入力電流を変えている。なお、これには限定されず、例えば、LEDと媒体との距離を変えてもよいし、また、例えば、移動方向のLEDの長さを変えて照射時間を調整するようにしてもよい。
本硬化の機能は、インクを完全に固化させることである。本硬化のUVの照射量は、第1仮硬化及び第2仮硬化でのUVの照射量よりも多い。すなわち、
第1仮硬化の照射量<第2仮硬化の照射量<本硬化の照射量
となっている。
上述したように、本実施形態では仮硬化を2度(第1仮硬化、第2仮硬化)に分けて行なっている。以下、この理由について説明する。
仮に、1個の仮硬化用照射部によって、第1仮硬化及び第2仮硬化に相当する総照射量を一度に照射するとする。仮硬化のタイミングが決まっている場合には、ドットの大きさは仮硬化時(仮硬化用照射部からUVが照射される時)の大きさで決まる。このため、仮硬化のタイミングが決まっている場合、ドットの大きさを制御できない。また、仮硬化のタイミングを制御できるとしても、仮硬化時のドットの広がりスピードが速い。このため、照射タイミングでドットの大きさを制御するのは困難である。
本実施形態のように、2個の仮硬化用照射部(第1仮硬化用照射部、第2仮硬化用照射部)を設けた場合、まず、第1仮硬化で滲みを防止できる。この第1仮硬化の後でもドットは広がり続けている。但し、その広がりスピードは、第1仮硬化をしない場合と比べて遅くなっている。
次に、本実施形態では第2仮硬化によって、ドットの広がりを止める。第2仮硬化のタイミングが決まっている場合には、第2仮硬化時に所望のドットサイズになるように第1仮硬化の照射量を制御する。これによりドットの大きさを制御できる。また、第2仮硬化のタイミングを変更可能な場合には、第1仮硬化でドットの広がりのスピードが遅くなっているので第2仮硬化のタイミングの制御によって所望の大きさのドットにすることは容易である。
<第1実施形態の印刷動作>
次に、第1実施形態の印刷動作について説明する。
図6A〜図6Fは、第1実施形態の画像形成の様子の説明図である。
これらの図では、第1実施形態におけるドット形成動作(パス)と搬送動作を順に示している。各図において、ヘッド31のハッチング(斜線)部は、インクを吐出するノズルの範囲を示し、未ハッチング部はインクを吐出しないノズルの範囲を示している。また、各照射部のハッチング部は、LEDを点灯させる領域(UV照射する領域)を示し、未ハッチング部はLEDを消灯させる領域(UV照射しない領域)を示している。
なお、本実施形態では、搬送動作における媒体の搬送量は、ヘッド31のノズル列長さの半分である。
まず、図6Aに示すように、コントローラー60は、最初のパス(往路)では、キャリッジ21を移動方向(往路方向)に移動させつつ、ヘッド31の搬送方向上流側(ノズル番号が大きい側)の半分のノズルから、それぞれUVインクを吐出させる。このとき、各ノズルによって、例えば移動方向の1画素おきにドットを形成するようにする。このように、最初のパス(パス1)だけ、ヘッド31のノズル列の上流側の半分のノズルを使ってドットを形成する。これにより搬送方法にドットが並ぶドット列が、移動方向に1画素おきに形成される。
また、コントローラー60は、ヘッド31の移動方向の上流側の第1仮硬化用照射部(この場合、第1仮硬化用照射部42a)によってUVを照射させる。このとき、コントローラー60は、第1仮硬化用照射部42aのうち、ヘッド31の搬送方向上流側のノズルがドットを形成する範囲に相当する部分(図の斜線部分)のLEDを点灯させてUVを照射させる。このように、パス1だけ、第1仮硬化用照射部の上流側の半分の領域を使ってUVの照射を行なう。
なお、パス1(及び、後述するパス2)では、第2仮硬化用照射部43a、43bは使用されない(UV照射が行なわれない)。
本実施形態では、第1仮硬化用照射部42aは、キャリッジ21上においてヘッド31のノズル列と移動方向に並ぶ位置に設けられているので、パスの際にドットが形成された直後に第1仮硬化が行なわれることになる。このようにドット形成直後のタイミングで第1仮硬化を行なうことによりドット間の滲みを抑制することができる。
このパス1によって、図6Bに示すように媒体の領域Aに画像が印刷される。なお、この領域Aの印刷画像は、第1仮硬化後の状態(滲みが抑制されているがドットは広がり続けている状態)になっている。
また、領域Aの印刷画像は、未完成画像(完成画像の半分のドットだけの画像)である。
パス1の後、コントローラー60は媒体をノズル列長さの半分の搬送量で搬送させる(搬送動作)。この搬送動作によって、図6Cに示すように、図6Bの領域Aの印刷画像が印刷領域の搬送方向下流側に位置する。
搬送動作の後、コントローラー60は、パス2(復路のパス)を行なわせる。コントローラー60は、図6Cに示すように、キャリッジ21を移動方向(復路方向)に移動させつつヘッド31のノズルからUVインクを吐出させる。
このとき、コントローラー60は、ヘッド31の搬送方向上流側(ノズル番号の大きい側)の半分のノズルによって、パス1と同様に、移動方向の1画素おきにドットを形成させる。また、コントローラー60は、搬送方向下流側(ノズル番号の小さい側)の半分のノズルによって、前のパス(往路のパス)において搬送方向上流側の半分のノズルで形成されたドット列(搬送方向に並ぶドット列)の間にドットを形成させる。例えば、前のパスにおいて奇数列にドットが形成されている場合、その次のパスでは偶数列にドットを形成する。
また、コントローラー60は、パス2(復路)では、ヘッド31の移動方向の上流側の第1仮硬化用照射部42b(図の斜線)によってUVを照射させる。図6Cでは、移動方向が図6Aと逆なので、第1仮硬化に用いる第1仮効用照射部が図6Aの場合と逆になっている。
なお、このパス2においても、第2仮硬化用照射部43a、43bは使用されない。
第1仮硬化用照射部42bは、キャリッ21において、ヘッド31のノズル列と移動方向に並ぶ位置に設けられているので、ドット形成直後のタイミングで第1仮硬化が行なわれる。このようにドット形成直後に第1仮硬化を行なうことでドット間の滲みを防止することができる。
また、このパス2では、図6Bの画像(第1仮硬化のUV照射を受けたドット)にも第1仮硬化用照射部42bによってUVが照射される。つまり、図6Dの画像の搬送方向下流側の半分(図の領域A)のうち、図6Bで形成されていた部分(ドット)は第1仮硬化のUV照射を2回受けることになる。
このように、図6Dに示す印刷画像は第1仮硬化後の状態になっている。但し、図6Dの印刷画像のうち搬送方向上流側半分(領域B)は、第1仮硬化が1回行なわれたドットのみであり、搬送方向下流側半分(領域A)は、第1仮硬化が1回行なわれたドットと2回行なわれたドットが混在している。
また、領域Bの画像は、未完成の画像(完成画像の半分のドットだけの画像)であり、領域Aの画像は、完成画像である。
パス2の後、コントローラー60は媒体をノズル列長さの半分の搬送量で搬送させる(搬送動作)。この搬送動作によって、図6Eに示すように、図6Dの領域Bが印刷領域の搬送方向上流側に位置し、図6Dの領域Aが、印刷領域よりも搬送方向下流側に位置する。
パス3(往路のパス)では、コントローラー60は、図6Eに示すように、キャリッジ21を移動方向(往路方向)に移動させつつヘッド31の各ノズルからUVインクを吐出させる。このとき、コントローラー60は、パス2と同様に、搬送方向上流側(ノズル番号の大きい側)の半分のノズルによって、移動方向の1画素おきにドットを形成させる。また、搬送方向下流側(ノズル番号の小さい側)の半分のノズルによって、前のパス(復路のパス)において上流側の半分のノズルで形成されたドット列の間にドットを形成させる。
また、コントローラー60は、パス3(往路)では、ヘッド31の移動方向の上流側の第1仮硬化用照射部42a(図の斜線)によってUVを照射させる。図6Eでは、移動方向が図6Cと逆なので、第1仮硬化に用いる第1仮効用照射部が図6Cの場合と逆になっている。
また、コントローラー60は、ヘッド31の移動方向の上流側の第2仮硬化用照射部(この場合、第2仮硬化用照射部43a)の搬送方向下流側半分(搬送量分)に相当するLEDを点灯させる。これにより、印刷領域の搬送方向下流に搬送された領域A(第1仮硬化が1回のドットと2回のドットが混在した部分)のドットにUVが照射される。本実施形態では、ヘッド31のノズル列よりも突出した位置(搬送方向下流側)に、第2仮硬化用照射部43a、43bが設けられているので、前のパスで形成されたドットに第2仮硬化のUVを照射できる。
このように、本実施形態では、第2仮硬化はドットが形成されたパスよりも後のパスで行なわれる。このタイミングで第2仮硬化を行なうことで、ある程度ドットを広がらせた状態でドットの広がりを止めることができる。つまり、ドットを広がらせる時間を確保できる。なお、ドット形成直後に第1仮硬化を行なっていることで、ドットの広がりスピードが遅くなっており、これにより広がりの制御が容易になっている。なお、仮に、ドット形成直後に第2仮硬化を行なうと、ドットが広がらない(図5A参照)ためドットによって構成される媒体表面の凹凸が大きくなり光沢が悪化したり、ドット面積が小さくなり印刷濃度が低下したりすることになる。
図6Fに示す印刷画像は、印刷領域(領域B及び領域C)では第1仮硬化後の状態(滲みは抑制されているがドットは広がり続けている状態)になっている。なお、印刷領域の搬送方向上流側半分(領域C)は、第1仮硬化が1回行なわれたドットのみで形成され、搬送方向下流側半分(領域B)は、第1仮硬化が1回行なわれたドットと2回行なわれたドットが混在している。
また、印刷領域よりも搬送方向下流側(領域A)の画像は、第2仮硬化後の状態(ドットの広がりが止まった状態)になっている。
なお、領域Cの画像は未完成の画像(完成画像の半分のドットだけの画像)であり、領域A及び領域Bの画像は、完成画像である。
以下、同様にコントローラー60は、パスと搬送動作を交互に繰り返し行なわせる。これにより、媒体上に画像が順次印刷されていく。
また、コントローラー60は、本硬化用照射部44により、印刷継続中あるいは排紙時に媒体上のドットにUV照射を行なわせる(本硬化)。これは、第2仮硬化によって、ドットが固定されているので、離れた場所で本硬化してもよいためである。
なお、第1実施形態では、第2仮硬化用照射部43aのうち、搬送動作の搬送量の半分に相当する領域からUV照射(LEDを点灯)していたが、搬送量に合わせてLEDの点灯範囲を変えてもよい。例えば、搬送量がノズル列長さの1/4の場合、第2仮硬化用照射部43a(43b)のうちの搬送方向上流側の1/4の領域からUVの照射を行なうようにしてもよい。
また、予め搬送動作の搬送量が決まっていれば、第2仮硬化用照射部43a、43bの長さが、搬送量相当の長さであってもよい。この場合、搬送量の異なる複数の印刷モードに対応できないが、第2仮硬化用照射部43a、43bの長さをヘッド31のノズル列の長さにしなくて済むので、第2仮硬化用照射部43a、43bを短くできる。
なお、図6で説明したように、本実施形値では、第2仮硬化を行なう際に、第1仮硬化が1回のドットと2回のドットが混在している。つまり、第1仮硬化のUVの照射量に2倍の差があることになる。そこで、第1仮硬化用照射部42a、42bをそれぞれ搬送方向に2つの領域に分けて、搬送方向下流側のUV照射量を、搬送方向上流側のUV照射量よりも多くなるようにしてもよい。こうすることで、各ドットの第1仮硬化の照射量の差を縮小させることができる。これにより、ドットの形状をより均一にするこができる。
以上、説明したように、本実施形態のプリンター1では、ドット形成直後に第1仮硬化を行った後、ドットを形成したパスよりも後のパスで第2仮硬化を行っている。よって、第1仮硬化を行ってから第2仮硬化を行なうまでの時間を確保することができ、この間にドットが少し広がることを考慮して、第2仮硬化で最終的にドットが所望の大きさで固定されるよう、第1仮硬化と第2仮硬化の照射条件が設定されている。これにより、滲みの抑制と、光沢や濃度を得ることとを両立することができる。
また、第2仮硬化用照射部43a、43bは、それぞれ第1仮硬化用照射部42a、42bよりも搬送方向下流に設けられており、その搬送方向の長さはノズル列の長さと同じになっている。これにより、搬送量が異なる印刷方法を行う場合でも、ドットの形成範囲に第2仮硬化のUVを照射することができる。
また、第2仮硬化用照射部43a、43bは、搬送方向に沿って複数のLEDを有しており、そのLEDの点灯、消灯によってUVの照射範囲を設定できる。このため、搬送動作によって印刷領域から搬送方向の下流側に搬送された部分のみにUVを照射することができる。これにより、省電力化を図ることができる。
===第2実施形態===
第1実施形態では、第2仮硬化用照射部43a、43bのLEDの点灯範囲が搬送方向上流側であった。つまり、第2仮硬化用照射部43a、43bのLED点灯範囲が第1仮硬化用照射部42a、42bと隣接していたが、第2実施形態では、第2仮硬化用照射部43a、43bのLED点灯範囲を搬送方向下流側に設定している。
図7A〜図7Dは、第2実施形態の画像形成の様子の説明図である。
なお、第2実施形態では、第1実施形態の図6A〜図6Dまでは同じ動作である。図7A〜図7Dは、それ以後からの動作の説明図である。
図6Dの搬送動作(パス2の後の搬送動作)を行った後では、図7Aに示すように領域B(第1仮硬化が1回のドットのみの部分)が印刷領域の搬送方向下流側に位置し、領域A(第1仮硬化が1回のドットと2回のドットが混在している部分)が、印刷領域よりも搬送方向下流側に位置している。
パス3(往路のパス)では、図7Aに示すように、コントローラー60はキャリッジ21を移動方向(往路方向)に移動させつつヘッド31の各ノズルからUVインクを吐出させる。このとき、コントローラー60は、パス2と同様に、搬送方向上流側(ノズル番号の大きい側)の半分のノズルによって、移動方向の1画素おきにドットを形成させる。また、コントローラー60は、搬送方向下流側(ノズル番号の小さい側)の半分のノズルによって、前のパス(復路)のパスにおいて上流側の半分のノズルで形成されたドット列の間にドットを形成させる。
また、コントローラー60は、パス3(往路)では、ヘッド31の移動方向の上流側に位置する第1仮硬化用照射部42aによってUVを照射させる。図6Eでは、移動方向が図6Cと逆なので、第1仮硬化に用いる第1仮効用照射部が図6Cの場合と逆になっている。
但し、第2実施形態の場合、図7Aに示すパス3において、コントローラー60は、ヘッド31の移動方向の上流側の第2仮硬化用照射部43aのLEDを消灯させる。つまり、このパスでは第2仮硬化のUV照射は行なわれない。
よって、図7Bに示すパス3(往路)の後の画像は、印刷領域の上流側半分の領域Cは第1仮硬化が1回行なわれた後の状態となっており、領域Bと領域A(印刷領域の下流側半分+印刷領域の下流側端から1回の搬送量分)では、第1仮硬化が1回行なわれたドットと2回行なわれたドットが混在した状態となっている。
また、領域Cの画像は、未完成画像(完成画像の半分のドットだけの画像)であり、領域A及び領域Bの画像は完成画像である。
パス3の後、コントローラー60は媒体をノズル列長さの半分の搬送量で搬送させる(搬送動作)。この搬送動作によって、図7Cに示すように、図7Bの印刷領域のうちの搬送方向上流側が、印刷領域のうちの搬送方向下流側に位置する。また、第1仮硬化が1回と2回のドットが混在している領域が、第2仮硬化量照射部43a、43bと移動方向に並ぶ位置になる。
そして、パス4(復路のバス)では、図7Cに示すように、コントローラー60は、キャリッジ21を移動方向(復路方向)に移動させつつ、ヘッド31の各ノズルからUVインクを吐出させる。このとき、コントローラー60は、搬送方向上流側(ノズル番号の大きい側)の半分のノズルによって、移動方向の1画素おきにドットを形成させる。また、コントローラー60は、搬送方向下流側(ノズル番号の小さい側)の半分のノズルによって、前のパス(往路)のパスにおいて上流側の半分のノズルで形成されたドット列の間にドットを形成させる。
また、コントローラー60は、パス4(復路)では、ヘッド31の移動方向の上流側に位置する第1仮硬化用照射部42bによってUVを照射させる。図7Cでは、移動方向が図7Aと逆なので、第1仮硬化に用いる第1仮効用照射部が図7Aの場合と逆になっている。
また、コントローラー60は、パス4では、図7Cに示すようにヘッド31の移動方向の上流側の第2仮硬化用照射部43bのうちの搬送方向下流側半分(搬送量分)に相当するLEDを点灯させ、第2仮硬化のUVを照射させる。こうすることにより、第1実施形態よりもさらに、第2仮硬化を行なうまでの時間を確保することができる。具体的には、第1実施形態では、パス2で2回目の第1仮硬化のUV照射をした領域(領域A)に、パス3で第2仮硬化のUVを照射していた。これに対し、第2実施形態では、同じ領域Aに、パス4で第2仮硬化のUVを照射している。すなわち、第1仮硬化を行ってから第2仮硬化を行うまでの時間が第1実施形態よりも、パス1回分と搬送動作1回分長くなっている。
このように、第2仮硬化用照射部43a、43bの点灯範囲を搬送方向下流側とする(すなわち第1仮硬化量照射部との照射領域との間にUVを照射しない領域を設ける)ことで、第2仮硬化のタイミングをさらに遅らせることができる。このように第2実施形態では、第1仮硬化を行なってから第2仮硬化を行なうまでの時間間隔を、第1実施形態の場合よりもより長く設定することができる。
なお、第2仮硬化用照射部43a、43bのうち、搬送動作の搬送量の下流側半分に相当する領域からUV照射(LEDを点灯)していたが、搬送量に合わせてLEDの点灯範囲を変えてもよい。例えば、搬送量がノズル列長さの1/4の場合、第2仮硬化用照射部43a(43b)のうち搬送方向下流側の1/4の領域のLEDを点灯するようにしてもよい。さらに、LEDの点灯範囲の位置を変更してもよい。なお、点灯範囲が搬送方向下流側に位置するほど、第2仮硬化のタイミングを遅らせることができる。
このように、第2実施形態では、第1仮硬化用照射部と第2仮硬化用照射部との間にUVを照射しない領域を設けているので、第2仮硬化を行なうタイミング(すなわちドットの広がり時間)を制御することができる。これにより、ドットの大きさ及び光沢や濃度を制御することができる。
===その他の実施の形態===
一実施形態としてのプリンター等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<プリンターについて>
前述の実施形態では、装置の一例としてプリンターが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の液体吐出装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。
<ノズルについて>
前述の実施形態では、圧電素子(ピエゾ素子)を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
<インクについて>
前述の実施形態は、紫外線(UV)の照射を受けることによって硬化するインク(UVインク)をノズルから吐出していた。しかし、ノズルから吐出する液体は、このようなインクに限られるものではなく、UV以外の他の電磁波(例えば可視光線など)の照射を受けることによって硬化する液体をノズルから吐出しても良い。この場合、各照射部から、その液体を硬化させるための電磁波(可視光線など)を照射するようにすればよい。
<仮硬化用照射部について>
前述の実施形態では、第1仮硬化用照射部と第2仮硬化用照射部が分かれている。但し、これに限られるものではない。第2仮硬化のための電磁波の照射量が第1仮硬化の照射量と同じで良ければ、一体的に仮硬化用照射部を構成しても良い。
なお、本実施形態では第2仮硬化用照射部43a、43bのうちヘッド31の移動方向の上流側を点灯させているが、第2仮硬化用照射部43a、43bの少なくとも一方を点灯させればよい。例えば図6Eにおいて第2仮硬化用照射部43bを点灯させてもよい。あるいは、両方点灯させて第2仮硬化用照射部43a、43bの両方で第2仮硬化させても良い。
また、第2仮硬化用照射部43a、43bの点灯範囲を搬送量の長さの整数倍にして、当該整数回、第2仮硬化を行なっても良い。この場合、整数回の第2仮硬化によってドットを固定することとし、ただし、複数回の第2仮硬化の間にもドットが僅かに広がることも考慮して仮硬化条件を設定すれば良い。また、第2仮硬化用照射部43a、43bの搬送方向の長さは、第2仮硬化用照射部43a、43bの搬送方向の長さのうち点灯する領域の搬送方向の長さとしてもよい。この場合にも、滲みの抑制と、光沢や濃度を得ることとを両立することができ、良好な画像品質を得ることができる。
1 プリンター、10 搬送ユニット、11 給紙ローラー、
13 搬送ローラー、14 プラテン、15 排紙ローラー、
20 キャリッジユニット、21 キャリッジ、
30 ヘッドユニット、31 ヘッド、
40 照射ユニット、42a,42b 第1仮硬化用照射部、
43a,43b 第2仮硬化用照射部、44 本硬化用照射部、
50 検出器群、53 紙検出センサー、54 光学センサー、
60 コントローラー、61 インターフェイス部、62 CPU、
63 メモリー、64 ユニット制御回路、
110 コンピューター

Claims (6)

  1. (A)媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
    (B)電磁波の照射によって硬化する液体を吐出する複数のノズルが前記搬送方向に沿って配置されたノズル列であって、前記搬送方向と交差する移動方向に移動するノズル列と、
    (C)前記ノズル列とともに前記移動方向に移動し前記電磁波を照射する照射部と、
    を備え、
    (D)前記搬送部によって所定の搬送量にて前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送動作と、前記ノズル列を移動させつつ前記ノズルから前記液体を吐出させることによって、前記媒体にドットを形成するドット形成動作とを繰り返す液体吐出装置であって、
    (E)前記照射部は、
    前記ノズル列と移動方向に並ぶ位置に設けられ、前記ドット形成動作の際に前記ノズル列がドットを形成する範囲に前記電磁波を照射する第1照射部と、
    前記第1照射部よりも前記搬送方向下流側に設けられ、前記搬送量に相当する範囲に前記電磁波を照射する第2照射部と、
    を有する、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
    前記第2照射部は、前記第1照射部の前記搬送方向下流側で、前記ノズル列がドットを形成する範囲に相当する範囲に前記電磁波を照射可能である、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  3. 請求項2に記載の液体吐出装置であって、
    前記搬送量に応じて、前記第2照射部の前記電磁波を照射する領域を設定する、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  4. 請求項3に記載の液体吐出装置であって、
    前記第2照射部の前記電磁を照射する領域と、前記第1照射部との間に、前記第2照射部の前記電磁波を照射しない領域がある、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の液体吐出装置であって、
    前記第2照射部の前記電磁波の照射量は、前記第1照射部の前記電磁波の照射量以上である、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  6. (A)媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
    (B)電磁波の照射によって硬化する液体を吐出する複数のノズルが前記搬送方向に沿って配置されたノズル列であって、前記搬送方向と交差する移動方向に移動するノズル列と、
    (C)前記ノズル列とともに前記移動方向に移動し前記電磁波を照射する照射部と、
    を備え、
    (D)前記搬送部によって所定の搬送量にて前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送動作と、前記ノズル列を移動させつつ前記ノズルから前記液体を吐出させることによって、前記媒体にドットを形成するドット形成動作とを繰り返す液体吐出装置であって、
    (E)前記照射部は、
    前記ノズル列と移動方向に並ぶ位置に設けられ、前記ドット形成動作の際に前記ノズル列がドットを形成する範囲に前記電磁波を照射する第1照射部と、
    前記第1照射部よりも前記搬送方向下流側に設けられ、前記搬送量の整数倍に相当する範囲に前記電磁波を照射する第2照射部と、
    を有する、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
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