JP2010171599A - 画像処理装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像を表示するための画像処理装置において、観察者の網膜上の盲点に起因する見落としを防止すること。
【解決手段】 観察者に対して画像を表示するための画像処理装置であって、前記観察者に対して画像を表示する表示領域内に、前記観察者の網膜上の盲点位置に基づく盲点領域を設定する設定手段と、前記観察者が観察する観察環境の変化に起因して、前記盲点領域内の表示を変更する場合、前記観察者に対して前記盲点領域内の変化を報知する報知手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、観察者に対して画像を表示するための画像処理装置および方法に関する。
小型の液晶パネルや有機ELなどのMicro Displayと呼ばれる表示デバイスを、拡大光学系を用いて、観察者に虚像を観察させる装置の開発が以前より行われている。これらの装置はビデオカメラ、もしくはデジタルカメラの撮影するフレームを確認、もしくはピント調整を行うための電子ビューファインダ(Electronic View Finder:EVF)に使用されている。
近年、撮像素子の高解像度化に伴い電子ビューファインダでピント調整を行うために、電子ビューファインダに用いられる表示デバイスの高精細化が進んでいる。表示デバイスはサイズが小型で高精細になったために、拡大率を大きくして、大きな映像を観察者に観察させた場合においても画質の良い映像を提供することが可能になってきている。そして、電子ビューファインダで観察する画像の画角は大きくなる傾向になっている。
特開平08−223468公報 特開平11−174986公報
電子ビューファインダなどの観察画像を表示する装置において、観察画像の画角が大きい場合、観察画像の一部領域が観察者の盲点位置に結像してしまい、観察者が認識できない領域が観察画像中に生じてしまうことがある。例えば、従来の電子ビューファインダでは片目の画角が12度程度であったため、約15度に位置する盲点が問題になることはなかったが、15度以上の画角を有する電子ビューファインダでは問題となりうる。
特に、ビデオカメラやデジタルカメラのファインダ等では、観察者が撮影したいフレームを決定した後に盲点に対応する領域に侵入物体が侵入した場合、観察者は侵入物体を見落としてしまい、観察者が意図しない画像が撮影されてしまうという問題が起きる。
観察者の視線を考慮した従来技術として、特許文献1には、観察者の視線方向を検出し、
観察者の視線方向に応じて、撮像範囲の変更を行うことが開示されている。しかしながら、特許文献1に開示された技術では、画角が大きい画像を観察する場合には、観察者は盲点に対応する位置に表示された侵入物体を見落としてしまう可能性がある。
観察者の盲点を考慮した従来技術として、特許文献2には、画像の画質が悪い部分を、観察者の盲点に対応する位置に表示させることが開示されている。しかしながら、特許文献2に開示された技術では、観察者の盲点に基づき観察者が観察する画像を変更するが、観察者の盲点に起因する見落としを防止することは出来ない。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、画像を表示するための画像処理装置において、観察者の網膜上の盲点に起因する見落としを防止することを目的とする。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、観察者に対して画像を表示するための画像処理装置であって、前記観察者に対して画像を表示する表示領域内に、前記観察者の網膜上の盲点位置に基づく盲点領域を設定する設定手段と、前記観察者が観察する観察環境の変化に起因して、前記盲点領域内の表示を変更する場合、前記観察者に対して前記盲点領域内の変化を報知する報知手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、画像を表示するための画像処理装置において、観察者の網膜上の盲点に起因する見落としを防止することが出来る。
(第一の実施形態)
図1は、本実施形態における画像処理装置101の構成を示したものである。以下、図1を用いて、画像処理装置101の各構成を説明する。
(撮像素子102) 本実施形態における撮像素子102は、CCD(Charge Coupled Device)素子、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等などから構成され、撮像素子102上に結像した画像をデジタル画像データとして取得する。撮像素子102の画素数は任意のものを選択可能であるが、水平方向に1920画素、垂直方向に1080画素の約207万画素を有することにより、いわゆるハイビジョン画像を撮像することが可能になる。ただし、ハイビジョン対応の画素数よりも高精細なものを選択しても良いし、低解像度のものを選択しても良い。
(結像レンズ103) 本実施形態における結像レンズ103は、被写体の像を撮像素子102上に結像させるためのレンズである。結像レンズ103は、図1では不図示のズーム機構を有しており、観察者の指示に基づき撮像素子102に結象する被写体の拡大率を任意に変更することが可能になっている。
(記録部104) 本実施形態における記録部104は、ハードディスク、半導体メモリなどから構成され、撮像素子102で取得されたデジタル画像データを記録する。記憶されるデジタル画像データは、他の処理手段により画像処理されたデータであっても良い。
(表示手段105) 本実施形態における表示手段105は、表示領域を有し、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light Emitting Diode)等から構成される。また、近年において実用化されたMEMS(Micro Electro Mechanical System)を用いた小型ミラーで点光源を走査して2次元画像を形成する表示手段や、DMD(Digital Micro−mirror Device)による表示手段を用いても良い。表示手段105は、取得したデジタル画像データを観察者に対して表示することが可能である。尚、ハイビジョン画像を表示するためには、撮像素子102と同様に、水平方向に1920画素、垂直方向に1080画素で構成する必要がある。
また、本実施形態では、表示手段105は、表示手段105の下部位置にアルファベットや数字を表示するためのデジタル表示装置を有している。また、デジタル表示装置は表示手段105の下部位置ではなく、上部や左右であっても構わない。また、撮像している画像以外の情報を表示可能にするために水平方向に1920画素、垂直方向に1200画素を有した、撮像素子102の解像度よりも多くの画素を有した表示手段105を用いて、前述したデジタル表示装置を省略化しても良い。デジタル表示装置に表示されるアルファベットや数字の詳細は、後述する。
(接眼レンズ106)本実施形態における接眼レンズ106は、表示手段105で表示される画像を観察者に観察しやすくするためのレンズである。接眼レンズの構成は様々なものが提案されているため、ここでは詳細な説明を省略する。
(ファインダ部107)本実施形態におけるファインダ部107は、表示手段105およびファインダ部107の光学部材となる接眼レンズ106を有する。観察者は、ファインダ部107が有する接眼レンズ106を通して、表示手段105が提示する画像を観察する。一般的に、視力が1.0である人の眼は、1’の解像力を有していると言われている。前記表示手段105の水平方向の画素数は1920画素である場合、1画素が観察者の視角で1’となるように、ファインダ部107の水平画角は32度に構成される。また、本実施形態では、ファインダ部107の観察画像のアスペクト比は、デジタル放送の規格である16:9になるように構成されている。そのため、垂直方向の画角は18度となっている。
(撮像画像信号処理回路108)本実施形態における撮像画像信号処理回路108は、CPU(Central Processing Unit)、画像処理プログラムが格納されたRAM(Random Access Memory)などから構成される。撮像画像信号処理回路108は、撮像素子102で取得されたデジタル画像データに対して画像処理を行う。
(検出部109)本実施形態における検出部109は、検出部109は、CPU(Central Processing Unit)、検出処理プログラムが格納されたRAM(Random Access Memory)などから構成される。
検出部109は、画像信号処理回路で処理されたデジタル画像データから所定の領域を検出する検出処理を行う。
(表示画像信号処理回路110)本実施形態における表示画像信号処理回路110は、CPU(Central Processing Unit)、画像処理プログラムが格納されたRAM(Random Access Memory)などから構成される。表示画像信号処理回路110は、撮像画像信号処理回路108で画像処理されたデジタル画像データに対して画像処理を行い、表示手段105に画像を表示させる。
以上が、本実施形態における画像処理装置101の構成である。
次に、人の眼の盲点について説明する。
図2は,人の右眼の水平断面を示した図である。人は被写体を観察する際に、水晶体201でピント調整を行い網膜上202に被写体を結像させている。図中は分りやすくするために網膜202は眼球の内壁面との間に隙間を設けているが、実際は眼球の内壁面上に網膜202は存在している。人の眼の最も解像力の高い位置は網膜上の中心窩203と呼ばれる場所である。従って、人が注視している部位が前記中心窩203に結像して観察することになる。網膜202上での結像位置は観察している物体の位置とは逆方向に結像する。そのため、図2中の眼球構造において中心窩203から身体中心側、すなわち画像中心から耳側方向である右側水平方向に約13度から18度、垂直方向には画像中心より上方側に2度、下方側に4度の範囲に盲点204と呼ばれる神経が束なっている範囲が存在する。盲点204には視細胞が存在せず、盲点204上の映像を人は観察することができない。
次に、検出部109が、画像から観察者の盲点に対応する範囲を検出する方法について説明する。
図3は、表示手段105の表示面における画像構成と、観察者の盲点204との位置関係を示した図である。図3に示す表示手段105は、水平方向に1920画素、垂直方向に1080画素で構成されている。よって、図3中に示すように、表示手段105の水平方向をX方向、垂直方向をY方向とし、左上隅部の画素を(1,1)とし、右下隅部の画素を(1920,1080)とする。観察者の観察対象である被写体が表示面の中心に位置している場合、観察者は表示面の中心を注視することになり、表示面の中心の画像が網膜202上の中心窩203に結像する。
本実施形態では、ファインダ部107の左端から右端までの水平画角が32度であるため、画像の中心より画面右半分では16度の画角になる。盲点204の位置は画像中心より水平方向右側に13度から18度であるため、ファインダ部107の表示面上では水平右側13度の位置から表示面の右端までとなる。盲点204に対応する表示面上の位置(表示面の中心より水平右側13度の位置)は、下記の計算により、
となり、図3では、1732番目の画素になる。また、垂直方向は上方側に2度、下方側に4度であることより、同様の計算を行うと、対応する画像位置はA(1732,421)、B(1732,778)、C(1920,778)、D(1920,421)の4点で囲まれる範囲の画素が観察者の盲点範囲301(観察者の盲点位置に起因して見えなくなる盲点領域)となる。観察者は、前述した盲点範囲301内における画像の変化を認識することは出来ない。
図4は、盲点範囲301内に物体が侵入する場合を示した図である。図4では、観察者は、画像処理装置101で被写体401を撮影フレームの中心に配置して撮影している。この状態において、観察者が被写体401に注視している場合、盲点範囲301内における画像の変化を認識することは出来ない。よって、撮影しているフレーム外から物体402が図4中の矢印E方向に進んで撮影フレーム内に出現しても、観察者は盲点範囲301内の物体402が現れていることを気付くことができない。観察者が気付かないうちに、撮影フレーム内に物体402が出現してしまうと、観察者の意図しない画像を撮像してしまうことになる。
本実施形態では、前述した観察者の盲点範囲301に対応する撮像素子102からの画像信号を、撮像画像信号処理回路108から検出部109に送信している。前記検出部109において、本実施形態の撮像素子102のフレーム周波数ごとに画像の差分を演算している。変化前後の複数のフレームで盲点範囲301内の画像信号に差分がない場合(もしくは差分が所定値以下の場合)、盲点範囲301に物体402がフレーム内に出現していないことになる。一方、盲点範囲301内の画像信号に差分が生じている場合、盲点範囲301に物体402が出現していることになる。検出部109は、上記処理により盲点範囲301内に物体402が出現したことを検知すると、物体表示画像処理回路110に物体402の検知を示す信号を送信する。表示画像信号処理回路110は、検出部109から物体402の検知を示す信号を受信した場合、表示手段105の画像右下部に“盲点範囲注意“などの注意喚起を行う画像信号を重畳させて表示手段105に信号を送信する。
従って、観察者が表示面中心を注視している際に盲点範囲301内に物体402が出現した場合は、観察者は、ファインダ部107の画像を観察しているだけで盲点範囲301内に物体402が出現してきたことを認知することが可能となる。尚、注意喚起を促す表示を行う部位は盲点範囲301以外の部位であればどこでもよく、右下だけに限らない。また、表示手段105の画像中に表示するのではなく、デジタル表示装置に簡易マークを表示させるだけでも良い。さらには、注意喚起を行う表示は前述した文言だけでなく、”盲点範囲確認“等、観察者の意図していない物体402がフレーム内に出現している可能性があることを報知するものであれば、この限りではない。さらに、文言を表示して注意喚起を行う手段だけでなく、撮影の妨げにならないような音声で報知することや、観察者に振動を与えるなどの報知手段を用いても良い。
本実施形態では、撮像素子102から検出部109に送信する盲点範囲301の画像信号は、前述したA点からD点で囲まれる範囲とした。しかし、盲点範囲301は個人差があり、観察者によって盲点範囲301は多少異なる。従って、個人差を補正するために、マーカを用いて補正を行っても良い。以下に個人差を補正する方法を示す。まず、観察者にファインダ部107の表示面の中心を観察させた状態で、表示手段105にマーカを表示させる。その状態でマーカを移動させながら、観察者が表示面の中心を観察した状態でマーカが観察できない部位を特定する。また、検出部109に送信する撮像素子102上の画像信号を決定させる校正を行っても良い。これにより、観察者の個人差に対応した盲点範囲301を検出することが可能となる。
本実施形態では、観察者が右眼でファインダ部107の画像を観察する例を示したが、左眼で観察する場合は、観察者の盲点範囲301は画像の水平中心に対して左右対称となる。
従って、左眼でファインダ部107を観察する場合、図3に示す座標において、検出部109に送信される範囲は、A’(0,421)、B’(0,778)、C’(188,778)、D’(188,421)の範囲となる。観察者が右眼と左眼のどちらを使用しているかは、観察者の操作により、不図示のスイッチで切り替えることができるようになっている。スイッチの切替えにより、撮像画像信号処理回路108から検出部109に送信する検出範囲を切り替える構成とすることで、観察者の右眼と左眼に対応した装置とすることが可能である。
また、ファインダ部107の取り付け方向によって、観察者の右眼か左眼のどちらかを決定する構成でも良い。その場合は、ファインダ部107の取り付け方向によって、自動的に撮像画像信号処理回路108から検出部109に送信する検出範囲を決めても良い。
また、被写体を撮影する際に、フレーム内に物体402が出現しても構わない場合もある。そのような状況において、観察者の盲点範囲301に物体402が出現する度に報知を行うと、観察者にとって煩わしく感じることもある。
そのため、本実施形態では、報知手段の機能の開始と停止を切り替える物体検出機能のスイッチを画像処理装置101に配置する。また、本実施形態における報知手段の機能は画像処理装置101で動画像を録画している時だけ、作動させるようにしても良い。
また、画像処理装置101で撮影を行いながら、パンやチルト動作を行った場合は、検出部109において検出範囲内での画像信号に差が発生し、物体が出現したと誤検出してしまう。パンやチルト動作を行っている場合は、撮像している画像信号全体が変化する。そのため、撮像画像信号処理回路108内で画像信号全体からパンやチルト動作を行っているかを判断し、検出部109に画像信号を送信するか否かの機能を設ける。同様に、画像処理装置101で撮影を行いながら、結像レンズ103を移動させてズームを行う場合も、検出範囲内での画像信号に差が発生し、検出部109は、検出範囲内に物体が出現したと検出してしまう。よって、前述したパンやチルト動作と同様に、ズームを行っている際にも、撮像画像全体から検出部109に検出範囲の信号を撮像画像信号処理回路108から送信するかを判断させる構成とする。その他の手法として、結像レンズ103を移動させている場合は、撮像画像信号処理回路108から検出部109に信号を送信しない構成としても良い。このような手法により、検出部109における誤検出を防ぐことが可能となる。
次に、本実施形態における盲点範囲内の物体を検出する処理の具体的なフローを示す。
図5は、本実施形態における盲点範囲内の物体の検出および報知を行う具体的なフローを示した図である。尚、図5における各処理は、画像処理装置101内の撮像画像信号処理回路108、検出部109、表示画像信号処理回路110、が行う処理である。
(S501)S501では、撮像画像信号処理回路108が、撮像素子102からデジタル画像データを取得し、所定の画像処理がなされた画像生成を行った後、表示画像信号処理回路110に画像信号を送信する。ここでの画像処理は、画像信号内における盲点範囲301の検出および設定を含む。
(S502)S502では、検出部109が、物体検出機能のスイッチがONになっているか否かを判断する。物体検出機能のスイッチがONになっている場合、S503に処理を進め、ONになっていない場合、S507に処理を進める。
(S503)S503では、撮像画像信号処理回路108が、姿勢検出手段として機能し、観察者によってパン・チルト・ズーム動作を行われているか否かを判断する。パン・チルト・ズーム動作を行っていないと判断された場合、S504に処理を進め、パン・チルト・ズーム動作を行っていないと判断された場合、撮像画像信号処理回路108が検出部109に画像信号を送信するとともに、S507に処理を進める。
(S504)S504では、検出部109が、受信した画像信号の盲点範囲301内における画像の変化を検出する。画像の変化を検出することにより、表示領域内における盲点領域内に物体が侵入したことなどを検出することが可能である。検出部109が画像の変化を検出した場合、S505に処理を進め、画像の変化を検出しなかった場合、S507に処理を進める。
(S505)S505では、検出部109が、物体を検出した旨を示す信号を表示画像信号処理回路110に送信する。
(S506)S506では、表示画像信号処理回路108が、受信した画像信号に注意喚起文を重畳し、注意喚起文が重畳された画像信号を生成する。
(S507)S507では、表示画像信号処理回路108が、表示手段105に画像を表示させる。検出部109により盲点範囲301から物体が検出された場合、表示される画像は、注意喚起文が重畳された画像となる。物体が検出されてない場合、表示される画像に注意喚起文は重畳されない。
以上が、本実施形態における盲点範囲内の物体の検出および報知を行う具体的な処理フローである。尚、上記の各処理は、所定の処理を行うためのコンピュータプログラムが格納された一般的なパーソナルコンピュータで行うことも可能である。
以上説明したように、観察者は撮影したい被写体401を画像中心に配置して被写体を注視している場合においても、観察者の盲点範囲301に物体402が出現したことを観察者に報知することが可能となる。ゆえに、観察者の意図しない物体402が撮影フレーム内に出現していることを知ることが可能となる。従って、観察者は撮影したいフレームを変更する、もしくは撮影を中止することで、意図しない撮影を防ぐことが可能となる。
なお、検出部109において物体402が出現したことを検出した場合であって、観察者が撮影を続けてしまった場合でも、観察者が意図しない撮影を防止する手法も説明する。検出部109において物体402が出現したことを検出し、撮像画像信号処理回路108から記録部104に画像信号を送信する際に、盲点領域301において物体402が出現する前の画像を出現後の画像と置き換えた信号を送信する。前述した手法により、画像処理装置101で記録している画像には、物体402が出現していない画像とすることが可能であり、観察者の意図しない撮影を防ぐ構成としても良い。
また、本実施形態においては、表示手段105で表示される画像は、撮像素子102で撮像された現実空間の画像であるが、例えば、コンピュータグラフィックスなどを用いた仮想空間の画像を表示する場合にも適用することが可能である。
(第二の実施形態)
図6は、第二の実施形態における画像処理装置101の構成を示した図である。
本実施形態における画像処理装置101の構成は、第一の実施形態の構成とほぼ同じであり、第一の実施形態と同一の部材については同一の符号を用いる。本実施形態と第一の実施形態とで異なる点は、ファインダ部107に観察者の眼球を照明する照明部601および観察者の視線方向を検知する視線検知手段が設けられていることである。尚、本実施形態では、観察者は右眼でファインダ部107の画像を観察している。
(照明部601)本実施形態における照明部601は、一般的なLED (Light Emitting Diode)などの発光手段から構成され、観察者の眼球を照明する。
(視線検知手段602)本実施形態における視線検知手段602は、視線方向検出を行うものであり、一般的なCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサなどから構成され、観察者の視線方向を検出する。検出した観察者の視線方向のデータは、撮像画像信号処理回路108に送信され、更に、検出部109にも送信される。
視線検知手段602は、照明部601から照射された観察者の眼球表面の輝点、いわゆるプルキニエ像から観察者の視線方向を検知するものであっても良いし、観察者の視線方向が検知できるものであればその他の手法を用いた構成でも良い。
尚、本実施形態における盲点範囲の物体の検出および報知の具体的なフローも、第一の実施形態における処理とほぼ同様である。第一の実施形態と異なる点は、検出部109が盲点範囲内における物体を検出する際に、観察者の視線方向を考慮するということである。
以下に、盲点範囲内における物体を検出する際に、観察者の視線方向を考慮する処理を説明する。
図7は、被写体701が、表示面の中心から左側に5度シフトしている場合を示す図である。図7に示すように、被写体701が撮像フレームの表示面の中心位置でなく、表示面の中心位置から左側に5度シフトしている場合、観察者の注視点も撮像フレームの表示面の中心から左側に5度シフトしてしまう。観察者の注視点がファインダ部107の画像中心でない場合は、撮像素子102上における観察者の盲点範囲702も注視点の位置と共に変化する。
第一の実施形態では、盲点範囲702の右端は表示画像よりも外側まで及んでおり、表示面内での盲点範囲702は小さい範囲となっていた。しかし、図7に示すように観察者の注視点が表示面の中心より水平方向の左側に5度シフトしている場合、観察者の注視点が画像中心より左側にシフトしたために、観察者の盲点範囲702の全てが表示画像内に含まれることになる。
前述したように、本実施形態では、観察者の注視点が画像中心位置より左側に5度シフトしているため、観察者の盲点範囲702は画像中心位置を基準に考えると、画像中心から水平右側に8度から13度の位置となる。表示画像の画素位置の計算は第一の実施形態で説明した方法で算出することができ、観察者の盲点範囲702はF(1430,421)、G(1430,778)、H(1732,778)、I(1732,421)の4点で囲まれる範囲となる。観察者は、前述した盲点範囲702内における画像の変化を認識することは出来ない。
図8は、物体801が撮影フレーム外から移動して表示面に出現した状態を示す図である。
図8に示すように、前述した状態において物体801が撮影フレーム外から矢印Jの方向に移動して出現した場合は、観察者の盲点範囲702から外れた位置を通過するため、観察者には物体が撮影フレーム内に出現したことを認知することが可能である。しかし、観察者の盲点範囲702内に建物の出入り口等が存在した場合は、観察者の盲点範囲702内において物体802が出現することも考えられる。しかし、ファインダ部107に視線検知手段602を配置することにより、観察者の視線方向に応じて検出範囲を変更することが可能であり、観察者の注視点の位置によらず観察者の盲点204範囲内に物体802が出現したかを検出することが可能となる。
本実施形態では、撮像素子102から検出部109に送信する盲点範囲702の画像信号は、前述したE点からH点で囲まれる範囲としたが、観察者によって盲点範囲702は多少異なる。本実施形態でのファインダ部107の画角は32度であるため、観察者が表示面の中心を注視している場合は、観察者の盲点範囲702の全てを検出することはできない。本実施形態では観察者は右眼でファインダ部107を観察する構成であるため、観察者の盲点範囲702は画像の右側に存在する。そのため、観察者にファインダ部107の画像左半分の中心、すなわち画像中心より左側8度の位置に校正用の注視点位置を表示し、観察者に前述した位置を観察させた状態で、表示手段105にマーカを表示させる。その状態でマーカを移動させながら、観察者が画像中心を観察した状態でマーカが観察できない部位を特定し、検出部109に送信する撮像素子102上の画像信号を決定させる校正を行っても良い。前述した校正を行うことで、観察者に応じた盲点範囲702の全てを検出し、観察者の盲点範囲702の精度を向上させることが可能となる。撮像画像信号処理回路108から検出部109に送信する画像信号も、前述した校正による観察者の盲点範囲702に応じた画像信号を送信し、検出部109で演算させる。これにより観察者に応じた検出を行うことが可能となる。
本実施形態では、観察者は右眼を用いてファインダ部107の画像を観察する例を示したが、左眼で観察する場合は、観察者の盲点範囲702は画像の水平中心に対して左右対称となる。左眼に対応する構成は、第一の実施形態で説明した手法によって可能となる。
以上説明したように、観察者は撮影したい被写体701が表示面の中心からシフトした状態においても、観察者の盲点範囲702に物体802が出現したことを報知することが可能となる。ゆえに、観察者の意図しない物体802が撮影フレーム内に出現していることを知ることが可能となる。従って、観察者は撮影したいフレームを変更する、もしくは撮影を中止することで、意図しない撮影を防ぐことが可能となる。
(第三の実施形態)
図9は、第三の実施形態における画像処理装置101の構成を示した図である。本実施形態における画像処理装置101の構成は、第一の実施形態の構成とほぼ同じであり、第一の実施形態と同一の部材については同一の符号を用いる。
本実施形態と第一の実施形態とで異なる点は、撮像用の第1の撮像素子102と異なる第2の撮像素子901、第2の結像レンズ902、第2の検出部903が設けられていることである。尚、本実施形態では、観察者は右眼でファインダ部107の画像を観察している。
(第2の撮像素子901)本実施形態における撮像素子901は、CCD(Charge Coupled Device)素子、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等などから構成され、第2の撮像素子901上に結像した画像をデジタル画像データとして取得する。基本的な構成は、第一の実施形態における撮像素子102と同様である。
(第2の結像レンズ902)本実施形態における第2の結像レンズ902は、被写体の像を第2の撮像素子901上に結像させるためのレンズである。第一の実施形態における結像レンズ103と異なる点は、結像レンズ103のズーム機構によるワイド端側で撮像できる撮像範囲よりも広角な範囲を撮像可能としていることである。
(第2の検出部903)本実施形態における第2の検出部903は、CPU(Central Processing Unit)、検出処理プログラムが格納されたRAM(Random Access Memory)などから構成される。検出プログラムは、撮像素子102で撮像している撮影フレーム外における移動物体を検出するためのものである。第2の検出部903は、表示画像信号処理回路110に接続されており、撮像素子102で撮像している撮影フレーム外における移動物体の有無を、表示画像信号処理回路110に送信可能となっている。
図10は、第2の撮像素子901、第2の結像レンズ902、第2の検出部903の機能の詳細を説明するための図である。
第2の撮像素子901は、第2の結像レンズ902により、第1の結像レンズ103のズーム機構によるワイド端側で撮像できる撮像範囲1001よりも広角な範囲1002を撮像することが可能である。第2の撮像素子901の撮像範囲1002は、第1の撮像素子102で撮影する最大画角の撮像範囲1001よりも1.5倍の範囲を撮像している。
前述したように、観察者は第1の撮像素子102で撮像している撮像範囲1001はファインダ部107で撮影フレームを確認しており、図10中に示す観察者の盲点204となる盲点範囲1004が存在している。
観察者の盲点範囲1004では、前述した手法によって、物体が出現しているか否かの検出を行っている。本実施形態で示す第2の撮像素子901は広範囲な撮像範囲1002を撮影しているため、第2の検出部903は第1の撮像素子102で撮像している撮像範囲1001の外側における物体1003の動きベクトルを検知することが可能である。
第2の検出部903は、第1の結像レンズ103の位置が検知でき、検知に伴い第2の撮像素子901で撮影している範囲の中で、第1の撮像素子102が撮影している撮像範囲1001を抽出可能となっている。
尚、第1の撮像素子102の撮像範囲1001は第1の結像レンズ103の位置によりズーム倍率が異なり、第2の撮像素子902による撮像範囲1002の中での、第1の撮像素子102による撮像範囲1001の大きさも異なる。
また、動きベクトルを検出する範囲は第2の撮像素子801による画像信号の全てでなくても良い。例えば、第1の撮像素子102で撮影している撮像範囲1001の外側であって、図10中の破線で示した検出範囲1005の範囲のみでも良い。検出範囲1005は、観察者の盲点範囲1004の垂直方向に2倍、水平方向には第2の撮像素子901による撮像範囲1002右端までの領域である。第2の検出部903は第1の結像レンズ103の位置を検出することが出来るため、第1の撮像素子102による撮像範囲1001の変化に伴い、検出範囲1005を変化させることも可能である。第2の検出部903は、前述した物体1003の動きベクトルを検出することによって、観察者がファインダ部107を観察している際の盲点範囲1004となる位置に、物体1003が出現する可能性があることを検出することが出来る。物体1003の動きベクトルの方向から、第1の撮像素子102が撮影している撮像範囲1001に物体1003が出現する可能性がある場合、物体1003が第1の撮像素子102が撮影している撮像範囲1001内に出現する前に、第2の検出部903は表示画像信号処理回路110に信号を送る。表示画像信号処理回路110では第2の検出部903からの信号を受信した場合、撮像画像信号処理回路108から受信した画像右下部に“盲点範囲注意“と注意喚起を行う画像信号を重畳させて表示手段105に画像信号を送信する。注意喚起を行う表示は前述した内容だけでなく、第一の実施形態で説明したように、他の文言や、別の報知手段であっても良い。
本実施形態では、観察者は右眼を用いてファインダ部107の画像を観察する例を示したが、左眼で観察する場合は、観察者の盲点範囲1004は画像の水平中心に対して左右対称となる。左眼に対応する構成は、第一の実施形態で説明した手法によって可能となる。
以上説明したように、観察者の盲点範囲1004に物体が出現したことを報知することによって、観察者の意図しない物体が撮影フレーム内に出現していることを知ることが可能となる。さらに、第2の撮像素子901、第2の結像レンズ902、第2の検出部903を備えることによって、観察者の盲点範囲1004内に出現する可能性のある物体1003が、第1の撮像素子102の撮像範囲1001内に出現する前に観察者に報知することが可能となる。
従って、観察者は撮影したいフレームを変更する、もしくは撮影を中止することで、意図しない撮影を防ぐことが可能となる。
(第四の実施形態)
図11は、第四の実施形態における画像処理装置101の構成を示す図である。
本実施形態における画像処理装置101の構成は、第一の実施形態の構成とほぼ同じであり、第一の実施形態と同一の部材については同一の符号を用いる。
(ジャイロセンサ111)本実施形態と第一の実施形態とで異なる点は、観察者が画像処理装置101を使用している姿勢を検出するためのジャイロセンサ111が設けられていることである。ジャイロセンサ111は画像処理装置101の姿勢状態を検出し、画像処理装置101の姿勢に応じて撮像画像信号処理回路108は検出部109へ送信する画像信号の範囲を切り替えている。尚、本実施形態では、観察者は右眼でファインダ部107の画像を観察している。
本実施形態の撮像素子102について説明する。撮像素子102は水平方向に5616画素、垂直方向に3744画素の約2110万画素を有している。しかし、用いる撮像素子102の画素数は解像度の低い撮像素子であっても良いし、さらに高精細な撮像素子であっても良く、本実施形態で用いている撮像素子102の解像度に限らない。本実施形態に用いる撮像素子102には、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等で構成されている。
次に、ファインダ部107について説明する。本実施形態に用いる表示手段105は第一の実施形態で説明した観察者が撮像素子102上での画像を確認できる装置であれば、いずれの表示装置を用いても良い。本実施形態の表示手段105の画素数は水平方向に1200画素、垂直方向に800画素で構成されており、撮像素子102の画素数を全て表示するのではなく、撮像素子102の画像を間引いて表示している。
観察者は接眼レンズ106を通して、表示装置1105の画像を観察する。本実施形態でのファインダ部107の水平画角は36度に構成されており、アスペクト比が3:2で構成されており、垂直方向の画角は24度となっている。
図12は、表示装置105の表示面の画像構成と観察者の盲点204との位置関係を示す図である。
図12に表示装置1105の画像構成と前述した図2に示す観察者の盲点204の位置関係を示す。図12中に示すように、表示装置1105の水平方向をX方向、垂直方向をY方向とし、左上隅部の画素を(1,1)とし、右下隅部の画素を(1200,800)とする。観察者が撮影したい被写体を画像中心に配置した場合は、観察者は画像中心を注視することになり、画像中心部が網膜202上の中心窩203に結像することになる。
本実施形態ではファインダ部1107の左端から右端までの水平画角が32度であるため、画像中心より画面右半分で18度の画角である。盲点204の位置は画像中心より水平方向右側に13度から18度であるため、ファインダ部107の画像上では水平右側13度の位置から画像の右端までとなる。盲点204の位置となる画像中心より水平右側13度の位置は、下記の計算により
となる。
図12で示す画素で表すと1026番目の画素である。垂直方向は上方側に2度、下方側に4度であることより、同様の計算を行うと、観察者の盲点204に対応する画像位置はK(1026,335)、L(1026,531)、M(1200,531)、N(1200,335)の4点で囲まれる範囲の画素が観察者の盲点範囲1201となる。前述した盲点範囲1201内では、観察者は発生している事柄については認識できない状態になってしまう。前述した盲点範囲1201に対応する撮像素子102からの画像信号を撮像画像信号処理回路108から検出部109に送信し、
第一の実施形態で説明した手法により、観察者の盲点範囲1201内に物体が出現したかを検出することが可能となる。
図13は、画像処理装置101を観察者の視線方向を中心として90度回転させて使用した場合の表示面の画像を示した図である。
観察者が携帯可能なくらい画像処理装置101が小型である場合、画像処理装置101を90度回転させて使用することがある。その場合、ファインダ部107で観察される画像は、図13に示すようになる。このような状態で観察者が画像処理装置101を使用すると、観察者に対して水平方向である図13中のY方向の画角は24度となる。そのため、観察者の盲点範囲1201は観察している画像に含まれない。本実施形態の画像処理装置101にはジャイロセンサ111が設けられており、画像処理装置101を垂直に使用した場合は、ジャイロセンサ111による姿勢状態を撮像画像信号処理回路108に送信する。撮像画像信号処理回路108ではジャイロセンサ111から画像処理装置101が垂直状態で使用されていることを受信すると、検出部109に画像信号を送信せず、検出部109で誤検出を行わない構成となっている。
本実施形態ではファインダ部107の水平画角が36度としたが、アスペクト比が3:2であればファインダ部107の水平画角を40度以上で構成すると、画像処理装置101を垂直状態で使用した場合、観察者の盲点範囲1201は観察画像内に含まれることになる。ファインダ部107の水平画角を前述した構成にした場合は、画像処理装置101が水平状態で使用されている場合の検出範囲と垂直状態で使用されている場合の検出範囲を撮像画像信号処理回路108に記憶させておく。ジャイロセンサ111によって、画像処理装置101の姿勢を検知し、姿勢に応じて撮像画像信号処理回路108から検出部109へ送信する画像信号の検出範囲を切り替えることが可能となる。前述した手法によって、画像処理装置101を垂直状態で使用した場合においても、観察者の盲点範囲1201内に物体が出現した場合の検知が可能となる。
本実施形態では、観察者は右眼を用いてファインダ部107の画像を観察する例を示したが、左眼で観察する場合は、観察者の盲点範囲1201は画像の水平中心に対して左右対称となる。左眼で観察する場合は実施例1で示した手法を用いることで、左眼に応じた構成とすることが可能となる。
また、第一の実施形態で説明した手法により、観察者の盲点範囲1201を正確に校正することも可能であり、校正した観察者の盲点範囲1201を画像処理装置101の姿勢状態の検出範囲に反映させることも可能である。
さらに、第二の実施形態で説明した視線検知手段を備えさせ、観察者の視線方向に応じて検出範囲を変更する機能を備えさせることも可能である。
被写体を撮影する際に、フレーム内に物体が出現しても構わない場合もある。そのような状況において、観察者の盲点範囲1201内に物体が出現する度に注視喚起してしまうと観察者が煩わしく感じる場合もある。そのため、本発明の機能を停止させるスイッチを画像処理装置101に備えさせておくことも可能である。また、本発明の機能は画像処理装置101でピントを合わせた状態のときだけ、作動させる構成としても良い。
以上説明したように、観察者の盲点範囲1201に物体が出現したことを報知することによって、観察者の意図しない物体が撮影フレーム内に出現していることを知ることが可能となる。さらに、画像処理装置101の姿勢状態によって物体の検出を行う範囲を変更することで、使用状態によって誤検出を行わないことが可能となる。従って、観察者は撮影したいフレームを変更する、もしくは撮影を中止することで、意図しない撮影を防ぐことが可能となる。
第一の実施形態における画像処理装置101の構成を示した図である。 人の右眼の水平断面を示した図である。 表示手段105の表示面における画像構成と観察者の盲点204との位置関係を示した図である。 盲点範囲301内に物体が侵入する場合を示した図である。 第一の実施形態における盲点範囲内の物体の検出および報知を行う具体的なフローを示した図である。 第二の実施形態における画像処理装置101の構成を示した図である。 被写体701が表示面の中心から左側に5度シフトしている場合を示す図である。 物体801が撮影フレーム外から移動して表示面に出現した状態を示す図である。 第三の実施形態における画像処理装置101の構成を示した図である。 第2の撮像素子901、第2の結像レンズ、第2の検出部903の機能を説明するための図である。 第四の実施形態における画像処理装置101の構成を示す図である。 表示装置105の表示面の画像構成と観察者の盲点204に対応する位置との位置関係を示す図である。 画像処理装置101を観察者の視線方向を中心として90度回転させて使用した場合の表示面の画像を示した図である。
101 ビデオカメラ
102・901・1102 撮像素子
103・902・1103 結像レンズ
104・1104 記録部
105・1105 表示装置
106・1106 接眼レンズ
107・1107 ファインダ部
108・1108 撮像画像信号処理回路
109・903・1109 検出部
110・1110 表示画像信号処理回路
201 水晶体
202 網膜
203 中心窩
204 盲点
301・702・1004・1201 盲点範囲
401・701 被写体
402・801・802・1003 物体
601 照明部
602 視線検知手段
1001 第1の撮像素子による撮像範囲
1002 第2の撮像素子による撮像範囲
1005 検出範囲
111 ジャイロセンサ

Claims (10)

  1. 観察者に対して画像を表示するための画像処理装置であって、
    前記観察者に対して画像を表示する表示領域内に、前記観察者の網膜上の盲点位置に基づく盲点領域を設定する設定手段と、
    前記観察者が観察する観察対象の変化に起因して、前記盲点領域内の表示を変更する場合、前記観察者に対して前記盲点領域内の変化を報知する報知手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 更に、前記観察者の網膜上の盲点の個人差に関する情報を取得する取得手段を有し、
    前記設定手段は、前記個人差に関する情報と、前記観察者の網膜上の盲点位置とに基づき、前記盲点領域を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 更に、前記表示領域内に表示される複数の画像を生成する画像生成手段と、
    前記生成された複数の画像の差分から、前記盲点領域に対応する画像の変化を検出する検出手段とを有し、
    前記報知手段は、前記検出手段により前記盲点領域に対応する画像の変化が検出された場合、前記盲点領域内の変化を報知することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 更に、前記検出手段により前記盲点領域に対応する画像の変化が検出された場合、前記盲点領域に対応する画像を、変化前の画像に補正する補正手段を有することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記表示領域内に表示される画像は、撮像手段で撮像された画像であり、
    前記設定手段は、前記撮像手段の姿勢と、前記観察者の網膜上の盲点位置とに基づき、前記盲点領域を設定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置。
  6. 更に、前記観察者の視線方向を検出する視線方向検出手段を有し、
    前記設定手段は、前記視線方向と、前記観察者の網膜上の盲点位置とに基づき、前記盲点領域を設定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 更に、前記観察者の姿勢を検出する姿勢検出手段を有し、
    前記設定手段は、前記観察者の姿勢と、前記観察者の網膜上の盲点位置とに基づき、前記盲点領域を設定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像処理装置。
  8. 撮像手段で撮像された画像を表示する表示手段と、当該表示手段で表示された画像を光学部材を介して観察者に提示するファインダとを有する画像処理装置において、
    前記ファインダを用いて前記観察者が前記画像を観察した状態における前記観察者の網膜上の盲点位置に基づき、前記撮像手段で撮像された画像内に盲点領域を設定する設定手段と、
    前記観察者が観察する観察対象の変化に起因する前記盲点領域内の画像の変化を検出する検出手段と、
    前記盲点領域内の画像の変化を前記観察者に報知する報知手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  9. 観察者に対して画像を表示するための画像処理方法であって、
    設定手段が、前記観察者に対して画像を表示する表示領域内に、前記観察者の網膜上の盲点位置に基づく盲点領域を設定する設定工程と、
    報知手段が、前記観察者が観察する観察対象の変化に起因して、前記盲点領域内の表示を変更する場合、前記観察者に対して前記盲点領域内の変化を報知する報知工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  10. コンピュータを、
    観察者に対して画像を表示するための画像処理装置であって、
    前記観察者に対して画像を表示する表示領域内に、前記観察者の網膜上の盲点位置に基づく盲点領域を設定する設定手段と、
    前記観察者が観察する観察対象の変化に起因して、前記盲点領域内の表示を変更する場合、前記観察者に対して前記盲点領域内の変化を報知する報知手段とを有することを特徴とする画像処理装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
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