JP2010010881A - 撮影装置および画像中のモアレ有無の告知方法 - Google Patents

撮影装置および画像中のモアレ有無の告知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】撮影して得られる画像にモアレが生じる際に事前に告知する。
【解決手段】ライブビュー画像モアレ判定部118は、ライブビュー画像中にモアレを生じるか否かを判定する。高解像画像モアレ判定部120は、ライブビュー画像よりも高い解像度を有していて記録用の画像データである記録画像データと同等の解像度を有する高解像画像データで形成される高解像画像中にモアレを生じるか否かを判定する。CPU146は、ライブビュー画像モアレ判定部118でライブビュー画像中にモアレを生じると判定され、高解像画像モアレ判定部120でモアレを生じないと判定されたときに、記録画像データではモアレを生じないことを撮影者に告知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮影装置、および撮影装置で撮影して得られる画像中のモアレ有無の告知方法に関する。
デジタルスチルカメラやデジタルムービーカメラ等のデジタルカメラには、モニタディスプレイ装置や電子ビューファインダ(以下、本明細書中では電子ビューファインダを「EVF」と称する)等がファインダ装置として搭載されることが多い。モニタディスプレイ装置やEVFには、撮像素子から得られた画像信号をもとに生成された画像データに基づく画像が表示される。この表示内容を適宜の時間間隔、たとえば1/30秒、1/50秒と云った時間間隔で更新することができる。これにより、撮影者はモニタディスプレイ装置やEVFに表示される画像を見ることで撮影に際してのフレーミングを容易に行うことができる。撮影に際して上述のように比較的短い時間間隔で表示画像を更新することは、「ライブビュー表示」などと称される。
撮像素子の画素数は年々増加する傾向にある。そのため、上述したライブビュー表示を行う際に、全画素から画像信号を読み出して画像処理をし、表示をすると1フレームの表示に要する処理時間が長くなり、スムーズなライブビュー表示を行うことは難しい。このような問題に対処する方法として「画素間引き読み出し」と称される技術を用いることが知られている。以下では、画素間引き読み出しによって得られた画像信号からライブビュー表示のために生成される画像データを「ライブビュー画像データ」と称する。
多数の画素が所定の配列ピッチで離散的(非連続的)に配列された撮像素子上に形成される被写体像をキャプチャし、サンプリングを行う場合、被写体像の有する空間周波数によってはモアレを生じることがある。このモアレは、使用される撮像素子上に配列される画素の画素ピッチ(空間サンプリング周期)の1/2で決定されるナイキスト限界以上の空間周波数成分を被写体像が有しているときに生じることが知られている。このとき、撮像素子の受光面上に形成される被写体像が合焦状態に近づくほど被写体像の空間周波数が上昇するので、モアレを生じやすくなることも知られている。
上記のモアレを抑制するための方法として、特許文献1には光学的ローパスフィルタ(以下では光学的ローパスフィルタを「OLPF」と称する)を用いて被写体像の空間周波数に上限を設ける方法が開示されている。また、この特許文献1には、低解像度および高解像度のうち、いずれかの解像度で画像信号処理を行うことが可能なビデオカメラで、選択される解像度に応じてOLPFのカットオフ周波数を切り替え可能な構成が開示されている。
また、モアレを抑制するための別の方法として、特許文献2には撮像素子の受光面上に形成される被写体像の焦点位置が一致しているときに得られる画像データと、焦点位置をずらしたときに得られる画像データとを用いて画像処理を行い、モアレを目立ちにくくする技術が開示される。
特開平3−226078号公報 特開平10−276350号公報
上述した特許文献1に開示されるものでは、ビデオカメラが有する複数の撮影モードに応じて複数のOLPFを備える必要がある。また、撮影モードが切り替えられるのに応じて、OLPFを切り替えるための機構が必要となる。
また、引用文献2に開示されるものでは、モアレ低減処理をする際に、生成される画像データ中で、空間周波数の高い成分の情報が失われてしまう可能性がある。
本発明は上述した課題に鑑み、なされたもので、複雑な構成を必要とすることなく、そして撮影して得られる画像データの劣化を招くことなく、画像データにモアレを生じるのを効果的に抑制可能とすることを目的とする。
(1) 本発明は撮影装置に適用される。そしてこの撮影装置が、
撮像面上に形成された被写体像に基づく画像信号を複数種類の解像度で出力可能な撮像素子であって、第1の解像度と、前記第1の解像度よりも高い少なくとも第2の解像度で出力可能な撮像素子と、
前記撮像素子から前記第1の解像度で出力された画像信号に基づいて、ライブビュー表示用の画像データであるライブビュー画像データを生成するライブビュー画像データ生成部と、
前記撮像素子から前記第2の解像度で出力された画像信号に基づいて、記録用の画像データである記録画像データと同等の解像度を有する高解像度画像データを生成する高解像画像データ生成部と、
前記ライブビュー画像データに基づき、モアレの有無を判定する、第1のモアレ判定部と、
前記高解像画像データに基づき、モアレの有無を判定する第2のモアレ判定部と、
前記第1のモアレ判定部でモアレがあると判定され、かつ前記第2のモアレ判定部でモアレは無いと判定されたときに、前記記録画像データではモアレを生じないことを告知するモアレ告知制御部と
を有することにより上述した課題を解決する。
(2) 本発明はまた、画像中のモアレ有無の告知方法に適用され、この方法は、撮像面上に形成された被写体像に基づく画像信号を複数種類の解像度で出力可能な撮像素子であって、第1の解像度と、前記第1の解像度よりも高い少なくとも第2の解像度で出力可能な撮像素子から、前記第1の解像度で出力された画像信号に基づいて、ライブビュー表示用の画像データであるライブビュー画像データを生成することと、
前記撮像素子から、前記第2の解像度で出力された画像信号に基づいて、記録用の画像データと同じ解像度を有するデータである高解像画像データを生成することと、
前記ライブビュー画像データに基づいてモアレの有無を判定することと、
前記高解像画像データに基づいてモアレの有無を判定することと、
前記ライブビュー画像データに基づいてモアレが有ると判定され、かつ前記高解像画像データに基づいてモアレが無いと判定された場合に、前記記録画像データではモアレが生じないことを告知することと
を有する。
(1) 本発明によれば、ライブビュー画像データに基づいてモアレがあると判定され、かつ高解像画像データに基づいてモアレは無いと判定されたときに、記録画像データではモアレを生じないことを告知する。例えば、撮影者がライブビュー画像を観ながら撮影するような状況で、ライブビュー画像にモアレが生じていても、高解像画像データに基づいてモアレは無いと判定されたときには、記録画像データではモアレを生じないことが告知される。そのため、ライブビュー画像中にモアレが生じるような状況であっても、撮影者は記録画像データではモアレを生じないことを知ることができるので、安心して撮影操作を続行することが可能となる。そして、モアレの抑制された記録画像データを容易に得ることが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態に係る撮影装置100の概略的構成を説明するブロック図である。撮影装置100は、静止画を撮影可能なもの、動画を撮影可能なもの、あるいは両方の撮影が可能なものとすることができる。撮影装置100は、撮影レンズ102と、撮像素子104と、画像信号処理部106と、タイミング発生部122と、画像表示部124と、システムバス140と、レンズ駆動部142と、シーン変化判定部144と、CPU146と、振動センサ148と、操作スイッチ150と、ズームエンコーダ160とを有する。上記の構成要素は、システムバス140を介して電気的に接続される。撮影装置100はまた、メモリ制御部152と、メモリ154と、インターフェース156とを有する。メモリ制御部152およびインターフェース156も、システムバス140を介して上述した構成要素と電気的に接続されている。メモリ154は、メモリ制御部152、システムバス140を介して上述した構成要素と電気的に接続されている。インターフェース156は、フラッシュメモリや小型ハードディスクドライブ等で構成される記憶媒体158を着脱自在に接続することが可能に構成される。
撮影レンズ102は、CCDあるいはCMOSイメージセンサ等で構成される撮像素子104の撮像面上に被写体像を形成する。撮影レンズ102は、焦点距離をユーザの設定に応じて変更可能な可変焦点距離レンズである。撮像素子104は、上記のようにCCDやCMOSイメージセンサ等で構成される二次元イメージセンサを用いることができる。本実施の形態において撮像素子104は、内部にCDS、A/D変換等の処理ブロックを有してディジタルの画像信号を出力可能なCMOSイメージセンサであるものとして説明をする。
撮像素子104は、複数種類の解像度で画像信号を出力することが可能に構成されている。例えば、撮像素子104はライブビュー画像表示用の解像度と、記録画像生成のために用いられる、ライブビュー画像表示用の解像度に比して高い解像度で画像信号を出力することが可能である。ライブビュー画像表示用の画像信号は、比較的低解像度(例:水平640画素、垂直480画素)ではあるものの、撮像素子104から読み出す情報量が減るので、比較的高速のフレームレート(フィールド読み出しの場合にはフィールドレート)で画像信号を読み出すことが可能である。これにより、ライブビュー画像のフレームレート(フィールドレート)を比較的高めに設定してスムーズなライブビュー画像を表示することが可能となる。
記録画像生成のために用いられる画像信号は、ライブビュー画像表示用の画像信号で得られる解像度に比して高い解像度(例:水平4,000画素、垂直3,000画素)を有する(以下、本明細書中では記録画像生成のために撮像素子104から出力される、比較的高い解像度を有する画像信号を「高解像画像信号」と称する。また、この高解像画像信号で生成される画像、画像データをそれぞれ「高解像画像」、「高解像画像データ」と称する。)。高解像画像信号の読み出しには、撮像素子104から読み出す情報量が増えるので、時間がかかる上、画像信号の処理にも時間を要する。撮像素子104は、記録画像生成のために用いられる高解像画像信号として複数種類の解像度、複数種類のアスペクト比のうち、任意の形態で画像信号を出力可能に構成されたものとすることができる。しかし、本明細書中では説明の単純化を目的として、ライブビュー画像表示用の画像信号は水平方向に640画素、垂直方向に480画素の画素数を有し、高解像画像信号は水平方向に4,000画素、垂直方向に3,000画素の画素数を有するものとして説明をする。
撮像素子104から出力されるディジタルの画像信号は、メモリ制御部152を介してメモリ154に一時的に保管される。メモリ154は、画像信号処理部106が画像処理を行う際のバッファメモリとしても用いられるので、書き込み・読み出しの速度が速いことが望ましく、例えばDRAMで構成することが可能である。メモリ154へは、システムバス140を介して撮像素子104、画像信号処理部106、CPU146、画像表示部124がアクセス可能に構成される。メモリ制御部152は、上述した構成要素からのメモリアクセス要求を調停する機能を有する。
画像信号処理部106は、特定用途向けの集積回路(ASIC)等で構成することが可能である。この画像信号処理部106は、同時化処理部108と、画像データ生成部110と、モアレ判定部116とを有する。同時化処理部108は、撮像素子104から出力されてメモリ154に一時的に保管されたディジタルの画像信号に同時化の処理(デモザイク処理)を行う。
画像データ生成部110は、ライブビュー画像データ生成部112と高解像画像データ生成部114とを有する。図1中、ライブビュー画像データ生成部112は「LV画像データ生成部」と表記されている(LV:Live View)。同じく、高解像画像データ生成部114は「HR画像データ生成部」と表記されている(HR:High Resolution)。撮像素子104からライブビュー画像表示用の画像信号が出力されているとき、ライブビュー画像データ生成部112は、同時化処理部108から出力される画像データに対してホワイトバランス調整、階調・レベル補正、アンシャープマスク、シェーディング補正等の処理をしてライブビュー表示用のディジタル画像データ(本明細書中では、これを「ライブビュー画像データ」と称する)を生成する。撮像素子104から高解像画像生成用の画像信号が出力されているとき、高解像画像データ生成部114は、同時化処理部108から出力される画像データに対してホワイトバランス調整、階調・レベル補正、アンシャープマスク、シェーディング補正等の処理をして高解像画像データを生成する。
高解像画像データ生成部114で生成された高解像画像データは、記録画像データとして画像信号処理部106において必要に応じてJPEG圧縮され、インターフェース156を介して記憶媒体158に記録される。高解像画像データ生成部114で生成された高解像画像データはまた、必要に応じて高解像画像モアレ判定部120に出力される。一方、ライブビュー画像データ生成部112で生成されたライブビュー画像データは、画像表示部124、ライブビュー画像モアレ判定部118に出力される。ライブビュー画像データ生成部112で生成されるライブビュー画像データはまた、後述するシーン変化判定部144に出力することも可能に構成される。
モアレ判定部116は、ライブビュー画像モアレ判定部118と高解像画像モアレ判定部120とを有する。図1中、ライブビュー画像モアレ判定部118は「LV画像モアレ判定部」と表記されている。同様に、高解像画像モアレ判定部120は「HR画像モアレ判定部」と表記されている。ライブビュー画像データ生成部112でライブビュー画像データが生成されるときに、ライブビュー画像モアレ判定部118はライブビュー画像データに基づいてモアレの有無を判定することができる。一方、高解像画像データ生成部114で高解像画像データが生成されるときには、高解像画像モアレ判定部120は高解像画像データに基づいてモアレの有無を判定することができる。モアレ判定部116(ライブビュー画像モアレ判定部118、高解像画像モアレ判定部120)におけるモアレの有無の判定処理の方法としては、画像データ生成部110で生成される画像データに対して二次元フーリエ変換の処理を行う方法を用いることが可能である。
ここで図2を参照して二次元フーリエ変換について説明する。図2の(a)は、モアレを生じていない画像の例を示す。図2の(b)は、図2(a)に示す画像の画像データを二次元フーリエ変換して得られるパワースペクトルをプロットした様子を概念的に描いたものである。図2の(c)は、被写体の胴体部分にモアレを生じている画像の例を示す。図2の(d)は、図2の(c)に示す画像の画像データを二次元フーリエ変換して得られるパワースペクトルを概念的に描いたものである。
図2の(a)、(c)に示されるようにx座標およびy座標をとり、画像(座標x、yにおける画素値)をF(x,y)で表したときの二次元フーリエ変換F(u,v)は、以下のように定義される。

上記の式において、j=√(−1)であり、uはx方向の、vはy方向の空間周波数を表す。図2の(a)、(c)に示される画像をF(x,y)で表して、上記の式(1)を用いて二次元フーリエ変換を行い、F(u,v)を求めてu,vの座標系にプロットしたものが図2の(b)、(d)に示されるパワースペクトルである。
図2の(b)、(d)において、グラフの中心部分にプロット点がある場合、それはu=v=0、すなわち画像中に空間周波数が0(lines/mmまたはline pairs/mm)の成分を含んでいることを示す。逆にグラフの周縁部分にプロット点がある場合、それは画像中に空間周波数の比較的高い成分を含んでいることを表す。図2の(a)に示されるような画像からは、図2の(b)に示されるようなパワースペクトルが得られるのが一般的である。すなわち、画像には低い空間周波数のスペクトルを比較的多く含み、空間周波数が高くなるにつれてそのスペクトル強度が減少する傾向にある。一方、画像中に窓枠、水平線などの画像のような、特定の方向に沿って延びる直線成分を多く含んでいたりすると、それに応じてパワースペクトルのパターンも特異の形状を呈する。
被写体としての人物がチェック柄のような、比較的細かく、周期的なパターンの模様を有する服を着用していたりすると、その記録画像は図2の(c)に示されるようにモアレを生じることがある。画像中にモアレを生じていると、図2の(d)に示されるように、グラフの上下左右対称の位置に特異なスペクトルパターンSが現れる。ライブビュー画像モアレ判定部118、高解像画像モアレ判定部120はそれぞれ、ライブビュー画像データ生成部112、高解像画像データ生成部114から出力される画像データに対して上述した二次元フーリエ変換の処理を行う。ライブビュー画像モアレ判定部118はライブビュー画像データを、高解像画像モアレ判定部120は高解像画像データを、それぞれ二次元フーリエ変換して得られた結果に基づいて、モアレの有無を判定する。このとき、ライブビュー画像データ、高解像画像データを複数のエリアに細分化し、細分化されたエリアごとに二次元フーリエ変換することにより、画面内のどこでモアレを生じているかを検出することが可能となる。
ところで、ライブビュー画像表示用の画像信号を出力する場合、撮像素子104はいわゆる画素間引きの技術を用いて低解像度の画像信号を出力する。画素間引きが行われているときには、サンプリング(撮像)に係る画素の数が減じられることにより、撮像素子の画素の配列ピッチが実質的に増す(粗になる)。すなわち、空間サンプリング周波数が低下し、その結果ナイキスト限界の空間周波数も低下する。このことは、被写体像の空間周波数が、高解像画像ではモアレを生じない程度のものであっても、ライブビュー画像ではモアレを生じる場合があることを意味する。モアレ判定部116がライブビュー画像モアレ判定部118と高解像画像モアレ判定部120とを有するのは、このような場合があることに対応するためである。CPU146がモアレ判定実行の指令信号を発するのに応じてモアレ判定部116でモアレ判定動作が実行される。そしてモアレ判定部116によるモアレ判定の結果はCPU146に出力される。
画像表示部124は、カラー液晶表示(LCD)パネルまたは有機EL(OEL)ディスプレイパネルなどで構成される表示素子128と、この表示素子128に画像を表示する処理を行う表示制御部126とを有する。表示制御部126は、画像信号処理部106で生成された画像データに基づく画像を上記表示素子に表示する処理を行う。表示素子128としては、小型のディスプレイパネルに表示される画像を、拡大光学系を介して覗くEVF(=Electronic View Finder)であってもよい。あるいは、撮影装置100の背面や側面等に設けられたモニタ表示パネルであってもよい。また、これらのEVF、モニタ表示パネルを両方とも有していて、撮影者がどちらを用いるか選択可能に構成されていてもよい。
CPU146は、撮影装置100の動作を全体的に統括して制御する機能を有する。例えば、自動露光に係る測光、露光量演算等の一連の動作、フラッシュユニット用メインコンデンサの充電、フラッシュの発光量調節、撮影レンズ102のズーム駆動、フォーカシング、撮影者による撮影モードの設定操作受付、画像表示部124への制御信号の送出、シャッタ(不図示)の開閉、絞り(不図示)の開度の制御等がCPU146によって行われる。CPU146はまた、画像信号処理部106に対してライブビュー画像表示処理、画像記録処理、および再生表示処理のいずれかを行う指令も発する。
操作スイッチ150は、ユーザによるズーム操作、撮影操作、動作モード切り替え操作等を受け付けるためのスイッチである。振動センサ148は、撮影装置100に加わる振動を検出するためのセンサである。撮影装置100は、撮像素子104をその受光面に平行な面内で互いに直交する2軸方向に沿って駆動可能な撮像素子シフト機構を有することができる。その場合、CPU146は、振動センサ148から入力された信号と、現状で設定されている撮影レンズ102の焦点距離とに応じて、像のブレ量およびブレ方向を求める。CPU146は、求められた像のブレ量を打ち消すように撮像素子シフト機構を駆動することにより、いわゆる手ぶれを減少させることができる。あるいは、撮影レンズ102中のレンズエレメントを撮像素子の受光面に平行な面内で互いに直交する2軸方向に沿って駆動可能なレンズシフト機構を有していても良い。CPU146は、求められた像のブレ量を打ち消すようにレンズシフト機構を駆動することにより、手ぶれを減少させることができる。
レンズ駆動部142は、CPU146から出力される制御信号に基づき、撮影レンズ102に組み込まれるズーム駆動、フォーカシング駆動、シャッタ駆動、絞り駆動用の各アクチュエータを駆動する。
シーン変化判定部144の説明に先立ち、ここでシーン変化について説明する。シーン変化とは、撮影シーンの変化、すなわち撮影レンズ102を通して撮像素子104によって撮像されるシーンの変化を意味する。例えば、ユーザがカメラを上下左右いずれかの方向に沿って構図を変える操作(パン操作、ティルト操作)をした場合、シーンの変化はあったと判定することができる。ユーザが操作スイッチ150を操作して撮影レンズ102の焦点距離を変化させた場合(ズーム操作をした場合)にもシーンの変化はあったと判定することができる。また、撮影レンズ102がズームリングを備えていて、ユーザの手動操作により焦点距離を変えることが可能に構成されていてもよい。この場合、撮影レンズ102中に備えられるズームエンコーダ160からの信号が変化したことを検出することによりシーンの変化があったと判定することができる。
ユーザが撮影装置100と被写体との間の距離を変えた場合も、シーンの変化はあったと判定することができる。また、撮影レンズ102の焦点調節動作が実行されて合焦距離が変化した場合も、シーンの変化はあったと判定することができる。この場合、撮影レンズ102の焦点調節用レンズ素子又はレンズ群の光軸方向に沿う移動量をエンコーダ等によって検出することによりシーン変化の有無を検出することができる。さらに、撮影装置100が固定されており、かつ、ユーザがズームや焦点調節に係る操作をしていない場合であっても、被写体が動いた場合にはシーンの変化はあったと判定することができる。
ある時点で、撮像素子104から出力される画像信号に基づいて生成される画像(画像データ)にモアレを生じていなかった場合、その後シーン変化が無いと判定される限り、モアレ発生の可能性は少ないと考えることができる。同様に、ある時点で撮像素子104から出力される画像信号に基づいて生成される画像(画像データ)にモアレを生じていた場合、その後シーン変化が無いと判定される限り、引き続きモアレを生じている可能性は高いと考えることができる。逆に、シーンの変化があったと判定されれば、モアレ有無の状況が変化する可能性は高まる。つまり、シーンの変化があれば、それに応じてモアレ有無の状況が変化しうる。
画像信号処理部106(ライブビュー画像モアレ判定部118)の処理能力に余裕がある場合、ライブビュー画像データ生成部112から所定の時間間隔、たとえば1/30秒、1/60秒といった比較的短い時間間隔で出力されるライブビュー画像データに対してモアレ有無の判定を行うための画像処理をすることができる。しかし、画像信号処理部106の処理能力に余裕が無い場合、上記のように比較的短い時間間隔でモアレ有無判定の処理を行うと、表示素子128に表示されるライブビュー画像に乱れ(例えばコマ落ち)を生じる可能性がある。そのようなことが懸念される場合には、一度モアレ有無の判定が行われた後、シーン変化判定部144でシーン変化があったと判定されるまでの間はモアレ有無の判定動作を省略することがよりスムーズなライブビュー画像表示をする上で望ましい。
シーン変化判定部144は、シーン変化判定用に備えられた専用のASIC(特定用途向けIC)やロジック回路として実施することも、画像信号処理部106に含まれるかたちで実施することも、CPU146によって解釈・実行されるソフトウェアによって実施することも可能である。
シーン変化判定部144が画像信号処理部106に含まれる場合、あるいはASICやロジック回路で実施されるような場合、このシーン変化判定部144はライブビュー画像データ生成部112から出力されるライブビュー画像データを処理することが可能に構成されたものとすることができる。この場合、シーン変化判定部144は二つの異なるタイミングで生成されたライブビュー画像データ同士を比較し、シーン変化の有無を判定する。シーン変化の有無判定のためには、公知の動きベクトル検出の技術を用いることができる。そして、求められた動きベクトルの大きさに基づいてシーン変化の有無を判定することができる。動きベクトルの大きさに基づいてシーン変化の有無を判定すると、撮影装置100がパン操作、ティルト操作された場合に加え、撮影装置100が三脚等に固定されていて被写体だけが動いているような場合でもシーン変化の有無を判定することができる。
シーン変化判定部144がCPU146によって解釈・実行されるソフトウェアによって実施される場合、CPU146が以下のような方法によりシーン変化の有無を判定することができる。すなわち、ユーザが操作スイッチ150を操作して撮影レンズ102の焦点距離を変化させたことをCPU146が検出し、その検出結果からシーン変化があったと判定することができる。あるいは、レンズ駆動部142を介して撮影レンズ102の焦点調節動作をCPU146が実行したときに、CPU146はシーン変化があったと判定することができる。また、振動センサ148から出力される信号を適宜の時間間隔で積算し、その積算値が所定の量、例えば現状で設定されている撮影レンズ102の焦点距離に対応する画角の半分の角度だけ撮影装置100が振られたのに対応する量を超したときにシーン変化があったと判定することが可能となる。
CPU146はさらに、ズームエンコーダ160の信号パターンが変化したのを検知してシーン変化があったと判定することができる。その他、撮影モードの切り替え操作、メニュー切り替え操作、フラッシュ発光モードの切り替え操作、レリーズ操作、撮影に際しての各種露光パラメータ(絞り、シャッタ速度、撮像素子の設定感度、露出補正等)の切り替え操作等を検出することによってもCPU146はシーン変化があったと判定することが可能である。CPU146はまた、ある判定タイミングから次の判定タイミングまでの間に経過する時間の長短によってシーン変化の有無を判定することもできる。
図3は、本発明の実施の形態に係る撮影装置100が一眼レフタイプのスチルカメラとして実施される例を示す。図3には撮影装置の背面側の外観が示されている。撮影装置100の背面には複数の操作スイッチ150a、150b、…150k、150mが設けられる。以下ではこれらの操作スイッチを包括的に「操作スイッチ150」と称する。撮影者がこれらの操作スイッチ150を操作することにより、上述した撮影モードの切り替え、メニュー切り替え、フラッシュ発光モードの切り替え、レリーズ、撮影に際しての各種露光パラメータ(絞り、シャッタ速度、撮像素子の設定感度、露出補正等)の切り替え等の操作をすることができる。
撮影装置100の背面にはまた、接眼部301と表示素子128とが設けられる。通常の撮影モードにおいては、ユーザは接眼部301に眼をあてて撮影装置100の内部に設けられるファインダスクリーン上に形成される被写体像を覗きながら構図決定をする。
撮影装置100はまた、ユーザが操作スイッチ150を操作することにより、ライブビュー撮影モードを選択することができる。ライブビュー撮影モードでは、撮像素子104で捉えられる被写体像をほぼリアルタイムで表示素子128に表示することができる。以下では、撮影装置100はライブビュー撮影モードに設定されていて、ユーザは表示素子128に表示されるライブビュー画像を見ながら構図を確認し、撮影操作をするものとして説明をする。
以下で説明する第1から第4の実施の形態に係る撮影装置100は、図1〜図3を参照して以上に説明した構成を共通して有する。第1から第4の実施の形態における相違点は、撮影装置100内で行われる処理内容とモアレ有無の告知の形態にある。
−第1の実施の形態−
以下、画像信号処理部106およびCPU146での処理内容を中心に、本発明の第1の実施の形態に係る撮影装置100について説明をする。図4は、CPU146で実行されるライブビュー画像表示処理の手順を概略的に示すフローチャートである。図4に示される処理は、撮影装置100がライブビュー撮影モードに設定されているときに略一定の時間間隔で繰り返し実行される。図4に示されるフローチャート中、高解像画像は「HR画像」と表記されている。
S400においてCPU146は、モアレ検出許可フラグを”1”にセットする。このモアレ許可フラグは、”1”にセットされているとモアレ検出動作が許可される一方、”0”にセットされているとモアレ検出動作が禁止される。S402においてCPU146は、ライブビュー画像取得のための条件を設定する。すなわち、CPU146は、撮像素子104に制御信号を出力し、撮像素子104の画像信号読み出しモードを画素間引き読み出しモードに設定する。この画素間引き読み出しによって高速読み出し、すなわち1フレーム、あるいは1フィールドあたりの画像信号読み出しに要する時間を短縮させて画像信号を読み出すことが可能となる。CPU146はまた、画像信号処理部106に制御信号を出力し、画像信号処理部106の動作モードを、ライブビュー画像を表示素子128に表示するモードに設定する。
S404においてCPU146は、モアレ検出フラグが、”1”(モアレ検出動作「許可」に対応)であるか、”0”(モアレ検出動作「禁止」に対応)であるかを判定する。S404でモアレ検出許可フラグが”1”である、すなわちモアレ検出動作が許可されていると判定されると処理はS406に進む。一方、S404でモアレ検出許可フラグが”0”である、すなわちモアレ検出動作が禁止されていると判定されると処理はS412に進む。
モアレ検出フラグが”1”であると判定されたときの分岐先であるS406においてCPU146は、ライブビュー画像モアレ判定部118からモアレ判定結果を取得する。S408においてCPU146は、ライブビュー画像モアレ判定部118から取得したモアレ判定結果に基づき、ライブビュー画像中にモアレを生じているか否かを判定する。S408での判定処理の結果、ライブビュー画像にモアレが有ると判定されると処理はS422に進む。一方、S408での判定処理の結果、ライブビュー画像にモアレが無いと判定されると処理はS410に進む。
ライブビュー画像にモアレを生じているとS408で判定されたときの分岐先であるS422においてCPU146は、高解像画像取得のための条件を設定する。すなわち、CPU146は、撮像素子104に制御信号を出力し、撮像素子104の画像信号読み出しモードを高解像度読み出しモードに設定する。本明細書において、高解像度読み出しモードとは、ライブビュー画像取得のための間引き読み出しに比して間引き量をより少なくして、あるいは全画素から画像信号を読み出すモードを意味する。高解像度読み出しモードにおいては、読み出す信号の量が増えるので、1フレーム、あるいは1フィールドあたりの画像信号読み出しに要する時間が長くなり、結果として低速読み出しとなる。CPU146はまた、S422で画像信号処理部106に制御信号を出力し、画像信号処理部106の動作モードを、高解像画像データを処理するモードに設定する。その結果、撮像素子104から出力された高解像度の画像信号が画像信号処理部106で処理され、高解像画像データが生成されてメモリ154に記憶される。このとき、高解像画像モアレ判定部120は、メモリ154に記憶される高解像画像データをもとに、高解像画像中にモアレを生じているか否かを判定する処理を行う。
CPU146はS424において、高解像画像モアレ判定部120からモアレ判定結果を取得する。S426においてCPU146は、高解像画像モアレ判定部120から取得したモアレ判定結果に基づき、高解像画像中にモアレを生じているか否かを判定する。S426での判定処理の結果、高解像画像にモアレが有ると判定されると処理はS432に進む。一方、S426での判定処理の結果、高解像画像にはモアレが無いと判定されると処理はS428に進む。
高解像画像中にモアレがあるとS426で判定された場合の分岐先であるS432においてCPU146は、「モアレ有り」の告知をする処理を行う。一方、高解像画像中にモアレが無いとS426で判定された場合、CPU146はS428で「モアレ無し」の告知を行う。
モアレ有無の告知方法としては、様々な方法を用いることが可能である。例えば撮影装置100がブザー等の発音体を有する場合、発音体を鳴動、あるいは鳴動音を変化させてモアレ有無の告知をすることが可能である。撮影装置100がLED等を有する場合、このLEDを点灯、消灯、点滅、点滅周期の変更、あるいは発光色を変えることによりモアレ有無の告知をすることが可能である。また、表示素子128に、ライブビュー画像とともにモアレ有無の告知をする表示をOSD(On Screen Display)によってすることができる。
表示素子128にモアレ有無の告知をする表示の方法の例としては、アイコンや文字等を表示する、ライブビュー映像の周囲に枠を表示し、その枠の色を、「モアレ無し」、「モアレ有り」の状況に応じて変えたり点滅表示させたりする、ライブビュー映像の一部または全部を点滅表示させる、ライブビュー映像の一部または全部の明度、彩度、色調等を変化させる、といった事を行い、撮影者の注意を喚起することが可能である。図5は、表示素子128に表示されるライブビュー画像502とともに「! 記録画像にモアレが出ます」と云う警告表示504を表示することにより「モアレ有り」の告知を行う例を示す図である。
ファインダ内にモアレ有無の表示をすることも可能である。例えばファインダ内に備えられるLEDの点灯・消灯・点滅、輝度変化あるいは発光色変更等によってモアレ有無の表示をすることができる。ファインダスクリーン上にスーパーインポーズ表示をすることによりモアレ有無の表示をすることも可能である。また、ファインダがEVF(Electronic View Finder)である場合には、表示素子128に表示されるものと同様の表示をファインダ内ですることができる。また、撮影装置100が携帯電話の機能を有するものである場合、内蔵されるバイブレータを用いて振動によりモアレ有無の告知をすることも可能である。なお、S428で「モアレ無し」の告知を行う方法としては、「モアレ有り」の告知を単に停止することも含む。
上述したモアレ有無の告知の処理に続いて、CPU146はS430でモアレ検出許可フラグを”0”にしてモアレ判定部116によるモアレ検出動作を停止させてS402に戻り、再びライブビュー画像表示の処理を行う。
S408でライブビュー画像にモアレが無いと判定されたときの分岐先であるS410においてCPU146は、「モアレ無し」の告知を行う。S428での処理と同様に、S410で「モアレ無し」の告知を行う方法としては、「モアレ有り」の告知を単に停止することも含む。S412においてCPU146は、シーン変化判定部144から判定結果を取得する。
S412においてシーン変化判定部144から取得した判定結果に基づき、CPU146はシーン変化の有無の判定をS414で行う。そしてシーン変化有りと判定されるとS400に戻る。つまり、シーン変化有りと判定された場合、ライブビュー画像は大きく変わっている可能性が高い。そのため、CPU146はS400に戻り、モアレ検出許可フラグを”1”(モアレ検出:許可)とし、S406でライブビュー画像中のモアレ有無の判定結果を取得しなおす。一方、S414でシーン変化無しと判定された場合、CPU146はS418に進み、レリーズ操作の有無を判定する。S418でレリーズ操作は無いと判定される間、S412、S414の処理を繰り返し行う。すなわち、シーン変化無しと判定される間はモアレ有無の判定が省略され、シーン変化有りと判定された場合にはモアレ有無の判定がしなおされる。
S418でレリーズ操作有りと判定されるとCPU146はS420に進み、露光に係る一連の動作制御をし、記録画像データ生成に係る処理を行うように画像信号処理部106に指令を発し、生成された高解像の記録画像データを記憶媒体158に記録する処理を行う。S420の処理を完了するとCPU146はS400に戻る。撮影完了に伴い、撮影者は新たな構図で、あるいは新たな被写体を撮影する可能性が高い。従って、撮影完了の後はS414でシーン変化ありと判定された場合の処理と同様の処理をすることが有効である。
以上に説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る撮影装置によれば、以下のような作用効果を奏することが可能となる。
ライブビュー画像中にモアレを生じていることが検出された場合(S408の判定:有り)、CPU146は高解像画像中のモアレの有無を判定(S426)して、高解像画像のモアレの有無を告知する(S428、S432)。これにより、ライブビュー画像にモアレを生じている場合に、もし撮影を続行した場合、記録画像はモアレの無いものを得ることができるか、あるいは撮影シーンを変えた方が良いかを撮影者は判断することができる。
ライブビュー画像のモアレ判定(S408)は、図4に示す処理の実行開始直後に行われる1回目の判定を除き、シーン変化が検出されたときにのみ行われる。そのため、モアレ判定部116の処理負荷が軽減され、ライブビュー画像を滑らかに表示することが可能となる。また、高解像画像中のモアレ判定に係る一連の処理(S422、S424、S426)は、ライブビュー画像にモアレがあると判定されたとき(S408の判定結果:有り)にのみ行われる。そのため、ライブビュー画像がいわゆる「コマ落ち」のような状態となってスムーズな動画が表示されなくなったり、表示される画像がフリーズしてしまったりするのを最小限に食い止めることが可能となる。従って、撮影者は表示素子128に表示されるライブビュー画像を見ながら構図決定をして撮影を行うことが可能となる。
図4を参照して以上に説明した処理が行われる際に、シーン変化が比較的頻繁に起こるような撮影状況においては、S410、S428、S432での処理によって告知内容がめまぐるしく変化する可能性もある。そのような場合を想定して、S410、S428、S432の処理の後に例えば0.3秒程度の時間の経過を待つ処理を入れてもよい。
−第2の実施の形態−
本発明の第2の実施の形態に係る撮影装置100では、高解像画像中でモアレを生じる箇所を、ライブビュー画像中に表示する。これにより、撮影者がライブビュー画像を見て、高解像画像中に生じるモアレが作画意図にそぐわないものかどうか、あるいはモアレが発生しても問題ないかどうかを判断可能とするものである。撮影者は、この判断結果に基づき、撮影動作を続行するか、構図、撮影倍率等の撮影条件を変えて撮影をするかを決定することができる。
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る撮影装置100においてCPU146で実行されるライブビュー画像表示処理の手順を概略的に示すフローチャートである。図6に示される処理は、撮影装置100がライブビュー撮影モードに設定されているときに略一定の時間間隔で繰り返し実行される。なお、図4に示されるフローチャートと同様の処理手順には図4中の処理ステップに付される符号と同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。そして図4に示される、本発明の第1の実施の形態に係る撮影装置100のCPU146で実行される処理手順との差異を中心に説明をする。図6に示されるフローチャート中において、高解像画像は「HR画像」と表記されている。
S408においてCPU146は、ライブビュー画像にモアレを生じているか否かの判定をする。S408で、ライブビュー画像にモアレを生じていないと判定されると処理はS610に進む。そして、以前の処理でモアレ警告表示が表示素子128に表示されている場合にはそのモアレ警告表示を消去する。
ライブビュー画像にモアレを生じているとS408で判定されたときの分岐先であるS422においてCPU146は、撮像素子104に制御信号を出力し、撮像素子104の画像信号読み出しモードを高解像度読み出しモードに設定する。CPU146はまた、画像信号処理部106に制御信号を出力し、画像信号処理部106の動作モードを、高解像画像データを処理するモードに設定する。その結果、撮像素子104から出力された高解像度の画像信号が画像信号処理部106で処理され、高解像画像データが生成されてメモリ154に記憶される。このとき、高解像画像モアレ判定部120は、メモリ154に記憶される高解像画像データをもとに、高解像画像中にモアレを生じているか否かを判定する処理を行う。
CPU146はS612において、高解像画像モアレ判定部120からモアレ判定結果を取得する。このとき、高解像画像モアレ判定部120から取得するモアレ判定結果は、高解像画像中のどの領域(エリア)にモアレを生じているかをCPU146が特定可能なものとなっている。
S614においてCPU146は、高解像画像モアレ判定部120から取得したモアレ判定結果に基づき、モアレ発生部位を1水平ラインごとに検出する。S616においてCPU146は、高解像画像中でモアレを生じる部位に対応するライブビュー画像中の画素の画素値を変更する。S614、S616での処理の結果、全ての水平ラインについてモアレ発生部位が検出される。そして、表示素子128に表示されるライブビュー画像中において、高解像画像でモアレを生じる部位に相当する部分が撮影者によって視認可能となるようにライブビュー画像表示が行われる。
S618においてCPU146は、高解像画像モアレ判定部120から取得したモアレ判定結果に基づき、高解像画像中のモアレの有無を判定する。そして高解像画像中にモアレが無いと判定されるとS620に進み、以前の処理で表示素子128にモアレ警告表示が表示されている場合にCPU146はそれを消去してS430に進む。一方、S618でモアレが有ると判定されるとS622に進み、モアレ警告表示を表示してS430に進む。
図6に示すフローチャートの処理がCPU146により実行されて図7(a)に例示される表示が表示素子128上に表示される。図7(a)において、高解像画像でモアレを生じる部位に相当する部分702が明度を増すように表示される例が示されている。また、ライブビュー画像とともに「! 記録画像にモアレが出ます」という警告表示504が表示されている。
高解像画像でモアレを生じる部位に相当する部分702の画像表示形態については、図7(a)に例示されるものだけに限られない。例えば、この部分702の明度を下げる、色調を変化させる、階調を反転する、点滅表示する、メッシュや網点状のものを重ねて表示する、部分702以外の部分に比して表示解像度を変化させる、といった画像表示形態とすることも可能である。逆に、部分702の画像表示形態を通常の画像表示形態として、部分702以外の部分の画像表示形態を部分702の画像表示形態と異なるように表示することも可能である。すなわち、高解像画像中でモアレを生じる部位を撮影者が視認可能となるように、部分702と、部分702以外の部分とで画像表示形態を異なったものとすることが可能である。
あるいは、図7(b)に例示されるように、高解像画像中でモアレを生じる部位に相当する部分702を囲うような指標706を表示することも可能である。この場合、S616におけるライブビュー画像中の画素の画素値を変更する処理に代えて、部分702の輪郭を検出する処理をすればよい。そして、検出された輪郭の形状に応じて指標706を生成することができる。
図6のフローチャートに示されるCPU146の処理手順では、S618で高解像画像中のモアレ判定処理が行われるのに先立って、S614、S616で処理が行われ、高解像画像中でモアレを生じる部位に対応するライブビュー画像中の画素の画素値が変更されている。これらS614、S616の処理については、S618で高解像画像にモアレが有ると判定された後に行われるようにしてもよい。例えば、S614、S616の処理をS622の前、あるいは後に行うようにしてもよい。このように処理手順を変更することにより、高解像画像にモアレを生じると判定された(S618の判定:高解像画像モアレ有り)ときにのみ上述した画素値変更の処理が行われる。その結果、高解像画像にモアレを生じないときのCPU146の処理負荷を低減させることが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態においては、高解像画像でモアレを生じる部位に対応する部分がライブビュー画像中に表示されるので、S610、S620、S622で行われるモアレ警告消去、表示の処理手順を省略してもよい。さらにまた、本発明の第1の実施の形態で説明したモアレ有無の告知を同時に行うようにしてもよい。
以上に説明したように、本発明の第2の実施の形態に係る撮影装置によれば、以下のような作用効果を奏することが可能となる。
S612で高解像画像モアレ判定部120からの解析後のデータが取得され、S614で1水平ラインごとにモアレ発生部位が検出され、そしてS616では高解像画像中でモアレが発生する部位に対応するライブビュー画像中の画素の画素値を変更する処理が行われる。これにより、高解像画像中でモアレが発生する場合に、撮影者はどのあたりにモアレが生じるのかを直観的に把握することが可能となる。すなわち、撮影者は、ライブビュー画像を観視することにより、記録画像にモアレが発生する部位が画面の隅部であるのか、中央寄りであるのかを判定することができる。あるいは、モアレ発生部位の占める領域が小さいか、大きいかを判定することもできる。その結果、記録画像に生じるモアレが作画意図に大きな影響を与えるものではないと判断すればそのまま撮影動作を続行させることができる。逆に、記録画像に生じるモアレが望ましくないと判断されるときにはライブビュー画像を観ながら撮影倍率を変更したり撮影アングルを調節したりすることが可能となる。
−第3の実施の形態−
本発明の第3の実施の形態に係る撮影装置100では、高解像画像中でモアレを生じる箇所の画像を、高解像画像データを用いてライブビュー画像とともに表示素子128に表示する。これにより、撮影者は高解像画像に基づいて表示される、モアレを生じる部分の画像を見て、記録画像中に生じるモアレが作画意図にそぐわないものかどうか、あるいはモアレが発生しても問題ないかどうかを高解像画像によって判断可能とするものである。撮影者は、この判断結果に基づき、撮影動作を続行するか、構図、撮影倍率等の撮影条件を変えて撮影をするかを決定することができる。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る撮影装置100においてCPU146で実行されるライブビュー画像表示処理の手順を概略的に示すフローチャートである。図8に示される処理は、撮影装置100がライブビュー撮影モードに設定されているときに略一定の時間間隔で繰り返し実行される。なお、図4に示されるフローチャートと同様の処理手順には図4中の処理ステップに付される符号と同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。そして図4に示される、本発明の第1の実施の形態に係る撮影装置100のCPU146で実行される処理手順との差異を中心に説明をする。なお、図8に示されるフローチャート中において、高解像画像は「HR画像」と表記されている。
S408においてCPU146は、ライブビュー画像にモアレを生じているか否かの判定をする。S408で、ライブビュー画像にモアレを生じていないと判定されると処理はS810に進む。そして、以前の処理でモアレ警告表示が表示素子128に表示されている場合にはそのモアレ警告表示を消去する。
ライブビュー画像にモアレを生じているとS408で判定されたときの分岐先であるS422においてCPU146は、撮像素子104に制御信号を出力し、撮像素子104の画像信号読み出しモードを高解像度読み出しモードに設定する。CPU146はまた、画像信号処理部106に制御信号を出力し、画像信号処理部106の動作モードを、高解像画像データを処理するモードに設定する。その結果、撮像素子104から出力された高解像度の画像信号が画像信号処理部106で処理され、高解像画像データが生成されてメモリ154に記憶される。このとき、高解像画像モアレ判定部120は、メモリ154に記憶される高解像画像データをもとに、高解像画像中にモアレを生じているか否かを判定する処理を行う。
CPU146はS812において、高解像画像モアレ判定部120からモアレ判定結果を取得する。このとき、高解像画像モアレ判定部120から取得するモアレ判定結果は、高解像画像中のどの領域(エリア)にモアレを生じているかをCPU146が特定可能なものとなっている。
S814においてCPU146は、高解像画像モアレ判定部120から取得したモアレ判定結果に基づき、高解像画像中でモアレを生じている部位に対応する画像を表示素子128に表示する処理を行う。以下ではこの画像を高解像モアレ画像と称する。このときCPU146は、ライブビュー画像を上記の高解像モアレ画像とともに表示することが望ましい。
ところで、撮影装置100に備えられる表示素子128は、高解像画像を等倍、あるいはそれに準ずるような表示倍率で全体を表示できるほど大きくはないのが一般的である。それ故、高解像モアレ画像は部分的に表示される。従って、もし表示素子128が高解像画像を等倍ないしは等倍に準じた表示倍率で表示可能な程度に大型のものである場合には、高解像モアレ画像を部分的に表示するのではなく、モアレを生じている部分を含めて、高解像画像全体を表示するものであってもよい。
S816においてCPU146は、高解像画像モアレ判定部120から取得したモアレ判定結果に基づき、高解像画像中のモアレの有無を判定する。そして高解像画像中にモアレが無いと判定されるとS818に進み、以前の処理で表示素子128にモアレ警告表示および高解像モアレ画像が表示されている場合にCPU146はそれを消去してS430に進む。一方、S816でモアレが有ると判定されるとS820に進み、モアレ警告表示を表示してS430に進む。
なお、比較的短い時間の中でシーン変化が頻繁に起こると、高解像モアレ画像やモアレ警告表示が一瞬しか表示されなかったり、表示がちらついたりして表示の視認性が低下する可能性がある。そのようなことを避けるため、S820の処理の後に、例えば0.3秒程度の時間の経過を待つ処理を入れても良い。
図8に示すフローチャートの処理がCPU146により実行されて図9の(a)に例示される表示が表示素子128上に表示される。図9の(a)において、記録画像中でモアレを生じる部位に相当する部分がライブビュー画像906上に枠902を重ねて表示して示されている。また、ライブビュー画像906上に表示される枠902で囲われる部分に対応する高解像モアレ画像904がライブビュー画像の近傍に表示される。さらに、ライブビュー画像906、高解像モアレ画像904とともに「! 記録画像にモアレが出ます」という警告表示504が表示されている。なお、図9の(a)に示される例では、ライブビュー画像906の広い範囲にわたる領域でモアレを生じている。高解像画像でも同様に広い範囲にわたってモアレを生じている場合、高解像画像中でモアレが最も顕著に現れている部分が高解像モアレ画像904として表示されるようにしてもよい。CPU146は、高解像画像モアレ判定部120で解析された結果を取得し、高解像画像中のどの部分でモアレが最も顕著に現れているかを判定することができる。
表示素子128に表示されるライブビュー画像906、高解像モアレ画像904、および警告表示504の表示形態については、図9の(a)に例示されるものだけに限られない。例えば、警告表示504に代えて、以下のような表示形態によってモアレ警告表示を行うことができる。すなわち、高解像モアレ画像904の周縁を赤い線で囲うようにしてもよいし、高解像モアレ画像904の周縁を囲む線を点滅させてもよい。また、ライブビュー画像906上に重ねて表示される枠902を赤で表示してもよいし、点滅させてもよい。さらに、ライブビュー画像906中の枠902で囲われる部分の画像の明度、彩度、色調等を他の部分と異なるように表示してもよいし、点滅、階調の反転、メッシュや網点状のものを重ねて表示する、といった画像表示形態とすることも可能である。
図8のフローチャートに示されるCPU146の処理手順では、S816で高解像画像中のモアレ判定処理が行われるのに先立って、S812、S814で高解像画像モアレ画像を表示素子128に表示する処理が行われる。これらS812、S814での処理については、S816で高解像画像にモアレが有ると判定された後に行われるようにしてもよい。例えば、S812、S814の処理をS820の前、あるいは後に行うようにしてもよい。このように処理手順を変更することにより、高解像画像にモアレを生じると判定された(S816の判定:高解像画像モアレ有り)ときにのみ上述した画素値変更の処理が行われる。その結果、高解像画像にモアレを生じないときのCPU146の処理負荷を低減させることが可能となる。
また、本発明の第3の実施の形態においては、高解像モアレ画像がライブビュー画像と共に表示されるので、S810、S818、S820で行われるモアレ警告消去、表示の処理手順を省略してもよい。さらにまた、本発明の第1の実施の形態で説明したモアレ有無の告知を同時に行うようにしてもよい。
以上に説明したように、本発明の第3の実施の形態に係る撮影装置によれば、以下のような作用効果を奏することが可能となる。
S812で高解像画像モアレ判定部120からの解析後のデータが取得され、S814で高解像モアレ画像を表示素子128に部分的に表示する処理が行われる。これにより、高解像画像中でモアレが発生する場合に、撮影者は撮影して得られる記録画像中どの程度のモアレが生じるのかを高解像モアレ画像を観て判断することが可能となる。
その結果、記録画像に生じるモアレが作画意図に大きな影響を与えるものではないと判断されれば、撮影者はそのまま撮影動作を続行させることができる。逆に、記録画像に生じるモアレが望ましくないと判断されるときにはライブビュー画像や高解像モアレ画像を観ながら撮影倍率を変更したり撮影アングルを調節したりすることが可能となる。
−変形例−
以上では高解像画像中でモアレを生じる場合に高解像モアレ画像904を表示素子128上に表示する例について説明した。本発明はこのような例に限られるものではなく、高解像画像中でモアレを生じない場合にその旨表示することも可能である。その例を、図9の(b)を参照して説明する。
図9の(b)に示される例において、ライブビュー画像912にはモアレが検出され、高解像画像にはモアレが検出されなかったものとする。この場合、表示素子128上に表示されるライブビュー画像にはモアレを生じる。ここでもう一度、図8および図9(a)を参照して以上に説明した例について確認しておくと、高解像画像にモアレが検出されない場合、ライブビュー画像のみが表示され、警告表示および高解像モアレ画像は表示されない。撮影者はライブビュー画像中にモアレを生じていることを認識しても、上記の警告表示および高解像モアレ画像が表示されないことから、記録画像にモアレは生じないことを知ることができる。
これに対して、図9の(b)に示される例では、ライブビュー画像912とともに「記録画像にはモアレは出ません」という旨のモアレ無し告知表示910が表示される。また、ライブビュー画像912中でモアレを生じる部分に枠902が表示され、この枠902で囲われる部分に対応する高解像画像908が表示される。ライブビュー画像にモアレを生じていても、撮影者は実際に撮影して得られる記録画像にはモアレを生じないことをモアレ無し告知表示910および高解像画像908によって確認することができるので、安心して撮影操作を続行することが可能となる。
高解像画像中のモアレの有無に応じて図9の(a)、図9の(b)に示されるような表示を行う場合、図8のフローチャートに変更を加えて図10に示されるようなものとすれば良い。図10のフローチャートにおいて、S1000、S1002、S1004、S1006、S1008が図9のフローチャートに対して修正ないしは追加された処理手順である。それ以外の処理手順については図9のフローチャート中の各処理ステップに付される符号と同じ符号を付してその詳細な説明を適宜省略する。そして図9のフローチャートに示される処理手順との差異を中心に説明をする。
S408でライブビュー画像中にモアレが有ると判断された場合の分岐先であるS422において、CPU146は、撮像素子104に制御信号を出力し、撮像素子104の画像信号読み出しモードを高解像度読み出しモードに設定する。CPU146はまた、画像信号処理部106に制御信号を出力し、画像信号処理部106の動作モードを、高解像画像データを処理するモードに設定する。その結果、撮像素子104から出力された高解像度の画像信号が画像信号処理部106で処理され、高解像画像データが生成されてメモリ154に記憶される。このとき、高解像画像モアレ判定部120は、メモリ154に記憶される高解像画像データをもとに、高解像画像中にモアレを生じているか否かを判定する処理を行う。
CPU146はS812において、高解像画像モアレ判定部120からモアレ判定結果を取得する。このとき、高解像画像モアレ判定部120から取得するモアレ判定結果は、高解像画像中のどの領域(エリア)にモアレを生じているかをCPU146が特定可能なものとなっているのは図8を参照して先に説明したとおりである。
S1002においてCPU146は、高解像画像モアレ判定部120から取得したモアレ判定結果に基づき、高解像画像中のモアレの有無を判定する。そして高解像画像中にモアレが無いと判定されるとCPU146はS1004に進み、ライブビュー画像においてモアレを生じている部位に対応する高解像画像(図9の(b)における高解像画像908に相当)を表示素子128に表示する。続くS1006でCPU146はモアレ無し告知表示(図9の(b)におけるモアレ無し告知表示910に相当)を表示素子128に表示する。
S1002で高解像画像にモアレがあると判定されたときの分岐先であるS1008においてCPU146は、高解像画像においてモアレを生じている部位に対応する画像である高解像モアレ画像(図9の(a)における高解像モアレ画像904に相当)を表示素子128に表示する。このS1008における処理内容は、図8のS814における処理内容と同じである。続いてS820の処理が行われて表示素子128にモアレ警告表示(図9の(a)における警告表示504に相当)が表示される。
S408で、ライブビュー画像にモアレを生じていないと判定されたときの分岐先であるS1000においてCPU146は、以前の処理においてライブビュー画像以外の表示が表示されている場合にはそれらの表示を消去してライブビュー画像のみの表示とする。ここでライブビュー画像以外の表示とは、図9の(a)における高解像モアレ画像904、枠902、警告表示504、そして図9の(b)における高解像画像908、枠902、モアレ無し告知表示910等を意味する。
以上に説明したように、ライブビュー画像および高解像画像の双方にモアレを生じる場合、高解像画像中でモアレを生じる部位に相当する部分をライブビュー画像中に示し、高解像モアレ画像も一緒に表示する(図9の(a))。一方、ライブビュー画像にモアレを生じるけれども高解像画像にモアレを生じない場合、ライブビュー画像中でモアレを生じる部分を示し、その部分に対応する高解像画像も一緒に表示をする(図9の(b))。このようにモアレの有無を告知することにより、撮影者は撮影を続行して得られる記録画像中にモアレ発生の有無、モアレを発生する場合には画像中の位置および程度を知ることが可能となる。加えて、ライブビュー画像にモアレを生じるけれども高解像画像にはモアレを生じない場合に、ライブビュー画像でモアレを生じている部分に対応する高解像画像を撮影者が観視することにより、撮影者は安心して撮影を続行することが可能となる。
本発明は、デジタルスチルカメラや、デジタルビデオカメラ等の撮影装置に利用することが可能である。
本発明が適用される撮影装置の内部構成を概略的に示すブロック図である。 画像と、その画像を形成する画像データを二次元フーリエ変換処理して得られるパワースペクトルを例示する図であり、(a)はモアレを生じていない画像の例を、(b)は(a)に例示する画像に対応するパワースペクトルを、(c)はモアレを生じている画像の例を、(d)は(c)に例示する画像に対応するパワースペクトルを示す図である。 本発明が適用される撮影装置の外観を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る撮影装置内で実行されるモアレ有無告知処理手順を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る撮影装置において、画像にモアレを生じることを告知する例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る撮影装置内で実行されるモアレ有無告知処理手順を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る撮影装置において、画像にモアレを生じることを告知する例を示す図であり、(a)はモアレを生じる部位の明度を上げて表示する例を、(b)はモアレを生じる部位の周囲に指標を表示する例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る撮影装置内で実行されるモアレ有無告知処理手順を説明するフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る撮影装置において、画像にモアレを生じることを告知する例を示す図であり、(a)は高解像画像中でモアレを生じる部位を部分的に表示する例を、(b)はライブビュー画像でモアレを生じる部位に対応する高解像画像でモアレを生じないことを告知する例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る撮影装置内で実行されるモアレ有無告知処理手順の別例を説明するフローチャートである。
符号の説明
100 撮影装置
102 撮影レンズ
104 撮像素子
106 画像信号処理部
108 同時化処理部
110 画像データ生成部
112 ライブビュー画像データ生成部
114 高解像画像データ生成部
116 モアレ判定部
118 ライブビュー画像モアレ判定部
120 高解像画像モアレ判定部
122 タイミング発生部
124 画像表示部
126 表示制御部
128 表示素子
140 システムバス
142 レンズ駆動部
144 シーン変化判定部
146 CPU
148 振動センサ
150 振動スイッチ
152 メモリ制御部
154 メモリ
156 インターフェース
158 記憶媒体
502、906、912 ライブビュー画像
504 警告表示
702 高解像画像でモアレを生じる部分
706 指標
902 枠
904 高解像モアレ画像
908 高解像画像
910 モアレ無し告知表示

Claims (20)

  1. 撮像面上に形成された被写体像に基づく画像信号を複数種類の解像度で出力可能な撮像素子であって、第1の解像度と、前記第1の解像度よりも高い少なくとも第2の解像度で出力可能な撮像素子と、
    前記撮像素子から前記第1の解像度で出力された画像信号に基づいて、ライブビュー表示用の画像データであるライブビュー画像データを生成するライブビュー画像データ生成部と、
    前記撮像素子から前記第2の解像度で出力された画像信号に基づいて、記録用の画像データである記録画像データと同等の解像度を有する高解像度画像データを生成する高解像画像データ生成部と、
    前記ライブビュー画像データに基づき、モアレの有無を判定する、第1のモアレ判定部と、
    前記高解像画像データに基づき、モアレの有無を判定する第2のモアレ判定部と、
    前記第1のモアレ判定部でモアレがあると判定され、かつ前記第2のモアレ判定部でモアレは無いと判定されたときに、前記記録画像データではモアレを生じないことを告知するモアレ告知制御部と
    を有することを特徴とする撮影装置。
  2. 前記第2のモアレ判定部は、前記第1のモアレ判定部でモアレがあると判定されたときにのみ、前記高解像画像データに基づいてモアレの有無を判定するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
  3. 前記ライブビュー画像データに基づくライブビュー画像を表示部に表示するための表示信号を生成可能な表示制御部をさらに有し、
    前記モアレ告知制御部は、前記第1のモアレ判定部でモアレがあると判定され、かつ前記第2のモアレ判定部でもモアレがあると判定されたときに、前記記録画像データでもモアレを生じることを告知する表示を前記ライブビュー画像とともに前記表示部に表示するための表示信号を生成する指令を前記表示制御部に出力するように構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の撮影装置。
  4. 前記モアレ告知制御部はさらに、前記第1のモアレ判定部でモアレがあると判定され、かつ前記第2のモアレ判定部でもモアレがあると判定されたときに、前記表示部に表示されるライブビュー画像中に、前記高解像画像データに基づく画像中でモアレを生じる領域を示すための表示信号を生成する指令を前記表示制御部に出力するように構成されることを特徴とする請求項3に記載の撮影装置。
  5. 前記モアレ告知制御部はさらに、前記第1のモアレ判定部でモアレがあると判定され、かつ前記第2の判定部でもモアレがあると判定されたときに、前記高解像画像データに基づく画像中のモアレを生じる部分を含む画像を前記ライブビュー画像とともに前記表示部に表示するための表示信号を生成する指令を前記表示制御部に出力するように構成されることを特徴とする請求項3に記載の撮影装置。
  6. 前記モアレ告知制御部はさらに、前記第1の判定部でモアレがあると判定され、かつ前記第2の判定部でモアレは無いと判定されたときに、前記記録画像データではモアレを生じないことを告知する表示に加えて前記高解像画像データに基づく画像の一部を前記ライブビュー画像とともに前記表示部に表示するための表示信号を生成する指令を前記表示制御部に出力するように構成されることを特徴とする請求項3から5のいずれか一つに記載の撮影装置。
  7. 前記第1のモアレ判定部での判定が最後に行われたときの撮影シーンに対して現在の撮影シーンが変化したか否かを判定するシーン変化判定部と、
    前記撮影シーンが変化したと前記シーン変化判定部によって判定されたときに、前記第1のモアレ判定部で新たな判定動作を実行させるモアレ判定動作制御部と
    をさらに有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の撮影装置。
  8. 前記シーン変化判定部は、前記第1のモアレ判定部での判定が最後に行われたときのライブビュー画像データと現在のライブビュー画像データとの比較結果に基づいて前記撮影シーンが変化したか否かを判定するように構成されることを特徴とする請求項7に記載の撮影装置。
  9. 前記撮影装置は、前記撮像素子の前記撮像面上に被写体像を形成するための撮影光学系であって、焦点距離を変化させることにより撮影画角を変更可能な可変焦点距離の撮影光学系をさらに有し、
    前記シーン変化判定部は、前記撮影光学系の焦点距離の変化に基づいて前記撮影シーンが変化したか否かを判定するように構成されることを特徴とする請求項7または8に記載の撮影装置。
  10. 前記撮影装置に加わる振動を検出可能な振動検出部をさらに有し、
    前記シーン変化判定部は、前記振動検出部で検出された振動のパターンに基づいて前記撮影シーンが変化したか否かを判定するように構成されることを特徴とする請求項7から9のいずれか一つに記載の撮影装置。
  11. 撮像面上に形成された被写体像に基づく画像信号を複数種類の解像度で出力可能な撮像素子であって、第1の解像度と、前記第1の解像度よりも高い少なくとも第2の解像度で出力可能な撮像素子から、前記第1の解像度で出力された画像信号に基づいて、ライブビュー表示用の画像データであるライブビュー画像データを生成することと、
    前記撮像素子から、前記第2の解像度で出力された画像信号に基づいて、記録用の画像データと同じ解像度を有するデータである高解像画像データを生成することと、
    前記ライブビュー画像データに基づいてモアレの有無を判定することと、
    前記高解像画像データに基づいてモアレの有無を判定することと、
    前記ライブビュー画像データに基づいてモアレが有ると判定され、かつ前記高解像画像データに基づいてモアレが無いと判定された場合に、前記記録画像データではモアレが生じないことを告知することと
    を有することを特徴とする、画像中のモアレ有無の告知方法。
  12. 前記高解像画像データに基づいてモアレの有無を判定することが、前記ライブビュー画像データに基づいてモアレが有ると判定された後に行われることを特徴とする、請求項11に記載の画像中のモアレ有無の告知方法。
  13. 前記ライブビュー画像データに基づく画像を表示部に表示することと、
    前記ライブビュー画像データに基づいてモアレが有ると判定され、かつ前記高解像画像データに基づいてモアレが有ると判定された場合に、前記記録画像データでもモアレが生じることを告知する表示を前記ライブビュー画像データに基づく画像とともに前記表示部に表示することと
    をさらに有することを特徴とする、請求項11または12に記載の画像中のモアレ有無の告知方法。
  14. 前記ライブビュー画像データに基づいてモアレが有ると判定され、かつ前記高解像画像データに基づいてモアレが有ると判定された場合に、前記表示部に表示されるライブビュー画像中に前記高解像画像データに基づく画像中でモアレを生じる領域を示すこと
    をさらに有することを特徴とする、請求項13に記載の画像中のモアレ有無の告知方法。
  15. 前記ライブビュー画像データに基づいてモアレが有ると判定され、かつ前記高解像画像データに基づいてモアレが有ると判定された場合に、前記高解像画像データに基づく画像中のモアレを生じる部分を含む画像を前記ライブビュー画像とともに前記表示部に表示すること
    をさらに有することを特徴とする、請求項13に記載の画像中のモアレ有無の告知方法。
  16. 前記ライブビュー画像データに基づいてモアレが有ると判定され、かつ前記高解像画像データに基づいてモアレが無いと判定された場合に、前記記録画像データではモアレが生じないことを告知する表示に加えて前記高解像画像データに基づく画像の一部を前記ライブビュー画像とともに前記表示部に表示すること
    をさらに有することを特徴とする、請求項13から15のいずれか一つに記載の画像中のモアレ有無の告知方法。
  17. 前記ライブビュー画像データに基づいてモアレの有無を判定することが最後に行われたときの撮影シーンに対して現在の撮影シーンが変化したか否かを判定することと、
    前記ライブビュー画像データに基づいてモアレの有無を判定することが最後に行われたときの撮影シーンに対して現在の撮影シーンが変化したか否かの前記判定が肯定されたときに、前記ライブビュー画像データに基づいてモアレの有無の判定をすることを新たに行うことと
    をさらに有することを特徴とする、請求項13から16のいずれか一つに記載の画像中のモアレ有無の告知方法。
  18. 前記ライブビュー画像データに基づいてモアレの有無を判定することが最後に行われたときの撮影シーンに対して現在の撮影シーンが変化したか否かを判定することが、前記ライブビュー画像データに基づいてモアレの有無を判定することが最後に行われたときのライブビュー画像データと現在のライブビュー画像データとを比較することを含むことを特徴とする、請求項17に記載の画像中のモアレ有無の告知方法。
  19. 前記撮影装置が、前記撮像素子の前記撮像面上に被写体像を形成するための撮影光学系であって、焦点距離を変化させることにより撮影画角を変更可能な可変焦点距離の撮影光学系をさらに有し、
    前記ライブビュー画像データに基づいてモアレの有無を判定することが最後に行われたときの撮影シーンに対して現在の撮影シーンが変化したか否かを判定することが、前記撮影光学系の焦点距離の変化を検出すること含むことを特徴とする17または18に記載の画像中のモアレ有無の告知方法。
  20. 前記撮影装置が、前記撮影装置に加わる振動を検出可能な振動検出部をさらに有し、
    前記ライブビュー画像データに基づいてモアレの有無を判定することが最後に行われたときの撮影シーンに対して現在の撮影シーンが変化したか否かを判定することが、前記振動検出部を介して前記撮影装置に加わる振動のパターンを検出することを含むことを特徴とする、請求項17から19のいずれか一つに記載の画像中のモアレ有無の告知方法。
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