JP2011259341A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 撮影者を撮像する撮像センサによる情報とモーションセンサによる情報を相補的に用いることで、撮像装置を前後させることによるズーム操作を、ユーザの所望の範囲で実現するためのキャリブレーション処理を行える撮像装置等を提供すること。
【解決手段】 撮像装置20は被写体撮像部21と撮影者撮像部22と、モーションセンサを有するセンサ部23と、センサ部23からのセンサ情報に基づいて撮像装置20の移動量情報を取得するセンサ情報取得部241と、移動量情報に基づいて被写体撮像部におけるズーム倍率を設定するズーム倍率設定部243と、撮影者画像に基づいて、撮影者の情報である撮影者撮像情報を取得する撮影者撮像情報取得部242と、キャリブレーション時に取得された撮影者撮像情報と移動量情報に基づいて、前記ズーム倍率の調整パラメータを設定するキャリブレーションを行うキャリブレーション部244を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、撮像装置等に関する。
従来、撮像装置本体に備えられている各種ボタン(操作キー)やGUIを備えたタッチパネルなどにより、撮影操作などの様々な変更が可能である。また、特許文献1に開示されている技術のように、近年はユーザが撮像装置を動かして、撮影操作等を行なうことが可能な技術が発明されている。
また、特許文献2に開示されている技術のように、携帯機器等を動かして、その動きを記録する技術も発明されている。
さらに、特許文献3に開示されている技術のように、ユーザの顔画像に応じて撮影操作を行なう技術も発明されている。
しかし、これらの従来技術では、撮像装置を前後に動かしてズーム倍率の設定(画角調整)を行なえるが、撮像装置とユーザの距離に比例してズーム倍率の設定を行っているため、大人と子供、又は腕の長い人と短い人などで最大のズーム量が異なってしまう。また、人によっては撮像装置を少しだけ動かしても最大のズーム量(最大望遠)になって欲しいが、これらの従来技術では解決案は示されていなかった。
特開2006−211458号公報 特開2007−193656号公報 特開2009−294728号公報
本発明の幾つかの態様によれば、ユーザの個人差を補正することで、撮像装置を前後に動かしてユーザが希望するズーム倍率の設定を行なえるようにする撮像装置等を提供できる。
また、本発明の幾つかの態様によれば、撮影者を撮像する撮像センサによる情報とモーションセンサによる情報を相補的に用いることで、撮像装置を前後させることによるズーム操作を、ユーザの所望の範囲で実現するためのキャリブレーション処理を行える撮像装置等を提供できる。
本発明の一態様は、被写体を含む画像である被写体画像を撮像する被写体撮像部と、撮影者を含む画像である撮影者画像を撮像する撮影者撮像部と、モーションセンサを少なくとも有するセンサ部と、前記センサ部からのセンサ情報に基づいて、撮像装置の移動量情報を取得するセンサ情報取得部と、実操作時の前記移動量情報に基づいて前記被写体撮像部におけるズーム倍率を設定するズーム倍率設定部と、前記撮影者撮像部からの前記撮影者画像に基づいて、前記撮影者の情報である撮影者撮像情報を取得する撮影者撮像情報取得部と、キャリブレーション時に取得された前記撮影者撮像情報と前記移動量情報に基づいて、前記ズーム倍率の調整パラメータを設定するキャリブレーションを行うキャリブレーション部と、を含む撮像装置に関係する。
本発明の一態様では、モーションセンサからのセンサ情報に基づいて移動量情報を取得し、取得した移動量情報に基づいて、被写体撮像部におけるズーム倍率を設定することにより、スマートズームを実現する。また、撮影者画像から撮影者撮像情報を取得し、取得した撮影者撮像情報と、キャリブレーション時に取得された移動量情報とに基づいて、ズーム倍率の調整パラメータを設定するキャリブレーションを行うことで、モーションセンサだけでなく、撮像センサ(撮影者撮像部)からの情報に基づいて、スマートズームのパラメータを設定することができる。そのため、ユーザの所望するズーム操作を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記キャリブレーション部は、前記調整パラメータである、ズーム倍率の変化率パラメータを、キャリブレーション時に取得された前記移動量情報に基づいて設定してもよい。
これにより、キャリブレーション時の移動量と、ズーム倍率の変化率を対応づけることが可能になり、例えば、ユーザごとの腕の長さの違いを考慮したズーム調整等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記キャリブレーション部は、前記調整パラメータである、ズーム倍率の変化開始ポイントパラメータを、キャリブレーション時に取得された前記撮影者撮像情報に基づいて設定してもよい。
これにより、キャリブレーション時の撮影者撮像情報と、ズーム倍率の変化開始ポイントとを対応づけることが可能になり、ズーム操作の起点となる絶対位置を設定すること等ができる。
また、本発明の一態様では、前記キャリブレーション部は、前記調整パラメータである、ズーム倍率の変化開始ポイントパラメータを、キャリブレーション時に取得された前記撮影者画像における前記撮影者の顔領域のサイズに基づいて設定してもよい。
これにより、キャリブレーション時の撮影者の顔領域のサイズを、ズーム倍率の変化開始ポイントと対応づけることが可能になる。
また、本発明の一態様では、キャリブレーション時に取得された前記撮影者の顔領域のサイズに基づいて、前記ズーム倍率の変化開始ポイントパラメータが設定された後は、前記モーションセンサにより前記撮像装置の光軸方向に交差する面内において前記撮像装置の回転が検出された場合にも、前記ズーム倍率設定部は、設定された前記ズーム倍率の変化開始ポイントパラメータにより表される変化開始ポイントを起点として前記ズーム倍率の設定を行ってもよい。
これにより、撮像装置が光軸に交差する面内で回転したとしても、キャリブレーションにより設定されたズーム倍率の変化開始ポイントをそのまま利用して、ズーム倍率の設定を行うことが可能になる。よって、撮像装置の姿勢によらずズーム操作を行うこと等ができる。
また、本発明の一態様では、キャリブレーション時に取得された前記撮影者の顔領域のサイズに基づいて、前記ズーム倍率の変化開始ポイントパラメータが設定された後、前記モーションセンサにより前記撮像装置の光軸方向に交差する面内において前記撮像装置の回転が検出された場合に、前記キャリブレーション部は、回転した状態での前記顔領域のサイズに基づいてズーム倍率制御ポイントを設定し、前記ズーム倍率設定部は、設定された前記ズーム倍率制御ポイントと、前記変化開始ポイントとに基づいて前記ズーム倍率を設定してもよい。
これにより、撮像装置が回転した状態でも検出可能な位置をズーム倍率制御ポイントとして設定し、ズーム倍率制御ポイントとズーム倍率変化開始ポイントとに基づいてズーム倍率を設定することが可能になる。よって、回転した状態ではズーム開始ポイントが検出できない条件下においても、ズーム開始ポイントに対応する位置を検出可能となる。
また、本発明の一態様では、前記センサ情報取得部は、前記センサ部からの前記センサ情報に基づいて、前記撮像装置の姿勢情報を取得し、前記撮影者撮像情報取得部は、前記姿勢情報に基づいて前記撮影者画像の補正処理を行って、前記撮影者撮像情報を取得し、前記キャリブレーション部は、補正処理が行われた前記撮影者撮像情報に基づいて、前記ズーム倍率の前記調整パラメータを設定してもよい。
これにより、撮像装置の姿勢情報に基づいて、撮影者画像を補正して、補正した撮影者画像から撮影者撮像情報を取得すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、認証に用いられる前記撮影者撮像情報である認証用撮影者撮像情報を記憶する記憶部と、前記撮影者撮像情報取得部が取得した前記撮影者撮像情報と、前記記憶部に記憶された前記認証用撮影者撮像情報とを比較し、前記撮影者の認証処理を行う撮影者認証部と、を含み、前記キャリブレーション部は、前記撮影者認証部による前記撮影者の認証処理に基づいて、前記調整パラメータを設定してもよい。
これにより、撮影者撮像情報を認証に用いるために記憶部に記憶することが可能になる。さらに、記憶部に記憶した認証用撮影者撮像情報と、撮影者撮像情報取得部が取得した撮影者撮像情報とを比較することで、個人認証を行うこと等ができる。
また、本発明の一態様では、前記撮影者認証部において、前記認証用撮影者撮像情報と、前記撮影者撮像情報取得部が取得した前記撮影者撮像情報とがマッチングしなかった場合には、前記ズーム倍率設定部は、前記記憶部に記憶された、標準的な撮影者の情報に基づいて前記ズーム倍率を設定してもよい。
これにより、撮影者認証部において、認証処理が行えなかった場合にも、標準的な撮影者の情報を用いてズーム処理を行うことが可能になる。よって、認証処理の成否にかかわらず、ズーム処理を行うこと等ができる。
また、本発明の一態様では、前記キャリブレーション部における前記調整パラメータの設定のキャリブレーションが行われなかった場合には、前記ズーム倍率設定部は、前記記憶部に記憶された、標準的な撮影者の情報に基づいて前記ズーム倍率を設定してもよい。
これにより、キャリブレーション部においてキャリブレーションが行われなかった場合にも、標準的な撮影者の情報を用いてズーム処理を行うことが可能になる。よって、キャリブレーションが行われたか否かにかかわらず、ズーム処理を行うこと等ができる。
また、本発明の一態様では、前記撮影者画像において、前記撮影者の顔領域が検出されていることを条件に、前記キャリブレーション部は、前記調整パラメータを設定するキャリブレーションを行ってもよい。
これにより、撮影者の顔領域が検出されない場合、例えばユーザにキャリブレーションの意志がない等の場合には、キャリブレーションが行われないようにできる。
また、本発明の一態様では、前記撮影者画像において、前記撮影者の顔領域が検出されていることを条件に、前記ズーム倍率設定部は、実操作時に取得された前記移動量情報に基づいて前記被写体撮像部における前記ズーム倍率を設定してもよい。
これにより、撮影者の顔領域が検出されない場合、例えばユーザにズーム操作の意志がない等の場合には、ズーム操作が行われないようにできる。
スマートズームに顔画像情報を関連づける本実施形態の手法を説明する図。 撮影者撮像情報とモーションセンサ情報の関係を説明する図。 本実施形態の撮像装置の構成例。 図4(A)〜図4(C)は撮像装置の姿勢と顔領域サイズの関係を説明する図。 本実施形態のキャリブレーション処理を説明するフローチャート。 撮像装置の姿勢によらずズーム操作が行えることを説明する図。 ズーム操作が行えない際に表示部に表示される画面データの例。 姿勢情報、顔領域サイズ情報及び開始ポイントとズーム倍率制御ポイントとの距離情報の関係を示すテーブルデータの例。 起点を検出した際に表示部に表示される画面データの例。 撮像装置の姿勢によらずズーム操作が行えることを説明する他の図。 顔領域を検出できない場合の処理を説明する図。 顔領域を検出できない場合の処理を説明するフローチャート。 キャリブレーション情報、登録情報及び標準的な撮影者情報のいずれかを用いたズーム処理を説明するフローチャート。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
また、本実施形態にかかる撮像装置は、デジタルスチルカメラであるものとして説明するがこれに限定されるものではない。本実施形態を逸脱するものでなければ、デジタルビデオカメラや撮像装置付きの携帯電話等でも構わない。
1.本実施形態の手法
本実施形態の手法について図1を参照して説明する。図1に示したように、撮像装置を撮像素子の光軸方向に移動させることで、ズーム操作を行うことが可能な撮像装置が知られている(以下、このようなズーム手法を適宜スマートズームと表記する)。図1の例で言えば、撮影者100が撮像装置20をAからC等へ移動させること等でズーム操作を行う。例えば、Aの位置にあるときが広角に対応し、Cの位置にあるときが望遠に対応する。
この場合、撮像装置20の位置を認識するために、センサ類が用いられる。例えば赤外線アクティブセンサのような測距センサを用いた場合には、撮影者100の顔からの絶対距離をもとめることができる。また、例えば3軸加速度センサのようなモーションセンサを用いた場合には、撮像装置20の加速度情報を2回積分することで、移動距離情報(相対的な位置情報)を求めることができる。それ以外にも、撮影者100の顔画像(場合によっては全身画像でもよい)を撮像する撮像センサ(インカメラ。被写体を撮像する撮像部とは別の場合が多いが、同じものでもよい)を用意して、顔画像における撮影者100の顔領域の大きさから、撮像装置20と撮影者100との距離情報を取得することもできる。
しかし、どのセンサ類を用いたとしても、一定の問題が生じる場合が多い。測距センサでは絶対的な距離が求められる反面、撮像装置20の姿勢情報などを取得することが困難である。モーションセンサでは、距離情報に加えて姿勢情報も取得することができるが、距離情報は相対的なものに限定されてしまう。また、撮像センサによる顔画像では、顔が撮像可能領域に入っていない場合に処理が行えないという問題がある。そのため、撮像可能領域が広くなるように、光学系に広角レンズや魚眼レンズ等を用いることが望ましいが、顔領域が撮像画像の中心からずれてしまう可能性が高く、また、レンズによる画像の歪みが生じてしまう。
また、スマートズームにおいては、撮像装置20の移動距離(撮影者100からの距離)に応じてズーム処理を行うが、移動可能な距離は撮影者100の腕の長さに依存することになり、個人差が生じる。例えば、一般的な成人男性と子供とでは腕の長さは数十cm変わってきてしまう。その他にも、腕を伸ばしきったところで最大ズームになってほしい人もいれば、半分くらい伸ばしたところで最大ズームになってほしい(つまり、あまり腕を伸ばしたくない)人もいる。スマートズームでは腕の長さや、腕を伸ばす距離の嗜好等の個人差を補正する必要がある。
キャリブレーションを行うことで対処することが考えられるが、この際、モーションセンサを用いるケースでは、取得できる距離情報が相対的なものであることを理由に問題が生じてしまう。つまり、モーションの起点がわからないという問題である。具体的には例えば、腕の長さが60cmの人が、30cmの移動で最大ズームになるようにキャリブレーションを行ったとする。このとき30cmという情報のみでは、撮影者100からの距離が、0〜30cmでズームするのか(図1の例で言えばA〜B、1101のケース)、30〜60cmでズームするのか(B〜C、1103のケース)、それ以外なのか、判別することはできない。
以上の問題に対応するために、本出願人は以下の手法を提案する。本実施形態の撮像装置20は、モーションセンサ(例えば3軸加速度センサや3軸ジャイロセンサ)に加えて、撮影者100の顔領域を撮像する撮像センサ(撮像部)を含む。撮像装置20は、キャリブレーションの際に、何cmの移動で最大ズームにするのかをモーションセンサの情報から取得するとともに、移動の起点となる絶対位置の情報を顔画像の大きさから取得する。この際、顔画像の歪み等の補正には、モーションセンサから取得した撮像装置20の姿勢情報を用いる。
つまり、図2に示したように、モーションセンサ情報と撮影者撮像情報(顔画像からの情報)を相互に関係させながら用いる。これにより、撮像センサの問題点である、画像の歪み等の補正を、モーションセンサ情報を用いて行いつつ、顔画像からの撮影者情報を用いて、相対的な距離情報であるモーションセンサ情報に絶対的位置である起点を与えることができる。よって、スマートズームを実現するにあたって、センサ類の問題点を解消し、かつ、モーションセンサにまつわるキャリブレーションの問題も解消することが可能になる。
さらに、顔画像を取得することができるため、スマートズーム手法を用いた撮像装置に、個人認証等の機能を付加することができる。また、顔の向きを検出することで、ユーザに撮影の意図があるか否かを判定し、撮影の意図があるときのみにズーム操作等の撮影処理を行うような撮像装置も実現できる。
2.撮像装置の構成例
図1は本発明の実施形態を表す概念図である。撮影者100は撮像装置20を前後に数回動かすことで、撮像装置20に備わっているセンサ部23の有するセンサ(モーションセンサ)から撮像装置20を動かした範囲を求め、同時に、撮像装置20に備わっている撮影者撮像部22から撮影者の顔を記録する。
もう少し詳しく説明すると、撮影者100は例えば撮像装置20をAからBまでの範囲を動かして画角調整したいと考えたとすると、撮像装置20をAからBまでを数回動かす動作と同時に、撮像装置20に備わっている撮影者撮像部22で撮影者を撮影し、撮影者の情報を取得する。そうすると、撮影者100は撮像装置20をAからBの範囲を動かすだけで最大ズーム量まで画角調整できる。
同じ様に、撮影者100がAからCまでの範囲で画角調整したいと考えると、撮像装置20をAからCまでを数回動かす動作をすると、撮像装置20をAからCの範囲で画角調整できる。さらに、撮影者撮像部22で撮影者の画像を撮影し記録しているので、撮影者の顔画像から記録した動作の範囲、例えばAからCの範囲を動かして画角調整できる。
図3は本実施形態の撮像装置のブロック図である。撮像装置20は被写体撮像部21、撮影者撮像部22、センサ部23、処理部24、記憶部25、表示部26を含む。
被写体撮像部21は、ズーム倍率設定部243に基づいてデジタルズーム211や、光学ズーム212を実行させる。
撮影者撮像部22は、広角レンズ221から撮影者100の画像を撮影し、記憶部25へ記憶させる。広角レンズ221は魚眼レンズでも構わない。
センサ部23は、3軸加速度センサ231と3軸ジャイロセンサ232から構成されており、3軸加速度センサ231は撮像装置20の空間的な運度量を検出し、処理部24へ検出したデータを送る。3軸ジャイロセンサ232は撮像装置20の空間的な位置・姿勢を検出し、処理部24へ検出したデータを送る。
処理部24は、センサ情報取得部241と撮影者撮像情報取得部242とズーム倍率設定部243とキャリブレーション部244と撮影者認証部245から構成されている。
センサ情報取得部241はセンサ部23からセンサ情報を取得する。撮影者撮像情報取得部242は撮影者撮像部22から得られた撮影者画像に基づいて、撮影者の情報である撮影者撮像情報を取得する。
ズーム倍率設定部243は実操作時(実動作時・ズーム操作時)にセンサ情報取得部241と撮影者撮像情報取得部242から得られた情報からズーム倍率を設定する。キャリブレーション部244は、キャリブレーション時にセンサ情報取得部241と撮影者撮像情報取得部242から得られた情報から、調整パラメータ(例えばズーム倍率の変化率や、ズーム倍率の変化開始ポイント)を設定する。
撮影者認証部245は、実操作時に撮影者撮像情報取得部242から得られた撮影者撮像情報と、記憶部25に記憶されている認証用撮影者撮像情報とを比較することで、撮影者の個人認証を行う。認証が行えた場合には、キャリブレーション部244は、記憶部25に記憶されている撮影者撮像情報を用いて、調整パラメータを設定する。
記憶部25は作業用メモリとして用いられ、撮影画像や再生画像、撮影者撮像部22から得られた画像、センサ情報取得部241から得られた情報を一時的に記憶する。また、保存メモリとして撮影した画像を保存する。保存メモリはメモリカード等の着脱可能なメモリを用いてもよい。さらに、個人認証に用いられる撮影者撮像情報を記憶する。
表示部26は画像の表示が可能なLCD等で構成される。被写体撮像部21で撮影中の画像や、記憶部25で再生される画像や、撮影者撮像部22で撮影中の画像や、処理部24で得られる指示情報等がLCDに表示される。
以上の本実施形態では、図3に示したように、撮像装置20は、被写体撮像部21と、撮影者撮像部22を含む。被写体撮像部21は、被写体を含む画像である被写体画像を取得し、撮影者撮像部22は、撮影者を含む画像である撮影者画像を取得する。また、撮像装置20は、モーションセンサを少なくとも含むセンサ部23と、センサ部23からのセンサ情報に基づいて撮像装置20の移動情報を取得するセンサ情報取得部241と、移動量情報(実操作時)に基づいて被写体撮像部21におけるズーム倍率を設定するズーム倍率設定部243と、撮影者画像に基づいて撮影者撮像情報を取得する撮影者撮像情報取得部242と、撮影者撮像情報及び移動量情報(キャリブレーション時)に基づいて、ズーム倍率の調整パラメータを設定するキャリブレーション部244と、を含む。
ここで、被写体撮像部21と、撮影者撮像部22は別々の撮像部であるものとして説明したが、これに限定されるものではない。被写体画像と撮影者画像の両方を取得できるものであれば(例えば魚眼レンズ等を有する撮像部)、1つの撮像部で実現してもよい。また、撮影者撮像情報とは、撮影者画像から取得することができる撮影者の情報であればよく、例えば、撮影者の顔領域のサイズや、顔領域の画素の特徴量(輝度や色相、エッジ情報等)である。また、ズーム倍率の調整パラメータとは、実操作時(ズーム操作時)の移動量に対するズーム倍率の変化を決定するためのパラメータであり、具体的には後述するように変化率パラメータや変化開始ポイントパラメータ等がある。ズーム倍率の調整パラメータはキャリブレーション時の移動量情報及び撮影者撮像情報等により設定される。
撮像装置20は、通常のデジタルカメラ等に搭載される機構の他に、センサ部23を含む。これにより、センサ部23からのセンサ情報に基づいて被写体撮像部21におけるズーム倍率を設定することができるため、スマートズーム(例えば撮像装置20を光軸方向に移動させることによるズーム処理)を実現することが可能になる。さらに撮影者撮像部22と、撮影者撮像情報に基づいてキャリブレーションを行うキャリブレーション部244とを含むことにより、モーションセンサの情報だけでなく、撮影者画像の情報も用いたスマートズームを可能とする撮像装置を実現することができる。
また、キャリブレーション部244は、調整パラメータの1つである、ズーム倍率の変化率パラメータを、撮像装置20のキャリブレーション時の移動量に基づいて設定してもよい。
これにより、スマートズームにおいて、撮像装置20のキャリブレーション時の移動量と、ズーム倍率の変化率とを対応づけることが可能となる。具体的には図1の1101で示したように、AからBへの移動と最大ズームを対応づけたり、図1の1102で示したように、AからCへの移動と最大ズームを対応づけたりすることができる。よって撮像装置20の移動距離、すなわち、腕の長さに関するユーザごとの個人差を考慮した上で、ズーム操作が可能になる。
また、キャリブレーション部244は、調整パラメータの1つである、ズーム倍率の変化開始ポイントパラメータを、キャリブレーション時の撮影者撮像情報に基づいて設定してもよい。具体的には例えば、撮影者の顔領域のサイズを撮影者撮像情報としてもよい。
これにより、ズーム変化の起点(開始位置)をキャリブレーション時の撮影者撮像情報に基づいて設定することが可能になる。具体的には図1に示したように、顔領域のサイズ101や102を起点とすることができる。例えば、A−B間の距離(=B−C間の距離)と最大ズームを対応づけた場合に、モーションセンサだけでは相対的な位置情報しか得られないため、1101に対応するズームを行うのか、1103に対応するズームを行うのかの判別ができない。そのとき、101を起点としておけば、1101のズームを行えばよいと判断できるし、102を起点としておけば、1103のズームを行えばよいと判断できる。つまり、絶対的な位置を考慮したスマートズームを実現することが可能になる。
また、センサ情報取得部241は、センサ情報に基づいて撮像装置20の姿勢情報を取得し、撮影者撮像情報取得部242は、姿勢情報に基づいて撮影者撮像画像の補正処理を行って、撮影者撮像情報を取得してもよい。そして、キャリブレーション部244は、補正後の撮影者撮像情報に基づいて、ズーム倍率の調整パラメータを設定してもよい。
これにより、モーションセンサからの撮像装置20の姿勢情報に基づいて、撮影者撮像部22からの撮影者撮像画像を補正することが可能になる。具体的には例えば、撮像装置20が横、縦、斜めになっているときの顔領域サイズの認識の際の補正である。ここでは、撮像装置20を横にした時を基準とすると、横、縦、斜めにしたときの撮影者画像はそれぞれ、図4(A)、図4(B)、図4(C)のようになる。ここで、顔の縦方向の長さを顔領域サイズとした場合には、取得すべき情報は、k1、k2、k3の長さである。しかし姿勢を考慮しないと、図4(B)ではk2’が取得され、図4(C)ではk3’が取得されてしまうおそれがある。そこで、モーションセンサからの姿勢情報に基づいて、撮像装置20の姿勢を考慮した補正を行い(ここでの例で言えば、撮像装置20の光軸方向に交差する平面内における、撮像装置20の角度情報に基づく補正)、k2、k3を正しく取得するような処理を行う。また、これ以外にも後述するように、撮像装置20の姿勢によらないズーム処理を行うための補正等が考えられる。
また、撮像装置20は、図3に示すように、認証用撮影者撮像情報を記憶する記憶部25を含んでもよい。そして、撮影者撮像情報取得部242が取得した撮影者撮像情報と、記憶部25に記憶された認証用撮影者撮像情報とを比較し撮影者の認証処理を行う撮影者認証部245を含んでもよい。キャリブレーション部244は、認証処理に基づいて調整パラメータを設定する。
これにより、ユーザの個人認証が可能となる。例えばユーザUによりキャリブレーションが行われ、調整パラメータPUが設定されたとすると、その後に撮影者がユーザUであるという判断がされた場合には、キャリブレーションが行われなくとも、PUを呼び出して撮影可能状態に設定すること等が可能になる。
また、撮影者認証部245において、認証用撮影者撮像情報と、撮影者撮像情報取得部242が取得した撮影者撮像情報とがマッチングしなかった場合には、ズーム倍率設定部243は、記憶部25に記憶された標準的な撮影者の情報に基づいてズーム倍率を設定してもよい。
これにより、認証処理が失敗した場合、すなわち、特定のユーザに対応する調整パラメータの読み出しを行えなかった場合には、記憶部25が保持しておいた、標準的なユーザの情報に基づいてズーム操作を行うことができる。よって、何らかの理由で認証が行えなかったとしても、ズーム操作が不可能になるような事態を回避することが可能になる。
3.キャリブレーション処理のフローチャート
図5は本実施形態のキャリブレーション処理の詳細を示したフローである。この処理が開始されると、まず、ユーザにより撮像装置20は動作開始位置へ移動される(S301)。これは図1の例で言えばAやBの位置である。次にS301の位置で撮影者の検出が可能かどうかの判定を行う(S302)。検出が不可能であった場合にはS301に戻る。
キャリブレーション操作として、ユーザにより光軸方向に複数回(ここでは3回とするがこれに限定されるものではない)移動される(S303)。なお、キャリブレーション操作の開始を表すトリガーは、撮像装置20が所与の時間静止することとするが、これに限定されるものではない。顔画像から撮影者100の目線を認識し、撮影者100が撮像装置20を注視したことをトリガーとしてもよい。
S303での移動による、モーションセンサからのセンサ情報を取得する(S304)。なお、ここでは3回の移動の平均値をとるものとする。それとともに、S303での移動における撮影者画像を取得する(S305)。
次にS304で取得したデータから撮像装置20の移動情報を取得する(S306)。特に加速度情報を積分することで移動距離情報を取得する。また、S305で取得した撮影者画像から撮影者撮像情報を取得する(S307)。ここでは特に撮影者100の顔画像の領域の大きさを求め、3回の平均値をとるものとする。その他にも、顔領域の画素の特徴量等を取得してもよい。
S306とS307で取得された情報を用いて、キャリブレーション部244は、ズーム倍率設定部243におけるズーム倍率設定の際に用いられる調整パラメータを設定する(S308)。
次に、S309の条件でOKかどうかを判断し(S309)、NOの場合はS303に戻る。OKの場合は、次回以降のキャリブレーションの手間を省くために、ユーザ情報を記憶部25に記憶し(S310)、キャリブレーション処理を終了する。
4.撮像装置の姿勢によらないズーム操作の実現
図6は撮像装置20の姿勢によらずズーム倍率を調整できることを表したものである。図6の45、46、47は撮影者撮像部22で撮像された撮影者画像のイメージである。それぞれの撮影範囲451、461、471は、同一の撮像装置(撮像素子)を用いている前提であるため、当然同じ大きさであるが、撮影範囲に収まる検索範囲(顔領域サイズ)452、462、472の大きさは撮像装置20の姿勢によって異なる。
図6からわかるように、縦と横の場合は同じ大きさであるが、斜めの場合はそれよりも小さな検索範囲になってしまう。また、ここでは顔領域は正方形であるとしたが、通常、顔は縦長であるため、撮影範囲に収まる検索範囲の大きさは縦>横>斜めとなってもよい。以下では簡単のため、検索範囲の大きさは縦=横>斜めとなるものとして説明する。
例えば、縦ないしは横の状態でキャリブレーションを行い、撮影者からX(cm)離れた点をズーム操作の起点として設定し、そのときの顔領域の大きさをY(pixel)とする。このとき、ズーム操作において、撮像画像における顔領域の大きさがYになる点を検出し、検出した位置からズーム操作が開始される。
ズーム操作が、撮像装置20を縦もしくは横にして行われればよいが、斜めにして行われたときに問題が生じる。つまり、上述したとおり、斜めの場合、撮影範囲471に収まる最大の検索範囲の大きさY’(pixel)は、縦や横の場合の最大の検索範囲の大きさに比べて小さいため、Y’<Yとなる可能性が生じる。すると、斜めでのズーム操作においては、顔領域の大きさがYとなる位置を検出することができず、ズーム操作を行うことができない。本来ズームの起点となるべき位置Xにおいては、検索範囲472は、撮影範囲471に収まらなくなってしまうためである。
そこで、本実施形態では、センサ部23からのセンサ情報を用いることで、撮像装置の姿勢によらずキャリブレーションした動作でズーム操作が行なえるようにする。
具体的な処理を、図を用いて説明する。まず、キャリブレーション処理は図6の45に示したように撮像装置20を横方向にして行われたとする。そして、このときの撮影者100と撮像装置20との距離をX(cm)、顔領域のサイズをY(pixel)とする。
このときにユーザが、撮像装置20を図6の47のように斜めにしてズーム操作を行おうとすると、認識できる顔領域のサイズはY’(Y’<Y)以下となってしまうため、ズーム操作の起点となるY(pixel)の顔領域を検出することができない(なお、以下の説明のため、Y’に対応する距離をX’とする)。
そこで、本実施形態では、斜めでのズーム操作を行う場合にも、一度撮像装置20を横にして起点を検出する操作をユーザに要求する。これは例えば、ユーザに対して図7のような画面を提示する手法等により実現できる。つまり、撮像装置20は、図8のように撮像装置20の姿勢(図8では簡単のためθとしたが、実際には例えば重力方向に対する各軸の角度の情報等である)と、そのときに検出できる最大の顔領域のサイズとを対応づけるテーブル等を保持しておく。そして、モーションセンサにより撮像装置20の姿勢情報を検出し、検出した姿勢における最大顔領域サイズY’と、キャリブレーションにより設定された、起点に対応する顔領域のサイズYとを比較する。そして、Y’<Yとなる場合に、図7の画面を提示して警告すればよい。
そして、撮像装置20を横にした上で顔領域サイズがYとなる点を検出し、起点を検出したことをユーザに通知する。これは例えば図9のような画面を提示すればよい。そしてユーザは図9の画面表示を受けて、撮像装置20を斜めにしてズーム操作(具体的にはズームイン操作)を開始する。
これにより、図10のA1で示したようなズームインの方向での操作は可能になる。しかし図10のA2で示したようなズームアウトの方向での操作には問題が残る。すなわち、ズームアウトの終了点であるXの位置が検出できないという問題である。通常は、顔領域サイズがYとなる点を検出すればよいが、今は斜めのケースを考えているため、顔領域サイズはY’までしか検出できない。また、ズームインのケースと異なり撮像装置20はズーム可動範囲内にある。ズーム可動範囲内ではユーザは斜めの状態でズーミングしたいと望んでいるはずであるから、ズームインと同様に、一度撮像装置20を横にする手法をとろうとしても、どのタイミングで撮像装置20を横にしてよいかわからず、実用的でない(例えば、ズームアウト方向での移動では、ずっと撮像装置20を横にしておけばよいが、それでは意味がない)。
そこで、本実施形態では、撮像装置20はXとX’の間の距離Lを保持又は取得しておく。X’は上述したようにY’に対応する位置であるため、撮像装置20が斜めの状態でも検出が可能である。そこで、X’をズーム倍率制御ポイントとして、X’が検出され(具体的には撮影者画像によりY’の顔領域サイズが検出され)、かつ、モーションセンサによりX’から撮影者側へLだけの移動を検出した位置を、ズーム倍率設定の終点とする。このようにすることで、ズームアウト方向でのズーム操作においても、ズーム可動範囲を求めることが可能となる。
なお、ズーム倍率制御ポイントはX’に限定されるものではない。X’<X’’となる位置X’’であれば、斜めになっていても検出可能であるから、X’’をズーム倍率制御ポイントとして採用してもよい。ただし、ズーム倍率制御ポイントはズーム可動範囲内に入っていることが望ましいため(ズームアウト操作を実現するためには、撮像装置20はズーム倍率制御ポイントを通過する必要がある)、最も撮影者に近く、かつ、斜めでも認識できる点であるX’をズーム倍率制御ポイントとすることが望ましい。
また、XとX’の間の距離Lは最初のズームイン操作の時に取得してもよいし、あらかじめ、図8のように姿勢情報と距離情報を対応づけたテーブルを保持しておいてもよい。ズームイン操作の時に取得する場合にも、一度取得したら次回以降の処理を軽減するために、図8のようなテーブルを作成してもよい。
また、キャリブレーションの段階で、顔領域サイズを制限する手法も考えられる。つまり、図8におけるY1、Y2、Y3・・・YNのうちの最小のものYMINを求め、キャリブレーション時の姿勢によらず、YMIN以上の大きさの顔領域サイズをズーム操作の起点に採用しないという手法である。このようにすれば、どのような姿勢でズーム操作を行ったとしても、必ずズーム操作の起点において顔領域を検出できるため、姿勢によらないズーム操作が可能になる。また、上述の顔領域サイズを制限しない手法に比べて処理を簡単化できる。ただし、顔領域サイズを制限しない手法は、ズーム処理の起点を撮影者に近い位置に設定することが可能であるという利点がある。そのため、どちらの手法を採用してもよい。また、ユーザの入力により、どちらの手法を用いるかを決定してもよい。
以上の本実施形態では、一度ズーム倍率の変化開始ポイントパラメータが設定された後は、撮像装置20の光軸方向に交差する面内において、撮像装置20の回転がモーションセンサにより検出された場合であっても、ズーム倍率設定部243は、設定された変化開始ポイントを起点としてズーム倍率の設定を行う。
これにより、撮像装置20が光軸に交差する平面内で回転した場合であっても、一度設定したズーム倍率の変化開始ポイントパラメータをそのまま利用して、ズーム倍率の設定を行うことが可能になる。よって、撮像装置20の姿勢によらず、ズーム操作を行うことができる。具体的には上述したように、そのままの姿勢ではズーム操作が行えないような場合(Y’<Yになると図8のテーブルから判断された場合)は、図7のような画面を表示して、一度横向きにした上でズーム操作の起点を検出する処理をユーザに要請する。そして図9のような画面を表示して、再び撮像装置20の回転をユーザに指示し、ズーム操作を開始する。
また、一度ズーム倍率の変化開始ポイントパラメータが設定された後は、撮像装置20の光軸方向に交差する面内において、撮像装置20の回転がモーションセンサにより検出された場合には、キャリブレーション部244は、回転した状態での顔領域のサイズに基づいて、図10に示したX’のようなズーム倍率制御ポイントを設定する。そして、ズーム倍率設定部243は、設定されたズーム倍率制御ポイントと、ズーム倍率変化開始ポイントとに基づいてズーム倍率を設定する。図10の例で言えば、XとX’の間の距離Lに基づいてズーム倍率の設定(ズームアウトの終点の設定)を行う。
これにより、図10のA2に示したような、ズームアウト方向でのズーム操作を行うことが可能になる。具体的には上述したように、ズームアウト方向では、撮像装置20は常に斜めになっていることが想定されるため、そのままではズーム可動範囲の終点Xを検出することができない。そこで、斜めになっていても検出可能な点(例えば図10のX’)をズーム倍率制御ポイントとして設定した上で、X−X’間距離Lをパラメータとして記憶しておく。そして、X’を検出し、かつ、X’から撮影者の方向にLだけの移動を検出した点をズーム操作の終点とする。
5.顔領域を検出できない場合の処理
図11はユーザキャリブレーションを行なった後で、撮影者の画像が取得できない範囲は撮像装置20を前後に動かしてもズーム倍率を調整しないことを表したものである。スマートズームを用いた撮像装置では、上述してきたように撮像装置20を移動させることでズーム操作を行う。そのため、ユーザの意図しない場面でも、ズーム操作が行われてしまう可能性がある。例えば、手で把持している撮像装置を他の人に渡すような場合にも、前後方向(撮像装置の光軸方向)の運動が行われる可能性があるため、電源がONになっていればズームが誤動作してしまいかねない。
そこで、本実施形態では、撮影者撮像部22で撮像した撮影者画像における顔領域の情報を利用する。具体的には、撮影者100の顔画像を撮影者撮像部22で正しく撮影できない場合、その動かした範囲はズーム倍率の調整を無効にする。
この処理を説明したものが図11である。図11に示したように、撮影者100が撮像装置20の方向を見ていない場合、つまり撮影者画像501、502、503において顔領域が検出できない場合には、ズーム倍率は変更されず、ズーム操作が行われないことになる。
図12は以上の処理を説明するフローチャートである。この処理が開始されると、まず、ユーザの顔領域の検出を行う(S701)。そして、ユーザの顔領域が検出された場合に、撮像装置20の動作をモーションセンサで検出し(S702)、モーションセンサからの情報に基づいてズーム操作を行う(S703)。S701においてユーザの顔が検出できない場合や、S702において撮像装置20が移動していない場合はこの処理の最初に戻る。
以上の説明では、顔領域が検出されない場合はズーム操作を行わないとしてきたが、それだけでなく、顔領域が検出されない場合はキャリブレーション操作を行わなくてもよい。キャリブレーションも、ズーム操作と同様に、ユーザの明示的な意図に基づいて行われることが望ましく、撮像装置の方向を向いていないときに処理を行うことは好ましくないからである。
以上の本実施形態では、ズーム倍率設定部243は、撮影者画像において撮影者の顔領域が検出されていることを条件に、被写体撮像部21におけるズーム倍率を設定してもよい。また、キャリブレーション部244は、撮影者画像において撮影者の顔領域が検出されていることを条件に、調整パラメータを設定するキャリブレーションを行ってもよい。
これにより、図11に示したように、撮影者の顔領域が検出されていないときには、ズーム倍率の設定が行われない撮像装置を実現することが可能となる。また、顔領域が検出されていないときには、キャリブレーションも行われなくてもよい。これにより、ユーザが顔を撮像装置20の方向に向けているとき、つまり、撮影やキャリブレーションを行う意志があると考えられるときに、ズーム操作やキャリブレーションを実行することが可能になる。
6.登録処理
以上の説明では、キャリブレーションは事前に行われるものとして説明してきたが、これに限定されるものではない。つまり、本実施形態では、キャリブレーションが行われなかった場合にも、ズーム操作を可能にするため、登録処理を行ってもよい。
ここで、登録処理とは、ズーム操作を行うために必要な情報を、ユーザがボタン等を有する操作部(図3には不図示)を操作すること等により、直接的に入力する処理のことである。ズーム操作を行うために必要な情報とは、様々なものが考えられ、一例としては、キャリブレーションから得られる情報と同様に、起点位置における顔領域のサイズと、最大広角から最大望遠までのズームに対応する撮像装置の移動距離の2つの情報である。これ以外にも、ユーザと撮像装置間の距離等の、撮影者側の状態を表す情報であってもよい。
また、キャリブレーション処理も登録処理も行われなかった場合でも、ズーム操作を可能にするため、撮像装置は標準的な撮影者パラメータを保持しているものとする。キャリブレーションまたは登録処理による情報の入力がなかった場合には、予め保持していた標準的な撮影者パラメータを用いてズーム操作を行う。
図13は以上の処理を説明するフローチャートであり、キャリブレーションを行なわなくても使用が可能な場合の手順を示す。この処理が開始されると、まず、キャリブレーション処理を行うか否か、判定される(S801)。キャリブレーション処理が行われる場合には、図5を用いて上述した処理が行われる(S804)。
キャリブレーションが行われなかった場合には、次に、登録処理を行うか否かの判定を行う(S802)。登録処理が行われる場合には、上述したような、ズーム操作に必要な情報の入力をユーザに指示し(例えば表示部26に入力画面を表示する)、入力された情報を記憶部25に記憶する(S805)。登録処理も行われなかった場合には、撮像装置が予め保持しておいたデフォルト値が読み出される(S803)。
S804、S805、S803のいずれかの処理により、ズーム操作に必要な情報は取得できるので、取得した情報を用いてズーム操作を行う(S806)。
以上の本実施形態では、キャリブレーション部244によるキャリブレーションが行われなかった場合には、ズーム倍率設定部243は、記憶部25に記憶された標準的な撮影者の情報に基づいてズーム倍率を設定してもよい。
これにより、キャリブレーションが行われなかった場合、すなわち、ズーム変化率やズーム操作の起点が設定されていないような場合においても、ズーム操作が不可能になるような事態を回避することが可能となる。
なお、以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。
20 撮像装置、21 被写体撮像部、22 撮影者撮像部、23 センサ部、
24 処理部、25 記憶部、26 表示部、100 撮影者、
211 デジタルズーム、212 光学ズーム、221 広角レンズ、
231 3軸加速度センサ、232 3軸ジャイロセンサ、241 センサ情報取得部、
242 撮影者撮像情報取得部、243 ズーム倍率設定部、
244 キャリブレーション部、245 撮影者認証部

Claims (12)

  1. 被写体を含む画像である被写体画像を撮像する被写体撮像部と、
    撮影者を含む画像である撮影者画像を撮像する撮影者撮像部と、
    モーションセンサを少なくとも有するセンサ部と、
    前記センサ部からのセンサ情報に基づいて、撮像装置の移動量情報を取得するセンサ情報取得部と、
    実操作時の前記移動量情報に基づいて前記被写体撮像部におけるズーム倍率を設定するズーム倍率設定部と、
    前記撮影者撮像部からの前記撮影者画像に基づいて、前記撮影者の情報である撮影者撮像情報を取得する撮影者撮像情報取得部と、
    キャリブレーション時に取得された前記撮影者撮像情報と前記移動量情報に基づいて、前記ズーム倍率の調整パラメータを設定するキャリブレーションを行うキャリブレーション部と、
    を含むことを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1において、
    前記キャリブレーション部は、
    前記調整パラメータである、ズーム倍率の変化率パラメータを、キャリブレーション時に取得された前記移動量情報に基づいて設定することを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記キャリブレーション部は、
    前記調整パラメータである、ズーム倍率の変化開始ポイントパラメータを、キャリブレーション時に取得された前記撮影者撮像情報に基づいて設定することを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項3において、
    前記キャリブレーション部は、
    前記調整パラメータである、ズーム倍率の変化開始ポイントパラメータを、キャリブレーション時に取得された前記撮影者画像における前記撮影者の顔領域のサイズに基づいて設定することを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項4において、
    キャリブレーション時に取得された前記撮影者の顔領域のサイズに基づいて、前記ズーム倍率の変化開始ポイントパラメータが設定された後は、前記モーションセンサにより前記撮像装置の光軸方向に交差する面内において前記撮像装置の回転が検出された場合にも、
    前記ズーム倍率設定部は、
    設定された前記ズーム倍率の変化開始ポイントパラメータにより表される変化開始ポイントを起点として前記ズーム倍率の設定を行うことを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項5において、
    キャリブレーション時に取得された前記撮影者の顔領域のサイズに基づいて、前記ズーム倍率の変化開始ポイントパラメータが設定された後、前記モーションセンサにより前記撮像装置の光軸方向に交差する面内において前記撮像装置の回転が検出された場合に、
    前記キャリブレーション部は、
    回転した状態での前記顔領域のサイズに基づいてズーム倍率制御ポイントを設定し、
    前記ズーム倍率設定部は、
    設定された前記ズーム倍率制御ポイントと、前記変化開始ポイントとに基づいて前記ズーム倍率を設定することを特徴とする撮像装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記センサ情報取得部は、
    前記センサ部からの前記センサ情報に基づいて、前記撮像装置の姿勢情報を取得し、
    前記撮影者撮像情報取得部は、
    前記姿勢情報に基づいて前記撮影者画像の補正処理を行って、前記撮影者撮像情報を取得し、
    前記キャリブレーション部は、
    補正処理が行われた前記撮影者撮像情報に基づいて、前記ズーム倍率の前記調整パラメータを設定することを特徴とする撮像装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    認証に用いられる前記撮影者撮像情報である認証用撮影者撮像情報を記憶する記憶部と、
    前記撮影者撮像情報取得部が取得した前記撮影者撮像情報と、前記記憶部に記憶された前記認証用撮影者撮像情報とを比較し、前記撮影者の認証処理を行う撮影者認証部と、
    を含み、
    前記キャリブレーション部は、
    前記撮影者認証部による前記撮影者の認証処理に基づいて、前記調整パラメータを設定することを特徴とする撮像装置。
  9. 請求項8において、
    前記撮影者認証部において、前記認証用撮影者撮像情報と、前記撮影者撮像情報取得部が取得した前記撮影者撮像情報とがマッチングしなかった場合には、
    前記ズーム倍率設定部は、
    前記記憶部に記憶された、標準的な撮影者の情報に基づいて前記ズーム倍率を設定することを特徴とする撮像装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
    前記キャリブレーション部における前記調整パラメータの設定のキャリブレーションが行われなかった場合には、
    前記ズーム倍率設定部は、
    前記記憶部に記憶された、標準的な撮影者の情報に基づいて前記ズーム倍率を設定することを特徴とする撮像装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記撮影者画像において、前記撮影者の顔領域が検出されていることを条件に、
    前記キャリブレーション部は、
    前記調整パラメータを設定するキャリブレーションを行うことを特徴とする撮像装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかにおいて、
    前記撮影者画像において、前記撮影者の顔領域が検出されていることを条件に、
    前記ズーム倍率設定部は、
    実操作時に取得された前記移動量情報に基づいて前記被写体撮像部における前記ズーム倍率を設定することを特徴とする撮像装置。
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