JP2010171145A - ガスレーザ発振器 - Google Patents

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Abstract

【課題】多重折り返し型のガスレーザ発振器の二つの折り返し鏡の間を結ぶ折り返し鏡領域においてレーザガスの供給や排出を行わずにレーザガスの滞留を防止する。
【解決手段】ガスレーザ発振器10は、並列に配置された一対の放電管12,14と、レーザガス循環路34を形成するように各放電管12、14の両端部に接続されるレーザガス経路と、レーザガス経路上に設けられ各放電管12,14内を一端部から他端部へレーザガスが流れるようにレーザガス循環路34内のレーザガスを循環させる送風機50と、一対の放電管12,14の各々の一端部同士を接続する連結導光路32と、一対の放電管12,14の各々の一端部に設けられた折り返し鏡24,28と、一対の放電管の一方14の一端部に設けられる流路抵抗としてのアパーチャ56とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、並列に配置された二つの放電管の各々の内部でレーザガスを励起することにより発生したレーザ光の光軸を折り返し鏡によって折り返すことにより他方の放電管内へと導くように構成された多重折り返し型のガスレーザ発振器に関する。
炭酸ガスレーザなどのガスレーザを用いたガスレーザ発振器では、放電管と放電管の両端部に接続されるレーザガス経路とによりレーザガス循環路を形成して、レーザガス経路上に設けられた送風機によってレーザガス循環路内のレーザガスを循環させながら、放電管内のレーザガスを励起させて放電によりレーザ光を発生させる。
近年、高出力のガスレーザ装置が要求されるようになってきているが、ガスレーザ装置の高出力化には放電領域を広くする必要がある。このため、特許文献1及び2に記載のように共軸上に配置された複数の放電管を連結したガスレーザ発振器を用いたり、並列に配置された放電管の間を連結導光路で接続し各放電管で発生したレーザ光を折り返し鏡で折り返して連結導光路を通して他方の放電管に導くように構成した多重折り返し型のガスレーザ発振器が用いられるようになってきている。特に多重折り返し型ガスレーザ共振器は、放電管が並列に配置されるので、ガスレーザ発振器の長さを短くできる点において有利である。
図7には、多重折り返し型のガスレーザ発振器の一例として、高速軸流炭酸ガスレーザ共振器510が示されている。高速軸流炭酸ガスレーザ共振器510は、送風機512を用いて、炭酸ガス、窒素及びヘリウムの混合ガスをレーザガス(媒質ガス)として放電管514,516内へ高速で循環させつつ、放電管514,516に高電圧を印加して放電によりレーザガスを励起させ、レーザ発振させる。図7に示されているガスレーザ発振器510は、並列に配置された二つの放電管514,516を備え、放電管514の一端部には延長管518を介して放電管514の軸線に対して45°をなすように放電管516へ向けて傾斜して配置された折り返し鏡526が、他端部には延長管520を介して放電管514の軸線に対して垂直に配置された全反射鏡528が設けられており、放電管516の一端部には延長管522を介して放電管516の軸線に対して45°をなすように放電管514へ向けて傾斜して配置された折り返し鏡530が、他端部には延長管524を介して放電管516の軸線に対して垂直に配置された出力鏡532としての部分透過鏡が設けられている。また、二つの折り返し鏡526、530の間には、レーザ光の通過を許容する連結導光路534が設けられている。
このような構成により、一方の放電管514,516で発生したレーザ光は、二つの折り返し鏡526,530で折り返されて他方の放電管516,514内に進入し、放電管516,514を通過して全反射鏡528又は出力鏡532によって反射された後、放電管516,514を通過して再び二つの折り返し鏡526,530で折り返されて放電管514,516に進入し、放電管514,516を通過して出力鏡532又は全反射鏡528で反射されて放電管514,516を通過して再び二つの折り返し鏡526,530で折り返されることにより、全反射鏡528と出力鏡532との間を往復し、その間に放電管514,516において放電エネルギを逐次得て所望のエネルギ状態になると、部分透過鏡として形成された出力鏡532から外部へ射出される。
さらに、図7に示されている高速軸流炭酸ガスレーザ発振器510では、送風機512が設けられている主レーザガス経路536の両端部からそれぞれ二又に分岐した分岐レーザガス経路538,540,542,544が各放電管514,516の両端部から延びる延長管518,520,522,524に接続されて、各放電管514,516のためのレーザガス循環路546を形成しており、レーザガスが送風機512で圧縮された後にレーザガス循環路546を循環し放電管514,516内を折り返し鏡526,530側端部から全反射鏡528又は出力鏡532側の端部へ流れるようになっている。このようにレーザガスを循環させるのは、放電によりレーザガスが劣化するので、レーザガスを循環させながらその一部を新しいレーザガスに置換していくためである。また、レーザガス循環路546において、送風機512の上流側及び下流側には、それぞれ、熱交換器548,550が配置されている。送風機512の上流側に配置された熱交換器548は、放電管514,516における放電により熱せられたレーザガスを冷却することを意図したものである一方、送風機512の下流側に配置された熱交換器550は、送風機512によるレーザガスの圧縮の際に発生した圧縮熱で熱せられたレーザガスを冷却することを意図したものである。
多重折り返し型のガスレーザ発振器510では、レーザガス循環路546を循環するレーザガスを効率よく放電管514,516内へ送るために、図7に示されているように、レーザガス循環路546を可能な限り放電管514,516の両端部の近くに接続することが好ましい。したがって、レーザガス循環路546は延長管518,522において放電管514,516の折り返し鏡526側端部又は折り返し鏡側端部530と折り返し鏡526又は530との間に接続され、結果として、レーザガス循環路546を循環するレーザガスは、放電管514,516内へは直接送り込まれるが、延長管518,522とレーザガス循環路546との接続部と折り返し鏡526,530との間の領域並びに連結導光路534(以下、折り返し鏡領域552と記載する。)へは直接送り込まれなくなる。このため、折り返し鏡領域552は、レーザガスの流れが起こらずレーザガスの滞留が生じやすい構造になっている。
一方、レーザガスは放電管514,516内における放電により加熱され温度が上昇するので、放電管514,516に連通する折り返し鏡領域552内のレーザガスの温度も上昇する。ところが、温度の高いレーザガスがレーザ光の光路内に滞留すると、レーザガスの出力、レーザガスのビーム品質、レーザガスの安定性を低下させる要因となる。
この問題を解消して折り返し鏡領域内のレーザガスを流動させるために、特許文献3は、折り返し鏡領域にガス導入口又はガス排出口を設け、ガス導入口から折り返し鏡領域へレーザガスを供給する又はガス排出口から折り返し鏡領域のレーザガスを排出するように構成したガスレーザ発振器を提案している。
特開2001−274485号公報 特開2002−134811号公報 特公平6−66487号公報
特許文献3に記載のガスレーザ発振器では、折り返し鏡領域へのレーザガスの供給又は折り返し鏡領域からのレーザガスの排出を行い、折り返し鏡領域のレーザガスを流動させることにより、折り返し鏡領域におけるレーザガスの滞留を防止している。ところが、折り返し鏡領域へレーザガスを新たに供給すれば、ガスレーザ発振器のレーザガス消費量が増加し、ガスレーザ発振器のランニングコストが上昇し得る問題がある。また、折り返し鏡領域からレーザガスを排出すると、放電管へ供給されるレーザガスの量も減少するので、ガスレーザ発振器の出力の低下を引き起こす可能性がある。
よって、本発明の目的は、多重折り返し型のガスレーザ発振器の二つの折り返し鏡の間を結ぶ折り返し鏡領域においてレーザガスの供給や排出を行わずにレーザガスの滞留を防止することにある。
上記目的に鑑み、本発明は、並列に配置された一対の放電管と、レーザガス循環路を形成するように各放電管の両端部に接続されるレーザガス経路と、前記レーザガス経路上に設けられ各放電管内を一端部から他端部へレーザガスが流れるようにレーザガス循環路内のレーザガスを循環させる送風機と、前記一対の放電管の各々の前記一端部に設けられた折り返し鏡と、二つの折り返し鏡の間に延びる連結導光路とを備え、前記一対の放電管内のレーザガスを励起することによって発生して前記一対の放電管の一方の一端部から放出されたレーザ光を前記折り返し鏡で折り返し、前記連結導光路を通して前記一対の放電管の他方の一端部へ導くように構成された多重折り返し型のガスレーザ発振器において、前記連結導光路の一端部のレーザガスの圧力と前記連結導光路の他端部のレーザガスの圧力との間に圧力差を生じさせる圧力差発生手段を設けたガスレーザ発振器を提供する。
本発明によれば、圧力差発生手段により、ガスレーザ発振器の二つの折り返し鏡の間の連結導光路の両端部のレーザガスに圧力差を生じさせるので、連結導光路の一端から他端に向かってレーザガスの流れが生じ、結果として、折り返し鏡領域のレーザガスの滞留が防止される。
上記ガスレーザ発振器において、前記圧力差発生手段は、前記一対の放電管の一方の前記一端部に設けられる流路抵抗とすることが好ましい。前記流路抵抗は、光を絞るためのアパーチャとしてもよく、レーザガスの流れを絞るためのオリフィス絞り又はチョーク絞りとしてもよく、レーザガスの流れ方向に沿って流路断面積が小さくなるように異なる流路断面積の管路を接続することによって形成される肩部としてもよい。
本発明によれば、圧力差発生手段により連結導光路の両端部に圧力差を生じさせ連結導光路内のレーザガスに流れを発生させるので、折り返し鏡領域においてレーザガスの供給又は排出を行わなくてもレーザガスの滞留を防止し、レーザガスの出力、レーザガスのビーム品質、レーザガスの安定性の低下を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態によるガスレーザ発振器の全体構成を示す図である。 図1に示されているガスレーザ発振器における送風機からの距離と圧力との関係を示すグラフである。 図1に示されるガスレーザ発振器の変化形態の全体構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態によるガスレーザ発振器の全体構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態によるガスレーザ発振器の全体構成を示す図である。 本発明の他の実施形態によるガスレーザ発振器の全体構成を示す図である。 従来技術のガスレーザ発振器の全体構成を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
本発明のガスレーザ発振器は、並列に配置された二つの放電管と、各放電管の一端部に設けられた折り返し鏡と、二つの折り返し鏡の間に設けられ二つの放電管を連結する連結導光路とを備え、各放電管で発生したレーザ光を折り返し鏡で折り返し、連結導光路を通して他方の放電管に導くように構成された多重折り返し型のものである。各放電管の両端部には、レーザガス循環路が接続されており、レーザガス循環路に設けられた送風機によって、レーザガスがレーザガス循環路内を循環し、放電管内をその一端部(折り返し鏡側端部)から他端部(折り返し鏡と反対側の端部)へ流れるようになっている。さらに、本発明のガスレーザ発振器では、例えば一方の放電管の一端部(折り返し鏡側の端部)にのみ流路抵抗を設けることにより、一方の放電管の折り返し鏡側端部と他方の放電管の折り返し鏡側端部との間に圧力差を生じさせ、その結果として、一方の放電管の折り返し鏡側端部と接続された連結導光路の一端部のレーザガスの圧力と他方の放電管の折り返し鏡側端部と接続された連結導光路の他端部のレーザガスの圧力との間に圧力差を生じさせるようになっている。
本発明のガスレーザ発振器では、このように、連結導光路の一端部のレーザガスの圧力と連結導光路の他端部のレーザガスの圧力との間に圧力差が生じさせるようになっているので、特に連結導光路に対してレーザガスの供給又は排出を行わなくても連結導光路内でレーザガスの流れが生じ、その結果、レーザガス循環領域(すなわち、放電管及びレーザガス循環路)から外れた領域でもレーザガスの流れが生じる。したがって、レーザガス循環領域から外れた領域でもレーザガスが滞留することが防止され、レーザガスの出力、レーザガスのビーム品質、レーザガスの安定性の低下が抑制される。
図1は、本発明の第1の実施形態によるガスレーザ発振器10の全体構成を示している。図1に示されているガスレーザ発振器10は、炭酸ガス、窒素及びヘリウムの混合ガスをレーザガス(媒質ガス)として放電管内で高速で循環させつつ、放電管12,14に高電圧を印加して放電によりレーザガスを励起させ、レーザ発振させる高速軸流炭酸ガスレーザ発振器である。
図1を参照すると、ガスレーザ発振器10は、並列に配置された一対の放電管12,14を備え、各放電管12,14の両端部からは延長管路16,18,20,22が延びている。放電管12の一端部には延長管路16を介して放電管12の軸線に対して45°をなすように他方の放電管14へ向けて傾斜して配置された折り返し鏡24が設けられており、他端部には延長管路18を介して放電管12の軸線に対して垂直に配置された全反射鏡(リア鏡)26が設けられている。また、放電管14の一端部(放電管12の折り返し鏡24に近い端部)には延長管路20を介して放電管14の軸線に対して45°をなすように他方の放電管12へ向けて傾斜して配置された折り返し鏡28が設けられており、他端部(放電管12の全反射鏡26に近い端部)には延長管路22を介して放電管14の軸線に対して垂直に配置された出力鏡30が設けられている。出力鏡20は、部分反射鏡によって構成されており、ガスレーザ発振器10内で発生したレーザ光の一部が出力鏡を通して外部に射出されるようになっている。
二つの折り返し鏡24,28の間には、折り返し鏡で折り返されたレーザ光が通過するための連結導光路32が設けられており、一方の放電管12又は14で発生したレーザ光が折り返し鏡24又は28で折り返し鏡28又は24へ向かって折り返され、連結導光路32を通って折り返し鏡28又は24へ導かれた後、折り返し鏡28又は24で放電管14又は12へ向かって折り返されるようになっている。
このような構成により、ガスレーザ共振器10には、放電管12,14、延長管路、16,18,20,22、折り返し鏡24,28及び連結導光路32により全反射鏡26と出力鏡30とを結ぶコの字形状のレーザ光路が形成され、レーザ光は、全反射鏡26と出力鏡30との間を往復する間に放電管12,14において放電エネルギを逐次得て所望のエネルギ状態になると、その一部が出力鏡30を通して外部に射出される。
さらに、ガスレーザ発振器10の各放電管12,14の両端部(詳細には、放電管12,14の両端部から延びる延長管路16,18,20,22)にはレーザガス循環路34が接続されている。レーザガス循環路34は、一対の放電管12,14から等距離の位置に放電管12,14の軸線と平行に延びる主レーザガス経路36とその両端部から放電管12,14の各端部へ向かってそれぞれ二又に分岐した分岐レーザガス経路38,40,42,44とから構成されており、概略H字形状を有している。主レーザガス経路36の一方の端部(ガス吐出口46)から分岐した二つの分岐レーザガス経路38,40はそれぞれ各放電管12,14の折り返し鏡24,28側の端部と折り返し鏡24,28との間で延長管路16,20に接続されている一方、主レーザガス経路36の他方の端部(ガス吸入口48)から分岐した二つの分岐レーザガス経路42,44は各放電管12,14の全反射鏡26側又は出力鏡30側の端部と全反射鏡26又は出力鏡30との間で延長管路18,22に接続されている。
なお、レーザガス循環路34は、放電管12,14内のレーザガスを効率よく循環させるために、可能な限り放電管12,14の両端部の近くにおいて延長管路16,18,20,22に接続されることが好ましい。
レーザガス循環路34の主レーザガス経路36上には送風機50が設けられており、レーザガス循環路34内のレーザガスを送風機50で圧縮してレーザガス循環路34内で循環させて、レーザガスが各放電管12,14内を折り返し鏡24,28側の端部から全反射鏡26側又は出力鏡30側の端部へ流れるようにさせている。なお、ガスレーザ発振器10では、放電によるレーザガスの劣化を防止するために、循環させているレーザガスの一部を新しいレーザガスに置換していくようにしている。また、主レーザガス経路36において、送風機50の上流側及び下流側には、それぞれ、熱交換器52,54が配置されている。送風機50の上流側の熱交換器52は、放電管12,14における放電により加熱されたレーザガスを冷却するために設けられており、送風機50の下流側の熱交換器54は、送風機50によるレーザガスの圧縮の際に発生した圧縮熱で加熱されたレーザガスを冷却するために設けられている。
二つの放電管12,14のうちの一方(図1に示されている実施形態では、出力鏡30が取り付けられている放電管14)の折り返し鏡28側端部と、延長管路20とレーザガス循環路34の分岐レーザガス経路40との接続部との間には、レーザ光を絞るためのアパーチャ56が設けられている。一方、二つの放電管12,14のうちの他方(図1に示されている実施形態では、全反射鏡26が取り付けられている放電管12)の折り返し鏡24側端部と、延長管路16とレーザガス循環路34の分岐レーザガス経路38との接続部との間には、このようなアパーチャは設けられていない。
ここで、図2を参照して、上記アパーチャ56の作用を説明する。
レーザガス循環路34及び放電管12,14内では、レーザガスが送風機50によって圧縮されてレーザガス循環路34の主レーザガス経路36のガス吐出口46から吐出されてそれぞれレーザガス循環路34の分岐レーザガス経路38,40を経て各放電管12,14へ送られ、各放電管12,14内を折り返し鏡24,28側の端部から全反射鏡26側又は出力鏡30側の端部へ流れ、分岐レーザガス経路42,44を経て主レーザガス経路36のガス吸入口48へ流入するようになっている。
このように、レーザガス循環路34及び放電管12,14内ではレーザガスが循環しており、アパーチャ56では狭い領域をレーザガスが通過しようとすることから、アパーチャ56は流路抵抗として機能し、圧力損失が生じる。一方、折り返し鏡28側の端部の近傍にアパーチャ56が設けられている放電管14に連通する分岐レーザガス経路44と、折り返し鏡24側の端部の近傍にアパーチャが設けられていない放電管12に連通する分岐レーザガス経路42とは、ガス吸入口48において合流し互いに等しい圧力となる。このため、図2に示されているように、アパーチャ56は、放電管14の折り返し鏡28側の端部のレーザガスの圧力を上昇させることになり、放電管14の折り返し鏡28側端部のアパーチャ56より上流側の領域におけるレーザガスの圧力が、送風機50から当該領域と等距離に位置する放電管12の折り返し鏡24側端部より上流側の領域におけるレーザガスの圧力よりも高くなる。その結果、放電管14の折り返し鏡28側端部と連通する延長管路20及び連結導光路32の放電管14側端部におけるレーザガスの圧力が放電管12の折り返し鏡24側端部と連通する延長管路16及び連結導光路32の放電管12側端部におけるレーザガスの圧力よりも高くなって、連結導光路32内において矢印58のように放電管14側端部から放電管12側端部へ向かうレーザガスの流れが発生し、延長管路16,20とレーザガス循環路38,40との接続部と折り返し鏡24,28との間の領域並びに連結導光路32(以下、折り返し鏡領域60と記載する。)におけるレーザガスの滞留を防止することができるようになる。
このように、図1のガスレーザ発振器10では、レーザガス循環領域から外れた折り返し鏡領域60に対するレーザガスの供給や排出を行わなくても、折り返し鏡領域60にレーザガスが滞留することを防止し、レーザガスの出力、レーザガスのビーム品質、レーザガスの安定性の低下を抑制することができる。
なお、上記実施形態では、アパーチャ56が放電管14側に設けられているとして説明されているが、図3に示されている変形形態のガスレーザ発振器10´のように、放電管12側にアパーチャ56を設け、放電管14側にはアパーチャを設けないようにしてもよいことは言うまでもない。
図4は、本発明の第2の実施形態によるガスレーザ発振器110の全体構成を示している。図4において、図1のガスレーザ発振器10の各部分と共通する部分には同じ参照符号が付されている。
図4に示されている第2の実施形態のガスレーザ発振器110は、放電管14の一端部と、延長管路20とレーザガス循環路34との接続部との間において、アパーチャ56に代えて、レーザガスの流れを絞るためのオリフィス絞り62又はチョーク絞り64が設けられている点において、第1の実施形態のガスレーザ発振器10と異なっている。
図4に示されているガスレーザ発振器110においても、オリフィス絞り62又はチョーク絞り64では、循環するレーザガスが狭い領域を通過しようとすることから、オリフィス絞り62又はチョーク絞り64は流体抵抗として機能し、圧力損失を生じさせて放電管14の折り返し鏡28側端部のレーザガスの圧力を上昇させることになる。したがって、本実施形態のガスレーザ発振器110も第1の実施形態のガスレーザ発振器10と同様の効果を奏することができる。
なお、オリフィス絞り62とは、長さが断面寸法に比べて比較的短い絞りを意味し、チョーク絞り64とは、長さが断面寸法に比べて比較的長い絞りを意味する。なお、作用において、オリフィス絞り62では、圧力損失に対する流体粘度の影響が少ないのに対して、チョーク絞り64では、圧力損失に対する流体粘度の影響が大きくなるという特徴がある。
本実施形態のガスレーザ発振器110の他の構成、作用及び効果は、第1の実施形態のガスレーザ発振器10と同じであるので、ここでは詳しい説明を省略する。
図5は、本発明の第3の実施形態によるガスレーザ発振器210の全体構成を示している。図5において、図1のガスレーザ発振器10の各部分と共通する部分には同じ参照符号が付されている。
図5に示されている第2の実施形態のガスレーザ発振器210は、放電管14の一端部と、延長管路20とレーザガス循環路34との接続部との間において、アパーチャ56を設ける代わりに、光路すなわちレーザガス経路の断面積が折り返し鏡28側から放電管14側へ減少するようにした点において、第1の実施形態のガスレーザ発振器10と異なっている。図5に示されている実施形態では、放電管12,14の折り返し鏡24,28側の延長管路16,20を断面積が等しくなるように形成すると共に、放電管14の光路の断面積を折り返し鏡28側の延長管路20及び他方の放電管12の光路の断面積よりも小さくすることにより、放電管14の折り返し鏡28側端部の近傍に肩部66を形成している。しかしながら、折り返し鏡28側の延長管路20よりも小さい断面積の管路を延長管路20と放電管14との間に配置することにより、放電管14の折り返し鏡28側端部の近傍に肩部66を形成してもよい。
図5に示されているガスレーザ発振器210においても、肩部66では、循環するレーザガスが狭い領域を通過しようとすることから、肩部66は流体抵抗として機能し、流体損失を生じさせて放電管14の折り返し鏡28側端部のレーザガスの圧力を上昇させることになる。したがって、本実施形態のガスレーザ発振器210も第1の実施形態のガスレーザ発振器10と同様の効果を奏することができる。
本実施形態のガスレーザ発振器210の他の構成、作用及び効果は、第1の実施形態のガスレーザ発振器10と同じであるので、ここでは詳しく説明しない。
以上、図示される実施形態を参照して、本発明のガスレーザ発振器を説明したが、本発明は図示される実施形態に限定されるものではない。例えば、図5に示されているように肩部66を形成するのではなく、図6に示されているように、放電管14の光路及びそれに接続される延長管路20の断面積を放電管12の光路及びそれに接続される延長管路16の断面積よりも小さくしても、放電管14の折り返し鏡28側端部の流体抵抗が放電管12の折り返し鏡24側端部の流体抵抗よりも高くなるので、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
10 ガスレーザ発振器
12 放電管
14 放電管
24 折り返し鏡
28 折り返し鏡
32 連結導光路
34 レーザガス循環路
50 送風機
56 アパーチャ
62 オリフィス絞り
64 チョーク絞り
66 肩部

Claims (5)

  1. 並列に配置された一対の放電管と、レーザガス循環路を形成するように各放電管の両端部に接続されるレーザガス経路と、前記レーザガス経路上に設けられ各放電管内を一端部から他端部へレーザガスが流れるようにレーザガス循環路内のレーザガスを循環させる送風機と、前記一対の放電管の各々の前記一端部に設けられた折り返し鏡と、二つの折り返し鏡の間に延びる連結導光路とを備え、前記一対の放電管内のレーザガスを励起することによって発生して前記一対の放電管の一方の一端部から放出されたレーザ光を前記折り返し鏡で折り返し、前記連結導光路を通して前記一対の放電管の他方の一端部へ導くように構成された多重折り返し型のガスレーザ発振器において、
    前記連結導光路の一端部のレーザガスの圧力と前記連結導光路の他端部のレーザガスの圧力との間に圧力差を生じさせる圧力差発生手段を設けたことを特徴とするガスレーザ発振器。
  2. 前記圧力差発生手段は、前記一対の放電管の一方の前記一端部に設けられる流路抵抗である、請求項1に記載のガスレーザ発振器。
  3. 前記流路抵抗は、光を絞るためのアパーチャである、請求項2に記載のガスレーザ発振器。
  4. 前記流路抵抗は、レーザガスの流れを絞るためのオリフィス絞り又はチョーク絞りである、請求項2に記載のガスレーザ発振器。
  5. 前記流路抵抗は、レーザガスの流れ方向に沿って流路断面積が小さくなるように異なる流路断面積の管路を接続することによって形成される肩部である、請求項2に記載のガスレーザ発振器。
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