JP2010169669A - 筒状物の検査方法及び検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】筒状物に存在する傷、ピンホール、薄肉部等の欠陥を精度良く簡便に検査し得る筒状物の検査方法及び検査装置を提供すること。
【解決手段】本発明は、筒状の形状を有し且つその中心軸方向の一端が開放されて開口端1aとされ且つ他端が閉じている中空の筒状物1の欠陥を検査する筒状物の検査方法である。筒状物1の周囲に配置された照明手段20から該筒状物1の外周面1c全体に光を照射しつつ、開口端1aから筒状物1の中空部2内に光が入らないように該開口端1aを遮光した状態で、撮像手段40によって開口端1aから中空部2内を撮像し、撮像された中空部2内の画像を画像処理することによって、外周面1cを透過して中空部2内に漏洩する光の強度を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、パルプモールド成形体等からなる中空の筒状物の欠陥を光学的に検査する筒状物の方法及び検査装置に関する。
近年、成型加工技術の分野では、使用者の利便性や商品のライフサイクルを通じての環境負荷の低減等に配慮し、枯渇資源であるプラスチックに代えて再生可能原料であるパルプに着目する動きが高まっている。また、パルプを用いた成型加工技術は、その発達に伴って種々の分野へ展開しており、例えば鋳物の製造分野では、従来熔融金属を鋳型に注入する際には陶製の湯道管が用いられていたが、作業環境の改善や廃棄物の削減等の観点から、これに代えてパルプを含有した中空の筒状物であるパルプモールド湯道管が用いられるようになってきている(例えば特許文献1参照)。このようなパルプモールド湯道管としては、周面に傷やピンホールや薄肉部(他の部分に比して肉厚が薄くなっている部分)等の欠陥が無いものが望ましく、パルプモールド湯道管の生産ラインや品質検査の場ではこのような欠陥の有無が検査される。
ところで、パルプモールド湯道管の如き中空の筒状物の欠陥を検査する方法としては、従来、検査員による触診や目視検査等の手動検査が行われていた。しかし、このような手動検査は検査員によって検査結果にばらつきが生じやすく、欠陥の見落としも発生しやすいという問題があった。特に、薄肉部の有無は、手動検査ではわかりにくく見落としやすい。また、手動検査において検査精度を向上させるためには、熟練した検査員を多数育成し配置する必要があるが、それを実現するには多大な費用がかかるという問題があった。そこで、筒状物の欠陥の検査を自動化するための技術が種々提案されている。
例えば特許文献2には、検査対象物である有底円筒状のセラミックス管をその管軸を中心に回転させながら、所定位置に配置された光源から該セラミックス管の円筒部内表面又は外表面に光照射し、その管壁の透過光を、該管壁を挟んで該光源と対向配置されたラインセンサやカメラ等の画像取り込み手段によって取り込んで画像処理し、円筒部外表面又は内表面の欠陥(クラック、ピンホール、空洞、異物)を検査する方法が開示されている。また特許文献3には、検査対象物である円筒形状物体をその中心軸を中心に回転させながら、該円筒形状物体の外側に配置されたライン状照明装置から該円筒形状物体に光照射し、その反射光を、該円筒形状物体の外側における所定位置に配置されたラインセンサによって取り込んで画像処理し、外壁に生じた欠陥(穴、凹凸)を検査する方法が開示されている。
しかし、特許文献2及び3に記載の検査方法のように、検査対象物である筒状物あるいは画像取り込み手段を回転させながら画像を取り込む方法や管軸に沿って順次撮像位置を変えながら画像を取り込む方法は、これらを保持しつつ回転させる手段や撮像手段を移動させる手段が必要となるため、装置構成が大型化且つ複雑化するおそれがあり、検査に長時間を要する。また、特に特許文献3に記載の検査方法は、筒状物の外側から該筒状物に光を照射し、その反射光に基づいて欠陥を検出するものであるため、例えば筒状物の外側には現れず内側に現れる欠陥の検出には充分に対応できないおそれがある。
これに対し、特許文献4には、検査対象物や画像取り込み手段を回転させずに、該検査対象物の欠陥を検査する方法が開示されている。即ち特許文献4には、筒状の形状を有する検査対象物を、中心部に穴を有する円錐面状反射鏡の該穴に挿入し、該検査対象物の外側に配置された光源から該検査対象物に光照射し、該円錐面状反射鏡上の像をカメラで取り込んで画像処理し、こうして得られた画像から該検査対象物の外面を全周に亘って検査する方法が開示されている。
しかし、特許文献4に記載の検査方法は、円錐面状反射鏡という特殊な装置を必要とするため、装置構成が複雑で、操作も煩雑になりやすい。また特許文献4に記載の検査方法は、主として検査対象物である筒状物の外面の欠陥を検査するものであり、筒状物の外面のみならず内面にも光が回り込むため、例えば薄肉部の有無に対しては検査精度が低く、薄肉部があってもこれを見落とすおそれがある。筒状物に存在する傷、ピンホール、薄肉部等の欠陥を精度良く簡便に検査し得る方法は未だ提供されていない。
光を用いた欠陥の検査方法とは別に、特許文献5には、橋梁等の大型溶接構造物における亀裂発生の有無を、構造部材内に気体を圧送入して内部気圧を測定することで検出する方法が記載されている。しかしこの方法は、検査の対象が、通気性を有さない材料である鋼材料であり、パルプモールド成形体のように通気性を有する材料を検査対象としたものではない。
特開2004−195547号公報 特開平11−242000号公報 特開平11−295228号公報 特開2004−163426号公報 特開2001−215178号公報
従って本発明の目的は、筒状物に存在する傷、ピンホール、薄肉部等の欠陥を精度良く簡便に検査し得る筒状物の検査方法及び検査装置を提供することにある。
本発明は、筒状の形状を有し且つその中心軸方向の一端が開放されて開口端とされ且つ他端が閉じている中空の筒状物の欠陥を検査する方法であって、前記筒状物の外周面全体に光を照射しつつ、前記開口端から該筒状物の中空部内に光が入らないように該開口端を遮光した状態で、撮像手段によって該開口端から該中空部内を撮像し、撮像された前記中空部内の画像を画像処理することによって、前記外周面を透過して該中空部内に漏洩する光の強度を検出し、筒状物の欠陥を検査する筒状物の検査方法を提供することにより、前記目的を達成したものである。
また本発明は、筒状の形状を有し且つその中心軸方向の一端が開放されて開口端とされ且つ他端が閉じている中空の筒状物の欠陥を検査する筒状物の検査装置であって、前記筒状物の外周面全体に光を照射可能な照明手段と、前記開口端から該筒状物の中空部内を撮像可能な撮像手段と、該撮像手段によって撮像された画像を画像処理する画像処理手段とを備え、前記照明手段から前記外周面全体に光を照射しつつ、前記開口端から前記中空部内に光が入らないように該開口端を遮光した状態で、前記撮像手段によって該開口端から該中空部内を撮像し、撮像された該中空部内の画像を前記画像処理手段によって画像処理可能になされている筒状物の検査装置を提供することにより、前記目的を達成したものである。
本発明によれば、比較的簡素な装置構成で、筒状物に存在する傷、ピンホール、薄肉部等の欠陥を正確に精度良く短時間で検出することができる。
図1は、本発明の筒状物の検査装置の一実施形態の概略構成を示す斜視図である。 図2(a)〜図2(c)は、図1に示す装置を用いた筒状物の検査方法の一実施態様を示す上面図である。 図3は、筒状物に欠陥の一種である薄肉部が存在した場合の画像処理後の画像の一例を模式的に示した説明図である。 図4は、本発明において欠陥位置情報を求める際の説明図である。 図5は、欠陥の一種である内側ピンホールを有している筒状物の模式図〔(a)及び(b)〕、及び該筒状物に対して本発明の検査方法を実施して得られた画像〔(c)及び(d)〕である。 図6は、欠陥の一種である外側ピンホールを有している筒状物の模式図〔(a)及び(b)〕、及び該筒状物に対して本発明の検査方法を実施して得られた画像〔(c)及び(d)〕である。 図7は、欠陥の一種である内側傷を有している筒状物の模式図〔(a)及び(b)〕、及び該筒状物に対して本発明の検査方法を実施して得られた画像〔(c)及び(d)〕である。 図8は、欠陥の一種である外側傷を有している筒状物の模式図〔(a)及び(b)〕、及び該筒状物に対して本発明の検査方法を実施して得られた画像〔(c)及び(d)〕である。 図9は、欠陥の一種である内側薄肉部を有している筒状物の模式図〔(a)及び(b)〕、及び該筒状物に対して本発明の検査方法を実施して得られた画像〔(c)及び(d)〕である。 図10は、欠陥の一種である外側薄肉部を有している筒状物の模式図〔(a)及び(b)〕、及び該筒状物に対して本発明の検査方法を実施して得られた画像〔(c)及び(d)〕である。 図11は、本発明の筒状物の検査装置の別の実施形態における要部の構成を示す斜視図である。 図12は、筒状物に生じることのある欠陥の一例を示す模式図である。 図13は、パルプモールド製品を対象とした正常品と欠陥品とでの空気の供給圧力と内圧との関係を示すグラフである。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。図1には、本実施態様の筒状物の検査方法(以下、検査方法ともいう)で用いる本実施形態の筒状物の検査装置(以下、検査装置ともいう)の概略構成が示されている。本実施形態の検査装置10は、筒状の形状を有し且つその中心軸方向(鉛直方向、図1の上下方向)の一端1aが開放されて開口端とされ且つ他端1bが閉じている中空の筒状物1の欠陥を検査する装置である。
本実施態様の検査対象物である中空の筒状物1は、円筒形状(円柱形状)をしており、その中空部2は、該筒状物1の周壁によって円筒形状に画成され且つ該筒状物1の中心軸方向の全長に亘って存している。通常、筒状物1の中心軸方向の全長は50〜1000mm程度、外径は20〜200mm程度、内径は19.8〜199.8mm程度、肉厚は0.2〜5mm程度である。
筒状物1はパルプモールド成形体からなる。パルプモールド成形体は、古紙やパルプなどを分散処理して得られるパルプスラリーを成形型内で抄造し、乾燥して得られる紙の立体成形品である。筒状物1は、鋳物の製造において熔融金属を鋳型に注入する際に用いられる湯道管(パルプモールド湯道管)として用いられるもので、所定の欠陥検査終了後、その閉じている他端1bの近傍位置において中心軸と直交する方向に切断されることにより長さ方向の両端が開口端とされ、完成品(パルプモールド湯道管)とされる。つまり、筒状物1は製品として完成しているものではなく、未完成品である。
検査装置10は、筒状物1の外周面1c全体に光を照射可能な照明手段20と、筒状物1の開口端1aから該筒状物1の中空部2内を撮像可能な撮像手段40と、該撮像手段40によって撮像された中空部2内の画像を画像処理する画像処理手段(図示せず)とを備えている。
照明手段20は、筒状物1を固定可能になされ且つ所定位置にライン状光源21が固定されている固定照明部22と、該固定照明部22に固定された筒状物1に対して進退可能に配置され且つ所定位置にライン状光源31が固定されている可動照明部32とを有している。即ち、固定照明部22は、検査対象物である筒状物1を固定する機能及び固定された該筒状物1に光を照射する機能を有しており、その光源21は、固定された筒状物1に対して固定配置されている。一方、可動照明部32の光源31は、固定照明部22に固定された筒状物1に対して可動可能に配置されている。
固定照明部22は、筒状物1が固定される固定面(鉛直面)23aを有する固定部材23を備えている。固定面23aからは、筒状物1を把持する上下一組のリング状の把持具24a,24bが、該固定照明部22に固定される筒状物1の中心軸方向と直交する方向(水平方向、図1の左右方向)に所定間隔を置いて二組突出している。筒状物1は、上下一組の把持具24a,24bによって図1に示すように、その中心軸方向を鉛直方向に一致させた状態で(即ち立った状態で)且つ開口端1aを上にして固定面23aに固定される。図1では、固定面23aに固定されている筒状物は1本であるが、二組の把持具24a,24bを全て用いることで、最大で2本の筒状物を固定面23aに立った状態で同時に固定することができる。
固定照明部22は、1本の筒状物1につき複数(図1では1本の筒状物1につき2本)のライン状光源21を備えている。複数の光源21は、固定部材23の固定面23aに、該固定面23aに固定されている1本の筒状物1を挟んで左右対称位置に配置固定されている。各光源21は、その長手方向を固定面23aに固定されている筒状物1の中心軸方向(即ち鉛直方向)に一致させて、該筒状物1の中心軸方向の全長に亘って配置されている。
固定部材23は、筒状物1の検査ラインの略全長に亘って配置されているレール部材25に摺動可能に取り付けられている。固定部材23は図示しない駆動源に接続されており、該駆動源の動作によってレール部材25上を摺動する。これにより、固定照明部22(固定部材23)は、検査ラインの全長に亘って筒状物1を搬送可能になされている。
可動照明部32は、固定照明部22に固定された筒状物1を収容可能な収容部33を有している。より具体的には、可動照明部32は水平断面が略U字状の可動部材34を備えており、該可動部材34におけるU字の凹部が、筒状物1の収容部33となっている。可動部材34は、図1に示すように所定の検査位置において、収容部33を画成しているU字の凹部内面34aが、固定照明部22の固定面23aに対向するように配置されている。収容部33の上端は、固定面23aに固定されている筒状部1の上端(即ち開口端1a)と同位置かそれよりも上方に位置し、また収容部33の内寸は、該筒状物1の外径よりも大きくなされており、収容部33は、1本の筒状物1全体をその固定状態を維持したままで収容可能な大きさを有している。収容部33内(即ち凹部内面34a)には複数(図1では4本)のライン状光源31が配置固定されている。各光源31は、その長手方向を固定面23aに固定されている筒状物1の中心軸方向(即ち鉛直方向)に一致させて、該筒状物1の中心軸方向の全長に亘って配置されている。
可動部材34は、図示しない駆動源に接続されており、該駆動源の動作によって、固定照明部22に固定された筒状物1に向かって前進し、あるいは該筒状物1から後退する。
照明手段20に用いられるライン状光源21,31としては、棒状のLED照明、蛍光灯照明、ハロゲン光照明等を挙げることができる。これらの中でも特にLED照明は、長寿命であり光量の安定性に優れているため、本発明で好ましく用いられる。固定照明部22に用いられるライン状光源21と、可動照明部32に用いられるライン状光源31とは、通常同一であり、両光源の寸法や形状や光強度等に実質的な差は無い。
撮像手段40は、筒状物1の中空部2内の画像を取り込むためのもので、受光レンズ(図示せず)を含んで構成されている。撮像手段40は図示しない駆動源に接続されており、該駆動源の動作によって鉛直方向に上下動可能になされている。撮像手段40は、所定の検査位置において、非撮像時には、図1に示すように立った状態の筒状物1の開口端1aから該筒状物1の中心軸方向の外方に所定距離離間した位置に待機しており、撮像時には、前記駆動源の動作によって待機位置から開口端1a又はその近傍まで下降する。本実施態様においては、撮像手段40を筒状物1の開口端1aに固定した状態で、筒状物1の中空部2内の略全面を撮像する。撮像手段40による中空部2内の撮像時においては、該撮像手段40は中空部2内に挿入されず、その受光レンズは開口端1aよりも筒状物1の外方に配される。撮像手段40としては、例えばCCDカメラ、CMOSカメラ等が用いられる。
撮像手段40は、それ自体が筒状物1の開口端1aを閉じる蓋として機能する。より具体的には、撮像手段40の先端部、即ち筒状物1の開口端1aとの対向部には、図1に示すように開口端1a全体を被覆可能な円盤状の蓋41が取り付けられている。蓋41の略中央には、撮像手段40が有している図示しない受光レンズの受光面が露出している。撮像手段40による中空部2内の撮像時に蓋41の下面を開口端1aに当接させて該開口端1aを閉じることで、開口端1aから中空部2内に光が入らないにように遮光することができる。このように、中空部2内の撮像時に開口端1aを閉じて遮光することにより、後述する、筒状物1の外周面1cを透過して中空部2内に漏洩する照明手段20の光(透過光)を撮像手段40によって検出しやすくなり、これにより筒状物1の検査の正確性と精度が高まる。
撮像手段40が有する受光レンズは特に制限されないが、該受光レンズは広角レンズが好ましい。広角レンズは、焦点距離が標準レンズよりも短いレンズである。例えば撮像手段40がCCDカメラの場合、焦点距離8〜50mmのレンズが標準レンズと呼ばれているが、本発明では、そのような標準レンズよりも焦点距離が短いレンズ、即ち焦点距離8mm未満、特に3〜4mmの広角レンズを使用するのが好ましい。撮像手段40が広角レンズを有していることにより、広い範囲を撮像することができ、被写界深度も深くなるため、検査時に筒状物を回転させたり、撮像手段を移動させたりすることなく、一度の撮像で筒状物の中空部内の全面を検査できる。また、後述する欠陥の位置情報についても、一度の撮像で簡便に把握することができる。
撮像手段40には、該撮像手段40によって撮像された筒状物1の中空部2内の画像を画像処理する図示しない画像処理手段が接続されている。該画像処理手段は、光検出手段、A/D変換器、CPU及び画像表示手段(CRTモニタ、液晶モニタ等)等を備えている。光検出手段は受光した光をその光量に対応した輝度情報を示す電気信号に変換し、この電気信号化された輝度情報はA/D変換器によってデジタルデータに変換される。CPUはこのデジタルデータに基づいて、二値化処理等の所定の画像処理を行って画像データを作成し、作成された該画像データが画像表示手段によって表示される。こうした一連の画像処理は、市販の画像処理ソフトを用いて行うことができる。
以上の構成を有する検査装置10を用いた検査方法について説明する。先ず検査に先立ち、図2(a)に示すように、固定照明部22における固定部材23の固定面23aに、二組の把持具24a,24bを用いて2本の筒状物1A,1Bを、それらの開口端1Aが上を向くように立った状態で固定する。本実施態様では、これら2本の筒状物1A,1Bにおける欠陥の有無、即ち傷、ピンホール、薄肉部の有無を順次判定する。
2本の筒状物1A,1Bが固定された固定照明部22は、図示しない駆動源の動作によってレール部材25上を図2(a)の矢標方向に摺動し、その摺動方向の先端側に位置する筒状物1Aが可動照明部32の待機位置(筒状物の検査位置)に到達したとき、即ち図2(a)に示すように、可動照明部32を構成する可動部材34におけるU字の凹部内面34aと筒状物1Aとが相対向する状態となったときに、前記駆動源の動作が停止することによって停止する。
次いで、可動部材34(可動照明部32)が、図示しない駆動源の動作によって、摺動を停止した固定照明部22に固定されている筒状物1Aに向かって前進し、図2(b)に示すようにそのU字の凹部内面34aが筒状物1Aの外周面1cを包囲したところで、前記駆動源の動作停止によって可動部材34の前進が停止する。これにより、筒状物1Aは、固定照明部22に固定された状態のままその全体が可動照明部32の収容部33に収容され、且つ該筒状物1Aの中心軸方向の全長に亘る複数のライン状光源21,31によって包囲される。この筒状物1Aの収容部33における収容状態においては、これら複数のライン状光源21,31は、隣接する光源の間隔が略等しく且つ筒状物1Aの中心軸からの離間距離が略等しくなっており、係る光源21,31の配置形態により、筒状物1Aの外周面1c全体に均一な強度で光を照射可能になされている。
また、固定照明部22の摺動停止後、上述した可動部材34(可動照明部32)の前進動作に前後して、撮像手段40が図示しない駆動源の動作によって、待機位置から筒状物1Aの開口端1aに向かって下降し、その蓋41の下面が開口端1aに当接したところで、前記駆動源の動作停止によって撮像手段40の下降が停止する。これにより開口端1aは撮像手段40によって閉じられて遮光される。上述したように、撮像手段40による中空部2内の撮像時においては、撮像手段40は筒状物1の開口端1aに固定され、中空部2内に挿入されず、その受光レンズ(広角レンズ)は開口端1aよりも筒状物1の外方に配される。
こうして、筒状物1Aの外周面1cが照明手段20のライン状光源21,31によって包囲され且つ開口端1aが撮像手段40によって閉じられた状態で、該光源21,31から該外周面1c全体に略均一な強度で光を照射しつつ、撮像手段40によって筒状物1Aの開口端1aからその中空部2内を撮像する。このとき、開口端1aは撮像手段40によって閉じられ遮光されているため、撮像中に開口端1aから中空部2内に光が入ることはない。撮像手段40によって撮像された画像は、図示しない画像処理手段によって、二値化処理等を含む画像処理が施されて画像データとされ、作成された該画像データは図示しない画像表示手段によって表示される。
本実施態様においては、撮像手段40によって撮像され且つ図示しない画像処理手段によって画像処理された、中空部2内の画像データに基づいて、外周面1cを透過して中空部2内に漏洩する照明手段20の光(透過光)の強度を検出し、その検出結果に基づいて筒状物1Aにおける欠陥の有無を判定する。例えば、筒状物1Aの肉厚が不均一で、他の部位よりも肉厚の薄い薄肉部が存在している場合、該薄肉部における透過光は、他の部位における透過光よりも強度が強く、明るい。本実施態様においては、この筒状物1の周壁を透過する透過光の性質を利用して、前記画像処理手段によって、撮像手段40で撮像した画像を全範囲同じしきい値で二値化処理することによって、透過光の強度を検出し、薄肉部の有無を判定している。即ち、前記画像処理手段は、入力画像に対して単位面積毎に透過光の強度を検出し、該強度が予め設定されたしきい値以上の場合を透過光有り、該強度が該しきい値に満たない場合を透過光無しとして、画像データを作成する。画像データ上、透過光有りは明部、透過光無しは暗部とされる。
図3は、筒状物1Aに欠陥の一種である薄肉部が存在した場合の画像データ(ニ値画像)の一例を模式的に示したものである。図3中の点線は、筒状物1Aの開口端1aの内縁を示し、該点線で囲まれた円形部分が、筒状物1Aの中空部2であり、該円形部分の略中央には、図示していないが、筒状物1Aの閉じている円形形状の他端1bが存している。従って、図3における点線で囲まれた円形部分には、筒状物1Aの中空部2の内面全体が示されている。図3中、符合P1で示した部分は、上述した画像処理において透過光が所定のしきい値を越えた明部であり、即ち薄肉部である。また、図3の点線で囲まれた円形部分における、符合P1で示した部分以外の部分は、透過光が所定のしきい値に満たない暗部であり、即ち薄肉部(欠陥部)ではない。筒状物1Aに薄肉部が存在せずその肉厚が均一な場合、透過光の強度は外周面1c全体でしきい値未満となるため、得られる画像データはその全体が暗部となる。
撮像手段40によって撮像した画像の画像処理においては、上述したように撮像手段40からの画像(入力画像)に二値化処理を施す前に、該入力画像にエッジ抽出を行う微分処理を施しても良い。即ち、前記画像処理手段は、入力画像においてエッジ抽出を行う微分処理手段と、該微分処理手段で微分処理した微分画像を二値化処理する二値化処理手段とを備えていても良い。二値化処理に先立ってエッジ抽出を行う微分処理を行うことにより、撮像手段40で得た画像から薄肉部等の欠陥を精度良く検出することができる。こうしたエッジ抽出を行う微分処理は、市販の画像処理ソフト(例えば、Image−Pro:米国 Media Cybernetics社)を用いて行うことができる。
筒状物1Aの検査が終了すると、可動部材34(可動照明部32)が、図示しない駆動源の動作によって筒状物1Aから後退すると共に、撮像手段40が、図示しない駆動源の動作によって筒状物1の開口端1aから上昇し、再び図2(a)に示す状態となる。この状態から更に固定照明部22が、図示しない駆動源の動作によってレール部材25上を図2(a)の矢標方向に摺動し、その摺動方向の後端側に位置する筒状物1Bと、後退した可動部材34におけるU字の凹部内面34aとが相対向する状態となったときに、該固定照明部22の摺動が停止する。その後、上述した筒状物1Aについての検査と同様に、可動照明部32が前進して筒状物1Bを収容部33に収容すると共に、撮像手段40を所定の撮像位置に移動させて図2(c)に示す状態とする。次いで、光源21,31から筒状物1Bの外周面1c全体に光を照射しつつ、撮像手段40により筒状物1Bの開口端1aからその中空部2内を撮像し、撮像された中空部2内の画像を図示しない画像処理手段によって画像処理する。こうして得られた中空部2内の画像データ(ニ値画像)に基づいて、上述の如く光の強度を検出し、筒状物1Bにおける欠陥の有無を判定する。
以上のようにして、2本の筒状物1A,1Bにおける欠陥の有無を順次判定し、透過光(外周面1cを透過して中空部2内に漏洩する照明手段20の光)が検出されなかった場合は欠陥が無いとして合格品とされ、該透過光が検出された場合は欠陥が有るとして不合格品とされる。合格品とされた筒状物については、上述したように、その閉じている他端1bの近傍位置において中心軸と直交する方向に切断され、長さ方向の両端が開口端の製品(パルプモールド湯道管)とされる。
本実施態様によれば、上述したように筒状物の開口端を遮光することで、該筒状物の外周面を透過する透過光の強度を精度良く検出しているので、傷、ピンホール、薄肉部等の欠陥の有無を正確に判定できる。また、撮像手段40により開口端1aを遮光して撮像するだけなので、検査の準備時間を短縮できる。また、撮像手段40の受光レンズとして広角レンズを用いているので、撮像手段40の固定位置での一度の撮像で、筒状物の中空部内の全ての領域を検査することができるため検査時間も短く、生産性の向上にも寄与できる。
また本実施態様によれば、撮像された筒状物の中空部内の画像(あるいは該画像を画像処理して得られた画像)に基づいて、該筒状物における欠陥の位置を求めることが可能である。即ち、本実施態様は、単に、筒状物に薄肉部等の欠陥が存在しているか否かということのみならず、その欠陥が筒状物のどこに存在するのかを示す、欠陥位置情報を求めることができる。斯かる欠陥位置情報は、例えば、筒状物の製造工程にフィードバックされる等の利用方法により、検査対象物の製造効率の向上に寄与し得る。
図4には、本実施態様における欠陥位置情報を求める手順の一例が示されている。本実施態様においては、撮像手段40によって撮像され且つ図示しない画像処理手段によって画像処理された、筒状物1Aの中空部2内の画像データ(ニ値画像)に基づいて、筒状物1Aに存在する欠陥P1の該二値画像上の位置を求め、この画像上の位置を、予め作成した検量線によって実際の筒状物上の位置に変換し、欠陥位置情報を得る。こうして得られた欠陥位置情報によって、筒状物1Aにおける欠陥P1の実際の位置を正確に把握することができる。
欠陥P1の画像上の位置(x,y)は、図4(a)に示すようにXY座標系で表され、筒状物1Aの中心軸方向の中心をXY座標系の原点(0,0)とする。通常、筒状物1Aの中心軸方向の中心は、撮像画像の中心に位置する。本実施態様においては、欠陥P1の画像上の位置(x,y)から、次式により、欠陥P1の前記原点(筒状物の中心軸方向の中心)からの距離L、及び該原点と該位置(x,y)とを結ぶ直線の傾斜角度θをそれぞれ算出する。
前記距離Lの値により、欠陥P1の位置を、(1)筒状物1Aの他端1b(開口端1aとは反対側に位置する円形形状の閉じた端、図1参照)の内面(即ち、筒状物1Aの底面)、又は(2)筒状物1cの外周面1cの内面、の何れかに絞ることができる。撮像画像においては、前記(1)の底面は前記(2)の外周面の内面によって包囲されている。図4(b)に示すように欠陥P1がXY座標系の原点(筒状物1Aの中心軸方向の中心)から距離L0の円形領域に入っている場合(距離Lが所定値L0以下の場合)、欠陥P1は前記(1)に存すると判定することができ、また、図4(c)に示すように欠陥P1が前記円形領域から外れている場合(距離Lが所定値L0を越える場合)、欠陥P1は前記(2)に存すると判定することができる。こうして、欠陥P1の大まかな位置が把握できたところで、前記(1)及び(2)それぞれの専用の検量線を用いて、実際の筒状物1A上での欠陥P1の位置(欠陥位置情報)を求める。欠陥P1が前記(1)に存する場合には、その欠陥位置情報は例えば、筒状物1Aの他端1bの内面(筒状物1Aの底面)において、該筒状物1Aの中心軸方向の中心からの距離Z1として求められる。また、欠陥P1が前記(2)に存する場合には、その欠陥位置情報は例えば、筒状物1cの外周面1cの内面において、筒状物1Aの底面からの距離(高さ)Z2として求められる。また、欠陥P1の筒状物1Aにおける円周方向の位置は、前記傾斜角度θによって求められる。従って、本実施態様によれば、1枚の平面的な二値画像から筒状物の立体的な欠陥位置情報を得ることができる。
図4(d)及び(e)には、それぞれ前記検量線の一例が示されている。これらの検量線は、図1に示す如き、中心軸方向の一端が開口端とされ他端が閉じている中空の筒状物(内径50mm、高さ290mm)の該開口端の近傍に、撮像手段(CCDカメラ)を、その受光レンズ(広角レンズ、焦点距離3.5mm)が前記他端の内面(底面)から360mm離れた位置にくるように固定配置し、その状態で筒状物の中空部内の全面を撮像して作成されたものである。例えば、前記距離Lが36以下の場合、欠陥P1は前記(1)に存すると判定され、図4(d)に示す検量線によって前記距離Z1が求められ、これにより筒状物1Aの底面での欠陥P1の位置を把握することができる。また、前記距離Lが36を越える場合、欠陥P1は前記(2)に存すると判定され、図4(e)に示す検量線によって前記距離(高さ)Z2が求められ、これにより筒状物1cの外周面1cの内面での欠陥P1の位置を把握することができる。
図5〜図10には、各種欠陥を有している筒状物の模式図及び該筒状物に対して本発明の検査方法を実施して得られた画像が示されている。図5〜図10それぞれにおいて、(a)は、符合P2〜P7で示される欠陥を有している筒状物1を模式的に示す斜視図、(b)は、筒状物1の欠陥が存している部分を模式的に示す断面図、(c)は、撮像手段によって撮像された筒状物1の中空部2内の画像(生画像)、(d)は、(c)の生画像を画像処理手段によって二値化処理して得られた二値画像である。また、図5は筒状物1の内面(中空部2側)にピンホールP2が存在している場合、図6は筒状物1の外周面1cにピンホールP3が存在している場合、図7は筒状物1の内面に傷P4が存在している場合、図8は筒状物1の外周面1cに傷P5が存在している場合、図9は筒状物1の内面に薄肉部P6が存在している場合、図10は筒状物1の外周面1cに薄肉部P7が存在している場合である。
図5〜図10から明らかなように、本発明によれば、検査対象物である筒状物の開口端を遮光した状態で該開口端から該筒状物の中空部内を撮像することで、筒状物の外周面を透過する透過光の強度を精度良く検出しているので、ピンホール、傷、薄肉部等の欠陥の有無を正確に判定できる。これに対し、例えば、開口端を遮光しない状態で該開口端から撮像手段によって筒状物の中空部内を撮像すると、筒状物の周囲の光の条件によっては透過光の検出精度が低下する場合があり、欠陥を見逃すおそれがある。
次に、本発明の別の実施形態を、図11を参照しながら説明する。本実施形態については、先に述べた実施形態と異なる点について説明し、特に説明しない点については、先の実施形態に関する説明が適宜適用される。また、図11において図1と同じ部材には同じ符号を付してある。
本実施形態においては、先に述べた実施形態と同様に、筒状物1の開口端1a全体を被覆可能な円盤状の蓋41に、撮像手段40が取り付けられている。この蓋41は、開口端1aから中空部2内に光が入らないにように遮光することができるものである。この遮光機能を有するとともに、蓋41は、開口端1aを気密に封止できるものである。これらの目的のために、蓋41は、例えばエアグリッパーと呼ばれる様な、ドーナツ形のゴムの中空体で、圧縮エアを注入することで外側に膨らみ、筒状物の内側にソフトに広い面積で接触し、ワークをキズつけることなく気密性をしっかり保てるような構造を有している(図示せず)。あるいは、蓋41が図示しない駆動源に接続されており、該駆動の動作によって鉛直方向に機密に封止される構造を有している。
蓋41には、撮像手段40に加えて、気体の供給管42を備えている。供給管42は、その一端が蓋41の下面から下方に垂下しており、蓋41が筒状物1の開口端1aを気密に封止した状態で、筒状物1の中空部2内に位置するようになっている。供給管42の他端は、ガスボンベやコンプレッサーなどの気体の供給源(図示せず)に接続されている。供給管42に加え、蓋41には圧力計43が取り付けられている。圧力計43は、蓋41が筒状物1の開口端1aを気密に封止した状態で、筒状物1の中空部2の内圧を測定できるようになっている。
この検査装置を用いた筒状物1の欠陥の検査方法は次のとおりである。まず、先の実施形態と同様にして中空部2内に漏洩する光を検出して、筒状物1における欠陥の有無を検査する。この検査と同時に、又はその前後に、供給管42を通じて高圧の気体を中空部2内に圧入する。筒状物1の開口端1aは蓋41によって気密に封止されているので、気体の圧入によって中空部2内の気体圧力が上昇する。中空部2内の気体圧力は、圧力計43で測定される。筒状物1に欠陥が存在していない場合は、中空部2の気体圧力は高いレベルを保ったままであるか、あるいは圧力が低下する。これに対して筒状物1に欠陥が存在している場合には、該欠陥を通じて気体が筒状物1の外へより多く漏出するので、中空部2の気体圧力は、欠陥が存在しない場合に比較してより低いレベルになる。このように、中空部2の内圧を測定することで、筒状物1における欠陥の有無を検出することができる。
特に、本実施形態の検査方法は、筒状物1に生じた亀裂の検出に有効である。具体的には、図12に示すように、欠陥Dの延びる方向と、筒状物1の壁部Wの延びる方向とのなす角度が小さい場合に有効な方法である。亀裂のような欠陥からは、光の漏洩が起こりにくいので、先に述べた実施形態の検査方法では検出が容易でないが、本実施形態の方法を併用することで、亀裂のような欠陥の検出を確実に行うことができる。
中空部2内に圧入する気体の種類に特に制限はないが、経済性、取り扱い性、安全性等の観点からエアを用いることが有利である。
図13には、筒状物として、花王株式会社製のパルプモールド製品である鋳造用湯道管「EGランナー」(商品名)を検査対象として用い、正常品と欠陥品の内圧を測定した結果が示されている。同図に示す結果から明らかなように、正常品と欠陥品とでは内圧に大きな違いがあり、この違いから、欠陥の有無を検出することができることが判る。内圧の違いは、特に、供給するエアの圧力が高くなるほど顕著となる。なお、この検査に供した欠陥品は、光の漏洩を用いた検査方法では欠陥が検出されなかったものである。
本実施形態の検査方法によれば、通気性を有する材料から構成されているパルプモールド成形体であっても、精度良く欠陥を検出することができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、本発明に係る検査対象物である筒状物に関し、前記実施形態では、円筒形状(円柱形状)のみからなるものを例示したが、本発明に係る検査対象物はこれに限定されるものではなく、径の異なる複数の円筒形状の組み合わせや円筒形状とそれ以外の形状の組み合わせでも良く、更には、略完全な円筒形状でなくても、薄肉検査上、円筒形状と略同一視できるような多角形柱等の形状も含む。また、本発明に係る検査対象物はパルプモールド成形体に限定されず、紙管や樹脂成形体等でも良い。
また前記実施形態では、検査対象物の筒状物として中心軸方向の両端のうちの一方(他端1b)が当初から閉じているものを例示したが、本発明に係る検査対象物には、中心軸方向の両端が開放されて開放端となっているものも含まれる。要は、本発明においては、筒状物の欠陥の有無の検査時に、その中心軸方向の一端が開放されて開口端とされ且つ他端が閉じていれば良く、検査前に中心軸方向の両端が開放されて開口端となっている筒状物であっても、検査時に両開口端のうちの一方を蓋等の何らかの手段によって閉じることで、該筒状物の欠陥の有無を検査することができる。
また、可動部材34の水平断面形状は、前記実施形態の如きU字状に限定されず、コ字状、C字状等でも良い。また前記実施形態では、撮像手段40の先端部に筒状物1の開口端1a全体を被覆可能な蓋41が取り付けられ、該撮像手段40自体が筒状物1の開口端1aを閉じる蓋として機能するようになされていたが、撮像手段40はこのような蓋を具備していなくても良く、その場合、撮像手段40とは別体の蓋を用いて筒状物1の撮像時に開口端1aを遮光すれば良い。
また、前記の実施形態においては、光の漏洩による欠陥の検出と、中空部2の内圧の測定による欠陥の検出とを併用したが、中空部2の内圧の測定による欠陥の検出のみを行ってもよい。
1(1A,1B) 筒状物
1a 筒状物の一端(開口端)
1b 筒状物の他端
1c 筒状物の外周面
2 筒状物の中空部
10 検査装置
20 照明手段
21,31 光源
22 固定照明部
23 固定部材
23a 固定部材の固定面
24a,24b 把持具
25 レール部材
32 可動照明部
33 収容部
34 可動部材
34a 可動部材の凹部内面
40 撮像手段
41 蓋

Claims (9)

  1. 筒状の形状を有し且つその中心軸方向の一端が開放されて開口端とされ且つ他端が閉じている中空の筒状物の欠陥を検査する方法であって、
    前記筒状物の外周面全体に光を照射しつつ、前記開口端から該筒状物の中空部内に光が入らないように該開口端を遮光した状態で、撮像手段によって該開口端から該中空部内を撮像し、
    撮像された前記中空部内の画像を画像処理することによって、前記外周面を透過して該中空部内に漏洩する光の強度を検出し、筒状物の欠陥を検査する筒状物の検査方法。
  2. 前記撮像手段を前記筒状物の開口端又はその近傍に固定した状態で前記中空部内の略全面を撮像する請求項1記載の筒状物の検査方法。
  3. 撮像された前記中空部内の画像に基づいて、前記筒状物における欠陥の位置を求める請求項1又は2記載の筒状物の検査方法。
  4. 光の強度を検出して前記筒状物の欠陥を検査するのと同時に、又はその前後に、前記開口端を気密に封止した状態で該筒状物の中空部内に気体を供給し、該中空部の内圧を測定して、該筒状物の欠陥を検査する請求項1〜3の何れかに記載の筒状物の検査方法。
  5. 前記筒状物がパルプモールド成形体からなる請求項1〜4の何れかに記載の筒状物の検査方法。
  6. 筒状の形状を有し且つその中心軸方向の一端が開放されて開口端とされ且つ他端が閉じている中空の筒状物の欠陥を検査する筒状物の検査装置であって、
    前記筒状物の外周面全体に光を照射可能な照明手段と、前記開口端から該筒状物の中空部内を撮像可能な撮像手段と、該撮像手段によって撮像された画像を画像処理する画像処理手段とを備え、
    前記照明手段から前記外周面全体に光を照射しつつ、前記開口端から前記中空部内に光が入らないように該開口端を遮光した状態で、前記撮像手段によって該開口端から該中空部内を撮像し、撮像された該中空部内の画像を前記画像処理手段によって画像処理可能になされている筒状物の検査装置。
  7. 前記撮像手段が広角レンズを有している請求項6記載の筒状物の検査装置。
  8. 前記照明手段が、前記筒状物を固定可能になされ且つ所定位置に光源が固定されている固定照明部と、該固定照明部に固定された該筒状物に対して進退可能に配置され且つ所定位置に光源が固定されている可動照明部とを有している請求項6又は7記載の筒状物の検査装置。
  9. 前記開口端を気密に封止しつつ前記筒状物の中空部内に気体を供給する手段と、該中空部内の気体圧力を測定する手段を更に有する請求項6〜8の何れかに記載の筒状物の検査装置。
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