JP2010169382A - 蓄熱器及び蓄熱器における熱交換方法 - Google Patents
蓄熱器及び蓄熱器における熱交換方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】蓄熱材内部の熱移動がスムーズであり、また、蓄熱材と熱媒体との熱交換を効率よく行うことができる蓄熱器を提供する。
【解決手段】蓄熱容器2の内部に蓄熱材3を収容して構成される蓄熱器1であって、上記蓄熱材3を保持した蓄熱部7と、熱媒体10を流動させて上記蓄熱部と熱交換を行わせる熱交換部11とを備えるとともに、上記蓄熱部と上記熱交換部の少なくとも一方に延出させられて、上記蓄熱部と上記熱媒体との間の熱交換を行う熱交換部材14,15を備えて構成される。
【選択図】図1
【解決手段】蓄熱容器2の内部に蓄熱材3を収容して構成される蓄熱器1であって、上記蓄熱材3を保持した蓄熱部7と、熱媒体10を流動させて上記蓄熱部と熱交換を行わせる熱交換部11とを備えるとともに、上記蓄熱部と上記熱交換部の少なくとも一方に延出させられて、上記蓄熱部と上記熱媒体との間の熱交換を行う熱交換部材14,15を備えて構成される。
【選択図】図1
Description
本願発明は、蓄熱器及び蓄熱器における熱交換方法に関する。詳しくは、蓄熱容量が大きいとともに、熱媒体との熱交換効率が高い蓄熱器及び蓄熱器における熱交換方法に関する。
自動車の車室の暖房を行うために、ヒートポンプ式の空調装置が用いられることが多い。一般的な車両用のヒートポンプ式空調装置は、エンジンの回転を取り出してコンプレッサを作動させ、外気から室内へ熱を移動させるように構成されている。このため、エンジンの燃費が低下するといった問題が生じる。また、エンジンが作動していなければ空調装置を利用することはできない。
また、電気自動車に上記従来の空調装置を適用する場合、駆動用モータの他にコンプレッサを作動させるために電気を利用しなければならない。したがって、消費電力も大きくなり、バッテリーの消耗が早まるといった問題が生じる。
上記問題を緩和するため、エンジンやモータ等で発生した排熱を蓄熱器に蓄熱して空調に利用するシステムが提案されている。
上記特許文献1には、蓄熱を利用して車両室内の空調を行う車両用蓄熱空調装置が開示されている。上記特許文献1に記載されている車両用蓄熱空調装置では、冷却液等の熱媒体が流動するパイプを、蓄熱材を充填した蓄熱容器内に配置して蓄熱器を構成し、エンジン等の駆動源を含む入熱回路から熱媒体を介して上記蓄熱器に蓄熱するように構成している。一方、車室内に設けた空調装置を含む放熱回路を介して上記蓄熱器に蓄積した熱を車室内に移動して放熱させ、室内の暖房を行うように構成している。
上記特許文献1に記載されている蓄熱空調装置では、蓄熱材として水が用いられている。しかしながら、水の比熱は小さく、また、充分な熱量を得るには、大量の水を保持させた蓄熱器を採用しなければならない。このため、蓄熱器が大型化するとともに、重量も増大するという問題が発生する。また、水の比熱を利用して蓄熱するものであるため、熱容量が小さく、また、放熱するにしたがって蓄熱材の温度が変化する。このため、安定した温度で空調を行うのは困難である。
上記不都合を解決するこめ、特許文献2に記載されているような樹脂製の蓄熱物質及びこの蓄熱物質を用いた蓄熱器が提供されている。
従来の蓄熱器は、液体あるいは固体の蓄熱材を充填した蓄熱容器内にパイプを通し、このパイプの周壁を介して熱媒体と蓄熱材との熱交換を行うように構成されている。
ところが、上記パイプの周壁を介して熱交換を行う場合、蓄熱材と上記パイプとの接触面積が限られる。このため、蓄熱器から短時間に大きな熱量を取り出し、あるいは蓄熱材に入熱することは困難である。また、蓄熱材と上記パイプとの接触面積を大きくするには、蓄熱器内に長い配管を設ける必要があり、蓄熱器が大型化するといった問題が生じる。
上述したような、比熱の大きな固体状の蓄熱材においては、水等に比べて大量の熱を蓄熱することができる。しかしながら、上記パイプを介して蓄熱あるいは放熱させる場合、熱交換効率が悪いため、上述した従来の蓄熱器と同様の問題が生じる。また、固体の蓄熱材を採用した場合、水等の液体蓄熱材のような対流現象は生じず、蓄熱材内部を熱伝導によって熱が移動する。したがって、蓄熱材内部での熱移動がスムーズに行われず、蓄熱材各部の温度差が大きくなる。したがって、熱媒体との熱交換効率が悪くなる。
また、自動車エンジン等の暖機運転を行うことにより燃費を向上させることができる。このため、エンジンの排熱等を蓄熱器に蓄熱して暖機運転に利用することが考えられる。ところが、暖機運転を行うには、短時間に大量の熱をエンジン等に投入する必要がある。上記従来の蓄熱材及び蓄熱器は、熱容量が小さく、また、熱交換効率が悪いため、短時間に大量の熱を取り出すのは困難である。このため、従来の蓄熱材を用いて暖機運転を行うことは困難であった。
さらに、エンジンの冷却熱媒体を利用する場合、蓄熱器の蓄熱温度は100℃を越えることはない。ところが、上記蓄熱器が配置されるエンジンルームは、120℃を越える高温に晒される場合がある。上記固体状の蓄熱材は、樹脂成分を含むため、100℃を越える温度が作用すると流動化する恐れがある。このため、従来の固体蓄熱材を利用した蓄熱器では、蓄熱材が変形して、容器から漏れ出たり、蓄熱動作に悪影響が出る恐れがあった。
本願発明は、上記問題を解決し、蓄熱容量が大きく、蓄熱材内部の熱移動がスムーズであり、また、蓄熱材と熱媒体との熱交換を効率よく行うことができるとともに、大量の熱を短時間で入熱あるいは放熱させることができる蓄熱材及びこの蓄熱材を用いた蓄熱器を提供することを課題としている。
請求項1に記載した発明は、蓄熱容器の内部に蓄熱材を収容して構成される蓄熱器であって、上記蓄熱材を保持した蓄熱部と、熱媒体を流動させて上記蓄熱部と熱交換を行わせる熱交換部とを備えるとともに、上記蓄熱部と上記熱交換部の少なくとも一方に延出させられて、上記蓄熱部と上記熱媒体との間の熱交換を行う熱交換部材を備えて構成される。
本願発明に係る蓄熱器においては、蓄熱容器の内部に、上記蓄熱材を保持した蓄熱部と、熱媒体を流動させて上記蓄熱部と熱交換を行わせる熱交換部とを設ける。
上記蓄熱部の形態及び蓄熱材は、特に限定されることはない。蓄熱材として、固体形状を保持したまま入熱及び放熱を行うことができる固体蓄熱材を採用することができる。
上記熱交換部の構成も特に限定されることはない。上記蓄熱材として固体状の蓄熱材を採用すると、蓄熱部と熱交換部の仕切壁等を設けることなく、上記蓄熱部と熱交換部とを設けることができる。
上記熱交換部を流動する熱媒体も特に限定されることはない。水等の液体熱媒体のみならず、空気等の気体熱媒体を流動させることもできる。
上記熱交換部材は、上記蓄熱部と上記熱交換部の少なくとも一方に延出するように設けることができる。上記蓄熱部と上記熱交換部の双方に延出する熱交換部材を設けるのがより好ましい。
上記蓄熱部へ延出する熱交換部を設けることにより、蓄熱材に対する入熱及び放熱を迅速に行うことができるばかりでなく、蓄熱材間の熱移動を促進し、蓄熱材各部に対して効率よく熱交換を行うことが可能となる。特に、固体状の蓄熱材を採用する場合、液体状蓄熱材のような対流が生じず、上記熱交換部から離れた部位に対する熱交換を効率良く行うことは困難であった。上記熱交換部材を設けることにより、固体状の蓄熱材に対する熱交換効率を高めることができるばかりでなく、短時間に大量の熱を交換することが可能となる。
一方、上記熱交換部に延出する熱交換部材を設けることにより、熱媒体との間の熱交換が促進される。したがって、熱媒体に対する熱交換効率も向上する。
上記熱交換部材の形態は特に限定されることはない。たとえば、フィン状の熱交換部材を採用することができる。また、上記蓄熱部と上記熱交換部双方に熱交換部材を設ける場合、これら部材を熱伝導率の大きい金属等で一体に形成するのが好ましい。あるいは、熱伝導率の高い壁部材等を介して熱伝導性を確保できるように、これら熱交換部材を上記壁部材に一体的に接合するのが好ましい。これにより、上記熱交換部を流れる熱媒体と、上記蓄熱材との間の熱交換を円滑に行うことが可能となり、上記蓄熱材と上記熱媒体との間で、短時間に大量の熱交換を行うことが可能となる。この結果、車室内の暖房のみならず、上記蓄熱器をエンジン等の暖機運転に利用することも可能となる。
請求項5に記載した発明のように、連続気孔を有する熱伝導性の多孔質体の空隙に、固体状の蓄熱物質を充填して構成された蓄熱材を採用することができる。
上記蓄熱物質に比べて上記多孔質体の熱伝導率は高い。しかも、上記多孔質体は、一体的につながっているため、蓄熱物質だけの場合に比べて蓄熱材内部の熱伝導率が格段に大きくなる。したがって、入熱時や放熱時において、蓄熱材内部での熱移動が従来に比べて格段に速くなり、蓄熱材各部の温度差も小さくなる。また、短時間に大量の熱を蓄熱あるいは放熱することも可能となる。
また、請求項6に記載した発明のように、固体形状を保持したまま潜熱を蓄積できる蓄熱物質を備えた蓄熱材を採用するのが好ましい。潜熱を蓄積する蓄熱物質を採用することにより、蓄熱器の熱容量を格段に高めることができる。
たとえば、上記蓄熱物質として、三菱電線工業株式会社製の潜熱蓄熱材(登録商標MHSシリーズ)を採用することができる。この潜熱蓄熱材は、蓄熱温度32℃〜80℃の所定の温度において、蓄熱することが可能であり、固体のままで175〜180kJ/kgの潜熱量を有している。このため、少ないスペースで、大量の熱を蓄熱することが可能となる。
通気性を備えるとともに上記固体蓄熱物質を保持できれば、種々の熱伝導性多孔質体を採用できる。たとえば、請求項8に記載した発明のように、銅、ニッケルやニッケルクロム合金等の金属多孔質体を採用できる。これら金属多孔質体は熱伝導率が高く、蓄熱材内部での熱移動が迅速に行われる。
上記金属多孔質体の形態及び製造手法も特に限定されることはない。たとえば、発泡により内部に連続気孔を形成した金属多孔質体を採用できる。また、特許第2628600号公報に記載されているような、3次元編状構造を備える金属多孔質体の空隙部に固体蓄熱物質を保持させることにより蓄熱材を形成することができる。
上記多孔質体として、70%以上の空隙率を備えるものを採用するのが好ましい。さらに、90%以上の空隙率を備えるものを採用するのがより好ましい。空隙率が大きくなるほど、上記多孔質体に保持させることができる固体蓄熱物質の量が増加し、蓄熱材の熱容量が大きくなる。
請求項7に記載した発明のように、上記熱伝導性の多孔質体を、上記熱交換部材に接合するのが好ましい。上記多孔質体は、上記固体蓄熱物質より大きな熱伝導率を有している。また、上記多孔質体の空隙内に固体蓄熱物質が保持されている。したがって、この多孔質体を熱交換部材に接合することにより、蓄熱物質と熱交換部材との間の熱移動を円滑に行うことが可能となり、蓄熱材の隅々の部分と迅速な熱交換が可能となる。また、熱媒体と蓄熱材との間で、短時間に大量の熱を交換することも可能となる。
上記多孔質体を上記熱交換部材に接合する手法は特に限定されることはない。たとえば、圧着やロウ付け等によって接合することができる。
請求項2に記載した発明は、蓄熱容器内を貫通するとともに、第1の熱媒体を流動させるパイプと、上記パイプの外周部から蓄熱容器内に延出させられて、上記蓄熱容器内の空間を複数の領域に区画する熱伝導部材とを備え、上記区画された領域のうち選択された領域に、上記蓄熱材を充填して上記蓄熱部を設ける一方、他の領域に、上記熱伝導部材から熱交換部材を延出させるとともに、第2の熱媒体を流動させる上記熱交換部を設けたものである。
たとえば、エンジンの排熱を利用して蓄熱するとともに車室の暖房等を行う場合、エンジン冷却回路から冷却液を上記蓄熱器に導く入熱回路と、車室の暖房装置を含む放熱回路とが別途に設けられる。すなわち、上記蓄熱器に2つの熱媒体が流動する回路が設けられる。本請求項は、このような2つの熱媒体と蓄熱材との間で熱交換する蓄熱器に本願発明を適用したものである。
上記パイプは、銅、アルミ、アルミ合金等の熱伝導率の高い材料で形成されており、周壁を介して上記蓄熱材と熱交換が行われる。上記パイプの外周面積は限られており、パイプの周囲に蓄熱材を配置しただけでは、充分な熱交換を行うことはできない。上記パイプの配置形態は特に限定されることはない。たとえば、蓄熱容器を直線状に貫通するように、上記パイプを設けることがきる。また、一方の壁部から上記蓄熱容器に貫入させられるとともに、蓄熱容器内部で曲折させて180度方向転換させられ、上記貫入させられたと同じ壁部から延出させられるパイプを設けることもできる。
本請求項に記載した発明では、上記パイプの外周部から熱伝導部材を延出させている。上記熱伝導部材は、金属等の高い熱伝導率を備える材料で形成されるとともに、上記蓄熱材料に接するよう設けられているため、上記蓄熱材と大きな熱交換面積を介して熱交換することが可能となる。したがって、上記パイプ外周部と上記蓄熱材間の熱交換を円滑に行うことが可能となる。
また、上記熱伝導部材は、上記パイプと上記蓄熱材間の熱交換用の部材と、第2の熱媒体を流動させる熱交換部を構成するための仕切壁とを兼用するように構成されている。この構成を採用することにより、上記パイプ外周部と、上記蓄熱材と、上記熱交換部を流動する第2の熱媒体とが、上記熱伝導部材を介して互いに熱交換を行うことができる。
さらに、上記熱交換部に上記熱伝導部材から熱交換部材を延出させて、第2の熱媒体との熱交換を促進するように構成している。このため、第2の熱媒体に対して、入熱又は放熱を効率よく行うことが可能となる。特に、第2の熱媒体として空気を利用する場合、上記熱交換部材を設けることにより、大量の空気との間で熱交換を行うことが可能となる。
請求項3に記載した発明のように、上記熱交換部材を、上記蓄熱材を保持した蓄熱部にも延出させるのが好ましい。これにより、上記第2の熱媒体と、上記蓄熱材と、上記パイプ内を流れる第1の熱媒体の間での熱交換をさらに促進できる。
上記蓄熱材として、請求項5又は請求項6に記載した蓄熱材を採用する場合、請求項7に記載した発明のように、上記多孔質体を、少なくとも上記熱交換部材に接合するのが好ましい。さらに、上記熱伝導部材に接合することもできる。これにより、各部材間の熱の移動をさらに促進することができる。
上記熱伝導部材及び上記熱交換部材の形態は特に限定されることはない。たとえば、板状の熱伝導部材を上記パイプの外周部の母線に沿って接合するとともに放射状に延出させて、上記各領域を成形することができる。また、熱交換部材として、フィン状のものを採用することができる。
請求項4に記載した発明は、蓄熱容器内を貫通するとともに、第1の熱媒体を流動させるパイプと、上記パイプの外周部を覆うように蓄熱材を配置して構成された蓄熱部と、上記パイプの外周部に一端部が接合されるとともに、上記蓄熱部を貫通し、上記蓄熱部の外周部と上記蓄熱容器内周部との間に形成された熱交換部に延出する熱交換部材とを備えて、蓄熱器を構成したものである。
上記パイプには入熱側の熱媒体が流動させられることが多い。このため、蓄熱材をできるだけ上記パイプの近傍に配置し、入熱する際の熱交換効率を高めるのが好ましい。
本請求項に記載した発明では、上記蓄熱材を上記パイプの外周部を覆うように配置して上記蓄熱部を構成している。このため、上記パイプとの熱交換を迅速に行うことができる。
また、上記熱交換部材は、上記パイプの外周部に一端部が接合されるとともに、上記蓄熱部を貫通し、上記蓄熱部の外周部と上記蓄熱容器内周部との間に形成された熱交換部に延出するように形成されている。すなわち、上記熱交換部材は、上記パイプ外周と上記蓄熱材と上記第2の熱媒体との間を掛け渡すように配置されている。このため、これら部材間での熱移動を効率よく行うことができる。
上記熱交換部材の形態も特に限定されることはない。たとえば、上記パイプの外周面に複数の板状部材を放射状に設けて構成することができる。
請求項9に記載した発明は、上記熱交換部に延出させられた上記熱交換部材が、上記熱媒体を所定の経路に沿って流動させるように配置されているものである。
本願発明では、上記熱交換部において熱媒体を流動させるように構成している。上記熱交換部材は、上記熱交換部に延出形成される。この熱交換部材の延出位置を設定することにより上記熱媒体の流路を設定できる。上記熱媒体の流路を制御することにより、上記熱媒体の上記蓄熱器内にける滞在時間等を制御することができる。したがって、熱媒体の特性や所要の熱交換量に応じて上記流路を設定し、目的に応じて最適な性能を備える熱交換器を構成することが可能となる。
なお、本願発明に係る蓄熱器においては、同一の熱媒体回路から入熱及び放熱を行うように構成することもできるし、請求項3〜5に記載した発明のように、入熱側回路と放熱側回路とを別途設定することもできる。
請求項11に記載した発明は、上記蓄熱部を、上記蓄熱材を封止する密閉構造を備えて構成したものである。
密閉構造を設けることにより上記蓄熱材が封止されるため、蓄熱材に高い温度が作用して流動化した場合にも、所定の位置に保持できる。このため、蓄熱材が変形あるいは流動して蓄熱容器内の他の部位に移動したり、蓄熱容器から漏れ出る恐れがなくなる。したがって、この構成を採用することにより、蓄熱器を、蓄熱材の融点より高い温度が作用する部位に設置することも可能となる。
また、使用温度範囲で固体−液体の相変化が生じる蓄熱材を使用することが可能となる。上記温度範囲で蓄熱及び放熱を行うように設定すると、上記相変化による潜熱を利用できるため、蓄熱器の熱容量を大幅に増加させることができる。また、液状の蓄熱材を利用することも可能となる。
請求項12に記載した発明は、蓄熱器内に、蓄熱材を保持した蓄熱部と、熱媒体を流動させる熱交換部とを設け、上記蓄熱部と上記熱交換部とに延出する熱交換部材を介して、上記蓄熱材と上記熱媒体との間で熱交換を行う、蓄熱器における熱交換方法に係るものである。
蓄熱容量が大きく、また、熱媒体との間の熱交換効率が高く、空調のみならず暖機運転にも利用できる蓄熱器を提供できる。
以下、本願発明の実施形態を図に基づいて具体的に説明する。
図1に本願発明に係る蓄熱器の第1の実施形態を示す。この実施形態に係る蓄熱器1は、自動車の暖房等に用いる蓄熱器11に本願発明を適用したものである。
蓄熱器1は、断熱性を有する円筒状の蓄熱容器2内に蓄熱材3を充填するとともに、銅等の熱伝導率の高い材料から形成された入熱用の金属パイプ4を、上記蓄熱容器2の軸方向に貫通させて構成されている。上記入熱用のパイプ4には、エンジン等の冷却回路につながっており、図示しないポンプ等によってエンジンもしくはモータやインバータで加熱された第1の熱媒体5としての冷却液が流動させられる。
図2に示すように、上記パイプ4の外周部には、母線に沿って複数の板状熱伝導部材6が放射状に設けられている。上記熱伝導部材6は、上記蓄熱容器2の内周壁まで延出させられており、上記パイプ4の外周部と上記蓄熱容器2の内周壁との間に形成された円筒状の空間を、8つの領域に区画している。上記熱伝導部材6は、銅等の高い熱伝導率を備える材料から形成されている。
上記熱伝導部材6によって区画された8の領域のうち、一つおきに形成された領域に蓄熱材3が充填されて蓄熱部7が形成されている。一方、上記蓄熱材3を充填していない領域は、暖房回路を流れる熱媒体としての空気が流れる熱交換部11としている。上記蓄熱容器2の左右の軸方向壁には、空気導入口8と空気排出口9とがそれぞれ設けられている。上記他の4つの領域に、上記空気導入口8を介して、上記空気10が導入されるとともに、上記空気排出口9から加熱された空気が排出される。
上記蓄熱材3と上記蓄熱容器2の軸方向壁の間には、上記各熱交換部11に連通する通気用の隙間12及び13が設けられており、上記空気導入口8から導入された空気10は、空気導入口8側の隙間12を介して、上記4つの熱交換部11に分かれて軸方向に流動させられる。また、上記空気排出口側の隙間13を介して熱交換を終えた空気10が集合させられ、上記空気排出口13から暖房回路へ排出される。
上記蓄熱部7と上記熱交換部11には、上記熱伝導部材6から延出するフィン状の熱交換部材14,15がそれぞれ延出形成されている。上記熱交換部材14,15も、上記熱伝導部材6と同様に、銅、アルミ、アルミ合金等の高い熱伝導率を備える板状部材から形成されている。
上記構成の蓄熱器1においては、上記パイプ4内を流動する熱媒体5から上記パイプの周壁を介して、エンジン等の排熱が蓄熱器1内に入熱される。上記パイプ4の周壁において交換された熱は、上記熱伝導部材6を介して、上記蓄熱容器2の内部を半径方向外方に移動させられる。上記熱伝導部材6は、中間部に蓄熱材3が充填されているため、上記熱伝導部材6の壁部を介して上記蓄熱材3に熱が蓄熱される。さらに、本実施形態では、熱伝導部材6から上記蓄熱材3の内部に入り混む熱交換部材14が延出形成されている。したがって、上記熱伝導部材6及び上記パイプ4から離れた部位に充填された上記熱交換部材にも効率よく熱を移動させて蓄熱させることができる。
また、上記構成を採用することにより、上記パイプ4から入った熱が、上記蓄熱材3の内部まで迅速に移動させられる。このため、短時間に大量の熱を、上記蓄熱材3に蓄熱することが可能となる。
上記熱交換部11にも、上記熱伝導部材6の表面から、フィン状の熱交換部材15が熱延出させられている。図1に示すように、上記熱交換部材15は、第2の熱媒体10である空気の流れに沿うように配置されている。なお、図1に示す実施形態においては、第2の熱媒体10としての空気の流れに沿って上記熱交換部材15を設けたが、熱交換部材を空気の流れを一部阻害するように配置することより、空気と熱交換部材との接触量を増加させて、上記空気と上記熱交換部材との熱交換量を増大させることもできる。
しかも、上記蓄熱部側の熱交換部材14と上記熱伝導部材6と上記熱交換部側の熱交換部材15は、熱伝導性の高い金属で形成されているため、上記蓄熱材3から上記熱交換部まで、蓄積した熱を迅速に移動させることができる。したがって、上記熱交換部11において、第2の熱媒体10としての空気に大量の熱を短時間で放熱することができる。この結果、空調用の熱源として利用できるばかりでなく、上記蓄熱器1をエンジン等の暖機運転に利用することも可能となる。
本実施形態における上記蓄熱材3は、連続気孔を備える熱伝導性の多孔質体の空隙に、固体状の樹脂蓄熱物質を充填して形成されている。
図3に、上記蓄熱材3を構成する多孔質体19の外観形態及び製造手法の一例を示す。本実施形態では、樹脂蓄熱物質20を、容器18内で融点以上に加熱して溶融させ、これに上記金属多孔質体19を浸漬する。これにより、溶融状態にある上記樹脂蓄熱物質20が、上記金属多孔質体の空隙部に充填される。
上記金属多孔質体19は、通気性を有する3次元網状構造を備える。本実施形態では、空隙率が90%以上のニッケル金属多孔質体を採用している。
上記金属多孔質体19は、種々の手法を用いて製造されたものを採用することができる。たとえば、発泡させた多孔質樹脂支持体に、無電解メッキ、真空蒸着、スパッタリング等の方法で、カーボンや金属を被覆して導電性を付与する。この導電性を付与した多孔質樹脂支持体をメッキ浴中で給電ブスバーを兼ねた回転軸の周りに回転する陰極体の表面に密着させることにより、陽極から金属を上記多孔質体に電気メッキする。その後、上記多孔質樹脂支持体を除去することにより、図3に示すような、三角柱状の骨格が3次元に連なった連続気孔をもつ金属多孔質体を得ることができる。
本実施形態に係る樹脂蓄熱物質20は、パラフィン、樹脂、その他添加材を含んで構成される固体状の樹脂蓄熱物質である。蓄熱温度は、約80℃であり、約2.5kJ/kg・Kの比熱、0.21〜0.22W/mKの熱伝導率を有している。また、固体形状を保持したまま、175〜180kJ/kgの潜熱量を有している。また、融点は100℃以上である。たとえば、三菱電線工業に係る潜熱蓄熱材(登録商標MHSシリーズ)を採用することができる。
図4に、上記蓄熱材3の断面を模式的に示す。この図に示すように、金属多孔質体19の各空隙に樹脂蓄熱物質20が充填保持されている。
本実施形態に係る上記蓄熱材3は、一体的につながる3次元網目状の金属多孔質体の空隙に、樹脂蓄熱物質20を保持させた形態を備える。また、上記金属多孔質体19の熱伝導率は、上記樹脂蓄熱物質20より大きい。このため、上記蓄熱材3の内部では、主として上記金属多孔質体19を介して熱が移動させられる。このため、上記蓄熱材3の内部における熱移動の速度が速い。したがって、蓄熱材3の一部から入熱された熱を、上記蓄熱材3の全域に迅速に移動させて蓄熱することができる。また、上記蓄熱材3の全域から放熱部位に蓄積した熱を移動させて、短時間に大量の熱を放熱させることもできる。
このため、本実施形態に係る蓄熱材3を、暖房等の空調用に利用できるばかりでなく、短時間に大量の熱を投入する必要のある自動車の駆動系を暖機運転するために用いることも可能となる。
さらに、上記蓄熱材3の金属多孔質体19を、少なくとも上記熱伝導部材6に接合するのが好ましい。上記多孔質体19を上記熱伝導部材6に接合することにより、上記蓄熱材3に熱を迅速に移動させて蓄熱を行うことができるとともに、蓄熱材3から蓄積した熱を収集して放熱させることが可能となる。また、上記蓄熱材3中に延出形成された上記熱交換部材14に対して、上記金属多孔質体19を接合することもできる。この構成を採用することにより、蓄熱材を極めて効率よく利用することができる。上記金属多孔質体19を上記熱伝導部材6や熱交換部材14に接合する方法は特に限定されることはなく、圧接の外、ロウ付けや溶接等を利用して接合することができる。
図5及び図6に、本願発明の第2の実施形態に係る蓄熱器101を示す。この実施形態では、上記第1の実施形態と同様に、円筒状の蓄熱容器102内に、軸方向に貫通する入熱用のパイプ104を設けるとともに、左右の軸方向壁に空気導入口108と、空気排出口109をそれぞれ設けている。
本実施形態では、上記パイプ104の外周部を覆うように円筒状に蓄熱材103を配置して蓄熱部107を構成するとともに、この蓄熱部107の外周部と、上記蓄熱容器102の内周壁の間の空間に第2の熱媒体としての空気110を流動させる熱交換部111を設けている。なお、上記蓄熱材103は、上述した第1の実施形態と同一のものを採用しているので説明は省略する。
さらに、図6に示すように、上記パイプ104の外周部に一端部が接合されるとともに、上記蓄熱部107を貫通し、上記熱交換部111に放射状に延出する複数の熱交換部材114が設けられている。
上記熱交換部材114は、上記パイプ104の外周部と上記蓄熱材103と上記熱交換部111との間に掛け渡し状に配置されている。このため、上記パイプ104の外周部から入熱された熱を、上記蓄熱材103に迅速に移動させて蓄熱することができる。また、上記蓄熱材103に蓄積された熱を、上記熱交換部材114に迅速に移動させることができる。このため、上記第1の熱媒体105と、上記蓄熱材103と、上記第2の熱媒体110との各部材間における熱交換を迅速に行うことが可能となる。なお、上記熱交換部111には、空気ヘの放熱性を向上させるために、上記熱交換部材114から放熱フィンを延出形成するのが好ましい。
図7及び図8に、本願発明の第3の実施形態に係る蓄熱器201を示す。この実施形態は、入熱用のパイプ204を一方の側から配管して構成したものである。
第3の実施形態においては、左右の軸方向壁に空気導入口208と、空気排出口209をそれぞれ設けている。一方、入熱用の上記パイプ204は、蓄熱容器202の周壁の上方から蓄熱容器内に貫入させられるとともに、蓄熱容器202の内部でコ字状に屈曲させられて方向が転換させられ、上記貫入させられた側と同じ側の周壁から延出させられている。
上記パイプ204のコ字状中間部は、上記断熱容器202の軸に沿うように配置されているとともに、このコ字状中間を覆うように、蓄熱材203が配置されて円筒状の蓄熱部207が形成されている。この蓄熱部207の外周部と、上記蓄熱容器202の内周壁の間の空間に第2の熱媒体210としての空気を流動させる熱交換部211が設けられている。また、第2の実施形態と同様に、上記パイプ204のコ字状中間部の外周から、上記熱交換部211に放射状に延出する複数の熱交換部材214が設けられている。
上記構成を採用することにより、入熱側と放熱側の配管を、蓄熱器411の同じ側から配管することが可能となる。なお、蓄熱器201に対する入熱用のパイプの出入口及び上記空気の出入口を設ける部位は特に限定されることはない。たとえば、入熱用パイプの出入口、及び第2の熱媒体である空気の出入口を、蓄熱器の同じ側から配管できるように配置することもできる。
図9及び図10に、本願発明の第4の実施形態に係る蓄熱器301を示す。この実施形態では、上記第1の実施形態と同様に、円筒状の蓄熱容器302内に、軸方向に貫通する入熱用のパイプ304を設けるとともに、左右の軸方向壁に空気導入口308と、空気排出口309をそれぞれ設けている。また、第1の実施形態と同様に、上記パイプ304の外周部から放射状に延出する熱伝導部材306が設けられており、上記パイプ304と上記蓄熱容器302との間の環状空間を8つの空間に仕切っている。
本実施形態では、一つおきの上記空間を蓄熱部307に設定するとともに、この蓄熱部307を封止する密閉構造が設けられている。上記密閉構造は、上記空間を仕切る上記熱伝導部材306と、上記空間の外周部に設けられる外周壁部321と、軸方向両端部に設けられる軸方向壁部322、323とから構成されている。これら部材は、縁部において溶接等によって接合されており、内部に設定された蓄熱部307を密閉して、蓄熱材303を封止している。一方、上記蓄熱部307を以外の領域は、軸方向に開口されており、熱媒体310が通過する熱交換部を構成している。
上記蓄熱部307及び上記熱交換部311には、断面同心円状の熱交換部材314,315が設けられている。上記熱交換部材314,315の両側部は、隣接する上記熱伝導部材306に溶接されている。上記蓄熱部307内に設けられた上記熱交換部材314は、上記蓄熱部307内に充填された蓄熱材303を横断するように設けられている。上記構成の熱交換部材314を設けることにより、蓄熱材303に対する入熱及び放熱を迅速に行うことができるばかりでなく、蓄熱材間の熱移動を促進し、蓄熱材各部に対して効率よく熱交換を行うことが可能となる。
一方、上記熱交換部311を横断する上記熱交換部材315は、熱媒体310の流動方向に沿うように配置されている。これにより、上記熱交換部を流れる熱媒体と、上記蓄熱材との間の熱交換を円滑に行うことが可能となり、上記蓄熱材と上記熱媒体との間で、短時間に大量の熱交換を行うことが可能となる。
また、上記密閉構造を採用することにより、蓄熱材303が蓄熱部307内に封止されて、外部に漏れ出ることはない。したがって、樹脂蓄熱物質として流動性のあるものを採用することが可能となる。また、使用温度範囲において、固体−液体の相変化をするものを採用すると、相変化による潜熱を利用することができる。このため、熱容量の大きな蓄熱器を構成できる。たとえば、パラフィン樹脂の融点は30℃〜80℃であり、蓄熱用熱媒体としてエンジン冷却水等の温水を利用する場合に好適である。
図11及び図12に、本願発明の第4の実施形態を示す。図11は、図10に対応する断面図であり、図12は、要部の拡大斜視図である。
本実施形態では、蓄熱材403を、ハニカム状の熱伝導性多孔質体419と、この多孔質体419の所定の空隙部に充填された樹脂蓄熱物質420とを備えて構成している。上記蓄熱材403は、上記空隙部が軸方向に配向されるように、蓄熱容器402に収容されている。
図12に示すように、上記樹脂蓄熱物質420を充填して構成された蓄熱部407の両端部が、封止部材421によって封止されており、密閉された複数の蓄熱部407が形成されている。一方、上記樹脂蓄熱物質420が充填されていない空隙の両端部は、蓄熱容器402の内部空間に開口されており、第2の熱媒体が流動させられる熱交換部411が形成されている。
上記多孔質体419は、銅、アルミ、鉄、ニッケル、マグネシウム等の金属や、それらの合金、AlN、SiC、Al−SiC等のセラミックスの熱伝導性の高い材料から形成されている。このため、多孔質体419の各壁部が、第1の実施形態に係る熱伝導部材6と熱交換部材14,15の双方の機能を合わせもつ部材415を構成している。また、上記多孔質体419は、パイプ404の外周部に溶接あるいはロウ付けされている。このため、上記パイプ404内を流れる第1の熱媒体から上記多孔質体419内に保持される樹脂蓄熱物質420に効率よく蓄熱することができる。また、上記蓄熱物質420から上記熱交換部411を流れる第2の熱媒体に効率よく放熱させることができる。
しかも、本実施形態では、蓄熱部407を、上記ハニカム状多孔質体419の所望の空隙に設けることができる。このため、蓄熱器の熱容量や上記熱交換部の熱交換面積を容器に調整することができる。
また、上記蓄熱部407の両端部が、封止部材421によって封止されているため、樹脂蓄熱物質420が流動化しても外部に漏れ出ることはない。また、上記第3の実施形態と同様に、固体−液体の相変化が生じる樹脂蓄熱物質や液状の蓄熱物質を採用することができる。なお、上記封止部材21を構成する材料及び形態は特に限定されることはない。金属板を開口端に溶接することができる。また、樹脂製の封止材料を充填して構成することもできる。
第1の実施形態及び第2の実施形態では、金属多孔質体19の空隙に樹脂蓄熱物質20を充填して構成された蓄熱材3を採用したが、他の固体蓄熱材を採用できる。また、熱伝導部材6及び熱交換部材14,15の形態も実施形態に限定されることはない。また、実施形態は、第1の熱媒体と第2の熱媒体との間で熱交換を行うように構成した蓄熱器に本願発明を適用したが、一つの熱媒体に対して、蓄熱及び放熱を行うように構成することもできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
熱媒体との熱交換効率が高い蓄熱材及び蓄熱器を形成できる。
1 蓄熱器
2 蓄熱容器
3 蓄熱材
7 蓄熱部
10 熱媒体
11 熱交換部
14 熱交換部材
15 熱交換部材
2 蓄熱容器
3 蓄熱材
7 蓄熱部
10 熱媒体
11 熱交換部
14 熱交換部材
15 熱交換部材
Claims (12)
- 蓄熱容器の内部に蓄熱材を収容して構成される蓄熱器であって、
上記蓄熱材を保持した蓄熱部と、
熱媒体を流動させて上記蓄熱部と熱交換を行わせる熱交換部とを備えるとともに、
上記蓄熱部と上記熱交換部の少なくとも一方に延出させられて、上記蓄熱部と上記熱媒体との間の熱交換を行う熱交換部材を備える、蓄熱器。 - 上記蓄熱容器内を貫通するとともに、第1の熱媒体を流動させるパイプと、
上記パイプの外周部から上記蓄熱容器内に延出させられて、上記蓄熱容器内の空間を複数の領域に区画する熱伝導部材とを備え、
上記区画された領域のうち選択された領域に、上記蓄熱材を充填して上記蓄熱部を設ける一方、
他の領域に、上記熱伝導部材から熱交換部材を延出させるとともに、第2の熱媒体を流動させる上記熱交換部を設けた、請求項1に記載の蓄熱器。 - 上記熱伝導部材から上記蓄熱部に延出する熱交換部材を備える、請求項2に記載の蓄熱器。
- 上記蓄熱容器内を貫通するとともに、第1の熱媒体を流動させるパイプと、
上記パイプの外周部を覆うように蓄熱材を配置して構成された上記蓄熱部と、
上記パイプの外周部に一端部が接合されるとともに、上記蓄熱部を貫通し、上記蓄熱部の外周部と上記蓄熱容器の内周部との間に形成された熱交換部に延出する熱交換部材とを備える、請求項1に記載の蓄熱器。 - 上記蓄熱材は、連続気孔を有する熱伝導性の多孔質体の空隙に、固体状の蓄熱物質を充填して構成されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の蓄熱器。
- 上記蓄熱材は、固体形状を保持したまま潜熱を蓄積できる蓄熱物質を備えて構成される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の蓄熱器。
- 上記熱伝導性の多孔質体が、少なくとも上記熱交換部材に接合されている、請求項5又は請求6のいずれか1項に記載の蓄熱器。
- 上記多孔質体が、金属多孔質体である、請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の蓄熱器。
- 上記熱交換部に延出させられた上記熱交換部材が、上記熱媒体を所定の経路に沿って流動させるように配置されている、請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の蓄熱器。
- 上記熱交換部に流動させる熱媒体が空気である、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の蓄熱器。
- 上記蓄熱部は、上記蓄熱材を封止する密閉構造を備える、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の蓄熱器。
- 蓄熱器内に、蓄熱材を保持した蓄熱部と、熱媒体を流動させる熱交換部とを設け、
上記蓄熱部と上記熱交換部とに延出する熱交換部材を介して、上記蓄熱材と上記熱媒体との間で熱交換を行う、蓄熱器における熱交換方法。
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JP2009202704A JP2010169382A (ja) | 2008-12-26 | 2009-09-02 | 蓄熱器及び蓄熱器における熱交換方法 |
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WO2015133380A1 (ja) * | 2014-03-03 | 2015-09-11 | イビデン株式会社 | 蓄熱器 |
-
2009
- 2009-09-02 JP JP2009202704A patent/JP2010169382A/ja active Pending
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