JP2010169059A - 排気系バルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】質量の増加やコスト高を招くことなく、排気系バルブの連続打音のような異音を確実に防止し得る低コストの排気系バルブを提供する。
【解決手段】エンジン11の排気通路16wの一部を形成する管状部材31のバルブシート部31sに着座する全閉位置とバルブシート部31sから離間する全開位置とに変位するバルブ本体32と、バルブ本体32に固定された軸部材33と、バルブ本体32が全開位置および全閉位置をとり得るよう軸部材33を回動可能に支持する支持部材34と、バルブ本体32を閉弁方向に付勢する付勢手段とを備え、軸部材33が円形断面部と非円形断面部33cを有し、軸部材33と支持部材34との間に、軸部材33の円形断面部を回動可能に保持する軸受け部材と、軸部材33の非円形断面部33cに係合し、バルブ本体32が全閉位置の近傍にあるときに軸部材33に回動抵抗を付与する抵抗付与部材37とが介装されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、排気系バルブ、特に内燃機関の排気系装置における流路切替えバルブに好適な排気系バルブに関する。
車両用の内燃機関(以下、エンジンともいう)の排気系には、排気浄化装置や排気消音装置、あるいはまた排気熱回収装置等の装置(以下、排気系装置ともいう)が装備されており、この排気系装置において、排気圧変化等に応じて排気流路を切り替えるために排気系バルブを設ける場合がある。
この種の排気系バルブとしては、排気消音器に内蔵され、一定排気圧を超えると開く開閉蓋状のバルブ本体に楕円断面の支持軸部を設けるとともに、その支持軸を保持する支持プレート側に支持軸部を回動可能に遊嵌させる非円形の軸受け穴を形成し、それら支持軸部と支持プレートの間に、バルブ本体の全閉側の回動領域では支持軸部に対し強い回動抵抗を与える一方で、バルブ本体の全開側の回動領域では支持軸部に対し弱い回動抵抗を与えるバルブスプリングを介装したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、排気圧によって開弁する開閉蓋状のバルブ本体の支持軸とその軸受け部とに互いにスラスト方向に押圧係合する摩擦力付与部を設けて、バルブ開度が所定開度以下であるときに摩擦付与部に生じる摩擦力(回動抵抗)が所定開度を超える範囲内のそれよりも大きくなるようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3813290号公報 特開2008−196405号公報
しかしながら、上述のような従来の排気系バルブにあっては、閉弁時にバルブ本体とバルブ受け部とが排気圧の変動(脈動)に応じて連続的に干渉し、いわゆる連続打音のような異音が生じ易いという問題があった。
具体的には、1排気行程毎に高くなる排気圧の脈動によりバルブ本体に生じる最大モーメントがリターンスプリングの反力モーメントを超えるとき、バルブが僅かに開き得る。ただし、排気圧の脈動によりバルブ本体に生じる最大モーメントに対しバルブ本体の回動変位の応答が追い付かない場合には、バルブは開かない。また、排気圧の脈動によりバルブ本体に生じる最小モーメントがリターンスプリングの反力モーメントを上回る場合、バルブは開いたままで、打音は発生しない。すなわち、特定の入力周波数、すなわち特定の排気圧脈動周波数で、バルブの連続打音が発生する現象が生じることになる(以下、この現象をフラッタ現象によるチャタリングという)。
これに対し、リターンスプリングのセット荷重(閉弁時の付勢力)やばね定数を大きくしたり、バルブ本体の慣性モーメントを大きくしたりするといった対策が可能であるが、質量の増加やコスト高が生じてしまうという問題がある。
また、車体の床下側に装備される排気系装置に好適な小サイズのアクチュエータを用いて排気圧以外の状態変化によってもバルブを開閉させる場合には、そのアクチュエータに対する負荷が大きくなってしまい、特に、排気系熱回収装置において配管や配線を不要とするために内燃機関の冷却水温度に感応して作動するサーモアクチュエータを用いる場合等にアクチュエータの耐久性の低下が懸念される。
本発明は、上述のような従来の問題を解決すべくなされたもので、質量の増加やコスト高を招くことなく、排気系バルブの連続打音のような異音を確実に防止し得る低コストの排気系バルブを提供し、併せて、小サイズのアクチュエータを用いる場合でもその耐久性を損なうことなく異音を確実に防止し得る排気系バルブを提供することを目的とする。
本発明に係る排気系バルブは、上記目的達成のため、(1)内燃機関の排気通路上で開閉する排気系バルブであって、前記排気通路の一部を形成する管状部材に設けられたバルブシート部に着座する全閉位置と前記バルブシート部から離間する全開位置とに変位するバルブ本体と、前記バルブ本体に固定された軸部材と、前記バルブ本体が前記全開位置および前記全閉位置をとり得るよう前記軸部材を回動可能に支持する支持部材と、前記バルブ本体を閉弁方向に付勢する付勢手段と、を備え、前記軸部材が円形断面部と非円形断面部を有し、前記軸部材と前記支持部材との間に、前記軸部材の前記円形断面部を回動可能に保持する軸受け部材と、前記軸部材の非円形断面部に係合し、前記バルブ本体が前記全閉位置の近傍にあるときに前記軸部材に回動抵抗を付与する抵抗付与部材と、が介装されていることを特徴とするものである。
この構成により、バルブ本体が全閉位置の近傍にあるとき、抵抗付与部材により軸部材に回動抵抗が付与されることで、フラッタ現象によるチャタリングが有効に抑制され、連続打音のような異音が確実に防止される。しかも、抵抗付与部材は、軸部材と支持部材との間の軸受け程度のサイズで済み、質量の増加やコスト高を招き難い。
上記(1)に記載の排気系バルブにおいては、(2)前記軸部材の前記非円形断面部が前記軸部材の軸線に対し垂直な直交2方向のうち1方向で短径であるとともに他方向で長径であり、前記抵抗付与部材は、前記バルブ本体が前記全閉位置にあるときに前記軸部材の前記非円形断面部によって最大圧力で圧縮される状態となり、前記バルブ本体が前記全開位置に変位するときに略非圧縮状態となることが好ましい。
この構成により、バルブ開度が大きいときに排気圧に応じたバルブ開度が確実に得られる。なお、この場合、前記バルブ本体が前記全閉位置から離脱して第1の開度(フラッタによるチャタリング現象を生じるときの開度範囲)を超えて全開位置側に変位するに従って、圧縮状態の抵抗付与部材から軸部材に付与される回動抵抗が徐々に低下し、第1の開度より十分に大きく全閉位置側より全開位置側に近い第2の開度を超えると、抵抗付与部材が回動抵抗を付与し得ない程度の略非圧縮状態となるのが、より好ましい。
上記(2)に記載の排気系バルブにおいては、(3)前記抵抗付与部材が、少なくとも内周面が楕円形断面を有する金属メッシュからなるのが好ましい。
この構成により、高温の排気ガスに晒される抵抗付与部材の安定した弾性が維持されるとともに、排気系装置内蔵用の既存の軸受けやシールと同様の行程で作製できる。ここにいう金属メッシュとは、繊維状またはすじ状の金属を一定の形状に成型したもので、圧縮荷重に対して弾性変形可能でかつその荷重が除去されると初期形状に弾性回復可能なものである。
上記(1)〜(3)に記載の排気系バルブにおいては、(4)前記バルブシート部が、前記内燃機関の排気系装置内の前記排気通路の一部を形成する管状部材に設けられ、前記軸部材が貫通する前記排気系装置のケースの軸穴部に、前記軸受け部材および前記抵抗付与部材が装着され、前記排気系装置の前記軸穴部から外方に突出した前記軸部材の端部に、前記軸部材を回動操作可能なアクチュエータが連結されているのが好ましい。
この構成により、バルブの小開度域において、抵抗付与部材が軸部材の非円形断面部により径方向に圧縮されながら回転抵抗を生じる一方、付勢手段の付勢力が大きくなる大開度域において抵抗付与部材からの抵抗がなくなる。したがって、排気系装置に好適な小サイズのアクチュエータを用いる場合でも、その耐久性を損なうことがなく、小開度域において軸部の確実な保持により異音を確実に防止でき、しかも、抵抗付与部材を軸穴閉塞用の部品の1つとして利用できる。
上記(4)に記載の排気系バルブにおいては、(5)前記バルブ本体の開閉により前記排気系装置内の排気通路が切り替えられるのが好ましい。
この構成により、本発明の排気系バルブを排気通路の切替えが必要な排気系装置、例えば排気熱回収装置に適用できる。
上記(4)、(5)に記載の排気系バルブにおいては、(6)前記排気系装置が前記内燃機関の排気系に設けられる熱回収装置であり、前記アクチュエータが、前記内燃機関の冷却水温度に応じて作動するサーモアクチュエータで構成されているのがよい。
この構成により、排気圧が高くなるときにバルブ開度が大きくなるだけでなく、内燃機関の冷却水温度が低いときにもバルブ開度が大きくなり、内燃機関の冷却水と内燃機関から排出された排気ガスとの間で熱交換を行うことにより、エンジンの排気熱が回収され、エンジン始動時の暖機時水温が高められたり車室内の暖房を早期に作動させたりすることができる。しかも、冷却水温度に応じて作動するサーモアクチュエータを用いることで、負圧配管や電気配線を不要とすることができる。
本発明によれば、バルブ本体が全閉位置の近傍にあるとき、抵抗付与部材により軸部材に回動抵抗を付与することで、フラッタ現象によるチャタリングを有効に抑制し、連続打音のような異音を確実に防止することができ、しかも、抵抗付与部材を軸部材と支持部材との間の軸受け程度のサイズの部品とすることで、質量の増加やコスト高を招き難くすることができる。その結果、質量の増加やコスト高を招くことなく、排気系バルブの連続打音のような異音を確実に防止し得る低コストの排気系バルブを提供することができる。
さらに、排気系装置に好適な小サイズのアクチュエータを用いる場合でも、その耐久性を損なうことなく異音を確実に防止し得る排気系バルブを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る排気系バルブを装備する内燃機関の排気系の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る排気系バルブを示す排気系装置の要部断面図で、(a)は排気熱回収時のバルブ動作状態を、(b)は非回収時のバルブ動作状態を、それぞれ示している。 本発明の一実施形態に係る排気系バルブの概略の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る排気系バルブとバルブ駆動用のアクチュエータとの連結部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る排気系バルブの軸部材付近の断面図である。 本発明の一実施形態に係る排気系バルブの抵抗付与部材の変形態様を示すその横断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜図5は、本発明の一実施形態に係る排気系バルブと内燃機関の排気系の概略構成を示す図である。
まず、その構成について説明する。
図1において、多気筒の内燃機関であるエンジン11には、排気マニホルド12が装着されており、エンジン11の運転中、エンジン11の複数の気筒(図示せず)のうち排気行程となる気筒から排気マニホルド12内に順次排気がなされ、公知の触媒装置13、14および排気熱回収装置15を装着した上流側の排気管16と、公知の排気マフラ18側に溶接等により固定された下流側の排気管17と、排気マフラ18および最後尾の排気管部19とを通して、排気されるようになっている。
排気熱回収装置15は、エンジン11の冷却水と上流側の排気管16内を通る排気ガスとの間で熱交換する熱交換器の機能を有しており、例えば図1中の部分拡大図に示すように、上流側の排気管16の一部の全周を取り囲むケース21内に、排気ガスを通す第1の排気通路22と、第1の排気通路22を迂回する第2の排気通路23と、第2の排気通路23中に配置され、内部に冷却水を通すとともに排気ガスを通すことで、排気熱を冷却水に回収させる公知の熱回収部24とを設けたものである。
この熱回収部24は、詳細を図示しないが、ケース21を貫通する冷却水導入用および冷却水排出用の一対の冷却水管部と、これら冷却水管部に接続された熱回収器本体とによって構成されており、熱回収器本体の内部に複数の冷却水通路が形成されるとともに、ケース21内の排気ガスに広面積で接触する排気接触面が形成されている。熱回収部24のこのような熱交換器としての構成自体は、公知の各種の熱交換器の構成と同様であるが、例えば、熱回収部24の冷却水管部は、エンジン11に装備された図示しないウォーターポンプに配管接続され、エンジン11内のウォータージャケットおよびその前方に配置されたラジエータ内を通る冷却水の循環回路の一部を構成するようになっており、例えばエンジン11を冷却した後の冷却水を導入し、エンジン11側(ラジエータからエンジンへの冷却水供給通路)に排気熱回収後の冷却水を還流させるようになっている。すなわち、熱回収部24は、排気ガスからの回収熱により温度上昇した冷却水をエンジン11側に還流させることができるようになっている。
排気熱回収装置15の第1の排気通路22の入口には、排気系バルブである流路切替えバルブ30が設けられており、エンジン11からの排気ガスは流路切替えバルブ30の開閉状態に応じて第1の排気通路22および第2の排気通路23のうちいずれか一方または双方を通過するようになっている。
具体的には、流路切替えバルブ30は、図2に示すように、上流側の排気管16内の排気通路16w上で開閉するバルブであって、排気通路16wの一部を形成する管状部材31(上流側の排気管16の一部)に設けられたバルブシート部31sと、このバルブシート部31sに着座する全閉位置とバルブシート部31sから離間する全開位置とに変位するヒンジ付の開閉蓋状のバルブ本体32と、バルブ本体32にヒンジを構成するよう固定された軸部材33と、バルブ本体32が全開位置および全閉位置をとり得るよう軸部材33をその軸線回りに回動可能に支持する支持部材34と、を備えている。なお、管状部材31には、排気通路16wを第2の排気通路23に連通させる開口部31hが形成されている。
軸部材33は、少なくとも軸方向に離間する2箇所に軸受け用の円形断面部33a、33bを有するとともに、後述する回動抵抗付与のために非円形断面部33cを有している。この軸部材33の非円形断面部33cは、軸部材33の一端側の円形断面部33aとの間に円形断面部33bを挟んで、軸部材33の他端側に配置されている。また、軸部材33の非円形断面部33cは、軸部材33の軸線に対し垂直な直交2方向のうち1方向で短径であるとともに他方向で長径であるように形成され、例えば楕円形の断面を有している。
軸部材33と支持部材34との間には、軸部材33の円形断面部33a、33bを回動可能に保持する軸受け部材36a、36bと、軸部材33の非円形断面部33cに係合し、バルブ本体32が全閉位置の近傍にあるときに軸部材33に回動抵抗を付与する抵抗付与部材37と、が介装されている。
抵抗付与部材37は、バルブ本体32が図2(a)に示すように全閉位置にあるとき、軸部材33の非円形断面部33cによって最大圧力で圧縮される状態になるとともに、軸部材33に回動抵抗および側圧(軸受け面への押圧力)を付与することで、前記フラッタ現象によるチャタリング、すなわち、ヒンジ付の開閉蓋状のバルブ本体32が特定の排気圧脈動周波数で連続打音を発生する現象を抑制する機能を有している。
また、抵抗付与部材37は、バルブ本体32が図2(b)に示すように全開位置に変位するとき、軸部材33の回動抵抗および側圧が最小になる程度に略非圧縮状態となるようになっている。
さらに、抵抗付与部材37は、略楕円形断面の環状に形成された金属メッシュからなり、その内周面37aは、軸部材33の非円形断面部33cの長径より小さい短径と非円形断面部33cの長径より大きい長径とを有している。また、一対の軸受け部材36a、36bも、抵抗付与部材37と同様な素材から円環状に形成された金属メッシュによって構成されている。
これにより、バルブ本体32が全閉位置から離脱して第1の開度(フラッタによるチャタリング現象を生じるときの開度範囲)を超えて全開位置側に変位するとき、その変位量に応じて圧縮状態の抵抗付与部材37から軸部材33の非円形断面部33cに付与される回動抵抗が徐々に低下し、バルブ本体32の開度が第1の開度より十分に大きく全閉位置側より全開位置側に近い第2の開度を超えると、抵抗付与部材37が軸部材33の非円形断面部33cにほとんど回動抵抗を付与し得ない程度の略非圧縮状態となるようになっている。
図2〜図4に示すように、バルブシート部31sが設けられる管状部材31は、上流側の排気管16の下流短部を構成するとともに、排気熱回収装置15内で排気通路16wの一部を形成するように、排気熱回収装置15のケース15Cに固着されている。
また、支持部材34は、軸穴部15hを形成するよう排気熱回収装置15のケース15Cに溶接等により固着された一方の円筒部材41と、この一方の円筒部材41に対し同軸に配置された他方の円筒部材42と、排気熱回収装置15のケース15Cに一体形成された一対の略コの字形の支持板部43a、43bとによって構成されている。そして、一方および他方の円筒部材41、42と軸部材33の軸受け用の円形断面部33a、33bとの間に、軸受け部材36a、36bが介装され、一方の円筒部材41と軸部材33の非円形断面部33cとの間に抵抗付与部材37が介装されている。
さらに、排気熱回収装置15の軸穴部15hから外方に突出した軸部材33の端部33dには、円板状のレバー部材45が装着されており、そのレバー部材45には、軸部材33に対し平行に離間するよう係合ピン46が固定されている。この係合ピン46には、軸部材33を回動操作可能なアクチュエータとして、サーモアクチュエータ50、例えば公知のワックス型サーモスタット内蔵アクチュエータ(以下、単にサーモアクチュエータという)のピストン52が係合している。
サーモアクチュエータ50は、詳細な内部構成を図示しないが、温度上昇に伴い溶融して体積膨張するワックス54(図1中の部分拡大図参照)が内部に充填されたアクチュエータケース51と、そのワックス54の体積膨張に応じて伸長および収縮するようアクチュエータケース51に摺動可能に支持されたピストン52と、ピストン52を収縮方向に付勢するようアクチュエータケース51とピストン52の間に縮設された圧縮コイルばね53(付勢手段)と、アクチュエータケース51内に摺動可能に設けられワックス54の充填空間を膨張および収縮可能にするフリーピストン55と、を備えている。
一方、ピストン52の先端部には、レバー部材45の回動に伴う係合ピン46の変位を許容し、かつ、係合ピン46を介して軸部材33を回動操作するための小判穴状の係合部52aが設けられている。
また、サーモアクチュエータ50のアクチュエータケース51に対し、熱回収部24を通ったエンジン11の冷却水からアクチュエータケース51に熱が伝わるように、排気熱回収装置15のケース15Cには、図示しない冷却水通路が形成されている。
さらに、アクチュエータケース51内のワックス54は、エンジン11の冷却水温が熱回収を要する比較的低温度の間(以下、低温度域という)は、溶けず、エンジン11の冷却水温が熱回収を要しなくなる特定温度(いわゆるメルティングポイントに相当する温度)に近付いてくると、溶け始めるようになっており、ワックス54が溶け始めるとき、そのワックス54の体積膨張に応じてピストン52が軸方向にゆっくりと伸長する。また、エンジン11の冷却水温が特定温度以上になるとワックス54が急に溶けるようになり、軸部材33がバルブ本体32の全開位置に対応する最大回動位置に近付くまで、ピストン52が軸方向に急速に伸長するようになっている。
したがって、エンジン11の冷却水温が高温となる連続運転時等には、流路切替えバルブ30はサーモアクチュエータ50によって全開状態に保持され、エンジン11からの排気ガスは、第1の排気通路22から排気マフラ18を通して排気される。一方、エンジン11の冷却水温が低温度域内にある冷間始動直後には、流路切替えバルブ30はサーモアクチュエータ50によって全閉状態に保持され、エンジン11からの排気ガスは、第2の排気通路23を通して排気マフラ18に至る排気経路をとり、排気ガスが熱回収部24を通る際にエンジン11の冷却水との間で熱交換がなされるようになっている。本実施形態では、このように、バルブ本体32の開閉により排気熱回収装置15内の排気通路22、23が切り替えられるようになっている。
なお、図1に示すように、排気熱回収装置15は、上流側の排気管16に装着された排気ガス浄化用の触媒装置13、14よりも下流側に位置しており、触媒装置13、14を通過した後の排気ガスが排気熱回収装置15のケース21内を通るようになっている。
次に、作用について説明する。
以上のように構成された本実施形態においては、エンジン11からの排気圧が高くなると、流路切替えバルブ30の開度が大きくなるだけでなく、エンジン11の冷却水温度が低いときにも流路切替えバルブ30のバルブ開度が大きくなり、エンジン11の冷却水とエンジン11から排出された排気ガスとの間で熱交換を行うことにより、エンジンの排気熱が回収され、エンジン始動時の暖機時水温が高められたり車室内の暖房を早期に作動させたりすることができる。しかも、冷却水温度に応じて作動するサーモアクチュエータ50を用いることで、負圧配管や電気配線を不要とすることができる。
また、流路切替えバルブ30のバルブ本体32が図2(a)に示すように全閉位置の近傍にあるときには、抵抗付与部材37により軸部材に回動抵抗が付与されることで、フラッタ現象によるチャタリングが有効に抑制され、連続打音のような異音が確実に防止される。しかも、抵抗付与部材37は、軸部材33と支持部材34との間の軸受け部材36a、36b程度のサイズで済み、質量の増加やコスト高を招き難いものとなる。
さらに、流路切替えバルブ30のバルブ開度が大きいときは、軸部材33の非円形断面部33cが抵抗付与部材37をほとんど圧縮しない状態となり、排気圧に応じたバルブ開度が確実に得られることになる。
しかも、本実施形態では、バルブ本体32が全閉位置から離脱して第1の開度を超えて全開位置側に変位するに従って、圧縮状態の抵抗付与部材37から軸部材33に付与される回動抵抗が徐々に低下し、第1の開度より十分に大きい第2の開度を超えると、抵抗付与部材37が軸部材33に回動抵抗を付与し得ない程度の略非圧縮状態となることから、流路切替えバルブ30の円滑な開閉動作が可能になる。
また、抵抗付与部材37が楕円形断面の内周面を有する金属メッシュからなるので、高温の排気ガスに晒される抵抗付与部材37の安定した弾性(非円形断面部33cの回動に応じた弾性圧縮と弾性回復の特性)が維持されるとともに、既存の排気系装置内蔵用の軸受けやシールと同様の行程で容易に作製できる。
さらに、流路切替えバルブ30の小開度域において、抵抗付与部材37が軸部材33の非円形断面部33cにより径方向に圧縮されながら回転抵抗を生じる一方、圧縮コイルばね53の圧縮量(付勢手段の付勢力)が大きくなる大開度域において抵抗付与部材37からの回動抵抗がなくなり、排気熱回収装置15に好適な小サイズのサーモアクチュエータ50を用いながらも、その過負荷を回避して耐久性を確保するとともに、小開度域において軸部材33の確実な保持により異音を確実に防止することができる。しかも、抵抗付与部材37を軸穴閉塞用の部品の1つとして利用できる。
このように、本実施形態においては、流路切替えバルブ30のバルブ本体32が全閉位置の近傍にあるとき、抵抗付与部材37により軸部材33に回動抵抗を付与することで、フラッタ現象によるチャタリングを有効に抑制し、連続打音のような異音を確実に防止することができ、しかも、抵抗付与部材37を軸部材33と支持部材34との間の軸受け程度のサイズの部品とすることで、質量の増加やコスト高を招き難くすることができる。その結果、排気熱回収装置15に好適な小サイズのサーモアクチュエータ50を用いながらも、質量の増加やコスト高を招くことなく、連続打音のような異音を確実に防止し得る低コストの流路切替えバルブ30を提供することができる。
なお、本実施形態に係る排気系バルブおいては、非円形断面部33cの断面形状を楕円形としたが、非円形断面部33cの断面形状は、楕円形に近い小判形や多角形の断面であってもよいし、一定半径の外周面と少なくとも1つの平坦なカット面とを含む他の形状であってもよい。また、抵抗付与部材37を楕円形断面の内周面を有するように成型された金属メッシュとしたが、非円形断面部33cに付与される回動抵抗が軸部材33の回動位置によって相違するように、軸部材33の軸線方向における抵抗付与部材37の接触幅を周方向の2箇所で大きくし、他の2箇所で小さくすることができるし、複数の円環状の金属メッシュを軸部材33の軸直角方向に相互に離隔する方向に偏心させてもよい。
また、抵抗付与部材37は、図6に示すように、円筒部材41と軸部材33の非円形断面部33cとの間で略楕円形状につぶれる程度に圧縮された状態となる自由形状が略円形の金属メッシュ製の内環部37bと、この内環部37bの上下に一体的に装着されて内環部37bと共に円筒部材41内に挿入され、内環部37bを略楕円形に変形させる一対の三日月形の外突部37c、37dと、によって構成されてもよく、その場合には、内環部37bと外突部37c、37dとが異なる素材からなるものであってもよい。
さらに、上述の実施形態では、排気系装置を排気熱回収装置15としたが、流路切替えバルブを有するその他の排気装置、例えば排気マフラや触媒装置(排気浄化装置)に適用
することも考えられる。また、排気系バルブは、流路切替えバルブに限らず、ヒンジ付の他の開閉バルブ、例えば逆止弁機能を有するヒンジバルブ(半円形のバルブをそれぞれ軸部材で支持するデュアルタイプを含む)にも適用できる。
以上説明したように、本発明に係る排気系バルブは、バルブ本体が全閉位置の近傍にあるとき、抵抗付与部材により軸部材に回動抵抗を付与することで、フラッタ現象によるチャタリングを有効に抑制し、連続打音のような異音を確実に防止することができ、しかも、抵抗付与部材を軸部材と支持部材との間の軸受け程度のサイズの部品とすることで、質量の増加やコスト高を招き難くすることができ、その結果、質量の増加やコスト高を招くことなく、排気系バルブの連続打音のような異音を確実に防止し得る低コストの排気系バルブを提供することができるという効果を奏するものであり、排気系バルブ、特に内燃機関の排気系装置における流路切替えバルブに好適な排気系バルブ全般に有用である。
11 エンジン(内燃機関)
12 排気マニホルド
13、14 触媒装置(他の排気系装置)
15 排気熱回収装置(流路切替えバルブを有する排気系装置)
15C ケース
15h 軸穴部
16、17 排気管
16w 排気通路
18 排気マフラ(他の排気系装置)
21 ケース
22 第1の排気通路
23 第2の排気通路
24 熱回収部
30 流路切替えバルブ(排気系バルブ)
31 管状部材(上流側の排気管の一部)
31s バルブシート部
32 バルブ本体
33 軸部材
33a、33b 円形断面部
33c 非円形断面部
34 支持部材
36a、36b 軸受け部材
37 抵抗付与部材
37a 内周面
37b 内環部
37c、37d 外突部
41 一方の円筒部材
42 他方の円筒部材
45 レバー部材
46 係合ピン
50 サーモアクチュエータ
51 アクチュエータケース
52 ピストン
53 圧縮コイルばね(付勢手段)

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路上で開閉する排気系バルブであって、
    前記排気通路の一部を形成する管状部材に設けられたバルブシート部に着座する全閉位置と前記バルブシート部から離間する全開位置とに変位するバルブ本体と、前記バルブ本体に固定された軸部材と、前記バルブ本体が前記全開位置および前記全閉位置をとり得るよう前記軸部材を回動可能に支持する支持部材と、前記バルブ本体を閉弁方向に付勢する付勢手段と、を備え、
    前記軸部材が円形断面部と非円形断面部を有し、
    前記軸部材と前記支持部材との間に、前記軸部材の前記円形断面部を回動可能に保持する軸受け部材と、前記軸部材の非円形断面部に係合し、前記バルブ本体が前記全閉位置の近傍にあるときに前記軸部材に回動抵抗を付与する抵抗付与部材と、が介装されていることを特徴とする排気系バルブ。
  2. 前記軸部材の前記非円形断面部が前記軸部材の軸線に対し垂直な直交2方向のうち1方向で短径であるとともに他方向で長径であり、
    前記抵抗付与部材は、前記バルブ本体が前記全閉位置にあるときに前記軸部材の前記非円形断面部によって最大圧力で圧縮される状態となり、前記バルブ本体が前記全開位置に変位するときに略非圧縮状態となることを特徴とする請求項1に記載の排気系バルブ。
  3. 前記抵抗付与部材が、少なくとも内周面が楕円形断面を有する金属メッシュからなることを特徴とする請求項2に記載の排気系バルブ。
  4. 前記バルブシート部が、前記内燃機関の排気系装置内の前記排気通路の一部を形成する管状部材に設けられ、
    前記軸部材が貫通する前記排気系装置のケースの軸穴部に、前記軸受け部材および前記抵抗付与部材が装着され、
    前記排気系装置の前記軸穴部から外方に突出した前記軸部材の端部に、前記軸部材を回動操作可能なアクチュエータが連結されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか1の請求項に記載の排気系バルブ。
  5. 前記バルブ本体の開閉により前記排気系装置内の排気通路が切り替えられることを特徴とする請求項4に記載の排気系バルブ。
  6. 前記排気系装置が前記内燃機関の排気系に設けられる熱回収装置であり、
    前記アクチュエータが、前記内燃機関の冷却水温度に応じて作動するサーモアクチュエータで構成されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の排気系バルブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012132616A (ja) * 2010-12-21 2012-07-12 Yutaka Giken Co Ltd 熱交換器
JP2015165129A (ja) * 2014-02-05 2015-09-17 株式会社三五 排気熱回収装置
JP2016037873A (ja) * 2014-08-06 2016-03-22 カルソニックカンセイ株式会社 開閉バルブ
JP2016113978A (ja) * 2014-12-16 2016-06-23 フタバ産業株式会社 排気熱回収装置

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