JP2010167765A - 紙容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】紙容器10は、ガスバリア層を含む積層体を用いて形成される。ガスバリア層は、化合物(L)の加水分解縮合物と、カルボキシル基またはカルボン酸無水物基を含有する重合体(X)の中和物とを含む組成物からなる。化合物(L)は、加水分解性を有する特性基が結合したM1(Al、Ti、またはZr)を含有する化合物(A)と、加水分解性を有する特性基が結合したSiを含有する化合物(B)とを含む。重合体(X)の−COO−基の一部は、2価以上の金属イオンで中和されている。化合物(B)の80モル%以上は、所定の式で表される化合物である。[化合物(A)のM1のモル数]/[化合物(B)のSi原子のモル数]の比は、0.1/99.9〜35.0/65.0の範囲にある。
【選択図】図1
Description
M1X1 mY1 n-m・・・(I)
[式(I)中、M1はAl、Ti、およびZrから選ばれるいずれか1つを表す。X1は、F、Cl、Br、I、OR1、R2COO、R3COCHCOR4、およびNO3から選ばれるいずれか1つを表す。Y1は、F、Cl、Br、I、OR5、R6COO、R7COCHCOR8、NO3およびR9から選ばれるいずれか1つを表す。R1、R2、R5およびR6は、それぞれ独立に、水素原子またはアルキル基を表す。R3、R4、R7、R8およびR9は、それぞれ独立にアルキル基を表す。nはM1の原子価と等しい。mは1〜nの整数を表す。]
Si(OR10)pR11 4-p-qX2 q・・・(II)
[式(II)中、R10はアルキル基を表す。R11はアルキル基、アラルキル基、アリール基またはアルケニル基を表す。X2はハロゲン原子を表す。pおよびqは、それぞれ独立に0〜4の整数を表す。1≦p+q≦4である。]
本発明の紙容器は、特定の積層体(以下、「ガスバリア性積層体」という場合がある)を用いて形成される。すなわち、本発明の紙容器はガスバリア性積層体を含む。なお、紙容器のすべてがガスバリア性積層体を用いて形成されてもよいし、一部がガスバリア性積層体以外の材料によって形成されていてもよい。紙容器を展開したときの面積のたとえば50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、90%以上、または100%には、ガスバリア性積層体が用いられる。
ガスバリア性積層体は、紙層と、紙層に積層された少なくとも1つのガスバリア性を有する層(以下、「ガスバリア層」という場合がある)とを含む。
ガスバリア性積層体を構成する紙層は、保形性を維持する層である。紙層には、たとえば、白板紙、マニラボール、ミルクカートン原紙、カップ原紙、アイボリー紙等を使用できる。
ガスバリア性積層体は、耐熱性ポリオレフィン層を含んでもよい。耐熱性ポリオレフィン層に用いられる樹脂としては、線状低密度ポリエチレン系樹脂、高密度ポリエチレン系樹脂およびポリプロピレン系樹脂が挙げられる。耐熱性ポリオレフィン層の融点は、100℃以上、好ましくは120℃以上、さらに好ましくは130℃以上である。ポリプロピレンは、耐熱性が高い点で好ましい。ポリプロピレンは、ポリプロピレンのホモポリマーであってもよいし、プロピレンと1種類以上の他のモノマーが共重合されたランダムコポリマーやブロックコポリマーであってもよいし、ポリプロピレンに1種類以上の他のモノマーがグラフト重合されたポリマーであってもよい。また、ポリプロピレンの立体規則性に限定はなく、アイソタクティック、アタクチック、シンジオタクチックなどのいずれであってもよい。
ガスバリア層は、特定の組成物からなる。その組成物は、加水分解性を有する特性基を含有する少なくとも1種の化合物(L)の加水分解縮合物と、カルボキシル基およびカルボン酸無水物基から選ばれる少なくとも1つの官能基を含有する重合体(X)の中和物とを含む。化合物(L)は、加水分解性を有する特性基を含有する少なくとも1種の化合物であり、典型的には、加水分解性を有する特性基が結合した金属原子を含む少なくとも1種の化合物である。化合物(L)は、化合物(A)と、加水分解性を有する特性基が結合したSiを含有する化合物(B)とを含む。以下、重合体(X)に含まれる、カルボキシル基およびカルボン酸無水物基から選ばれる少なくとも1つの官能基を「官能基(F)」という場合がある。官能基(F)に含まれる−COO−基の少なくとも一部が2価以上の金属イオンで中和されている。別の観点では、官能基(F)に含まれる−COO−基が、2価以上の金属イオンと塩を構成している。
ガスバリア層を構成する組成物は、化合物(L)の加水分解縮合物を含む。化合物(L)が加水分解されることによって、化合物(L)の特性基の少なくとも一部が水酸基に置換される。さらに、その加水分解物が縮合することによって、金属原子が酸素を介して結合された化合物が形成される。この縮合が繰り返されると、実質的に金属酸化物とみなしうる化合物が形成される。ここで、この加水分解・縮合が起こるためには、化合物(L)が加水分解性を有する特性基(官能基)を含有していることが重要である。それらの基が結合していない場合、加水分解・縮合反応が起こらないか極めて緩慢になるため、本発明の効果を得ることは困難である。なお、Siは、半金属元素に分類される場合があるが、この明細書では、Siを金属として説明する。
M1X1 mY1 n-m・・・(I)
[式(I)中、M1はAl、Ti、およびZrから選ばれるいずれか1つを表す。X1は、F、Cl、Br、I、OR1、R2COO、R3COCHCOR4、およびNO3から選ばれるいずれか1つを表す。Y1は、F、Cl、Br、I、OR5、R6COO、R7COCHCOR8、NO3およびR9から選ばれるいずれか1つを表す。R1、R2、R5およびR6は、それぞれ独立に、水素原子またはアルキル基を表す。R3、R4、R7、R8およびR9は、それぞれ独立にアルキル基を表す。nはM1の原子価と等しい。mは1〜nの整数を表す。]
Si(OR10)pR11 4-p-qX2 q・・・(II)
[式(II)中、R10はアルキル基を表す。R11はアルキル基、アラルキル基、アリール基またはアルケニル基を表す。X2はハロゲン原子を表す。pおよびqは、それぞれ独立に0〜4の整数を表す。1≦p+q≦4である。]
Si(OR12)rX3 sZ3 4-r-s・・・(III)
[式(III)中、R12はアルキル基を表す。X3はハロゲン原子を表す。Z3は、カルボキシル基との反応性を有する官能基で置換されたアルキル基を表す。rおよびsは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。1≦r+s≦3である。]
ガスバリア層を構成する組成物は、カルボキシル基およびカルボン酸無水物基から選ばれる少なくとも1つの官能基を含有する重合体の中和物を含む。その重合体を、以下、「カルボン酸含有重合体」という場合がある。カルボン酸含有重合体の中和物は、カルボン酸含有重合体の官能基に含まれる−COO−基の少なくとも一部を2価以上の金属イオンで中和することによって得られる。カルボン酸含有重合体は、重合体1分子中に、2個以上のカルボキシル基または1個以上のカルボン酸無水物基を有する。具体的には、アクリル酸単位、メタクリル酸単位、マレイン酸単位、イタコン酸単位などの、カルボキシル基を1個以上有する構成単位を重合体1分子中に2個以上含有する重合体を用いることができる。また、無水マレイン酸単位や無水フタル酸単位などのカルボン酸無水物の構造を有する構成単位を含有する重合体を用いることもできる。カルボキシル基を1個以上有する構成単位および/またはカルボン酸無水物の構造を有する構成単位(以下、両者をまとめて「カルボン酸含有単位(G)」という場合がある)は、1種類または2種類以上がカルボン酸含有重合体に含まれていてもよい。
カルボン酸含有重合体の中和物は、カルボン酸含有重合体のカルボキシル基およびカルボン酸無水物基から選ばれる少なくとも1つの官能基(官能基(F))の少なくとも一部を2価以上の金属イオンで中和することによって得られる。換言すれば、この重合体は、2価以上の金属イオンで中和されたカルボキシル基を含む。
ガスバリア層を構成する組成物は、2つ以上のアミノ基を含有する化合物(P)を含んでもよい。化合物(P)は、化合物(L)および重合体(X)とは異なる化合物である。化合物(P)をさらに含む場合、前記重合体(X)の官能基(F)に含まれる−COO−基の少なくとも一部が、化合物(P)によって中和および/または反応されている状態となる。化合物(P)として、アルキレンジアミン類、ポリアルキレンポリアミン類、脂環族ポリアミン類、芳香族ポリアミン類、ポリビニルアミン類等を用いることができるが、ガスバリア性積層体のガスバリア性がより良好となる観点から、アルキレンジアミンが好ましい。
ガスバリア層を構成する組成物は、2つ以上の水酸基を含有する化合物(Q)を含んでもよい。化合物(Q)をさらに含む場合、前記重合体(X)の官能基(F)に含まれる−COO−基の少なくとも一部が、化合物(Q)によって反応してエステル結合を形成している状態となる。この構成によれば、ガスバリア性積層体の、伸長後のガスバリア性が向上する。より具体的には、化合物(Q)を添加することによって、ガスバリア性積層体が伸長されてもガスバリア層がダメージを受けにくくなる。その結果、伸長された後でも高いガスバリア性が保持される。たとえば、印刷やラミネートなどの加工時のテンションによる伸長や、食品が充填された紙容器が落下した時の伸長などが起きた後の状態においても、ガスバリア性積層体のガスバリア性が低下しにくくなる。
ガスバリア性積層体で用いられる基材としては、熱可塑性樹脂フィルムや熱硬化性樹脂フィルム等の様々な材料からなる基材を用いることができる。たとえば、熱可塑性樹脂フィルムや熱硬化性樹脂フィルムといったフィルム;布帛や紙類等の繊維集合体;木材;金属酸化物などからなる所定形状のフィルムを用いることができる。中でも、熱可塑性樹脂フィルムは、食品包装材料に用いられるガスバリア性積層体の基材として特に有用である。また、基材は紙層を含んでもよい。なお、基材は複数の材料からなる多層構成のものであってもよい。
(2)耐熱性ポリオレフィン層/紙層/耐熱性ポリオレフィン層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層/水酸基含有ポリマー層、
(3)耐熱性ポリオレフィン層/紙層/耐熱性ポリオレフィン層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層/ポリエステル層、
(4)耐熱性ポリオレフィン層/紙層/耐熱性ポリオレフィン層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層/ポリアミド層、
(5)耐熱性ポリオレフィン層/紙層/耐熱性ポリオレフィン層/2軸延伸耐熱性ポリオレフィン層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層、
(6)耐熱性ポリオレフィン層/紙層/耐熱性ポリオレフィン層/2軸延伸耐熱性ポリオレフィン層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層/水酸基含有ポリマー層、
(7)耐熱性ポリオレフィン層/紙層/耐熱性ポリオレフィン層/2軸延伸耐熱性ポリオレフィン層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層/ポリエステル層、
(8)耐熱性ポリオレフィン層/紙層/耐熱性ポリオレフィン層/2軸延伸耐熱性ポリオレフィン層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層/ポリアミド層、
(9)紙層/耐熱性ポリオレフィン層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層、紙層/耐熱性ポリオレフィン層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層/水酸基含有ポリマー層、
(10)紙層/耐熱性ポリオレフィン層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層/ポリエステル層、
(11)紙層/耐熱性ポリオレフィン層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層/ポリアミド層、
(12)耐熱性ポリオレフィン層/紙層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層、
(13)耐熱性ポリオレフィン層/紙層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層/水酸基含有ポリマー層、
(14)耐熱性ポリオレフィン層/紙層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層/ポリエステル層、
(15)紙層/ガスバリア性多層膜/耐熱性ポリオレフィン層/ポリアミド層、
(16)ガスバリア性多層膜/紙層/耐熱性ポリオレフィン層、
(17)ガスバリア性多層膜/紙層/耐熱性ポリオレフィン層/水酸基含有ポリマー層、
(18)ガスバリア性多層膜/紙層/耐熱性ポリオレフィン層/ポリエステル層、
(19)ガスバリア性多層膜/紙層/耐熱性ポリオレフィン層/ポリアミド層。
以下、本発明で用いられるガスバリア性積層体を製造するための方法について説明する。この方法によれば、ガスバリア性積層体を容易に製造できる。本発明の製造方法に用いられる材料、および積層体の構成は、上述したものと同様であるので、重複する部分については説明を省略する場合がある。
(i−a)化合物(A)および化合物(A)の部分加水分解縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、カルボキシル基を含有し分子量が100以下である化合物(D)と、を含む溶液(S)を調製する工程と、
(i−b)化合物(B)および化合物(B)の部分加水分解縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と溶液(S)とを混合することによって溶液(T)を調製する工程と、
(i−c)溶液(T)中において、化合物(A)と化合物(B)とを含む複数の化合物(L)の加水分解縮合物(オリゴマー(V))を形成する工程と、
(i−d)上記(i−c)の工程を経た溶液(T)と重合体(X)とを混合することによって溶液(U)を調製する工程と、
(i−e)溶液(U)を基材に塗工して乾燥させることによって層を形成する工程と、を含むことが極めて好ましい。
以下で述べるガスバリア性積層体およびラミネート体を作製して評価した。評価は、以下の(1)〜(9)の方法で行った。
酸素透過量測定装置(モダンコントロール社製「MOCON OX−TRAN2/20」)を用いて酸素透過度を測定した。温度20℃、酸素圧1気圧、キャリアガス圧力1気圧の条件下で、酸素透過度(単位:cc/m2/day/atm)を測定した(cc=cm3)。キャリアガスとしては2体積%の水素ガスを含む窒素ガスを使用した。このとき、湿度を85%RHとし、酸素供給側とキャリアガス側とを同一の湿度とした。基材の片面のみにガスバリア層を形成した積層体については、酸素供給側にガスバリア層が向きキャリアガス側に基材が向くように積層体をセットした。
まず、積層体を30cm×21cmに切り出した。次に、切り出した積層体を、23℃、50%RHの条件で手動伸長装置を用いて10%伸長し、伸長状態で5分間保持した。その後、上記と同様の手法で酸素透過度を測定した。
積層体を温度20℃、湿度65%RHの条件下で24時間調湿を行った。その後、自動接触角計(協和界面科学製、DM500)を用いて、温度20℃、湿度65%RHの条件で2μLの水をガスバリア層上に滴下した。そして、日本工業規格(JIS)−R3257に準拠した方法で、ガスバリア層と水との接触角を測定した。
積層体を温度23℃、湿度50%RHの条件下で24時間調湿を行った。その後、積層体を、MD方向およびTD方向に対して15cm×15mmに切り出した。切り出した積層体について、温度23℃、湿度50%RHの条件で、JIS−K7127に準拠した方法によって、引っ張り強伸度およびヤング率を測定した。
積層体を10cm×10cmに切り出し、MDおよびTDにおける長さをノギスで測定した。この積層体を、乾燥機中において80℃で5分間加熱し、加熱後のMDおよびTDにおける長さを測定した。そして、以下の式から乾熱収縮率を測定した。
乾熱収縮率(%)=(lb−la)×100/lb
[式中、lbは加熱前の長さを表す。laは加熱後の長さを表す。]
[FT−IRによるイオン化度の算出]
数平均分子量150,000のポリアクリル酸を蒸留水に溶解し、所定量の水酸化ナトリウムでカルボキシル基を中和した。得られたポリアクリル酸の中和物の水溶液を、基材上に、イオン化度の測定の対象となる積層体のガスバリア層と同じ厚さになるようにコートし、乾燥させた。基材には、2液型のアンカーコート剤(三井武田ケミカル株式会社製、タケラック626(商品名)およびタケネートA50(商品名)、以下「AC」と略記することがある)を表面にコートした延伸ポリアミドフィルム(ユニチカ株式会社製、エンブレム ON−BC(商品名)、厚さ15μm、以下「OPA」と略記することがある)を用いた。このようにして、カルボキシル基の中和度が、0、25、50、75、80、90モル%の標準サンプル[積層体(ポリアクリル酸の中和物からなる層/AC/OPA)]を作製した。これらのサンプルについて、フーリエ変換赤外分光光度計(Perkin Elmer製、Spectrum One)を用いて、ATR(全反射測定)のモードで、赤外吸収スペクトルを測定した。そして、ポリアクリル酸の中和物からなる層に含まれるC=O伸縮振動に対応する2つのピーク、すなわち、1600cm-1〜1850cm-1の範囲に観察されるピークと1500cm-1〜1600cm-1の範囲に観察されるピークとについて、吸光度の最大値の比を算出した。そして、算出した比と、各標準サンプルのイオン化度とを用いて検量線1を作成した。
基材として前述したOPAを用いた積層体について、FT−IRの測定よりイオン化度の異なる標準サンプルを作製した。具体的には、イオン化度(イオン:カルシウムイオン)が0〜100モル%間で約10モル%ずつ異なる11種類の標準サンプルを作製した。各々のサンプルについて、波長分散型蛍光X線装置(株式会社リガク製、ZSXminiII)を用いて、カルシウム元素の蛍光X線強度を測定し、予めFT−IRで測定したイオン化度から検量線2を作成した。得られた検量線2を用いて、各種条件で作製した積層体のカルシウムイオン化度を算出した。
上述した方法によって、化合物(L)に由来する無機成分の重量、および、化合物(L)に由来する有機成分の重量と重合体(X)に由来する有機成分の重量との合計を算出した。
ラミネート体(サイズ:12cm×12cm)を2枚作製した。そして、その2枚を、無延伸ポリプロピレンフィルム(トーセロ株式会社製、RXC−18(商品名)、厚さ50μm、以下「CPP」と略記することがある)が内側になるように重ねあわせたのち、ラミネート体の3辺をその端から5mmまでヒートシールした。ヒートシールされた2枚のラミネート体の間に蒸留水80gを注入したのち、残された第4辺を同様にヒートシールした。このようにして、蒸留水が中に入ったパウチを作製した。
まず、レトルト処理後の酸素バリア性の測定で用いたパウチと同様のパウチを作製した。このパウチを、135℃、60分、0.25MPaの条件でレトルト処理を行った。レトルト処理後、加熱を停止し、内部温度が60℃になった時点で、レトルト処理装置からパウチを取り出し、20℃、65%RHの室内でパウチを1時間放置した。その後外観観察を行い、レトルト前と同様に曇りがない場合を「非常に良好(◎)」、やや曇りがあるが実用上問題がない場合は「良好(○)」、レトルト前と比べ明らかに曇りがある場合については「不良(×)」と判定した。
数平均分子量150,000のポリアクリル酸(PAA)を蒸留水で溶解し、水溶液中の固形分濃度が13重量%であるPAA水溶液を得た。続いて、このPAA水溶液に、13%アンモニア水溶液を加え、PAAのカルボキシル基の1モル%を中和して、PAAの部分中和水溶液を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そして、Al/Siのモル比が30.1/69.9、[TMOSおよびAIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が25.5/74.5となるように混合液(U2)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%のAIP水溶液(S2)を293重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で1時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T2)を得た。続いて、得られた混合液(T2)を蒸留水850重量部、メタノール405重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)607重量部を速やかに添加し、固形分濃度5重量%の混合液(U2)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そして、反応時間のみを変えて、混合液(U3)を調製した。
AIPをチタンテトライソプロポキシド(TIP)に変更し、混合液(U4)を調製した。具体的には、酢酸1200重量部と蒸留水1800重量部を混合し、この酢酸水溶液にTIP284重量部(TIP/酢酸/蒸留水=1/20/100(モル比))を撹拌しながら加え、その後80℃で1時間加熱することで濃度が8.6重量%のTIP水溶液(S4)を得た。続いて、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これにTIP水溶液(S4)を13.5重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T4)を得た。続いて、積層体(1)と同様の組成および方法で、固形分濃度5重量%の混合液(U4)を得た。
AIPをジルコニウムテトライソプロポキシド(ZIP)に変更し、混合液(U5)を調製した。具体的には、酢酸1200重量部と蒸留水1800重量部を混合し、この酢酸水溶液にZIP327重量部(ZIP/酢酸/蒸留水=1/20/100(モル比))を撹拌しながら加え、その後80℃で1時間加熱することで濃度が9.8重量%のZIP水溶液(S5)を得た。次に、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに上記9.8重量%ZIP水溶液(S5)を13.6重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T5)を得た。続いて、積層体(1)と同様の組成および方法で固形分濃度5重量%の混合液(U5)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そして[TMOSおよびAIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が30.2/69.8となるようにした以外は積層体(3)と同様の仕込み比で、混合液(U6)を調製した。具体的には、まず、積層体(3)で得られた混合液(T3)と同様の組成および方法で混合液(T6)を調製した。この混合液(T6)を、蒸留水567重量部およびメタノール283重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)354重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U6)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そしてAl/Siのモル比が1.9/98.1となるようにした以外は積層体(6)と同様の仕込み比で混合液(U7)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S7)を13.2重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T7)を得た。続いて、積層体(6)と同様の組成および方法で固形分濃度が5重量%の混合液(U7)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そしてAl/Siのモル比が2.8/97.2となるようにした以外は積層体(6)と同様の仕込み比で混合液(U8)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S8)を19.8重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T8)を得た。続いて、積層体(6)と同様の組成、方法で固形分濃度が5重量%の混合液(U8)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そして積層体(2)と同様の仕込み比、すなわちAl/Siのモル比が30/70、[TMOSおよびAIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が25.5/74.5となるように混合液(U9)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S9)を293重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T9)を得た。続いて、得られた混合液(T9)を蒸留水850重量部、メタノール405重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)607重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U9)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そしてAl/Siのモル比が0.1/99.9、[TMOSおよびAIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が80.0/20.0となるように混合液(U10)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S10)を0.7重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T10)を得た。続いて、混合液(T10)を、蒸留水212重量部およびメタノール131重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物の水溶液(濃度13重量%)38重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U10)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そしてAl/Siのモル比が29.9/70.1、[TMOSおよびAIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が36.9/63.1となるように混合液(U11)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S11)を290重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T11)を得た。続いて、混合液(T11)を、蒸留水567重量部およびメタノール283重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)354重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U11)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そしてAl/Siのモル比が0.1/99.9、[TMOSおよびAIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が70.0/30.0となるように混合液(U12)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S12)を0.7重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T12)を得た。続いて、混合液(T12)を、蒸留水243重量部およびメタノール144重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物の水溶液(濃度13重量%)65重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U12)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そしてAl/Siのモル比が3.0/97.0、[TMOSおよびAIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が20.0/80.0となるように混合液(U13)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S13)20.8重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T13)を得た。続いて、混合液(T13)を、蒸留水868重量部およびメタノール412重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)623重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U13)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そしてAl/Siのモル比が3.0/97.0、[TMOSおよびAIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が80.0/20.0となるように混合液(U14)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S14)21.0重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T14)を得た。続いて、混合液(T14)を、蒸留水214重量部およびメタノール132重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)39重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U14)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そしてAl/Siのモル比が3.0/97.0、[TMOSおよびAIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が70.0/30.0となるように混合液(U15)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S15)21.1重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T15)を得た。続いて、混合液(T15)を、蒸留水245重量部およびメタノール145重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)67重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U15)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そしてAl/Siのモル比が2.9/97.1、[TMOSおよびAIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が10.2/89.8となるように混合液(U16)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S16)20.3重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T16)を得た。続いて、混合液(T16)を、蒸留水1700重量部およびメタノール769重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)1366重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U13)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。そしてAl/Siのモル比が3.0/97.0、[TMOSおよびAIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が90.2/9.8となるように混合液(U17)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S17)21.3重量部加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T17)を得た。続いて、混合液(T17)を、蒸留水189重量部およびメタノール121重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)17重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U17)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。続いて、TMOS/γ−グリシドキシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTMOS)のモル比が99.5/0.5、Al/Siのモル比が2.8/97.2、[TMOS、AIPおよびGPTMOSに由来する無機成分]/[GPTMOSの有機成分とPAAの部分中和物]の重量比が30.5/69.5となるように混合液(U18)を調製した。具体的には、まず、TMOS49.6重量部、GPTMOS0.4重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに積層体(1)と同様の方法で調製した9.88重量%AIP水溶液(S18)を19.6重量部加えた。さらに、TMOSおよびGPTMOSの合計に対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T18)を得た。続いて、混合液(T18)を、蒸留水566重量部およびメタノール283重量部で希釈した後、攪拌しながら、PAAの部分中和物の水溶液(濃度13重量%)352重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U18)を得た。
TMOS/GPTMOSのモル比が80.0/20.0となるようにした以外は積層体(18)と同様の仕込み比で混合液(U19)を得た。具体的には、まず、TMOS36.0重量部、GPTMOS14.0重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S19)を19.8重量部加えた。さらに、TMOSおよびGPTMOSの合計に対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.0重量部と0.1Nの塩酸7.4重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T19)を得た。続いて、混合液(T19)を、蒸留水520重量部およびメタノール302重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)267重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U19)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。続いて、TMOS/GPTMOSのモル比が89.9/10.1、Al/Siのモル比が3.1/96.9、[TMOS、AIPおよびGPTMOSに由来する無機成分]/[GPTMOSの有機成分とPAAの部分中和物]の重量比が31.5/68.5となるように混合液(U20)を調製した。具体的には、まず、TMOS42.6重量部、GPTMOS7.4重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S20)を20.6重量部加えた。さらに、TMOSおよびGPTMOSの合計に対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.2重量部と0.1Nの塩酸7.8重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T20)を得た。続いて、混合液(T20)を、蒸留水542重量部およびメタノール302重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物の水溶液(濃度13重量%)293重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U20)を得た。
TMOSとGPTMOSのモル比が98.0/2.0となるようにした以外は積層体(18)と同様の仕込み比で混合液(U21)を得た。具体的には、まず、TMOS48.5重量部、GPTMOS1.5重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S21)を19.2重量部加えた。さらに、TMOSおよびGPTMOSの合計に対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.1重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T21)を得た。続いて、混合液(T21)を、蒸留水562重量部およびメタノール285重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)345重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U21)を得た。
TMOS/GPTMOSのモル比が99.9/0.1となるようにした以外は積層体(18)と同様の仕込み比で混合液(U22)を得た。具体的には、まず、TMOS49.9重量部、GPTMOS0.1重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S22)を21.0重量部加えた。さらに、TMOSおよびGPTMOSの合計に対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.1重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T22)を得た。続いて、混合液(T22)を、蒸留水567重量部およびメタノール283重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物の水溶液(濃度13重量%)354重量部を速やかに添加し、固形分濃度が5重量%の混合液(U22)を得た。
TMOS/GPTMOSのモル比が70.0/30.0となるようにした以外は積層体(18)と同様の仕込み比で混合液(U23)を得た。具体的には、まず、TMOS30.0重量部、GPTMOS20.0重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S23)を17.9重量部加えた。さらにTMOSおよびGPTMOSの合計に対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を2.9重量部と0.1Nの塩酸7.0重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T23)を得た。続いて、混合液(T23)を、蒸留水500重量部およびメタノール310重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)229重量部を速やかに添加し、固形分濃度5重量%の混合液(U23)を得た。
積層体(24)の作製には、積層体(21)で得られた混合液(U21)と同様の組成および方法で得た混合液(U24)を使用した。また、積層体(1)と同様にコートおよび熱処理を行って積層体を作製した。この積層体を、0.1重量%の酢酸カルシウム水溶液(85℃)に12秒間浸漬してイオン化した後、積層体(1)と同様に乾燥を行い、積層体(24)を得た。
積層体(25)の作製には、積層体(21)で得られた混合液(U21)と同様の組成および方法で得た混合液(U25)を使用した。また、積層体(1)と同様にコートおよび熱処理を行って積層体を作製した。この積層体を、0.2重量%の酢酸カルシウム水溶液(85℃)に6秒間浸漬してイオン化した後、積層体(1)と同様に乾燥を行い、積層体(25)を得た。
積層体(26)の作製には、積層体(21)で得られた混合液(U21)と同様の組成および方法で得た混合液(U26)を使用した。また、積層体(1)と同様にコートおよび熱処理を行って積層体を作製した。この積層体を、0.2重量%の酢酸カルシウム水溶液(85℃)に12秒間浸漬してイオン化した後、積層体(1)と同様に乾燥を行い、積層体(26)を得た。
積層体(27)の作製には、積層体(21)で得られた混合液(U21)と同様の組成および方法で得た混合液(U27)を使用した。また、積層体(1)と同様にコートおよび熱処理を行って積層体を作製した。この積層体を、2重量%の酢酸マグネシウム水溶液(85℃)に12秒間浸漬してイオン化した後、積層体(1)と同様に乾燥を行い、積層体(27)を得た。
積層体(28)の作製には、積層体(21)で得られた混合液(U21)と同様の組成および方法で得た混合液(U28)を使用した。また、積層体(1)と同様にコートおよび熱処理を行って積層体を得た。この積層体を、2重量%の酢酸亜鉛水溶液(85℃)に12秒間浸漬してイオン化した後、積層体(1)と同様に乾燥を行い、積層体(28)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。一方、エチレンジアミン(EDA)/HClのモル比が1/2となるようにEDAを1N塩酸に溶解させ、EDA塩酸塩水溶液を得た。[EDAのアミノ基]/[PAAのカルボキシル基]の当量比が1.9/100となるようにEDA塩酸塩水溶液を加えた以外は、積層体(7)と同様の仕込み比で、混合液(U29)を調製した。具体的には、まず、積層体(7)の混合液(T7)と同様の組成および方法で調製した混合液(T29)を、蒸留水567重量部およびメタノール283重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)354重量部を速やかに添加し、更にEDA塩酸塩水溶液12.7重量部を加え、固形分濃度5重量%の混合液(U29)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。一方、濃度が10重量%となるようにポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、PVA117、以下「PVA」と略記する場合がある)を蒸留水に加え、85℃で3時間加熱することによってPVA水溶液を得た。
AIP水溶液調製時の酸をプロピオン酸にした以外は、積層体(21)と同様の仕込み比で混合液(U31)を調製した。具体的には、プロピオン酸74重量部と蒸留水1800重量部を混合した後、このプロピオン酸水溶液にAIP204重量部(AIP/プロピオン酸/蒸留水=1/1/100(モル比))を撹拌しながら加え、その後80℃で1時間加熱することで濃度が9.82重量%のAIP水溶液(S31)を得た。このAIP水溶液(S31)を用いた以外は積層体(18)の混合液(U21)と同様の組成および方法で、混合液(U31)を得た。
AIP水溶液調製時の酸をヘキサン酸にした以外は、積層体(21)と同様の仕込み比で混合液(U32)を調製した。具体的には、ヘキサン酸116重量部と蒸留水1800重量部を混合した後、このヘキサン酸水溶液にAIP204重量部(AIP/ヘキサン酸/蒸留水=1/1/100(モル比))を撹拌しながら加え、その後80℃で1時間加熱することで濃度が9.62重量%のAIP水溶液(S32)を得た。このAIP水溶液(S32)を用いた以外は積層体(21)の混合液(U21)と同様の組成および方法で、混合液(U32)を得た。
積層体(33)の作製には、積層体(21)で得られた混合液(U21)と同様の組成および方法で得た混合液(U33)を使用した。基材の片面のみにガスバリア層を形成したこと以外は積層体(1)と同様にコート、熱処理、イオン化、乾燥を行い、積層体(33)を得た。
積層体(34)の作製には、積層体(8)で得られた混合液(U8)と同様の組成および方法で得た混合液(U34)を使用した。また、基材を延伸ポリアミドフィルム(OPA)にした以外は積層体(1)と同様にコート、熱処理、イオン化、乾燥を行い、積層体(34)を得た。
積層体(35)では、積層体(21)で得られた混合液(U21)と同様の組成および方法で得た混合液(U35)を使用した。また、積層体(34)と同様にコート、熱処理、イオン化、乾燥を行い、積層体(35)を得た。
積層体(36)では、積層体(8)で得られた混合液(U8)と同様の組成および方法で得た混合液(U36)を使用した。また、積層体(34)と同様にコート、熱処理、イオン化、乾燥を行い、積層体(36)を得た。
積層体(37)は、基材を変えたことを除いて積層体(35)と同様の条件で作製した。積層体(37)の作製では、基材として、延伸ポリアミドフィルム(ユニチカ株式会社製、エンブレムON(商品名)、厚さ25μm、以下「OPA25」と略記することがある)を用いた。
積層体(38)では、積層体(21)で得られた混合液(U21)と同様の組成、方法で得た混合液(U38)を使用した。また、基材の片面のみにガスバリア層を形成したこと以外は積層体(34)と同様にコート、熱処理、イオン化、乾燥を行い、積層体(38)を得た。
積層体(39)の作製では、TMOS/GPTMOSのモル比が89.9/10.1、[TMOSとGPTMOSに由来する無機成分]/[GPTMOSの有機成分とPAAの部分中和物]の重量比が31.5/68.5となるように、混合液(T39)を調製した。具体的には、まず、TMOS46重量部およびGPTMOS8重量部を、メタノール50重量部に溶解した。これにTMOSとGPTMOSの合計に対する水の割合が1.95モル当量でpHが2以下となるよう、蒸留水3.2重量部と0.1Nの塩酸7.8重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T39)を得た。
積層体(40)の作製には、積層体(39)で得られた混合液(U39)と同様の組成および方法で得た混合液(U40)を使用した。また、基材をOPAにした以外は、積層体(1)と同様にコート、熱処理、イオン化乾燥を行い、積層体(40)を得た。
固形分濃度を5重量%にした以外は、積層体(39)と同様に混合液(U41)を得た。まず、積層体(39)の混合液(T39)と同様の組成および方法で調製した混合液(T41)を蒸留水542重量部、メタノール293重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物の水溶液(濃度13重量%)308重量部を速やかに添加し、固形分濃度5重量%の混合液(U41)を得た。
積層体(42)の作製には、積層体(41)で得られた混合液(U41)と同様の組成および方法で得た混合液(U42)を使用した。また、積層体(34)と同様にコート、熱処理、イオン化、乾燥を行い、積層体(42)を得た。
PAAの部分中和物水溶液およびAIP水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。TMOS、GPTMOSは加えずに[AIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が1.0/99.0となるように、混合液(U43)を調製した。具体的には、9.88重量%AIP水溶液(S43)2.1重量部に、PAAの部分中和物水溶液(濃度5重量%)100重量部を速やかに添加し、混合液(U43)を得た。
PAAの部分中和物水溶液は、積層体(1)と同様に調製した。[チタンラクテートに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が0.9/99.1となるように混合液(U44)を調製した。具体的には、チタンラクテートのイソプロピルアルコール溶液(濃度10重量%)1.6重量部を、PAAの部分中和物の水溶液(濃度5重量%)100重量部に添加し、混合液(U44)を得た。
Al/Siのモル比が40.4/59.6、[TMOSおよびAIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が40.3/59.7となるようにした以外は積層体(3)と同様の仕込み比で、混合液(U45)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S45)461重量部を加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T45)を得た。続いて、混合液(T45)を、蒸留水567重量部およびメタノール283重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)354重量部を速やかに添加し、固形分濃度5重量%の混合液(U45)を得た。
Al/Siのモル比が0.06/99.94、[TMOSおよびAIPに由来する無機成分]/[PAAの部分中和物]の重量比が70.0/30.0となるようにした以外は積層体(3)と同様の仕込み比で、混合液(U46)を調製した。具体的には、まず、TMOS50重量部をメタノール50重量部に溶解し、これに9.88重量%AIP水溶液(S46)0.4重量部を加えた。さらに、TMOSに対する水の割合が1.95モル当量となるよう蒸留水を3.3重量部と0.1Nの塩酸8.2重量部とを加え、10℃で5時間、加水分解および縮合反応を行い、混合液(T46)を得た。続いて、混合液(T46)を蒸留水243重量部、メタノール144重量部で希釈した後、攪拌しながらPAAの部分中和物水溶液(濃度13重量%)65重量部を速やかに添加し、固形分濃度5重量%の混合液(U46)を得た。
積層体(46)と同様の仕込み比で、反応時間のみを変えて、混合液(U47)を調製した。
積層体(48)の作製には、積層体(21)で得られた混合液(U21)と同様の組成および方法で得た混合液(U48)を使用した。また、積層体(1)と同様にコートおよび熱処理を行って積層体(48)を作製した。
作製した積層体を、上述した方法によって評価した。なお、積層体(37)についての評価は行わなかった。また、積層体の基材として用いた、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)および延伸ポリアミドフィルム(OPA)について、積層体と同様の評価を行った。積層体の作製条件を表1に示す。
積層体(1)を用いてラミネート体を作製した。まず、延伸ポリアミドフィルム(OPA)、及び無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)のそれぞれの上に、2液型の接着剤(三井武田ケミカル株式会社製、A−385(商品名)およびA−50(商品名))をコートして乾燥させた。そして、これらと積層体(1)とをラミネートした。このようにして、積層体(1)/接着剤/OPA/接着剤/CPPという構造を有するラミネート体(1)を得た。また、他の積層体についても、ラミネート体(1)と同様にラミネート体を作製して評価した。ラミネート体の作製に用いた積層体と、ラミネート体の評価結果について、表3に示す。
上述した積層体を用いてブリック型およびゲーブルトップ型の紙容器(内容量500ml)を作製し、それらについて評価した。紙容器の評価は、以下の方法(1)〜(3)によって実施した。
ブリック型の紙容器(内容量500ml)に蒸留水500gを注入した後、120℃、30分、0.15MPaの条件でレトルト処理を施した。レトルト処理後、紙容器を取り出し、20℃で85%RHに保たれた部屋に1週間放置した。その後、紙容器の水を抜き、試料を切り出してレトルト処理後の酸素バリア性を評価した。測定には、酸素透過量測定装置(モダンコントロール社製「MOCON OX−TRAN10/50」)を用いた。具体的には、まず、ブリック型の紙容器の側面から、折り曲げ部分を含まない円形の試料(直径:6.5cm)を切り出した。次に、その円形の試料を、10cm四方のアルミ箔(厚さ30μm)に開けた直径4.5cmの円の上に置き、試料とアルミ箔との間を2液硬化型エポキシ系接着剤で封止した。このようにして得られた測定試料を測定装置にセットし、温度20℃、酸素圧1気圧、キャリアガス圧力1気圧の条件下で、酸素透過度(単位:cm3/(m2・day・atm))を測定した。このとき、酸素供給側の湿度とキャリアガス側の湿度とをともに85%RHとした。
レトルト処理後の紙容器から円形の試料(直径:6.5cm)を切り出す際に、折り曲げ部を含む部分を切り出すことを除いて、上記「(1)レトルト処理後の酸素透過度」と同様の方法および条件によって、折り曲げ部分のレトルト処理後の酸素透過度を測定した。
ゲーブルトップ型の窓付き紙容器に蒸留水500gを注入して密封後、135℃、60分の条件でレトルト処理を施した。レトルト処理後、紙容器を取り出し、20℃で65%RHの室内に1時間放置した。
400g/m2の板紙の両面に接着剤を塗布した後、その両面にポリプロピレン樹脂(PP)を押出ラミネートすることによって、板紙の両面にPP層(厚さ各20μm)を形成した。その後、一方のPP層の表面に接着剤を塗布し、その上に積層体(6)をラミネートした。次に、積層体(6)の表面に接着剤を塗布し、積層体(6)と無延伸ポリプロピレンフィルム(東セロ株式会社製、トーセロCP RXC−18、厚さ50μm、上記CPP)を貼り合わせた。このようにして、PP/板紙/PP/積層体(6)/CPPという構成を有するラミネート体(1A)を作製した。ラミネート体(1A)の作製において、必要に応じてアンカーコート剤を用いた。ラミネート体(1A)を用いてブリック型の紙容器を作製した。
積層体(6)の代わりに他の積層体を用いることを除いて実施例1と同様の方法で、PP/板紙/PP/積層体/CPPという積層構造を有するラミネート体を作製した。作製したラミネート体をラミネート体(1A)の代わりに用いることを除いて、実施例1と同様の方法でブリック型の紙容器を作製した。
11 窓部
Claims (11)
- ガスバリア性積層体を用いて形成された紙容器であって、
前記ガスバリア性積層体は、紙層と、前記紙層に積層された少なくとも1つのガスバリア性を有する層とを含み、
前記ガスバリア性を有する層は、加水分解性を有する特性基を含有する少なくとも1種の化合物(L)の加水分解縮合物と、カルボキシル基およびカルボン酸無水物基から選ばれる少なくとも1つの官能基を含有する重合体(X)の中和物とを含む組成物からなり、
前記化合物(L)は、化合物(A)と、加水分解性を有する特性基が結合したSiを含有する化合物(B)とを含み、
前記化合物(A)は、以下の式(I)で表される少なくとも1種の化合物であり、
M1X1 mY1 n-m・・・(I)
[式(I)中、M1はAl、Ti、およびZrから選ばれるいずれか1つを表す。X1は、F、Cl、Br、I、OR1、R2COO、R3COCHCOR4、およびNO3から選ばれるいずれか1つを表す。Y1は、F、Cl、Br、I、OR5、R6COO、R7COCHCOR8、NO3およびR9から選ばれるいずれか1つを表す。R1、R2、R5およびR6は、それぞれ独立に、水素原子またはアルキル基を表す。R3、R4、R7、R8およびR9は、それぞれ独立にアルキル基を表す。nはM1の原子価と等しい。mは1〜nの整数を表す。]
前記化合物(B)は、以下の式(II)で表される少なくとも1種の化合物を含み、
Si(OR10)pR11 4-p-qX2 q・・・(II)
[式(II)中、R10はアルキル基を表す。R11はアルキル基、アラルキル基、アリール基またはアルケニル基を表す。X2はハロゲン原子を表す。pおよびqは、それぞれ独立に0〜4の整数を表す。1≦p+q≦4である。]
前記重合体(X)の前記官能基に含まれる−COO−基の少なくとも一部が2価以上の金属イオンで中和されており、
前記化合物(B)に占める前記式(II)で表される化合物の割合が80モル%以上であり、
前記組成物において、[前記化合物(A)に由来する前記M1原子のモル数]/[前記化合物(B)に由来するSi原子のモル数]の比が0.1/99.9〜35.0/65.0の範囲にある、紙容器。 - 前記化合物(B)は、以下の式(III)で表される少なくとも1種の化合物をさらに含み、
Si(OR12)rX3 sZ3 4-r-s・・・(III)
[式(III)中、R12はアルキル基を表す。X3はハロゲン原子を表す。Z3は、カルボキシル基との反応性を有する官能基で置換されたアルキル基を表す。rおよびsは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。1≦r+s≦3である。]
[前記式(II)で表される化合物に由来するSi原子のモル数]/[前記式(III)で表される化合物に由来するSi原子のモル数]の比が、99.5/0.5〜80.0/20.0の範囲にある、請求項1に記載の紙容器。 - 前記M1がAlである請求項1または2に記載の紙容器。
- [前記化合物(L)に由来する無機成分の重量]/[前記化合物(L)に由来する有機成分の重量と前記重合体(X)に由来する有機成分の重量との合計]の比が、30.5/69.5〜70.0/30.0の範囲にある、請求項1〜3のいずれか1項に記載の紙容器。
- 前記重合体(X)の前記官能基に含まれる−COO−基の60モル%以上が前記金属イオンによって中和されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙容器。
- 前記ガスバリア性積層体は、最外層よりも内側に配置された無延伸の耐熱性ポリオレフィン層を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の紙容器。
- 前記ガスバリア性積層体は、蒸着法で形成された無機層を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の紙容器。
- 前記ガスバリア性積層体は、前記ガスバリア性を有する層が積層されている基材を含み、
前記無機層が、前記基材と前記ガスバリア性を有する層との間に配置されている、請求項7に記載の紙容器。 - 前記ガスバリア性積層体は、少なくとも2つの耐熱性ポリオレフィン層を含み、
前記ガスバリア性を有する層の両面のそれぞれに前記耐熱性ポリオレフィン層が積層されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の紙容器。 - 前記耐熱性ポリオレフィン層がポリプロピレン層である、請求項9に記載の紙容器。
- 前記紙層を含まず且つ前記ガスバリア性を有する層を含む窓部を備える、請求項1〜10のいずれか1項に記載の紙容器。
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