JP2010167644A - 液体吐出装置、及び、吐出検査方法 - Google Patents

液体吐出装置、及び、吐出検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズル開口からの液体の吐出の有無の検査を行う際の検査精度を向上させることが可能な液体吐出装置及び吐出検査方法を提供することにある。
【解決手段】記録ヘッド2と、駆動信号発生回路25と、ノズル開口13から吐出されたインクを受けるキャップ部材33と、ノズルプレート15とキャップ部材との間に電圧を印加した状態でノズル開口からキャップ部材に向けてインクを吐出したときのノズルプレートとキャップ部材との間における電気的変化を検出することでノズル開口からのインクの吐出の有無を検査するCPU26及び吐出検査装置32と、インクの吐出量に関するノズル列14毎のノズル列吐出量情報を記憶するノズル列吐出情報記憶部31と、を備え、駆動信号発生回路は、ノズル列吐出量情報に基づいてCPU及び検査装置による吐出検査処理で用いられる吐出検査用駆動パルスをノズル列毎に異ならせて発生させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、インクジェット式プリンター等の液体吐出装置、及び、吐出検査方法に関するものであり、特に、駆動信号を供給して吐出駆動部を作動させることによりノズル開口から液体を吐出する液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置、及び、その吐出検査方法に関するものである。
例えば、液体吐出装置は、液体を吐出可能な液体吐出ヘッドを備え、この液体吐出ヘッドから各種の液体を吐出する装置である。この液体吐出装置の代表的なものとして、例えば、液体吐出ヘッドとしてのインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッドのノズル開口から液体状のインクを記録紙等の記録媒体(吐出対象物)に対して吐出・着弾させることで画像等の記録を行うインクジェット式プリンター(以下、単にプリンターという。)等の画像記録装置を挙げることができる。また、近年においては、この画像記録装置に限らず、液晶ディスプレー等のカラーフィルターの製
造装置等、各種の製造装置にも液体吐出装置が応用されている。
例えば、上記のプリンターでは、複数のノズル開口のうちの何れかのノズル開口からインクが吐出されない場合、即ち、所謂ドット抜けが発生した場合、記録媒体の画像が正しく印刷されないことになる。従って、全てのノズル開口からインクが確実に吐出されるか否かを検査する技術が従来より提案されている。例えば、特許文献1には、インクを帯電させ、このインクを電極間において飛翔させてこれらの電極間での電圧変化を検出することにより、インクの吐出の有無を検査する技術が開示されている。
特開2008−168526号公報
しかしながら、上記の技術では、液体吐出ヘッドが複数のノズル列(ノズル群)を備えており、あるノズル列における検出信号が低い場合があり、この場合、全部のノズル列に供給する駆動電圧を高めると、高める前から充分な検出信号を発生していたノズル列で却って吐出が不安定になってしまい、いずれにしてもドット抜けの検査精度が十分に得られないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、検出信号の弱いノズル列がある場合には、このノズル列だけ検出信号を高めることにより、ノズル開口からの液体の吐出の有無の検査を行う際の検査精度を向上させることが可能な液体吐出装置、及び、吐出検査方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、複数のノズル開口からなるノズル群を複数列設し、吐出駆動部の駆動によりノズル開口から液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
前記吐出駆動部を駆動する駆動パルスを発生する駆動信号発生部と、
前記液体吐出ヘッドのノズル形成面に対して対向配置され、前記ノズル開口から吐出された液体を受ける液体受部と、
前記液体吐出ヘッドの導電部と液体受部との間に電圧を印加した状態で、ノズル開口から液体受部に向けて液体を吐出したときの前記導電部と液体受部との間における電気的変化を検出することで、ノズル開口からの液体の吐出の有無を検査する吐出検査部と、
液体の吐出量に関するノズル群毎のノズル群吐出量情報を記憶するノズル群吐出情報記憶部と、を備え、
前記駆動信号発生部は、前記ノズル群吐出情報記憶部に記憶されたノズル群吐出量情報に基づいて、前記吐出検査部による吐出検査処理で用いられる吐出検査用駆動パルスを前記ノズル群毎に異ならせて発生させることを特徴とする。
なお、「導電部」とは、導電性を有し、且つ、液体吐出ヘッド内の液体と接触する部分を有する部材を意味する。
この構成によれば、複数のノズル開口からなるノズル群を複数列設し、吐出駆動部の駆動によりノズル開口から液体を吐出する液体吐出ヘッドと、吐出駆動部を駆動する駆動パルスを発生する駆動信号発生部と、液体吐出ヘッドのノズル形成面に対して対向配置され、ノズル開口から吐出された液体を受ける液体受部と、液体吐出ヘッドの導電部と液体受部との間に電圧を印加した状態で、ノズル開口から液体受部に向けて液体を吐出したときの導電部と液体受部との間における電気的変化を検出することで、ノズル開口からの液体の吐出の有無を検査する吐出検査部と、液体の吐出量に関するノズル群毎のノズル群吐出量情報を記憶するノズル群吐出情報記憶部と、を備え、駆動信号発生部は、ノズル群吐出情報記憶部に記憶されたノズル群吐出量情報に基づいて、吐出検査部による吐出検査処理で用いられる吐出検査用駆動パルスをノズル群毎に異ならせて発生させるので、吐出の安定性を確保しつつ、ノズル群毎に検査に適した駆動パルスを供給することができ、これにより、ノズル群毎の検出感度のバラつきを解消して判定精度を高めることが可能となる。
上記構成において、前記吐出検査用駆動パルスは、各ノズル群から吐出される液体の飛翔速度が揃うように設定されることが望ましい。
この構成によれば、吐出検査用駆動パルスは、各ノズル群から吐出される液体の飛翔速度が揃うように設定されるので、吐出検査用駆動パルスを用いて吐出した際の液体の飛翔速度を、すべてのノズル群について一定に揃えることができる。この結果、ノズル群の固体差に拘わらず液体の飛翔速度の変動を防止して、吐出判定精度の向上に寄与することが可能となる。
上記構成において、前記ノズル群吐出情報に基づいて、前記ノズル群毎に、記録媒体に液体を吐出する際の液体の吐出の補正を行うことが望ましい。
この構成によれば、ノズル群吐出情報に基づいて、ノズル群毎に、記録媒体に液体を吐出する際の液体の吐出の補正を行うので、記録媒体上に吐出する際の吐出補正に用いるために用意されているノズル群吐出情報を利用して吐出検査用駆動パルスの補正ができ、吐出検査用駆動パルスの補正用の情報として別途記憶している必要がない。
上記構成において、前記駆動信号発生部は、前記吐出検査用駆動パルスの駆動電圧をノズル群毎に変更することで、当該吐出検査用駆動パルスを用いて各ノズル群から吐出した際の前記電気的変化を揃えることが望ましい。
なお、「駆動電圧」とは、駆動パルスの最低電位と最高電位との電位差を意味する。
上記構成によれば、駆動信号発生部は、吐出検査用駆動パルスの駆動電圧をノズル群毎に変更することで、吐出検査用駆動パルスを用いて各ノズル群から吐出した際の電気的変化を揃えるので、検出信号が弱いノズル群に対して振幅(検出電圧)を大きくすることが可能となり、液体の吐出量が変動することを簡単且つ確実に抑えることができる。これにより、吐出判定精度の向上に寄与することが可能となる。
上記構成において、前記吐出検査用駆動パルスは、前記ノズル開口に連通する圧力発生室の膨張状態を一定時間保持する膨張ホールド要素と、膨張した圧力発生室を収縮させることによりノズル開口から液体を吐出させる吐出要素と、を含み、
前記駆動信号発生部は、前記膨張ホールド要素及び前記吐出要素の少なくとも何れか1つの時間幅をノズル群毎に変更することで、当該吐出検査用駆動パルスを用いて各ノズル群から吐出した際の前記電気的変化を揃えることが望ましい。
上記構成によれば、吐出検査用駆動パルスは、ノズル開口に連通する圧力発生室の膨張状態を一定時間保持する膨張ホールド要素と、膨張した圧力発生室を収縮させることによりノズル開口から液体を吐出させる吐出要素と、を含み、駆動信号発生部は、膨張ホールド要素及び吐出要素の少なくとも何れか1つの時間幅をノズル群毎に変更することで、吐出検査用駆動パルスを用いて各ノズル群から吐出した際の前記電気的変化を揃えるので、ノズル群毎の個体差に拘わらずに液体の飛翔速度の変動を防止して、ノズル群毎の吐出判定精度のさらなる向上に寄与することが可能になる。
また、本発明の吐出検査方法は、上記目的を達成するために提案されたものであり、吐出駆動部の駆動によりノズル群を構成している複数のノズル開口の各々から液体を吐出する液体吐出ヘッドのノズル形成面に対し、前記ノズル開口から吐出された液体を受ける液体受部を対向配置し、前記液体吐出ヘッドの導電部と液体受部との間に電圧を印加した状態で、ノズル開口から液体受部に向けて液体を吐出したときの前記導電部と液体受部との間における電気的変化を検出することで、ノズル開口からの液体の吐出の有無をノズル群毎に検査する吐出検査方法であって、
液体の吐出量に関するノズル群毎のノズル群吐出量情報に基づいて、吐出検査処理で用いられる吐出検査用駆動パルスを前記ノズル群毎に異ならせて発生させることを特徴とする。
プリンターの概略構成を説明するブロック図及び斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する模式図である。 (a)は通常駆動パルスの波形図、(b)は検査用駆動パルスの波形図である。 駆動パルスの膨張ホールド要素の時間幅を変化させたときのインクの飛翔速度の変化を示すグラフである。 インク吐出量と飛翔速度との関係を示すグラフである。 各ノズル列のカラーIDによる駆動パルスの波形要素の変換テーブルである。 吐出検査装置の構成を説明する模式図である。 インクの吐出検査の原理を説明する模式図である。 吐出検査装置の電圧検出回路から出力される検出信号の波形の一例を示す図である。 インクの飛翔速度と検出電圧との関係を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体吐出装置として、図1に示すインクジェット式プリンター(以下、プリンターと略記する)を例示する。
本実施形態のプリンター1は、図1に示すように、液体吐出ヘッドとしてのインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッド2)をキャリッジ3に搭載して備えている。また、このプリンター1は、キャリッジ3を記録紙4(記録媒体又は吐出対象物の一種)の幅方向である主走査方向に往復移動させるキャリッジ移動機構5と、主走査方向に直交する副走査方向に記録紙4を搬送する紙送り機構6と、記録紙4が載置されるプラテン7と、プラテン7から主走査方向の一端側に外れた位置(ホームポジション)に設けられたキャッピング機構8と、プリンター1全体をコントロールするコントローラー9とを備えている。
上記キャリッジ3には、例えばイエロー(Y)、ライトマゼンタ(LM)、マゼンタ(M)、ライトシアン(LC)、シアン(C)及びブラック(K)の各色のインク(本発明における液体の一種)を個別に収容したインクカートリッジ11が着脱可能に搭載されており、これらのインクカートリッジ11のインクが記録ヘッド2にそれぞれ供給される。また、プリンター本体内には、キャリッジ3の位置を検出するリニアエンコーダー12が配置されており、このリニアエンコーダー12から検出信号に基づいてキャリッジ3のポジションが管理可能となっている。
記録ヘッド2は、図2に示すように、ノズル開口13が形成されたノズルプレート15と、ノズル開口13に連通する圧力発生室16を含むインク流路を形成する流路形成プレート17と、圧力発生室16の開口部を封止する可撓性の振動板18と、この振動板18の上面に接合された圧電素子19とを備えている。ノズルプレート15は、イエロー(Y)・ライトマゼンタ(LM)・マゼンタ(M)・ライトシアン(LC)・シアン(C)及びブラック(K)の各色のインクを吐出するノズル開口13を副走査方向に沿って複数個(本実施形態においては180個)列設してノズル列14(本発明におけるノズル群の一種)が形成されている。そして、このノズル列14は、各色に対応して合計6列(14Y,14LM,14M,14LC,14C,14K)設けられている。
また、記録ヘッド2は、各ノズル開口13をそれぞれ駆動する複数の圧電素子19に対応して設けられた複数のマスク回路22をヘッド駆動基板21上に備えている。そして、このマスク回路22から圧電素子19に電圧(駆動信号)を印加してこの圧電素子19を伸縮駆動させることで、圧力発生室16の容積を膨張又は収縮させて圧力発生室16内のインクに圧力変動を生じさせ、この圧力変動を制御することにより、ノズル開口13からインクを吐出させる。マスク回路22には、コントローラー9の駆動信号発生回路25(本発明における駆動信号発生部の一種。図1参照。)で生成された駆動信号COMや印刷信号PRTnが入力される。なお、印刷信号PRTnの末尾のnはノズル列に含まれるノズルを特定するための番号であり、本実施形態ではノズル列は180個のノズルからなるため、nは1から180のいずれかの整数値となる。
コントローラー9は、図1に示すように、CPU26(後述する吐出検査装置32と共に本発明における吐出検査部として機能する。)を中心とするマイクロプロセッサーとして構成されており、各種処理プログラムを記憶したROM27と、一時的にデータを記憶したりデータを保存したりするRAM28と、データを書き込み消去可能なフラッシュメモリー29と、外部機器との情報のやり取りを行うインタフェース(I/F)30と、当該プリンター1に取り付けられた記録ヘッド2の情報を記憶させたヘッド情報記憶部31(本発明におけるノズル群吐出情報記憶部の一種)と、を備えている。
このヘッド情報記憶部31は、当該記録ヘッド2に固有の情報、具体的にはノズル列14毎のインクの吐出量(吐出インク1滴あたりの重量、または、所定回数吐出したときの総重量など)に関する情報(本発明におけるノズル群吐出情報の一種)が記憶されている。この情報を利用して、媒体上へのインクの吐出に際して、ドット形成率の調整による液体の吐出の補正を行う。なお、ドット形成率は、所定の濃度で印刷する場合に、媒体上の所定面積あたりにドットを形成する確率であり、低濃度から高濃度まで媒体上への印刷が想定される各濃度ごとに定められている。ドット形成率を調整することで、1インク滴あたりの重量が異なるノズル列であっても、印刷濃度が異なることが無いように調整される。なお、ドット形成率を調整すればよいため、媒体上への印刷に際しては、図2に示す駆動信号COMを、ノズル列ごとに補正する必要がなく、同一の駆動信号COMにて各ノズル列の駆動が可能である。
これらの各ノズル列14の吐出特性に関する情報に基づいてノズル列14毎に検査用駆動パルスPtの補正が行われる。この点の詳細については後述する。なお、このヘッド情報記憶部31に記憶させる吐出特性の情報は、記録ヘッド2を製造する際に標準的な駆動パルスを供給した時のノズル列14毎の吐出量などが予備検査として測定される。そして、この測定値(電気的変化であり、具体例の1つとしては、後述する検出電圧)と標準値(設計値)との偏差が算出され、各ノズル列14のインクの吐出量に関するヘッド固体情報としてプリンター1に搭載されて出荷される。なお、ヘッド固体情報は、当該記録ヘッド2に対してID(以下、カラーID)を発行することにより伝達されるように構成することが望ましい。
ここで、カラーIDについて説明する。カラーIDは、各ノズル列14から吐出されるインクの吐出液量(吐出量)が設計値に対してどの程度ずれているかを示す情報である。このカラーIDは具体的には次のようにして得られる。
まず、組立が終了した記録ヘッド2に対する検査工程において、ノズル列毎(インク色毎)に、そのノズル列を構成するノズル開口13の吐出液量の平均値が計測され、この平均値が当該ノズル列の吐出液量とされる。そして、各ノズル列の吐出液量の設計値に対する偏差が求められ、この偏差を示す値がカラーIDとして記録ヘッド2のヘッド情報記憶部31に記憶される。
本実施形態においては、例えば、測定対象のノズル列に属する全てのノズル開口13から所定回数だけインク滴を吐出させ、吐出したインクを電子天秤によって捕集してその重量を測定する。そして、この計測結果を吐出回数及びノズル開口13の数で除することにより、当該ノズル列の吐出液量についての計測値が求められる。そして、この吐出液量の計測値についての設計値に対する偏差が算出される。例えば、あるノズル列について、小ドットに対応する吐出液量(計測値)が1.8ngであった場合、この吐出液量の設計値2ngに対して10%少ないことになる。そして、例えば、設計値を「100」とした場合に、これよりも10%少ない「90」が該当ノズル列の小ドットに対応するカラーIDとしてヘッド情報記憶部31に記憶される。このようにして、各ノズル列(各インク色)についてのカラーIDがヘッド情報記憶部31に記憶される。
ROM27には、メインルーチンや、後述する吐出検査ルーチン、印刷処理ルーチンの各処理プログラムが記憶されている。また、RAM28には、印刷バッファ領域が設けられており、この印刷バッファに外部機器からI/F30を介して送られてきた印刷データが記憶される。このコントローラー9には、リニアエンコーダー12からのポジション信号などが図示しない入力ポートを介して入力されるほか、外部機器から出力された印刷ジョブなどがI/F30を介して入力される。また、コントローラー9からは、記録ヘッド2(マスク回路22や圧電素子19を含む)への制御信号やキャリッジ移動機構5への制御信号、紙送り機構6への駆動信号、キャッピング機構8への動作制御信号などが図示しない出力ポートを介して出力されるほか、外部機器の印刷ステータス情報などがI/F30を介して出力される。
駆動信号発生回路25は、図2に示すように、1画素分の区間(1吐出周期又は1記録周期)において主として第1吐出パルスP1と第2吐出パルスP2と第3吐出パルスP3との3つの駆動パルスを繰り返し単位とした駆動信号COMを、マスク回路22に出力する。以下、これらの吐出パルスP1〜P3を、適宜、通常駆動パルスPと総称する。この通常駆動パルスPは、各ノズル列14のノズル開口13からインクを吐出して記録紙4に画像やテキスト等を印刷する通常記録モード(印刷モード)で用いられる駆動パルスである。また、駆動信号発生回路25は、後述する吐出検査ルーチンにおいて用いられる検査用駆動信号COM′を発生する。この検査用駆動信号COM′は、前述したカラーIDに基づいて、ノズル列14毎に駆動信号COMを補正した検査用駆動パルスPtを含む駆動信号である。マスク回路22は、駆動信号COM(COM′)や印刷信号PRTnが入力されると、これらの信号に基づいて駆動信号COM(COM′)から必要なパルスを駆動パルスDRVnとして圧電素子19に向けて選択的に出力する。
図3は、各色のインクのうちシアンインクを吐出するノズル列14Cに対して、上記駆動信号発生回路25が発生する駆動信号COMにおける通常駆動パルスP(図3(a))と、検査用駆動信号COM′における検査用駆動パルスPt(図3(b))の構成を説明する波形図である。
図3(a)に示すように、通常駆動パルスPは、基準電位VBから最高電位VHまで一定勾配で電位を上昇させる第1予備膨張要素p11と、第1予備膨張要素p11の後端電位である最高電位VHを一定時間維持する第1膨張ホールド要素p12と、最高電位VHから最低電位VLまで比較的急峻な勾配で電位を降下させる第1吐出要素p13と、最低電位VLを一定時間維持する第1収縮ホールド要素p14と、最低電位VLから基準電位VBまで一定勾配で電位を復帰させる第1復帰膨張要素p15とから構成されている。
また、図3(b)に示すように、検査用駆動信号COM′の検査用駆動パルスPtは、上記通常駆動パルスPと同様な波形要素から構成されており、基準電位VBから最高電位VHまで一定勾配で電位を上昇させる第2予備膨張要素p21と、この第2予備膨張要素p21の後端電位である最高電位VHを一定時間維持する第2膨張ホールド要素p22と、最高電位VHから最低電位VLまで比較的急峻な勾配で電位を降下させる第2吐出要素p23と、最低電位VLを一定時間維持する第2収縮ホールド要素p24と、最低電位VLから基準電位VBまで一定勾配で電位を復帰させる第2復帰膨張要素p25とから構成されている。
上記駆動パルスP,Ptが圧電素子19に供給されると次のように作用する。まず、予備膨張要素p11,p21が圧電素子19に供給されると、当該圧電素子19が収縮し、これに伴って圧力発生室16が基準電位VBに対応する基準容積から最高電位VHに対応する最大容積まで膨張する。これにより、ノズル開口13に露出しているメニスカスが圧力発生室16側に引き込まれる。この圧力発生室16の膨張状態は、膨張ホールド要素p12,p22の供給期間中に亘って一定に維持される。
膨張ホールド要素p12,p22の後に続いて吐出要素p13,p23が圧電素子19に供給されると当該圧電素子19が伸長し、これにより、圧力発生室16が上記最大容積から最低電位VLに対応する最小容積まで急激に収縮する。この圧力発生室16の急激な収縮によって圧力発生室16内のインク(シアンインク)が加圧され、これにより、ノズル開口13からは数pl〜数十plのインクが吐出される。この圧力発生室16の収縮状態は、収縮ホールド要素p14,p24の供給期間に亘って短時間維持され、その後、復帰膨張要素p15,p25が圧電素子19に供給されて、圧力発生室16が最低電位VLに対応する容積から基準電位VBに対応する基準容積まで復帰する。
このように、ノズル列14Cにおける上記通常駆動パルスPと検査用駆動パルスPtとは、インクを吐出するための基本的な機能は共通している。しかし、両者は圧電素子19に印加されることでノズル開口13から吐出されるインクの吐出量及び飛翔速度が互いに異なるように設定されている。具体的には、インクの吐出量が、通常記録モードにおいて通常駆動パルスPを用いて吐出したときよりも、吐出検査ルーチンにおいて検査用駆動パルスPtを用いて吐出したときの方が増加するようになっている。また、インクの飛翔速度Vmtが、通常記録モードにおいて通常駆動パルスPを用いて吐出したときよりも、吐出検査ルーチンにおいて検査用駆動パルスPtを用いて吐出したときの方が高くなるようになっている。より具体的には、第2予備膨張要素p21の時間幅t21、第2膨張ホールド要素p22の時間幅t22、及び第2吐出要素p23の時間幅t23の少なくとも何れかの波形要素を、通常駆動パルスPにおける対応する波形要素を基準として短くする或いは長くすることで、検査用駆動パルスPtを使用した際のインクの吐出量を増加させると共に飛翔速度を高めている。本実施形態においては、第2膨張ホールド要素p22の時間幅t22を第1膨張ホールド要素p12の時間幅t12よりも短くしている。なお、ブラックインクに対応するノズル列14Kにおける検査用駆動パルスPtは、通常駆動パルスPと同一の波形形状となっている。
図4は、第2膨張ホールド要素p22の時間幅t22を変化させたときのインクの飛翔速度Vmtの変化を示すグラフである。このグラフに示すように、時間幅t22を変化させると、インクの飛翔速度Vmtが増減することが判る。ここで、吐出されたインクの飛翔速度は、吐出タイミングにおけるメニスカスの状態、具体的には、メニスカスの位置や移動速度によって変化する。圧力発生室16内のインクに圧力振動を励起させる第2予備膨張要素p21によって圧力発生室16を膨張させることで発生した圧力振動の周期は、液体噴射ヘッド毎に定まる圧力発生室の固有振動周期Tcと呼ばれ、メニスカスの状態は、圧力発生室16内のインクに励起される圧力振動に依存する。即ち、固有振動周期Tcに応じて、メニスカスが振動し、インクの飛翔速度は変化する。したがって、この固有振動周期Tcを考慮して各波形要素の時間幅を設定することでインクの吐出量及び飛翔速度Vmtを高めることができる。具体的には、このように設定された検査用駆動パルスPtでは、インクの飛翔速度Vmtを、通常駆動パルスPによるインクの飛翔速度Vmに対して約数十%高めることができた。なお、上記の固有振動周期Tcは、ノズル開口13や圧力発生室16の形状等によって決まる値である。
なお、圧力発生室16内におけるインクの振動周期Tcは、例えば特許文献2003−11352号公報に示されるように、次式(1)で表すことができる。
Tc=2π√[〔(Mn×Ms)/(Mn+Ms)〕×Cc]・・・(1)
但し、式(1)において、Mnはノズル開口13におけるイナータンス、Msは圧力発生室16に連通するインク供給口におけるイナータンス、Ccは圧力発生室16のコンプライアンス(単位圧力あたりの容積変化、柔らかさの度合いを示す。)である。上記式(1)において、イナータンスMとは、インク流路におけるインクの移動し易さを示し、単位断面積あたりのインクの質量である。そして、インクの密度をρ、流路のインク流れ方向と直交する面の断面積をS、流路の長さをLとしたとき、イナータンスMは次式(2)で近似して表すことができる。
イナータンスM=(密度ρ×長さL)/断面積S ・・・ (2)
また、Tcは、上記式(1)に限らず、圧力発生室16が有している振動周期であればよい。
図5は、インクの吐出量と飛翔速度の関係を示すグラフである。
ここで、吐出されたインクの吐出量と飛翔速度の関係について説明する。図5に示すように、駆動電圧Vd(最低電圧VLと最高電圧VHとの電位差)を高める程、インクの吐出量は増加し、インクの飛翔速度Vmは速くなっている。このように、インクの吐出量と飛翔速度Vmとは、駆動電圧Vdに対して相関関係を有することが判る。より詳しくは、インクの飛翔速度Vmは、インクの吐出量よりも駆動電圧Vdに対する変化率が高くなっている。具体的には、インクの飛翔速度は、インクの吐出量のおよそ3倍の変化率を有している。つまり、駆動信号発生回路25は、インクの吐出量に基づいてノズル列14毎に通常駆動パルスPを検査用駆動パルスPtに補正することで、インクの飛翔速度に基づいて通常駆動パルスPを検査用駆動パルスPtに補正する場合と同様の傾向となることが判る。これにより、駆動信号発生回路25は、ヘッド情報記憶部31に記憶されたノズル列14毎のインクの吐出量に関するカラーIDに基づいて、ノズル列14毎のインクの飛翔速度を揃えるように検査用駆動パルスPtを発生させるように設定されている。
このため、上記プリンター1では、記録ヘッド2に形成したノズル列のそれぞれが同じ吐出特性であるとは限らず、例えば、本実施形態における前述したシアンインクを吐出するノズル列14Cのように、吐出速度が他のノズル列よりも低いノズル列もある。吐出速度が低いノズル列を含んでいると、そのノズル列から吐出された液滴を検出する電圧が弱くなり検出感度が低くなってしまう。斯かる不都合を解消するために、そのノズル列の吐出速度(吐出量)を高めるべく吐出検査用駆動パルスPtを他のノズル列に供給する吐出検査用駆動パルスPtとは異ならせる。
ところで、記録ヘッド2のすべてのノズル列の吐出速度を高めることにより吐出速度が低いノズル列の検査感度を高めようとすると、他のノズル列の吐出速度が高くなりすぎて飛翔方向が大きく曲がったりサテライトが大きくなり過ぎるなどの不都合がでてくるので、吐出速度の低いノズル列だけ吐出速度を増加して検査感度の底上げを図る。すなわち、前記したヘッド情報記憶部31に、各ノズル列14について予め行った予備検査のノズル列14毎の吐出量に基づいた電気的変化の大きさに関する情報が記憶されているので、検査時には、この記憶に基づいて当該ノズル列の吐出検査用駆動パルスを補正して発生し、この補正された駆動パルスにより圧電素子19を駆動して飛翔速度を揃えて(検査電圧の低いノズル列の電圧を高めて)効率良く行う。
このため、駆動信号発生回路25は、駆動信号補正手段として機能し、ヘッド情報記憶部31からのヘッド情報(ノズル列吐出量情報)に基づいて検査用駆動パルスPtを補正する。具体的には、上述したように、第2予備膨張要素p21の時間幅t21、第2膨張ホールド要素p22の時間幅t22、及び第2吐出要素p23の時間幅t23の少なくとも何れかの波形要素を短くする或いは長くすることで、補正後の検査用駆動パルスPtを用いてインクを吐出した際のインク飛翔速度Vmt′が、補正前の検査用駆動パルスPtを基準温度下で使用した際のインクの飛翔速度Vmtに揃うようにしている。つまり、ノズル列の吐出特性の違いに大きく影響を受けることなくすべてのノズル列でインクの飛翔速度が一定に揃うように吐出検査用駆動パルスPtを補正する。例えば、第2膨張ホールド要素p22の時間幅t22と、第2吐出要素p23の時間幅t23を、それぞれ補正前よりも短くすることにより、インクの飛翔速度を高める。以下、この点について説明する。
図6は、ノズル列吐出情報記憶部31に記憶された各ノズル列14のカラーIDによる駆動パルスの波形要素の変換テーブルである。
ノズル列吐出情報記憶部31には、例えば、ブラックインクに対応するノズル列14Kに対するカラーIDとして「100」が記憶されている。本実施形態では、このカラーID「100」が基準値となるように設定されている。つまり、ブラックインクに対応するノズル列14Kでは、当該ノズル列14KのカラーIDに基づいて駆動信号発生回路25が通常駆動パルスPを補正すると、吐出検査用駆動パルスPtが通常駆動パルスPと同一の波形形状となる。それに対して、前記したシアンインクに対応するノズル列14Cは、カラーIDとして「95」が記憶されている。このシアンインクに対応するノズル列14Cでは、当該ノズル列14CのカラーID「95」に基づいて、通常駆動パルスPをノズル列14Cに対する吐出検査用駆動パルスPtに補正して、ノズル列14毎のインクの飛翔速度を揃えることができる。
また、駆動信号の補正は、吐出速度を高めて検査感度を高める手法に限らず、検査用駆動パルスPtの駆動電圧Vd(最低電位VLと最高電位VHとの電位差)を補正してもよい。即ち、例えば、ヘッド情報記憶部31に記憶された情報に基づいて、検査用駆動パルスPtの駆動電圧Vdを基準値よりも高めることで、ノズル開口13から吐出されるインクの量を増加させて適正値に揃える。このように、検査用駆動パルスPtの駆動電圧Vdを補正してインクの吐出量を増やす調整を行うことにより、検査感度が高められる。この場合に、例えば、吐出インク量を増やすように駆動電圧Vdを増大させた検査用駆動パルスに、さらに飛翔速度を高めるように、パルスの各要素の時間幅を調整することで、インク量と飛翔速度を共に調整しても良い。
なお、検査用駆動パルスPtの補正については、吐出されるインク量と飛翔速度とのバランスを加味して調整するようにしてもよい。
ここで、検査用駆動パルスPtによって吐出されるインクの飛翔速度を調整するには、本実施形態で例示した構成には限られない。例えば、第2予備膨張要素p21の時間幅t21、第2膨張ホールド要素p22の時間幅t22、及び第2吐出要素p23の時間幅t23の全ての波形要素を、通常駆動パルスPにおける対応する波形要素の時間幅を基準として変更しても良いし、何れか1つの波形要素の時間幅を変更しても良い。また、例えば、各要素の時間幅を変更することなく基準電位VBを変えることで飛翔速度を調整することも可能である。具体的には、基準電位VBを補正前の基準電位よりも低く設定することで、インクの飛翔速度をより高めることができる。さらに、第2予備膨張要素p21の時間幅t21と第2膨張ホールド要素p22の発生時間t22との合計時間(t21+t22)を補正前後で変えずに、比率t21:t22を変えることで、インクの飛翔速度Vmtを調整することもできる。即ち、t21+t22を維持したまま、発生時間t21を長くし、発生時間t22を短くすることでインクの飛翔速度を高めることができる。
また、上記各実施形態では、本発明における駆動パルスの一例として、図3に示す駆動パルスP,Ptを挙げたが、パルスの形状は例示したものに限られない。少なくとも、圧力発生室16を予備的に膨張させる膨張要素と、圧力発生室16の膨張状態を所定時間維持する膨張ホールド要素と、圧力発生室16を収縮させてノズル開口13からインクを吐出させる吐出要素とを有する駆動パルスであれば、任意の波形のものを用いることができる。
次に、上記構成のプリンター1において、各ノズル開口13からインクが正常に吐出されるか否かの検査である吐出検査ルーチン(吐出検査処理)について説明する。
吐出検査ルーチンを行う吐出検査装置32は、CPU26と共に本発明における吐出検査部として機能するものであり、図7の模式図に示すように、ホームポジションに配置されたキャッピング機構8に設けられた液体受部としてのキャップ部材33と、このキャップ部材33の内部に設けられた検査領域34と、この検査領域34と記録ヘッド2のノズルプレート15(本発明における導電部の一種)との間に電圧を印加する電圧印加回路35と、検査領域34の電圧を検出する電圧検出回路36とから構成される。キャップ部材33は、上面が開放されたトレイ状の部材であり、エラストマー等の弾性部材により作製されている。このキャップ部材33の内部にはインク吸収体37が配設されている。このインク吸収体37は、上側吸収体37aと下側吸収体37bとによって構成され、これらの吸収体37a,37bの間には、メッシュ状の電極部材38が配設されている。上側吸収体37aは、電極部材38と同電位となるように導電性を有するスポンジによって作製されている。このスポンジは、着弾したインク滴が速やかに下方に移動可能な透過性の高いものであり、本実施形態ではエステル系ウレタンスポンジが用いられている。上側吸収体37aの表面が検査領域34に相当する。下側吸収体37bは、上側吸収体37aに比べてインクの保持力が高いものであり、フェルトなどの不織布によって作製されている。電極部材38は、ステンレス鋼等の金属からなる格子状のメッシュとして形成されている。このため、上側吸収体37aに一旦吸収されたインクは格子状の電極部材38の隙間を通って下側吸収体37bに吸収・保持される。
なお、上側吸収体37aと下側吸収体37bの一方あるいは両方は、無くてもよい。
電圧印加回路35は、電極部材38が正極、記録ヘッド2のノズルプレート15が負極となるようにプリンター本体の直流電源(例えば数百〔V〕)と抵抗素子(例えば数〔MΩ〕)とを介して両者を電気的に接続している。ここで、電極部材38は、導電性を有する上側吸収体37aと接触しているため、上側吸収体37aの表面すなわち検査領域34も電極部材38と同電位となる。電圧検出回路36は、電極部材38の電圧信号を積分して出力する積分回路40と、この積分回路40から出力された信号を反転増幅して出力する反転増幅回路41と、この反転増幅回路41から出力された信号をA/D変換してコントローラー9側へ出力するA/D変換回路42とを備えている。積分回路40は、複数のインク滴の飛翔・着弾による電圧変化(電気的変化の一種)を積分することにより、より大きな電圧変化として出力するものである。反転増幅回路41は、電圧変化の正負を反転させると共に所定の増幅率で積分回路から出力された信号を増幅して出力するものである。A/D変換回路42は、反転増幅回路41から出力されたアナログ信号をディジタル信号に変換して検出信号としてコントローラー9側に出力する。
上記構成の吐出検査装置32を利用した吐出検査ルーチンでは、まず、記録ヘッド2がキャップ部材33の上方に位置付けられると共に、キャップ部材33は、記録ヘッド2から吐出されるインクが検査領域34に着弾可能な位置までキャッピング機構8の昇降機構によって上昇して、検査領域34を記録ヘッド2のノズル形成面(ノズルプレート15)に非接触状態で対向させる。そして、電圧印加回路35によってノズルプレート15と電極部材38との間に電圧を印加した状態で、上述の検査用駆動パルスPtを用いて圧電素子19を駆動することによりノズル開口13からインクが吐出される。本実施形態の場合、ノズルプレート15が負極となっているため、図8(a)に示すように、ノズルプレート15の一部の負電荷がインクに移動し、吐出されたインクは負に帯電する。このインク滴がキャップ部材33の検査領域34に向けて近づくに連れ、静電誘導によって検査領域34(上側吸収体37aの表面)では正電荷が増加する。これにより、ノズルプレート15と電極部材38との間の電圧は、静電誘導によって誘導電流が流れることにより、インクを吐出しない状態における当初の電圧値よりも高くなる。その後、図8(b)に示すように、インク滴が上側吸収体37aに着弾すると、インクの負電荷により上側吸収体37aの正電荷が中和される。この結果、ノズルプレート15と電極部材38との間の電圧は当初の電圧値を下回る。その後、ノズルプレート15と電極部材38との間の電圧は当初の電圧値に戻る。
図9は、吐出検査装置32の電圧検出回路36から出力される検出信号の波形の一例を示す図である。1ショット分のインク滴による検出信号の振幅は極めて小さいことから、検査時における1つのノズル開口13についてインクを複数回吐出する。これにより、検出信号は、積分回路40によって複数ショット分のインクによる検出電圧の積分値となり、さらに反復増幅回路41によって反転増幅されるため、検査に十分大きな出力波形となる。なお、電圧検出回路36から出力される信号は、反転増幅回路41を経由することから振幅の向きが逆転する。
このようにして、ノズル列14毎に、当該ノズル列14を構成する各ノズル開口13についてそれぞれ吐出検査が順次行われ、吐出検査装置32からの検査結果としての検出信号は、コントローラー9のRAM28に蓄積されていく。このとき、各ノズル列の吐出検査に用いる検査用駆動パルスPtの波形を、ノズル列毎に異ならせて発生させ、該当するノズル列の圧電素子を駆動する。
コントローラー9のCPU26は、振幅取得部として機能し、受信した検出信号の振幅を取得する。具体的には、検出信号の極大値と極小値を検出し、これらの電位差を当該検出信号の振幅として取得する。そして、CPU26は、検出信号の振幅(検出電圧)に基づいて各ノズル開口13からインクが正常に吐出されているか否かの判定を行う。ここで、ノズル開口13からインクが全く吐出されなかったり、又は、吐出されたインクの量が規定量(設計上の目標とするインク量)よりも極めて少なかったりした場合には、検出信号の振幅が正常時、即ちノズル開口13から規定量のインクが吐出された場合と比べて小さくなるか又はゼロに限りなく近い値となるので、検出信号の振幅が予め定められた閾値を下回るか否かに基づいて、ノズル開口13からインクが正常に吐出されているか否かの判定することができる。
図10は、インクの飛翔速度(検査用駆動パルスPtを用いて吐出したときのインクの飛翔速度Vmt)と検出信号の振幅(検出電圧(V))との関係を示すグラフである。同図に示すように、検出電圧(V)は、インクの飛翔速度に依存しており、飛翔速度が高いほど検出電圧(V)も高くなる傾向にある。ここで、一定間隔xの電極間(つまり、本実施形態の場合、ノズルプレート15と検査領域34との間)の電界中を電荷を持ったインクが速度Vmtで移動して検査領域34に着弾した際において、時間dtで電荷がdQ変化したとすると、そのときに流れる電流Iは、以下の式(1)で表される。なお、ここでは電流の方向(正負)については考慮していない。
I=Vmt×dQ/dx …(1)
したがって、上記式(1)より、インクの飛翔速度Vmtが高い程、生じる電流Iが大きくなるため、これに伴って検出電圧(V)も高くなる。
本発明に係るプリンター1では、通常の印刷時よりもインクの飛翔速度Vmtを高めることができる検査用駆動パルスPtを用いて吐出検査ルーチンを行うので、通常駆動パルスPを用いて吐出検査を行う構成と比較して、検出信号の振幅(検出電圧(V))を大きくすることが可能となる。これにより、検出感度を向上させることができ、吐出の有無の判定精度を向上させることが可能となる。また、検出信号の振幅(検出電圧(V))を高めることができるので、検査時における1つのノズル開口13についてのインク吐出回数を低減することができる。その結果、吐出検査で消費するインクの量を削減することが可能となる。なお、検査の際は、各ノズル列毎に駆動パルスで駆動して検査すればよいため、複数のノズル列を同時に駆動する必要がない。
また、本発明に係るプリンター1では、吐出検査用駆動パルスPtの波形をノズル列14毎に異ならせてノズル列14の吐出特性を補完すべく検査用駆動パルスPtを補正するので、吐出特性の低いノズル列であっても前記補完によって判定精度の低下を抑制することが可能となる。即ち、吐出検査用駆動パルスPtを用いて吐出した際のインクの飛翔速度Vmtを高めてすべてのノズル列14の速度を一定範囲に揃えるので、ノズル列14間のインクの飛翔速度の差を小さくして、吐出判定精度の向上に寄与することが可能となる。
また、吐出特性に劣るノズル列について吐出検査用駆動パルスPtの駆動電圧Vdを補正するなどして吐出特性の底上げを行うので、飛翔が不安定になることもなく、記録ヘッド2全体、すなわち、すべてのノズル列14で吐出判定精度を向上させることが可能となる。
なお、実際には、インク吐出量の変化に伴う検出信号の振幅(検出電圧V)の変動は、飛翔速度Vmtの変化に伴う振幅の変動に比べて小さい。そこで、検査用駆動パルスPtを通常駆動パルスPとは別々に具備する場合は、検査用駆動パルスPtは、温度に応じてインク吐出量を揃える調整はせずに、飛翔速度のみを揃えるよう調整したものであっても良い。また、印刷処理に使用する通常駆動パルスPは、少なくとも、温度に応じてインク吐出量を揃えるよう調整するのがよい。
一方、検査用駆動パルスPtを通常駆動パルスPと共通に使用する構成としても良い。この場合は、インク吐出量が変動すると印刷品質低下を招く為、インク吐出量の調整及び飛翔速度の調整を行ない、検出信号の振幅の変動を調整することが望ましい。この場合において、飛翔速度Vmtは、所望の印刷品質が得られるように、飛翔方向の曲がりや、サテライトのミスト化が発生しないような飛翔速度において、可能な範囲で速い飛翔速度に揃えることが望ましい。
また、吐出検査用駆動パルスPtは、ノズル列14のノズル開口13から吐出される液体の種類に応じてノズル列毎に異ならせてもよい。例えば、比較的粘性の低い種類のインクについては標準的な吐出検査用駆動パルスPtを供給することとし、このインクよりも粘性の高いインクについては標準的な吐出検査用駆動パルスPtとは異なる補正した吐出検査用駆動パルスPtを供給して飛翔速度Vmtが揃うようにしてもよい。この様に構成すると、液体の種類に起因する吐出特性を補完することができ、すべての色彩のインクで同じように効率良く検査することができる。そして、インクの種類に応じた吐出検査用駆動パルスPtで各インクを吐出できるので、インクの種類毎の検出精度を高めることができる。
さらに、カラーIDに基づいて、ノズル列14毎に、記録紙4にインクを吐出する際のインクの吐出の補正を行うので、記録紙4上に吐出する際の吐出補正に用いるために用意されているカラーIDを利用して検査用駆動波形(パルス)の補正ができ、検査用駆動波形の補正用の情報として別途記憶している必要がない。
粘性の異なる複数種類のインクとしては、同じタイプのインクであってインクの色の異なるインク(例えば、ブラックインクとカラーインク)であってもよいし、異なるタイプのインク(例えば、染料インクや顔料インク)であってもよいし、その他のタイプのインクであって粘性の異なるインクであってもよい。
また、インクの種類によって前記検査電圧が異なる原因は、上述のインクの粘性には限らない。図8に示すように、電荷をもったインク滴が電界中を移動することによって検出電圧が発生するため、インクの飛翔速度Vmtが変わらない場合であっても、インクの導電性によっても、得られる検出電圧の大きさが異なってくる。このため、インクの種類は、導電性の異なるインク(例えば、水系インクや油系インク)であってもよい。
さらに、各ノズル列14毎に吐出される液体の種類が異なる場合に限らず、同じ液体を吐出する場合であっても、ノズル列14毎に製造工程において工程や部品についてまとめて製造している場合、ノズル列14毎に吐出特性が異なる場合があり、特にノズル列14毎にTcが異なる場合、液体飛翔速度Vmtが異なり、検出電圧の大きさが異なってくる。そこで、ノズル列14毎の吐出特性の固体差に応じて、ノズル列14毎に検査用駆動パルスPtを変えても良い。つまり、ノズル列14によって、固体差あるいは吐出する液体種類のために、検出電圧の大きさが異なるのに対して、検査用駆動パルスPtを変えることで、検出電圧の大きさを合わせようとするものである。
なお、少なくとも2つの列14について、ノズル列14毎に検査用駆動パルスPtを変えればよい。
また、実施例に記載するノズル列には限らずに、列でなくても複数のノズル群であればよい。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、本発明における液体受部として、キャッピング機構8のキャップ部材33を用いる構成を例示したが、これには限らず、吐出検査専用に独立した液体受部を設けるようにしても良い。
さらに、上記実施形態では、電極部材38が正極、記録ヘッド2のノズルプレート15が負極となるように両者を電気的に接続した例を示したが、この例には限られない。両者の正負を逆転させる構成とすることも可能である。また、正極と負極の一方が、電位が略ゼロであるGND電位(接地電位)となっていてもよい。また、記録ヘッド2における導電部としてはノズルプレート15に限らず、導電性を有し、且つ、記録ヘッド2内のインクに接触する部分を有するものであれば他の部材でもよい。また、キャップ部材33における電極部材38に、電気的変化を検出する電圧検出回路36を接続する構成を例示したが、記録ヘッド2における導電部に、電圧検出回路を接続してもよい。
また、上記実施形態では、本発明における吐出駆動部として所謂縦振動モードの圧電素子38を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、所謂撓み振動モードの圧電素子のように、圧力発生室16毎に設けられるものであってもよい。さらに、圧電素子に限らず、発熱素子等の他の吐出駆動部を用いることもできる。
また、本発明は、上記プリンター以外の液体吐出装置にも適用できる。例えば、ディスプレー製造装置、電極製造装置、チップ製造装置等にも本発明を適用することができる。
1…プリンター,2…記録ヘッド,13…ノズル開口,14…ノズル列,15…ノズルプレート,19…圧電素子,25…駆動信号発生回路,26…CPU,32…吐出検査装置,33…キャップ部材

Claims (6)

  1. 複数のノズル開口からなるノズル群を複数列設し、吐出駆動部の駆動によりノズル開口から液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記吐出駆動部を駆動する駆動パルスを発生する駆動信号発生部と、
    前記液体吐出ヘッドのノズル形成面に対して対向配置され、前記ノズル開口から吐出された液体を受ける液体受部と、
    前記液体吐出ヘッドの導電部と液体受部との間に電圧を印加した状態で、ノズル開口から液体受部に向けて液体を吐出したときの前記導電部と液体受部との間における電気的変化を検出することで、ノズル開口からの液体の吐出の有無を検査する吐出検査部と、
    液体の吐出量に関するノズル群毎のノズル群吐出量情報を記憶するノズル群吐出情報記憶部と、を備え、
    前記駆動信号発生部は、前記ノズル群吐出情報補正部に記憶されたノズル群吐出量情報に基づいて、前記吐出検査部による吐出検査処理で用いられる吐出検査用駆動パルスを前記ノズル群毎に異ならせて発生させることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記吐出検査用駆動パルスは、各ノズル群から吐出される液体の飛翔速度が揃うように設定されたことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記ノズル群吐出情報に基づいて、前記ノズル群毎に、記録媒体に液体を吐出する際の液体の吐出の補正を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記駆動信号発生部は、前記吐出検査用駆動パルスの駆動電圧をノズル群毎に変更することで、当該吐出検査用駆動パルスを用いて各ノズル群から吐出した際の前記電気的変化を揃えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記吐出検査用駆動パルスは、前記ノズル開口に連通する圧力発生室の膨張状態を一定時間保持する膨張ホールド要素と、膨張した圧力発生室を収縮させることによりノズル開口から液体を吐出させる吐出要素と、を含み、
    前記駆動信号発生部は、前記膨張ホールド要素及び前記吐出要素の少なくとも何れか1つの時間幅をノズル群毎に変更することで、当該吐出検査用駆動パルスを用いて各ノズル群から吐出した際の前記電気的変化を揃えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  6. 吐出駆動部の駆動によりノズル群を構成している複数のノズル開口の各々から液体を吐出する液体吐出ヘッドのノズル形成面に対し、前記ノズル開口から吐出された液体を受ける液体受部を対向配置し、前記液体吐出ヘッドの導電部と液体受部との間に電圧を印加した状態で、ノズル開口から液体受部に向けて液体を吐出したときの前記導電部と液体受部との間における電気的変化を検出することで、ノズル開口からの液体の吐出の有無をノズル群毎に検査する吐出検査方法であって、
    液体の吐出量に関するノズル群毎のノズル群吐出量情報に基づいて、吐出検査処理で用いられる吐出検査用駆動パルスを前記ノズル群毎に異ならせて発生させることを特徴とする吐出検査方法。
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