JP2010166938A - 骨締結ケーブル用締結補助具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】貫通穴を有するプレート状部を含む骨締結ケーブル用締結補助具であって,該貫通穴が,該補助具と共に用いられる骨締結ケーブルの2本の腕の通過を許容するが骨締結ケーブルの2本の腕を1回以上結び合わせることにより形成される結び目の通過は許容しない大きさのものであり,該骨締結ケーブルを該結び目において及び/又は該結び目から延びる2本の腕の部分において保持するための骨締結ケーブル保持手段を更に含むものである,骨締結ケーブル用締結補助具。
【選択図】図3
Description
本発明の追加の一目的は,骨手術後にX線撮影において骨締結ケーブルによる締結部位の確認ができる締結方法を可能にするための手段を提供することである。
1.貫通穴を有するプレート状部を含む骨締結ケーブル用締結補助具であって,該貫通穴が,該補助具と共に用いられる骨締結ケーブルの2本の腕の通過を許容するが骨締結ケーブルの2本の腕を1回以上結び合わせることにより形成される結び目の通過は許容しない大きさのものであり,該骨締結ケーブルを該結び目において及び/又は該結び目から延びる2本の腕において保持するための骨締結ケーブル保持手段を更に含むものである,骨締結ケーブル用締結補助具。
2.該貫通孔が丸穴である,上記1の骨締結ケーブル用締結補助具。
3.一部又は全部がX線不透過性材料よりなるものである,上記1又は2の骨締結ケーブル用締結補助具。
4.該X線不透過性材料が,金属若しくはセラミックであるか,又はX線不透過性物質を含有する合成樹脂である,上記3の骨締結ケーブル用締結補助具。
5.合成樹脂が含有する該X線不透過性物質が,金属,セラミック,X線不透過性の金属塩である,上記4の骨締結ケーブル用締結補助具。
また,本発明の骨締結ケーブル用締結補助具を金属,X線不透過性材料を用いて作製すれば,骨手術後,X線撮影で骨締結部位を確認することができるという追加の利点を有する。
図3は,本発明の骨締結ケーブル用締結補助具の一実施例を,これを用いて骨を骨締結ケーブルの一重のループで締結し,且つ骨締結ケーブルの2本の腕1aを保持した状態として模式的に示す斜視図である。本実施例は,全体が金属製であり,図において,7はプレート状部であって,中央に貫通穴10を有する(内径2mm)。貫通穴10の上に載っている結び目12は,骨締結ケーブルを前述のように1本のループとして骨に巻き掛け,骨締結ケーブルの2本の腕を貫通穴10に通した後,1回だけ結び,これを左右に引くことにより骨を束ね,器具を用いて2本の腕を更に強く左右に引き絞ることにより増し締めし,骨締結ケーブルの2本の腕を器具から外し,1回結びを追加した形成したものであり,そこから骨締結ケーブルの2本の腕1aが延びている。プレート状部の下側には,貫通穴10を起点とする一重のループ3及び当該ループによって締結された骨があるが,図では省略されている。プレート状部の両側に位置する扁平な筒状部15は,元々概略円筒状であった筒状部を,内側に骨締結ケーブルの腕1aを通した後に上下をペンチ等で平らに押し潰したものであり,骨締結ケーブルの2本の腕1aを強く挟んで固定している。骨締結ケーブル用締結補助具からはみ出ている骨締結ケーブルの2本の腕1aの部分は,切断して除去される。
図4は,本発明の別の一実施例を,これを用いて骨締結ケーブルの一重のループで骨を締結した直後の状態として模式的に示す斜視図である。本実施例の骨締結ケーブル用締結補助具は金属製であり,図において,中央の貫通穴10から両側に延びるプレート状部18には,その上に塑性的に折りたたみ可能なフラップ20及び21がそれぞれ長手方向の縁部の一方に設けられており,更に,それらの各々と向かい合っている更なるフラップ22及び23が長手方向の縁部の他方に設けられており,それらも塑性的に折りたたみ可能である。向かい合う一対のフラップ同士のうち,一方の側のフラップ20及び21は,結び目12から延びる骨締結ケーブルの腕1aをプレート状部18との間に挟みつけるようにペンチ等を用いて折りたたまれる。その後,向かい合う側のフラップ22及び23が,フラップ20及び21の上にそれぞれ折りたたまれてそれらを強く押し付けるため,フラップ20及び21はケーブルの腕1aを挟みつけた状態で強く固定される。必須ではないが,フラップ20及び21には,摩擦を高めるため凹凸25が形成されている。骨締結ケーブル用締結補助具からはみ出ている骨締結ケーブルの2本の腕1aの部分は,切断して除去される。
図5は,本発明の更なる別の一実施例を,これを用いて骨締結ケーブルの一重のループで骨を締結し,且つ骨締結ケーブルの2本の腕1aを保持して余分な部分を切断し除去した状態を示す斜視図である。本実施例の骨締結ケーブル用締結補助具は金属製である。図において,中央の貫通穴10から延びるプレート状部30の両側には,その上に塑性的に折りたたみ可能なフラップ32,33が長手方向の縁部の一方に設けられており,図では折りたたまれて,プレート状部30との間に骨締結ケーブルの2本の腕1aを挟みつけている。プレート状部30にはフラップ32及び33が設けられた縁部とは反対側の縁部にピン34及び35がそれぞれ備えられており,フラップにはこれらのピン34及び35が貫通する穴36及び37が形成されている。それらのピンをフラップの穴に通した後,頭をかしめることにより,フラップ32及び33は,骨締結ケーブルの2本の腕を挟みこんだ状態で開放不能に固定される。
図6は,本発明の更なる別の一実施例を,これを用いて骨を骨締結ケーブルの一重のループで締結した直後の状態として模式的に示す斜視図である。図において,プレート状部40には,貫通穴10の両側に一対の開口41,42が形成されており,本実施例ではその形態はスリット状である。参照番号45で示されているのは,骨締結ケーブルの2本の腕1aを保持するためのブリッジ状部材である。ブリッジ状部材45は開口41及び42内に嵌め込むことのできる脚部46及び47をそれぞれ含み,結び目12を効果的に被い易いように中央の高いドーム状の弯曲を有している。脚部の先には,逆止爪(図では誇張して描かれている)が設けられている。使用に際し,ブリッジ状部材45の脚部46及び47がそれぞれの開口41,42に嵌め込まれ,逆止爪によって脱落不能に係止される。その状態で結び目12は,貫通穴の周囲のプレート状部40の表面とブリッジ状部材45の下面との間に挟まれて保持される。また,必須ではないが,図に示すようにブリッジ状部材45の下側の面には,摩擦を高めるための凹凸が形成されている。
図7は,本発明の更なる別の一実施例を,これを用いて骨を骨締結ケーブルの一重のループで締結した直後の状態として模式的に示す斜視図である。図において,プレート状部40’には,貫通穴10の両側に一対の開口が形成されており,それらの開口は,実施例4におけると同じブリッジ状部45の脚部46及び47を嵌め込むことのできるスリット状部41’,42’と幅広部48,49とからなる。幅広部41’,42’は,骨締結ケーブルの2本の腕1aを挟む隙間をそれぞれ脚部46,47の内側面及び外側面と共に形成するための部分である。図において,手前側の腕1aは,開口の形状がよく見えるよう開口付近において切除してあるが,実際は,開口上を横断して延びている。使用に際し,ブリッジ状部45の脚部46及び47は,両開口を横断して延びる骨締結ケーブルの2本の腕の上から,両開口に挿入され,逆止爪により脱落不能に係止される。このとき,骨締結ケーブルの2本の腕1aの一部は幅広部48,49の位置で開口内にU字状に押し込まれ,脚部46,47の各々の内側面及び外側面において幅広部48,49の縁との間に挟まれて保持される。また,この実施例では,同時に結び目12も,貫通穴10の周囲のプレート状部40’の表面とブリッジ状部材45の下面との間に挟まれて保持される。
図8は,本発明の更なる別の一実施例を,これを用いて骨を骨締結ケーブルの一重のループで締結した直後の状態として模式的に示す斜視図である。図において,プレート状部40”には,貫通穴10の両側に,一対のスリット状の開口41”,42”が形成されている。ブリッジ状部材45”は,それらの開口41”,42”の各々に脱落不能に嵌め込むことのできる逆止爪付きの脚部46”,47”をそれぞれ有しており,各脚部は,2つの部分に分割され,それらの部分同士は骨締結ケーブルの腕1aを通すことのできる間隔を挟んで位置している。使用に際し,各脚部46”,47”は,図に示した状態から,骨締結ケーブルの2本の腕1aの各々を跨ぐ形で開口41”,42”にそれぞれ嵌め込まれて脱落不能に係止される。このとき,骨締結ケーブルの各腕1aは,各脚部の2つの部分の間でブリッジ状部材45”の縁部付近の下面と開口41”,42”の付近のプレート状部40”の表面との間に挟まれて保持される。また,この実施例では,同時に結び目12も,ブリッジ上部の下側表面と貫通穴の周囲におけるプレート状部40”との間に挟まれて保持される。
図9は,本発明の更なる別の一実施例を示す。本実施例の骨締結ケーブル用締結補助具は,中央の貫通穴10から両側へ延びたプレート状部50よりなり,金属,セラミック又は合成樹脂で形成されている。プレート状部50には,貫通穴10を挟んで両側に別の穴52が2個ずつ形成されている。これらの穴52は,骨締結ケーブルの2本の腕を保持するための手段として,それらを貫いたステープルの先端を通過させることを目的としたものであり,それらの間隔は,用いられるステープルの2つの先端の間隔に合致するように設定されている。本実施例の骨締結ケーブル用締結補助具の場合,これを用いて骨締結ケーブルの一重のループで骨を締結した後,結び目12から延びる骨締結ケーブルの2本の腕を,穴52上にステープルで保持することができる。
図10は,本発明の更なる別の一実施例を,これを用いて骨を骨締結ケーブルの一重のループで締結し,且つ骨締結ケーブルの2本の腕1aをステープル55で保持した状態として模式的に示す斜視図である。本実施例の骨締結ケーブル用締結補助具は,中央の貫通穴10から両側へ延びた合成樹脂製のプレート状部60よりなる。プレート状部60にはステープル55の先端を通すための穴は予め形成されておらず,代わりに,少なくともステープル55を適用する領域において,プレート状部60にステープル先端の貫通を許容する厚みが与えられている。従って,骨を締結した後,結び目12から延びる骨締結ケーブルの腕1aを,図に示すようにステープル55を用いてプレート状部60上に保持することができる。
図11は,本発明の更なる別の一実施例を,これを用いて骨を骨締結ケーブルの一重のループで締結した後,骨締結ケーブルの2本の腕1aを保持する直前の状態で示す。本実施例の骨締結ケーブル用締結補助具は,中央の貫通穴10から両側へ延びた形のプレート状部70と,プレート状部70の両側に設けられた雄ねじ付きボルト72及びこれに螺着されたナット74よりなる。本実施例においては,骨締結後に結び目12から延びる骨締結ケーブルの2本の腕1aは,ボルト72に巻きつけられ,次いでナット74の回転によりプレート状部70の表面に押し付けられることによって,保持される。
図12は,本発明の更なる別の一実施例を,これを用いて骨を骨締結ケーブルの一重のループで締結した後,骨締結ケーブルの2本の腕1aを保持した状態で示す。本実施例の骨締結ケーブル用締結補助具は,中央の貫通穴10から両側へ延びた形のプレート状部80と,プレート状部80の各側において長手方向の縁部に形成されたそれぞれ2個のスリット82及び84,並びに86及び88よりなる。これらのスリットは,用いられる骨締結ケーブルがきつく挟まって固定されるだけの幅と深さを有する。従って,骨締結ケーブルの2本の腕1aをこれらのスリットに挟み込んで保持することができる。
1a=腕
2=小さいループ
3=大きいループ
4=結び目
7=プレート状部
10=貫通穴
12=結び目
15=筒状部
18=プレート状部
20,21,22,23=フラップ
25=凹凸
30=プレート状部
32,33=フラップ
34,35=ピン
36,37=穴
40,40’,40”=プレート状部
41,42=開口
41’,42’=スリット状部
45,45”=ブリッジ状部材
46,46”,47,47”=脚部
48,49=幅広部
50=プレート状部
52=穴
55=ステープル
60=プレート状部
70=プレート状部
72=ボルト
74=ナット
80=プレート状部
82,84,86,88=スリット
B1,B2=骨
Claims (5)
- 貫通穴を有するプレート状部を含む骨締結ケーブル用締結補助具であって,該貫通穴が,該補助具と共に用いられる骨締結ケーブルの2本の腕の通過を許容するが骨締結ケーブルの2本の腕を1回以上結び合わせることにより形成される結び目の通過は許容しない大きさのものであり,該骨締結ケーブルを該結び目において及び/又は該結び目から延びる2本の腕において保持するための骨締結ケーブル保持手段を更に含むものである,骨締結ケーブル用締結補助具。
- 該貫通孔が丸穴である,請求項1の骨締結ケーブル用締結補助具。
- 一部又は全部がX線不透過性材料よりなるものである,請求項1又は2の骨締結ケーブル用締結補助具。
- 該X線不透過性材料が,金属若しくはセラミックであるか,又はX線不透過性物質を含有する合成樹脂である,請求項3の骨締結ケーブル用締結補助具。
- 合成樹脂が含有する該X線不透過性物質が,金属,セラミック,X線不透過性の金属塩である,請求項4の骨締結ケーブル用締結補助具。
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