JP2010166846A - スピニングリール - Google Patents

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Abstract

【課題】スピニングリールにおいて、スプール軸やピニオンギアの構成を変更することなく、小型の軸受を介してピニオンギアを支持できるようにする。
【解決手段】ピニオンギア12は、第2筒状部12iの後部に装着固定されたステンレス合金薄板製のピニオン支持部材80の支持部82を介して第4軸受14dの内輪14eに回転自在に支持され、かつスプール軸15の外周を支持している。ピニオン支持部材80は、ステンレス合金薄板製の筒状部材であって、前端側に設けられ第2筒状部12iの後部に装着固定される固定部81と、固定部81と一体成形され後端部側に設けられ第4軸受14dの内輪14eに支持されスプール軸15の外周を回転自在に支持する支持部82とを有している。
【選択図】図4

Description

本発明は、スピニングリール、特に、釣竿に装着され、釣り糸を前方に繰り出し可能なスピニングリールに関する。
スピニングリールは、一般に、釣竿の軸方向に沿う軸回りに釣り糸を巻き取るリールである。スピニングリールは、ハンドルを有し釣竿に装着されるリール本体と、リール本体に前後移動自在に装着されたスプールと、スプールに釣り糸を案内するロータと、ハンドルの回転に連動してロータを回転させるロータ駆動機構とを備えている。
このロータ駆動機構は、ハンドルに回転不能に装着されたフェースギアと、フェースギアに噛み合うピニオンギアとを有している。ピニオンギアは、リール本体の前後に沿って配置された真鍮製の筒状体であり、リール本体に回転自在に支持されている。
ピニオンギアの外周後部には、フェースギアに噛み合う歯部が形成されている。また前部外周には、ロータを回転不能に装着するための装着部が形成されている。この装着部には、雄ねじ部が形成されており、この雄ねじ部にロータを固定するためのナット部材が装着されている。ピニオンギアの内周部には、スプールを先端に装着したスプール軸が貫通しており、スプール軸は、ピニオンギアの内周部に前後移動自在に支持されている。これにより、スプール軸は、ピニオンギアを介してリール本体に前後移動自在に装着される。
このような構成のスピニングリールでは、ピニオンギアは、装着部と歯部との間の2箇所に間隔をあけて配置された転がり軸受等の軸受を介して、リール本体に回転自在に支持されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許第3315855号公報
前記従来のピニオンギアは、装着部と歯部との間の2箇所に間隔をあけて配置された軸受を介して、リール本体に回転自在に支持されている。さらに、ピニオンギアを安定した状態で支持するために、装着部と歯部との間の1箇所と、歯部の後方のピニオンギアの後端部の1箇所とに、それぞれ軸受を配置することが考えられる。ここでは、ピニオンギアの前後に間隔をあけて2つの軸受が配置されるので、ピニオンギアをバランスよく安定した状態で支持することができる。
このようにピニオンギアの後端部に軸受を配置する場合において、リール全体を小型化しようとすると、内輪が小径となる小型の軸受を使用することが要請される。このように軸受の内輪を小径にすると、軸受の内周側のスプール軸やピニオンギアの外径を小径にする必要が生じる。スプール軸の外径を小径にすると、スプールを支持する強度が不足してしまうおそれが生じる。また、ピニオンギアの外径を小径にすると、筒状のピニオンギアの厚みが非常に薄くなるので、ピニオンギアの強度を高く維持するために、ステンレス合金等の高強度材料でピニオンギアを製作する必要が生じる。このように高強度材料でピニオンギアを製作すると、特に、歯部を高精度に加工することが困難になり、フェースギアの回転性能を損なうおそれが生じる。
本発明の課題は、スピニングリールにおいて、スプール軸やピニオンギアの構成を変更することなく、小型の軸受を介してピニオンギアを支持できるようにすることにある。
発明1に係るスピニングリールは、釣竿に装着され、釣り糸を前方に繰り出し可能なスピニングリールであって、リール本体と、スプール軸と、スプールと、ロータと、フェースギアと、ピニオンギアと、ナット部材と、ピニオン支持部材とを備えている。リール本体は、釣竿に装着され、ハンドルを有する。スプール軸は、リール本体に前後方向に沿って移動可能に装着される。スプールは、スプール軸の前端に装着され、外周に釣り糸が巻き付けられる。ロータは、スプールの外周側に回転自在に設けられ、釣り糸をスプールに巻き付ける。フェースギアは、リール本体に回転自在に支持され、ハンドルが回転不能に装着される。ピニオンギアは、第1筒状部と、歯部と、装着部と、第2筒状部とを有する。第1筒状部は、内周部にスプール軸が貫通する。歯部は、第1筒状部の後部外周に設けられフェースギアに噛み合う。装着部は、第1筒状部の前部外周に設けられロータが回転不能に装着される。第2筒状部は、歯部の後部に設けられる。ナット部材は、ロータを装着部に固定するために筒状部の前端から装着される。ピニオン支持部材は、第2筒状部の後部に装着固定され、リール本体の内周に回転自在に支持され、かつスプール軸の外周を支持する筒状の高強度薄板製の部材である。
このスピニングリールでは、ピニオンギアは、第2筒状部の後部に装着固定された高強度薄板製のピニオン支持部材を介してリール本体に回転自在に支持され、かつスプール軸の外周を支持している。ここでは、たとえばリール本体の内周にピニオン支持部材を支持する軸受を設ける場合において、内輪が小径となる小型の軸受を用いたとしても、ピニオン支持部材は高強度薄板製の部材であるので、スプール軸の外径を小径にすることなく小型の軸受の内周にピニオン支持部材及びスプール軸を配置することができる。さらに、ここでは、ピニオン支持部材はピニオンギアの第2筒状部の後部に装着されているので、ピニオンギアの外径を小径にしたり、ピニオンギアの材質を高強度な金属に変更することで生じる問題を回避することができる。したがって、スプール軸やピニオンギアの構成を変更することなく、小型の軸受を介してピニオンギアを支持することができる。
発明2に係るスピニングリールは、発明1のスピニングリールにおいて、ピニオン支持部材は、前端側に設けられ第2筒状部の後部に装着固定される固定部と、後端部側に設けられリール本体の内周に回転自在に支持されかつスプール軸の外周を支持する支持部とを有している。支持部の外径は、固定部の外径より小径になるように形成されている。この場合、ピニオン支持部材の前端側の固定部がピニオンギアに装着固定され、ピニオン支持部材の後端側の支持部がリール本体の内周に支持されるので、従来のようにピニオンギアを支持するためにピニオンギアを後方に長く形成する必要がなくなる。
発明3に係るスピニングリールは、発明2のスピニングリールにおいて、リール本体の内周とピニオン支持部材の固定部との間には、スプール軸の外周を回転自在に支持するための軸受が配置されている。この場合、たとえば、リール本体の内周に支持される外輪と、スプール軸の外周を支持する内輪と、外輪と内輪との間に配置された転動体とを有する玉軸受等の軸受を配置することによって、ピニオン支持部材が装着固定されるピニオンギアの回転性能を向上できる。
発明4に係るスピニングリールは、発明2又は3のスピニングリールにおいて、固定部は、第2筒状部の外周部に装着固定される。この場合、たとえば第2筒状部を薄く加工する必要がないのでピニオンギアの歯元肉厚を薄くしなくて済むとともに、ピニオンギア全体の基本的な形状が従来と変わらないのでピニオンギアの加工冶具を従来から大きく変更することなくピニオン支持部材の固定部を装着固定できる。
発明5に係るスピニングリールは、発明1のスピニングリールにおいて、ピニオン支持部材は、前端側に設けられ第2筒状部の後部に装着固定される固定部と、後端部側に設けられリール本体の内周に回転自在に支持されかつスプール軸の外周を支持する支持部とを有している。固定部は、第2筒状部の内周部に装着固定される。この場合、たとえばピニオン支持部材は固定部と支持部とが同径となる筒状の部材となるように形成することができるので、ピニオン支持部材の構成が簡素になる。
発明6に係るスピニングリールは、発明4又は5のスピニングリールにおいて、固定部は、第2筒状部に圧入固定される。この場合、ピニオン支持部材をピニオンギアに装着固定する工程が容易になる。
発明7に係るスピニングリールは、発明4又は5のスピニングリールにおいて、固定部は、第2筒状部に接着固定される。この場合、ピニオン支持部材のピニオンギアに対する装着固定が強固になる。
発明8に係るスピニングリールは、発明1から7のいずれかのスピニングリールにおいて、ピニオン支持部材は、ステンレス合金製である。この場合、高強度なステンレス合金によってピニオン支持部材を形成することによって、内周部のスプール軸が前後方向に摺接を繰り返しても、ピニオン支持部材が破損しにくくなる。
発明9に係るスピニングリールは、発明1から8のいずれかのスピニングリールにおいて、ピニオン支持部材の外径と内径の差からなる厚みは、第2筒状部の外径と内径の差からなる厚みの5%以上50%以下である。この場合、筒状のピニオン支持部材の厚みは、筒状の第2筒状部の厚みに比して、非常に薄くなるように形成されているので、内輪の内径がさらに小径となる小型の軸受を配置でき、このため、リール全体を小型化できる。
本発明によれば、スピニングリールにおいて、ピニオンギアは、第2筒状部の後部に装着固定された高強度薄板製のピニオン支持部材を介してリール本体に回転自在に支持され、かつスプール軸の外周を支持しているので、スプール軸やピニオンギアの構成を変更することなく、小型の軸受を介してピニオンギアを支持することができる。
本発明の一実施形態を採用したスピニングリールの左側面図。 前記スピニングリールの左側面断面図。 ピニオンギア周辺の側面断面拡大図。 ピニオン支持部材周辺の側面断面拡大図。 他の実施形態の図4に相当する図。 他の実施形態の図3に相当する図。 他の実施形態の図4に相当する図。
本発明の一実施形態を採用したスピニングリールは、図1及び図2に示すように、ハンドル1と、ハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4は、釣り糸を外周面に巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されている。なお、図1ではハンドル1がリール本体2の左側に、図2では右側に装着している。このように、ハンドル1はリール本体2の左右いずれにも装着可能である。
ハンドル1は、T字状のハンドル把手1aと、先端にハンドル把手1aが回転自在に装着されたハンドルアーム1bとを有している。ハンドルアーム1bの基端部には、ハンドルアーム1bと交差する方向に延びて形成され、後述するハンドル軸10に回転不能に装着されるハンドル軸部1cをさらに有している。
リール本体2は、内部に空間を有するリールボディ2aと、リールボディ2aの空間を塞ぐためにリールボディ2aに着脱自在に装着される蓋部材2bとを有している。
リールボディ2aは、たとえばアルミニウム合金製であり、上部に前後に延びるT字形の竿取付脚2cが一体形成されている。図2に示すように、リールボディ2aの空間内には、ロータ3をハンドル1の回転に連動して回転させるロータ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。リールボディ2a及び蓋部材2bの前端には、円形のフランジ部2dと、フランジ部2dより小径で先端が開口する円筒部2eとが形成されている。円筒部2eには、断面が円形状に切り欠かれた装着溝2fが形成されている。
リールボディ2aの側部には、図2及び図3に示すように、後述するスプール軸15が貫通し、かつ後述する第4軸受14dを前方から収納可能な有底筒状の取付凹部2gが形成されている。取付凹部2gは、前部が開口し、後部中央にスプール軸15が貫通する貫通孔が形成された底部を有するボス部であって、リールボディ2aの側方に突出した部分をTスロットによる切削加工によって形成されている。また、リールボディ2a及び蓋部材2bの側部には、ハンドル軸10が挿通可能な図示しない円形の貫通孔がそれぞれ形成されている。リールボディ2a及び蓋部材2bの内側面の貫通孔の周囲には、ハンドル軸10を回転自在に支持する図示しない転がり軸受が収納可能な装着凹部2hがそれぞれ凹んで形成されている。ここでは、取付凹部2gは、Tスロットによる切削加工によって形成されているので、装着凹部2hは、側面から見て取付凹部2gの後端部の一部がオーバーラップする位置に配置することができる。このため、従来のように取付凹部2gの後端部の一部を切り欠く加工を施す必要がなくなるとともに、装着凹部2hを大径化できるのでハンドル軸10を支持する転がり軸受を大きくできるので、転がり軸受にかかる耐荷重を増加できる。
蓋部材2bは、たとえばアルミニウム合金製の部材であり、たとえば3箇所でリールボディ2aにビス止めされている。
ロータ3は、図2に示すように、ロータ本体16と、ロータ本体16の先端に糸開放姿勢と糸巻き取り姿勢とに揺動自在に装着されたベールアーム17と、ベールアーム17を糸開放姿勢から糸巻き取り姿勢に戻すためにロータ本体16に装着されたベール反転機構18とを有している。
ロータ本体16は、リールボディ2aにスプール軸15回りに回転自在に装着された円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第1ロータアーム31及び第2ロータアーム32とを有している。円筒部30と第1ロータアーム31及び第2ロータアーム32とは、たとえばアルミニウム合金製であり、一体成形されている。
円筒部30の前部には、前壁33が形成されており、前壁33の中央部には、ボス部33aが形成されている。ボス部33aの中心部には、貫通孔が形成されており、この貫通孔をピニオンギア12の前部12a及びスプール軸15が貫通している。前壁33の前部にロータ3の固定用のナット部材13が配置されている。
第1ロータアーム31の先端の外周側には、第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。第2ロータアーム32の先端内周側には、第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端には、釣り糸をスプール4に案内するためのラインローラ41と、ラインローラ41を挟んで第1ベール支持部材40に固定された固定軸カバー47とが装着されている。ラインローラ41は、第1ベール支持部材40の先端に回転自在に装着されている。固定軸カバー47は、先端が尖った変形円錐形状である。固定軸カバー47の先端部と第2ベール支持部材42との間には線材を略U字状に湾曲させた形状のベール43が固定されている。これらの第1ベール支持部材40及び第2ベール支持部材42、ラインローラ41、ベール43及び固定軸カバー47により、釣り糸をスプール4に案内するベールアーム17が構成される。
ベール反転機構18は、第1ロータアーム31の収納空間48内に配置されている。ベール反転機構18は、ベールアーム17を糸開放姿勢から糸巻き取り姿勢にロータ3の回転に連動して復帰させるとともに、両姿勢でその状態を保持するために設けられている。
ロータ3の円筒部30の内部には、図2に示すように、ロータ3の逆転を禁止、解除するための逆転防止機構70が配置されている。逆転防止機構70は、ローラ型のワンウェイクラッチ72と、リールボディ2aの下部に配置されワンウェイクラッチ72を作用状態と非作用状態とに切り換えるストッパつまみ73とを有している。ワンウェイクラッチ72は、外輪が円筒部2eの内周側に装着され、内輪が後述するピニオンギア12の外周部に装着されている。ここでは、ストッパつまみ73を左右に揺動操作することにより、ワンウェイクラッチ72の作動状態と非作動状態とを切り換える。
スプール4は、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されており、スプール軸15の先端にドラグ機構60を介して装着されている。スプール4は、外周に釣り糸が巻かれる糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの後部に一体で形成されたスカート部4bと、糸巻胴部4aの前端に一体で形成されたフランジ部4cとを有している。
ロータ駆動機構5は、図2に示すように、ハンドル1が回転不能に装着されたハンドル軸10と、ハンドル軸10とともに回転するフェースギア11と、このフェースギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。
ピニオンギア12は、図3に示すように、高力真鍮製の筒状部材であって、釣竿の軸方向に沿う軸回りに回転自在にリール本体2に装着されており、ピニオンギア12の前部12aはロータ3の中心部を貫通し、ナット部材13によりロータ3に固定されている。ピニオンギア12の後部12fには、図3及び図4に示すように、第4軸受14dの内周に回転自在に支持され、かつスプール軸15の外周を支持するピニオン支持部材80が装着固定されている。
ピニオンギア12は、図3に示すように、内周部にスプール軸15が隙間12eをあけて貫通する筒状の第1筒状部12bと、第1筒状部12bの後部外周に設けられフェースギア11に噛み合う歯部12cと、第1筒状部12bの前部外周に設けられロータ3に回転不能に装着される装着部12dと、歯部12cの後部に突出して設けられた筒状の第2筒状部12iとを有している。第1筒状部12b、歯部12c、装着部12d及び第2筒状部12iは、高力真鍮をマシンカットによる切削加工によって一体成形されている。
第1筒状部12bは、図3に示すように、高力真鍮製の筒状の部材であり、歯部12cに近接した後部外周の2箇所が、隣接して配置された第1軸受14a及び第2軸受14bを介してリール本体2に回転自在に支持されている。第1筒状部12bの内部には、スプール軸15が貫通しており、第1筒状部12bとスプール軸15との間には、隙間12eが生成されている。
歯部12cは、図3に示すように、前端側の第1筒状部12bと後端側の第2筒状部12iとの間の外周にはす歯状に形成されており、フェースギア11に噛み合っている。歯部12cは、後述するオシレーティング機構6の中間ギア20にも噛み合っている。
装着部12dは、図3に示すように、第1筒状部12bの前部外周に面取り形成された対向する平坦面からなる面取り部12hと、面取り部12hの前側に形成された雄ねじ部12gとにより構成され、ロータ3に回転不能に装着される。雄ねじ部12gは、装着部12dの前側外周面に形成されており、雄ねじ部12gにナット部材13が螺合する。ナット部材13は、図2及び図3に示すように、リテーナ13aにより回り止めされている。リテーナ13aは、ロータ3の前壁33に前方から装着される複数のねじ部材13bにより固定されている。
第2筒状部12iは、図3及び図4に示すように、高力真鍮製の筒状の部材であり、第1筒状部12bより小径となるように歯部12cの後部に突出して形成されている。第2筒状部12iの後部外周には、筒状の高強度薄板製の部材であるピニオン支持部材80が圧入によって装着固定されている。
ピニオン支持部材80は、図4に拡大して示すように、ステンレス合金薄板製の筒状部材であって、第4軸受14dの後述する内輪14eに回転自在に支持され、かつスプール軸15の外周を支持するための部材である。ピニオン支持部材80は、図4に示すように、前端側に設けられ第2筒状部12iの後部に装着固定される固定部81と、固定部81と一体成形され後端部側に設けられ第4軸受14dの内輪14eに支持されスプール軸15の外周を回転自在に支持する支持部82とを有している。支持部82の外径は、固定部81の外径より小径になるように形成されており、このため、ピニオン支持部材80は、固定部81と支持部82との間に段差部83を有する大小2つの筒状部で構成されている。
固定部81は、図4に示すように、第2筒状部12iの外周部に圧入によって装着固定されるステンレス合金薄板製の筒状部である。固定部81の前後長さは、第2筒状部12iの前後長さより短くなるように形成されており、これによって固定部81を第2筒状部12iに圧入したときに、固定部81が歯部12cに接触しないようになっている。固定部81の外径と内径の差からなる厚みは、ピニオンギア12の固定部分である第2筒状部12iの外径と内径の差からなる厚みの5%以上50%以下となるように、非常に薄くなるように形成されている。具体的には、固定部81の厚みは、第2筒状部12iの厚みの30%の厚みとなるように形成されている。
支持部82は、図4に示すように、固定部81の後部に固定部81より小径となるように形成され、第4軸受14dの内輪14eに支持され、スプール軸15の外周を回転自在に支持するステンレス合金薄板製の筒状部である。支持部82の前後長さは、第4軸受14dの内輪14eの前後長さよりやや長くなるように形成されている。支持部82の外径と内径の差からなる厚みは、固定部81の外径と内径の差からなる厚みと略同一になるように形成されている。
段差部83は、図4に示すように、大径の固定部81と小径の支持部82との間に設けられた段差である。ここでは、固定部81を第2筒状部12iに圧入したとき、段差部83の前面は、第2筒状部12iの後端部に接触し、段差部83の後面は、第4軸受14dの内輪14eの前端部が接触するようになっている。
ピニオンギア12を支持する第1軸受14a及び第2軸受14bは、図3に示すように、第1筒状部12bの2箇所の外周に隣接して装着された2つの転がり軸受である。第1軸受14aの前部は、第2軸受14bの後部と隣接している。第1軸受14a及び第2軸受14bは、逆転防止機構70のワンウェイクラッチ72の後部かつ歯部12cの前部近傍にのみに配置されている。第1軸受14a及び第2軸受14bは、外輪が円筒部2eの内周部に装着され、内輪が第1筒状部12bの面取り部12h形成部分の後側に形成された部分に装着されている。また、第1軸受14a及び第2軸受14bを合わせた軸方向長さは、第1筒状部12bの直径の80%以上150%以下の範囲の長さ、望ましくは第1筒状部12bの直径の100%以上120%以下の範囲の長さになるように形成されている。具体的には、第1軸受14a及び第2軸受14bを合わせた軸方向長さは、第1筒状部12bの直径の115%の長さになるように形成されている。ここでは、第1軸受14a及び第2軸受14bを合わせた軸方向長さが、比較的幅広になるように形成されているので、ピニオンギア12を安定した状態で支持することができる。
スプール軸15は、図2及び図3に示すように、ステンレス合金製の軸部材であり、前端部にはドラグ機構60を介してスプール4が連結され、後端部には後述するオシレーティング機構6のスライダ22が固定されている。スプール軸15は、ピニオンギア12の内周部を貫通しており、第1筒状部12bの前部12aより前方及び第1筒状部12bの後部12fより後方のスプール軸15外周は、それぞれ第3軸受14c及び第4軸受14dによって回転自在に支持されている。
第3軸受14cは、図3に示すように、スプール軸15の前側外周に装着された転がり軸受である。第3軸受14cは、外輪がナット部材13の前端側内周部に装着され、内輪がピニオンギア12の前部12aより前方のスプール軸15外周に装着されている。
第4軸受14dは、図3に示すように、スプール軸15の後側外周に装着されたピニオン支持部材80を支持するための小型の転がり軸受である。第4軸受14dは、図4に拡大して示すように、リール本体2の取付凹部2gの内周に支持される外輪14fと、スプール軸15の外周に装着されたピニオン支持部材80の支持部82を支持する内輪14eと、外輪14fと内輪14eとの間に配置された転動体14gとを有している。第4軸受14dは、ピニオンギア12の後部12f(第2筒状部12i)より後方のスプール軸15外周に配置されている。第4軸受14dは、内輪14eが小径の小型の転がり軸受であって、内輪14eとスプール軸15との間にはるステンレス合金薄板製のピニオン支持部材80の支持部82が配置される。
オシレーティング機構6は、図2に示すように、スプール4の中心部にドラグ機構60を介して連結されたスプール軸15を前後方向に移動させてスプール4を同方向に移動させるための機構である。オシレーティング機構6は、トラバースカム式のものであり、ピニオンギア12の歯部12cに噛み合う中間ギア20と、リールボディ2aにスプール軸15と平行な軸回りに回転自在に装着された螺軸21と、螺軸21の回転により前後移動するスライダ22とを有している。スライダ22にスプール軸15の後端部が回転不能かつ軸方向移動不能に取り付けられている。
次に、リールの操作及び動作について詳細に説明する。
キャスティング時には図示しない逆転防止機構によりロータ3を逆転禁止状態にして手でベールアームを持ってベールアーム17を糸開放姿勢に反転させる。ベールアーム17が糸開放姿勢に倒れた状態では、スプール4からの釣り糸を容易に繰り出すことが可能である。
この状態で釣竿を握る手の人差し指で釣り糸を引っ掛けながら釣竿をキャスティングする。すると釣り糸は仕掛けの重さにより勢いよく放出される。
キャスティング後に、ベールアーム17を糸開放姿勢に維持したままの状態でハンドル1を糸巻き取り方向に回転させると、ロータ駆動機構5によりロータ3が糸巻き取り方向に回転する。ロータ3が糸巻き取り方向に回転すると、ベールアーム17がベール反転機構18により糸巻き取り姿勢に復帰する。
このようなスピニングリールでは、ピニオンギア12は、第2筒状部12iの後部に装着固定されたステンレス合金薄板製のピニオン支持部材80の支持部82を介して第4軸受14dの内輪14eに回転自在に支持され、かつスプール軸15の外周を支持している。ここでは、内輪14eが小径となる小型の第4軸受14dを用いたとしても、ピニオン支持部材80の支持部82は高強度なステンレス合金薄板製の部材であるので、スプール軸15の外径を小径にすることなく小型の第4軸受14dの内周にピニオン支持部材80の支持部82及びスプール軸15を配置できる。さらに、ここでは、ピニオン支持部材80はピニオンギア12の第2筒状部12iの後部に装着されているので、ピニオンギア12の外径を小径にする必要がなくなり、ピニオンギア12の材質を高力真鍮製のままで高強度な金属に変更する必要がなくなる。このため、ピニオンギア12の材質を高強度な金属に変更することで生じる問題を回避することができる。したがって、以上の構成によって、スプール軸15やピニオンギア12の構成を変更することなく、小型の第4軸受14dを介してピニオンギア12を支持することができる。
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、フロントドラグ式のスピニングリールを例に説明したが、リアドラグ式のスピニングリールやレバーブレーキ式のスピニングリール等の全ての形式のスピニングリールに本発明を適用できる。
(b) 前記実施形態では、固定部81は第2筒状部12iに圧入固定されていたが、固定部81を第2筒状部12iに接着固定するようにしてもよい。
(c) 前記実施形態では、ピニオン支持部材80はステンレス合金製であったが、これに限定されるものものではなく、高強度な他の金属によってピニオン支持部材80を形成してもよい。
(d) 前記実施形態では、固定部81は、第2筒状部12iの外周部に装着固定されていたが、図5に示すように、第2筒状部12iの内周部とスプール軸15の外周部との間に生成される隙間として機能する取付孔部12jを設け、第2筒状部12iの内周部の取付孔部12jに固定部81を装着するようにしてもよい。ここでは、ピニオン支持部材80は固定部81と支持部82とが同径となる筒状の部材となるように形成されており、前記実施形態における段差部83は形成されていない。
(e) 前記実施形態では、2つの第1軸受14a及び第2軸受14bを設けていたが、図6に示すように、1つの第5軸受14hを設ける構成にしてもよい。なお、1つの第5軸受14hは、1つの玉列からなる玉軸受に限定されるものではなく、たとえばいずれも図示しないが、複数の玉列からなる玉軸受であってもよいし、あるいは複列円筒ころ軸受であってもよい。
(f) 前記実施形態では、支持部82の外径と内径の差からなる厚みは、固定部81の外径と内径の差からなる厚みと略同一になるように形成されていたが、図7に示すように、支持部82の外径と内径の差からなる厚みを、固定部81の外径と内径の差からなる厚みより小さくなるように形成してもよい。
1 ハンドル
2 リール本体
2a リールボディ
2b 蓋部材
2c 竿取付脚
2d フランジ部
2e 円筒部
2f 装着溝
2g 取付凹部
2h 装着凹部
3 ロータ
4 スプール
5 ロータ駆動機構
6 オシレーティング機構
10 ハンドル軸
11 フェースギア
12 ピニオンギア
12a 前部
12b 第1筒状部
12c 歯部
12d 装着部
12e 隙間
12f 後部
12g 雄ねじ部
12h 面取り部
12i 第2筒状部
12j 取付孔部
13 ナット部材
14a 第1軸受
14b 第2軸受
14c 第3軸受
14d 第4軸受
14e 内輪
14f 外輪
14g 転動体
15 スプール軸
80 ピニオン支持部材
81 固定部
82 支持部
83 段差部

Claims (9)

  1. 釣竿に装着され、釣り糸を前方に繰り出し可能なスピニングリールであって、
    前記釣竿に装着され、ハンドルを有するリール本体と、
    前記リール本体に前後方向に沿って移動可能に装着されたスプール軸と、
    前記スプール軸の前端に装着され、外周に前記釣り糸が巻き付けられるスプールと、
    前記スプールの外周側に回転自在に設けられ、前記釣り糸を前記スプールに巻き付けるロータと、
    前記リール本体に回転自在に支持され、前記ハンドルが回転不能に装着されたフェースギアと、
    内周部に前記スプール軸が貫通する第1筒状部と、前記第1筒状部の後部外周に設けられ前記フェースギアに噛み合う歯部と、前記第1筒状部の前部外周に設けられ前記ロータが回転不能に装着される装着部と、前記歯部の後部に設けられた第2筒状部とを有するピニオンギアと、
    前記ロータを前記装着部に固定するために前記筒状部の前端から装着されるナット部材と、
    前記第2筒状部の後部に装着固定され、前記リール本体の内周に回転自在に支持され、かつ前記スプール軸の外周を支持する筒状の高強度薄板製のピニオン支持部材と、
    を備えたスピニングリール。
  2. 前記ピニオン支持部材は、前端側に設けられ前記第2筒状部の後部に装着固定される固定部と、後端部側に設けられ前記リール本体の内周に回転自在に支持されかつ前記スプール軸の外周を支持する支持部とを有しており、
    前記支持部の外径は、前記固定部の外径より小径になるように形成されている、請求項1に記載のスピニングリール。
  3. 前記リール本体の内周と前記ピニオン支持部材の前記固定部との間には、前記スプール軸の外周を回転自在に支持するための軸受が配置されている、請求項2に記載のスピニングリール。
  4. 前記固定部は、前記第2筒状部の外周部に装着固定される、請求項2又は3に記載のスピニングリール。
  5. 前記ピニオン支持部材は、前端側に設けられ前記第2筒状部の後部に装着固定される固定部と、後端部側に設けられ前記リール本体の内周に回転自在に支持されかつ前記スプール軸の外周を支持する支持部とを有しており、
    前記固定部は、前記第2筒状部の内周部に装着固定される、請求項1に記載のスピニングリール。
  6. 前記固定部は、前記第2筒状部に圧入固定される、請求項4又は5に記載のスピニングリール。
  7. 前記固定部は、前記第2筒状部に接着固定される、請求項4又は5に記載のスピニングリール。
  8. 前記ピニオン支持部材は、ステンレス合金製である、請求項1から7のいずれか1項に記載のスピニングリール。
  9. 前記ピニオン支持部材の外径と内径の差からなる厚みは、前記第2筒状部の外径と内径の差からなる厚みの5%以上50%以下である、請求項1から8のいずれか1項に記載のスピニングリール。
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