JP2006333756A - スピニングリール - Google Patents

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Abstract

【課題】 スピニングリールにおいて、リール全体の大型化を防止する。
【解決手段】 ピニオンギア12は、中間部12iの2箇所が、ピニオン支持部14、すなわち隣接して配置された2つの転がり軸受からなる第1支持部14a及び第2支持部14bを介してリール本体2に回転自在に支持されている。スプール軸15は、ピニオンギア12の内周部を貫通しており、筒状部12bの前部12aより前方及び筒状部12bの後部12fより後方のスプール軸15外周は、それぞれ第3支持部14c及び第4支持部14dによって回転自在に支持されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、スピニングリール、特に、釣竿に装着され、釣り糸を前方に繰り出し可能なスピニングリールに関する。
スピニングリールは、一般に、釣竿の軸方向に沿う軸回りに釣り糸を巻き取るリールである。スピニングリールは、ハンドルを有し釣竿に装着されるリール本体と、リール本体に前後移動自在に装着されたスプールと、スプールに釣り糸を案内するロータと、ハンドルの回転に連動してロータを回転させるロータ駆動機構とを備えている。
このロータ駆動機構は、ハンドルに回転不能に装着されたフェースギアと、フェースギアに噛み合うピニオンギアとを有している。ピニオンギアは、リール本体の前後に沿って配置された真鍮製の筒状体であり、リール本体に回転自在に支持されている。
ピニオンギアの外周後部には、フェースギアに噛み合う歯部が形成されている。また前部外周には、ロータを回転不能に装着するための装着部が形成されている。この装着部には、雄ねじ部が形成されており、この雄ねじ部にロータを固定するためのナット部材が装着されている。ピニオンギアの内周部には、スプールを先端に装着したスプール軸が貫通しており、スプール軸は、ピニオンギアの内周部に前後移動自在に支持されている。これにより、スプール軸は、ピニオンギアを介してリール本体に前後移動自在に装着される。
このような構成のスピニングリールでは、ピニオンギアは、歯部を挟んで前後の2箇所に間隔をあけて配置された転がり軸受等の軸受を介して、リール本体に回転自在に支持されている(たとえば、特許文献1参照)。ここでは、ピニオンギアの前後に間隔をあけて2つの軸受が介装されているので、ピニオンギアをバランスよく安定した状態で支持することができる。
特開2003−284466号公報(図3)
前記従来のスピニングリールは、2つの軸受がピニオンギアの前後に間隔をあけて配置されているので、ピニオンギアをバランスよく安定した状態で支持することができる。
しかし、2つの軸受は、ピニオンギアの前後に介装されているので、ピニオンギアの前後に軸受装着部を設ける必要が生じる。ピニオンギアの前後に軸受装着部を設けると、軸受装着部を設けた分だけピニオンギアの前後長さが長くなる。ピニオンギアの前後長さが長くなると、ピニオンギアを収納するためにリール本体を大きく形成する必要が生じることになり、リール全体が大型化するおそれが生じる。
また、特に、ピニオンギアの後部に軸受装着部を設けると、フェースギアや、ピニオンギアの歯部や、スプール軸を前後移動させるためのオシレーティング機構等の内部機構を構成する各部材を、軸受装着部と干渉することなく配置することが非常に困難である。内部機構を構成する各部材を軸受装着部と干渉することなく配置するには、リール本体の内部に各部材を配置するスペースを確保するためにリール本体を大きく形成する必要が生じるので、リール全体がさらに大型化するおそれが生じる。
本発明の課題は、スピニングリールにおいて、リール全体の大型化を防止することにある。
発明1に係るスピニングリールは、釣竿に装着され釣り糸を前方に繰り出し可能なスピニングリールであって、釣竿に装着されハンドルを有するリール本体と、リール本体に前後方向に沿って移動可能に装着されたスプール軸と、スプール軸の前端に装着され、外周に釣り糸が巻き付けられるスプールと、スプールの外周側に回転自在に設けられ釣り糸をスプールに巻き付けるロータと、リール本体に回転自在に支持されハンドルが回転不能に装着されたフェースギアと、筒状部と歯部と装着部とを有するピニオンギアと、ロータを装着部に固定するために筒状部の前端から装着されるナット部材と、リール本体に装着され歯部の前部近傍にのみ配置され筒状部の外周を回転自在に支持するピニオン支持部とを備えている。筒状部は、内周部にスプール軸が貫通している。歯部は、筒状部の後部外周に設けられフェースギアに噛み合っている。装着部は、筒状部の前部外周に設けられロータが回転不能に装着されている。
このスピニングリールでは、ピニオンギアは、歯部の前部近傍にのみ配置された、たとえば転がり軸受や滑り軸受等の軸受からなる1又は複数のピニオン支持部によって、回転自在に支持されている。
ここでは、ピニオンギアの筒状部を回転自在に支持するピニオン支持部が、歯部の前部近傍にのみ配置されているので、従来のようにピニオン支持部をピニオンギアの前後に設ける必要がなくなる。したがって、ピニオンギアの前後長さを短くすることができるので、リール本体をコンパクトにすることができ、リール全体の大型化を防止できる。
また、従来のようにピニオン支持部を取り付けるための軸受装着部を、ピニオンギアの後部に設ける必要がなくなるので、内部機構を構成する各部材を軸受装着部と干渉することなく配置することができる。したがって、リール本体の内部に各部材を配置するスペースを確保するためにリール本体を大きく形成する必要がなくなるので、リール全体のさらなる大型化を防止できる。
発明2に係るスピニングリールは、発明1のスピニングリールにおいて、ピニオン支持部は、軸方向長さが筒状部の直径の80%以上150%以下の範囲の長さ、望ましくは筒状部の直径の100%以上120%以下の範囲の長さになるように形成されている。この場合、ピニオン支持部の軸方向長さが、筒状部の直径の80%以上150%以下の範囲の長さ、望ましくは筒状部の直径の100%以上120%以下の範囲の長さになるように、比較的幅広になるように形成されているので、ピニオンギアを安定した状態で支持することができる。
発明3に係るスピニングリールは、発明1又は2のスピニングリールにおいて、ピニオン支持部は、歯部の前部に配置された第1支持部と、第1支持部の前部に隣接して配置された第2支持部とを有している。この場合、複数の第1支持部及び第2支持部が設けられているので、たとえば軸方向長さが長い特殊形状をした1つの軸受を用いることなく、比較的入手容易かつ安価な汎用の2つの軸受を使用できる。また、特に、複数の第1支持部及び第2支持部として転がり軸受を用いた場合には、内輪のがたつきが第1支持部及び第2支持部の両方に分散されるので、全体のがたつきを低減させることができる。
発明4に係るスピニングリールは、発明1から3のいずれかのスピニングリールにおいて、リール本体に装着され、筒状部の前端部より前方のスプール軸外周を支持する第3支持部をさらに備えている。この場合、ピニオンギアの筒状部の前端部より前方のスプール軸外周を支持する第3支持部を設けることにより、ピニオンギアの内周部とスプール軸との間に隙間が生成される。したがって、ピニオンギアの内周部とスプール軸の外周部とが接触しにくくなるので、スプール軸とピニオンギアとの摩擦力がさらに増加することがなくなり、このためロータの回転効率の低下を抑えることができる。
発明5に係るスピニングリールは、発明1から4のいずれかのスピニングリールにおいて、リール本体に装着され、筒状部の後端部より後方のスプール軸外周を支持する第4支持部とをさらに備えている。この場合、ピニオンギアの筒状部の後端部より後方のスプール軸外周を支持する第4支持部を設けることにより、ピニオンギアの内周部とスプール軸との間に隙間が生成される。したがって、ピニオンギアの内周部とスプール軸の外周部とが接触しにくくなるので、スプール軸とピニオンギアとの摩擦力がさらに増加することがなくなり、このためロータの回転効率の低下を抑えることができる。
発明6に係るスピニングリールは、発明1から5のいずれかのスピニングリールにおいて、ピニオン支持部、第1支持部及び第2支持部は、転がり軸受である。この場合、一般に、静摩擦係数が低い転がり軸受を用いることにより、比較的小さい力でピニオンギアを回転させやすくなる。
発明7に係るスピニングリールは、発明5又は6のスピニングリールにおいて、第4支持部は、滑り軸受である。この場合、たとえば筒状のブッシュ部材等の汎用の滑り軸受を用いることにより、安価な構成で、スプール軸を支持することができる。
発明8に係るスピニングリールは、発明7のスピニングリールにおいて、第4支持部は、合成樹脂製の部材である。この場合、合成樹脂製のブッシュ部材を用いることにより、金属製のブッシュ部材に比して、より安価な構成で形成できるとともに、耐食性を向上できる。
発明9に係るスピニングリールは、発明1から8のいずれかのスピニングリールにおいて、スプール軸及びピニオンギアは、ステンレス合金製の部材である。この場合、ピニオンギアの内周部とスプール軸の外周部とが接触しなくなるので、従来のようにピニオンギアの内周部に支持部を設けたときにピニオンギアの内周部とスプール軸の外周部とが接触し焼き付きを起こすことがなくなる。
発明10に係るスピニングリールは、発明1から9のいずれかのスピニングリールにおいて、スプール軸は、筒状部の内周部に隙間をあけて貫通している。この場合、ピニオンギアの内周部とスプール軸の外周部とが接触しにくくなるので、スプール軸とピニオンギアとの摩擦力がさらに増加することがなくなり、このためロータの回転効率の低下を抑えることができる。
発明11に係るスピニングリールは、発明1から10のいずれかのスピニングリールにおいて、ロータの内部かつ筒状部の外周側に設けられ、ピニオン支持部が歯部との間に配置され、ロータの逆転を禁止・解除するための逆転防止機構をさらに備えている。この場合、第1支持部及び第2支持部が、逆転防止機構の後部かつ歯部の前部に配置されているので、第1支持部及び第2支持部が逆転防止機構を挟んで前後に配置されている場合に比して、ピニオンギアのがたつきを抑えることができる。
発明12に係るスピニングリールは、発明11のスピニングリールにおいて、逆転防止機構は、ロータの内周部に装着された外輪と、筒状部の外周に装着された内輪と、外輪と内輪との間に配置された転動体とを有している。この場合、逆転防止機構として、たとえばローラ式のワンウェイクラッチを設けることにより、ロータの逆転の禁止・解除が迅速かつ確実に行える。
本発明によれば、スピニングリールにおいて、ピニオンギアの筒状部を回転自在に支持するピニオン支持部が、歯部の前部近傍にのみ配置されているので、リール全体の大型化を防止できる。
本発明の一実施形態を採用したスピニングリールは、図1及び図2に示すように、ハンドル1と、ハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4は、釣り糸を外周面に巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されている。なお、図1ではハンドル1がリール本体2の左側に、図2では右側に装着している。このように、ハンドル1はリール本体2の左右いずれにも装着可能である。
ハンドル1は、T字状のハンドル把手1aと、先端にハンドル把手1aが回転自在に装着されたハンドルアーム1bとを有している。ハンドルアーム1bの基端部には、ハンドルアーム1bと交差する方向に延びて形成され、後述するハンドル軸10に回転不能に装着されるハンドル軸部1cをさらに有している。
リール本体2は、内部に空間を有するリールボディ2aと、リールボディ2aの空間を塞ぐためにリールボディ2aに着脱自在に装着される蓋部材2bとを有している。
リールボディ2aは、たとえばアルミニウム合金製であり、上部に前後に延びるT字形の竿取付脚2cが一体形成されている。図2に示すように、リールボディ2aの空間内には、ロータ3をハンドル1の回転に連動して回転させるロータ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。リールボディ2a及び蓋部材2bの前端には、円形のフランジ部2dと、フランジ部2dより小径で先端が開口する円筒部2eとが形成されている。円筒部2eには、断面が円形状に切り欠かれた装着溝2fが形成されている。
リールボディ2aの側部には、図2及び図3に示すように、後述するスプール軸15が貫通し、かつ後述する第4支持部14dを前方から収納可能な有底筒状の取付凹部2gが形成されている。取付凹部2gは、前部が開口し、後部中央にスプール軸15が貫通する貫通孔が形成された底部を有するボス部であって、リールボディ2aの側方に突出した部分をTスロットによる切削加工によって形成されている。また、リールボディ2a及び蓋部材2bの側部には、ハンドル軸10が挿通可能な図示しない円形の貫通孔がそれぞれ形成されている。リールボディ2a及び蓋部材2bの内側面の貫通孔の周囲には、ハンドル軸10を回転自在に支持する図示しない転がり軸受が収納可能な装着凹部2hがそれぞれ凹んで形成されている。ここでは、取付凹部2gは、Tスロットによる切削加工によって形成されているので、装着凹部2hは、側面から見て取付凹部2gの後端部の一部がオーバーラップする位置に配置することができる。このため、従来のように取付凹部2gの後端部の一部を切り欠く加工を施す必要がなくなるとともに、装着凹部2hを大径化できるのでハンドル軸10を支持する転がり軸受を大きくできるので、転がり軸受にかかる耐荷重を増加できる。
蓋部材2bは、たとえばアルミニウム合金製の部材であり、たとえば3箇所でリールボディ2aにビス止めされている。
ロータ3は、図2に示すように、ロータ本体16と、ロータ本体16の先端に糸開放姿勢と糸巻き取り姿勢とに揺動自在に装着されたベールアーム17と、ベールアーム17を糸開放姿勢から糸巻き取り姿勢に戻すためにロータ本体16に装着されたベール反転機構18とを有している。
ロータ本体16は、リールボディ2aにスプール軸15回りに回転自在に装着された円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第1ロータアーム31及び第2ロータアーム32とを有している。円筒部30と第1ロータアーム31及び第2ロータアーム32とは、たとえばアルミニウム合金製であり、一体成形されている。
円筒部30の前部には、前壁33が形成されており、前壁33の中央部には、ボス部33aが形成されている。ボス部33aの中心部には、貫通孔が形成されており、この貫通孔をピニオンギア12の前部12a及びスプール軸15が貫通している。前壁33の前部にロータ3の固定用のナット部材13が配置されている。
第1ロータアーム31の先端の外周側には、第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。第2ロータアーム32の先端内周側には、第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端には、釣り糸をスプール4に案内するためのラインローラ41と、ラインローラ41を挟んで第1ベール支持部材40に固定された固定軸カバー47とが装着されている。ラインローラ41は、第1ベール支持部材40の先端に回転自在に装着されている。固定軸カバー47は、先端が尖った変形円錐形状である。固定軸カバー47の先端部と第2ベール支持部材42との間には線材を略U字状に湾曲させた形状のベール43が固定されている。これらの第1ベール支持部材40及び第2ベール支持部材42、ラインローラ41、ベール43及び固定軸カバー47により、釣り糸をスプール4に案内するベールアーム17が構成される。
ベール反転機構18は、第1ロータアーム31の収納空間48内に配置されている。ベール反転機構18は、ベールアーム17を糸開放姿勢から糸巻き取り姿勢にロータ3の回転に連動して復帰させるとともに、両姿勢でその状態を保持するために設けられている。
ロータ3の円筒部30の内部には、図2に示すように、ロータ3の逆転を禁止、解除するための逆転防止機構70が配置されている。逆転防止機構70は、ローラ型のワンウェイクラッチ72と、リールボディ2aの下部に配置されワンウェイクラッチ72を作用状態と非作用状態とに切り換えるストッパつまみ73とを有している。ワンウェイクラッチ72は、外輪が円筒部2eの内周側に装着され、内輪が後述するピニオンギア12の外周部に装着されている。ここでは、ストッパつまみ73を左右に揺動操作することにより、ワンウェイクラッチ72の作動状態と非作動状態とを切り換える。
スプール4は、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されており、スプール軸15の先端にドラグ機構60を介して装着されている。スプール4は、外周に釣り糸が巻かれる糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの後部に一体で形成されたスカート部4bと、糸巻胴部4aの前端に一体で形成されたフランジ部4cとを有している。
ロータ駆動機構5は、図2に示すように、ハンドル1が回転不能に装着されたハンドル軸10と、ハンドル軸10とともに回転するフェースギア11と、このフェースギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。
ピニオンギア12は、ステンレス合金製の筒状部材であって、ピニオンギア12の前部12aはロータ3の中心部を貫通し、ナット部材13によりロータ3と固定されている。ピニオンギア12は、図2及び図3に示すように、中間部12iの2箇所が、ピニオン支持部14を介してリール本体2に回転自在に支持されている。
ピニオンギア12は、図3に示すように、釣竿の軸方向に沿う軸回りに回転自在にリール本体2に装着されており、ピニオンギア12の前部12aはロータ3の中心部を貫通し、ナット部材13によりロータ3に固定されている。ピニオンギア12は、内周部にスプール軸15が隙間12eをあけて貫通する筒状部12bと、筒状部12bの後部12f外周に設けられフェースギア11に噛み合う歯部12cと、筒状部12bの前部12a外周に設けられロータ3に回転不能に装着される装着部12dを有している。
筒状部12bは、図3に示すように、ステンレス合金製の筒状の部材であり、中間部12iの2箇所が、隣接して配置された第1支持部14a及び第2支持部14bを介してリール本体2に回転自在に支持されている。筒状部12bの内部には、スプール軸15が貫通しており、筒状部12bとスプール軸15との間には、隙間12eが生成されている。
歯部12cは、図3に示すように、筒状部12bの中間部12iと後部12fとの間の外周にはす歯状に形成されており、フェースギア11に噛み合っている。歯部12cは、後述するオシレーティング機構6の中間ギア20にも噛み合っている。
装着部12dは、図3に示すように、筒状部12bの前部12a外周に面取り形成された対向する平坦面からなる面取り部12hと、面取り部12hの前側に形成された雄ねじ部12gとにより構成され、ロータ3に回転不能に装着される。雄ねじ部12gは、装着部12dの前側外周面に形成されており、雄ねじ部12gにナット部材13が螺合する。ナット部材13は、図2及び図3に示すように、リテーナ13aにより回り止めされている。リテーナ13aは、ロータ3の前壁33に前方から装着される複数のねじ部材13bにより固定されている。
ピニオン支持部14は、図3に示すように、筒状部12bの中間部12iの2箇所の外周に隣接して装着された2つの転がり軸受からなる第1支持部14a及び第2支持部14bを有している。第1支持部14aの前部は、第2支持部14bの後部と隣接している。第1支持部14a及び第2支持部14bは、逆転防止機構70のワンウェイクラッチ72の後部かつ歯部12cの前部近傍にのみに配置されている。第1支持部14a及び第2支持部14bは、外輪が円筒部2eの内周部に装着され、内輪が筒状部12bの面取り部12h形成部分の後側に形成された中間部12iに装着されている。また、第1支持部14a及び第2支持部14bを合わせた軸方向長さは、筒状部12bの直径の80%以上150%以下の範囲の長さ、望ましくは筒状部12bの直径の100%以上120%以下の範囲の長さになるように形成されている。具体的には、第1支持部14a及び第2支持部14bを合わせた軸方向長さは、筒状部12bの直径の115%の長さになるように形成されている。ここでは、第1支持部14a及び第2支持部14bを合わせた軸方向長さが、比較的幅広になるように形成されているので、ピニオンギア12を安定した状態で支持することができる。
スプール軸15は、図2及び図3に示すように、ステンレス合金製の軸部材であり、前端部にはドラグ機構60を介してスプール4が連結され、後端部には後述するオシレーティング機構6のスライダ22が固定されている。スプール軸15は、ピニオンギア12の内周部を貫通しており、筒状部12bの前部12aより前方及び筒状部12bの後部12fより後方のスプール軸15外周は、それぞれ第3支持部14c及び第4支持部14dによって回転自在に支持されている。
第3支持部14cは、図3に示すように、スプール軸15の外周に装着された転がり軸受である。第3支持部14cは、外輪がナット部材13の前端側内周部に装着され、内輪が筒状部12bの前部12aより前方のスプール軸15外周に装着されている。
第4支持部14dは、図3に示すように、合成樹脂製の筒状部材であって、ブッシュ部材等の汎用の滑り軸受である。第4支持部14dは、外周が取付凹部2g内周部に装着され、内周が筒状部12bの後部12fより後方のスプール軸15外周に装着されている。
オシレーティング機構6は、図2に示すように、スプール4の中心部にドラグ機構60を介して連結されたスプール軸15を前後方向に移動させてスプール4を同方向に移動させるための機構である。オシレーティング機構6は、トラバースカム式のものであり、ピニオンギア12の歯部12cに噛み合う中間ギア20と、リールボディ2aにスプール軸15と平行な軸回りに回転自在に装着された螺軸21と、螺軸21の回転により前後移動するスライダ22とを有している。スライダ22にスプール軸15の後端部が回転不能かつ軸方向移動不能に取り付けられている。
次に、リールの操作及び動作について詳細に説明する。
キャスティング時には図示しない逆転防止機構によりロータ3を逆転禁止状態にして手でベールアームを持ってベールアーム17を糸開放姿勢に反転させる。ベールアーム17が糸開放姿勢に倒れた状態では、スプール4からの釣り糸を容易に繰り出すことが可能である。
この状態で釣竿を握る手の人差し指で釣り糸を引っ掛けながら釣竿をキャスティングする。すると釣り糸は仕掛けの重さにより勢いよく放出される。
キャスティング後に、ベールアーム17を糸開放姿勢に維持したままの状態でハンドル1を糸巻き取り方向に回転させると、ロータ駆動機構5によりロータ3が糸巻き取り方向に回転する。ロータ3が糸巻き取り方向に回転すると、ベールアーム17がベール反転機構18により糸巻き取り姿勢に復帰する。
このようなスピニングリールでは、ピニオンギア12の筒状部12bの前部12aより前方及び筒状部12bの後部12fより後方のスプール軸15外周をそれぞれ支持する第3支持部14c及び第4支持部14dを設けることにより、ピニオンギア12の内周部とスプール軸15との間に全長にわたって隙間12eが生成される。したがって、ピニオンギア12の内周部とスプール軸15の外周部とが接触しなくなるので、スプール軸15とピニオンギア12との摩擦力がさらに増加することがなくなり、このためロータ3の回転効率の低下をさらに抑えることができる。
さらに、このスピニングリールでは、ピニオンギア12の筒状部12bを回転自在に支持するピニオン支持部14である2つの第1支持部14a及び第2支持部14bが、逆転防止機構70のワンウェイクラッチ72の後部かつ歯部12cの前部近傍にのみ隣接して配置されているので、従来のように第1支持部14a及び第2支持部14bを歯部12cを挟んで筒状部12bの前後に設ける必要がなくなるので、ピニオンギア12の前後長さを短くすることができる。したがって、リール本体2をコンパクトにすることができ、リール全体の大型化を防止することができる。
また、従来のようにピニオン支持部14を取り付けるための軸受装着部を、ピニオンギア12の後部に設ける必要がなくなるので、リール本体2の内部に各部材を配置するスペースを確保するためにリール本体2を大きく形成する必要がなくなるので、リール全体のさらなる大型化を防止することができる。
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、フロントドラグ式のスピニングリールを例に説明したが、リアドラグ式のスピニングリールやレバーブレーキ式のスピニングリール等の全ての形式のスピニングリールに本発明を適用できる。
(b) 前記実施形態では、第3支持部14cは、転がり軸受であったが、図4及び図5に示すように、滑り軸受であってもよい。さらに、第4支持部14dは、転がり軸受であったが、図5に示すように、滑り軸受であってもよい。また、第1支持部14a及び第2支持部14bについても、転がり軸受又は滑り軸受のいずれかを任意の組み合わせで選択できる。また、滑り軸受は、合成樹脂製のブッシュ部材に限定されるものではなく、他の材質の部材であってもよい。
(c) 図6に示すように、スプール軸15は、最後方へ移動させたとき後端部が第4支持部14dより前側に設けられた第1軸部15aと、第1軸部15aの後部に第1軸部15aより小径に形成され外周が第4支持部14dに支持される第2軸部15bとを有している構成にしてもよい。この場合、第4支持部14dとスプール軸15との摩擦力を減少させることができるので、スプール軸15の摺動効率の低下を抑えることができる。
(d) 前記実施形態では、ピニオン支持部14として2つの第1支持部14a及び第2支持部14bを設けていたが、図7に示すように、ピニオン支持部14として1つの軸受を設ける構成にしてもよい。なお、1つのピニオン支持部14は、1つの玉列からなる玉軸受に限定されるものではなく、たとえばいずれも図示しないが、複数の玉列からなる玉軸受であってもよいし、あるいは複列円筒ころ軸受であってもよい。
本発明の一実施形態を採用したスピニングリールの左側面図。 前記スピニングリールの左側面断面図。 ピニオンギア周辺の側面断面拡大図。 他の実施形態の図3に相当する図。 他の実施形態の図3に相当する図。 他の実施形態の図3に相当する図。 他の実施形態の図3に相当する図。
符号の説明
1 ハンドル
2 リール本体
2g 取付凹部
2h 装着凹部
3 ロータ
4 スプール
5 ロータ駆動機構
6 オシレーティング機構
10 ハンドル軸
11 フェースギア
12 ピニオンギア
12a 前部
12b 筒状部
12c 歯部
12d 装着部
12e 隙間
12f 後部
12g 雄ねじ部
12h 面取り部
12i 中間部
13 ナット部材
13a リテーナ
13b ねじ部材
13c 雌ねじ部
13d 装着凹部
14 ピニオン支持部
14a 第1支持部
14b 第2支持部
14c 第3支持部
14d 第4支持部
15 スプール軸

Claims (12)

  1. 釣竿に装着され、釣り糸を前方に繰り出し可能なスピニングリールであって、
    前記釣竿に装着され、ハンドルを有するリール本体と、
    前記リール本体に前後方向に沿って移動可能に装着されたスプール軸と、
    前記スプール軸の前端に装着され、外周に前記釣り糸が巻き付けられるスプールと、
    前記スプールの外周側に回転自在に設けられ、前記釣り糸を前記スプールに巻き付けるロータと、
    前記リール本体に回転自在に支持され、前記ハンドルが回転不能に装着されたフェースギアと、
    内周部に前記スプール軸が貫通する筒状部と、前記筒状部の後部外周に設けられ前記フェースギアに噛み合う歯部と、前記筒状部の前部外周に設けられ前記ロータが回転不能に装着される装着部とを有するピニオンギアと、
    前記ロータを前記装着部に固定するために前記筒状部の前端から装着されるナット部材と、
    前記リール本体に装着され、前記歯部の前部近傍にのみ配置され、前記筒状部の外周を回転自在に支持するピニオン支持部と、
    を備えたスピニングリール。
  2. 前記ピニオン支持部は、軸方向長さが前記筒状部の直径の80%以上150%以下の範囲の長さ、望ましくは前記筒状部の直径の100%以上120%以下の範囲の長さになるように形成されている、請求項1に記載のスピニングリール。
  3. 前記ピニオン支持部は、前記歯部の前部に配置された第1支持部と、前記第1支持部の前部に隣接して配置された第2支持部とを有している、請求項1又は2に記載のスピニングリール。
  4. 前記リール本体に装着され、前記筒状部の前端部より前方の前記スプール軸外周を支持する第3支持部をさらに備えている、請求項1から3のいずれか1項に記載のスピニングリール。
  5. 前記リール本体に装着され、前記筒状部の後端部より後方の前記スプール軸外周を支持する第4支持部とをさらに備えている、請求項1から4のいずれか1項に記載のスピニングリール。
  6. 前記ピニオン支持部、前記第1支持部及び前記第2支持部は、転がり軸受である、請求項1から5のいずれか1項に記載のスピニングリール。
  7. 前記第4支持部は、滑り軸受である、請求項5又は6に記載のスピニングリール。
  8. 前記第4支持部は、合成樹脂製の部材である、請求項7に記載のスピニングリール。
  9. 前記スプール軸及び前記ピニオンギアは、ステンレス合金製の部材である、請求項1から8のいずれか1項に記載のスピニングリール。
  10. 前記スプール軸は、前記筒状部の内周部に隙間をあけて貫通している、請求項1から9のいずれか1項に記載のスピニングリール。
  11. 前記ロータの内部かつ前記筒状部の外周側に設けられ、前記ピニオン支持部が前記歯部との間に配置され、前記ロータの逆転を禁止・解除するための逆転防止機構をさらに備えている、請求項1から10のいずれか1項に記載のスピニングリール。
  12. 前記逆転防止機構は、前記ロータの内周部に装着された外輪と、前記筒状部の外周に装着された内輪と、前記外輪と前記内輪との間に配置された転動体とを有している、請求項11に記載のスピニングリール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010193803A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Globeride Inc 魚釣用スピニングリール

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