JP2010165841A - 基板冷却ステージ及び半導体製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板を冷却するにあたり、その基板の変形を抑えることができる基板冷却ステージを提供すること。
【解決手段】本発明の基板冷却ステージは、基板の裏面がその表面に接するかまたは近接する台座部と、基板を冷却するために前記台座部の表面を冷却する冷却手段と、前記台座部にて前記基板に接するかまたは近接する領域の全周に亘って、あるいはその周方向に沿った複数箇所に設けられ、上方外方側へ向かって傾斜するように伸びると共に基板の周縁を下方にガイドするための傾斜ガイド部材とを備えており、所定の温度になるまで放熱されていない基板が台座部に近接することが防がれるので、基板が急激に冷却されて変形してしまうことを抑えることができる。また、前記冷却手段の他にガスを供給して基板を冷却する場合、そのガス供給レシピを基板に形成されている膜に応じて設定する必要が無くなるので有利である。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の基板冷却ステージは、基板の裏面がその表面に接するかまたは近接する台座部と、基板を冷却するために前記台座部の表面を冷却する冷却手段と、前記台座部にて前記基板に接するかまたは近接する領域の全周に亘って、あるいはその周方向に沿った複数箇所に設けられ、上方外方側へ向かって傾斜するように伸びると共に基板の周縁を下方にガイドするための傾斜ガイド部材とを備えており、所定の温度になるまで放熱されていない基板が台座部に近接することが防がれるので、基板が急激に冷却されて変形してしまうことを抑えることができる。また、前記冷却手段の他にガスを供給して基板を冷却する場合、そのガス供給レシピを基板に形成されている膜に応じて設定する必要が無くなるので有利である。
【選択図】図2
Description
本発明は、基板冷却ステージ及びその基板冷却ステージを備えた半導体製造装置に関する。
半導体デバイスの製造工程においては、基板である半導体ウエハ(以下、ウエハという)をフープと呼ばれる密閉型のキャリアに収納して半導体製造装置の搬入ポートに搬入し、この装置内の搬送アームによりキャリアから基板を取り出して処理モジュールに搬送することが行われている。
前記半導体製造装置の一例として、前記搬入ポートに接続された大気雰囲気の第1の搬送室と、エッチング処理やCVD(Chemical Vapor Deposition)による成膜処理を行う複数の処理モジュールと、その処理モジュールに接続された当該処理モジュールに共通の真空雰囲気の第2の搬送室と、第1の搬送室と第2の搬送室との間に設けられた、真空雰囲気及び大気雰囲気を切り替えてウエハを待機させるためのロードロック室と、を備えたマルチチャンバシステムと呼ばれる装置がある。前記第1の搬送室、第2の搬送室にはウエハの裏面を保持する多関節の搬送アームが設けられており、キャリアと各搬送室とロードロック室と処理モジュールとの間でウエハが受け渡される。特許文献1にはこのマルチチャンバシステムについて記載されている。
ところで、処理モジュールにてウエハWは、そこで行われるガス処理に応じて夫々異なる温度、例えば400℃〜800℃の範囲で加熱される。キャリアへの影響や装置の外部環境への影響を抑えるために、処理モジュールで処理されたウエハはロードロック室で室内の気圧が変化する間に例えば70℃〜80℃にまで冷却される。
このロードロック室の構成について簡単に説明する。ロードロック室はウエハを載置するためのステージを備えている。ステージの表面にはウエハの裏面を支持する支持ピンが設けられており、ウエハの裏面がステージの表面に直接接触すると、そのウエハの裏面にパーティクルが付着しやすくなるため、前記支持ピンによりウエハの裏面はステージ表面から浮いた状態で支持される。そして、このステージはその支持ピンに支持されたウエハを冷却するための冷媒の流路を備えている。また、ロードロック室内にはウエハを冷却し且つ室内の圧力を調整するための雰囲気ガスを供給できるようになっている。
ところで、ロードロック室内で高温のウエハを急激に冷却すると、支持ピン上で当該ウエハに反りなどの変形が大きく起こる。そうなるとウエハの裏面がステージの表面に接触し、こすれてしまい傷が付きパーティクル発生の原因になってしまう。また、このマルチチャンバシステムにより処理を行った後、ウエハについて露光処理を行う場合がある。一般に露光処理ではウエハWをステージ上に高い水平度で支持する必要があるが、その傷によって処理中にウエハが僅かに傾き、露光位置がずれてしまうおそれがある。
このような事情から、ロードロック室内へのウエハの搬入直後は前記雰囲気ガスを少量供給して、徐々に室内の圧力を上げると共に低い冷却率でウエハを冷却し、その後ガスの供給量を増やしてウエハの冷却率を上げている。このようなガス供給を行うにあたり事前に実験を行い、処理モジュールにて処理を終えてロードロック室に搬入されたときの各種のウエハの温度に対して、そのウエハの変形が抑えられるようにガスの供給開始から所定の時間毎にその流量が設定されたレシピを決定していた。
ところが、ロードロック室に搬入された当初は互いに同じ温度になっているウエハであっても、そのウエハに成膜されている膜質及び膜厚によって当該ウエハの熱容量は夫々異なっているので、上記のようにウエハの変形を抑えるために適切なレシピは夫々異なる。そして、微細加工が進むにつれて、上述の露光位置のずれやパーティクルの発生はより大きな問題となってきており、従ってウエハの処理温度だけを考慮してレシピを決定することでは十分にこの問題に対処できないおそれがある。しかし、ウエハのロードロック室内への搬入時における加熱温度に加えて、膜質及び膜厚の違いまで考慮して実験を行ってレシピを決定するのは手間であるし、時間がかかる。
ところで、ロードロック室内の問題について説明してきたが、これに限られず半導体製造工程において、例えば熱処理装置でウエハにポリシラザンなどの絶縁膜を成膜した後、大気雰囲気で冷却することが必要になる。そこでも種類の異なるウエハを用いたり、膜質及び膜厚を変更したときに、そのウエハの変形を抑えることができれば有利である。
特許文献1にはこのような問題を解決する手段については記載されていない。また、特許文献2ではウエハの反り変形を抑えるための構成について記載されているが、材質や膜の性質による違いは考慮されておらず、上記の問題を解決できるものではない。
本発明はこのような事情に基づいて行われたものであり、その目的は基板を冷却するにあたり、その基板の変形を抑えることができる基板冷却ステージ及びその基板冷却ステージを備えた半導体製造装置を提供することである。
本発明の基板冷却ステージは、基板の裏面がその表面に接するかまたは近接する台座部と、
基板を冷却するために前記台座部の表面を冷却する冷却手段と、
前記台座部にて前記基板に接するかまたは近接する領域の全周に亘って、あるいはその周方向に沿った複数箇所に設けられ、上方外方側へ向かって傾斜するように伸びると共に基板の周縁を下方にガイドするための傾斜ガイド部材と、
を備えたことを特徴とする。
基板を冷却するために前記台座部の表面を冷却する冷却手段と、
前記台座部にて前記基板に接するかまたは近接する領域の全周に亘って、あるいはその周方向に沿った複数箇所に設けられ、上方外方側へ向かって傾斜するように伸びると共に基板の周縁を下方にガイドするための傾斜ガイド部材と、
を備えたことを特徴とする。
前記台座部は、例えばその表面に基板を水平に載置するための複数の支持ピンを備え、基板が台座部の表面に近接したときには、これら複数の支持ピンに支持される。前記台座部の表面と、傾斜ガイド部材とに囲まれる空間を排気する排気手段を備えていてもよい。
本発明の半導体製造装置基板を含んだキャリアが搬入される大気雰囲気のロードポートと、
基板に加熱を伴うガス処理を行う真空雰囲気の処理モジュールと、
前記ロードポートと処理モジュールとの間に設けられ、室内へのガス供給手段と、室内の排気手段とを備え、その室内の雰囲気を大気雰囲気と真空雰囲気との間で切り替えるロードロック室と、
を備え、
前記ロードロック室には請求項1ないし3のいずれか一つに記載の基板冷却ステージが設けられ、
前記ロードポートと、前記処理モジュールと、前記基板冷却ステージとの間で基板の搬送を行うための基板搬送手段を備えたことを特徴とする。
基板に加熱を伴うガス処理を行う真空雰囲気の処理モジュールと、
前記ロードポートと処理モジュールとの間に設けられ、室内へのガス供給手段と、室内の排気手段とを備え、その室内の雰囲気を大気雰囲気と真空雰囲気との間で切り替えるロードロック室と、
を備え、
前記ロードロック室には請求項1ないし3のいずれか一つに記載の基板冷却ステージが設けられ、
前記ロードポートと、前記処理モジュールと、前記基板冷却ステージとの間で基板の搬送を行うための基板搬送手段を備えたことを特徴とする。
本発明の基板冷却ステージは、基板を冷却するために台座部の表面を冷却する冷却手段と、前記台座部にて前記基板に接するかまたは近接する領域の全周に亘って、あるいはその周方向に沿った複数箇所に設けられ、上方外方側へ向かって傾斜するように伸びると共に基板の周縁を下方にガイドするための傾斜ガイド部材と、を備えている。従って加熱されて膨張した基板は、放熱され所定の温度になって縮径するまで、前記傾斜ガイド部によって台座部へ近接あるいは台座部に接して冷却されることが防がれる。その結果として、基板が急激に冷却されて変形してしまうことを抑えることができる。また、例えば前記冷却手段の他にガスを供給して基板を冷却する場合に、そのガスの供給レシピを基板に形成されている膜に応じて設定する必要が無くなるので有利である。
本発明の基板冷却ステージを含んだ、マルチチャンバシステムをなす半導体製造装置1の構成について、その平面図である図1を参照しながら説明する。半導体製造装置1は、ウエハWのロード、アンロードを行うローダモジュールを構成する第1の搬送室11と、ロードロック室2A及び2Bと、真空搬送室モジュールである第2の搬送室12と、を備えている。第1の搬送室11の正面には例えば25枚のウエハWを収納するキャリアCが載置されるロードポート13が設けられており、第1の搬送室11の正面壁には、前記ロードポート13に載置されたキャリアCが接続されて、当該キャリアCの蓋と一緒に開閉されるゲートドアGTが設けられている。
そして、第2の搬送室12には、ウエハWに処理モジュールとしてCVDによる成膜処理を行う成膜モジュール5A〜5Dが気密に接続されており、また、第1の搬送室11の側面には、ウエハWの向きや偏心の調整を行うアライメント室14が設けられている。
ロードロック室2A,2Bでは、室内の圧力を変化させ、大気雰囲気と真空雰囲気とを切り替えられるように構成されている。つまり、第1の搬送室11及び第2の搬送室12の雰囲気がそれぞれ大気雰囲気及び真空雰囲気に保たれているため、ロードロック室2A,2Bは、夫々の搬送室間において、ウエハWを搬送する時に雰囲気を調整するためのものである。ロードロック室2A、2Bの構成については後に詳述する。
図中G1〜G8は、ロードロック室2A,2Bと第1の搬送室11または第2の搬送室12との間、あるいは第2の搬送室12と前記処理モジュール5A〜5Dとの間を夫々仕切るゲートバルブ(仕切り弁)である。
第1の搬送室11、第2の搬送室12には、夫々第1の搬送手段15、第2の搬送手段16A,16Bが設けられている。第1の搬送手段15は、キャリアCとロードロック室2A,2Bとの間及び第1の搬送室11とアライメント室14との間でウエハWの受け渡しを行うための搬送アームである。
第2の搬送手段16A,16Bは、第2の搬送室12内をその長さ方向に移動することができる基台17上に支持された搬送アームであり、ロードロック室2A、2Bと成膜モジュール5A〜5Dとの間でウエハWの受け渡しを行うことができる。
続いてロードロック室2Aの構成についてその縦断面図である図2を参照しながら説明する。ロードロック室2Aには成膜モジュール5A〜5Dにて処理を受けたウエハWが搬送される。ロードロック室2A,2Bは筐体20を備えている。筐体20において第1の搬送室11に向かう側、第2の搬送室12に向かう側には夫々搬送口21,22が設けられており、ゲートバルブG1,G2により開閉自在とされる。
筐体20の底面には筐体20内を排気するための排気口23が開口している。排気口23には排気管24の一端が接続され、排気管24の他端はバルブV1を介して真空ポンプなどにより構成される真空排気手段25に接続されている。
また、筐体20の底面にはN2ガスの供給口26A,26Bが開口している。このN2ガスは筐体20内の圧力を上昇させると共に筐体20内に搬入されたウエハWを冷却する役割を有する雰囲気ガスである。供給口26Aには供給管27Aの一端が接続され、供給管27Aの他端は上流側に向かって流量制御部28、バルブV2を介してN2ガスが貯留されたガス供給源29に接続されている。供給口26Bには供給管27Bの一端が接続され、供給管27Bの他端は上流側に向かってバルブV3を介して前記N2ガス供給源29に接続されている。流量制御部28は例えば後述の制御部18からの制御信号に応じて下流側へのN2ガスの流量を調整する。それによって分岐管27Bから下流側へ供給されるN2ガスの流量は分岐管27Aから下流側へ供給されるN2ガスの流量に比べて大きくなる。
筐体20内には例えばすり鉢状に構成されたウエハ冷却ステージ3が設けられている。図3(a)、図3(b)は夫々この冷却ステージ3の斜視図、上面図であり、これらの図3(a)、(b)も参照しながら説明する。ウエハ冷却ステージ3は、そのすり鉢形状の底面部、側壁部を夫々構成する台座部31と、傾斜ガイド部材32と、を備えている。台座部31及び傾斜ガイド部材32は例えばアルミニウムにより構成されている。
台座部31は扁平な円形状に構成されており、その表面31Aは水平に形成されている。また、その表面31AにはウエハWの裏面を支持してウエハWを水平に保持するための多数の支持ピン33が分散して設けられている。これらの支持ピン33の前記表面31Aからの高さは例えば0.3mmである。また、台座部31の内部には冷却水などの冷媒が流通する冷媒流路34が冷却手段として設けられており、それによって前記表面31Aが冷却される。
傾斜ガイド部材32は台座部31の周縁から上方外方側に向かって傾斜するようにその内周壁32Aが伸びたリング状部材である。つまり内周壁32Aはテーパー状に形成されている。この傾斜ガイド部材32は、後述の半導体製造装置1の作用でも説明するように処理モジュール5A〜5Dで加熱されて熱膨張したウエハWの下面側の周縁をその内周壁32Aで支持し、そして冷却され、その直径が小さくなったウエハWを下方へとガイドする役割を有しており、この傾斜ガイド部材32の各部の寸法はウエハWの各温度における直径の大きさに応じて設計され、例えばシリコンにより構成されたウエハWの温度が200℃〜300℃程度になったときにウエハWは台座部31へとすり落ちて、その支持ピン33に支持されるようになっている。そして、支持ピン33に支持されると、台座部31からの距離が十分に近づいたことで、ウエハWの冷却される速度が上昇する。
ウエハWの直径が700℃で300.53mmである場合の傾斜ガイド部材32の寸法の一例を示すと、図2中H1で示す傾斜ガイド部材32の高さは10mm〜20mmである。また、この場合に図2中L1で示す傾斜ガイド部材32の上端の開口径は301.53mm、L2で示すその下端の開口径は299.8mm〜300.2mmである。また、図2中θで示す台座部31の表面31Aと内周壁32Aとのなす角は例えば94.4°である。
また、台座部31の周縁部には例えば周方向に沿って複数の光センサ35が埋設されている。図示の例では4つの光センサ35が台座部31の周方向に沿って等間隔に設けられており、ウエハWが冷却ステージ3に搬送されたときに、各光センサ35は上方へ向けて光を照射し、その反射光に基づいてウエハWの裏面との距離を測定する。後述するようにウエハWは傾斜ガイド部材32内を揺動しながら下方へとすり落ちることがあるが、すべての光センサ35でウエハWとの距離が所定の基準値以下と測定されると、制御部18がその時点でウエハWが支持ピン33上に載置されたものと判断する。そして前記制御部18がこの判断した時点に応じて、つまり例えば判断した時点から所定の時間経過後に、第1の搬送手段15によりウエハWをロードロック室2Aから搬出する。
台座部31の表面中央部には例えば排気口36が開口しており、ウエハWと台座部31と傾斜ガイド部材32とにより囲まれる空間を排気する。これによってウエハWが台座部31へガイドされる際に傾斜ガイド部材32に擦れてパーティクルが発生しても、そのパーティクルを除去することができる。排気口36には排気管37の一端が接続され、排気管37の他端は流量制御部38、バルブV4をこの順に介して真空排気手段25に接続されている。
台座部31にはその台座部31を厚さ方向に貫通する3つの貫通孔41が穿孔されており、搬送手段15,16A,16Bとウエハ冷却ステージ3との間でウエハWを受け渡すための3本の昇降ピン42がこの貫通孔41を介して台座部31上にて突没する。図中43はこの昇降ピン42を昇降させるための駆動部である。
上述のロードロック室2Aには、第2の搬送室12から処理モジュール5A〜5Dで処理済みのウエハWが搬入されるのに対して、ロードロック室2Bには第1の搬送室11から処理前のウエハWが搬入される。ロードロック室2Bは冷却ステージ3に傾斜ガイド部材32が設けられていないことを除いて、ロードロック室2Aと略同様の構成を有している。
続いて成膜モジュール5A〜5Dについて説明する。この例では成膜モジュール5A〜5Dは互いに同様に構成されているので、代表して成膜モジュール5Aについてその縦断側面図である図4を参照しながら説明する。成膜モジュール5Aは処理容器50を備えており、処理容器50内には、ウエハWを水平に載置するためのステージ51が設けられている。ステージ51内にはウエハWの加熱手段であるヒータ52が設けられている。更にステージ51には、昇降機構53により昇降自在な3本の昇降ピン54(便宜上2本のみ図示)が設けられており、この昇降ピン54を介して第2の搬送手段16A,16Bとステージ51との間でウエハWの受け渡しが行われる。
また、ステージ51上にはステージ51の周縁部から斜め上方内側に向かって伸びたリング部材55が設けられている。リング部材55は昇降機構56によりステージ51上で昇降し、図5(a)、(b)に示すようにステージ51に載置されたウエハWの周縁を覆う。図中55Aはリング部材55の開口部である。図5(b)ではウエハWに供給される成膜ガスの流れを矢印で示しており、このようにリング部材55がウエハWを覆い、当該成膜ガスの流れを規制することで、そのウエハWの周縁に成膜ガスが供給されることを防ぎ、膜Mがこの周縁にまで形成されることを防ぐ。このようにウエハWの周縁に成膜されるのを防ぐのは、ウエハ冷却ステージ3をウエハWがすり落ちる際にウエハWの周縁が傾斜ガイド部材32の内周壁32Aにこすれて、膜Mが剥がれてパーティクルが発生することを防ぐためである。
処理容器50の底部には排気管57Aを介して真空排気手段57が接続されている。また、図中58はゲートバルブG5により開閉される搬送口である。
さらに処理容器50の天井部にステージ51に対向するようにガスシャワーヘッド61が設けられている。ガスシャワーヘッド61は、互いに区画されたガス室62A,62Bを備え、ガス室62A,62Bに供給されたガスは夫々ガス供給孔63A,63Bから処理容器50内に供給される。ガス室62A,62Bには夫々成膜ガス供給源64A,64Bが接続されており、各成膜ガス供給源64A,64B夫々独立して成膜ガスがウエハWに供給される。
半導体製造装置1には例えばコンピュータからなる制御部18が設けられており、この制御部18はプログラムを備えている。前記プログラムには半導体製造装置1の各部に制御信号を送り、各搬送手段の動作を制御し、各室間でウエハWを搬送して当該ウエハWに処理を行うように命令が組み込まれている。このプログラムは、記憶媒体例えばフレキシブルディスク、コンパクトディスク、MO(光磁気ディスク)などに格納されて制御部18にインストールされる。
続いて半導体製造装置1の作用について説明する。先ず、キャリアCがロードポート13に載置され、第1の搬送室11に接続される。次いでゲートドアGTおよびキャリアCの蓋が同時に開かれて、キャリアC内のウエハWは第1の搬送手段15によって第1の搬送室11に搬入される。然る後、ウエハWはアライメント室14に搬送されて、その向きや偏心の調整が行われた後、ゲートバルブG3が開いて大気雰囲気に保たれたロードロック室2Bに搬送される。そして、ゲートバルブG3が閉じ、このロードロック室2Bの圧力が調整されて、室内が真空雰囲気になるとゲートバルブG4が開かれ、第2の搬送手段16Aまたは16Bによって第2の搬送室12に搬入される。
次いでゲートバルブG5〜G8のいずれかが開き、その開いたバルブの成膜モジュールにウエハWが搬送され、例えば800℃に加熱されて成膜処理を受ける。成膜処理を受けたウエハWは第2の搬送手段16Aあるいは16Bにより第2の搬送室12に搬送され、然る後ゲートバルブG2が開いて、ロードロック室2Aに搬入される。このときロードロック室2A内は排気口23,36により排気され、例えば26Pa〜185Paとなっている。
以下、ウエハ冷却ステージ3にウエハWが載置されて冷却される様子を示した図6及び図7を参照しながら説明する。昇降ピン42が上昇し、ウエハWの裏面を支持すると(図6(a))、第2の搬送手段16A,16Bがロードロック室2A内から退避し、ゲートバルブG2が閉じられ室内が密閉される。
昇降ピン42が下降し、熱により膨張しているウエハWは傾斜ガイド部材32の内周壁32Aにその裏面側の周縁が保持される(図6(b))。その後、バルブV2が開かれて室内にN2ガスが供給され、室内の圧力が緩やかに上昇すると共にウエハWが徐々に冷却される。冷却されたウエハWは次第に収縮し、傾斜ガイド部材32にガイドされて下方へ徐々にすり落ちてゆく(図6(c)、(d))。そしてウエハWが70℃〜80℃に冷却され、その直径が299.8mm〜300.2mmになると、ウエハWは支持ピン33上に落下し、冷却ステージ3の台座部31の表面31Aとの熱交換によってさらに冷却される(図6(e))。
支持ピン33上のウエハWが冷却される間にバルブV2が閉じる一方で、バルブV3が開いて供給されるN2ガスの流量が増加し、圧力の上昇率が大きくなる。然る後、バルブV3が閉じ、再びバルブV2が開き、供給されるN2ガスの流量が低下し、室内の圧力の上昇率が小さくなる。このようにして圧力が次第に上昇し、また室内へのN2ガスの蓄積に伴ってウエハWの冷却率も次第に上昇する。そして例えば室内の圧力が大気圧に達すると、室内の圧力がその大気圧に維持されるようにN2ガスの流量が制御される。
ウエハWが支持ピン33に載置されてから所定の時間経過すると(図7(a))、ゲートバルブG1が開き、第1の搬送手段15がロードロック室2A内に進入し、昇降ピン42が上昇して第1の搬送手段15にウエハWが受け渡される(図7(b))。このときのウエハWの温度は例えば70℃〜80℃程度である。そして、第1の搬送手段15がロードロック室2A内から退避し(図7(c))、然る後、ゲートバルブG1が閉じられ、ロードロック室2A内へのN2ガスの供給が停止して、ロードロック室2Aが真空雰囲気となる。そして、第1の搬送手段15によりウエハWはキャリアCに戻される。
上記のウエハ冷却ステージ3は、ウエハWを冷却するために台座部31の表面31Aを冷却する冷媒流路34と、前記台座部31にて前記ウエハWが載置される領域の全周に亘って上方外方側へ向かって傾斜するように伸びると共にウエハWの周縁を下方にガイドするための内周壁32Aを備えた傾斜ガイド部材32と、を備えている。従って処理モジュール5A〜5Dで加熱されて膨張したウエハWは、放熱され所定の温度になって縮径するまで、台座部31に載置されて冷却されることが防がれる。従って、ウエハWが急激に冷却されて変形してしまうことを抑えることができる。また、ウエハWに形成する膜の種類及び膜厚を変更して、ウエハWの熱容量が異なった場合でも、このようにウエハW自身の温度が所定の温度になるまで、ウエハWは傾斜ガイド部材32に支持されるので、その膜の種類及び膜厚の変更を行う毎にN2ガスの供給レシピを設定する必要が無くなるので装置のユーザの手間が軽減される。
処理モジュールとしては上記のような成膜モジュールの他にエッチングモジュールとして構成してもよい。また処理モジュール5A〜5Dのいずれか一つに搬送されて処理を受けるのではなく、処理モジュール5A〜5Dのうち複数のモジュール間を所定の順序で搬送されて夫々異なる処理を受けた後、ロードロック室2Aに搬送されてもよい。
また、上記の例では、その周縁に成膜していないウエハWを冷却する例について説明しているが、膜が周縁に掛かるように形成されたウエハWについても上記のロードロック室2Aで冷却することができる。その場合には、パーティクルの発生を抑える目的で上記のように傾斜ガイド部材32と台座部31とに囲まれる空間の排気を行う他に、ウエハWとの接触面積が少なくなるように傾斜ガイド部材を構成することが好ましい。図8(a)、(b)はそのような傾斜ガイド部材の一例を示している。図8(a)はこの傾斜ガイド部材61の斜視図であり、図8(b)はその傾斜ガイド部材61を備えたウエハ冷却ステージ3の上面図である。傾斜ガイド部材61における傾斜ガイド部材3との差異点としては、その内周壁62の周方向に間隔をおいて、外方側に向かって窪んだ3つの凹部63が設けられており、図8(b)に示すようにその凹部63にウエハWの周縁は接触しない。
また、図9(a)、(b)、(c)にもウエハWの周縁との接触面積が少なくなるように構成された傾斜ガイド部材64について示している。この傾斜ガイド部材64の内周壁65は、その周方向に間隔をおいて内方側に向かって突出した例えば3つの凸部66を備えている。図9(c)に示すように各凸部66は、下方側から上方側に向かって斜めに形成された傾斜面67を備えており、各傾斜面67にウエハWの周縁がガイドされ、内周壁65へのウエハWの接触は防がれる。凸部66は、ウエハWとの摩擦を抑えてパーティクルの発生を低減するために例えば石英により構成される。なお、既述の実施形態において各傾斜ガイド部材のウエハWに接する内周壁についても石英により構成してよい。
また、上記の例ではN2ガスにより所定の温度に冷却されたウエハWは、傾斜ガイド部材32から離れて支持ピン33に支持されるが、この支持ピン33が設けられていなくてもよい。その場合、ウエハ冷却ステージ3に搬送されてからウエハWは台座部31に近接し、台座部31による冷却が始まった後もその周縁が傾斜ガイド部材32に支持され、その中央部が台座部31から浮いていてもよい。このような寸法に傾斜ガイド部材32を構成することで、支持ピン33上でウエハWが収縮し、その収縮により傾斜ガイド部材32の裏面に傷が付くことを防ぐことができるので好ましい。また、支持ピン33が設けられない場合、ウエハWの裏面は台座部31の表面に接してもよい。
ウエハ冷却ステージ3は、上記のように真空雰囲気と大気雰囲気とが入れ替わるロードロック室で用いられることに限られない。例えばウエハWに絶縁膜を形成するために加熱処理を行った後、大気雰囲気でウエハWを冷却する場合にも用いることができる。その場合、傾斜ガイド部材32に支持されたウエハWはその大気雰囲気中で自然冷却されて、台座部31へとすり落ちる。
また傾斜ガイド部材32としては図10に示すようにその断面が階段状に形成され、下方へ向かうに従ってその開口径が小さくなるように構成してもよい。
W ウエハ
1 半導体製造装置
18 制御部
2A、2B ロードロック室
3 ウエハ冷却ステージ
31 台座部
32 傾斜ガイド部材
32A 内周壁
33 支持ピン
34 冷媒流路
35 光センサ
36 排気口
1 半導体製造装置
18 制御部
2A、2B ロードロック室
3 ウエハ冷却ステージ
31 台座部
32 傾斜ガイド部材
32A 内周壁
33 支持ピン
34 冷媒流路
35 光センサ
36 排気口
Claims (4)
- 基板の裏面がその表面に接するかまたは近接する台座部と、
基板を冷却するために前記台座部の表面を冷却する冷却手段と、
前記台座部にて前記基板に接するかまたは近接する領域の全周に亘って、あるいはその周方向に沿った複数箇所に設けられ、上方外方側へ向かって傾斜するように伸びると共に基板の周縁を下方にガイドするための傾斜ガイド部材と、
を備えたことを特徴とする基板冷却ステージ。 - 前記台座部は、その表面に基板を水平に載置するための複数の支持ピンを備え、基板が台座部の表面に近接したときには、これら複数の支持ピンに支持されることを特徴とする請求項1記載の基板冷却ステージ。
- 前記台座部の表面と、傾斜ガイド部材とに囲まれる空間を排気する排気手段を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の基板冷却ステージ。
- 基板を含んだキャリアが搬入される大気雰囲気のロードポートと、
基板に加熱を伴うガス処理を行う真空雰囲気の処理モジュールと、
前記ロードポートと処理モジュールとの間に設けられ、室内へのガス供給手段と、室内の排気手段とを備え、その室内の雰囲気を大気雰囲気と真空雰囲気との間で切り替えるロードロック室と、
を備え、
前記ロードロック室には請求項1ないし3のいずれか一つに記載の基板冷却ステージが設けられ、
前記ロードポートと、前記処理モジュールと、前記基板冷却ステージとの間で基板の搬送を行うための基板搬送手段を備えたことを特徴とする半導体製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009006662A JP2010165841A (ja) | 2009-01-15 | 2009-01-15 | 基板冷却ステージ及び半導体製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009006662A JP2010165841A (ja) | 2009-01-15 | 2009-01-15 | 基板冷却ステージ及び半導体製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010165841A true JP2010165841A (ja) | 2010-07-29 |
Family
ID=42581792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009006662A Pending JP2010165841A (ja) | 2009-01-15 | 2009-01-15 | 基板冷却ステージ及び半導体製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010165841A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011037020A1 (ja) * | 2009-09-28 | 2011-03-31 | 東京エレクトロン株式会社 | 被処理体の冷却方法、冷却装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 |
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WO2021044623A1 (ja) * | 2019-09-06 | 2021-03-11 | キヤノンアネルバ株式会社 | ロードロック装置 |
-
2009
- 2009-01-15 JP JP2009006662A patent/JP2010165841A/ja active Pending
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