JP2005116655A - ロードロックチャンバー、露光装置、デバイスの製造方法、真空排気方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ロードロックの真空排気のスループットを満足し、かつロードロック内の真空排気中にガスの断熱膨張に伴うウエハーに生ずる面内温度分布を最小に、ひいては温度低下そのものを最小に抑えることを可能にすることを目的としている。
【解決手段】 第一手段として、ロードロックチャンバー内でウエハーを配置する鉛直方向の位置を決定する際、チャンバー内壁上面とウエハーのギャップ量は20mm以内とする。第二手段として、チャンバー内のウエハーの昇降機能を用いて、ウエハー搬入後、ロードロックチャンバー内壁上面と所定のギャップ量を隔てて、ウエハーを近接させる。さらに、ウエハー搬入後、チャンバー内壁上面と第一のギャップ量を隔てて、ウエハーを近接させ真空排気し、所定圧力に達した後、それよりも大きい第二のギャップ量を隔てて真空排気する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体露光装置に用いるロードロックチャンバーに関するものであり、特に真空排気時の断熱膨張が原因で生ずるウエハー温度低下、温度分布を低減する方法に関するものである。
現在、DRAM、MPU、等の半導体デバイス製造に関して、デザインルールで0.1μm以下の線幅を有するデバイスの実現に向けて精力的に研究開発がなされている。この世代に用いられる露光装置は、その露光光にエレクトロンビーム(EB)、あるいは極端紫外域光(EUV)、等が用いられると予測されている。
EB露光装置、EUV露光装置では、大気中での露光は不可能になるため、露光は真空中で行わざるを得なくなり、必然的に、ウエハーの搬入、搬出には、特許文献1に記載されているようなロードロックチャンバーを介して行うことになる。
通常、露光装置のロードロック室は、大気圧下でウエハーを受け入れ、チャンバー内を真空排気した後、露光装置側の扉を開いて、露光装置側にウエハーを搬入し、露光が終了すると、装置側からウエハーが搬出され、露光装置側の扉を閉め、室内を大気圧下に戻し、ウエハーが取り出される、という機能を有する。
以前よりロードロック内が真空排気されると、内部ガスの断熱膨張によって、ガスの温度が低下し、それに伴い、ウエハーの温度は数度低下することが観測されている。このウエハーをこの状態のままで、装置内に搬入し、ウエハーステージにチャッキングすると、ウエハーとチャックの間に数度の温度差が生じるため、アライメント動作中、あるいは露光中に、両者の温度が平衡に達するまで、ウエハーがチャック上を滑りながら膨張してしまう。一般に滑り摩擦は、非線型な挙動なので、あらかじめこの温度差が分かっていたとしても、あらかじめ変形の挙動を予測して、アライメント計測値や、目標ショット座標、等に補正をかけることは、非常に困難である。したがって、この状態のままで露光を露光を行なった場合、大きな配列誤差が生じてしまうことになる。
このウエハー温度低下を解決するために、従来より、ロードロック内にウエハーを温調する機構を設けた提案が多数なされている。例えば、第一の方法として、赤外線ランプ、抵抗加熱ヒーター等を用いて温調する方法、第二の方法としてロードロック内のウエハー保持機構に温調機能を設ける方法、第三の方法として、ウエハーに恒温板をウエハーの反り程度の距離まで近づけて、温度低下を小さくする方法、等である。
特開平07−122505号公報
しかしながら、前述の従来例は、いずれもロードロック内に温調機構を設けているため、構成が複雑化し、チャンバー容量も大きくなるという懸念があった。将来、EUV露光装置でスループット100枚程度を目標とすると、ロードロックは、枚葉処理で数十秒間に大気圧(10+5Pa)と高真空(例えば10−5Pa)との間で排気、給気を繰り返すという、非常に過酷な環境下で動作することになる。このような意味からも、ロードロックの構造としては、できるだけ機構、構造がシンプルで、かつチャンバー容量が小さい方が良い。
また、ロードロックチャンバーが大きくなると、内部ガスの温度分布がつきやすくなるという問題がある。真空排気時のガス温度低下に対し、チャンバーが大きいと、チャンバー内壁からのガスへの伝熱は壁近傍に限られることにより、急激な自然対流が生じて、ガスの空間温度分布が複雑なものになる。特に、排気口近傍では、チャンバー空間の中で最低温度になる。このような空間でウエハーを温調しても、どうしてもその温度分布に偏りが生じてしまう。
また、前述第三の従来例は、ウエハーに恒温板をウエハーの反り程度の距離まで近づけて真空排気するため、ウエハーは恒温板からの一様な伝熱により、ウエハー全体の温度低下量も小さく、温度分布も偏りの少ない分布になると予想される。しかし、この手法も恒温板とウエハーとの距離があまりにも近接しているため、この隙間により真空排気のコンダクタンスが大きくなって、ウエハー中央部にガス分子が残留しつづけ、排気時間が長くなる。特に、この問題は、高真空(例えば1E−3〜1E−6Pa)の圧力領域では顕著になり、前述の例のように、数十秒間に大気圧(10+5Pa)から高真空(例えば10−5Pa)まで真空排気することは、不可能になってしまう。
本発明は、ロードロックの真空排気のスループットを満足し、かつロードロック内の真空排気中にウエハーに生ずる面内温度分布を最小に、ひいては温度低下そのものを最小に抑えることを可能にしたことを特徴としている。
具体的に第1の方法として、
第1の方法として、
(1)ロードロックチャンバー内でウエハーを配置する際、前記ギャップ量は、20mm以内とすることを特徴とする。
(2)前記ロードロックに搬入するウエハーは、搬入する前にロードロック内での温度低下量を見越してあらかじめ加熱昇温してから、ロードロック内に搬入することを特徴とする。
第2の方法として、
(1)ロードロックチャンバー内でウエハーの昇降機能を有するロードロックチャンバーにおいて、ウエハー搬入後、前記ウエハー昇降機能を用いて、ロードロックチャンバー内壁上面と所定のギャップ量を隔てて、ウエハーを近接させ、真空排気する事を特徴とする。
(2)前記所定のギャップ量は、真空排気の過程で生じるウエハー温度低下量と、真空排気時間の長短から、最適ギャップ量を決定する事を特徴としている。
(3)前記ウエハー昇降機能は、真空排気の際、所定圧力までは第1のギャップ量を隔ててウエハーを近接させ、所定圧力まで到達した後は、第1のギャップ量よりも大きい第2のギャップ量に変化させる事を特徴とする。
(4)前記所定圧力は、チャンバー内のガスが分子流の挙動を示すような圧力領域であることを特徴とする。
(5)前記第一のギャップ量は数百μm程度、第2のギャップ量は20mm程度であることを特徴とする。
第3の方法として、
(1)ロードロックチャンバーを真空排気する場合に、チャンバー内壁上面が、ウエハーとチャンバー内壁上面のギャップ間のガス分子流れのコンダクタンスが空間的に変化するような形状であることを特徴としている。
(2)前記チャンバー内壁上面の形状は、下に凸の円錐形であることを特徴とする。
(3)前記チャンバー内壁上面の形状は、放射状に溝が切ってあるものであることを特徴とする。
(4)前記チャンバー内壁上面の形状は、下に凸のくさび形状であることを特徴とする。
以上説明したように、
本出願に関わる第一の発明によれば、ロードロックチャンバー内でウエハーを配置する鉛直方向の位置を決定する際、ギャップ量は、20mm以内とするため、真空排気のスループットを満足し、なおかつウエハー面内に生ずる温度分布を最小に抑えることが可能になる。
本出願に関わる第二の発明によれば、ロードロックチャンバー内のウエハーの昇降機能を用いて、ウエハー搬入後、ロードロックチャンバー内壁上面と所定のギャップ量を隔てて、ウエハーを近接させ真空排気するため、露光装置の仕様、すなわちウエハー温度低下量、温度分布差と、真空排気時間の長短の兼ね合いから、最適なギャップ量を設定することが可能になる。
また、ロードロックチャンバー内のウエハーの昇降機能を用いて、ウエハー搬入後、ロードロックチャンバー内壁上面と第一のギャップ量を隔てて、ウエハーを近接させ真空排気し、所定圧力に達した後、それよりも大きい第二のギャップ量を隔てて真空排気するため、ウエハーの温度低下をほとんど生じさせないで、なおかつ、高真空領域まで真空排気に要する時間も最短にすることが可能になる。
本出願に関わる第三の発明によれば、ロードロックチャンバー内のウエハーの昇降機能を用いて、ウエハー搬入後、ロードロックチャンバー内壁上面と所定のギャップ量を隔てて、ウエハーを近接させ真空排気させる場合、チャンバー内壁上面とウエハー面との間のガス分子流れに対し、チャンバー内壁上面が、空間的にコンダクタンスが変化している形状に加工されているため、高真空領域まで真空排気する場合のウエハー中心付近のガス分子の残留を防ぐことが可能になる。
以下、本発明の一実施例について図を用いて説明する。
先ず、本発明の詳細について説明する前に、本発明が適用される投影露光装置について、EUV露光装置を例に挙げ、その構成を図2を用いて簡単に説明する。
同図で、1はウエハー、2は電子回路パターンが形成されている反射型マスクで、3はその反射型マスクを保持し、スキャン方向に粗微動させるためのマスクステージである。5はマスクからの反射光をウエハー1に投影露光するための光学系である。6はウエハーを保持して6軸方向に粗動、微動可能なウェハーステージであり、そのxy位置は不図示のレーザー干渉計によって常にモニターされている。通常、マスクステージ3とウエハーステージ6のスキャン動作は、投影光学系の縮小倍率を1/βとし、マスクステージの走査速度をVr、ウエハステージの走査速度をVwとすると、両者の走査速度の間には、Vr/Vw=βの関係が成立するように同期制御される。
8はロードロックチャンバー15とウエハーステージ6との間でウエハーを搬送する搬送ハンドである。露光は、真空下で行われるため、前述したユニットは装置チャンバー4の中に入っており、7はチャンバー内を真空排気するための真空ポンプである。9はロードロック内を真空排気するための真空ポンプ、10はロードロック内の真空状態を大気圧に戻すための真空破壊バルブ、11は装置チャンバーとロードロックチャンバーとの間を仕切る装置側ゲートバルブ、12はロードロックチャンバーと後述する基板交換室との間を仕切る交換室側ゲートバルブである。14はウエハーを大気圧下で一時保管する基板交換室である。16は、ロードロック内でのウエハー全体の温度低下を補償するため、搬入前にあらかじめ、所定温度に加熱する温調ポートである。具体的には、ホットプレートやランプ、等の加熱手段をもつ。13は温調ポート16とロードロック15間、及び温調ポートとウエハー保管カセットとの間で、ウエハーを搬送するロボットである。
ウエハーの搬送手順としては、まず基板交換室14のウエハーが搬送ハンド13により温調ポートに置かれ、ウエハーの温度低下量を見越した分の熱量がウエハーに加わり、所定温度に温調される。その後、搬送ハンド13により、大気圧下のロードロック15内に搬入される。ゲートバルブ12が閉じると真空排気系9のバルブが開き、排気が開始される。数十秒して、所定の圧力になるとゲートバルブ11が開き、搬送ハンド8によりウエハーがロードロック15からウエハーステージ6に搬送され、アライメントの後に露光となる。
このロードロックの真空排気の過程で内部のガスは断熱膨張により急速に冷却される。前述したように、ウエハーはガスとの熱伝達により、チャンバー容積、排気速度、等にもよるが、数度の温度低下が観測される。
この温度低下の様子は、図5で説明できる。ゲートバルブ12が閉じ、真空排気が開始される直前のガス、ウエハーの温度をT0とする。真空排気が始まると、ガスの温度は急速に低下し、チャンバー容積、排気速度、等にもよるが、十数秒後にT0よりも数十度温度低下し、その後は熱容量の大きいチャンバー壁からの伝熱により急速にT0に漸近する。この過程で、急激に温度低下したガスと、常温に維持されている熱容量の大きいチャンバー壁との温度差により、急激な自然対流が発生する。また、排気管近傍のガス温度は、常に最低温度をとる。一方、ガスに対し熱容量の大きいウエハーは、ガスよりも長い時定数で温度低下するが、このように複雑な温度分布がついてしまうチャンバー内にウエハーは置かれているので、温度差がつきやすくなり、特に対策がとられていない場合は、温度分布がついたまま、装置内に搬入されることになる。
本発明では、後述するように、簡単な構成にもかかわらず、スループットを維持する事が可能で、かつ、真空排気時のウエハーの温度分布を最小にする、ひいては温度低下そのものを最小にすることの可能な構成をもったロードロックチャンバーを提供する事を発明の主眼としている。
本発明のロードロックチャンバーについて図1、3、4を用いて説明する。図3、4、1の順ではウエハーがロードロックに搬入される。それぞれの図はチャンバー断面図であり、右にウエハーを搬送するロボットハンド20が描かれている。この搬送ロボット20は、不図示のウエハー温調ポートから、ロードロック内にウエハーを搬送するロボットハンドである。21a、b、cはウエハーであり、22はウエハー交換室側ゲートバルブ、24は装置側ゲートバルブであり、搬入、搬出時はバルブがそれぞれ開閉し、閉じた場合はバルブに付随するOリングがチャンバー内の機密を保つ。23はチャンバーの上板、25はチャンバーの底板で、ウエハーがチャンバー内に搬送された際、ウエハーを置く3本ピン26が底板から立っている。図中、Aはチャンバー内壁上面の位置を表し、Bは3本ピンの高さ位置を表す。
本発明は、ロードロック内でのウエハーの鉛直方向の位置を具体的に規定する事が大きな特徴となっている。まず、ロボットハンド20により、ウエハー21aは不図示のウエハー温調ポートから取り出され、ハンドに吸着されている(図1の状態)。ゲートバルブ22が開くと、ウエハー21aはチャンバー内に搬送されるが、その際ウエハー21bはチャンバー内壁上面(図中Aの位置)、及び3本ピンの高さ位置(図中Bの位置)と干渉しないように、チャンバー内壁上面(図中Aの位置)と最小距離を保ちながら、チャンバー内に搬送される(図2の状態)。所定位置に来た時に、ハンドが下がり吸着が解除され3本ピンに静かに置かれる。従って、このときのウエハーはAの位置から数mmのギャップ量Cを隔てた位置に配置される事になる(図3の状態)。
この数mmと言う距離は、次のような点で効果が大きい。
まず第一に、チャンバー壁からガスへの熱伝導の影響が十分に及ぶ範囲であるため、真空排気に伴うチャンバー内のガス温度分布の影響を受けにくくなり、ウエハー面内に温度分布がつかなくなることが挙げられる。
第2に、ウエハーとチャンバー内壁上面とのギャップCが、真空排気時の流れのコンダクタンスが問題になるほど狭くはないため、これによる排気時間の増加は無視できるため、スループットの低下が生じないことが挙げられる。
第3に、チャンバー内壁に体積、付着しているパーティクルが真空排気時に巻き上がるという問題に対しても、ウエハーとチャンバー内壁上面とのギャップCが狭いため、パーティクルが容易にはウエハー上面側には入り込むことが不可能になり、ウエハーへのパーティクル付着汚染が軽減される、という副次的な利点もある。
以上のように、本発明はロードロック真空排気時に生じる問題点に対し、非常に簡単な構成で、高スループットを維持しつつ、かつウエハーのパーティクル付着を低レベルに抑えつつ、ウエハーの面内温度分布を最小にすることが可能になる。
第2の実施例は、ロードロックチャンバー内に設けられたウエハー昇降機能を用いて、搬送されたウエハーの高さ位置を、任意の位置に設定可能とした事を特徴としている。具体的には、ロードロック内にウエハーを支持する支持台を設け、これが上下動可能なように昇降機構を設けている。
これを図6を用いて説明する。図中、20は不図示のウエハー温調ポートから、ロードロック内にウエハーを搬送する前述のロボットハンドである。22はウエハー交換室側ゲートバルブ、24は装置側ゲートバルブであり、搬入、搬出時はバルブがそれぞれ開閉し、閉じた場合はバルブに付随するOリングがチャンバー内の機密を保つ。23はチャンバーの上板、25はチャンバーの下板である。図中ではウエハー21は既にチャンバー内に搬送されており、30はウエハー支持台で、支持台から3本ピンが立てられており、この3本ピン上にウエハーは置かれる。そして、31は、不図示の駆動機構により、この支持台30ごと任意の位置に上下動させる事が可能な支柱である。
本実施例のウエハー支持台の上下動に関して説明する。図中、点線はウエハーが搬入された直後の状態を表す。この際、ハンドは通常の動作で3本ピン上にウエハーを置くので、他の部材との干渉に関しては、実施例1よりもラフなものとなっている。その後、ウエハーは不図示の支持台駆動機構により、鉛直上方に移動し、ウエハーはチャンバー内壁上面から所定のギャップ量C’を隔てて配置される。この状態で真空排気が開始される。
所定のギャップ量C’は、次のように考える。
ウエハー面内の温度分布差の観点でいえば、ギャップ量は小さいほうが望ましい。さらに言えば、ギャップ量が小さければ小さいほど、熱容量の大きいチャンバー壁からの伝熱が良好に行われるため、ウエハー全体の温度低下も小さくなる。従って、ギャップ量によっては本発明のようにロードロックチャンバーに搬送する前に、ウエハーの温度低下を見越して加熱する加熱手段が不要になる場合もある。
逆に、真空排気のスループットの観点で言えば、ギャップ量はある程度あったほうが良い。特に、高真空領域(1E−4〜1E−6Pa)まで、真空排気する場合を考えると、スループットを低下させないようにするためには、露光装置の仕様にもよるが、数mmオーダーのギャップは必要になると予想される。
このように、ウエハーに生ずる温度低下、温度分布の問題と、スループットの問題はトレードオフの関係になっているため、実際の装置適用に当たっては、実験、シミュレーションによって、装置仕様と照らし合わせながら決定するのが望ましい。このような方法をとることにより、実際の使用条件に合った最適ギャップ量が設定できるため、ウエハーに生ずる温度低下、温度分布の問題と、スループットの問題に対し、より柔軟に対応することが可能になる。
また、ウエハーとチャンバー内壁上面とのギャップ量を、真空排気中に変化させても良い。すなわち、大気圧から低真空領域までは、ガス分子は十分な数がウエハーとチャンバー内壁上面との間に存在しているため、壁からウエハーへの伝熱は良好に行われる。従って、この圧力領域では、ギャップ量は十分に小さく保つことで、温度分布のみならず、温度低下をも最小に抑える事が可能になる。さらに、低真空から高真空領域まで排気が進むと、内部ガスの分子数は減り、流れは分子流となる。この場合、壁からの伝熱はほとんどなくなるため、ウエハー温度はそのままの状態を維持する。しかし、排気時間に関しては、ガス分子がギャップ間で弾性衝突を繰り返しながら移動するという性質上、ギャップ量が小さいと排気が進まない。従って、この圧力領域になったら、排気を進めるために、ギャップ量を大きくとって、例えば20mm程度とすることにより、コンダクタンスを小さくし真空排気する。このことにより、スループットの低下は防ぐ事が出来る。
以上のように、本実施例では、真空排気中、大気圧から低真空の圧力領域では、ギャップ量を極小にし、内部ガスが分子流の様相を呈する高真空の圧力領域になったらギャップ量を大きくすることにより、真空排気のスループットを維持した上で、ウエハー温度分布のみならず、ウエハー全体の温度低下も所望の範囲内に抑えることが可能になる。
第4の実施例は、チャンバー内壁上面とウエハーとで形成される狭い空間に対して、チャンバー上板のウエハー対向面の形状を工夫して、空間的にコンダクタンスを変化させることによって、真空排気のスループットを維持した上で、ウエハーの温度分布、ひいては温度低下の問題を解決しようとするものである。
前述にもあるように、ギャップ量が小さいとウエハー温度分布が小さくなり、さらに1mm程度にすると、ウエハー全体の温度低下も小さくなるものの、高真空領域での真空排気に時間がかかるという問題がある。300mmウエハーが1mmのギャップ間隔で配置されている場合、高真空領域になると、ウエハー周辺部だけ排気が進み、中心付近はガス分子が多数残っていて、圧力も1〜2桁高い状態になると予想される。当然のことながら十分に時間をかければ、次第に排気が進んでくるが、それではスループット上問題が生じてしまう。
従って、これを解決するために、本実施例では、図7の40にあるようにチャンバー上板のウエハー対向面を、円錐状に加工することで、ウエハー中心から周辺に向かう方向でコンダクタンスを変化させ、高真空領域でのウエハー中心付近の残留ガス分子を効率良く、排気することが可能になる。円錐の形状としては、装置の仕様に照らし合わせて、実験、シミュレーション、等で決定すれば良いが、一例として、円錐頂点とウエハーギャップ間隔は1mm程度とし、周辺部は数mm程度のオーダーのものが望ましい。このような形状にする事により、ウエハーは同心円状の温度分布がつきやすくなるが、ギャップ量は、全ての領域で1mm程度から数mm程度なので、問題となるレベルではない。
また、図8,9の50にあるようにチャンバー上板のウエハー対向面に、放射状に多数の溝を形成することで、排気のコンダクタンスを変化させる事も考えられる。この場合、ガス分子はこの溝を通って、ウエハー周辺に移動していくので、中心部だけガス分子が残ってしまう事は少なくなり、スループット低下は最小限にとどめる事が可能になる。溝は縦横比1:1が望ましく、その長さは、装置の仕様に照らし合わせて、実験、シミュレーション、等で決定すれば良いが、数mm程度のものが望ましい。この場合、溝以外の部分は、ウエハーと1mm程度のギャップ量で近接させることが可能なため、溝が存在していても、ウエハーの温度低下量、温度分布は所望の範囲内に抑えることが可能になる。
また、図示はしないが、チャンバー内壁上面を下に凸のくさび型にするような構成も考えられる。このように、本実施例は、チャンバー上板とウエハーとで形成される狭い空間に対して、空間的にコンダクタンスを変化させることができれば、これ以外にも、様々な形状が考えられるので、この三つに限定されるものではない。
本発明の第一の実施例を表す図 本発明が適用される露光装置の概略図 本発明の第一の実施例を表す図 本発明の第一の実施例を表す図 真空排気時のロードロック内のガス圧力、及びガス、ウエハー温度低下を表す図 本発明の第二、三の実施例を表す図 本発明の第4の実施例のチャンバー上板の断面を表す一例 本発明の第4の実施例のチャンバー内壁上面の平面図 図8のDD’断面
符号の説明
20 搬送ロボット
21、21a、21b、21c ウエハー
22、24 ゲートバルブ
23 ロードロックチャンバー上板
25 ロードロックチャンバー下板
26 3本ピン
30 ウエハー支持部
31 ウエハー昇降機構
40、50 ロードロックチャンバー上板

Claims (16)

  1. 真空排気する際、ウエハーとロードロックチャンバー内壁上面が所定のギャップ量を隔てた状態で、真空排気する事を特徴とするロードロックチャンバー。
  2. ロードロックチャンバー内でウエハーを配置する際、前記ギャップ量は、20mm以内とすることを特徴とする請求項1のロードロックチャンバー。
  3. 前記ロードロックに搬入するウエハーは、搬入する前にロードロック内での温度低下量を見越してあらかじめ加熱昇温してから、ロードロック内に搬入することを特徴とする請求項2のロードロックチャンバー。
  4. ロードロックチャンバー内でウエハーの昇降機能を有するロードロックチャンバーにおいて、ウエハー搬入後、前記ウエハー昇降機能を用いて、ロードロックチャンバー内壁上面と所定のギャップ量を隔てて、ウエハーを近接させ、真空排気する事を特徴とする請求項1のロードロックチャンバー。
  5. 前記所定のギャップ量は、真空排気の過程で生じるウエハー温度低下量と、真空排気時間の長短から、最適ギャップ量を決定する事を特徴としている請求項4のロードロックチャンバー。
  6. 前記ウエハー昇降機能は、真空排気の際、所定圧力までは第1のギャップ量を隔ててウエハーを近接させ、所定圧力まで到達した後は、第1のギャップ量よりも大きい第2のギャップ量に変化させる事を特徴とする請求項4のロードロックチャンバー。
  7. 前記所定圧力は、チャンバー内のガスが分子流の挙動を示すような圧力領域であることを特徴とする請求項4のロードロックチャンバー。
  8. 前記第一のギャップ量は数百μm程度、第2のギャップ量は20mm程度であることを特徴とする請求項4のロードロックチャンバー。
  9. ロードロックチャンバーを真空排気する場合に、チャンバー内壁上面が、ウエハーとチャンバー内壁上面のギャップ間のガス分子流れのコンダクタンスが空間的に変化するような形状であることを特徴としている請求項1のロードロックチャンバー。
  10. 前記チャンバー内壁上面の形状は、下に凸の円錐形であることを特徴とする請求項9のロードロックチャンバー。
  11. 前記チャンバー内壁上面の形状は、放射状に溝が切ってあるものであることを特徴とする請求項9のロードロックチャンバー。
  12. 前記チャンバー内壁上面の形状は、下に凸のくさび形状であることを特徴とする請求項9のロードロックチャンバー。
  13. 請求項1乃至12いずれかに記載のロードロックチャンバーを有し、真空環境下で原板上の回路パターンをウエハ上に露光する半導体露光装置。
  14. 前記ウエハを、前記ロードロックチャンバーを介して、前記半導体露光装置内に搬入及び/又は前記半導体露光装置から搬出することを特徴とする請求項13記載の半導体露光装置。
  15. 請求項13又は14記載の半導体露光装置を用いて前記ウエハを露光する工程と、前記露光されたウエハを現像する工程とを有することをデバイスの製造方法。
  16. 請求項1乃至12いずれかのロードロックチャンバーを用いて、真空排気を行うことを特徴とする真空排気方法。
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