JP2010164686A - 近接投影型プロジェクター - Google Patents
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Abstract
【課題】近接投影型プロジェクターにおいて、投影光をスクリーンに向けて反射させるミラーに汚れが付着することを防止し、かつ充分な光量で鮮明な映像を投影することが可能な近接投影型プロジェクターを提供する。
【解決手段】筐体15に形成された開口16には、平板状のカバープレート18が形成されている。このカバープレート18は、少なくとも可視光域の光を透過させる透明な基板21と、この基板21の一面21a、他面21bにそれぞれ設けられる反射防止層22,22とからなる。反射防止層22,22のそれぞれの一面には、ナノサイズの多数の微細な突起23,23が配列形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】筐体15に形成された開口16には、平板状のカバープレート18が形成されている。このカバープレート18は、少なくとも可視光域の光を透過させる透明な基板21と、この基板21の一面21a、他面21bにそれぞれ設けられる反射防止層22,22とからなる。反射防止層22,22のそれぞれの一面には、ナノサイズの多数の微細な突起23,23が配列形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、スクリーンの近傍に設置して、スクリーンに映像を投影させる近接投影型プロジェクターに関する。
近年、会議やプレゼンテーションなどにおいて、コンピュータ等で作成、処理された画像や、記録媒体に記録された画像を、スクリーンに投影して表示するプロジェクターが、広く一般的に使用されている。
こうしたプロジェクターの中には、例えば、スクリーンの直下近傍に載置して、斜め上方向のスクリーン向けて画像などを映し出す、近接投影型のプロジェクターが知られている。近接投影型のプロジェクターは、スクリーンに対する距離が極めて近くなるように設置されるため、スクリーンとは反対の方向に投影光を出射させ、この投影光を、ミラーによってスクリーン方向に反射させる構造を成すものが多い。そして、このミラーは、斜め上に向けて出射させた投影光によって、スクリーン上で映像を歪みなく映し出せるように、反射面が湾曲面、例えば非球面を成している。
上述したような構造の近接投影型のプロジェクターは、ミラーで反射させた光をプロジェクターの筐体から出射させるために、筐体に開口が形成されている。このため、開口を介してミラーが外気に剥き出しとなるため、ゴミや埃がミラーの反射面に付着し、反射率の低下による投影画象の劣化が起きやすいという課題があった。また、このミラーは、プロジェクターの光源からの強い光によって高温になることもあるため、一旦
ゴミや埃などの汚れがミラーの反射面に付着すると、熱によって汚れが反射面に固着してしまい、除去が困難であるという課題もあった。
ゴミや埃などの汚れがミラーの反射面に付着すると、熱によって汚れが反射面に固着してしまい、除去が困難であるという課題もあった。
こうした課題を解決するため、例えば、この投影光が出射される開口を覆うように光が透過可能な平板状のカバーを設けた近接投影型のプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載された構成のように、投影光が出射される開口を透明なカバーで覆った場合、湾曲したミラーで反射された投影光は、カバーの厚み方向に対して大きく傾いた角度で入射することになる。このため、カバーの表面で投影光の一部が反射されてしまい、スクリーンに充分な光量の投影光が届かず、鮮明が画像を投影できないという課題があった。
また、湾曲したミラーで反射された投影光を、カバーの厚み方向に沿って入射させ表面反射を低減させるために、カバーを半球状に形成することも考えられる。しかしながら、カバーを透明な半球状に形成した場合、半球状のカバーが筐体から大きく突出した形となるため、プロジェクターのサイズが大きくなって収納時に余分なスペースが必要となり、外観上も好ましくない。また、球面を持つ樹脂カバーは製造コストが高く、プロジェクターの低価格化の障害にもなる。
本発明にかかるいくつかの態様は、上記事情に鑑みてなされたものであり、近接投影型プロジェクターにおいて、投影光をスクリーンに向けて反射させるミラーに汚れが付着することを防止し、かつ充分な光量で鮮明な映像を投影することが可能な近接投影型プロジェクターを提供する。
上記課題を解決するために、本発明のいくつかの態様は次のような近接投影型プロジェクターを提供した。
すなわち、本発明の近接投影型プロジェクターは、光源と、該光源からの光をスクリーンに向けて反射させる、湾曲した反射面をもつミラーと、前記光源およびミラーを収容する筐体と、該筐体に形成され、前記ミラーで反射させた光をスクリーンに向けて出射させる開口と、該開口を覆う透明なカバープレートと、を少なくとも備えた近接投影型プロジェクターであって、
前記カバープレートは平板状を成し、前記カバープレートの一面および/または他面には、ナノサイズの多数の微細な突起からなる反射防止層が形成されていることを特徴とする。
すなわち、本発明の近接投影型プロジェクターは、光源と、該光源からの光をスクリーンに向けて反射させる、湾曲した反射面をもつミラーと、前記光源およびミラーを収容する筐体と、該筐体に形成され、前記ミラーで反射させた光をスクリーンに向けて出射させる開口と、該開口を覆う透明なカバープレートと、を少なくとも備えた近接投影型プロジェクターであって、
前記カバープレートは平板状を成し、前記カバープレートの一面および/または他面には、ナノサイズの多数の微細な突起からなる反射防止層が形成されていることを特徴とする。
このような構成の近接投影型プロジェクターによれば、ミラーによって反射された投影光は、カバープレートを構成する一方の反射防止層に入射する。従来、ミラーの上方を覆うカバープレートに対して、厚み方向から傾斜した角度を持って光が入射すると、その表面で反射してしまう光が多く、光量のロスが多かった。しかし、ミラーで反射した投影光が入射するカバープレートには、ナノサイズの多数の微細な突起を備えた反射防止層が形成されているため、外気(空気層)から基板に至る光路上では、この反射防止層によって徐々に屈折率が変化する形態となる。これにより、カバープレートに入射した投射光は、表面で反射されることなく、光量のほぼ全てがカバープレートの基板を透過し、光量のほぼ全てをロス無くスクリーンに向けて出射させることができる。
前記カバープレートは、耐熱性の透明樹脂、またはガラスから形成されていることが好ましい。
前記カバープレートは、一面と他面とが互いに平行な平面であることが好ましい。
前記カバープレートは、前記開口から出射される光の光路幅よりも大きくなるように形成されていることが好ましい。
前記カバープレートは、前記ミラーの近傍に設けられていることが好ましい。
前記カバープレートは、一面と他面とが互いに平行な平面であることが好ましい。
前記カバープレートは、前記開口から出射される光の光路幅よりも大きくなるように形成されていることが好ましい。
前記カバープレートは、前記ミラーの近傍に設けられていることが好ましい。
本発明の近接投影型プロジェクターの最良の形態について説明する。なお、本実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は、本発明の近接投影型プロジェクター、および映像を投影するスクリーンを示す外観斜視図である。また、図2は、近接投影型プロジェクターの要部を示す部分破断図である。
近接投影型プロジェクター(以下、プロジェクターと称する)10は、スクリーン5の近傍、例えばスクリーン5の直下に近い斜め下方に載置される。そして、プロジェクター10から出射される投影光Rは、スクリーン5の投影面5aに対して急角度、例えば70°程度の角度で入射し、映像を投影面5aに映し出す。スクリーン5の投影面5aには、こうした斜め下方向からの投影光による映像を映し出すとともに、上方から入射する照明光を裏面側に透過させるように、例えば、半球状の微細な窪みが多数形成されている。そして、それぞれの窪みには、下方向からの投影光だけを反射させる反射膜が形成されていればよい。
近接投影型プロジェクター(以下、プロジェクターと称する)10は、スクリーン5の近傍、例えばスクリーン5の直下に近い斜め下方に載置される。そして、プロジェクター10から出射される投影光Rは、スクリーン5の投影面5aに対して急角度、例えば70°程度の角度で入射し、映像を投影面5aに映し出す。スクリーン5の投影面5aには、こうした斜め下方向からの投影光による映像を映し出すとともに、上方から入射する照明光を裏面側に透過させるように、例えば、半球状の微細な窪みが多数形成されている。そして、それぞれの窪みには、下方向からの投影光だけを反射させる反射膜が形成されていればよい。
プロジェクター10は、光源部11、像形成部(光変調部)12、レンズ群13、およびミラー14を備えている(図2(a)参照)。光源部11は、例えば、ハロゲンランプなどの高輝度のランプと、リフレクタなどを備えていれば良い。像形成部(光変調部)12は、投影する画像を形成する液晶表示パネルや、プリズムなどから形成されていればよい。さらに、レンズ群13は、スクリーン5に合わせて投影光を変調する凸レンズや非球面レンズなど複数のレンズから構成されていれば良い。
ミラー14は、一面側が反射面14aを成し、この反射面14aは湾曲面、例えば非球面となるように形成されている。ミラー14は、例えば全体が金属で形成され、反射面14aが鏡面加工されていれば良い。あるいは、耐熱性材料からなる基板の表面に鏡面を成す金属箔膜を形成したものであってもよい。
このような光源部11、像形成部(光変調部)12、レンズ群13、およびミラー14を収容する筐体15は、例えば全体が樹脂や金属で形成されている。そして、ミラー14の反射面14aによって、スクリーン5に向けて反射された投影光Rを、筐体15の外に向けて出射させる開口16が形成されている。こうした開口16は、例えば矩形の開口であればよい。
筐体15に形成された開口16には、平板状のカバープレート18が形成されている。このカバープレート18は、少なくとも可視光域の光を透過させる透明な基板21と、この基板21の一面21a、他面21bにそれぞれ設けられる反射防止層22,22とからなる(図2(b)参照)。基板21は、例えば、耐熱性の透明樹脂から形成されていればよい。
反射防止層22,22のそれぞれの一面22aには、ナノサイズの多数の微細な突起23,23・・・が配列形成されている(図2(c)参照)。この突起23は、その形成間隔(ピッチ)wが、ミラー14で反射された投影光Rの波長域、即ち可視光域の波長(360〜830nm)よりも小さくなるように形成されるのが好ましい。このような突起23のサイズの一例を挙げれば、高さhがナノレベル、例えば300〜500nm程度の円錐形や多角錐形であり、隣接する突起23,23どうしの形成間隔(ピッチ)wがナノレベル、例えば50〜300nm程度である。
このような、一面22aにナノサイズの多数の微細な突起23を有する反射防止層22,22は、外気との間の明瞭な界面、即ち、空気層(外気)と樹脂からなる層(反射防止層22)との間に、一面で広がる明瞭な界面が形成されるのを防止する。これによって、反射防止層22,22と空気層(外気)との界面は、徐々に屈折率が変化していく状態となり、ある一面で急激に屈折率が変化することを防止する。
このような構成を利用すれば、反射防止層22の一面22a側から入射した投影光Rは、反射防止層22の一面22aでその一部が反射されることなく、入射したほぼ全ての投影光Rがナノサイズの多数の微細な突起23を介して、基板21を透過する。また、基板21を透過して、反射防止層22他面22b側から入射した投影光Rは、反射防止層22他面22bでその一部が反射されることなく、入射したほぼ全ての光がナノサイズの多数の微細な突起23を介して、空気層(外気)に出射される。
以上のような構成のプロジェクター10の作用を説明する。プロジェクター10の光源部11から出射された光は、像形成部(光変調部)12を経て、投影する映像を含む投影光Rに変調され、レンズ群13を介してミラー14に入射する。ミラー14に入射した投影光Rは、反射面14aによって筐体15の開口16に向けて反射される。そして、ミラー14によって反射された投影光Rは、カバープレート18を構成する一方の反射防止層22に入射する。
従来、ミラーの上方を覆うカバープレートに対して、厚み方向から傾斜した角度を持って光が入射すると、その表面で反射してしまう光が多く、光量のロスが多かった。しかし、ミラー14で反射した投影光Rが入射するカバープレート18は、その他面18bにナノサイズの多数の微細な突起23を備えた反射防止層22が形成されているため、外気(空気層)から基板21に至る光路上では、この反射防止層22によって徐々に屈折率が変化する形態となる。これにより、カバープレート18に入射した投射光Rは、表面で反射されることなく、光量のほぼ全てがカバープレート18の基板21を透過する。
更に、カバープレート18の基板21を透過した投影光Rは、外気(空気層)に向けて出射されるが、この時も、カバープレート18の一面18aにナノサイズの多数の微細な突起23を備えた反射防止層22が形成されているため、基板21から外気(空気層)に至る光路上でも、反射防止層22によって徐々に屈折率が変化する形態となる。これにより、カバープレート18からスクリーンに向けて出射される投射光Rも、カバープレート18の基板21と外気(空気層)との境界面で反射されることなく、光量のほぼ全てをロス無くスクリーンに向けて出射させることができる。
そして、反射防止層22,22を備えたカバープレート18を透過した投影光Rは、スクリーン5に入射し、スクリーン5の投影面5aに映像が映し出される。プロジェクター10から投射された投射光Rは、光路の途中のカバープレート18に設けられた反射防止層16によって、光量が大きく減少することなく観察者まで届くため、スクリーン5には、ハイコントラストの鮮明な画像を映し出すことが可能になる。
一方、ミラー14で反射させた投影光Rを筐体15から出射させる開口16に、カバープレート18を形成することによって、外気に存在するゴミや埃が、斜め上方を向いて湾曲しているミラー14の反射面14aに降り積もることを防止できる。ミラー14は、光源部11からの強い光によって高温になるが、カバープレート18によって、ミラー14にゴミや埃が付着して焼き付いてしまうことを防止できる。これにより、ミラー14の反射面14aの反射率が短期間で大きく低下することを防止できる。また、ミラー14の頻繁な払拭清掃によって、反射面14aが損傷することも防止できる。
図3は、本発明のプロジェクターの他の一例を示す拡大断面図である。
図3に示す、本発明のプロジェクターを構成するカバープレート31は、透明な基板32の一面および他面に、ナノサイズの多数の微細な突起33を直接、一体に形成し、反射防止層34,34としたものである。このような構成のカバープレート31は、反射防止層を基板と別な部材で形成したものと比較して、反射防止層と基板との界面が存在しないため、プロジェクターのミラーで反射された投影光Rを、一層効率的に光量のロス無くスクリーンに向けて透過させることができる。
図3に示す、本発明のプロジェクターを構成するカバープレート31は、透明な基板32の一面および他面に、ナノサイズの多数の微細な突起33を直接、一体に形成し、反射防止層34,34としたものである。このような構成のカバープレート31は、反射防止層を基板と別な部材で形成したものと比較して、反射防止層と基板との界面が存在しないため、プロジェクターのミラーで反射された投影光Rを、一層効率的に光量のロス無くスクリーンに向けて透過させることができる。
図4は、本発明のプロジェクターの他の一例を示す拡大断面図である。
図4に示す、本発明のプロジェクターを構成するカバープレート41は、透明な基板42の一面だけに、ナノサイズの多数の微細な突起43を直接、一体に形成し、反射防止層44としたものである。また、基板42の他面は平滑面42bとしたものである。このような構成のカバープレート41であっても、反射防止層44を形成した一面側においては、反射防止層を基板と別な部材で形成したものと比較して、反射防止層と基板との界面が存在しないため、プロジェクターのミラーで反射された投影光Rを、一層効率的に光量のロス無くスクリーンに向けて透過させることができる。
図4に示す、本発明のプロジェクターを構成するカバープレート41は、透明な基板42の一面だけに、ナノサイズの多数の微細な突起43を直接、一体に形成し、反射防止層44としたものである。また、基板42の他面は平滑面42bとしたものである。このような構成のカバープレート41であっても、反射防止層44を形成した一面側においては、反射防止層を基板と別な部材で形成したものと比較して、反射防止層と基板との界面が存在しないため、プロジェクターのミラーで反射された投影光Rを、一層効率的に光量のロス無くスクリーンに向けて透過させることができる。
図5は、図1に示した構成のカバープレートの製造方法を段階的に示した断面図である。
本発明の近接投影型プロジェクターを構成するカバープレートを製造する際には、まず、透明な基板51を用意する(図5(a)参照)。この基板51は、例えば、透明なガラス基板であればよい。
本発明の近接投影型プロジェクターを構成するカバープレートを製造する際には、まず、透明な基板51を用意する(図5(a)参照)。この基板51は、例えば、透明なガラス基板であればよい。
次に、この基板51の一面51aおよび他面51bに、樹脂層52,52を形成する(図5(b)参照)。樹脂層52,52は、例えば、紫外線硬化性の透明な樹脂を基板51に塗布ないし貼着によって形成したものであれば良い。
続いて、この樹脂層52,52に、それぞれ転写用型53,53を押し付ける(図5(c)参照)。この転写用型53,53は、表面の凹凸部53a,53aおよびこれを支える台座53b,53bが、紫外線を透過する透明な材料、例えば硬質ガラスで形成されている。また、凹凸部53a,53aは、ナノサイズの多数の微細な突起を象ったパターンを成している。このような転写用型53,53を樹脂層52,52に押し付けることによって、樹脂層52,52には、ナノサイズの多数の微細な突起が転写される。
次に、透明な転写用型53,53の他面53c,53c側から、紫外線を照射する(図5(d)参照)。照射された紫外線は透明な転写用型53,53を透過して、樹脂層52,52に達する。これにより、例えば紫外線硬化性の樹脂から形成された樹脂層52,52は、表面にナノサイズの多数の微細な突起が形成された状態で硬化する。
この後、転写用型53,53を除去すれば、基板51の一面51aおよび他面51bにナノサイズの多数の微細な突起が形成された反射防止層55,55を有するカバープレート56を得ることができる図5(e)参照)。
なお、上述したカバープレートの製造方法で、反射防止層を基板のいずれか一方の面だけに形成する場合、ナノサイズの多数の微細な突起を形成するための転写用型として、光が透過しない金属製の金型を用てもよい。この場合、金型と対向する透明な基板の反対側の面から紫外線を入射させ、金型の位置まで紫外線を透過させ、紫外線硬化性の樹脂からなる樹脂層を硬化させればよい。
図6は、図1に示した構成のカバープレートの別な製造方法を段階的に示した断面図である。
本発明の近接投影型プロジェクターを構成するカバープレートを製造する際には、まず、透明な基板61を用意する(図6(a)参照)。この基板61は、例えば、透明なガラス基板であればよい。
本発明の近接投影型プロジェクターを構成するカバープレートを製造する際には、まず、透明な基板61を用意する(図6(a)参照)。この基板61は、例えば、透明なガラス基板であればよい。
次に、この基板61の一面61aおよび他面61bに、樹脂層62,62を形成する(図6(b)参照)。樹脂層62,62は、例えば、熱軟化性の透明な樹脂を基板61に塗布ないし貼着によって形成したものであれば良い。
続いて、この樹脂層62,62に、それぞれ所定の温度に加熱された金型63,63を押し付け、熱プレスする(図6(c)参照)。この金型63,63は、表面にナノサイズの多数の微細な突起を象った凹凸部63a,63aが形成され、全体が例えば金属から形成されている。このような加熱された金型63,63を樹脂層62,62に押し付けることによって、樹脂層62,62が軟化し、その表面には、ナノサイズの多数の微細な突起が転写される(図6(d)参照)。
この後、金型63,63を除去すれば、基板61は冷却され、一面61aおよび他面61bにナノサイズの多数の微細な突起が形成された反射防止層65,65を有するカバープレート66を得ることができる図6(e)参照)。
10・・プロジェクター(近接投影型プロジェクター)、14・・ミラー、15・・筐体、
16・・開口、18・・カバープレート、12・・光吸収層、22・・反射防止層、23・・突起(ナノサイズの微細な突起)。
16・・開口、18・・カバープレート、12・・光吸収層、22・・反射防止層、23・・突起(ナノサイズの微細な突起)。
Claims (5)
- 光源と、
該光源からの光をスクリーンに向けて反射させる、湾曲した反射面をもつミラーと、
前記光源およびミラーを収容する筐体と、
該筐体に形成され、前記ミラーで反射させた光をスクリーンに向けて出射させる開口と、
該開口を覆う透明なカバープレートと、
を少なくとも備えた近接投影型プロジェクターであって、
前記カバープレートは平板状を成し、前記カバープレートの一面および/または他面には、ナノサイズの多数の微細な突起からなる反射防止層が形成されていることを特徴とする近接投影型プロジェクター。 - 前記カバープレートは、耐熱性の透明樹脂、またはガラスから形成されていることを特徴とする請求項1記載の近接投影型プロジェクター。
- 前記カバープレートは、一面と他面とが互いに平行な平面であることを特徴とする請求項1または2記載の近接投影型プロジェクター。
- 前記カバープレートは、前記開口から出射される光の光路幅よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載の近接投影型プロジェクター。
- 前記カバープレートは、前記ミラーの近傍に設けられていることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の近接投影型プロジェクター。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018005253A (ja) * | 2017-10-02 | 2018-01-11 | 株式会社リコー | 投射装置 |
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2009
- 2009-01-14 JP JP2009005576A patent/JP2010164686A/ja active Pending
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