JP2010164570A - 成分濃度の測定方法 - Google Patents

成分濃度の測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010164570A
JP2010164570A JP2010030897A JP2010030897A JP2010164570A JP 2010164570 A JP2010164570 A JP 2010164570A JP 2010030897 A JP2010030897 A JP 2010030897A JP 2010030897 A JP2010030897 A JP 2010030897A JP 2010164570 A JP2010164570 A JP 2010164570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
magnetic field
state
concentration
measuring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010030897A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4717949B2 (ja
Inventor
Yoshi Hirao
佳 平尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Arkray Inc
Original Assignee
Arkray Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Arkray Inc filed Critical Arkray Inc
Priority to JP2010030897A priority Critical patent/JP4717949B2/ja
Publication of JP2010164570A publication Critical patent/JP2010164570A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4717949B2 publication Critical patent/JP4717949B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/145Measuring characteristics of blood in vivo, e.g. gas concentration, pH value; Measuring characteristics of body fluids or tissues, e.g. interstitial fluid, cerebral tissue
    • A61B5/1455Measuring characteristics of blood in vivo, e.g. gas concentration, pH value; Measuring characteristics of body fluids or tissues, e.g. interstitial fluid, cerebral tissue using optical sensors, e.g. spectral photometrical oximeters
    • A61B5/14558Measuring characteristics of blood in vivo, e.g. gas concentration, pH value; Measuring characteristics of body fluids or tissues, e.g. interstitial fluid, cerebral tissue using optical sensors, e.g. spectral photometrical oximeters by polarisation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/68Arrangements of detecting, measuring or recording means, e.g. sensors, in relation to patient
    • A61B5/6801Arrangements of detecting, measuring or recording means, e.g. sensors, in relation to patient specially adapted to be attached to or worn on the body surface
    • A61B5/6813Specially adapted to be attached to a specific body part
    • A61B5/6825Hand
    • A61B5/6826Finger
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/68Arrangements of detecting, measuring or recording means, e.g. sensors, in relation to patient
    • A61B5/6801Arrangements of detecting, measuring or recording means, e.g. sensors, in relation to patient specially adapted to be attached to or worn on the body surface
    • A61B5/683Means for maintaining contact with the body
    • A61B5/6838Clamps or clips
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/21Polarisation-affecting properties
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/05Detecting, measuring or recording for diagnosis by means of electric currents or magnetic fields; Measuring using microwaves or radio waves 
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/47Scattering, i.e. diffuse reflection

Abstract

【課題】測定対象に含まれる散乱物質の影響を極力除外し、目的物質の成分濃度を正確に測定する。
【解決手段】測定対象の状態を第1磁界状態として測定対象に対して光を照射し、そのときの測定対象からの光の状態を検出する第1ステップと、測定対象の状態を第1磁界状態とは異なる第2磁界状態として測定対象に対して光を照射し、そのときの測定対象からの光の状態を検出する第2ステップと、上記第1ステップにおける検出結果と、上記第2ステップにおける検出結果に基づいて目的成分の濃度を演算する第3ステップと、を有する。第1および第2ステップにおいては、測定対象およびリファレンスについてスペクトルを取得し、第3ステップにおいては、第1ステップにおいて測定された光量と、第2ステップにおいて測定された光量との差分Δをスペクトルとして取得しつつ目的成分を演算する。
【選択図】図3

Description

本発明は、測定対象物中の目的の成分を測定する技術に関する。
近年、糖尿病などの生活習慣病患者が増加しており、自宅などで行える簡易な手法に基づいて、血液中の血糖値やコレステロール値などを測定するというニーズが増加してきている。血糖値を測定するための簡易な手法としては、たとえば指先などを穿刺して血液を出液させて検体サンプルを採取した上で、この検体サンプルを用いて血液中のグルコース濃度を測定する方法がある。
しかしながら、指先を穿刺することは痛みを伴うため、血糖値測定において苦痛を感じることがある。特に、糖尿病患者の場合、日常生活の中での血糖値の管理を行なうために、1日に数回の血糖値測定が必要となる。したがって、糖尿病患者にとっては、1日に何度も苦痛を強いられる場合があり、血糖値の測定が大きな負担となっている。また、通常のグルコース濃度の測定においては、バイオセンサや尿試験紙などの消耗品が生じるといった問題もある。
そのため、日本国特開平5−176917号公報(特許文献1)には、グルコース濃度測定時の負担を軽減するために、患者から血液を採取せずに血糖値を測定する方法が開示されている。この方法では、人体に対して0.78〜1.32μmの波長の近赤外光を照射し、そのときに人体を透過した光の強度に基づいてグルコース濃度を測定することができる。
一方、日本国特開平9−138231号公報(特許文献2)には、尿試験紙などの消耗品を必要とせず、尿中のグルコース濃度を測定する方法が開示されている。この方法では、偏光子を通過した光を試料溶液に照射し、そのときに試料溶液を透過した光の旋光角度に基づいて、グルコース濃度を測定することができる。
しかしながら、日本国特開平5−176917号公報に開示された方法では、照射光が人体を透過する際の光散乱状態の影響を受けやすい。すなわち、個人間における光散乱状態の差によって、個人間で測定結果にバラツキが生じ、また同一人においても、測定部位毎の光散乱状態の差によって、測定結果にバラツキが生じる。これらの不具合を解消するためには、個人毎の検量線の作成が必要となり、また同一人においては同一箇所で測定する必要が生じる。
一方、日本国特開平9−138231号公報に開示された方法では、固形物を含まない溶液における測定では有効であるものの、血液等の混濁液の測定や生体組織内の成分を測定しようとした場合には、測定対象物中の固形物おける光散乱の影響を受け、正確な測定値を求めることができないという問題点がある。
特開平5−176917号公報 特開平9−138231号公報
本発明は、測定者の負担を軽減しつつも、測定対象に含まれる散乱物質の影響を極力除外し、測定対象中の目的物質の成分濃度を正確に測定することを目的としている。
本発明においては、 測定対象の状態を外部から磁界を付与することにより磁界変調された第1磁界状態として測定対象に対して直線偏光された光を照射し、そのときの測定対象からの光の状態を検出する第1ステップと、測定対象の状態を上記第1の磁界状態とは異なる磁界強度によって得られる第2磁界状態として測定対象に対して上記直線偏光された光を照射し、そのときの測定対象からの光の状態を検出する第2ステップと、上記第1ステップにおける検出結果と、上記第2ステップにおける検出結果と、に基づいて、目的成分の濃度を演算する第3ステップと、を有し、上記第1および第2ステップにおいては、測定対象に照射する光の振動面とは異なる振動面を有する光を選択的に透過させる検光子において直線偏光としてから、測定対象からの光の状態を光量として検出し、上記第3ステップにおいては、上記第1ステップにおいて測定された光量と、上記第2ステップにおいて測定された光量との差分Δに基づいて、目的成分の濃度演算を行う成分濃度の測定方法であって、上記第1および第2ステップにおいては、測定対象およびリファレンスに関して、複数の波長において光量を測定してスペクトルを取得し、上記第3ステップにおいては、上記差分Δをスペクトルとして取得するとともに、下記数式(3)における係数α2および係数β2を求め、これらの係数α2,β2に基づいて、目的成分の濃度演算を行う、成分濃度の測定方法が提供される。
Figure 2010164570
2:第1および第2磁界状態間における目的成分の旋光状態の変化に基づく光量変化量のスペクトル
2:第1および第2磁界状態間における目的成分以外の少なくとも1つの成分の旋光状態に基づく光量変化量のスペクトル
好ましくは、第1磁界状態は、たとえば測定対象に照射する光における光束中心での磁束密度が、100〜1000Gaussとなるように測定対象に対して磁界を与えることにより達成される。もちろん、第2磁界状態が磁界変調であってもよい。
検光子は、第2磁界状態において、測定対象に光を照射したときの上記検光子における透過光量が最も小さくなる検光子の偏光軸の位置から、絶対値において、偏光軸が1.0〜10.0(°)ずれた状態で配置するのが好ましい。
血糖値を測定する場合においては、数式(3)におけるX2を第1および第2磁界状態間におけるグルコースの旋光状態の変化に基づく吸光度変化量のスペクトルとして求め、数式(3)におけるβ2×Y2の項を下記数式(4)として演算を行ってもよい。
Figure 2010164570
数式(4)において、β21、β22およびβ23は、それぞれ血漿の係数、酸素化ヘモグロビンの係数および脱酸素化ヘモグロビンの係数であり、Y21、Y22およびY23は、それぞれ第1および第2磁界状態間における血漿、酸素化ヘモグロビンおよび脱酸素化ヘモグロビンの旋光状態の変化に基づく光量変化量のスペクトルである。
係数α2,β2は、たとえば特異値分解の手法に基づいて求めることができる。
1,X2,Y1,Y2を求めるときのリファレンスとしては、純水を挙げることができる。リファレンスとしては、ノイズ成分(目的成分および純水以外の光拡散成分)を含んだ状態を擬似的に構築したものを使用することもできる。
濃度測定の目的成分は、特に限定されないが、たとえばグルコース、コレステロール、乳酸、アスコルビン酸などを例示することができる。
濃度測定の目的成分は、典型的には、グルコースであり、その場合には、測定対象に照射する光の波長は、780〜1320nmの範囲から選択される。
第1および第2ステップは、人体内に存在する測定対象に対して直接光を照射することにより行うことができる。もちろん、第1および第2ステップは、測定セルに測定対象を保持させた状態で行うこともできる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る濃度測定装置の一部をブロックで描いた断面図である。 図2は、図1に示した濃度測定装置の概念図である。 図3は、グルコース溶液において、測定対象に磁界を付与したときの特定の振動面を有する旋光の吸光スペクトル、磁界を付与しないときの吸光スペクトル、およびそれらの吸光スペクトルの差分を示す吸光スペクトルを示すグラフである。 図4は、本発明の第2の実施の形態に係る濃度測定装置の概念図である。 図5は、本発明の第3の実施の形態に係る濃度測定装置の概念図である。 図6は、本発明の第4の実施の形態に係る濃度測定装置の概念図である。 図7は、本発明の第5の実施の形態に係る濃度測定装置の概念図である。 図8は、実施例1における係数αの演算結果を示すグラフである。 図9は、実施例2における血漿中のグルコース濃度を測定した結果のグラフである。 図10は、実施例3における係数αの演算結果を示すグラフである。 図11は、実施例4における指先のグルコース濃度を測定した結果のグラフである。
本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明に係る第1の実施の形態を、図1および図2を参照しつつ説明する。
図1に示した濃度測定装置1は、指先2において、非侵襲で体液中の目的成分、たとえばグルコースやコレステロールの濃度を測定するように構成されたものである。この濃度測定装置1は、指先保持部10、光照射部11、磁界付与部12、受光部13、および制御回路14を備えている。
指先保持部10は、分析時において指先を保持させるためのものであり、少なくとも光照射部11、磁界付与部12、および受光部13が設けられたものである。
光照射部11は、指先2に対して光を照射するためのものである。この光照射部11は、光源11Aおよび偏光子11Bを有している。
光源11Aは、広い波長範囲の光を出射するものとして構成されており、たとえばハロゲンランプあるいはチタンサファイアレーザにより構成されている。光照射部11の光源としてハロゲンランプを用いる場合には、光照射部11は、ハロゲンランプからの光を色フィルタなどによりろ過し、目的とする波長の光を選択してから光を出射するように構成される。グルコース濃度を測定する場合には、光源11Aからは、測定対象に対しては、780〜1320nmの範囲から選択される波長の光が照射される。
偏光子11Bは、光源11Aから出射された光から、目的とする振動面を有する直線偏光をフィルタリングするためのものである。
磁界付与部12は、指先2の内部に存在する体液、すなわち測定対象に対して磁界を与えるためのものであり、たとえば回転磁石板を備えたものとして構成される。回転磁石板は、外周部に等間隔で複数個の磁石、たとえば8個のネオジウム磁石が配置されたものである。
受光部13は、指先2を透過した光のうち、特定方向に振動する直線偏光を受光し、受光量に応じた信号を出力するためのものである。この受光部13は、検光子13Aおよび受光素子13Bを備えている。
検光子13Aは、指先2を透過した光をフィルタリングし、特定の振動面を有する直線偏光を選択的に通過させるものである。受光素子13Bにおいて旋光を受光する場合には、検光子13Aは、その偏光軸が偏光子11Bの偏光軸と非平行となるように配置される。
受光素子13Bは、指先2および検光子13Aを通過した光を受光し、たとえば受光量に応じた電気信号を出力するためのものであり、たとえばフォトダイオードやフォトトランジスタとして構成されている。
制御回路14は、各要素の動作を制御するためのものであり、制御部14Aおよび演算部14Bを備えている。
制御部14Aは、主として磁界付与部12を制御するためのものである。より具体的には、制御部14Aは、磁界付与部12に対して測定対象に磁界が付与される状態と磁界が付与されない状態とを選択させ、あるいは測定対象に磁界を付与する場合には、付与すべき磁界の大きさを制御するためものである。この制御部14Aは、たとえば磁界付与部12が回転磁石板を備えたものとして構成される場合には、回転磁石板の回転角度を制御することにより、測定対象において実現すべき磁界状態を制御する。
演算部14Bは、受光素子13Bにおける受光量に基づいて、測定対象における目的成分の濃度を演算するためのものである。演算部14Bでは、たとえば測定対象に対して磁界を付与していない状態における受光素子13Bでの受光量と、測定対象に対して磁界を付与した状態における受光素子13Bでの受光量とに基づいて、目的成分の濃度が演算される。
このような制御回路14は、たとえばCPU、ROMおよびRAMにより構成される。
濃度測定装置1においては、図2に示したように、光源11Aから照射された光は偏光子11Bにおいて直線偏光とされてから指先2に照射される。一方、指先2、より正確には指先2の内部における体液(測定対象)に対しては、制御部14Aの制御によって外的に付与される磁界の大きさが制御されている。典型的には、光束中心での磁束密度が100〜1500Gaussとなるように変調周波数を10〜100Hzとして、測定対象に対して磁界を与える第1磁界状態と、測定対象に対して外的に磁界が付与されない第2磁界状態と、が選択される。
一方、受光素子13Bにおいては、指先2および検光子13Aを通過した目的とする振動面を有する光が受光される。受光素子13Bからは、受光量に応じた電気信号が出力され、それが演算部14Bにおいて記憶される。演算部14Bでは、測定対象が第1磁界状態のときの受光量と、測定対象が第2磁界状態のときの受光量とが個別に記憶される。
ここで、後述の試験からも明らかとなるが、測定対象に磁界を付与する状態と、磁界を付与しない状態とでは、測定対象における旋光が生じる程度が異なる。すなわち、測定対象に磁界を付与した場合には、ファラデー効果により測定対象における種々の成分に旋光が生じ、測定対象を透過した光にも旋光が生じる。
本実施の形態においては、予め設定された旋光角の光を検光子13Aにおいて選択的に透過させ、それを受光素子13Bにおいて受光するように構成されている。どのような角度の旋光角の光を受光するか否かは、たとえば測定対象における目的成分の種類や測定対象に与える磁界の大きさによって決定され、またトライアルアンドエラーなどによって目的成分の旋光の程度も最も適切に抽出できる旋光角を選択してもよい。
目的成分としてグルコースの濃度を測定する場合には、検光子13Aは、たとえば測定対象に磁界を与えていない状態において、測定対象に対して直線偏光を照射したときに、検光子13Aにおける透過光量が最も小さくなる検光子13Aの偏光軸の位置(消光点)から、絶対値において、偏光軸が1.0〜10.0(°)ずれた状態に配置される。
受光素子13Bでの透過光の受光は、指先2に対して単一の波長の光を照射することにより行ってもよいが、複数の波長の光を個別に照射し、それぞれの波長に対して個別に行ってもよい。
上述のように、演算部14Bにおいては、測定対象が第1磁界状態のときの受光量と、測定対象が第2磁界状態のときの受光量と、に基づいて、測定対象における目的成分の濃度が演算される。ここで、演算部14Bにおける濃度演算の手法の一例を、グルコース濃度の演算を行う場合を例にとって説明する。
図1および図2に示した濃度測定装置1では、受光素子13Bにおいて、複数の波長に対して、特定の旋光角の光を受光した場合には、受光量を基準とすれば、図3に実線および点線で示したようなスペクトルが得られる。図3において、実線は測定対象に対して磁界を与えていない状態(第2磁界状態)でのスペクトルであり、点線は測定対象に対して磁界を与えた状態(第1磁界状態)でのスペクトルである。図3にはさらに、第1磁界状態のときのスペクトルと第2磁界状態のときのスペクトルとの差分スペクトルを一点鎖線として示してある。
ここで、差分スペクトルは、測定対象に含まれる種々の成分における特定の角度の旋光量の総和であるため、差分スペクトルは下記数式(5)によって表現することができる。
Figure 2010164570
数式(5)からは、グルコースの旋光量ΔIglucose(λ)は、差分スペクトル(λ)から、水の旋光量ΔIwater(λ)およびノイズ成分の旋光量ΔINoise(λ)を差し引くことにより求めることができることが分かる。グルコースの旋光量ΔIglucose(λ)は、グルコース濃度に依存するため、グルコースの旋光量ΔIglucose(λ)を求めることにより、グルコース濃度を演算することができる。
簡易な手法においては、ノイズ成分の影響を無視すればよく、その場合には、グルコースの旋光量ΔIglucose(λ)は、差分スペクトル(λ)から、水の旋光量ΔIwater(λ)を差し引くことにより求めることができる。
簡易な手法においては、水はリファレンスとしての役割を果たすが、リファレンスとしては、水以外のものを採用することもできる。たとえば、ノイズ成分の影響を考慮する場合には、リファレンスをノイズ成分の影響を反映したもととして構築することもできる。すなわち、水の旋光量ΔIwater(λ)およびノイズ成分の旋光量ΔINoise(λ)を合算したものを求めることができるようなリファレンスを採用することもできる。また、数式(1)におけるΔIwater(λ)項およびΔINoise(λ)項にそれぞれ対応する2数種のリファレンスを採用することもできる。
一方、数式(5)は、吸光度(旋光による受光量変化量。以下において、「吸光」というときは、旋光による受光量変化を意味する)を基準として考えれば、下記数式(6)と等価である。
Figure 2010164570
目的とする旋光角における吸光度は、目的成分の濃度に相関するものであるため、数式(6)における係数αおよび係数βを求めることにより、測定対象におけるグルコースおよび水の割合を求めることができる。その結果、係数αおよび係数βからは、グルコースと水の比率、ひいてはグルコース濃度を求めることができる。
数式(6)における係数αおよび係数βは、たとえば特異値分解(Singular Value Decomposition,SVD)の手法を用いて求めることができる。
簡易な演算においては、Noise(λ)項を無視し、Absglucose(λ)項およびAbswater(λ)項に基づいて、特異値分解の手法により係数αおよび係数βを求めればよい。たとえば、測定対象の吸光スペクトルと、水の吸光スペクトル(リファレンス)とを調べれば、これらの吸光スペクトルの差分から、グルコースの吸光スペクトルが擬似的に求められる。グルコースの吸光スペクトルは、測定対象に磁界を与えたときと、磁界を与えないときの双方において求めることができるため、それらの吸光スペクトルによって、旋光によるグルコースの吸光スペクトルAbsglucose(λ)を求めることができる。その結果、数式(6)における係数αおよび係数βを求めることができる。
より正確な演算を行う場合には、数式(6)におけるNoise(λ)項を考慮して特異値分解を行って係数αおよび係数βを求めればよい。ここで、Noise(λ)項は、グルコースおよび水以外の成分の吸光スペクトルの総和であり、正確には下記数式(7)のように表現できる。
Figure 2010164570
したがって、特異値分解の手法にしたがって、係数αおよび係数βに加えて、測定対象に含まれるグルコースおよび水以外の成分に関して、a,b,c,…,nをも最適化しつつ係数αおよび係数βを求めれば、グルコース濃度の測定に影響を与える光拡散成分の影響も考慮した濃度演算が可能となる。
また、数式(6)に基づいてグルコース濃度を演算する場合においても、数式(5)に基づいてグルコース濃度を演算する場合と同様に、リファレンスとしては、水に変えて、あるいは水に加えて他のリファレンスを採用することもできる。この場合のリファレンスとしては、たとえばノイズ成分の影響を反映させたものが挙げられる。
数式(6)は、測定対象が容器に保持されたグルコース溶液である場合であっても、測定対象が指先や耳朶などの生体組織に含まれる体液(たとえば血液)である場合でも適用できる。
ここで、血液中においては、グルコースと水以外の光拡散成分として、典型的には血漿に含まれる成分、酸素化ヘモグロビンおよび脱酸素化ヘモグロビンが挙げられる。血漿中には、種々の成分が含まれているが、本発明者が確認したところ、血漿中の成分を個別に考慮して旋光による吸光スペクトルを求めてそれを合算した場合と、血漿として吸光スペクトルを求めた場合では同様な結果が得られた。したがって、グルコース濃度を演算する場合には、簡易的には、差分吸光スペクトルを下記数式(8)として表現することができる。
Figure 2010164570
数式(8)においては、リファレンスとして、血漿、酸素化ヘモグロビン、および脱酸素化ヘモグロビンの3種類を併用してもよく、また血漿、酸素化ヘモグロビン、および脱酸素化ヘモグロビンに相当する1つのリファレンスを使用してもよい。後者の場合のリファレンスは、適宜設定されるが、たとえば濃度が0.5〜2.0%のリピッドエマルジョン(静注用脂肪乳剤)を使用することができる。
次に、本発明の第2ないし第5の実施の形態について、図4ないし図7を参照して説明する。図4ないし図7においては、先に説明した本発明の第1の実施の形態に係る濃度測定装置と同様な要素については同一の符号を付してあり、以下においては、重複説明を省略するものとする。
図4には、本発明の第2の実施の形態に係る濃度測定装置を示した。この濃度測定装置3は、第1の実施の形態の濃度測定装置1とは異なり、磁界付与部32が電磁石32Aおよび交流電流発生器32Bを備えたものとして構成されている。電磁石32Aは、円筒状の磁心32Aaに対してコイル32Abを巻き付けたものとして構成されている。
この構成では、測定対象4が磁心32Aaの内部に配置され、測定対象4に与える磁界は、制御回路14の制御部14Aが交流電流発生器32Bを制御して電磁石32Aに供給する電力を調整することにより変調される。
濃度測定装置3においては、測定対象4が磁心32Aaの内部に配置されるため、測定対象4に対して効率よく磁界を与えることができる。
図5には、本発明の第3の実施の形態に係る濃度測定装置を示した。この濃度測定装置5は、本発明の第2の実施の形態に係る濃度測定装置3(図3参照)において、磁界付与部52の構成を変更したものである。この磁界付与部52は、電磁石52Aおよび交流電流発生器52Bを備えたものとして構成されている。電磁石52Aは、磁心52Aaに対してコイル52Abを巻き付けたものである。磁心52Aaは、両端部が互いに対峙しており、それらの端部の間に測定対象4が配置されるように構成されている。
この構成では、測定対象4が磁心52Aaの端部間に配置されるため、測定対象4に対して効率よく磁界を与えることができる。また、磁心52Aaの端部間には、セルに収容された状態の測定対象ばかりでなく、指先や耳朶を配置することができるため、生体における血糖値を測定する場合に適合した構成となっている。
図6には、本発明の第4の実施の形態に係る濃度測定装置を示した。この濃度測定装置6は、本発明の第1の実施の形態に係る濃度測定装置1(図1および図2参照)において、光照射部として直線偏光を出射するレーザ光源61Aを採用したものである。
この濃度測定装置6では、レーザ光源61Aから直線偏光が出射されるため、偏光子11B(図1および図2参照)が不要となり、装置構成を簡略化し、また光源から出射される光を有効に利用することができるようになる。
図7には、本発明の第5の実施の形態に係る濃度測定装置を示した。この濃度測定装置7は、本発明の第2の実施の形態に係る濃度測定装置3(図4参照)において、光照射部として直線偏光を出射するレーザ光源71Aを採用したものである。
この濃度測定装置6では、第3の実施の形態に係る濃度測定装置5(図5参照)と同様に、偏光子11B(図1および図2参照)が不要となり、装置構成を簡略化し、また光源から出射される光を有効に利用することができるようになる。
濃度測定装置7においては、本発明の第3の実施の形態に係る濃度測定装置5(図5参照)と同様な磁界付与部52を採用することができる。
以上の実施の形態においては、主としてグルコース濃度を測定する場合を例にとって説明したが、本発明はグルコースに限らず、その他の成分濃度を測定する場合にも適用できる。本発明はさらに、人体においてグルコース濃度などを測定する場合には、測定部位としては指先に限らず、耳朶などにおいても適用することができる。
[実施例1]
本実施例においては、数式(6)におけるNoise(λ)項を無視した簡易な演算により、数式(6)における係数αを求めた。その結果を図8に示した。
係数αの演算にあたっては、測定対象の吸光度と水の吸光度(リファレンス)を測定した。
吸光度の測定にあたっては、セル長が30(mm)である石英セルにサンプルを分注し、この石英セルに光を照射したときの透過光の光量を測定した。
サンプルとしては、濃度が0(mg/dL)(=リファレンスとしての純水)、10(mg/dL)、20(mg/dL)、50(mg/dL)、100(mg/dL)、300(mg/dL)、または500(mg/dL)である7種類のグルコース溶液を用いた。
石英セルに対する光の照射は、ハロゲンランプから出射される光を、レンズを用いて平行光に近づけ、偏光子によって直線偏光としてから行った。照射する光の波長は、660nm〜1110nmの範囲において連続的に変化させた。
透過光は、石英セルに磁界を与えた状態と、磁界を与えない状態と、のそれぞれにおいて、波長を変化させている間、連続的にフォトダイオードにおいて受光した。
石英セルに対する磁界の付与は、ネオジウム磁石(幅30(mm)、高さ50(mm)、厚さ10(mm))を用いて、石英セルに照射する光における光束の中心での磁束密度が400Gauss、変調周波数を60Hzとなるように行った。
フォトダイオードにおいては、石英セルからの透過光を検光子において目的とする振動面を有する直線偏光にフィルタリングしてから受光した。
検光子は、消光点(石英セルに磁界を与えていない状態において、石英セルに純水を分注したときの透過光を検光子に入射したときに、検光子を通過する光の強度が最も小さくなる点)における偏光軸の向きを基準としたときに、この基準から偏光軸が5度ずれるように配置した。
図8には、横軸をグルコース濃度、縦軸を係数αとして示してある。同図から分かるように、グルコース濃度と係数αと間には、一定の相関関係が見受けられる。そのため、上述した手法により係数αを求めれば、グルコース濃度を演算することができる。
ここで、留意すべき点は、今回実験を行った系では、サンプル濃度に関係なく、水の量が略一定であるために数式(6)における係数βは定数として捉えることができる。したがって、本来であれば、係数αはグルコース濃度に対して比例関係にあるはずである。この点については、今後検討の改善の余地があるが、その理由の1つとしては、光源としてハロゲンランプを用いているとともに、ハロゲンランプからの光を平行光とするための光学系に問題があると考えられる。すなわち、簡易な実験であるために、光学系の構築が不十分であり、石英セルに照射される光が十分に平行光となっていなかったものと考えられる。したがって、測定対象に照射する光の平行度を高めることにより、測定精度が向上するものと考えられる。
[実施例2]
以上においては、連続的に波長を変化させつつ測定対象に光を照射してグルコース濃度を演算する場合を例にとって説明したが、数式(6)から十分に予想されるように、単一波長の光を照射した場合であっても、数式(6)に即してグルコース濃度を演算することができる。すなわち、数式(6)は、差分吸光スペクトルの関係式として表現されていたが、数式(6)として表現された関係は、単一の波長に固定した場合において、吸光度の関係式として成立するものである。
本実施例においては、測定対象に対して単一の波長を照射し、そのときの受光結果から数式(6)におけるNoise(λ)項を無視した簡易な演算により係数αおよび係数βを求め、これらの係数α,βからグルコース濃度を測定した。その結果を図9に示した。
図9においては、血糖値測定装置(グルコカードGT−1160:アークレイ(株)製))を用いてサンプルの血糖値を測定した結果を参照値として横軸に示してある。
吸光度の測定にあたっては、セル長が30(mm)である石英セルに対象物を分注し、この石英セルに光を照射したときの透過光の光量を測定した。
対象物としては、サンプルとしてのグルコース濃度が未知の血漿、およびリファレンスとしての純水を用いた。
石英セルに対する光の照射は、ハロゲンランプから出射される光を、レンズを用いて平行光に近づけ、偏光子によって直線偏光としてから行った。照射する光の波長は、1064nmに固定した。
透過光は、石英セルに磁界を与えた状態と、磁界を与えない状態と、のそれぞれにおいて、フォトダイオードにおいて受光した。
石英セルに対する磁界の付与は、ネオジウム磁石(幅30(mm)、高さ50(mm)、厚さ10(mm))を用いて、石英セルに照射する光における光束の中心での磁束密度が400Gauss、変調周波数を60Hzとなるように行った。
フォトダイオードにおいては、石英セルからの透過光を検光子において目的とする振動面を有する直線偏光にフィルタリングしてから目的とする旋光を受光した。
検光子は、消光点における偏光軸の向きを基準としたときに、この基準から偏光軸が5度ずれるように配置した。
図9から分かるように、測定波長を固定した場合であっても、血糖値測定装置を用いた場合と良好な相関関係が得られている。また、今回の実験においては、サンプルとしてノイズ成分を含む血漿を用いており、かつ数式(6)におけるNoise(λ)項を無視した簡易な手法によりグルコース濃度の演算を行っている。したがって、Noise(λ)項を考慮して演算を行えば、血糖値測定装置での測定結果により相関した結果が得られるものと考えられる。
[実施例3]
本実施例においては、光源としてチタンサファイアレーザ発信器(スペクトラフィジックス社製)を用い、基本的には実施例1と同様にして数式(6)における係数αを求めた。その結果を図10に示した。
ただし、サンプルとしては、濃度が0(mg/dL)(=リファレンスとしての純水)、10(mg/dL)、20(mg/dL)、50(mg/dL)、100(mg/dL)、または300(mg/dL)である6種類のグルコース溶液を用いた。石英セルに対する磁界の付与は、石英セルに照射する光における光束の中心での磁束密度が1000Gaussとなるように、変調周波数を60Hzとして行った。
図10には、横軸をグルコース濃度、縦軸を係数αとして示してあるが、グルコース濃度と係数αと間には、良好の相関関係が見受けられる。実施例1と実施例3とでは、光照射部の構成が大きく異なっており、その結果が実施例1(図8)と実施例3(図10)との間における直線性の差として現れている。したがって、本実施例のように、測定対象に対して平行度の高い光を照射することにより、測定精度が向上するものと考えられる。
[実施例4]
本実施例では、被験者の指を測定対象としてグルコース濃度を測定した。その結果を図11に示した。図11においても、実施例2と同一の血糖値測定装置を用いて測定したグルコース濃度を横軸に参照値として示した。
被験者は、男性3名(30代1名、40代2名)、女性1名(30代)の合計4名であり、被験者の全ては健常者である。
グルコース濃度の測定部位は、手の小指の先とし、グルコース濃度の測定は、被験者が食事を行う前後において行った。
指先に対しては、波長が1064nmである光を、レンズにおいて平行光に近づけ、かつ偏光子によって直線偏光としてから照射した。
指先を透過した光は、検光子を通過させてから、指先に磁界を付与しない状態と、指先に磁界を付与した状態のそれぞれにおいて、フォトダイオードにおいて受光した。
検光子は、消光点における偏光軸の向きを基準としたときに、この基準から偏光軸が15度ずれるように配置した。
指先に付与する磁界は、指先に照射する光における光束の中心での磁束密度が400Gauss、変調周波数を60Hzとした。
リファレンスとしては、1%リピッドエマルジョン(静注用脂肪乳剤)を用いた。
図11から分かるように、参照値と演算値との間には、若干誤差が大きいものの、一応の相関関係が見受けられる。今回の測定結果においては、実施例2の場合と同様に、指先に照射する光の平行度に問題があると考えられ、またリファレンスの設定の仕方に問題があったものと考えられる。すなわち、本実施例のリファレンスは、純水ではなくエマルジョンであり、リファレンスをノイズ成分の影響を考慮したものとしたのであるが、それが指先において測定する場合においては、十分なものではなかったものと考えられる。今後、照射光の平行度の問題を解決し、適切なリファレンスを選択することができれば、指先においても、精度良くグルコース濃度を測定できるものと考えられる。

Claims (10)

  1. 測定対象の状態を外部から磁界を付与することにより磁界変調された第1磁界状態として測定対象に対して直線偏光された光を照射し、そのときの測定対象からの光の状態を検出する第1ステップと、
    測定対象の状態を上記第1の磁界状態とは異なる磁界強度によって得られる第2磁界状態として測定対象に対して上記直線偏光された光を照射し、そのときの測定対象からの光の状態を検出する第2ステップと、
    上記第1ステップにおける検出結果と、上記第2ステップにおける検出結果と、に基づいて、目的成分の濃度を演算する第3ステップと、
    を有し、
    上記第1および第2ステップにおいては、測定対象に照射する光の振動面とは異なる振動面を有する光を選択的に透過させる検光子において直線偏光としてから、測定対象からの光の状態を光量として検出し、
    上記第3ステップにおいては、上記第1ステップにおいて測定された光量と、上記第2ステップにおいて測定された光量との差分Δに基づいて、目的成分の濃度演算を行う成分濃度の測定方法であって、
    上記第1および第2ステップにおいては、測定対象およびリファレンスに関して、複数の波長において光量を測定してスペクトルを取得し、
    上記第3ステップにおいては、上記差分Δをスペクトルとして取得するとともに、下記数式(3)における係数α2および係数β2を求め、これらの係数α2,β2に基づいて、目的成分の濃度演算を行う、成分濃度の測定方法。
    Figure 2010164570
    2:第1および第2磁界状態間における目的成分の旋光状態の変化に基づく光量変化量のスペクトル
    2:第1および第2磁界状態間における目的成分以外の少なくとも1つの成分の旋光状態に基づく光量変化量のスペクトル
  2. 2は、測定対象の光量変化量のスペクトルからリファレンスの光量変化量のスペクトルを差し引くことにより求められ、
    2は、リファレンスの光量変化量のスペクトルとして求められる、請求項1に記載の成分濃度の測定方法。
  3. 血糖値を測定する場合において、数式(3)におけるX2を第1および第2磁界状態間におけるグルコースの旋光状態の変化に基づく光量変化量のスペクトルとして求め、
    数式(3)におけるβ2×Y2の項を下記数式(4)として演算を行う、請求項1または2に記載の成分濃度の測定方法。
    Figure 2010164570
    数式(4)において、β21、β22およびβ23は、それぞれ血漿の係数、酸素化ヘモグロビンの係数および脱酸素化ヘモグロビンの係数であり、
    21、Y22およびY23は、それぞれ第1および第2磁界状態間における血漿、酸素化ヘモグロビンおよび脱酸素化ヘモグロビンの旋光状態の変化に基づく光量変化量のスペクトルである。
  4. リファレンスは、純水である、請求項1ないし3のいずれかに記載の成分濃度の測定方法。
  5. リファレンスは、ノイズ成分を含んだ状態を擬似的に構築したものである、請求項1ないし3のいずれかに記載の成分濃度の測定方法。
  6. 上記係数α2,β2は、特異値分解の手法に基づいて求められる、請求項1ないし5のいずれかに記載の成分濃度の測定方法。
  7. 濃度測定の目的成分は、グルコースであり、測定対象に照射する光の波長は、780〜1320nmの範囲から選択される、請求項1ないし6のいずかに記載の成分濃度の測定方法。
  8. 上記第1磁界状態は、測定対象に照射する光における光束中心での磁束密度が、100〜1000Gaussとなるように測定対象に対して磁界を与えることにより達成される、請求項1ないし7のいずれかに記載の成分濃度の測定方法。
  9. 上記検光子は、上記第2磁界状態において、測定対象に光を照射したときに上記検光子における透過光量が最も小さくなる上記検光子の偏光軸の位置から、絶対値において、偏光軸が1.0〜10.0(°)ずれた状態で配置される、請求項1ないし8のいずれかに記載の成分濃度の測定方法。
  10. 上記光量は、測定対象を透過した光に基づいて測定される、請求項1ないし9のいずれかに記載の成分濃度の測定方法。
JP2010030897A 2002-05-08 2010-02-16 成分濃度の測定方法 Expired - Fee Related JP4717949B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010030897A JP4717949B2 (ja) 2002-05-08 2010-02-16 成分濃度の測定方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002133265 2002-05-08
JP2002133265 2002-05-08
JP2010030897A JP4717949B2 (ja) 2002-05-08 2010-02-16 成分濃度の測定方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004503934A Division JPWO2003095988A1 (ja) 2002-05-08 2003-05-07 成分濃度の測定方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010164570A true JP2010164570A (ja) 2010-07-29
JP4717949B2 JP4717949B2 (ja) 2011-07-06

Family

ID=29416664

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004503934A Withdrawn JPWO2003095988A1 (ja) 2002-05-08 2003-05-07 成分濃度の測定方法及び装置
JP2010030897A Expired - Fee Related JP4717949B2 (ja) 2002-05-08 2010-02-16 成分濃度の測定方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004503934A Withdrawn JPWO2003095988A1 (ja) 2002-05-08 2003-05-07 成分濃度の測定方法及び装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US7239904B2 (ja)
EP (1) EP1503203B1 (ja)
JP (2) JPWO2003095988A1 (ja)
CN (1) CN100516832C (ja)
AT (1) ATE521882T1 (ja)
AU (1) AU2003234785A1 (ja)
WO (1) WO2003095988A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20230096599A (ko) * 2021-12-23 2023-06-30 주식회사 시노펙스 헤모글로빈 농도 측정 장치 및 방법

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2002334314A1 (en) * 2002-09-24 2004-04-19 Pendragon Medical Ltd. Device for the measurement of glucose concentrations
JP2006042955A (ja) * 2004-08-02 2006-02-16 Hitachi Ltd 生体内物質光計測装置
US7409239B2 (en) * 2005-05-05 2008-08-05 The Hong Kong Polytechnic University Method for predicting the blood glucose level of a person
US9713447B2 (en) * 2005-11-10 2017-07-25 Biovotion Ag Device for determining the glucose level in body tissue
JP5261284B2 (ja) * 2009-05-19 2013-08-14 日本放送協会 磁気光学スペクトル測定装置及び磁気光学スペクトルの測定方法
US9326684B2 (en) * 2011-11-08 2016-05-03 Covidien Lp Magnetic enhancement in determination of physiological blood parameters
US20160256084A1 (en) * 2014-02-28 2016-09-08 Tech4Life Enterprises Canada, Inc. Device and mechanism for facilitating non-invasive, non-piercing monitoring of blood glucose
CN108463715A (zh) * 2016-03-08 2018-08-28 泰尔茂株式会社 成分测定装置、成分测定方法以及成分测定程序
EP3537956A4 (en) * 2016-11-10 2020-07-08 Continuse Biometrics Ltd. SYSTEM AND METHOD FOR IMPROVED SURVEILLANCE OF A SAMPLE
US10126172B1 (en) 2017-10-16 2018-11-13 King Fahd University Of Petroleum And Minerals Faraday rotator device
CN107907492B (zh) * 2017-10-30 2019-08-09 福州大学 一种检测溶液中高浓度物种的边带差分吸收光谱方法
CN108152244A (zh) * 2017-12-15 2018-06-12 京东方科技集团股份有限公司 一种血糖检测装置和血糖检测方法
CN108107195B (zh) * 2017-12-16 2019-09-24 山东卫康医学检验有限公司 血液样本分析测试方法
CN110680340A (zh) * 2019-10-18 2020-01-14 吉林大学中日联谊医院 一种用于糖尿病健康管理的全天候血糖监测系统
WO2022131486A1 (ko) * 2020-12-16 2022-06-23 주식회사 뷰텔 포도당 측정장치

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05203566A (ja) * 1991-08-28 1993-08-10 Siemens Ag 光学活性物質の濃度の定量的決定方法および装置
JPH09145605A (ja) * 1995-11-29 1997-06-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 旋光度測定方法、旋光計、尿検査方法及び尿検査装置
JPH1183729A (ja) * 1997-09-09 1999-03-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd サンプルセル及びこれを用いた旋光計、尿検査装置
JP2000258338A (ja) * 1999-03-08 2000-09-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 尿検査装置
JP2000346840A (ja) * 1999-06-09 2000-12-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 尿検査装置
JP2002082046A (ja) * 2000-09-08 2002-03-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 尿検査装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3093871B2 (ja) 1991-05-22 2000-10-03 三井金属鉱業株式会社 光学的血糖値非破壊測定装置
JP3014633B2 (ja) 1995-11-16 2000-02-28 松下電器産業株式会社 尿検査方法
US6166807A (en) * 1995-11-16 2000-12-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method of urinalysis, urinalysis apparatus, method of measuring angle of rotation and polarimeter
US5871442A (en) * 1996-09-10 1999-02-16 International Diagnostics Technologies, Inc. Photonic molecular probe
US6640116B2 (en) * 2000-08-18 2003-10-28 Masimo Corporation Optical spectroscopy pathlength measurement system

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05203566A (ja) * 1991-08-28 1993-08-10 Siemens Ag 光学活性物質の濃度の定量的決定方法および装置
JPH09145605A (ja) * 1995-11-29 1997-06-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 旋光度測定方法、旋光計、尿検査方法及び尿検査装置
JPH1183729A (ja) * 1997-09-09 1999-03-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd サンプルセル及びこれを用いた旋光計、尿検査装置
JP2000258338A (ja) * 1999-03-08 2000-09-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 尿検査装置
JP2000346840A (ja) * 1999-06-09 2000-12-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 尿検査装置
JP2002082046A (ja) * 2000-09-08 2002-03-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 尿検査装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20230096599A (ko) * 2021-12-23 2023-06-30 주식회사 시노펙스 헤모글로빈 농도 측정 장치 및 방법
KR102631359B1 (ko) 2021-12-23 2024-02-01 주식회사 시노펙스 헤모글로빈 농도 측정 장치 및 방법

Also Published As

Publication number Publication date
EP1503203A1 (en) 2005-02-02
US20050171415A1 (en) 2005-08-04
JP4717949B2 (ja) 2011-07-06
EP1503203A4 (en) 2007-07-25
CN1653324A (zh) 2005-08-10
WO2003095988A1 (fr) 2003-11-20
EP1503203B1 (en) 2011-08-24
AU2003234785A1 (en) 2003-11-11
CN100516832C (zh) 2009-07-22
US7239904B2 (en) 2007-07-03
JPWO2003095988A1 (ja) 2005-09-15
ATE521882T1 (de) 2011-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4717949B2 (ja) 成分濃度の測定方法
JP4369616B2 (ja) 検体を非侵襲的に測定する方法及び装置
JP5723098B2 (ja) 電磁放射ビームを用いた物質濃度の計測方法およびシステム
RU2655518C2 (ru) Неинвазивный анализ крови
KR100762659B1 (ko) 비관혈 혈액 성분치 측정 장치 및 방법
AU749033B2 (en) Apparatus and method for noninvasive glucose measurement
US20080281173A1 (en) Noninvasive blood analysis by optical probing of the veins under the tongue
EP0623306A1 (en) Method for non-invasive measurement of concentration of analytes in blood using continuous spectrum radiation
US20080214913A1 (en) Surface-Enhanced Spectroscopy with Implanted Biosensors
WO1991015991A1 (en) Method and apparatus for monitoring blood analytes noninvasively by pulsatile photoplethysmography
JP2004309503A (ja) グルコース蛍光検査装置及び方法
JP2007175514A (ja) 体液成分濃度の生体内測定及び制御のための埋込可能センサー及びシステム
GB2058343A (en) In teeth using visible luminescence apparatus and method for detecting the presence of caries
JPH0954040A (ja) 呼気中成分の光学的測定方法
JP2007510492A (ja) 人体内の非侵襲的測定の方法およびシステム
JPH07506987A (ja) 赤外誘導緩和放出による非侵襲的血液化学測定
CA2383725A1 (en) Method for determination of analytes using nir, adjacent visible spectrum and discrete nir wavelengths
JP2004279427A (ja) 目的物の成分濃度測定方法及び装置
JPH07132120A (ja) 不連続性放射を使用した検体濃度の無侵襲的測定法と装置
US20220117525A1 (en) Sensor and system for neonatal jaundice monitoring and management
JPH10142153A (ja) 呼気中成分の光学的測定方法及び装置
Rohrbach et al. Intraoperative optical assessment of photodynamic therapy response of superficial oral squamous cell carcinoma
WO2004008098A2 (en) NON-INVASIVE MEASUREMENT OF pH
Talukdar Non-Invasive Measurement of Glucose Content in Human Body: A Comparative Study
US20240130619A1 (en) Non-invasive bilirubin detection using induced photoreaction

Legal Events

Date Code Title Description
A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20101001

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20101021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101026

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110329

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110330

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533