JP2010164034A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、ロッカーアームを連結状態に復帰させるときに、付勢手段の付勢力が連結解除手段側に作用するのを遮断することを目的とする。
【解決手段】ロッカーアーム32,34L,34Rには、各ロッカーアームを連結するための切換ピン48,54L,54Rを設ける。アクチュエータ66の作動時には、スライドピン58により、各切換ピンをリターンスプリング56の付勢力に抗して押動し、ロッカーアームの連結を解除する。この連結解除状態において、ロストモーション期間中には、切換ピン48の端面をスリーブ50Rの端面に当接させることにより、リターンスプリング56の付勢力を受承する。これにより、ロッカーアームの連結復帰動作をロストモーション期間中に行えば、前記付勢力がスライドピン58に作用していないので、ロックピン70を切欠58eから速やかに離脱させることができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の動弁装置に係り、特に、バルブの開弁特性を変更可能な内燃機関の動弁装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開2007−32556号公報)に開示されているように、複数個のロッカーアームの連結状態を切換えることにより、バルブの開弁特性を変更する構成とした内燃機関の動弁装置が知られている。従来技術の動弁装置は、カムシャフトと共に回転する第1カムおよび第2カムと、前記第1カムに当接する第1ロッカーアームと、前記第2カムに当接する第2ロッカーアームとを備えている。そして、第2ロッカーアームは、揺動することによりバルブを開,閉するように構成されている。
また、従来技術の動弁装置は、第1ロッカーアームと第2ロッカーアームとの連結及び連結解除を行う切換ピンを備えている。この切換ピンは、第1ロッカーアームと第2ロッカーアームとに跨って挿入される連結位置と、何れか一方のロッカーアームにのみ挿入される連結解除位置との間で軸方向に変位するように構成されている。さらに、動弁装置には、切換ピンを連結方向に付勢するリターンスプリングと、切換ピンを連結解除方向に押動するアクチュエータとが設けられている。
このように構成される動弁装置において、アクチュエータを停止した状態では、切換ピンがリターンスプリングの付勢力により連結位置に保持される。これにより、第1ロッカーアームと第2ロッカーアームとは、切換ピンを介して連結された状態で、例えば第1カムのプロフィールに応じて一緒に揺動するようになる。また、アクチュエータを作動させたときには、切換ピンがアクチュエータにより押動されるので、切換ピンは、リターンスプリングの付勢力に抗して連結解除位置に変位する。この結果、第2ロッカーアームは、第1ロッカーアームとの連結が解除された状態で、第2カムのプロフィールに応じて揺動するようになる。
このように、従来技術の動弁装置は、第2ロッカーアームの揺動特性、即ち、バルブの開弁特性を決定するカムを、各ロッカーアームの連結状態に応じて第1カムと第2カムの何れかに切換える構成としている。
特開2007−32556号公報
ところで、上述した従来技術において、各ロッカーアームを連結解除状態から再び連結するときには、アクチュエータの作動を停止させる。これにより、切換ピンを連結解除位置に保持していたアクチュエータの駆動力が失われるので、切換ピンは、リターンスプリングの付勢力により連結位置に押し戻される。
しかしながら、アクチュエータのうち切換ピンを押動する可動部品には、切換ピン等を介してリターンスプリングの付勢力が作用している。この可動部品は、アクチュエータの作動が停止された時点で、停止時の位置に戻ることになるが、このときリターンスプリングの付勢力が可動部品に作用していると、可動部品とこれを支持する部材との間には、前記付勢力に応じた摩擦力(反力)が生じることがある。
このため、従来技術では、各ロッカーアームを連結解除状態から連結状態へと復帰させるときに、アクチュエータの可動部品が前記摩擦力に抗して変位する分だけ、復帰動作の応答性が低下するという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、各ロッカーアームを連結状態に復帰させるときに、付勢手段の付勢力が連結解除手段側の部品に作用するのを遮断し、復帰動作の応答性を向上させることが可能な内燃機関の動弁装置を提供することにある。
第1の発明は、内燃機関のカムと同期して揺動する第1ロッカーアームと、
前記第1ロッカーアームと連結された連結時には当該第1ロッカーアームと一緒に揺動することにより内燃機関のバルブを開,閉し、非連結時には前記バルブを停止状態に保持する第2ロッカーアームと、
前記第1ロッカーアームと前記第2ロッカーアームにそれぞれ設けられたスリーブのうち、何れか一方のスリーブ内に挿入される連結解除位置と両方のスリーブ内に跨って挿入される連結位置との間で変位する切換ピンと、
前記切換ピンを前記連結位置に保持するために、前記切換ピンを前記一方のスリーブ側から他方のスリーブ側に向けて付勢する付勢手段と、
前記第1ロッカーアームと前記第2ロッカーアームとの連結を解除するときに、前記切換ピンを前記他方のスリーブ側から前記一方のスリーブ側に向けて押動し、当該切換ピンを前記連結解除位置に変位させる連結解除手段と、
前記連結解除手段の動作を停止することにより前記各ロッカーアームを連結状態に復帰させるときに、前記付勢手段の付勢力が前記切換ピンを介して前記連結解除手段に作用するのを遮断する付勢力遮断手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明によると、前記付勢力遮断手段は、前記第1ロッカーアームが前記第2ロッカーアームに対して揺動するロストモーション期間が到来したときに、前記付勢力が前記連結解除手段に作用するのを遮断する構成としている。
第3の発明は、前記各ロッカーアームを非連結状態から連結状態に復帰させるときに、前記ロストモーション期間中に前記連結解除手段の動作を停止させる停止タイミング制御手段を備える構成としている。
第4の発明は、前記付勢力遮断手段は前記他方のスリーブであり、前記他方のスリーブは、前記第1ロッカーアームが前記第2ロッカーアームに対して揺動することにより前記切換ピンが前記他方のスリーブに対して非同軸位置に変位したときに、当該切換ピンの端面と当接して前記付勢力を受承する構成としている。
第5の発明は、前記他方のスリーブ内に変位可能に挿入され、前記切換ピンと前記連結解除手段との間に介在する補助切換ピンと、
前記補助切換ピンに対して接触,離間可能に配置され、前記付勢力遮断手段を構成する可動ストッパと、を備え、
前記可動ストッパは、前記第1ロッカーアームが前記第2ロッカーアームに対して揺動するロストモーション期間が到来したときに、前記補助切換ピンと接触して前記付勢力を受承し、非ロストモーション期間中には前記補助切換ピンから離間する構成としている。
第6の発明によると、前記可動ストッパは、
前記補助切換ピンの近傍に取付けられる取付部と、
前記取付部から前記補助切換ピンの外周面に接触する位置まで伸張し、弾性変形することにより前記補助切換ピンの外周面から離間するピン接触部と、
前記ピン接触部の先端側に設けられ、前記非ロストモーション期間中に前記第1ロッカーアームと係合することにより前記ピン接触部を弾性変形させるアーム係合部と、
を備える構成としている。
第7の発明は、内燃機関のカムシャフトに設けられたタイミングカムを備え、
前記可動ストッパは、
前記補助切換ピンの近傍に取付けられる取付部と、
前記取付部から前記補助切換ピンの外周面に接触する位置まで伸張し、弾性変形することにより前記補助切換ピンの外周面から離間するピン接触部と、
前記ピン接触部の先端側に設けられ、前記非ロストモーション期間中に前記タイミングカムに押動されることにより前記ピン接触部を弾性変形させるカム接触部と、
を備える構成としている。
第8の発明によると、前記連結解除手段は、
前記切換ピンを押動するために軸方向に変位可能に配置され、径方向に窪んだ凹部を有するスライドピンと、
前記スライドピンが前記各ロッカーアームの連結を解除する位置まで変位したときに、アクチュエータにより駆動されて前記凹部に係合し、前記スライドピンを連結解除位置に保持するロックピンと、
を備える構成としている。
第1の発明によれば、付勢力遮断手段は、第1ロッカーアームと第2ロッカーアームとを連結状態に復帰させるときに、付勢手段の付勢力が切換ピンを介して連結解除手段に作用するのを遮断することができる。これにより、連結解除手段は、前記付勢力や当該付勢力により生じる摩擦力等を受けることがないから、停止時の状態へと速やかに戻ることができ、この復帰動作の応答性を向上させることができる。
第2の発明によれば、ロストモーション期間中には、付勢力遮断手段により前記付勢力の遮断動作を行うことができる。従って、この期間中に連結解除手段の作動を停止させれば、連結解除手段を停止時の状態へと速やかに復帰させることができる。一方、非ロストモーション期間中には、前記付勢力を切換ピンから連結解除手段に作用させることができる。従って、連結解除手段の停止後に非ロストモーション期間が到来したときには、前記付勢力により切換ピンを連結位置へとスムーズに変位させることができる。
第3の発明によれば、停止タイミング制御手段は、ロストモーション期間中に連結解除手段の動作を停止させることができる。これにより、付勢手段の付勢力に影響されることなく、連結解除手段を停止時の状態へと速やかに復帰させることができる。
第4の発明によれば、第1ロッカーアームが第2ロッカーアームに対して揺動するとき(即ち、ロストモーション期間中)には、これらのロッカーアームにそれぞれ設けられたスリーブが互いに非同軸位置となる。このため、ロストモーション期間中には、各スリーブのうち一方のスリーブ内に挿入された切換ピンの端面を、他方のスリーブの端面に当接させることができる。これにより、他方のスリーブは、切換ピンに作用する付勢手段の付勢力を受承することができ、この付勢力が連結解除手段側に作用するのを遮断することができる。従って、付勢力遮断手段となる部品等を新設しなくても、切換ピンが挿入されるスリーブを利用して、付勢力遮断手段を容易に構成することができ、部品点数を抑えて構造を簡略化することができる。
第5の発明によれば、ロストモーション期間中には、切換ピンと連結解除手段との間に介在する補助切換ピンに対して可動ストッパを接触させることができる。これにより、可動ストッパは、切換ピンに作用する付勢手段の付勢力を補助切換ピンの位置で受承することができ、この付勢力が連結解除手段側に作用するのを遮断することができる。一方、非ロストモーション期間中には、可動ストッパを補助切換ピンから離間させることができるので、前記第2の発明で記載した作用効果を得ることができる。
第6の発明によれば、ロストモーション期間中には、第1ロッカーアームが第2ロッカーアームに対して相対的に揺動する。この揺動時には、可動ストッパのアーム係合部を第1ロッカーアームと係合しない状態に保持し、ピン接触部を補助切換ピンに接触させておくことができる。一方、非ロストモーション期間が到来したときには、第1ロッカーアームが第2ロッカーアームに対して非揺動位置に復帰する。このとき、第1ロッカーアームの動作によりアーム係合部を押動し、アーム係合部を介してピン接触部を弾性変形させることができ、これによりピン接触部を補助切換ピンから離間させることができる。従って、第1ロッカーアームの動作を利用して、ロストモーション期間中にのみ付勢力を遮断する可動ストッパを実現することができる。
第7の発明によれば、ロストモーション期間中には、タイミングカムの作用力が可動ストッパのカム接触部に付加されない状態に保持し、この状態でピン接触部を補助切換ピンに接触させておくことができる。一方、非ロストモーション期間が到来したときには、タイミングカムによりカム接触部を押動し、カム接触部を介してピン接触部を弾性変形させることができる。これにより、可動ストッパのピン接触部を補助切換ピンから離間させることができる。従って、タイミングカムを利用して、ロストモーション期間中にのみ付勢力を遮断する可動ストッパを実現することができる。
第8の発明によれば、各ロッカーアームの連結を解除したときには、ロックピンをスライドピンの径方向外側から凹部に係合させることができる。これにより、ロックピンは、スライドピンを付勢手段の付勢力に抗して連結解除位置に保持することができる。また、各ロッカーアームを連結状態に復帰させるときには、付勢力遮断手段によりスライドピンに作用する付勢力が遮断される。これにより、ロックピンがスライドピンの凹部から径方向外側に向けて離脱するときに、両者の間に前記付勢力による摩擦力(反力)が生じるのを防止することができ、ロックピンの離脱動作をスムーズに行うことができる。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図15を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。本実施の形態では、まず最初に、図1乃至図11を参照して、システム全体の構成および基本的な動作について説明する。図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。図1に示すように、本実施の形態のシステムは、例えば4つの気筒(#1〜#4)を有する4気筒型の内燃機関1を備えている。内燃機関1の各気筒には、2つの吸気バルブと2つの排気バルブとが設けられており、図1に示す構成は、各気筒に配設された2つの吸気バルブ、或いは2つの排気バルブを駆動するものである。
本実施の形態の動弁装置10は、カムシャフト12を備えている。カムシャフト12は、図示しないクランクシャフトに対してタイミングチェーンまたはタイミングベルトによって連結され、クランクシャフトの1/2の速度で回転するように構成されている。カムシャフト12には、1気筒当り1つの主カム14と2つの副カム16とが設けられている。主カム14は、2つの副カム16の間に配置されている。
主カム14は、カムシャフト12と同軸に配置された円弧状のベース円部14a(図3参照)と、当該ベース円部14aの一部を径方向外側に向かって膨らませるように形成されたノーズ部14bとを備えている。また、副カム16は、ベース円部のみを有するカム(ゼロリフトカム)として構成されている(図4参照)。
各気筒のカム14,16とバルブ18との間には、可変機構20が介在している。すなわち、カム14,16の作用力は、可変機構20を介して2つのバルブ18へ伝達されるようになっている。バルブ18は、開弁方向に作用するカム14,16の作用力と、閉弁方向に作用するバルブスプリング22の付勢力とを利用して開閉される。なお、図1は、#1気筒のバルブ18が主カム14の作用力を受けて開弁した状態を例示している。
可変機構20は、主カム14の作用力をバルブ18へ伝達する状態と副カム16の作用力をバルブ18へ伝達する状態とを切り換えることにより、バルブ18の開弁特性を変更する機構である。なお、本実施の形態では、副カム16がゼロリフトカムであるため、可変機構20は、主カム14の作用力をバルブ18へ伝達する状態と、この作用力をバルブ18に伝達しない状態(即ち、バルブ18が開,閉しないバルブ停止状態)との切換えを行う構成となっている。
また、本実施の形態の動弁装置10は、各可変機構20を駆動して、バルブ18の開弁特性を切り換えるための切換機構24を気筒毎に備えている。切換機構24は、ECU(Electronic Control Unit)26からの駆動信号により駆動される。ECU26は、内燃機関1の運転状態を制御するための電子制御ユニットであり、クランクポジションセンサ28等の出力信号に基づいて切換機構24を制御する。クランクポジションセンサ28は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転速度を検出するセンサである。
[可変機構の構成]
次に、図2乃至図4を参照して、可変機構20の詳細な構成を説明する。図2は、図1中に示す可変機構20をバルブ基端部から見た拡大図である。可変機構20は、カムシャフト12と平行に配置されたロッカーシャフト30を備えている。ロッカーシャフト30には、図2に示すように、中央ロッカーアーム32と、外側ロッカーアーム34L,34Rとが揺動可能に取付けられており、これらのロッカーアーム32,34L,34Rは、ロッカーシャフト30を中心として揺動する。ここで、中央ロッカーアーム32は、本実施の形態の第1ロッカーアームを構成しており、図2中の右側に位置する外側ロッカーアーム34Rは、第2ロッカーアームを構成している。なお、本明細書では、左,右の外側ロッカーアーム34L,34Rを特に区別しないときに、単に外側ロッカーアーム34と表記する場合がある。
中央ロッカーアーム32は、外側ロッカーアーム34L,34Rの間に配置されており、後述のように主カム14と同期して揺動する。また、外側ロッカーアーム34は、中央ロッカーアーム32と連結された連結時には当該中央ロッカーアーム32と一緒に揺動し、これにより2つのバルブ18を開,閉する。また、外側ロッカーアーム34は、中央ロッカーアーム32との非連結時にバルブ18を停止状態に保持する構成となっている。
図3は、中央ロッカーアームをロッカーシャフトの軸方向(図2中の矢示A方向)から見た断面図である。また、図4は、外側ロッカーアーム34をロッカーシャフト30の軸方向から見た断面図である。図3に示すように、中央ロッカーアーム32のうちロッカーシャフト30と反対側に位置する端部には、主カム14と当接する主ローラ36が回転可能に取付けられている。主ローラ36は、ロッカーシャフト30に取付けられたコイルスプリング38により、主カム14と常に当接するように付勢されている。このように構成された中央ロッカーアーム32は、主カム14の作用力とコイルスプリング38の付勢力との協働により、ロッカーシャフト30を支点として揺動する。
一方、図4に示すように、外側ロッカーアーム34のうちロッカーシャフト30と反対側に位置する端部には、バルブ18の基端部(詳細には、バルブステムの基端部)が当接している。また、外側ロッカーアーム34の中央部位には、主ローラ36と同径に形成された副ローラ40が回転可能に取付けられている。なお、副ローラ40とは、左,右の外側ロッカーアーム34L,34Rにそれぞれ設けられた副ローラ40L,40Rを示す標記である。
また、外側ロッカーアーム34の他端では、ロッカーシャフト30がラッシュアジャスタ42を介してカムキャリア(或いはシリンダヘッド等)に支持されている。このため、外側ロッカーアーム34は、ラッシュアジャスタ42から押上げ力を受けることにより、副カム16に向けて付勢されている。また、主ローラ36が主カム14のベース円部14aと当接(図3参照)し、かつ副ローラ40が副カム16のベース円部と当接(図4参照)している状態において、これらのローラ36,40は、図2中に示す直線L上で同軸配置されるように構成されている。
[切換機構の構成]
次に、図5乃至図7を参照して、切換機構24の詳細な構成を説明する。切換機構24は、中央ロッカーアーム32と外側ロッカーアーム34との連結,分離を切換えるための機構である。切換機構24によれば、主カム14の作用力が外側ロッカーアーム34に伝達される状態と、この作用力が外側ロッカーアーム34に伝達されない状態とを切換えることができ、これによりバルブ18の開弁特性を変化させることができる。
図5は、図1中に示す切換機構24の詳細な構成を説明するための断面図である。この断面図は、切換機構24をローラ36,40の軸心位置で破断したものである。また、図5では、説明を分かり易くする観点から、可変機構20の搭載位置に対するカムシャフト12の搭載位置を、実際とは異なる位置に図示している。
図5に示すように、中央ロッカーアーム32には、主ローラ36を回転可能に支持する円筒状の中央スリーブ44が設けられており、中央スリーブ44にはピン孔46が形成されている。ピン孔46は、中央スリーブ44を軸方向に貫通し、その両側端面に開口している。そして、ピン孔46には、円柱状の切換ピン48が摺動可能に挿入されている。切換ピン48の軸方向の長さは、ピン孔46よりも長尺に設定されている。
一方、外側ロッカーアーム34Lには、副ローラ40Lを回転可能に支持する円筒状の外側スリーブ50Lが設けられており、外側スリーブ50Lにはピン孔52Lが形成されている。ピン孔52Lは、中央ロッカーアーム32側の端部が開口し、これと反対側の端部が閉塞されている。また、ピン孔52L内には、有底の円筒状に形成された他の切換ピン54Lが摺動可能に挿入されている。この切換ピン54Lは、ピン孔52L内の最奥位置まで押込まれた状態でも、外側ロッカーアーム34Lの側面から僅かに突出するように構成されている。そして、切換ピン54L内には、3本の切換ピン48,54L,54Rを後述のスライドピン58側(ロッカーアーム32,34L,34Rの連結方向)に向けて常時付勢する付勢手段としてのリターンスプリング56が配置されている。
また、反対側の外側ロッカーアーム34Rには、副ローラ40Rを回転可能に支持する円筒状の外側スリーブ50Rが設けられており、外側スリーブ50Rにはピン孔52Rが形成されている。ピン孔52Rは、外側スリーブ50Rを軸方向に貫通し、その両側端面に開口している。そして、ピン孔52R内には、円柱状の補助切換ピン54Rが摺動変位可能な状態で挿入されている。補助切換ピン54Rの軸方向の長さは、ピン孔52Rよりも長尺に設定されている。また、補助切換ピン54Rは、中央の切換ピン48と後述するスライドピン58との間に介在している。なお、切換ピン48、外側スリーブ50Rおよび補助切換ピン54Rの構成は、本実施の形態の特徴部分であり、この構成の詳細については後述する。
上述した3つのピン孔46,52L,52Rの穴径と、3本の切換ピン48,54L,54Rの外径とは、略同等に形成されている。また、ピン孔46,52L,52Rの相対位置は、主ローラ36が主カム14のベース円部14aと当接(図3参照)し、かつ副ローラ40が副カム16のベース円部と当接(図4参照)しているときに、3つのピン孔46,52L,52Rが同軸上に配置されるように決定されている。
さらに、上記図5と共に図6を参照しつつ、切換機構24の説明を継続する。図6は、切換機構24をカムシャフト12の軸方向(図5中の矢示B方向)から見た側面図である。なお、図6以降の図では、ロックピン70とソレノイド68との関係を簡略化して図示する場合がある。切換機構24は、カムシャフト12の回転力を利用して、切換ピン48,54L,54Rをリターンスプリング56側(ロッカーアーム32,34L,34Rの連結解除方向)に向けて押動するためのスライドピン58を備えている。本実施の形態において、スライドピン58、アクチュエータ66およびロックピン70は、ロッカーアーム32,34L,34Rの連結を解除するための連結解除手段を構成している。
また、スライドピン58は、図5に示すように、先端側が補助切換ピン54Rの端面と当接する円柱部58aを備えている。円柱部58aは、カムキャリアに固定された支持部材60によって摺動可能に支持されている。これにより、スライドピン58は、円柱部58aの軸方向への変位および周方向への回転が可能となっている。また、円柱部58aの基端側には、径方向外向きに突出する棒状のアーム部58bが設けられている。アーム部58bの先端部は、図6に示すように、カムシャフト12の周面近傍まで延びており、この先端部には、後述の螺旋溝64に対して係合,離脱する突起58cが設けられている。
また、アーム部58bの先端側には、後述のロックピン70により押圧可能な押圧面58dと、当該押圧面58dの一部を切欠くことにより径方向に窪んだ凹部として形成された切欠58eとが設けられている。押圧面58dの形状は、ロックピン70の押圧動作をアーム部58bの回転動作に変換するように形成されている。このため、ロックピン70により押圧面58dを押圧すると、アーム部58bがカムシャフト12に向けて回転し、突起58cが螺旋溝64内に係合する。
また、押圧面58dは、スライドピン58が図5中に示す連結位置Pmax1から連結解除位置Pmax2まで変位する間、ロックピン70と当接し続けるように形成されている。ここで、連結位置Pmax1とは、ロッカーアーム32,34L,34Rが連結されたときのスライドピン58の軸方向位置として定義され、連結解除位置Pmax2とは、当該連結が解除されたときのスライドピン58の軸方向位置として定義されるものである。また、切欠58eは、スライドピン58が連結解除位置Pmax2に達することにより突起58cが螺旋溝64から離脱したときに、ロックピン70と係合可能な位置に設けられている。
一方、カムシャフト12の外周側には、当該カムシャフト12よりも大径に形成された大径部62が形成されている。大径部62の周面には、周方向に延びる螺旋溝64が形成されており、その溝幅は突起58cの外径よりも若干大きく形成されている。ここで、螺旋溝64の始端64aの軸方向位置は、スライドピン58が前記連結位置Pmax1にあるときの突起58cの軸方向位置と一致している。また、螺旋溝64の終端64bの軸方向位置は、スライドピン58が前記連結解除位置Pmax2にあるときの突起58cの軸方向位置と一致している。
つまり、突起58cが螺旋溝64に係合した状態において、カムシャフト12が回転すると、突起58cが螺旋溝64により軸方向に案内され、スライドピン58が連結位置Pmax1から連結解除位置Pmax2まで軸方向に変位する。また、螺旋溝64の終端64b側には、図6に示すように、カムシャフト12の回転に伴って螺旋溝64が徐々に浅くなるように形成された浅溝部64cが設けられている。このため、突起58cは、スライドピン58が連結解除位置Pmax2に達したときに、浅溝部64cの作用により螺旋溝64から離脱するように構成されている。なお、螺旋溝64のうち浅溝部64c以外の部位は、一定の溝深さに形成されている。
また、切換機構24は、突起58cを螺旋溝64に係合させるためのアクチュエータ66を備えている。アクチュエータ66は、ECU26からの制御信号に基づいてデューティ制御されるソレノイド68と、当該ソレノイド68の駆動軸68aと当接する円筒状のロックピン70とを備えている。ロックピン70は、図示しない支持部材により軸方向にのみ変位可能に支持されている。
また、ロックピン70は、当該ロックピン70をソレノイド68の駆動力と逆方向に常時付勢する戻しばね72と、この戻しばね72のばね力を受承する鍔状のばね座74とを備えている。さらに、スライドピン58の近傍には、アーム部58bの回転範囲を大径部62との間に規制するストッパ76と、アーム部58bをストッパ76に向けて付勢する付勢ばね78とが設けられている。
このように構成されたアクチュエータ66によれば、ECU26からソレノイド68への通電が行われると、ソレノイド68の電磁力により駆動軸68aが伸張方向に変位する。これにより、ロックピン70は、駆動軸68aによりスプリング72の付勢力に抗して押動され、スライドピン58のアーム部58bに向けて変位する。一方、ソレノイド68への通電が停止されると、ロックピン70は、スプリング72の付勢力によりアーム部58bから離れる方向に後退する。
[動弁装置の動作]
次に、図7乃至図11を参照して、動弁装置10の動作について説明する。
(通常のリフト動作時)
図7は、通常のリフト動作を示す動作説明図である。通常のリフト動作時には、図7(B)に示すように、アクチュエータ66が停止(OFF)状態に保持されている。そして、3本の切換ピン48,54L,54Rは、図7(A)に示すように、同軸上に並んだ状態で、リターンスプリング56の付勢力により連結方向(スライドピン58側)に押動され、ピン孔46,52L,52R内で連結解除方向に変位した位置に保持されている。この状態では、切換ピン54Lが2つのピン孔46,52Lに跨って挿入され、切換ピン48が2つのピン孔46,52Rに跨って挿入されている。
このため、3つのロッカーアーム32,34L,34Rは、切換ピン48,54Lによって連結された状態となり、ロッカーシャフト30を中心として一体的に回転するようになっている。このとき、スライドピン58は、カムシャフト12(大径部62)から離れた状態で、切換ピン48,54L,54Rを介してリターンスプリング56の付勢力を受けることにより、連結位置Pmax1に保持されている。
このように、各ロッカーアーム32,34L,34Rが連結された状態では、主カム14により中央ロッカーアーム32が押動されると、主カム14の作用力が中央ロッカーアーム32から左,右の外側ロッカーアーム34L,34Rに伝達され、これらのロッカーアーム32,34L,34Rが一体的に揺動する。つまり、主カム14の作用力は、中央ロッカーアーム32から左,右の外側ロッカーアーム34L,34Rを介して2つのバルブ18に伝達されるので、各バルブ18は、主カム14のプロフィールに応じたリフト動作を行いつつ、開,閉するようになる。
(弁停止動作の開始時)
図8は、弁停止動作を開始した状態を示す動作説明図である。弁停止動作は、カムシャフト12の回転力を利用して、スライドピン58により切換ピン48,54L,54Rを連結解除方向(リターンスプリング56側)に変位させるものである。より詳しく述べると、弁停止動作の開始時には、まず、図8(B)に示すように、アクチュエータ66を作動(ON)させ、ロックピン70によりスライドピン58の押圧面58dを押圧する。
これにより、スライドピン58のアーム部58bは、カムシャフト12の大径部62に向けて回転し、突起58cが螺旋溝64に挿入される。この状態で、カムシャフト12が回転すると、突起58cは、螺旋溝64によって案内されることにより、軸方向に変位する。これにより、スライドピン58は、図8(A)に示すように、連結位置Pmax1から連結解除位置Pmax2に向けて変位し、軸方向へのスライド動作を開始する。
(弁停止動作の完了時)
図9は、弁停止動作が完了した状態を示す動作説明図である。スライドピン58が連結解除方向にスライドすると、切換ピン48,54L,54Rは、スライドピン58により押動され、リターンスプリング56の付勢力に抗して連結解除方向に変位する。そして、図9(A)に示すように、スライドピン58が連結解除位置Pmax2に到達し、そのスライド動作が完了した時点では、切換ピン48,54L,54Rがそれぞれ1つのピン孔46,52L,52Rのみに挿入された連結解除位置に変位し、切換ピン48,54Lによる各ロッカーアーム32,34L,34Rの連結が解除される。なお、この時点では、図9(B)に示すように、螺旋溝64内で移動する突起58cは、まだ浅溝部64cに達していない。
このように、連結が解除された状態では、主カム14により中央ロッカーアーム32が押動されても、主カム14の作用力は、中央ロッカーアーム32のみを単独で揺動させることになる。つまり、左,右の外側ロッカーアーム34L,34Rには、主カム14の作用力が伝達されない。また、外側ロッカーアーム34の副ローラ40に当接する副カム16は、ゼロリフトカムであるため、バルブ18の開,閉動作には関与しない。このため、バルブ18のリフト動作は、主カム14の回転に関係なく、停止状態となる。
(弁停止状態の保持動作時)
図10および図11は、ロスト期間および非ロスト期間中において、スライドピン58をロックピン70によって保持する状態を示す動作説明図である。より具体的に述べると、図10は、中央ロッカーアーム32が揺動動作を行っていない期間(非ロスト期間)中の状態を示しており、図11は、中央ロッカーアーム32が揺動動作を行っている期間(ロスト期間)中の状態を示している。
前記図9に示す状態から更にカムシャフト12が回転すると、突起58cは、螺旋溝64内の浅溝部64cに到達する。この結果、アーム部58bは、浅溝部64cの作用によりカムシャフト12(大径部62)から離れる方向に回転しつつ、ロックピン70をアクチュエータ66の駆動力に抗して押戻す。そして、図10(B)に示すように、アーム部58bが更に回転し、アーム部58bとロックピン70との当接部位が押圧面58dから切欠58eの位置に到達すると、ロックピン70は、アクチュエータ66の駆動力によりスライドピン58の径方向外側から切欠58e内に係合する。
これにより、スライドピン58は、図10(B)および図11(B)に示すように、突起58cが螺旋溝64から離脱しても、ロックピン70によりリターンスプリング56の付勢力に抗して支持された状態となる。つまり、ロックピン70が切欠58e内に係合している間は、スライドピン58に加わるリターンスプリング56の付勢力がロックピン70により受承される。このため、アクチュエータ66の作動中には、スライドピン58が連結解除位置Pmax2に保持されるようになり、バルブ18の停止状態が継続される。
(弁復帰動作時)
弁停止状態から通常のリフト動作への復帰動作は、ECU26がアクチュエータ66を停止させることにより開始される。ソレノイド68への通電がOFFされると、ロックピン70は、戻しばね72のばね力により、スライドピン58の切欠58eから径方向外側に向けて離脱し、両者の係合状態が解除される。この結果、スライドピン58を連結解除位置Pmax2に保持していたロックピン70の保持力が失われる。この状態で、外側ロッカーアーム34の間で揺動する中央ロッカーアーム32が特定の位置に達し、3つの切換ピン48,54L,54Rが同軸上に配置されるタイミングが到来すると、これらの切換ピンとスライドピン58とは、リターンスプリング56の付勢力により連結方向に押動されるようになる。
これにより、切換ピン48,54L,54Rは、前記図7に示す連結位置(切換ピン48,54Lが2つのピン孔に跨る位置)に復帰する。この結果、3つのロッカーアーム32,34L,34Rは、切換ピン48,54Lによって再び連結された状態となり、主カム14の作用力が中央ロッカーアーム32から外側ロッカーアーム34L,34Rに伝達されるようになるので、バルブ18のリフト動作が再開される。また、スライドピン58は、切換ピン48,54L,54Rを介してリターンスプリング56の付勢力を受けることにより、連結位置Pmax1へと押し戻される。
なお、弁復帰動作の説明において、3つの切換ピン48,54L,54R(およびスリーブ44,50L,50R)が同軸上に配置されるタイミングとは、主カム14のベース円部14aが中央ロッカーアーム32の主ローラ36に当接する期間(ベース円期間)である。なお、本明細書では、ベース円期間のことを非ロストモーション期間(非ロスト期間)と表記する場合がある。
一方、中央の切換ピン48(スリーブ44)が外側の切換ピン54L,54R(スリーブ50L,50R)に対して非同軸位置に変位するタイミング、即ち、主カム14のノーズ部14bが主ローラ36に当接する期間は、ロストモーション期間(ロスト期間)と称するものとする。換言すれば、ロスト期間とは、中央ロッカーアーム32が外側ロッカーアーム34に対して相対的に揺動する期間である。
[本実施の形態の特徴]
上述した弁停止状態の保持動作時には、ロックピン70がスライドピン58の切欠58eに係合した状態となっている。このとき、リターンスプリング56の付勢力が切換ピン48,54L,54Rを介してスライドピン58に作用していると、この付勢力は、切欠58eの周壁をロックピン70の外周面に押付ける径方向の力(以下、横力と称す)を発生させる。この状態で弁復帰動作を実行すると、ロックピン70は切欠58eから離脱しようとするが、前記横力により生じる摩擦力は、ロックピン70の離脱動作を妨げる反力として作用するので、その分だけ離脱動作の応答性が低下する。このため、リターンスプリング56の付勢力がスライドピン58に作用しない構成とすることが好ましい。
そこで、本実施の形態では、弁復帰動作時にリターンスプリング56の付勢力を遮断する付勢力遮断手段を用いることを特徴としている。以下、図12乃至図15を参照して、本実施の形態の特徴部分について説明する。図12は、本発明の実施の形態1において、切換機構24の詳細な構成を説明するための断面図である。また、図13は、図12中の要部を拡大して示す要部拡大断面図である。これらの断面図は、切換機構24を切換ピン48,54L,54Rの軸心位置で破断したものであり、前記図11と同様の状態(弁停止動作時におけるロスト期間中の状態)を、図11と異なる角度から見たものである。
前述したように、中央の切換ピン48は、スリーブ44,50Rのうち一方のスリーブ44に挿入される連結解除位置と、両方のスリーブ44,50R内に跨って挿入される連結位置との間で変位するように構成されている。そして、弁停止動作の開始時には、スライドピン58のスライド動作が補助切換ピン54Rを介して切換ピン48に伝達されることにより、切換ピン48は、他方のスリーブ50R側から一方のスリーブ44側に向けて軸方向に押動される。これにより、弁停止動作時のロスト期間中には、図12に示すように、切換ピン48が連結解除位置に変位した状態で、中央ロッカーアーム32が外側ロッカーアーム34に対して揺動する。このとき、切換ピン48には、当該切換ピンを一方のスリーブ44側から他方のスリーブ50R側に向けて軸方向に付勢するリターンスプリング56の付勢力が作用している。
そして、本実施の形態では、ロスト期間中において、切換ピン48の端面48aを他方のスリーブ50Rの端面50Raに当接させる構成としている(図13参照)。また、この状態において、切換ピン48が補助切換ピン54Rから離間するように、両者の寸法は予め調整されている。これにより、切換ピン48に作用するリターンスプリング56の付勢力は、他方のスリーブ50Rにより受承されるので、切換ピン48を介してスライドピン58に作用することがない。つまり、他方のスリーブ50Rは、前記付勢力がスライドピン58に作用するのを遮断する付勢力遮断手段を構成している。この構成によれば、ロスト期間中に弁復帰動作をスムーズに実行することができる。
また、上述した構成において、非ロスト期間中には、切換ピン48が他方のスリーブ50R内に浅く進入することがある。しかし、スリーブ50Rの内周側の端部(ピン孔52Rの開口端)には、図13に示すように、略円錐状の面取り加工が施され、テーパ部50Rbが形成されている。また、切換ピン48の端面48aの外周にも同様に、略円錐状のテーパ部48bが形成されている。このため、切換ピン48は、他方のスリーブ50R内に浅く進入した状態でも、次のロスト期間が到来したときにスリーブ50Rの外側へと容易に脱出することができる。
図14は、本発明の実施の形態1において、ECUによる弁復帰動作の実行タイミングを示すタイミングチャートである。この図に示すように、弁復帰動作は、ロスト期間中に開始される。即ち、アクチュエータ66への通電をOFFし、スライドピン58の動作を停止させるタイミングは、ロスト期間中となるように制御される。ロスト期間中には、スライドピン58がリターンスプリング56の付勢力から解放されているので、ロックピン70と切欠58eとの間には前記横力(横力に応じた摩擦力)が作用していない。
従って、このタイミングでアクチュエータ66への通電をOFFすれば、ロックピン70を戻しばね72のばね力により切欠58eから速やかに離脱させることができる。これにより、弁復帰動作の応答性を向上させることができる。また、前記横力は、ロックピン70とその支持部材との間にも摩擦力を生じさせる。この摩擦力は、ロックピン70やその支持部材の加工ばらつき等によって装置毎に異なるので、弁復帰動作の応答性ばらつきが生じる原因となる。本実施の形態では、ロックピン70と支持部材との間の摩擦力も横力に応じて低減されるから、応答性のばらつきを抑えることができる。
[実施の形態1を実現するための具体的な処理]
図15は、本発明の実施の形態1において、弁復帰動作を示すフローチャートである。図15に示すルーチンでは、まず、弁復帰動作の要求が生じているか否かを判定し(ステップ100)、この判定成立時に、ロスト期間中で且つロックピン70の移動を完了させるのに必要な時間があるか否かを判定する(ステップ102)。ここで、ステップ102の判定が不成立のときには、ロスト期間が到来するまで待機する。なお、ステップ102の判定処理は、例えばクランクポジションセンサ28の出力を用いて検出したクランク角と、ロスト期間に対応するクランク角とを比較することにより実行される。また、上記判定処理は、クランク角に代えて、カムポジションセンサにより検出したカム角を用いることでも実現することができる。
ステップ102の判定成立時には、ロスト期間中であるから、アクチュエータ66(ソレノイド68)への通電をOFFし、弁復帰動作を開始する(ステップ104)。これにより、ロックピン70は、戻しばね72のばね力によりスライドピン58の切欠58eから離脱し、両者の係合状態が解除される(ステップ106)。この状態で非ロスト期間が到来すると、切換ピン48,54L,54Rが同軸位置に変位するので、スライドピン58は、切換ピン48,54L,54Rを介してリターンスプリング56の付勢力を受けることにより、連結解除位置Pmax2から連結位置Pmax1に移動する(ステップ108)。そして、切換ピン48,54L,54Rが前記図7に示す連結位置に変位し、ロッカーアーム32,34が切換ピン48,54Lを介して連結される(ステップ110)。これにより、弁復帰動作が完了し、バルブ18が通常の作動状態に復帰する(ステップ112)。
かくして、本実施の形態によれば、弁停止動作時のロスト期間中には、リターンスプリング56の付勢力が切換ピン48,54L,54Rを介してスライドピン58に作用するのを、スリーブ50Rにより遮断することができる。そして、ECU26は、弁復帰動作を行う必要があるときに、ロスト期間中にアクチュエータ66への通電を停止することができる。これにより、ロックピン70がスライドピン58の切欠58eから径方向外側に向けて離脱するときには、両者の間に前記付勢力による摩擦力(反力)が生じるのを防止することができる。従って、弁復帰動作時には、ロックピン70の離脱動作を速やかに行うことができ、復帰動作の応答性を向上させることができる。
また、ロックピン70の離脱動作が完了した後に、非ロスト期間が到来したときには、切換ピン48とスリーブ50Rとが同軸となることにより、リターンスプリング56の付勢力をスライドピン58に作用させることができる。これにより、スライドピン58を連結解除位置Pmax2から連結位置Pmax1へとスムーズに変位させることができ、弁復帰動作を完了することができる。
しかも、本実施の形態では、リターンスプリング56の付勢力をスリーブ50Rにより受承する構成としたので、付勢力遮断手段となる部品等を新設しなくても、補助切換ピン54Rが挿入されるスリーブ50Rを利用して、付勢力遮断手段を容易に構成することができ、部品点数を抑えて構造を簡略化することができる。
実施の形態2.
次に、図16乃至図19を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態2の特徴]
図16は、本発明の実施の形態2において、切換機構の詳細な構成を説明するための断面図である。この図に示すように、本実施の形態の切換機構24には、付勢力遮断手段としての可動ストッパ80が設けられている。可動ストッパ80は、中央の切換ピン48とスライドピン58との間に介在する補助切換ピン54Rの外周面に対して接触,離間可能に配置されている。そして、可動ストッパ80は、補助切換ピン54Rと接触しているときに、切換ピン48に加わるリターンスプリング56の付勢力を補助切換ピン54Rの位置で受承し、この付勢力がスライドピン58に作用するのを遮断する。なお、図16中のスリーブ50R′は、実施の形態1のスリーブ50Rとは異なるものである。
図17は、可動ストッパ80を単体で示す正面図である。可動ストッパ80は、例えば弾性(ばね性)を有する金属板、樹脂板等を用いて形成されている。そして、図16および図17に示すように、可動ストッパ80は、環状部80a、掛止め部80b、ピン接触部80cおよびアーム係合部80dを備えている。環状部80aは、可動ストッパ80の取付部を構成しており、その内周側には、ロッカーシャフト30が挿通される挿通孔80eが形成されている。そして、環状部80aは、ロッカーシャフト30の外周側に挿通されることにより補助切換ピン54Rの近傍に取付けられ、ロッカーアーム32,34Rの間に配置されている。
掛止め部80bは、環状部80aの周縁から垂直に折曲がった爪状の小片として形成され、環状部80aから外側ロッカーアーム34に向けて突出している。そして、掛止め部80bは、例えば外側ロッカーアーム34Rの下側面(バルブ18側の面)に掛止めされている。一方、ピン接触部80cは、環状部80aの周縁から径方向外側に向けてアーム状に伸張しており、図17中に仮想線で示すように弾性変形可能となっている。そして、ピン接触部80cの先端側は、補助切換ピン54Rに向けて略L字状に屈曲しており、この部位は、常時は補助切換ピン54Rの外周面に対して弾性的に接触している。また、ピン接触部80cの先端側は、反り返るように弾性変形したときに、補助切換ピン54Rの外周面から離間するように構成されている。
さらに、アーム係合部80dは、ピン接触部80cの先端側から垂直に折曲がった爪状の小片として形成され、ピン接触部80cから中央ロッカーアーム32に向けて突出している。そして、アーム係合部80dは、中央ロッカーアーム32の上側面(カムシャフト12側の面)に掛止めされている。これにより、アーム係合部80dは、後述のように、非ロストモーション期間中に中央ロッカーアーム32と係合し、中央ロッカーアーム32の動作を利用してピン接触部80cを弾性変形させるように構成されている。
[可動ストッパの動作]
次に、図18及び図19を参照して、可動ストッパ80の動作について説明する。
(ロスト期間中の動作)
図18は、ロスト期間中における可動ストッパ80の動作を説明するための動作説明図である。ここで、図18(A)は、切換機構24をロッカーシャフト30の軸方向(図16中の矢示C方向)からみた状態を示している。また、図18(B)は、説明を容易にするために、図18(A)中の中央ロッカーアーム32、可動ストッパ80等を抜出したものである。
図18(A)に示すように、ロスト期間中には、中央ロッカーアーム32が外側ロッカーアーム34Rに対して下側に揺動している。このとき、可動ストッパ80のアーム係合部80dは、図18(B)に示すように、中央ロッカーアーム32の上側面から離間した位置に保持されている。そして、アーム係合部80dが中央ロッカーアーム32から離間しているときに、可動ストッパ80のピン接触部80cは、やや弾性変形した状態で補助切換ピン54Rの外周面と接触するように構成されている。これにより、ピン接触部80cは、補助切換ピン54Rから反力を受けるが、この反力は、外側ロッカーアーム34Rの下側面に掛止めされた掛止め部80bにより受承される。
上記状態において、ピン接触部80cは、自らの弾性復元力により補助切換ピン54Rを外径側から強く押え付けている。つまり、補助切換ピン54Rを軸方向に変位させようとした場合に、補助切換ピン54Rとピン接触部80cとの間には、比較的大きな摩擦力が生じることになる。従って、ロスト期間中には、リターンスプリング56の付勢力が切換ピン48から補助切換ピン54Rに作用しても、この付勢力はピン接触部80cによって受承され、スライドピン58には作用しないように構成されている。
(非ロスト期間中の動作)
図19は、非ロスト期間中における可動ストッパ80の動作を説明するための動作説明図である。ここで、図19(A)は、切換機構24を図18と同様位置からみた状態を示している。また、図19(B)は、図18(B)と同様に、図19(A)中の要部を抜出したものである。
図19(A)に示すように、非ロスト期間中には、中央ロッカーアーム32が外側ロッカーアーム34Rに対して非揺動時の位置、即ち、図19(A)中において外側ロッカーアーム34Rと重なり合う位置に保持される。これにより、可動ストッパ80のアーム係合部80dは、図19(B)に示すように、非揺動時の位置に復帰した中央ロッカーアーム32により上側に押動され、これに伴ってピン接触部80cを反り返るように弾性変形させる。この結果、ピン接触部80cは、補助切換ピン54Rの外周面から離間するので、補助切換ピン54Rは、軸方向に対して自由に変位することができる。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記実施の形態1とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、付勢力遮断手段として、可動ストッパ80を用いる構成としたので、ロスト期間中には、可動ストッパ80のアーム係合部80dを中央ロッカーアーム32から離れた位置に保持し、ピン接触部80cを補助切換ピン54Rの外周面に接触させることができる。これにより、可動ストッパ80は、リターンスプリング56の付勢力を補助切換ピン54Rの位置で受承することができ、この付勢力がスライドピン58に作用するのを遮断することができる。
一方、非ロスト期間が到来したときには、中央ロッカーアーム32の動作によりアーム係合部80dを押動し、アーム係合部80dを介してピン接触部80cを弾性変形させることができ、これによりピン接触部80cを補助切換ピン45Rから離間させることができる。従って、ロックピン70の離脱動作が完了した後には、実施の形態1の場合と同様に、リターンスプリング56の付勢力をスライドピン58に作用させることができ、スライドピン58を連結解除位置Pmax2から連結位置Pmax1へとスムーズに変位させることができる。このように、本実施の形態によれば、中央ロッカーアーム32の揺動動作を利用して、ロスト期間中にのみ付勢力を遮断する可動ストッパ80を実現することができる。
実施の形態3.
次に、図20乃至図22を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1,2と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態3の特徴]
図20は、本発明の実施の形態3において、切換機構の詳細な構成を説明するための断面図である。この図に示すように、本実施の形態の切換機構24には、付勢力遮断手段としての可動ストッパ90が設けられている。そして、可動ストッパ90は、前記実施の形態2とほぼ同様に、補助切換ピン54Rの外周面と接触しているときに、リターンスプリング56の付勢力を補助切換ピン54Rの位置で受承するように構成されている。
しかし、本実施の形態では、カムシャフト12にタイミングカム92を設け、このタイミングカム92により可動ストッパ90を補助切換ピン54Rに対して接触,離間させる構成としており、この点で実施の形態2と異なっている。なお、図20では、説明を判り易くするために、カムシャフト12およびカム14,16,92を実際の配置とは異なる位置に記載している。これらの部品は、実際の構成において、タイミングカム92が仮想線の位置となるように配置されるものである。
可動ストッパ90は、実施の形態2とほぼ同様に、弾性(ばね性)を有する金属板、樹脂板等を用いて形成されており、環状部90a、掛止め部90bおよびピン接触部90cを備えている(図21参照)。そして、可動ストッパ90は、外側ロッカーアーム34Rの外側面(中央ロッカーアーム32と反対側の面)に配置されている。また、可動ストッパ90は、タイミングカム92と接触可能なカム接触部90dを備えている。カム接触部90dは、ピン接触部90cの先端側から垂直に折曲がった爪状の小片として形成され、ピン接触部90cから中央ロッカーアーム32と反対側に向けて突出している。
[可動ストッパの動作]
次に、図21及び図22を参照して、可動ストッパ90の動作について説明する。図21は、ロスト期間中における可動ストッパ90の動作を説明するための動作説明図であり、図22は、非ロスト期間中における同様の動作説明図である。これらの図は、切換機構24をロッカーシャフト30の軸方向(図20中の矢示D方向)からみた状態を示している。なお、これらの図では中央ロッカーアーム32の図示を省略している。
(ロスト期間中の動作)
図21に示すように、ロスト期間中には、タイミングカム92が可動ストッパ90のカム接触部90dを押動しない位置に保持されている。タイミングカム92は、カムシャフト12の回転中心に対して偏心しており、非ロスト期間中に対応する所定の回転角においてカム接触部90dを押動するように構成されている。このため、ロスト期間中において、可動ストッパ90のピン接触部90cは、前記実施の形態2の場合と同様に、やや弾性変形した状態で補助切換ピン54Rの外周面と接触している。この状態で、ピン接触部90cは、切換ピン48から補助切換ピン54Rに作用するリターンスプリング56の付勢力を受承し、スライドピン58に対して前記付勢力を遮断することができる。
(非ロスト期間中の動作)
図22に示すように、非ロスト期間中には、タイミングカム92が可動ストッパ90のカム接触部90d側に偏心した状態となる。この結果、カム接触部90dは、タイミングカム92により押動され、これに伴ってピン接触部90cを反り返るように弾性変形させる。これにより、ピン接触部90cは、補助切換ピン54Rの外周面から離間するので、補助切換ピン54Rは、軸方向に対して自由に変位することができる。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記実施の形態1,2とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、可動ストッパ90と共にタイミングカム92を用いる構成としている。これにより、ロスト期間中には、タイミングカム92の作用力が可動ストッパ90のカム接触部90dに付加されない状態に保持し、この状態でピン接触部90cを補助切換ピン54Rに接触させておくことができる。
一方、非ロスト期間中には、タイミングカム92によりカム接触部90dを押動し、カム接触部90dを介してピン接触部90cを弾性変形させることができる。これにより、ピン接触部90cを補助切換ピン54Rから離間させることができる。従って、タイミングカム92を利用して、ロスト期間中にのみリターンスプリング56の付勢力を遮断する可動ストッパ90を実現することができる。
なお、前記実施の形態では、図15中のステップ102,104が停止タイミング制御手段の具体例を示している。
また、実施の形態では、副カム16としてゼロリフトカムを用いる動弁装置を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばゼロリフトカムではなく、かつ主カム14と異なるカムプロフィールを備えた副カム16を用いる構成としてもよい。これにより、各ロッカーアーム32,34の連結解除時には、弁停止動作に代えて、副カム16のカムプロフィールに応じたバルブの開弁特性を実現することができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。 図1中に示す可変機構をバルブ基端部から見た拡大図である。 中央ロッカーアームをロッカーシャフトの軸方向(図2中の矢示A方向)から見た断面図である。 外側ロッカーアームをロッカーシャフトの軸方向から見た断面図である。 図1中に示す切換機構の詳細な構成を説明するための断面図である。 切換機構をカムシャフトの軸方向(図5中の矢示B方向)から見た側面図である。 通常のリフト動作を示す動作説明図である。 弁停止動作を開始した状態を示す動作説明図である。 弁停止動作が完了した状態を示す動作説明図である。 非ロスト期間中において、スライドピンをロックピンによって保持する状態を示す動作説明図である。 ロスト期間中において、スライドピンをロックピンによって保持する状態を示す動作説明図である。 本発明の実施の形態1において、切換機構の詳細な構成を説明するための断面図である。 図12中の要部を拡大して示す要部拡大断面図である。 本発明の実施の形態1において、ECUによる弁復帰動作の実行タイミングを示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1において、弁復帰動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2において、切換機構の詳細な構成を説明するための断面図である。 可動ストッパを単体で示す正面図である。 ロスト期間中における可動ストッパの動作を説明するための動作説明図である。 非ロスト期間中における可動ストッパの動作を説明するための動作説明図である。 本発明の実施の形態3において、切換機構の詳細な構成を説明するための断面図である。 ロスト期間中における可動ストッパの動作を説明するための動作説明図である。 非ロスト期間中における可動ストッパの動作を説明するための動作説明図である。
1 内燃機関
10 動弁装置
12 カムシャフト
14 主カム
16 副カム
18 バルブ
20 可変機構
24 切換機構
26 ECU
30 ロッカーシャフト
32 中央ロッカーアーム(第1ロッカーアーム)
34L 外側ロッカーアーム
34R 外側ロッカーアーム(第2ロッカーアーム)
36 主ローラ
40L,40R 副ローラ
42 ラッシュアジャスタ
44 中央スリーブ(一方のスリーブ)
48,54L 切換ピン
50L 外側スリーブ
50R 外側スリーブ(他方のスリーブ、付勢力遮断手段)
54R 補助切換ピン
56 リターンスプリング(付勢手段)
58 スライドピン(連結解除手段)
58e 切欠(凹部)
66 アクチュエータ(連結解除手段)
68 ソレノイド
70 ロックピン(連結解除手段)
72 戻しばね
80,90 可動ストッパ(付勢力遮断手段)
80a,90a 環状部
80b,90b 掛止め部
80c,90c ピン接触部
80d アーム係合部
90d カム接触部

Claims (8)

  1. 内燃機関のカムと同期して揺動する第1ロッカーアームと、
    前記第1ロッカーアームと連結された連結時には当該第1ロッカーアームと一緒に揺動することにより内燃機関のバルブを開,閉し、非連結時には前記バルブを停止状態に保持する第2ロッカーアームと、
    前記第1ロッカーアームと前記第2ロッカーアームにそれぞれ設けられたスリーブのうち、何れか一方のスリーブ内に挿入される連結解除位置と両方のスリーブ内に跨って挿入される連結位置との間で変位する切換ピンと、
    前記切換ピンを前記連結位置に保持するために、前記切換ピンを前記一方のスリーブ側から他方のスリーブ側に向けて付勢する付勢手段と、
    前記第1ロッカーアームと前記第2ロッカーアームとの連結を解除するときに、前記切換ピンを前記他方のスリーブ側から前記一方のスリーブ側に向けて押動し、当該切換ピンを前記連結解除位置に変位させる連結解除手段と、
    前記連結解除手段の動作を停止することにより前記各ロッカーアームを連結状態に復帰させるときに、前記付勢手段の付勢力が前記切換ピンを介して前記連結解除手段に作用するのを遮断する付勢力遮断手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 前記付勢力遮断手段は、前記第1ロッカーアームが前記第2ロッカーアームに対して揺動するロストモーション期間が到来したときに、前記付勢力が前記連結解除手段に作用するのを遮断する構成としてなる請求項1に記載の内燃機関の動弁装置。
  3. 前記各ロッカーアームを非連結状態から連結状態に復帰させるときに、前記ロストモーション期間中に前記連結解除手段の動作を停止させる停止タイミング制御手段を備えてなる請求項2に記載の内燃機関の動弁装置。
  4. 前記付勢力遮断手段は前記他方のスリーブであり、前記他方のスリーブは、前記第1ロッカーアームが前記第2ロッカーアームに対して揺動することにより前記切換ピンが前記他方のスリーブに対して非同軸位置に変位したときに、当該切換ピンの端面と当接して前記付勢力を受承する構成としてなる請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の内燃機関の動弁装置。
  5. 前記他方のスリーブ内に変位可能に挿入され、前記切換ピンと前記連結解除手段との間に介在する補助切換ピンと、
    前記補助切換ピンに対して接触,離間可能に配置され、前記付勢力遮断手段を構成する可動ストッパと、を備え、
    前記可動ストッパは、前記第1ロッカーアームが前記第2ロッカーアームに対して揺動するロストモーション期間が到来したときに、前記補助切換ピンと接触して前記付勢力を受承し、非ロストモーション期間中には前記補助切換ピンから離間する構成としてなる請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の内燃機関の動弁装置。
  6. 前記可動ストッパは、
    前記補助切換ピンの近傍に取付けられる取付部と、
    前記取付部から前記補助切換ピンの外周面に接触する位置まで伸張し、弾性変形することにより前記補助切換ピンの外周面から離間するピン接触部と、
    前記ピン接触部の先端側に設けられ、前記非ロストモーション期間中に前記第1ロッカーアームと係合することにより前記ピン接触部を弾性変形させるアーム係合部と、
    を備えてなる請求項5に記載の内燃機関の動弁装置。
  7. 内燃機関のカムシャフトに設けられたタイミングカムを備え、
    前記可動ストッパは、
    前記補助切換ピンの近傍に取付けられる取付部と、
    前記取付部から前記補助切換ピンの外周面に接触する位置まで伸張し、弾性変形することにより前記補助切換ピンの外周面から離間するピン接触部と、
    前記ピン接触部の先端側に設けられ、前記非ロストモーション期間中に前記タイミングカムに押動されることにより前記ピン接触部を弾性変形させるカム接触部と、
    を備えてなる請求項5に記載の内燃機関の動弁装置。
  8. 前記連結解除手段は、
    前記切換ピンを押動するために軸方向に変位可能に配置され、径方向に窪んだ凹部を有するスライドピンと、
    前記スライドピンが前記各ロッカーアームの連結を解除する位置まで変位したときに、アクチュエータにより駆動されて前記凹部に係合し、前記スライドピンを連結解除位置に保持するロックピンと、
    を備えてなる請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の内燃機関の動弁装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019157815A (ja) * 2018-03-16 2019-09-19 株式会社オティックス 内燃機関の可変動弁機構
CN114472736A (zh) * 2022-01-13 2022-05-13 江苏亚威机床股份有限公司 一种机器人自动折弯抓手快换装置

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