JP2010163993A - 高圧egr装置 - Google Patents

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修 島根
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Abstract

【課題】 高圧EGR調整弁4と高圧EGRクーラ切替弁7の両方を1つの電動モータ8で駆動可能であり、且つ高圧EGR調整弁4に要求される特性と高圧EGRクーラ切替弁7に要求される特性の両方を満足する高圧EGR装置を提供する。
【解決手段】 電動モータ8を用いて高圧EGR調整弁4のEGR駆動歯車9を駆動し、このEGR駆動歯車9により高圧EGRクーラ切替弁7のクーラ駆動歯車10を駆動するようにする。高圧EGR調整弁4が最大開度の時だけEGR駆動歯車9とクーラ駆動歯車10が噛合して、高圧EGRクーラ切替弁7が切り替わるように設け、高圧EGR調整弁4が最大開度とは異なる他の開度では、電動モータ8によって高圧EGR調整弁4だけが開度調整される。これにより、高圧EGRクーラ切替弁7をホット側またはコールド側に切り替えた状態で、高圧EGR調整弁4の開度を任意に調整できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジン(燃料の燃焼により動力を発生する内燃機関)が排気通路に排出した排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路に還流させる高圧EGR装置(排気ガス再循環装置)に関し、特にEGR量(吸気通路に還流するEGRガスの流量)の調整を行なう高圧EGR調整弁および高圧EGRクーラの切り替えを行なう高圧EGRクーラ切替弁の駆動技術に関する。
〔従来技術〕
高圧EGR装置は、従来より一般的にEGR装置と呼ばれていたものであり(図6の符号1参照)、排気ガスの一部をEGRガスとしてスロットルバルブ(図6の符号26参照)の吸気下流側の吸気負圧の発生部位に戻すことで、吸気の一部に不燃ガスであるEGRガスを混入させて、エンジン燃焼室の燃焼温度を抑えて、効果的に窒素酸化物(NOx)の発生を抑える技術であって、EGRガスを吸気側へ戻す高圧EGR流路(図6の符号3参照)には、高圧EGR流路の開度調整を行なう高圧EGR調整弁(図6の符号4参照)が設けられている。なお、この高圧EGR調整弁は、エンジンの運転状態(エンジン回転数、エンジン負荷など)に応じたEGR量が得られるように、ECU(エンジン・コントロール・ユニットの略)により開度制御されるものである。
吸気側へ戻されるEGRガスは、燃料の燃焼により生じた排気ガスの一部であるため温度が高く、EGRガスを吸気側へ戻すと体積膨張によってエンジンの吸気効率が下がり、エンジンの出力を低下させてしまう。
そこで、高圧EGR流路の途中に高圧EGRクーラを配置し、EGRガスを高圧EGRクーラで冷却して吸気側へ戻すことで、エンジンの出力低下を防ぎつつ、効果的に窒素酸化物(NOx)の発生を抑える技術が知られている。
一方、高圧EGR流路に高圧EGRクーラを装備すると、エンジンの吸気側へ戻されるEGRガスが必ず冷却されてしまう。このため、エンジンの始動直後、特に急速な暖気が望まれる寒冷地の始動直後においては、高圧EGRクーラによって冷却されたEGRガスを吸気側へ戻すことで、EGRガスによる暖気効果が薄れてしまう。
即ち、一般的に、温度の高いEGRガスを吸気側に供給することでエンジンの暖気を促進することができるが、高圧EGRクーラを設けることで、高圧EGRクーラによって必ず冷却されたEGRガスが吸気側に戻されるため、十分な暖気効果が得られなくなってしまう。このため、寒冷始動時の暖気時間が長くなり、暖気完了前においてエンジンの着火性が低下する期間(暖気前に白煙が発生する可能性がある期間)が長くなってしまう。
そこで、高圧EGRクーラをバイパスしてEGRガスを吸気側へ導く高圧クーラバイパスを設けるとともに、高圧EGRクーラまたは高圧クーラバイパスの一方を開き他方を閉じる高圧EGRクーラ切替弁を設ける技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この技術は、EGRガスによる暖気効果が要求される運転状態では、高圧クーラバイパスを開いて高圧EGRクーラを閉じることで、吸気側に戻されるEGRガスの温度を高める。
また、高温のEGRガスを吸気側に戻すと体積膨張によりエンジンの出力が低下するような運転状態では、高圧EGRクーラを開いて高圧クーラバイパスを閉じることで、吸気側に戻されるEGRガスの温度を下げる技術である。
〔従来技術の問題点〕
上述したように、従来技術の高圧EGR装置では、EGR量の調整を行なう高圧EGR調整弁とは別に、高圧EGRクーラの切り替えを行なう高圧EGRクーラ切替弁を設ける技術が知られている。
高圧EGR調整弁は、エンジン回転数やエンジン負荷等に応じたEGR量が得られるように開度制御されるものである。
一方、高圧EGRクーラ切替弁は、エンジンの暖気状態に応じて切替制御されるものである。
このように、高圧EGR調整弁と高圧EGRクーラ切替弁は、それぞれが別の運転要因に基づいて作動制御されるものであり、高圧EGR調整弁と高圧EGRクーラ切替弁は、それぞれが独立して操作される。
このため、高圧EGR調整弁を駆動するための専用のアクチュエータと、高圧EGRクーラ切替弁を駆動するための専用のアクチュエータとが必要となり、コストアップ、体格アップ、重量アップの要因になっていた。
そこで、高圧EGR調整弁と高圧EGRクーラ切替弁の両方を、1つのアクチュエータで駆動する要求がある(例えば、特許文献2、3参照)。
しかし、1つのアクチュエータによって、高圧EGR調整弁と高圧EGRクーラ切替弁の両方を駆動すると、高圧EGR調整弁と高圧EGRクーラ切替弁が同時に作動してしまい、それぞれの目的にあった特性が得られなくなってしまう。
このため、従来技術では、コストアップ、体格アップ、重量アップしてでも、高圧EGR調整弁を駆動するための専用のアクチュエータと、高圧EGRクーラ切替弁を駆動するための専用のアクチュエータとを設けていた。
特開2005−098278号公報 特開2007−132305号公報 特開2007−092664号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高圧EGR調整弁と高圧EGRクーラ切替弁の両方を1つのアクチュエータで駆動可能であり、且つ高圧EGR調整弁に要求される特性と高圧EGRクーラ切替弁に要求される特性の両方を満足できる高圧EGR装置の提供にある。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用する。
○高圧EGR装置は、高圧EGR調整弁を回転駆動するアクチュエータと、高圧EGR調整弁を駆動するEGR駆動歯車と、高圧EGRクーラ切替弁を駆動するクーラ駆動歯車とを備える。
○高圧EGR装置は、高圧EGRクーラ切替弁が高圧EGRクーラを閉じるホット切替状態の時、および高圧EGRクーラ切替弁が高圧クーラバイパスを閉じるコールド切替状態の時に、クーラ駆動歯車に形成された凹部に係合するロックピンと、このロックピンをクーラ駆動歯車に向けて押し付けるレバーとを有するロック機構を備える。
○EGR駆動歯車には、高圧EGR調整弁が高圧EGR流路を最大に開弁する時のみ(あるいは高圧EGR調整弁が高圧EGR流路を最小に閉弁する時のみ)に、クーラ駆動歯車に設けられたクーラ入力ギヤ歯に噛合して、EGR駆動歯車の回転力をクーラ駆動歯車に伝達し、高圧EGRクーラ切替弁の切り替えを実行するEGR出力ギヤ歯が設けられる。○EGR駆動歯車には、高圧EGR調整弁が高圧EGR流路を最大に開弁する状態とは異なる状態の時(あるいは高圧EGR調整弁が高圧EGR流路を最小に閉弁する状態とは異なる状態の時)に、クーラ入力ギヤ歯に対して非係合となり、EGR駆動歯車の回転力をクーラ駆動歯車に非伝達とするギヤ歯除去部が設けられる。
○EGR駆動歯車には、EGR出力ギヤ歯がクーラ入力ギヤ歯に噛合する状態の時のみレバーを押圧操作して、ロックピンを凹部から外す押圧カムが設けられる。
本発明は、上記の構成を採用することにより、以下の作用を奏する。
<EGR量のホット制御時>
エンジン暖気中など、高圧EGRクーラを閉じ、高圧クーラバイパスを用いて高温のEGRガスを吸気側へ戻す状態でEGR量の調整を行なう際は、高圧EGR装置は次のように作動する。
(1)先ず、高圧EGRクーラ切替弁がホット側(即ち、高圧EGRクーラが閉じ、高圧クーラバイパスが開く側)に切り替わった状態であるか、あるいは高圧EGRクーラ切替弁がコールド側(即ち、高圧EGRクーラが開き、高圧クーラバイパスが閉じる側)に切り替わった状態であるかを判断する。
(2)高圧EGRクーラ切替弁がコールド側に切り替わった状態の場合は、アクチュエータによって高圧EGR調整弁が高圧EGR流路を最大に開弁する状態(あるいは高圧EGR調整弁が高圧EGR流路を最小に閉弁する状態)に設定し、EGR駆動歯車に設けられたEGR出力ギヤ歯を、クーラ駆動歯車に設けられたクーラ入力ギヤ歯に噛合させる。そして、その状態で、EGR駆動歯車の回転力によってクーラ駆動歯車を駆動し、高圧EGRクーラ切替弁をホット側に切り替える。
(3)高圧EGRクーラ切替弁がホット側に切り替えられた状態では、アクチュエータによって高圧EGR調整弁を回動制御してEGR量をコントロールする。
このように、高圧EGR調整弁がEGR量をコントロールする回動範囲の時{高圧EGR調整弁が高圧EGR流路を最大に開弁する状態とは異なる状態の時(あるいは高圧EGR調整弁が高圧EGR流路を最小に閉弁する状態とは異なる状態の時)}は、EGR駆動歯車に設けられたギヤ歯除去部によってクーラ駆動歯車のクーラ入力ギヤ歯とは非係合となっているため、高圧EGRクーラ切替弁がホット側に切り替えられた状態が保たれる。 即ち、高圧EGRクーラ切替弁がホット側に切り替えられた状態が保たれたままで、高圧EGR調整弁を回動操作してEGR量をコントロールすることができる。
<EGR量のコールド制御時>
エンジン暖気が完了し、高温のEGRガスによるエンジンの出力低下を防ぐ運転状態など、高圧クーラバイパスを閉じ、高圧EGRクーラを用いてEGRガスを冷やしてから吸気側へ戻す状態でEGR量の調整を行なう際は、高圧EGR装置は次のように作動する。(1)先ず、高圧EGRクーラ切替弁がコールド側に切り替わった状態であるか、あるいは高圧EGRクーラ切替弁がホット側に切り替わった状態であるかを判断する。
(2)高圧EGRクーラ切替弁がホット側に切り替わった状態の場合は、アクチュエータによって高圧EGR調整弁が高圧EGR流路を最大に開弁する状態(あるいは高圧EGR調整弁が高圧EGR流路を最小に閉弁する状態)に設定し、EGR駆動歯車に設けられたEGR出力ギヤ歯を、クーラ駆動歯車に設けられたクーラ入力ギヤ歯に噛合させる。そして、その状態で、EGR駆動歯車の回転力によってクーラ駆動歯車を駆動し、高圧EGRクーラ切替弁をコールド側に切り替える。
(3)高圧EGRクーラ切替弁がコールド側に切り替えられた状態では、アクチュエータによって高圧EGR調整弁を回動制御してEGR量をコントロールする。
このように、高圧EGR調整弁がEGR量をコントロールする回動範囲の時{高圧EGR調整弁が高圧EGR流路を最大に開弁する状態とは異なる状態の時(あるいは高圧EGR調整弁が高圧EGR流路を最小に閉弁する状態とは異なる状態の時)}は、EGR駆動歯車に設けられたギヤ歯除去部によってクーラ駆動歯車のクーラ入力ギヤ歯とは非係合となっているため、高圧EGRクーラ切替弁がコールド側に切り替えられた状態が保たれる。
即ち、高圧EGRクーラ切替弁がコールド側に切り替えられた状態が保たれたままで、高圧EGR調整弁を回動操作してEGR量をコントロールすることができる。
本発明の高圧EGR装置は、上述したように、1つのアクチュエータによって高圧EGR調整弁を回動操作するのみで、(i)高圧EGRクーラ切替弁をホット側とコールド側とに切り替えることができるとともに、(ii)高圧EGRクーラ切替弁をホット側に切り替えた状態のまま、あるいは高圧EGRクーラ切替弁をコールド側に切り替えた状態のままで、高圧EGR調整弁を回動操作してEGR量をコントロールすることができる。
即ち、本発明の高圧EGR装置は、高圧EGR調整弁と高圧EGRクーラ切替弁の両方を1つのアクチュエータで駆動可能であり、且つ高圧EGR調整弁に要求される特性と高圧EGRクーラ切替弁に要求される特性の両方を満足することができる。
このように、高圧EGR調整弁と高圧EGRクーラ切替弁の両方を1つのアクチュエータで駆動できるため、高圧EGR装置のコストを抑えることができるとともに、高圧EGR装置の小型化および軽量化を図ることができる。
高圧EGR調整弁と高圧EGRクーラ切替弁の駆動機構を示す概略図である。 ホット側およびコールド側における作動説明図である。 高圧EGR調整弁の回転角度に応じた高圧EGR調整弁の開度制御と高圧EGRクーラ切替弁の切替ポイントを示すグラフである。 エンジンの吸排気システムの概略説明図である。 高圧/低圧EGR量制御プログラムにおけるEGR制御の説明図である。 エンジンの吸排気システムの概略説明図である。
図1〜図5を参照して[発明を実施するための形態]を説明する。
高圧EGR装置1は、エンジン2の排気ガスの一部をEGRガスとして吸気側に再循環させる高圧EGR流路3と、この高圧EGR流路3の開度を調整することでEGRガスの流量調整を行なう高圧EGR調整弁4と、高圧EGR流路3の途中に設けられ、吸気側に戻されるEGRガスの冷却を行なう高圧EGRクーラ5と、高圧EGR流路3の途中に設けられ、吸気側に戻されるEGRガスを高圧EGRクーラ5から迂回させる高圧クーラバイパス6と、高圧EGR流路3の途中に設けられ、高圧EGRクーラ5または高圧クーラバイパス6を交互に開閉する高圧EGRクーラ切替弁7とを備える。
この高圧EGR装置1は、高圧EGR調整弁4を回転駆動する電動モータ8(アクチュエータの一例)と、高圧EGR調整弁4を駆動するEGR駆動歯車9と、高圧EGRクーラ切替弁7を駆動するクーラ駆動歯車10とを備える。
また、高圧EGR装置1は、高圧EGRクーラ切替弁7が高圧EGRクーラ5を閉じるホット切替状態の時、および高圧EGRクーラ切替弁7が高圧クーラバイパス6を閉じるコールド切替状態の時に、クーラ駆動歯車10に形成された凹部11に係合するロックピン12と、このロックピン12をクーラ駆動歯車10に向けて押し付けるレバー13とを有するロック機構14を備える。
EGR駆動歯車9には、高圧EGR調整弁4が高圧EGR流路3を最大に開弁する時のみ(あるいは、高圧EGR調整弁4が高圧EGR流路3を最小に閉弁する時のみ)に、クーラ駆動歯車10に設けられたクーラ入力ギヤ歯15に噛合して、EGR駆動歯車9の回転力をクーラ駆動歯車10に伝達し、高圧EGRクーラ切替弁7の切り替えを実行するEGR出力ギヤ歯16が設けられる。
また、EGR駆動歯車9には、高圧EGR調整弁4が高圧EGR流路3を最大に開弁する状態とは異なる状態(あるいは、高圧EGR調整弁4が高圧EGR流路3を最小に閉弁する状態とは異なる状態)の時に、クーラ入力ギヤ歯15に対して非係合となり、EGR駆動歯車9の回転力をクーラ駆動歯車10に非伝達とするギヤ歯除去部17が設けられる。
さらに、EGR駆動歯車9には、EGR出力ギヤ歯16がクーラ入力ギヤ歯15に噛合する状態の時のみレバー13を押圧操作して、ロックピン12を凹部11から外す押圧カム18が設けられる。
なお、電動モータ8は、歯車減速機19を介してEGR駆動歯車9を回転駆動するものであり、EGR駆動歯車9には、EGR出力ギヤ歯16および押圧カム18とは別に、歯車減速機19に噛合するEGR入力ギヤ歯20が設けられる。
次に、高圧EGR装置1の具体的な一例を、図1〜図5を参照して説明する。なお、本実施例において、上記[発明を実施するための形態]と同一符号は、同一機能物を示すものである。
〔エンジン吸排気システムの概略説明〕
先ず、図4、図5を参照してエンジン2の吸排気システムを説明する。
この実施例に示すエンジン2は、車両駆動用のディーゼルエンジンであり、吸気を気筒に導く吸気通路21と、気筒内で発生した排気ガスを大気中に排出する排気通路22とを備える。
吸気通路21は、吸気管、インテークマニホールドおよび吸気ポートの各内部通路によって構成される。
吸気管は、外気の取入口からインテークマニホールドまで吸気通路21を形成する通路部材であり、その吸気管には、エンジン2に吸い込まれる吸気中に含まれる塵や埃を除去するエアクリーナ23、吸気量を測定する吸気センサ、ターボチャージャのコンプレッサ24(吸気羽根車)、このコンプレッサ24によって圧縮されて高圧になり温度上昇した吸気を強制冷却するインタークーラ25、気筒内に吸引される吸気量の調整を行なうスロットルバルブ26などが設けられている。
インテークマニホールドは、吸気管から供給される吸気をエンジン2の各気筒内に分配する分配管であり、その内部には流量センサの精度に悪影響を与える吸気脈動や吸気干渉を防ぐためのサージタンク27が設けられている。
吸気ポートは、エンジン2のシリンダヘッドにおいて気筒毎に形成されて、インテークマニホールドにより分配された吸気を気筒内に導く。
排気通路22は、排気ポート、エキゾーストマニホールドおよび排気管の各内部通路によって構成される。
排気ポートは、吸気ポートと同様、エンジン2のシリンダヘッドにおいて気筒毎に形成されて、気筒内で発生した排気ガスをエキゾーストマニホールドへ導く。
エキゾーストマニホールドは、各排気ポートから排出される排気ガスの集合管であり、エキゾーストマニホールドの排気出口と排気管との接合部には、ターボチャージャの排気タービン28(排気羽根車)が配置されている。
排気管は、排気タービン28を通過した排気ガスを大気に向けて放出する通路部材であり、その排気管には、排気ガス中に含まれるパティキュレートを捕集するDPF29(ディーゼル・パティキュレート・フィルタの略)、このDPF29の排気上流および排気下流の排気温度を検出する排気温度センサ30、DPF29の排気上流および排気下流の圧力差を検出する差圧センサ等が設けられている。
上述した吸気ポートおよび排気ポートが形成されるシリンダヘッドには、各気筒毎に、吸気ポートの出口端(吸気ポートと気筒内との境界部)を開閉する吸気バルブと、排気ポートの入口端(気筒内と排気ポートとの境界部)を開閉する排気バルブとが設けられている。
エンジン2の各気筒は、吸入、圧縮、爆発、排気の各行程を順次繰り返すものである。そして、吸気の開始時(ピストンの下降に伴う気筒内容積の増加時)に吸気バルブが開かれ、吸気の終了時(ピストンの下降終了に伴う気筒内容積の増加終了時)に吸気バルブが閉じられる。このエンジン2の吸気作動により、吸気通路21には外気取入口からエンジン2の気筒内に向かう吸気の流れが生じる。
同様に、排気の開始時(ピストンの上昇に伴う気筒内容積の減少時)に排気バルブが開かれ、排気の終了時(ピストンの上昇終了に伴う気筒内容積の減少終了時)に排気バルブが閉じられる。このエンジン2の排気作動により、排気通路22にはエンジン2の気筒内から大気放出部(排気出口)に向かう排気ガスの流れが生じる。
ここで、図4に示すエンジン2の吸排気システムには、本発明が適用される高圧EGR装置1と、この高圧EGR装置1とは別に低圧EGR装置31とが搭載されている。
高圧EGR装置1は、従来のEGR装置に相当するものであり、排気通路22の排気上流側と、吸気通路21の吸気下流側とを接続して、排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路21の吸気下流側に戻す高圧EGR流路3を備えている。ここで、この実施例の高圧EGR流路3は、排気通路22側がエキゾーストマニホールド(高排気圧範囲)に接続され、吸気通路21側がインテークマニホールドのサージタンク27(高負圧発生範囲)に接続されている。
高圧EGR流路3の途中には、高圧EGR流路3の開度を調整することでEGRガスの流量調整を行なう高圧EGR調整弁4と、吸気側に戻されるEGRガスの冷却を行なう高圧EGRクーラ5と、吸気側に戻されるEGRガスを高圧EGRクーラ5から迂回させる高圧クーラバイパス6と、高圧EGRクーラ5または高圧クーラバイパス6を交互に開閉する高圧EGRクーラ切替弁7とが設けられている。
なお、高圧EGR調整弁4、高圧EGRクーラ5、高圧クーラバイパス6および高圧EGRクーラ切替弁7を、予め高圧EGRモジュールとして一体的に設けて車両に搭載することが望ましいが、限定されるものではない。
低圧EGR装置31は、上記の高圧EGR装置1と組み合わされて作動し、中・高負荷に少量のEGRガスをエンジン2へ戻して、中・高負荷時おいてNOxを低減させるものであり、排気通路22の排気下流側と、吸気通路21の吸気上流側とを接続して、排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路21の吸気上流側に戻す低圧EGR流路32を備えている。ここで、この実施例の低圧EGR流路32は、排気通路22側がDPF29より排気下流側の排気管(低排気圧範囲)に接続され、吸気通路21側がターボチャージャのコンプレッサ24より吸気上流側の吸気管(低負圧発生範囲)に接続されている。
低圧EGR流路32の途中には、低圧EGR流路32の開度を調整することでEGRガスの流量調整を行なう低圧EGR調整弁33と、吸気側に戻されるEGRガスの冷却を行なう低圧EGRクーラ34とが設けられている。
一方、吸気管における低圧EGR流路32の接続部分より吸気上流側には、低圧EGR流路32の接続部分に大きな吸気負圧を発生させるための吸気弁35(吸気負圧発生用バルブ)が設けられている。
なお、低圧EGR調整弁33、低圧EGRクーラ34、吸気弁35を、予め低圧EGRモジュールとして一体的に設けて車両に搭載することが望ましいが、限定されるものではない。
ここで、高圧EGRクーラ5および低圧EGRクーラ34は、エンジン2を循環冷却するエンジン冷却水と、高温のEGRガスとの熱交換を行なって高温のEGRガスを冷却する水冷式ガス冷却器であり、エンジン冷却水とEGRガスとの熱交換を行なう熱交換器を備えるものである。
また、高圧EGR装置1における高圧EGR調整弁4と高圧EGRクーラ切替弁7、および低圧EGR装置31における低圧EGR調整弁33と吸気弁35は、ECUによってバルブの開度(切替を含む)が制御されるものである。
ECUは、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存する記憶装置(ROMやRAM等のメモリ)、入力回路、出力回路等の機能を含んで構成される周知構造のマイクロコンピュータを搭載するエンジン制御用の電子制御装置である。
このECUは、記憶装置に格納された制御プログラムと、種々のセンサ信号(乗員の操作信号、各種検出センサ信号等)とに基づいて、エンジン2の運転制御(燃料噴射制御など)を行なうものであり、このECUの記憶装置には、高圧EGR装置1および低圧EGR装置31の運転制御を行なうEGR制御プログラムが搭載されている。
このEGR制御プログラムは、エンジン2の暖気状態(例えば、エンジン冷却水の温度)に基づいて高圧EGRクーラ切替弁7の切り替えを行なう高圧EGRクーラ切替プログラムと、エンジン回転数とエンジン負荷(エンジントルク)に応じて高圧EGR調整弁4と低圧EGR調整弁33の開度制御を行なう高圧/低圧EGR量制御プログラムとを備えている。
高圧EGRクーラ切替プログラムは、
(i)イグニッションスイッチがONされてから、エンジン2の暖気が完了するまでの間(例えば、エンジン冷却水の温度が予め設定した所定温度に到達するまでの間)、即ちEGRガスによる暖気効果が要求される運転状態の時に、ホット切替状態となるように、高圧クーラバイパス6を開いて高圧EGRクーラ5を閉じるように高圧EGRクーラ切替弁7を切り替え、
(ii)エンジン2の暖気が完了した後(例えば、エンジン冷却水の温度が予め設定した所定温度に到達した後)、即ち高温のEGRガスを吸気側に戻すと体積膨張によりエンジン2の出力が低下するような運転状態の時に、コールド切替状態となるように、高圧EGRクーラ5を開いて高圧クーラバイパス6を閉じるように高圧EGRクーラ切替弁7を切り替える制御プログラムである。
なお、高圧EGRクーラ切替弁7の切り替えは、エンジン2の燃料噴射が停止されるフェールカット中(例えば、エンジンブレーキによる車両減速中などの車両走行状態)に実施されるようにプログラムされている。
高圧/低圧EGR量制御プログラムを図5を参照して説明する。
高圧/低圧EGR量制御プログラムは、
(i)図5に示す破線α以下における運転領域(エンジン回転数とエンジントルクの関係によるエンジン運転領域)の時に、低圧EGR装置31を停止させ、高圧EGR装置1の高圧EGR調整弁4の開度制御のみによってEGR制御を行い(具体的には、低圧EGR流路32を低圧EGR調整弁33によって閉塞させ、高圧EGR調整弁4をエンジン回転数とエンジントルクの関係に応じた開度に制御する)、
(ii)図5に示す破線αと破線βの間の運転領域の時に、高圧EGR装置1の高圧EGR調整弁4の開度制御と、低圧EGR装置31の低圧EGR調整弁33の開度制御の両方によってEGR制御を行い(具体的には、高圧EGR調整弁4をエンジン回転数とエンジントルクの関係に応じた開度に制御するとともに、低圧EGR調整弁33と吸気弁35をエンジン回転数とエンジントルクの関係に応じた開度に制御する)、
(iii)図5に示す破線β以上における運転領域の時に、高圧EGR装置1を停止させ、低圧EGR装置31の低圧EGR調整弁33の開度制御のみによってEGR制御を行う(具体的には、高圧EGR流路3を高圧EGR調整弁4によって閉塞させ、低圧EGR調整弁33と吸気弁35をエンジン回転数とエンジントルクの関係に応じた開度に制御する)制御プログラムである。
〔実施例1の特徴技術〕
高圧EGR装置1は、上述したように、EGR量の調整を行なう高圧EGR調整弁4とは別に、高圧EGRクーラ5の切り替えを行なう高圧EGRクーラ切替弁7を搭載しており、高圧EGR調整弁4は、エンジン回転数やエンジン負荷等に応じたEGR量が得られるように開度制御され、高圧EGRクーラ切替弁7は、エンジン2の暖気状態に応じて切替制御される。即ち、高圧EGR調整弁4と高圧EGRクーラ切替弁7は、それぞれが別の運転要因に基づいて独立して操作される。
このため、従来技術では、高圧EGR調整弁4を駆動するための専用のアクチュエータと、高圧EGRクーラ切替弁7を駆動するための専用のアクチュエータとが必要となり、コストアップ、体格アップ、重量アップの要因になっていた。
そこで、この実施例1の高圧EGR装置1は、上記に示す従来技術の不具合を解決するために、以下に示す技術を採用している。この解決技術を、図1〜図3を参照して説明する。
高圧EGR装置1は、高圧EGR調整弁4を回転駆動する電動モータ8と、高圧EGR調整弁4を駆動するEGR駆動歯車9と、高圧EGRクーラ切替弁7を駆動するクーラ駆動歯車10とを備える。
電動モータ8は、通電により回転動力を発生する周知のものであり、この実施例では通電による回転角度制御が可能なDCモータを用いるものである。また、この実施例1の電動モータ8は、歯車減速機19を介してEGR駆動歯車9を回転駆動するように設けられており、EGR駆動歯車9には、後述するEGR出力ギヤ歯16および押圧カム18とは別に、歯車減速機19に噛合するEGR入力ギヤ歯20が設けられている。
この歯車減速機19を具体的に説明する。歯車減速機19は、電動モータ8の出力軸に設けられた小径のピニオンギヤ36に噛合する大径ギヤ37と、この大径ギヤ37と一体的に回転する小径ギヤ38とからなり、この小径ギヤ38がEGR入力ギヤ歯20に噛合するように設けられている。なお、大径ギヤ37および小径ギヤ38は一体成形されたものであり、その支持シャフト39は、高圧EGR流路3の一部を成す通路形成部材H(ハウジング)に取り付けられた軸受部40によって回転自在に支持されるものである。
一方、EGR駆動歯車9は、高圧EGR調整弁4が固定されたEGR弁支持シャフト41の端部に固定されたものであり、高圧EGR調整弁4と一体に回転するものである。このEGR弁支持シャフト41は、高圧EGR調整弁4の両側に配置された軸受部42、43により回転自在に支持される。
ここで、EGR駆動歯車9は、耐摩耗性に優れた材料(例えば、ナイロン系樹脂など)により成形されたものであり、EGR駆動歯車9の一部には、通路形成部材Hに挿入配置される挿入筒部が設けられ、その挿入筒部がEGR弁支持シャフト41の一方の軸受部43を兼ねるように設けられている。
クーラ駆動歯車10は、高圧EGRクーラ切替弁7が固定されたクーラ弁支持シャフト44の端部に固定されたものであり、高圧EGRクーラ切替弁7と一体に回転するものである。このクーラ弁支持シャフト44も、EGR弁支持シャフト41と同様、高圧EGRクーラ切替弁7の両側に配置された軸受部45、46により回転自在に支持される。
ここで、クーラ駆動歯車10は、耐摩耗性に優れた材料(例えば、ナイロン系樹脂など)により成形されたものであり、クーラ駆動歯車10の一部には、通路形成部材Hに挿入配置される挿入筒部が設けられ、その挿入筒部がクーラ弁支持シャフト44の一方の軸受部46を兼ねるように設けられている。
なお、EGR駆動歯車9に伝えられた回転トルクがクーラ駆動歯車10に増幅されて伝達するように、EGR駆動歯車9の歯車径が大径で、クーラ駆動歯車10の歯車径が小径に設けられている。
また、EGR弁支持シャフト41およびクーラ弁支持シャフト44に装着された符号47、48は、EGRガスが外部へ漏れるのを防ぐシール部材(Oリング等)である。
高圧EGR装置1は、高圧EGRクーラ切替弁7をホット切替状態またはコールド切替状態で固定するロック機構14を備える。このロック機構14は、高圧EGRクーラ切替弁7が高圧EGRクーラ5を閉じるホット切替状態の時と、高圧EGRクーラ切替弁7が高圧クーラバイパス6を閉じるコールド切替状態の時に、クーラ駆動歯車10に形成された凹部11に係合するロックピン12と、このロックピン12をクーラ駆動歯車10に向けて押し付けるレバー13とを有する。
具体的に、この実施例に用いるレバー13は、弾性変形可能な板バネ等による長手部材であり、一端には凹部11に係合可能なロックピン12が結合固定されている。また、レバー13は、ロックピン12が凹部11に押し付けられる方向で、且つレバー13の中間部がEGR駆動歯車9の外周縁に押し付けられる方向(EGR駆動歯車9の内径方向)に付勢されるように、レバー13の他端が固定部材(例えば、通路形成部材Hなど)によって固定支持されている。
ここで、レバー13は、ロックピン12が凹部11に係合した状態(ホット切替状態またはコールド切替状態でのロック状態)でも、ロックピン12が凹部11の底に向かって若干付勢されるように設けられている。また、この実施例のロック機構14は、レバー13がEGR駆動歯車9を挟み付けるように、レバー13やロックピン12等が対向して設けられている。
このように設けられることで、ホット切替状態またはコールド切替状態の高圧EGRクーラ切替弁7が強固にロックされる。これにより、高圧EGR流路3に異常な高圧脈動が生じたとしても、その脈動により高圧EGRクーラ切替弁7が振動する不具合が生じない。
EGR駆動歯車9には、高圧EGR調整弁4が高圧EGR流路3を最大に開弁する時のみに、クーラ駆動歯車10に設けられたクーラ入力ギヤ歯15に噛合して、EGR駆動歯車9の回転力をクーラ駆動歯車10に伝達し、高圧EGRクーラ切替弁7の切り替えを実行するEGR出力ギヤ歯16が設けられている。
EGR駆動歯車9には、高圧EGR調整弁4が高圧EGR流路3を最大に開弁する状態とは異なる状態の時に、クーラ入力ギヤ歯15に対して非係合となり、EGR駆動歯車9の回転力をクーラ駆動歯車10に非伝達とするギヤ歯除去部17(クーラ入力ギヤ歯15と噛合不能なギヤ歯の無い平滑部)が設けられている。
EGR駆動歯車9には、EGR出力ギヤ歯16がクーラ入力ギヤ歯15に噛合する状態の時のみレバー13を径方向の外側に向けて押圧操作して、ロックピン12を凹部11から外す押圧カム18が設けられている。
〔EGR量のホット制御の作動〕
エンジン暖気中(イグニッションスイッチがONで、且つエンジン冷却水温度が所定温度に達していない時)は、高圧EGRクーラ5を閉じ、高圧クーラバイパス6を用いて高温のEGRガスを吸気側へ戻す状態でEGR量の調整を行なう。このとき、高圧EGR装置1は次のように作動する。
(1)先ず、ECUは、高圧EGRクーラ切替弁7がホット側(即ち、高圧EGRクーラ5が閉じ、高圧クーラバイパス6が開く側)に切り替わった状態であるか、あるいは高圧EGRクーラ切替弁7がコールド側(即ち、高圧EGRクーラ5が開き、高圧クーラバイパス6が閉じる側)に切り替わった状態であるかを判断する。
(2)高圧EGRクーラ切替弁7がコールド側に切り替わった状態であるとECUが判断した場合、ECUは、フェールカット中(エンジン2への燃料噴射の停止中)に、高圧EGRクーラ切替弁7をホット側に切り替える。
具体的にECUは、フェールカット中に、図3の破線に示すように、電動モータ8によって高圧EGR調整弁4が高圧EGR流路3を最大に開弁する状態に設定し、図1(a)に示すように、EGR駆動歯車9に設けられたEGR出力ギヤ歯16を、クーラ駆動歯車10に設けられたクーラ入力ギヤ歯15に噛合させる。そして、その状態で、EGR駆動歯車9の回転力によってクーラ駆動歯車10を駆動し、図2(a’)に示すように、高圧EGRクーラ切替弁7をホット側に切り替える。
(3)高圧EGRクーラ切替弁7がホット側に切り替えられた状態では、図2(a)、(a’)に示すように、ECUは電動モータ8によって高圧EGR調整弁4を回動制御してEGR量をコントロールする。
このように、高圧EGR調整弁4がEGR量をコントロールする回動範囲の時は、EGR駆動歯車9に設けられたギヤ歯除去部17によってクーラ駆動歯車10のクーラ入力ギヤ歯15とは非係合となっているため、高圧EGRクーラ切替弁7がホット側に切り替えられた状態が保たれる。
即ち、高圧EGRクーラ切替弁7がホット側に切り替えられた状態が保たれたままで、高圧EGR調整弁4を回動操作してEGR量をコントロールすることができる。
〔EGR量のコールド制御の作動〕
エンジン暖気の完了時(イグニッションスイッチがONで、且つエンジン冷却水温度が所定温度に達している時)は、高温のEGRガスによるエンジン2の出力低下を防ぐ目的で、高圧クーラバイパス6を閉じ、高圧EGRクーラ5を用いてEGRガスを冷やしてから吸気側へ戻す状態でEGR量の調整を行なう。このとき、高圧EGR装置1は次のように作動する。
(1)先ず、ECUは、高圧EGRクーラ切替弁7がコールド側に切り替わった状態であるか、あるいは高圧EGRクーラ切替弁7がホット側に切り替わった状態であるかを判断する。
(2)高圧EGRクーラ切替弁7がホット側に切り替わった状態であるとECUが判断した場合、ECUは、フェールカット中に、高圧EGRクーラ切替弁7をコールド側に切り替える。
具体的にECUは、フェールカット中に、図3の実線に示すように、電動モータ8によって高圧EGR調整弁4が高圧EGR流路3を最大に開弁する状態に設定し、図1(a)に示すように、EGR駆動歯車9に設けられたEGR出力ギヤ歯16を、クーラ駆動歯車10に設けられたクーラ入力ギヤ歯15に噛合させる。そして、その状態で、EGR駆動歯車9の回転力によってクーラ駆動歯車10を駆動し、図2(b’)に示すように、高圧EGRクーラ切替弁7をコールド側に切り替える。
(3)高圧EGRクーラ切替弁7がコールド側に切り替えられた状態では、図2(b)、(b’)に示すように、ECUは電動モータ8によって高圧EGR調整弁4を回動制御してEGR量をコントロールする。
このように、高圧EGR調整弁4がEGR量をコントロールする回動範囲の時は、EGR駆動歯車9に設けられたギヤ歯除去部17によってクーラ駆動歯車10のクーラ入力ギヤ歯15とは非係合となっているため、高圧EGRクーラ切替弁7がコールド側に切り替えられた状態が保たれる。
即ち、高圧EGRクーラ切替弁7がコールド側に切り替えられた状態が保たれたままで、高圧EGR調整弁4を回動操作してEGR量をコントロールすることができる。
〔実施例1の効果〕
この実施例1の高圧EGR装置1は、上述したように、1つの電動モータ8によって高圧EGR調整弁4を回動操作するのみで、(i)高圧EGRクーラ切替弁7をホット側とコールド側とに切り替えることができるとともに、(ii)高圧EGRクーラ切替弁7をホット側に切り替えた状態のまま、あるいは高圧EGRクーラ切替弁7をコールド側に切り替えた状態のままで、高圧EGR調整弁4を回動操作してEGR量をコントロールすることができる。
即ち、この実施例1の高圧EGR装置1は、高圧EGR調整弁4と高圧EGRクーラ切替弁7の両方を1つの電動モータ8で駆動可能であり、且つ高圧EGR調整弁4に要求される特性、および高圧EGRクーラ切替弁7に要求される特性の両方を満足することができる。
このように、高圧EGR調整弁4と高圧EGRクーラ切替弁7の両方を1つの電動モータ8で駆動できるため、高圧EGR装置1のコストを抑えることができるとともに、高圧EGR装置1の小型化および軽量化を図ることができる。
上記の実施例では、低圧EGR装置31と組み合わされる高圧EGR装置1に本発明を適用したが、低圧EGR装置31を搭載しない車両の高圧EGR装置1に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、ロックピン12をレバー13とは別部材で設けて結合する例を示したが、レバー13の先端部にロックピン12を一体に設けても良い。具体的には、レバー13を板バネで形成し、その先端部を曲折させてロックピン12を形成しても良い。
1 高圧EGR装置
2 エンジン
3 高圧EGR流路
4 高圧EGR調整弁
5 高圧EGRクーラ
6 高圧クーラバイパス
7 高圧EGRクーラ切替弁
8 電動モータ(アクチュエータ)
9 EGR駆動歯車
10 クーラ駆動歯車
11 凹部
12 ロックピン
13 レバー
14 ロック機構
15 クーラ入力ギヤ歯
16 EGR出力ギヤ歯
17 ギヤ歯除去部
18 押圧カム
19 歯車減速機
20 EGR入力ギヤ歯
41 EGR弁支持シャフト
43 EGR駆動歯車に設けられた軸受部
44 クーラ弁支持シャフト
46 クーラ駆動歯車に設けられた軸受部

Claims (5)

  1. エンジン(2)の排気ガスの一部をEGRガスとして吸気側に再循環させる高圧EGR流路(3)と、
    この高圧EGR流路(3)の開度を調整することでEGRガスの流量調整を行なう高圧EGR調整弁(4)と、
    前記高圧EGR流路(3)の途中に設けられ、吸気側に戻されるEGRガスの冷却を行なう高圧EGRクーラ(5)と、
    前記高圧EGR流路(3)の途中に設けられ、吸気側に戻されるEGRガスを前記高圧EGRクーラ(5)から迂回させる高圧クーラバイパス(6)と、
    前記高圧EGR流路(3)の途中に設けられ、前記高圧EGRクーラ(5)または前記高圧クーラバイパス(6)を交互に開閉して、前記高圧EGR流路(3)を流れるEGRガスを前記高圧EGRクーラ(5)または前記高圧クーラバイパス(6)の一方に切り替える高圧EGRクーラ切替弁(7)と、
    を備えた高圧EGR装置(1)において、
    (a)この高圧EGR装置(1)は、
    前記高圧EGR調整弁(4)を回転駆動するアクチュエータ(8)と、前記高圧EGR調整弁(4)を駆動するEGR駆動歯車(9)と、前記高圧EGRクーラ切替弁(7)を駆動するクーラ駆動歯車(10)とを備えるとともに、
    前記高圧EGRクーラ切替弁(7)が前記高圧EGRクーラ(5)を閉じるホット切替状態の時、および前記高圧EGRクーラ切替弁(7)が前記高圧クーラバイパス(6)を閉じるコールド切替状態の時に、前記クーラ駆動歯車(10)に形成された凹部(11)に係合するロックピン(12)と、このロックピン(12)を前記クーラ駆動歯車(10)に向けて押し付けるレバー(13)とを有するロック機構(14)を備え、
    (b)前記EGR駆動歯車(9)には、
    前記高圧EGR調整弁(4)が前記高圧EGR流路(3)を最大に開弁する時のみ、あるいは前記高圧EGR調整弁(4)が前記高圧EGR流路(3)を最小に閉弁する時のみに、前記クーラ駆動歯車(10)に設けられたクーラ入力ギヤ歯(15)に噛合して、前記EGR駆動歯車(9)の回転力を前記クーラ駆動歯車(10)に伝達し、前記高圧EGRクーラ切替弁(7)の切り替えを実行するEGR出力ギヤ歯(16)が設けられるとともに、
    前記高圧EGR調整弁(4)が前記高圧EGR流路(3)を最大に開弁する状態とは異なる状態の時、あるいは前記高圧EGR調整弁(4)が前記高圧EGR流路(3)を最小に閉弁する状態とは異なる状態の時に、前記クーラ入力ギヤ歯(15)に対して非係合となり、前記EGR駆動歯車(9)の回転力を前記クーラ駆動歯車(10)に非伝達とするギヤ歯除去部(17)が設けられ、
    (c)さらに、前記EGR駆動歯車(9)には、前記EGR出力ギヤ歯(16)が前記クーラ入力ギヤ歯(15)に噛合する状態の時のみ前記レバー(13)を押圧操作して、前記ロックピン(12)を前記凹部(11)から外す押圧カム(18)が設けられることを特徴とする高圧EGR装置。
  2. 請求項1に記載の高圧EGR装置(1)において、
    前記アクチュエータ(8)は、歯車減速機(19)を介して前記EGR駆動歯車(9)を回転駆動するように設けられ、
    前記EGR駆動歯車(9)には、前記EGR出力ギヤ歯(16)および前記押圧カム(18)とは別に、前記歯車減速機(19)に噛合するEGR入力ギヤ歯(20)が設けられていることを特徴とする高圧EGR装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の高圧EGR装置(1)において、
    前記高圧EGRクーラ切替弁(7)は、前記エンジン(2)のフェールカット時に切り替えられることを特徴とする高圧EGR装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の高圧EGR装置(1)において、
    前記EGR駆動歯車(9)は、前記クーラ駆動歯車(10)より大径に設けられ、前記EGR出力ギヤ歯(16)が前記クーラ入力ギヤ歯(15)に噛合した状態において前記EGR駆動歯車(9)に伝達されたトルクを増幅して前記クーラ駆動歯車(10)に伝達することを特徴とする高圧EGR装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の高圧EGR装置(1)において、
    前記EGR駆動歯車(9)および前記クーラ駆動歯車(10)には、前記高圧EGR調整弁(4)を支持するEGR弁支持シャフト(41)、および前記高圧EGRクーラ切替弁(7)を支持するクーラ弁支持シャフト(44)の軸受部(43、46)が、一体に設けられていることを特徴とする高圧EGR装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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