JP2010162520A - 脱硝装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 塩素や塩素化合物以外の物質でも、脱硝用の触媒で排ガス中の水銀を酸化することができる脱硝装置を実現する。
【解決手段】 少なくとも窒素酸化物と水銀を含む排ガスが通流する煙道7内に脱硝剤を注入する脱硝剤注入手段と、煙道7内に臭素とヨウ素の少なくとも一方を含む薬剤を注入する薬剤注入手段と、脱硝剤及び薬剤を含む排ガスが導入され、窒素酸化物を脱硝剤で還元する反応及び水銀を薬剤で酸化して臭化水銀又はヨウ化水銀の少なくとも一方を生成する反応を促進する触媒層11を備えてなる脱硝装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、脱硝装置に係り、特に、排ガス中の窒素酸化物を還元するとともに、排ガス中の水銀を酸化する脱硝装置に関する。
石炭や石油などをボイラで燃焼させて発生した排ガスには、窒素酸化物や微量の水銀などの有害物質が含まれることから、脱硝装置を含む排ガス処理装置で排ガスを浄化して煙突などから放出することが知られている。
例えば、特許文献1には、ボイラから排出された排ガスが通流する煙道内にアンモニアを注入し、アンモニアを含む排ガスを触媒層に導入し、排ガス中の窒素酸化物をアンモニアで還元する脱硝装置を含む排ガス処理装置が提案されている。また、同じ触媒層で排ガス中の水銀と塩化水素の酸化反応を促進させて塩化水銀を生成し、生成した塩化水銀を後段の湿式脱硫装置の吸収液に溶解させて排ガスから水銀を除去するようにしている。特に、同文献は、燃料に含まれる塩素分が少ないと、排ガス中の塩化水素が減少して水銀の酸化率が減少するから、触媒層の入口側に塩素や、塩化水素、塩化アンモニウムなどの塩素化合物を注入して水銀の酸化率を向上させている。
特開平10―230137号公報
しかしながら、特許文献1は、塩素や塩素化合物以外の物質で水銀を酸化することは配慮されていない。
本発明が解決しようとする課題は、塩素や塩素化合物以外の物質でも、脱硝用の触媒で排ガス中の水銀を酸化することができる脱硝装置を実現することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の第1の態様の脱硝装置は、少なくとも窒素酸化物と水銀を含む排ガスが通流する煙道内に脱硝剤を注入する脱硝剤注入手段と、煙道内に臭素とヨウ素の少なくとも一方を含む薬剤を注入する薬剤注入手段と、脱硝剤及び薬剤を含む排ガスが導入され、窒素酸化物を脱硝剤で還元する反応及び水銀を薬剤で酸化して臭化水銀又はヨウ化水銀の少なくとも一方を生成する反応を促進する触媒層を備えることを特徴とする。
これによれば、排ガス中の水銀を臭素又はヨウ素と反応させて、水銀を臭化水銀やヨウ化水銀に酸化できることから、塩素や塩素化合物を使用することなく水銀を酸化することができる。特に、水銀と臭素の反応は反応速度が速く、臭素の注入量を抑えながら水銀を酸化できる。
また、臭素又はヨウ素の単体に代えて臭素又はヨウ素の化合物を煙道内に注入することができる。特に、臭素とヨウ素のアンモニウム塩は、煙道内の高温、例えば、350℃〜500℃により、臭素やヨウ素とアンモニアに解離し、臭素やヨウ素が水銀を酸化するとともに、解離したアンモニアが脱硝剤として作用するから、煙道内に注入する脱硝剤の量を低減できる。
一方、本発明の第2の態様の脱硝装置は、少なくとも窒素酸化物と水銀を含む排ガスが通流する煙道内に臭素、塩素又はヨウ素のアンモニウム塩の少なくとも1つを脱硝剤として注入する注入手段と、脱硝剤を含む排ガスが導入され、窒素酸化物を脱硝剤で還元する反応及び水銀を脱硝剤で酸化して臭化水銀、塩化水銀又はヨウ化水銀の少なくとも1つを生成する反応を促進する触媒層を備えることを特徴とする。
これによれば、臭素、塩素又はヨウ素のアンモニウム塩が排ガス中の窒素酸化物を窒素に還元するとともに、排ガス中の水銀を臭化水銀、塩化水銀又はヨウ化水銀に酸化できる。つまり、煙道内の高温、例えば、350℃〜500℃により臭素、塩素又はヨウ素のアンモニウム塩がアンモニアと臭素、塩素又はヨウ素に解離し、アンモニアが脱硝剤となり、臭素、塩素又はヨウ素が水銀を酸化する酸化剤となるから、脱硝装置の薬剤供給系を1系統にすることができる。なお、臭素と水銀の反応速度は速いことから、排ガス中の水銀量によって、臭素が過剰となることがある。この場合、臭化アンモニウムにアンモニアや尿素を加えることができる。
他方、本発明の第3の態様の脱硝装置は、少なくとも窒素酸化物と水銀を含む排ガスが通流する煙道内に気体の脱硝剤に同伴させてハロゲンの単体又は化合物の少なくとも一方を含む薬剤を注入する注入手段と、脱硝剤と薬剤を含む排ガスが導入され、窒素酸化物を脱硝剤で還元する反応及び水銀を薬剤で酸化してハロゲン化水銀にする反応を促進する触媒層を備えることを特徴とする。
これによれば、脱硝剤と水銀をハロゲン化水銀にする薬剤の注入手段をそれぞれ設けることなく、排ガスを脱硝でき、かつ、排ガス中の水銀を酸化できることから、脱硝剤と薬剤の供給系を1系統にでき、脱硝装置を簡素にできる。
本発明によれば、塩素や塩素化合物以外の物質でも、脱硝用の触媒で排ガス中の水銀を酸化することができる脱硝装置を実現できる。
本発明の実施形態1のボイラプラントの概略図である。 本発明の実施形態2のボイラプラントの概略図である。 本発明の実施形態3のボイラプラントの概略図である。
以下、本発明を実施の形態に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1に実施形態1の脱硝装置を含むボイラプラントの概略図を示す。本実施形態のボイラプラントは、例えば、火力発電所に設けられている。ボイラ1は、化石燃料、例えば、粉砕された石炭を燃焼するようになっている。ボイラ1には、図示していない伝熱管が備えられ、伝熱管を通流する水をボイラ1で発生した排ガスの熱により蒸発させ、図示していない蒸気タービンに水蒸気を供給して発電できるようになっている。ボイラ1から排出された排ガスは、節炭器3に導入され、節炭器3に備えられた図示していない伝熱管内を通流する熱媒体と熱交換するようになっている。節炭器3から排出された排ガスは、脱硝装置5に導入されるようになっている。
脱硝装置5は、煙道7内に挿入された二流体ノズル9と、二流体ノズル9の後流側に形成された脱硝触媒層11により構成されている。二流体ノズル9には、脱硝剤、例えば、アンモニアを貯留する脱硝剤容器13と、水銀を酸化する薬剤、例えば、臭化アンモニウムの水溶液を貯留する酸化剤容器14が配管を介して接続されている。二流体ノズル9には、アンモニアガスと臭化アンモニウム水溶液が供給され、アンモニアガスを噴射ガスとして臭化アンモニウム水溶液を煙道7内に噴射できるようになっている。二流体ノズル9と脱硝剤容器13の間の管路途中にはガス混合調整器15が設けられている。ガス混合調整器15は、脱硝剤容器13から供給されたアンモニアガスと空気などの希釈ガス17を所定の流量比に調整できるようになっている。二流体ノズル9と酸化剤容器14の間の管路途中には吐出量を調整可能なポンプ19が設けられている。ポンプ19は、酸化剤容器14から二流体ノズル9に臭化アンモニウム水溶液を供給するようになっている。
脱硝触媒層11は、排ガス中の窒素酸化物をアンモニアで還元する反応及び排ガス中の金属水銀を臭素で酸化して臭化水銀を生成する反応を促進する3元触媒などの周知の触媒で形成されている。脱硝触媒層11の出口側には、脱硝触媒層11から排出された排ガス中の窒素酸化物濃度を検出するNOxモニタ21と、金属水銀を検出するHgモニタ23が設けられている。NOxモニタ21は、ガス混合調整器15に接続され、Hgモニタ23はポンプ19の図示していない吐出量調整手段に接続されている。
脱硝装置5の後流側には、集塵装置や湿式脱硫装置などを含む排ガス浄化装置25が備えられている。排ガス浄化装置25は、排ガス中の煤塵、硫黄酸化物、臭化水銀などを排ガスから除去するようになっている。排ガス浄化装置25で浄化された排ガスは、図示していない煙突から排出されるようになっている。
次に、実施形態1のボイラプラントの動作を説明する。ボイラ1で発生した排ガスは、節炭器3により、例えば、350℃〜500℃の温度に調整される。温度調整された排ガスには、二流体ノズル9からアンモニアガスと臭化アンモニウム水溶液が添加される。添加された臭化アンモニウム水溶液は、煙道7内を通流する過程で排ガスの熱により気化するとともに、臭素とアンモニアに解離する。脱硝触媒層11には、アンモニアと臭素を伴う排ガスが導入される。脱硝触媒層11は、排ガス中の窒素酸化物がアンモニアにより窒素に還元される反応を促進し、かつ、排ガス中の金属水銀が臭素により水溶性の臭化水銀に酸化される反応を促進する。これにより、排ガスが脱硝され、かつ、金属水銀が酸化される。
脱硝触媒層11の出口側のNOxモニタ21及びHgモニタ23により、排ガス中の窒素酸化物濃度及び金属水銀濃度が測定される。NOxモニタ21の指示値に応じて、ガス混合調整器15はアンモニアガスと希釈ガス17の流量比を、例えば、アンモニア/窒素酸化物のモル比で0.8〜0.9になるよう調整する。
一方、Hgモニタ23の指示値に応じて、ポンプ19は臭化アンモニウム水溶液の注入量を、例えば、臭素/金属水銀のモル比で、100〜5000、好ましくは300〜2000の範囲に調整する。
これによれば、排ガス中の水銀を臭素と反応させて水銀を臭化水銀に酸化できることから、塩素や塩素化合物を使用することなく水銀を酸化することができる。さらに、塩素分が少ない燃料を使用する場合においても、水溶性の水銀化合物の量を増加できることから、湿式脱硫装置などを含む排ガス浄化装置25で排ガスから除去できる水銀量を増加でき、排ガスの水銀除去率を向上できる。
また、NOxモニタ21とHgモニタ23を設け、排ガス中の窒素酸化物濃度及び金属水銀濃度を測定することで、ボイラ1の負荷変動や、燃料の質の変動に応じて、アンモニアガスや臭化アンモニウム水溶液の注入量を制御できる。つまり、ボイラ1から排出された排ガスの窒素酸化物濃度や水銀濃度が変動しても、その変動に応じてアンモニアガス及び臭化アンモニウム水溶液の注入量を調整することから、余剰のアンモニアや臭素の発生を低減できる。
なお、本実施形態は、臭化アンモニウムを煙道7内に注入したが、臭素の単体や臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化水素などの化合物を用いることができる。しかし、ナトリウムは排ガス中でバインダとして働き、後流側の煙道や機器への灰の付着量を増加するおそれがある。また、ナトリウムやカリウムは脱硝触媒の被毒成分となり、脱硝触媒層11の触媒性能が低下するおそれがある。一方、臭化水素は非常に強い腐食性を持つため取り扱いが困難である。そのため、脱硝触媒の被毒成分を含まず、取り扱いの容易なアンモニウム塩を使用することが好ましい。さらに、アンモニウム塩を使用すると、煙道7内で臭化アンモニウムが解離して発生したアンモニアが脱硝剤として作用するから、アンモニウム塩を使用することで脱硝剤の使用量を低減できる。
本実施形態において、臭素の単体や臭素の化合物を水銀を酸化する薬剤として用いているのは、臭素と水銀の反応は反応速度が速いことから、臭素や臭素の化合物を使用することで、薬剤の使用量を抑えながら水銀を酸化できるからである。しかし、これに代えて、ヨウ素の単体やヨウ素の化合物を注入することができる。この場合、ヨウ素やヨウ素の化合物の注入量を、ヨウ素/金属水銀のモル比で、例えば、10000〜150000、好ましくは、10000〜50000となるように調整する。
また、本実施形態は、アンモニアガスを噴射ガスとして臭化アンモニウム水溶液を二流体ノズル9により煙道7内に注入しているが、アンモニアガスと臭化アンモニウム水溶液を別々のノズルから注入することができる。しかし、アンモニアガスを噴射ガスとすることで、脱硝剤を注入するノズルを別途設ける必要がなくなり、脱硝装置5の構成を簡単にできる。
また、希釈ガス17は空気、酸素、窒素、アルゴンなど、脱硝反応や水銀の酸化反応を妨害しない不活性なものであればよいが、脱硝反応や水銀の酸化反応は酸素の存在下で反応の活性が向上するから、空気や酸素を希釈ガス17とすることが好ましい。
(実施形態2)
図2に実施形態2の脱硝装置を含むボイラプラントの概略図を示す。実施形態2が実施形態1と相違する点は、脱硝剤容器13にアンモニアに代えて塩化アンモニウム水溶液を貯留している点である。さらに、ガス混合調整器15に代えて吐出量を調整可能なポンプ19を設けて、ポンプ19の図示していない吐出量調整手段にNOxモニタ21、Hgモニタ23を接続している点である。その他の構成は実施形態1と同一であるから同一の符号を付して説明を省略する。
ポンプ19は、脱硝触媒層11の出口側の窒素酸化物濃度及び金属水銀濃度に応じて、塩化アンモニウム水溶液の注入量を調整できるようになっている。ポンプ19により吸い上げられた塩化アンモニウム水溶液は、ポンプ19に導入される希釈ガス17に同伴されて二流体ノズル9に気流搬送される。二流体ノズル9に搬送された塩化アンモニウム水溶液は、希釈ガス17を噴射ガスとして、例えば、350℃〜500℃の煙道7内に噴射される。煙道7内に噴射された塩化アンモニウム水溶液は、煙道7内の熱により気化するとともに、アンモニアと塩素に解離する。解離して発生したアンモニアは、脱硝触媒層11により排ガス中の窒素酸化物を還元する反応が促進される。一方、解離して発生した塩素は、脱硝触媒層11により排ガス中の金属水銀を塩化水銀に酸化する反応が促進される。つまり、塩化アンモニウムは、脱硝剤及び水銀を酸化する酸化剤として作用する。
これによれば、塩化アンモニウム水溶液のみを煙道7内に注入することで、排ガスを脱硝でき、かつ、排ガス中の水銀を塩化水銀に酸化することができる。そのため、脱硝剤を別途煙道7内に供給する設備を省略でき、脱硝装置5の薬剤供給系を1系統にすることができることから、脱硝装置5を簡単な構成にすることができる。
なお、塩化アンモニウムに代えてヨウ化アンモニウムを煙道7内に注入することができる。これによっても、排ガスを脱硝でき、かつ、排ガス中の金属水銀をヨウ化水銀に酸化することができる。
一方、臭化アンモニウムを煙道7内に注入すると、臭素と水銀の反応速度が速いことから臭素が大きく過剰となることがある。この場合は、アンモニアや尿素などの脱硝剤を別途注入することができる。
また、本実施形態は、NOxモニタ21及びHgモニタ23の指示値に応じて塩化アンモニウム水溶液の注入量を調整しているが、NOxモニタ21の指示値のみで塩化アンモニウム水溶液の注入量を調整することができる。つまり、排ガス中の窒素酸化物濃度は水銀濃度の10000倍以上と高いことから、窒素酸化物濃度に応じて塩化アンモニウムの量を調整することで、水銀の酸化反応に必要な量の塩素を排ガスに添加できる。なお、塩化アンモニウムやヨウ化アンモニウムの注入量は、アンモニア/窒素酸化物のモル比が0.8〜0.9の範囲になるよう調整することができる。
また、水銀を塩化水銀に酸化する場合は、塩化アンモニウム水溶液の注入量を、例えば、塩素/金属水銀のモル比で、例えば、10000〜150000、好ましくは、10000〜50000となるようを調整することができる。
(実施形態3)
図3に実施形態3の脱硝装置を含むボイラプラントの概略図を示す。実施形態3が実施形態1と相違する点は、脱硝剤容器13に液体の脱硝剤、例えば、アンモニア水や尿素水などの液体の脱硝剤を貯留し、脱硝剤を吐出量を調整可能なポンプ31により吸い上げて臭化アンモニウム水溶液が通流する配管に合流させている点である。さらに、希釈ガス17の流量や圧力を調整するガス調整器29を配置し、希釈ガス17を噴射ガスとして脱硝剤と臭化アンモニウム水溶液を二流体ノズル9から煙道7内に注入している点である。その他の構成は実施形態1と同一であるから同一の符号を付して説明を省略する。
ポンプ31の図示していない吐出量調整手段には、NOxモニタ21が接続されている。ポンプ31は、NOxモニタ21の指示値などに応じて、脱硝剤の供給量を、例えば、アンモニア/窒素酸化物のモル比が0.8〜0.9の範囲になるよう調整するようになっている。ガス調整器29は、希釈ガス17の供給量や圧力などを調整し、希釈ガス17を噴射ガスとして二流体ノズル9から液体の脱硝剤と塩化アンモニウム水溶液を均一に噴射できるようになっている。
これによっても、排ガス中の水銀を臭素と反応させて臭化水銀に酸化できることから、塩素や塩素化合物を使用することなく水銀を酸化することができる。そして、燃料中の塩素分が少なく、排ガス中の塩化水素の量が不足する場合であっても、水銀の酸化量を増加できることから、湿式脱硫装置などを含む排ガス浄化装置25で排ガスから除去する水銀量を増加できる。さらに、脱硝剤と塩化アンモニウム水溶液を同一の二流体ノズル9から注入することから、脱硝剤と水銀を酸化する薬剤を1系統の注入設備で注入でき、脱硝装置5の構成を簡素化できる。
また、NOxモニタ21やHgモニタ23の排ガス中の窒素酸化物濃度や金属水銀濃度の変動を測定し、ポンプ19、31を制御できることから、ボイラ1の負荷変動などに応じて脱硝剤や臭化アンモニウム水溶液の流量比を調整でき、薬剤を効率的に使用することができる。
また、脱硝剤と臭化アンモニウム水溶液の流量比を一定にし、脱硝剤と臭化アンモニウム水溶液の濃度を調整する手段を設け、NOxモニタ21やHgモニタ23の指示値などに応じてし、アンモニア/窒素酸化物のモル比や臭素/金属水銀のモル比が所定の範囲になるように調整することができる。
なお、水銀を酸化する薬剤は臭化アンモニウムに限定されるものではない。臭素、塩素、ヨウ素などのハロゲンの単体や、ハロゲンの化合物を煙道7内に注入し水銀を酸化することができる。
また、液体の脱硝剤に代えてアンモニアガスなどの気体の脱硝剤を臭化アンモニウム水溶液が通流する配管に導入し、臭化アンモニウム水溶液を気流搬送することができる。この場合、ポンプ31に代えてガス調整器などの気体の流量や圧力を調整できる手段を設け、ガス調整器などにNOxモニタ21を接続する。そして、NOxモニタ21の指示値に応じて気体の脱硝剤を臭化アンモニウム水溶液が通流する配管に導入し、臭化アンモニウム水溶液を気流搬送する。例えば、排ガス量が1000mN/h程度で、窒素酸化物の濃度が100ppmの条件においては、アンモニアガスの流量を1.5L/min(アンモニア/窒素酸化物のモル比を0.9)とすることで、臭化アンモニウム水溶液を気流搬送し、二流体ノズル9から噴射することができる。一方、排ガスの量が多く、大容量の二流体ノズル9を用いる場合は、アンモニアガスのみで臭化アンモニウム水溶液を気流搬送して噴射すると、アンモニアガスの量が過剰となりすぎるおそれがある。この場合、アンモニアガスに希釈ガス17を混合し、混合ガスで臭化アンモニウム水溶液を気流搬送し、二流体ノズル9から噴射することができる。なお、気体の脱硝剤で水銀を酸化する薬剤を気流搬送する場合は、水銀を酸化する薬剤は臭化アンモニウムに限定されず、ハロゲンの単体や化合物を使用することができる。
1 ボイラ
5 脱硝装置
7 煙道
9 二流体ノズル
11 脱硝触媒層
13 脱硝剤容器
14 酸化剤容器

Claims (5)

  1. 少なくとも窒素酸化物と水銀を含む排ガスが通流する煙道内に脱硝剤を注入する脱硝剤注入手段と、前記煙道内に臭素とヨウ素の少なくとも一方を含む薬剤を注入する薬剤注入手段と、前記脱硝剤及び前記薬剤を含む排ガスが導入され、前記窒素酸化物を前記脱硝剤で還元する反応及び前記水銀を前記薬剤で酸化して臭化水銀又はヨウ化水銀の少なくとも一方を生成する反応を促進する触媒層を備えてなる脱硝装置。
  2. 請求項1に記載の脱硝装置において、
    前記薬剤は、臭素又はヨウ素の化合物であることを特徴とする脱硝装置。
  3. 請求項1に記載の脱硝装置において、
    前記薬剤は、臭素又はヨウ素のアンモニウム塩であることを特徴とする脱硝装置。
  4. 少なくとも窒素酸化物と水銀を含む排ガスが通流する煙道内に臭素、塩素又はヨウ素のアンモニウム塩の少なくとも1つを脱硝剤として注入する注入手段と、前記脱硝剤を含む排ガスが導入され、前記窒素酸化物を前記脱硝剤で還元する反応及び前記水銀を前記脱硝剤で酸化して臭化水銀、塩化水銀又はヨウ化水銀の少なくとも1つを生成する反応を促進する触媒層を備えてなる脱硝装置。
  5. 少なくとも窒素酸化物と水銀を含む排ガスが通流する煙道内に気体の脱硝剤に同伴させてハロゲンの単体又は化合物の少なくとも一方を含む薬剤を注入する注入手段と、前記脱硝剤と前記薬剤を含む排ガスが導入され、前記窒素酸化物を前記脱硝剤で還元する反応及び前記水銀を前記薬剤で酸化してハロゲン化水銀にする反応を促進する触媒層を備えてなる脱硝装置。
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