JP2010161100A - 電子部品収納用セラミックパッケージ - Google Patents
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Abstract
【課題】パッケージの外形寸法を小さくできて小型化に対応でき、電子部品の気密信頼性を高くできる安価な電子部品収納用セラミックパッケージを提供する。
【解決手段】セラミック基体11上面の外周部、又は外周部の上面に設けられた窓枠形状からなるセラミック枠体11a上面にメタライズ膜12と、その上面にNiめっき被膜13と、その上面に金属ろう材14を介して接合する窓枠形状からなる金属製枠体15を有する電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aにおいて、メタライズ膜12及びNiめっき被膜13が金属製枠体15の外周側壁面18から外側に20μm〜50μm未満の延設部19を有すると共に、延設部19と金属製枠体15の外周側壁面18の間に金属ろう材14のろう材溜まりであるメニスカス20を有し、しかも金属製枠体15の枠厚さaと、枠幅bの比a/bが1.3以上からなる。
【選択図】図1
【解決手段】セラミック基体11上面の外周部、又は外周部の上面に設けられた窓枠形状からなるセラミック枠体11a上面にメタライズ膜12と、その上面にNiめっき被膜13と、その上面に金属ろう材14を介して接合する窓枠形状からなる金属製枠体15を有する電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aにおいて、メタライズ膜12及びNiめっき被膜13が金属製枠体15の外周側壁面18から外側に20μm〜50μm未満の延設部19を有すると共に、延設部19と金属製枠体15の外周側壁面18の間に金属ろう材14のろう材溜まりであるメニスカス20を有し、しかも金属製枠体15の枠厚さaと、枠幅bの比a/bが1.3以上からなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、セラミック基体と金属製枠体で形成されるキャビティ部、あるいは、セラミック基体とセラミック枠体及び金属製枠体で形成されるキャビティ部に電子部品が搭載され、金属製枠体の上面に金属製蓋体がシーム溶接等で接合されて電子部品がキャビティ部内部で中空状態で気密に封止されるための電子部品収納用セラミックパッケージに関する。
近年、半導体素子、水晶振動子、圧電素子等の電子部品を収納させるための電子部品収納用セラミックパッケージは、電子部品を搭載させた装置、例えば、携帯電話や、パソコン等の小型化、高信頼性化等の要求に伴い、ますますこれに対応できるパッケージの開発が迫られている。図4(A)に示すように、従来の電子部品収納用セラミックパッケージ50は、気密信頼性の高い平面視して略矩形状の1又は複数枚のセラミック基板からなる平板状のセラミック基体51上面の外周部に窓枠形状からなるメタライズ膜52を有し、更にこの上面に設けられたNiめっき被膜53に金属ろう材54を介して金属製枠体55が接合された形態からなっている。あるいは、図4(B)に示すように、従来の他の電子部品収納用セラミックパッケージ50aは、セラミック基体51上面の外周部にセラミック基体51と同じセラミックを用いた窓枠形状からなるセラミック枠体51aを積層する積層体のセラミック枠体51a上面にメタライズ膜52を有し、更にこの上面に設けられたNiめっき被膜53に金属ろう材54を介して金属製枠体55が接合された形態からなっている。
上記の電子部品収納用セラミックパッケージ50、50aは、通常、メタライズ膜52の枠幅を金属製枠体55の枠幅より大きくして設け、金属製枠体55の外周側壁面56や内周側壁面57と、メタライズ膜52との間に金属ろう材54のろう材流れであるメニスカス58を形成してセラミック基体51、又はセラミック枠体51aと、金属製枠体55との接合強度を強固にしている。そして、この電子部品収納用セラミックパッケージ50、50aには、セラミック基体51の上面と、セラミック枠体51aや金属製枠体55の内周側の壁面とでキャビティ部59が形成され、このキャビティ部59に電子部品が収納されるようになっている。
上記の電子部品収納用セラミックパッケージ50、50aは、通常、金属製枠体55の内周側壁面57とメタライズ膜52との間にメニスカス58を形成すると、電子部品を搭載するためのキャビティ部59のエリアが狭くなり、パッケージの小型化への対応が難しくなっている。そこで、このような従来の電子部品収納用セラミックパッケージ50、50aは、金属製枠体55の内周側壁面57とメタライズ膜52との間にメニスカス58を設けないようにしたり、小さなメニスカス58としてキャビティ部59のエリアを確保している。このエリアを確保するために、電子部品収納用セラミックパッケージ50、50aは、金属製枠体55の内周側位置とメタライズ膜52の内周側位置が略同一になるようにして接合している。
一方、上記の電子部品収納用セラミックパッケージ50、50aは、通常、セラミック基体51や、セラミック枠体51aの外側面へのメタライズ膜52の付着を防止するためにセラミック基体51、又はセラミック枠体51aの上面端部にメタライズ膜52を形成しない空隙部60を設けている。また、電子部品収納用セラミックパッケージ50、50aは、通常、メタライズ膜52の外周側位置を金属製枠体55の外周側位置より50μm以上の大きさに設けて、金属製枠体55の外周側壁面56と、メタライズ膜52との間にメニスカス58の幅が大きくなるように形成している。このような電子部品収納用セラミックパッケージ50、50aは、メニスカス58の金属製枠体55の外周側壁面56からメタライズ膜52の端部までに裾野状に濡れ広がる金属ろう材54流れ角度が小さくなり、金属製枠体55に金属製蓋体をシーム溶接するときのメニスカス58端部に集中する歪みを小さくしてメタライズ膜52のセラミック基体51や、セラミック枠体51aからの剥がれを防止できるようにしている。
しかしながら、上記の電子部品収納用セラミックパッケージ50、50aは、セラミック基体51や、セラミック枠体51aの外周の上面端部にメニスカス58形成用のメタライズ膜52や、メタライズ膜52を形成しない空隙部60の形成によってパッケージの大きさが大きくなり小型化への対応の妨げとなっていた。そこで、図5(A)、(B)に示すように、電子部品収納用セラミックパッケージ50b、50cは、セラミック基体51、又はセラミック枠体51aの端面へのメタライズ膜52の付着による歩留低下を犠牲にしながら、メタライズ膜52をセラミック基体51や、セラミック枠体51aの端面ぎりぎりまで設けるている。これと共に、電子部品収納用セラミックパッケージ50b、50cは、メタライズ膜52の外周側位置を金属製枠体55の外周側位置より延設する延設部をできるだけ小さくして少しでも小型化に対応できるようにしている。
従来の電子部品収納用セラミックパッケージには、気密信頼性の高い電子装置を得ることができるパッケージとして、セラミック基体、又はセラミック枠体の上面から外周側面にかけて曲率半径が5〜50μmの丸み部を有し、メタライズ膜はその外周縁が少なくとも丸み部の途中まで延在しているパッケージが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、前述したような従来の電子部品収納用セラミックパッケージは、次のような問題がある。
(1)従来の電子部品収納用セラミックパッケージは、小型化に対応するために、メタライズ膜をセラミック基体、又はセラミック枠体の端面ぎりぎりまで設ける場合には、端面にメタライズ膜が流れ込むので、選別したり、歩留の低下によってパッケージのコストアップとなっている。また、従来の電子部品収納用セラミックパッケージは、小型化に対応するために、メタライズ膜の外周側位置を金属製枠体の外周側位置より延設する延設部をできるだけ小さくする場合には、メニスカスの金属製枠体の外周側壁面からメタライズ膜の端部までに裾野状に濡れ広がる金属ろう材流れ角度が大きくなるので、金属製枠体に金属製蓋体をシーム溶接するときのメニスカス端部に集中する歪みが大きくなり、セラミック基体、又はセラミック枠体からのメタライズ膜の剥がれを発生させ、電子部品を気密信頼性を高くして封止できなくなっている。
(2)特開2002−299520号公報に開示されているような、セラミック基体、又はセラミック枠体の上面から外周側面にかけて曲率半径が5〜50μmの丸み部を有し、メタライズ膜はその外周縁が少なくとも丸み部の途中まで延在している電子部品収納用セラミックパッケージは、メニスカスの金属製枠体の外周側壁面からメタライズ膜の端部までに裾野状に濡れ広がる金属ろう材流れ角度が大きくなって金属製枠体に金属製蓋体をシーム溶接するときのメニスカス端部に集中する歪みが大きくなったとしても丸み部でメタライズ膜の歪みを分散でき、セラミック基体、又はセラミック枠体からのメタライズ膜の剥がれを防止できる。しかしながら、この電子部品収納用セラミックパッケージは、メタライズ膜を設ける丸み部を焼成前のセラミックグリーンシートの上面に形成したメタライズ膜を切り刃で押圧し、焼成して形成するので、セラミック基体、又はセラミック枠体とメタライズ膜の間に剥離が発生してメタライズ膜の密着性が低下し、金属製枠体に金属製蓋体をシーム溶接するときのメニスカス端部に集中する歪みによるメタライズ膜の剥がれを発生させ、電子部品を気密信頼性を高くして封止できなくなっている。
(1)従来の電子部品収納用セラミックパッケージは、小型化に対応するために、メタライズ膜をセラミック基体、又はセラミック枠体の端面ぎりぎりまで設ける場合には、端面にメタライズ膜が流れ込むので、選別したり、歩留の低下によってパッケージのコストアップとなっている。また、従来の電子部品収納用セラミックパッケージは、小型化に対応するために、メタライズ膜の外周側位置を金属製枠体の外周側位置より延設する延設部をできるだけ小さくする場合には、メニスカスの金属製枠体の外周側壁面からメタライズ膜の端部までに裾野状に濡れ広がる金属ろう材流れ角度が大きくなるので、金属製枠体に金属製蓋体をシーム溶接するときのメニスカス端部に集中する歪みが大きくなり、セラミック基体、又はセラミック枠体からのメタライズ膜の剥がれを発生させ、電子部品を気密信頼性を高くして封止できなくなっている。
(2)特開2002−299520号公報に開示されているような、セラミック基体、又はセラミック枠体の上面から外周側面にかけて曲率半径が5〜50μmの丸み部を有し、メタライズ膜はその外周縁が少なくとも丸み部の途中まで延在している電子部品収納用セラミックパッケージは、メニスカスの金属製枠体の外周側壁面からメタライズ膜の端部までに裾野状に濡れ広がる金属ろう材流れ角度が大きくなって金属製枠体に金属製蓋体をシーム溶接するときのメニスカス端部に集中する歪みが大きくなったとしても丸み部でメタライズ膜の歪みを分散でき、セラミック基体、又はセラミック枠体からのメタライズ膜の剥がれを防止できる。しかしながら、この電子部品収納用セラミックパッケージは、メタライズ膜を設ける丸み部を焼成前のセラミックグリーンシートの上面に形成したメタライズ膜を切り刃で押圧し、焼成して形成するので、セラミック基体、又はセラミック枠体とメタライズ膜の間に剥離が発生してメタライズ膜の密着性が低下し、金属製枠体に金属製蓋体をシーム溶接するときのメニスカス端部に集中する歪みによるメタライズ膜の剥がれを発生させ、電子部品を気密信頼性を高くして封止できなくなっている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、パッケージの外形寸法を小さくできて小型化に対応でき、電子部品の気密信頼性を高くできる安価な電子部品収納用セラミックパッケージを提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る電子部品収納用セラミックパッケージは、セラミック基体上面の外周部、又は外周部の上面に設けられた窓枠形状からなるセラミック枠体上面にメタライズ膜と、メタライズ膜上面にNiめっき被膜と、Niめっき被膜上面に金属ろう材を介して接合する窓枠形状からなる金属製枠体を有する電子部品収納用セラミックパッケージにおいて、メタライズ膜及びNiめっき被膜が金属製枠体の外周側壁面から外側に20μm〜50μm未満の延設部を有すると共に、延設部と金属製枠体の外周側壁面の間に金属ろう材のろう材溜まりであるメニスカスを有し、しかも金属製枠体の枠厚さaと、枠幅bの比a/bが1.3以上からなる。
請求項1記載の電子部品収納用セラミックパッケージは、メタライズ膜及びNiめっき被膜が金属製枠体の外周側壁面から外側に20μm〜50μm未満の延設部を有すると共に、延設部と金属製枠体の外周側壁面の間に金属ろう材のろう材溜まりであるメニスカスを有し、しかも金属製枠体の枠厚さaと、枠幅bの比a/bが1.3以上からなるので、メタライズ膜及びNiめっき被膜が金属製枠体の外周側壁面から外側に20μm〜50μm未満の間にある狭い延設部であってパッケージの外形寸法を小さくできて小型化に対応できる。また、この電子部品収納用セラミックパッケージは、メタライズ膜及びNiめっき被膜が金属製枠体の外周側壁面から外側に20μm以上、50μm未満の狭い延設部であっても、延設部と金属製枠体の外周側壁面の間にメニスカスを有し金属製枠体の枠厚さaと、枠幅bの比a/bが1.3以上有することで金属製枠体の撓み性を増加させ、金属製枠体に金属製蓋体をシーム溶接したとしてもメニスカス端部に集中する歪みを緩和でき、歪みによるメタライズ膜の剥がれを防止する安価なパッケージとすることができる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施するための最良の形態について説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1(A)、(B)はそれぞれ本発明の一実施の形態に係る電子部品収納用セラミックパッケージ、他の電子部品収納用セラミックパッケージの部分拡大縦断面図、図2(A)、(B)はそれぞれ同電子部品収納用セラミックパッケージ、他の電子部品収納用セラミックパッケージの電子部品を実装したときの説明図である。
ここに、図1(A)、(B)はそれぞれ本発明の一実施の形態に係る電子部品収納用セラミックパッケージ、他の電子部品収納用セラミックパッケージの部分拡大縦断面図、図2(A)、(B)はそれぞれ同電子部品収納用セラミックパッケージ、他の電子部品収納用セラミックパッケージの電子部品を実装したときの説明図である。
図1(A)に示すように、本発明の一実施の形態に係る電子部品収納用セラミックパッケージ10は、気密信頼性の高い平面視して略矩形状の1枚、又は複数枚のセラミック基板からなるセラミック基体11の上面の外周部に窓枠形状からなるメタライズ膜12を有している。セラミック基体11には、その材料を特に限定するものではないが、絶縁性や、電気的特性に優れるアルミナ(Al2O3)や、窒化アルミニウム(AlN)等のセラミックが用いられている。また、メタライズ膜12には、焼成前のセラミック基板であるセラミックグリーンシートにスクリーン印刷で形成したメタライズ印刷膜が還元性雰囲気中でセラミックグリーンシートと同時焼成が可能なタングステン(W)や、モリブデン(Mo)等の高融点金属が用いられている。
また、図1(B)に示すように、本発明の一実施の形態に係る他の電子部品収納用セラミックパッケージ10aは、上記の電子部品収納用セラミックパッケージ10の場合と同様に、気密信頼性の高い平面視して略矩形状の1枚、又は複数枚のセラミック基板からなるセラミック基体11を有している。更に、この電子部品収納用セラミックパッケージ10aは、セラミック基体11の外周部の上面に上記のセラミックと同様のセラミックを用い積層して設けられた窓枠形状の1枚、又は複数枚のセラミック基板からなるセラミック枠体11aを有している。そして、この電子部品収納用セラミックパッケージ10aは、セラミック枠体11aの上面に窓枠形状からなるメタライズ膜12を有している。
そして、これらの電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aは、セラミック基体11や、セラミック枠体11aの上面に設けたメタライズ膜12の上面に電解めっきや、無電解めっき等で設けられるNiや、NiCo等からなるNiめっき被膜13を有している。更に、これらの電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aは、Niめっき被膜13の上面にAg−Cuろう等の高温ろうからなる金属ろう材14を介して接合する窓枠形状からなる金属製枠体15を有している。この金属製枠体15には、セラミック基体11と熱膨張係数が近似するKV(Fe−Ni−Co系合金、商品名「Kovar(コバール)」)や、42アロイ(Fe−Ni系合金)等の金属板を打ち抜いたり、エッチング加工して形成するものが用いられている。この金属製枠体15は、Niめっき被膜13の上面に載置された箔状の金属ろう材14の上面に載置した後、加熱して接合している。あるいは、金属製枠体15には、予め、箔状の金属ろう材14をクラッドさせておいて、Niめっき被膜13の上面に載置して加熱して接合することもある。
これらの電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aには、セラミック基体11の上面と、金属製枠体15の内周側壁面16、及び/又はセラミック枠体11aの内周側壁面16aとでキャビティ部17が形成されている。そして、このキャビティ部17には、半導体素子や、水晶振動子や、圧電素子等の電子部品21(図2(A)、(B)参照)が収納されるようになっている。また、電子部品21を収納したこれらの電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aは、携帯電話等の小型の電子装置に組み込まれて用いられるので、電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aには、平面視して略四角形状のパッケージサイズをできるだけ小型化にすることが必要となっている。
上記の電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aは、メタライズ膜12及びNiめっき被膜13が金属製枠体15の外周側壁面18から外側に、その先端が20μm〜50μm未満となるようにして延設する延設部19を有している。これと共に、電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aは、延設部19と、金属製枠体15の外周側壁面18の間に金属ろう材14のろう材溜まりであるメニスカス20を有している。しかも、電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aは、金属製枠体15の枠厚さaと、枠幅bの比a/bが1.3以上からなっている。これらの電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aには、金属ろう材14が接合時の加熱によって、金属製枠体15の下面とNiめっき被膜13の上面との間で溶融して延設部19に流れ出すと共に、金属製枠体15の外周側壁面18に這い上がって比較的金属ろう材14の流れ角度が大きいメニスカス幅cの狭いメニスカス20を形成している。
なお、上記の電子部品収納用セラミックパッケージ10は、通常、金属製枠体15の内周側壁面16とNiめっき被膜13との間にメニスカス20を形成すると、電子部品21を搭載するためのキャビティ部17のエリアが狭くなり、パッケージサイズの小型化への対応が難しくなる。従って、金属製枠体15の内周側壁面16とNiめっき被膜13との間には、メニスカス20を設けないようにしたり、小さなメニスカス20にしてキャビティ部17のエリアを確保している。また、上記の電子部品収納用セラミックパッケージ10aは、金属製枠体15の内周側壁面16とNiめっき被膜13との間にメニスカス20を形成するためには、セラミック枠体11aの枠幅を内周側に広げる必要があり、電子部品21を搭載するためのキャビティ部17のエリアが狭くなり、パッケージの小型化への対応が難しくなる。従って、電子部品収納用セラミックパッケージ10の場合と同様に、金属製枠体15の内周側壁面16とNiめっき被膜13との間には、メニスカス20を設けないようにしたり、小さなメニスカス20にしてキャビティ部17のエリアを確保している。
図2(A)、(B)に示すように、電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aには、キャビティ部17に電子部品21が外部と電気的導通が形成される状態(図示せず)で実装される。そして更に、金属製枠体15の上面には、KVや、42アロイ等からなる金属製蓋体22がシーム溶接や、レーザ溶接等で接合されて電子部品21がキャビティ部17内に中空状態で気密に封止されるようになっている。電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aは、金属製枠体15の上面に金属製蓋体22を接合するときに、金属ろう材14のメニスカス20の外周側端部に熱応力が集中する。従って、従来のパッケージでは、セラミック基体11や、セラミック枠体11aからメタライズ膜13が剥離しやすくなっている。メタライズ膜12及びNiめっき被膜13が金属製枠体15の外周側壁面18から外側に延設する延設部19であるメニスカス幅cが従来のような50μm以上のパッケージでは、メニスカスの外周側端部に集中する歪みを緩和できるので、セラミック基体11や、セラミック枠体11aからのメタライズ膜13の剥離を防止することができ、電子部品実装後のキャビティ部17内の気密信頼性を確保できる。しかしながら、このようなパッケージは、パッケージサイズが大きくなり、実装される電子装置の小型化に対応できなくなっている。また、メニスカス幅cが20μmを下まわる場合には、パッケージサイズを小さくでき、実装される電子装置の小型化に対応できる。しかしながら、金属製枠体15の外周側壁面18からメタライズ膜12及びNiめっき被膜13の延設部19の端部までに裾野状に濡れ広がるメニスカス20の金属ろう材流れ角度は、非常に大きくなるので、極めて高い応力がメタライズ膜12に作用し、セラミック基体11や、セラミック枠体11aからのメタライズ膜13の剥離が発生し、キャビティ部17内の気密信頼性の確保ができなくなっている。
また、これらの電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aは、金属製枠体15に金属製蓋体22をシーム溶接等するときのメニスカス20の端部に大きな歪みが集中することとなが、金属製枠体15の枠厚さaと、枠幅bの比a/bが1.3以上有することで金属製枠体15に大きな撓み性を持たせることができる。従って、電子部品収納用セラミックパッケージ10、10aは、金属製枠体15に金属製蓋体22をシーム溶接等したとしてもメニスカス20端部に集中する歪みを緩和でき、歪みによるメタライズ膜12の剥がれを防止して、気密信頼性の高いパッケージとすることができる。金属製枠体15の枠厚さaと、枠幅bの比a/bが1.3を下まわる場合には、金属製枠体15に撓み性を持たせることができなくなり、極めて高い応力がメタライズ膜12に作用し、セラミック基体11や、セラミック枠体11aからのメタライズ膜13の剥離が発生するようになる。
本発明者は、パッケージサイズを2.0mm×1.2mmとする小型化に対応できる電子部品収納用セラミックパッケージで、金属製枠体を枠厚さa=0.20mm、枠幅b=0.15mmでa/b=1.33とし、メニスカス幅cを25μm、35μm、45μmとする実施例1、2、3を準備した。更に、実施例1、2、3と同じパッケージサイズで、金属製枠体を枠厚さa=0.25mm、枠幅b=0.15mmでa/b=1.67とし、メニスカス幅cを45μmとする実施例4を準備した。一方、この実施例と比較するために、本発明者は、パッケージサイズを実施例と同じ2.0mm×1.2mmで、金属製枠体を実施例と同じ枠厚さa=0.20mm、枠幅b=0.15mmでa/b=1.33とし、メニスカス幅cを実施例より狭い15μmとする比較例1を準備した。また、本発明者は、パッケージサイズを実施例と同じ2.0mm×1.2mmとするが、金属製枠体を従来の枠厚さa=0.10mm、枠幅b=0.15mmでa/b=0.67や、従来の枠厚さa=0.15mm、枠幅b=0.15mmでa/b=1.0とし、メニスカス幅cを実施例3と同じ45μmとする比較例2、3を準備した。併せて、本発明者は、パッケージサイズを従来の3.2mm×1.5mmと大きくし、金属製枠体を枠厚さa=0.15mm、枠幅bを0.20mmでa/b=0.75とし、メニスカス幅cを従来の50μmとする比較例4と、パッケージサイズを従来の2.5mm×2.0mmと大きくし、金属製枠体を枠厚さa=0.20mm、枠幅bを0.23mmでa/b=0.87で、メニスカス幅cを70μmとする比較例5を準備した。
実施例1、2、3、4及び比較例1、2、3、4、5のパッケージは、金属製枠体に金属製蓋体をシーム溶接し、温度サイクル試験をした後、キャビティ部内の気密性をチェックした。その結果を表1に示す。また、併せて、本発明者は、実施例3、4、比較例2、3のパッケージについて、メニスカス先端部のメタライズ膜に掛かる応力の比較例2を100としてのその相対値(%)をシミュレーションで比較した。その結果を図3に示す。
表1に示すように、実施例1〜4の電子部品収納用セラミックパッケージは、パッケージサイズを小型化することができると共に、気密信頼性が極めて高いことが確認できた。これに反し、比較例1のパッケージは、メニスカス幅cが狭くなり、メニスカス先端部のメタライズ膜に掛かる応力が大きくなりすぎ、メタライズ膜に剥離が発生しキャビティ部内の気密信頼性が確保できなくなっているのが確認できた。また、比較例2、3のパッケージは、金属製枠体の枠厚さaと枠幅bの比a/bがいずれも1.3以下であり、金属製枠体に撓みを持たせることができないので、メニスカス先端部のメタライズ膜に掛かる応力が大きくなりすぎ、メタライズ膜に剥離が発生しキャビティ部内の気密信頼性が確保できなくなっているのが確認できた。更に、比較例4、5のパッケージは、金属製枠体の枠厚さaと枠幅bの比a/bがいずれも1.3以下で金属製枠体に撓みを持たせることができないとしてもメニスカス幅cが大きので、メニスカス先端部のメタライズ膜に掛かる応力を抑えて、メタライズ膜の剥離を防止してキャビティ部内の気密信頼性を確保することができることが確認できた。しかしながら、比較例4、5のようなパッケージは、メニスカス幅cが50μm以上となり、電子部品収納用セラミックパッケージの小型化に対応できなくなっている。
本発明の電子部品収納用セラミックパッケージは、半導体素子や、水晶振動子や、圧電素子等の電子部品を実装させて、小型で、高信頼性が要求される、例えば、携帯電話や、ノートブック型のパソコン等の電子装置に組み込まれて用いることができる。
10、10a:電子部品収納用セラミックパッケージ、11:セラミック基体、11a:セラミック枠体、12:メタライズ膜、13:Niめっき被膜、14:金属ろう材、15:金属製枠体、16、16a:内周側壁面、17:キャビティ部、18:外周側壁面、19:延設部、20:メニスカス、21:電子部品、22:金属製枠体
Claims (1)
- セラミック基体上面の外周部、又は該外周部の上面に設けられた窓枠形状からなるセラミック枠体上面にメタライズ膜と、該メタライズ膜上面にNiめっき被膜と、該Niめっき被膜上面に金属ろう材を介して接合する窓枠形状からなる金属製枠体を有する電子部品収納用セラミックパッケージにおいて、
前記メタライズ膜及び前記Niめっき被膜が前記金属製枠体の外周側壁面から外側に20μm〜50μm未満の延設部を有すると共に、該延設部と前記金属製枠体の外周側壁面の間に前記金属ろう材のろう材溜まりであるメニスカスを有し、しかも前記金属製枠体の枠厚さaと、枠幅bの比a/bが1.3以上からなることを特徴とする電子部品収納用セラミックパッケージ。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101344221B1 (ko) | 2013-09-06 | 2013-12-23 | (주)드림텍 | 베젤링의 표면실장이 가능한 지문인식 홈키 제조방법 |
CN103959461A (zh) * | 2011-12-28 | 2014-07-30 | 日本特殊陶业株式会社 | 陶瓷封装 |
KR101431566B1 (ko) * | 2014-04-08 | 2014-08-21 | (주)드림텍 | 베젤 내부에 부품 실장이 가능한 지문인식 모듈 제조방법 및 그 지문인식 모듈 |
CN116598210A (zh) * | 2023-07-12 | 2023-08-15 | 江苏富乐华半导体科技股份有限公司 | 一种用于dpc产品制作围坝的方法 |
-
2009
- 2009-01-06 JP JP2009000734A patent/JP2010161100A/ja active Pending
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