JP2010159699A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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公孝 斎藤
Kenji Iwahashi
健志 岩橋
Motoki Otani
元希 大谷
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Abstract

【課題】吸気バルブを通じて吸気ポートに付着するエンジンオイルの量を的確に低減することのできる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン10は、筒内噴射用の燃料噴射弁14を備える。また、吸気バルブ31のバルブタイミングを可変とする吸気側バルブタイミング可変機構33を備える。そして、電子制御装置60を通じて、エンジンオイルの粘度VSCを推定するとともに、該エンジンオイルの粘度VSCが所定値Vth以下である場合には、吸気側バルブタイミング可変機構33を通じて変更される吸気バルブ31の閉弁時期を吸気下死点に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、筒内噴射用の燃料噴射弁を備える内燃機関の制御装置に関する。
この種の内燃機関の制御装置としては、例えば特許文献1に記載のものがある。特許文献1に記載のものも含め、従来一般の内燃機関の制御装置では、吸気ポートにエンジンオイルが付着するとともに、同オイル上に排気に含まれる粒子状物質等が付着することに起因してデポジットが生成するといった問題が生じる。
そこで、例えば特許文献1に記載のものでは、機関負荷が低負荷であるときに、吸気バルブと排気バルブとが同時に開弁している期間(以下、「バルブオーバラップ期間」)が所定値以下に設定される。これにより、バルブオーバラップ期間に、燃焼室や排気通路から吸気ポートに向けてエンジンオイルが吹き戻されて吸気ポートにエンジンオイルが付着することを抑制することができ、ひいてはこのエンジンオイルの付着に起因するデポジットの生成も抑制することができる。
特開平9―256879号公報
ところで、吸気行程から圧縮行程に移行する際に、ピストンは吸気下死点に向けて変位し、その後、吸気下死点から圧縮上死点に向けて変位する。ここで、ピストンが吸気下死点から圧縮上死点に向けて変位する際に、筒内に存在するエンジンオイルが掻き上げられて、その一部が吸気ポートに向けて飛散することがある。またこのとき、開弁している吸気バルブを通じて吸気ポートにエンジンオイルが付着することとなる。しかも、こうして吸気ポートに付着するエンジンオイルの量は、バルブオーバラップ期間に、燃焼室や排気通路から吸気ポートに向けて吹き戻されて吸気ポートに付着するエンジンオイルの量よりも格段に多い。従って、バルブオーバラップ期間に吸気ポートに向けて吹き戻されて吸気ポートに付着するエンジンオイルのみを低減したとしても、吸気バルブを通じて吸気ポートに付着するエンジンオイルの量を的確に低減することができない。
尚、吸気ポート噴射用の燃料噴射弁を備える内燃機関においても、上述したようにしてエンジンオイルが吸気ポートに付着することとなるが、吸気ポートに噴射される燃料とともに同吸気ポートに付着したエンジンオイルが洗い流されることとなるため、エンジンオイルが吸気ポートに付着することに起因しての種々の問題についてはこれを無視することができる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、吸気バルブを通じて吸気ポートに付着するエンジンオイルの量を的確に低減することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、筒内噴射用の燃料噴射弁を備える内燃機関の制御装置において、吸気バルブのバルブタイミングを可変とする可変動弁機構と、エンジンオイルの粘度を検出する検出手段と、前記検出手段により検出されるエンジンオイルの粘度が低いときには高いときに比べて、前記可変動弁機構を通じて変更される前記吸気バルブの閉弁時期を進角側に設定する設定手段と、を備えることをその要旨としている。
吸気行程から圧縮行程に移行する際に、ピストンは吸気下死点に向けて変位し、その後、吸気下死点から圧縮上死点に向けて変位する。ここで、エンジンオイルの粘度が比較的低いときには、ピストンが吸気下死点から圧縮上死点に向けて変位する際に、筒内に存在するエンジンオイルが掻き上げられて、その一部が吸気ポートに向けて飛散しやすくなる。そのため、吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点よりも遅角側であるときほど、開弁状態とされる吸気バルブを通じて吸気ポートに付着するエンジンオイルの量が多くなる。
上記構成によれば、エンジンオイルの粘度が低いときには高いときに比べて、吸気バルブの閉弁時期が進角側に設定されることから、吸気下死点から圧縮上死点へのピストンの変位にともないエンジンオイルが吸気ポートに向けて飛散しやすいときほど、吸気下死点以降において吸気バルブが開弁状態とされる期間が短くなる。これにより、吸気バルブを通じて吸気ポートに付着するエンジンオイルの量を的確に低減することができるようになる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記設定手段は、前記検出手段により検出されるエンジンオイルの粘度が所定値以下である場合には、吸気バルブの閉弁時期を吸気下死点或いはそれよりも進角側に設定することをその要旨としている。
同構成によれば、吸気下死点以降において吸気バルブが開弁状態とされることはないため、吸気バルブを通じて吸気ポートに付着するエンジンオイルの量を一層的確に低減することができるようになる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、内燃機関は排気の一部を吸気通路に導入するEGR装置を備えるものであり、前記設定手段は、前記EGR装置により吸気通路に導入される排気の流量が多いときには少ないときに比べて前記所定値を大きく設定することをその要旨としている。
吸気ポートにおけるデポジットは、吸気ポートに付着したエンジンオイル上に、排気に含まれる粒子状物質等が付着することにより生成する。このため、吸気ポートに付着するエンジンオイルの量が同じであれば、EGR装置を通じて吸気通路に導入される排気の流量が多いときほど吸気ポートにおいてデポジットが生成しやすくなる。
この点、上記構成によれば、EGR装置により吸気通路に導入される排気の流量が多いときには少ないときに比べて、エンジンオイルの粘度がより高い状態においても吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点或いはそれよりも進角側に設定されることとなり、吸気ポートにおけるデポジットの生成を的確に抑制することができるようになる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の内燃機関の制御装置において、前記可変動弁機構は、吸気バルブのバルブタイミングと排気バルブのバルブタイミングとをそれぞれ可変とするものであり、前記設定手段は、前記検出手段により検出されるエンジンオイルの粘度が前記所定値以下である場合には、吸気バルブと排気バルブとが同時に開弁している期間であるバルブオーバラップ期間が生じないように排気バルブの閉弁時期及び吸気バルブの開弁時期をそれぞれ設定することをその要旨としている。
同構成によれば、エンジンオイルの粘度が所定値以下である場合には、バルブオーバラップ期間が生じないようにすることで、吸気バルブを通じて吸気ポートに付着するエンジンオイルの量を一層的確に低減することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジン及びこれを制御する電子制御装置の概略構成を示す概略構成図。 バルブリフト量の推移を示すグラフと吸気ポートに向けたオイルの飛散の様子を示す模式図。 バルブリフト量の推移を示すグラフと吸気ポートに向けたオイルの飛散の様子を示す模式図。 同実施形態における吸気バルブの閉弁時期を設定する処理手順を示すフローチャート。
以下、図1〜図4を参照して、本発明に係る内燃機関の制御装置を、筒内噴射式のガソリンエンジン(以下、「エンジン」)10として具体化した一実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るエンジン10及びこれを制御する電子制御装置60の概略構成を示す。
同図に示すように、エンジン10の吸気通路11には、スロットルバルブ12aとスロットルモータ12bとを備えるスロットル機構12が設けられている。そして、このスロットルモータ12bの作動制御を通じてスロットルバルブ12aの開度(以下、「スロットル開度」)TAが調節され、これにより吸気通路11を通じて燃焼室13内に吸入される空気の量(以下、「吸入空気量」)GAが調節される。
エンジン10の各気筒には、燃焼室13内に燃料を直接噴射するための燃料噴射弁14、及び吸入空気と噴射燃料とからなる混合気に対して点火を行うための点火プラグ15が設けられている。点火プラグ15による点火を通じて燃焼室13内にて混合気が燃焼することにより、各気筒のシリンダライナ20内に設けられるピストン16が往復動することで、ピストン16に駆動連結されたクランクシャフト17が回転駆動される。また、燃焼後の混合気は排気として燃焼室13から排気通路21に排出される。
エンジン10のクランクケース18には、エンジンオイル(以下、「オイル」)を貯留するためのオイルパン19が設けられている。オイルパン19内のオイルは、オイルポンプ(図示略)により圧送されることによりエンジン10の各稼動部に供給される。そして、各稼動部において潤滑等に供された後のオイルは、エンジン10の内壁を伝い落ちる等してオイルパン19内に貯まるようになっている。
吸気通路11と燃焼室13との間は吸気バルブ31の開閉により連通・遮断され、燃焼室13と排気通路21との間は排気バルブ41の開閉により連通・遮断される。吸気バルブ31は、クランクシャフト17に駆動連結される吸気カムシャフト32の回転にともない開閉駆動され、排気バルブ41は、クランクシャフト17に駆動連結される排気カムシャフト42の回転にともない開閉駆動される。
吸気カムシャフト32には吸気側バルブタイミング可変機構33が設けられている。吸気側バルブタイミング可変機構33は、これに対応するアクチュエータ34の作動制御(以下、「吸気バルブタイミング制御」)を通じて、クランクシャフト17の回転角(以下、「クランク角」)に対する吸気カムシャフト32の相対回転角の調節や、吸気バルブ31のリフト量の調節を実行することで、吸気バルブ31の開弁時期及び閉弁時期をそれぞれ独立に進角或いは遅角させるものである。
一方、排気カムシャフト42には排気側バルブタイミング可変機構43が設けられている。排気側バルブタイミング可変機構43は、これに対応するアクチュエータ44の作動制御(以下、「排気バルブタイミング制御」)を通じて、クランク角に対する排気カムシャフト42の相対回転角の調節や、排気バルブ41のリフト量の調節を実行することで、排気バルブ41の開弁時期及び閉弁時期をそれぞれ独立に進角或いは遅角させるものである。
エンジン10には、排気の一部を吸気通路11に導入するための排気再循環装置(以下、「EGR装置」)50が設けられている。EGR装置50は、吸気通路11においてスロットルバルブ12aよりも下流側の部分と排気通路21とを連通するEGR通路51及び同EGR通路51の途中に設けられて排気の流通面積を可変とするEGRバルブ52を備えている。EGRバルブ52はモータ(図示略)により駆動されるものである。EGRバルブ52の作動制御(以下、「EGR制御」)では、機関運転状態に応じてモータの作動が制御されてEGRバルブ52の開度(以下、「EGR開度」)が制御されることで、EGR通路51を通じて吸気通路11に導入される排気の流量(以下、「EGR量」)が調節される。
エンジン10を制御する電子制御装置60はマイクロコンピュータを有して構成されている。電子制御装置60には、機関運転状態を検出するための各種センサの検出信号が取り込まれる。
各種センサとしては、例えばクランクシャフト17の回転速度である機関回転速度NEを検出するための機関回転速度センサ61、アクセルペダル(図示略)の踏み込み量であるアクセル開度ACCPを検出するためのアクセル開度センサ62、スロットルバルブ12aの開度(以下、「スロットル開度」)TAを検出するためのスロットル開度センサ63が設けられている。また、吸入空気量GAを検出するための吸入空気量センサ64、エンジン10の冷却水の温度(以下、「冷却水温」)THWを検出するための水温センサ65が設けられている。その他、吸気側バルブタイミング可変機構33の作動量(吸気バルブ31の開弁時期及び閉弁時期に相当)を検出するための吸気側位置センサ66、排気側バルブタイミング可変機構43の作動量(排気バルブ41の開弁時期及び閉弁時期)を検出するための排気側位置センサ67、及びEGR開度を検出するためのEGR開度センサ68等が設けられている。
電子制御装置60は、各種センサの検出信号に基づいて各種の演算を行い、その演算結果に基づいてスロットル制御や、燃料噴射制御、吸気バルブタイミング制御、排気バルブタイミング制御、及びEGR制御等の機関制御を実行する。
スロットル制御では、アクセル開度ACCP及び機関回転速度NEに基づいてスロットル開度TAについての制御目標値(以下、「目標スロットル開度Tta」)が設定され、この目標スロットル開度Ttaと実際のスロットル開度TAとが一致するようにスロットルモータ12bの作動制御が実行される。
また、吸気バルブタイミング制御及び排気バルブタイミング制御では、機関回転速度NE、吸入空気量GA、及びスロットル開度TAに基づいて、吸気バルブ31の開弁時期及び閉弁時期についての制御目標値と排気バルブ41の開弁時期及び閉弁時期についての制御目標値とがそれぞれ設定される。そして、吸気バルブ31の開弁時期及び閉弁時期についての制御目標値と実際の吸気バルブ31の開弁時期及び閉弁時期とが一致するように吸気側のアクチュエータ34の作動制御が実行される。また、排気バルブ41の開弁時期及び閉弁時期についての制御目標値と実際の排気バルブ41の開弁時期及び閉弁時期とが一致するように排気側のアクチュエータ44の作動制御が実行される。尚、これら吸気バルブタイミング制御及び排気バルブタイミング制御は、基本的には、燃焼室13内に吸入空気を効率よく導入することや、吸気バルブ31と排気バルブ41とが同時に開弁している期間(以下、「バルブオーバラップ期間」)を燃料消費量の低減を図る上で適切な長さにすることなどを目的に実行される。また、このバルブオーバラップ期間の変更を通じて、燃焼室13や排気通路21から吸気通路11に向けて吹き戻される排気の量が変更される。
本実施形態では、こうしたスロットル制御や、吸気バルブタイミング制御、及び排気バルブタイミング制御を通じて、実際にエンジン10の燃焼室13内に吸入される空気の量が調節される。
また、燃料噴射弁14の作動制御(以下、「燃料噴射制御」)が次のように実行される。すなわち、吸入空気量GAに対して燃焼室13内での燃焼に供される混合気の空燃比が所望の比率(例えば、理論空燃比)となる燃料噴射量が目標噴射量Tqとして算出される。そして、目標噴射量Tqが噴射されるように燃料噴射弁14が開弁駆動される。
また、EGR制御が次のように実行される。すなわち先ず、吸入空気量GA及び機関回転速度NEに基づいてEGR開度についての制御目標値(以下、「目標EGR開度」)が算出される。そして、この目標EGR開度と実際のEGR開度とが一致するように、モータの作動が制御される。こうしたEGR制御を通じてEGR量がエンジン10の運転状態に見合う量に調節される。
ところで前述したように、エンジン10にあっては、吸気ポート11aにオイルが付着するとともに、同オイル上に排気に含まれる粒子状物質等が付着することに起因してデポジットが生成するといった問題が生じる。
そこで、例えば機関負荷が低負荷であるときに、図2に示すように、バルブオーバラップ期間が生じないように排気バルブ41の閉弁時期及び吸気バルブ31の開弁時期をそれぞれ設定することが考えられる。これにより、バルブオーバラップ期間に、燃焼室13や排気通路21から吸気ポート11aに向けてオイルが吹き戻されて吸気ポート11aにオイルが付着することを抑制することができ、ひいてはこのオイルの付着に起因するデポジットの生成も抑制することができる。
ところで、吸気行程から圧縮行程に移行する際に、ピストン16は吸気下死点に向けて変位し、その後、吸気下死点から圧縮上死点に向けて変位する。ここで、ピストン16が吸気下死点から圧縮上死点に向けて変位する際に、筒内に存在するオイルが掻き上げられて、その一部が吸気ポート11aに向けて飛散することがある。またこのとき、図2に示すように、開弁している吸気バルブ31を通じて吸気ポート11aにオイルが付着することとなる。しかも、こうして吸気ポート11aに付着するオイルの量は、バルブオーバラップ期間に吸気ポート11aに向けて吹き戻されて吸気ポート11aに付着するオイルの量よりも格段に多い。従って、バルブオーバラップ期間に吸気ポート11aに向けて吹き戻されて吸気ポート11aに付着するオイルのみを低減したとしても、吸気バルブ31を通じて吸気ポート11aに付着するオイルの量を的確に低減することができない。
そこで、本実施形態では、電子制御装置60を通じて、オイルの粘度VSCを推定するとともに、該オイルの粘度VSCが所定値Vth以下である場合には、バルブオーバラップ期間が生じないように排気バルブ41の閉弁時期及び吸気バルブ31の開弁時期をそれぞれ設定するとともに、吸気バルブ31の閉弁時期を吸気下死点に設定することにより、吸気バルブ31を通じて吸気ポート11aに付着するオイルの量を的確に低減するようにしている。ここで、本実施形態では、オイルの温度やオイルの劣化度合によるオイルの粘度変化を加味して、冷却水温THWやエンジン10の運転履歴等に基づいてオイルの粘度VSCを推定するようにしている。
上述したように、吸気行程から圧縮行程に移行する際に、ピストン16は吸気下死点に向けて変位し、その後、吸気下死点から圧縮上死点に向けて変位する。ここで、オイルの粘度VSCが比較的低いときには、ピストン16が吸気下死点から圧縮上死点に向けて変位する際に、筒内に存在するオイルが掻き上げられて、その一部が吸気ポート11aに向けて飛散しやすくなる。そのため、吸気バルブ31の閉弁時期が吸気下死点よりも遅角側であるときほど、開弁状態とされる吸気バルブ31を通じて吸気ポート11aに付着するオイルの量が多くなる。
従って、オイルの粘度VSCが所定値Vth以下である場合に、図3に示すように、吸気バルブ31の閉弁時期を吸気下死点に設定すれば、吸気下死点から圧縮上死点へのピストン16の変位にともない吸気ポート11aに向けて飛散するオイルの吸気ポート11aへの付着量が問題となる場合には、吸気下死点以降において吸気バルブ31が開弁状態とされることはない。これにより、吸気バルブ31を通じて吸気ポート11aに付着するエンジンオイルの量を的確に低減することができるようになる。ここで、所定値Vthは、実験やシミュレーション等を通じて予め設定されている。
次に、図4のフローチャートを参照して、吸気バルブ31の閉弁時期を設定する処理手順について詳細に説明する。尚、このフローチャートに示される一連の処理は、機関運転中に電子制御装置60により所定周期毎に繰り返し実行される。
この処理では、まず、各種センサからの検出結果を読み込む(ステップS101)。そして、次に、そのときの機関回転速度NE、吸入空気量GA、及びスロットル開度TAと、吸気バルブ31の閉弁時期についての制御目標値である基本閉弁時期との関係を規定したマップに基づいて基本閉弁時期を導出する(ステップS102)。そして、次に、そのときの冷却水温THW及びエンジン10の運転履歴に基づいてオイルの粘度VSCを導出する(ステップS103)。そして、次に、そのときのEGR量と所定値Vthとの関係を規定したマップに基づいて所定値Vthを導出する(ステップS104)。このマップでは、EGR量が多いときには少ないときに比べて所定値Vthが大きな値として設定されている。吸気ポート11aにおけるデポジットは、吸気ポート11aに付着したオイル上に、排気に含まれる粒子状物質等が付着することにより生成するため、吸気ポート11aに付着するオイルの量が同じであれば、EGR装置50を通じて吸気通路11に導入される排気の流量が多いときほど吸気ポート11aにおいてデポジットが生成しやすくなる。このことから、EGR装置50により吸気通路11に導入されるEGR量が多いときには少ないときに比べて所定値Vthを大きく設定すれば、EGR量が多いときには小さいときに比べて、エンジンオイルの粘度がより高い状態においても吸気バルブ31の閉弁時期が吸気下死点に設定されることとなる。
こうしてオイルの粘度VSC及び所定値Vthがそれぞれ導出されると、次に、オイルの粘度VSCが所定値Vth以下であるか否かを判断する(ステップS105)。そしてこの結果、オイルの粘度VSCが所定値Vth以下である場合には(ステップS105:「YES」)、吸気下死点から圧縮上死点へのピストン16の変位にともない吸気ポート11aに向けて飛散するオイルの吸気ポート11aへの付着量が問題となるとして、次に、吸気バルブ31の閉弁時期を吸気下死点に設定して(ステップS106)、この一連の処理を一旦終了する。
一方、オイルの粘度VSCが所定値Vth以下でない場合には(ステップS105:「NO」)、吸気下死点から圧縮上死点へのピストン16の変位にともない吸気ポート11aに向けて飛散するオイルの吸気ポート11aへの付着量が問題とならないとして、次に、吸気バルブ31の閉弁時期を基本閉弁時期に設定して(ステップS107)、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態に係る内燃機関の制御装置によれば、以下に示す作用効果が得られるようになる。
(1)電子制御装置60を通じて、オイルの粘度VSCを推定するとともに、該オイルの粘度VSCが所定値Vth以下である場合には、吸気バルブ31の閉弁時期を吸気下死点に設定することとした。これにより、吸気下死点以降において吸気バルブ31が開弁状態とされることはないため、吸気バルブ31を通じて吸気ポート11aに付着するオイルの量を的確に低減することができるようになる。
(2)電子制御装置60を通じて、EGR装置50により吸気通路11に導入されるEGR量が多いときには少ないときに比べて所定値Vthを大きく設定することとした。これにより、EGR量が多いときには少ないときに比べて、オイルの粘度がより高い状態においても吸気バルブ31の閉弁時期が吸気下死点に設定されることとなり、吸気ポート11aにおけるデポジットの生成を的確に抑制することができるようになる。
(3)吸気バルブ31のバルブタイミングを可変とする吸気側バルブタイミング可変機構33と、排気バルブ41のバルブタイミングを可変とする排気側バルブタイミング可変機構43とを備え、電子制御装置60を通じて、推定されるオイルの粘度VSCが所定値Vth以下である場合には、バルブオーバラップ期間が生じないように排気バルブ41の閉弁時期及び吸気バルブ31の開弁時期をそれぞれ設定することとした。これにより、吸気バルブ31を通じて吸気ポート11aに付着するオイルの量を一層的確に低減することができる。
尚、本発明に係る内燃機関の制御装置は、上記実施形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記実施形態では、ガソリンエンジン10について例示したが、本発明に係る内燃機関はこれに限られるものではなく、ディーゼルエンジンに本発明を適用することもできる。
・上記実施形態では、エンジンオイルの粘度VSCを冷却水温THW及びエンジン10の運転履歴に基づいて推定するようにしているが、エンジンオイルの粘度VSCを推定する手段はこれに限られるものではなく、エンジンオイルの電気抵抗や油圧に基づいてエンジンオイルの粘度VSCを推定するようにしてもよい。また、エンジンオイルの粘度VSCを間接的に検出する検出手段に代えて、エンジンオイルの粘度を直接検出する検出手段としてもよい。
・上記実施形態によるように、推定されるオイルの粘度VSCが所定値Vth以下である場合に、バルブオーバラップ期間が生じないように排気バルブ41の閉弁時期及び吸気バルブ31の開弁時期をそれぞれ設定することが、吸気バルブ31を通じて吸気ポート11aに付着するオイルの量を一層的確に低減する上では望ましい。しかしながら、前述したように、バルブオーバラップ期間に吸気ポート11aに向けて吹き戻されて吸気ポート11aに付着するオイルの量は、吸気下死点から圧縮上死点へのピストン16の変位にともない吸気ポート11aに向けて飛散して吸気ポート11aに付着するオイルの量に比べれば格段に少ない。従って、燃料消費量の低減を優先するために、バルブオーバラップ期間が生じるように排気バルブ41の閉弁時期及び吸気バルブ31の開弁時期をそれぞれ設定するようにしてもよい。この場合であっても、吸気バルブ31を通じて吸気ポート11aに付着するオイルの量を低減することができるようにはなる。
・上記実施形態によるように、EGR量に応じて所定値Vthを可変設定することが、吸気ポート11aにおけるデポジットの生成を的確に抑制する上では望ましい。しかしながら、EGR量に応じた所定値Vthの可変設定を行わない場合であっても、吸気バルブ31を通じて吸気ポート11aに付着するオイルの量自体を低減することができることから、吸気ポート11aにおけるデポジットの生成を、ある程度的確に抑制することはできる。
・上記実施形態では、EGR装置50を備えるエンジン10について例示したが、本発明に係る内燃機関はこれに限られるものではなく、EGR装置50を備えていないものであってもよい。
・上記実施形態では、エンジンオイルの粘度VSCが所定値Vth以下である場合には、吸気バルブ31の閉弁時期を吸気下死点に設定するようにしているが、これに代えて、吸気バルブ31の閉弁時期を吸気下死点よりも進角側に設定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、エンジンオイルの粘度VSCが所定値Vth以下である場合には、吸気バルブ31の閉弁時期を吸気下死点或いは吸気下死点よりも進角側に設定するようにしているが、本発明に係る設定手段はこれに限られるものではない。エンジンオイルの粘度VSCが低いときには高いときに比べて吸気バルブ31の閉弁時期を進角側に設定するものであれば、吸気バルブ31の閉弁時期を吸気下死点よりも遅角側の時期としてもよい。
10…内燃機関、11…吸気通路、11a…吸気ポート、12…スロットル機構、12a…スロットルバルブ、12b…スロットルモータ、13…燃焼室、14…燃料噴射弁、15…点火プラグ、16…ピストン、16a…ピストンリング、17…クランクシャフト、18…クランクケース、19…オイルパン、20…シリンダライナ、21…排気通路、31…吸気バルブ、32…吸気カムシャフト、33…吸気側バルブタイミング可変機構(可変動弁機構)、34…アクチュエータ、41…排気バルブ、42…排気カムシャフト、43…排気側バルブタイミング可変機構(可変動弁機構)、44…アクチュエータ、50…EGR装置、51…EGR通路、52…EGR弁、60…電子制御装置、61…機関回転速度センサ、62…アクセル開度センサ、63…スロットル開度センサ、64…吸入空気量センサ、65…水温センサ、66…吸気側位置センサ、67…排気側位置センサ、68…EGR開度センサ。

Claims (4)

  1. 筒内噴射用の燃料噴射弁を備える内燃機関の制御装置において、
    吸気バルブのバルブタイミングを可変とする可変動弁機構と、
    エンジンオイルの粘度を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出されるエンジンオイルの粘度が低いときには高いときに比べて、前記可変動弁機構を通じて変更される前記吸気バルブの閉弁時期を進角側に設定する設定手段と、を備える
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記設定手段は、前記検出手段により検出されるエンジンオイルの粘度が所定値以下である場合には、吸気バルブの閉弁時期を吸気下死点或いはそれよりも進角側に設定する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
    内燃機関は排気の一部を吸気通路に導入するEGR装置を備えるものであり、
    前記設定手段は、前記EGR装置により吸気通路に導入される排気の流量が多いときには少ないときに比べて前記所定値を大きく設定する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記可変動弁機構は、吸気バルブのバルブタイミングと排気バルブのバルブタイミングとをそれぞれ可変とするものであり、
    前記設定手段は、前記検出手段により検出されるエンジンオイルの粘度が前記所定値以下である場合には、吸気バルブと排気バルブとが同時に開弁している期間であるバルブオーバラップ期間が生じないように排気バルブの閉弁時期及び吸気バルブの開弁時期をそれぞれ設定する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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