JP2010158641A - 排気ガス脱硝処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼機器における排気ガス中のNOx濃度を低減するとともに、排気ガス出口の、排気ガス中のNOx濃度の変動を最小限に抑制することのできる排気ガス脱硝処理システムの提供。
【解決手段】燃焼機器(1)の排気系統(2)に介装された脱硝触媒(3)と、排気系統(2)の脱硝触媒(3)よりも上流側(燃焼機器1側)の領域(触媒入口3i側)に介装された窒素酸化物計測装置(触媒入口NOxセンサ4)と、燃焼機器(1)の出力を計測する装置(出力センサ5)と、排気系統(2)を流れる排気ガスに対して還元剤(例えば、尿素水等)を供給(噴射)する還元剤供給装置(尿素等の投入ポンプ7)と、制御装置(コントロールユニット10)とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン、ガスタービン、炉、ボイラー等の燃焼機器の排出系統を流れる排気ガスを脱硝処理する技術に関する。
例えばガスエンジン、ガスタービン、炉、ボイラーの様な燃焼機器の排気ガスに含有されている窒素酸化物(NOx)は、大気汚染物質の一種類であり、昨今の環境問題意識の高まりから、NOx削減の要請が高まっている。
例えば、従来は燃焼機器の排気ガス中のNOxに関する規制は、「NOxの平均値がしきい値を超えないこと」が主流であったが、近年、自治体によっては、「NOxのピーク値がしきい値を超えないこと」という新たな基準を設けている場合もある。
このように、燃焼機器の排気ガス中のNOx削減に対する取り組みは、近年、より一層厳しいものとなっている。
図19は、従来技術による燃焼機器の排気ガス中のNOx濃度を低減させる排気ガス脱硝処理システム200の概略構成を示している。
図19において、排気ガス脱硝処理システム200は、燃焼機器(例えばガスエンジン)1、排気系統2、脱硝触媒3、燃焼機器出力センサ5、尿素水タンク等のタンク6、尿素水等の投入ポンプ7、尿素水等の噴射ノズル9、NOx濃度計測装置42J、制御装置10Jを有している。
脱硝触媒3は、燃焼機器1の排気系統2に介装され、排気系統2における燃焼機器1と脱硝触媒3との間の領域には尿素水等の噴射ノズル9が介装されている。そして、尿素水等の貯留タンク6の尿素水等は尿素水等の投入ポンプ7により昇圧され、尿素水等の供給ラインLnを介して、尿素水等の噴射ノズル9から、排気系統2内に噴射されるように構成されている。
排気系統2内に噴射された尿素水等は還元剤として作用し、排気ガスに含まれるNOxと反応して、脱硝触媒3でNOxを化学反応により分解せしめ、以って排気ガスを浄化する。
排気系統2における脱硝触媒3の出口側には、排気ガスのサンプリング管41Jが挿入されている。
サンプリング管41Jで収集された排気ガスは、NOx濃度計測装置42Jに送られ、NOx濃度計測装置42Jによって(排気系統2における脱硝触媒3の出口側における排気ガス中の)NOx濃度が求められる。
NOx濃度計測装置42Jで求められたNOx濃度は制御装置10Jに送られる。そして、制御装置10Jのフィードバック制御部50Jでは、脱硝触媒3の出口側のNOx濃度に基づいて、尿素水等の還元剤の排気系統2への最適な投入量を演算し、演算された投入量に基づき、最適な尿素水等を排気系統に投入する様に、尿素水等の投入ポンプ7に対して制御信号を出力する。
フィードバック制御部50Jで尿素水等の投入量を演算するに際して、燃焼機器1からの窒素酸化物排出量を推定しなければならないが、この窒素酸化物排出量を推定できる物理量としては、燃焼機器の出力、排気バイパス弁開度、給気圧力がある。以下の説明では、理解を容易にするために、この内の「燃焼機器の出力」を例にして説明するが、「燃焼機器の出力」を「排気バイパス弁開度」、「給気圧力」に置換することが可能である。
排ガス量Qgと燃焼機器1の出力Pとの間に、図3に示すような関係(特性:P−Qg線)が存在するため、図3のような特性図(マップα)を予め用意する。図3で示すマップαを用いれば、出力センサ5による計測値(燃焼機器出力P)から、排ガス量Qgが推定できる。
次に、燃焼機器1の出力Pとその時のNOx濃度δとの間には、図20で示すように、一定の関係(特性)があるので、図20のような特性図(マップβ:燃焼機器出力P−NOx濃度δ特性図)を予め用意し、出力センサ5による計測値(燃焼機器出力P)から、NOx濃度δが求まる。
図3のマップαを用いて求めた排ガス量Qgに、図20のマップβを用いて求めたNOx濃度δを乗算すれば、燃焼機器1の排気ガスに含まれるNOx量が求まる。
燃焼機器1の排気ガスに含まれるNOx量が求まれば、各種の基準に対応して削除するべきNOx量との比率である脱硝率(μ)が求まる。ここで、
「削除するべきNOx量」=「燃焼機器1の排気ガスに含まれるNOx量」−「目標とするNOx量(基準をクリヤできるNOx量)」
であり、
「脱硝率μ」=「削除するべきNOx量」÷「燃焼機器1の排気ガスに含まれるNOx量」
である。
排気系統に投入するべき尿素水等の当量比(γ:NOx単位量に対する還元剤である尿素水の当量)と脱硝率μとの間には、図4で示す様な特性(μ−γ特性:マップγ)が存在する。図4で示す様なμ−γ特性(マップγ)を予め用意しておけば、脱硝率μが求まれば、尿素水等の当量比γも求まり、排気系統に投入するべき尿素水等の量が決定されるのである。
ここで、図3のマップαでは、燃焼機器1の性能変化が生じた場合や、季節の変動により吸気温度等が変化し、空気比が変化すること等に起因して、燃焼機器1の排ガス量が変化した際には、補正しなければならない。
例えば、季節の変動により吸気温度に変化が生じた場合は、図3において矢印Yv方向の補正が必要となる。
しかし、上述した態様で排ガス量Qgを求めた場合には、マップαは予め制御側で固定された特性として記憶されており、係る補正は行なわれない。そのため、上述した従来の制御において、図3のマップαを使用して排ガス量Qgを求める毎に誤差が生じる。
同様に、図20のマップβ(P−δ特性図)においても、季節による吸気温度の変動等に起因して、補正(例えば、図20において矢印Yvで示す様な補正)が必要となるが、上述した態様でNOx濃度を求めた場合には、マップβは固定された特性として予め制御側で記憶されているため、係る補正が行なわれない。そのため、上述した従来の制御でNOx濃度を求める度毎に、誤差を生じてしまう。
さらに、図4のマップγについても、排気ガス温度等により特性を補正する必要があるが、上述した従来の制御では固定された特性として記憶されているので、尿素水等の当量比γを求める度毎に誤差を生じてしまう。
その結果、上述した従来の制御では、制御で用いられる特性(図3の燃焼機器出力P−排ガス量Qg特性、図20の燃焼機器出力P−NOx濃度特性δ特性、図4の脱硝率μ−尿素水等の当量比γ特性)の全てが、予め固定したマップ或いは特性図として記憶されているので、各々のマップの誤差が累積されて非常に大きな誤差を生じてしまう。
そして、係る大きな誤差を包含した制御により尿素水等の還元剤投入量を求めても、排ガス中のNOx濃度を常に低減することは困難である。
上記以外の従来技術として、適正なアンモニア注入量を求めることにより、脱硝出口NOx濃度を常に所定値以下に保ち、リークアンモニア量は殆んど0とすることができ、且つ、技術的に高度な知識が要求されないことからメンテナンスに優れた脱硝装置のアンモニア注入量制御方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術(特許文献1)では、リークアンモニア量を抑制することは出来るが、上述した問題を解決することはできない。
特開2001−198438号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、燃焼機器における排気ガス中のNOx濃度を常に低減するとともに、排気ガス出口の、排気ガス中のNOx濃度の変動に対する応答性が良好な排気ガス脱硝処理システムの提供を目的とする。
本発明の排気ガス脱硝処理システムは、燃焼機器(1)の排気系統(2)に介装された脱硝触媒(3)と、前記燃焼機器(1)の窒素酸化物排出量を推定できる物理量(燃焼機器1の出力等)を計測する推定用物理量計測装置(例えば、出力センサ5)と、排気系統(2)を流れる排気ガスに対して還元剤(例えば、尿素水、アンモニア水等)を供給(噴射)する還元剤供給装置(尿素投入ポンプ7)と、前記推定用物理量計測装置(例えば、出力センサ5)の計測結果(例えば、燃焼機器1の出力)および排ガス量の関係(図3:マップα)をまとめた排ガス量特性データと脱硝触媒の脱硝率および当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)の関係(図4:マップγ)をまとめた脱硝率・当量比特性データと目標酸化物量データを格納した制御装置(コントロールユニット10)とを有する排気ガス脱硝処理システムにおいて、前記燃焼機気(1)の排気ガス温度に対して耐熱性を有し且つ反応速度が速い窒素酸化物計測装置(例えば、ジルコニアNOxセンサ4)を前記排気系統(2)の脱硝触媒(3)よりも上流側の領域(触媒入口3i側)に設けたことを特徴としている(請求項1)。
なお、本発明において、窒素酸化物排出量を推定できる物理量とは、燃焼機器の出力、排気バイパス弁開度、給気圧力をいう。また、目標窒素酸化物量(目標NOx量)とは、大気に放出される排気ガス中に含まれる窒素酸化物の目標値をいう。
本発明において、排気系統(2)の脱硝触媒(3)よりも下流側(燃焼機器1から離隔した側)の領域(触媒出口3o側)に介装された窒素酸化物計測装置(触媒出口NOxセンサ42)を設け、前記制御装置(コントロールユニット10A)は、排気系統(2)の脱硝触媒(3)よりも下流側の領域における窒素酸化物濃度(触媒出口側NOx濃度)(の平均値)に基づいて、燃焼機器(1)の出力と排ガスとの特性(図3:マップα参照)および脱硝触媒(3)の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(図4:マップγ参照)を補正(フィードバック補正:図5)するユニット(60)を含んでいるのが好ましい(請求項2)。
この場合、「燃焼機器(1)の出力および燃焼機器の出力と排ガスとの特性(図3:マップα参照)および脱硝触媒(3)の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(図4:マップγ参照)を補正」は、特性全体を一度に補正するのではなく、所定の範囲(レンジ)毎に行なわれるのが好ましい。
また本発明において、排気系統(2)の脱硝触媒(3)よりも上流側の排気ガス温度を計測する排気ガス温度計測装置(排気ガス温度センサ8)を設け、前記制御装置(コントロールユニット10B)は、排気ガスの温度に基づいて脱硝触媒(3)の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(図4、図11:μ−γ特性:マップγ)を補正(或いは変更)(図11:μ−γ2特性:マップγ2)するユニット(63)を含んでいるのが好ましい(請求項3)。
さらに本発明において、前記制御装置(コントロールユニット10C)は、脱硝触媒(3)よりも上流側(燃焼機器側)の領域(触媒入口3i側)における窒素酸化物濃度(触媒入口側NOx濃度)の変動量に基づいて、還元剤(例えば、尿素水等)投入量を増減するユニット(57、59)を含んでいるのが好ましい(請求項4)。
ここで、脱硝触媒(3)よりも上流側(燃焼機器1側)の領域(触媒入口3i側)における窒素酸化物濃度(触媒入口側NOx濃度)の変動量は、排気系統(2)の脱硝触媒(3)よりも上流側の領域に介装されて排気ガスの温度を計測する窒素酸化物計測装置(4)の計測結果に基づいて決定している。
また前記制御装置(コントロールユニット10D)は、燃焼機器の出力に基づいて、還元剤(例えば、尿素水等)投入量を増減するか否かを決定する機能を有する様に構成することも出来る。
或いは前記制御装置(コントロールユニット)は、燃焼機器が例えばガスエンジンであれば、ガスエンジンのスロットル弁開度や、ターボバイパス弁開度に基づいて、還元剤(例えば、尿素水等)投入量を増減するか否かを決定する機能を有する様に構成することも出来る。
これに加えて本発明において、前記制御装置(コントロールユニット10E)は、排気系統(2)の脱硝触媒(3)よりも上流側(燃焼機器1側)の領域(触媒入口3i側)に介装された窒素酸化物計測装置(触媒入口NOxセンサ:例えばジルコニアNOxセンサ4)の校正が行なわれているか否かを判断するユニット(64)と、校正が行なわれている場合に脱硝触媒よりも上流側の領域における窒素酸化物濃度として校正直前の窒素酸化物濃度の数値に所定の係数を乗じた数値を設定するユニット(65)と、校正が行なわれている場合に前記推定用物理量と排ガス量との関係(燃焼機器1の出力と排ガス量との特性:図3のマップα参照)および脱硝触媒の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(図4:マップγ参照)を補正(フィードバック補正)させないユニット(66)とを含んでいるのが好ましい(請求項5)。
ここで、上述した(請求項1の)排気ガス脱硝処理システム(101)を制御する方法としては、窒素酸化物排出量を推定できる物理量(燃焼機器1の出力等)を計測する工程(S1)と、脱硝触媒(3)よりも上流側(燃焼機器1側)の領域(触媒入口3i側)における窒素酸化物濃度(触媒入口側NOx濃度)を計測する工程(S3)と、計測された窒素酸化物排出量を推定できる物理量(燃焼機器1の出力等)および窒素酸化物排出量を推定できる物理量(燃焼機器1の出力等)と排ガスとの特性を用いて(図3:マップα参照)排気ガス流量を演算する工程(S2)と、演算された排気ガス流量および脱硝触媒(3)よりも上流側の領域(触媒入口3i側)における窒素酸化物濃度(触媒入口側NOx濃度)に基づいて、脱硝触媒(3)よりも上流側の領域(触媒入口3i側)における窒素酸化物量(触媒入口側NOx量)を演算する工程(S5)と、脱硝触媒(3)よりも燃焼機器(1)側の領域(触媒入口3i側)における窒素酸化物量(触媒入口側NOx量)と目標窒素酸化物量(目標NOx量)から脱硝するべき窒素酸化物量(=触媒入口側NOx量−目標NOx量)を演算する工程(S6)と、演算された脱硝するべき窒素酸化物量および脱硝触媒(3)の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(図4:マップγ参照)から還元剤(例えば、尿素水等)投入量を決定する工程(S7)、とを有しているのが好ましい(請求項1に対応する制御方法)。
ここで(請求項2の排気ガス脱硝処理システム102を制御する方法において)、排気系統(2)の脱硝触媒(3)よりも下流側(燃焼機器1から離隔した側)の領域(触媒出口3o側)に介装された窒素酸化物計測装置(触媒出口NOxセンサ40)で排気系統(2)の脱硝触媒(3)よりも下流側の領域における窒素酸化物濃度(触媒出口側NOx値)を計測する工程(S11)と、計測された窒素酸化物濃度(触媒出口側NOx値)(の平均値)に基づいて、燃焼機器(1)の出力と排ガスとの特性(図3:マップα参照)および脱硝触媒(3)の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(図4:マップγ参照)を補正(フィードバック補正)する工程(S13)を有しているのが好ましい(請求項2に対応する制御方法)。
この場合、燃焼機器(1)の出力および燃焼機器(1)の出力と排ガスとの特性(図3:マップα参照)および脱硝触媒(3)の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(図4:マップγ参照)を補正は、特性全体を一度に補正するのではなく、所定の範囲(レンジ)毎に行なわれるのが好ましい。
また(請求項3の排気ガス脱硝処理システム103を制御する方法において)、排気ガス温度計測装置(排気ガス温度センサ8)により排気系統(2)の脱硝触媒(3)よりも上流側の領域における排気ガス温度を計測する工程(S21)と、計測された排気ガスの温度に基づいて脱硝触媒(3)の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(図4:マップγ参照)を補正(或いは変更)(図5:マップγ2参照)する工程(S22)を有しているのが好ましい(請求項3に対応する制御方法)。
さらに(請求項4の排気ガス脱硝処理システム103を制御する方法において)、脱硝触媒(3)よりも上流側(燃焼機器1側)の領域(触媒入口3i側)における窒素酸化物濃度(触媒入口側NOx濃度)の変動量に基づいて、還元剤(例えば、尿素水等)投入量を増減する工程(S34〜S36)を有しているのが好ましい(請求項4に対応する制御方法)。
ここで、脱硝触媒(3)よりも上流側(燃焼機器1側)の領域(触媒入口3i側)における窒素酸化物濃度(触媒入口側NOx濃度)の変動量は、排気系統(2)の脱硝触媒(3)よりも上流側の領域に介装された窒素酸化物濃度計測装置(4)の計測結果に基づいて決定している。
また、燃焼機器(1)の出力に基づいて、還元剤(例えば、尿素水等)投入量を増減するか否かを決定することも出来る。
或いは、燃焼機器(1)が例えばガスエンジンであれば、ガスエンジンのスロットル弁開度や、ターボバイパス弁開度に基づいて、還元剤(例えば、尿素水等)投入量を増減するか否かを決定することも出来る。
これに加えて(請求項5の排気ガス脱硝処理システム103を制御する方法において)、排気系統(2)の脱硝触媒(3)よりも上流側(燃焼機器1側)の領域(触媒入口3i側)に介装された窒素酸化物計測装置(触媒入口NOxセンサ:例えばジルコニアNOxセンサ4)の校正が行なわれているか否かを判断する工程(S51)と、校正が行なわれている場合には、燃焼機器(1)の出力と排ガスとの特性(図3:マップα参照)および脱硝触媒(3)の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(図4:マップγ参照)を補正(フィードバック補正)せず、校正直前の窒素酸化物濃度(NOx濃度)の数値に所定の係数(例えば、1.2)を乗じた数値を脱硝触媒よりも上流側(燃焼機器側)の領域(触媒入口3i側)における窒素酸化物濃度(触媒入口側NOx濃度)と設定する工程(S53)とを有しているのが好ましい(請求項5に対応する制御方法)。
上述する構成を具備する本発明によれば、排気系統(2)の脱硝触媒(3)よりも上流側(燃焼機器1側)の領域(触媒入口3i側)に介装された窒素酸化物計測装置(触媒入口NOxセンサ4:例えばジルコニアNOxセンサ)で排気ガスにおけるNOx濃度を直接計測しているので、従来の制御で用いられた燃焼機器出力と排気ガスNOx濃度との特性(例えば、図20のマップβ参照)を使用する必要がない。
そのため、従来の制御で用いられた燃焼機器出力と排気ガスNOx濃度との特性(図20のマップβ)を使用することによる誤差(瞬時の変動や、性能変化や、季節による相違等に起因する誤差)を包含することなく、脱硝触媒(3)よりも上流側の領域(触媒入口3i側)におけるNOx量(触媒入口側NOx量)や、脱硝するべきNOx量(=触媒入口側NOx量−目標NOx量)を演算することが出来るので、誤差を包含せず、精度の高い制御が可能となる。
ただし、本発明において窒素酸化物排出量を推定できる物理量(例えば燃焼機器1の出力等)と排気ガスのNOx濃度との特性(例えば、図20のP−δ特性:マップβ)を別途用意し、窒素酸化物計測装置(触媒入口NOxセンサ4:例えばジルコニアNOxセンサ)が故障した場合に、当該特性を用いて排気ガスのNOx濃度を推定することが可能である。係る場合には、窒素酸化物計測装置(触媒入口NOxセンサ4:例えばジルコニアNOxセンサ)の出力を用いて決定された尿素水投入量(図5のフローチャートで説明する制御参照)に基づいて、窒素酸化物排出量を推定できる物理量(例えば燃焼機器1の出力等)と排気ガスのNOx濃度との特性(例えば、図20のP−δ特性:マップβ)を補正することが出来る。
また、脱硝触媒(3)よりも上流側の領域(触媒入口3i側)におけるNOx量(触媒入口側NOx量)を計測する窒素酸化物計測装置(触媒入口NOxセンサ4)として、耐熱性を有し且つ反応速度が速いセンサ(例えば、ジルコニアNOxセンサ4)が選択されるので、燃焼機器(1)に近い側の流域(触媒入口3i側)においても、センサ(4)が劣化したり、計測誤差が大きくなったりする等の不都合が防止される。
ここで、例えばジルコニアNOxセンサ(4)を採用した場合には、耐熱性があるため排気系統(2)内部にジルコニアNOxセンサ(4)を配置することが出来る。そのため、排気系統(2)から排気ガスをサンプリングして、感応部分に送る操作が不要となり、いわゆる「サンプリングタイム」を0にすることが出来るので、応答性が極めて良好な制御が達成できる。
ここで、脱硝触媒(3)よりも下流側の領域におけるNOx濃度(触媒出口側NOx値)により、決定された還元剤(例えば、尿素水等)投入量における誤差を補正すると、当該NOx濃度(触媒出口側NOx値)は、それ以前の制御(例えば、60秒程度前に行なわれた制御)の結果であり、その様な以前の制御の結果に基づいて制御を行なっても、制御の精度を向上することは困難である。場合によっては、制御ハンチングを惹起する恐れもある。
これに対して、本発明において、計測されたNOx濃度(触媒出口側NOx濃度)(の平均値)に基づいて、燃焼機器(1)の出力と排ガスとの特性(図3:マップα参照)および脱硝触媒(3)の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(図4:マップγ参照)を補正(フィードバック補正)する様に構成すれば(請求項2)、係る補正或いはフィードバック制御により、還元剤(例えば、尿素水等)投入量の制御が誤差を瞬時に反映する制御から、比較的緩やかな制御に移行するため、制御のハンチングが防止される。
それと共に、計測されたNOx濃度(触媒出口側NOx値)(の平均値)に基づいて制御がされるため、脱硝触媒出口(3o)側のNOx濃度を確実に制御目標に近づけることが出来る。
また従来技術では、排気ガスの温度と、脱硝触媒(3)の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(図4:マップγ参照)との関係については、制御に際しては全く考慮されていなかった。
これに対して、本発明において、排気ガスの温度に基づいて脱硝触媒(3)の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(図4:マップγ参照)を補正(或いは変更)(図5:マップγ2参照)する様に構成すれば(請求項3)、排気ガスの温度を考慮して、脱硝触媒(3)の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(マップγ参照)を調節して、制御の精度を向上させることが出来る。
ここで、NOx量或いはNOx濃度の変化に対して、還元剤(例えば、尿素水等)投入量の変動が早期に行なわれれば(換言すれば、NOx量或いはNOx濃度の変化に対して、還元剤投入量の応答性が良好であれば)、制御の精度がさらに向上する。
本発明において、脱硝触媒(3)よりも上流側(燃焼機器1側)の領域(触媒入口3i側)におけるNOx濃度(触媒入口側NOx濃度)の変動量に基づいて、還元剤(例えば、尿素水等)投入量を増減する様に構成すれば(請求項4)、NOx量或いはNOx濃度が変動した際に、還元剤(例えば、尿素水等)投入量の変動が遅れることをカバーすることが出来るので、NOx量或いはNOx濃度の変化に対する還元剤(例えば、尿素水等)投入量の変動速度或いは応答性が良好になり、制御性が向上する。
これに加えて、本発明において、脱硝触媒(3)よりも上流側(燃焼機器1側)の領域(触媒入口3i側)に介装された窒素酸化物計測装置(触媒入口NOxセンサ:例えばジルコニアNOxセンサ4)の校正が行なわれているか否かを判断し、校正が行なわれている場合には、校正直前のNOx濃度の数値に所定の係数(例えば、1.2)を乗じた数値を脱硝触媒よりも上流側(燃焼機器側)の領域(触媒入口3i側)におけるNOx濃度(触媒入口側NOx濃度)とする様に構成すれば(請求項5)、実際の脱硝触媒(3)よりも上流側(燃焼機器1側)の領域(触媒入口3i側)におけるNOx濃度(触媒入口側NOx濃度)は、校正直前のNOx濃度の数値に所定の係数(例えば、1.2)を乗じた数値よりも低くなるので、還元剤(例えば、尿素水等)投入量が過多となってしまうことはあっても、還元剤(例えば、尿素水等)投入量が不足して、NOx排出濃度が規制値を長時間にわたり上回る事態を回避することが出来る。
本発明の実施形態に係る排気ガス脱硝処理システムのブロック図。 本発明の第1実施形態における制御装置のブロック図。 実施形態における燃焼機器の出力と排ガスとの特性を示すマップ。 実施形態における脱硝触媒の脱硝率と当量比との特性を示すマップ。 図4で示す特性が排気温度により変更する旨を示すマップ。 第1実施形態の制御を示すフローチャート。 本発明の第2実施形態に係る排気ガス脱硝処理システムのブロック図。 本発明の第2実施形態における制御装置のブロック図。 第2実施形態の制御を示すフローチャート。 本発明の第3実施形態に係る排気ガス脱硝処理システムのブロック図。 本発明の第3実施形態における制御装置のブロック図。 第3実施形態の制御を示すフローチャート。 本発明の第4実施形態における制御装置のブロック図。 第4実施形態の制御を示すフローチャート。 第4実施形態の変形例における制御装置のブロック図。 第4実施形態の変形例における制御を示すフローチャート。 本発明の第5実施形態における制御装置のブロック図。 第5実施形態の制御を示すフローチャート。 従来技術における排気ガス脱硝処理システムの構成を示したブロック図。 従来技術で用いられた燃焼機器出力と排気ガスNOx濃度との特性を示すマップ。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
ここで、上述したように、還元剤としては、尿素水、アンモニア水等、種々のものが適用可能であるが、図示の実施形態では、還元剤として尿素水を例示して説明している。
先ず、図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1において、第1実施形態に係る排気ガス脱硝処理システムは、全体を符号101で示されている。
排気ガス脱硝処理システム101は、燃焼機器(ガスエンジン)1、排気系統2、脱硝触媒3、NOx濃度センサ4、燃焼機器の出力センサ5、尿素水タンク6、尿素水投入ポンプ7、尿素水噴射ノズル9、制御装置(コントロールユニット)10を有している。
ここで、NOx濃度センサ4として、耐熱性を有し、且つ反応速度が速いセンサ(例えば、ジルコニアNOxセンサ)4が使用される。
脱硝触媒3は、ガスエンジン1の排気系統2に介装されている。
排気系統2において、脱硝触媒の入口3i側(或いは、脱硝触媒3の上流側)で、ガスエンジン1の近傍には、NOx濃度センサ(ジルコニアNOxセンサ)4が介装されており、NOx濃度センサ4と脱硝触媒3との間の領域には尿素水噴射ノズル9が介装されている。
図1において、符号3oは脱硝触媒3の出口を示している。
NOx濃度センサ(ジルコニアNOxセンサ)4は、入力信号ラインSi1を介して、コントローラ10のFF制御部50に接続されている。そして出力センサ5は、入力信号ラインSi2を介して、コントローラ10のFF制御部50と接続されている。
尿素水投入ポンプ7は、制御信号ラインSoを介して、コントロールユニット10のFF制御部50と接続されている。
尿素水貯留タンク6に貯留された尿素水は、尿素水投入ポンプ7により昇圧され、尿素水供給ラインLnを介して、尿素水噴射ノズル9から排気系統2内に噴射され、排気ガス中に噴射(投入)される。
排気系統2内に噴射された尿素水は、排気系統2内でアンモニアと二酸化炭素とに分解される。そして、脱硝触媒3の内部でアンモニアが窒素化合物と化学反応し水と窒素に分解される。すなわち、排気系統2内に噴射された尿素水は、還元剤として作用して、NOxを分解する。
コントロールユニット10は、フィードフォワード制御部(FF制御部)50を備えている。
図2はコントロールユニット10における主としてFF制御部50の構成を示している。
図2において、コントロールユニット10は、換算ブロック51、排ガス流量換算ブロック52、脱硝触媒入口側NOx量演算ブロック53、脱硝するべきNOx量演算ブロック54、尿素水投入量演算ブロック55、記憶装置として作動するデータベース56、尿素水投入ポンプ制御信号発生ブロック57、インタフェースIF1、IF2を有している。
換算ブロック51は、ドライ環境下換算ブロック511とNOx量換算ブロック512とを有している。通常の(従来技術において用いられる)NOx濃度センサは、ドライ環境(水分含有量が低い環境)における計測で使用される。
これに対して、第1実施形態に係る排気ガス脱硝処理システム101で用いられるNOx濃度センサ(ジルコニアNOxセンサ)4は、ガスエンジン1直下の水蒸気分圧が高い環境(いわゆるウェット環境)において介装されており、ウェット環境下における排気ガスのNOx濃度を計測している。
このため、第1実施形態に係る排気ガス脱硝処理システム101ではドライ環境下換算ブロック511を設け、ウェット環境下で計測したNOx濃度をドライ環境下でのNOx濃度に換算している。排気系統2を流れる排気ガスに包含される水蒸気の分を割り戻して演算する。
ドライ環境下換算ブロック511における換算を説明すると、例えば、排気系統2を流れる排気ガスに包含される水蒸気が10%であれば、ジルコニアNOxセンサ4が計測したNOx濃度(ウェット環境下で計測したNOx濃度)を符号「NOx(Wet)」で示し、換算したドライ環境下でのNOx濃度を「NOx(Dry)」で示すと、
NOx(Dry)=NOx(Wet)/(1−0.1)
となる。
また、NOx濃度センサ(ジルコニアNOxセンサ)4は、排気系統2を流過する排ガス中のNOx(NO、NOその他)を全て計測できるわけではなく、例えば、NOは100%計測できるが、NOに関しては60%しか計測できない等の性質を有している。
その様なNOx濃度センサ(ジルコニアNOxセンサ)4の性質に鑑み、第1実施形態に係る排気ガス脱硝処理システム101ではNOx量換算ブロック512を設け、各種NOx(NOとNO等)の成分比率を予め把握することにより、NOとNO等の含有量を正確に求め、全NOx量(NOとNO等全ての総量)を計算することが出来るように構成されている。
NOx量換算ブロック512における換算を説明すると、例えば、ジルコニアNOxセンサ4が、NOは100%計測できるが、NOに関しては60%しか計測できないという性質を有しており、排気系統2を流過する排ガス中のNOxがNOとNOのみから組成されているのであれば、ジルコニアNOxセンサ4で計測されたNOx濃度を符号「NOx(センサ)」、換算後の全NOx量(この場合は、NOとNOの和)を符号「NOx(換算後)」で示すと、
NOx(換算後)=NOx(センサ)/{2/3+(1/3)×(60/100)}
となる。
換算ブロック51は、NOx濃度センサ4からのNOx濃度δに関する情報を、入力信号ラインSi1インタフェースIF1経由で受信する。そして、ドライ環境下換算ブロック511によって計測値をドライ環境に換算し、NOx量換算ブロック512によって排気ガス中の全NOx量を求め、そして脱硝触媒入口側NOx濃度δが演算される。
排ガス流量演算ブロック52は、出力センサ5から入力信号ラインSi2とインタフェースIF2とを経由して、ガスエンジン出力に関する情報を受信する。そして、その出力情報とデータベース56に記憶された出力と排ガス量との関係を示したマップ(図3の「マップα」:ガスエンジン出力P−排ガス流量Qg特性)に基づいて、排ガス流量Qgを求めるように構成されている。
図3で示すマップαは、縦軸が排ガス量Qgであり、横軸がガスエンジンの出力Pであり、ガスエンジン出力P−排ガス流量Qg特性(図3の「P−Qg」で示す特性曲線)を示している。出力センサ5によりガスエンジンの出力Pが求まれば、図3のP−Qg特性曲線によって、排ガス量(排ガス流量)Qgを求めることが出来る。
図2において、脱硝触媒入口側NOx量演算ブロック53には、換算ブロック51で求めた脱硝触媒入口側NOx濃度δがラインL1経由で受信され、排ガス流量演算ブロック52で演算された排ガス流量QgがラインL2経由で受信される。そして、脱硝触媒入口側NOx量演算ブロック53は、排ガス流量Qgに脱硝触媒入口側NOx濃度δを乗算することにより、脱硝触媒入口側NOx量(=Qg×δ)を演算するように構成されている。
脱硝するべきNOx量演算ブロック54には、脱硝触媒入口側NOx量演算ブロック53で演算された脱硝触媒入口側NOx量がラインL3経由で受信され、データベース56に記憶された脱硝触媒3出口側の目標NOx量がラインL4経由で受信される。そして脱硝するべきNOx量演算ブロック54は、脱硝触媒入口側NOx量から脱硝触媒3出口側の目標NOx量を減算して、脱硝するべきNOx量(=脱硝触媒入口側NOx量−脱硝触媒3出口側の目標NOx量)を演算するように構成されている。
尿素水投入量演算ブロック55には、データベース56に記憶された図4のマップγの情報がラインL6経由で受信され、脱硝するべきNOx量演算ブロック54で演算された脱硝するべきNOx量がラインL5経由で受信される。
尿素水投入量演算ブロック55では、下式により、脱硝率μが求められる。
「脱硝率μ」=「削除するべきNOx量」÷「ガスエンジン1の排気ガスに含まれるNOx量」
そして尿素水投入量演算ブロック55では、図4で示すマップγを用いて、脱硝率μから尿素水の当量比γを求め、排気系統2に投入するべき尿素水の量が決定される。
図2において、尿素水投入ポンプ制御信号発生ブロック57では、尿素水投入量演算ブロック55で演算して求めた尿素水投入量に関する情報が、信号伝達ラインL7を経由して受信される。
そして、当該尿素水投入量を尿素水投入ポンプ7から吐出する旨の制御信号を、インタフェースIF3および制御信号ラインSoを経由して、尿素水投入ポンプ7に対して発信するように構成されている。
次に、主として図5に基づいて、図1〜図4をも参照して、第1実施形態の制御について説明する。
図5のステップS1において、出力センサ5によってガスエンジン1の出力を計測し、コントロールユニット10の排ガス流量演算ブロック52に送信する。
排ガス流量演算ブロック52は、出力センサ5の計測結果と、マップα(図3)とを用いて、排気系統2を流れる排ガス流量Qgを演算する(ステップS2)。
ステップS3では、ジルコニアNOxセンサ4により脱硝触媒3の入口側NOx濃度を計測する。そして、換算ブロック51のドライ環境下換算ブロック511によってジルコニアNOxセンサ4の計測結果をドライ環境下のNOx濃度に換算し、NOx量換算ブロック512において排気系統2を流過する全種類のNOxの総和(NOx量)を演算する(ステップS4)。
図5では、ステップS1、S2の後にステップS3、S4を実行しているが、ステップS3、S4の後にステップS1、S2を実行するようにしてもよい。また、ステップS1、S2とステップS3、S4を同時に実行しても良い。
ステップS5では、脱硝触媒入口側NOx量演算ブロック53により、排ガス流量演算ブロック52で演算した排ガス流量Qgと換算ブロック51で換算した脱硝触媒入口側NOx濃度δとを乗算して、脱硝触媒入口側NOx量(=Qg×δ)を演算する。そしてステップS6に進む。
ステップS6では、脱硝するべきNOx量演算ブロック54は、脱硝触媒入口側NOx量演算ブロック53で演算して求めた脱硝触媒入口側NOx量から、データベース56に記憶された脱硝触媒3出口側の目標NOx量を減算して、脱硝するべきNOx量(=脱硝触媒入口側NOx量−脱硝触媒3出口側の目標NOx量)を演算する。そしてステップS7に進む。
ステップS7では、尿素水投入量演算ブロック55は、先ず、脱硝率μ(=削除するべきNOx量/ガスエンジン1の排気ガスに含まれるNOx量)を求め、そして、データベース56に記憶された図4の特性(マップγ)により、尿素水の当量比γ(NOx単位量に対する尿素水の当量)を求め、当該当量比γから、排気系統2に投入するべき尿素水の量を演算する。
そして、次のステップS8では、尿素水投入ポンプ制御信号ブロック57において、ステップS7で演算された尿素水投入量が尿素水投入ポンプ7から吐出されるように、尿素水投入ポンプ7に対して制御信号を発信する。
そして、ステップS1に戻る。
上述した構成を具備する第1実施形態に係る排気ガス脱硝処理システム101によれば、ジルコニアNOxセンサ4により脱硝触媒3の入口側NOx濃度を排気系統2で直接計測しているので、従来の制御で用いたガスエンジン出力Pと排気ガスにおけるNOx濃度δとの特性(図20のマップβ)を使用する必要がない。
そのため、ガスエンジン出力P−NOx濃度δ特性(図20のマップβ)を固定して使用することによる誤差、すなわち瞬時の出力変動や、性能変化や、季節による相違等に起因する誤差が、制御の誤差に重畳されてしまうことがなくなる。
その結果、前述した従来技術における制御に比較して、誤差が少なく、精度が高い制御が可能となる。
さらに、第1実施形態の排気ガス脱硝処理システム101によれば、脱硝触媒3よりも上流側の領域、すなわち触媒入口3i側におけるNOx量(触媒入口側NOx量)を計測する触媒入口NOxセンサ4として、耐熱性を有し且つ反応速度が速いセンサ、例えばジルコニアNOxセンサ4が使用されるので、ガスエンジン1に近い側の流域(触媒入口3i側)にNOxセンサ(ジルコニアNOxセンサ4)を配置しても、当該NOxセンサがガスエンジン排気ガスの高熱により劣化することが無い。
また、図19で示す従来のシステムでは、NOx濃度の計測が脱硝触媒3の後方(下流側)で行なわれているので、ガスエンジン1の出力が変動して、NOx濃度が変動しても、係る変動が生じてから、その旨をNOxセンサで検出するまでに比較的長時間を必要としていた。
それに対して、図1〜図5の第1実施携帯によれば、ガスエンジン1の排気系統2において、ガスエンジン1の直ぐ下流の位置にジルコニアNOxセンサ4を配置することが出来るので、ガスエンジン1の出力が変動に起因するNOx濃度の変動をリアルタイムで検出することが出来る。
それに加えて、図19で従来のシステムで使用されていたNOxセンサは、排気系統2に露出している部分は排気ガスのサンプリング装置であり、係るサンプリング装置で収集された排気ガスをNOx感応部分に移動しなければNOx濃度を計測することは不可能であった。そのため、サンプリング装置で収集された排気ガスをNOx感応部分に移動するまでの時間、いわゆる「サンプリングタイム」が必要となり、そのことが、ガスエンジン1の出力が変動してから、その旨を検出するまでに比較的長時間を必要とする要因となっていた。
これに対して、ジルコニアNOxセンサ4を採用した場合には、耐熱性があるため排気系統2内部にジルコニアNOxセンサ4における感応部を配置することが出来る。そのため、排気系統2から排気ガスをサンプリングして、感応部分に送る必要が無くなり、「サンプリングタイム」を0にすることが出来るので、応答性が極めて良好となる。
次に図6〜図8を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
図6〜図8の第2実施形態では、脱硝触媒3の出口3o側(ガスエンジン1から離隔する側:脱硝触媒3の下流側)でNOx濃度を計測し、計測された脱硝触媒出口側NOx濃度に基づいて、図3のマップα、図4のマップγをフィードバック制御により補正する点で、図1〜図5の第1実施形態と異なっている。
図6〜図8の第2実施形態に係る排気ガス脱硝処理システムは、図6では全体を符号102で示されている。
図6の排気ガス脱硝処理システム102において、脱硝触媒3の出口3o側(脱硝触媒3の下流側)にはガスサンプリング装置41が介装され、そのガスサンプリング装置41はラインLgによって触媒出口側NOxセンサ42と連通している。ガスサンプリング装置41で収集された排気ガス(の一部)は触媒出口側NOxセンサ42に送られ、NOx濃度(触媒出口側NOx濃度)が計測される。
触媒出口側NOxセンサ42における計測結果(触媒出口側NOx濃度)は、入力信号ラインSi3を介して、コントロールユニット10Aのフィードバッグ制御ユニット(FB制御ユニット)60に送られる。
図7には、コントロールユニット10Aの詳細が示されている。
図7で示すコントロールユニット10Aは、図2で示すコントロールユニット10と概略共通した構成を具備しているが、FB制御ユニット60を設けている点で、図2で示すコントロールユニット10とは異なっている。
FB制御ユニット60は、触媒出口側NOxセンサ42で計測された触媒出口側NOx濃度の計測値に基づいて、フィードバック制御により、図3で示すガスエンジン出力P−排ガス流量Qg特性(マップα)、図4で示す脱硝率μ−尿素水の当量比γ特性(マップγ)を補正する機能を有している。
図7において、FB制御ユニット60は、移動平均値演算ブロック61、マップα補正ブロック62、マップγ補正ブロック63、データベース56Aを有している。
移動平均値演算ブロック61は、触媒出口側NOxセンサ42(図6参照)からの触媒出口側NOx濃度情報を、入力信号ラインSi3経由および触媒出口側NOxセンサ用インタフェースIF4経由で受信する。そして、例えば、過去3分間の触媒出口側NOx濃度の移動平均値を演算して、その演算結果(過去3分間の触媒出口側NOx濃度の移動平均値)を、ラインL8aを介してマップα補正ブロック62に送信し、ラインL8bを介してマップγ補正ブロック63に送信する。
演算結果(過去3分間の触媒出口側NOx濃度の移動平均値)を受信したマップα補正ブロック62は、係る演算結果に基づいてマップαの補正を行い、補正を終了したマップα(示すガスエンジン出力P−排ガス流量Qg特性)を、ラインL9を介してデータベース56Aに記憶させる。
一方、演算結果(過去3分間の触媒出口側NOx濃度の移動平均値)を受けたマップγ補正ブロック63は、係る演算結果に基づいてマップγの補正を行い、補正を終了したマップγ(脱硝率μ−尿素水の当量比γ特性)を、ラインL10を介してデータベース56Aに記憶させる。
ここで、例えば過去3分間の触媒出口側NOx濃度の移動平均値に基づいて、マップα、マップγを訂正する態様については、従来公知の技術を適用して行なう。
次に、主として図8に基づいて、図6、図7をも参照して、第2実施形態に係る排気ガス脱硝処理システムの制御について説明する。
図8のステップS11では、触媒出口側NOxセンサ42(図6)によって脱硝触媒出口側NOx濃度(脱硝触媒出口側NOx値)を計測する。そしてステップS12に進み、移動平均値演算ブロック61(図7)において、ステップS11で計測した脱硝触媒出口NOx濃度を用いて、脱硝触媒出口NOx濃度の移動平均値(S11のNOx値の移動平均値)を演算する。
ステップS13に進み、コントロールユニット10Aは、ステップS12の移動平均値(脱硝触媒出口NOx濃度の移動平均値)に基づいて、図3のマップα、図4のマップγを、それぞれ、マップα補正ブロック62およびマップγ補正ブロック63において、出力レンジ毎に補正する。
ここで、出力レンジとは、マップαおよびマップγにおいて、縦軸および/又は横軸における一定の範囲を意味している。
ステップS13が終了した後、ステップS11に戻る。
ここで、脱硝触媒3よりも下流側の領域における脱硝触媒出口側NOx濃度を計測して、その計測結果を、還元剤である尿素水投入量の誤差を補正する変化量として、直接フィードバックしてしまうと、脱硝触媒出口側NOx濃度は、それ以前の尿素水投入量制御、例えば60秒程度前に行なわれた尿素水投入量制御の結果であり、ガスエンジン1の出力変動にリアルタイムで追随するものではない。そして、ガスエンジン1の出力変動後、相当時間(例えば60秒)経過した後の制御結果である脱硝触媒出口側NOx濃度に基づいて制御を行なっても、制御の精度を向上しない。場合によっては、制御ハンチングを惹起する恐れもある。
これに対して、第2実施形態に係る排気ガス脱硝処理システム102では、計測された脱硝触媒出口側NOx値の移動平均値に基づいて、ガスエンジン1の出力P−排気ガス流量Qg特性(図3のマップα)および脱硝触媒3の脱硝率μ−尿素水当量比γ特性(図4のマップγ)をフィードバック補正する様に構成している。そして、係る補正或いはフィードバック制御により、尿素水投入量の制御が、ガスエンジン1の出力変動を瞬時に反映する制御から、係る出力変動が生じても、それに基づいて制御パラメータが比較的緩やかに変動するような制御に移行するため、制御のハンチングが防止される。
それと共に、計測された脱硝触媒出口側NOx値の平均値に基づいて、還元剤である尿素水の投入量制御に必要な特性(マップα、マップγ)のフィードバック制御による補正が行なわれるため、脱硝触媒出口3o側のNOx濃度を確実に制御目標に近づけることが出来る。
図6〜図8の第2実施形態における上述した以外の構成および作用効果については、図1〜図5の第1実施形態と同様である。
図9〜図12は、本発明の第3実施形態を示している。
図9〜図12の第3実施形態は、排気系統2を流れる排気ガス温度により、図4で示す脱硝触媒3の脱硝率μ−尿素水当量比γ特性(マップγ)を補正(或いは、図11で示すマップγ2に変更)する点で、図6〜図8の第2実施形態とは異なっている。
図9において、第3実施形態に係る排気ガス脱硝処理システムは、全体を符号103で示している。
図9で示す排気ガス脱硝処理システム103では、排気系統2のジルコニアNOxセンサ4の上流側に、排気ガス温度を計測する排気ガス温度センサ8が設けられている。
排気ガス温度センサ8とFF制御部50とは、入力信号ラインSi4によって接続されている。
図10において、第3実施形態に係る排気ガス脱硝処理システム103のコントロールユニット10Bは、排気ガス温度センサ用インタフェースIF5を備えている点で、図7のコントロールユニット10Aとは異なっている。
図10のコントロールユニット10Bにおいて、排気系統2に介装した排気ガス温度センサ8(図9参照)で計測された排気ガス温度が、入力信号ラインSi4を経由して、マップγ補正ブロック63に入力する。
マップγ補正ブロック63では、入力された排気温度に応答して、図4で示すマップγの脱硝率μ−尿素水当量比γ特性(特性曲線μ−γ)を補正して、脱硝触媒3の脱硝率μ−新たな尿素水当量比γ2特性(図11の特性曲線μ−γ2:マップγ2)としている。なお、図11では、図4のマップγと同一の特性曲線を実線で示し(特性曲線μ−γ)、補正されたマップγ2(特性曲線μ−γ2)を点線で示している。
補正された特性(図11のμ−γ2特性:マップγ2)は、ラインL10aを経由して、データベース56Bに記憶される。
次に、主に図12に基づいて、図9〜図11をも参照して、第3実施形態に係る排気ガス脱硝処理システム103の制御について説明する。
図12のステップS21において、排気系統2に介装した排気ガス温度センサ8により、ガスエンジン1直後の排気ガス温度を計測する。そしてステップS22に進む。
ステップS22では、マップγ補正ブロック63において、計測された排気ガス温度に基づいて、マップγの特性曲線μ−γ(図4)を特性曲線μ−γ2(図11)に補正する。そして、補正したマップγ2(図11)をデータベース56Bに記憶する。
そしてステップS21に戻る。
従来技術では、排気ガスの温度と、脱硝触媒3の脱硝率と当量比(NOx単位量に対する還元剤の当量)との特性(図4のマップγ)との関係については、制御に際しては全く考慮されていなかった。
これに対して、図9〜図12で説明した第3実施形態によれば、排気ガスの温度に基づいて脱硝触媒3の脱硝率μと尿素水当量比γ(NOx単位量に対する尿素水の当量)との特性(図4のマップγ)を補正して、図11で示すマップγ2(μ−γ2特性に変更しているので、排気ガスの温度を考慮して、脱硝触媒3の脱硝率μに対する尿素水当量比γ(NOx単位量に対する尿素水の当量)が調節されるので、排気ガス中に投入される尿素水量の制御がより高い精度で行なわれることになる。
図9〜図12の第3実施形態における上述した以外の構成および作用効果は、図6〜図8の第2実施形態と同様である。
図13、図14は、本発明の第4実施形態を示している。
図13、図14の第4実施形態は、触媒入口側(脱硝触媒3の上流側:ガスエンジン1側)のNOx濃度の変動量により、還元剤である尿素水の供給量を増減する点で、図9〜図12の第3実施形態と異なっている。
なお、第4実施形態に係る排気ガス脱硝処理システムは、図13で示すコントロールユニット10Cを除き、図9で示すシステム103と同様な構成となっている。
以下、図13を参照して、第5実施形態で用いられるコントロールユニット10Cについて、図10で示すコントロールユニット10Bと異なる点を主として、説明する。
図13において、コントロールユニット10Cは、触媒入口側NOx濃度演算ブロック58と、比較ブロック59とを有している点で、図10のコントロールユニット10Bとは異なっている。
図13のコントロールユニット10Cでは、触媒入口側(上流側或いはガスエンジン1側)に設けられたジルコニアNOxセンサ4の計測結果が、換算ブロック51、ラインL11を介して、触媒入口側NOx濃度演算ブロック58に入力されている。
触媒入口側NOx濃度演算ブロック58では、触媒入口側NOx濃度の変動量が演算され、この変動量(触媒入口側NOx濃度の変動量)がラインL12を介して比較ブロック59に入力される。
一方、データベース56CからラインL13を介して、触媒入口側NOx濃度変動量のしきい値(例えば、±5ppm)が、比較ブロック59に送られる。
比較ブロック59では、触媒入口側NOx濃度演算ブロック58からラインL12を介して送られた触媒入口側NOx濃度の変動量と、データベース56CからラインL13経由で送られた触媒入口側NOx濃度変動量のしきい値とを比較して、その比較結果によって尿素水投入量を増減するか否かを判断する。
そして、比較ブロック59は、尿素水投入量を増減するか否かの判断に対応した制御信号を、ラインL14経由で、尿素水投入ポンプ制御信号発生ブロック57に送出するように構成されている。
主として図14に基づいて、図13をも参照して、第4実施形態に係る排気ガス脱硝処理システムの制御について説明する。
図14のステップS31では、ジルコニアNOxセンサ4により、脱硝触媒3の入口側(上流側或いはガスエンジン1側)におけるNOx濃度を計測し、触媒入口側NOx濃度演算ブロック58により、計測された触媒入口側NOx濃度に基づいて触媒入口側NOx濃度の変動量を演算する(ステップS32)。そしてステップS33に進む。
ステップS33では、比較ブロック59において、ステップS32で求めたNOx濃度の変動量が、データベース56Cに記憶されたしきい値の範囲に入っているか否かを判断する。
NOx濃度の変動量が、データベース56Cに記憶されたしきい値の範囲(例えば、±5ppm)内であれば(ステ
ップS33がYES)、ステップS34に進み、第1実施形態で説明したような制御(図5で示す制御)を実行する。そしてステップS31に戻る。
NOx濃度の変動量がしきい値の範囲を下回れば(例えば、−5ppmを下回れば)ステップS35に進み、NOx濃度の変動量がしきい値の範囲を上回れば(例えば、+5ppmを上回れば)ステップS36に進む。
ステップS35では、比較ブロック59は、尿素水投入量を減少させる旨の制御信号を発生して、制御信号発生ブロック57に対して発信する。
また、ステップS36では、比較ブロック59は、尿素水投入量を増加させる旨の制御信号を発生して、制御信号発生ブロック57に対して発信する。
ステップS35、S36の後、ステップS31に戻る。
図13、図14の説明に際して、脱硝触媒3の入口側(上流側或いはガスエンジン1側)におけるNOx濃度計測値の変動量のしきい値として、±5ppmが例示されているが、この数値はあくまでも例である。
換言すれば、係る数値は排気ガス脱硝処理システムにおける各種仕様や、ガスエンジン1の使用条件その他により、ケース・バイ・ケースで決定されるべきものである。
図13、図14で示す第4実施形態によれば、脱硝触媒3よりも上流側(ガスエンジン1側:触媒入口3i側)の領域におけるNOx濃度の変動量に基づいて、直ちに還元剤である尿素水の投入量を増減するので、NOx量或いはNOx濃度が変動した際に、尿素水投入量を変動(投入量の調節)する制御が遅延してしまうことをカバーすることが出来る。したがって、NOx量或いはNOx濃度の変化に対する尿素水投入量の変動速度或いは応答性が良好になり、制御性が向上し、脱硝触媒3出口側(下流側)におけるNOx濃度を低減することが出来る。
図13、図14の第4実施形態において、上述した以外の構成および作用効果は、図10〜図12の第3実施形態と同様である。
ここで、図13、図14では、尿素水供給量増減を決定するパラメータとして、触媒入口側NOx濃度の変動量を用いているが、その他のパラメータを採用することも可能である。
図15、図16は、第4実施形態の変形例を示しており、触媒入口側NOx濃度の変動量以外のパラメータを用いて、尿素水供給量増減を決定する様に構成されている。
以下、図15、図16を参照して、第4実施形態の変形例について説明する。
図15のコントロールユニット10Dにおいては、図13で示すコントロールユニット10Cにおける触媒入口側NOx濃度と触媒入口側NOx濃度変動量のしきい値とを比較する比較ブロック59は設けられておらず、代わりに、出力変動量演算ブロック72と比較ブロック59Aとが装備されている。
出力センサ5(図9参照)から発信されたガスエンジン1出力の計測結果は、入力信号ラインSi2、出力センサ用インタフェースIF2を介して、出力変動量演算ブロック72に受信される。そして、出力変動量演算ブロック72において、ガスエンジン出力の変動量が演算される。
ガスエンジン出力の変動量は、ラインL15を介して比較ブロック59Aに送られる。一方、データベース56Cからは、ラインL13を経由して、ガスエンジン出力変動量のしきい値が比較ブロック59Aに送られる。
比較ブロック59Aでは、出力変動量演算ブロック72から送られたガスエンジン出力の変動量と、データベース56Cから送られたしきい値とが比較され、その比較結果によって、尿素水投入量を変更(増減)するか否かが判断される。そして、尿素水投入量を変更(増減)するか否かの判断結果に対応した制御信号が、比較ブロック59Aから尿素水投入ポンプ制御信号発生ブロック57に送出される。
ここで、ガスエンジン出力の変動量のしきい値も、排気ガス脱硝処理システムにおける各種仕様や、ガスエンジン1の使用条件その他により、ケース・バイ・ケースで決定されるべきである。
主に図16に基づいて、図15をも参照して、第4の実施形態の変形例における制御を説明する。
図16のステップS41では、出力センサ5によってガスエンジン1の出力を計測して、ステップS42に進む。
ステップS42では、比較ブロック59Aにおいて、ガスエンジン1出力の変動量の絶対値と、当該変動量絶対値のしきい値とが比較される。
ガスエンジン出力の変動量の絶対値がしきい値を超えていれば(ステップS42がYES)、尿素水投入量を所定量増減させ(ステップS43)、ステップS41に戻り再びステップS41を繰り返す。ここで、尿素水投入量の変動量である「所定値」も、排気ガス脱硝処理システムにおける各種仕様や、ガスエンジン1の使用条件その他により、ケース・バイ・ケースで決定される。
ガスエンジン出力の変動量の絶対値がしきい値以下であれば(ステップS42がNO)、第1実施形態で説明した制御(図5参照)を実行する(ステップS44)。
ステップS43、S44を実行した後、ステップS41に戻る。
図15、図16で説明した第4実施形態の変形例によれば、ガスエンジン出力の変動量に基づいて、還元剤である尿素水の投入量を増減する様に構成されているので、ガスエンジン出力が変動した際に、尿素水投入量を変動(投入量の調節)する制御が遅延してしまうことをカバーして、脱硝触媒3出口側(下流側)におけるNOx濃度を低減することが出来る。したがって、ガスエンジン出力の変化に対する尿素水投入量の変動速度或いは応答性が良好になり、制御性が向上する。
図15では図示されていないが、ガスエンジン1の出力センサ5に代えて、例えば、ガスエンジン1の図示しないスロットル弁開度センサで検出された(ガスエンジンの)スロットル弁開度や、図示しないターボバイパス弁開度センサで検出された(ガスエンジンの)ターボバイパス弁開度を、制御のパラメータとして選択し、スロットル弁開度やターボバイパス弁開度を尿素水投入ポンプ制御信号発生ブロック57に送出して、尿素水供給量を増減し或いは維持する様に構成しても良い。
スロットル弁開度やターボバイパス弁開度は、ガスエンジンの吸気圧力に影響を与える数値であり、NOx濃度にも影響する数値である。従って、係る弁開度を制御パラメータとして選択することにより、脱硝触媒3出口側(下流側)におけるNOx濃度を低減することが可能となる。
図15、図16の第4実施形態の変形例において、上述した以外の構成および作用効果は、図13、図14の第4実施形態と同様である。
図17、図18は、本発明の第5実施形態を示している。
図17、図18の第5実施形態のコントロールユニット10Eは、ジルコニアNOx濃度センサ4の校正時における処理を考慮する点で、図13、図14の第4実施形態と異なっている。
なお、第5実施形態に係る排気ガス脱硝処理システムは、図17で示すコントロールユニット10Eを除き、図9で示すシステム103と同様な構成となっている。
以下、図17を参照して、第5実施形態のコントロールユニット10Eについて、図13のコントロールユニット10Cと異なる点について、主として説明する。
図17において、コントロールユニット10Eは、FB制御ブロック60Bにおいて、ジルコニアNOxセンサが校正されているか否かを判断するジルコニアNOxセンサ校正判断ブロック64、触媒入口側NOx値固定ブロック65、マップα、γ(γ2)補正停止ブロック66を備えている点で、図13のコントロールユニット10Cとは異なっている。
ここで、マップα、γ(γ2)補正停止ブロック66は、図3で示すマップαと図4で示すマップγ(或いは、図11で示すマップγ2)の補正を停止する機能を有している。
図17のコントロールユニット10Eにおいて、ジルコニアNOxセンサ校正判断ブロック64では、ジルコニアNOx濃度センサ4からインタフェースIF1経由で入力されたNOx濃度の値に基づき、或いは他の評価基準(例えば、使用期間)に基づいて、ジルコニアNOx濃度センサ4の校正が行なわれているか否かを判断するように構成されている。
ジルコニアNOxセンサ校正判断ブロック64の判断結果(ジルコニアNOx濃度センサ4の校正が行なわれているか否かの判断)は、ラインL17を介して触媒入口側NOx値固定ブロック65に伝達され、ラインL19を介してマップα、γ(γ2)補正停止ブロック66に伝達される。
触媒入口側NOx値固定ブロック65は、校正判断ブロック64が、「校正が行なわれている」と判断した場合には、特定の数値を脱硝触媒3よりも上流側の領域(触媒入口3i側)におけるNOx濃度(触媒入口側NOx濃度)とする様に構成されている。ここで、特定の数値とは、校正直前のジルコニアNOxセンサ4で計測されたNOx濃度の数値に、所定の係数、例えば、1.2を乗じた数値である。
触媒入口側NOx値固定ブロック65は、ラインL18によって脱硝触媒入口側NOx量演算ブロック53と接続されている。
マップα、γ(γ2)補正停止ブロック66は、ラインL20によってマップα補正ブロック62と接続され、ラインL21によってマップγ補正ブロック63と接続されている。そして、校正判断ブロック64が「校正が行なわれている」と判断した場合には、図8で説明したマップα補正ブロック62によるマップα(図3)の補正と、マップγ補正ブロック63によるマップγ(図4)(或いは図11のマップγ2)の補正とを停止せしめる機能を有している。
図18に基づいて、図17をも参照して、第5実施形態に係る排気ガス脱硝処理システムの制御について説明する。
図18のステップS51において、ジルコニアNOxセンサ校正判断ブロック64により、ジルコニアNOxセンサ4の校正が行なわれているか否かを判断する。校正が行なわれていれば(ステップS51がYES)、ステップS52に進み、校正が行なわれていなければ(ステップS51がNO)、ステップS55に進む。
ステップS52では、ジルコニアNOxセンサ校正判断ブロック64が、校正直前の計測値(NOx濃度)を呼び出す。換言すれば、ジルコニアNOxセンサ4が校正された旨が検出された制御サイクルの直前の制御サイクルであって、ジルコニアNOxセンサ4が校正されていない旨を検出した制御サイクルにおけるジルコニアNOxセンサ4の計測値を呼び出す。そしてステップS53に進む。
ステップS53において、校正直前の計測値(校正直前のジルコニアNOxセンサ4が校正されていない制御サイクルにおけるジルコニアNOxセンサ4の計測値)に、定数「1.2」を乗じた値を、脱硝触媒3の入口側のNOx濃度と設定する。そしてステップS54に進む。
ここで、1.2という定数は例示であり、係る定数はケース・バイ・ケースで設定されるべきである。
ステップS54では、マップα、γ(γ2)補正停止ブロック66により、図8で示す制御(マップα、マップγをフィードバック制御によって補正する制御)を行なわず、ガスエンジン出力P−排気ガス流量Qg特性(マップα)、脱硝率μ−尿素水当量比γ特性(マップγ、γ−2)を固定したままにする。そして、ステップS51に戻る。
すなわち、ジルコニアNOxセンサ4の校正が行なわれていれば(ステップS51がYES)、脱硝触媒3の入口側のNOx濃度は校正直前の計測値に定数「1.2」を乗じた値に固定され(ステップS53)、マップα、マップγ(γ−2)も固定された状態で、尿素水投入量を決定する制御が行なわれる。
一方、ジルコニアNOxセンサ4の校正が行なわれていなければ(ステップS51がNO)、脱硝触媒3入口側のNOx濃度は、ジルコニアNOxセンサ4の計測値が用いられ(ステップS55)、図8の制御(フィードバック制御によりマップα、γの補正を行なう制御)を実行する(ステップS56)。
そして、ステップS51に戻る。
図17、図18の第5実施形態によれば、脱硝触媒3よりも上流側の燃焼機器1側の領域(触媒入口3i側)に介装されたジルコニアNOxセンサ4の校正が行なわれているか否かを判断し、校正が行なわれている場合には、校正直前のNOx濃度の数値に所定の係数、例えば、1.2を乗じた数値を脱硝触媒3よりも上流側の領域(触媒入口3i側)におけるNOx濃度(触媒入口側NOx濃度)とする様に構成されている。
ジルコニアNOxセンサ4の校正中において、硝触媒3よりも上流側の領域(触媒入口3i側)におけるNOx濃度(触媒入口側NOx濃度)は、校正直前のNOx濃度の数値に所定の定数(例えば、1.2)を乗じた数値よりも、実際には低くなる。そのため、ジルコニアNOxセンサ4の校正中は、尿素水の投入量が過多となってしまうことはあっても、尿素水の投入量が不足して、NOx排出濃度が規制値を長時間にわたり上回る事態を回避することが出来る。
そして、ジルコニアNOxセンサ4の校正中において、制御で使用される硝触媒3よりも上流側の領域(触媒入口3i側)におけるNOx濃度(触媒入口側NOx濃度)は、校正直前のNOx濃度の数値に所定の定数(例えば、1.2)を乗じた数値に固定されており、実際の触媒入口側NOx濃度とは異なる数値に基づいて制御がされている。すなわち、ジルコニアNOxセンサ4の校正中は触媒入口側NOx濃度が不正確であり、係る不正確な触媒入口側NOx濃度を基準にして、図8で説明したフィードバック制御によってマップα、γの補正を行なうと、当該フィードバック制御よる補正により、誤差が増大してしまう恐れがある。
そのため、マップα、γ(γ2)補正停止ブロック66により、図8で示す制御(マップα、マップγをフィードバック制御によって補正する制御)を停止し、以って、誤差が増大してしまうことを防止している。
図示はされていないが、図17、図18の第5実施形態の構成および機能を、図14、図15の(第4実施形態の)変形例に追加することも可能である。
図17、図18の第5実施形態において、上述した以外の構成および作用効果については、図13、図14の第4実施形態と同様である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
例えば、本発明において窒素酸化物排出量を推定できる物理量(例えば燃焼機器1の出力等)と排気ガスのNOx濃度との特性(例えば、図20で示すP−δ特性:マップβ)を別途用意し、触媒入口NOxセンサ4(例えばジルコニアNOxセンサ)が故障した場合に、当該特性を用いて排気ガスのNOx濃度を推定することが可能である。
そして、図20で示すP−δ特性(マップβ)を別途用意している場合には、触媒入口NOxセンサ4(例えばジルコニアNOxセンサ)の出力を用いて図5のフローチャートで説明した制御により決定された尿素水投入量に基づいて、図20で示すP−δ特性(マップβ)を補正する様に構成することが出来る。
1・・・燃焼機器/ガスエンジン
2・・・排気系統
3・・・脱硝触媒
4・・・NOx計測装置/触媒入口NOxセンサ/ジルコニアNOxセンサ
5・・・出力計測装置/出力センサ
6・・・尿素水タンク
7・・・還元剤供給装置/尿素水投入ポンプ
8・・・排気ガス温度計測装置/排気ガス温度センサ
9・・・尿素水噴射ノズル
10・・・制御装置/コントロールユニット
51・・・換算ブロック
52・・・排ガス流量演算ブロック
53・・・脱硝触媒入口側NOx量演算ブロック
54・・・脱硝するべきNOx量演算ブロック
55・・・尿素水投入量演算ブロック
56・・・データベース
57・・・尿素水投入ポンプ制御信号発生ブロック

Claims (5)

  1. 燃焼機器の排気系統に介装された脱硝触媒と、前記燃焼機器の窒素酸化物排出量を推定できる物理量を計測する推定用物理量計測装置と、前記排気系統を流れる排気ガスに対して還元剤を供給する還元剤供給装置と、前記推定用物理量計測装置の計測結果および排ガス量の関係をまとめた排ガス量特性データと脱硝触媒の脱硝率および当量比の関係をまとめた脱硝率・当量比特性データと目標窒素酸化物量データを格納した制御装置とを有する排気ガス脱硝処理システムにおいて、前記燃焼機器の排気ガス温度に対して耐熱性を有し且つ反応速度が速い窒素酸化物計測装置を前記排気系統の脱硝触媒よりも上流側の領域に設けたことを特徴とする排気ガス脱硝処理システム。
  2. 排気系統の脱硝触媒よりも下流側の領域に窒素酸化物計測装置を設け、前記制御装置は、排気系統の脱硝触媒よりも下流側の領域における窒素酸化物濃度に基づいて、燃焼機器の出力と排ガスとの特性および脱硝触媒の脱硝率と当量比との特性を補正するユニットを含んでいる請求項1の排気ガス脱硝処理システム。
  3. 排気系統の脱硝触媒よりも上流側の排気ガス温度を計測する排気ガス温度計測装置を設け、前記制御装置は、排気ガスの温度に基づいて脱硝触媒の脱硝率と当量比との特性を補正するユニットを含んでいる請求項2の排気ガス脱硝処理システム。
  4. 前記制御装置は、脱硝触媒よりも上流側の領域における窒素酸化物濃度の変動量に基づいて還元剤投入量を増減するユニットを含んでいる請求項2、3の何れかの排気ガス脱硝処理システム。
  5. 前記制御装置は、排気系統の脱硝触媒よりも上流側の領域に介装された窒素酸化物計測装置の校正が行なわれているか否かを判断するユニットと、校正が行なわれている場合に脱硝触媒よりも上流側の領域における窒素酸化物濃度として校正直前の窒素酸化物濃度の数値に所定の係数を乗じた数値を設定するユニットと、校正が行なわれている場合に前記推定用物理量と排ガス量との関係および脱硝触媒の脱硝率と当量比との関係を補正させないユニット(66)とを含んでいる請求項2〜4の何れか1項の排気ガス脱硝処理システム。
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