JP2010157924A - 被写体追跡装置、その制御方法、撮像装置、表示装置及びプログラム - Google Patents

被写体追跡装置、その制御方法、撮像装置、表示装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】時系列的に供給される画像から所定の被写体を追跡する際に、誤った被写体追跡の発生を低減させる。
【解決手段】被写体追跡装置は、時系列的に供給される画像から所定の被写体の追跡に係る基準画像との相関度に基づいて基準画像と類似する被写体領域を抽出する。また、被写体領域に含まれる所定の被写体を示す特徴画素の分布状況に基づいて、被写体領域における所定の被写体の位置を検出し、被写体領域における所定の被写体の位置の偏りが小さくなるように被写体領域を補正する。また、補正された被写体領域を所定の被写体の追跡結果とするとともに、補正された被写体領域を次に供給される画像に用いる基準画像として基準画像を更新する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被写体追跡装置、その制御方法、撮像装置、表示装置及びプログラムに関する。
時系列的に逐次供給される画像から特定の被写体を検出し、その検出した被写体を追跡する画像処理方法は非常に有用であり、例えば動画像における人間の顔領域の特定に利用されている。この画像処理方法は、通信会議、マン・マシン・インタフェース、セキュリティ、人間の顔を追跡するためのモニタ・システム、画像圧縮などの多くの分野で使用することができる。
特許文献1には、画像中の顔の位置を検出し、検出した顔に焦点を合わせるとともに、その顔に最適な露出で撮像する撮像装置が開示されている。特許文献2には、テンプレートマッチングの手法を利用して特定の被写体を追跡する物体追跡方法及び物体追跡装置が開示されている。テンプレートマッチングは、追跡対象の画像領域を切り出した部分画像を基準画像として登録し、画像内で基準画像と最も形状の相関度が高い領域を推定し、特定の被写体を追跡する手法である。
図10にテンプレートマッチングを用いた被写体追跡の一例のフローチャートを示す。また、図11にテンプレートマッチングを用いた被写体追跡の一例を示す。図11では、人物の顔を被写体として追跡する例を示す。
図11において、1101はフレームt=0での入力画像、1102はフレームt=0の入力画像における被写体検出結果、1103はフレームt=0の入力画像において登録される基準画像を示す。また、1104はフレームt=1での入力画像、1105はフレームt=1の入力画像におけるマッチング結果、1106はフレームt=1の入力画像において更新される基準画像を示す。また、1107はフレームt=2での入力画像、1108はフレームt=2の入力画像におけるマッチング結果、1109はフレームt=2の入力画像において更新される基準画像を示す。
図10、図11に示すように、撮像装置では、フレームt=0における入力画像1101を読み込む(S1001)。次に、入力画像1101に対して被写体検出処理を行って、人間の顔としての形状条件を満たしている被写体領域を抽出し、被写体検出結果1102を得る(S1002)。
次いで、撮像装置は、被写体検出結果1102から初期の基準画像1103を登録する(S1003)。次いで、撮像装置は、フレームt=1における入力画像1104を読み込む(S1004)。次いで、撮像装置は、入力画像1104とフレームt=0の入力画像1101において登録された基準画像1103とのマッチング処理を行い、入力画像1104を領域毎に切り出して基準画像1103に対する形状の相関値を求める(S1005)。
入力画像の全領域にかかるマッチングエリアにおいてマッチング処理が完了していなければ(S1006:NO)、撮像装置は、入力画像1105の別の領域を切り出して続けてマッチング処理を行なう(S1005)。完了していれば(S1006:YES)、相関度が最も高い領域をフレームt=1での被写体領域とするマッチング結果1105を得る(S1007)。
次いで、撮像装置は、マッチング結果1105で推定された被写体領域に基づき基準画像1106を更新する(S1008)。次いで、撮像装置は、フレームt=2における入力画像1107を読み込む(S1004)。次いで、撮像装置は、入力画像1107とフレームt=1の入力画像1105において更新された基準画像1106とのマッチング処理を行なう(S1005)。
所定のマッチングエリアにおいてマッチング処理が完了していなければ(S1006:NO)、撮像装置は続けてマッチング処理を行なう(S1005)。完了していれば(S1006:YES)、撮像装置は、相関度が最も高い領域をフレームt=2での被写体領域とするマッチング結果1108を得る(S1007)。
次いで、撮像装置は、マッチング結果1108で推定された被写体領域に基づき基準画像1109を更新する(S1008)。以上のように、連続して入力される画像と前フレームにおけるマッチング結果によって得られる基準画像との相関をとることにより、目的とする被写体を追跡する。
特開2005−318554号公報 特開2001−60269号公報
しかしながら、上記従来の追跡方法では、マッチング処理に用いる基準画像内に追跡対象である被写体とは異なる背景などの被写体が含まれている場合や、追跡対象の被写体の向きが変化する場合等において、誤った被写体追跡が発生することがある。
例えば、基準画像内に追跡対象の被写体とは異なる被写体が含まれる場合は、マッチング処理により異なる被写体の影響を受けた被写体領域が得られることとなる。さらに、追跡対象の被写体の向きが変化する場合には、その被写体の見え方の変化により被写体領域がずれて得られることがあり、異なる被写体の影響をより受けやすくなる。その結果、追跡対象の被写体からずれた被写体領域が被写体追跡により抽出されることとなり、誤った被写体追跡が発生してしまう。そして、この被写体領域のずれは補正されないため、ずれた状態で被写体追跡が継続されることとなる。
本発明は、このような従来技術の課題を解決することを目的としてなされたものである。本発明は、時系列的に供給される画像から所定の被写体を追跡する際に、誤った被写体追跡の発生を低減することを可能とする技術を提供することを目的とする。
上記目的は、時系列的に供給される画像中の所定の被写体を追跡する被写体追跡装置であって、前記所定の被写体の追跡に係る基準画像を登録する基準画像登録手段と、供給される画像から、前記登録された基準画像との相関度に基づいて、当該基準画像と類似する被写体領域を抽出する抽出手段と、前記被写体領域に含まれる前記所定の被写体を示す特徴画素の分布状況に基づいて、当該被写体領域における前記所定の被写体の位置を検出する検出手段と、前記被写体領域における前記所定の被写体の位置の偏りが小さくなるように前記被写体領域を補正する補正手段とを備え、前記補正された被写体領域を前記所定の被写体の追跡結果とするとともに、前記補正された被写体領域を次に供給される画像に用いる基準画像として前記基準画像を更新することを特徴とする本発明による被写体追跡装置によって達成される。
また、上記目的は、時系列的に供給される画像中の所定の被写体を追跡する被写体追跡装置であって、前記所定の被写体の追跡に係る基準画像を登録する基準画像登録手段と、供給される画像から、前記登録された基準画像との相関度に基づいて、当該基準画像と類似する被写体領域を抽出する抽出手段と、前記被写体領域に含まれる前記所定の被写体を示す特徴画素の分布状況に基づいて、当該被写体領域における前記所定の被写体の位置を検出する検出手段と、前記被写体領域における前記所定の被写体の位置の偏りが小さくなるように前記被写体領域を補正する補正手段とを備え、前記補正された被写体領域を前記所定の被写体の追跡結果とするとともに、前記補正された被写体領域を次に供給される画像に用いる基準画像として前記基準画像を更新することを特徴とする本発明による被写体追跡装置の制御方法によっても達成される。
本発明によれば、時系列的に供給される画像から所定の被写体を追跡する際に、誤った被写体追跡の発生を低減することができる。
以下、この発明の実施の形態について図を参照して説明するが、この発明は以下の実施の形態に限定されない。また、この発明の実施の形態は発明の最も好ましい形態を示すものであり、発明の範囲を限定するものではない。
[第1の実施形態]
以下には第1の実施形態に係る被写体追跡装置である撮像装置の構成及び動作を図を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る撮像装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、撮像装置1では、撮像レンズ101によって被写体像を表す光線が集光され、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどである撮像素子102に入射する。撮像素子102は、入射した光線の強度に応じた電気信号を画素単位で出力する。この電気信号は、撮像素子102で撮像された被写体像を示すアナログの映像信号である。
撮像素子102から出力された映像信号は、アナログ信号処理部103において相関二重サンプリング(CDS)等のアナログ信号処理が行われる。アナログ信号処理部103から出力された映像信号は、A/D変換部104においてデジタルデータの形式に変換され、制御部105及び画像処理部106に入力される。
制御部105は、CPU(Central Processing Unit)やマイクロコントローラなどであり、撮像装置1の動作を中央制御する。具体的には、制御部105は、ROM(Read Only Memory)に記憶されたプログラムコードをRAM(Random Access Memory)の作業領域に展開して順次実行することで、撮像装置1の各部を制御する。
画像処理部106においては、入力されたデジタル形式の映像信号に対して、ガンマ補正、ホワイトバランス処理などの画像処理が行われる。なお、画像処理部106は、通常の画像処理に加え、後述する被写体検出部109、被写体追跡部110から供給される画像中の特定の被写体領域に関する情報を用いた画像処理を行う機能も有する。
画像処理部106から出力された映像信号は、表示部107に送られる。表示部107は、例えばLCDや有機ELディスプレイであり、映像信号を表示する。撮像装置1は、撮像素子102で時系列的に逐次撮像した画像を表示部107に逐次表示させることで、表示部107を電子ビューファインダ(EVF)として機能させることができる。
また、画像処理部106から出力された映像信号は、記録媒体108、例えば着脱可能なメモリーカードに記録される。なお、映像信号の記録先は、撮像装置1の内蔵メモリであっても、通信インターフェイスにより通信可能に接続された外部装置(いずれも図示しない)であってもよい。
画像処理部106から出力された映像信号は、被写体検出部109にも供給される。被写体検出部109は、画像中の目的とする所定の被写体を検出し、被写体領域を特定するためのものであり、被写体が人物である場合はその人数分の被写体領域を特定する。目的とする被写体としては、人物の顔などが代表的である。この場合、被写体検出部109は、被写体領域として人物の顔領域を特定する。
被写体検出部109における被写体の検出方法では、例えば検出対象が人物の顔である場合、公知の顔検出方法を用いる。顔検出の公知技術は、顔に関する知識(肌色情報、目・鼻・口などのパーツ)を利用する方法とニューラルネットに代表される学習アルゴリズムにより顔検出のための識別器を構成する方法などがある。また、顔検出では、認識率向上のためにこれらを組み合わせて顔認識を行なうのが一般的である。具体的には特開2002−251380号広報に記載のウェーブレット変換と画像特徴量を利用して顔検出する方法などが挙げられる。なお、顔以外の被写体(動植物や文字など)の検出は、上述した顔検出と同様に、色や形状等の被写体の特徴部分を識別して検出を行う。
被写体追跡部110では、画像処理部106から出力される時刻の異なる映像信号から、映像信号のパターンの類似性に基づき所定の被写体(被写体領域)を追跡する。例えば、被写体追跡部110では、撮像素子102で時系列的に逐次撮像した画像を時系列順に並べて類似する部分領域を追跡することで、特定のパターンの被写体領域を追跡する。被写体追跡部110は、基準画像登録部111、マッチング処理部112、特徴画素判定部113、位置ずれ判定部114、位置補正部115により構成される。
基準画像登録部111では、被写体検出部109の検出結果、もしくは被写体追跡部110の追跡結果に基づき、画像処理部106から出力される画像信号における画像の部分領域を基準画像として登録する。例えば、被写体追跡部110の初期動作時には被写体追跡部110の追跡結果が存在しないため、基準画像登録部111は、被写体検出部109の検出結果に基づく被写体領域を基準画像として登録する。被写体追跡部110の初期動作以降、基準画像登録部111は、被写体追跡部110の結果を基準画像に登録することが可能となる。
また、基準画像登録部111は、被写体検出部109の検出結果と被写体追跡部110の追跡結果において、より信頼性の高い結果に基づき基準画像を登録することにより、被写体追跡部110の精度を向上させることができる。例えば、被写体追跡部110が人物の顔を追跡する場合は、被写体検出部109の検出結果である人物の顔領域において、顔に関する知識など利用して人物の顔としての信頼度(第1の精度)を算出する。被写体追跡部110の追跡結果である追跡された顔領域においても、マッチング処理により抽出された被写体領域と基準画像の相関度を利用して同一被写体としての信頼度(第2の精度)を算出する。次いで、基準画像登録部111は、算出した2つの信頼度を比較し、より信頼度が高い方を検出精度が高いものと判断し、次に供給される画像とのマッチング処理に用いる基準画像とする。これにより、被写体追跡部110が人物の顔を追跡する際の精度を向上させる。
マッチング処理部112では、逐次撮像して取得した現在のフレームにおける映像信号の画像と、基準画像登録部111に登録されている基準画像とのマッチング処理を行う。マッチング処理により、現在のフレームにおける映像信号の画像において基準画像と最も相関度が高い領域を、追跡対象の被写体領域として抽出する。ここで、マッチング処理部112は、現在のフレームの映像信号と時刻が異なる基準画像が登録されている場合、すなわち、基準画像登録部111により過去に基準画像が登録されている場合のみ動作するものとする。
特徴画素判定部113は、マッチング処理部112により抽出された被写体領域内において、各画素の有する色情報が追跡を目的とする所定の被写体の特徴を示す所定の色モデルに含まれる場合に、特徴画素として判定する。すなわち、特徴画素判定部113は、所定の被写体を示す色モデルに含まれる色の画素を特徴画素としている。本実施形態では、追跡を目的とする被写体を顔としているため、所定の色モデルは人物の肌の色を示す肌色モデルとする。なお、所定の色モデルは、予めメモリなどで設定された固定の色モデルであっても、被写体検出部109により検出された被写体領域や、マッチング処理部112により抽出された被写体領域に応じて動的に変化しても構わない。
以下の実施形態では、特徴画素判定部113は各画素の色情報を元に特徴画素を判定するものとする。
位置ずれ判定部114は、特徴画素判定部113の結果に基づき、マッチング処理部112により抽出された被写体領域の位置の補正を行うため、特徴画素の分布状況に基づいて補正方向と補正量とを算出する。具体的には、マッチング処理部112により抽出された被写体領域内において、その領域の中心を通る対称軸を設定する。すなわち、対称軸は、被写体領域を二等分する直線である。
次いで、その対称軸を境に分割された領域で、特徴画素判定部113により判定された特徴画素数をカウントする。次いで、その特徴画素の偏りに応じて補正方向と補正量とを算出する。なお、補正方向は、対称軸と直交し、対称軸を境に分割された二つの領域における特徴画素数の多い領域の方向とする。
また、補正量は、被写体領域の位置を補正した際に、対称軸を中心とした特徴画素の分布状況の偏りが小さくなるように、分割された二つの領域の特徴画素数の差に応じた値とする。例えば、差が大きければ補正量を大きな値とし、差が小さければ補正量を小さな値とする。なお、補正量は、被写体領域内で特徴画素の分布状況の偏りが小さくなるように算出すればよく、例えば対称軸と各特徴画素との距離の平均に応じた値としてもよい。
位置補正部115では、位置ずれ判定部114の結果に基づいた補正量、補正方向で、マッチング処理部112により抽出された被写体領域の位置を補正する。被写体追跡部110では、位置補正部115により位置を補正した後の被写体領域を被写体追跡部110の結果とする。この被写体追跡部110の結果は、制御部105、画像処理部106に供給される。
制御部105は、撮像素子102で撮像する際の焦点状況や露出状況などの撮像条件を制御する。具体的には、制御部105は、A/D変換部104から出力された映像信号に基づいて、撮像レンズ101の焦点制御機構や露出制御機構(いずれも図示しない)を制御する。例えば、焦点制御機構は撮像レンズ101を光軸方向へ駆動させるアクチュエータなどであり、露出制御機構は絞りやシャッタを駆動させるアクチュエータなどである。
制御部105は、この焦点制御機構や露出制御機構の制御に、被写体検出部109や被写体追跡部110から供給された被写体領域の抽出結果の情報を用いることができる。具体的には、被写体領域のコントラスト値を用いた焦点制御や、被写体領域の輝度値を用いた露出制御を行う。したがって、撮像装置1では、撮像画像における特定の被写体領域を考慮した撮像処理を行うことができる。また、制御部105は、撮像素子102の出力タイミングや出力画素など、撮像素子102の読み出し制御も行う。
なお、本実施形態では、時系列的に逐次撮像した画像から被写体領域を検出する被写体検出部109及びその被写体領域を追跡する被写体追跡部110を有する撮像装置1を例示した。しかしながら、撮像装置1は被写体検出部109を備えなくてもよい。この場合、初期時における基準画像登録部111は、例えば通信インターフェイスにより通信可能に接続された外部装置により指定された領域を基準画像として登録する。また、焦点制御機構や露出制御機構に利用される画像中の所定の領域(AF枠や測光枠など)を初期の基準画像として登録してもよい。
ここで、第1の実施形態に係る処理であり、被写体追跡部110が行う処理について、図2、図3を参照して説明する。図2は、第1の実施形態に係る被写体追跡の処理を示すフローチャートである。図3は、被写体追跡の説明図である。なお、以下の説明では、人物の顔を被写体として追跡する例を示す。
図2に示すように、被写体追跡部110は、S201〜S206の処理を行う。S202はマッチング処理部112、S203は特徴画素判定部113、S204は位置ずれ判定部114、S205は位置補正部115、S206は基準画像登録部111による処理である。
また、図3において、基準画像301は基準画像登録部111により登録された画像である。入力画像302は被写体追跡部110に入力された画像である。被写体抽出結果303は、入力画像302と基準画像301とによりマッチング処理部112が被写体領域の検出を行った結果である。判定結果304は、被写体抽出結果303から特徴画素判定部113が特徴画素を判定した結果である。補正結果305は、判定結果304から位置ずれ判定部114が被写体抽出結果303における被写体領域の位置を補正した結果である。基準画像306は、補正結果305に応じて基準画像登録部111が登録する画像である。
まず、図2に示すように、被写体追跡部110では、S201において、撮像素子102で逐次撮像された撮像画像を入力画像302として読み込む。なお、S201における入力画像302の読み込みは、逐次撮像された撮像画像毎に、すなわちフレーム毎に行ってもよいし、間欠的なフレーム毎に行ってもよい。次いで、マッチング処理部112は、入力画像302と基準画像登録部111に予め登録されている基準画像301とのマッチング処理を行う。
マッチング処理では、入力画像302における基準画像301と同じサイズの部分領域の各画素と基準画像301の各画素との差分和を算出する。次いで、入力画像302における基準画像301と同じサイズの部分領域の位置を変化させ、算出される差分和が最小となる分領域の位置が相関度(類似性)の最も高い領域とする処理を行う(図10のS1005〜S1007)。なお、2つの画像のマッチング方法は、さまざまな方法があり、本実施形態の処理例はあくまで一例である。
ここで、マッチング処理では、基準画像301と入力画像302との類似性に基づくため、必ずしも正しい被写体領域をマッチング処理結果とするとは限らない。被写体抽出結果303に示すマッチング処理結果では、正しい被写体領域とは一部ずれた領域を結果として抽出している。これは、基準画像301に示すように基準画像内において、被写体領域に含めるべき被写体H1とは異なる背景H2が含まれていることに起因する。また、基準画像301と、入力画像302とにおいて、被写体H1の向きが正面から横へ変化しており、被写体H1の見えに変化があることに起因する。よって、基準画像301内の背景H2と入力画像302内の背景H2との相関度が高く、被写体H1の見えが変化しているため、本来被写体H1が中心となるべきところ、被写体抽出結果303のようにずれた結果が得られる。
次いで、マッチング処理に得られた被写体領域について、特徴画素判定部113は被写体の特徴を示す特徴画素を判定する(S203)。図4は、特徴画素の判定処理のフローチャートである。
図4に示すように、判定処理が開始されると、特徴画素判定部113は、マッチング処理により得られた被写体領域において、所定位置の画素の有する色情報を取得する(S401)。次いで、特徴画素判定部113は、S402において、取得された色情報が所定の色モデルに含まれる情報か否かを判定する。
色情報が所定の色モデルに含まれる情報であった場合(S402:YES)、その画素は特徴画素として判定される(S403)。なお、色情報が所定の色モデルに含まれる情報でない場合(S402:NO)、その画素は特徴画素とは判定されない。
次いで、特徴画素判定部113は、マッチング処理により得られた被写体領域における全ての画素に関して、処理を行ったか否かを判定する(S404)。全ての画素に関して処理を行っていない場合(S404:NO)、処理を行っていない画素の色情報を取得するため、特徴画素判定部113はS401へ処理を戻す。また、全ての画素に関して処理を行った場合(S404:YES)、特徴画素判定部113は処理を終了する。
上述した特徴画素の判定により、判定結果304が得られる。判定結果304では、特徴画素を白で、特徴画素以外の画素を黒で塗りつぶしている。ここで、所定の色モデルとは、被写体の特徴を示す色モデルであり、被写体が人物の顔である場合は肌色モデルとする。この肌色モデルの例は図5に示すとおりである。
なお、画素から取得される色情報はYCbCrデータの色差CbCrとし、図5における横軸はCb、縦軸はCrとする。図5に示すように、色領域501は肌色モデルを示す領域であり、特徴画素判定部113では、取得されるCbCr成分が色領域501内に含まれるか否かを判定する。この図5に示すような色モデルに関する情報は、特徴画素判定部113内のメモリ(図示しない)に予め設定されているものとする。
なお、取得される色情報や色モデルの形式は様々な形式が考えられる。本実施形態の例はその中の一例であって、例示した形式に限定するものではない。例えば、取得される色情報の形式は、RGBデータであっても、HSV表色系のデータに変換した色相(H)のデータとしてもよい。
また、色モデルと画素の色情報に基づく特徴画素の判定方法に関しても、様々な方法が考えられる。本実施形態の例はその中の一例であって、例示した判定方法に限定するものではない。また、特徴画素の判定を実施する領域は、マッチング処理結果により検出される領域と同一の領域であっても、抽出された領域の重心を中心とした所定の領域であってもよい。
次いで、図2に示すように、位置ずれ判定部114は、特徴画素の判定結果に基づいて、マッチング処理結果の被写体領域についての位置ずれを判定する(S204)。図6は、位置ずれ判定のフローチャートである。
図6に示すように、位置ずれ判定の処理が開始されると、位置ずれ判定部114は、マッチング処理結果の被写体領域において、その領域の中心を通る対称軸を設定する(S601)。次いで、位置ずれ判定部114は、対称軸を境に分割された領域毎に、特徴画素の判定結果による特徴画素数をカウントする(S602)。次いで、位置ずれ判定部114は、分割された領域の特徴画素数の差を算出する(S603)。
次いで、位置ずれ判定部114は、分割された領域の特徴画素数の差が、予めメモリなどに設定された所定の閾値(第1の閾値)以上であるか否かを判定する(S604)。特徴画素数の差が第1の閾値以上である場合(S604:YES)、位置ずれ判定部114は、特徴画素数の差に応じた位置補正量を算出する(S605)。具体的には、特徴画素数の差が大きいほど、位置補正量を大きく算出する。これにより、特徴画素が対称軸で分割された領域の一方に偏って分布してる場合の偏り具合に応じた位置補正量を算出できる。また、位置補正量は、マッチング処理結果の被写体領域の大きさを基準に正規化(例えば被写体領域の大きさを1とした割合で位置補正量を算出)してもよい。
S605に次いで、位置ずれ判定部114は、位置補正方向を算出し(S606)、処理を終了する。位置補正方向は、設定された対称軸と垂直に交わり、対称軸を境に分割された領域における特徴画素数の数が大きい方向とする。なお、特徴画素数の差が閾値未満である場合(S604:NO)、位置ずれ判定部114は、位置補正量を0と設定し(S607)、処理を終了する。
ここで、位置ずれ判定における対称軸は、少なくとも1つ以上であり、互いに異なる方向に複数設定され、対処軸ごと(直線ごと)に位置補正量及び位置補正方向を算出する。図7は、対称軸の設定例を示す図である。図7に示すように、設定例701では、被写体領域を示す画像に対して垂直方向及び水平方向に対称軸を設定している。このように、垂直方向及び水平方向に対称軸を設定し、それぞれの位置補正量及び位置補正方向を算出することにより、垂直方向及び水平方向の位置ずれを判定することができる。また、対称軸ごと(直線ごと)に算出された位置補正量及び位置補正方向に基づいて被写体領域の位置の補正を行うことができる。
なお、対称軸の設定方法は、様々な方法が考えられ、位置ずれ判定を行う被写体領域を対称に分割する軸であればどの様な方法であってもよい。例えば、設定例702のように斜め方向に対称軸を設定しても、設定例703のように設定例701と設定例702の対称軸の設定を組み合わせてもよい。
次いで、図2に示すように、位置補正部115は、位置ずれ判定の結果である位置補正量及び位置補正方向に応じて、マッチング処理結果の被写体領域の位置を補正する(S205)。具体的には、図3に示すように、特徴画素の判定結果304では、垂直方向の対称軸に対して、右領域の特徴画素数が少なく、左領域の特徴画素数が多くなる。なお、水平方向の対称軸に対して、上領域と下領域との特徴画素数の差は少ない。そのため、補正結果305に示すように、マッチング処理結果の被写体領域を右方向へずらした領域を位置補正結果としている。撮像装置1では、この位置補正結果を被写体追跡処理による被写体領域の追跡結果とする。
次いで、基準画像登録部111は、位置補正結果に基づき追跡された被写体領域を基準画像306として登録する(S206)。基準画像登録部111により登録された基準画像306は、次フレームのマッチング処理において利用される。撮像装置1では、上述した処理によって基準画像を順次更新していくことで、被写体の向きが変化するなど時系列的に被写体の見えが変化する場合においても、適切に被写体追跡を行うことができる。
また、被写体検出部109及び被写体追跡部110が共に動作する場合、基準画像登録部111は、互いの信頼度を比較することで、信頼性のより高い結果に基づき基準画像を登録してもよい。一方、時系列的な被写体の見えの変化を考慮しない場合などは、基準画像を更新せず、初期に登録された基準画像を維持してもよい。
また、上述した処理において基準画像登録部111が登録する基準画像306の形状は様々な形状が考えられる。本実施形態の例はその中の一例であって、例示した矩形状に限定するものではない。例えば、基準画像306の形状は円形や多角形であってもよい。
また、被写体追跡部110は、特徴画素判定部113により得られる特徴画素の数が予め設定された所定の閾値(第2の閾値)よりも少なければ、被写体追跡を中断してもよい。例えば、被写体追跡部110の追跡対象である被写体が障害物に隠れた場合などは、マッチング処理結果の被写体領域中の特徴画素の数が少なくなり、第2の閾値を下回ったところで被写体追跡が中断される。これにより、被写体領域に含まれる背景を追って追跡する可能性を軽減することができる。
以上のように、第1の実施形態における被写体追跡処理では、マッチング処理で追跡する被写体とは異なる背景を含んだ被写体領域を抽出した場合であっても、被写体を示す特徴画素に応じて抽出された被写体領域の位置を補正する。これにより、被写体を適正に追跡した被写体領域を抽出することができる。つまり、被写体追跡処理の精度を向上させ、被写体領域に含まれる背景などを誤って追跡する可能性を軽減できる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る撮像装置の構成及び動作を、第1の実施形態との差異を中心に、図を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成及び動作については同一の符号を付し、その説明は省略する。図8は、第2の実施形態に係る撮像装置1aの構成を示すブロック図である。
図8に示すように、撮像装置1aと撮像装置1との差異は、撮像装置1aが色モデル決定部801を有することである。色モデル決定部801は、被写体検出部109の結果に基づいて画像から抽出された被写体領域中の色情報を用いて色モデルを決定する。色モデル決定部801において決定された色モデルは、被写体追跡部110の特徴画素判定部113において利用される。
色モデル決定部801が行う色モデルの決定方法としては、色ヒストグラムを生成し、生成した色ヒストグラムを混合正規分布モデルで近似する方法が挙げられる。なお、本実施形態においては色モデルの決定方法が主目的ではないため、詳細な色モデル決定方法に関する説明は省略する。
なお、本実施形態では、被写体検出部109を有する撮像装置1aを例示したが、被写体検出部109を備えなくてもよい。この場合、初期時に基準画像登録部111が登録する基準画像及び色モデル決定部801が色モデルの決定に用いる領域は、接続された外部装置の指定に応じたものとなる。また、焦点制御機構や露出制御機構に利用される画像中の所定の領域(AF枠や測光枠など)に基づき、基準画像の登録や、色モデルの決定が行われてもよい。
ここで、第2の実施形態に係る処理であり、被写体検出部109、被写体追跡部110、色モデル決定部801が行う処理について、図9を参照して説明する。図9は、第2の実施形態に係る被写体追跡の処理を示すフローチャートである。
図9に示すように、処理が開始されると被写体追跡部110は、撮像素子102で逐次撮像された撮像画像を入力画像として読み込む(S901)。次いで、被写体検出部109では、入力画像を用いた被写体検出処理を行う(S902)。なお、S902において、被写体検出部109が検出する被写体は人物の顔とする。
次いで、被写体追跡部110は、被写体検出処理により被写体領域の抽出結果が得られたか否かを判定する(S903)。例えば、入力画像に人物の顔が含まれておらず、被写体領域が検出できなかった場合は、抽出結果が得られなかったものと判定されることとなる。また、入力画像に人物の顔が含まれており、その顔に応じた被写体領域が検出できた場合は、抽出結果が得られたものと判定されることとなる。
被写体検出処理により被写体領域の抽出結果が得られなかった場合は(S903:NO)、S901へ処理が戻ることとなる。また、被写体検出処理により被写体領域の抽出結果が得られた場合(S903:YES)、色モデル決定部801は、抽出された被写体領域の色情報を用いて色モデルを検定する(S904)。また、基準画像登録部111は、抽出された被写体領域を基準画像として登録する(S905)。
次いで、被写体追跡部110は、次フレームの撮像画像を入力画像として読み込み(S906)、読み込んだ入力画像を用いた被写体追跡処理を行う(S907)。なお、S907における被写体追跡処理は、第1の実施形態で説明したS202〜S206と同様の処理である。
上述した第2の実施形態では、被写体追跡部110における特徴画素判定部113の色モデルを被写体検出部109で検出された被写体領域から動的に決定することにより、多種多様な被写体に対応することができる。具体的には、特定の被写体毎に動的に色モデルを決定するため、特定の被写体と、その被写体とは異なる背景などとを分離するための色モデルが得られる。そして、得られた色モデルを用いた被写体追跡処理が行われることとなるため、より精度の高い被写体追跡処理が実現できる。
なお、上述した実施形態では被写体として人物の顔を検出する場合について説明したが、検出する被写体は人物の顔に限らず、動物や自動車などを検出してもよい。また、上述した実施形態では撮像装置に被写体追跡処理を行う被写体追跡装置を適用した場合を例示したが、被写体追跡装置を適用する機器は撮像装置に限定しない。
例えば、外部機器や記録媒体などから逐次供給される画像(再生データ)を表示する表示装置に被写体追跡処理を行う被写体追跡装置を適用してもよい。この表示装置では、再生データを被写体検出処理のデータとし、被写体追跡処理が行われることとなる。この表示装置におけるマイクロコントローラなどの制御部は、被写体追跡処理により追跡された被写体の情報(画像中の被写体の位置、大きさなど)に基づいて、画像を表示する際の表示条件を制御する。具体的には、画像中の被写体の位置に枠などの被写体を示す情報の重畳表示や、被写体部分の輝度や色情報に応じた表示画像の輝度や色合いなどの制御を行う。
なお、上述した実施の形態における記述は、一例を示すものであり、これに限定するものではない。上述した実施の形態における構成及び動作に関しては、適宜変更が可能である。
例えば、位置補正部115は、被写体領域の位置の補正だけでなく、被写体領域のサイズや形状を補正してもよい。被写体領域のサイズを補正する場合は、例えば、位置補正方向とは逆方向の辺の位置を固定し、位置補正量に応じてサイズを大きくする。また、被写体領域の形状を補正する場合は、例えば、位置補正方向にある辺を、位置補正量に応じて位置補正方向にシフトさせる。これにより、被写体領域のサイズや形状を補正する場合であっても、所定の被写体の位置の偏りを小さくすることができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態は、システム或は装置のコンピュータ(或いはCPU、MPU等)によりソフトウェア的に実現することも可能である。従って、上述の実施形態をコンピュータで実現するために、該コンピュータに供給されるコンピュータプログラム自体も本発明を実現するものである。つまり、上述の実施形態の機能を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明の一つである。
なお、上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能であれば、どのような形態であってもよい。例えば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等で構成することができるが、これらに限るものではない。上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムは、記憶媒体又は有線/無線通信によりコンピュータに供給される。プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記憶媒体、MO、CD、DVD等の光/光磁気記憶媒体、不揮発性の半導体メモリなどがある。
有線/無線通信を用いたコンピュータプログラムの供給方法としては、コンピュータネットワーク上のサーバを利用する方法がある。この場合、本発明を形成するコンピュータプログラムとなりうるデータファイル(プログラムファイル)をサーバに記憶しておく。プログラムファイルとしては、実行形式のものであっても、ソースコードであっても良い。そして、このサーバにアクセスしたクライアントコンピュータに、プログラムファイルをダウンロードすることによって供給する。この場合、プログラムファイルを複数のセグメントファイルに分割し、セグメントファイルを異なるサーバに分散して配置することも可能である。つまり、上述の実施形態を実現するためのプログラムファイルをクライアントコンピュータに提供するサーバ装置も本発明の一つである。
また、上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムを暗号化して格納した記憶媒体を配布し、所定の条件を満たしたユーザに、暗号化を解く鍵情報を供給し、ユーザの有するコンピュータへのインストールを許可してもよい。鍵情報は、例えばインターネットを介してホームページからダウンロードさせることによって供給することができる。また、上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムは、すでにコンピュータ上で稼働するOSの機能を利用するものであってもよい。さらに、上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムは、その一部をコンピュータに装着される拡張ボード等のファームウェアで構成してもよいし、拡張ボード等が備えるCPUで実行するようにしてもよい。
第1の実施形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る被写体追跡の処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る被写体追跡の説明図である。 第1の実施形態に係る特徴画素の判定処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る色モデルを例示する図である。 第1の実施形態に係る位置ずれ判定を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る位置ずれ判定における対称軸の設定例を示す図である。 第2の実施形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る被写体追跡の処理を示すフローチャートである。 従来のテンプレートマッチングによる被写体追跡のフローチャートである。 従来のテンプレートマッチングによる被写体追跡の一例を説明する図である。
符号の説明
1、1a 撮像装置
101 撮像レンズ
102 撮像素子
103 アナログ信号処理部
104 A/D変換部
105 制御部
106 画像処理部
107 表示部
108 記録媒体
109 被写体検出部
110 被写体追跡部
111 基準画像登録部
112 マッチング処理部
113 特徴画素判定部
114 位置ずれ判定部
115 位置補正部
801 色モデル決定部

Claims (13)

  1. 時系列的に供給される画像中の所定の被写体を追跡する被写体追跡装置であって、
    前記所定の被写体の追跡に係る基準画像を登録する基準画像登録手段と、
    供給される画像から、前記登録された基準画像との相関度に基づいて、当該基準画像と類似する被写体領域を抽出する抽出手段と、
    前記被写体領域に含まれる前記所定の被写体を示す特徴画素の分布状況に基づいて、当該被写体領域における前記所定の被写体の位置を検出する検出手段と、
    前記被写体領域における前記所定の被写体の位置の偏りが小さくなるように前記被写体領域を補正する補正手段とを備え、
    前記補正された被写体領域を前記所定の被写体の追跡結果とするとともに、前記補正された被写体領域を次に供給される画像に用いる基準画像として前記基準画像を更新することを特徴とする被写体追跡装置。
  2. 前記供給される画像の1つから前記所定の被写体に対応した領域を検出する被写体検出手段を更に備え、
    前記基準画像登録手段は、前記被写体検出手段による検出結果に基づいて前記基準画像を登録することを特徴とする請求項1に記載の被写体追跡装置。
  3. 前記基準画像登録手段は、前記被写体検出手段による検出結果に基づいた前記所定の被写体の検出精度を示す第1の精度と、前記追跡結果に基づいた前記所定の被写体の検出精度を示す第2の精度とを比較し、前記第1の精度が前記第2の精度よりも高い場合には前記被写体検出手段による検出結果に基づいた前記基準画像の登録を、前記第2の精度が前記第1の精度よりも高い場合には前記補正された被写体領域を次に供給される画像に用いる基準画像とする前記基準画像の更新を行うことを特徴とする請求項2に記載の被写体追跡装置。
  4. 前記被写体検出手段による検出結果に基づいて前記所定の被写体を示す色モデルを決定する色モデル決定手段を更に備え、
    前記検出手段は、前記決定された色モデルに含まれる色の画素を前記特徴画素とすることを特徴とする請求項2又は3に記載の被写体追跡装置。
  5. 前記検出手段は、予め設定された前記所定の被写体を示す色モデルに含まれる色の画素を前記特徴画素とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の被写体追跡装置。
  6. 前記所定の被写体が人物の顔であり、
    前記色モデルが人物の肌の色を示す肌色モデルであることを特徴とする請求項5に記載の被写体検出装置。
  7. 前記検出手段は、前記被写体領域を二等分する直線を設定し、当該直線により分割された二つの領域の特徴画素数の差を検出し、
    前記補正手段は、前記差が所定の閾値以上である場合に、前記補正を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の被写体追跡装置。
  8. 前記補正手段は、前記直線と直交し、前記直線で分割された二つの領域のうち、前記特徴画素数が多い領域の方向で、且つ前記差に応じた量で前記被写体領域の位置を補正することを特徴とする請求項7に記載の被写体追跡装置。
  9. 前記検出手段は、前記直線を互いに異なる方向に複数設定し、当該直線ごとに分割された二つの領域の特徴画素数の差を検出し、
    前記補正手段は、前記直線ごとに前記被写体領域の位置の補正を行うことを特徴とする請求項8に記載の被写体追跡装置。
  10. 逐次撮像した画像を時系列的に供給する撮像手段と、
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の被写体追跡装置と、
    前記撮像手段が撮像する際の撮像条件を、前記被写体追跡装置が追跡する被写体の情報に応じて制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  11. 時系列的に供給される画像を表示する表示手段と、
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の被写体追跡装置と、
    前記表示手段が表示する表示条件を、前記被写体追跡装置が追跡する被写体の情報に応じて制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする表示装置。
  12. 時系列的に供給される画像中の所定の被写体を追跡する被写体追跡装置の制御方法であって、
    前記所定の被写体の追跡に係る基準画像を登録する基準画像登録工程と、
    供給される画像から、前記登録された基準画像との相関度に基づいて、当該基準画像と類似する被写体領域を抽出する抽出工程と、
    前記被写体領域に含まれる前記所定の被写体を示す特徴画素の分布状況に基づいて、当該被写体領域における前記所定の被写体の位置を検出する検出工程と、
    前記被写体領域における前記所定の被写体の位置の偏りが小さくなるように前記被写体領域を補正する補正工程とを備え、
    前記補正された被写体領域を前記所定の被写体の追跡結果とするとともに、前記補正された被写体領域を次に供給される画像に用いる基準画像として前記基準画像を更新することを特徴とする被写体追跡装置の制御方法。
  13. 請求項12に記載の被写体追跡装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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