まず、本実施例に係る携帯電話端末の概要について説明する。本実施例に係る携帯電話端末は、列車の利用客を最適な乗車位置まで円滑に案内するメッセージを乗車の改札通過時に表示させる。
上述した「最適な乗車位置」とは、利用客が最適と考える乗車位置で、例えば、移動先の駅から目的地までの移動を便利にする乗車位置を示し、具体的に図を用いて説明する。図1は、最適な乗車位置を説明するための図である。
図1に示すように、利用客10が出社(通勤)する場合を例にして説明する。まず、利用客10が、駅20の改札口を通過し、6両編成の列車30の前方(例えば、2号車)に乗車する(ステップS10)。
その後、列車30が移動先の駅40に到着し、利用客10は、会社への移動が便利な位置で列車30を降りることができ、会社まで、より短い移動距離で行動することができる(ステップS20)。
一方、例えば、利用客10が列車30の後方(例えば、5号車)に乗車した場合、利用客10は、列車30の前方に乗車した場合と比べると、目的地である会社までの移動距離が長くなってしまう。
したがって、出社時に、利用客10が、駅20で列車30に乗車する場合、利用客10にとっての「最適な乗車位置」は、列車30の前方の乗車口(例えば、1号車や2号車の乗車口)を示している。
このように、「最適な乗車位置」とは、移動先の駅において、利用客が、目的地まで便利に移動することができる乗車位置を示すものとする。
次に、発明の概要について説明する。図2は、発明の概要を説明するための図である。まず、列車の利用客(以下、単に利用客とする)は、携帯電話端末100に対して、列車の識別情報、乗車駅や移動先の駅を示す情報、列車の利用用途を示す情報、改札通過時に携帯電話端末100に表示させる最適な乗車位置を示すメッセージをあらかじめ登録しておく。
そして、乗車時に、利用客は、乗車駅の自動改札機50に携帯電話端末100をかざす。その後、携帯電話端末100は、自動改札機50内に設置されている列車利用情報読取装置(図示省略)を介して、後述するサーバ70とデータのやり取りを行う。
そして、携帯電話端末100は、利用客が乗車可能な列車の識別情報や、その列車の発車時刻や行き先等を示す各種情報をサーバ70から受信し、受信した情報と、利用客が携帯電話端末100にあらかじめ入力したおいた各種情報とに基づいて、最適な乗車位置を示すメーセージを作成し、ディスプレイ100aに表示する。
具体的な表示イメージは、ディスプレイ100aに示すように、「21:05xxx行き 階段降りて後方」、「21:20xxx行き 階段降りて前方」といったメッセージが表示される。
したがって、列車の利用客は、21:05xxx行きの列車における最適な乗車位置は「階段降りて後方」で、21:20xxx行きの列車における最適な乗車位置は「階段降りて前方」であると瞬時に判断することができる。その結果、列車の利用客は、自動改札機50を通過した後、最適な乗車位置まで円滑に移動することが可能となる。
このように、改札通過時に、利用客の行動パターンに即した表示メッセージを携帯電話端末100に表示させることで、列車の利用客を最適な乗車位置まで、円滑に案内することが可能となる。
次に、本実施例において、携帯電話端末100が最適な乗車位置を示すメッセージを表示する際に使用するシステムについて説明する。図3は、本実施例に係るシステム概要を説明するための図である。図3に示すように、本実施例に係るシステムは、図2に示した携帯電話端末100と自動改札機50以外に、サーバ70と、サーバ70に接続されている列車情報テーブル70aと、自動改札機50とサーバ70との通信のやり取りを行うLAN(Local Area Network)80とを有する。
自動改札機50は、携帯電話端末100が自装置にかざされた際、その携帯電話端末100に登録されている各種情報の読み取りや、携帯電話端末100やサーバ70とのデータのやり取りを行う装置で、列車利用情報読取装置(図示省略)を内部に有する。
列車利用情報読取装置は、携帯電話端末100に記憶されている後述の区間情報を受信した場合、受信した区間情報を更新し、更新した区間情報をサーバ70に転送する情報処理装置である。さらに、サーバ70から後述する列車情報を受信した場合は、受信した列車情報を携帯電話端末100に転送する。
サーバ70は、自端末が管理する列車情報テーブル70aから列車情報を生成し、その生成した列車情報を携帯電話端末100に送信する装置である。この列車情報テーブル70aは、列車のダイヤと、列車の識別情報と、乗車駅とを関連付けた情報を記憶するテーブルで、具体的に図を用いて説明する。
図4は、列車情報テーブル70aのデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、列車情報テーブル70aは、「発車時刻」、「発車駅」、「行き先」、「列車型」、「車両数」、が記憶されている。
「発車時刻」は、列車が発車駅を出発する時刻を示し、「発車駅」は、利用者が発車時刻に利用する乗車駅を示すものとする。「行き先」は、列車の進行する方面を示し、図4では、「快速小樽」や「札幌」が一例として記憶されている。
「列車型」は、列車の車種情報を示し、「781系」や「キハ281系」が例として挙げられ、本実施例では、便宜的に、列車型を「xxxxxxxxx」や「yyyyyyyyy」として説明する。「車両数」は、列車の車両編成の数を示す。
したがって、発車時刻/「05:54」、発車駅/「北広島」、行き先/「快速小樽」、列車型/「yyyyyyyyy」、車両数/「6」の場合は、6両編成のyyyyyyyyyが、05時54分発に北広島駅を「快速小樽」方面に向けて出発するといった情報を示している。
次に、図3に示した携帯電話端末100について、図5を用いて説明する。図5は、本実施例に係る携帯電話端末100の構成を示す機能ブロック図である。図5に示すように、携帯電話端末100は、ユーザインターフェース101と、列車利用モード管理部102と、利用モードテーブル103と、列車乗車位置管理部104と、列車乗車位置テーブル105と、列車乗車位置判断部106と、列車利用情報送受信制御部107と、スケジュール制御部108とを有する。
ユーザインターフェース101は、利用客が各種情報を入力する操作部で、一例として、入力キーやキーパット等が挙げられる。また、ユーザインターフェース101は、利用客に、その各種情報を設定するためのフォーマットと、最適な乗車位置を示すメッセージとを表示する表示処理部を備えている。
列車利用モード管理部102は、利用客がユーザインターフェース101で入力した利用用途や利用区間に関する各種情報を利用モードテーブル103に記憶し、その記憶された各種情報の入出力を管理する処理部である。
利用モードテーブル103は、利用客の列車の利用用途や利用区間に関する各種情報を利用モード別に記憶するテーブルである。この利用モードテーブル103について、具体的に図を例に挙げて説明する。図6は、利用モードテーブル103のデータ構造の一例を示す図である。
図6に示すように、利用モードテーブル103は、「利用モード」、「区間1」、「区間2」といった項目を記憶する記憶手段である。
「利用モード」は、利用客の列車の利用用途を示す情報で、「通勤」、「出張」、「休日1」、「休日2」が、一例として、記憶されている。「通勤」は、利用客が通勤に利用する場合を示し、「出張」は、利用客が出張等で利用する場合を示している。
一方、「休日1」は、一例として、休日に、利用客が札幌駅周辺のデパートAに出かける場合を示し、「休日2」は、一例として、新札幌駅周辺のデパートBに出かける場合を示すものとする。
また、上述したように利用モードに記憶される各種情報は、利用客がユーザインターフェース101より、登録した情報に基づいて、列車利用モード管理部102が記憶することから、図6に示した例以外の情報が記憶される場合がある。
例えば、利用客が、勤務先のクライアントに直行する場合など「得意先」として、ユーザインターフェース101より登録した場合は、列車利用モード管理部102は、利用モードに「得意先」と記憶する。
「区間1」と「区間2」は、利用客の列車の利用区間を示す区間情報を示し、利用客が乗車もしくは降車する駅を示している。したがって、利用客が通勤時に北広島駅から新札幌駅の区間を利用する場合、ユーザインターフェース101に、利用モードが「通勤」である区間1に「北広島」、区間2に「新札幌」と登録され、列車利用モード管理部102は、利用モードテーブル103に、その登録された区間情報を記憶する。
また、利用客が出張時に北広島駅から新千歳空港駅の区間を利用する場合、利用モードが「出張」の区間1に「北広島」、区間2に「新千歳空港」と列車利用モード管理部102により記憶される。
さらに、利用客が休日に北広島駅から札幌駅までの区間を利用する場合、利用客は、利用モードが「休日1」の区間1に「北広島」、区間2に「札幌」とあらかじめユーザインターフェース101より登録する。一方、北広島駅から新札幌駅までの区間を利用する場合、利用モードが「休日2」の区間1に「北広島」、区間2に「新札幌」とあらかじめユーザインターフェース101より登録する。そして、ユーザインターフェース101より登録された情報は、列車利用モード管理部102により記憶される。
次に、列車利用モード管理部102が、ユーザインターフェース101に表示する設定画面について説明する。図7は、利用モードテーブル103の設定画面を説明するための図である。
なお、図7に示した設定画面101aは、携帯電話端末100の電源ON時や、携帯電話端末100内の所定のアプリケーション起動時もしくは、利用客の意思に従い、任意にユーザインターフェース101に列車利用モード管理部102が表示するものとする。
図7に示すように、設定画面101aには、利用モードテーブル103に記憶される項目「利用モード」、「区間1」、「区間2」を有し、利用客は、ユーザインターフェース101より、各項目にそって各種情報を登録する。
そして、利用客が、設定画面101a上の「設定」をユーザインターフェース101より選択すると、列車利用モード管理部102は、ユーザインターフェース101で登録された各種情報を利用モードテーブル103に記憶する。
したがって、図6に示したように、利用客が休日に北広島駅から新札幌駅までの区間を利用する場合、利用客は、設定画面101a上で、利用モードに「休日2」、区間1に「北広島」、区間2に「新札幌」とユーザインターフェース101を用いて登録し、「設定」を選択する。
「設定」が選択されると、列車利用モード管理部102は、利用モードテーブル103の利用モードに「休日2」、区間1に「北広島」、区間2に「新札幌」とそれぞれ記憶する。
次に、図5の説明に戻り、列車乗車位置管理部104について説明する。列車乗車位置管理部104は、利用客がユーザインターフェース101で登録した列車の識別情報(車両情報)や、最適な乗車位置を示すメーセージに関する各種情報を列車乗車位置テーブル105に記憶し、その記憶された各種情報の入出力を管理する処理部である。
列車乗車位置テーブル105は、最適な乗車位置を示すメッセージを列車の車両情報や利用用途、乗車駅毎に記憶するテーブルである。この列車乗車位置テーブル105について、具体的に図を用いて説明する。
図8は、列車乗車位置テーブル105のデータ構造の一例を説明するための図である。図8に示すように、列車乗車位置テーブル105は、「列車型」、「車両数」、「利用モード」、「乗車駅」、「メッセージ」といった項目を記憶する記憶手段である。
「列車型」は、上述したように、利用客が乗車する列車の車種情報を示し、「781系」や「キハ281系」が例として挙げられ、本実施例では、便宜的に、列車型を「xxxxxxxxx」や「yyyyyyyyy」として説明する。
「車両数」は、列車の車両編成の数を示す。また、上述した「列車型」と「車両数」といった車両情報は、利用客がユーザインターフェース101で個々に登録する以外に、鉄道会社が準備した外部媒体等を用いて、ユーザインターフェース101より、一括登録するといった手段で登録することも可能である。この場合、同様にして、列車乗車位置管理部104は、ユーザインターフェース101に入力された情報を列車乗車位置テーブル105に記憶する。
「利用モード」は、図6に示した「利用モード」と同様に、利用客の列車の利用用途を示す情報で、「通勤」、「出張」、「休日1」、「休日2」が、一例として、記憶されている。
「乗車駅」は、利用客が乗車する駅名を示し、上述した「利用モード」に応じて、記憶される。例えば、列車型「xxxxxxxxx」、車両数「3」、利用モード「通勤」である乗車駅の項目に「北広島」が記憶されている例は、利用客が、出社(通勤)の際に、3両編成のxxxxxxxxxに北広島駅で乗車する場合を示している。
また、列車型「xxxxxxxxx」、車両数「3」、利用モード「通勤」である乗車駅の項目に「新札幌」が記憶されている例は、利用客が、会社から帰宅等の際、3両編成のxxxxxxxxxに新札幌駅で乗車する場合を示している。
さらに、列車型「yyyyyyyyy」、車両数「6」、利用モード「出張」である乗車駅の項目に「北広島」が記憶されている例は、利用客が、出張の際に、6両編成のyyyyyyyyyに北広島駅で乗車する場合を示している。
また、列車型「yyyyyyyyy」、車両数「6」、利用モード「休日1」である乗車駅の項目に「北広島」が記憶されている例は、利用客が休日に、6両編成のyyyyyyyyyに北広島駅で乗車する場合を示している。同様に、列車型「xxxxxxxxx」、車両数「3」、利用モード「休日2」である乗車駅の項目に「北広島」が登録されている例は、利用客が休日に、3両編成のxxxxxxxxxに北広島駅で乗車する場合を示している。
「メッセージ」は、「最適な乗車位置」を示すメッセージで、利用客が自動改札機50に携帯電話端末100をかざした際に、ユーザインターフェース101に表示させるメッセージそのものを示す。
例えば、通勤時に、利用客が3両編成のxxxxxxxxxに北広島駅で乗車する場合、利用客にとって最適な乗車位置が、その列車の前方の乗車口である場合には、列車型「xxxxxxxxx」、車両数「3」、利用モード「通勤」、乗車駅「北広島」のメッセージに「前方に乗る」が記憶される。
また、利用客が、出張時に6両編成のyyyyyyyyyに新千歳空港駅で乗車する場合、利用客にとって最適な乗車位置が、左階段降りて一番後方の乗車口である場合には、列車型「yyyyyyyyy」、車両数「6」、利用モード「出張」、乗車駅「新千歳空港」のメッセージに「左階段降りて一番後方」が記憶される。
さらに、利用客が、休日2に6両編成のyyyyyyyyyに北広島駅で乗車する場合、利用客にとって最適な乗車位置が、階段降りて後方の乗車口である場合には、列車型「yyyyyyyyy」、車両数「6」、利用モード「休日2」、乗車駅「北広島」のメッセージに「階段降りて後方」が記憶される。
次に、列車乗車位置管理部104が、ユーザインターフェース101に表示する設定画面について説明する。図9は、列車乗車位置テーブル105の設定画面を説明するための図である。
なお、図9に示した設定画面101bは、携帯電話端末100の電源ON時や、携帯電話端末100内の所定のアプリケーション起動時もしくは、利用客の意思に従い、任意にユーザインターフェース101に表示されるものとする。
図9に示すように、設定画面101bには、列車乗車位置テーブル105に記憶されている各項目(列車型、車両数、利用モード、乗車駅、メッセージ)を有し、利用客は、ユーザインターフェース101より、各項目にそって各種情報を入力する。
そして、利用客が、設定画面101b上の「設定」をユーザインターフェース101より選択すると、列車乗車位置管理部104は、ユーザインターフェース101で入力された各種情報を列車乗車位置テーブル105に記憶する。
したがって、図9に示したように、休日に、利用客が6両編成のyyyyyyyyyに北広島駅で乗車する場合において、自分の最適な乗車位置が「階段降りて後方」である場合、利用客は、設定画面101b上で、列車型「yyyyyyyyy」、車両数「6」、利用モード「休日2」、乗車駅「北広島」、メッセージ「階段降りて後方」とユーザインターフェース101を用いて登録し、「設定」を選択する。
そして、列車乗車位置管理部104は、列車乗車位置テーブル105の列車型に「yyyyyyyyy」、車両数に「6」、利用モードに「休日2」、乗車駅に「北広島」、メッセージに「階段降りて後方」を記憶する。
次に、図5の説明に戻り、列車乗車位置判断部106について説明する。列車乗車位置判断部106は、図3に示したサーバ70から携帯電話端末100に送信された後述の列車情報と利用モードテーブル103とに基づいて、列車乗車位置テーブル105に登録されている「メッセージ」を検索し、受信した列車情報と検索したメッセージ情報とに基づいて、最適な乗車位置を示すメッセージ生成し、生成したメッセージをユーザインターフェース101に表示する処理部である。
この列車乗車位置判断部106が行う処理について具体的に例を挙げて説明する。まず、利用客が、休日に北広島駅で乗車し、新札幌駅まで移動する場合を例に挙げて説明する。
まず、列車乗車位置判断部106が、列車利用モード管理部102から所定の「利用モード」情報を受信する。この受信について説明する。
あらかじめ、列車利用モード管理部102は、ユーザインターフェース101に利用モードを設定する設定画面を表示する。この設定画面について、図10を用いて説明する。図10は、利用モードの設定画面を説明するための図である。なお、図10に示した設定画面101cは、携帯電話端末100の電源ON時や、携帯電話端末100内の所定のアプリケーション起動時もしくは、利用客の意思に従い、任意にユーザインターフェース101に表示されるものとする。
図10に示すように、設定画面101cには、利用モードテーブル103の「利用モード」に記憶されている「通勤」、「出張」、「休日1」、「休日2」、「新規モード設定」といった各種情報を有しており、利用客は、ユーザインターフェース101で上述した例に相当する「休日2」を選択する。
なお、「新規モード設定」は、図10に示した利用モード以外の利用モードを新たに登録する場合、利用客は「新規モード設定」をユーザインターフェース101で選択し、「新規モード設定」が選択された場合、列車利用モード管理部102は、ユーザインターフェース101に図7に示した設定画面101aを表示する。この際、「利用モード」、「区間1」、「区間2」には、何もデータは登録されていない(画面イメージ省略)。
続いて、列車利用モード管理部102は、ユーザインターフェース101から「休日2」の設定情報を受信したら、利用モード「休日2」、区間1「北広島」、区間2「新札幌」を利用モードテーブル103から抽出し、列車乗車位置判断部106に出力する。
そして、列車乗車位置判断部106は、列車利用モード管理部102から受信した利用モード「休日2」、区間1「北広島」、区間2「新札幌」といった情報を保持する。
そして、列車乗車位置判断部106は、自己が保持している利用モード「休日2」に基づき、列車乗車位置管理部104に対して、列車乗車位置テーブル105の利用モードが「休日2」に一致するデータの取得を要求する。
そして、要求を受け付けた列車乗車位置管理部104は、列車乗車位置テーブル105から利用モードが「休日2」であるデータを抽出し、抽出したデータを列車乗車位置判断部106に送信する。
この抽出後のデータ構造について図を用いて説明する。図11は、抽出データ200のデータ構造の一例を説明するための図である。図11に示すように、列車乗車位置管理部104は、図8に示した列車乗車位置テーブル105から、利用モードが「休日2」である「列車型」、「車両数」、「利用モード」、「乗車駅」、「メッセージ」を抽出し、抽出データ200を生成する。
具体的に、抽出データ200には、列車型「yyyyyyyyy」/車両数「6」/利用モード「休日2」/乗車駅「北広島」/メッセージ「階段降りて後方」と、列車型「xxxxxxxxx」/車両数「3」/利用モード「休日2」/乗車駅「北広島」/メッセージ「階段降りてすぐ」と、列車型「zzzzzzzzz」/車両数「4」/利用モード「休日2」/乗車駅「北広島」/メッセージ「階段降りてすぐ」と、列車型「zzzzzzzzz」/車両数「4」/利用モード「休日2」/乗車駅「新札幌」/メッセージ「階段降りて前方」といったデータが記憶されている。
そして、列車乗車位置管理部104は、抽出データ200を列車乗車位置判断部106に送信する。その後、列車乗車位置判断部106は受信した抽出データ200を保持する。
その後、利用客が北広島駅の自動改札機50に携帯電話端末100をかざした際に、列車乗車位置判断部106は、自動改札機50内に設置されている列車利用情報読取装置に対して、保持している区間情報(区間1「北広島」、区間2「新札幌」)を送信する。
この場合において、列車乗車位置判断部106が、列車利用情報読取装置に送信する区間情報について、具体的に図12を用いて説明する。図12は、区間情報103aのデータ構造の一例を説明するための図である。
図12に示すように、区間情報103aは、利用モードが「休日2」である場合の区間1「北広島」、区間2「新札幌」といった情報を有している。
その後、列車利用情報読取装置は、受信した区間情報103aに(区間1「北広島」、区間2「新札幌」)に乗車駅を示すフラグを立てる。この場合について、具体的に図を用いて説明する。図13は、更新後の区間情報103bのデータ構造の一例を説明するための図である。
上述したように、利用客は北広島駅の自動改札機50対して携帯電話端末100をかざして乗車していることから、図13に示すように、列車利用情報読取装置は、北広島のフラグ1をONにし、新札幌のフラグ2をOFFにした区間情報103bをサーバ70に送信する。
また、仮に、列車乗車位置判断部106が保持している情報が、利用モード「休日2」、区間1「北広島」、区間2「新札幌」である場合において、利用客が新札幌駅の自動改札機50に携帯電話端末100をかざした場合、列車利用情報読取装置は、新札幌のフラグ2をONにし、北広島駅のフラグ1をOFFにしてサーバ70に送信する。
続いて、サーバ70は、列車利用情報読取装置から区間情報103bを受け取った場合、区間情報103bを受信した時刻と、受信した区間情報103bと、列車情報テーブル70a(図3参照)とに基づいて、列車情報71を生成する。なお、以下の説明では、利用客が、北広島駅の自動改札機50を通過した時刻を「午前9時40分頃」とし、サーバ70が、区間情報103bを受信した時刻も同様に「午前9時40分頃」とする。
サーバ70は、区間情報103bの北広島のフラグがONになっていることから、図4に示した列車情報テーブル70aの発車駅に「北広島」が記憶されているデータを検索する。そして、区間情報103bを受信した時刻から1時間以内(午前9時40分から午前10時40分までの間)に北広島駅を発車する列車型、車両数、行き先を抽出する。なお、説明の便宜上、受信した時刻から1時間以内に北広島駅を発車する列車の各種情報を抽出するとしたが、任意に検索範囲の設定を変更することが可能なものとする。
そして、サーバ70は、発車駅を乗車駅として、抽出した情報に基づき、列車情報71を生成する。図14は、列車情報71のデータ構造の一例を説明するための図である。
図14に示すように、列車情報71は、利用客が乗車可能な列車に関する情報を記憶する記憶手段で、上述したように、午前9時40分から午前10時40分までの間に、北広島駅から発車する列車の「発車時刻」、「行き先」、「列車型」、「車両数」、「乗車駅」が記憶されている。
具体的には、サーバ70は、乗車駅がいずれも「北広島」で、「09:54」発/「快速小樽」行きで、6両編成のyyyyyyyyyと、「10:07」発/「手稲」行きで、3両編成のxxxxxxxxxと、「10:21」発/「札幌」行きで、6両編成のyyyyyyyyyと、「10:26」発/「札幌」行きで、6両編成のzzzzzzzzzとを有する列車情報71を生成する。なお、図14に示しているステップS40については、後述にて説明する。
そして、サーバ70は、列車情報71を携帯電話端末100に返送する。その後、携帯電話端末100が列車情報71を受信後、列車乗車位置判断部106は、受信した列車情報71に基づいて、上述した抽出データ200(図11参照)から、乗車駅が「北広島」に相当するデータを抽出する。
この抽出後のデータ構造について図を用いて説明する。図15は、抽出データ201のデータ構造の一例を説明するための図である。図15に示すように、抽出データ201は、「利用モード」が全て「休日2」で、図11に示した抽出データ200から、乗車駅に「新札幌」が記憶されているデータが除かれている。
具体的には、抽出データ201には、列車型「yyyyyyyyy」/車両数「6」/利用モード「休日2」/乗車駅「北広島」/メッセージ「階段降りて後方」と、列車型「xxxxxxxxx」/車両数「3」/利用モード「休日2」/乗車駅「北広島」/メッセージ「階段降りてすぐ」と、列車型「zzzzzzzzz」/車両数「4」/利用モード「休日2」/乗車駅「北広島」/メッセージ「階段降りてすぐ」が記憶されている。
さらに、列車乗車位置判断部106は、受信した列車情報71に記憶されている「列車型」と「車両数」に一致するデータを抽出データ201から抽出する。抽出後のデータ構造について図を用いて説明する。
図16は、抽出データ202のデータ構造の一例を説明するための図である。図16に示すように、列車乗車位置判断部106は、図14に示した列車情報71の「列車型」と「車両数」に記憶されている各種情報と一致する「列車型」、「車両数」、「利用モード」、「乗車駅」、「メッセージ」を抽出し、抽出データ202を生成している。
具体的には、列車乗車位置判断部106は、列車情報71(図14参照)に記憶されている各種情報のうち、列車型「yyyyyyyyy」/車両数「6」と、列車型「xxxxxxxxx」/車両数「3」と、列車型「zzzzzzzzz」/車両数「6」のいずれかに一致するデータを抽出データ201(図15参照)から検索し、抽出する。
その結果、抽出データ202には、列車型「yyyyyyyyy」/車両数「6」と、列車型「xxxxxxxxx」/車両数「3」とに一致するデータを有している。
したがって、列車乗車位置判断部106は、抽出データ201から列車型「yyyyyyyyy」/車両数「6」/利用モード「休日2」/メッセージ「階段降りて後方」と、列車型「xxxxxxxxx」/車両数「3」/利用モード「休日2」/メッセージ「階段降りてすぐ」とを抽出し、抽出データ202を生成している。
その後、列車乗車位置判断部106は、抽出データ202のメーセージに記憶されている各種メッセージ情報を抽出する(ステップS30)。さらに、図14に示した列車情報71から、その抽出されたメッセージに記憶されている「列車型」「車両数」に一致する「発車時刻」「行き先」を抽出する(ステップS40)。
具体的に、ステップ30では、列車乗車位置判断部106は、抽出データ202から、「階段降りて後方」と、「階段降りてすぐ」とを抽出する。そして、ステップ40では、列車乗車位置判断部106は、列車情報71から、「09:54」発/「快速小樽」と、「10:07」発/「手稲」と、「10:21」発/「札幌」とを抽出する。
そして、列車乗車位置判断部106は、各種抽出した情報を「列車型」と、「車両数」とに基づいて表示メッセージを生成する。
例えば、図16に示すように、「階段降りて後方」の列車型と車両数は、それぞれ「yyyyyyyyy」と「6」である。一方、図14では、6両編成のyyyyyyyyyは、発車時刻「9:54」/行き先「快速小樽」と、発車時刻「10:21」/行き先「札幌」とを有すことから、列車乗車位置判断部106は、表示メッセージ「9:54 快速小樽行き 階段降りて後方」と、「10:21 札幌行き 階段降りて後方」とを生成する。
また、図16に示すように、「階段降りてすぐ」の列車型と車両数は、「xxxxxxxxx」と「3」である。一方、図14では、3両編成のxxxxxxxxxは、発車時刻「10:07」/行き先「手稲」を有することから、列車乗車位置判断部106は、表示メッセージ「10:07 手稲行き 階段降りてすぐ」を生成する。
メッセージを生成した後、列車乗車位置管理部104は、生成したメッセージをユーザインターフェース101に表示する。この表示イメージについて、図を用いて説明する。図17は、表示画面101dを説明するための図である。
図17の表示画面101dには、「9:54 快速小樽行き 階段降りて後方」と、「10:07 手稲行き 階段降りてすぐ」と、「10:21 札幌行き 階段降りて後方」とが表示される。
なお、改札通過時に、表示メッセージに対応する各種情報が、利用モードテーブル103、列車情報位置テーブル105に登録されていない場合には、新たな情報の追加を促す画面が表示され、その都度、利用客が入力することにより、各種情報が蓄積され、次回乗車する際は、最適な乗車位置を示すメッセージがユーザインターフェース101に表示されるものとする。
次に、利用客が、通勤時に、新札幌駅で乗車し、北広島駅までの区間を利用する場合について、列車乗車位置判断部106が行う処理について具体的に例を挙げて説明する。
まず、列車乗車位置判断部106が、列車利用モード管理部102から所定の「利用モード」情報を受信する。この受信について説明する。
あらかじめ、列車利用モード管理部102は、ユーザインターフェース101に利用モードを設定する設定画面を表示する。この設定画面は、図10に示した設定画面101cに相当するものとし、設定画面101cに記憶されている「通勤」、「出張」、「休日1」、「休日2」、「新規モード設定」から、「通勤」が選択されるものとする(設定画面省略)。
続いて、列車利用モード管理部102は、ユーザインターフェース101から「通勤」の設定情報を受信したら、利用モード「通勤」、区間1「北広島」、区間2「新札幌」を利用モードテーブル103から抽出し、列車乗車位置判断部106に出力する。
そして、列車乗車位置判断部106は、列車利用モード管理部102から受信した利用モード「通勤」、区間1「北広島」、区間2「新札幌」といった情報を保持する。
そして、列車乗車位置判断部106は、自己が保持している利用モード「通勤」に基づき、列車乗車位置管理部104に対して、列車乗車位置テーブル105の利用モードが「通勤」に一致するデータの取得を要求する。
そして、要求を受け付けた列車乗車位置管理部104は、列車乗車位置テーブル105から利用モードが「通勤」であるデータを抽出し、抽出したデータを列車乗車位置判断部106に送信する。
この抽出後のデータ構造について図を用いて説明する。図18は、抽出データ203のデータ構造の一例を説明するための図である。図18に示すように、列車乗車位置管理部104は、列車乗車位置テーブル105から、利用モードが「通勤」である「列車型」、「車両数」、「利用モード」、「乗車駅」、「メッセージ」を抽出し、抽出データ203を生成する。
具体的に、抽出データ203には、列車型「xxxxxxxxx」/車両数「3」/利用モード「通勤」/乗車駅「北広島」/メッセージ「前方に乗る」と、列車型「xxxxxxxxx」/車両数「3」/利用モード「通勤」/乗車駅「新札幌」/メッセージ「後方に乗る」と、列車型「yyyyyyyyy」/車両数「6」/利用モード「通勤」/乗車駅「北広島」/メッセージ「前方に乗る」と、列車型「yyyyyyyyy」/車両数「6」/利用モード「通勤」/乗車駅「新札幌」/メッセージ「中間に乗る」といったデータが記憶されている。
そして、列車乗車位置管理部104は、抽出データ203を列車乗車位置判断部106に送信する。その後、列車乗車位置判断部106は受信した抽出データ203を保持する。
その後、利用客が新札幌駅の自動改札機50に携帯電話端末100をかざした際に、列車乗車位置判断部106は、自動改札機50内に設置されている列車利用情報読取装置に対して、保持している区間情報を送信する。
この場合において、列車乗車位置判断部106が、列車利用情報読取装置に送信する区間情報について、具体的に図19を用いて説明する。図19は、区間情報103cのデータ構造の一例を説明するための図である。
図19に示すように、区間情報103cは、利用モードが「通勤」である場合の区間1「北広島」、区間2「新札幌」といった区間情報を有している。
その後、列車利用情報読取装置は、受信した区間情報103cに(区間1「北広島」、区間2「新札幌」)に乗車駅を示すフラグを立てる。この場合について、具体的に図を用いて説明する。図20は、更新後の区間情報103dのデータ構造の一例を説明するための図である。
上述したように、利用客の乗車駅を新札幌駅にして説明していることから、図20に示すように、列車利用情報読取装置は、北広島のフラグ1をOFFにし、新札幌のフラグ2をONにした区間情報103dをサーバ70に送信する。
続いて、サーバ70は、列車利用情報読取装置から区間情報103dを受け取った場合、区間情報103dを受信した時刻と、受信した区間情報103dと、列車情報テーブル70a(図3参照)とに基づいて、列車情報72を生成する。なお、以下の説明では、利用客が、新札幌駅の自動改札機50を通過した時刻を「午後9時00分頃」とし、サーバ70が、区間情報103dを受信した時刻も同様に「午後9時00分頃」とする。
サーバ70は、区間情報103dの新札幌のフラグがONになっていることから、図4に示した列車情報テーブル70aの発車駅に新札幌が記憶されているデータを検索する。そして、区間情報103dを受信した時刻から1時間以内(午後9時00分から午後10時00分までの間)に新札幌駅を発車する列車型、車両数、行き先を抽出する。なお、同様に説明の便宜上、受信した時刻から1時間以内に新札幌駅を発車する列車の各種情報を抽出するとしたが、任意に検索範囲の設定を変更することが可能なものとする。
そして、サーバ70は、発車駅を乗車駅として、抽出した情報に基づき、列車情報72を生成する。図21は、列車情報72のデータ構造の一例を説明するための図である。
図21に示すように、列車情報72は、利用客が乗車可能な列車に関する情報を記憶する記憶手段で、上述したように、午後9時00分から午後10時00分までの間に、新札幌駅から発車する列車の「発車時刻」、「行き先」、「列車型」、「車両数」、「乗車駅」が記憶されている。
具体的には、サーバ70は、乗車駅がいずれも「新札幌」で、「21:05」発/「苫小牧」行きで、3両編成のxxxxxxxxxと、「21:20」発/「千歳」行きで、3両編成のxxxxxxxxxと、「21:40」発/「新千歳空港」行きで、6両編成のyyyyyyyyyとを有する列車情報72を生成する。なお、図21に示しているステップS60については、後述にて説明する。
そして、サーバ70は、列車情報72を携帯電話端末100に返送する。携帯電話端末100が列車情報72を受信後、列車乗車位置判断部106は、受信した列車情報72に基づいて、図18に示した抽出データ203から、乗車駅が「新札幌」に相当するデータを抽出する。
この抽出後のデータ構造について図を用いて説明する。図22は、抽出データ204のデータ構造の一例を説明するための図である。図22に示すように、抽出データ204は、「利用モード」が全て「通勤」で、図18に示した抽出データ203から、乗車駅に「北広島」が記憶されているデータが除かれている。
具体的には、抽出データ204には、列車型「xxxxxxxxx」/車両数「3」/利用モード「通勤」/乗車駅「新札幌」/メッセージ「後方に乗る」と、列車型「yyyyyyyyy」/車両数「6」/利用モード「通勤」/乗車駅「新札幌」/メッセージ「中間に乗る」とが記憶されている。
さらに、列車乗車位置判断部106は、受信した列車情報72に記憶されている「列車型」と「車両数」に一致するデータを抽出データ204から抽出する。抽出後のデータ構造について図を用いて説明する。
図23は、抽出データ205のデータ構造の一例を説明するための図である。図23に示すように、列車乗車位置判断部106は、列車情報72の「列車型」と「車両数」に記憶されている各種情報と一致する「列車型」、「車両数」、「利用モード」、「乗車駅」、「メッセージ」を抽出し、抽出データ205を生成している。
したがって、列車乗車位置判断部106は、列車情報72(図21参照)に記憶されている各種情報のうち、列車型「xxxxxxxxx」/車両数「3」と、列車型列車型「yyyyyyyyy」/車両数「6」のいずれかに一致するデータを抽出データ204(図22参照)から検索し、抽出する。
その結果、抽出データ205には、列車型「yyyyyyyyy」/車両数「6」と、列車型「xxxxxxxxx」/車両数「3」とに一致するデータを有している。
したがって、列車乗車位置判断部106は、抽出データ204のデータをそのまま、抽出データ205として保持する。
その後、列車乗車位置判断部106は、抽出データ205からメーセージに記憶されている各種メッセージ情報を抽出する(ステップS50)。さらに、図21に示した列車情報72から、その抽出されたメッセージに記憶されている「列車型」「車両数」に一致する「発車時刻」「行き先」を抽出する(ステップS60)。
具体的に、ステップ50では、列車乗車位置判断部106は、抽出データ205から、「後方に乗る」と、「中間に乗る」とを抽出する。そして、ステップ60では、列車乗車位置判断部106は、列車情報72から、「21:05」発/「苫小牧」と、「21:20」発/「千歳」と、「21:40」発/「新千歳空港」とを抽出する。
そして、列車乗車位置判断部106は、各種抽出した情報を「列車型」と「車両数」とに基づいて表示メッセージを生成する。
例えば、図23に示すように、「後方に乗る」の列車型と車両数は、それぞれ「xxxxxxxxx」と「3」である。一方、図21では、3両編成のxxxxxxxxxは、発車時刻「21:05」/行き先「苫小牧」と、発車時刻「21:20」/行き先「千歳」とを有すことから、列車乗車位置判断部106は、表示メッセージ「21:05 苫小牧行き 後方に乗る」と、「21:20 千歳行き 後方に乗る」とを生成する。
また、図23に示すように、「中間に乗る」の列車型と車両数は、「yyyyyyyyy」と「6」である。一方、図21では、6両編成のyyyyyyyyyは、発車時刻「21:40」/行き先「新千歳空港」を有することから、列車乗車位置判断部106は、表示メッセージ「21:40 新千歳空港行き 中間に乗る」を生成する。
メッセージを生成した後、列車乗車位置判断部106は、生成したメッセージをユーザインターフェース101に表示する。この表示イメージについて、図を用いて説明する。図24は、表示画面101eを説明するための図である。
図24の表示画面101eには、「21:05 苫小牧行き 後方に乗る」と、「21:20 千歳行き 後方に乗る」」と、「21:40 新千歳空港行き 中間に乗る」とが表示される。
次に、図5の説明に戻り、列車利用情報送受信制御部107について説明する。列車利用情報送受信制御部107は、サーバ70(図3参照)と列車乗車位置判断部106との間における各種データの送受信を行う処理部である。
まず、列車利用情報送受信制御部107が行う送信処理について説明する。利用客が、携帯電話端末100を自動改札機50にかざすと、列車利用情報送受信制御部107は、利用モードテーブル103に記憶されている区間情報を(例えば、区間情報103a)自動改札機50内に設置されている列車利用情報読取装置へ送信する。
続いて、列車利用情報送受信制御部107が行う受信処理について説明する。具体的に、列車利用情報送受信制御107は、サーバ70から受信した列車情報(例えば、列車情報71)を列車乗車位置判断部106に出力する。
スケジュール制御部108は、利用客のスケジュールに沿って、利用モードの自動設定を行う処理部である。
具体的に、スケジュール制御部108は、利用客がユーザインターフェース101で登録した予定に基づき、列車乗車位置管理部104と列車利用モード管理部102との関連付けを行い、携帯電話端末100内に既に有している時計機能やカレンダー機能を利用することで利用モードの自動設定を行うことものとする。
例えば、利用客が平日に列車を利用する際、設定画面101c(図10参照)上で「通勤」をあらかじめ設定しなくても、スケジュール制御部108が、利用モードテーブル103に「通勤」を設定する。
また、利用客が週末に列車を利用する際、設定画面101c上で「休日1」もしくは「休日2」をあらかじめ設定しなくても、スケジュール制御部108が、利用モードテーブル103に「休日1」もしくは「休日2」を設定する。
なお、休日1もしくは休日2のどちらが設定されるかについては、休日1もしくは休日2に対して、優先して選択される順位を設け、優先順位に応じて休日1もしくは休日2が選択されるものとする。
次に、本実施例に係る携帯電話端末100の処理手順について説明する。図25は、実施例に係る携帯電話端末の処理を示すフローチャートである。
まず、利用客が携帯電話端末100を自動改札機50にかざすと、携帯電話端末100は、赤外線等の従来技術より、自動改札機50内に設置されている列車利用情報読取装置と通信を行う(ステップS100)。
続いて、携帯電話端末100は、あらかじめ、利用客がユーザインターフェース101で設定したおいた利用モードに応じて、利用モードテーブル103から区間情報(例えば、区間情報103a、図12参照)取り出す(ステップS101)。
続いて、携帯電話端末100は、ステップS101にて取り出した区間情報103aを、列車利用情報読取装置に送信する(ステップS102)。そして、列車利用情報読取装置は、携帯電話端末100から受信した区間情報103aに「乗車駅」のフラグを立て(ステップS103)、更新した区間情報(例えば、区間情報103b、図13参照)をサーバ70に送信する(ステップS104)。
その後、携帯電話端末100は、サーバ70から列車情報(例えば、列車情報71)を受信する(ステップS105)。そして、列車乗車位置判断部106は、受信した列車情報71と、利用モードテーブル103記憶されている利用モードとに基づいて、列車乗車位置テーブル105から、ユーザインターフェース101に出力するメッセージを検索し、表示メッセージを抽出する(ステップS106)。
続いて、列車乗車位置判断部106は、ユーザインターフェース101に対して、ステップS106にて抽出したメッセージの表示処理を行う(ステップS107)。
このフローチャートによれば、利用客は、乗車の改札通過時に、携帯電話端末100のディスプレイに表示されるメッセージを確認するだけで、乗車する列車の最適な乗車位置を容易に判断することができ、最適な乗車位置まで円滑に移動することが可能となる。
そして、最適な乗車位置で乗車した利用客は、目的の駅で、列車を降りた後、目的地(例えば、会社やデパート)まで円滑に移動することができる。
具体的に、図を用いて説明する。図26は利用シーン1を説明するための図である。利用客が利用モードの設定を「通勤」とした場合において、乗車の改札通過時に、利用客が携帯電話端末100上で「前方に乗る」といったメッセージを確認する。そして、その表示されたメッセージに従い、列車の前方(例えば、1号車)に乗車する(ステップS70)。
その後、列車が目的の駅に到着し、利用客は、会社への移動に便利な位置で列車を降りることができ、会社まで、より短い移動距離で行動することができる(ステップS71)。一方、例えば、列車の後方(例えば、5号車)に乗車した場合、利用客は、列車の前方に乗車した場合と比べると、移動距離が長くなってしまう。
次に、利用客が、休日に列車を利用した場合について説明する。図27は利用シーン2を説明するための図である。利用客が、利用モードの設定を「休日」にした場合において、乗車の改札通過時、利用客が携帯電話端末100上で「後方に乗る」といったメッセージを確認する。そして、その表示されたメッセージに従い、列車の後方(例えば、6号車)に乗車する(ステップS80)。
その後、列車が目的の駅に到着し、利用客は、デパートまで、より短い移動距離で行動することができる(ステップS81)。一方、列車の前方(例えば、2号車)に乗車した場合、利用客は、列車の後方に乗車した場合と比べると、移動距離が長くなってしまう。
上述したように、本実施例に係る携帯電話端末100は、乗車の改札通過時に、利用客が最適と考える乗車位置を自端末のディスプレイに表示させることができ、利用客は、携帯電話端末100に表示されたメッセージを確認するだけで、乗車する列車の最適な乗車位置を容易に判断することができ、最適な乗車位置まで、円滑に移動することができる。
また、同一の利用区間に関わらず、利用客の列車の利用用途(例えば、通勤/休日)によって利用客の最適な乗車位置が異なる場合においても、利用用途に応じて、利用客が、乗車位置を示すメッセージをあらかじめ携帯電話端末100に登録しておくことで、列車情報テーブル70aを検索するシステム(例えば、サーバ70)を変更することなく、利用客は、最適な乗車位置を携帯電話端末100で確認することができる。
なお、これまで、利用客が列車を乗り換える場合を考慮しないで説明してきたが、本実施例に係る携帯電話端末100により、利用客が列車を乗り換えて利用する際にも、同様にして最適な乗車位置を示すメッセージを表示することが可能である。
例えば、図8に示した列車乗車位置テーブル105と同程度の情報を備えた列車乗換位置テーブル110(詳細なデータの図示は省略)を携帯電話端末100に加えることで、乗換駅での最適な乗車位置を示すメッセージを表示させることが可能となる。その際の表示画面イメージについて図を用いて説明する。
図28は、乗換駅を考慮した表示画面を説明するための図である。説明の便宜上、利用客が、北広島駅で乗車し、札幌駅で乗り換える場合を例に挙げて説明する。図28の画面イメージ101fには、乗車駅「北広島」で「21:05 xxx行き 階段降りて後方」及び乗換駅「札幌駅」で「21:30 xxx行き 階段降りて前方」が表示される。
したがって、利用客は、北広島駅の自動改札機50に携帯電話をかざした際、北広島駅での最適な乗車位置は「階段降りて後方」と容易に判断することができ、乗換駅である札幌駅での最適な乗車位置は、「階段降りて前方」と容易に判断することができる。
次に、利用客の列車の利用履歴に応じて、表示メッセージを変更する場合について説明する。例えば、利用客が普段利用していた列車を転勤や長期出張等の事情から長期間利用しておらず、久しぶりに、その列車に乗車する場合を例に挙げて説明する。
図29は、履歴情報に基づく表示メッセージの変更を説明するための図である。図29に示した画面イメージ101gには、図9にて説明した「メッセージ」の項目に加えて、別のメッセージを入力する項目が追加され、2種類のメッセージを入力する項目を有している。
したがって、例えば、「メッセージ1」を通常利用時に表示させるメッセージとし、「メッセージ2」を久しぶりに利用した際に表示させるメッセージとした場合、メッセージ1に「階段降りて後方」といったメッセージが設定される。
一方、メッセージ2には、メッセージ1と比較すると詳細な情報を加えた「1番ホーム 階段降りて後方」といったメッセージ内容になっており、利用客が久しぶりに利用しても最適な乗車位置を適切に判断できるようなメッセージ内容が設定されている。
このように、利用する頻度に応じたメッセージをあらかじめ登録しておくことで、例えば、通常利用時(ステップS90)は、画面イメージ101hに示すような「10:05 xxx行き 階段降りて後方」、「10:20 xxx行き 階段降りて後方」、「10:30 xxx行き 階段降りて後方」といったメッセージを表示する。
一方、利用客が久しぶりに利用した際(ステップS91)、画面イメージ101iに示すような「10:05 xxx行き 1番ホーム 階段降りて後方」、「10:20 xxx行き 1番ホーム 階段降りて後方」、「10:30 xxx行き 1番ホーム 階段降りて後方」といったメッセージを表示する。
したがって、画面イメージ101iに表示されるメッセージには、画面イメージ101hと比較すると、「1番ホーム」という情報が追加され、より詳細なメッセージが表示され、列車の利用状況に、より配慮してメッセージを表示している。
以上のように、列車型、車両数、発車時刻等が同一であっても、利用客の利用履歴に応じて、表示するメッセージを自動で変更することが可能となる。なお、表示する際に必要な履歴情報については、自動改札機内に設置されている列車利用情報読取装置を介して、サーバ70に記憶しておくものとする。
さらに、目的とする駅への経路が複数存在する場合において、利用客が選択した経路に応じて、表示画面を自動で切り替えることが可能である。なお、携帯電話端末100は、利用客が選択した経路を示す情報を既存のGPS(Global Positioning System)機能を用いて取得するものとする。以下、図を用いて具体的に説明する。
図30は、乗車した経路に基づく表示メッセージの変更を説明するための図である。まず、上野駅を乗車駅とし、武蔵中原駅を目的駅とした場合を例に挙げて説明し、上野駅から武蔵中原駅までの区間は複数の経路が存在するものとする。
例えば、利用客は、上野駅の自動改札機50で携帯電話端末100をかざした際、画面イメージ101jを確認し、表示されたメッセージにしたがって行動する。その後、利用客の都合により、画面イメージ101jが示した経路と異なる経路(例えば、京浜東北線経由)を利用客が選択し、乗車した場合、画面イメージが101jから101kに自動で変更される。
このように、利用客が目的とする駅まで複数の経路が存在する場合において、利用客が選択した経路に応じて、携帯電話端末100の表示画面を自動で切り替えることで、選択した経路に応じて最適な乗車位置を示すメッセージを示すことができる。
ところで、本実施例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部あるいは一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図5に示した携帯電話端末100の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部がCPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
図31は、最適な乗車位置を示すプログラムを実行する携帯電話端末のハードウェア構成を示す図である。図31に示すように、この携帯電話端末300は、マイク301、無線通信部302、操作部303、記憶装置304、CPU(Central Processing Unit)305、バイブレータ306、ディスプレイ307、スピーカ308をバス309で接続している。
そして、記憶装置304には、CPU305によって利用されるデータを含んだ各種データ304a、利用客の最適な乗車位置を示すメッセージの表示を制御する機能と同様の機能を発揮する列車乗車位置判断プログラム304b、これまで説明してきた車両情報やメッセージ等を管理する機能と同様の機能を発揮する列車乗車位置管理プログラム304c、利用客の列車の利用用途やその利用用途に応じた区間情報を管理する機能と同様の機能を発揮する列車利用モード管理プログラム304d、列車乗車位置管理プログラム304cと列車利用モード管理プログラム304dとをカレンダーや時計機能と関連付けて、表示メッセージをスケジュール表示させる機能と同様の機能を発揮するスケジュールプログラム304eが記憶されている。
そして、CPU305が、列車乗車位置判断プログラム304b、列車乗車位置管理プログラム304c、列車利用モード管理プログラム304d、スケジュールプログラム304eをそれぞれ読み出して実行することにより、列車乗車位置判断プロセス305a、列車乗車位置管理プロセス305b、列車利用モード管理プロセス305c、スケジュールプロセス305dがそれぞれ起動される。ここで、列車乗車位置判断プロセス305aは、図5に示した列車乗車位置判断部106に対応し、列車乗車位置管理プロセス305bは、図5に示した列車乗車位置管理部104に対応し、列車利用モード管理プロセス305cは、図5に示した列車利用モード管理部102に対応し、スケジュールプロセス305dは、図5に示したスケジュール制御部108に対応する。
なお、各種データ304aには、例えば、列車乗車位置判断プロセス305aに利用される列車の車両情報、メッセージ、利用モード、乗車駅を示す各種情報が記憶されている。そして、列車乗車位置判断プロセス305aは、各種データ304aを読み出して、ディスプレイ307に表示するメッセージの表示処理を行う。
ところで、図31に示した列車乗車位置判断プログラム304b、列車乗車位置管理プログラム304c、列車利用モード管理プログラム304d、スケジュールプログラム304eは、必ずしも最初から携帯電話端末300が有する記憶装置304に記憶させておく必要はない。たとえば、SDカードなどの「可搬用の物理媒体」に記憶させておき、携帯電話端末300が列車乗車位置判断プログラム304b、列車乗車位置管理プログラム304c、列車利用モード管理プログラム304d、スケジュールプログラム304eを読み出して実行するようにしても良い。
上記の実施例1を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)移動体の特徴と、利用者の行動パターンと、前記移動体に前記利用者が乗車する場所の情報を含んだ場所情報と、前記利用者が前記移動体に乗車する際の最適な乗車位置への誘導メッセージとを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記移動体の特徴と、前記利用者の行動パターンと、前記場所情報とが指定された場合に、指定された前記移動体の特徴と、前記利用者の行動パターンと、前記場所情報とをキーにして該当する誘導メッセージを前記記憶手段から検索し、検索結果を出力する出力手段と
を有する端末装置。
(付記2)日時と前記利用者の行動パターンとが対応付けられたスケジュール情報を取得し、前記利用者が前記移動体に乗車する日時と、前記スケジュール情報とを基にして前記利用者の行動パターンを判定する判定手段を更に有し、前記出力手段は前記判定手段の判定結果を基にして前記誘導メッセージを前記記憶手段から検索する付記1に記載の端末装置。
(付記3)前記移動体の特徴と当該移動体の発車時刻とを対応付けた時刻情報を取得する取得手段を更に有し、前記出力手段は、指定された前記移動体の特徴に対応する発車時刻を前記時刻情報から更に検索し、検索した発車時刻を誘導メッセージに対応付けて出力する付記1または2に記載の端末装置。
(付記4)端末装置が、
移動体の特徴と、利用者の行動パターンと、前記移動体に前記利用者が乗車する場所の情報を含んだ場所情報と、前記利用者が前記移動体に乗車する際の最適な乗車位置への誘導メッセージとを対応付けて記憶装置に記憶する記憶ステップと、
前記移動体の特徴と、前記利用者の行動パターンと、前記場所情報とが指定された場合に、指定された前記移動体の特徴と、前記利用者の行動パターンと、前記場所情報とをキーにして該当する誘導メッセージを前記記憶装置から検索し、検索結果を出力する出力ステップと
を有するメッセージ出力方法。
(付記5)日時と前記利用者の行動パターンとが対応付けられたスケジュール情報を取得し、前記利用者が前記移動体に乗車する日時と、前記スケジュール情報とを基にして前記利用者の行動パターンを判定する判定ステップを更に有し、前記出力ステップは前記判定ステップの判定結果を基にして前記誘導メッセージを前記記憶装置から検索する付記4に記載のメッセージ出力方法。
(付記6)前記移動体の特徴と当該移動体の発車時刻とを対応付けた時刻情報を取得する取得ステップを更に有し、前記出力ステップは、指定された前記移動体の特徴に対応する発車時刻を前記時刻情報から更に検索し、検索した発車時刻を誘導メッセージに対応付けて出力する付記4または5に記載のメッセージ出力方法。
(付記7)コンピュータに、
移動体の特徴と、利用者の行動パターンと、前記移動体に前記利用者が乗車する場所の情報を含んだ場所情報と、前記利用者が前記移動体に乗車する際の最適な乗車位置への誘導メッセージとを対応付けて記憶装置に記憶する記憶手順と、
前記移動体の特徴と、前記利用者の行動パターンと、前記場所情報とが指定された場合に、指定された前記移動体の特徴と、前記利用者の行動パターンと、前記場所情報とをキーにして該当する誘導メッセージを前記記憶装置から検索し、検索結果を出力する出力手順と
を実行させるメッセージ出力プログラム。
(付記8)日時と前記利用者の行動パターンとが対応付けられたスケジュール情報を取得し、前記利用者が前記移動体に乗車する日時と、前記スケジュール情報とを基にして前記利用者の行動パターンを判定する判定手順を更にコンピュータに実行させ、前記出力手順は前記判定手順の判定結果を基にして前記誘導メッセージを前記記憶装置から検索する付記7に記載のメッセージ出力プログラム。
(付記9)前記移動体の特徴と当該移動体の発車時刻とを対応付けた時刻情報を取得する取得手順を更に有し、前記出力手順は、指定された前記移動体の特徴に対応する発車時刻を前記時刻情報から更に検索し、検索した発車時刻を誘導メッセージに対応付けて出力する付記7または8に記載のメッセージ出力プログラム。