JP2010152396A - 光源装置及びプロジェクタ - Google Patents

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【課題】リフレクタを効率よく冷却することができ、ランプハウジングやライトガイドの熱変形、劣化、白化を防止でき、さらには、シロキ酸や環境ホルモン物質の発生を防止することができる光源装置及びこの光源装置を備えたプロジェクタを提供すること。
【解決手段】光源ランプユニット10は、光源ランプ11、楕円リフレクタ12、板状体19を備える。この板状体19は、リフレクタ12の後方に隙間を空けて設置されており、リフレクタ12の反射部122の外形形状に沿った形状となっている。板状体19とリフレクタ12との間には、冷却空気を通す冷却流路が形成されている。この冷却流路の光源ランプ11の光軸に沿った方向の幅寸法は、反射部122の首状部121近傍部分が最も小さく、リフレクタ12の反射部122外周縁に向かって広くなっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、光源装置及びプロジェクタに関する。
従来から、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調し、拡大投写するプロジェクタがプレゼンテーションやホームシアターの分野で利用されている。
このようなプロジェクタでは、光源ランプ(発光管)と、この光源ランプからの光束を反射させるリフレクタと、これらを収容するランプハウジングとを備えた光源装置が使用されている。
近年、プロジェクタでは、投写される光学像を鮮明に表示させるために光源ランプの高輝度化が要求されている。この高輝度化に伴いランプハウジング内部が高温となるので、プロジェクタ内の空気を光源装置のランプハウジング上方側から導入し、下方側に流してランプハウジング内部を冷却している(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−186784号公報(第9頁、図7)
しかしながら、このような冷却方法では、単にランプハウジングの上方から下方に冷却空気を流しているだけであり、リフレクタを均一に冷却することが困難である。そのため、リフレクタが部分的に高温となることがある。通常、リフレクタの反射部には、光源ランプからの光束のうち、可視光線を反射させ、赤外線、紫外線を透過させる反射膜が貼り付けられているが、リフレクタが部分的に高温になることにより、この反射膜がはがれてしまうという問題がある。
また、前記特許文献1にも開示されているように、従来からリフレクタ及び光源ランプは、ランプハウジング内に収容されているため、リフレクタを透過した赤外線や紫外線は、リフレクタ後方に位置するランプハウジングの壁に当たることとなる。これにより、ランプハウジングの壁が高温となり、熱変形してしまうという問題も発生している。さらに、リフレクタを透過した紫外線によって、ランプハウジングが熱分解、化学分解され、ランプハウジングの壁の表面に劣化及び白化が生じることがある。また、化学分解により発生したシロキ酸が光学部品に付着し、性能を損なう虞があるほか、環境ホルモン物質が微量ではあるが、発生して異臭を感じるなど信頼性に関する課題を抱えている。
なお、このような課題は、リフレクタを透過した赤外線や紫外線が、ランプハウジングの壁に当たる場合のみならず、光学部品を収容するライトガイドの壁に直接あたる場合においても、同様である。
本発明の目的は、リフレクタを効率よく冷却することができ、ランプハウジングやライトガイドの熱変形、劣化、白化を防止でき、さらには、シロキ酸や環境ホルモン物質の発生を防止することができる光源装置及びこの光源装置を備えたプロジェクタを提供することである。
本発明の光源装置は、電極間で放電発光が行われる発光部、及びこの発光部の両側に設けられる封止部を有する発光管と、この発光管の発光部の後方に設けられ、発光管から放射された光束を一定方向に揃えて射出する反射部を有するリフレクタとを備えた光源装置であって、前記リフレクタの反射部は、前記発光管の発光部から射出された光束のうち、可視光線を反射するとともに、赤外線及び紫外線を透過し、前記リフレクタの後方には、前記リフレクタの反射部の外形に沿った形状であり、前記反射部を透過した赤外線及び紫外線を吸収する板状体が、前記リフレクタの反射部と所定の間隔をあけて設置され、前記リフレクタの反射部と前記板状体との間には、冷却流体を通す冷却流路が形成されていることを特徴とする。
ここで、板状体は、赤外線及び紫外線を吸収するものであればよく、例えば、その表面に黒アルマイト処理を施したものがあげられる。
このような本発明によれば、リフレクタの後方にリフレクタの反射部の外形に沿った形状の板状体が配置されており、この板状体とリフレクタの反射部との間には冷却流路が形成されているので、リフレクタ全体を均一に効率よく冷却することができる。これにより、リフレクタの反射部に貼り付けられる反射膜の熱によるはがれを防止することができる。
さらに、リフレクタの後方に板状体が配置されており、この板状体はリフレクタの反射部を透過した赤外線及び紫外線を吸収するものであるため、発光管、リフレクタ、板状体をランプハウジングやライトガイドに収容した場合、ランプハウジングやライトガイドのリフレクタ後方に位置する壁等に赤外線、紫外線等が当たらず、壁の熱変形を防止できる。
なお、板状体は、赤外線、紫外線を吸収するため、発熱するが、冷却流路を通る空気により板状体を冷却することもできる。
さらに、ランプハウジングやライトガイドのリフレクタ後方に位置する壁等に紫外線等が当たらないため、ランプハウジングやライトガイドが熱分解、化学分解されることがなく、ランプハウジングやライトガイドに劣化、白化が生じない。また、このように、ランプハウジングやライトガイドが化学分解されることがないので、シロキ酸の発生、環境ホルモン物質の発生を防止することができる。これにより、シロキ酸の光学部品への付着による光学部品の性能の低下や、環境ホルモン物質の発生に伴う異臭の発生等の信頼性に関する課題を解決することができる。
さらに、通常、光源装置等を収容するプロジェクタの外装ケース内部には、外装ケース内部の空気を光源装置に導入して光源装置を冷却するための排気ファンが設置されており、この排気ファンにより引き寄せられた空気は外装ケースに形成された排気口から排出される。従来からこの排気口には、光源装置からの光漏れを防止するために密な間隔で複数のルーバ部が取り付けられている。排気口から空気を排出する際に、このルーバ部により大きな空気抵抗が発生するため、充分に光源装置を冷却しようとした場合には、排気ファンの回転数を高めなければならず、低騒音化を図ることができないという問題がある。
これに対し、本発明では、リフレクタの後方に反射部の外形に沿った形状の板状体が設けられているので、発光管の発光部で発光した光束がリフレクタ後方に漏れるのを防止することができる。そのため、外装ケースの排気口に取り付けるルーバ部を密に配置する必要がなく、ルーバ部による空気抵抗を小さくすることができる。これにより、排気ファンの回転数を低く設定することができ、低騒音化を図ることができる。
また、従来、発光管からの光がリフレクタの後方に漏れるのを防止するために、ランプハウジングでリフレクタ及び発光管全体を覆う必要があったが、本発明では、板状体を設けることで、発光管からの光束がリフレクタ後方に漏れるのを防止することができ、ランプハウジングでリフレクタ後方を覆う必要がないため、ランプハウジングを小型化することができる。
さらに、リフレクタの後方に板状体が設けられているので、発光管が破裂した場合であっても、発光管の破片がリフレクタ後方に飛散するのを防止することができる。これにより、より安全性の高い光源装置とすることができる。
本発明では、前記リフレクタの反射部には、前記発光管の封止部を支持する首状部が設けられ、前記リフレクタの反射部と、前記板状体との間に形成される冷却流路の前記発光管の光軸方向に沿った幅寸法は、前記反射部の首状部近傍部分が最も小さく、リフレクタの外周縁に向かって大きくなることが好ましい。
このような本発明によれば、冷却流路の幅はリフレクタの外周縁に向かって大きくなっているので、リフレクタの外周縁側からの冷却空気の導入、冷却空気の排出を行いやすくすることができる。
また、本発明では、前記冷却流路の最小幅寸法は、5mm以上、15mm以下であることが好ましい。
冷却流路の最小幅寸法が5mm未満の場合には、冷却流路が狭すぎて、通気抵抗が大きくなるため冷却流体が通りにくく、リフレクタ及び板状体を充分に冷却できない可能性がある。
また、最小幅寸法が15mmを超えるものである場合には、冷却流路が幅広くなりすぎて、乱流が発生しやすくなり、リフレクタ及び板状体に沿って流体が流れにくくなって冷却効率が低下する可能性がある。
本発明では、最小幅寸法を5mm以上、15mm以下としているため、上述したような問題が発生せず、リフレクタ及び板状体を効率よく冷却することができる。
さらに、本発明では、前記板状体の前記リフレクタ側の表面には凹凸が形成されていることが好ましい。
紫外線及び赤外線を吸収した板状体の熱は冷却流路を通る冷却流体により冷却される。本発明では、板状体のリフレクタ側の表面に凹凸を形成することで、板状体の放熱面積を広く確保することができ、吸収した熱を効率よく放熱することができる。
また、本発明では、前記板状体の前記リフレクタ側の表面の表面放射率は、0.8以上であることが好ましい。
板状体の表面放射率を0.8以上とすることで、板状体が吸収した熱を効率的に放射することができる。
本発明では、前記リフレクタの反射部には、前記発光管の封止部を支持する首状部が設けられ、前記板状体は、熱伝導性の部材で構成されて、前記リフレクタの首状部に固定されていることが好ましい。
このような本発明によれば、熱伝導性の部材で構成された板状体をリフレクタの首状部に取り付けることで、リフレクタの熱を板状体に伝導させて、リフレクタを冷却することができる。
また、前記発光管の封止部のうち、前記リフレクタ側に配置された一方の封止部は、一方の端部がリフレクタ後方まで延出した筒状の前記熱伝導性部材を介して、前記リフレクタに固定され、前記板状体は、熱伝導性の部材で構成されて、前記熱伝導性部材の一方の端部に当接しているものであってもよい。
このような本発明によれば、発光管の封止部に筒状の熱伝導性部材を取り付けているため、発光管の発光部の熱を封止部から熱伝導性部材に伝達させて、発光部を冷却することができる。
そして、この熱伝導性部材に熱伝導性の部材で構成された板状体を当接することで、熱伝導性部材に伝達された熱を板状体を介して放熱させることができる。これにより、熱伝導性部材、板状体を介してより効率よく発光管の発光部を冷却することができる。
本発明のプロジェクタは、光源から射出された光束を、画像情報に応じて変調して光学像を形成し、拡大投写するプロジェクタであって、上述した何れかに記載の光源装置を備えていることを特徴とする。
このようなプロジェクタは上述した何れかの光源装置を備えているため、光源装置と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、リフレクタを効率よく冷却することができ、ランプハウジングやライトガイドの熱変形を防止することができるという効果を奏することができる。
本発明の第1実施形態のプロジェクタの光学系の構造を表す模式図。 前記実施形態における光源装置の構造を表す概要斜視図。 前記実施形態における光源装置の構造を表す断面図。 実施例1のシミュレーションの結果を示す図。 比較例1のシミュレーションの結果を示す図。 比較例2のシミュレーションの結果を示す図。 比較例3のシミュレーションの結果を示す図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係るプロジェクタ1の光学系を表す模式図が示されている。このプロジェクタ1は、光源から射出された光束を、画像情報に応じて変調して光学像を形成し、スクリーン上に拡大投写する光学機器であり、光源装置としての光源ランプユニット10、均一照明光学系20、色分離光学系30、リレー光学系35、光学装置40、及び投写光学系50を備えて構成され、光学系20〜35を構成する光学素子は、所定の照明光軸Pが設定されたライトガイド2内に位置決め調整されて収納されている。このライトガイド2は図示しないが上面が開口した箱型の下ライトガイドと、この下ライトガイドの開口を塞ぐ蓋状の上ライトガイドとを備えたものとなっている。
光源ランプユニット10は、光源ランプ11から放射された光束を一定方向に揃えて射出し、光学装置40を照明するものであり、詳しくは後述するが、光源ランプ(発光管)11、楕円リフレクタ12、及び平行化凹レンズ14を備えている。
そして、光源ランプ11から放射された光束は、楕円リフレクタ12により装置前方側に射出方向を揃えて収束光として射出され、平行化凹レンズ14によって平行化され、均一照明光学系20に射出される。
均一照明光学系20は、光源ランプユニット10から射出された光束を複数の部分光束に分割し、照明領域の面内照度を均一化する光学系であり、第1レンズアレイ21、第2レンズアレイ22、偏光変換素子23、及び重畳レンズ24、及び反射ミラー25を備えている。
第1レンズアレイ21は、光源ランプ11から射出された光束を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、照明光軸Pと直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズを備えて構成され、各小レンズの輪郭形状は、後述する光学装置40を構成する液晶パネル42R、42G、42Bの画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。
第2レンズアレイ22は、前述した第1レンズアレイ21により分割された複数の部分光束を集光する光学素子であり、第1レンズアレイ21と同様に照明光軸Pに直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズを備えた構成であるが、集光を目的としているため、各小レンズの輪郭形状が液晶パネル42R、42G、42Bの画像形成領域の形状と対応している必要はない。
偏光変換素子23は、第1レンズアレイ21により分割された各部分光束の偏光方向を一方向の直線偏光に揃えるものである。
この偏光変換素子23は、図示を略したが、照明光軸Pに対して傾斜配置される偏光分離膜及び反射ミラーを交互に配列した構成を具備する。偏光分離膜は、各部分光束に含まれるP偏光光束及びS偏光光束のうち、一方の偏光光束を透過し、他方の偏光光束を反射する。反射された他方の偏光光束は、反射ミラーによって曲折され、一方の偏光光束の射出方向、すなわち照明光軸Pに沿った方向に射出される。射出された偏光光束のいずれかは、偏光変換素子23の光束射出面に設けられる位相差板によって偏光変換され、すべての偏光光束の偏光方向が揃えられる。このような偏光変換素子23を用いることにより、光源ランプ11から射出される光束を、一方向の偏光光束に揃えることができるため、光学装置40で利用する光源光の利用率を向上することができる。
重畳レンズ24は、第1レンズアレイ21、第2レンズアレイ22、及び偏光変換素子23を経た複数の部分光束を集光して液晶パネル42R、42G、42Bの画像形成領域上に重畳させる光学素子である。この重畳レンズ24は、本例では光束透過領域の入射側端面が平面で射出側端面が球面の球面レンズであるが、非球面レンズを用いることも可能である。
この重畳レンズ24から射出された光束は、反射ミラー25で曲折されて色分離光学系30に射出される。
色分離光学系30は、2枚のダイクロイックミラー31、32と、反射ミラー33とを備え、ダイクロイックミラー31、32より均一照明光学系20から射出された複数の部分光束を、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を具備する。
ダイクロイックミラー31、32は、基板上に所定の波長領域の光束を反射し、他の波長の光束を透過する波長選択膜が形成された光学素子であり、光路前段に配置されるダイクロイックミラー31は、赤色光を透過し、その他の色光を反射するミラーである。光路後段に配置されるダイクロイックミラー32は、緑色光を反射し、青色光を透過するミラーである。
リレー光学系35は、入射側レンズ36と、リレーレンズ38と、反射ミラー37、39とを備え、色分離光学系30を構成するダイクロイックミラー32を透過した青色光を光学装置40まで導く機能を有している。尚、青色光の光路にこのようなリレー光学系35が設けられているのは、青色光の光路長が他の色光の光路長よりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。本例においては青色光の光路長が長いのでこのような構成とされているが赤色光の光路長を長くする構成も考えられる。
前述したダイクロイックミラー31により分離された赤色光は、反射ミラー33により曲折された後、フィールドレンズ41を介して光学装置40に供給される。また、ダイクロイックミラー32により分離された緑色光は、そのままフィールドレンズ41を介して光学装置40に供給される。さらに、青色光は、リレー光学系35を構成するレンズ36、38及び反射ミラー37、39により集光、曲折されてフィールドレンズ41を介して光学装置40に供給される。尚、光学装置40の各色光の光路前段に設けられるフィールドレンズ41は、第2レンズアレイ22から射出された各部分光束を、照明光軸に対して並行な光束に変換するために設けられている。
光学装置40は、入射した光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものであり、照明対象となる光変調装置としての液晶パネル42と、色合成光学系としてのクロスダイクロイックプリズム43とを備えて構成される。尚、フィールドレンズ41及び各液晶パネル42R、42G、42Bの間には、入射側偏光板44が介在配置され、図示を略したが、各液晶パネル42R、42G、42B及びクロスダイクロイックプリズム43の間には、射出側偏光板が介在配置され、入射側偏光板44、液晶パネル42R、42G、42B、及び射出側偏光板によって入射する各色光の光変調が行われる。
液晶パネル42R、42G、42Bは、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像信号に従って、入射側偏光板44から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。この液晶パネル42R、42G、42Bの変調を行う画像形成領域は、矩形状であり、その対角寸法は、例えば0.7インチである。
クロスダイクロイックプリズム43は、射出側偏光板から射出された各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム43は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の誘電体多層膜は、青色光を反射するものであり、これらの誘電体多層膜によって赤色光及び青色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
そして、クロスダイクロイックプリズム43から射出されたカラー画像は、投写光学系50によって拡大投写され、図示を略したスクリーン上で大画面画像を形成する。
前述した光源装置としての光源ランプユニット10は、ライトガイド2に対して着脱可能となっていて、光源ランプ11が破裂したり、寿命により輝度が低下した場合に交換できるようになっている。
より詳細に説明すれば、この光源ランプユニット10は、前述した光源ランプ11、楕円リフレクタ12、及び平行化凹レンズ14の他、図2及び図3に示すように、ランプハウジング15、カバー部材16、熱伝導性部材17、放熱フィン18、板状体19を備えて構成される。
発光管としての光源ランプ11は、中央部が球状に膨出した石英ガラス管から構成され、中央部分が発光部111、この発光部111の両側に延びる部分が封止部112とされる。なお、本実施形態では、封止部112のうち、楕円リフレクタ12側の一方の封止部112を第1封止部112A,他方の封止部112を第2封止部112Bとする。
発光部111の内部には、図3では図示を略したが、内部に所定距離離間配置される一対のタングステン製の電極と、水銀、希ガス、及び少量のハロゲンが封入されている。
封止部112の内部には、発光部111の電極と電気的に接続されるモリブデン製の金属箔が挿入され、ガラス材料等で封止されている。この金属箔には、さらに電極引出線としてのリード線113が接続され、このリード線113は、光源ランプ11の外部まで延出している。
そして、リード線113に電圧を印加すると、電極間で放電が生じ、発光部111が発光する。
楕円リフレクタ12は、光源ランプ11からの光束を一定方向に揃えて射出する楕円曲面状の反射部122と、この反射部122に設けられ、光源ランプ11の第1封止部112Aが挿通される首状部121とを備えたガラス製の一体成形品である。
首状部121には、中央に挿入孔123が形成されており、この挿入孔123の中心に第1封止部112Aが配置される。なお、第1封止部112Aは後述する熱伝導性部材17を介して首状部121に支持固定されることとなる。
反射部122は、楕円曲面状のガラス面に金属薄膜を蒸着形成して構成され、この反射部122の反射面は、図示しないが、可視光を反射して赤外線を透過する反射膜(コールドミラー)が貼り付けられている。
前記の光源ランプ11は、この反射部122の内部に配置され、発光部111の内の電極間の発光中心が反射部122の楕円曲面の第1焦点位置となるように配置される。
そして、光源ランプ11を点灯すると発光部111から放射された光束は、反射部122の反射面で反射して、楕円曲面の第2焦点位置に収束する収束光となる。
このような楕円リフレクタ12に光源ランプ11を固定する際には、後述する熱伝導性部材17が取り付けられた第1封止部112Aを楕円リフレクタ12の挿入孔123に挿入し、発光部111内の電極間の発光中心が反射部122の楕円曲面の焦点となるように配置し、挿入孔123内部にシリカ・アルミナを主成分とする無機系接着剤を充填する。尚、本例では第2封止部112Bから出たリード線113も挿入孔123を通して外部に露出している。
また、反射部122の光軸方向寸法は、光源ランプ11の長さ寸法よりも短くなっていて、このように楕円リフレクタ12に光源ランプ11を固定すると、光源ランプ11の第2封止部112Bが楕円リフレクタ12の光束射出開口から突出する。
熱伝導性部材17は、円筒状であり、光源ランプ11の第1封止部112Aの外面に取り付けられており、熱伝導性部材17は、第1封止部112Aとともに、楕円リフレクタ12の首状部121に挿通され、支持固定されている。
この熱伝導性部材17と第1封止部112Aとは熱伝導性の高い無機系接着剤(図示略)、例えば、シリカ・アルミナ系又は窒化アルミニウム系の接着剤を介して接着されている。図示しないが、熱伝導性部材17には、その長手方向に沿ってスリットが切り込まれており、このスリットにより、第1封止部112Aの熱による膨張を許容できるようになっている。
ここで、熱伝導性部材17としては、光源ランプ11の熱伝導率よりも高い熱伝導率を備えた部材で構成されていれば任意であるが、熱伝導率が5W/(m・K)以上の部材が好ましく、例えば、サファイア、水晶、蛍石、アルミナ、窒化アルミ等の部材により構成されていることが好ましい。
また、熱伝導性部材17の一方の端部は、リフレクタ12の首状部121からリフレクタ12後方まで延出し、リフレクタ12から露出している。なお、他方の端部は、光源ランプ11の発光部111近傍まで延びている。
さらに、熱伝導性部材17の一方の端部には、放熱フィン18が一体成形されている。
この放熱フィン18は、対向配置された平面矩形形状の第1の壁部181とこの第1の壁部181の一端間を連結する平面矩形形状の第2の壁部182とを備えた平面略コ字形であり、第2の壁部182と対向する面に形成される開口がリフレクタ12と反対側に向くように配置されたものである。第1の壁部181間には、第2の壁部182から開口に向かって延びる3つの片183が第1の壁部181と略平行に配置されている。
なお、本実施形態では、熱伝導性部材17に放熱フィン18を設けたが、この放熱フィンはなくてもよい。
板状体19は、リフレクタ12の後方(光束反射側と反対側)に、隙間を空けて設置されており、リフレクタ12の反射部122の外形形状に沿った形状、例えば、四角錐台形状となっている。すなわち、本実施形態の板状体19は、熱伝導性部材17を通す孔191Aが形成され、光源ランプ11の長手方向と略直交する平面四角形状の第1面部191と、この第1面部191の各辺からリフレクタ12の開口側に向かって延びる4枚の第2面部192とを備えている。
なお、本実施形態では、板状体を四角錐台形状としたが、これに限らず、六角錐台形状としてもよく、また、リフレクタ12の反射部122と略同様の楕円面形状としてもよい。
第1面部191の孔191Aに熱伝導性部材17を通すことで、この板状体19が熱伝導性部材17に当接することとなる。
4枚の第2面部192のうち、リフレクタ12の上方に位置する第2面部192には、この板状体19を後述するランプハウジング15の垂直部152に固定するための固定片193が一体成形されている。この固定片193には、孔193Aが形成されており、この孔193Aに垂直部152の突起155を挿入することで板状体19がランプハウジング15に固定される。
このような板状体19とリフレクタ12との間には、冷却空気を通す冷却流路が形成されている。この冷却流路の光源ランプ11の光軸に沿った方向の幅寸法は、反射部122の首状部121近傍部分が最も小さく、リフレクタ12の反射部122外周縁に向かって広くなっている。すなわち、第1面部191と、反射部122の首状部121近傍部分との間が最も小さく(図3に示すT1)、第2面部192の外周縁と反射部122の外周縁との間の寸法(図3に示すT2)が最も広くなっている。なお、第1面部191と、反射部122の首状部121近傍部分との間の寸法(図3に示すT1)は、5mm以上、15mm以下であり、なかでも10mm程度であることが好ましい。
以上のような板状体19は、紫外線及び赤外線を吸収し、かつ、熱伝導性の部材で構成されており、例えば、表面に黒アルマイト処理が施されたアルミ合金部材となっている。また、第1面部191、第2面部192のリフレクタ12側の表面には凹凸が形成されており、この表面の表面放射率は0.8以上となっている。
ランプハウジング15は、図3に示すように、断面L字状の合成樹脂製の一体成形品であり、水平部151及び垂直部152を備えている。
水平部151は、ライトガイド2の壁部と係合し、光源ランプユニット10をライトガイド2内に隠蔽して光漏れが出ないようにする部分である。また、図示を略したが、この水平部151には、光源ランプ11を外部電源と電気的に接続するための端子台が設けられており、この端子台には、光源ランプ11のリード線113が接続される。
垂直部152は、楕円リフレクタ12の光軸方向の位置決めを行う部分であり、本例では、この垂直部152に対して楕円リフレクタ12の光束射出開口側先端部分が接着剤等で固定される。この垂直部152には、楕円リフレクタ12の射出光束を透過させる開口部153が形成されている。
また、このような水平部151及び垂直部152には、突起154が形成されている。この突起154は、ライトガイド2内に形成された凹部と係合し、係合すると光源ランプ11の発光中心がライトガイド2の照明光軸P上に配置される。
また、垂直部152の上面には、板状体19の固定片193の孔193Aを通すための突起155が形成されている。
カバー部材16は、ランプハウジング15の垂直部152の開口部153に装着される略円錘状の筒体からなる熱吸収部161と、この熱吸収部161の外側に突設される複数の放熱フィン162と、熱吸収部161の先端に形成されるレンズ装着部163とを備え、金属製の一体成形品として構成される。
熱吸収部161は、光源ランプ11から放射された輻射熱や、楕円リフレクタ12及びカバー部材16内の密封空間で対流する空気の熱を吸収する部分であり、その内面には、黒アルマイト処理が施されている。この熱吸収部161の略円錐状の傾斜面は、楕円リフレクタ12による収束光の傾きと並行となるようになっていて、楕円リフレクタ12から射出された光束が熱吸収部161の内面になるべく当たらないようになっている。
複数の放熱フィン162は、光源ランプユニット10の光軸に直交する方向に延びる板状体として構成され、各放熱フィン162の間は、冷却空気を充分に通すことのできる隙間が形成されている。
レンズ装着部163は、熱吸収部161の先端に突設される円筒状体から構成され、この円筒状部分には、楕円リフレクタ12の収束光を平行化する平行化凹レンズ14が装着される。尚、レンズ装着部163への平行化凹レンズ14の固定は、図示を略したが、接着剤等で行われる。そして、レンズ装着部163に平行化凹レンズ14を装着すると、光源ランプユニット10内部の空間は完全に密封され、光源ランプ11が破裂しても、破片が外部に飛散することがない。
このような光源ランプユニット10は、前記のプロジェクタ1のライトガイド2に収納される。
尚、図1では図示を略したが、プロジェクタ1は、光源ランプユニット10に隣接配置される排気ファンを備え、この排気ファンはプロジェクタ1内の冷却空気を引き寄せ、カバー部材16の放熱フィン162の延出方向に沿って冷却空気を吹き付け、かつ、板状体19と、リフレクタ12との間の冷却流路に冷却空気を通し、さらに、熱伝導性部材17や、放熱フィン18にも冷却空気を吹き付けるようになっている。さらに、プロジェクタ1の図示しない外装ケースには排気ファンからの空気を排気するための排気口が形成されており、この排気口には遮光用のルーバ部が取り付けられている。
次に、このようなプロジェクタ1による光源ランプユニット10の冷却作用を説明する。
まず、プロジェクタ1の電源を入れ、光源ランプ11を発光させると、白色光が射出される。この際、プロジェクタ1内部の排気ファンを起動する。
光源ランプ11の発光部111で発生した熱は、第1封止部112Aを介して熱伝導性部材17に伝達される。この熱伝導性部材17に伝達された熱の一部と、排気ファンにより引き寄せられた外装ケース内の冷却空気との間で熱交換が行われ、熱伝導性部材17は冷却される。
また、熱伝導性部材17に伝達された熱の一部は、放熱フィン18に伝達されて、この放熱フィン18と、冷却空気との間で熱交換が行われ、放熱フィン18から熱が放熱される。
さらに、熱伝導性部材17に伝達された熱の一部は、この熱伝導性部材17に固定された板状体19に伝達され、この板状体19と、板状体19及びリフレクタ12間に形成された冷却流路を通る空気との間で熱交換が行われる。
また、発光部111からの光束を反射するリフレクタ12でも熱が発生する。このリフレクタ12の熱は、リフレクタ12と板状体19との間に形成された冷却流路を通過する冷却空気と熱交換され、リフレクタ12が冷却される。
さらに、光源ランプユニット10では、発光部111から放射された赤外線及び紫外線が吸収されることによっても熱が発生する。以下にこの熱の冷却方法について説明する。
発光部111から後方に放射された赤外線及び紫外線は、リフレクタ12を透過し、板状体19で吸収されて板状体19で熱が発生する。この熱はリフレクタ12との間に形成される冷却流路を通る冷却空気と熱交換され、板状体19が冷却される。
なお、発光部111から放射される紫外線、赤外線のうち、3割程度の紫外線、赤外線がリフレクタ12を透過する。
一方、発光部111の前方に放射された赤外線、紫外線は、カバー部材16の熱吸収部161で吸収される。また、光源ランプ11からの輻射熱によって加熱された空気は、内部で対流を生じ、加熱空気がカバー部材16の熱吸収部161の内面側で熱交換を行い、熱が吸収されて冷却される。熱吸収部161で吸収された熱は、放熱フィン162まで伝導し、冷却ファンからの冷却風との間で熱交換を行って放熱フィンが冷却される。
従って、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)リフレクタ12の後方にリフレクタ12の反射部122の外形に沿った形状の板状体19が配置されており、この板状体19と反射部122との間には冷却流路が形成されているので、リフレクタ12全体を均一に効率よく冷却することができる。このように均一に冷却することができるので、リフレクタ12の反射部122に貼り付けられた反射膜の熱によるはがれを防止することができる。
(2)リフレクタ12の後方に配置された板状体19はリフレクタ12の反射部122を透過した赤外線及び紫外線を吸収するものであるため、光源ランプユニット10をライトガイド2に収容した場合でも、ライトガイド2のリフレクタ12の後方の壁に紫外線、赤外線が当たらない。従って、ライトガイド2の壁の熱変形を防止することができる。
なお、紫外線及び赤外線を吸収することで板状体19では熱が発生するが、冷却流路を通る空気により板状体19を冷却することができる。
(3)さらに、ライトガイド2のリフレクタ12後方の壁に紫外線等が当たらないため、ライトガイド2が熱分解、化学分解されることがなく、ライトガイド2に劣化、白化が生じない。また、このように、ライトガイド2が化学分解されることがないので、シロキ酸の発生、環境ホルモン物質の発生を防止することができる。これにより、シロキ酸の光学部品への付着による光学部品の性能の低下や、環境ホルモン物質の発生に伴う異臭の発生等の信頼性に関する課題を解決することができる。
(4)また、リフレクタ12の後方に反射部122の外形に沿った形状の板状体19が設けられているので、光源ランプ11の発光部111で発光した光束がリフレクタ12後方に漏れるのを防止することができる。そのため、外装ケースの排気口に取り付ける光漏れ防止用のルーバ部を密に配置する必要がなく、ルーバ部による空気抵抗を小さくすることができ、排気ファンからの空気を容易に排出することができる。これにより、光源ランプ11を冷却するための排気ファンの回転数を低く設定することができ、低騒音化を図ることができる。
(5)従来、光源ランプ11からの光がリフレクタ12の後方、前方に漏れるのを防止するために、ランプハウジングでリフレクタ12及び光源ランプ11全体を覆う必要があった。これに対し、本実施形態では、リフレクタ12の後方に板状体19を設け、さらに、リフレクタ12の前方にカバー部材16を設けているので、光源ランプ11からの光漏れを防止することができる。従って、ランプハウジング15をリフレクタ12及び光源ランプ11全体を覆う形状とする必要がなく、小型化することができる。
(6)さらに、リフレクタ12の前方にカバー部材16が設けられ、リフレクタ12の後方に板状体19が設けられているので、光源ランプ11が破裂した場合であっても、光源ランプ11の破片がリフレクタ12の前方及び後方に飛散するのを防止することができる。これにより、安全性の高い光源ランプユニット10とすることができる。
特に、リフレクタ12の前方に設けられたカバー部材16は完全な密封型の防爆構造とされているので、安全性がより高いものとなる。すなわち、カバー部材16は、熱伝導性が良好な金属から構成されており、光源ランプ11で生じた輻射熱を熱吸収部161で吸収し、放熱フィン162から放出させることができるので、カバー部材16内部を冷却するための通気用の孔等を形成する必要がなく、これにより完全な密封型とすることができるのである。
(7)また、リフレクタ12と板状体19との間に形成される冷却流路の幅はリフレクタ12の外周縁に向かって大きくなっているので、リフレクタ12の外周縁側から冷却空気を導入しやすく、また冷却空気を排出しやすくすることができる。すなわち、リフレクタ12に隣接して排気ファンを設置することで、冷却流路に充分な空気を通し、排出させることができるため、効率よくリフレクタ12および板状体19を冷却することができる。
(8)冷却流路の最小幅寸法が5mm未満の場合には、冷却流路が狭すぎて、通気抵抗が発生するため冷却空気が通りにくく、リフレクタや板状体を充分に冷却できない可能性がある。また、最小幅寸法が15mmを超えるものである場合には、冷却流路が幅広くなりすぎて、乱流が発生しやすくなり、リフレクタや板状体に沿って空気が流れにくくなって冷却効率が低下する可能性がある。これに対し、本実施形態では、冷却流路の幅を5mm以上、15mm以下としているので、充分に冷却空気を通すことができ、かつ、乱流の発生も防止できるので、リフレクタ12及び板状体19を効率よく冷却することができる。
(9)本実施形態では、板状体19のリフレクタ12側の表面に凹凸を形成することで、板状体19の放熱面積を広く確保することができ、吸収した熱を効率よく放熱することができる。さらに、板状体19の表面の表面放射率を0.8以上としているため、紫外線、赤外線を吸収することにより板状体19で発生した熱を効率的に放射することができ、冷却流路を通る空気との間で効率よく熱交換を行うことができる。
(10)光源ランプ11の封止部112Aに筒状の熱伝導性部材17を取り付けることで、光源ランプ11の発光部111の熱を封止部112Aから熱伝導性部材17に伝達させて発光部111を冷却することができる。
そして、この熱伝導性部材17に熱伝導性の板状体19を当接することで、熱伝導性部材17に伝達された熱を板状体19を介して放熱させることができる。これにより、熱伝導性部材17、板状体19を介してより効率よく光源ランプ11の発光部111を冷却することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、光源ランプ11の第1封止部112Aに熱伝導性部材17を取り付けたが、熱伝導性部材17はなくてもよい。このようにすれば、部材点数の削減を図ることができる。この場合、板状体19は、リフレクタ12の首状部121に固定すればよい。このようにすることで、リフレクタ12の熱を板状体19に伝達させて放熱させることができる。
また、前記実施形態では、板状体19のリフレクタ12側の表面放射率は0.8以上であるとしたが、0.8未満であってもよい。さらに、板状体19のリフレクタ12側の表面に凹凸を形成したが、凹凸を形成しなくてもよい。このようにすれば、板状体の製造が容易化される。
さらに、前記実施形態では、冷却流路の最小幅寸法は、5mm以上、15mm以下としたが、この範囲には限定されず、5mm未満であってもよく、15mmを超えるものであってもよい。また、前記実施形態では、冷却流路の幅は、リフレクタ12の外周縁に向かって広くなるものとしたが、冷却流路の幅は均一であってもよい。
また、光源ランプ11の発光部111に光源ランプ11の発光部111の光束射出方向前側略半分を覆う反射部材である副反射鏡を設けてもよい。
この副反射鏡を発光部111に装着することにより、発光部111の前方側に放射される光束は、この副反射鏡によって楕円リフレクタ12側に反射し、楕円リフレクタ12の反射部122から射出される。
このように副反射鏡を用いることにより、発光部111の前方側に放射される光束が後方側に反射されるため、反射部122の楕円曲面が少なくても、発光部111から射出された光束をすべて一定方向に揃えて射出でき、楕円リフレクタ12の光軸方向寸法を小さくすることができる。
さらに、前記実施形態では、リフレクタ12の開口側にカバー部材16を取り付けたが、カバー部材16を取り付けなくてもよい。この場合には、光源ランプ11から光の漏れを防止するために、ライトガイドをリフレクタ12の前方側まで覆うような構成とすればよい。
また、前記実施形態では、ランプハウジング15を断面L字状としたが、このような形状に限らず、箱型形状としてもよい。ランプハウジングを箱型形状とした場合であっても、リフレクタ12の後方に板状体19が設置されているので、ランプハウジングの壁に紫外線、赤外線が当たらず、ランプハウジングの熱変形、熱分解、化学分解を防止できる。
さらに、前記実施形態では、液晶パネル42R,42G,42Bを備えたプロジェクタ1に光源ランプユニット10を適用したが、これに限らず、マイクロミラーを用いた光変調装置を有するプロジェクタに光源ランプユニットを適用してもよい。
以下、実施例及び比較例をあげて本発明をより具体的に説明する。
<実施例1>
リフレクタ12の後方にこのリフレクタ12の外形形状に沿った板状体19Aを設置し、光源ランプ11、リフレクタ12、板状体19Aを箱型のランプハウジング15A内に収容した。そして、ランプハウジング15Aの側方にランプハウジング15A内の空気を引き寄せて排出する排気ファン7を設置した。その後、光源ランプ11を点灯させ、排気ファン7を回転させて、温度分布を観測するシミュレーションを行った。
なお、板状体19Aは、リフレクタ12の外形形状に沿った楕円面形状であり、リフレクタ12と板状体19Aとの間に形成される隙間の寸法は、約9mmである。
結果を図4に示す。
<比較例1>
リフレクタ12の後方に板状体を設置しなかった。他の条件は実施例と同じである。
シミュレーションの結果を図5に示す。
<比較例2>
リフレクタ12の後方に板状体19Bを設置した。この板状体19Bは、リフレクタ12の形状に沿ったものではなく、光源ランプ11の光軸に直交して真っ直ぐに延びている。また、板状体19Bは、リフレクタ12の反射部122の首状部(図示略)近傍部分に接触している。他の条件は実施例と同じである。
シミュレーションの結果を図6に示す。
<比較例3>
比較例2と同様に、リフレクタ12の後方に板状体19Bを設置した。板状体19Bと、リフレクタ12の反射部122の首状部(図示略)近傍部分との間の隙間は約3.5mmである。他の条件は比較例2と同じである。
シミュレーションの結果を図7に示す。
なお、図4から図7において領域Aは、180℃〜140℃程度であることを示し、領域Bは、139℃〜90℃程度であることを示し、領域Cは、89℃〜50℃程度であることを示し、領域Dは、49℃〜20℃程度であることを示している。
<実施例と、比較例1〜3との比較>
実施例では、板状体19Aを設けたため、ランプハウジング15Aのリフレクタ12後方の壁の温度が上昇していないことが確認された。また、リフレクタ12の外形形状に沿った形状の板状体19Aを設けたため、リフレクタ12を効率的に冷却することができ、リフレクタ12の温度が139℃〜90℃程度となっていることが確認された。
比較例1では、板状体が設けられていないため、ランプハウジング15Aのリフレクタ12後方の壁の温度が上昇した。
比較例2、比較例3では、板状体19Bを設けたので、ランプハウジング15Aのリフレクタ12後方の壁の温度は上昇しなかった。しかし、板状体19Bの形状がリフレクタ12の形状に沿ったものではないため、リフレクタ12の冷却効率が悪く、リフレクタ12の温度が180℃〜140℃程度と高温になってしまった。
なお、図6,図7では、わかりにくいが、図7(比較例3)のように板状体19Bとリフレクタ12の反射部122との間に隙間がある場合には、図6(比較例2)の隙間がない場合にくらべ、リフレクタ12の温度が多少低くなっていた。
以上より、リフレクタを効率よく冷却することができ、ランプハウジングやライトガイドの熱変形を防止することができるという本発明の効果を確認することができた。
1…プロジェクタ、10…光源ランプユニット(光源装置)、11…光源ランプ(発光管)、12…リフレクタ、17…熱伝導性部材、19…板状体、111…発光部、112,112A,112B…封止部、121…首状部、122…反射部

Claims (8)

  1. 電極間で放電発光が行われる発光部、及びこの発光部の両側に設けられる封止部を有する発光管と、この発光管の発光部の後方に設けられ、発光管から放射された光束を一定方向に揃えて射出する反射部を有するリフレクタとを備えた光源装置であって、
    前記リフレクタの反射部は、前記発光管の発光部から射出された光束のうち、可視光線を反射するとともに、赤外線及び紫外線を透過し、
    前記リフレクタの後方には、前記リフレクタの反射部の外形に沿った形状であり、前記反射部を透過した赤外線及び紫外線を吸収する板状体が、前記リフレクタの反射部と所定の間隔をあけて設置され、
    前記リフレクタの反射部と前記板状体との間には、冷却流体を通す冷却流路が形成されていることを特徴とする光源装置。
  2. 請求項1に記載の光源装置において、
    前記リフレクタの反射部には、前記発光管の封止部を支持する首状部が設けられ、
    前記リフレクタの反射部と、前記板状体との間に形成される冷却流路の前記発光管の光軸方向に沿った幅寸法は、前記反射部の首状部近傍部分が最も小さく、リフレクタの外周縁に向かって大きくなることを特徴とする光源装置。
  3. 請求項2に記載の光源装置において、
    前記冷却流路の最小幅寸法は、5mm以上、15mm以下であることを特徴とする光源装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れかに記載の光源装置において、
    前記板状体の前記リフレクタ側の表面には凹凸が形成されていることを特徴とする光源装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れかに記載の光源装置において、
    前記板状体の前記リフレクタ側の表面の表面放射率は、0.8以上であることを特徴とする光源装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れかに記載の光源装置において、
    前記リフレクタの反射部には、前記発光管の封止部を支持する首状部が設けられ、
    前記板状体は、熱伝導性の部材で構成されて、前記リフレクタの首状部に固定されていることを特徴とする光源装置。
  7. 請求項1から請求項5の何れかに記載の光源装置において、
    前記発光管の封止部のうち、前記リフレクタ側に配置された一方の封止部は、一方の端部がリフレクタ後方まで延出した筒状の前記熱伝導性部材を介して、前記リフレクタに固定され、
    前記板状体は、熱伝導性の部材で構成されて、前記熱伝導性部材の一方の端部に当接していることを特徴とする光源装置。
  8. 光源から射出された光束を、画像情報に応じて変調して光学像を形成し、拡大投写するプロジェクタであって、
    請求項1〜請求項7の何れかに記載の光源装置を備えていることを特徴とするプロジェクタ。
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