JP2010152153A - オーディオ信号処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】接続機器に応じたゲインレベル等の調整が容易なオーディオ信号処理装置及びオーディオ信号処理システムを提供する。
【解決手段】マイク3は、自己の識別情報をオーディオ信号に重畳して、カラオケ装置2に出力する。カラオケ装置2は、オーディオ信号から識別情報を抽出してサーバ8に送信する。サーバ8は、予め、オーディオ信号の調整パラメータの設定情報が識別情報に応じて登録されている。サーバ8は、識別情報を受信すると、対応する設定情報を読み出して、カラオケ装置2に送信する。カラオケ装置2は、受信した設定情報に基づいてオーディオ信号の調整パラメータ(音量、周波数特性、エフェクト等)を設定する。このように、オーディオ信号処理システム(カラオケシステム1)では、どのカラオケ装置でマイク3を使用する場合でも、サーバ8から調整パラメータの設定情報を読み出して、ユーザの好みの調整パラメータに設定できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、オーディオ信号に重畳されたオーディオ信号出力装置の識別情報に基づいて、調整パラメータの設定を自動的に行うことができるオーディオ信号処理システムに関する。
マイクロフォンや楽器等のオーディオ信号を出力する機器は、それぞれ出力レベルや特性が異なる。そのため、これらの機器を接続したオーディオ信号処理装置では、音量や周波数特性やエフェクト等の調整パラメータの設定を個別に行う必要があり、操作が煩雑であった。そこで、オーディオ信号処理装置のひとつであるミキサ装置には、従来、チャンネルの調整パラメータを設定する操作子群の数を少なくしながら、操作性を良くしたものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−100945号公報
しかし、オーディオ信号処理装置の設置場所を変更したり、接続するオーディオ信号出力装置を変更したりすると、通常、各種の調整パラメータを設定しなければならなかった。
そこで、従来のミキサ装置には、調整パラメータの設定を記憶するものもあった。しかし、同じミキサ装置を常に使用するのであれば問題にはならないが、同じ機種であっても別の場所に設置されたミキサ装置を使用する場合には、やはり各種の調整パラメータを設定しなければならなかった。
また、オーディオ信号処理装置のひとつであるカラオケ装置をカラオケ店で使用する際に、歌唱が上手く聞こえるように、各種調整パラメータを個別に設定するユーザがいた。また、自分専用のマイクロフォンを携行して、どのカラオケ店でも、マイクロフォンの特性が変化しないように気を配るユーザもいた。しかし、このユーザは、利用するカラオケ装置が変わる毎に、各種調整パラメータを設定しなければならず、その設定が煩わしいという問題があった。
そこで、本発明は、接続機器に応じた調整パラメータの設定が容易なオーディオ信号処理システムを提供することを目的とする。
この発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下の構成を備えている。
(1)オーディオ信号処理システムでは、オーディオ信号出力装置は、自己の識別情報をオーディオ信号に重畳して、オーディオ信号処理装置に対してオーディオ信号を出力する。オーディオ信号処理装置は、オーディオ信号が入力されると、その信号に重畳された識別情報を抽出し、この識別情報をサーバ装置に送信する。サーバ装置は、識別情報に応じたオーディオ信号の調整パラメータの設定情報を予め記憶している。サーバ装置は、識別情報を受信すると、この識別情報に対応する設定情報を読み出して、オーディオ信号処理装置に送信する。オーディオ信号処理装置は、受信した設定情報に基づいてオーディオ信号の調整パラメータを設定する。オーディオ信号の調整パラメータとは、音量、周波数特性、エフェクト等である。このように、オーディオ信号処理システムでは、どのオーディオ信号処理装置でオーディオ信号出力装置を使用する場合でも、サーバ装置から調整パラメータの設定情報を読み出すことができる。したがって、ユーザは、調整パラメータを個別に設定する必要が無く、どの施設においても気軽にオーディオ信号処理装置を利用できる。
(2)サーバ装置は、設定情報記憶手段でデフォルトの設定情報を記憶しており、オーディオ信号出力装置の識別情報に対応する設定情報を記憶していない場合には、このデフォルトの設定情報をオーディオ信号処理装置に送信する。したがって、デフォルトの設定情報を一般的な値に設定しておくことで、オーディオ信号処理システムにおいて、初めてオーディオ信号出力装置を使用する場合でも、問題無く使用できる。
(3)オーディオ信号処理装置は、操作手段でオーディオ信号の調整パラメータが設定または変更されると、その調整パラメータの設定情報と識別情報をサーバ装置に送信する。また、サーバ装置は、オーディオ信号処理装置から調整パラメータの設定情報と識別情報を受信すると、この設定情報と識別情報を関連付けて設定情報記憶手段で記憶する。したがって、調整パラメータの設定情報を変更した際にもサーバ装置に記憶させることができるので、マイクを変更したり新たなマイクを購入したりした際に、新たなマイクに対応した設定情報を登録することができる。
本発明によれば、オーディオ信号出力装置を使用する場所にかかわらず、オーディオ信号処理装置に対してオーディオ信号の調整パラメータを自動的に設定することができ、煩雑な調整が不要である。
まず、本発明の実施形態に係るオーディオ信号処理システムの概略の構成及び動作について説明する。オーディオ信号処理システムは、オーディオ信号出力装置と、オーディオ信号処理装置と、サーバ装置から成る。オーディオ信号出力装置は、自己の識別情報を音声透かし情報としてオーディオ信号に重畳し、オーディオ信号処理装置に対してオーディオ信号を出力する。オーディオ信号処理装置は、オーディオ信号が入力されると、その信号に重畳された識別情報(音声透かし情報)を抽出し、この識別情報をサーバ装置に送信する。サーバ装置には、予め、オーディオ信号の調整パラメータの設定情報が識別情報に応じて登録されている。サーバ装置は、識別情報を受信すると、この識別情報に対応する設定情報を読み出して、オーディオ信号処理装置に送信する。オーディオ信号処理装置は、受信した設定情報に基づいてオーディオ信号の調整パラメータ(音量、周波数特性、エフェクト等)を設定する。このように、オーディオ信号処理システムでは、どのオーディオ信号処理装置でオーディオ信号出力装置を使用する場合でも、サーバ装置から調整パラメータの設定情報を読み出すことができる。したがって、ユーザは、調整パラメータを個別に設定する必要が無く、どの施設においても気軽にオーディオ信号処理装置を利用できる。
次に、オーディオ信号処理システムの具体的な構成及び動作について説明する。以下の説明では、オーディオ信号処理システムの一例であるカラオケシステムについて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るカラオケシステムの概略構成を示すブロック図である。以下の説明では、オーディオ信号出力装置の一例であるマイクロフォン(以下、マイクと称する。)で収音した音声を、オーディオ信号処理装置の一例であるカラオケ装置で拡声する例について説明する。
カラオケシステム1は、オーディオ信号処理装置であるカラオケ装置2、オーディオ信号出力装置であるマイク3、別のマイク4が接続されたアダプタ5、及びサーバ(サーバ装置)8を備えた構成である。マイク3はカラオケ装置2の入力端子11に、マイク4はアダプタ5を介して入力端子21に、それぞれ接続されている。また、カラオケ装置2の出力端子65には、スピーカ10が接続されている。また、カラオケ装置2はインターネット7を介してサーバ8に接続されている。カラオケ装置2は、音量・周波数特性・エフェクト等のレベルを調整するスイッチやつまみを有する操作部15・操作部25・操作部35・操作部64を備えている。
次に、カラオケシステムの各部の詳細について説明する。まず、マイク3・マイク4及びアダプタ5について説明する。図2は、マイク及びアダプタの詳細な構成を示すブロック図である。
図2(A)に示すように、マイク3は、収音素子71、記憶部(識別情報記憶手段)72、及び音声透かし重畳部(識別情報重畳手段)73を備えている。記憶部72は、識別情報を記憶している。記憶部72は、マイク3の識別情報、すなわちオーディオ信号出力装置をそれぞれ区別するための情報として、マイクの機種名(型番)と製造番号(シリアル番号)を記憶している。
なお、記憶部72で記憶する識別情報は、マイク3の機種名と製造番号に限らず、さらにメーカ名や製造時期等の他の情報を含んでいても良い。これにより、マイクに関する情報が増えるので、マイク3をより簡単かつ確実に識別できる。
また、マイク3に対して、記憶部72が記憶する識別情報を更新・変更できる構成にしても良く、その場合には、サーバ8に調整パラメータの設定情報を登録する際などに、サーバ8からシリアル番号を割り当てて記憶部72に記憶させるようにしても良い。
音声透かし重畳部73は、記憶部72から識別情報を読み出して音声透かしを生成し、収音素子71が収音した音声信号に音声透かしを重畳する。そして、音声透かし重畳部73は、音声透かしを重畳した音声信号(オーディオ信号)を不図示の出力端子を介して出力する。
なお、音声透かし重畳部73及び後述するアダプタ5の音声透かし重畳部83が生成する音声透かしは、周知の技術を用いた音声透かしに限定するものでは無く、非可聴帯域を使って音声信号に情報を重畳したものでも良い。また、識別情報としては、機種名(型番)・製造番号等を詳細に表したテキスト情報でも良いし、単にこれらの情報を数字や記号等で表したものでも良い。
図2(B)に示すように、アダプタ5は、マイク3のように音声透かし重畳部73を備えていない一般的なマイク4が出力するオーディオ信号に、識別情報を重畳するための装置である。アダプタ5は、入力端子80、入力部81、記憶部(識別情報記憶手段)82、音声透かし重畳部(識別情報重畳手段)83、及び出力端子84を備えている。入力端子80にはマイク4が接続され、マイク4からのオーディオ信号(音声信号)が入力される。入力部81は、マイク4の機種名(型番)や製造番号等、オーディオ信号出力装置であるマイク4の識別情報をユーザが入力するためのものである。なお、入力部81は、不図示の操作キーにより識別情報を入力する構成であっても、パソコン等の入力機器を接続する不図示の接続部を設けて、入力機器を接続して識別情報を入力する構成であっても良い。記憶部82は、入力部81から入力された識別情報を記憶している。音声透かし重畳部83は、記憶部82から識別情報を読み出して音声透かしを生成し、マイク4が出力した音声信号に音声透かしを重畳する。そして、音声透かし重畳部83は、音声透かしを重畳したオーディオ信号(音声信号)を、出力端子84を介してカラオケ装置2の入力端子21へ出力する。
次に、カラオケ装置2の詳細について説明する。図3は、カラオケ装置の詳細な構成を示すブロック図である。
カラオケ装置2は、入力調整部2A・入力調整部2Bと、カラオケ音声生成部2Kと、ミキシング部2Mを備えている。入力調整部2A・入力調整部2Bは同じ構成であり、以下の説明では、入力端子に接続されたオーディオ信号出力装置が異なるため、異なる動作を説明するが、いずれの入力調整部も同様の処理・動作を行うように構成されている。
入力調整部2Aは、入力端子(信号入力手段)11、音声透かし検出部(抽出手段)12、信号処理部(信号処理手段)13、識別情報取得部14、及び操作部15を備えている。また、信号処理部13は、アンプ131、イコライザ132、及びエフェクタ133を備えている。
入力調整部2Bは、入力調整部2Aと同様の構成であり、入力端子(信号入力手段)21、音声透かし検出部(抽出手段)22、信号処理部(信号処理手段)23、識別情報取得部24、及び操作部25を備えている。また、信号処理部23は、アンプ231、イコライザ232、及びエフェクタ233を備えている。
カラオケ音声生成部2Kは、データ記憶部31、MIDI音源32、アンプ33、イコライザ34及び操作部35を備えている。
ミキシング部2Mは、加算器61、信号処理部62、パワーアンプ63、操作部64、及び出力端子65を備えている。
また、入力調整部2Aの識別情報取得部14及び入力調整部2Bの識別情報取得部24は、通信部(第1通信手段)51、記憶部52、制御部53、及び表示部54と通信する。
入力調整部2Aにおいて、入力端子11にはマイク3が接続されている。
入力調整部2Aの音声透かし検出部12は、マイク3が出力したオーディオ信号が入力端子11を介して入力されると、このオーディオ信号から音声透かしを抽出して、この音声透かしに含まれる識別情報を識別情報取得部14に出力する。また、音声透かし検出部12は、オーディオ信号を信号処理部13のアンプ131に出力する。
識別情報取得部14は、音声透かし検出部12から識別情報が入力されると、この識別情報に対応する設定情報を通信部51から取得する。そして、識別情報取得部14は、取得した設定情報を操作部15に出力して、アンプ131・イコライザ132・エフェクタ133のそれぞれを、マイク3に適した設定に調整する。
操作部15は、信号処理部13の各部を調整する図1に示したようなボリュームやスイッチと、各ボリュームやスイッチの設定を変更する機構部(モータやソレノイド:不図示)を備えている。操作部15は、識別情報取得部14からの設定情報が入力されると、設定情報に応じて、アンプ131・イコライザ132・エフェクタ133を調整する。また、操作部15は、通常の操作部と同様に、マニュアルでの操作も当然可能である。
アンプ131は、設定に応じてオーディオ信号のゲイン(音量)を調整する。アンプ131のゲインは、初期状態で所定の値(例えば−12dB〜−∞の値)に絞られている。
イコライザ132は、設定に応じてオーディオ信号の周波数特性を補正して、加算器61に出力する。イコライザ132は、初期状態ではフラットな特性に設定されている。
エフェクタ133は、オーディオ信号に対してエコーやコーラス等のエフェクト処理を行う。
入力調整部2Bの各部は、入力調整部2Aの各部と同様に動作する。
カラオケ音声生成部2Kにおいて、データ記憶部31はカラオケ曲のデータを記憶している。操作部35は、データ記憶部31、MIDI音源32、アンプ33、及びイコライザ34を操作・制御する。すなわち、操作部35は、データ記憶部31からカラオケ曲を選曲したり、MIDI音源32を制御して、カラオケ曲のピッチを変更したりすることができる。また、操作部35は、アンプ33を制御してカラオケ曲の音量(ゲイン)を調整したり、イコライザ34を制御してオーディオ信号の周波数特性を補正したりすることができる。
なお、データ記憶部31は、端子30を介して外部の機器からカラオケ曲のデータを取得することが可能である。
ミキシング部2Mにおいて、加算器61は、信号処理部13・信号処理部23・アンプ33から出力されたオーディオ信号を加算(ミキシング)して、信号処理部62へ出力する。
信号処理部62は、出力端子65から出力されるオーディオ信号のレベル調整するためのフェーダや、このオーディオ信号にエフェクトをかけるエフェクタなどを備えており、操作部64による操作に応じて設定される。
信号処理部62から出力されたオーディオ信号は、パワーアンプ63に出力される。パワーアンプ63は、オーディオ信号を増幅し、操作部64によって設定された音量(ゲイン)で、スピーカ9から放音させる。
通信部51は、識別情報取得部14が出力した識別情報を、インターネット7を介してサーバ8に送信し、サーバ8からこの識別情報に対応する設定情報を取得し、識別情報取得部14に出力する。また、通信部51は、この識別情報を記憶部52に出力して、記憶部52にこの識別情報を記憶させる。
制御部53は、カラオケ装置2の各部を制御する。また、制御部53は、識別情報取得部14・識別情報取得部24から出力された信号に応じた内容を表示部54に表示させる。
サーバ8は、通信部(第2通信手段)91、記憶部(設定情報記憶手段)92、及び制御部93を備えている。そして、記憶部92で、マイク3やマイク4等のオーディオ信号出力装置の機種名(型番)や製造番号等、マイクの識別情報と、これら識別情報に対応するオーディオ信号の調整パラメータの設定情報と、を関連付けて記憶している。また、記憶部92は、オーディオ信号の調整パラメータについて、デフォルトの設定情報を記憶している。このデフォルトの設定情報は、マイクの機種毎に典型的なオーディオ信号の調整パラメータの値が設定されている。
サーバ8は、記憶部92で、識別情報と設定情報を関連付けて図4に示すようにテーブル形式で記憶している。図4は、識別情報と設定情報の関係を示すテーブルである。サーバ8の記憶部92は、識別情報として、メーカ名・機種名(型番)・製造番号(シリアル番号)を記憶している。また、設定情報として、音量、周波数特性、エフェクトの有無を記憶している。
例えば、A社のM−1という機種で製造番号が0032のマイクは、音量(ゲイン)が4、エフェクト(例えばエコー)がON、3バンドイコライザの設定が3,4,1となっている。
次に、入力調整部2Bについて説明する。入力端子(信号入力手段)21にはアダプタ5を介してマイク4が接続されている。マイク4は、一般的なマイクであり音声透かしを重畳する構成を備えていない。そのため、マイク4をカラオケ装置2に接続してゲインやエフェクト等の設定を自動で行うためには、音声信号に音声透かしを重畳できるアダプタ5をマイク4とカラオケ装置2の間に接続する。
入力調整部2Bの音声透かし検出部(抽出手段)22は、アダプタ5が出力したオーディオ信号が入力端子21を介して入力されると、このオーディオ信号から音声透かしを抽出して、この音声透かしに含まれる識別情報を識別情報取得部24に出力する。また、音声透かし検出部22は、オーディオ信号を信号処理部23のアンプ231に出力する。
識別情報取得部24は、識別情報取得部14と同様の処理・動作を行う。また、信号処理部23及び操作部25も、信号処理部13及び操作部15と同様の処理・動作を行う。信号処理部23は、各部で調整したオーディオ信号を加算器61に出力する。
なお、識別情報取得部14・識別情報取得部24は、入力端子11・入力端子21にオーディオ信号出力装置が接続されていない旨の信号を制御部53に出力するように構成しても良い。制御部53は、この信号を受信すると、入力端子11・入力端子21にオーディオ信号出力装置が接続されていないことを表示部54に表示させる。これにより、入力端子11・入力端子21にオーディオ信号出力装置を接続しているのにもかかわらず接続不良が発生している場合などに、ユーザに不具合を気付かせることができる。
次に、カラオケシステム1の処理動作について説明する。図5は、カラオケシステムの処理動作を説明するためのフローチャートである。
カラオケシステム1において、初めてマイク3を使用する場合、サーバ8にはこのマイクの識別情報に対応する設定情報が登録されていない。この場合、カラオケ装置2の制御部53は、以下のように各部を制御して、サーバ8に識別情報を送信する。すなわち、音声透かし検出部12は、マイク3からオーディオ信号が入力されると、マイク3の識別情報を抽出する処理を行う(s1)。音声透かし検出部12は、オーディオ信号からマイク3の識別情報を抽出できない場合には(s2:N)、ステップs1の処理を行う。一方、音声透かし検出部12は、オーディオ信号からマイク3の識別情報を抽出できた場合には(s2:Y)、この識別情報を識別情報取得部14に出力する。この識別情報は、識別情報取得部14及び通信部51を経由し、インターネット7を介してサーバ8に送信される(s3)。
サーバ8の制御部93は、マイク3の識別情報を受信すると(s11:Y)、記憶部92が設定情報を記憶しているかを確認する(s12)。制御部93は、記憶部92がマイク3の設定情報を記憶していない(登録されていない)場合には(s13:N)、記憶部92からデフォルトの設定情報を読み出して送信する。また、制御部93は、マイク3の識別情報とデフォルトの設定情報とを関連付けて記憶する(s14)。
また、制御部93は、記憶部92がマイク3の設定情報を記憶している(登録されている)場合には(s13:Y)、記憶部92から識別情報に対応する設定情報を読み出して送信する(s15)。
カラオケ装置2は、通信部51がデフォルトの設定情報または識別情報に対応する設定情報を受信すると(s4:Y)、識別情報取得部14を介して操作部15にこの設定情報を送信する。操作部15は、デフォルトの設定情報が入力されると、設定情報(調整パラメータ)に応じて、アンプ131・イコライザ132・エフェクタ133を自動的に調整する(s5)。
ユーザは、自動設定に不満がある場合には、操作部15・操作部25・操作部35・操作部64を操作して、音量や周波数特性やエフェクトの設定を変更する。
制御部53は、操作部15・操作部25・操作部35・操作部64のいずれかが操作されて、オーディオ信号の調整パラメータの設定情報が変更されたことを検出すると(s6:Y)、サーバに登録している設定情報を変更しても良いか否かを確認する内容を表示部54に表示させる(s7)。制御部53は、設定情報を変更しても良い旨の操作を受け付けると(s8:Y)、マイク3の識別情報と変更された設定情報を通信部51からサーバ8に送信させる(s9)。
また、制御部53は、設定情報の変更を禁止する旨の操作を受け付けると(s10:N)、サーバ8とは通信せずにステップs1の処理を行う。
サーバ8の制御部93は、マイク3の識別情報と設定情報を受信すると(s11:N、s16:Y)、記憶部92が記憶している設定情報を破棄して、受信した識別情報と設定情報を関連付けて記憶部92に記憶させる(s17)。そして、ステップs11の処理を行う。
なお、カラオケ装置2の制御部53は、ステップs1においてオーディオ信号の入力が無い場合には、ステップs6を実行し、設定情報の変更が無い場合には、ステップs1を行う。つまり、カラオケ装置2は、オーディオ信号が入力されるか、設定情報が変更されるまでは、待機状態である。
また、サーバ装置の制御部93は、ステップs11において識別情報を受信していない場合には、ステップs16を実行し、識別情報及び設定情報を受信していない場合には、ステップs11を行う。つまり、カラオケ装置2から情報を受信するまでは、待機状態である。
このように、カラオケ装置2は、識別情報に含まれる情報に応じた設定情報を信号処理部13・信号処理部23に設定することができるので、機器を接続するだけで自動的に最適な設定が行われる。そのため、ユーザが手動で設定を行う必要が無く、初心者であっても気軽にカラオケを楽しむことができる。また、自分専用のマイク(マイマイク)を持つヘビーユーザであっても、利用するカラオケ店舗にかかわらず、音量や周波数特性やエフェクト等の調整パラメータが自動的に設定されるので、調整パラメータの設定を気にすることなく、歌唱に集中できる。
なお、上記説明では、設定情報に基づいて音量や周波数特性やエフェクト等の調整パラメータを設定・変更する例を説明したが、これに限るものではなく、例えば、BGM(カラオケ曲)の音量や曲のピッチや周波数特性などの設定をサーバ8に記憶させておくようにしても良い。これにより、カラオケ装置2の操作部35がアンプ33やイコライザ34を自動的に調整して、カラオケ曲の音量やピッチを所望の値に設定するので、声が高い(低い)ユーザであっても、毎回ピッチの調整を行うことなく、気軽に歌唱できるし、BGMを常に好みの周波数特性で再生することができる。
なお、オーディオ信号処理装置としてはAVアンプやパソコン、オーディオ信号出力装置としては、ギターなどの楽器や、DVDプレーヤやチューナ等のオーディオ機器などを用いることも可能である。
本発明の実施形態に係るカラオケシステムの概略構成を示すブロック図である。 マイク及びアダプタの詳細な構成を示すブロック図である。 カラオケ装置の詳細な構成を示すブロック図である。 識別情報と設定情報の関係を示すテーブルである。 カラオケシステムの処理動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1…カラオケシステム 2…カラオケ装置 2A,2B…入力調整部 2C…カラオケ音声生成部 2M…ミキシング部 3,4…マイク 5…アダプタ 7…インターネット 8…サーバ 10…スピーカ

Claims (3)

  1. オーディオ信号出力装置と、オーディオ信号処理装置と、サーバ装置から成るオーディオ信号処理システムであって、
    前記オーディオ信号出力装置は、識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、前記識別情報記憶手段から読み出した識別情報をオーディオ信号に重畳して出力する識別情報重畳手段と、を備え、
    前記オーディオ信号処理装置は、前記オーディオ信号出力装置が出力したオーディオ信号から前記識別情報を抽出する抽出手段と、前記識別情報をサーバ装置に送信する第1通信手段と、を備え、
    前記サーバ装置は、前記オーディオ信号処理装置の識別情報に対応し前記オーディオ信号の調整パラメータを設定する設定情報を記憶する設定情報記憶手段と、前記オーディオ信号処理装置から識別情報を受信すると、この識別情報に対応する設定情報を前記オーディオ信号処理装置に送信する第2通信手段と、を備え、
    前記オーディオ信号処理装置は、前記第1通信手段で、前記サーバ装置に送信した前記識別情報に対応する設定情報を前記サーバ装置から受信すると、この設定情報に応じて前記オーディオ信号の調整パラメータを設定する信号処理手段をさらに備えたことを特徴とするオーディオ信号処理システム。
  2. 前記サーバ装置において、前記設定情報記憶手段は、デフォルトの設定情報を記憶し、前記第2通信手段は、前記設定情報記憶手段が前記識別情報に対応する設定情報を記憶していない場合には、前記デフォルトの設定情報を前記オーディオ信号処理装置に送信する請求項1に記載のオーディオ信号処理システム。
  3. 前記オーディオ信号処理装置は、前記オーディオ信号の調整パラメータを設定及び変更する操作手段を備え、前記操作手段で前記オーディオ信号の調整パラメータが設定または変更されると、前記第1通信手段が、その調整パラメータの設定情報と前記識別情報を前記サーバ装置に送信し、
    前記サーバ装置は、前記第2通信手段が、前記オーディオ信号処理装置から調整パラメータの設定情報と前記識別情報を受信すると、この設定情報と前記識別情報を関連付けて前記設定情報記憶手段に記憶させる請求項1または2に記載のオーディオ信号処理システム。
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