JP2010151857A - 帯電ローラ清掃装置及び画像形成装置 - Google Patents

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昌彦 赤藤
Toshio Koike
寿男 小池
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Abstract

【課題】特にブラシローラの汚れ保持量を補助し、より長期に亘って帯電ローラを清掃する帯電ローラ清掃装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体を帯電する帯電ローラに当接して前記帯電ローラの表面を清掃する清掃手段であるブラシローラ(清掃ローラ)と、そのブラシローラに当接し、帯電ローラから清掃除去した物質を回収する回収手段である多孔質ローラ(回収ローラ)とを備えることを特徴とする。これにより、長期に安定して帯電ローラの汚れを除去する効果を有する。すなわち、本実施形態に係る帯電ローラの清掃装置は、帯電ローラの清掃に、汚れの掻き取り能力に優れたブラシローラを用い、汚れ物質の保持量及び保持力の大きい多孔質フォームを清掃ローラからの回収ローラとすることで、より長期に安定して帯電ローラの汚れを除去する効果を有する。
【選択図】図13

Description

本発明は、帯電ローラ清掃装置及び画像形成装置に関し、特にブラシローラの汚れ保持量を補助し、より長期に亘って帯電ローラを清掃する帯電ローラ清掃装置及び画像形成装置に関する。
帯電ローラには、上流のクリーニング装置等をすり抜けてきた、トナーなどの異物が付着し、帯電性能が劣化するのを防ぐ為に、清掃部材として、ブラシローラ等が用いられている。ブラシローラが帯電ローラから除去した異物は、一時的にブラシローラが保持するが、ブラシローラの異物保持量には限界があり、ブラシローラが掻き出した異物を回収する機構を設けないと、異物を再び帯電ローラに戻す又は、周囲に撒き散らす恐れがある。
そこで、ブラシローラに付着したゴミを清掃するファーブラシや、ブレードを備え、これによって、ブラシローラの経時の使用による目詰まりを防止し、ブラシローラの清掃能力の低下を防止している画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。しかし、ファーブラシやブレードでは、除去した異物を回収する構成が必要となり、特許文献1には、回収容器を備えることも提案されている。
特開2003−66695号公報
しかしながら、上記のような技術には、以下の問題点がある。回収部材としてのブラシローラやブレードは、汚れの保持量が少なく、長期に安定して汚れを除去し難い。また、長期で用いる場合には、回収した異物を集める回収容器も必要となるが、特許文献1に記載の回収容器は、ブラシローラが掻き出した異物(ゴミ)が回収容器に落下するのを待つだけの容器が別途構成されているのみで、かかる回収容器では汚れ物質の保持量及び保持力が小さい。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ブラシローラの汚れ保持量を補助し、より長期に亘って帯電ローラを清掃することを目的としている。
本発明に係る帯電ローラ清掃装置は、像担持体を帯電する帯電ローラに当接し、前記帯電ローラの表面を清掃する清掃手段と、前記清掃手段に当接し、前記帯電手段から清掃除去した物質を回収する回収手段と、を備え、前記清掃手段は、ブラシローラであり、前記回収手段は、多孔質ローラであることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、上記本発明に係る帯電ローラ清掃装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ブラシローラの汚れ保持量を補助し、より長期に亘って帯電ローラを清掃することが出来る。
以下に、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
本発明の実施形態に係る帯電ローラの清掃装置は、像担持体を帯電する帯電ローラに当接して前記帯電ローラの表面を清掃する清掃手段であるブラシローラ(清掃ローラ)と、そのブラシローラに当接し、帯電ローラから清掃除去した物質を回収する回収手段である多孔質ローラ(回収ローラ)とを備えることを特徴とする。これにより、長期に安定して帯電ローラの汚れを除去する効果を有する。すなわち、本実施形態に係る帯電ローラの清掃装置は、帯電ローラの清掃に、汚れの掻き取り能力に優れたブラシローラを用い、汚れ物質の保持量及び保持力の大きい多孔質フォームを清掃ローラからの回収ローラとすることで、より長期に安定して帯電ローラの汚れを除去する効果を有する。本実施形態に係る帯電ローラの清掃装置は、例えば画像形成装置で用いられる。以下、まずは画像形成装置の一例について全体説明を行い、本実施形態に係る帯電ローラの清掃装置については後述する。
(画像形成装置)
まず、本発明の実施形態に係る帯電ローラの清掃装置が用いられる画像形成装置について図1を用いて全体説明を行う。本実施形態では、画像形成装置の一例としてカラー画像形成装置を用いる。
《1ドラム型とタンデム型》
カラー画像形成装置には、1つの感光体のまわりに複数色の現像装置を備え、それらの現像装置でトナーを付着して感光体上に合成トナー画像を形成し、そのトナー画像を転写してシートにカラー画像を記録する、いわゆる1ドラム型のものと、並べて備える複数の感光体にそれぞれ個別に現像装置を備え、各感光体上にそれぞれ単色トナー画像を形成し、それらの単色トナー画像を順次転写してシートに合成カラー画像を記録する、いわゆるタンデム型のものとがある。
1ドラム型とタンデム型とを比較すると、前者には、感光体が1つであるから、比較的小型化でき、コストも低減できる利点はあるものの、1つの感光体を用いて複数回(通常4回)画像形成を繰り返してフルカラー画像を形成するから、画像形成の高速化には困難である欠点があり、後者には、逆に大型化し、コスト高となる欠点はあるものの、画像形成の高速化が容易である利点がある。近年は、フルカラーもモノクロ並みのスピード要求が望まれることから、タンデム型が注目されてきている。本実施形態に係る画像形成装置は、タンデム型である。
《直接転写方式と間接転写方式》
なお、タンデム型の電子写真装置には、図2に示すように、各感光体1上の画像を転写装置2により、シート搬送ベルト3で搬送するシートsに順次転写する直接転写方式のものと、図3に示すように、各感光体1上の画像を1次転写装置2によりいったん中間転写体4に順次転写して後、その中間転写体4上の画像を2次転写装置5によりシートsに一括転写する間接転写方式のものとがある。転写装置5は転写搬送ベルトであるが、ローラ形状も方式もある。
直接転写方式のものと、間接転写方式のものとを比較すると、前者は、感光体1を並べたタンデム型画像形成装置Tの上流側に給紙装置6を、下流側に定着装置7を配置しなければならず、シート搬送方向に大型化する欠点がある。これに対し、後者は、2次転写位置を比較的自由に設置することができる。給紙装置6及び定着装置7をタンデム型画像形成装置Tと重ねて配置することができ、小型化が可能となる利点がある。また、前者は、シート搬送方向に大型化しないためには、定着装置7をタンデム型画像形成装置Tに接近して配置することとなる。そのため、シートsがたわむことができる十分な余裕をもって定着装置7を配置することができず、シートsの先端が定着装置7に進入するときの衝撃(特に厚いシートで顕著となる)や、定着装置7を通過するときのシート搬送速度と、転写搬送ベルトによるシート搬送速度との速度差により、定着装置7が上流側の画像形成に影響を及ぼしやすい欠点がある。これに対し、後者は、シートsがたわむことができる十分な余裕をもって定着装置7を配置することができるから、定着装置7がほとんど画像形成に影響を及ぼさないようにすることができる。
以上のようなことから、近年は、タンデム型電子写真装置の中の、特に間接転写方式のものが注目されてきている。そして、この種のカラー画像形成装置では、図3に示すように、1次転写後に感光体1上に残留する転写残トナーを、感光体クリーニング装置8で除去して感光体1表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えていた。また、2次転写後に中間転写体4上に残留する転写残トナーを、中間転写体クリーニング装置9で除去して中間転写体4表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えていた。
《画像形成装置の構成》
図1は、タンデム型間接転写方式の電子写真装置の全体構成図である。図中符号100は複写装置本体、200はそれを載せる給紙テーブル、300は複写装置本体100上に取り付けるスキャナ、400はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。
複写装置本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体10を設ける。中間転写体10は、図4に示すように、ベース層11を、例えば伸びの少ないフッ素樹脂や伸びの大きなゴム材料に帆布など伸びにくい材料で構成された基層をつくり、その上に弾性層12を設ける。弾性層12は、例えばフッ素系ゴムやアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムなどでつくる。その弾性層12の表面は、例えばフッ素系樹脂をコーティングして平滑性のよいコート層13で被ってなる。
そして、図1に示すとおり、図示例では3つの支持ローラ14・15・16に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能とする。この図示例では、3つのなかで第2の支持ローラ15の左に、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置17を設ける。また、3つのなかで第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写体10上には、その搬送方向に沿って、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの4つの画像形成手段18を横に並べて配置してタンデム画像形成部20を構成する。なお、Bk現像モード時3つのカラーを解除することを考慮したときの現像順は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックと変更される。
タンデム画像形成部20の上には、図1に示すように、さらに露光装置21を設ける。一方、中間転写体10を挟んでタンデム画像形成部20と反対の側には、2次転写装置22を備える。2次転写装置22は、図示例では、2つのローラ23間に、無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写体10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写体10上の画像をシートに転写する。
2次転写装置22の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。上述した2次転写装置22には、画像転写後のシートをこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図1に示す例では、このような2次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成部20と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置28を備える。
《画像形成装置の動作》
以上説明したカラー画像形成装置を用いてコピーをとる際の動作処理について説明する。まず、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じて押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14・15・16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写体10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段18でその感光体40を回転して各感光体40上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つからシートを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上のシートを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写体10と2次転写装置22との間にシートを送り込み、2次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、2次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えてシート反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写体10は、中間転写体クリーニング装置17で、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成部20による再度の画像形成に備える。
ここで、レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。例えば、導電性ゴムローラを用いバイアスを印加する。径φ18で、表面を1mm厚みの導電性NBRゴムとする。電気抵抗はゴム材の体積抵抗で10E9Ωcm程度であり、印加電圧はトナーを転写する側(表側)には−800V(程度の電圧を印加、紙裏面側は+200V程度の電圧を印加する。一般的に中間転写方式は紙粉が感光体にまで移動しづらいため、紙粉転写を考慮する必要が少なくアースになっていても良い。また、印加電圧として、DCバイアスが印加されているが、これはシートをより均一帯電させるためDCオフセット成分を持ったAC電圧でも良い。
このようにバイアスを印加したレジストローラ49を通過した後の紙表面は、若干マイナス側に帯電している。よって、中間転写体10からシートへの転写では、レジストローラ49に電圧を印加しなかった場合に比べて転写条件が変わり転写条件を変更する場合がある。
上述したタンデム画像形成部20において、個々の画像形成手段18の詳細の一例を図5に示す。ドラム状の感光体40のまわりに、帯電装置60、現像装置61、1次転写装置62、感光体クリーニング装置63、除電装置64などを備えてなる。
《中間転写ベルト》
中間転写ベルトは、従来から弗素系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂等が使用されてきていたが、近年ベルトの全層や、ベルトの一部を弾性部材にした弾性ベルトが使用されてきている。
樹脂ベルトを用いたカラー画像の転写は以下の課題がある。カラー画像は通常4色の着色トナーで形成される。1枚のカラー画像には、1層から4層までのトナー層が形成されている。トナー層は1次転写(感光体から中間転写ベルトへの転写)や、2次転写(中間転写ベルトからシートへの転写)を通過することで圧力を受け、トナー同士の凝集力が高くなる。トナー同士の凝集力が高くなると文字の中抜けやベタ部画像のエッジ抜けの現象が発生しやすくなる。樹脂ベルトは硬度が高くトナー層に応じて変形しないため、トナー層を圧縮させやすく文字の中抜け現象が発生しやすくなる。また、近年はフルカラー画像を様々な用紙、例えば和紙や意図的に凹凸を付けや用紙に画像を形成したいという要求が高くなってきている。しかし、平滑性の悪い用紙は転写時にトナーと空隙が発生しやすく、転写抜けが発生しやすくなる。密着性を高めるために2次転写部の転写圧を高めると、トナー層の凝縮力を高めることになり、上述したような文字の中抜けを発生させることになる。
弾性ベルトは次の狙いで使用される。弾性ベルトは樹脂ベルトより硬度が低いため、転写部でトナー層、平滑性の悪い用紙に対応して変形する。つまり、局部的な凹凸に追従して弾性ベルトは変形するため、過度にトナー層に対して転写圧を高めることなく、良好な密着性が得られ文字の中抜けの無い、平面性の悪い用紙に対しても均一性の優れた転写画像を得ることが出来る。弾性ベルトの樹脂はポリカーボネート、フッ素系樹脂(ETFE、PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
弾性材ゴム、エラストマーとしては、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NBR、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1、2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、リコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア、ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
抵抗値調節用導電剤に特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。上記導電剤に限定されるものではないことは当然である。
表層材料に制限はないが、転写ベルト表面へのトナーの付着力を小さくして2次転写性を高めるものが要求される。例えば、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上を使用し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料、たとえばフッ素樹脂、フッ素化合物、フッ化炭素、2酸化チタン、シリコンカーバイト等の粉体、粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径を異ならしたものを分散させ使用することができる。また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行うことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる。
ベルトの製造方法は限定されるものではない。例えば、回転する円筒形の型に材料を流し込みベルトを形成する遠心成型法、表層の薄い膜を形成させるスプレイ塗工法、円筒形の型を材料の溶液の中に浸けて引き上げるディッピング法、内型、外型の中に注入する注型法、円筒形の型にコンパウンドを巻き付け、加硫研磨を行う方法、があるが、これに限定されるものではなく複数の製法を組み合わせてベルトを製造することができるのは当然である。
《弾性ベルトの製造方法》
次に、本実施形態で使用した弾性ベルトの製造方法の一例について説明する。PVDF 100重量部に対してカーボンブラック 18重量部 分散剤 3重量部 トルエン 400重量部を均一に分散させた分散液に円筒形の型を浸け10mm/secで静かに引き上げ室温にて乾燥をさせ75μmのPVDFの均一な膜を形成した。75μmの膜が形成されている型を繰り返し上記条件で溶液に円筒形の型を浸け10mm/secで静かに引き上げ室温乾燥させ150μmのPVDFベルトを形成した。これに、ポリウレタンプレポリマー 100重量部、硬化剤(イソシアネート) 3重量部、 カーボンブラック20重量部、分散剤 3重量部、 MEK 500重量部を均一分散させた分散液に上記150μmPVDFが形成されている円筒形型を浸け30mm/secで引き上げを行い自然乾燥を行った。乾燥後繰り返しを行い狙いの150μmのウレタンポリマー層を形成させた。
さらに表層用にポリウレタンプレポリマー100重量部、硬化剤(イソシアネート)3重量部、PTFE微粉末粉体50重量部、分散剤 4重量部 MEK 500重量部を均一分散させた。
上記150μmのウレタンプレポリマーが形成されている円筒形型を浸け30mm/secで引き上げを行い自然乾燥を行った.乾燥後繰り返しを行い5μmのPTFEが均一に分散されたウレタンポリマーの表層を形成させた.室温で乾燥後130℃、2時間の架橋を行い 樹脂層;150μm、弾性層;150μm、表層;5μmの3層構成転写ベルトを得た。
弾性ベルトトして伸びを防止する方法として、上記実施例のように伸びの少ない芯体樹脂層にゴム層を形成する方法、芯体層に伸びを防止する材料を入れる方法等があるが、特に製法に関わるものではない。伸びを防止する芯体層を構成する材料は、例えば、綿、絹、などの天然繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアセタール繊維、ポリフロロエチレン繊維、フェノール繊維などの合成繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維などの無機繊維、鉄繊維、銅繊維などの金属繊維からなる群より選ばれる1種あるいは2種以上を用い織布状あるいは糸状のものができる。もちろん上記材料に限定されるものではない。
糸は1本または複数のフィラメントを撚ったもの、片撚糸、諸撚糸、双糸等、どのような撚り方であってもよい。また、例えば上記材料群から選択された材質の繊維を混紡してもよい。もちろん糸に適当な導電処理を施して使用することもできる。一方織布は、メリヤス織り等どのような織り方の織布でも使用可能であり、もちろん交織した織布も使用可能であり当然導電処理を施すこともできる。
芯体層を設ける製造方法は特に限定されるものではない、例えば筒状に織った織布を金型等に被せ、その上に被覆層を設ける方法、筒状に織った織布を液状ゴム等に浸漬して芯体層の片面あるいは両面に被覆層を設ける方法、糸を金型等に任意のピッチで螺旋状に巻き付け、その上に被覆層を設ける方法等を挙げることができる。
弾性層の厚さは、弾性層の硬度にもよるが、厚すぎると表面の伸縮が大きくなり表層に亀裂の発生しやすくなる。また、伸縮量が大きくなることから画像に伸び縮みが大きくなること等から厚すぎることは好ましくない(およそ1mm以上)。
弾性層の硬度の適正範囲は10≦HS≦65゜(JIS-A)である。ベルトの層厚によって最適硬度の調整は必要となる。硬度10゜JIS-Aより下のものは寸法精度良く成形する事が非常に困難である。これは成型時に収縮・膨張を受け易い事に起因する。また柔らかくする場合には基材へオイル成分を含有させる事が一般的な方法であるが、加圧状態で連続作動させるとオイル成分が滲みだして来るという欠点を有している。これにより中間転写体表面に接触する感光体を汚染し横帯状ムラを発生させる事が分かった。一般的に離型性向上のために表層を設けているが、完全に浸みだし防止効果を与えるためには表層は耐久品質等要求品質の高いものになり、材料の選定、特性等の確保が困難になってくる。これに対して硬度65゜JIS-A以上のものは硬度が上がった分精度良く成形できるのと、オイル含有量を含まない、または少なく抑えることが可能となるので、感光体に対する汚染性は低減可能であるが、文字の中抜け等転写性改善の効果が得られなくなり、ローラへの張架が困難となる。
《感光体》
本実施形態に用いられる感光体40を図6乃至図9を用いて説明する。図6は、本実施形態の電子写真感光体を表わす断面図であり、導電性支持体71上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする単層感光層73が設けられている。この場合、少なくとも感光層表面にはフィラーが含有されてなる。
図7は、導電性支持体71上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層75と、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層77とが、積層された構成をとっている。この場合、少なくとも電荷輸送層の表面にはフィラーが含有されてなる。
図8は、導電性支持体71上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする単層感光層73が設けられ、更に感光層表面にフィラーを含有したフィラー補強電荷輸送層79が設けられてなる。
図9は、導電性支持体71上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層75と電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層77とが積層された構成をとっており、更に電荷輸送層上にフィラーを含有したフィラー補強電荷輸送層79が設けられてなる。
導電性支持体71としては、体積抵抗10-10 Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体71として用いることができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明の導電性支持体71として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズなどの金属酸化物粉体などがあげられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体71として良好に用いることができる。
本実施形態における感光層は電荷発生物質を電荷輸送層に分散させた単層型でも、電荷発生層と電荷輸送層を順次積層させた積層型でもよい。
はじめに、電荷発生層75と電荷輸送層77を順次積層させた積層型感光体について説明する。電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダ−樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることが出来る。
無機系材料には、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコンなどが挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子などをドープしたものが良好に用いられる。
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることが出来る。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾ−ル系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
電荷発生層に必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、ポリアリレート、シリコ−ン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラ−ル、ポリビニルホルマ−ル、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾ−ル、ポリアクリルアミドなどが用いられる。これらのバインダー樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。また、電荷発生層のバインダー樹脂として、高分子電荷輸送物質を用いることが出来る。更に、必要に応じて低分子電荷輸送物質を添加してもよい。
電荷発生層に併用できる電荷輸送物質には電子輸送物質と正孔輸送物質とがあり、これらは更に低分子型の電荷輸送物質と高分子型の電荷輸送物質がある。以下、本実施形態では高分子型の電荷輸送物質を高分子電荷輸送物質と称する。
電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2、4、7−トリニトロ−9−フルオレノン、2、4、5、7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2、4、5、7−テトラニトロキサントン、2、4、8−トリニトロチオキサントン、2、6、8−トリニトロ−4H−インデノ〔1、2−b〕チオフェン−4−オン、1、3、7−トリニトロジベンゾチオフェン−5、5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
正孔輸送物質としては、以下に表される電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。例えば、オキサゾ−ル誘導体、オキサジアゾ−ル誘導体、イミダゾ−ル誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1、1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾ−ル誘導体、トリアゾ−ル誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾ−ル誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
また、以下に表される高分子電荷輸送物質を用いることができる。たとえば、ポリ−N−ビニルカルバゾール等のカルバゾ−ル環を有する重合体、特開昭57−78402号公報等に例示されるヒドラゾン構造を有する重合体、特開昭63−285552号公報等に例示されるポリシリレン重合体、特開平7−325409号公報に例示されるトリアリールアミン構造を有する重合体等が挙げられる。これらの高分子電荷輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
電荷発生層は、電荷発生物質、溶媒及び結着樹脂を主成分とするが、その中には、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等のいかなる添加剤が含まれていても良い。
電荷発生層を形成する方法には、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法とが大きく挙げられる。前者の方法には、真空蒸着法、グロ−放電分解法、イオンプレ−ティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法などが用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成出来る。また、キャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶媒を用いてボ−ルミル、アトライタ−、サンドミルなどにより分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成出来る。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート法、ビードコート法などを用いて行なうことが出来る。
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
次に、電荷輸送層77について、説明する。電荷輸送層は、電荷輸送成分とバインダー成分を主成分とする混合物ないし共重合体を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成出来る。電荷輸送層の膜厚は、10〜100μm程度が適当であり、解像力が要求される場合、10〜30μm程度が適当である。
本実施形態において、バインダー成分として用いることのできる高分子化合物としては、例えば、ポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂などの熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの高分子化合物は単独または2種以上の混合物として、また、電荷輸送物質と共重合化して用いることができる。
電荷輸送物質として用いることのできる材料は、上述の低分子型の電子輸送物質、正孔輸送物質および高分子電荷輸送物質が挙げられる。低分子型の電荷輸送物質を用いる場合、この使用量は高分子化合物100重量部に対して20〜200重量部、好ましくは50〜100重量部程度が好ましい。また、高分子電荷輸送物質を用いる場合、電荷輸送成分100重量部に対して樹脂成分が0〜500重量部程度の割合で共重合された材料が好ましく用いられる。
電荷輸送層塗工液を調製する際に使用できる分散溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブなどのエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳香族類、クロロベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類等を挙げることができる。
電荷輸送層は後述のフィラー補強電荷輸送層79を設けない場合、少なくとも電荷輸送層の表面部位には、耐摩耗性を向上する目的でフィラー材料を添加する必要がある。有機性フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコ−ン樹脂粉末、a−カ−ボン粉末等が挙げられ、無機性フィラー材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素などの無機材料が挙げられる。これらのフィラーの中で、フィラーの硬度の点から無機材料を用いることが耐摩耗性の向上に対し有利である。特に、シリカ、酸化チタン、アルミナが有効に使用できる。また、これらのフィラー材料は単独もしくは2種類以上を混合して用いられる。これらのフィラーは塗工液および塗工膜中の分散性向上を目的として、表面処理剤によるフィラー表面の改質が施されてもよい。
これらのフィラー材料は、電荷輸送物質や結着樹脂、溶媒等とともに適当な分散機を用いることにより分散できる。また、フィラーの一次粒径の平均は、0.01〜0.8μmであることが電荷輸送層の透過率や耐摩耗性の点から好ましい。
また、これらのフィラーを電荷輸送層全体に含有させることも可能であるが、露光部電位が高くなるような場合があるため、電荷輸送層の最表面側が最もフィラー濃度が高く、支持体側が低くなるようにフィラー濃度傾斜を設けたり、電荷輸送層を複数層にして、支持体側から表面側に向かい、フィラー濃度を順次高くしたりするような構成にすることが好ましい。
電荷輸送層の表面側に含有される無機フィラー層の膜厚(表面からの深さ)は0.5μm以上であることが好ましく、より好ましくは2μm以上が好ましい。
フィラー補強電荷輸送層79を設ける場合、電荷輸送層77は、電荷輸送成分とバインダー成分を主成分とする混合物ないし共重合体を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成出来る。電荷輸送層の膜厚は、10〜100μm程度が適当であり、解像力が要求される場合、10〜30μm程度が適当である。
この場合の電荷輸送層に用いることのできるバインダー成分は、例えば、前述の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられる。これらの高分子化合物は単独または2種以上の混合物として、また、電荷輸送物質と共重合化して用いることができる。
電荷輸送物質として用いることのできる材料も前述の低分子型の電子輸送物質、正孔輸送物質および高分子電荷輸送物質が挙げられる。
また、必要により適当な酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、低分子電荷輸送物質などの低分子化合物およびレベリング剤を添加することも出来る。これらの化合物は単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。低分子化合物の使用量は、高分子化合物100重量部に対して0.1〜200重量部、好ましくは、0.1〜30重量部、レベリング剤の使用量は、高分子化合物100重量部に対して0.001〜5重量部程度が適当である。
次に、フィラー補強電荷輸送層79について説明する。本発明におけるフィラー補強電荷輸送層とは、少なくとも電荷輸送成分とバインダー樹脂成分とフィラーが含まれ、電荷輸送性と機械的耐性を併せ持つ機能層を指す。フィラー補強電荷輸送層は、従来型の電荷輸送層に匹敵する高い電荷移動度を示す特徴を有し、これは表面保護層と区別される。また、フィラー補強電荷輸送層は、積層型感光体における電荷輸送層を2層以上に機能分離した表面層として用いられる。すなわち、この層はフィラーの含まれない電荷輸送層との積層で用いられ、単独で用いられる事が無い。このため、フィラーが添加剤として電荷輸送層中に分散された場合の電荷輸送層の単一層と区別される。
フィラー補強電荷輸送層に用いられるフィラー材料としては、電荷輸送層の説明に挙げたように、無機材料、特にシリカ、酸化チタン、アルミナが有効に使用できる。また、これらのフィラ−材料は単独もしくは2種類以上を混合して用いられる。これらのフィラーは塗工液および塗工膜中の分散性向上を目的として、前述と同様、表面処理剤によるフィラー表面の改質が施されてもよい。これらのフィラー材料は、電荷輸送物質や結着樹脂、溶媒等とともに適当な分散機を用いることにより分散できる。また、フィラーの一次粒径の平均は、0.01〜0.8μmであることが電荷輸送層の透過率や耐摩耗性の点から好ましい。
塗工方法としては浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が採用される。フィラー補強電荷輸送層の膜厚は0.5μm以上であることが好まく、より好ましくは2μm以上が好ましい。
次に感光層が単層構成73の場合について述べる。単層感光層は、電荷発生物質および電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。また、必要により可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
結着樹脂としては、先に電荷輸送層77で挙げた結着樹脂のほかに、電荷発生層75で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。もちろん、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用できる。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましく、さらに好ましくは50〜150重量部である。単層感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形成できる。単層感光層の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
感光層が最表面層になるような構成においては、少なくとも感光層表面にフィラーを含有する必要がある。この場合にも、電荷輸送層の場合と同様に、感光層全体にフィラーを含有することもできるが、フィラー濃度勾配を設けるか、複数層の感光層の構成とし、フィラー濃度を順次変えた構成にすることは有効な手段である。
本実施形態に係る感光体においては、導電性支持体71と感光層との間に下引き層を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
これらの下引き層は、前述の感光層の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、本発明の下引き層には、Al23を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜20μmが適当であり、好ましくは1〜10μmである。
本実施形態においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、電荷発生層、電荷輸送層、下引き層、保護層、中間層等の各層に酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、低分子電荷輸送物質およびレベリング剤を添加することが出来る。これらの化合物の代表的な材料を以下に記す。
各層に添加できる酸化防止剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)フェノ−ル系化合物
2、6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ−ル、ブチル化ヒドロキシアニソ−ル、2、6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノ−ル、n-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3'、5'-ジ-t-ブチルフェノール)、2、2'−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、2、2'−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、4、4'−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、4、4'−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、1、1、3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1、3、5−トリメチル−2、4、6−トリス(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3'、5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト]メタン、ビス[3、3'−ビス(4'−ヒドロキシ−3'−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコ−ルエステル、トコフェロ−ル類など。
(b) パラフェニレンジアミン類
N−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N、N'−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N、N'−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N、N'−ジメチル−N、N'−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
(c) ハイドロキノン類
2、5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2、6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
(d)有機硫黄化合物類
ジラウリル−3、3'−チオジプロピオネ−ト、ジステアリル−3、3'−チオジプロピオネ−ト、ジテトラデシル−3、3'−チオジプロピオネ−トなど。
(e)有機燐化合物類
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2、4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
各層に添加できる可塑剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
(f)オキシ酸エステル系可塑剤
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
(k)スルホン酸誘導体
p-トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなど。
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
各層に添加できる滑剤としては、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)炭化水素系化合物
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレンなど。
(b)脂肪酸系化合物
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。
(c)脂肪酸アミド系化合物
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミドなど。
(d)エステル系化合物
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。
(e)アルコール系化合物
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロールなど。
(f)金属石けん
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。
(g)天然ワックス
カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウなど。
(h)その他
シリコーン化合物、フッ素化合物など。
各層に添加できる紫外線吸収剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2、4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2、2'、4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2、2'、4、4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2、2'−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノンなど。
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2、4ジ−t−ブチルフェニル3、5−ジ−t−ブチル4ヒドロキシベンゾエートなど。
(c)ベンゾトリアゾール系
(2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ3'−ターシャリブチル5'−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール
(d)シアノアクリレート系
エチル−2−シアノ−3、3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)アクリレートなど。
(e)クエンチャー(金属錯塩系)
ニッケル(2、2'チオビス(4−t-オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2、2、6、6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1、2、2、6、6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2、2、6、6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7、7、9、9−テトラメチル−3−オクチル−1、3、8−トリアザスピロ〔4、5〕ウンデカン−2、4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2、2、6、6−テトラメチルピペリジンなど。
図示省略するが、少なくとも感光体40を設け、画像形成手段18を構成する部分の全部または一部でプロセスカートリッジを形成し、複写機本体100に対して一括して着脱自在としてメンテナンス性を向上するようにしてもよい。
画像形成手段18を構成する部分のうち、帯電装置60は、図示例ではローラ状につくり、感光体40に接触して電圧を印加することによりその感光体40の帯電を行う。勿論、非接触のスコロトロンチャージャで帯電を行うことも出来る。
現像装置61は、一成分現像剤を使用してもよいが、図示例では、磁性キャリアcと非磁性トナーとよりなる二成分現像剤を使用する。そして、その二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ65に二成分現像剤を供給付着させる攪拌部66と、その現像スリーブ65に付着した二成分現像剤のうちのトナーを感光体40に転移する現像部67とで構成し、その現像部67より攪拌部66を低い位置とする。
攪拌部66には、平行な2本のスクリュ68を設ける。2本のスクリュ68の間は、両端部を除いて仕切り板69で仕切る(図6参照)。また、現像ケース70にトナー濃度センサ71を取り付ける。
一方、現像部67には、現像ケース70の開口を通して感光体40と対向して現像スリーブ65を設けるとともに、その現像スリーブ65内にマグネット72を固定して設ける。また、その現像スリーブ65に先端を接近してドクタブレード73を設ける。図示例では、ドクタブレード73と現像スリーブ65間の最接近部における間隔は、500μmに設定してある。
そして、2成分現像剤を2本のスクリュ68で攪拌しながら搬送循環し、現像スリーブ65に供給する。現像スリーブ65に供給された現像剤は、マグネット72により汲み上げて保持され、現像スリーブ65上に磁気ブラシを形成する。磁気ブラシは、現像スリーブ65の回転とともに、ドクタブレード73によって適正な量に穂切りされる。切り落とされた現像剤は、攪拌部66に戻される。
他方、現像スリーブ65上の現像剤のうちトナーは、現像スリーブ65に印加する現像バイアス電圧により感光体40に転移してその感光体40上の静電潜像を可視像化する。可視像化後、現像スリーブ65上に残った現像剤は、マグネット72の磁力がないところで現像スリーブ65から離れて攪拌部66に戻る。この繰り返しにより、攪拌部66内のトナー濃度が薄くなると、それをトナー濃度センサ71で検知して攪拌部66にトナーが補給される。
ちなみに、図示例では、感光体40の線速を200mm/s、現像スリーブ65の線速を240mm/sとしている。感光体40の直径を50mm、現像スリーブ65の直径を18mmとして、現像行程が行われる。現像スリーブ65上のトナーの帯電量は、−10〜−30μC/gの範囲が好適である。感光体40と現像スリーブ65の間隙である現像ギャップGPは、従来と同様に0.8mmから0.4mmの範囲で設定でき、値を小さくすることで現像効率の向上を図ることが可能である。
感光体40の厚みを30μmとし、光学系のビームスポット径を50×60μm、光量を0.47mWとしている。また、感光体40の帯電(露光前)電位V0を−700V、露光後電位VLを−120Vとして現像バイアス電圧を−470Vすなわち現像ポテンシャル350Vとして現像工程が行われるものである。
次に、1次転写装置62は、ローラ状とし、中間転写体10を挟んで感光体40に押し当てて設ける。別に、ローラ状に限らず、導電性のブラシ形状、非接触のコロナチャージャなどであってもよい。
感光体クリーニング装置63は、先端を感光体40に押し当てて、例えばポリウレタンゴム製のクリーニングブレード75を備える。クリーニング性を高めるために外周を感光体40に接触ブラシを併用する。本説明図では外周を感光体40に接触導電性のファーブラシ76を矢印方向に回転自在に備える。また、ファーブラシ76にバイアスを印加する金属製電界ローラ77を矢示方向に回転自在に備え、その電界ローラ77にスクレーパ78の先端を押し当てる。さらに、除去したトナーを回収する回収スクリュ79を設ける。
そして、感光体40に対してカウンタ方向に回転するファーブラシ76で、感光体40上の残留トナーを除去する。ファーブラシ76に付着したトナーは、ファーブラシ76に対してカウンタ方向に接触して回転するハ゛イアスを印加された電界ローラ77に取り除かれる。電界ローラ77に付着されたトナーは、スクレーパ78でクリーニングされる。感光体クリーニング装置63で回収したトナーは、回収スクリュ79で感光体クリーニング装置63の片側に寄せ、詳しくは後述するトナーリサイクル装置80で現像装置61へと戻して再利用する。
除電装置64は、例えばランプであり、光を照射して感光体40の表面電位を初期化する。
そして、感光体40の回転とともに、まず帯電装置60で感光体40の表面を一様に帯電し、次いでスキャナ300の読取り内容に応じて上述した露光装置21からレーザやLED等による書込み光Lを照射して感光体40上に静電潜像を形成する。
その後、現像装置61によりトナーが付着され静電潜像を可視像化し、その可視像を1次転写装置62で中間転写体10上に転写する。画像転写後の感光体40の表面は、感光体クリーニング装置63で残留トナーを除去して清掃し、除電装置64で除電して再度の画像形成に備える。
図10は、図1に示すカラー画像形成装置の要部拡大図である。図10においては、タンデム画像形成部20の各画像形成手段18、その画像形成手段18の各感光体40、各現像装置61、各感光体クリーニング装置63、および各画像形成手段18の感光体40にそれぞれ対向して設ける各1次転写装置62の各符号の後に、それぞれブラックの場合はBKを、イエローの場合はYを、マゼンタの場合はMを、シアンの場合はCを付して示す。
なお、図10中符号74は、図1、図4及び図5では図示省略するが、各1次転写装置62間において、中間転写体10のベース層11側に接触して設ける導電性ローラである。この導電性ローラ74は、転写時に各1次転写装置62により印加するバイアスが、中抵抗のベース層11を介して隣接する各画像形成手段18に流れ込むことを阻止するものである。
次に、図11および図12には、トナーリサイクル装置80を示す。図11に示すとおり、感光体クリーニング装置63の回収スクリュ79には、一端に、ピン81を有するローラ部82を設ける。そして、そのローラ部82に、トナーリサイクル装置80のベルト状回収トナー搬送部材83の一側を掛け、その回収トナー搬送部材83の長孔84にピン81を入れる。回収トナー搬送部材83の外周には一定間隔置きに羽根85を設けてなり、その他側は、回転軸86のローラ部87に掛ける。
回収トナー搬送部材83は、回転軸86とともに、図12に示す搬送路ケース88内に入れる。搬送路ケース88は、カートリッジケース89と一体につくり、その現像装置61側の端部に、現像装置61の前述した2本のスクリュ68の1本を入れてなる。そして、外部から駆動力を伝達して回収スクリュ79を回転するとともに、回収トナー搬送部材83を回転搬送し、感光体クリーニング装置63で回収したトナーを搬送路ケース88内を通して現像装置61へと搬送し、スクリュ68の回転で現像装置61内に入れる。その後、上述したとおり、2本のスクリュ68ですでに現像装置61内にある現像剤とともに攪拌しながら搬送循環し、現像スリーブ65に供給してドクタブレード73により穂切りして後、感光体40に転移してその感光体40上の潜像を現像する。
《トナー》
次に、トナーの一例について説明する。トナーは、結着樹脂に着色剤、及び、その他必要に応じて、帯電制御剤、離型剤等の他の材料を含有させた母体粒子に、さらに、添加剤等を外添させてなる。
トナーに使用される結着樹脂としては、従来から知られているものが使用でき、例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリオール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリブチラール、シリコーン樹脂等が挙げられ、これらは、単独あるいは2種類以上組合わせて用いることができ、特に、ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂が好ましい。
ここで、ポリエステル樹脂としては、各種のタイプのものが使用できるが、特に、
(a)2価のカルボン酸ならびにその低級アルキルエステル及び酸無水物のいずれかから選ばれる少なくとも一種、
(b)下記一般式(I)で示されるジオール成分、
(c)3価以上の多価カルボン酸ならびにその低級アルキルエステル及び酸無水物、及び、3価以上の多価アルコールのいずれかから選ばれる少なくとも一種の、上記(a)(b)(c)を反応させてなるポリエステル樹脂であることが好ましい。
Figure 2010151857
なお、上記式Iにおいて、R1及びR2は、同一でも異なっていてもよく、炭素数2〜
4のアルキレン基であり、またx、yは繰り返し単位の数であり、各々1以上であって、x+y=2〜16である。
ここで、(a)の2価カルボン酸ならびにその低級アルキルエステル及び酸無水物の一例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、イソデシルコハク酸、マレイン酸、フマル酸及びこれらのモノメチル、モノエチル、ジメチル及びジエチルエステル、及び無水フタル酸、無水マレイン酸等があり、特にテレフタル酸、イソフタル酸及びこれらのジメチルエステルが耐ブロッキング性及びコストの点で好ましい。これらの2価カルボン酸ならびにその低級アルキルエステル及び酸無水物はトナーの定着性や耐ブロッキング性に大きく影響する。すなわち、縮合度にもよるが、芳香族系のテレフタル酸、イソフタル酸等を多く用いると耐ブロッキング性は向上するが、定着性が低下する。逆に、セバシン酸、イソデシルコハク酸、マレイン酸、フマル酸等を多く用いると定着性は向上するが、耐ブロッキング性が低下する。従って、他のモノマー組成や比率、縮合度に合わせてこれらの2価カルボン酸類が適宜選定され、単独又は組合わせて使用される。
(b)の上記一般式(I)で示されるジオール成分の一例としては、ポリオキシプロピ
レン−(n)−ポリオキシエチレン−(n′)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(n)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(n)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等が挙げられるが、特に、2.1≦n≦2.5であるポリオキシプロピレン−(n)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び2.0≦n≦2.5であるポリオキシエチレン−(n)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。このようなジオール成分は、ガラス転移温度を向上させ、反応を制御し易くするという利点がある。
なお、ジオール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1、2−ブタンジオール、1、3−ブタンジオール、1、4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール等の脂肪族ジオールを使用することも可能である。
(c)の3価以上の多価カルボン酸ならびにその低級アルキルエステル及び酸無水物の一例としては、1、2、4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1、3、5−ベンゼントリカルボン酸、1、2、4−シクロヘキサントリカルボン酸、2、5、7−ナフトレントリカルボン酸、1、2、4−ナフタレントリカルボン酸、1、2、4−ブタントリカルボン酸、1、2、5−ヘキサトリカルボン酸、1、3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ)メタン、1、2、7、8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸及びこれらのモノメチル、モノエチル、ジメチルおよびジエチルエステル等が挙げられる。
また、(c)の3価以上の多価アルコールの一例としては、ソルビトール、1、2、3、6−ヘキサンテトロール、1、4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ショ糖、1、2、4−ブタントリオール、1、2、5−ペンタトリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1、2、4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1、3、5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
ここで、3価以上の多価単量体の配合割合は、単量体組成物全体の1〜30モル%程度が適当である。1モル%以下の時には、トナーの耐オフセット性が低下し、また、耐久性も悪化しやすい。一方、30モル%以上の時には、トナーの定着性が悪化しやすい。
これらの3価以上の多価単量体のうち、特にベンゼントリカルボン酸、これらの酸の無水物又はエステル等のベンゼントリカルボン酸類が好ましい。すなわち、ベンゼントリカルボン酸類を用いることにより、定着性と耐オフセット性の両立を図ることができる。
また、ポリオール樹脂としては、各種のタイプのものが使用できるが、特に、(1)エポキシ樹脂と、(2)2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物もしくはそのグリシジルエーテルと、(3)エポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物と、(4)エポキシ基と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物を反応してなるポリオール樹脂を用いることが好ましい。
ここで、(1)のエポキシ樹脂は、好ましくはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールとエピクロロヒドリンを結合して得られたものである。特に、エポキシ樹脂が安定した定着特性や光沢を得るために数平均分子量の相違する少なくとも2種以上のビスフェノールA型エポキシ樹脂で、低分子量成分の数平均分子量が360〜2000であり、高分子量成分の数平均分子量が3000〜10000であることが好ましい。さらに低分子量成分が20〜50重量%、高分子量成分が5〜40重量%であることが好ましい。低分子量成分が多すぎたり、分子量が360よりさらに低分子の場合は、光沢が出すぎたり、さらには保存性の悪化の可能性がある。また、高分子量成分が多すぎたり、分子量10000よりさらに高分子の場合は、光沢が不足したり、さらには定着性の悪化の可能性がある。
また、(2)の化合物としての、2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物としては、以下のものが例示される。即ち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド及びこれらの混合物とビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールとの反応生成物が挙げられる。得られた付加物をエピクロロヒドリンやβ−メチルエピクロロヒドリン等でグリシジル化して用いてもよい。特に下記(II)式で表わされるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテルが好ましい。
Figure 2010151857
なお、上記式IIにおいて、Rは−CH2−CH2−、−CH2−CH(CH3)−又は
−CH2−CH2−CH2−基であり、またn、mは繰り返し単位の数であり、各々1以上であって、n+m=2〜6である。
また、2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物もしくはそのグリシジルエーテルが、ポリオール樹脂に対して10〜40重量%含まれていることが好ましい。ここで量が少ないとカールが増すなどの不具合が生じ、また、n+mが7以上であったり量が多すぎると、光沢が出すぎたり、さらには保存性の悪化の可能性がある。
また、(3)のエポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物としては、1価フェノール類、2級アミン類、カルボン酸類がある。1価フェノール類としては以下のものが例示される。即ち、フェノール、クレゾール、イソプロピルフェノール、アミノフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、キシレノール、p−クミルフェノール等が挙げられる。2級アミン類としては、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、N−メチル(エチル)ピペラジン、ピペリジン等が挙げられる。また、カルボン酸類としては、プロピオン酸、カプロン酸等が挙げられる。
また、(4)のエポキシ基と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物としては、2価フェノール類、多価フェノール類、多価カルボン酸類が挙げられる。2価フェノール類としてはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールが挙げられる。また、多価フェノール類としてはオルソクレゾールノボラック類、フェノールノボラック類、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−〔α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンが例示される。多価カルボン酸類としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸が例示される。
また、これらのポリエステル樹脂やポリオール樹脂は、高い架橋密度を持たせると、透明性や光沢度が得られにくくなるため、好ましくは、非架橋もしくは弱い架橋(THF不溶分が5%以下)であることが好ましい。
また、これらの結着樹脂の製造法は、特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等のいずれも用いることが出来る。
次に、トナーに用いられる着色剤としては、従来から知られている染料及び顔料が使用できる。黄色系着色剤としては、例えば、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー、(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、ベンズイミダゾロンイエロー、イソインドリノンイエロー等が挙げられる。
赤色系着色剤としては、例えば、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイヤーレッド、パラクロロオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッド(F5R、FBB)、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パ−マネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ等が挙げられる。
青色系着色剤としては、例えば、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン等が挙げられる。
黒色系着色剤としては、例えば、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネル ブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物等が挙げられる。
その他の着色剤としては、チタニア、亜鉛華、リトボン、ニグロシン染料、鉄黒等が挙げられる。これらの着色剤は、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができ、含有量は、結着樹脂100重量部に対して、通常1〜30重量部、好ましくは3〜20重量部である。また、本発明に用いられるトナーには、必要に応じて、帯電制御剤、離型剤等の他の材料を添加することが出来る。
ここで、帯電制御剤としては、従来から知られているものが使用でき、例えば、ニグロシン染料、含クロム錯体、第4級アンモニウム塩等が挙げられ、これらはトナー粒子の極性により使い分ける。特に、カラートナーの場合、トナーの色調に影響を与えない無色又は淡色のものが好ましく、例えば、サリチル酸金属塩又はサリチル酸誘導体の金属塩(ボントロンE84、オリエント社製)等が挙げられる。これらの帯電制御剤は、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができ、含有量は、結着樹脂100重量部に対して、通常0.5〜8重量部、好ましくは1〜5重量部である。
また、定着時における定着部材からのトナーの離型性を向上させ、またトナーの定着性を向上させるために、離型剤をトナー中に含有させることも可能である。ここで、離型剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等の低分子量ポリオレフィンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス等の合成炭化水素系ワックス、密ロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックス等の天然ワックス類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス類、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸及び高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸アミド等及びこれらの各種変性ワックス等が挙げられる。
これらの離型剤は、単独あるいは2種類以上組合わせて用いることができるが、特にカルナウバワックスを使用することにより良好な離型性を得ることができる。また、離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、通常1〜15重量部、好ましくは、2〜10重量部である。1重量部以下ではオフセット防止効果等が不十分であり、15重量部以上では転写性、耐久性等が低下する。
更に、本実施形態に用いられるトナーは、磁性体を含有させ、磁性トナーとして用いることもできる。具体的な磁性体としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄、コバルト、ニッケルのような金属、あるいはこれら金属とアルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属との合金およびその混合物等が挙げられる。これらの磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度のものが好ましく、含有量は、結着樹脂100重量部に対して、通常20〜200重量部、好ましくは40〜150重量部である。
次に、本実施形態に用いられるトナーの製造例の一例を以下に述べる。
(1)前述した結着樹脂、着色剤、又は必要に応じて帯電制御剤、離型剤、磁性体等をヘンシェルミキサーの如き混合機により十分に混合する。
(2)バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、例えば神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、KCK社製2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機や、連続式の1軸混練機、例えばブッス社製コ・ニーダ等の熱混練機を用いて構成材料を十分に混練する。
(3)混練物を冷却後、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級し、母体粒子を得る。
また、その他の製造法として、重合法、カプセル法等を用いることも可能である。これらの製造法の概略を以下に述べる。
(重合法)
(1)重合性モノマー、必要に応じて重合開始剤、着色剤等を水性分散媒中で造粒する。
(2)造粒されたモノマー組成物粒子を適当な粒子径に分級する。
(3)上記分級により得た規定内粒径のモノマー組成物粒子を重合させる。
(4)適当な処理をして分散剤を取り除いた後、上記により得た重合生成物をろ過、水洗、乾燥して母体粒子を得る。
(カプセル法)
(1)樹脂、必要に応じて着色剤等を混練機等で混練し、溶融状態のトナー芯材を得る。
(2)トナー芯材を水中に入れて強く撹拌し、微粒子状の芯材を作成する。
(3)シェル材溶液中に上記芯材微粒子を入れ、撹拌しながら、貧溶媒を滴下し、芯材表面をシェル材で覆うことによりカプセル化する。
(4)上記により得たカプセルをろ過後、乾燥して母体粒子を得る。
ついで、該母体粒子と添加剤をヘンシェルミキサー(三井三池社製)、メカノフュージョンシステム(細川ミクロン社製)、メカノミル(岡田精工社製)等の混合機により十分混合し、必要に応じて、150μm程度以下の目開きの篩を通過させ、凝集物や粗大粒子等の除去を行う。
ここで、添加剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、Si、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr等の酸化物や複合酸化物等が挙げられ、特にSi、Ti、Alの酸化物であるシリカ、チタニア、アルミナが好適に用いられる。
また、このときの添加剤の添加量は、母体粒子100重量部に対して、0.6〜4.0重量部であることが好ましく、特に好ましくは、1.0〜3.6重量部である。添加剤の添加量が、0.6重量部未満であると、トナーの流動性が低下するため、十分な帯電性が得られず、また、転写性や耐熱保存性も不十分となり、また、地汚れやトナー飛散の原因にもなりやすい。また4.0重量部より多いと、流動性は向上するものの、ビビリ、ブレードめくれ等の感光体クリーニング不良や、トナーから遊離した添加剤による感光体等へのフィルミングが生じやすくなり、クリーニングブレードや感光体等の耐久性が低下し、定着性も悪化する。
ここで、添加剤の含有量の測定には種々の方法があるが、蛍光X線分析法で求めるのが一般的である。すなわち、添加剤の含有量既知のトナーについて、蛍光X線分析法で検量線を作成し、この検量線を用いて、添加剤の含有量を求めることができる。さらに、添加剤は、必要に応じ、疎水化、流動性向上、帯電性制御等の目的で、表面処理を施されていることが好ましい。
ここで、表面処理に用いる処理剤としては、有機系シラン化合物等が好ましく、例えば、メチルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のアルキルクロロシラン類、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルメトキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイル等が挙げられる。又、処理方法としては、有機シラン化合物を含有する溶液中に添加剤を浸積し乾燥させる方法、添加剤に有機シラン化合物を含有する溶液を噴霧し乾燥させる方法等があるが、本発明においては、いずれの方法も好適に用いることができる。
さらに、母体粒子に添加される添加剤の粒径は、流動性付与等の点から、平均一次粒子径で0.002〜0.2μmであることが好ましく、特に好ましくは、0.005〜0.05μmである。平均一次粒子径が0.002μmより小さい添加剤は、母体粒子表面に添加剤が埋め込まれやすくなるため、凝集を生じやすく、又、流動性も十分に得られない。さらに、感光体等へのフィルミングも発生しやすくなり、これらの傾向は特に高温高湿下において顕著である。加えて、平均一次粒子径が0.002μmより小さいと、どうしても添加剤同士の凝集が生じやすくなるため、これによっても、十分な流動性が得られにくくなる。
また、平均一次粒子径が0.2μmより大きい添加剤は、トナーの流動性が低下するため、十分な帯電性が得られず、地汚れやトナー飛散の原因になりやすい。又、平均一次粒子径が0.1μmより大きい添加剤は、感光体表面を傷つけやすく、フィルミング等の原因にもなりやすい。なお、添加剤の粒径は、透過型電子顕微鏡により測定して求めることが出来る。
本実施形態に用いられるトナーには、前記の添加剤の他に、さらに他の添加剤を添加させることもできる。このような添加剤としては、例えば、滑剤として、テフロン、ステアリン酸亜鉛及びポリ弗化ビニリデン等が、研磨剤として、酸化セリウム、炭化ケイ素及びチタン酸ストロンチウム等が、導電性付与材として、酸化亜鉛、酸化アンチモン及び酸化スズ等が、それぞれ挙げられる。
また、本実施形態に用いられるトナーの粒径は、重量平均径で4〜9μmであることが好ましく、特に好ましくは、5〜8μmである。ここで、4μmよりも小粒径の場合には、現像時に地汚れやトナー飛散等が生じたり、流動性を悪化させトナーの補給やクリーニング性等を阻害する場合がある。また、8μmよりも大粒径の場合には、画像中のチリや、解像性の悪化等が問題となる場合があり、特に、カラー画像の場合においては、その影響が大きい。
本実施形態に用いられるトナーは、一成分トナー及び二成分トナーの双方に適用可能である。二成分トナーの場合にはキャリアと混合されて二成分現像剤として使用される。ここで、キャリアとしては、従来公知のものが使用でき、例えば、鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のごとき磁性を有する粉体、及び、ガラスビーズ等が挙げられ、特に、これらの表面を樹脂等で被覆することが好ましい。この場合、使用される樹脂としては、ポリフッ化炭素、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フェノール樹脂、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。また、この樹脂層の形成法としては、従来と同様、キャリアの表面に噴霧法、浸漬法等の手段で樹脂を塗布すればよい。
なお、樹脂の使用量としては、通常キャリア100重量部に対して1〜10重量部が好ましい。また、樹脂の膜厚としては、0.02〜2μmであることが好ましく、特に好ましくは0.05〜1μm、更に好ましくは、0.1〜0.6μmであり、膜厚が厚いとキャリア及び現像剤の流動性が低下する傾向にあり、膜厚が薄いと経時での膜削れ等の影響を受けやすい傾向にある。
ここで、これらのキャリアの平均粒径は通常10〜100μm、好ましくは30〜60μmである。さらに、トナーとキャリアとの混合割合は、一般にキャリア100重量部に対しトナー0.5〜7.0重量部程度が適当である。
現像スリーブ65は、非磁性の回転可能なスリーブ状の形状を持ち、内部には複数のマグネット72を配設している。マグネット72は、固定されているために現像剤が所定の場所を通過するときに磁力を作用させられるようになっている。図示例では、現像スリーブ65の直径をφ18とし、表面はサンドブラストまたは1〜数mmの深さを有する複数の溝を形成する処理を行いRZが10〜30μmの範囲に入るように形成されている。
マグネット72は、例えば、ドクタブレード73の箇所から現像スリーブ65の回転方向にN1、S1、N2、S2、S3の5磁極を有する。現像剤は、マグネット72により磁気ブラシを形成され、現像スリーブ65上に担持される。現像スリーブ65は、現像剤の磁気ブラシを形成した、マグネット72のS1側の領域に、感光体40に対向して配設されている。
ところで、図示例では、図10に示すように、クリーニング装置17に、クリーニング部材として2つのファーブラシ90・91を設ける。ファーブラシ90・91は、φ20mm、アクリルカーボン、6.25D/F、10万本/inch2、E+7Ωのものを使用し、中間転写体10に対して接触してカウンタ方向に回転するように設ける。そして、それぞれのファーブラシ90・91には、不図示の電源から各々異なる極性のバイアスを印加する。
そのようなファーブラシ90・91には、それぞれ金属ローラ92・93を接触して順または逆方向に回転するように設ける。そして、この例では、中間転写体10の回転方向上流側の金属ローラ92に電源94から(−)電圧を印加し、下流側の金属ローラ93に電源95から(+)電圧を印加する。それらの金属ローラ92・93には、それぞれブレード96・97の先端を押し当てる。
そして、中間転写体10の矢示方向への回転とともに、はじめ上流側のファーブラシ90を用いて例えば(−)のバイアスを印加して中間転写体10表面のクリーニングを行う。仮に、金属ローラ92に−700V印加すると、ファーブラシ90は−400Vとなり、中間転写体10上の(+)トナーをファーブラシ90側に転移する。除去したトナーをさらに電位差によりファーブラシ90から金属ローラ92に転移し、ブレード96により掻き落とす。
さて、ファーブラシ90で中間転写体10上のトナーを除去するが、中間転写体10上にはまだ多くのトナーが残っている。それらのトナーは、ファーブラシ90に印加される(−)のバイアスにより、(−)に帯電される。これは、電荷注入または放電により帯電されるものと考えられる。
しかし、次いで下流側のファーブラシ91を用いて今度は(+)のバイアスを印加してクリーニングを行うことにより、それらのトナーを除去することができる。除去したトナーは、電位差によりファーブラシ91から金属ローラ93に転移し、ブレード97により掻き落とす。
ブレード96・97で掻き落としたトナーは、不図示のタンクに回収する。ファーブラシ91でクリーニングされた後は、ほとんどのトナーが除去されるが、中間転写体10上にはまだ少しのトナーが残っている場合がある。それらの中間転写体10上に残ったトナーは、上述したようにファーブラシ91に印加される(+)のバイアスにより、(+)に帯電される。(+)に帯電されたトナーは、1次転写位置で印加される転写電界により感光体40側に転写され、感光体クリーニング装置63で回収することができる。最初の1次転写部で最も感光体側へトナーは転写される。画像を形成する色の順番は、限定されるものではなく、画像形成装置の持つ狙いや特性によって異なってくる。
次に、トナーの製造例について実施例により具体的に説明する。しかしながら、本実施形態はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の部は重量部を表わす。
<トナーの製造例>
結着樹脂
ポリエステル樹脂(テレフタル酸、フマル酸、ポリオキシプロピレン−(2、2)−2、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、トリメリット酸から合成されたポリエステル樹脂、Tg:62℃、軟化点:106℃) 100部
着色剤
イエロートナー用顔料(ジスアゾイエロー顔料:C.I.Pigment Yellow 17) 7.0部
マゼンタトナー用顔料(キナクリドン系マゼンタ顔料:C.I.Pigment Red 122) 7.0部
シアントナー用顔料(銅フタロシアニンブルー顔料:C.I.Pigment Blue 15:3) 3.5部
ブラックトナー用顔料(カーボンブラック:C.I.Pigment Black 7)
6.0部
帯電制御剤
サリチル酸誘導体亜鉛塩 2.5部
離型剤
カルナウバワックス(融点:85℃) 5部
上記原材料を、ヘンシェルミキサーにて混合したのち、110℃に設定した2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて母体粒子を得た。
更に、
上記母体粒子 100部
添加剤
シリカ(ヘキサメチルジシラザン表面処理品、平均一次粒子径:0.01μm)
0.8部
チタニア(イソブチルトリメトキシシラン表面処理品、平均一次粒子径:0.015μm) 1.0部
をヘンシェルミキサーにて混合を行い、その後、さらに目開き100μmの篩により風篩を行い、製造例のトナー(重量平均径:6.8μm)を得た。
ここで、トナーの粒度分布は種々の方法で測定可能であるが、本実施例においてはコールターマルチサイザーを用いて行なった。即ち、測定装置としてはコールターマルチサイザーIIe型(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機社製)及びパーソナルコンピューターを接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製した。
測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加え、超音波分散器で約1〜3分の分散処理を行った。さらに、別のビーカーに電解水溶液100〜200mlを入れ、その中に前記サンプル分散液を所定の濃度になるように加え、前記コールターマルチサイザーIIe型によりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用い、50、000個の粒子の平均を測定することにより行った。
<キャリアの製造例>
芯材
Cu−Znフェライト粒子(重量平均径:45μm) 5000部
コート材
トルエン 450部
シリコーン樹脂SR2400(東レ・ダウコーニング・シリコーン製、不揮発分50%)
450部
アミノシランSH6020(東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 10部
カーボンブラック 10部
上記コート材を10分間スターラーで分散してコート液を調整し、このコート液と芯材を流動床内に回転式底板ディスクと攪拌羽根を設けた旋回流を形成させながらコートを行うコーティング装置に投入して、当該コート液を芯材上に塗布した。さらに、得られたキャリアを電気炉で250℃で2時間焼成を行い、製造例のキャリア(膜厚:0.5μm)を得た。
<現像剤の製造例>
上記製造例のトナー5部と、上記製造例のキャリア95部をターブラーミキサーで混合し、現像剤を得た。
<感光体の製造例>
次に、感光体の製造例について実施例を用いて詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の本実施例に限定されるものではない。
φ30mmアルミニウムドラム上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、28μmの電荷輸送層を形成した。その上に下記の無機フィラー塗工液をジルコニアビーズを用いてペイントシェーカーで2時間粉砕(塊砕)して塗工液とした。この液をスプレーで塗工して1.5μmのフィラー補強電荷輸送層を設けて電子写真感光体を得た。
〔下引き層用塗工液〕
アルキッド樹脂(ベッコゾール 1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
6重量部
メラミン樹脂(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業製)
4重量部
酸化チタン(CR−EL 石原産業社製) 40重量部
メチルエチルケトン 200重量部
〔電荷発生層用塗工液〕
オキソチタニウムフタロシアニン顔料 2重量部
ポリビニルブチラール(UCC:XYHL) 0.2重量部
テトラヒドロフラン 50重量部
〔電荷輸送層用塗工液〕
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、粘度平均分子量;5万、帝人化成社製)
12重量部
下記式IIIに示す構造の低分子電荷輸送物質 10重量部
テトラヒドロフラン 100重量部
1%シリコーンオイル(KF50−100CS信越化学工業社製)テトラヒドロフラン溶液 1重量部
Figure 2010151857
〔フィラー補強電荷輸送層用塗工液〕
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、粘度平均分子量;5万、帝人化成社製)
4重量部
上記式IIIに示す構造の低分子電荷輸送物質 3重量部
α−アルミナ(スミコランダムAA−03、住友化学工業社製) 0.7重量部
シクロヘキサノン 280重量部
テトラヒドロフラン 80重量部
(帯電ローラの清掃装置)
次に、本発明の特徴である帯電ローラの清掃装置について図を用いて説明する。図13は、本実施形態に係る帯電ローラの清掃装置の概略図である。符号40は像担持体としての感光体ドラムであり、図中矢印方向に回転する。60は帯電ローラであり、図示していない給電装置から帯電電圧を印加され像担持体40の表面を帯電する。98aは清掃ローラとしてのブラシローラであり、帯電ローラ60に接触しその表面を清掃する。99aは回収ローラであり、芯金の周りに多孔質材層をもつ構成であり、清掃ローラ98aに当接し清掃ローラ98aから汚れ物質を回収する。
上記実施形態により、帯電ローラの清掃手段に、汚れの掻き取り能力に優れたブラシローラを用い、汚れ物質の保持量及び保持力の大きい多孔質フォームを清掃ローラからの回収ローラとすることで、より長期に安定して帯電ローラの汚れを除去する効果を有する。
図14は、本発明の他の実施形態に係る帯電ローラの清掃装置の概略図である。符号40は像担持体としての感光体ドラムであり、図中矢印方向に回転する。60は帯電ローラであり、図示していない給電装置から帯電電圧を印加され像担持体40の表面を帯電する。98dは清掃ローラとしてのブラシローラであり、帯電ローラ60に接触しその表面を清掃する。99dは回収ローラであり、芯金の周りに多孔質材層をもつ構成であり、清掃ローラ98dに当接し清掃ローラから汚れ物質を回収する。清掃ローラ98dは、98d−A部で帯電ローラ60へ当接し、帯電ローラ60表面の汚れ物質を除去する。除去した汚れ物質は、98d−B部で清掃ローラ98dから回収ローラ99dで受け渡される。このとき、清掃ローラ98dの帯電ローラ60への食込み量(98d−A部)より、回収ローラ99dへの食込み量(98d−B部)の方が大きく成るよう構成されており、清掃ローラ98dが帯電ローラ60から除去した汚れ物質を回収ローラ99dへ安定して受け渡すことができる。
上記実施形態により、清掃ローラが帯電ローラから汚れ物質を除去する際の清掃ローラの変形量(食込み量)より、清掃ローラから回収ローラに汚れ物質を受け渡す際の清掃ローラの変形量を大きくすることで、清掃ローラが回収した汚れ物質を確実に回収ローラへ受け渡すことができ、より確実に回収ローラが汚れを回収する効果を有する。
図15は、本発明の他の実施形態に係る帯電ローラの清掃装置の概略図である。感光体ドラム40、帯電ローラ60に関しては、前述の図13、図14と同様である。本実施形態では、帯電ローラ60と清掃ローラ98e、清掃ローラ98eと回収ローラ99eの当接方向が略一致(概ね一致、としても良い。以下、「概ね」と称す)していることを特徴とする。これにより、当接による清掃ローラ98eの撓みを打ち消し、安定して当接することができる。
図15に示す清掃装置における当接方向は、帯電ローラ60の中心と感光体ドラム40の中心(不図示)を結ぶ線と概ね同じ方向であるが、方向は不一致でもかまわない。図16に示すように、帯電ローラ60と感光体ドラム40の中心を結ぶ線に概ね直交する方向であっても構わない。
上記実施形態により、清掃ローラが帯電ローラに当接する方向と、回収ローラが清掃ローラに当接する方向とが概ね一致することにより、清掃ローラが帯電ローラと当接する際、清掃ローラと回収ローラの当接により生ずる撓みの影響を打ち消しあうことができ、より安定して、清掃ローラが帯電ローラおよび回収ローラへ当接させることができる。当接状態が安定になることにより、清掃ローラによる帯電ローラからの汚れ物質の除去、および、清掃ローラから回収ローラへの汚れ物質の受渡しが安定し、より確実に汚れを回収することができる。
以上、本発明を好適な実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
本発明の実施形態に係る帯電ローラの清掃装置が用いられる画像形成装置の全体概略図である。 タンデム型の電子写真装置において、直接転写方式のものを説明するための図である。 タンデム型の電子写真装置において、間接転写方式のものを説明するための図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置で用いられる中間転写体を説明するための図である。 タンデム画像形成部における個々の画像形成手段18の詳細の一例を示す図である。 本発明の実施形態に用いられる画像形成装置における感光体40を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に用いられる画像形成装置における感光体40を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に用いられる画像形成装置における感光体40を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に用いられる画像形成装置における感光体40を説明するための断面図である。 図1に示すカラー画像形成装置の要部拡大図である。 本発明の実施形態に用いられる画像形成装置におけるトナーリサイクル装置80を示す図である。 本発明の実施形態に用いられる画像形成装置におけるトナーリサイクル装置80を示す図である。 本発明の実施形態に係る帯電ローラの清掃装置の概略図である。 本発明の他の実施形態に係る帯電ローラの清掃装置の概略図である。 本発明の他の実施形態に係る帯電ローラの清掃装置の概略図である。 本発明の他の実施形態に係る帯電ローラの清掃装置の概略図である。
符号の説明
1 各感光体
2 1次転写装置
3 シート搬送ベルト
4 中間転写体
5 2次転写装置
6 給紙装置
7 定着装置
8 感光体クリーニング装置
9 中間転写体クリーニング装置
10 中間転写体
11 ベース層
12 弾性層
13 コート層
14、15、16 支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
20 タンデム画像形成部
21 露光装置
22 2次転写装置
23 ローラ
24 2次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置28
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 感光体(像担持体、感光体ドラム)
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
50 給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
60 帯電装置(帯電ローラ)
61 現像装置
62 1次転写装置
63 感光体クリーニング装置
64 除電装置
71 導電性支持体
73 単層感光層
75 電荷発生層
77 電荷輸送層
79 フィラー補強電荷輸送層
98a、98d、98e 清掃ローラ(ブラシローラ)
99a、99d、99e 回収ローラ
100 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)

Claims (6)

  1. 像担持体を帯電する帯電ローラに当接し、前記帯電ローラの表面を清掃する清掃手段と、
    前記清掃手段に当接し、前記帯電手段から清掃除去した物質を回収する回収手段と、を備え、
    前記清掃手段は、ブラシローラであり、
    前記回収手段は、多孔質ローラであることを特徴とする帯電ローラ清掃装置。
  2. 前記ブラシローラは、前記帯電ローラに当接して生ずる変形量より、前記多孔質ローラに当接して生ずる変形量の方が大きいことを特徴とする請求項1記載の帯電ローラ清掃装置。
  3. 前記ブラシローラは、前記帯電ローラに当接する方向と、前記回収ローラが前記ブラシローラに当接する方向とが、略一致することを特徴とする請求項1又は2記載の帯電ローラ清掃装置。
  4. 前記当接する方向は、前記帯電ローラの中心と前記像担持体の中心とを結ぶ線と、略同じ方向であることを特徴とする請求項3記載の帯電ローラ清掃装置。
  5. 前記当接する方向は、前記帯電ローラの中心と前記像担持体の中心とを結ぶ線に、略直交する方向であることを特徴とする請求項3記載の帯電ローラ清掃装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1記載の帯電ローラ清掃装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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