JP2010151381A - 蒸発器 - Google Patents

蒸発器 Download PDF

Info

Publication number
JP2010151381A
JP2010151381A JP2008330473A JP2008330473A JP2010151381A JP 2010151381 A JP2010151381 A JP 2010151381A JP 2008330473 A JP2008330473 A JP 2008330473A JP 2008330473 A JP2008330473 A JP 2008330473A JP 2010151381 A JP2010151381 A JP 2010151381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
path
heat exchange
evaporator
leeward
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008330473A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Kamimura
聡史 上村
Masahiro Morishita
正浩 森下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2008330473A priority Critical patent/JP2010151381A/ja
Priority to PCT/JP2009/070883 priority patent/WO2010073938A1/ja
Publication of JP2010151381A publication Critical patent/JP2010151381A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D1/00Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators
    • F28D1/02Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid
    • F28D1/03Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid with plate-like or laminated conduits
    • F28D1/0308Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid with plate-like or laminated conduits the conduits being formed by paired plates touching each other
    • F28D1/0325Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid with plate-like or laminated conduits the conduits being formed by paired plates touching each other the plates having lateral openings therein for circulation of the heat-exchange medium from one conduit to another
    • F28D1/0333Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid with plate-like or laminated conduits the conduits being formed by paired plates touching each other the plates having lateral openings therein for circulation of the heat-exchange medium from one conduit to another the plates having integrated connecting members
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B39/00Evaporators; Condensers
    • F25B39/02Evaporators
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D21/00Heat-exchange apparatus not covered by any of the groups F28D1/00 - F28D20/00
    • F28D2021/0019Other heat exchangers for particular applications; Heat exchange systems not otherwise provided for
    • F28D2021/0068Other heat exchangers for particular applications; Heat exchange systems not otherwise provided for for refrigerant cycles
    • F28D2021/0071Evaporators

Abstract

【課題】冷媒流入量が多いときの温度分布の均一性を確保しながら、冷媒流入量が非常に少なくなるときに温度分布の均一化を図ることができる蒸発器を提供する。
【解決手段】通風方向に対向配置した風下側熱交換部10と風上側熱交換部20を備え、風下側熱交換部10と風上側熱交換部20は、それぞれの熱交換通路を、上部タンク11,21と下部タンク12,22に設定した仕切り板51により、冷媒の流通方向が上下方向の複数のパスに区画すると共に、上部タンク11,21の端部位置に、冷媒導入口7と冷媒導出口8を設定した蒸発器において、冷媒導入口7からの冷媒を、下降流と上昇流を繰り返して冷媒導出口8へ導くように設定された仕切り板51のうち、風下側熱交換部10の第1パス10aと第2パス10bを仕切る仕切り板51に、冷媒導入口7からの冷媒の一部を、風下側熱交換部10の第3パス10cに導く冷媒通過穴52を設定した。
【選択図】図6

Description

本発明は、自動車用空調装置の冷凍サイクルに介装されるエバポレータ等として適用され、通風方向に風下側熱交換部と風上側熱交換部による二つの熱交換部を対向配置した蒸発器に関する。
従来、蒸発器としては、通風方向に風下側熱交換部と風上側熱交換部による二つの熱交換部を対向配置し、各熱交換部は、上部タンクおよび下部タンクおよびこれら両タンク間に連通接続される複数の熱交換通路を備え、対向する風下側熱交換部と風上側熱交換部で冷媒の流通方向が逆方向なるようにした構造を持つ蒸発器が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載された蒸発器は、風下側熱交換部と風上側熱交換部でそれぞれ1つのパスを有するが、特許文献2に記載された蒸発器は、風下側熱交換部と風上側熱交換部でそれぞれ複数のパス(熱交換通路群)に区画している。
このような構成を持つ蒸発器は、二つの熱交換部により空気の冷却を互いに補い合えるため、一つの熱交換部からなる蒸発器に比べ温度分布のムラを小さくできて好ましい。
特開2007−322007号公報 特開2001−74388号公報
しかしながら、従来の蒸発器において、冷媒流入量が多い状態においては、温度分布のムラが小さく抑えられるものの、冷媒流入量が非常に少なくなる状態においては、蒸発器に流入した冷媒がすぐに蒸発してしまい、それ以降の領域において熱交換できなくなる。その為、冷媒入口近傍の温度は低いが、温度が高い領域が多く発生してしまい、蒸発器を用いる空調ユニット出口での温度分布が著しく悪化する、という問題があった。
特に、近年は、車両用空調ユニットの蒸発器として、高性能のエバポレータが用いられるため、冷媒流入量が非常に少なくなる運転状態の頻度が高くなっている。この冷媒流入量が非常に少なくなる状態では、冷房時の温度設定が実質的に効かなくなり、左右の乗員に対して吹き出される冷風に大きな温度差が出てしまい違和感を与えるため、冷媒流入量が非常に少なくなる状態での対策が要求されている。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、冷媒流入量が多いときの温度分布の均一性を確保しながら、冷媒流入量が非常に少なくなるときに温度分布の均一化を図ることができる蒸発器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、熱交換通路と上部タンクと下部タンクを有し、通風方向に対向配置した風下側熱交換部と風上側熱交換部を備え、
前記風下側熱交換部と前記風上側熱交換部は、それぞれの熱交換通路を、前記上部タンクと前記下部タンクに設定した仕切り板により、冷媒の流通方向が上下方向の複数のパスに区画すると共に、前記上部タンクの端部位置に、冷媒導入口と冷媒導出口を設定した蒸発器において、
前記冷媒導入口からの冷媒を、下降流と上昇流を繰り返して冷媒導出口へ導くように設定された前記仕切り板のうち、前記風下側熱交換部の第1パスと第2パスを仕切る仕切り板に、前記冷媒導入口からの冷媒の一部を、前記風下側熱交換部の第3パスに導く冷媒通過穴を設定したことを特徴とする。
よって、本発明の蒸発器にあっては、冷媒流入量が非常に少なくなるとき、冷媒導入口から導入される冷媒の大半は、最初に下降流となる第1パスの熱交換通路へ導かれるが、冷媒導入口から導入される冷媒の一部は、冷媒通過穴を経過して風下側熱交換部の第3パスに導かれる。
このため、冷媒流入量が非常に少ないときには、熱交換していない冷媒が、風下側熱交換部の第3パスに直接流入し、従来は熱交換させることができなかった第3パスでも空気を冷やすことが可能となるため、温度分布の均一化が図れる。
一方、冷媒流量が多いときには、冷媒の一部が第3パスへ流れ込むことにより、風下側熱交換部の第1パスと第2パスにて熱交換性能の低下がみられるが、風上側熱交換部の第1パスと第2パスの対応位置関係にあるパスでの熱交換により補われるため、温度分布の均一性が確保される。
この結果、冷媒流入量が多いときの温度分布の均一性を確保しながら、冷媒流入量が非常に少なくなるときに温度分布の均一化を図ることができる。
以下、本発明の蒸発器を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の蒸発器を示す風上側から視た全体正面図である。図2は、実施例1の蒸発器を示す上側から視た全体平面図である。図3は、実施例1の蒸発器における内部構成を示す図1のIII−III線による断面図である。図4は、実施例1の蒸発器におけるチューブ構造をあらわす図で、(a)は分解斜視図を示し、(b)はチューブの斜視図を示す。図5は、実施例1の蒸発器におけるタンクの仕切り板を備える金属薄板を示す斜視図である。以下、図1〜図5を用いて実施例1の蒸発器の構成を説明する。
この実施例1の蒸発器1は、自動車用空調装置の冷凍サイクルに介装される蒸発器であって、インストルメントパネルの内側の空調ケース内に設置され、内部を流れる冷媒と外側を通過する空気とを熱交換させ、冷媒を蒸発気化させて空気を冷却するものである。
実施例1の蒸発器1は、垂直方向に向けて配置されたチューブ30を、アウターフィン33を介在させつつ水平方向に向けて複数多段に積層し、チューブ積層方向最外側(水平方向最外側)に強度補強用のサイドプレート35、37および配管コネクタ36等を付設して所定の蒸発器の形状とした状態で、一体にロウ付けすることで製造される(図1、図2、図3、図4参照)。なお、図1、2中符号34は最外端用の金属薄板を示す。
使用されるチューブ30は、図4(a)に示すように、一対の金属薄板40、40の間にインナーフィン61、61を挟み込んだ状態で最中合わせにして形成されている。これら一対の金属薄板40、40は、周縁の接合部40b同士および中央の仕切り部40a同士が接合されている。チューブ30内部には、図4(b)に示すように、中央部の仕切り部30aを隔てて冷媒を流す2本の熱交換通路31、31が形成されている。また各熱交換通路31の両端部からは積層方向X外方に向けて筒状に突出するタンク部32、32が形成されている。これに対応して、チューブ30を形成する各金属薄板40は、図4(a)に示すように、2本の熱交換通路用凹部41と4つのタンク部42とを備えた構造となっている。
前記金属薄板50は、図5に示すように、仕切り板51を備えていて、この金属薄板50を、所定の積層位置の金属薄板40の代わりに利用することで、各タンク11、12、21、22を仕切るようにしている。
図6は、実施例1の蒸発器における熱交換部を示す概略斜視図である。図7は、実施例1の蒸発器における風下側熱交換部の各パスと風上側熱交換部の各パスでの区画設定を示す概略図である。以下、図6及び図7に基づき熱交換部の具体的構成を説明する。
実施例1の蒸発器1は、冷媒の風下側熱交換部10を風下側に、冷媒の風上側熱交換部20を風上側に、並列配置している。
前記風下側熱交換部10は、上部タンク11および下部タンク12およびこれら両タンク11、12間に連通接続される複数の熱交換通路31を構成するチューブ30(図1、図3参照)を備える。一方、風上側熱交換部20は、同じく上部タンク21および下部タンク22およびこれら両タンク21、22間に連通接続される複数の熱交換通路31を形成するチューブ30(図1、図3参照)を備える。
前記風下側熱交換部10は、その熱交換通路群が左から右に向けて順に第1パス10a、第2パス10b、第3パス10cに区画されている。具体的には、上部タンク11の左端に冷媒導入口7が設けられ、且つ、上部タンク11が仕切り板51によって、上部第1タンク部11aおよび上部第2タンク部11bに区画される。一方で下部タンク12が仕切り板51によって、下部第1タンク部12aおよび下部第2タンク部12bに区画される。これにより、熱交換通路群が左から右に向けて順に第1パス10a、第2パス10b、第3パス10cに区画されている。
そのため、冷媒導入口7から風下側熱交換部10に冷媒を導入すると、上部第1タンク部11a→第1パス10a→下部第1タンク部12a→第2パス10b→上部第2タンク部11b→第3パス10c→下部第2タンク部12bという順で流れ、そして最終的に、連通部9を通じて風上側熱交換部20の最上流部(下部第1タンク部22a)に導入される。
一方、前記風上側熱交換部20は、その熱交換通路群は右から左に向けて順に第4パス20a、第5パス20b、第6パス20cに区画されている。具体的には、下部タンク22が仕切り板51によって、下部第1タンク部22aおよび下部第2タンク部22bに区画される。一方で上部タンク21が仕切り板51によって、上部第1タンク部21aおよび上部第2タンク部21bに区画され、且つ、上部タンク21の左端に冷媒導出口8が設けられる。これにより熱交換通路群が右から左に向けて順に第4パス20a、第5パス20b、第6パス20cに区画されている。
そのため、連通部9から風上側熱交換部20に導入された冷媒は、下部第1タンク部22a→第4パス20a→上部第1タンク部21a→第5パス20b→下部第2タンク部22b→第6パス20c→上部第2タンク部21bという順で流れ、そして、最終的に冷媒導出口8を通じて蒸発器1から導出される。
つまり、前記仕切り板51は、冷媒導入口7からの冷媒を、風下側熱交換部10の第1パス10aから下降流と上昇流を繰り返して流通させた後、続けてその冷媒を風上側熱交換部20の各パス20a,20b,20cを上昇流と下降流を繰り返して流通させ、最終パスである第6パス20cから冷媒導出口8へ導くように複数枚の設定としている。
そして、前記複数枚による仕切り板51のうち、風下側熱交換部10の第1パス10aと第2パス10bを仕切る仕切り板51に、図6に示すように、冷媒導入口7からの冷媒の一部を、風下側熱交換部10の第3パス10cに導く冷媒通過穴52を設定している。
前記冷媒通過穴52は、冷媒流入量が非常に少ない状態で冷媒の一部を風下側熱交換部10の第3パス10cに導くことのできる最小限の面積を最小穴面積とし、冷媒流入量が多い状態で風下側熱交換部10の第3パス10cに導かれる冷媒量を抑えることができる最大限の面積を最大穴面積とし、前記最小穴面積から前記最大穴面積の範囲内の穴面積に設定している。この冷媒通過穴の穴面積を、第1パス10aの通路断面積に対する面積比にてあらわすと、0.8%(最小穴面積)〜13.2%(最大穴面積)に相当する。この穴面積を穴径に換算すると、φ1mm(最小穴面積の径)〜φ4mm(最大穴面積の径)となり、実施例1では、最適穴径としてφ3mmの穴径を採用している。
次に、図6及び図7を参照しつつ、実施例1の蒸発器1におけるパスの区画について説明する。
この実施例1の蒸発器1は、風下側熱交換部10が3パスであり、風上側熱交換部20が3パスである。風下側熱交換部10は、第1パス10aが下降流パスであり、第2パス10bが上昇流パスであり、第3パス10cが下降流パスである。一方、風上側熱交換部20は、第4パス20aが上昇流パスであり、第5パス20bが下降流パスであり、第6パス20cが上昇流パスである。
実施例1の蒸発器1は、冷媒導入口7からの冷媒が最初に下降流となる第1パス10aの熱交換通路断面積を、冷媒導出口8へと導く冷媒が最後に下降流となる第5パス20bの熱交換通路断面積より小さく設定し、かつ、冷媒導出口8へと導く冷媒が最後に上昇流になる第6パス20cの熱交換通路断面積を、冷媒導入口7からの冷媒が最初に上昇流となる第2パス10bの熱交換通路断面積より小さく設定している。
より具体的は、第1パス10a、第2パス10b、第3パス10c、第4パス20a、第5パス20b、第6パス20cの各熱交換通路の断面積(=チューブ断面積)を同一とし、第1パス10a〜第6パス20cの各熱交換通路数の関係として、
(a) 第1パス通路数<第2パス通路数〜第6パス通路数
(b) 第2パス通路数≧第3パス通路数
(c) 第3パス通路数>第4パス通路数
(d) 第5パス通路数>第6パス通路数≧第4パス通路数
以上の(a)〜(d)の関係が共に成立する設定としている。
次に、作用を説明する。
実施例1の蒸発器1の作用を、「両熱交換部10,20のパス区画設定による温度分布の均一化作用」、「冷媒流入量が非常に少なくなる状態での温度分布の均一化作用」に分けて説明する。
[両熱交換部10,20のパス区画設定による温度分布の均一化作用]
蒸発器において、温度分布ムラを無くし、高い熱交換効率を得ることが究極の解決課題である。
これに対し、熱交換部を、風下側熱交換部と風上側熱交換部による二層構造とし、各熱交換通路を複数のパス(熱交換通路群)に区画し、二つの熱交換部により空気の冷却を互いに補い、一つの熱交換部からなる蒸発器に比べ、温度分布のムラを小さく抑えたものが提案されている。
しかし、各パスの熱交換通路断面積を均等とした場合、通風する風を冷却できる領域と通風する風を十分に冷却できない領域が形成され、この領域ムラが温度分布ムラの原因となっていることも明らかである。
これに対し、特開2005−83677号公報において、温度分布のムラをより小さくするため、冷媒が下降流となるパスよりも、冷媒が上昇流となるパスの熱交換通路数を少なく設定した蒸発器が提案されている。
しかしながら、2つの下降流となるパスと1つの上昇流となるパスを有する風下側熱交換部においては、図8(a)に示すように、冷媒が上昇流となる第2パスの熱交換通路数を少なく設定することで、結果的に冷媒が下降流となる第1パスと第3パスの熱交換通路数を多く設定することになる。
このため、風下側熱交換部において、特に、冷媒流量が少量の時、図8(a)に示すように、第1パスのタンク長手方向奥側に、冷媒流量が少なくなる領域L1が生じ、この冷媒流量が少なくなる領域L1において、部分的に高温部が発生する。
また、特開2006−242406号公報において、温度分布のムラをより小さくするため、風下側熱交換部は、第1パスの熱交換通路数を他のいずれのパスの熱交換通路数よりも少なくし、風上側熱交換部は、第4パスから最終パス(第6パス)に向けて徐々に熱交換通路数を多くした蒸発器が提案されている。
しかしながら、1つの下降流となるパスと2つの上昇流となるパスを有する風上側熱交換部においては、図8(b)に示すように、冷媒が上昇流となる第6パスの熱交換通路数を第4パスや第5パスより多く設定することになる。
このため、風上側熱交換部において、図8(b)に示すように、風上側熱交換部の第6パスのタンク長手方向手前側に、冷媒流量が少なくなる領域L6が生じ、この冷媒流量が少なくなる領域L6において、部分的に高温部が発生する。
そこで、風下側熱交換部10の第1パス10aと風上側熱交換部20の第6パス20cのそれぞれで冷媒流量が少なくなる領域L1,L6を最小限に抑えることに着目し、熱交換部全体での温度分布の均一化を図るようにしたものである。
そのために、冷媒導入口7からの冷媒が最初に下降流となる第1パス10aの熱交換通路断面積を、冷媒導出口8へと導く冷媒が最後に下降流となる第5パス20bの熱交換通路断面積より小さく設定し、かつ、冷媒導出口8へと導く冷媒が最後に上昇流になる第6パス20cの熱交換通路断面積を、冷媒導入口7からの冷媒が最初に上昇流となる第2パス10bの熱交換通路断面積より小さく設定する構成を採用した。
この構成を採用することによって、風下側熱交換部10の第1パス10aと風上側熱交換部20の第6パス20cのそれぞれで冷媒流量が少なくなる領域L1,L6を最小限に抑えることができる理由について説明する。
まず、冷媒の下降流と上昇流を比べた場合、冷媒の流速は、重力にしたがって下がる下降流が速く、重力に逆らって上る上昇流が遅くなる。また、熱交換の開始域である第1パス10aはガス冷媒に比べ液冷媒の比率が高く、熱交換が進行する第2パス10bから第6パス20cに向かうにしたがって徐々に液冷媒に比べガス冷媒の比率が高くなる。
そこで、冷媒偏流の起こり易さを検討すると、冷媒流速が速い下降流において、第1パスと第5パスを同じ流路断面積に設定すると、液冷媒比率が高く流路断面積を必要としない第1パスの方が、ガス冷媒比率が高い第5パスよりも冷媒偏流が起こり易い。
また、冷媒流速が遅い上昇流において、第2パスと第6パスを同じ流路断面積に設定すると、ガス冷媒比率が高い第6パスの方が、液冷媒比率が高い第2パスよりも冷媒偏流が起こり易い。
これに対し、実施例1の蒸発器1では、第1パス10aと第5パス20bの流路断面積の関係を、第1パス流路断面積<第5パス流路断面積に設定したため、図7と図8(a)の対比から明らかなように、冷媒流量が少なくなる領域L1が消滅し、例え導入される冷媒流量が少量であっても第1パス10aでの冷媒偏流の発生が抑えられる。また、第6パス20cと第2パス10bの流路断面積の関係を、第6パス流路断面積<第2パス流路断面積に設定したため、図7と図8(b)の対比から明らかなように、冷媒流量が少なくなる領域L6が領域L6’まで大幅に縮小し、冷媒のガス化に伴う第6パス20cでの冷媒偏流の発生が抑えられる。
次に、冷媒偏流の起こり易さをさらに詳しく検討すると、冷媒が自重により流下する第1パスと第3パスと第5パスの下降流では、液/ガス冷媒比率が、流路断面積を決定する最大要因となり、液冷媒比率が高い第1パスの流路断面積を最も小さくし、ガス冷媒比率が高くなる第3パスと第5パスでは、ガス冷媒比率が高くなるにしたがって流路断面積を拡大するのが好ましい。
また、冷媒が後続の冷媒から押し上げられる第2パスと第4パスと第6パスの上昇流では、1つ手前のパス(第1パス、第3パス、第5パス)の液/ガス冷媒による押し上げエネルギーが流路断面積を決定する最大要因となり、液冷媒比率が高くて冷媒押し上げエネルギーが最も高い第1パスの次の第2パスの流路断面積を最も大きくし、流路断面積が大きくてもガス冷媒比率が高くなることで冷媒押し上げエネルギーが低い第3パスの次の第4パスや第5パスの次の第6パスの流路断面積は、第2パスの流路断面積より縮小した面積とするのが好ましい。
これに対し、実施例1の蒸発器1では、第1パス10a〜第6パス20cの各熱交換通路数の関係として、
(1) 第1パス10aの通路数<第2パス10bの通路数〜第6パス20cの通路数
(2) 第2パス10bの通路数≧第3パス10cの通路数
(3) 第3パス10cの通路数>第4パス20aの通路数
(4) 第5パス20bの通路数>第6パス20cの通路数≧第4パス20aの通路数
以上の(1)〜(4)の関係が共に成立する設定とした。
つまり、第1パス10a、第3パス10c、第5パス20bの下降流では、流路断面積の関係を、ガス冷媒比率が高くなるにしたがって流路断面積を拡大するのに合わせて、第1パス流路断面積<第3パス流路断面積<第5パス流路断面積に設定した。このため、図7に示すように、第1パス10aでの冷媒流量が少なくなる領域が消滅し、第3パス10c及び第5パス20bでの冷媒流量が少なくなる領域L3’,L5’も下部タンク12,21に沿った僅かの領域に見られるだけとなった。
一方、第2パス10b、第4パス20a、第6パス20cの上昇流では、流路断面積の関係を、それぞれのパス10b,20a,20cの前のパス10a,10c,20bでの冷媒押し上げエネルギーの大きさに合わせて、第2パス流路断面積>第4パス流路断面積≧第5パス流路断面積に設定した。このため、図7に示すように、第2パス10bでの冷媒流量が少なくなる領域が消滅し、第4パス20aでの冷媒流量が少なくなる領域L4’が上部タンク21の一部に見られ、第6パス20cでの冷媒流量が少なくなる領域L6’が上部タンク21の一部に見られるだけとなった。
したがって、実施例1の蒸発器1は、特に循環する冷媒の流量が低流量である場合、温度分布ムラを小さく抑制する効果が大きい。例えば、コンプレッサが車両エンジンによって駆動される場合等は、コンプレッサの駆動力に制限があってコンプレッサからの冷媒流量を高流量にできないため、定常的に冷凍サイクル内を循環する冷媒量が低流量となる。このため、実施例1の蒸発器1をこのような冷凍サイクルに接続すると特に好適である。
[冷媒流入量が非常に少なくなる状態での温度分布の均一化作用]
まず、風下側熱交換部10の第1パス10aと第2パス10bを仕切る仕切り板51に、冷媒導入口7からの冷媒の一部を、風下側熱交換部10の第3パス10cに導く冷媒通過穴52が無いものを比較例として熱交換作用を説明する。
冷媒通過穴52が無い場合、循環する冷媒の流量が低流量〜高流量であり、蒸発器1への冷媒流入量が多い状態においては、上記した両熱交換部10,20のパス区画設定による温度分布の均一化作用が得られ、温度分布のムラが小さく抑えられる。
しかし、冷媒流入量が非常に少なくなる状態においては、図9に示すように、風下側熱交換部10の第1パス10aに流入した冷媒が、次の第2パス10bにてすぐに蒸発してしまい、それ以降の各パス10c,20a,20b,20cの領域において熱交換できなくなる。その為、第1パス10aと第2パス10bによる冷媒入口近傍の温度は低いが、第3パス10cの領域は、熱交換が無く温度が高い領域となり、蒸発器1を用いる空調ユニット出口での温度分布が著しく悪化する。
次に、風下側熱交換部10の第1パス10aと第2パス10bを仕切る仕切り板51に、冷媒導入口7からの冷媒の一部を、風下側熱交換部10の第3パス10cに導く冷媒通過穴52が有る実施例1の蒸発器1での熱交換作用を説明する。
実施例1の蒸発器1では、冷媒流入量が非常に少なくなるとき、図10に示すように、冷媒導入口7から導入される冷媒の大半は、最初に下降流となる第1パス19aの熱交換通路へ導かれるが、冷媒導入口7から導入される冷媒の一部は、冷媒通過穴52を経過して風下側熱交換部10の第3パス10cに導かれる。
このため、冷媒流入量が非常に少ないときには、熱交換していない冷媒が、風下側熱交換部10の第3パス10cに直接流入し、比較例では熱交換させることができなかった第3パス10cでも空気を冷やすことが可能となるため、温度分布の均一化が図れる。
一方、冷媒流量が多いときには、冷媒の大半は第1パス10aへ流れ込むが、冷媒の一部が第3パス10cへ流れ込むことにより、風下側熱交換部10の第1パス10aと第2パス10bにて熱交換性能の低下がみられる。しかし、風上側熱交換部20の第1パス10aと第2パス10bの対応位置関係にある第5パス20bと第6パス20cでの熱交換により補われるため、蒸発器1の全体からみれば、温度分布の均一性が確保される。
この結果、冷媒流入量が多いときの温度分布の均一性を確保しながら、冷媒流入量が非常に少なくなるときに温度分布の均一化を図ることができる。
図11は、車両用空調ユニットにエバポレータ(蒸発器)を適用した場合であって冷媒流入量が非常に少ないときのエバポレータ直後の温度分布特性をあらわす実験結果図であり、(a)は冷媒通過穴52(φ3mm)を有する場合のエバポレータ直後の温度分布を示し、(b)は冷媒通過穴が無い場合のエバポレータ直後の温度分布を示す。図12は、車両用空調ユニットにエバポレータ(蒸発器)を適用した場合であって冷媒流入量が非常に少ないときのユニット出口温度分布特性をあらわす実験結果図であり、(a)は冷媒通過穴52(φ3mm)を有する場合のユニット出口温度分布を示し、(b)は冷媒通過穴が無い場合のユニット出口温度分布を示す。
冷媒流入量が非常に少ないときであって、冷媒通過穴が無い場合のエバポレータ直後の温度分布は、図11(b)に示すように、第3パス10cに符合する領域が高温領域Hとなり、第1パス10aと第2パス10bを連通する領域が低温領域となり、温度分布の極端な偏在が見られる。
これに対し、冷媒流入量が非常に少ないときであって、冷媒通過穴52(φ3mm)を有する場合のエバポレータ直後の温度分布は、図11(a)に示すように、中央部の第2パス10bと第3パス10cを斜めに横切る領域が高温領域hとなり、高温領域hの斜め上領域と斜め下領域が低温領域となり、図11(b)に比べ、温度分布の均一化が見られる。
同様に、冷媒流入量が非常に少ないときであって、冷媒通過穴が無い場合のユニット出口温度分布は、図12(b)に示すように、エバポレータ直後の温度分布の高温領域Hに符合する領域が高温領域H’となり、低温領域に符合する部分が低温領域となり、温度分布の極端な偏在が見られる。
これに対し、冷媒流入量が非常に少ないときであって、冷媒通過穴52(φ3mm)を有する場合のユニット出口温度分布は、図12(a)に示すように、エバポレータ直後の温度分布の高温領域Hに符合する中央部領域が高温領域h’となり、低温領域に符合する両側部分が低温領域となり、図12(b)に比べ、温度分布の均一化が見られる。
ちなみに、図12(b)の穴無しでのユニット出口温度の場合には、平均温度は22.6℃であり、8箇所の○印交点の最高温度と最低温度の温度差ΔTは18.8℃という測定データが得られた。これに対し、図12(a)の穴有りでのユニット出口温度の場合には、平均温度は22.5℃であり、8箇所の○印交点の最高温度と最低温度の温度差ΔTは11.6℃という測定データが得られた。つまり、ユニット出口温度の温度差ΔTについて、ΔT=7.2℃(=18.8℃−11.6℃)という改善を確認した。
したがって、冷媒通過穴の無い比較例では、冷媒流入量が非常に少なくなる状態において、冷房時の温度設定が実質的に効かなくなり、左右の乗員に対して吹き出される冷風に大きな温度差が出てしまい違和感を与えることになる。
これに対し、実施例1の蒸発器1の場合、冷媒通過穴52を有しているため、冷媒流入量が非常に少なくなる状態においても、左右の乗員に対して吹き出される冷風の温度差をほぼ解消することができる。この点は、特に、近年において、車両用空調ユニットの蒸発器として、高性能のエバポレータが用いられるため、冷媒流入量が非常に少なくなる運転状態の頻度が高くなっているという技術背景から有用である。
次に、効果を説明する。
実施例1の蒸発器1にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 熱交換通路31と上部タンク11,21と下部タンク12,22を有し、通風方向に対向配置した風下側熱交換部10と風上側熱交換部20を備え、前記風下側熱交換部10と前記風上側熱交換部20は、それぞれの熱交換通路31を、前記上部タンク11,21と前記下部タンク12,22に設定した仕切り板51により、冷媒の流通方向が上下方向の複数のパスに区画すると共に、前記上部タンク11,21の端部位置に、冷媒導入口7と冷媒導出口8を設定した蒸発器1において、前記仕切り板51は、前記冷媒導入口7からの冷媒を、前記風下側熱交換部10の第1パス10aから下降流と上昇流を繰り返して流通させた後、続けてその冷媒を前記風上側熱交換部20の各パス20a,20b,20cを上昇流と下降流を繰り返して流通させ、最終パス(第6パス20c)から冷媒導出口8へ導く設定とし、前記仕切り板51のうち、前記風下側熱交換部10の第1パス10aと第2パス10bを仕切る仕切り板51に、前記冷媒導入口7からの冷媒の一部を、前記風下側熱交換部10の第3パス10cに導く冷媒通過穴52を設定した。このため、冷媒流入量が多いときの温度分布の均一性を確保しながら、冷媒流入量が非常に少なくなるときに温度分布の均一化を図ることができる。
(2) 前記冷媒通過穴52は、冷媒流入量が非常に少ない状態で冷媒の一部を前記風下側熱交換部10の第3パス10cに導くことのできる最小限の面積を最小穴面積とし、冷媒流入量が多い状態で前記風下側熱交換部10の第3パス10cに導かれる冷媒量を抑えることができる最大限の面積を最大穴面積とし、前記最小穴面積から前記最大穴面積の範囲内の穴面積に設定する。このため、冷媒流入量が非常に少なくなる状態から冷媒流入量が多い状態までの冷媒流入量の変動があっても、安定して温度分布の均一化を達成することができる。
(3) 前記冷媒通過穴52は、前記第1パス10aの通路断面積に対する面積比が0.8%〜13.2%に相当する穴面積を有する。このため、第1パス通路断面積を基準として穴面積を決定でき、第1パス通路断面積の変更等があっても、冷媒流入量が多いときの温度分布の均一化と、冷媒流入量が非常に少なくなるときの温度分布の均一化の両立を達成することができる。
(4) 前記風下側熱交換部10は、冷媒が下降流となる第1パス10aと、冷媒が上昇流となる第2パス10bと、冷媒が下降流となる第3パス10cと、を備え、前記風上側熱交換部20は、冷媒が上昇流となる第4パス20aと、冷媒が下降流となる第5パス20bと、冷媒が上昇流となる第6パス20cと、を備え、前記冷媒導入口7からの冷媒が最初に下降流となる前記第1パス10aの熱交換通路断面積を、前記冷媒導出口8へと導く冷媒が最後に下降流となる前記第5パス20bの熱交換通路断面積より小さく設定し、かつ、前記冷媒導出口8へと導く冷媒が最後に上昇流になる前記第6パス20cの熱交換通路断面積を、前記冷媒導入口7からの冷媒が最初に上昇流となる前記第2パス10bの熱交換通路断面積をより小さく設定した。このため、温度分布のムラの原因となる冷媒流量が少なくなる領域L1,L6を最小限に抑えることで、熱交換部での温度分布の均一化を図ることができる。
以上、本発明の蒸発器を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、第1パス10a〜第6パス20cの各熱交換通路数の関係を細かく設定した例を示したが、冷媒の流通方向が上下方向の複数のパスに区画するものであれば、具体的なパス区画は、実施例1には限られることはない。
実施例1では、本発明の蒸発器を車両用空調装置のエバポレータに適用した例を示したが、これに限られずその他の技術分野における冷凍サイクルを用いる空調装置の蒸発器として適用することができる。
実施例1の蒸発器を示す風上側から視た全体正面図である。 実施例1の蒸発器を示す上側から視た全体平面図である。 実施例1の蒸発器における内部構成を示す図1のIII−III線による断面図である。 実施例1の蒸発器におけるチューブ構造をあらわす図で、(a)は分解斜視図を示し、(b)はチューブの斜視図を示す。 実施例1の蒸発器におけるタンクの仕切り板を備える金属薄板を示す斜視図である。 実施例1の蒸発器における熱交換部を示す概略斜視図である。 実施例1の蒸発器における風下側熱交換部の各パスと風上側熱交換部の各パスでの区画設定を示す概略図である。 従来例の蒸発器における風下側熱交換部の各パスと風上側熱交換部の各パスでの区画設定を示す概略図である。 冷媒通過穴が無い蒸発器において冷媒流入量が非常に少ないときの冷媒の流れを示す作用説明図である。 冷媒通過穴が有る実施例1の蒸発器において冷媒流入量が非常に少ないときの冷媒の流れを示す作用説明図である。 車両用空調ユニットにエバポレータ(蒸発器)を適用した場合であって冷媒流入量が非常に少ないときのエバポレータ直後の温度分布特性をあらわす実験結果図であり、(a)は冷媒通過穴52(φ3mm)を有する場合のエバポレータ直後の温度分布を示し、(b)は冷媒通過穴が無い場合のエバポレータ直後の温度分布を示す。 車両用空調ユニットにエバポレータ(蒸発器)を適用した場合であって冷媒流入量が非常に少ないときのユニット出口温度分布特性をあらわす実験結果図であり、(a)は冷媒通過穴52(φ3mm)を有する場合のユニット出口温度分布を示し、(b)は冷媒通過穴が無い場合のユニット出口温度分布を示す。
符号の説明
1…蒸発器
7…冷媒導入口
8…冷媒導出口
9…連通部
10…風下側熱交換部
10a…第1パス(下降流パス)
10b…第2パス(上昇流パス)
10c…第3パス(下降流パス)
11…上部タンク
12…下部タンク
20…風上側熱交換部
20a…第4パス(上昇流パス)
20b…第5パス(下降流パス)
20c…第6パス(上昇流パス)
21…上部タンク
22…下部タンク
30…チューブ
31…熱交換通路
51…仕切り板
52…冷媒通過穴

Claims (4)

  1. 熱交換通路と上部タンクと下部タンクを有し、通風方向に対向配置した風下側熱交換部と風上側熱交換部を備え、
    前記風下側熱交換部と前記風上側熱交換部は、それぞれの熱交換通路を、前記上部タンクと前記下部タンクに設定した仕切り板により、冷媒の流通方向が上下方向の複数のパスに区画すると共に、前記上部タンクの端部位置に、冷媒導入口と冷媒導出口を設定した蒸発器において、
    前記冷媒導入口からの冷媒を、下降流と上昇流を繰り返して冷媒導出口へ導くように設定された前記仕切り板のうち、前記風下側熱交換部の第1パスと第2パスを仕切る仕切り板に、前記冷媒導入口からの冷媒の一部を、前記風下側熱交換部の第3パスに導く冷媒通過穴を設定したことを特徴とする蒸発器。
  2. 請求項1に記載された蒸発器において、
    前記冷媒通過穴は、冷媒流入量が非常に少ない状態で冷媒の一部を前記風下側熱交換部の第3パスに導くことのできる最小限の面積を最小穴面積とし、冷媒流入量が多い状態で前記風下側熱交換部の第3パスに導かれる冷媒量を抑えることができる最大限の面積を最大穴面積とし、前記最小穴面積から前記最大穴面積の範囲内の穴面積に設定することを特徴とする蒸発器。
  3. 請求項2に記載された蒸発器において、
    前記冷媒通過穴は、前記第1パスの通路断面積に対する面積比が0.8%〜13.2%に相当する穴面積を有することを特徴とする蒸発器。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載された蒸発器において、
    前記風下側熱交換部は、冷媒が下降流となる第1パスと、冷媒が上昇流となる第2パスと、冷媒が下降流となる第3パスと、を備え、
    前記風上側熱交換部は、冷媒が上昇流となる第4パスと、冷媒が下降流となる第5パスと、冷媒が上昇流となる第6パスと、を備え、
    前記冷媒導入口からの冷媒が最初に下降流となる前記第1パスの熱交換通路断面積を、前記冷媒導出口へと導く冷媒が最後に下降流となる前記第5パスの熱交換通路断面積より小さく設定し、かつ、前記冷媒導出口へと導く冷媒が最後に上昇流になる前記第6パスの熱交換通路断面積を、前記冷媒導入口からの冷媒が最初に上昇流となる前記第2パスの熱交換通路断面積をより小さく設定したことを特徴とする蒸発器。
JP2008330473A 2008-12-25 2008-12-25 蒸発器 Pending JP2010151381A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008330473A JP2010151381A (ja) 2008-12-25 2008-12-25 蒸発器
PCT/JP2009/070883 WO2010073938A1 (ja) 2008-12-25 2009-12-15 蒸発器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008330473A JP2010151381A (ja) 2008-12-25 2008-12-25 蒸発器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010151381A true JP2010151381A (ja) 2010-07-08

Family

ID=42287554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008330473A Pending JP2010151381A (ja) 2008-12-25 2008-12-25 蒸発器

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2010151381A (ja)
WO (1) WO2010073938A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014126271A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Calsonic Kansei Corp 蒸発器構造
JP2016169910A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 株式会社デンソー 冷媒蒸発器
EP3138709A1 (en) * 2015-09-07 2017-03-08 Volvo Car Corporation Air-conditioning system and a heat exchanger for such an air-conditioning system
US10330398B2 (en) * 2014-02-27 2019-06-25 Hangzhou Sanhua Research Institute Co., Ltd. Heat exchanger
CN113661367A (zh) * 2019-03-29 2021-11-16 富士通将军股份有限公司 换热器

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103759571A (zh) * 2013-12-10 2014-04-30 柳州五菱宝马利汽车空调有限公司 车用平行流蒸发器的整体式集分流管
WO2018206818A1 (en) 2017-05-12 2018-11-15 Valeo Systemes Thermiques Multi-pass heat exchanger that forms part of a refrigerant circuit

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10325645A (ja) * 1997-05-26 1998-12-08 Denso Corp 冷媒蒸発器
WO2008133203A1 (ja) * 2007-04-25 2008-11-06 Calsonic Kansei Corporation 蒸発器

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10267462A (ja) * 1997-03-25 1998-10-09 Showa Alum Corp 蒸発器

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10325645A (ja) * 1997-05-26 1998-12-08 Denso Corp 冷媒蒸発器
WO2008133203A1 (ja) * 2007-04-25 2008-11-06 Calsonic Kansei Corporation 蒸発器

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014126271A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Calsonic Kansei Corp 蒸発器構造
US10330398B2 (en) * 2014-02-27 2019-06-25 Hangzhou Sanhua Research Institute Co., Ltd. Heat exchanger
JP2016169910A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 株式会社デンソー 冷媒蒸発器
EP3138709A1 (en) * 2015-09-07 2017-03-08 Volvo Car Corporation Air-conditioning system and a heat exchanger for such an air-conditioning system
CN113661367A (zh) * 2019-03-29 2021-11-16 富士通将军股份有限公司 换热器
CN113661367B (zh) * 2019-03-29 2022-09-09 富士通将军股份有限公司 换热器
US11846472B2 (en) 2019-03-29 2023-12-19 Fujitsu General Limited Heat exchanger

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010073938A1 (ja) 2010-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4890337B2 (ja) 蒸発器
JP4761790B2 (ja) 蒸発器
JP3960233B2 (ja) 熱交換器
JP5486782B2 (ja) エバポレータ
JP2010151381A (ja) 蒸発器
US9127892B2 (en) Evaporator
JP2012092991A (ja) エバポレータ
JP2008080995A (ja) 冷却システム
WO2010098056A1 (ja) 熱交換器
KR20040102747A (ko) 열교환기용 플레이트
JP2006105581A (ja) 積層型熱交換器
JP2006207997A (ja) 熱交換器
EP1409943B1 (en) Layered evaporator for use in motor vehicle air conditioners or the like, layered heat exchanger for providing the evaporator, and refrigeration cycle system comprising the evaporator
JP2012047438A (ja) エバポレータ
JP2010096423A (ja) 冷媒蒸発器およびそれを用いた空調装置
JP2012167880A (ja) エバポレータ
KR102202418B1 (ko) 자동차용 열교환기
JP5636215B2 (ja) エバポレータ
JP2012197974A (ja) エバポレータ
JP2004347160A (ja) 熱交換器
JP2011257111A5 (ja)
JP2018105593A (ja) エバポレータ
JP6785137B2 (ja) エバポレータ
JP4547205B2 (ja) 蒸発器
JP5674376B2 (ja) エバポレータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120731

A02 Decision of refusal

Effective date: 20121204

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02