JP2010150695A - エプロン - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、保存の際には小さく折り畳むことができ、食事の際に落ちた食品が側方に散らばることがなく、落ちた食品を受け止めることができるようにポケットの開口部を広く開口して保持することができるエプロンを提供する。
【解決手段】体の前面を覆うためのシート状のエプロン本体及びその上部に連設されている、首に固定するための装着部よりなるエプロンであって、エプロン本体の側端部付近を前方又は後方に屈曲した際にその屈曲した形状を略保持できるように、エプロン本体の少なくとも側端部付近に形状保持材料が積層されており、該形状保持材料は延伸ポリオレフィン系樹脂シート又は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッド或いはこれらの織物であり、180度又は90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下であることを特徴とするエプロン。
【選択図】図1

Description

本発明は、食事の際等にこぼれた食品が側方へ散らばることのないエプロン及びこぼれた食品を受け止めることのできるポケットを具備するエプロンに関する。
子供、老人、障害者等は食品を食べる際に、食品を落としてしまい周囲がよごれてしまうことがよくあり、親や介護者にとっては清掃作業が大変なので、子供、老人、障害者等にエプロンを着用させて食事を摂らせることが多々ある。このような際に使用するエプロンとして種々なエプロンが提案されている。
例えば、腕を通す袖部と、前記袖部に腕を通した状態での体側面部分から体前面部分にかけて覆うエプロン本体部と、前記エプロン本体部のすそに設けられたすそ反し部と、前記すそ反し部の一部に設けられ、すそ反し部の中の体前面部分を食卓に係止するための係止部とを有する食べこぼし防止エプロン(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
特開2005−298989号公報
しかし、上記エプロンは食事の際にいちいち係止部を食卓に係止しなければならず面倒であり、食卓がなければ使用できないという欠点を有していた。どこでも使用できるより簡単なエプロンとして、2成分の可燃性の熱可塑性樹脂からなり、第2成分が芯材とした第1成分の表面を少なくとも50%以上覆うように構成され、180度及び90度折り曲げによる戻り角度が20度以下の塑性変形性の線状体および/またはテープ状物を、エプロンのポケットである柔軟材料からなる袋状物の開口部に付設したエプロン(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
特許第3779421号公報
しかしながら、上記エプロンでは側方に落ちた食品を受け止めることはできなかった。又、食事の際に落ちた食品を受け止めることができるようにポケットの開口部を塑性変形性の線状体および/またはテープ状物で広く開口しておくと保存の際にかさばり、保存の際にかさばらないように、塑性変形性の線状体および/またはテープ状物をエプロンのポケットである柔軟材料からなる袋状物の開口部に単積層したのでは食事の際に落ちた食品を受け止めることができるようにポケットの開口部を広く開口しておくことは困難であり、使い勝手が悪かった。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、保存の際には小さく折り畳むことができ、食事の際に落ちた食品が側方に散らばることのないエプロンを提供することにある。又、異なる目的は落ちた食品を受け止めることができるようにポケットの開口部を広く開口して保持することができるエプロンを提供することにある。
即ち、本発明は、
[1]体の前面を覆うためのシート状のエプロン本体の側端部付近を前方又は後方に屈曲した際にその屈曲した形状を略保持できるように、エプロン本体の少なくとも側端部付近に形状保持材料が積層されており、該形状保持材料は延伸ポリオレフィン系樹脂シート又は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッド或いはこれらの織物であり、180度又は90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下であることを特徴とするエプロン、
[2]エプロン本体の少なくとも側端部付近に筒状部が形成され、該筒状部に形状保持材料が挿入されていることを特徴とする前記[1]記載のエプロン、
[3]更に、ポケット部材がエプロン本体の下部に積層されて、上方に開口したポケットが形成されてなり、該ポケット部材の上端部付近に形状保持材料が積層されていることを特徴とする前記[1]又は[2]記載のエプロン、
[4]ポケット部材の上端部に筒状部が形成され、該筒状部に形状保持材料が挿入されており、該形状保持材料がその中途部において筒状部と共に少なくとも2箇所ガゼット状に屈曲されガゼット状屈曲部が形成されていることを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれか1項記載のエプロン、
[5]延伸ポリオレフィン系樹脂シート又は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドが、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はポリオレフィン系樹脂ロッドが延伸倍率5倍以上に延伸されてなることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれか1項記載のエプロン、
[6]延伸ポリオレフィン系樹脂シート又は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドが、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はポリオレフィン系樹脂ロッドが圧延倍率5倍以上に圧延された後、総延伸倍率が10〜40倍に一軸延伸されてなることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれか1項記載のエプロン、及び、
[7]延伸ポリオレフィン系樹脂シート又は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドが、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はポリオレフィン系樹脂ロッドが圧延倍率5倍以上に圧延されてなることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれか1項記載のエプロン
に関する。
本発明のエプロンの構成は上述の通りであり、保存の際には小さく折り畳むことができ、食事の際に落ちた食品が側方に散らばることがない。又、ポケットの開口部を広く開口して保持することができるので、落ちた食品を確実に受け止めることができる。
本発明のエプロンは、体の前面を覆うためのシート状のエプロン本体の側端部付近を前方又は後方に屈曲した際にその屈曲した形状を略保持できるように、エプロン本体の少なくとも側端部付近に形状保持材料が積層されており、該形状保持材料は延伸ポリオレフィン系樹脂シート又は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッド或いはこれらの織物であり、180度又は90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下であることを特徴とする。
本発明で使用される形状保持材料は、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッド或いはこれらの織物であり、180度又は90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート及びロッドは形状保持性を有しているが、形状保持性は、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを180度又は90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下であり、好ましくは180度折曲げ戻り角度θが20度以下で且つ90度折曲げ戻り角度θが20度未満、更に好ましくは180度折曲げ戻り角度θが20度以下で且つ90度折曲げ戻り角度θが15度以下である。180度及び90度折曲げ時の折曲げ戻り角度θのいずれか一方、特に90度折曲げ戻り角度θが20度を越えると、充分な形状保持性が得られないことがある。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを構成するポリオレフィン系樹脂としては、フィルム形成能を有する任意のオレフィン系樹脂が使用でき、例えば、高密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、線状低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ペンテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体、エチレン―酢酸ビニル共重合体、エチレン―(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン―塩化ビニル共重合体、エチレン―プロピレン―ブテン共重合体等が挙げられ、高密度ポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂が好適に使用される。
上記ポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量は、重量平均分子量が10万未満の場合には、脆くなり、延伸性が低下したり、十分な機械的強度又は耐クリープ性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シートを得ることができにくくなり、逆に、50万を超えると、溶融粘度が高くなり、熱溶融成形加工性が低下し、均一なシートが得られにくくなるので10万〜50万が好ましい。尚、本発明において、重量平均分子量はゲルパーミェーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された値である。
又、上記ポリオレフィン系樹脂のメルトインデックス(以下、MI)はフィルム成形性が優れている0.1〜20(g/10分)が好ましく、より好ましくは0.2〜10(g/10分)である。尚、MIとは、JIS K 7210に規定されている熱可塑性樹脂の溶融粘度を表す指標である。更に、高密度ポリエチレン樹脂の場合は、密度は小さくなると延伸しても機械的強度が向上しなくなるので、0.94g/cm3 以上が好ましい。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドとしては、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シートが延伸倍率5倍以上に一軸延伸された形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが好ましい。
この場合は、ポリオレフィン系樹脂としては極限粘度[η]3.5dl/g未満の高密度ポリエチレン樹脂が好ましく、ガラス繊維、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカアルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、珪酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭素繊維、カーボンブラック等の無機機充填材を添加するのが好ましい。
延伸前のポリオレフィン系樹脂シートの厚みは特に限定されるものではないが、厚過ぎると、延伸が困難になるし、逆に、薄過ぎると、延伸後のポリオレフィン系樹脂シートの厚みが薄くなり過ぎ、形状保持性が低下するので、0.2〜5.0mmが望ましい。又、延伸前のポリオレフィン系樹脂ロッドの断面形状は特に限定されるものではなく、例えば、円形、三角形、四角形、六角形等が挙げられ、その太さも特に限定されるものではないが、太過ぎると、延伸が困難になるし、逆に、細過ぎると、延伸後のポリオレフィン系樹脂ロッドの太さが細くなり過ぎ、形状保持性が低下するので、直径は0.2〜5.0mmが望ましい。
上記延伸された延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドは、延伸倍率は5倍以上であって、形状保持性を有していればよいが、10〜40倍が好ましい。又、延伸方法は、従来公知の任意の方法が採用されればよく、例えば、ロール一軸延伸法、ゾーン一軸延伸法等の一軸延伸法により、ヒータや熱風により加熱しながら延伸する方法が挙げられる。
一軸延伸する際に10〜40倍と高度に延伸する場合は、一軸延伸を複数回繰り返す多段一軸延伸する方法が好ましい。多段一軸延伸を行う場合の延伸回数は2〜20回が好ましく、より好ましくは3〜15回、更に好ましくは4〜10回である。又、ロール一軸延伸法により多段延伸を行う場合には、繰出ピンチロール、引取ピンチロール及びこれらのロール間に一定速度で回転する少なくとも1つの、好ましくは複数の接触ロールを設置することが望ましい。このような接触ロールを設置することにより、均一延伸性が高められ、安定な延伸成形を行うことができる。
上記接触ロールは、ピンチされることなく、ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに摩擦力を与えることにより一軸延伸を行う。又、接触ロールは繰出ロール及び/又は引取ロールに対し、ギア、チェーン、プーリー、ベルト若しくはこれらの組み合わせからなる連結部材により連結されていてもよい。
一軸延伸温度は、低くなると均一に延伸できず、高くなるとシートが溶融切断するので、延伸するポリオレフィン系樹脂シート又はロッドのポリオレフィン系樹脂の「融点−60℃」〜融点の範囲が好ましく、より好ましくは、ポリオレフィン系樹脂の「融点−50℃」〜「融点−5℃」である。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの寸法安定性を向上させるために、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドはポリオレフィン系樹脂の「融点−60℃」〜融点の温度でアニールしてもよい。アニール温度は、低くなると寸法安定性が向上せず、長時間使用するとそりが発生し、高くなるとポリオレフィン系樹脂が溶解して配向が消滅し引張弾性率、引張強度等が低下するので、ポリオレフィン系樹脂の「融点−60℃」〜融点の温度でアニールするのが好ましい。
アニールとは生産ライン中で熱処理を行うことであり、アニールする際に、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに大きな張力がかかっていると延伸され、張力がかかっていないか、非常に小さい状態では収縮するので、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの延伸方向の長さが実質的に変化しないようにした状態で行うことが好ましく、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに圧力もかかっていないのが好ましい。即ち、アニールされた延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの長さが、アニール前の延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの長さの1.0以下になるようにアニールするのが好ましい。
従って、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドをピンチロール等のロールで加熱室内を移動しながら連続的にアニールする場合は、入口側と出口側のポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの送り速度比を1.0以下になるように設定してアニールするのが好ましい。
アニールする際の加熱方法は、特に限定されるものではなく、例えば、熱風、ヒータ、加熱板、温水等で加熱する方法があげられる。アニールする時間は、特に限定されず、延伸されたポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの厚さやアニール温度により異なるが、一般に10秒以上が好ましく、より好ましくは30秒〜60分であり、更に好ましくは1〜20分である。
又、異なる好ましい延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドとして、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが圧延倍率5倍以上に圧延された後、総延伸倍率が10〜40倍に一軸延伸された延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが挙げられる。
上記圧延前のポリオレフィン系樹脂シートの厚みは特に限定されるものではないが、厚過ぎると、延伸が困難になるし、圧延工程において、ポリオレフィン系樹脂シートを圧延ロールで押しつぶすのに大きな加圧力や引取力が必要となり、圧延ロールの撓みなどにより幅方向に均一な圧延が困難となることがある、逆に、薄過ぎると、圧延後のポリオレフィン系樹脂シートの厚みが薄くなり過ぎ、均一な圧延が困難となるだけでなく、圧延ロール同士が接触して圧延ロールの寿命が短くなることがあるので、0.2〜5.0mmが望ましい。
又、圧延前のポリオレフィン系樹脂ロッドの断面形状は特に限定されるものではなく、例えば、円形、三角形、四角形、六角形などが挙げられ、その太さも特に限定されるものではないが、太過ぎると、圧延ロールで押しつぶすのに大きな加圧力や引取力が必要となり圧延が困難となることがあり、逆に、細過ぎると、延伸後のポリオレフィン系樹脂ロッドの太さが細くなり過ぎ、形状保持性が低下するので、直径は0.2〜5.0mmが望ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドは、先ず、最初に圧延倍率5倍以上に圧延されるが、圧延温度は、低くなると均一に圧延できず、高くなると溶融切断するので、圧延する際のロール温度は、圧延するポリオレフィン系樹脂シート又はロッドのオレフィン系樹脂の「融点−40℃」〜融点の範囲が好ましく、より好ましくは、オレフィン系樹脂の「融点−30℃」〜「融点−5℃」である。尚、本発明において、融点とは示差走査型熱量測定機(DSC)で熱分析を行った際に認められる、結晶の融解に伴う吸熱ピークの最大点をいう。
圧延ロールによりポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに負荷される加圧力(線圧)が小さ過ぎると所定の圧延倍率を得ることが出来なくなることがあり、逆に大き過ぎると圧延ロールの撓みが生じるだけでなく、圧延ロールと原反シート又はロッドとの間ですべりが生じ易くなり、均一な圧延が困難となることがあるので加圧力は、100MPa〜3000MPaが好ましく、より好ましくは、300MPa〜1000MPaである。
上記圧延倍率は、圧延倍率が5倍未満の場合には、後で行われる一軸延伸時のネッキングを抑制する効果が得られなかったり、高倍率一軸延伸を行うことができなかったり、一軸延伸工程に負担がかかることになるので、5倍以上であり、好ましくは7倍以上である。圧延倍率に特に上限はないが、圧延倍率が高いほど圧延設備に負荷がかかるので10倍以下が好ましい。尚、圧延倍率は(ポリオレフィン系樹脂シートの断面積)/(圧延後ポリオレフィン系樹脂シートの断面積)で定義されるが、圧延の前後においてポリオレフィン系樹脂シートの幅は殆ど変化しないので、(ポリオレフィン系樹脂シートの厚み)/(圧延後のポリオレフィン系樹脂シートの厚み)であってもよい。
圧延されたポリオレフィン系樹脂シート又はロッドは、次に、総延伸倍率が10〜40倍に一軸延伸される。一軸延伸方法は、特に限定されず、前述の一軸延伸方法が採用されればよい。又、一軸延伸倍率は、総延伸倍率が10〜40倍であるから、圧延倍率を考慮し、総延伸倍率がこの範囲にはいるように決定すればよいが、一軸延伸が少ないと機械的強度が向上しないので、1.3倍以上が好ましく、より好ましくは1.5倍以上であり、更に好ましくは1.8倍以上である。又、上限は特に限定されるものではないが、4倍以下が好ましく、より好ましくは3.5倍以下である。尚、総延伸倍率は圧延倍率と一軸延伸倍率を乗じた数値である。
又、更に異なる好ましい延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドとして、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シートが圧延倍率5倍以上に圧延された延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが挙げられる。即ち、圧延のみで一軸延伸をしなくても、180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シートも好適に使用できる。
上記圧延工程を含む延伸方法で延伸された延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドも寸法安定性を向上させるために、延伸ポリオレフィン系樹脂シートはポリオレフィン系樹脂の「融点−60℃」〜融点であって、圧延温度以下の温度でアニールしてもよい。
アニール温度は、低くなると寸法安定性が向上せず、長時間使用するとそりが発生し、高くなるとポリオレフィン系樹脂が溶解して配向が消滅し引張弾性率、引張強度等が低下するので、ポリオレフィン系樹脂の「融点−60℃」〜融点であって、圧延温度以下の温度でアニールするのが好ましい。その他のアニール方法は前述の通りである。
アニールした延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを、更に、40℃〜ポリオレフィン系樹脂の融点の温度範囲でエージングしてもよい。エージングすることによりアニールされたポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの寸法安定性はより優れたものとなる。
エージングとは、生産ライン中連続で処理するものではなく、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドをカット巻回等の一度加工した、枚葉物、巻物等の熱処理を、比較的長い時間(分、時間単位)じっくり寝かせて熱処理することを意味する。エージング温度は、低くなると常温で放置するのと同様になり、高くなると熱変形するので40℃〜ポリオレフィン系樹脂の融点の温度範囲であり、エージング時間は短時間では効果がなく、長時間しすぎても効果が増大することはないので12時間〜7日が好ましい。
延伸ポリオレフィン系樹脂シートの厚みは特に限定されるものではないが、薄くなると形状保持性が低下するので0.04〜2mmが好ましい。延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドの断面形状は特に限定されるものではなく、例えば、円形、三角形、四角形、六角形等が挙げられ、その太さも特に限定されるものではないが、細くなると形状保持性が低下するので、直径は0.04〜5.0mmが望ましい。尚、延伸ポリオレフィン系樹脂シートを、その厚さに近い幅で裁断することにより延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドを得ることも可能である。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの表面には、複数の延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを熱融着することにより積層するために第2のポリオレフィン系樹脂層が積層されてもよい。第2のポリオレフィン系樹脂層は延伸ポリオレフィン系樹脂シートの片面のみに積層されてもよいし、両面に積層されてもよい。又、第2のポリオレフィン系樹脂層は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドの表面の一部のみに積層されてもよいし、全面に積層されてもよい。
上記第2のポリオレフィン系樹脂層を構成するポリオレフィン系樹脂としては、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに積層するのであるから、前述の延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを構成するポリオレフィン系樹脂と同一種類のものが好ましいが、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを熱融着する際に接着剤として作用するのであるから、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを構成するポリオレフィン系樹脂の溶融温度より低い溶融温度のポリオレフィン系樹脂が好ましく、線状低密度ポリエチレン樹脂が好ましい。
第2のポリオレフィン系樹脂層を延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに積層する方法は従来公知の任意の方法が採用されればよく、例えば、第2のポリオレフィン系樹脂層と延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを接着剤で接着する方法、延伸ポリオレフィン系樹脂シートに第2のポリオレフィン系樹脂を溶融押出して積層する方法等があげられる。
又、第2のポリオレフィン系樹脂層の厚さは特に限定されるものではないが、薄くなりすぎると接着しにくくなり、厚すぎると延伸ポリオレフィン系樹脂シートの形状保持性が低下するので、一般に5〜150μmであり、好ましくは20〜80μmである。
尚、第2のポリオレフィン系樹脂層を延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに積層した場合は、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドと第2のポリオレフィン系樹脂層の積層シート又は積層ロッドが180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有する。
上記ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに、必要に応じて、熱安定剤、耐熱向上剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、衝撃改良剤、防曇剤、難燃剤、着色剤等が添加されてもよい。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シートは、上記延伸ポリオレフィン系樹脂シートが複数層積層されてなる積層延伸ポリオレフィン系樹脂シートであってもよい。積層されている各延伸ポリオレフィン系樹脂シートの延伸方向は同一であってもよいし、異なっていてもよい。又、上記延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドは、上記延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドが複数本接着されてなるロッドであってもよい。
延伸方向が異なる延伸ポリオレフィン系樹脂シートが複数層積層された積層延伸ポリオレフィン系樹脂シートとしては、例えば、延伸方向が直交するように2枚の延伸ポリオレフィン系樹脂シートが積層された積層延伸ポリオレフィン系樹脂シート、延伸方向を60度ずつずらして3枚の延伸ポリオレフィン系樹脂シートが積層された積層延伸ポリオレフィン系樹脂シート、延伸方向を45度ずつずらして4枚の延伸ポリオレフィン系樹脂シートが積層された積層延伸ポリオレフィン系樹脂シート等があげられる。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シートは延伸方向と直交する方向に屈曲すると形状保持性を有しており、延伸方向が異なる2枚以上の延伸ポリオレフィン系樹脂シートが接着されていると2枚以上の延伸ポリオレフィン系樹脂シートの延伸方向により任意の方向への形状保持性が向上し、延伸ポリオレフィン系樹脂シートの延伸方向と屈曲方向が同一であっても延伸ポリオレフィン系樹脂シートが割れにくくなる。
延伸ポリオレフィン系樹脂シートを積層した際の厚みは特に限定されるものではないが、薄くなると形状保持性が低下し、厚くなると変形しにくくなるので積層した延伸ポリオレフィン系樹脂シートの厚みは0.04〜2mmが好ましい。
尚、積層延伸ポリオレフィン系樹脂シートは延伸ポリオレフィン系樹脂シートを積層しているので厚くなると形状保持性が低下するが、90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが20度以下であるのが好ましい。
上記織物は、上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート及び/又は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドの織物であり、180度又は90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である。
上記織物は、経糸及び緯糸が共に上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドであってもいし、経糸又は緯糸の一方が上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドであってもよい。経糸又は緯糸の一方が延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドである場合、他方の経糸又は緯糸としては一般に使用されている糸が使用されればよく、例えば、綿、絹、麻等の天然繊維、ポリエステル繊維、ウレタン繊維、ナイロン繊維等の合成繊維が挙げられる。
更に、経糸及び緯糸として上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドと共に上記綿、絹、麻等の天然繊維、ポリエステル繊維、ウレタン繊維、ナイロン繊維等の合成繊維等の一般に使用されている糸が併用されてもよい。
上記織物の織成方法としては、従来公知の任意の方法が採用可能であり、例えば、平織、綾織、朱子織等があげられ、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの形状保持性をそのまま有することが好ましいので平織が好ましい。
上記織物を形成する延伸ポリオレフィン系樹脂シートの幅は、特に限定されないが、一般に1〜20mmが好ましく、より好ましくは2〜10mmである。又、延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドの太さも特に限定されるものではないが、細くなると機械的強度及び形状保持性が低下するので、直径は0.04〜5.0mmが望ましい。
経糸及び緯糸の両方を延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドで形成した場合、経糸である延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドと緯糸である延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドは共に長さ方向に延伸されているのが好ましく、こうすることにより経糸と緯糸の延伸方向は直交することになり、従って有する形状保持性の方向も直交することになり、任意の方向に折り曲げて形状保持することができるようになる。
織成された織物は、お互いに接する経糸と緯糸は接着されてもよい。接着する方法は従来公知の任意の方法が採用可能であり、例えば、接着剤で接着する方法、熱融着する方法等があげられる。特に、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに第2のポリオレフィン系樹脂層が積層されている場合は熱融着するのが好ましい。
本発明のエプロンは、体の前面を覆うためのシート状のエプロン本体の上部にエプロン本体を首に固定するための装着部や袖部等が連設されているのが好ましい。装着部には、装着部(エプロン)を首に固定するための係止部材、例えば、ボタン、紐、マジックテープ(登録商標)等が設置されているのが好ましい。又、エプロン本体の上部や側部にエプロンを装着すべき人の体或いは衣服に固定するための係止部材、例えば、紐、ぼたん、マジックテープ(登録商標)を設けてもよい。
エプロン本体、装着部、袖部等の材料は従来からエプロンに使用されている材料であればよく、例えば、綿、絹、麻、モヘヤ、ウール、カシミア等の天然繊維やポリアミド樹脂繊維、ポリウレタン樹脂繊維、ポリエステル樹脂繊維等の合成繊維からなる織物、編み物(メリヤス生地)、レース、フェルト、不織布及びパイル地並びにポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の合成樹脂シートが好ましく、柔軟な綿パイル地及び水不透過性であるポリアミド樹脂シート、ポリエステル樹脂シート、ポリオレフィン系樹脂シート及びポリ塩化ビニル系樹脂シートがより好ましい。
本発明のエプロンは、エプロン本体の側端部付近を前方又は後方に屈曲した際にその屈曲した形状を略保持できるように、エプロン本体の少なくとも側端部付近に上記形状保持材料が積層されている。
即ち、エプロン本体の胸に当たる部分に横方向に上記形状保持材料が積層されている。エプロン本体の側端部付近を前方又は後方に屈曲した際にその屈曲した形状を略保持できることが必要なので、形状保持材料が1枚の延伸ポリオレフィン系樹脂シート又は1本のロッド場合は、形状保持材料はその延伸方向がエプロン本体の横方向と略平行になるようにエプロン本体の側端部付近に積層されている。形状保持材料は側端部付近のみに積層されていてもよいし、一方の端部から他方の端部まで連続して積層されていてもよい。又、形状保持材料は1枚のみが積層されていてもよいし、複数の形状保持材料が、例えば、所定間隔で平行に積層されていてもよい。
積層する方法は、特に限定されず、例えば、両面粘着テープで接着する方法、粘着剤で接着する方法、ホットメルト接着剤、イソシネート系瞬間接着剤、反応性接着剤等の接着剤で接着する方法、熱融着する方法、縫合する方法、エプロン本体に横方向に形成した筒状部に形状保持材料を挿入する方法等が挙げられる。筒状部に形状保持材料を挿入する方法では、筒状部の所定位置のみに形状保持材料を挿入して使用することができるので形状保持材料の使用量が少なくてすみ、且つ、屈曲する位置を必要に応じて変更することができるので好ましい。
又、上記筒状部の形成方法も、特に限定されず、例えば、エプロン本体を折畳み、端部を接着することにより筒状部を形成する方法、エプロン本体に他のシート状物を積層しその上端部及び下端部を接着又は縫合することにより筒状部を形成する方法等が挙げられる。
上記他のシート状物としてはエプロン本体と同様のシート状物が使用される。
本発明のエプロンには、下方に落ちた食品を受け止めることができるように、ポケット部材がエプロン本体の下部に積層されて、上方に開口したポケットが形成され、該ポケット部材の上端部付近に形状保持材料が積層されているのが好ましい。尚、ポケット部材はエプロン本体の裏面下部に積層されており、折り返すことによりポケットが形成されるようになされていてもよい。
ポケット部材としてはエプロン本体と同様のシート状物が使用される。形状保持材料は前述の形状保持材料と同一である。ポケット部材の積層方法は、特に限定されず、例えば、ポケット部材の下端部及び側端部をエプロン本体の下端部及び下端部付近の側端部に、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ウレタン系等のホットメルト型接着剤で接着する方法、反応性接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、ゴム系接着剤等の接着剤で接着する方法、熱融着する方法、縫合する方法等があげられる。又、エプロン本体の下端部付近を前方に折畳みその側端部を上記の通り接着又は縫合して積層してもよい。
又、ポケット部材の上端部付近に形状保持材料を積層する方法は、特に限定されず、例えば、ポケット部材の上端部付近に形状保持材料を積層し、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ウレタン系等のホットメルト型接着剤で接着する方法、反応性接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、ゴム系接着剤等の接着剤で接着する方法、熱融着する方法、縫合する方法等があげられる。
又、ポケット部材の上端部を折り返し且つ折り返し部の下端部をポケット部材に接着して筒状部を形成し、この筒状部に形状保持材料を挿入することにより、形状保持材料をポケット部材の上端部付近に積層してもよい。形状保持材料は単に筒状部に挿入してもよいし、挿入すると共に上記接着剤でポケット部材の筒状部に接着又は熱融着してもよい。
形状保持材料料(筒状部に挿入されている場合は、筒状部と共に)はその中途部において少なくとも2箇所にガゼット状屈曲部が左右対称に設けられるのが好ましい。こうすることにより、ポケットの開口が容易になり、且つ、ポケットの開口部が広くなり、その形状で保持できるので、落ちた食品を確実に受け止めることができる。
次に本発明の実施例を図面を参照して説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。図1は本発明のエプロンの一例を示す平面図であり、図2は図1におけるA−A断面図であり、図3は図1におけるB−B断面図であり、図4はポケット部材の平面図である。
図中1はポリオレフィン樹脂シート(アキレス社製、商品名「ソフトオレフィンシート ポビックMR」、厚さ400μm)からなるエプロン本体であり、上部は二股に分かれて首に固定するための装着部11,11が連設され、装着部11,11にはボタン12,12が設置されている。装着部11,11を首にかけボタン12とボタン12をはめることによりエプロンが首に固定できるようになされている。
図中21はポリオレフィン樹脂シート(アキレス社製、商品名「ソフトオレフィンシートポビックMR」厚さ400μm)からなるシート状物であり、その上端部及び下端部がエプロン本体1の胸に当たる部分に縫合され、エプロン本体1の一方の端部から他方の端部まで連通した筒状部2が形成され、筒状部2内には筒状部2の長さと略同一長さの延伸高密度ポリエチレン樹脂シートよりなる幅5mm、厚さ0.6mmの形状保持材料が挿入されている。
図中41はポケット部材であり、側部及び下端部はエプロン本体1の側部及び下端部に熱融着されて上方に開口したポケット4が形成されている。ポケット部材41の上端部は略直線状であり、折り返された折り返し部43の下端部44はポケット部材41に熱融着されて筒状部42が形成されている。
筒状部42には延伸高密度ポリエチレン樹脂シートよりなる幅5mm、厚さ0.6mmの形状保持材料5が挿入されており、図4に示したように、形状保持材料5と筒状部42は一緒にガゼット状に屈曲され2箇所ガゼット状屈曲部45,45が形成されている。従って、ガゼット状屈曲部45,45付近においてはポケット部材41もガゼット状に折り畳まれており、ガゼット状屈曲部45を引き伸ばすことによりポケット4の上方が広く開口される。尚、ガゼット状屈曲部45,45は左右対称となるよう両端部から25%の位置に形成されている。
形状保持材料2及び5の製造方法は以下の通りであった。
重量平均分子量(Mw)33万、融点135℃の高密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン社製)を、同方向二軸混練押出機(プラスチック工学研究所製)に供給して樹脂温度200℃で溶融混練した後、溶融混練物をロール温度110℃に制御したカレンダー成形機にて、厚さ8.2mmにシート成形してポリエチレン樹脂シートを得た。
得られたポリエチレン樹脂シートを125℃に加熱した圧延成形機(積水工機製作所製)を用いて圧延倍率10.1倍に圧延し、厚さ0.81mmの圧延ポリエチレン樹脂シートを得た。得られた圧延ポリエチレン樹脂シートを110℃に加熱された熱風加熱式の多段延伸装置(協和エンジニアリング製)にて1.6倍の多段延伸を行い、総延伸倍率16倍、厚さ0.6mmの延伸ポリエチレン樹脂シートを得た。
得られた延伸ポリエチレン樹脂シートをピンチロールが設置され、125℃に設定されているライン長19.25mの熱風加熱槽に、入口速度2.75m/minで供給し、出口速度2.75m/minに設定して7分間1次アニールを行い、続いて同様にして2次アニールを行って、アニールされた延伸ポリエチレン樹脂シートを得、その後60℃の恒温槽に供給し、24時間エージングして、エージングされた延伸ポリエチレン樹脂シート(形状保持材料)を得た。
得られた延伸ポリエチレン樹脂シート(形状保持材料)を幅1cm、長さ15cmに切断し、180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過時の折曲げ戻り角度θを測定したところ、それぞれ5度及び8度であった。
本発明のエプロンの一例を示す正面図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1におけるB−B断面図である。 ポケット部材の平面図である。
符号の説明
1 エプロン本体
11 装着部
2 筒状部
21 シート状物
3 形状保持材料
4 ポケット
41 ポケット部材
42 筒状部
45 ガゼット状屈曲部
5 形状保持材料

Claims (7)

  1. 体の前面を覆うためのシート状のエプロン本体の側端部付近を前方又は後方に屈曲した際にその屈曲した形状を略保持できるように、エプロン本体の少なくとも側端部付近に形状保持材料が積層されており、該形状保持材料は延伸ポリオレフィン系樹脂シート又は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッド或いはこれらの織物であり、180度又は90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下であることを特徴とするエプロン。
  2. エプロン本体の少なくとも側端部付近に筒状部が形成され、該筒状部に形状保持材料が挿入されていることを特徴とする請求項1記載のエプロン。
  3. 更に、ポケット部材がエプロン本体の下部に積層されて、上方に開口したポケットが形成されてなり、該ポケット部材の上端部付近に形状保持材料が積層されていることを特徴とする請求項1又は2記載のエプロン。
  4. ポケット部材の上端部に筒状部が形成され、該筒状部に形状保持材料が挿入されており、該形状保持材料がその中途部において筒状部と共に少なくとも2箇所ガゼット状に屈曲されガゼット状屈曲部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のエプロン。
  5. 延伸ポリオレフィン系樹脂シート又は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドが、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はポリオレフィン系樹脂ロッドが延伸倍率5倍以上に延伸されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のエプロン。
  6. 延伸ポリオレフィン系樹脂シート又は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドが、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はポリオレフィン系樹脂ロッドが圧延倍率5倍以上に圧延された後、総延伸倍率が10〜40倍に一軸延伸されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のエプロン。
  7. 延伸ポリオレフィン系樹脂シート又は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドが、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はポリオレフィン系樹脂ロッドが圧延倍率5倍以上に圧延されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のエプロン。
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