JP2010149815A - 作業車のサスペンション構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】油圧シリンダとアキュムレータとを備えて、油圧シリンダが走行用の車輪のサスペンション機構として作動するように構成した作業車のサスペンション構造において、油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路に開閉弁を備えた場合、開閉弁が開状態に操作された際の油圧シリンダの伸縮作動を抑える。
【解決手段】 開閉弁13,14が閉状態から開状態に操作されると、油圧シリンダ7に作動油を供給又は油圧シリンダ7から作動油を排出して、油圧シリンダ7を事前に設定された基準位置側に作動させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、トラクタや建設車両等の作業車におけるサスペンション構造に関する。
作業車の一例であるトラクタでは、例えば特許文献1に開示されているように、油圧シリンダ(特許文献1のFIG.1,2の16,17)を介して、走行用の車輪(特許文献1のFIG.1の14)を支持し、油圧シリンダとアキュムレータ(特許文献1のFIG.1,2の36,38)とを接続したものがある。これにより、地面の凹凸により油圧シリンダが伸縮しようとすることによって、油圧シリンダとアキュムレータとの間で作動油が往復して、油圧シリンダが走行用の車輪のサスペンション機構として作動する。
特許文献1において、油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路(特許文献1のFIG.1,2の30,31)に、油圧シリンダとアキュムレータとを連通させる開状態及び油圧シリンダとアキュムレータとを遮断する閉状態に操作自在な開閉弁を備えることが考えられている。
この場合、開閉弁が開状態に操作されると、前述のように油圧シリンダとアキュムレータとの間で作動油が往復して、油圧シリンダが走行用の車輪のサスペンション機構として作動する。
開閉弁が閉状態に操作されると、油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路が遮断されるので、油圧シリンダが伸縮できない状態になる。例えば機体の前部にフォークリフトを備えて、フォークリフトをパレットの開口に挿入するような作業を行う場合、油圧シリンダが走行用の車輪のサスペンション機構として作動すると、機体の高さが変化するので、フォークリフトをパレットの開口に挿入するような作業が行い難くなる。従って、このような状態において開閉弁を閉状態に操作し、油圧シリンダを伸縮できない状態に設定して、機体の高さが変化しないようにする。
USP6145859号
特許文献1のような油圧シリンダとアキュムレータとを備えて、油圧シリンダが走行用の車輪のサスペンション機構として作動するように構成し、前述のような開閉弁を備えた場合、次のよう不都合の生じることがある。
例えば、特許文献1において機体の前部にフロントローダを備えた場合、フロントローダのバケットが空の状態(機体の前部に掛かる重量が軽く、油圧シリンダ(特許文献1のFIG.1,2の16,17)の圧力が低圧で、アキュムレータ(特許文献1のFIG.1,2の36,38)の圧力が低圧の状態)において、開閉弁が閉状態に操作されて、油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路(特許文献1のFIG.1,2の30,31)が遮断されたとする(油圧シリンダが伸縮できない状態)。
次にフロントローダのバケットにより土砂のすくい上げ(積載)を行うと、土砂の重量により機体の前部に掛かる重量が大きくなる。この場合、開閉弁が閉状態に操作されて、油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路が遮断されているので、油圧シリンダの圧力は高圧になるが、アキュムレータの圧力は低圧に維持される。
前述の状態において次に開閉弁が開状態に操作されて、油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路が連通すると、油圧シリンダの圧力(高圧)とアキュムレータの圧力(低圧)との差により、油圧シリンダの作動油がアキュムレータに流入して、油圧シリンダが伸縮作動する。従って、開閉弁が開状態に操作された瞬間に油圧シリンダが伸縮作動するような状態になり、機体の高さが変化して、運転者が違和感を感じることがある。
本発明は油圧シリンダとアキュムレータとを備えて、油圧シリンダが走行用の車輪のサスペンション機構として作動するように構成した作業車のサスペンション構造において、油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路に、油圧シリンダとアキュムレータとを連通させる開状態、及び油圧シリンダとアキュムレータとを遮断する閉状態に操作自在な開閉弁を備えた場合、開閉弁が開状態に操作された際の油圧シリンダの伸縮作動を抑えることを目的としている。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、油圧シリンダを介して走行用の車輪を支持し、油圧シリンダとアキュムレータとを接続して、油圧シリンダとアキュムレータとの間で作動油が往復するように構成し、油圧シリンダを走行用の車輪のサスペンション機構として作動させるように構成した作業車のサスペンション構造において、次のように構成することにある。
油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路に、油圧シリンダとアキュムレータとを連通させる開状態、及び油圧シリンダとアキュムレータとを遮断する閉状態に操作自在な開閉弁を備えて、
開閉弁が閉状態から開状態に操作されると、油圧シリンダに作動油を供給又は油圧シリンダから作動油を排出して、油圧シリンダを事前に設定された基準位置側に作動させる作動油操作手段を備える。
(作用)
例えば図3に示すように、機体に掛かる重量が軽く、油圧シリンダ7の圧力が低圧で、アキュムレータ11の圧力が低圧の状態において、開閉弁13が閉状態に操作されて、油圧シリンダ7とアキュムレータ11とを接続する油路9が遮断されたとする(油圧シリンダ7が伸縮できない状態)。
次に開閉弁13が閉状態に操作されて、油圧シリンダ7とアキュムレータ11とを接続する油路9が遮断された状態において、機体に掛かる重量が大きくなると、油圧シリンダ7の圧力は高圧になるが、アキュムレータ11の圧力は低圧に維持される。
前述の状態において、開閉弁13が開状態に操作されて、油圧シリンダ7とアキュムレータ11とを接続する油路9が連通すると、油圧シリンダ7の圧力(高圧)とアキュムレータ11の圧力(低圧)との差により、油圧シリンダ7の作動油がアキュムレータ11に流入する。
この場合、本発明の第1特徴によると、作動油操作手段により油圧シリンダに作動油が供給されるのであり、油圧シリンダからアキュムレータに作動油が流入するのに対して、作動油操作手段により油圧シリンダに作動油が補われる状態となるので、開閉弁が開状態に操作された瞬間に油圧シリンダが伸縮作動するような状態は生じ難い。
逆に開閉弁が閉状態に操作されて、油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路が遮断された状態において、アキュムレータの圧力に対して油圧シリンダの圧力が低圧になった場合、次に開閉弁が開状態に操作されて、油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路が連通すると、油圧シリンダの圧力(低圧)とアキュムレータの圧力(高圧)との差により、アキュムレータの作動油が油圧シリンダに流入する。
この場合に、本発明の第1特徴によると、作動油操作手段により油圧シリンダから作動油が排出されるのであり、アキュムレータから油圧シリンダに作動油が流入するのに対して、作動油操作手段により油圧シリンダから作動油が抜かれる状態となるので、開閉弁が開状態に操作された瞬間に油圧シリンダが伸縮作動するような状態は生じ難い。
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、油圧シリンダとアキュムレータとを備えて、油圧シリンダが走行用の車輪のサスペンション機構として作動するように構成した作業車のサスペンション構造において、油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路に、油圧シリンダとアキュムレータとを連通させる開状態、及び油圧シリンダとアキュムレータとを遮断する閉状態に操作自在な開閉弁を備えた場合、開閉弁が開状態に操作された際の油圧シリンダの伸縮作動を抑えることができて、機体の高さの変化を抑え、運転者が違和感を感じるような状態を少なくして、乗り心地を向上させることができた。
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業車のサスペンション構造において次のように構成することにある。
開閉弁が開状態から閉状態に操作される際の油圧シリンダの圧力を検出する第1検出手段と、開閉弁が閉状態から開状態に操作される際の油圧シリンダの圧力を検出する第2検出手段とを備えて、
開閉弁が閉状態から開状態に操作される際において、第1及び第2検出手段の検出値の差が事前に設定された設定値よりも大きいと、作動油操作手段を作動させ、第1及び第2検出手段の検出値の差が事前に設定された設定値よりも小さいと、作動油操作手段を停止させる作動牽制手段を備える。
(作用)
前項[I]に記載のように、開閉弁が開状態に操作されて、油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路が連通した場合、油圧シリンダの圧力とアキュムレータの圧力とに大きな差が発生していると、この圧力の差によって、油圧シリンダの作動油がアキュムレータに流入する(アキュムレータの作動油が油圧シリンダに流入する)。
本発明の第2特徴によると、開閉弁が開状態から閉状態に操作され、次に閉状態から開状態に操作される場合、開閉弁が開状態から閉状態に操作される際の油圧シリンダの圧力が検出され、開閉弁が閉状態から開状態に操作される際の油圧シリンダの圧力が検出されて、この検出された圧力の差が検出される。
これにより検出された圧力の差が大きければ、油圧シリンダの圧力とアキュムレータの圧力とに大きな差が発生していると判断できるので、この場合には開閉弁が開状態に操作された際に、作動油操作手段により油圧シリンダに作動油が供給されて(作動油操作手段により油圧シリンダの作動油が排出されて)、油圧シリンダの伸縮作動が抑えられる。
検出された圧力の差が小さければ、油圧シリンダの圧力とアキュムレータの圧力とに大きな差が発生していないと判断でき、開閉弁が開状態に操作されても、油圧シリンダからアキュムレータへの作動油の流入(アキュムレータから油圧シリンダへの作動油の流入)は生じ難いので、この状態において作動油操作手段により油圧シリンダに作動油が供給されると(作動油操作手段により油圧シリンダの作動油が排出されると)、油圧シリンダが伸縮作動してしまう。
本発明の第2特徴によると、検出された圧力の差が小さければ、油圧シリンダに作動油は供給されない(油圧シリンダの作動油は排出されない)ので、油圧シリンダが伸縮作動することはない。
(発明の効果)
本発明の第2特徴によると、開閉弁が開状態に操作された際において、油圧シリンダの圧力とアキュムレータの圧力とに大きな差が発生していない場合、作動油操作手段による油圧シリンダへの作動油の供給(作動油操作手段による油圧シリンダからの作動油の排出)が行われないようにすることにより、不必要な油圧シリンダの伸縮作動を抑えることができるようになって、乗り心地を向上させることができた。
[1]
図1に示すように、右及び左の前輪1(走行用の車輪に相当)、右及び左の後輪2を備えて、作業車の一例であるトラクタが構成されている。右及び左の後輪2は機体の後部のミッションケース3にサスペンション機構を介して支持されておらず、位置固定状態で支持されている。
図1,2,4に示すように、機体の前部に配置されたエンジン4の下部に、支持フレーム5が連結されて前方に延出されており、側面視U字状の支持ブラケット6が支持フレーム5の後部の横軸芯P1周りに上下に揺動自在に支持されて、支持フレーム5の前部と支持ブラケット6の前部とに亘って、2本の油圧シリンダ7が接続されている。支持ブラケット6の前後軸芯P2周りに前車軸ケース8がローリング自在に支持されており、前車軸ケース8の右及び左側部に右及び左の前輪1が支持されている。
[2]
次に、油圧シリンダ7の油圧回路構造について説明する。
図3に示すように、油圧シリンダ7は底部側の油室7a及びピストン側の油室7bを備えた複動型に構成されている。油圧シリンダ7の油室7aに接続された油路9(油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路に相当)に、ガス封入式のアキュムレータ11、パイロット操作式の一対の逆止弁13(開閉弁に相当)、及び油圧回路の保護用のリリーフ弁15が接続されている。口径が「大」「中」「小」の3種類のオリフィス部を備えたパイロット操作式の切換弁17が、アキュムレータ11の手前部分に備えられ、切換弁17を操作するパイロット弁20が備えられている。油路9において、油圧シリンダ7と逆止弁13との間に圧力センサー36が接続されており、圧力センサー36により油圧シリンダ7の油室7aの圧力を検出することができる。
図3に示すように、油圧シリンダ7の油室7bに接続された油路10(油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路に相当)に、ガス封入式のアキュムレータ12、パイロット操作式の一対の逆止弁14(開閉弁に相当)、及び油圧回路の保護用のリリーフ弁16が接続されている。
図3に示すように、逆止弁13,14にパイロット作動油を給排操作するパイロット弁19が備えられており、パイロット弁19により逆止弁13,14が、閉状態(油圧シリンダ7の油室7a,7bとアキュムレータ11,12とを遮断する状態に相当)、及び開状態(油圧シリンダ7の油室7a,7bとアキュムレータ11,12とを連通させる状態に相当)(アキュムレータ11,12から油圧シリンダ7の油室7a,7b、及び油圧シリンダ7の油室7a,7bからアキュムレータ11,12への両方の作動油の流れを許容する状態)に操作される。
図3に示すように、ポンプ30の作動油がフィルター31、分流弁32及び逆止弁33を介して制御弁18に供給されており、分流弁32と逆止弁33との間にリリーフ弁34が接続されている。油路9における油圧シリンダ7の油室7aと逆止弁13との間の部分と、制御弁18とに亘って油路21が接続され、油路10における油圧シリンダ7の油室7bと逆止弁14との間の部分と、制御弁18とに亘って油路22が接続されている。
図3に示すように、制御弁18は、油路21(油圧シリンダ7の油室7a)に作動油を供給する上昇位置18U、油路22(油圧シリンダ7の油室7b)に作動油を供給する下降位置18D、及び中立位置18Nの3位置切換式で、パイロット操作式に構成されており、制御弁18を操作するパイロット弁29が備えられている。
図3に示すように、油路21にパイロット操作式の逆止弁23及び絞り部25が備えられている。油路22にパイロット操作式の逆止弁24、逆止弁26(逆止弁24が油路10側で、逆止弁26が制御弁18側)及び絞り部27が備えられており、逆止弁24と逆止弁26(絞り部27)との間にリリーフ弁28が接続されている。
パイロット弁19,20,29は電磁操作式であり、後述する[3]〜[9]の記載及び図6に示すように、制御装置35によってパイロット弁19及びパイロット弁20,29が操作され、逆止弁13,14、制御弁18及び切換弁17が操作される。
[3]
次に、油圧シリンダ7のサスペンション機構として作動について説明する。
前項[2]に記載の構造により、図3に示すように、制御弁18が中立位置18Nに操作され、逆止弁13,14が開状態に操作された状態において、地面の凹凸に応じて前車軸ケース8及び支持ブラケット6が横軸芯P1周りに上下に揺動しようとすると、油圧シリンダ7が伸縮して、油圧シリンダ7の油室7a,7bとアキュムレータ11,12との間で作動油が往復し、油圧シリンダ7がバネ定数K1を備えたサスペンション機構として作動する。
この場合、油圧シリンダ7の油室7b及び油路10の圧力が、リリーフ弁28により設定圧MP1に維持されている。油圧シリンダ7の油室7aの圧力をPH、油圧シリンダ7の油室7aのピストンの受圧面積をAH、油圧シリンダ7の油室7bのピストンの受圧面積をAR(ピストンロッドの分だけARはAHよりも小さい)として、機体の前部に掛かる重量(油圧シリンダ7に掛かる重量)をMとし、重力加速度をgとすると、下記の式(1)が成立する。
式(1) M×g=PH×AH−MP1×AR
これにより、油圧シリンダ7の油室7bの圧力MP1、油圧シリンダ7の油室7aのピストンの受圧面積AH、油圧シリンダ7の油室7bのピストンの受圧面積ARが一定であるので、油圧シリンダ7の油室7aの圧力PHは、油圧シリンダ7の油室7bの圧力MP1よりも高いものとなっており、機体の前部に掛かる重量(油圧シリンダ7に掛かる重量)Mによって変化する。
油圧シリンダ7のバネ定数K1は、油圧シリンダ7の油室7a,7bの圧力PH,MP1によって決まるものとなっており、油圧シリンダ7の油室7aの圧力PHが大きくなるのに伴って大きくなり、油圧シリンダ7の油室7aの圧力PHが小さくなるのに伴って小さくなる。従って、油圧シリンダ7のバネ定数K1は、機体の前部に掛かる重量(油圧シリンダ7に掛かる重量)Mによって決まるものとなり、機体の前部に掛かる重量(油圧シリンダ7に掛かる重量)Mが大きくなるのに伴って大きくなり、機体の前部に掛かる重量(油圧シリンダ7に掛かる重量)Mが小さくなるのに伴って小さくなる。
図3に示すように、逆止弁13,14が閉状態に操作されて、制御弁18が上昇位置18Uに操作されると、制御弁18から作動油が油圧シリンダ7の油室7aに供給され、油圧シリンダ7の油室7bから作動油が、逆止弁24(制御弁18のパイロット作動油により開状態に操作されている)、及びリリーフ弁28を介して排出される。この場合、油圧シリンダ7の油室7b及び油路10の圧力が、リリーフ弁28により設定圧MP1に維持されている。
これにより、油圧シリンダ7が伸長作動して機体の前部が上昇する(油圧シリンダ7の作動を機体上昇側に変更した状態に相当)。この後、制御弁18が中立位置18Nに操作され、逆止弁13,14が開状態に操作されると、油圧シリンダ7が伸長した状態で、前述のように油圧シリンダ7がサスペンション機構として作動する。
図3に示すように、逆止弁13,14が閉状態に操作されて、制御弁18が下降位置18Dに操作されると、制御弁18から作動油が油圧シリンダ7の油室7bに供給され、油圧シリンダ7の油室7aから作動油が、逆止弁23(制御弁18のパイロット圧により開放状態に操作されている)及び絞り部25、制御弁18を介して排出される。この場合、油圧シリンダ7の油室7b及び油路10の圧力が、リリーフ弁28により設定圧MP1に維持されている。
これにより、油圧シリンダ7が収縮作動して機体の前部が下降する(油圧シリンダ7の作動を機体下降側に変更した状態に相当)。この後、制御弁18が中立位置18Nに操作され、逆止弁13,14が開状態に操作されると、油圧シリンダ7が収縮した状態で、前述のように油圧シリンダ7がサスペンション機構として作動する。
図3及び図6に示すように、圧力センサー36の検出値が制御装置35に入力されており、圧力センサー36の検出値に基づいて、機体の前部に掛かる重量(油圧シリンダ7に掛かる重量)Mが演算される。
これにより、機体の前部に装着する作業装置により、機体の前部に掛かる重量(油圧シリンダ7に掛かる重量)Mが大きくなると(例えばフロントローダのバケットにより土砂のすくい上げ(積載)を行った状態や、荷物の積み上げを行った状態)、油圧シリンダ7のバネ定数K1は大きくなるので、これに伴い切換弁17が絞り側(口径「小」のオリフィス部側)に操作されて、油圧シリンダ7の減衰力が大きくなる。
機体の前部に装着する作業装置により、機体の前部に掛かる重量(油圧シリンダ7に掛かる重量)Mが小さくなると(例えばフロントローダにより土砂の放出を行った状態や、荷物の積み下ろしを行った状態)、油圧シリンダ7のバネ定数K1は小さくなるので、これに伴い切換弁17が絞り側(口径「大」のオリフィス部側)に操作されて、油圧シリンダ7の減衰力が小さくなる。
[4]
次に、油圧シリンダ7の第1姿勢制御手段41の作動の前半について、図7に基づいて説明する。
前項[3]に記載のように、油圧シリンダ7がサスペンション機構として作動する状態において、図6に示すように、油圧シリンダ7に作動油の給排操作を行って機体を略水平に維持する第1姿勢制御手段41が制御装置35に備えられている。以下、第1姿勢制御手段41の前半について説明する。
図6に示すように、油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)を検出する作動位置センサー37が備えられて、作動位置センサー37の検出値が制御装置35に入力されており、制御装置35において油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)が記憶されている。この場合、伸縮式の作動位置センサー37を油圧シリンダ7に直接に取り付けて、油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)を検出したり、ロータリ式の作動位置センサー37を図2に示す横軸芯P1の位置に取り付けて、支持フレーム5に対する支持ブラケット6の角度を検出することによって、油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)を検出する。
図5に示すように、油圧シリンダ7の作動の中央位置が制御装置35に設定されて、油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)が中央位置であると、機体が地面と略平行(略水平)な状態となる。中央位置に対して機体上昇側及び機体下降側にある程度の範囲を持った目標範囲H1(基準位置に相当)が制御装置35に設定されている。
積算回数Nが制御装置35に設定されており、先ず積算回数Nが「0」に設定される(ステップS1)。制御弁18が中立位置18Nに操作され、逆止弁13,14が開状態に操作された状態(油圧シリンダ7がサスペンション機構として作動する状態)において(ステップS2)、制御周期T12のカウントが開始され(ステップS3)、油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)が検出されて記憶される(ステップS4)。
制御周期T12が経過すると(ステップS5)(図5の時点T2参照)、時点T2から設定時間T11だけ過去(図5の時点T2から時点T1参照)の全ての油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)から、油圧シリンダ7の作動の極大位置A1及び極小位置A2が検出されて(ステップS6)、極大及び極小位置A1,A2の間の中間位置B1(極大及び極小位置A1,A2の間の中央の位置)が検出される(ステップS7)。
図5に示すように、極大位置A1は、油圧シリンダ7の作動位置が機体上昇側に変位した後に機体下降側に変位する位置(油圧シリンダ7が伸長作動から収縮作動に切り換わる位置)である。極小位置A2は、油圧シリンダ7の作動位置が機体下降側に変位した後に機体上昇側に変位する位置(油圧シリンダ7が収縮作動から伸長作動に切り換わる位置)である。
この場合、前回の制御周期T12の経過時点から今回の制御周期T12の経過時点(図5の時点T2参照)までの間の油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)が、新たな油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)として記憶され、時点T2から設定時間T11だけ過去の時点T1よりも過去の油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)は消去されるのであり、制御周期T12の経過毎に、制御装置において記憶されている油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)の一部が更新されることになる。
ステップS5,S6において、設定時間T11を油圧シリンダ7の共振周波数の1周期分よりも少し長い程度に設定すると、設定時間T11の間に1個の極大位置A1及び1個の極小位置A2が検出され、この場合には1個の極大及び極小位置A1,A2から中間位置B1が検出される(ステップS7)。
ステップS5,S6において、設定時間T11をある程度長いものに設定すると、設定時間T11の間に複数個の極大位置A1及び複数個の極小位置A2が検出される。この場合には、複数個の極大位置A1のうちの最大の極大位置A1を検出し、複数個の極小位置A2のうちの最小の極小位置A2を検出して、最大の極大位置A1及び最小の極小位置A2から中間位置B1が検出される(ステップS7)。
中間位置B1が検出されると、中間位置B1と目標範囲H1とが比較されて(ステップS8)、中間位置B1が目標範囲H1から機体下降側に外れていると、積算回数Nに「1」が減算され(ステップS9)、中間位置B1が目標範囲H1から機体上昇側に外れていると、積算回数Nに「1」が加算される(ステップS10)。中間位置B1が目標範囲H1に入っていると、積算回数Nへの加算及び減算は行われない。次にステップS3に移行し、ステップS3〜S10が行われて、中間位置B1の検出、中間位置B1と目標範囲H1との比較、積算回数Nの加算及び減算が行われるのであり、再びステップS3に移行して、ステップS3〜S10が繰り返して行われる。
[5]
次に、油圧シリンダ7の第1姿勢制御手段41の作動の後半について、図7に基づいて説明する。
制御装置35に下降側設定回数ND1及び上昇側設定回数NU1が設定されており、ステップS8,S9,S10を通過する度に、積算回数Nと下降側設定回数ND1及び上昇側設定回数NU1とが比較される(ステップS11,S14)。
積算回数Nが下降側設定回数ND1に達すると(下回ると)(ステップS11)、機体の前部が下降し、機体が地面に対して前下がり状態であると判断されて、逆止弁13,14が閉状態に操作され(ステップS12)、制御弁18が上昇位置18Uに操作される(ステップS13)。
これにより、前項[3]に記載のように、油圧シリンダ7の油室7b及び油路10の圧力がリリーフ弁28により設定圧MP1に維持された状態で、油圧シリンダ7が伸長作動して機体の前部が上昇する。中間位置B1と目標範囲H1との差の分だけ油圧シリンダ7が伸長作動すると(現時点から設定時間だけ過去の間で検出される中間位置B1が目標範囲H1に入ると)、ステップS1に移行して積算回数Nが「0」に設定されて、制御弁18が中立位置18Nに操作され、逆止弁13,14が開状態に操作された状態(油圧シリンダ7がサスペンション機構として作動する状態)に復帰する。
積算回数Nが上昇側設定回数NU1に達すると(上回ると)(ステップS14)、機体の前部が上昇し、機体が地面に対して前上がり状態であると判断されて、逆止弁13,14が閉状態に操作され(ステップS15)、制御弁18が下降位置18Dに操作される(ステップS16)。
これにより、前項[3]に記載のように、油圧シリンダ7の油室7b及び油路10の圧力がリリーフ弁28により設定圧MP1に維持された状態で、油圧シリンダ7が収縮作動して機体の前部が下降する。中間位置B1と目標範囲H1との差の分だけ油圧シリンダ7が収縮作動すると(現時点から設定時間だけ過去の間で検出される中間位置B1が目標範囲H1に入ると)、ステップS1に移行して積算回数Nが「0」に設定されて、制御弁18が中立位置18Nに操作され、逆止弁13,14が開状態に操作された状態(油圧シリンダ7がサスペンション機構として作動する状態)に復帰する。
前述のようにして、ステップS3〜S10が繰り返して行われても、積算回数Nが下降側設定回数ND1に達せず(下回らず)(ステップS11)、且つ、上昇側積算回数NUが上昇側設定回数NU1に達しなければ(上回らなければ)(ステップS14)、制御弁18が中立位置18Nに操作され、逆止弁13,14が開状態に操作された状態(油圧シリンダ7がサスペンション機構として作動する状態)が維持される。
以上のように、第1姿勢制御手段41においては、積算回数Nが下降側設定回数ND1に達すること(下回ること)、及び上昇側設定回数NU1に達すること(上回ること)に基づいて、制御弁18が上昇位置18U及び下降位置18Dに操作されるので、制御弁18が上昇位置18U及び下降位置18Dに操作される頻度は比較的少ない(第1姿勢制御手段41の作動が比較的鈍感な状態)。
[6]
次に、第1及び第2姿勢制御手段41,42、第1検出手段45において、機体の走行速度Vが高速から低速になる状態での作動の流れについて、図8に基づいて説明する。
図6に示すように、第2姿勢制御手段42及び第1検出手段45が制御装置35に備えられている。機体の走行速度Vを検出する走行速度センサー38が備えられて、走行速度センサー38の検出値が制御装置35に入力されており(ステップS21)、機体の走行速度Vが事前に設定された設定速度V1よりも高速であると、逆止弁13,14が開状態に操作されて、第1姿勢制御手段41(前項[4][5]参照)が作動している。
機体の走行速度Vが設定速度V1よりも低速になると(ステップS22)、逆止弁13,14が閉状態に操作されて(ステップS25)、第1姿勢制御手段41が停止する(ステップS26)。逆止弁13,14が閉状態に操作されると(ステップS25)、油圧シリンダ7の油室7a,7bとアキュムレータ11,12とを接続する油路9,10が遮断されるので、油圧シリンダ7が伸縮できない状態になる。
この時において、逆止弁13,14が開状態から閉状態に操作される直前の油圧シリンダ7の油室7a及びアキュムレータ11の圧力A1(開閉弁が開状態から閉状態に操作される際の油圧シリンダの圧力に相当)が、圧力センサー36及び第1検出手段45により検出されて記憶される(ステップS24)。
例えば、高速での走行中に機体を停止させようと、運転者がブレーキ(図示せず)を制動操作すると、慣性により機体の前部が下降した状態(油圧シリンダ7の収縮状態)で、機体の走行速度Vが減速され設定速度V1を越えて低速になることがある。このような状態で逆止弁13,14が閉状態に操作されると、機体の前部が下降した状態で油圧シリンダ7が伸縮できない状態になる。
この場合、機体の走行速度Vが設定速度V1よりも低速になり、逆止弁13,14が閉状態に操作されると、第2姿勢制御手段42が作動を開始する(ステップS27)。第2姿勢制御手段42により、油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)が作動位置センサー37により検出されて(ステップS28)、油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)が目標範囲H1に入るように、制御弁18が上昇及び下降位置18U,18Dに操作される(ステップS29)。
第2姿勢制御手段42においては、油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)と目標範囲H1とが直接的に比較されるので、第1姿勢制御手段41に比べて十分に敏感に作動するのであり、機体が地面と略平行(略水平)な状態に直ぐに戻る。
[7]
次に第1及び第2姿勢制御手段41,42、作動油操作手段43、作動牽制手段44、第2検出手段46において、機体の走行速度Vが低速から高速になる状態について、図9及び図10に基づいて説明する。
図6に示すように、作動油操作手段43、作動牽制手段44、第2検出手段46が制御装置35に備えられている。機体の走行速度Vが低速である状態(前項[6]参照)において、機体の走行速度Vが設定速度V1よりも高速になると(ステップS22)、逆止弁13,14が開状態に操作される(ステップS44,S52,S59)(図10の時点T10)。
この時において、逆止弁13,14が閉状態から開状態に操作される直前の油圧シリンダ7の油室7aの圧力A2(開閉弁が閉状態から開状態に操作される際の油圧シリンダの圧力に相当)が、圧力センサー36及び第2検出手段46により検出されて記憶される(ステップS41)。
逆止弁13,14が開状態から閉状態に操作される直前の油圧シリンダ7の油室7a及びアキュムレータ11の圧力A1(前項[6]参照)と、逆止弁13,14が閉状態から開状態に操作される直前の油圧シリンダ7の油室7aの圧力A2とが比較されて、差A3(A2−A1)が検出される(ステップS42)。
差A3が事前に設定された設定値(−A4)と設定値(A4)の間であれば、油圧シリンダ7の油室7aの圧力とアキュムレータ11の圧力との差が小さいと判断されて(ステップS43)、第2姿勢制御手段42(前項[6]参照)が停止し(ステップS60)、第1姿勢制御手段41(前項[4][5]参照)が作動を開始する(ステップS61)(作動牽制手段により作動油操作手段が停止した状態に相当)。
差A3が事前に設定された設定値(A4)よりも大きいと、油圧シリンダ7の油室7aの圧力が高圧であり、アキュムレータ11の圧力が低圧であると判断される(ステップS43)。
このような状態は、例えば機体の前部にフロントローダ(図示せず)を備えた場合、フロントローダのバケットが空の状態で、前項[6]に記載のように逆止弁13,14が閉状態に操作され(ステップS25)、この後にフロントローダのバケットによる土砂のすくい上げ(積載)が行われて、土砂の重量により機体の前部に掛かる重量が大きくなり、油圧シリンダ7の油室7aの圧力は高圧になるが、アキュムレータ11の圧力は低圧に維持されると言うような状態が想定される。
差A3が事前に設定された設定値(−A4)よりも小さいと、油圧シリンダ7の油室7aの圧力が低圧であり、アキュムレータ11の圧力が高圧であると判断される(ステップS43)。
このような状態は、例えば機体の前部にフロントローダ(図示せず)を備えた場合、フロントローダのバケットに土砂をすくい上げた状態(積載)で、前項[6]に記載のように逆止弁13,14が閉状態に操作され(ステップS25)、この後にフロントローダのバケットの土砂が放出されて、機体の前部に掛かる重量が小さくなり、油圧シリンダ7の油室7aの圧力は低圧になるが、アキュムレータ11の圧力は高圧に維持されると言うような状態が想定される。
[8]
次に、前項[7]に引き続き、第1及び第2姿勢制御手段41,42、作動油操作手段43、作動牽制手段44、第2検出手段46において、機体の走行速度Vが低速から高速になる状態で、油圧シリンダ7の油室7aの圧力が高圧であり、アキュムレータ11の圧力が低圧である状態(差A3が設定値(A4)よりも大きい状態)での作動の流れについて、図9及び図10に基づいて説明する。
逆止弁13,14が開状態に操作されると(ステップS44)、タイマーによる第1及び第2設定時間T1,T2(第1設定時間T1よりも第2設定時間T2が長い)のカウントが開始され(ステップS45)、作動油操作手段43により制御弁18の操作信号(上昇位置18U)が出力されて(ステップS46)、制御弁18が上昇位置18Uに操作される(図10の時点T10)(開閉弁が閉状態から開状態に操作される際において、第1及び第2検出手段の検出値の差が事前に設定された設定値よりも大きい場合に、作動牽制手段により作動油操作手段が作動した状態に相当)。
前述のように油圧シリンダ7の油室7aの圧力が高圧で、アキュムレータ11の圧力が低圧の状態で、逆止弁13,14が開状態に操作されると、図3に示すように、油圧シリンダ7の油室7aの圧力(高圧)とアキュムレータ11の圧力(低圧)との差により、油圧シリンダ7の油室7aの作動油が油路9を介してアキュムレータ11に流入して、油圧シリンダ7が収縮作動しようとする。この場合、制御弁18が上昇位置18Uに操作されることによって、油圧ポンプ30の作動油が制御弁18(上昇位置18U)及び油路21を介して油圧シリンダ7の油室7aに供給されるので、逆止弁13,14が開状態に操作された瞬間に油圧シリンダ7が伸縮作動するような状態は生じ難い。
逆止弁13,14が開状態に操作されても(ステップS44)、第1設定時間T1が経過するまでは(ステップS47)、第2姿勢制御手段42は作動を維持している。第1設定時間T1が比較的短いので、図10の時点T10,T11の間において、第2姿勢制御手段42が作動を維持していると言っても、実際には油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)と目標範囲H1との直接的な比較が行われるだけで(前項[6]参照)、第2姿勢制御手段42により制御弁18の操作信号(上昇位置18U)が出力されることはない。
第1設定時間T1が経過すると(ステップS47)、第2姿勢制御手段42により制御弁18の操作信号(上昇位置18U)が出力される(ステップS48)。作動油操作手段43の制御弁18の操作信号(上昇位置18U)と、第2姿勢制御手段42の制御弁18の操作信号(上昇位置18U)とが重複することになるが、制御弁18が上昇位置18Uに維持されるだけであり、問題はない(図10の時点T11,T12)。
第1設定時間T1が経過すると(ステップS47)、第1姿勢制御手段41(前項[4][5]参照)が作動を開始する(ステップS49)。前項[4][5]に記載のように第1姿勢制御手段41の作動は比較的鈍感な状態であるので、第1姿勢制御手段41が作動を開始しても、まだ第1姿勢制御手段41により制御弁18の操作信号が出力されることはない(図10の時点T11)。
第2設定時間T2が経過すると(ステップS50)、作動油操作手段43の制御弁18の操作信号(上昇位置18U)が停止する(ステップS51)(図10の時点T12)。第2姿勢制御手段42では、油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)が目標範囲H1に入るまで、制御弁18が上昇位置18Uに維持されるので(前項[6]参照)、第2設定時間T2が経過しても(ステップS50)、第2姿勢制御手段42により制御弁18の操作信号(上昇位置18U)が出力されていることが多く、油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)が目標範囲H1に入ると、第2姿勢制御手段42の制御弁18の操作信号(上昇位置18U)が停止する(第2姿勢制御手段42が停止する)(図10の時点T13)。
第2姿勢制御手段42の制御弁18の操作信号(上昇位置18U)が停止する頃には、第1姿勢制御手段41により制御弁18の操作信号が出力される状態となるのであり、第2姿勢制御手段42の停止から第1姿勢制御手段41の作動へと、切れ目なくつながる状態となる。
[9]
次に、前項[7]に引き続き、第1及び第2姿勢制御手段41,42、作動油操作手段43、作動牽制手段44、第2検出手段46において、機体の走行速度Vが低速から高速になる状態で、油圧シリンダ7の油室7aの圧力が低圧であり、アキュムレータ11の圧力が高圧である状態(差A3が設定値(−A4)よりも小さい状態)での作動の流れについて、図9及び図10に基づいて説明する。
逆止弁13,14が開状態に操作されると(ステップS52)、タイマーによる第1及び第2設定時間T1,T2(第1設定時間T1よりも第2設定時間T2が長い)のカウントが開始され(ステップS53)、作動油操作手段43により制御弁18の操作信号(下降位置18D)が出力されて(ステップS54)、制御弁18が下降位置18Dに操作される(図10の時点T10)(開閉弁が閉状態から開状態に操作される際において、第1及び第2検出手段の検出値の差が事前に設定された設定値よりも小さい場合に、作動牽制手段により作動油操作手段が作動した状態に相当)。
前述のように油圧シリンダ7の油室7aの圧力が低圧で、アキュムレータ11の圧力が高圧の状態で、逆止弁13,14が開状態に操作されると、図3に示すように、油圧シリンダ7の油室7aの圧力(低圧)とアキュムレータ11の圧力(高圧)との差により、アキュムレータ11の作動油が油路9を介して油圧シリンダ7の油室7aに流入して、油圧シリンダ7が伸張作動しようとする。この場合、制御弁18が下降位置18Dに操作されることによって、油圧シリンダ7の油室7aから作動油が油路22及び制御弁18(下降位置18Dを介して抜かれる状態となるので、逆止弁13,14が開状態に操作された瞬間に油圧シリンダ7が伸張作動するような状態は生じ難い。
逆止弁13,14が開状態に操作されても(ステップS52)、第1設定時間T1が経過するまでは(ステップS55)、第2姿勢制御手段42は作動を維持している。第1設定時間T1が比較的短いので、図10の時点T10,T11の間において、第2姿勢制御手段42が作動を維持していると言っても、実際には油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)と目標範囲H1との直接的な比較が行われるだけで(前項[6]参照)、第2姿勢制御手段42により制御弁18の操作信号(下降位置18D)が出力されることはない。
第1設定時間T1が経過すると(ステップS55)、第2姿勢制御手段42により制御弁18の操作信号(下降位置18D)が出力される(ステップS56)。作動油操作手段43の制御弁18の操作信号(下降位置18D)と、第2姿勢制御手段42の制御弁18の操作信号(下降位置18D)とが重複することになるが、制御弁18が下降位置18Dに維持されるだけであり、問題はない(図10の時点T11,T12)。
第1設定時間T1が経過すると(ステップS55)、第1姿勢制御手段41(前項[4][5]参照)が作動を開始する(ステップS57)。前項[4][5]に記載のように第1姿勢制御手段41の作動は比較的鈍感な状態であるので、第1姿勢制御手段41が作動を開始しても、まだ第1姿勢制御手段41により制御弁18の操作信号が出力されることはない(図10の時点T11)。
第2設定時間T2が経過すると(ステップS58)、作動油操作手段43の制御弁18の操作信号(下降位置18D)が停止する(ステップS51)(図10の時点T12)。第2姿勢制御手段42では、油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)が目標範囲H1に入るまで、制御弁18が下降位置18Dに維持されるので(前項[6]参照)、第2設定時間T2が経過しても(ステップS58)、第2姿勢制御手段42により制御弁18の操作信号(下降位置18D)が出力されていることが多く、油圧シリンダ7の作動位置(伸縮位置)が目標範囲H1に入ると、第2姿勢制御手段42の制御弁18の操作信号(下降位置18D)が停止する(第2姿勢制御手段42が停止する)(図10の時点T13)。
第2姿勢制御手段42の制御弁18の操作信号(下降位置18D)が停止する頃には、第1姿勢制御手段41により制御弁18の操作信号が出力される状態となるのであり、第2姿勢制御手段42の停止から第1姿勢制御手段41の作動へと、切れ目なくつながる状態となる。
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]の図7のステップS4〜S8において、設定時間T11を少し長く設定して、複数個の極大位置A1及び複数個の極小位置A2を検出するように構成した場合、以下のようにして図7のステップS8の中間位置B1を検出してもよい。
(1)複数個の極大位置A1及び複数個の極小位置A2において、1個の極大位置A1及び1個の極小位置A2を1個の組として、極大及び極小位置A1,A2の複数の組に分けて、各組において中間位置B1を検出することによって、複数個の中間位置B1を検出して、複数個の中間位置B1の平均値を図7のステップS8の中間位置B1とする。
(2)複数個の極大位置A1において極大位置A1の平均値を検出し、複数個の極小位置A2において極小位置A2の平均値を検出し、極大及び極小位置A1,A2の平均値から中間位置B1を検出して、図7のステップS8の中間位置B1とする。
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、中間位置B1を極大及び極小位置A1,A2の間の中央の位置に設定するのではなく、機体の前部に装着する作業装置(例えばフロントローダ)の有無や種類、作業形態等に基づいて、中間位置B1を極大及び極小位置A1,A2の間の中央の位置から少し機体上昇側(油圧シリンダ7の伸長側)の位置に設定したり、中間位置B1を極大及び極小位置A1,A2の間の中央の位置から少し機体下降側(油圧シリンダ7の収縮側)の位置に設定したりしてもよい。
例えば機体の前部に作業装置(例えばフロントローダ)を装着した場合、中間位置B1を極大及び極小位置A1,A2の間の中央の位置から少し機体上昇側(油圧シリンダ7の伸長側)の位置に設定することにより、機体が地面に対して少し前上がり状態になるようにすればよい。
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]において、極大位置A1に代えて設定時間T11における最大位置を使用してもよく、極小位置A2代えて設定時間T11における最小位置を使用してもよい。逆止弁13,14に代えて、スプールをスライド操作又は回転操作する開閉弁(図示せず)を使用してもよい。[発明を実施するための最良の形態]〜[発明の実施の第3別形態]を後輪2に適用してもよい。
トラクタの全体側面図 前車軸ケース及び支持ブラケット、油圧シリンダの付近の側面図 油圧シリンダの油圧回路構造を示す図 支持ブラケットの斜視図 油圧シリンダの作動位置(伸縮位置)の状態を示す図 制御装置とパイロット弁との関係を示す図 第1姿勢制御手段の作動の流れを示す図 機体の走行速度が低速の状態(第1姿勢制御手段が停止し、第2姿勢制御手段が作動する状態)での作動の流れを示す図 機体の走行速度が高速の状態(第1姿勢制御手段が作動し、第2姿勢制御手段が停止する状態)での作動の流れを示す図 機体の走行速度が低速から高速になる状態での逆止弁、第1及び第2姿勢制御手段、作動油操作手段の作動を示す図
符号の説明
1 走行用の車輪
7 油圧シリンダ
9,10 油路
11,12 アキュムレータ
13,14 開閉弁
43 作動油操作手段
44 作動牽制手段
45 第1検出手段
46 第2検出手段
A4 設定値
H1 基準位置

Claims (2)

  1. 油圧シリンダを介して走行用の車輪を支持し、前記油圧シリンダとアキュムレータとを接続して、前記油圧シリンダとアキュムレータとの間で作動油が往復するように構成し、前記油圧シリンダを走行用の車輪のサスペンション機構として作動させるように構成した作業車のサスペンション構造であって、
    前記油圧シリンダとアキュムレータとを接続する油路に、前記油圧シリンダとアキュムレータとを連通させる開状態、及び前記油圧シリンダとアキュムレータとを遮断する閉状態に操作自在な開閉弁を備えて、
    前記開閉弁が閉状態から開状態に操作されると、前記油圧シリンダに作動油を供給又は油圧シリンダから作動油を排出して、前記油圧シリンダを事前に設定された基準位置側に作動させる作動油操作手段を備えてある作業車のサスペンション構造。
  2. 前記開閉弁が開状態から閉状態に操作される際の油圧シリンダの圧力を検出する第1検出手段と、前記開閉弁が閉状態から開状態に操作される際の油圧シリンダの圧力を検出する第2検出手段とを備えて、
    前記開閉弁が閉状態から開状態に操作される際において、前記第1及び第2検出手段の検出値の差が事前に設定された設定値よりも大きいと、前記作動油操作手段を作動させ、前記第1及び第2検出手段の検出値の差が事前に設定された設定値よりも小さいと、前記作動油操作手段を停止させる作動牽制手段を備えてある請求項1に記載の作業車のサスペンション構造。
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