JP2010149142A - ガス圧接方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は逆火の発生を防止し、且つアセチレンガスの使用量が減少できると共に加熱時間を短縮させてガス代が削減でき、特にSD490などの高硬度の鉄筋コンクリート用棒鋼の接合に対しても、本来の曲げ強度が確保出来るガス圧接方法を提供することを目的とする。
【解決手段】2本の鋼材Wを対向させて接合する端面1間に、該端面1と略同形状で且つ鋼材Wと略同材料の環体2を挟み込み、該環体2の空間部Aに合成樹脂製シ−ト3を入れ、端面1部の接合箇所をアセチレンガスの炎5によって初期加熱と後期加熱が連続して行われるガス圧接方法と成す。また突状の外周縁11を有した端面1が突き合されて形成する空間部Aに合成樹脂製シ−ト3を入れ、或は外周縁11に合成樹脂製キャップ4を被せ、端面1の突合箇所が炎5で初期加熱と後期加熱を連続させるガス圧接方法と成すと良い。
【選択図】図1
【解決手段】2本の鋼材Wを対向させて接合する端面1間に、該端面1と略同形状で且つ鋼材Wと略同材料の環体2を挟み込み、該環体2の空間部Aに合成樹脂製シ−ト3を入れ、端面1部の接合箇所をアセチレンガスの炎5によって初期加熱と後期加熱が連続して行われるガス圧接方法と成す。また突状の外周縁11を有した端面1が突き合されて形成する空間部Aに合成樹脂製シ−ト3を入れ、或は外周縁11に合成樹脂製キャップ4を被せ、端面1の突合箇所が炎5で初期加熱と後期加熱を連続させるガス圧接方法と成すと良い。
【選択図】図1
Description
本発明は建築現場や土木現場等で利用される鉄筋,肉厚パイプ,レ−ルなどのガス圧接方法に関する。
従来のガス圧接方法としては、社団法人日本圧接協会発行の「鉄筋のガス圧接工事標準仕様書」で明記されているように、酸素とアセチレンガスが用いられ、燃料ガスとしてアセチレンガス以外を使用することはなかった。しかしながら前記ガス圧接で使用するアセチレンガスは高価であり、ガス代が多く掛ると共に、アセチレンガスを初期加熱で使用している間は還元炎であるので逆火しにくいが、後期加熱で使用する間は中性炎に切換えられるので逆火が起き易い等の問題点があった。
このため、本発明者が特願平11−219687号「アセチレンガスを途中から他の燃料ガスに切換えるガス圧接方法」や特願2000−081131「非還元性ガスを併用したガス圧接方法」などを提案し、更に、特願平11−219687号や特願2000−081131よりも加熱作業が簡単でより確実に接合強度が安定し、且つ、端面処理が簡単に行えると共にガス代が安価となる圧接方法として、アセチレンガスを一切使用せずに、非還元性ガスだけで行われるガス圧接方法や高周波誘導加熱による圧接方法が本発明者によって、特願2001−112936と特願2001−194204で提案されている。これは、2本鋼材が対向されて接合する端面に環体を挟み込むと共にその中に、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂製シ−トが入れられ、或は端面に凹部を設けると共にその中に前記合成樹脂製シ−トが入れられ、接合箇所を非還元性ガス加熱手段或は高周波誘導加熱方式加熱手段によって初期加熱と後期加熱が連続して行われる圧接方法であった。
しかしながら特願2001−112936と特願2001−194204は、非還元性ガスで加熱し加圧して接合する際に、接合箇所の内側(空間部)には合成樹脂製シ−トにより、残存していた酸素は合成樹脂製シ−トの発生したガスによって消費されるため金属酸化物の生成の心配はないが、接合箇所の外周側(環体部分)が非還元性ガスの炎で加熱されると、その周囲には金属酸化物の生成が生じ易くなり、接合箇所の外周は多少酸化される可能性があり、曲げ強度が若干弱くなることもあった。このため、特にSD490などの高硬度の鉄筋コンクリート用棒鋼の接合作業を行うと、曲げ強度が弱くなるものもあり、本来の強度が確保出来にくいものもあった。
尚、酸素とアセチレンガスが用いられてガス圧接を行う場合、突き合せた端面部の隙間から鋼材の中心まで届くように長いフェザー(白炎ともいう)で加熱しなければならなかった。この理由としては、アセチレンの炎はフェザーが鋼材に触れることにより、還元効果と酸化防止効果を発揮させて、金属酸化物の生成を防止し、良好な接合状態を得るために役立つものである。この時、長いフェザーにするためには、アセチレンガスに供給する酸素を少なく調節しなければならず、酸素の供給が減ると、炎の温度が下がるので、加熱時間が長くなり、作業時間も長くなると共にガス代が嵩むものとなっていた。又、前記ガス圧接を行う場合、前記隙間が小さい時には、フェザーが鋼材の中心まで届かないことがあり、この時には接合面に金属酸化物が混合する恐れを生じ、接合状態に悪影響を及ぼす恐れがあった。
特願平11−219687号公報
特願2000−081131号公報
特願2001−112936号公報
特願2001−194204号公報
本発明は逆火の発生を防止し、且つアセチレンガスの使用量が減少できると共に加熱時間を短縮させてガス代が削減でき、特にSD490などの高硬度の鉄筋コンクリート用棒鋼の接合に対しても、本来の曲げ強度が確保出来るガス圧接方法を提供することを目的とする。
本発明は上記現状に鑑み成されたものであり、つまり、2本の鋼材を対向させて接合する端面間に、該端面と略同形状で且つ鋼材と略同材料の環体を挟み込み、且つ、その環体の空間部に合成樹脂製シ−トを入れ、端面部の接合箇所をアセチレンガスの炎によって初期加熱と後期加熱が連続して行われるガス圧接方法と成す。また突状の外周縁を有した端面が突き合されて空間部を形成すると共に該空間部に合成樹脂製シ−トを入れ、端面の突合箇所をアセチレンガスの炎によって初期加熱と後期加熱が連続して行われるガス圧接方法と成すと良い。更に端面に突状の外周縁を形成させ、該外周縁に合成樹脂製キャップを被せると共にその端面同士を突き合せて空間部が形成された状態で、端面の突合部分をアセチレンガスの炎によって、初期加熱と後期加熱が連続して行われるガス圧接方法と成しても良い。尚、本発明で言う「炎」とは、アセチレンガスと酸素の混合ガスの炎を指すものとする。
請求項1のように2本の鋼材(W)を対向させて接合する端面(1)間に、該端面(1)と略同形状で且つ鋼材(W)と略同材料の環体(2)を挟み込み、且つ、その環体(2)の空間部(A)に合成樹脂製シ−ト(3)を入れ、前記端面(1)部の接合箇所をアセチレンガスの炎(5)によって初期加熱と後期加熱が連続して行われることにより、逆火の発生が防止でき、アセチレンガスの使用量を減少させ且つ加熱時間を短縮することができるため、ガス代が削減できると共に加熱作業が効率良く行え、更にSD490などの高硬度の鉄筋コンクリート用棒鋼の接合に対しても、本来の曲げ強度が確実に保持出来るものとなる。
請求項2のように突状の外周縁(11)を有した端面(1)が突き合されて空間部(A)を形成すると共に該空間部(A)に合成樹脂製シ−ト(3)を入れ、前記端面(1)の突合箇所をアセチレンガスの炎(5)によって初期加熱と後期加熱が連続して行われることにより、請求項1と同等の効果が得られると共に、環体(2)が不要で且つ従来の如き指で環体(2)を支持させながらセットする必要がなくなるため、作業性が良いものとなる。
請求項3に示すように端面(1)に突状の外周縁(11)を形成させ、該外周縁(11)に合成樹脂製キャップ(4)を被せると共にその端面(1)同士を突き合せて空間部(A)が形成された状態で、前記端面(1)の突合箇所をアセチレンガスの炎(5)によって、初期加熱と後期加熱を連続して行うことにより、請求項2と同等の効果が得られると共に合成樹脂製キャップ(4)を端面(1)に予め被せておくことが出来るので、作業効率がより向上するものとなる。
図1は本実施形態を示す図であり、この図番について説明する。(1)は2本の丸や条などの鋼材(W)を対向させて接合する端面であり、該端面(1)は直角に切断されている。(2)は対向する端面(1)の間に挟み込まれた環体であり、該環体(2)は端面(1)と略同形状で且つ鋼材(W)と略同材料のものが用いられ、その厚さは1.0mm〜4.0mmで、幅(外周から内側へ向う長さ)は2.0mm〜5.0mmとするのが好ましい。また前記環体(2)としては、鋼材(W)が鉄筋の丸棒の場合には平ワッシャのような形状のものを用いれば良いが、本発明者が特願2001−194204や特願2008−259640などで使用したものを用いると良い。尚、前記環体(2)がレールなどの複雑な形状の鋼材(W)に挟んで使用される場合、レールなどの鋼材(W)を焼なまして、その鋼材(W)の周縁を残して内部を削除した後、所定厚さに切断されたものを用いるか、或いは専用の型を作って形成させると良い。
(3)は環体(2)の空間部(A)に入れるポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂製シ−トであり、該合成樹脂製シ−ト(3)としては、家庭で使用するポリエチレン製のゴミ袋,ポリエチレン製の手袋,ポリプロピレン製のテ−プ,発泡ポリエチレンや発泡スチロール製のシート,ポリスチレン製のフードパックなどを用い、且つ空間部(A)に入る適宜大きさに形成して使用すれば良い。尚、前記合成樹脂製シ−ト(3)は特願2001−194204で用いるものと同一のものを利用すれば良い。(5)は接合箇所が初期加熱と後期加熱を連続して行うアセチレンガスの炎である。
図2は本発明の他の実施形態を示す図であり、これは前記実施形態で使用される環体(2)を用いず、端面(1)の外周に設けられた突状の外周縁(11)が代用するものである。他の部品は同じである。尚、前記外周縁(11)は特願2001−112936に於ける凹部の外周壁と同様のものとすれば良い。
図3は本発明の別実施形態を示す図であり、これは図2と同様に環体(2)を用いず、端面(1)の外周に設けられた突状の外周縁(11)が代用するものである。また前記端面(1)には、突状の外周縁(11)が一方の端面(1)の外周に設けられているが、外周縁(11)が両方の端面(1)の外周に設けられたものを使用しても良い。また両方の端面(1)を突き合せて形成された空間部(A)に、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂製シ−ト(3)を入れるか、或は一方の端面(1)に合成樹脂製キャップ(4)を冠着させる。この合成樹脂製キャップ(4)には、鋼材(W)の外周に被せるための取付部(41)が設けられている。
次に図1に基づき本発明方法の実施形態について説明する。先ず前処理として、鉄筋やレ−ル等の鋼材(W)の端面(1)にサビがないように処理しておく。また端面(1)の形状に合せた環体(2)を用意すると共に該環体(2)の空間部(A)に入れる合成樹脂製シ−ト(3)も用意しておく。次に環体(2)を挟み込むと共にその環体(2)の空間部(A)に合成樹脂製シ−ト(3)を入れて、前記端面(1)同士を突き合せて2本の鋼材(W)が圧接器にセットされる。尚、前記合成樹脂製シ−ト(3)の代りに、特願2001−112936で使用したフラックスを用いても良い。その後、上限圧に達するまで加圧した後、バ−ナ−に着火させて酸素とアセチレンガスの炎(5)によって接合箇所を加熱させる[図1(a)参照]。そして前記炎(5)によって初期加熱と後期加熱を連続して行う。この時、炎(5)で接合箇所を加熱させると、図4に示すように加圧力が降下し再度上限圧に達する。すると、環体(2)の外周縁が溶けて端面(1)同士の外周が環体(2)を介在して密着される。この時、空間部(A)に入れた合成樹脂製シ−ト(3)が燃焼しガス化することによって、残存した酸素を消費したり、酸素吸収雰囲気を形成したりするため、端面(1)の酸化物組成を阻止する。
この結果、アセチレンの炎(5)のフェザーを従来の如き鋼材(W)の中心まで届かせる必要がなくなり、端面(1)の外周部、つまり、環体(2)にフェザーが届くための長さがあれば良くなるため、酸素の供給量が増加でき、且つ、加熱温度が上昇するものとなり、加熱時間が短く、ガス代も減少されるものとなるのである。更に加熱を続行して行くと、図4に示すように加圧力が降下し下限圧に達する。この下限圧に達するまでに空間部(A)は押圧されて内部の空気が適宜に押出されて抜け、空間部(A)の密着を完了させる[図1(b)参照]。その後、加圧力は再度上限圧に達してコブを形成するのである[図1(c)参照]。
次に図2、図3に基づく本発明方法の他の実施形態について説明する。先ず始めに前記同様にして前処理を行い、且つ、一方或は両方の端面(1)の外周に突状の外周縁(11)を設けておく。先ず前記外周縁(11)内部の空間部(A)に、図2や図3(a)に示すように合成樹脂製シ−ト(3)を入れるか、或は一方の端面(1)に合成樹脂製キャップ(4)を図3(b)や(c)のように冠着させる。そして前記外周縁(11)が対向するように端面(1)同士を突き合せて2本の鋼材(W)は圧接器にセットされるのである。尚、前記合成樹脂製シ−ト(3)の代りに、特願2001−112936で使用したフラックスを用いても良い。その後、上限圧に達するまで加圧した後、バ−ナ−に着火させて酸素とアセチレンガスの炎(5)によって接合箇所を加熱させる[図2(a)参照]。そして前記炎(5)によって初期加熱と後期加熱が連続して行われる。この時、炎(5)で接合箇所を加熱させると、図4に示すように加圧力が降下し再度上限圧に達する。すると、端面(1)同士の外周縁(11)が溶けて密着する[図2(b)参照]。この時、空間部(A)に入れた合成樹脂製シ−ト(3)或は内部で挟持された合成樹脂製キャップ(4)が燃焼しガス化することによって、内部の酸素を消費すると共に酸素吸収雰囲気を形成するため、端面(1)の酸化物組成を完全に阻止するものとなる。
この結果、また上記同様にアセチレンの炎(5)のフェザーを短くした状態で加熱が行えるものとなるため、加熱時間が短く、ガス代も減少されるものとなるのである。更に加熱を続行して行くと、図4に示すように加圧力が降下し下限圧に達する。この下限圧に達するまでに空間部(A)は押圧されて内部の空気が適宜に押出されて抜け、空間部(A)の密着を完了させる[図2(c)参照]。その後、加圧力は再度上限圧に達してコブを形成するのである[図2(d)参照]。
図1を参照して、直径が32mmでSD490の鉄筋コンクリート用棒鋼の鋼材(W)を接合させる場合のガス圧接方法について説明する。予め鋼材(W)の端面(1)に短筒状の環体(2)を用意すると共に合成樹脂製シ−ト(3)として厚さ約0.1mmのポリスチレン製のフードパックを用意しておく。先ず2本の鋼材(W)の端面(1)が環体(2)を介在させて突き合せ、且つ環体(2)の空間部(A)に、合成樹脂製シ−ト(3)を1枚入れて圧接器に鋼材(W)をセットする。その後、上限圧に達するまで加圧させ、バ−ナ−に着火して酸素とアセチレンガスの炎(5)で突合部分を図1(a)のように加熱させる。この時のガス供給比率は、酸素1に対してアセチレンガス1.05〜1.1の還元炎が良い。すると、端面(1)と環体(2)が接触した周縁が先ず始めに溶けて空間部(A)は密閉される。この時、図4に示すように加圧力が降下し再度上限圧に達した時点で端面(1)の外周が完全に密着する。更に加熱して行くと、図4に示すように加圧力が降下し下限圧に達する。この時点で空間部(A)は押圧されて内部の空気が適宜に押出されて抜け、図1(b)に示すように空間部(A)の密着が完了される。
その後、加圧力は再度上限圧に達してコブを図1(c)のように形成するのである。この時、環体(2)はコブの外周に押出され、中心部の接合面から離れているので、必ずしも材質が鋼材(W)と同じものでなくても、融点が鋼材(W)よりも若干低い材質のものを使用しても良い。尚、前記空間部(A)に入れた合成樹脂製シ−ト(3)が燃焼しガス化することによって、残存した酸素は消費されるため、端面(1)の表面はアセチレンガスによって酸化することを完全に防止出来ると共に密閉した空間部(A)には酸素が入らずに加熱を続行し、且つ合成樹脂製シ−ト(3)は完全に燃焼して残存酸化物が生じないものとなるのである。
実施例1で鋼材(W)を50組接合させて各接合箇所のコブの外観検査及び接合強度検査を行ったが、50組全て良好であった。特に曲げ強度については、曲げ強度の低下は殆どないものであった。又、本発明方法のガス燃料費としては、一般のガス圧接方法によってアセチレンガスを使用した場合と比べると、加熱燃料コストが約2割〜3割の削減が可能となる。尚、直径が32mmでSD490の鉄筋コンクリート用棒鋼の鋼材(W)の接合を、従来の一般的なガス圧接方法で且つ酸素1に対してアセチレンガス1.05〜1.1の比率の還元炎によって、50組ガス圧接した所、曲げ強度の低下が全体に見受けられ、本来の曲げ強度が得られなかったものが約20%発生した。
図2を参照して、直径が32mmでSD490の鉄筋コンクリート用棒鋼の鋼材(W)を接合させる場合のガス圧接方法について説明する。予め鋼材(W)の端面(1)に突状の外周縁(11)が設けられたものを用意すると共に合成樹脂製シ−ト(3)として厚さ約0.1mmのポリスチレン製のフードパックを用意しておく。先ず2本の鋼材(W)の端面(1)が、外周縁(11)を対向するように突き合せ、且つ、その空間部(A)に合成樹脂製シ−ト(3)を1枚入れ、圧接器に鋼材(W)をセットする。その後、上限圧に達するまで加圧させ、バ−ナ−に着火して酸素とアセチレンガスの炎(5)で突合部分を図2(a)のように加熱させる。この時のガス供給比率は、酸素1に対してアセチレンガス1.05〜1.1の還元炎とするのが良い。すると、端面(1)の突状の外周縁(11)が先ず始めに溶けて空間部(A)は密閉される。この時、図4に示すように加圧力が降下し再度上限圧に達した時点で、図2(b)のように端面(1)の外周が完全に密着する。
更に加熱して行くと、図4に示すように加圧力が降下し下限圧に達する。この時点で空間部(A)は押圧されて内部の空気が適宜に押出されて抜け、図2(c)に示すように空間部(A)の密着が完了される。その後、加圧力は再度上限圧に達してコブを図2(d)のように形成するのである。尚、前記空間部(A)に入れた合成樹脂製シ−ト(3)が燃焼しガス化することによって、密閉した空間部(A)には酸素が入らずに加熱を続行し、且つ合成樹脂製シ−ト(3)は完全に燃焼して残存酸化物が生じないものとなると共に、残存した酸素は消費され、且つ、端面(1)の表面はアセチレンガスによって酸化することを完全に防止出来るものとなるのである。
実施例2で鋼材(W)を50組接合させて各接合箇所のコブの外観検査及び接合強度検査を行ったが、50組全て良好であった。又、実施例1と同様に曲げ強度の確保やガス燃料費の同様な削減が可能なものとなった。尚、直径が32mmでSD490の鉄筋コンクリート用棒鋼の鋼材(W)の接合を、図3に示す状態のものを実施例2と同条件で各30組の接合作業を行った所、実施例2と同様に各30組全て良好であった。
1 端面
11 外周縁
2 環体
3 合成樹脂製シ−ト
4 合成樹脂製キャップ
5 炎
W 鋼材
A 空間部
11 外周縁
2 環体
3 合成樹脂製シ−ト
4 合成樹脂製キャップ
5 炎
W 鋼材
A 空間部
Claims (3)
- 2本の鋼材(W)を対向させて接合する端面(1)間に、該端面(1)と略同形状で且つ前記鋼材(W)と略同材料の環体(2)を挟み込み、且つ、その環体(2)の空間部(A)に合成樹脂製シ−ト(3)を入れ、前記端面(1)部の接合箇所をアセチレンガスの炎(5)によって初期加熱と後期加熱が連続して行われることを特徴とするガス圧接方法。
- 突状の外周縁(11)を有した端面(1)が突き合されて空間部(A)を形成すると共に該空間部(A)に合成樹脂製シ−ト(3)を入れ、前記端面(1)の突合箇所をアセチレンガスの炎(5)によって初期加熱と後期加熱が連続して行われることを特徴とするガス圧接方法。
- 端面(1)に突状の外周縁(11)を形成させ、該外周縁(11)に合成樹脂製キャップ(4)を被せると共にその端面(1)同士を突き合せて空間部(A)が形成された状態で、前記端面(1)の突合箇所をアセチレンガスの炎(5)によって、初期加熱と後期加熱が連続して行われることを特徴とするガス圧接方法。
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