JP2003010983A - 圧接方法 - Google Patents

圧接方法

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JP2003010983A JP2001194204A JP2001194204A JP2003010983A JP 2003010983 A JP2003010983 A JP 2003010983A JP 2001194204 A JP2001194204 A JP 2001194204A JP 2001194204 A JP2001194204 A JP 2001194204A JP 2003010983 A JP2003010983 A JP 2003010983A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は特願平11−219687号や特願
2000−081131よりも加熱作業が簡単でより確
実に接合強度が安定し、且つ特願2001−11293
6よりも端面処理が簡単に行え、更に高周波誘導加熱方
式でも現場で充分に対応出来る圧接方法を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 2本鋼材Wが対向されて接合する端面1
に環体2を挟み込むと共にその中に、ポリエチレンやポ
リプロピレンなどの合成樹脂製シ−ト3を入れ、接合箇
所を加熱手段によって初期加熱と後期加熱が連続して行
われる圧接方法と成す。この時、環体2として厚さが1.
0mm〜4.0mmで、幅が2.0mm〜5.0mmのものを使用すると良
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築現場や土木現場
等で利用される鉄筋,肉厚パイプ,レ−ルなどの圧接方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガス圧接方法としては、社団法人
日本圧接協会発行の「鉄筋のガス圧接工事標準仕様書」
で明記されているように、酸素とアセチレンガスが用い
られ、燃料ガスとしてアセチレンガス以外を使用するこ
とはなかった。しかしながら前記ガス圧接で使用するア
セチレンガスは高価であり、ガス代が多く掛り、更に火
力が強いため、被接合部の表面と中心部の温度に差がで
き、圧接性能に悪影響を受け易かった。またアセチレン
ガスを初期加熱で使用している間は還元炎であるので逆
火しにくいが、後期加熱で使用する間は中性炎に切換え
られるので逆火が起き易い等の問題点があった。このた
め、本発明者が特願平11−219687号「アセチレ
ンガスを途中から他の燃料ガスに切換えるガス圧接方
法」や特願2000−081131「非還元性ガスを併
用したガス圧接方法」などを提案し、更に特願2001
−112936「圧接方法」を提案したところである。
【0003】またレールなどの条鋼材のガス圧接方法に
於いて、アセチレンガスが用いられるガス圧接で生ずる
接合面の金属酸化物の生成を防止するために、ガス炎か
らの端面への酸素の侵入を阻止する特開平7−2322
85号がある。これは条鋼材のガス圧接時に、事前に条
鋼材の接合面外周端部の一部または全周に400μm以
下のグラファイトまたは無定形炭素、あるいは両者の混
合からなる箔を挿入した後、該接合箇所を高温に加熱し
圧接する方法であった。
【0004】一方、近年に於いて、加熱コイルを用いて
うず電流が誘導され、そのジュ−ル熱で加熱する高周波
誘導加熱方式が注目され始めている。これは接合箇所の
周囲に加熱コイルを配置して加熱すると共にその周囲を
炭酸ガスなどでシ−ルドしながら行うものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら特開平7
−232285号の要領でプロパンガスなどの非還元性
ガスを用い、鉄筋のガス圧接を行ったところ、良好な結
果が安定して得られなかった。又、この公開公報の段落
番号「0011」の文中に、箔の特徴として熱伝導率が
高く箔自身が高温域で燃焼し、しかもガス化する物質で
あると明記されている。更に段落番号「0015」の文
中に、グラファイトなどの箔を条鋼材の端面に挿入する
場合、幅(外周端部内側への挿入量)が1mm〜5mm
とするのが望ましいと明記されている。しかも段落番号
「0016」の文中に、箔としては熱伝導率が高く且つ
箔自身が高温域で燃焼しても不適当な金属物質があると
明記されていると共に、紙,木,樹脂,プラスチック,
ビニールなどは熱伝導率が低く且つ燃焼温度が低いた
め、挿入物質としては適当でないことを知見したと明記
されている。従って、本発明方法で使用する合成樹脂製
シートを用いる発想は全くなく、且つ接合箇所に空間を
設ける発想もないので、本発明に到達することは困難で
あった。
【0006】又、前記高周波誘導加熱方式は室内で行う
には便利なものであるが、これを現場で使用すると、ガ
スシ−ルド装置をセットしたり、シールド用のガスボン
ベを持ち込んだり、その他多くの装置が使用されるた
め、準備や設置が大変面倒であると共に天候や風速によ
ってシ−ルドが不安定となるので完全なシ−ルドは出来
ず、現場作業には不向きなものであった。しかも炭酸ガ
スを使用した時には、二酸化炭素が周囲に多量に吹き出
されて地球温暖化の要因となって悪影響を及ぼすなどの
問題点があった。
【0007】本発明は特願平11−219687号や特
願2000−081131よりも加熱作業が簡単でより
確実に接合強度が安定し、且つ特願2001−1129
36よりも端面処理が簡単に行え、更に高周波誘導加熱
方式でも現場で充分に対応出来る圧接方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明方法は成されたものであり、つまり、2本鋼
材が対向されて接合する端面に環体を挟み込むと共にそ
の中に、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂
製シ−トが入れられ、接合箇所を加熱手段によって初期
加熱と後期加熱が連続して行われる圧接方法と成す。こ
の時、環体として厚さが1.0mm〜4.0mmで、幅が2.0mm〜
5.0mmのものを使用すると良い。
【0009】
【発明の実施の形態】図1、図2は本実施形態を示す図
であり、この図番について説明する。(1)は2本の丸
や条などの鋼材(W)を対向させて接合する端面であ
り、該端面(1)は直角に切断されている。(2)は対
向する端面(1)の間に挟み込まれた環体であり、該環
体(2)は端面(1)と略同形状で且つ鋼材(W)と略
同材料のものが用いられ、その厚さは1.0mm〜4.0mmで、
幅(外周から内側へ向う長さ)は2.0mm〜5.0mmとするの
が好ましい。また前記環体(2)としては、鋼材(W)
が鉄筋の丸棒の場合には平ワッシャのような形状のもの
を用い、鋼材(W)がレールなどの複雑な形状の場合に
はその外周に沿ったフランジ用パッキンのような形状の
ものを用いると良い。この時、環体(2)の断面形状と
しては、図3に示す(a)の四角形,(b)の菱形,
(c)に示す三角形,(d)に示す円形の内の1つを用
いると良い。尚、前記環体(2)がレールなどの複雑な
形状の鋼材(W)に挟んで使用される場合、レールなど
の鋼材(W)を焼なまして、その鋼材(W)の周縁を残
して内部を削除した後、所定厚さに切断されたものを用
いたり、或いは専用の型を作って形成させると良い。
(3)は環体(2)の空間部(A)に入れるポリエチレ
ンやポリプロピレンなどの合成樹脂製シ−トであり、該
合成樹脂製シ−ト(3)としては、家庭で使用するポリ
エチレン製のゴミ袋,ポリエチレン製の手袋,ポリプロ
ピレン製のテ−プ,発泡ポリエチレンや発泡スチロール
製のシート,ポリスチレン製のフードパックなどを用
い、且つ空間部(A)に入る適宜大きさに形成して使用
すれば良い。(4)は図3(e),(f)に示す環体
(2)の外周縁に設けた取付部であり、(e)は端面
(1)の外周に挿入して使用する全周型であり、(f)
は端面(1)の外周と掛止する爪などの部分型である。
尚、図中のように環体(2)を2つ使用すれば作業性は
良くなるが、図3(a)〜(d)に示す環体(2)の両
側に取付部(4)を設けたものとしても良い。(5)は
接合箇所が初期加熱と後期加熱を連続して行う加熱手段
であり、該加熱手段(5)としては非還元性ガスを用い
るガス炎方式と、加熱コイルが用いられてうず電流を誘
導すると共にそのジュ−ル熱で加熱する高周波誘導加熱
方式とがある。また前記非還元性ガスとして、プロパン
ガス,LNG,エチレンガス, ブタンガス,エタンガ
ス,メタンガス,プロピレンガス,水素ガスなどの内の
1つ、又はそれらの混合ガスを用いると良い。
【0010】次に本発明方法の実施形態について説明す
る。先ず前処理として、鉄筋やレ−ル等の鋼材(W)の
端面(1)にサビがないように処理しておく。また端面
(1)形状に合せた環体(2)を用意すると共に該環体
(2)の空間部(A)に入れる合成樹脂製シ−ト(3)
も用意しておく。この時、合成樹脂製シ−ト(3)は予
め環体(2)の空間部(A)に入れても良い。次に環体
(2)を挟み込むと共にその環体(2)の空間部(A)
に合成樹脂製シ−ト(3)を入れて、前記端面(1)同
士を突き合せて2本の鋼材(W)が圧接器にセットされ
る。尚、前記取付部(4)を設けた環体(2)は、鋼材
(W)の外周縁に挿入或いは掛止されて位置決め出来る
ので、セットが容易になる。その後、上限圧に達するま
で加圧した後、バ−ナ−に着火させて酸素と非還元性ガ
スの加熱手段(5)或いは高周波誘導加熱方式などによ
る加熱手段(5)によって接合箇所を加熱させる[図1
(a)、図2(a)参照]。そして加熱手段(5)によ
って初期加熱と後期加熱が連続して行われる。この時、
加熱手段(5)で接合箇所を加熱させると、図4に示す
ように加圧力が降下し再度上限圧に達する。すると、環
体(2)の外周縁が溶けて端面(1)同士の外周が環体
(2)を介在して密着される[図2(b)参照]。この
時、空間部(A)に入れた合成樹脂製シ−ト(3)が燃
焼しガス化することによって、外部からの侵入酸素を消
費したり、酸素吸収雰囲気を形成したりするため、端面
(1)の酸化物組成を阻止する。この結果、端面(1)
の表面を酸化させることが防止できるのである。また密
閉した空間部(A)には酸素が入らずに加熱が続行され
る。この時、合成樹脂製シ−ト(3)は完全に燃焼して
残存酸化物は残らない。尚、前記外周の密着は環体
(2)の断面形状が図1に示す四角形のものに於いて
は、環体(2)が多少潰れた状態で、合成樹脂製シ−ト
(3)が燃焼しガス化するだけであり、形状的には余り
変化がないるため、図面として表わさない。加熱を更に
続行して行くと、図4に示すように加圧力が降下し下限
圧に達する。この下限圧に達するまでに空間部(A)は
押圧されて内部の空気が適宜に押出されて抜け、空間部
(A)の密着を完了させる[図1(b)、図2(c)参
照]。その後、加圧力は再度上限圧に達してコブを形成
するのである[図1(c)、図2(d)参照]。尚、前
記加熱手段(5)として高周波誘導加熱方式で圧接が行
われた時、端面(1)の突合箇所を従来の如き炭酸ガス
などでシ−ルドしなくても密着度が良好であることが、
幾たびかの実験結果から判明している。又、合成樹脂製
シ−ト(3)の代りに、特願2001−112936で
使用したフラックスを用いても良い。
【0011】
【実施例】図2を参照して、直径が32mmの鉄筋の鋼材
(W)を接合させる場合のガス圧接方法について説明す
る。予め鋼材(W)の端面(1)に図3(c)のような
三角形の断面形状を有した環体(2)を用意すると共に
合成樹脂製シ−ト(3)として厚さ約0.1mmのポリスチ
レン製のフードパックを用意しておく。先ず2本の鋼材
(W)の端面(1)が環体(2)を介在させて突き合
せ、且つ環体(2)の空間部(A)に、合成樹脂製シ−
ト(3)を1枚入れて圧接器に鋼材(W)をセットす
る。その後、上限圧に達するまで加圧させ、バ−ナ−に
着火して酸素とメタンガスで突合部分を加熱させる[図
2(a)参照]。この時のガス供給量は、メタンガス2.
4m3/h,酸素3.5m3/hとするのが良い。すると、端面
(1)と環体(2)が接触した周縁が先ず始めに溶けて
空間部(A)は密閉される。この時、図4に示すように
加圧力が降下し再度上限圧に達した時点で端面(1)の
外周が完全に密着する[図2(b)参照]。更に加熱し
て行くと、図4に示すように加圧力が降下し下限圧に達
する。この時点で空間部(A)は押圧されて内部の空気
が適宜に押出されて抜け、空間部(A)の密着が完了さ
れる[図2(c)参照]。その後、加圧力は再度上限圧
に達してコブを形成するのである[図2(d)参照]。
この時、環体(2)はコブの外周に押出され、中心部の
接合面から離れているので、必ずしも材質が鋼材(W)
と同じものでなくても、融点が鋼材(W)よりも若干低
い材質のものを使用しても良い。尚、空間部(A)に入
れた合成樹脂製シ−ト(3)が燃焼しガス化することに
よって、外部から侵入した酸素は消費されるため、端面
(1)の表面が酸化することを防止出来ると共に密閉し
た空間部(A)には酸素が入らずに加熱を続行し、且つ
合成樹脂製シ−ト(3)は完全に燃焼して残存酸化物は
生じない。又、本発明方法のガス燃料費としては、アセ
チレンガスを使用した方法と比べると、加熱燃料コスト
が約5分の1〜8分の1となり、二酸化炭素ガスの発生
が約半分となった。尚、前記空間部(A)に合成樹脂製
シ−ト(3)を入れない状態で50組ガス圧接した所、
全て接合強度不良であった。
【0012】実施例で鋼材(W)を100組接合させて
各接合箇所のコブの外観検査及び接合強度検査を行った
が、100本全て良好であった。又、前記環体(2)を
図3に示す種々の断面形状に形成させて各30組確認し
たが何れも良好であった。更に空間部(A)に合成樹脂
製シ−ト(3)を入れる際、該合成樹脂製シ−ト(3)
としては、ポリスチレン製のフードパック以外に、家庭
で使用するポリエチレン製のゴミ袋,ポリエチレン製の
手袋,ポリプロピレン製のテ−プ,発泡ポリエチレンや
発泡スチロール製のシートなどを用いて各30組圧接し
た結果、何れのものを用いても接合効果が良好であるこ
とが確認されたが、この時には、各種の合成樹脂製シ−
ト(3)を空間部(A)に入れる量は本発明者が既に提
案した特願2001−112936と略同一とすれば良
い。次に非還元性ガスとしてメタンガス以外のプロパン
ガス,LNG,エチレンガス, ブタンガス,エタンガ
ス,水素ガス,それらの混合ガスを用いたものについて
も各30組圧接した結果、接合は何れも良好であり、圧
接性能に弊害がないことが確認出来た。又、本発明方法
は特願2001−112936と同様に非還元性ガスが
途中から切換えることなく連続して行うため、加熱作業
が簡単となった。
【0013】
【発明の効果】本発明はこのように構成させたことによ
り、下記に記載する効果を有する。
【0014】請求項1のように対向させて接合する端面
(1)に環体(2)を挟み込むと共にその中に合成樹脂
製シ−ト(3)を入れ、接合箇所を加熱手段(5)で初
期加熱と後期加熱が連続して行われることにより、前処
理としては端面(1)を切断したままの状態で、サビを
除去するだけで済むため、特願2001−112936
よりも端面処理が極めて簡単に行え、その手間が半減
し、段取りも簡単でセットが簡単となる。特にレールな
どの複雑な鋼材(W)を圧接する際には、端面処理が簡
単で接合結果の好ましいものとなる。また本発明方法は
連続加熱作業が行われるため、特願平11−21968
7号や特願2000−081131よりも加熱作業が簡
単でより確実に接合強度が安定するものとなる。
【0015】請求項2のように環体(2)の厚さ1.0mm
〜4.0mmで、幅2.0mm〜5.0mmのものを使用することによ
り、環体(2)を介在して端面(1)同士が一層確実に
接合され、その接合強度が安定するものとなる。
【0016】請求項3に示すように環体(2)の外周縁
に、端面(1)の外周と挿入或いは掛止する取付部
(4)を設けることにより、環体(2)を端面(1)に
確実に取付けることが出来るので、環体(2)の取付け
位置がずれず、作業が簡単に行えるものとなる。
【0017】請求項4に示すように環体(2)の断面形
状として、四角形に形成させると、筒状の材料を鉄筋な
どの鋼材(W)の外径に合せたものを所定厚さに切断す
るだけで容易に環体(2)を得ることが可能となる。ま
た前記断面を菱形に形成させると、その両側の周縁が早
く溶けて密閉した空間部(A)を確保出来るので、外周
から空気が流れ込む恐れがなくなり、且つ合成樹脂製シ
−ト(3)がガス化されることにより、圧接に有利なガ
スを充満することができ、良好な接合面の形成が可能と
なる。更に前記断面を三角形や円形に形成すると、菱形
と同様に空間部(A)の密閉がより早くなるため、外部
からの酸素の侵入を最小限に押えることが可能となり、
接合結果が良好なものとなる。
【0018】請求項5のように合成樹脂製シ−ト(3)
として、家庭で使用するポリエチレン製のゴミ袋,ポリ
エチレン製の手袋,ポリプロピレン製のテ−プ,発泡ポ
リエチレンや発泡スチロール製のシート,ポリスチレン
製のフードパックなどを用いることにより、環体(2)
に入れるだけの簡単な作業で良く、しかも入手し易く、
且つ保管が容易であると共に接合性能が安定したものと
なる。
【0019】請求項6のように加熱手段(5)として、
非還元性ガスが用いられてガス圧接を行うと、アセチレ
ンガスが不要となり、且つ非還元性ガスを途中から切換
えることなく連続して行えるため、加熱作業が簡単でよ
り確実に接合強度が安定するものとなる。更に逆火が起
きにくい安全な作業が行えるものとなり、且つガス燃料
費としては、アセチレンガスと比べると、加熱燃料コス
トが約5分の1〜8分の1になり、燃料代が経済的なも
のとなる。特にプロパンガスを用いると、普及している
ので入手が容易である。またLNGを用いると二酸化炭
素ガスの発生が少なくクリ−ンエネルギ−として近い将
来の注目燃料ガスと期待されるものとなり、且つ水素ガ
スを用いれば、燃焼時に二酸化炭素や一酸化炭素などの
環境に悪影響を及ぼすガスが全く発生しないものとな
る。
【0020】請求項7に示すように加熱手段(5)とし
て、加熱コイルを用いてうず電流が誘導され、そのジュ
−ル熱で加熱する高周波誘導加熱方式を用いることによ
り、アセチレンガスを使用しないので、従来のような逆
火を起こす恐れがなくなると共に火炎が不要となり、安
全な作業が行え、且つ火災の心配が殆どないものとな
る。またガスシ−ルド装置が不要となるため、その装置
関連の数が減り、そのセットや重いシ−ルド用のガスボ
ンベの持ち込みが不要となり、準備や設置が簡単になる
と共に完全なシ−ルドが不要となるため、現場で充分に
対応可能なものとなった。しかも二酸化炭素の吹き出し
がなくなるので、環境に悪影響を及ぼす心配が解消出来
るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す説明図である。
【図2】環体の断面形状が三角形である場合の実施形態
を示す説明図である。
【図3】本実施形態で使用する多種類の環体の取付け状
態を示す断面図である。
【図4】本実施形態の加圧力と時間の関係を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 端面 2 環体 3 合成樹脂製シ−ト 4 取付部 5 加熱手段 W 鋼材 A 空間部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本の丸や条などの鋼材(W)を対向さ
    せて接合する端面(1)に、該端面(1)と略同形状で
    且つ前記鋼材(W)と略同材料の環体(2)を挟み込
    み、且つ、その環体(2)の空間部(A)に、ポリエチ
    レンやポリプロピレンなどの合成樹脂製シ−ト(3)を
    入れ、前記端面(1)部の接合箇所を加熱手段(5)に
    よって初期加熱と後期加熱が連続して行われることを特
    徴とする圧接方法。
  2. 【請求項2】 前記環体(2)の厚さが1.0mm〜4.0mmで
    あり、幅が2.0mm〜5.0mmである請求項1記載の圧接方
    法。
  3. 【請求項3】 前記環体(2)の外周縁には、前記端面
    (1)の外周と掛止或いは挿入する取付部(4)が設け
    られた請求項1又は2記載の圧接方法。
  4. 【請求項4】 前記環体(2)の断面形状が、四角形,
    菱形,三角形,円形の内の1つである請求項1、2又は
    3記載の圧接方法。
  5. 【請求項5】 前記合成樹脂製シ−ト(3)として、家
    庭で使用するポリエチレン製のゴミ袋,ポリエチレン製
    の手袋,ポリプロピレン製のテ−プ,発泡ポリエチレン
    や発泡スチロール製のシート,ポリスチレン製のフード
    パックなどを用いた請求項1記載の圧接方法。
  6. 【請求項6】 前記加熱手段(5)として非還元性ガス
    が用いられ、該非還元性ガスとして、プロパンガス,L
    NG,エチレンガス, ブタンガス,エタンガス,メタン
    ガス,プロピレンガス,水素ガスなどの内の1つ、又は
    それらの混合ガスが用いられた請求項1記載の圧接方
    法。
  7. 【請求項7】 前記加熱手段(5)が、加熱コイルを用
    いてうず電流が誘導され、そのジュ−ル熱で加熱する高
    周波誘導加熱方式である請求項1記載の圧接方法。
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