JP2010149000A - 集塵装置 - Google Patents

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利夫 田中
Ryuji Akiyama
竜司 秋山
Toshiharu Haruna
俊治 春名
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Abstract

【課題】集塵部の集塵性能を長期間に亘って維持できる集塵装置を提案する。
【解決手段】荷電部(31)の下流側で且つ集塵部(40)の上流側には、第1補助電極(61,71)と第2補助電極(71,61)とを有して両補助電極(61,71)間に荷電部(31)で帯電された塵埃を捕集する電界を形成する補助集塵部(60)が設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、被処理空気中の塵埃を帯電させる荷電部と、荷電部で帯電された塵埃を捕集する集塵部を備えた集塵装置に関し、特に集塵効率の向上対策に係るものである。
従来より、被処理空気中の塵埃を除去する集塵装置が知られており、室内の空気を浄化する空気清浄機等に利用されている。
特許文献1には、この種の集塵装置が開示されている。この集塵装置では、被処理空気が流れる空気通路に、荷電部と集塵部とが順に配置されている。荷電部は、イオン線と、このイオン化線に対向する対向電極とを備え、イオン化線と対向電極との間で放電が行うように構成されている。集塵部は、互いに対向する一対の格子状の電極を備えている。また、これらの電極は、導電性樹脂材料で構成されている。これらの電極に電圧が印加されることで、一方の電極が塵埃を捕集するための集塵電極を構成する。
この集塵装置の運転時において、被処理空気がイオン化部を流れると、被処理空気中の塵埃が例えばマイナスに帯電される。マイナスに帯電した塵埃は、集塵部を流れて格子状の電極の間を通過する。この際、マイナスに帯電した塵埃は、例えばプラスの電荷を帯びた集塵電極に誘引され、集塵電極の表面に付着して捕集される。以上のように、この集塵装置では、荷電部で帯電された塵埃が集塵部の集塵電極に電気的に捕集され、これにより被処理空気が浄化される。
特開2008−18425号公報
上記のような集塵装置の運転を継続して行うと、集塵電極に塵埃が次々と捕集され、この塵埃が集塵電極の表面に堆積していく。このように塵埃が堆積すると、集塵部の集塵電極と、この集塵電極に対向する電極(いわゆる電界形成用電極)との間での漏れ電流が流れ易くなる。特に、集塵部の雰囲気が高湿度状態となると、この漏れ電流が大きくなってしまう。ここで、特許文献1に開示のように集塵部の電極の少なくとも一方を比較的抵抗の大きな導電性樹脂材料で構成すると、上記の漏れ電流に起因する樹脂材料での電圧降下が大きくなるため、その表面電位も低下してしまう。これにより、電極間での電位差が低下し、集塵部の集塵効率が低下してしまうという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、集塵部の集塵性能を長期間に亘って維持できる集塵装置を提案することである。
第1の発明は、被処理空気中の塵埃を帯電させる荷電部(31)と、第1電極(41,51)と第2電極(51,41)との間に荷電部(31)で帯電された塵埃を捕集する電界を形成する集塵部(40)とを備え、上記第1電極(41,51)と第2電極(51,41)との少なくとも一方が導電性樹脂で構成されている集塵装置を対象とし、上記荷電部(31)の下流側で且つ上記集塵部(40)の上流側には、第1補助電極(61,71)と第2補助電極(71,61)とを有して、該両補助電極(61,71)間に上記荷電部(31)で帯電された塵埃を捕集する電界を形成する補助集塵部(60)が設けられていることを特徴とする。
第1の発明では、まず、被処理空気が荷電部(31)を通過する。荷電部(31)では、被処理空気中の塵埃が帯電される。帯電された塵埃を含む被処理空気は、補助集塵部(60)、集塵部(40)を順に通過する。補助集塵部(60)では、被処理空気中に含まれる比較的大きな塵埃が、第1補助電極(61,71)と第2補助電極(71,61)との間の電界によって、これらの補助電極(61,71)の一方に誘引される。その結果、被処理空気中の比較的大きな塵埃が補助電極(61,71)に捕集される。以上のようにして、比較的大きな塵埃が除去された被処理空気は、集塵部(40)を通過する。このため、集塵部(40)の電極(41,51)には、比較的小さな塵埃しか捕集されない。従って、集塵部(40)の電極(41,51)に多量の塵埃が堆積してしまうことが抑制される。
第2の発明は、第1の発明において、上記補助集塵部(60)の補助電極(61,71)に形成される集塵面積が、上記集塵部(40)の電極(41,51)に形成される集塵面積よりも小さいことを特徴とする。
第2の発明では、補助集塵部(60)の補助電極(61,71)の集塵面積が集塵部(40)の電極の集塵面積よりも小さくなる。ここで、補助集塵部(60)では、被処理空気中に含まれる塵埃の径が比較的大きいため、この塵埃をクーロン力によって補助電極(61,71)に捕集し易い。従って、補助集塵部(60)では、補助電極(61,71)の集塵面積が比較的小さくても、塵埃を充分に捕集することができる。また、集塵部(40)では、被処理空気中に含まれる塵埃の径が比較的小さいため、この塵埃をクーロン力によって電極(41,51)に誘引し難くなる。しかしながら、集塵部(40)では、電極(41,51)の集塵面積が比較的大きいので、小径の塵埃を充分に捕集することができる。以上のようにして、第2の発明では、比較的大きい塵埃から比較的小さい塵埃までを、補助集塵部(60)及び集塵部(40)によって効率良く捕集することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記補助集塵部(60)の両補助電極(61,71)間の電界強度が、上記集塵部(40)の両電極(41,51)間の電界強度よりも小さいことを特徴とする。
第3の発明では、補助集塵部(60)における第1補助電極(61,71)と第2補助電極(71,61)との間の電界強度が、集塵部(40)における第1電極(41,51)と第2電極(51,41)との間の電界強度よりも小さくなる。ここで、補助集塵部(60)では、被処理空気中に含まれる塵埃の径が比較的大きいため、両補助電極(61,71)間の電界強度が比較的小さくても、塵埃を充分に捕集することができる。また、集塵部(40)では、被処理空気中に含まれる塵埃の径が比較的小さいが、集塵部(40)では、両電極(41,51)間の電界強度が比較的大きいので、小径の塵埃を充分に捕集することができる。以上のようにして、第3の発明では、比較的大きい塵埃から比較的小さい塵埃までを、補助集塵部(60)及び集塵部(40)によって効率良く捕集することができる。
第4の発明は、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、上記集塵部(40)の電極(41,51)と上記補助集塵部(60)の補助電極(61,71)とが、1つの電源(S)に並列に接続されていることを特徴とする。
第4の発明では、集塵部(40)の電極(41,51)に電圧を印加するための電源(S)と、補助集塵部(60)の補助電極(61,71)に電圧を印加するための電源(S)とが、1つの電源(S)によって共用される。また、電源(S)に集塵部(40)の電極(41,51)と補助集塵部(60)の補助電極(61,71)とを並列に接続すると、例えば補助集塵部(60)の補助電極(61,71)に塵埃が多量に付着して漏れ電流が生じても、集塵部(40)の電極(41,51)間では電圧降下が生じない。従って、集塵部(40)の電極(41,51)には、所望とする表面電位を付与することができる。
第5の発明は、第4の発明において、上流側部位に上記補助集塵部(60)の第1補助電極(61,71)を形成して下流側部位に上記集塵部(40)の第1電極(41,51)を形成するように、第1電極(41,51)と第1補助電極(61,71)とを一体的に構成する電極ユニット(80)を備え、上記集塵部(40)の第2電極(51,41)と上記補助集塵部(60)の第2補助電極(71,61)とは、該第2電極(51,41)が電極ユニット(80)の上流側部位に対向し、第2補助電極(71,61)が電極ユニット(80)の下流側部位に対向するように、互いに離間して配置され、上記電源(S)の高電位側と低電位側との一方に上記電極ユニット(80)が接続され、該電源(S)の高電位側と低電位側との他方に上記第2電極(51,41)と上記第2補助電極(71,61)とが並列に接続されていることを特徴とする。
第5の発明では、補助集塵部(60)の第1補助電極(61,71)と集塵部(40)の第1電極(41,51)とが、電極ユニット(80)において一体的に構成される。そして、補助集塵部(60)の第2補助電極(71,61)は、電極ユニット(80)の上流側部位(即ち、第1補助電極)と対向し、集塵部(40)の第2電極(51,41)が、電極ユニット(80)の下流側部位(即ち、第1電極)と対向するように配置される。電源(S)から、例えば第2補助電極(71,61)及び第2電極(51,41)に高電位が付与され、電源(S)から電極ユニット(80)に低電位が付与されると、第1補助電極(61,71)と第2補助電極(71,61)との間に電界が形成され、同時に第1電極(41,51)と第2電極(51,41)との間にも電界が形成される。これにより、本発明では、第1補助電極(61,71)と第1電極(41,51)とを一体として部品点数を削減しつつ、補助集塵部(60)と集塵部(40)とでそれぞれ塵埃を除去できる。
第6の発明は、第5の発明において、上記第2電極(51,41)と上記第2補助電極(71,61)とに跨って配設されると共に、上記電源(S)の通電経路が接続される導電性部材(81)を更に備えていることを特徴とする。
第6の発明では、電源(S)からは所定の通電経路を介して導電性部材(81)に高電位又は低電位が付与され、この導電性部材(81)から第2電極(51,41)及び第2補助電極(71,61)に高電位又は低電位が付与される。
第7の発明は、第5又は第6の発明において、上記第2電極(51,41)と上記第2補助電極(71,61)とは、互いに同じ形状となる上記導電性樹脂で構成されていることを特徴とする。
第7の発明では、第2電極(51,41)と第2補助電極(71,61)とが同じ形状となり、且つ同じ材料の導電性樹脂で構成される。これにより、第2電極(51,41)と第2補助電極(71,61)とを同一の金型等によって成形することができる。
第8の発明は、第1乃至第7のいずれか1つの発明において、上記集塵部(40)の電極(41,51)と上記補助集塵部(60)の補助電極(61,71)とを一体的に連結する絶縁性の固定部材(82)を更に備えていることを特徴とする。
第8の発明では、集塵部(40)の電極(41,51)と補助集塵部(60)の補助電極(61,71)とが固定部材(82)に連結されて互いに保持される。固定部材(82)は絶縁性であるため、集塵部(40)と補助集塵部(60)との間で固定部材(82)を介して電流が流れてしまうこともない。
本発明によれば、荷電部(31)の下流側で且つ集塵部(40)の上流側に、補助集塵部(60)を設けているため、補助集塵部(60)において比較的大きな塵埃を除去することができる。従って、集塵部(40)の電極(41,51)に大径の塵埃が捕集されて堆積してしまうのを防止でき、両電極(41,51)間での漏れ電流を抑制して集塵部(40)の集塵性能を維持できる。
特に第2の発明によれば、補助集塵部(60)の補助電極(61,71)の集塵面積を集塵部(40)の電極(41,51)の集塵面積よりも小さくしているので、補助集塵部(60)の小型化を図りながらこの補助集塵部(60)で大径の塵埃を充分に除去でき、且つ集塵部(40)においても小径の塵埃を除去できる。
第3の発明によれば、補助集塵部(60)の補助電極(61,71)間の電界強度を集塵部(40)の電極(41,51)間の電界強度よりも小さくしているので、補助集塵部(60)の電界を弱くしながらこの補助集塵部(60)で大径の塵埃を充分に除去でき、且つ集塵部(40)においても小径の塵埃を除去できる。また、補助集塵部(60)の補助電極(61,71)に印加する電圧を低くすることができるので、補助電極(61,71)に大径の塵埃が堆積しても漏れ電流が発生し難くなる。従って、このような漏れ電流に起因する補助集塵部(60)での集塵性能の低下も防止できる。
第4の発明によれば、集塵部(40)の電極(41,51)と補助集塵部(60)の補助電極(61,71)とを1つの電源(S)に並列に接続しているので、電源(S)の数量を最小限に抑えることができる。また、補助集塵部(60)での漏れ電流に起因して補助電極(61,71)間で電圧降下が生じても、集塵部(40)の電極(41,51)間では所望とする電位差を付与できるため、集塵部(40)の集塵性能を確実に維持することができる。
第5の発明によれば、補助集塵部(60)の第1補助電極(61,71)と集塵部(40)の第1電極(41,51)とを電極ユニット(80)に一体的に形成したので、部品点数の削減を図ることができる。また、電源(S)から第1補助電極(61,71)と第1電極(41,51)との双方へ通電経路を形成する場合と比較して、通電経路の簡素化を図ることができる。
第6の発明によれば、第2電極(51,41)と第2補助電極(71,61)とに跨る導電性部材(81)を配設し、電源(S)の通電経路を導電性部材(81)と接続しているので、比較的単純な構造により、第2電極(51,41)と第2補助電極(71,61)とを電源(S)に並列に接続できる。また、導電性部材(81)によって第2電極(51,41)と第2補助電極(71,61)とを互いに固定することができ、これらの組み付けや位置決めが容易となる。
第7の発明によれば、第2電極(51,41)と第2補助電極(71,61)とを同じ形状の導電性樹脂材料で構成しているので、第2電極(51,41)と第2補助電極(71,61)とを同一の金型によって射出成形することができる。従って、集塵装置の製造時間の短縮化や製造コストの低減を図ることができる。
第8の発明によれば、集塵部(40)の電極(41,51)と補助集塵部(60)の補助電極(61,71)とを絶縁性の固定部材(82)によって互いに連結しているので、第1,第2電極(51,41)や第1,第2補助電極(71,61)を一体的に保持することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態》
実施形態の集塵装置(30)は、室内の床面等に設置される室内置き式の空気清浄機(10)に搭載されている。この空気清浄機(10)は、室内空気を浄化し、浄化した空気を室内へ供給する。
図1に示すように、空気清浄機(10)は、室内に設置されるケーシング(11)を備えている。ケーシング(11)は、前後に扁平な中空の直方体状に形成されている。ケーシング(11)の一方の側面には、室内空間に臨むように吸込口(12)が形成されている。ケーシング(11)の他方の側面には、室内空間に臨むように給気口(13)が形成されている。
ケーシング(11)の内部には、吸込口(12)から給気口(13)に向かって、被処理空気が流れる空気通路(20)が形成されている。空気通路(20)には、被処理空気を浄化するための空気浄化手段として、プレフィルタ(21)とイオン化部(31)と補助集塵部(60)と集塵部(40)と放電部(22)と触媒フィルタ部(23)とが、上流側から下流側に向かって順に配置されている。また、これらの空気浄化手段の下流側には、室内へ空気を供給するための給気ファン(24)が設置されている。上記イオン化部(31)と補助集塵部(60)と集塵部(40)とは、塵埃を除去するための集塵ユニット(集塵装置(30))を構成している。
プレフィルタ(21)は、被処理空気中の比較的大きな塵埃を物理的に捕集する、前処理用のフィルタ部材を構成している。
イオン化部(31)は、被処理空気中の塵埃を帯電させる荷電部を構成している。図2(A)及び(B)に示すように、イオン化部(31)は、棒状電極(32)と鋸歯状電極(33)と電源(34)とを有している。電源(34)は、直流の高圧電源である。棒状電極(32)は電源(34)のプラス側と接続し、鋸歯状電極(33)は電源(34)のマイナス側と接続している。また、電源(34)のプラス側は接地されている。これにより、棒状電極(32)がゼロ電位となり、鋸歯状電極(33)がマイナス電位となっている。つまり、イオン化部(31)では、鋸歯状電極(33)の電位が棒状電極(32)の電位がよりも低くなっている。
空気通路(20)には、複数の上記棒状電極(32)が互いに平行に配列されている。棒状電極(32)は、空気流れと直交するように水平に延びている。本実施形態の棒状電極(32)の横断面は略円形状をしているが、これに限らず例えば略矩形状であっても良い。また、棒状電極(32)は、少なくとも1本あれば良いが、2本以上であることが好ましい。また、鉛直方向に延びる棒状電極(32)を左右方向(水平方向)に配列しても良い。
鋸歯状電極(33)は、基板部(33a)と針状電極(33b)とで構成されている。基板部(33a)は、複数の棒状電極(32)の間の中間位置に配置され、棒状電極(32)と平行となるように延びている。つまり、基板部(33a)は、空気流れと直交するように水平に延びている。また、本実施形態の基板部(33a)は、平板状に形成されて、その厚さ方向が空気流れの方向と略一致する姿勢となっている。基板部(33a)の幅方向の両端には、複数の上記針状電極(33b)がそれぞれ形成されている。本実施形態の針状電極(33b)は、先鋭な針状ないし突起状に形成されて、各棒状電極(32)に向かって突出している。これにより、上記棒状電極(32)は、針状電極(33b)に対向する対向電極を構成している。
図3に示す補助集塵部(60)は、イオン化部(31)の下流側で且つ集塵部(40)の上流側に配置されている。補助集塵部(60)は、イオン化部(31)で帯電した比較的大きな塵埃を電気的に誘引して捕集するものである。
補助集塵部(60)は、補助集塵電極(61)と補助高圧電極(71)と、これらの補助電極(61,71)に電圧を印加する第1電源(S1)とを備えている。補助集塵電極(61)と補助高圧電極(71)とは、一方が第1補助電極を構成して他方が第2補助電極を構成している。本実施形態では、補助集塵電極(61)が金属材料によって構成され、補助高圧電極(71)が導電性の樹脂材料で構成されている。なお、補助高圧電極(71)は、微導電性の樹脂であることが好ましく、樹脂の体積抵抗率が10Ωcm以上で1013Ωcm未満であることが好ましい。
第1電源(S1)は、高圧の直流電源を構成している。第1電源(S1)のプラス側はアースに接続されて接地されている。第1電源(S1)のプラス側(即ち、アース側)に補助集塵電極(61)が接続され、第1電源(S1)のマイナス側に補助高圧電極(71)が接続されている。第1電源(S1)から両者の補助電極(61,71)に電圧が印加されると、両補助電極(61,71)の間に電界が形成される。これにより、本実施形態では、補助集塵電極(61)の表面に、マイナスに帯電した塵埃を捕集するための集塵面が形成される。
図3〜図6に示すように、補助集塵電極(61)は、格子状の基台部(62)と、該基台部(62)の端部から突出する突起板(63)とを有している。補助集塵電極(61)の基台部(62)には、互いに交差する複数の縦壁部(64)と複数の横壁部(65)とが形成されている。突起板(63)は、横壁部(65)と連接するように、空気流れの下流側(補助高圧電極(71)側)へ延出している。また、基台部(62)では、縦壁部(64)と横壁部(65)との間に被処理空気が流通可能な通気孔(66)が形成されている。
補助高圧電極(71)は、補助集塵電極(61)に対応するようにして、該補助集塵電極(61)と概ね同様の構造となっている。即ち、補助高圧電極(71)は、格子状の基台部(72)と、基台部(72)の横壁部(75)から突出する突起板(73)とを有し、基台部(72)の縦壁部(74)と横壁部(75)との間に通気孔(76)を形成している。
補助集塵部(60)では、補助高圧電極(71)の基台部(72)の各通気孔(76)内に、補助集塵電極(61)の各突起板(63)が挿通し、且つ補助集塵電極(61)の基台部(62)の各通気孔(66)内に、補助高圧電極(71)の突起板(73)が挿通するように、両者の補助電極(61,71)が組み合わされる(図4を参照)。この組み合わせ状態では、補助集塵電極(61)の突起板(63)と、補助高圧電極(71)の通気孔(76)の内周面(縦壁部(74)及び横壁部(75))との間に所定の電極間距離が確保され(図5を参照)、且つ補助高圧電極(71)の突起板(73)と、補助集塵電極(61)の通気孔(63)の内周面(縦壁部(64)及び横壁部(65))との間に所定の電極間距離が確保される(図6を参照)。なお、これらの電極間距離は、1.0mm〜2.0mmであることが好ましく、更には1.6mmであることが好ましい。
これにより、両者の補助電極(61,62)に電圧を印加すると、これらの電極間の空間には、塵埃を捕集するための電界が形成される。即ち、補助集塵電極(61)では、突起板(63)の外周面から基台部(62)の内周面に亘って、塵埃を捕集するための捕集面が形成され、補助高圧電極(71)では、突起板(73)の外周面から基台部(72)の内壁面に亘って、上記の捕集面に対向する電界形成面が形成される。
図3に示すように、集塵部(40)は、集塵電極(41)と高圧電極(51)と、これらの電極(41,51)に電圧を印加する第2電源(S2)とを備えている。集塵電極(41)と高圧電極(51)とは、一方が第1電極を構成して他方が第2電極を構成している。本実施形態では、集塵電極(41)が上記補助集塵電極(61)と同様の金属材料によって構成され、高圧電極(51)が上記補助高圧電極(71)と同様の導電性の樹脂材料で構成されている。
第2電源(S2)は、高圧の直流電源を構成している。第2電源(S2)のプラス側はアースに接続されて接地されている。第2電源(S2)のプラス側(即ち、アース側)に集塵電極(41)が接続され、第2電源(S2)のマイナス側に高圧電極(51)が接続されている。第2電源(S2)から両者の電極(41,51)に電圧が印加されると、両電極(41,51)の間に電界が形成される。これにより、本実施形態では、集塵電極(41)の表面に、マイナスに帯電した塵埃を捕集するための集塵面が形成される。
集塵電極(41)は、上記補助集塵電極(61)と同様の構造となり、高圧電極(51)は、上記補助高圧電極(71)と同様の構造となっている。即ち、集塵電極(41)は、格子状の基台部(42)と、該基台部(42)の横壁部(45)から下流側へ突出する突起板(43)とを有し、基台部(42)の縦壁部(44)と横壁部(45)との間に通気孔(46)を形成している。また、高圧電極(51)は、格子状の基台部(52)と、該基台部(52)の横壁部(55)から上流側へ突出する突起板(53)とを有し、基台部(52)の縦壁部(54)と横壁部(55)との間に通気孔(56)を形成している(図3〜図6を参照)。
両者の電極(41,51)の組み合わせ状態では、集塵電極(41)の突起板(43)と高圧電極(51)の通気孔(56)の内周面との間に所定の電極間距離が確保されて電界が形成され、且つ高圧電極(51)の突起板(53)と集塵電極(41)の通気孔(46)の内周面との間に所定の電極間距離が確保されて電界が形成される。なお、これらの電極間距離は、1.0mm〜2.0mmであることが好ましく、更には1.6mmであることが好ましい。そして、集塵電極(41)では、突起板(43)の外周面から基台部(42)の内周面に亘って、塵埃を捕集するための捕集面が形成され、高圧電極(51)では、突起板(53)の外周面から基台部(52)の内周面に亘って、上記の捕集面に対向する電界形成面が形成される。
また、本実施形態では、補助集塵部(60)の補助集塵電極(61)に形成される集塵面の面積が、集塵部(40)の集塵電極(41)に形成される集塵面の面積よりも小さくなっている。具体的には、補助集塵電極(61)と集塵電極(41)とでは、その外形の高さ及び幅が概ね等しくなっているが、空気流れ方向の厚さについては集塵電極(41)の方が補助集塵電極(61)よりも短くなっている。即ち、補助集塵電極(61)の横壁部(65)や突起板(63)の板長さが、集塵電極(41)の横壁部(45)や突起板(43)の板長さよりも短くなっている。これにより、補助集塵電極(61)の有効な集塵面積が、集塵電極(41)の有効な集塵面積よりも小さくなっている。
放電部(22)は、ストリーマ放電を生起することで低温プラズマを生成するように構成されている。放電部(22)は、高圧の直流電圧が印加される一対の電極を有している。例えば放電部(22)では、線状ないし棒状の放電電極が、平板状の対向電極と実質的に平行となるように配置されている。放電部(22)では、放電電極の先端から対向電極に向かってストリーマ放電が進展し、低温プラズマが生成される。これにより、放電部(22)では、臭気成分と反応性の高い活性種(電子、イオン、オゾン、ラジカルなど)が生成される。
触媒フィルタ部(23)は、複数の通気孔が形成されたメッシュ状、ハニカム状、格子状等の基材の表面に、触媒や吸着剤等の機能材料が担持されて構成されている。触媒としては、マンガン系触媒や貴金属系触媒等が用いられ、吸着剤としてはゼオライトや活性炭等が用いられる。触媒フィルタ部(23)は、臭気成分を捕捉する脱臭部を構成している。つまり、触媒フィルタ部(23)では、被処理空気中の臭気成分が吸着/分解されて除去される。触媒フィルタ部(23)に吸着された臭気成分は、放電部(22)で発生した活性種によって徐々に分解されていく。
−運転動作−
次に、空気清浄機(10)の運転動作について説明する。給気ファン(24)が運転されると、図1に示すように、室内空気が吸込口(12)を通じてケーシング(11)内の空気通路(20)へ導入される。
空気通路(20)を流れる被処理空気は、プレフィルタ(21)を通過する。プレフィルタ(21)では、被処理空気中の比較的大きな塵埃が物理的に捕捉される。次に、被処理空気は、イオン化部(31)を流れる。ここで、イオン化部(31)では、棒状電極(32)と鋸歯状電極(33)との間に直流電圧が印加されている。これにより、イオン化部(31)では、針状電極(33b)が棒状電極(32)よりも低電位となりながら、これらの電極(33b,32)の間に電界が形成される。その結果、針状電極(33b)の先端から棒状電極(32)へ向かって電子やマイナスイオン等が移動し、これらの電子等が棒状電極(32)へ衝突する。被処理空気が、これらの電極(33b,32)の間を流れると、被処理空気中の塵埃がマイナスに帯電される。
図3に示すように、マイナスに帯電した塵埃を含む被処理空気は、補助集塵部(60)を流れる。ここで、補助集塵部(60)では、第1電源(S1)から両補助電極(61,71)に電圧が印加されており、両補助電極(61,71)の間で電界が形成されている。まず、被処理空気が補助集塵電極(61)の基台部(62)の通気孔(66)を流れると、マイナスに帯電した比較的大径の塵埃が通気孔(66)の内周面(縦壁部(64)及び横壁部(65))に捕集される。その後、被処理空気が補助高圧電極(71)の基台部(72)の通気孔(76)を流れると、マイナスに帯電した比較的大径の塵埃が補助集塵電極(61)の突起板(63)の外周面に更に捕集される。
補助集塵部(60)で比較的大径の塵埃が捕集された被処理空気は、集塵部(40)を流れる。集塵部(40)では、第2電源(S2)から両電極(41,42)に電圧が印加されており、両電極(41,51)の間で電界が形成されている。まず、被処理空気が集塵電極(41)の基台部(42)の通気孔(46)を流れると、マイナスに帯電した比較的小径の塵埃が通気孔(46)の内周面(縦壁部(44)及び横壁部(45))に捕集される。その後、被処理空気が高圧電極(51)の基台部(52)の通気孔(56)を流れると、マイナスに帯電した比較的小径の塵埃が集塵電極(41)の突起板(43)の外周面に更に捕集される。
集塵ユニット(30)を通過した空気は、放電部(22)の近傍を流れる。放電部(22)では、放電電極と対向電極との間でストリーマ放電が行われており、空気中で活性種が生成されている。この活性種が被処理空気中の臭気成分と接触することで、臭気成分が酸化分解されて除去される。また、被処理空気が触媒フィルタ部(23)を通過すると、被処理空気中の臭気成分が触媒フィルタ部(23)に吸着されて除去される。触媒フィルタ部(23)に吸着された臭気成分は、放電部(22)で生成された活性種によって徐々に分解されていく。これにより、触媒フィルタ部(23)における臭気成分の捕捉能力(吸着能力)が回復することになる。
以上のようにして、比較的大径の塵埃、及び比較的小径の塵埃が除去されると共に、臭気成分が除去された被処理空気は、給気口(13)を通じてケーシング(11)外の室内へ供給される。その結果、室内には清浄な空気が供給されるので、室内の清浄化が図られる。
−実施形態の効果−
上記実施形態では、イオン化部(31)と集塵部(40)との間に補助集塵部(60)を設け、この補助集塵部(60)において比較的大径の塵埃を捕集するようにしている。このため、集塵部(40)には、比較的小径の塵埃しか送られないので、集塵電極(41)の集塵面に多量の塵埃が堆積してしまうことを回避できる。従って、集塵電極(41)と高圧電極(51)との間での漏れ電流の発生を防止でき、集塵部(40)での集塵性能を充分に維持することができる。
ここで、補助集塵電極(61)の集塵面積は集塵電極(41)の集塵面積よりも小さいが、補助集塵電極(61)の近傍には、比較的大径の塵埃が流れるため、この大径の塵埃を補助集塵電極(61)の表面へ充分に捕集することができる。一方、集塵電極(41)の近傍には、比較的小径の塵埃が流れるが、集塵電極(41)の集塵面積を大きくすることで、小径の塵埃を集塵電極(41)の表面へ充分に捕集することができる。従って、集塵ユニット(30)では、大径の塵埃から小径の塵埃までを効率良く除去することができる。
また、上記実施形態では、補助集塵部(60)に対応する第1電源(S1)と、集塵部(40)に対応する第2電源(S2)とを別個に設けている。このため、補助集塵部(60)と集塵部(40)とのいずれか一方で漏れ電流が生じても、他方で電圧降下することがない。また、補助集塵部(60)の補助電極(61,71)と集塵部(40)の電極(41,51)とに異なった電圧を印加したり、この電圧を個別に調整することもできる。
〈実施形態の変形例1〉
上記実施形態の集塵ユニット(30)において、補助集塵部(60)の補助集塵電極(61)と補助高圧電極(71)との間に形成される電界の強度を、集塵部(40)の集塵電極(41)と高圧電極(51)との間に形成される電界の強度よりも小さくするようにしても良い。具体的には、例えば第1電源(S1)から補助電極(61,71)に印加する電圧を、第2電源(S2)から電極(41,51)に印加する電圧よりも小さくすることで、補助集塵部(60)の電界強度を集塵部(40)の電界強度よりも小さくすることができる。
補助集塵部(60)には、比較的大径の塵埃が流れるため、このように電界強度を小さくしても、大径の塵埃を充分に捕集することができる。また、集塵部(40)には、比較的小径の塵埃が流れるため、電界強度を大きくすることで小径の塵埃を充分に捕集することができる。従って、この変形例1の集塵ユニット(30)においても、大径の塵埃から小径の塵埃までを効率良く除去することができる。
また、補助集塵部(60)の印加電圧を小さくすることで、補助電極(61,71)の間での漏れ電流の発生を防止することができ、補助集塵部(60)の集塵性能を維持することができる。なお、集塵部(40)よりも補助集塵部(60)の電界強度を小さくする方法としては、印加電圧を小さくする以外にも、例えば補助電極(61,71)の電極間距離を集塵部(40)の電極間距離よりも大きくすることが挙げられる。
〈実施形態の変形例2〉
図7に示す変形例2は、上記実施形態と集塵ユニット(30)の構成が異なるものである。この集塵ユニット(30)では、第1補助電極としての補助集塵電極(61)と、第1電極としての集塵電極(41)とが電極ユニット(80)に一体的に構成されている。具体的に、電極ユニット(80)は、上記実施形態の補助集塵電極(61)と同様にして、基台部(62)と突起板(63)とを有し、基台部(62)の縦壁部(64)と横壁部(65)との間に通気孔(66)が形成されている。変形例2の突起板(63)は、上記実施形態よりも空気流れ方向に更に延出しており、長尺の板電極を構成している。
変形例2の集塵ユニット(30)では、第2補助電極としての補助高圧電極(71)と、第2電極としての高圧電極(51)とが、互いに離間しながら、電極ユニット(80)に対応して配置されている。具体的には、集塵ユニット(30)では、補助高圧電極(71)の突起板(73)が電極ユニット(80)の通気孔(66)に挿通し、且つ電極ユニット(80)の突起板(63)の上流側部位(63a)が補助高圧電極(71)の通気孔(76)を貫通するように、電極ユニット(80)と補助高圧電極(71)とが組み付けられている。また、電極ユニット(80)では、高圧電極(51)の突起板(53)が電極ユニット(80)の突起板(63)の下流側部位(63b)と対向し、且つ電極ユニット(80)の突起板(63)の下流側部位(63b)が高圧電極(51)の通気孔(56)に挿通するように、電極ユニット(80)と高圧電極(51)とが組み付けられている。
以上のようにして、電極ユニット(80)の上流側部位には、補助高圧電極(71)と対応する補助集塵電極(61)が形成され、電極ユニット(80)の下流側部位には、高圧電極(51)と対応する集塵電極(41)が形成されている。
変形例2の集塵ユニット(30)には、補助高圧電極(71)と高圧電極(51)とに跨るように導電性部材(81)が配設されている。導電性部材(81)は、一端が補助高圧電極(71)に固定されて他端が高圧電極(51)に固定される板状に形成されている。
変形例2の集塵ユニット(30)には、1つの電源(S)が設けられており、この電源(S)が補助集塵部(60)と集塵部(40)とに共用されている。電源(S)は、高圧の直流電源を構成している。電源(S)のプラス側はアースされ、このプラス側に電極ユニット(80)が接続されている。また、電源(S)のマイナス側は、所定の電気配線(通電経路)を介して上記導電性部材(81)と接続している。以上のようにして、変形例2では、補助集塵部(60)の補助電極(61,71)と集塵部(40)の電極(41,51)とが、実質的に電源(S)に並列に接続している。
この変形例2の補助集塵部(60)においても比較的大きな塵埃を捕集できるため、集塵部(40)に小径の塵埃が送られてしまうことを防止でき、集塵部(40)での漏れ電流を抑制して集塵性能を維持できる。また、変形例2では、補助集塵部(60)側で仮に漏れ電流が増大して補助電極(61,71)の電圧降下が大きくなっても、集塵部(40)の電極(41,51)では充分な電位差を確保できる。このため、集塵部(40)の集塵性能を確実に維持することができる。
また、変形例2では、集塵電極(41)と補助集塵電極(61)とを電極ユニット(80)に一体的に構成しているので、部品点数を削減して集塵ユニット(30)の小型化を図ることができる。また、変形例2では、上記実施形態と比較して電源(S)から各電極(41,51,61,71)への通電経路も簡素化される。
〈実施形態の変形例3〉
図8に示す変形例3は、上記実施形態と集塵ユニット(30)の構成が異なるものである。この集塵ユニット(30)では、2つの補助集塵部(60,90)が設けられている。具体的には、変形例の集塵ユニット(30)は、電極ユニット(80)と第1補助高圧電極(71)と第2補助高圧電極(91)と高圧電極(51)とを有している。電極ユニット(80)は、変形例2と概ね同様の構造となり、基台部(62)から突起板(63)が空気流れ方向に延出している。変形例3では、第1補助高圧電極(71)と第2補助高圧電極(91)と高圧電極(51)とが同じ形状となる導電性樹脂で構成されている。そして、電極ユニット(80)の突起板(63)に挿通するようにして、第1補助高圧電極(71)と第2補助高圧電極(91)と高圧電極(51)とが順に配列されている。これにより、電極ユニット(80)の上流側部位と第1補助高圧電極(71)とによって第1補助集塵部(60)が構成され、電極ユニット(80)の中間側部位と第2補助高圧電極(91)とによって第2補助集塵部(90)が構成され、
電極ユニット(80)の下流側部位と高圧電極(51)とによって集塵部(40)が構成されている。
変形例3においても、電源(S)のアース側に電極ユニット(80)が接続され、電源(S)のマイナス側に導電性部材(81)が接続されている。導電性部材(81)は、第1補助高圧電極(71)と第2補助高圧電極(91)と高圧電極(51)とに跨るように配設され、これらの電極(71,91,51)と導通している。
また、変形例3では、電極ユニット(80)と第1補助高圧電極(71)と第2補助高圧電極(91)と高圧電極(51)とが、絶縁性の固定部材(82)によって一体的に連結されている。これより、各電極(80,71,91,51)が互いに保持され、各電極(80,71,91,51)同士の電極間距離も一定に保たれている。
変形例3では、第1補助集塵部(60)と第2補助集塵部(90)との双方で比較的大きな塵埃が捕集されるため、集塵部(40)に大径の塵埃が送られてしまうことを確実に防止できる。従って、集塵部(40)の集塵性能を確実に維持できる。また、例えば第1補助集塵部(60)に多量の塵埃が堆積して漏れ電流が多くなっても、第2補助集塵部(90)や集塵部(40)では電圧降下が生じないので、第2補助集塵部(90)や集塵部(40)での集塵性能を確実に維持することができる。
また、変形例3では、第1補助高圧電極(71)と第2補助高圧電極(91)と高圧電極(51)とが、同一形状の導電性樹脂で構成されている。このため、これらの電極(61,91,51)を同じ金型によって射出成形して得ることができ、製造時間の短縮化、製造コストの低減を図ることができる。
〈実施形態の変形例4〉
図9に示すように、変形例4は、上記実施形態において、2つの電源(S1,S2)を1つの電源(S)とし、これら1つの電源(S)に補助集塵部(60)の各補助電極(61,71)と、集塵部(40)の各電極(41,51)とをそれぞれ並列に接続したものである。
この変形例4においても、補助集塵部(60)の補助電極(61,71)に塵埃が堆積して漏れ電流が発生した場合に、集塵部(40)の電極(41,51)間で電圧降下が生じない。従って、集塵部(40)の集塵性能を充分に確保できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記各実施形態では、集塵電極(41)や補助集塵電極(61)をアースと接続してゼロ電位とし、高圧電極(51)や補助高圧電極(71)をマイナス側に接続しているが、これを逆としても良いし、いずれか一方をプラス側に接続してもいい。要するに、集塵電極(41)と高圧電極(51)のいずれか一方が高電位側となり、他方が低電位側となれば良く、同様に、補助集塵電極(61)と補助高圧電極(71)のいずれか一方が高電位側となり、他方が低電位側となれば良い。
また、集塵電極(41)と高圧電極(51)とは、いずれか一方又は両方が導電性樹脂材料であれば良く、補助集塵電極(61)と補助高圧電極(71)とは、導電性樹脂材料であっても金属材料であっても良い。
また、上記実施形態では、集塵電極(41)や高圧電極(51)を格子状のいわゆる集塵セルで構成しているが、集塵電極(41)や高圧電極(51)を交互に配列される平板電極で構成しても良い。同様に、上記実施形態では、補助集塵電極(61)や補助高圧電極(71)を格子状のいわゆる集塵セルで構成しているが、補助集塵電極(61)や補助高圧電極(71)を交互に配列される平板電極で構成しても良い。
また、各実施形態では、室内置き式の空気清浄機(10)に集塵ユニット(30)を適用しているが、天井裏置き式の空気清浄機や、室内の空調を行う空気調和装置等に集塵ユニット(30)を適用しても良い。
以上説明したように、本発明は、荷電部で帯電された塵埃を捕集する集塵部を備えた集塵装置に関し有用である。
図1は、実施形態に係る空気清浄機の全体構成を示す概略構成図である。 図2は、イオン化部の概略構成図である。 図3は、集塵部及び補助集塵部の全体構成を示す概略構成図である。 図4は、集塵部及び補助集塵部の要部を拡大した斜視図である。 図5は、集塵部及び補助集塵部の上流側部位の縦断面図である。 図6は、集塵部及び補助集塵部の下流側部位の縦断面図である。 図7は、実施形態の変形例2に係る集塵ユニットの全体構成を示す概略構成図である。 図8は、実施形態の変形例3に係る集塵ユニットの全体構成を示す概略構成図である。 図9は、実施形態の変形例4に係る集塵ユニットの全体構成を示す概略構成図である。
符号の説明
10 空気清浄機
30 集塵ユニット(集塵装置)
31 イオン化部(荷電部)
40 集塵部
41 集塵電極(第1電極、第2電極)
51 高圧電極(第2電極、第1電極)
60 補助集塵部(第1補助集塵部)
61 補助集塵電極(第1補助電極、第2補助電極)
71 補助高圧電極(第2補助電極、第1補助電極)
80 電極ユニット
81 導電性部材
82 固定部材
90 第2補助集塵部

Claims (8)

  1. 被処理空気中の塵埃を帯電させる荷電部(31)と、第1電極(41,51)と第2電極(51,41)との間に荷電部(31)で帯電された塵埃を捕集する電界を形成する集塵部(40)とを備え、上記第1電極(41,51)と第2電極(51,41)との少なくとも一方が導電性樹脂で構成されている集塵装置であって、
    上記荷電部(31)の下流側で且つ上記集塵部(40)の上流側には、第1補助電極(61,71)と第2補助電極(71,61)とを有して該両補助電極(61,71)間に上記荷電部(31)で帯電された塵埃を捕集する電界を形成する補助集塵部(60)が設けられていることを特徴とする集塵装置。
  2. 請求項1において、
    上記補助集塵部(60)の補助電極(61,71)に形成される集塵面積が、上記集塵部(40)の電極(41,51)に形成される集塵面積よりも小さいことを特徴とする集塵装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記補助集塵部(60)の両補助電極(61,71)間の電界強度が、上記集塵部(40)の両電極(41,51)間の電界強度よりも小さいことを特徴とする集塵装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記集塵部(40)の電極(41,51)と上記補助集塵部(60)の補助電極(61,71)とが、1つの電源(S)に並列に接続されていることを特徴とする集塵装置。
  5. 請求項4において、
    上流側部位に上記補助集塵部(60)の第1補助電極(61,71)を形成して下流側部位に上記集塵部(40)の第1電極(41,51)を形成するように、第1電極(41,51)と第1補助電極(61,71)とを一体的に構成する電極ユニット(80)を備え、
    上記集塵部(40)の第2電極(51,41)と上記補助集塵部(60)の第2補助電極(71,61)とは、該第2電極(51,41)が上記電極ユニット(80)の上流側部位に対向し、第2補助電極(71,61)が電極ユニット(80)の下流側部位に対向するように、互いに離間して配置され、
    上記電源(S)の高電位側と低電位側との一方に上記電極ユニット(80)が接続され、該電源(S)の高電位側と低電位側との他方に上記第2電極(51,41)と上記第2補助電極(71,61)とが並列に接続されていることを特徴とする集塵装置。
  6. 請求項5において、
    上記第2電極(51,41)と上記第2補助電極(71,61)とに跨って配設されると共に、上記電源(S)の通電経路が接続される導電性部材(81)を更に備えていることを特徴とする集塵装置。
  7. 請求項5又は6において、
    上記第2電極(51,41)と上記第2補助電極(71,61)とは、互いに同じ形状となる上記導電性樹脂で構成されていることを特徴とする集塵装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1つにおいて、
    上記集塵部(40)の電極(41,51)と上記補助集塵部(60)の補助電極(61,71)とを一体的に連結する絶縁性の固定部材(82)を更に備えていることを特徴とする集塵装置。
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