JP2010147948A - 撮像装置及び撮像システム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の出力アンプのオフセットのばらつきが画質に与える影響を低減できるようなOB補正処理用の基準信号を出力することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置は、複数の有効画素をそれぞれ含む複数の有効画素ブロックが少なくとも行方向に配列された有効領域と、前記有効領域に対して行方向に隣接した領域であって複数の遮光画素を含む遮光画素ブロックが配された遮光領域とを有した画素配列と、前記複数の有効画素ブロックから信号を読み出す複数の有効読み出しブロックと、前記遮光画素ブロックから基準信号をそれぞれ読み出す複数の遮光読み出しブロックと、前記遮光画素ブロックから前記複数の遮光読み出しブロックへ分岐するように接続する接続部と、前記複数の遮光読み出しブロックから転送された複数の基準信号を並行して出力し、その後、前記複数の有効読み出しブロックから転送された複数の信号を並行して出力する複数の出力アンプとを備える。
【選択図】図1
【解決手段】撮像装置は、複数の有効画素をそれぞれ含む複数の有効画素ブロックが少なくとも行方向に配列された有効領域と、前記有効領域に対して行方向に隣接した領域であって複数の遮光画素を含む遮光画素ブロックが配された遮光領域とを有した画素配列と、前記複数の有効画素ブロックから信号を読み出す複数の有効読み出しブロックと、前記遮光画素ブロックから基準信号をそれぞれ読み出す複数の遮光読み出しブロックと、前記遮光画素ブロックから前記複数の遮光読み出しブロックへ分岐するように接続する接続部と、前記複数の遮光読み出しブロックから転送された複数の基準信号を並行して出力し、その後、前記複数の有効読み出しブロックから転送された複数の信号を並行して出力する複数の出力アンプとを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮像装置及び撮像システムに関する。
特許文献1には、図11(b)に示すように、撮像素子20が画素部PUと周辺回路部PCUとから構成されることが記載されている。画素部PUは、画素ブロックを行方向に5個連接して配列し、第1及び第5ブロック目を遮光部21,25に、第2乃至第4ブロック目を受光部22〜24に割り当てて形成される。周辺回路部PCUは、遮光部21と受光部22、受光部23、及び、受光部24と遮光部25から信号の読み出しをそれぞれ行う3個の読み出し回路26〜28を有する。
各読み出し回路26〜28は、特許文献1の図8に示すように、各画素からの信号(電荷)を受けて水平方向へ転送する水平転送CCD82,85,88と、水平転送CCDから転送された信号を出力する出力アンプ83,86,89とをそれぞれ含む。
また、特許文献1には、図12に示すように、撮像素子20の後段に、クランプ回路30を設けることが記載されている。クランプ回路30は、遮光部21の信号レベルを基準信号としてサンプリングして保持するためのサンプルホールド回路34と、各受光部から読み出された信号(素子出力1〜3)の黒レベルをクランプするための差動アンプ31〜33とを含む。
特開2003−134402号公報
特許文献1には、画素部PUが図11(a)に示す光を受けた場合、撮像素子20が図11(c)〜(j)に示す動作を行うことが記載されている。
具体的には、水平同期信号がアクティブになるタイミングt0から所定期間TS1経過後のタイミングt1において、遮光部21の信号が読み出し回路26により読み出され素子出力1としてクランプ回路30へ出力される。
タイミングt2において、クランプ回路30におけるサンプルホールド回路34は、アクティブなクランプパルスを受けて、素子出力1の信号をサンプルホールドする。サンプルホールド回路34は、素子出力1の信号を黒レベルの基準信号として保持する。
タイミングt0から所定期間TS2経過後のタイミングt3において、受光部22〜24の信号がそれぞれ読み出し回路26〜28により読み出され素子出力1〜3としてクランプ回路30へ出力される。クランプ回路30における差動アンプ31〜33は、それぞれ、素子出力1〜3の信号から、サンプルホールド回路34に保持された基準信号を減算して(OB補正処理を行い)クランプ出力1〜3として出力する。
ここで、サンプルホールド回路34に保持された基準信号は、タイミングt2における遮光部21から出力された信号に、特許文献1の図8に示す出力アンプ83のオフセットが重畳されたものであると考えられる。それに対して、タイミングt3における素子出力1〜3の信号は、それぞれ、受光部22〜24から出力された信号に、特許文献1の図10に示す出力アンプ83,86,89のオフセットが重畳されたものであると考えられる。
すなわち、タイミングt3において、差動アンプ31は、サンプルホールド回路34に保持された基準信号と素子出力1との差分を取る。これにより、差動アンプ31は、出力アンプ83のオフセットが除去された差分信号をクランプ出力1として出力する。
一方、タイミングt3において、差動アンプ32は、サンプルホールド回路34に保持された基準信号と素子出力2との差分を取る。これにより、差動アンプ32は、出力アンプ86のオフセットと出力アンプ83のオフセットとの差がノイズとして含まれた差分信号をクランプ出力2として出力する。また、タイミングt3において、差動アンプ33は、サンプルホールド回路34に保持された基準信号と素子出力3との差分を取る。これにより、差動アンプ33は、出力アンプ89のオフセットと出力アンプ83のオフセットとの差がノイズとして含まれた差分信号をクランプ出力3として出力する。
出力アンプ83,86,89のオフセットがばらついている場合、クランプ出力1〜3が互いに異なるレベルのノイズを含むことになるので、クランプ出力1〜3を合成して得られた画像の画質が低下する可能性がある。
本発明の目的は、複数の出力アンプのオフセットのばらつきが画質に与える影響を低減できるようなOB補正処理用の基準信号を出力することができる撮像装置を提供することにある。
本発明の第1側面に係る撮像装置は、複数の有効画素をそれぞれ含む複数の有効画素ブロックが少なくとも行方向に配列された有効領域と、前記有効領域に対して行方向に隣接した領域であって複数の遮光画素を含む遮光画素ブロックが配された遮光領域とを有した画素配列と、前記複数の有効画素ブロックから信号を読み出す複数の有効読み出しブロックと、複数の遮光読み出しブロックと、前記遮光画素ブロックと前記複数の遮光読み出しブロックとを接続する接続部と、複数の出力アンプとを備え、前記複数の遮光読み出しブロックは、前記遮光画素ブロックから前記接続部を介して複数の基準信号を読み出し、前記複数の出力アンプは、前記複数の遮光読み出しブロックから転送された複数の基準信号を並行して出力し、その後、前記複数の有効読み出しブロックから転送された複数の信号を並行して出力することを特徴とする。
本発明の第2側面に係る撮像装置は、複数の有効画素をそれぞれ含む複数の有効画素ブロックが少なくとも行方向に配列された有効領域と、前記有効領域に対して行方向に隣接した領域であって複数の遮光画素を含む遮光画素ブロックが配された遮光領域とを有した画素配列と、前記複数の有効画素ブロックから信号を読み出す複数の有効読み出しブロックと、前記遮光画素ブロックから基準信号を読み出す遮光読み出しブロックと、複数の出力アンプと、前記遮光読み出しブロックと前記複数の出力アンプとを接続する接続部とを備え、前記複数の出力アンプは、前記遮光読み出しブロックから前記接続部を介して転送された複数の基準信号を並行して出力し、その後、前記複数の有効読み出しブロックから転送された複数の信号を並行して出力することを特徴とする。
本発明の第3側面に係る撮像システムは、本発明の第1側面又は第2側面に係る撮像装置と、前記撮像装置の撮像面へ像を形成する光学系と、前記撮像装置から出力された信号を処理して画像データを生成する信号処理部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、複数の出力アンプのオフセットのばらつきが画質に与える影響を低減できるようなOB補正処理用の基準信号を出力することができる撮像装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る撮像装置150について、図1及び図3を用いて説明する。図1及び図3は、本発明の第1実施形態に係る撮像装置150の構成を示す図である。
撮像装置150は、画素配列PA、垂直走査回路123、接続部145、複数の遮光読み出しブロックSRB1〜SRB3、及び複数の有効読み出しブロックERB1〜ERB3を備える。撮像装置150は、複数の第1のスイッチ群114−1〜114−3、複数の第2のスイッチ群115a−1〜115c−3、水平走査回路119−1〜119−3、及び複数の出力アンプ118−1〜118−3を備える。
画素配列PAは、有効領域EAと遮光領域SAとを有する。遮光領域SAは、有効領域に対して行方向に(例えば、図1における左側に)隣接した領域である。
有効領域EAでは、複数の有効画素ブロックEPB1〜EPB3が少なくとも行方向に配列されている。各有効画素ブロックEPB1〜EPB3は、複数の有効画素100b(図3参照)を含む。なお、図1には、列方向に配列された複数の有効画素が白い四角で示され、各有効画素ブロックが4行×3列の有効画素100bを含む場合が例示されている。
遮光領域SAでは、遮光画素ブロックSPBが配されている。遮光画素ブロックSPBは、複数の遮光画素100a(図3参照)を含む。遮光画素100aは、暗電流分の出力を得るためや、読み出し行にオフセットとして混入するノイズなどの補正用出力を得るためなどの目的で設けられている。このため、遮光領域SAは、画素配列PAにおける端部に配置されている。なお、図1には、列方向に配列された複数の遮光画素100aが斜線の四角で示され、遮光画素ブロックが4行×1列の遮光画素100aを含む場合が例示されている。
ここで、遮光画素100a又は有効画素100bは図4に示す等価回路で示す構成となっている。図4は、遮光画素100a又は有効画素100bの構成を示す図である。
遮光画素100a又は有効画素100bは、光電変換部101、転送部102、電荷電圧変換部117、リセット部103、出力部104、及び選択部105を含む。
遮光画素100aの光電変換部101は、遮光されており、遮光状態で発生した電荷を蓄積する。有効画素100bの光電変換部101は、遮光されておらず、露光状態における光に応じた電荷を発生させて蓄積する。光電変換部101は、例えば、フォトダイオードである。
転送部102は、光電変換部101により蓄積された電荷を電荷電圧変換部117へ転送する。転送部102は、例えば、転送MOSFETであり、垂直走査回路123からアクティブな転送制御信号PTX(PTX1〜PTX4)がゲートに供給された際にオンすることにより、光電変換部101により蓄積された電荷を電荷電圧変換部117へ転送する。
電荷電圧変換部117は、転送された電荷を電圧に変換する。電荷電圧変換部117は、例えば、フローティングディフュージョンである。
リセット部103は、電荷電圧変換部117をリセットする。リセット部103は、例えば、リセットMOSFETであり、垂直走査回路123からアクティブなリセット制御信号PRES(PRES1〜PRES4)がゲートに供給された際にオンすることにより、電荷電圧変換部117をリセットする。
出力部104は、電荷電圧変換部117の電圧に応じた信号を垂直出力線129,106へ出力する。出力部104は、例えば、増幅MOSFETであり、垂直出力線129,106に接続された定電流源107とともにソースフォロワ動作を行うことにより、電荷電圧変換部117の電圧に応じた信号を垂直出力線129,106へ出力する。すなわち、出力部104は、リセット部103により電荷電圧変換部117がリセットされた状態で、電荷電圧変換部117の電圧に応じたノイズ信号を垂直出力線129,106へ出力する。出力部104は、転送部102により光電変換部101の電荷が電荷電圧変換部117へ転送された状態で、電荷電圧変換部117の電圧に応じた光信号を垂直出力線129,106へ出力する。
選択部105は、有効画素100b又は遮光画素100aを選択状態/非選択状態にする。選択部105は、例えば、選択MOSFETであり、垂直走査回路123からアクティブな選択制御信号PSEL(PSEL1〜PSEL4)がゲートに供給された際にオンすることにより、有効画素100b又は遮光画素100aを選択状態にする。選択部105は、垂直走査回路123からノンアクティブな選択制御信号PSEL(PSEL1〜PSEL4)がゲートに供給された際にオフすることにより、有効画素100b又は遮光画素100aを非選択状態にする。
垂直走査回路123は、画素配列PAを垂直方向(列方向)に走査することにより、読み出し行の遮光画素100a又は有効画素100bを選択して駆動する。具体的には、垂直走査回路123は、読み出し行の遮光画素100a又は有効画素100bへアクティブな選択制御信号PSEL1〜PSEL4を供給する。また、垂直走査回路123は、読み出し行の遮光画素100a又は有効画素100bへアクティブな転送制御信号PTX1〜PTX4やリセット制御信号PRES1〜PRES4を供給する。
接続部145は、遮光画素ブロックSPBと複数の遮光読み出しブロックSRB1〜SRB3とを接続する。接続部145は、垂直出力線129及び複数の分岐線128−1〜128−3を含む。垂直出力線129は、遮光画素ブロックSPBにおける遮光画素100aと複数の分岐線128−1〜128−3とを接続している。分岐線128−1は、垂直出力線129と遮光読み出しブロックSRB1とを接続している。分岐線128−2は、垂直出力線129と遮光読み出しブロックSRB2とを接続している。分岐線128−3は、垂直出力線129と遮光読み出しブロックSRB3とを接続している。
複数の遮光読み出しブロックSRB1〜SRB3は、接続部145を介して、遮光画素ブロックSPBから複数の基準信号を読み出す。また、複数の遮光読み出しブロックSRB1〜SRB3は、複数の有効読み出しブロックERB1〜ERB3に対応して配されている。すなわち、遮光読み出しブロックSRB1〜SRB3と有効読み出しブロックERB1〜ERB3とは、行方向に交互に配されている。
各遮光読み出しブロックSRB1〜SRB3は、1列分の列読み出し回路124−1〜124−3を含む。ここで、列読み出し回路124−1の構成を説明するが、他の列読み出し回路124−2、124−3の構成も同様である。
列読み出し回路124−1は、図5に示すように、演算増幅器120、クランプ容量108、帰還容量121、クランプスイッチ109、転送ゲート群110、及び蓄積容量群112を含む。転送ゲート群110は、図5に示すように、転送ゲート110s及び転送ゲート110nを含む。蓄積容量群112は、蓄積容量112s及び蓄積容量112nを含む。なお、図5は、列読み出し回路124−1の構成を詳細に示す図である。図3では、簡略化のために転送ゲート群110及び蓄積容量群112が1系統のみ図示されている。
演算増幅器120の非反転入力端子には、参照信号VC0Rが供給されている。クランプ容量108は、演算増幅器120の反転入力端子に接続されている。帰還容量121とクランプスイッチ109とは、演算増幅器120の反転入力端子と出力端子との間で並列に接続されている。
所定タイミングでクランプスイッチ109がオンすると、演算増幅器120はリセットされる。このとき、演算増幅器120からは、そのオフセット成分が出力される。転送ゲート110nがオンすると、演算増幅器120から出力されたそのオフセットが、蓄積容量112nへ転送される。その後、転送ゲート110nがオフすると、蓄積容量112nは、演算増幅器120のオフセットを保持する。
クランプスイッチ109がオフすると、演算増幅器120、クランプ容量108、帰還容量121、及びクランプスイッチ109とで構成される反転増幅回路は、画素(遮光画素100a)から出力されたノイズ信号と光信号との差分信号を生成する。転送ゲート110sがオンすると、演算増幅器120から出力されたその差分信号にオフセットが重畳された信号が、蓄積容量112sへ転送される。その後、転送ゲート110sがオフすると、蓄積容量112sは、差分信号にオフセットが重畳された信号を保持する。
なお、列読み出し回路124−1は、単純に配線のみであってもよい。この場合、演算増幅器120のオフセットを除去する必要がないので、後述する第1のスイッチ群114−1及び水平出力線群116−1は1系統でもよい。
複数の有効読み出しブロックERB1〜ERB3は、複数の有効画素ブロックEPB1〜EPB3から信号を読み出す。
各有効読み出しブロックERB1〜ERB3は、各有効画素ブロックEPB1〜EPB3に含まれる有効画素の列数に対応して、3列分の列読み出し回路125a−1〜125c−3を含む(図3参照)。ここで、各列読み出し回路125a−1〜125c−3の構成は、列読み出し回路124−1の構成と同様である。
なお、各列読み出し回路125a−1〜125c−3は、単純に配線のみであってもよい。この場合、演算増幅器120のオフセットを除去する必要がないので、後述する第2のスイッチ群115a−1〜115c−1及び水平出力線群116−1は1系統でもよい。
複数の第1のスイッチ群114−1〜114−3は、複数の遮光読み出しブロックSRB1〜SRB3と複数の出力アンプ118−1〜118−3との導通をオン/オフする。複数の第1のスイッチ群114−1〜114−3と複数の出力アンプ118−1〜118−3とは、複数の水平出力線群116−1〜116−3を介して接続されている。第1のスイッチ群114−1は、図5に示すように、2つの第1のスイッチ114−1n,114−1sを含む。他の第1のスイッチ群も同様である。また、水平出力線群116−1は、2つの水平出力線116−1n、116−1sを含む。他の水平出力線群も同様である。2つの第1のスイッチ114−1n,114−1sは、例えば、次のような動作を行う。
第1のスイッチ114−1nがオンすると、列読み出し回路124−1の蓄積容量112nに保持された信号である演算増幅器120のオフセットが水平出力線116−1nを介して出力アンプ118−1へ転送される。
第1のスイッチ114−1sがオンすると、列読み出し回路124−1の蓄積容量112sに保持された信号である差分信号に、演算増幅器120のオフセットが重畳された信号が、水平出力線116−1sを介して出力アンプ118−1へ転送される。
複数の第2のスイッチ群115a−1〜115c−3は、複数の有効読み出しブロックERB1〜ERB3と複数の出力アンプ118−1〜118−3との導通をオン/オフする。複数の第2のスイッチ群115a−1〜115c−3と複数の出力アンプ118−1〜118−3とは、複数の水平出力線群116−1〜116−3を介して接続されている。各第2のスイッチ群115a−1〜115c−3は、2つの第2のスイッチを含む。2つの第2のスイッチは、2つの第1のスイッチと同様な動作を行う。
水平走査回路119−1〜119−3は、有効画素ブロックEPB1〜EPB3に対応して設けられ、第1のスイッチ群114−1〜114−3と複数の第2のスイッチ群115a−1〜115c−3とを順次にオンさせる。例えば、水平走査回路119−1は、第1のスイッチ群114−1をオンさせ、その後、第1のスイッチ群114−1をオフさせるとともに複数の第2のスイッチ群115a−1〜115a−3を順次にオンさせる。
複数の出力アンプ118−1〜118−3は、複数の遮光読み出しブロックSRB1〜SRB3から転送された複数の基準信号を並行して出力し、その後、複数の有効読み出しブロックERB1〜ERB3から転送された複数の信号を並行して出力する。
例えば、出力アンプ118−1は、第1のスイッチ114−1n及び第1のスイッチ114−1sがオンした際に、演算増幅器120のオフセットと、差分信号(黒レベルの基準信号)にオフセットが重畳された信号とをそれぞれ受ける。出力アンプ118−1は、演算増幅器120のオフセットと、差分信号にオフセットが重畳された信号との差分を取ることにより、演算増幅器120のオフセットが除去された画像信号(黒レベルの基準信号)を生成して出力する。
このように、第1の期間に、複数の出力アンプ118−1〜118−3は、いずれも、遮光画素ブロックから出力された黒レベルの基準信号を出力する。これにより、出力アンプ118−1から出力された信号は、黒レベルの基準信号に出力アンプ118−1のオフセットが重畳されたものとなる。出力アンプ118−2から出力された信号は、黒レベルの基準信号に出力アンプ118−2のオフセットが重畳されたものとなる。出力アンプ118−3から出力された信号は、黒レベルの基準信号に出力アンプ118−3のオフセットが重畳されたものとなる。
その後の第2の期間に、複数の出力アンプ118−1〜118−3は、いずれも、有効画素ブロックから出力された画像信号を出力する。これにより、出力アンプ118−1から出力された信号は、画像信号に出力アンプ118−1のオフセットが重畳されたものとなる。出力アンプ118−2から出力された信号は、画像信号に出力アンプ118−2のオフセットが重畳されたものとなる。出力アンプ118−3から出力された信号は、画像信号に出力アンプ118−3のオフセットが重畳されたものとなる。
これにより、出力アンプ118−1から第1の期間に出力された信号を用いて第2の期間に出力された信号に対してOB補正処理を行うことにより、出力アンプ118−1のオフセットが除去され適正な黒レベルを有した画像信号を得ることができる。同様に、出力アンプ118−2から第1の期間に出力された信号を用いて第2の期間に出力された信号に対してOB補正処理を行うことにより、出力アンプ118−2のオフセットが除去され適正な黒レベルを有した画像信号を得ることができる。出力アンプ118−3から第1の期間に出力された信号を用いて第2の期間に出力された信号に対してOB補正処理を行うことにより、出力アンプ118−3のオフセットが除去され適正な黒レベルを有した画像信号を得ることができる。
すなわち、本実施形態によれば、複数の出力アンプのオフセットのばらつきが画質に与える影響を低減できるようなOB補正処理用の基準信号を撮像装置から出力することができる。
また、画素配列の有効領域から複数の出力アンプに至るまでの構成が水平方向(行方向)に複数のブロックに分割されている。すなわち、有効領域が複数の有効画素ブロックに分割され、有効画素用の複数の読み出し回路が複数の有効読み出しブロックに分割され、それらのブロックに対応した複数の出力アンプが設けられている。そして、遮光画素用の複数の読み出し回路が、複数の遮光読み出しブロックに分割されるとともに、複数の有効読み出しブロックに対応して配されている。このような構成をとることで、単に読み出しが並列化されるだけでなく、水平出力線の長さが水平方向(行方向)に分割されるため、各ブロックあたりの水平出力線の配線遅延を短縮することができる。
なお、部材番号におけるハイフン(−)の後の数字は各ブロックを区別するための番号であり、以下の説明では、各ブロックをブロック1、ブロック2、ブロック3と呼ぶことにする。
次に、図2のタイミングチャートを用いて、本実施形態の撮像装置の動作を詳細に説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係る撮像装置150の動作を示すタイミングチャートである。なお、図2においては、パルスのハイレベルはスイッチ又はMOSFETがONする状態すなわちアクティブなレベルであり、パルスのローレベルはスイッチ又はMOSFETがOFFする状態すなわちノンアクティブなレベルに相当する。出力端子から出力される信号レベルは、入射光が増加するにつれ、信号レベルが高くなるものとして表現している。
図2(a)に示す列選択パルスCOLSEL1、COLSEL2、COLSEL3、COLSEL4は、例えば、ブロック1の第1のスイッチ群114−1と複数の第2のスイッチ群115a−1、115b−1、115c−1をオンさせる。時刻t10、t11、t12、t13のタイミングで順次、水平の水平出力線群116−1に列読み出し回路124−1、125a−1〜125c−1の出力を読み出している。ブロック2、ブロック3についても同様である。
このときの出力端子126−1、126−2、126−3から出力される信号を、ブロック出力1、ブロック出力2、ブロック出力3として、模式的に示したのが図2(b)である。時刻t10から時刻t11において、各ブロック出力からは遮光画素100aに対応する信号が出力されるが、その信号には、各ブロックの水平出力線群や出力アンプで発生するオフセットが含まれている。ここで、ブロック1、ブロック2、ブロック3で発生するオフセットを、それぞれ、offset1、offset2、offset3としている。
なお、図2では、簡単のため暗電流成分のレベルが0であると仮定しているが、暗電流成分が無視できない場合でも、得られる本実施形態の効果は変わらない。
そして、各ブロック出力において、それぞれの出力に含まれる基準成分offset1〜offset3を、各ブロック出力から減算する。具体的には、撮像装置150の後段に設けられ、撮像装置から出力された信号を受ける図6に示すクランプ回路130が、図2(b)に示す次のような動作を行う。図6は、クランプ回路130の構成を示す図である。
時刻t10〜時刻t11において、サンプルホールド回路134〜136は、アクティブなクランプパルスを受けて、それぞれ、ブロック出力1〜ブロック出力3として受けた基準成分offset1〜offset3をサンプルホールドする。
時刻t11〜時刻t12において、差動アンプ131〜133は、ブロック出力1〜ブロック出力3として受けた信号から基準成分offset1〜offset3を減算して出力する。時刻t12〜時刻t13、時刻t13〜時刻t14においても同様の動作を行う。
このようなOB補正処理を行うことにより、オフセット誤差による段差の無く適正な黒レベルを有した、図2(c)で示すような画像信号を得ることができる。すなわち、各有効画素ブロックの画像信号を連結した画像を生成したときに、複数の出力アンプにおけるオフセットばらつきによる段差が生じることがなく、良好な画像を得ることができる。
図7のタイミングチャートを用いて、本実施形態の撮像装置の動作を説明する。図7は、本発明の第1実施形態に係る撮像装置150の動作を示すタイミングチャートである。パルスの名称は図4中の各端子の名称と対応している。以下では、ブロック1の動作を中心に説明するが、ブロック2、ブロック3の動作も同様である。
読み出し動作にさきだって、所定の露光時間が経過し、光電変換部101には光電荷が蓄積されているものとする。ここで、垂直走査回路123からパルスPRES、PTX、PSELが遮光画素100a及び有効画素100bに供給されている。
まず時刻t21において、リセット制御信号PRESがハイレベルからローレベルとなり、電荷電圧変換部117のリセットが解除される。このとき、電荷電圧変換部117の寄生容量(以後CFDとする)に、暗時に対応する電圧が保持される。
つづいてt22において、選択制御信号PSELがハイレベルとなると、電荷電圧変換部117の電位に対応して、出力部104と定電流源107とによって形成されているソースフォロワ回路によって、ノイズ信号が垂直出力線106上に現れる。このとき演算増幅器120は電圧フォロワ状態にあり、それぞれ固有のオフセット電圧を含むが、演算増幅器120の出力はほぼ基準電圧VC0Rに等しい。
所定の時間経過後、時刻t23において、クランプパルスPC0Rがハイレベルからローレベルとなり、垂直出力線106上のノイズ信号がクランプされる。
演算増幅器120のオフセットVfは、制御信号PTNがハイレベルとなっており転送ゲート110nがオンしている期間中(t24〜t25)に、蓄積容量112nに書き込まれる。
つづいて、転送制御信号PTXが一定期間ハイレベルになることによって、転送部102が一定期間(t26〜t27)オンとなり、光電変換部101に蓄積された光電荷が電荷電圧変換部117へ転送される。ここで、例えば、キャリアは電子であり、転送電荷は負電荷である。転送された電荷量の絶対値をQとすると、電荷電圧変換部117の電位はQ/CFDだけ低下する。これに対応して、垂直出力線106上には光信号が現れるが、ソースフォロワゲインをGsfとすると、垂直出力線電位Vvlの、ノイズ信号からの変化分ΔVvlは次式で表される。
ΔVvl=−(Q/(Cfd))*Gsf・・・数式1
この電位変化は演算増幅器120、クランプ容量108および帰還容量121によって構成される反転増幅回路によって増幅され、出力Vctは数式1と合わせて、次式であらわされる。
この電位変化は演算増幅器120、クランプ容量108および帰還容量121によって構成される反転増幅回路によって増幅され、出力Vctは数式1と合わせて、次式であらわされる。
Vct=VC0R+(C0/(Cf))*(Q/(Cfd))*Gsf+Vf・・・数式2
ここでC0はクランプ容量、Cfは帰還容量を示している。また、反転増幅回路のゲインは、C0/Cfとなっている。
ここでC0はクランプ容量、Cfは帰還容量を示している。また、反転増幅回路のゲインは、C0/Cfとなっている。
この出力VctはPTSがハイレベルとなっている期間中(t28〜t29)に、蓄積容量112sに書き込まれる。
しかるのち、水平走査回路119−1によって発生される列選択パルスCOLSEL1、COLSEL2、・・・によって第1のスイッチ114−1、第2のスイッチ115あー1,115b−1,115c−1が順番に選択される。そして、水平出力線群116に列ごとの信号が順次読み出される。最終的に出力アンプ118−1によって、
ΔV=Vct−Vf
=VC0R+(C0/(Cf))*(Q/(Cfd))*Gsf・・・数式3
が画像信号として生成され、その画像信号が外部に出力される。
ΔV=Vct−Vf
=VC0R+(C0/(Cf))*(Q/(Cfd))*Gsf・・・数式3
が画像信号として生成され、その画像信号が外部に出力される。
ここで、出力端子126−1〜126−3からの出力信号は、模式的に図2(b)と同様なものが得られる。各ブロック出力の中で、遮光画素に対応する出力を減算することで、オフセット誤差による段差がない良好な画像が得られる。
なお、図3では、遮光画素100aは、1列分しか設けられていないが、複数列設けてあっても良い。その場合、垂直出力線129が列数分だけ増えることになるが、遮光画素に対応した信号が複数列分得られるので、それらの平均値などを利用することで、ランダムノイズなどによる黒基準の変動を低減することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、画素配列の有効領域を複数ブロックに分割してその信号を並列に読み出し、かつ画素配列における端部の遮光画素から出力された基準信号を利用して黒基準を補正するOB補正処理を行う。この場合においても、各領域を連結した画像を生成したときに、読み出し回路のオフセット誤差による段差が生じることがなく、良好な画像を得ることができる。また、本実施形態では、1列分の遮光画素100aを複数のブロックに共通に分配するため、遮光画素100aの水平方向の数を低減することができる効果がある。
次に、本発明の撮像装置を適用した撮像システムの一例を図8に示す。
撮像システム90は、図8に示すように、主として、光学系、撮像装置150及び信号処理部を備える。光学系は、主として、シャッター91、レンズ92及び絞り93を備える。信号処理部は、主として、撮像信号処理回路95、A/D変換器96、画像信号処理部97、メモリ部87、外部I/F部89、タイミング発生部98、全体制御・演算部99、記録媒体88及び記録媒体制御I/F部94を備える。なお、信号処理部は、記録媒体88を備えなくても良い。
シャッター91は、光路上においてレンズ92の手前に設けられ、露出を制御する。
レンズ92は、入射した光を屈折させて、撮像装置150の画素配列(撮像面)に被写体の像を形成する。
絞り93は、光路上においてレンズ92と撮像装置150との間に設けられ、レンズ92を通過後に撮像装置150へ導かれる光の量を調節する。
撮像装置150は、画素配列に形成された被写体の像を画像信号に変換する。撮像装置150は、その画像信号を画素配列から読み出して出力する。
撮像信号処理回路95は、撮像装置150に接続されており、撮像装置150から出力された画像信号を処理する。
A/D変換器96は、撮像信号処理回路95に接続されており、撮像信号処理回路95から出力された処理後の画像信号(アナログ信号)を画像信号(デジタル信号)へ変換する。
画像信号処理部97は、A/D変換器96に接続されており、A/D変換器96から出力された画像信号(デジタル信号)に各種の補正等の演算処理を行い、画像データを生成する。この画像データは、メモリ部87、外部I/F部89、全体制御・演算部99及び記録媒体制御I/F部94などへ供給される。
メモリ部87は、画像信号処理部97に接続されており、画像信号処理部97から出力された画像データを記憶する。
外部I/F部89は、画像信号処理部97に接続されている。これにより、画像信号処理部97から出力された画像データを、外部I/F部89を介して外部の機器(パソコン等)へ転送する。
タイミング発生部98は、撮像装置150、撮像信号処理回路95、A/D変換器96及び画像信号処理部97に接続されている。これにより、撮像装置150、撮像信号処理回路95、A/D変換器96及び画像信号処理部97へタイミング信号を供給する。そして、撮像装置150、撮像信号処理回路95、A/D変換器96及び画像信号処理部97がタイミング信号に同期して動作する。
全体制御・演算部99は、タイミング発生部98、画像信号処理部97及び記録媒体制御I/F部94に接続されており、タイミング発生部98、画像信号処理部97及び記録媒体制御I/F部94を全体的に制御する。
記録媒体88は、記録媒体制御I/F部94に取り外し可能に接続されている。これにより、画像信号処理部97から出力された画像データを、記録媒体制御I/F部94を介して記録媒体88へ記録する。
以上の構成により、撮像装置150において良好な画像信号が得られれば、良好な画像(画像データ)を得ることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る撮像装置250について、図9を用いて説明する。図9は、本発明の第2実施形態に係る撮像装置250の構成を示す図である。以下では、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
撮像装置250は、画素配列PA200、遮光読み出しブロックSRB201、複数の第1のスイッチ群214a−1〜214b−2、、及び水平走査回路219−0、接続部245を備える。撮像装置250は、複数の出力アンプ218−1,218−2を備える。
画素配列PAの遮光領域SAには、4列の遮光画素を含む遮光画素ブロックSPB200が配されている。
遮光読み出しブロックSRB201は、複数の有効読み出しブロックERB1,ERB2に対して行方向に(図9における左側に)隣接して配されている。すなわち、遮光画素100aから信号を読み出す列読み出し回路224a−1〜224b−2は、遮光画素100aに近接して配置されている。なお、有効領域EAでは、有効画素ブロックの数が2つになっているが、基本的な構成は第1実施形態と同様である。そこで、以下では、第1実施形態のブロック1〜ブロック3をブロック1及びブロック2に置き換えた構成に対して異なる部分を中心に説明する。
遮光読み出しブロックSRB201は、遮光画素ブロックSPB200に対応して、4列分の列読み出し回路224a−1〜224b−2を含む。
複数の第1のスイッチ群214a−1〜214b−2は、複数の遮光読み出しブロックSRB201、SRB202と複数の出力アンプ218−1〜218−2との導通をオン/オフする。
水平走査回路219−0は、第1のスイッチ群214a−1、214a−2をオンさせ、その後、第1のスイッチ群214b−1、214b−2をオンさせる。
接続部245は、遮光読み出しブロックSRB201と複数の出力アンプ218−1〜218−2とを接続する。
複数の出力アンプ218−1〜218−2は、遮光読み出しブロックSRB201から接続部245を介して転送された複数の基準信号を並行して出力する。その後、複数の出力アンプ218−1〜218−2は、複数の有効読み出しブロックEPB1、EPB2から転送された複数の信号を並行して出力する。複数の出力アンプ218−1〜218−2は、それぞれ、電荷積分型アンプである。
また、接続部245は、水平出力線群216−1,216−2と複数の第3のスイッチ群227−1,227−2とを含む。
水平出力線群216−1,216−2は、それぞれ、水平出力線群216−1,216−2は、それぞれ、遮光読み出しブロックSRB201及び有効読み出しブロックEPB1,EPB2と出力アンプ218−1,218−2との間を行方向に延びている。すなわち、水平出力線群216−1,216−2は、遮光読み出しブロックSRB201又は有効読み出しブロックEPB1,EPB2から出力アンプ218−1,218−2へ信号を伝達するように延びている。
複数の第3のスイッチ群227−1,227−2は、それぞれ、水平出力線群216−1,216−2における遮光読み出しブロックSRB201と有効読み出しブロックERB1,ERB2及び出力アンプ218−1,218−2との間の導通をオン/オフする。
例えば、第3のスイッチ群227−1は、第1のスイッチ群214a−1がオンしている期間に、オンして列読み出し回路224a−1に保持された信号を出力アンプ218−1へ転送する。また、第3のスイッチ群227−1は、第1のスイッチ群214b−1がオンしている期間に、オンして列読み出し回路224b−1に保持された信号を出力アンプ218−1へ転送する。その後、第3のスイッチ群227−1は、第2のスイッチ群115a−1〜115c−1がオンしている期間に、オフする。これにより、水平出力線における第3のスイッチ群227−1より遮光読み出しブロック側の部分216a−1が有効読み出しブロック側の部分216b−1から電気的に分離される。このため、有効読み出しブロックERB1における各蓄積容量から水平出力線へ容量分割により信号が出力される際に、水平出力線の容量値が小さくなるので、各蓄積容量から水平出力線へ高速に信号を出力することができる。
このことを図10(a)のタイミングチャートを用いて詳細に説明する。図10は、本発明の第2実施形態に係る撮像装置250の動作を示すタイミングチャートである。以下では、ブロック1の動作を中心に説明するが、ブロック2の動作に関しても同様である。
時刻t31〜時刻t35の期間が、遮光画素から信号が出力される期間であり、パルスPOBRがハイレベルであるため、第3のスイッチ群227−1はオンとなる。
一方、時刻t31〜t32の期間では、水平走査回路219−0がアクティブな水平走査信号COLSEL1を第1のスイッチ群214a−1へ供給する。これにより、列読み出し回路224a−1の蓄積容量に保持された基準信号が第1のスイッチ群214a−1及び第3のスイッチ群227−1を経由して出力アンプ218−1へ転送される。ここで、遮光画素の基準信号に対応した電荷が水平出力線へ出力されるため、その出力される速度は遅くなる。このため、この期間の水平走査信号COLSEL1をアクティブにする期間を、有効画素の信号に対する水平走査信号をアクティブにする期間(例えば、時刻t36〜時刻t37の期間)より長くしている。そして、出力アンプ218−1は、図10(b)に示すように、転送された基準信号に応じた画像信号(基準成分)を出力する。
また、時刻t33〜t34の期間では、水平走査回路219−0がアクティブな水平走査信号COLSEL2を第1のスイッチ群214b−1へ供給する。これにより、列読み出し回路224b−1の蓄積容量に保持された基準信号が第1のスイッチ群214b−1及び第3のスイッチ群227−1を経由して出力アンプ218−1へ転送される。この期間の水平走査信号COLSEL2をアクティブにする期間を、有効画素の信号に対する水平走査信号をアクティブにする期間(例えば、時刻t36〜時刻t37の期間)より長くしている点は上記と同様である。そして、出力アンプ218−1は、図10(b)に示すように、転送された基準信号に応じた画像信号(基準成分)を再び出力する。
このように複数回出力した基準成分をクランプ回路で平均したものを用いてOB補正処理に用いることで、その後に読み出す有効画素の信号の黒レベルをさらに適正なレベルに補正することができる。
時刻t35に達すると、パルスPOBRはローレベルとされ、第3のスイッチ227−1はオフとなる。
時刻t35以降は、水平出力線216−1における遮光読み出しブロック側の部分216a−1が有効読み出しブロック側の部分216b−1から切り離され、有効読み出しブロックから見た実効的な水平出力線216−1の容量値が小さくなる。このため、この期間の水平走査信号COLSEL3、COLSEL4、COLSEL5、および初期化パルスPCHRESがアクティブになる期間が短く設定されている。すなわち、時刻t35以降の期間では、有効読み出しブロックERB1から水平出力線216−1へ信号出力が高速に行われている。
以上説明したように、本実施形態によれば、遮光画素に対応する列読み出し回路がブロック内ではなく、遮光画素近傍の周辺部におかれるため、ブロック内の列読み出し回路の水平方向距離を画素ピッチと同じ距離だけ確保することが可能である。この場合、同じ容量値の蓄積容量112を形成したとき、垂直方向の距離を短縮できることから、チップ面積に対して有利である。
また、電荷積分型の出力アンプを用いることで、遮光画素の基準信号を読み出している時と、有効画素の信号を読み出している時の、蓄積容量から出力アンプまでの配線距離が大きく異なっても、読み出しゲインを一定に保つことができる。すなわち、蓄積容量に保持された電荷が出力アンプの帰還容量に転送されるため、蓄積容量と出力アンプ部の帰還容量との容量比で読み出しゲインが決まるようにすることができる。
120、220 撮像装置
Claims (8)
- 複数の有効画素をそれぞれ含む複数の有効画素ブロックが少なくとも行方向に配列された有効領域と、前記有効領域に対して行方向に隣接した領域であって複数の遮光画素を含む遮光画素ブロックが配された遮光領域とを有した画素配列と、
前記複数の有効画素ブロックから信号を読み出す複数の有効読み出しブロックと、
複数の遮光読み出しブロックと、
前記遮光画素ブロックと前記複数の遮光読み出しブロックとを接続する接続部と、
複数の出力アンプと、
を備え、
前記複数の遮光読み出しブロックは、前記遮光画素ブロックから前記接続部を介して複数の基準信号を読み出し、
前記複数の出力アンプは、前記複数の遮光読み出しブロックから転送された複数の基準信号を並行して出力し、その後、前記複数の有効読み出しブロックから転送された複数の信号を並行して出力する
ことを特徴とする撮像装置。 - 前記遮光読み出しブロックと前記有効読み出しブロックとは、行方向に交互に配されている
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記複数の遮光読み出しブロックは、前記遮光画素ブロックにおける共通の遮光画素から基準信号をそれぞれ読み出す
ことを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。 - 複数の有効画素をそれぞれ含む複数の有効画素ブロックが少なくとも行方向に配列された有効領域と、前記有効領域に対して行方向に隣接した領域であって複数の遮光画素を含む遮光画素ブロックが配された遮光領域とを有した画素配列と、
前記複数の有効画素ブロックから信号を読み出す複数の有効読み出しブロックと、
前記遮光画素ブロックから基準信号を読み出す遮光読み出しブロックと、
複数の出力アンプと、
前記遮光読み出しブロックと前記複数の出力アンプとを接続する接続部と、
を備え、
前記複数の出力アンプは、前記遮光読み出しブロックから前記接続部を介して転送された複数の基準信号を並行して出力し、その後、前記複数の有効読み出しブロックから転送された複数の信号を並行して出力する
ことを特徴とする撮像装置。 - 前記遮光読み出しブロックは、前記複数の有効読み出しブロックに対して行方向に隣接して配されている
ことを特徴とする請求項4記載の撮像装置。 - 前記接続部は、
前記遮光読み出しブロック又は前記有効読み出しブロックから前記出力アンプへ信号を伝達するように、前記遮光読み出しブロック及び前記有効読み出しブロックと前記出力アンプとの間を行方向に延びた水平出力線と、
前記水平出力線における前記遮光読み出しブロックと前記有効読み出しブロック及び前記出力アンプとの間の導通をオン/オフするスイッチと、
を含み、
前記スイッチは、前記有効読み出しブロックから前記出力アンプへ信号が転送される期間に、オフしている
ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。 - 前記複数の有効読み出しブロック及び前記複数の遮光読み出しブロックは、それぞれ、読み出した信号を保持するための容量を含み、
前記複数の出力アンプは、それぞれ、電荷積分型アンプである
ことを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の撮像装置と、
前記撮像装置の撮像面へ像を形成する光学系と、
前記撮像装置から出力された信号を処理して画像データを生成する信号処理部と、
を備えたことを特徴とする撮像システム。
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