JP2010147548A - ルックアップテーブルの作成方法および印刷装置 - Google Patents

ルックアップテーブルの作成方法および印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】色再現性の向上に寄与するLUTを提供する。
【解決手段】RGB系の画像データORG(入力値)とYMC系の出力値との対応関係を記述したLUT62の作成に当たり、YMC系の純色(YMC)の色相推移軌跡を彩度を変数とする関数(1)〜(3)で捉え、これら関数を用いて、純色に対応するRGB系の色(純色対応色)についての色相推移軌跡の適合を行う。純色ごとの関数(1)〜(3)で囲まれた中間色に対応するRGB系の中間対応色についても、中間色の両側の純色の関数(1)〜(3)および中間色の両側の純色と中間対応色との色偏差を用いた関数(4)〜(6)により色相推移軌跡を定め、これによりRGB系の中間対応色についても色相推移軌跡の適合を行った。
【選択図】図6

Description

本発明は、第1の色空間内にて表される入力値と第2の色空間内にて表される出力値との対応関係を記述したルックアップテーブルを用いた色変換技術に関する。
プリンタでは、一般的に、入力値と出力値との対応関係を記述したルックアップテーブル(LUT)を用いて、入力した画像データを入力デバイスの色空間(例えばRGB)からプリンタのインク量色空間(例えばCMYK)に変換して、印刷データを生成する。この場合、プリンタが扱う色空間は、用いるインクを混合させて得られる色相の色を表すことができ、2以上のインクを混色しないで表現できる有彩色が純色となる。例えば、イエロY、マゼンタM、シアンCのインクを搭載したプリンタであれば、このイエロY、マゼンタM、シアンCのそれぞれが純色となる。
近年では、印刷品質の向上の一環として、例えば入力値をLUTにて変換した場合の色が純色である場合の当該純色でのにごりを防止して、純色の再現性に有益なLUTの作成手法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2007−281819号公報
ところで、入力デバイスの一つであるデジタルカメラは、多種多様な被写体の撮影に用いられ、人物はもとより山、海、川等の自然風景の撮影に多用される。こうした写真自然画では、青空や木々の緑といったプリンタでの純色のインクを混合した色相の色が広く存在することから、これらの色についての色再現性も求められている。
しかしながら、上記の特許文献で提案された手法では、色空間の外郭の稜線についての入力値と出力値との対応関係を示しているに過ぎないことから、写真自然画での色再現性の向上が求められるに到った。
本発明は、上記した課題を踏まえ、色再現性の向上に寄与するLUTを提供することを目的とする。
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明では、以下の構成を採用した。
[適用1:LUTの作成方法]
第1の色空間内にて表される入力値と、前記第1の色空間と異なる表色範囲を有する第2の色空間内にて表される出力値との対応関係を記述したルックアップテーブルの作成方法であって、
前記第2の色空間における純色の彩度が増すごと該純色の色相が白色の表色点から前記表色範囲の限界まで推移する前記純色の色相推移軌跡を、前記純色の彩度を変数とする関数として前記純色ごとに定める工程と、
前記第1の色空間における白色の表色点を前記第2の色空間の白色表色点に一致させる工程と、
前記第2の色空間の前記純色に対応した前記第1の色空間での色相の純色対応色についての前記白色表色点からの色相推移軌跡を、該純色対応色の彩度と前記関数により定める工程と、
前記第2の色空間における異なる純色の間の色相の中間色に対応した前記第1の色空間での色相の中間色対応色についての前記白色表色点からの色相推移軌跡を、前記異なる純色についてのそれぞれの前記関数と、前記異なる純色と前記中間対応色の色相偏差とに基づき定める工程と、
前記純色対応色および前記中間色対応色の前記色相推移軌跡を、前記第2の色空間の前記表色範囲に収まるよう伸縮する工程と、
前記第1の色空間の入力値と前記第2の色空間の出力値との対応関係を、前記入力値と該入力値が前記伸縮済みの前記色相推移軌跡において占める位置に対応する出力値とに基づいて定める工程とを備える
ことを要旨とする。
上記構成のLUTの作成方法では、LUTの作成に当たり、第2の色空間における純色の色相推移軌跡を彩度を変数とする関数で捉える。こうすることで、純色ごとの関数で囲まれた色相の中間色についても、この中間色の色相推移軌跡を、中間色の両側の純色の関数を用いて規定することが可能となり、第2の色空間における純色と中間色に対応する第1の色空間の純色対応色および中間色対応色について、純色ごとの関数、および中間色の両側の純色と中間対応色との色偏差と上記の純色ごとの関数により、色相推移軌跡を定める。そして、純色対応色および中間色対応色の色相推移軌跡を第2の色空間の表色範囲に収まるよう伸縮することで、第1の色空間の表色範囲を第2の色空間との表色範囲に適合させた上で、第1の色空間の入力値と第2の色空間の出力値との対応関係を、入力値と該入力値が伸縮済みの色相推移軌跡において占める位置に対応する出力値とに基づいて定める。この結果、作成されたLUTは、第2の色空間における純色はもとより第2の色空間における異なる純色の間の色相の中間色についても、第1の色空間の入力値と第2の色空間の出力値との対応関係を、第2の色空間の特性に合わせたものとできる。よって、上記のLUTによれば、純色と中間色についても色再現性を高めることができる。
[適用2:印刷装置]
印刷装置であって、
第1の色空間内にて表される入力値と、前記第1の色空間と異なる表色範囲を有する第2の色空間内にて表される出力値との対応関係を記述した上記のルックアップテーブルと、
入力を受けた前記入力値を、前記ルックアップテーブルを参照して前記出力値に変換する変換手段と、
該変換した出力値に基づいて、カラーインクを吐出して印刷する印刷手段とを備える
ことを要旨とする。
この場合、ルックアップテーブルは、
前記第1の色空間の入力値と前記第2の色空間の出力値との対応関係を定めるに当たり、
前記第2の色空間における純色の彩度が増すごと該純色の色相が白色の表色点から前記表色範囲の限界まで推移する前記純色の色相推移軌跡を、前記純色の彩度を変数とする関数として前記純色ごとに定め、
前記第1の色空間における白色の表色点を前記第2の色空間の白色表色点に一致させ、
前記第2の色空間の前記純色に対応した前記第1の色空間での色相の純色対応色についての前記白色表色点からの色相推移軌跡を、該純色対応色の彩度と前記関数により規定し、
前記第2の色空間における異なる純色の間の色相の中間色に対応した前記第1の色空間での色相の中間色対応色についての前記白色表色点からの色相推移軌跡を、前記異なる純色についてのそれぞれの前記関数と、前記異なる純色と前記中間対応色の色相偏差とに基づいて定め、
前記純色対応色および前記中間色対応色の前記色相推移軌跡を、前記第2の色空間の前記表色範囲に収まるよう伸縮した上で、
前記第1の色空間の入力値と前記第2の色空間の出力値との対応関係を、前記入力値と該入力値が前記伸縮済みの前記色相推移軌跡において占める位置に対応する出力値とに基づいて定める。
上記構成の印刷装置によれば、印刷装置が用いるインクの色である純色のみならず、青空や木々の緑といった中間色についても高い再現性をもったLUTを入力値から出力値への変換に用いるので、純色での印刷品質の向上に加え、写真自然画像の印刷品質を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき次の順序で説明する。図1は、本発明の実施例としてのプリンタ20の概略構成図である。図示するように、プリンタ20は、紙送りモータ74によって印刷媒体Pを搬送する機構と、キャリッジモータ70によってキャリッジ80をプラテン75の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ80に搭載された印刷ヘッド81を駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、これらの紙送りモータ74、キャリッジモータ70、印刷ヘッド81および操作パネル93との信号のやり取りを司る制御ユニット30とから構成されている。
キャリッジ80をプラテン75の軸方向に往復動させる機構は、プラテン75の軸と並行に架設され、キャリッジ80を摺動可能に保持する摺動軸73と、キャリッジモータ70との間に無端の駆動ベルト71を張設するプーリ72等から構成されている。
キャリッジ80には、カラーインクとしてのシアンインクC、マゼンタインクM、イエロインクYと、ブラックインクKをそれぞれ収容したカラーインク用のインクカートリッジ82〜85が搭載される。この場合、本実施例のプリンタ20が用いるシアンインクCとマゼンタインクMとイエロインクYの各インクが呈するシアン色とマゼンタ色とイエロ色とが純色となる。キャリッジ80の下部の印刷ヘッド81には、上述の各色のインクに対応するノズル列が形成されている。キャリッジ80にこれらのインクカートリッジ82〜85を上方から装着すると、各カートリッジから印刷ヘッド81へのインクの供給が可能となる。
制御ユニット30は、CPU40や、ROM51、RAM52、EEPROM60がバスで相互に接続されて構成されている。制御ユニット30は、ROM51やEEPROM60に記憶されたプログラムをRAM52に展開し、実行することにより、色変換部42として機能する。この機能部の詳細については後述する。
EEPROM60には、ルックアップテーブル(LUT)62が記憶されている。本実施例におけるLUT62は、RGB各色の階調値(0〜255)を所定数のグリッドで等分した格子点と、各格子点に対応するCMYK階調値とが対応付けられている。このLUT62における入力値と出力値の対応関係については後述する。CPU40は、入力されたRGBデータを、プリンタ20で扱うことができるCMYKデータにLUT62を用いて変換する。
制御ユニット30には、メモリカードスロット91やデジタルカメラDC、パーソナルコンピュータPCが接続されている。制御ユニット30は、これら機器からそれぞれ画像データORGを読み込み入力する。例えば、メモリカードスロット91に挿入したメモリカードMCAから画像データORGを読み込んで入力する。本実施例においては、上記機器から入力する画像データORGは、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3色の色成分からなるデータである。
以上のようなハードウェア構成を有するプリンタ20は、キャリッジモータ70を駆動することによって、印刷ヘッド81を印刷媒体Pに対して主走査方向に往復動させ、また、紙送りモータ74を駆動することによって、印刷媒体Pを副走査方向に移動させる。制御ユニット30は、キャリッジ80が往復動する動き(主走査)や、印刷媒体の紙送りの動き(副走査)に合わせて、印刷データに基づいて適切なタイミングでノズルを駆動することにより、印刷媒体P上の適切な位置に適切な色のインクドットを形成する。こうすることによって、プリンタ20は、印刷媒体P上にメモリカードMCAから入力したカラー画像を印刷することが可能となっている。
プリンタ20における印刷処理について説明する。図2は本実施形態における印刷処理のフローチャートである。ここでの印刷処理は、ユーザが操作パネル93等を用いて、メモリカードMCAに記憶された所定の画像の印刷指示操作を行うことで開始される。印刷処理を開始すると、CPU40は、まず、メモリカードスロット91を介してメモリカードMCAから印刷対象であるRGB形式の画像データORGを読み込んで入力する(ステップS110)。
画像データORGを入力すると、CPU40は、EEPROM60に記憶されたLUT62を参照して、画像データORGについて、RGB形式をCMYK形式に色変換する(ステップS150)。なお、本実施例では、取り得る階調値の範囲を等分した格子点での対応関係のみをLUT62として記憶しているので、格子点間の中間的なRGB階調値に対しては線形補間演算を行なって色変換を行なうようにしている。こうすれば、LUT62の記憶に必要なメモリ容量を削減することができるからである。ただし、格子点の数は、自由に設定すればよく、例えば、9等分してもよいし、256等分してもよい。また、補間方法は、特に限定するものではなく、種々の方法を用いることができる。
色変換処理を行うと、CPU40は、画像データを各色のドットのON/OFFデータに変換するハーフトーン処理を行う(ステップS160)。ここでは、周知の組織的ディザ法を用いる。ハーフトーン処理を行うと、CPU40は、プリンタ20のノズル配置や紙送り量などに合わせて、1回の主走査単位で印画するドットパターンデータに並び替えるインターレス処理を行う(ステップS170)。インターレス処理を行うと、CPU40は、印刷ヘッド81、キャリッジモータ70、モータ74等を駆動させて、印刷を実行する(ステップS180)。
次に、上述の印刷処理に用いるLUT62の作成方法について図を用いて説明する。図3はメモリカードMCAが記憶する画像データORGの表色範囲とプリンタ20の印刷物における表色範囲とを白色表色点WIN/OUTを一致させて示す説明図である。メモリカードMCAの画像データORGは、RGB系の色空間で表されるデータであり、その表色範囲は、プリンタ20がインク混合によって表す色空間のいわゆるYMC系の色空間の表色範囲よりも広い。なお、図において白色表色点WIN/OUTは紙面手前側であり、黒色表色点は紙面奥側となる。
このように表色範囲が相違する二つの色空間のデータ、詳しくはRGB系の画像データORGの入力値とYMC系の出力値との対応関係を記述するため、まず、次のようにしてプリンタ20が用いるカラーインクの色である純色についての色相推移軌跡に着目する。図4はプリンタ20が用いるカラーインクの色である純色についての色相推移軌跡を画像データORGの表色範囲とプリンタ20の印刷物における表色範囲において示す説明図、図5は画像データORGの表色範囲での純色の色相推移軌跡とプリンタ20の表色範囲での純色の色相推移軌跡との関係を模式的に示す説明図である。
図示するように、プリンタ20が用いるカラーインクの色であるイエロ色Y、マゼンタ色M、シアン色Cのそれぞれの純色は、YMC系の表色範囲の境界をなし、これら各純色は、その彩度が増すごと当該純色の色相を白色表色点WIN/OUTから表色範囲の限界まで推移する。この純色の色相推移軌跡がプリンタ20の表色範囲の稜線となる。そして、その純色の色相推移軌跡を、純色の彩度を変数とする関数として純色ごとに定める。例えば、純色Yについて、プリンタ20にてイエロインクのみをその吐出量を変えつつ最大の吐出量(彩度)YCiまで吐出したときに得られる純色(イエロ)について、その色相推移を彩度を変数として関数として定める。この関数は、次のように数式表記される。
Hy=Fy(YC) …(1)
ここで、Hyは、イエロ色Yの色相であり、Fyは関数式、YCは彩度である。
図4では、純色Yの色相推移軌跡は、その彩度がYC1〜YCiまで変化する場合に、それぞれの彩度YCを変数とする関数Fy(YC)で定まる色相Hyの軌跡として表されている。純色Mと純色Cについても同様であり、各純色の色相Hm、Hcは、それぞれ彩度MC、CCを変数として次のように表記される。
Hm=Fm(MC) …(2)
Hc=Fc(CC) …(3)
次に、上記したYMC系の純色Y、M、Cに対応するRGB系での色(純色対応色)についての白色表色点WIN/OUTからの色相推移軌跡を、上記した数式(1)〜(3)と、RGB系での純色対応色の彩度とにより定める。この様子は図4〜図5に示されている。RGB系での純色対応色(例えば純色Yの対応色)は、その彩度がYINC1〜YINCiまで取り得る。よって、RGB系での純色Yの対応色についての色相推移軌跡は、当該色の彩度YINC1〜YINCiに応じて数式(1)で定まり、RGB系での表色範囲の限界に対応する境界YIN/EGは、YMC系での純色Yの色相推移軌跡を表す数式(1)における表色境界YIN/EGとして定まる。その他のYMC系の純色M、純色Cについても同様である。そうすると、図5にあるように、YMC系の純色Y、純色M、純色Cのそれぞれに対応するRGB系での純色対応色についての色相推移軌跡は、対応するYMC系の純色Y、純色M、純色Cの色相推移軌跡を表す数式(1)〜(3)と純色対応色の彩度で定まり、色相推移軌跡の適合がなされることになる。このことは、YMC系の各純色とこれに対応するRGB系での純色対応色との対応関係が定まったことになるが、RGB系の表色範囲が広いため、YMC系の表色範囲を超える部分についての対応関係は未定のままである。これについての対処は、後述する。
こうしてYMC系の純色とこれに対応するRGB系での色との対応関係を取った後には、純色と純色の間の色相の中間色についても対応関係を取る。図6はYMC系の純色と純色の間の色相のYMC系の中間色とこれに対応するRGB系の中間対応色との対応関係の様子を模式的に示す説明図である。
YMC系の純色と純色の間の中間色、例えば純色Yと純色Mとの間の中間色は、その表色範囲の限界では図示するYOUT/EGとMOUT/EGとを結ぶ稜線で表される。RGB系では、上記した純色Yと純色Mとの間の中間色YMに対応する色(中間対応色)は、その表色範囲の限界であるYIN/EGとMIN/EGとを結ぶ稜線で表される。既述したように、YMC系では、純色Yと純色Mについてその彩度を変数とする数式(1)〜(2)で表されるので、純色Yと純色Mとの間の中間色YMは、その両側の純色Yと純色Mの色相推移軌跡の影響を受けて、その彩度に応じて色相が推移する。しかも、中間色YMが純色Yに近い色であれば、この純色Yの色相推移軌跡の影響を大きく受け、離れた純色Mの色相推移軌跡の影響は少なくなる。つまり、中間色YMは、その両側の純色Yと純色Mとの色相偏差と、その両側の純色Yと純色Mの数式(1)〜(2)の色相推移軌跡に基づいてその色相推移が定まる。よって、純色Yと純色Mとの間の中間色YMに対応するRGB系の中間対応色の色相をHINとし、この中間色YMの色相をHymOUTとすれば、中間色YMに対応したRGB系の中間対応色の色相HymOUTは、次式で表される。
HymOUT=(Hy−HIN)Fy+(HIN−Hm)Fm …(4)
この数式(4)において、HyはYMC系の純色Yの色相であり、Fyは数式(1)に示すこの純色Yの色相推移軌跡(関数)であり、HmはYMC系の純色Mの色相であり、Fmは数式(2)に示すこの純色Mの色相推移軌跡(関数)である。
同様にして、YMC系の純色Mと純色Cの間の中間色MC、純色Cと純色Yとの間の中間色CYについても、これら中間色に対応したRGB系の中間対応色の色相は次式(5)〜(6)で表される。
HmcOUT=(Hm−HIN)Fm+(HIN−Hc)Fc …(5)
HcyOUT=(Hc−HIN)Fc+(HIN−Hy)Fy …(6)
この数式(4)〜(5)は、YMC系での異なる純色の間の色相の中間色に対応したRGB系での中間色対応色についての白色表色点WIN/OUTからの色相推移軌跡を表し、当該軌跡は、異なる純色についてのそれぞれの関数(1)〜(3)の二つと、異なる純色と中間対応色の色相偏差とに基づいている。そして、この数式(4)〜(5)は、YMC系の各中間色とこれに対応するRGB系での中間対応色との対応関係が定まったことになるが、RGB系の表色範囲が広いため、YMC系の表色範囲を超える部分を含め、対応関係を次にようにして定める。
まず、上記したRGB系での中間対応色にあっても、図4〜図5で説明したRGB系での純色対応色と同様、その彩度は順次増加し、RGB系の表色範囲の限界の彩度、即ち表色範囲の稜線に位置するまでの彩度を取り得る。よって、RGB系での中間対応色についても、RGB系での表色範囲の稜線に位置する表色境界を、その彩度を用いて数式(4)〜(6)で表される関数(色相推移軌跡)でプロットする。この様子が図6に示されている。
次に、YMC系の表色範囲を超えるRGB系の表色範囲の部分を含めて対応関係を取るべく、まず、RGB系での表色範囲の稜線に位置する中間対応色について対処する。図7は数式(4)〜(6)で表される関数(色相推移軌跡)でプロットしたRGB系での表色範囲の稜線に位置する中間対応色を結んだ様子を示す説明図である。つまり、この図7のようにしてRGB系での表色範囲の稜線に位置する中間対応色を結ぶことで、入力値であるRGB系の画像データORGの白色表色点WIN/OUTからの色相推移であるYMC系の純色Yと純色Mおよび純色Cに対応する色(純色対応色)についての稜線のみならず、この純色対応色を結ぶ稜線についても、RGB系とYMC系とで対応が取れ、残す対応は、YMC系の表色範囲を超える部分の対応となる。図8はYMC系の表色範囲を超える部分を含めてRGB系との対応関係を取る様子を示す説明図である。
この図8に示すように、数式(1)〜(3)で示される関数(色相推移軌跡)でのRRG系の各純色対応色の境界YIN/EG、MIN/EG、CIN/EGと、数式(4)〜(6)で表される関数(色相推移軌跡)でプロットしたRGB系での表色範囲の稜線に位置する中間対応色のそれぞれを、上記それぞれの数式の関数に沿ってYMC系の表色範囲の境界まで移動させる。本実施例では、RGB系の表色範囲の方がYMC系の表色範囲より広いことから、この移動は収縮となり、RGB系での彩度の範囲は、収縮された上で、YMC系の彩度と対応する。
ところで、RGB系およびYMC系の色は、上記した稜線上の各色および上記した稜線で囲まれた範囲の各色に加え、これら各色から明度に応じて黒色に到るまで存在する。つまり、図4では、明度が最大の白色表色点WIN/OUTの側からそれぞれの色空間での表色範囲を示しているが、図4の紙面手前側の白色表色点WIN/OUTから紙面奥側の黒色表色点の側にも表色範囲は存在する。こうした表色範囲については、既存の対応関係を取ってLUT62を作成すればよい。例えば、表色範囲の狭いYMC系における色が白色表色点WIN/OUTから黒色表色点に到る色表現軌跡と、表色範囲の広いRGB系においてYMC系の上記色に対応する色が白色表色点WIN/OUTから黒色表色点に到る色表現軌跡とを既存の手法にて把握し、RGB系の色表現軌跡をYMC系の色表現軌跡に投影させて、RGB系とYMC系との対応関係をLUT62にて定めればよい。
以上説明したように、本実施例のプリンタ20によれば、LUT62の作成に当たり、YMC系の純色(YMC)の色相推移軌跡を彩度を変数とする関数(1)〜(3)で捉えるという今までにない手法を採用した(図4参照)。その上で、この純色に対応するRGB系の色(純色対応色)についての色相推移軌跡の適合を行い(図5参照)、純色ごとの関数(1)〜(3)で囲まれた中間色に対応するRGB系の中間対応色についての色相推移軌跡を、中間色の両側の純色の関数(1)〜(3)を用いて規定した(図6参照)。そして、YMC系の中間色に対応するRGB系の中間色対応色について、純色ごとの関数(1)〜(3)および中間色の両側の純色と中間対応色との色偏差を用いた関数(4)〜(6)により色相推移軌跡を定め(図6〜図7参照)、これによりRGB系の中間対応色についても色相推移軌跡の適合を行った(図6〜図7参照)。
次いで、RGB系の純色対応色および中間対応色についての表色範囲をYMC系の表色範囲と重なるよう収縮させて(図8参照)、RGB系の色のうち、YMC系の純色Yと純色Mおよび純色Cに対応する純色対応色と、これら純色の間の中間色に対応する中間対応色とについて、YMC系の色と、その彩度に応じた色相推移においての対応関係を取るようにした。つまり、RGB系の上記した稜線上の各色および上記した稜線で囲まれた範囲の各色について、YMC系の色との対応関係が構築されることになる。図1のLUT62は、こうした対応関係を反映させてプリンタ20が用いるカラーインク(YMC)およびブラックインク(K)のインク量を定めているので、上記した純色対応色もしくは中間対応色に該当するRGB系の入力値である画像データORGは、LUT62により、この画像データORGに対応するカラーインク(YMC)およびブラックインク(K)のインク量に変換される。この場合、LUT62は、RGB系の入力値(画像データORG)とYMC系の出力値(各色のインク量)との対応関係を、入力値とその入力値が図8のように収縮した色相推移軌跡において占める位置に対応する出力値とに基づいて定めていることになる。
このような性質を有するLUT62を色変換に用いる本実施例のプリンタ20は、YMC系での純色のみならず純色の間の中間色についても高い色再現性で印刷する。よって、本実施例のプリンタ20によれば、写真自然画の印刷品質を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、本発明は、LUTの作成方法、印刷装置としての構成の他、プログラム、記憶媒体等としても実現することができる。
本発明の実施例としてのプリンタ20の概略構成図である。 本実施形態における印刷処理のフローチャートである。 メモリカードMCAが記憶する画像データORGの表色範囲とプリンタ20の印刷物における表色範囲とを白色表色点WIN/OUTを一致させて示す説明図である。 プリンタ20が用いるカラーインクの色である純色についての色相推移軌跡を画像データORGの表色範囲とプリンタ20の印刷物における表色範囲において示す説明図である。 画像データORGの表色範囲での純色の色相推移軌跡とプリンタ20の表色範囲での純色の色相推移軌跡との関係を模式的に示す説明図である。 YMC系の純色と純色の間の色相のYMC系の中間色とこれに対応するRGB系の中間対応色との対応関係の様子を模式的に示す説明図である。 数式(4)〜(6)で表される関数(色相推移軌跡)でプロットしたRGB系での表色範囲の稜線に位置する中間対応色を結んだ様子を示す説明図である。 YMC系の表色範囲を超える部分を含めてRGB系との対応関係を取る様子を示す説明図である。
符号の説明
20…プリンタ
30…制御ユニット
40…CPU
42…色変換部
51…ROM
52…RAM
60…EEPROM
62…ルックアップテーブル(LUT)
70…キャリッジモータ
71…駆動ベルト
72…プーリ
73…摺動軸
74…モータ
75…プラテン
80…キャリッジ
81…印刷ヘッド
82〜85…インクカートリッジ
91…メモリカードスロット
93…操作パネル
P…印刷媒体
MCA…メモリカード

Claims (4)

  1. 第1の色空間内にて表される入力値と、前記第1の色空間と異なる表色範囲を有する第2の色空間内にて表される出力値との対応関係を記述したルックアップテーブルの作成方法であって、
    前記第2の色空間における純色の彩度が増すごと該純色の色相が白色の表色点から前記表色範囲の限界まで推移する前記純色の色相推移軌跡を、前記純色の彩度を変数とする関数として前記純色ごとに定める工程と、
    前記第1の色空間における白色の表色点を前記第2の色空間の白色表色点に一致させる工程と、
    前記第2の色空間の前記純色に対応した前記第1の色空間での色相の純色対応色についての前記白色表色点からの色相推移軌跡を、該純色対応色の彩度と前記関数により定める工程と、
    前記第2の色空間における異なる純色の間の色相の中間色に対応した前記第1の色空間での色相の中間色対応色についての前記白色表色点からの色相推移軌跡を、前記異なる純色についてのそれぞれの前記関数と、前記異なる純色と前記中間対応色の色相偏差とに基づき定める工程と、
    前記純色対応色および前記中間色対応色の前記色相推移軌跡を、前記第2の色空間の前記表色範囲に収まるよう伸縮する工程と、
    前記第1の色空間の入力値と前記第2の色空間の出力値との対応関係を、前記入力値と該入力値が前記伸縮済みの前記色相推移軌跡において占める位置に対応する出力値とに基づいて定める工程と
    を備えるルックアップテーブルの作成方法。
  2. 前記入力値はRGB系の色空間内にて表される入力値であり、前記出力値はYMC系の色空間内にて表される出力値である請求項1に記載のルックアップテーブルの作成方法。
  3. 前記純色は少なくともイエロ、マゼンタ、シアンの一つを含む請求項2に記載のルックアップテーブルの作成方法。
  4. 印刷装置であって、
    第1の色空間内にて表される入力値と、前記第1の色空間と異なる表色範囲を有する第2の色空間内にて表される出力値との対応関係を記述した請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のルックアップテーブルと、
    入力を受けた前記入力値を、前記ルックアップテーブルを参照して前記出力値に変換する変換手段と、
    該変換した出力値に基づいて、カラーインクを吐出して印刷する印刷手段とを備える
    印刷装置。
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