JP2010147427A - 試料ウェハの研磨方法、試料ウェハの検査方法、および、被研磨体保持治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】面だれを発生させることなくウェハの一面を斜めに研磨可能な試料ウェハの研磨方法の提供。
【解決手段】試料ウェハWのウェハ鏡面加工面W2に、ダミーウェハDを積層する状態で設けた被研磨体Hを作製している。そして、ウェハ鏡面加工面W2がダミーウェハDを介して装置研磨面23Aと略対向し、かつ、ウェハ鏡面加工面W2と装置研磨面23Aとのなす角度が鋭角となるように、被研磨体Hを装置研磨面23Aおよび砥粒24に接触させて、この接触部分のダミーウェハD側に砥粒24を滞留させるように被研磨体Hと装置研磨面23Aとを相対移動させて、ウェハ鏡面加工面W2を斜めに研磨している。
【選択図】図6
【解決手段】試料ウェハWのウェハ鏡面加工面W2に、ダミーウェハDを積層する状態で設けた被研磨体Hを作製している。そして、ウェハ鏡面加工面W2がダミーウェハDを介して装置研磨面23Aと略対向し、かつ、ウェハ鏡面加工面W2と装置研磨面23Aとのなす角度が鋭角となるように、被研磨体Hを装置研磨面23Aおよび砥粒24に接触させて、この接触部分のダミーウェハD側に砥粒24を滞留させるように被研磨体Hと装置研磨面23Aとを相対移動させて、ウェハ鏡面加工面W2を斜めに研磨している。
【選択図】図6
Description
本発明は、試料ウェハの研磨方法、試料ウェハの検査方法、および、被研磨体保持治具に関する。
従来、ウェハの表面に試料を設けたものを切断して、この切断面を研磨することで評価用試料を作成する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、切断面の研磨に利用可能な研磨加工装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献1の方法では、ウェハの表面の酸化膜上に、シランカップリング材層を介してナノパーティクルなどの試料を載せ、接着剤層を介してキャッピングシリコンウェハで被覆して積層体を形成する。さらに、この積層体を裁断して積層構造を含む断面試料を得て、この断面試料をワックス、ベースシートを介して試料ホルダ上に載せる。そして、この断面試料の周囲にワックスを滴下して固化させることで、断面試料を試料ホルダに固定する。この後、断面試料を下面側から、シリコンカーバイトペーパなどにより機械的に研磨している。
特許文献2の装置には、軸を中心に回転可能な研磨定盤と、この研磨定盤の上側において研磨定盤の軸から偏心した位置の軸を中心に回転可能なワーク保持部材とが設けられている。研磨定盤の上面には、研磨パッドが設けられ、ワーク保持部材の下面には、被研磨体が保持されている。そして、研磨定盤とワーク保持部材とを同じ方向に回転させた状態で、被研磨体を研磨パッド上に押し付けることで、被研磨体を研磨している。
ところで、半導体デバイスの性能に影響を及ぼす一因として、ウェハ自体に存在する欠陥が挙げられる。このウェハに存在する欠陥としては、ウェハの鏡面加工された面(鏡面加工面)における表層に存在するものが挙げられる。このような欠陥検出に用いる試料において、特許文献1の構成を適用してウェハの切断面を加工した場合、表層の深さ方向への欠陥の状態を検出できるが、表層に沿った方向(表層方向)の欠陥の状態を検出できないおそれがある。このため、表面方向の欠陥の状態を検出するためには、ウェハの鏡面加工面を研磨パッドに対して斜めにした状態で、つまり鏡面加工面の一端側を研磨パッドに押し付けるとともに、鏡面加工面の他端側を研磨パッドから離した状態で、鏡面加工面を研磨することが考えられる。
このような研磨に、上記特許文献2に記載の構成を適用することが考えられる。すなわち、特許文献2の装置に適宜砥粒を利用して、ウェハを鏡面加工面と研磨パッドとが斜めになるように設置して、鏡面加工面を研磨することが考えられる。
このような研磨に、上記特許文献2に記載の構成を適用することが考えられる。すなわち、特許文献2の装置に適宜砥粒を利用して、ウェハを鏡面加工面と研磨パッドとが斜めになるように設置して、鏡面加工面を研磨することが考えられる。
しかしながら、このような鏡面加工面の研磨方法を適用する場合、以下のような問題点がある。すなわち、研磨定盤の回転による遠心力により砥粒が研磨定盤の外側へ移動して、この移動した砥粒がウェハの鏡面加工面と、研磨パッドとの接触部分に滞留する。そして、この接触部分が研磨されてしまい、いわゆる「面だれ」が発生してしまうという問題点がある。
本発明の目的は、面だれを発生させることなくウェハの一面を斜めに研磨可能な試料ウェハの研磨方法、試料ウェハの検査方法、および、被研磨体保持治具を提供することにある。
本発明の試料ウェハの研磨方法は、研磨装置の装置研磨面およびこの装置研磨面に供給される砥粒により、ウェハから切り出した試料ウェハの一面を研磨する試料ウェハの研磨方法であって、略板状に形成されたダミー部材を前記試料ウェハの一面に積層する状態で取り付けた被研磨体を作製し、前記試料ウェハの一面が前記ダミー部材を介して前記装置研磨面と略対向し、かつ、前記試料ウェハの一面と前記装置研磨面とのなす角度が鋭角となる状態で、前記被研磨体を前記装置研磨面および前記砥粒に接触させて、この接触部分の前記ダミー部材側に前記砥粒を滞留させるように前記被研磨体と前記装置研磨面とを相対移動させることで、前記試料ウェハの一面を斜めに研磨することを特徴とする。
この発明によれば、試料ウェハの一面にダミー部材を積層するように取り付けた被研磨体を作製し、この被研磨体と装置研磨面との接触部分のダミー部材側に砥粒を滞留させるように被研磨体と装置研磨面とを相対移動させるので、ダミー部材が研磨されるだけであり、試料ウェハの一面の面だれ発生させることなくその一面を斜めに研磨できる。
本発明の試料ウェハの研磨方法では、複数の前記被研磨体を保持可能な被研磨体保持治具を準備し、前記複数の被研磨体を、仮想的に設定された正多角形の形状に沿って並ぶ状態で、かつ、前記装置研磨面に接触したときに前記正多角形の形状の外側に位置する外側端縁から中心側に位置する中心側端縁に向かうにしたがって前記装置研磨面から遠ざかる傾斜した状態で、前記被研磨体保持治具に保持させ、前記被研磨体の前記外側端縁を前記装置被研磨面に接触させるように前記被研磨体保持治具を設置して、前記正多角形の中心を回転軸にして前記被研磨体保持治具を回転させるとともに、前記被研磨体保持治具の回転軸から偏心した位置にある回転軸を中心にして前記装置研磨面を回転させて、前記試料ウェハの一面を斜めに研磨する構成が好ましい。
この発明によれば、被研磨体保持治具により仮想的に設定された正多角形の形状に沿って並べて保持された複数の被研磨体と、装置研磨面とを同一方向または異なる方向のみに回転させるだけの簡単な駆動制御で試料ウェハを研磨できる。また、被研磨体を正多角形の形状に沿って並べるとともに、正多角形の中心を回転軸にして回転させているので、各被研磨体の移動軌跡を等しくでき、研磨状態を等しくできる。さらに、装置研磨面の回転に伴う遠心力により砥粒が被研磨体と装置研磨面との接触部分のダミー部材側に滞留しても、ダミー部材が研磨されるだけであり、試料ウェハの面だれ発生を防止できる。
この発明によれば、被研磨体保持治具により仮想的に設定された正多角形の形状に沿って並べて保持された複数の被研磨体と、装置研磨面とを同一方向または異なる方向のみに回転させるだけの簡単な駆動制御で試料ウェハを研磨できる。また、被研磨体を正多角形の形状に沿って並べるとともに、正多角形の中心を回転軸にして回転させているので、各被研磨体の移動軌跡を等しくでき、研磨状態を等しくできる。さらに、装置研磨面の回転に伴う遠心力により砥粒が被研磨体と装置研磨面との接触部分のダミー部材側に滞留しても、ダミー部材が研磨されるだけであり、試料ウェハの面だれ発生を防止できる。
本発明の試料ウェハの検査方法は、上述の試料ウェハの研磨方法で研磨された前記試料ウェハの存在する欠陥を検出する試料ウェハの検査方法であって、前記試料ウェハの前記斜めに研磨されたウェハ斜め研磨面における傾斜方向に沿った複数の位置に前記ウェハ斜め研磨面に光を入射させ、前記複数の位置のそれぞれで反射された光の受光状態に基づいて、前記欠陥を検出することを特徴とする。
ここで、前記ウェハ斜め研磨面に入射させる光は、欠陥の検出に最適な角度であればよく、ウェハ斜め研磨面に垂直に入射されるものでもよいし、垂直以外の角度で入射されるものでもよい。
この発明によれば、面だれが発生していないウェハ斜め研磨面に光を入射させるので、傾斜方向に沿った複数の位置における光源との距離を略等しくでき、各位置における焦点調整をすることなく、ウェハの表層直下の領域まで適切に欠陥を検出できる。また、面だれが発生していないので、研磨角度を測定すれば、表面と研磨面の境界から検出した欠陥までの距離を測定することで、欠陥が存在する深さを正確に測定することが可能である。
ここで、前記ウェハ斜め研磨面に入射させる光は、欠陥の検出に最適な角度であればよく、ウェハ斜め研磨面に垂直に入射されるものでもよいし、垂直以外の角度で入射されるものでもよい。
この発明によれば、面だれが発生していないウェハ斜め研磨面に光を入射させるので、傾斜方向に沿った複数の位置における光源との距離を略等しくでき、各位置における焦点調整をすることなく、ウェハの表層直下の領域まで適切に欠陥を検出できる。また、面だれが発生していないので、研磨角度を測定すれば、表面と研磨面の境界から検出した欠陥までの距離を測定することで、欠陥が存在する深さを正確に測定することが可能である。
本発明の被研磨体保持治具は、上述の試料ウェハの研磨方法に用いる被研磨体を保持する被研磨体保持治具であって、前記複数の被研磨体を、仮想的に設定された正多角形の形状に沿って並ぶ状態で、かつ、前記装置研磨面に接触したときに前記正多角形の形状の外側に位置する外側端縁から中心側に位置する中心側端縁に向かうにしたがって前記装置研磨面から遠ざかる傾斜した状態で保持する被研磨体保持部と、この被研磨体保持部を回転させる保持治具回転駆動部に保持される回転被保持部と、を備えていることを特徴とする。
この発明によれば、仮想的な正多角形の形状に沿って並んだ複数の被研磨体を回転させつつ研磨する研磨方法に適用可能な被研磨体保持治具を提供できる。
この発明によれば、仮想的な正多角形の形状に沿って並んだ複数の被研磨体を回転させつつ研磨する研磨方法に適用可能な被研磨体保持治具を提供できる。
本発明の被研磨体保持治具では、前記被研磨体保持部は、前記複数の被研磨体を、同心状に設定された複数の前記正多角形の形状に沿って並ぶ状態で保持する構成が好ましい。
この発明によれば、同心状に設定された複数の正多角形の形状に沿って被研磨体を保持することで、1バッチあたりに研磨可能な試料ウェハの数を増やすことができ、研磨処理の効率化を図れる。
この発明によれば、同心状に設定された複数の正多角形の形状に沿って被研磨体を保持することで、1バッチあたりに研磨可能な試料ウェハの数を増やすことができ、研磨処理の効率化を図れる。
本発明の被研磨体保持治具では、前記被研磨体保持部は、長手状に形成され前記設定された正多角形の辺の数と等しい数の保持部材と、この保持部材が着脱自在に取り付けられるベース部材と、を備え、前記等しい数の保持部材は、前記被研磨体をそれぞれ保持するとともに、長手方向が前記正多角形の辺と平行となる状態で前記ベース部材に着脱自在に取り付けられる構成が好ましい。
この発明によれば、保持部材に被研磨体を保持させてから、この保持部材をベース部材に正多角形状に取り付けることで、被研磨体を被研磨体保持治具に保持させる作業を容易にできる。特に、被研磨体の設置間隔が小さい場合には、作業中に設置済みの被研磨体に触れて破損させてしまうことがなく、本発明が有効である。
この発明によれば、保持部材に被研磨体を保持させてから、この保持部材をベース部材に正多角形状に取り付けることで、被研磨体を被研磨体保持治具に保持させる作業を容易にできる。特に、被研磨体の設置間隔が小さい場合には、作業中に設置済みの被研磨体に触れて破損させてしまうことがなく、本発明が有効である。
本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
[試料ウェハの研磨装置の構成]
まず、試料ウェハの研磨装置の構成について説明する。
図1は、試料ウェハの研磨装置の概略構成を示す部分断面図である。図2は、試料ウェハの研磨装置の概略構成を示す平面図である。
図1および図2に示す試料ウェハの研磨装置1は、半導体結晶を板状に加工した図示しないウェハから方形板状に切り出した試料ウェハWの一面としてのウェハ鏡面加工面W2(図5(B)参照)を研磨する。この研磨装置1は、研磨部2と、保持治具回転駆動部3と、を備えている。
研磨部2は、円板状の回転テーブル21と、この回転テーブル21を回転軸R1を中心に矢印Y1の方向に回転させるテーブル回転駆動部22と、を備えている。また、回転テーブル21の上面には、円形状の研磨シート23が着脱自在に貼り付けられている。また、この研磨シート23の上面である装置研磨面23Aには、砥粒24が所定流量で供給される。なお、図1および後述する図6、図7では、一部の砥粒24のみに符号を付すが、同形状の黒丸で示されたものは砥粒24を表している。そして、異なる表面粗さの研磨シート23や、異なる粒径の砥粒24を用いることで、粗研磨や仕上げ研磨をすることができる。
保持治具回転駆動部3は、研磨部2の上方に設けられており、試料ウェハWを含む被研磨体Hを保持する被研磨体保持治具4を保持する。そして、保持治具回転駆動部3は、被研磨体保持治具4を回転軸R1から偏心した回転軸R2を中心に回転テーブル21と同じ方向(矢印Y2の方向)に同じ速度で回転させる。なお、回転方向および回転速度のうち少なくとも一方は、回転テーブル21と異なっていてもよい。
[試料ウェハの研磨装置の構成]
まず、試料ウェハの研磨装置の構成について説明する。
図1は、試料ウェハの研磨装置の概略構成を示す部分断面図である。図2は、試料ウェハの研磨装置の概略構成を示す平面図である。
図1および図2に示す試料ウェハの研磨装置1は、半導体結晶を板状に加工した図示しないウェハから方形板状に切り出した試料ウェハWの一面としてのウェハ鏡面加工面W2(図5(B)参照)を研磨する。この研磨装置1は、研磨部2と、保持治具回転駆動部3と、を備えている。
研磨部2は、円板状の回転テーブル21と、この回転テーブル21を回転軸R1を中心に矢印Y1の方向に回転させるテーブル回転駆動部22と、を備えている。また、回転テーブル21の上面には、円形状の研磨シート23が着脱自在に貼り付けられている。また、この研磨シート23の上面である装置研磨面23Aには、砥粒24が所定流量で供給される。なお、図1および後述する図6、図7では、一部の砥粒24のみに符号を付すが、同形状の黒丸で示されたものは砥粒24を表している。そして、異なる表面粗さの研磨シート23や、異なる粒径の砥粒24を用いることで、粗研磨や仕上げ研磨をすることができる。
保持治具回転駆動部3は、研磨部2の上方に設けられており、試料ウェハWを含む被研磨体Hを保持する被研磨体保持治具4を保持する。そして、保持治具回転駆動部3は、被研磨体保持治具4を回転軸R1から偏心した回転軸R2を中心に回転テーブル21と同じ方向(矢印Y2の方向)に同じ速度で回転させる。なお、回転方向および回転速度のうち少なくとも一方は、回転テーブル21と異なっていてもよい。
[被研磨体保持治具の構成]
次に、被研磨体保持治具4の詳細な構成について説明する。
図3は、被研磨体保持治具を下方から見た図である。
図1および図3に示すように、被研磨体保持治具4は、被研磨体保持部41と、回転被保持部42と、を備えている。
被研磨体保持部41は、1枚の試料ウェハWおよび1枚のダミー部材としてのダミーウェハDを積層することで作製された被研磨体Hを保持する。なお、被研磨体Hの具体的な構成については後述する。そして、被研磨体保持部41は、3個の第1の保持部材411と、3個の第2の保持部材412と、1個のベース部材414と、を備えている。
次に、被研磨体保持治具4の詳細な構成について説明する。
図3は、被研磨体保持治具を下方から見た図である。
図1および図3に示すように、被研磨体保持治具4は、被研磨体保持部41と、回転被保持部42と、を備えている。
被研磨体保持部41は、1枚の試料ウェハWおよび1枚のダミー部材としてのダミーウェハDを積層することで作製された被研磨体Hを保持する。なお、被研磨体Hの具体的な構成については後述する。そして、被研磨体保持部41は、3個の第1の保持部材411と、3個の第2の保持部材412と、1個のベース部材414と、を備えている。
第1の保持部材411は、断面略台形の棒状に形成されている。具体的には、第1の保持部材411は、棒状の長手方向の両端側に位置し互いに平行な一対の端面と、これら端面と垂直なベース被取付面411Aと、このベース被取付面411Aと垂直な内側面411Bと、この内側面411Bと平行な外側面411Cと、ベース被取付面411Aに対して傾斜する平面状の被研磨体取付面411Dと、により断面略台形の棒状に形成されている。
被研磨体取付面411Dは、外側面411Cから内側面411Bに近づくにしたがってベース被取付面411Aとの距離が短くなるように傾斜している。そして、被研磨体取付面411Dには、長手方向に沿って例えば2個の被研磨体Hが並んで取り付けられる。また、第1の保持部材411には、内側面411Bにおける被研磨体取付面411D側から突出する位置決め突出部411Eが設けられている。
第2の保持部材412は、第1の保持部材411と等しい断面形状を有し、かつ、第1の保持部材411よりも短い略棒状に形成されている。そして、すなわち、第2の保持部材412は、一対の端面と、ベース被取付面412Aと、内側面412Bと、外側面412Cと、被研磨体取付面412Dと、位置決め突出部412Eと、により第1の保持部材411よりも短い断面略台形の棒状に形成されている。
被研磨体取付面411Dは、外側面411Cから内側面411Bに近づくにしたがってベース被取付面411Aとの距離が短くなるように傾斜している。そして、被研磨体取付面411Dには、長手方向に沿って例えば2個の被研磨体Hが並んで取り付けられる。また、第1の保持部材411には、内側面411Bにおける被研磨体取付面411D側から突出する位置決め突出部411Eが設けられている。
第2の保持部材412は、第1の保持部材411と等しい断面形状を有し、かつ、第1の保持部材411よりも短い略棒状に形成されている。そして、すなわち、第2の保持部材412は、一対の端面と、ベース被取付面412Aと、内側面412Bと、外側面412Cと、被研磨体取付面412Dと、位置決め突出部412Eと、により第1の保持部材411よりも短い断面略台形の棒状に形成されている。
ベース部材414は、円板状の円板部414Aを備えている。この円板部414Aにおける円板取付面414Dの中央には、正三角形板状に膨出する三角膨出部414Bが設けられている。さらに、円板取付面414Dの外縁近傍には、三角膨出部414Bの各側面414Cに対向する位置から円弧板状に膨出する3個の外縁膨出部414Fが設けられている。また、互いに対向する三角膨出部414Bと外縁膨出部414Fとの間には、円板取付面414Dから細長長方形板状に膨出する中間膨出部414Gが設けられている。各膨出部414B,414F,414Gの円板取付面414Dに対する高さ寸法は、等しく設定されている。
そして、ベース部材414には、円板部414Aの厚さ方向と被研磨体Hの試料ウェハWなどの積層方向とが一致するように、取付ねじ414Eにより第1,第2の保持部材411,412が着脱自在に取り付けられている。具体的には、第1の保持部材411(第2の保持部材412)は、内側面411B(内側面412B)および位置決め突出部411E(位置決め突出部412E)が中間膨出部414G(三角膨出部414B)に、外側面411C(外側面412C)が外縁膨出部414F(中間膨出部414G)に、ベース被取付面411A(ベース被取付面412A)が円板取付面414Dに、それぞれ面接触するように取り付けられている。つまり、被研磨体Hは、仮想的に設定された正多角形である正三角形の形状に沿って並ぶ状態で、かつ、装置研磨面23Aに接触したときにベース部材414の外縁側(前記正多角形の外側)に位置する外側端縁が中心側に位置する中心側端縁に向かうにしたがって装置研磨面23Aから遠ざかる傾斜した状態で保持されている。また、被研磨体Hは、同心状に設定された2個の正三角形の形状に沿って並んで保持されている。
回転被保持部42は、ベース部材414における円板取付面414Dと反対の被保持側面の中心から円柱状に突出している。そして、この回転被保持部42は、保持治具回転駆動部3に保持される。
そして、ベース部材414には、円板部414Aの厚さ方向と被研磨体Hの試料ウェハWなどの積層方向とが一致するように、取付ねじ414Eにより第1,第2の保持部材411,412が着脱自在に取り付けられている。具体的には、第1の保持部材411(第2の保持部材412)は、内側面411B(内側面412B)および位置決め突出部411E(位置決め突出部412E)が中間膨出部414G(三角膨出部414B)に、外側面411C(外側面412C)が外縁膨出部414F(中間膨出部414G)に、ベース被取付面411A(ベース被取付面412A)が円板取付面414Dに、それぞれ面接触するように取り付けられている。つまり、被研磨体Hは、仮想的に設定された正多角形である正三角形の形状に沿って並ぶ状態で、かつ、装置研磨面23Aに接触したときにベース部材414の外縁側(前記正多角形の外側)に位置する外側端縁が中心側に位置する中心側端縁に向かうにしたがって装置研磨面23Aから遠ざかる傾斜した状態で保持されている。また、被研磨体Hは、同心状に設定された2個の正三角形の形状に沿って並んで保持されている。
回転被保持部42は、ベース部材414における円板取付面414Dと反対の被保持側面の中心から円柱状に突出している。そして、この回転被保持部42は、保持治具回転駆動部3に保持される。
[被研磨体の研磨方法]
次に、被研磨体Hの研磨方法について説明する。
図4は、被研磨体の研磨方法のフローチャートである。図5は、被研磨体の取り付け方法を示す模式図であり、(A)はダミーウェハを表し、(B)は試料ウェハとダミーウェハとを取り付けて被研磨体を作製した状態を表し、(C)は被研磨体を第1の保持部材に取り付けた状態を表す。図6は、試料ウェハおよびダミーウェハで構成された被研磨体の研磨状態を示す部分拡大図である。図7は、試料ウェハのみで構成された比較被研磨体の研磨状態を示す部分拡大図である。
次に、被研磨体Hの研磨方法について説明する。
図4は、被研磨体の研磨方法のフローチャートである。図5は、被研磨体の取り付け方法を示す模式図であり、(A)はダミーウェハを表し、(B)は試料ウェハとダミーウェハとを取り付けて被研磨体を作製した状態を表し、(C)は被研磨体を第1の保持部材に取り付けた状態を表す。図6は、試料ウェハおよびダミーウェハで構成された被研磨体の研磨状態を示す部分拡大図である。図7は、試料ウェハのみで構成された比較被研磨体の研磨状態を示す部分拡大図である。
まず、図4に示すように、図示しない、例えば、ダイシングカッタによりウェハから、例えば12mm四方の正方形板状に試料ウェハWを切り出す(ステップS1)。この後、被研磨体保持治具4に設けられる3個の第1の保持部材411のそれぞれに、1枚の試料ウェハWと1枚のダミーウェハDとを積層させた被研磨体Hを2個ずつ取り付ける(ステップS2)。
具体的には、図5(A)に示すように、試料ウェハWと同じ組成を有する図示しないウェハから、例えば11mm四方の正方形板状のダミーウェハDを切り出す。そして、図5(B)に示すように、接着層Q1を介して、ダミーウェハDと試料ウェハWとを互いの中心が一致するように積層して貼り付ける。つまり、試料ウェハWよりも1mm程度小さいダミーウェハDを貼り付ける。例えば、試料ウェハWの一面にエポキシ系の熱硬化樹脂を塗布してダミーウェハDを貼り付け、ホットプレートなどで熱を加えて硬化させることで、接着層Q1を形成する。
ここで、試料ウェハWの一面は、鏡面加工されたウェハ鏡面加工面W2であり、他面は、鏡面加工されていないウェハ非鏡面加工面W3である。鏡面加工とは、デバイスが設けられる面を形成するために、平坦度が高い鏡面状態に加工することを意味する。また、ウェハ非鏡面加工面W3には、微小な凹凸が存在している。接着層Q1は、研磨対象のウェハ鏡面加工面W2に形成する。
この後、図5(C)に示すように、接着層Q2を介して、被研磨体取付面411Dの長手方向の両端側に、被研磨体Hの試料ウェハWを貼り付ける。例えば、被研磨体取付面411Dにワックスを塗布することで接着層Q2を形成し、その上に被研磨体Hを貼り付ける。
なお、接着層Q1,Q2としては、上述の各構成に限らず、蒸気硬化型や紫外線硬化型など、各部材を貼り合わせ可能ないずれのものを適用してもよい。
ここで、試料ウェハWの一面は、鏡面加工されたウェハ鏡面加工面W2であり、他面は、鏡面加工されていないウェハ非鏡面加工面W3である。鏡面加工とは、デバイスが設けられる面を形成するために、平坦度が高い鏡面状態に加工することを意味する。また、ウェハ非鏡面加工面W3には、微小な凹凸が存在している。接着層Q1は、研磨対象のウェハ鏡面加工面W2に形成する。
この後、図5(C)に示すように、接着層Q2を介して、被研磨体取付面411Dの長手方向の両端側に、被研磨体Hの試料ウェハWを貼り付ける。例えば、被研磨体取付面411Dにワックスを塗布することで接着層Q2を形成し、その上に被研磨体Hを貼り付ける。
なお、接着層Q1,Q2としては、上述の各構成に限らず、蒸気硬化型や紫外線硬化型など、各部材を貼り合わせ可能ないずれのものを適用してもよい。
この後、被研磨体保持治具4を研磨装置1に取り付けて、図4に示すように、被研磨体Hを粗研磨する(ステップS3)。
具体的には、粗研磨用の研磨シート23および砥粒24を研磨装置1にセットする。そして、保持治具回転駆動部3および被研磨体保持治具4を図1の矢印Y3の方向に移動させて、被研磨体Hを加圧して、被研磨体Hの外側端縁を装置研磨面23Aに接触させるとともに砥粒24に接触させる。この後、回転テーブル21と被研磨体保持治具4とを同じ方向に同じ速度で回転させて、被研磨体Hの粗研磨を開始する。
具体的には、粗研磨用の研磨シート23および砥粒24を研磨装置1にセットする。そして、保持治具回転駆動部3および被研磨体保持治具4を図1の矢印Y3の方向に移動させて、被研磨体Hを加圧して、被研磨体Hの外側端縁を装置研磨面23Aに接触させるとともに砥粒24に接触させる。この後、回転テーブル21と被研磨体保持治具4とを同じ方向に同じ速度で回転させて、被研磨体Hの粗研磨を開始する。
この粗研磨の際、図6に示すように、試料ウェハWのウェハ鏡面加工面W2が斜めに研磨されてウェハ斜め研磨面W1が形成されるとともに、ダミーウェハDの一面D2も斜めに研磨されてダミー斜め研磨面D1が形成される。また、このとき、砥粒24に回転テーブル21の回転に伴い矢印Pの方向への遠心力が作用して、砥粒24が被研磨体HのダミーウェハD側と装置研磨面23Aとの接触部分に滞留する。なお、図6では、被研磨体Hが研磨シート23に接触していないが、実際には研磨シート23にも接触している。そして、この滞留した砥粒24により、ダミーウェハDのダミー斜め研磨面D1と一面D2との連結部分が研磨され、2点鎖線で示すような形状のダミー隅部研磨面D4が形成されるが、試料ウェハWは研磨されない。
これに対して、図7に示すように、ダミーウェハDを設けない比較被研磨体H8とした場合、この比較被研磨体H8の試料ウェハW側と装置研磨面23Aとの接触部分に滞留した砥粒24により、試料ウェハWのウェハ斜め研磨面W1とウェハ鏡面加工面W2との連結部分が研磨され、2点鎖線で示すような形状のウェハ隅部研磨面W4が形成される。すなわち、試料ウェハWに面だれが発生する。
これに対して、図7に示すように、ダミーウェハDを設けない比較被研磨体H8とした場合、この比較被研磨体H8の試料ウェハW側と装置研磨面23Aとの接触部分に滞留した砥粒24により、試料ウェハWのウェハ斜め研磨面W1とウェハ鏡面加工面W2との連結部分が研磨され、2点鎖線で示すような形状のウェハ隅部研磨面W4が形成される。すなわち、試料ウェハWに面だれが発生する。
この粗研磨の後、被研磨体Hを被研磨体保持治具4から取り外して、図4に示すように、超音波洗浄する(ステップS4)。そして、仕上げ研磨用の研磨シート23および砥粒24を研磨装置1にセットするとともに、粗研磨した被研磨体Hが保持された被研磨体保持治具4を研磨装置1にセットして、被研磨体Hを仕上げ研磨する(ステップS5)。
この仕上げ研磨においても、ダミーウェハDを含んで被研磨体Hを構成しているため、ダミーウェハDが研磨されるが、試料ウェハWは研磨されない。
そして、仕上げ研磨した被研磨体Hの洗浄(ステップS6)、エッチング(ステップS7)、洗浄(ステップS8)を実施して、被研磨体Hの研磨が終了する。なお、ステップS6,S8の洗浄を、超音波を付加した状態で実施してもよい。
以上の処理により、ウェハ斜め研磨面W1とウェハ鏡面加工面W2との連結部分に面だれが発生しないように研磨された試料ウェハWを得ることができる。
この仕上げ研磨においても、ダミーウェハDを含んで被研磨体Hを構成しているため、ダミーウェハDが研磨されるが、試料ウェハWは研磨されない。
そして、仕上げ研磨した被研磨体Hの洗浄(ステップS6)、エッチング(ステップS7)、洗浄(ステップS8)を実施して、被研磨体Hの研磨が終了する。なお、ステップS6,S8の洗浄を、超音波を付加した状態で実施してもよい。
以上の処理により、ウェハ斜め研磨面W1とウェハ鏡面加工面W2との連結部分に面だれが発生しないように研磨された試料ウェハWを得ることができる。
[試料ウェハの検査方法]
次に、試料ウェハWの検査方法について説明する。
図8は、試料ウェハの検査方法を示す模式図である。
次に、試料ウェハWの検査方法について説明する。
図8は、試料ウェハの検査方法を示す模式図である。
図8に示すように、試料ウェハWにおけるウェハ鏡面加工面W2側に存在する図示しない欠陥の測定装置5は、ウェハ斜め研磨面W1に入射光L1を入射させるとともにウェハ斜め研磨面W1で反射された反射光L2を受光する発光受光部51と、この発光受光部51での受光状態に基づいて欠陥を検出する検出部52と、を備えている。
欠陥を検査する際には、まず、第1の保持部材411から被研磨体Hを取り外して、被研磨体Hを、発光受光部51から出射される入射光L1がウェハ斜め研磨面W1に入射するように設置する。
そして、発光受光部51から、入射光L1をウェハ斜め研磨面W1上の位置W11に出射する。この入射光L1は、位置W11に入射されて反射して、反射光L2は、発光受光部51で受光される。検出部52は、発光受光部51での反射光L2の受光状態に基づいて、欠陥を検出することができる。
ここで、ウェハ斜め研磨面W1上の位置W11および位置W12に入射光L1を入射させる場合、発光受光部51から位置W11,W12までの距離J1が等しいため、高倍率で検査する場合でも焦点がずれることがなく、欠陥を適切に検出できる。
これに対して、二点鎖線で示すように、試料ウェハWに面だれが発生してウェハ隅部研磨面W4が形成されている場合、入射光L1は、ウェハ隅部研磨面W4の位置W41に鋭角に入射されて反射して、反射光L2は、入射光L1と異なる光路を通って発光受光部51で受光される。このとき、発光受光部51から位置W41までの距離J4が距離J1と等しくないため、焦点がずれてしまい、欠陥を適切に検出できない。
欠陥を検査する際には、まず、第1の保持部材411から被研磨体Hを取り外して、被研磨体Hを、発光受光部51から出射される入射光L1がウェハ斜め研磨面W1に入射するように設置する。
そして、発光受光部51から、入射光L1をウェハ斜め研磨面W1上の位置W11に出射する。この入射光L1は、位置W11に入射されて反射して、反射光L2は、発光受光部51で受光される。検出部52は、発光受光部51での反射光L2の受光状態に基づいて、欠陥を検出することができる。
ここで、ウェハ斜め研磨面W1上の位置W11および位置W12に入射光L1を入射させる場合、発光受光部51から位置W11,W12までの距離J1が等しいため、高倍率で検査する場合でも焦点がずれることがなく、欠陥を適切に検出できる。
これに対して、二点鎖線で示すように、試料ウェハWに面だれが発生してウェハ隅部研磨面W4が形成されている場合、入射光L1は、ウェハ隅部研磨面W4の位置W41に鋭角に入射されて反射して、反射光L2は、入射光L1と異なる光路を通って発光受光部51で受光される。このとき、発光受光部51から位置W41までの距離J4が距離J1と等しくないため、焦点がずれてしまい、欠陥を適切に検出できない。
[実施形態の作用効果]
上述したような一実施形態では、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)試料ウェハWのウェハ鏡面加工面W2に、ダミーウェハDを積層する状態で設けた被研磨体Hを作製している。そして、ウェハ鏡面加工面W2がダミーウェハDを介して装置研磨面23Aと略対向し、かつ、ウェハ鏡面加工面W2と装置研磨面23Aとのなす角度が鋭角となるように、被研磨体Hを装置研磨面23Aおよび砥粒24に接触させて、この接触部分のダミーウェハD側に砥粒24を滞留させるように被研磨体Hと装置研磨面23Aとを相対移動させて、ウェハ鏡面加工面W2を斜めに研磨している。
このため、滞留した砥粒24によりダミーウェハDが研磨されるだけであり、試料ウェハWに面だれ発生させることなく、ウェハ鏡面加工面W2を斜めに研磨できる。
上述したような一実施形態では、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)試料ウェハWのウェハ鏡面加工面W2に、ダミーウェハDを積層する状態で設けた被研磨体Hを作製している。そして、ウェハ鏡面加工面W2がダミーウェハDを介して装置研磨面23Aと略対向し、かつ、ウェハ鏡面加工面W2と装置研磨面23Aとのなす角度が鋭角となるように、被研磨体Hを装置研磨面23Aおよび砥粒24に接触させて、この接触部分のダミーウェハD側に砥粒24を滞留させるように被研磨体Hと装置研磨面23Aとを相対移動させて、ウェハ鏡面加工面W2を斜めに研磨している。
このため、滞留した砥粒24によりダミーウェハDが研磨されるだけであり、試料ウェハWに面だれ発生させることなく、ウェハ鏡面加工面W2を斜めに研磨できる。
(2)被研磨体保持治具4に6個の被研磨体Hを正三角形の形状に沿って並べて保持させて、この被研磨体保持治具4を回転軸R2を中心に回転させるとともに、回転テーブル21を回転軸R1を中心に回転させることで研磨している。このため、被研磨体保持治具4と回転テーブル21を回転させるだけの簡単な駆動制御で試料ウェハWを研磨できる。また、各被研磨体Hの移動軌跡を等しくでき、これらの研磨状態を等しくできる。さらに、回転テーブル21の回転に伴う遠心力により砥粒24が被研磨体HのダミーウェハD側に滞留しても、ダミーウェハDが研磨されるだけであり、試料ウェハWの面だれ発生を防止できる。
(3)被研磨体保持治具4に第1,第2の保持部材411,412を取り付けることで、同心状に設定された2個の正三角形の形状に沿って被研磨体Hを保持可能にしている。
このため、1バッチあたりに研磨可能な試料ウェハWの数を増やすことができ、研磨処理の効率化を図れる。
このため、1バッチあたりに研磨可能な試料ウェハWの数を増やすことができ、研磨処理の効率化を図れる。
(4)取付ねじ414Eにより、ベース部材414に第1,第2の保持部材411,412を着脱自在に取り付けている。
このため、第1,第2の保持部材411,412に被研磨体Hを保持させてからベース部材414に取り付けることで、この取り付け作業を容易にできる。
このため、第1,第2の保持部材411,412に被研磨体Hを保持させてからベース部材414に取り付けることで、この取り付け作業を容易にできる。
(5)ダミーウェハDとして、試料ウェハWと同じ形状かつ同じ組成のものを適用している。このため、試料ウェハWとダミーウェハDの研磨レートを同じにでき、良好に研磨できる。
(6)ダミーウェハDと試料ウェハWとを貼り付ける接着層Q1を、熱硬化樹脂により形成している。
このため、研磨の際に熱や圧力が発生しても、ダミーウェハDと試料ウェハWとの貼り付け状態を維持でき、適切に研磨できる。
このため、研磨の際に熱や圧力が発生しても、ダミーウェハDと試料ウェハWとの貼り付け状態を維持でき、適切に研磨できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の改良ならびに設計の変更などが可能である。
なお、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の改良ならびに設計の変更などが可能である。
すなわち、研磨シート23を回転テーブル21に設けずに、研磨シート23および被研磨体Hのうち少なくとも一方を装置研磨面23Aと水平な方向に移動させることで、被研磨体Hを研磨してもよい。このような構成では、砥粒24が被研磨体HのダミーウェハD側に滞留するおそれがあるが、上記実施形態と同様に試料ウェハWの面だれ発生を防止できる。
そして、被研磨体Hの配置としては、正三角形形状に限られず、正六角形状、正八角形状などとしてもよい。また、複数の被研磨体Hを正多角形形状に沿わさずに配置してもよい。
さらに、ベース部材414と、第1,第2の保持部材411,412とを一体的に形成してもよい。
また、本発明のダミー部材としては、試料ウェハWと同じ形状でなくてもよいし、組成が違っていてもよい。そして、試料ウェハWとダミーウェハDとを同じ大きさにしてもよいし、ダミーウェハDを試料ウェハWよりも大きくしてもよい。
さらに、本発明の研磨方法を、レーザ顕微鏡、SEM(走査電子顕微鏡)などを用いて検査する試料ウェハWの作製に適用してもよい。
さらに、ベース部材414と、第1,第2の保持部材411,412とを一体的に形成してもよい。
また、本発明のダミー部材としては、試料ウェハWと同じ形状でなくてもよいし、組成が違っていてもよい。そして、試料ウェハWとダミーウェハDとを同じ大きさにしてもよいし、ダミーウェハDを試料ウェハWよりも大きくしてもよい。
さらに、本発明の研磨方法を、レーザ顕微鏡、SEM(走査電子顕微鏡)などを用いて検査する試料ウェハWの作製に適用してもよい。
本発明は、試料ウェハの研磨方法、試料ウェハの検査方法、および、被研磨体保持治具に利用することができる。
1…研磨装置
3…保持治具回転駆動部
4…被研磨体保持治具
23A…装置研磨面
24…砥粒
41…被研磨体保持部
42…回転被保持部
411,412…第1,第2の保持部材
414…ベース部材
D…ダミー部材としてのダミーウェハ
R1,R2…回転軸
H…被研磨体
W…試料ウェハ
W1…ウェハ斜め研磨面
3…保持治具回転駆動部
4…被研磨体保持治具
23A…装置研磨面
24…砥粒
41…被研磨体保持部
42…回転被保持部
411,412…第1,第2の保持部材
414…ベース部材
D…ダミー部材としてのダミーウェハ
R1,R2…回転軸
H…被研磨体
W…試料ウェハ
W1…ウェハ斜め研磨面
Claims (6)
- 研磨装置の装置研磨面およびこの装置研磨面に供給される砥粒により、ウェハから切り出した試料ウェハの一面を研磨する試料ウェハの研磨方法であって、
略板状に形成されたダミー部材を前記試料ウェハの一面に積層する状態で取り付けた被研磨体を作製し、
前記試料ウェハの一面が前記ダミー部材を介して前記装置研磨面と略対向し、かつ、前記試料ウェハの一面と前記装置研磨面とのなす角度が鋭角となる状態で、前記被研磨体を前記装置研磨面および前記砥粒に接触させて、この接触部分の前記ダミー部材側に前記砥粒を滞留させるように前記被研磨体と前記装置研磨面とを相対移動させることで、前記試料ウェハの一面を斜めに研磨する
ことを特徴とする試料ウェハの研磨方法。 - 請求項1に記載の試料ウェハの研磨方法において、
複数の前記被研磨体を保持可能な被研磨体保持治具を準備し、
前記複数の被研磨体を、仮想的に設定された正多角形の形状に沿って並ぶ状態で、かつ、前記装置研磨面に接触したときに前記正多角形の形状の外側に位置する外側端縁から中心側に位置する中心側端縁に向かうにしたがって前記装置研磨面から遠ざかる傾斜した状態で、前記被研磨体保持治具に保持させ、
前記被研磨体の前記外側端縁を前記装置被研磨面に接触させるように前記被研磨体保持治具を設置して、前記正多角形の中心を回転軸にして前記被研磨体保持治具を回転させるとともに、前記被研磨体保持治具の回転軸から偏心した位置にある回転軸を中心にして前記装置研磨面を回転させて、前記試料ウェハの一面を斜めに研磨する
ことを特徴とする試料ウェハの研磨方法。 - 請求項1または請求項2に記載の試料ウェハの研磨方法で研磨された前記試料ウェハの存在する欠陥を検出する試料ウェハの検査方法であって、
前記試料ウェハの前記斜めに研磨されたウェハ斜め研磨面における傾斜方向に沿った複数の位置に前記ウェハ斜め研磨面に光を入射させ、
前記複数の位置のそれぞれで反射された光の受光状態に基づいて、前記欠陥を検出する
ことを特徴とする試料ウェハの検査方法。 - 請求項2に記載の試料ウェハの研磨方法に用いる被研磨体を保持する被研磨体保持治具であって、
前記複数の被研磨体を、仮想的に設定された正多角形の形状に沿って並ぶ状態で、かつ、前記装置研磨面に接触したときに前記正多角形の形状の外側に位置する外側端縁から中心側に位置する中心側端縁に向かうにしたがって前記装置研磨面から遠ざかる傾斜した状態で保持する被研磨体保持部と、
この被研磨体保持部を回転させる保持治具回転駆動部に保持される回転被保持部と、
を備えていることを特徴とする被研磨体保持治具。 - 請求項4に記載の被研磨体保持治具において、
前記被研磨体保持部は、前記複数の被研磨体を、同心状に設定された複数の前記正多角形の形状に沿って並ぶ状態で保持する
ことを特徴とする被研磨体保持治具。 - 請求項4または請求項5に記載の被研磨体保持治具において、
前記被研磨体保持部は、長手状に形成され前記設定された正多角形の辺の数と等しい数の保持部材と、この保持部材が着脱自在に取り付けられるベース部材と、を備え、
前記等しい数の保持部材は、前記被研磨体をそれぞれ保持するとともに、長手方向が前記正多角形の辺と平行となる状態で前記ベース部材に着脱自在に取り付けられる
ことを特徴とする被研磨体保持治具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008326214A JP2010147427A (ja) | 2008-12-22 | 2008-12-22 | 試料ウェハの研磨方法、試料ウェハの検査方法、および、被研磨体保持治具 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=42567503
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014004663A (ja) * | 2012-06-26 | 2014-01-16 | Disco Abrasive Syst Ltd | 被加工物の加工方法 |
CN106891230A (zh) * | 2017-04-17 | 2017-06-27 | 湘潭大学 | 金相样品磨光抛光机及其夹具基座 |
CN112834304A (zh) * | 2021-01-20 | 2021-05-25 | 中国工程物理研究院机械制造工艺研究所 | 一种基于金相镶嵌的亚表面损伤检测方法 |
JP7365248B2 (ja) | 2020-01-21 | 2023-10-19 | 株式会社Fuji | 研磨用治具および研磨方法 |
-
2008
- 2008-12-22 JP JP2008326214A patent/JP2010147427A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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